特許第6872261号(P6872261)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872261
(24)【登録日】2021年4月21日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】電子部品の処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/67 20060101AFI20210510BHJP
   H01L 21/68 20060101ALI20210510BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   H01L21/68 E
   H01L21/68 F
   H01L21/68 A
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-187451(P2019-187451)
(22)【出願日】2019年10月11日
(65)【公開番号】特開2021-64658(P2021-64658A)
(43)【公開日】2021年4月22日
【審査請求日】2020年8月20日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591048070
【氏名又は名称】上野精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】大場 一矢
【審査官】 中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−119494(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/083221(WO,A1)
【文献】 特開2015−121456(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67
H01L 21/677
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が貼付された貼付面を有するシートを保持するシート保持部と、
前記シートとの間に前記電子部品を挟む吸着領域を通る円軌道に沿って並ぶ複数の吸着部と、
前記複数の吸着部を保持する旋回部と、
前記円軌道の中心軸線に沿うように固定された回転軸まわりに前記旋回部を旋回させる旋回駆動部と、
前記電子部品との間に前記シートを挟むように配置され前記シートを前記吸着領域側に突き出す突き出し部と、
前記貼付面に沿う方向において、前記シート保持部の位置を変更するシート位置調節部と、
前記貼付面に沿う方向において、前記突き出し部の位置を変更する突き出し位置調節部と、
前記円軌道に沿って前記吸着領域と並ぶ第1撮像領域を前記円軌道の外周側から撮像するように配置された第1撮像部と、を備え
前記第1撮像部は、前記複数の吸着部それぞれについて、撮像対象の吸着部が前記電子部品を保持していない状態で前記第1撮像領域に位置する際に当該吸着部の撮像を実行する電子部品の処理装置。
【請求項2】
前記第1撮像部は、前記複数の吸着部のいずれか一つが前記電子部品を保持している状態で前記第1撮像領域に位置する際に前記電子部品の撮像を更に実行する、請求項1記載の電子部品の処理装置。
【請求項3】
前記吸着領域を前記円軌道の内周側から撮像する第2撮像部を更に備える、請求項1又は2記載の電子部品の処理装置。
【請求項4】
前記複数の吸着部を前記吸着領域に順次配置するように、前記旋回駆動部により前記旋回部を間欠的に旋回させる旋回制御部と、
前記複数の吸着部のいずれか一つの吸着部が前記吸着領域に配置される度に、当該吸着部の位置に前記電子部品の位置を合わせるように前記シート位置調節部を制御し、当該吸着部の位置に前記突き出し部の位置を合わせるように前記突き出し位置調節部を制御する位置合わせ制御部と、を更に備える請求項1〜3のいずれか一項記載の電子部品の処理装置。
【請求項5】
前記円軌道に沿って前記吸着領域と並ぶ受け渡し領域において前記複数の吸着部のいずれか一つの吸着部から前記電子部品を取得し、当該電子部品を搬送する搬送装置を更に備え、
前記複数の吸着部は、いずれか一つの吸着部が前記吸着領域に位置するときに、他の一つの吸着部が前記受け渡し領域に位置するように配置されている、請求項1〜4のいずれか一項記載の電子部品の処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子部品の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、チップの中心と、チップを吸着するための吸着ノズルの中心と、チップを吸着ノズル側に突き出すニードルの中心とが一致するように、吸着ノズル及びニードルを移動させる電子部品実装方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−44044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、電子部品の位置と、電子部品をピックアップする吸着部の位置と、電子部品を吸着部側に突き出す突き出し部の位置とを揃えるための構成の簡素化に有効な装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係る電部品の処理装置は、電子部品が貼付された貼付面を有するシートを保持するシート保持部と、シートとの間に電子部品を挟む吸着領域を通る円軌道に沿って並ぶ複数の吸着部と、複数の吸着部を保持する旋回部と、円軌道の中心軸線に沿うように固定された回転軸まわりに旋回部を旋回させる旋回駆動部と、電子部品との間にシートを挟むように配置されシートを吸着領域側に突き出す突き出し部と、貼付面に沿う方向において、シート保持部の位置を変更するシート位置調節部と、貼付面に沿う方向において、突き出し部の位置を変更する突き出し位置調節部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、電子部品の位置と、電子部品をピックアップする吸着部の位置と、電子部品を吸着部側に突き出す突き出し部の位置とを揃えるための構成の簡素化に有効な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】電子部品の処理装置を模式的に示す平面図である。
