(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1(特開2015−152827号公報)には、生産効率よく製造することができ、かつ、ICチップの破損を防止することができるRFIDタグについて開示されている。
【0003】
特許文献1記載のRFIDタグは、基材と、第一接着層と、第一接着層を介して基材に積層されている剥離層と、再剥離性の第二接着層およびRFIDインレットを有するRFIDラベルと、を備え、剥離層は、剥離部と、剥離部以外の残部と