図2】ピックアップ部の側面図である。
図3図2中のIII−III線に沿う断面図である。
図4図3中のIV−IV線に沿う断面図である。
図5】コントローラの機能上の構成を例示するブロック図である。
図6】コントローラのハードウェア構成を例示するブロック図である。
図7】キャリブレーション手順を例示するフローチャートである。
図8】ピックアップ手順を例示するフローチャートである。
図9】受け渡し手順を例示するフローチャートである。
図10】電子部品の撮像手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0009】
〔処理装置〕
本実施形態に係る電子部品の処理装置1は、所謂ダイソータであり、ダイシングなどの前工程で形成された電子部品Wを搬送しながら、外観検査、電気特性検査、マーキング等の処理を施した上でテープ、コンテナチューブ等に梱包する装置である。図1及び図2に示すように、処理装置1は、搬送装置10と、複数の処理部20と、コントローラ200とを有する。
【0010】
搬送装置10は、電子部品Wを円軌道CR1に沿って搬送する。搬送対象の電子部品Wは、互いに平行な二か所の主面Wa,Wbを有する。搬送装置10は、ターンテーブル11と、複数の保持部12と、旋回駆動部13と、複数の昇降駆動部18とを有する。ターンテーブル11は、鉛直な回転軸Ax1まわりに回転可能となるように設けられている。複数の保持部12は、回転軸Ax1を中心とする円周に沿って等間隔に配置されており、ターンテーブル11に固定されている。複数の保持部12のそれぞれは、電子部品Wを保持する。保持部12はいかなる方式で電子部品Wを保持してもよい。電子部品Wを保持する方式の具体例としては、真空吸着、静電気式の吸着、及び把持等が挙げられる。例えば保持部12は、ターンテーブル11に直交する方向(回転軸Ax1に平行な方向)の一方側から主面Wa,Wbのいずれか(例えば主面Wa)を真空吸着する。
【0011】
一例として、保持部12は、吸着ノズル15と、ホルダ16と、スプリング17とを有する。吸着ノズル15は、電子部品Wの主面Waを上方から真空吸着する。例えば吸着ノズル15は、ターンテーブル11に垂直に配置されており、吸着ノズル15の下端部が鉛直下方に開口している。ホルダ16は、ターンテーブル11の外周部に固定され、吸着ノズル15を昇降可能に保持する。スプリング17は、その弾力により、吸着ノズル15の下降に抗する。吸着ノズル15の上端部に下向きの外力が付与された場合、スプリング17は、吸着ノズル15の下降に応じて弾性変形し、下向きの外力がなくなると弾性復帰して吸着ノズル15を下降前の高さに押し戻す。
【0012】
旋回駆動部13は、例えば電動モータを動力源とし、ギヤを介さないダイレクトドライブによって回転軸Ax1まわりにターンテーブル11を旋回させる。これにより、回転軸Ax1を中心とする水平な円軌道CR1まわりに複数の保持部12が移動する。旋回駆動部13は、隣り合う保持部12同士の角度ピッチ(回転軸Ax1まわりの角度ピッチ)と同じピッチにて、ターンテーブル11の回転と停止とを繰り返すように制御される。以下、旋回駆動部13がターンテーブル11を停止させる際に複数の保持部12がそれぞれ配置される複数の位置を「複数の停止位置SP1」という。
【0013】
複数の昇降駆動部18は、複数の保持部12の吸着ノズル15を個別に昇降させる。複数の昇降駆動部18は、ターンテーブル11と共には回転しないように、複数の停止位置SP1の上方にそれぞれ固定されている。昇降駆動部18は、その下方に保持部12が位置する状態にて、例えば電動モータ又はエアシリンダ等を動力源として吸着ノズル15の上端部に下向きの力を付与する。これにより、吸着ノズル15が下降する。吸着ノズル15の上端部に下向きの力を付与した状態を昇降駆動部18が解除すると、スプリング17の弾力によって吸着ノズル15が下降前の高さまで上昇する。
【0014】
複数の処理部20は、複数の停止位置SP1にそれぞれ対応するように設けられている。なお、必ずしも全ての停止位置SP1に処理部20が設けられていなくてもよい。各処理部20は、停止位置SP1(当該処理部20に対応する停止位置SP1)に配置された電子部品Wに対し予め定められた処理を施す。ここでの「処理」は、電子部品Wの状態を変化させるあらゆる行為を含む。例えば電子部品Wにマーキング等を施すこと、電子部品Wを保持部12に保持させること、及び保持部12が解放した電子部品Wを回収することは「処理」に該当する。また、保持部12による電子部品Wの保持位置を補正することも「処理」に該当する。更に、電子部品Wに対する何らかの検査を実行することも、検査データが未知の状態を検査データが既知の状態に変化させるので「処理」に該当する。
【0015】
処理部20の具体例としては、ピックアップ部100が挙げられる。ピックアップ部100は、ウェハシートから電子部品Wをピックアップしていずれかの停止位置SP1の近傍まで搬送し、当該停止位置SP1の保持部12に引き渡す。処理部20の他の例としては、位置補正部、外観検査部、電気特性検査部、マーキング部、良品回収部、不良品回収部等が挙げられる。位置補正部は、保持部12による電子部品Wの保持位置を補正する。外観検査部は、電子部品Wの撮像画像に基づいて電子部品Wの外観を検査する。電気特性検査部は、電子部品Wの電気特性を検査する。電気特性の具体例としては、端子間の電気抵抗、静電容量等が挙げられる。マーキング部は、レーザマーキング等により電子部品Wにマーキングを施す。良品回収部は、全ての検査において異常のなかった電子部品Wをテープ又はトレー等に収容する。不良品回収部は、いずれかの検査において異常のあった電子部品Wをボックス等に回収する。
【0016】
以下、ピックアップ部100の構成を説明する。図2に示すように、ピックアップ部100は、シート保持部110と、シート位置調節部120と、ロータリピックアップ130と、突き出し部150と、突き出し位置調節部160とを有する。
【0017】
シート保持部110は、電子部品Wが貼付された貼付面を有するシートを保持する。シートの具体例としては、電子部品Wが貼付されたウェハシート91が挙げられる。ウェハシート91は、半導体ウェハが貼付された粘着性の貼付面93を有する。半導体ウェハは、ダイシングにより複数の電子部品W(例えば半導体チップ)に切り分けられた状態で貼付面93に貼付されている。貼付面93には、電子部品Wの主面Waが貼付されている。ウェハシート91の周縁部には、リングフレーム92が貼付されていてもよい。この場合、シート保持部110は、リングフレーム92を保持するように構成されていてもよい。シート保持部110は、貼付面93が鉛直に起立して回転軸Ax1に面するように、搬送装置10の周囲においてリングフレーム92を保持する。
【0018】
シート位置調節部120は、貼付面93に沿う方向において、シート保持部110の位置を変更する。例えばシート位置調節部120は、貼付面93に沿う方向において、シート保持部110の位置を2方向に変更する。一例として、シート位置調節部120は、第1駆動部121と第2駆動部122とを有する。第1駆動部121は、例えば電動モータ等を動力源とし、リングフレーム92を貼付面93に沿って鉛直方向に変位させる。第2駆動部122は、例えば電動モータ等を動力源とし、リングフレーム92を貼付面93に沿って水平方向に変位させる。
【0019】
ロータリピックアップ130は、シート保持部110が保持するウェハシート91から1つずつ電子部品Wをピックアップし、搬送して保持部12に引き渡す。ロータリピックアップ130は、ターンテーブル11の下方において、回転軸Ax1とシート保持部110との間に配置されている。
【0020】
例えばロータリピックアップ130は、複数の吸着部131と、旋回部132と、旋回駆動部133とを有する。複数の吸着部131は、ウェハシート91との間に電子部品Wを挟む吸着領域A1を通る円軌道CR2に沿って並んでいる。吸着領域A1は、ロータリピックアップ130によるピックアップ対象の電子部品Wをウェハシート91との間に挟む。換言すると、吸着領域A1とウェハシート91との間が、ピックアップ対象の電子部品Wを配置するための位置となる。円軌道CR2は、回転軸Ax1を含む鉛直な平面に沿っている。当該平面は、シート保持部110が保持する貼付面93に垂直である。複数の吸着領域A1は、円軌道CR2に沿って等間隔(回転軸Ax1まわりの等角度ピッチ)に並んでいてもよい。図2は、4つの吸着部131が90°ピッチで並ぶ場合を例示しているが、吸着部131の数は4つに限定されない。
【0021】
円軌道CR2は、受け渡し領域A2を更に通る。換言すると、受け渡し領域A2は円軌道CR2に沿って吸着領域A1と並ぶ。受け渡し領域A2は、円軌道CR2の最上部に位置する。受け渡し領域A2の位置は、ピックアップ部100に対応する停止位置SP1に一致している。以下、この停止位置SP1を「受け渡し用の停止位置SP1」という。ロータリピックアップ130は、受け渡し領域A2に位置する吸着部131から保持部12に電子部品Wを引き渡す。換言すると、搬送装置10は、受け渡し領域A2においていずれか一つの吸着部131から電子部品Wを取得し、当該電子部品Wを搬送する。例えば搬送装置10は、受け渡し用の停止位置SP1に配置した保持部12により、受け渡し領域A2の電子部品Wを吸着する。
【0022】
複数の吸着部131は、いずれか一つの吸着部131が吸着領域A1に位置するときに、他の一つの吸着部131が受け渡し領域A2に位置するように配置されていてもよい。例えば、円軌道CR2の中心まわりにて、隣り合う吸着部131同士の間隔(角度ピッチ)が、吸着領域A1と受け渡し領域A2との間隔(角度ピッチ)に一致している。
【0023】
各吸着部131は、ピックアップ対象の電子部品Wを吸着する。吸着部131はいかなる方式で電子部品Wを吸着してもよい。電子部品Wを吸着する方式の具体例としては、真空吸着、静電気式の吸着等が挙げられる。例えば吸着部131は、吸着ノズル134を有する。吸着ノズル134は、円軌道CR2の径方向の外方に開口し、電子部品Wの主面Wbを真空吸着する。
【0024】
旋回部132は、複数の吸着部131を保持する。旋回駆動部133は、円軌道CR2の中心軸線に沿うように固定された回転軸Ax2まわりに旋回部132を旋回させる。旋回駆動部133は、例えば電動モータを動力源とし、ギヤを介さないダイレクトドライブによって回転軸Ax2まわりに旋回部132を旋回させる。旋回駆動部133は、回転軸Ax2が回転軸Ax1に対して変位しないように、回転軸Ax1の周囲に固定されている。
【0025】
ロータリピックアップ130は、複数の緩衝部135を更に有してもよい。複数の緩衝部135は、旋回駆動部133と複数の吸着部131との間にそれぞれ介在している。それぞれの緩衝部135は、内向きの外力(回転軸Ax2に向かう外力)が吸着部131(当該緩衝部135に対応する吸着部131)に作用するのに応じて、当該吸着部131を後退させる。なお、ここでの後退は、回転軸Ax2に向かって変位することを意味する。緩衝部135は、スプリング136を有する。スプリング136は、その弾力により、吸着ノズル134の後退に抗する。吸着ノズル134に内向きの外力が付与された場合、スプリング136は、吸着ノズル134の後退に応じて弾性変形し、内向きの外力がなくなると弾性復帰して吸着ノズル134を後退前の位置に押し戻す。
【0026】
突き出し部150は、ピックアップ対象の電子部品Wとの間にウェハシート91を挟むように配置され、ウェハシート91及びピックアップ対象の電子部品Wを吸着領域A1側に突き出す。突き出し部150は、ウェハシート91の裏面94(貼付面93の裏面)に向かって突出する突き出しピン151を有する。突き出しピン151は、貼付面93及び裏面94に垂直なライン(以下、「突き出しライン」という。)152に沿っている。突き出し部150は、例えば電動モータ等を動力源とし、突き出しライン152に沿って突き出しピン151を進出又は後退させる。
【0027】
突き出し位置調節部160は、貼付面93に沿う方向(貼付面93に平行な面に沿う方向)において、突き出し部150の位置を変更する。例えば突き出し位置調節部160は、貼付面93に沿う方向において、突き出し部150の位置を2方向に変更する。一例として、突き出し位置調節部160は、第1駆動部161と第2駆動部162とを有する。第1駆動部161は、例えば電動モータ等を動力源とし、突き出し部150を貼付面93に平行な面に沿って鉛直方向に変位させる。第2駆動部162は、例えば電動モータ等を動力源とし、突き出し部150を貼付面93に平行な面に沿って水平方向に変位させる。
【0028】
ピックアップ部100は、第1撮像部170を更に有してもよい。円軌道CR2は、第1撮像部170による撮像対象となる第1撮像領域A3を更に通る。換言すると、第1撮像領域A3は円軌道CR2に沿って吸着領域A1と並ぶ。第1撮像部170は、第1撮像領域A3を円軌道CR2の外周側から撮像するように配置されており、第1撮像領域A3に位置する電子部品W又は吸着部131を撮像する。例えば第1撮像部170は、カメラ171を有する。カメラ171は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子と、撮像素子に画像を結像させるレンズとを有する。カメラ171は、回転軸Ax2との間に第1撮像領域A3を挟むように配置されており、カメラ171のレンズは第1撮像領域A3に向けられている。図2において、第1撮像領域A3は円軌道CR2の最下部に位置している。
【0029】
ピックアップ部100は、第2撮像部180を更に有してもよい。第2撮像部180は、吸着領域A1を円軌道CR2の内周側から撮像する。内周側から撮像するとは、吸着領域A1から、第2撮像部180による撮像画像の結像位置までの光路が、円軌道CR2の内周に位置する視点を経ていることを意味する。第2撮像部180による撮像画像の結像位置は、必ずしも円軌道CR2の内周に位置していなくてもよい。
【0030】
吸着領域A1を撮像するための視点を円軌道CR2の内周に設けるために、旋回部132は、円軌道CR2の中心に形成された空洞部と、隣り合う吸着部131同士の間に設けられ旋回部132の外方から空洞部に光を導く窓部とを有してもよい。例えば図3及び図4に示すように、旋回部132は、筒状部137と、旋回プレート138と、複数の窓部139とを有する。筒状部137は、回転軸Ax2を囲んで空洞部141を構成し、複数の吸着部131を保持している。筒状部137は円筒形状を有し、その中心軸は回転軸Ax2に一致している。以下、筒状部137の両端のうち旋回駆動部133側の端を「駆動端」といい、旋回駆動部133の逆側の端部を「開放端」という。旋回プレート138は、筒状部137の駆動端を塞ぎ、旋回駆動部133に接続されている。複数の窓部139は、筒状部137に形成されており、複数の吸着部131と交互に並んでいる。換言すると、それぞれの窓部139が、隣り合う吸着部131同士の間に形成されている。窓部139は、例えば貫通孔であり、筒状部137の外方から空洞部141に光を導入する。
【0031】
第2撮像部180は、空洞部141から窓部139を通して吸着領域A1を撮像する。例えば第2撮像部180は、ミラー181と、カメラ182とを有する。ミラー181は、空洞部141に設けられている。ミラー181は、窓部139により吸着領域A1側から空洞部141に導入された光を筒状部137の開放端側に反射する。なお、ミラー181は、上記光を筒状部137の開放端側に反射する反射面を有していればいかなるものであってもよい。ミラー181は板状のミラーであってもよいし、一面が上記反射面となるように構成・配置されたプリズムであってもよい。カメラ182は、ミラー181を介して吸着領域A1を撮像する。例えばカメラ182は、CCDイメージセンサ、又はCMOSイメージセンサ等の撮像素子と、撮像素子に画像を結像させるレンズとを有する。カメラ182は、レンズが筒状部137の開放端に対向するように、空洞部141外に配置されている。このため、ミラー181により開放端側に反射された光がカメラ182のレンズに入射する。このように、ミラー181が空洞部141に設けられることによって、円軌道CR2の内周に位置する視点を経た光路が形成される。円軌道CR2の内周に位置する視点を経た画像を撮像し得る限り、カメラ182はいかようにも配置可能である。例えばカメラ182は空洞部141内に配置されていてもよいし、円軌道CR2の外に配置されていてもよい。
【0032】
コントローラ200は、複数の吸着部131を吸着領域A1に順次配置するように、旋回駆動部133により旋回部132を間欠的に旋回させることと、複数の吸着部131のいずれか一つの吸着部131が吸着領域A1に配置される度に、当該吸着部131の位置に電子部品Wの位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御し、当該吸着部131の位置に突き出し部150の位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御することと、を実行するように構成されている。
【0033】
例えば図5に示すように、コントローラ200は、機能上の構成(以下、「機能ブロック」という。)として、旋回制御部211と、第1撮像制御部212と、基準位置算出部213と、第2撮像制御部214と、部品位置算出部215と、第3撮像制御部216と、突き出し位置算出部217と、位置情報記憶部218と、第4撮像制御部219と、位置合わせ制御部221と、吸着制御部222と、受け渡し制御部223と、搬送制御部224とを有する。以下、各機能ブロックについて説明する。各機能ブロックが実行する処理は、コントローラ200が実行する処理に相当する。
【0034】
旋回制御部211は、複数の吸着部131を吸着領域A1に順次配置するように、旋回駆動部133により旋回部132を間欠的に旋回させる。なお、間欠的に回転させるとは、回転と停止とを繰り返すことを意味する。例えば旋回制御部211は、いずれかの吸着部131が吸着領域A1に配置された状態を起点として、隣り合う吸着部131同士の角度ピッチと同じピッチで旋回駆動部133により旋回部132を間欠的に旋回させる。また、旋回制御部211は、各吸着部131が、吸着領域A1、第1撮像領域A3、及び受け渡し領域A2を順に経る方向(図2における時計回りの方向)に旋回部132を旋回させる。
【0035】
第1撮像制御部212は、複数の吸着部131のいずれかが電子部品Wを保持せずに第1撮像領域A3に位置した状態で、第1撮像領域A3の吸着部131の画像を第1撮像部170に取得させる。
【0036】
基準位置算出部213は、第1撮像制御部212が第1撮像部170に取得させた吸着部131の画像(以下、単に「吸着部131の画像」という。)に基づいて、当該吸着部131が吸着領域A1に配置されたときの位置を算出する。基準位置算出部213は、吸着部131の画像に基づいて、第1撮像領域A3における吸着部131の位置(以下、「吸着部131の実際の位置」という。)を算出する。その後基準位置算出部213は、第1撮像領域A3における吸着部131の設計上の位置(以下、「吸着部131の理想位置」という。)を基準として、吸着部131の実際の位置の誤差を算出する。その後基準位置算出部213は、吸着領域A1における吸着部131の設計上の位置に上記誤差を加算して、吸着領域A1における吸着部131の位置を算出する。例えば基準位置算出部213は、貼付面93に沿った(貼付面93に平行な面に沿った)2方向における吸着部131の位置を算出する。一例として、基準位置算出部213は、貼付面93に平行な面における鉛直方向及び水平方向の吸着部131の位置を算出する。なお、吸着部131の位置は、吸着部131のどの部位の位置であってもよい。例えば吸着部131の位置は、吸着ノズル134の中心位置である。
【0037】
第2撮像制御部214は、ピックアップ対象の電子部品Wが吸着領域A1とウェハシート91との間に位置した状態で、当該電子部品Wの画像を第2撮像部180に取得させる。例えば第2撮像制御部214は、窓部139が空洞部141と吸着領域A1との間に位置したタイミングで、窓部139を通して吸着領域A1の画像を第2撮像部180に取得させる。これにより、ピックアップ対象の電子部品Wの画像が、吸着領域A1を経て第2撮像部180に取得される。
【0038】
部品位置算出部215は、第2撮像制御部214が第2撮像部180に取得させた電子部品Wの画像に基づいて、当該電子部品Wの位置を算出する。例えば部品位置算出部215は、貼付面93に沿った2方向における電子部品Wの位置を算出する。一例として、部品位置算出部215は、貼付面93における鉛直方向及び水平方向の電子部品Wの位置を算出する。なお、電子部品Wの位置は、電子部品Wのどの部位の位置であってもよい。例えば電子部品Wの位置は、電子部品Wの中心位置である。
【0039】
第3撮像制御部216は、ウェハシート91が第2撮像部180と突き出し部150との間に位置していない状態で、吸着領域A1を経て突き出し部150の画像を第2撮像部180に取得させる。
【0040】
突き出し位置算出部217は、第3撮像制御部216が第2撮像部180に取得させた突き出し部150の画像に基づいて、突き出し部150の位置を算出する。例えば突き出し位置算出部217は、貼付面93に沿った(貼付面93に平行な面に沿った)2方向における突き出し部150の位置を算出する。一例として、突き出し位置算出部217は、貼付面93に平行な面における鉛直方向及び水平方向の突き出し部150の位置を算出する。なお、突き出し部150の位置は、突き出し部150のどの部位の位置であってもよい。例えば突き出し部150の位置は、突き出しピン151の中心位置である。
【0041】
位置情報記憶部218は、基準位置算出部213により算出された位置を吸着部131ごとに記憶し、突き出し位置算出部217により算出された位置を記憶する。
【0042】
第4撮像制御部219は、複数の吸着部131のいずれかが電子部品Wを保持して第1撮像領域A3に位置した状態で、第1撮像領域A3の電子部品Wの画像を第1撮像部170に取得させる。第4撮像制御部219により撮像された画像は、電子部品Wの主面Waの外観検査等に用いられる。
【0043】
位置合わせ制御部221は、いずれか一つの吸着部131が吸着領域A1に配置される度に、当該吸着部131の位置にピックアップ対象の電子部品Wの位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御し、当該吸着部131の位置に突き出し部150の位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御する。例えば位置合わせ制御部221は、基準位置算出部213が算出した位置と、部品位置算出部215が算出した位置とに基づいて、貼付面93に沿った方向における吸着ノズル134の中心位置に、ピックアップ対象の電子部品Wの中心位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御する。また、位置合わせ制御部221は、基準位置算出部213が算出した位置と、突き出し位置算出部217が算出した位置とに基づいて、貼付面93に沿った方向における吸着ノズル134の中心位置に、突き出しピン151の中心位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御する。
【0044】
吸着制御部222は、吸着領域A1の吸着部131の位置にピックアップ対象の電子部品Wの位置及び突き出し部150の位置が合わせられた状態にて、突き出しピン151により当該電子部品Wを吸着領域A1まで押し出すように突き出し部150を制御し、当該電子部品Wを吸着領域A1の吸着部131により吸着するようにロータリピックアップ130を制御する。更に吸着制御部222は、ピックアップ対象の電子部品Wが吸着部131に吸着された状態で、突き出しピン151を後退させるように突き出し部150を制御する。これにより、電子部品Wを吸着領域A1に残してウェハシート91が元の位置に戻る。
【0045】
受け渡し制御部223は、複数の吸着部131のいずれかが電子部品Wを保持して受け渡し領域A2に位置した状態で、受け渡し領域A2の電子部品Wを解放するようにロータリピックアップ130を制御し、受け渡し領域A2の電子部品Wを取得するように搬送装置10を制御する。
【0046】
例えば受け渡し制御部223は、受け渡し用の停止位置SP1において、昇降駆動部18により保持部12を受け渡し領域A2の電子部品Wに接するまで下降させ、当該保持部12により当該電子部品Wを吸着させ、当該保持部12を昇降駆動部18により下降前の高さまで上昇させる。また、受け渡し制御部223は、受け渡し領域A2の電子部品Wを吸着した保持部12が上昇を開始するまでに、受け渡し領域A2の吸着部131による当該電子部品Wの吸着を解除させる。
【0047】
搬送制御部224は、受け渡し領域A2において取得した電子部品Wを円軌道CR1に沿って搬送するように搬送装置10を制御する。例えば搬送制御部224は、受け渡し領域A2の電子部品Wを吸着した保持部12が上昇を完了した後に、旋回駆動部13によりターンテーブル11を旋回させる。
【0048】
図6は、コントローラ200のハードウェア構成を例示するブロック図である。図6に示すように、コントローラ200は回路290を有する。回路290は、一つ又は複数のプロセッサ291と、メモリ292と、ストレージ293と、入出力ポート294とを含む。ストレージ293は、例えばハードディスク、又は不揮発性の半導体メモリ等、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を有する。ストレージ293は、複数の吸着部131を吸着領域A1に順次配置するように、旋回駆動部133により旋回部132を間欠的に旋回させることと、複数の吸着部131のいずれか一つの吸着部131が吸着領域A1に配置される度に、当該吸着部131の位置に電子部品Wの位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御し、当該吸着部131の位置に突き出し部150の位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御することと、コントローラ200に実行させるためのプログラムを記憶している。例えばストレージ293は、コントローラ200に上述の各機能ブロックを構成させるためのプログラムを記憶している。
【0049】
メモリ292は、ストレージ293からロードしたプログラム及びプロセッサ291による演算結果を一時的に記憶する。プロセッサ291は、メモリ292と協働して上記プログラムを実行することで、コントローラ200に各機能ブロックを構成させる。入出力ポート294は、プロセッサ291からの指令に従って、旋回駆動部133、シート位置調節部120、突き出し位置調節部160、突き出し部150、吸着部131、保持部12、昇降駆動部18及び旋回駆動部13等との間で電気信号の入出力を行う。なお、回路290は、必ずしもプログラムにより各機能を構成するものに限られない。例えば回路290は、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により少なくとも一部の機能を構成してもよい。
【0050】
〔処理装置の制御手順〕
続いて、電子部品の処理方法の一例として、コントローラ200が実行する制御手順を、キャリブレーション手順と、ピックアップ手順と、受け渡し手順と、電子部品の撮像手順とに分けて説明する。
【0051】
(キャリブレーション手順)
キャリブレーション手順は、ピックアップ部100による電子部品Wのピックアップに先立って、吸着領域A1における各吸着部131の位置情報と、突き出し部150の位置情報とを取得・記憶する制御手順である。例えば図7に示すように、コントローラ200は、まずステップS01,S02,S03,S04,S05を実行する。ステップS01では、旋回制御部211が、旋回駆動部133に旋回部132の旋回を開始させる。ステップS02では、電子部品Wを保持していない吸着部131が第1撮像領域A3に配置されるのを第1撮像制御部212が待機する。ステップS03では、第1撮像制御部212が、第1撮像領域A3の吸着部131の画像を第1撮像部170に取得させる。ステップS04では、第1撮像制御部212が第1撮像部170に取得させた吸着部131の画像に基づいて、当該吸着部131が吸着領域A1に配置されたときの位置を基準位置算出部213が算出し、位置情報記憶部218に記録する。ステップS05では、第1撮像制御部212が、全ての吸着部131について、吸着領域A1に配置されたときの位置を算出・記録したかを確認する。
【0052】
ステップS05において、位置の算出が完了していない吸着部131が残っていると判定した場合、コントローラ200は処理をステップS02に戻し、次の吸着部131の撮像と、位置の算出・記録とを行う。
【0053】
ステップS05において、全ての吸着部131について位置の算出・記録が完了したと判定した場合、コントローラ200はステップS06,S07,S08,S09を実行する。ステップS06では、第2撮像部180による突き出し部150の撮像が可能となるのを第3撮像制御部216が待機する。例えば第3撮像制御部216は、窓部139が空洞部141と吸着領域A1との間に配置されるのを待機する。ステップS07では、第3撮像制御部216が、突き出し部150の画像を第2撮像部180に取得させる。ステップS08では、第3撮像制御部216が第2撮像部180に取得させた突き出し部150の画像に基づいて、突き出し位置算出部217が突き出し部150の位置を算出し、位置情報記憶部218に記録する。ステップS09では、旋回制御部211が、旋回駆動部133に旋回部132の旋回を停止させる。以上でキャリブレーション手順が完了する。
【0054】
(ピックアップ手順)
ピックアップ手順は、ウェハシート91からの電子部品Wのピックアップをピックアップ部100に順次実行させる制御手順である。例えば図8に示すように、コントローラ200は、まずステップS11,S12,S13,S14,S15を実行する。ステップS11では、旋回制御部211が、旋回駆動部133に旋回部132の旋回を開始させる。ステップS12では、ピックアップ対象の電子部品Wを吸着領域A1とウェハシート91との間に配置するように、位置合わせ制御部221がシート位置調節部120によりシート保持部110を移動させる。ステップS13では、ピックアップ対象の電子部品Wの第2撮像部180による撮像が可能となるのを第2撮像制御部214が待機する。例えば第2撮像制御部214は、窓部139が空洞部141と吸着領域A1との間に配置されるのを待機する。ステップS14では、第2撮像制御部214が、ピックアップ対象の電子部品Wの画像を第2撮像部180に取得させる。ステップS15では、第2撮像制御部214が第2撮像部180に取得させた電子部品Wの画像に基づいて、部品位置算出部215が当該電子部品Wの位置を算出する。
【0055】
次に、コントローラ200はステップS16,S17,S18を実行する。ステップS16では、位置合わせ制御部221が、次の吸着部131が吸着領域A1に配置されたときの位置(以下、「次の吸着部131の位置」という。)にピックアップ対象の電子部品Wの位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御することと、次の吸着部131の位置に突き出し部150の位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御することとを開始する。例えば位置合わせ制御部221は、次の吸着部131の位置と、突き出し部150の位置とを位置情報記憶部218から読み出す。位置合わせ制御部221は、位置情報記憶部218から読み出した次の吸着部131の位置と、部品位置算出部215が算出した電子部品Wの位置とに基づいて、次の吸着部131の位置に電子部品Wの位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御する。また、位置合わせ制御部221は、位置情報記憶部218から読み出した次の吸着部131の位置と、位置情報記憶部218から読み出した突き出し部150の位置とに基づいて、次の吸着部131の位置に突き出し部150の位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御する。
【0056】
ステップS17では、次の吸着部131が吸着領域A1に配置されるのを吸着制御部222が待機する。ステップS18では、ピックアップ対象の電子部品Wの位置と、突き出し部150の位置とが次の吸着部131の位置に合わせられるのを吸着制御部222が待機する。
【0057】
次に、コントローラ200はステップS21,S22,S23を実行する。ステップS21では、吸着制御部222が、突き出しピン151により当該電子部品Wを吸着領域A1まで押し出すように突き出し部150を制御する。ステップS22では、吸着制御部222が、吸着領域A1まで押し出された電子部品Wを吸着領域A1の吸着部131により吸着させる。ステップS23では、吸着制御部222が、突き出しピン151を後退させる。これにより、電子部品Wを吸着領域A1に残してウェハシート91が元の位置に戻る。その後、コントローラ200は処理をステップS12に戻す。以後、ステップS12〜ステップS23が繰り返されることにより、ウェハシート91の複数の電子部品Wがピックアップ部100により順次ピックアップされる。
【0058】
(受け渡し手順)
受け渡し手順は、搬送装置10とピックアップ部100とに受け渡し領域A2の電子部品Wの受け渡しを実行させる制御手順である。例えば図9に示すように、コントローラ200は、ステップS31,S32,S33,S34,S35を実行する。ステップS31では、電子部品Wを吸着した吸着部131が受け渡し領域A2に配置されるのを受け渡し制御部223が待機する。ステップS32では、受け渡し制御部223が、受け渡し用の停止位置SP1において、昇降駆動部18により保持部12を受け渡し領域A2の電子部品Wに接するまで下降させる。ステップS33では、受け渡し制御部223が、受け渡し領域A2の電子部品Wを保持部12に吸着させ、受け渡し領域A2の吸着部131による当該電子部品Wの吸着を解除させる。ステップS34では、受け渡し制御部223が、受け渡し領域A2の電子部品Wを吸着した保持部12を、昇降駆動部18により下降前の高さまで上昇させる。ステップS35では、搬送制御部224が、旋回駆動部13によりターンテーブル11を1ピッチ旋回させる。これにより、受け渡し領域A2で保持部12により吸着された電子部品Wが搬送され、次の保持部12が受け渡し用の停止位置SP1に配置される。その後、コントローラ200は処理をステップS31に戻す。以後、受け渡し領域A2における電子部品Wの受け渡しが繰り返される。
【0059】
(電子部品の撮像手順)
電子部品の撮像手順は、第1撮像領域A3の電子部品Wの画像を第1撮像部170に順次撮像させる制御手順である。例えば図10に示すように、コントローラ200は、ステップS41,S42を実行する。ステップS41では、電子部品Wを吸着した吸着部131が第1撮像領域A3に配置されるのを第4撮像制御部219が待機する。ステップS42では、第4撮像制御部219が、第1撮像領域A3の電子部品Wの画像を第1撮像部170に取得させる。その後、コントローラ200は処理をステップS41に戻す。以後、第1撮像領域A3における電子部品Wの撮像が繰り返される。上述したように、電子部品Wの画像は、電子部品Wの主面Waの外観検査等に用いられる。
【0060】
以上に説明したように、処理装置1は、電子部品Wが貼付された貼付面93を有するウェハシート91を保持するシート保持部110と、ウェハシート91との間に電子部品Wを挟む吸着領域A1を通る円軌道CR2に沿って並ぶ複数の吸着部131と、複数の吸着部131を保持する旋回部132と、円軌道CR2の中心軸線に沿うように固定された回転軸Ax2まわりに旋回部132を旋回させる旋回駆動部133と、電子部品Wとの間にウェハシート91を挟むように配置されウェハシート91を吸着領域A1側に突き出す突き出し部150と、貼付面93に沿う方向において、シート保持部110の位置を変更するシート位置調節部120と、貼付面93に沿う方向において、突き出し部150の位置を変更する突き出し位置調節部160と、を備える。
【0061】
処理装置1によれば、吸着部131ごとの位置の個体差に応じて、電子部品W及び突き出し部150の位置を変更し、吸着部131、電子部品W及び突き出し部150の3者の位置を揃えることができる。これにより、吸着部131、電子部品W及び突き出し部150間の位置ずれに起因するピックアップ不良を抑制することができる。ここで、3者の位置を揃えるために吸着部131の位置を変更する場合、吸着領域A1の吸着部131を入れ替える構成(旋回部132及び旋回駆動部133)に加え、吸着領域A1における吸着部131の位置を変更する構成が必要となり、装置構成が複雑化する。これに対し、電子部品W及び突き出し部150の位置を変更する処理装置1は、3者の位置を揃えるための構成の簡素化に有効である。
【0062】
処理装置1は、円軌道CR2に沿って吸着領域A1と並ぶ第1撮像領域A3を円軌道CR2の外周側から撮像するように配置された第1撮像部170を更に備えてもよい。この場合、吸着部131に保持された電子部品Wの外観の把握と、吸着部131の位置の把握とに第1撮像部170を共用できる。従って、装置構成の簡素化に更に有効である。
【0063】
処理装置1は、吸着領域A1を円軌道CR2の内周側から撮像する第2撮像部180を更に備えてもよい。この場合、3者の位置を揃える基準となる吸着部131側から見た(撮像した)電子部品Wの位置に基づいて、位置合わせを行うことができる。従って、より高精度な位置合わせに有効である。
【0064】
処理装置1は、複数の吸着部131を吸着領域A1に順次配置するように、旋回駆動部133により旋回部132を間欠的に旋回させる旋回制御部211と、複数の吸着部131のいずれか一つの吸着部131が吸着領域A1に配置される度に、当該吸着部131の位置に電子部品Wの位置を合わせるようにシート位置調節部120を制御し、当該吸着部131の位置に突き出し部150の位置を合わせるように突き出し位置調節部160を制御する位置合わせ制御部221と、を更に備えてもよい。この場合、吸着部131ごとの位置の個体差に応じて、3者の位置を自動で揃えることができる。
【0065】
処理装置1は、円軌道CR2に沿って吸着領域A1と並ぶ受け渡し領域A2において複数の吸着部131のいずれか一つの吸着部131から電子部品Wを取得し、当該電子部品Wを搬送する搬送装置10を更に備え、複数の吸着部131は、いずれか一つの吸着部131が吸着領域A1に位置するときに、他の一つの吸着部131が受け渡し領域A2に位置するように配置されていてもよい。この場合、吸着部131を変位させることなく3者の位置を揃えることが可能な構成を利用して、吸着領域A1における電子部品Wの吸着と、受け渡し領域A2における電子部品Wの受け渡しとを少なくとも部分的に同時進行させ、処理時間の短縮を図ることができる。
【0066】
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0067】
1…処理装置、W…電子部品、10…搬送装置、110…シート保持部、120…シート位置調節部、150…突き出し部、160…突き出し位置調節部、91…ウェハシート、93…貼付面、131…吸着部、132…旋回部、133…旋回駆動部、A1…吸着領域、CR2…円軌道、A2…受け渡し領域、Ax2…回転軸、170…第1撮像部、A3…第1撮像領域、180…第2撮像部、139…窓部、141…空洞部、211…旋回制御部、221…位置合わせ制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10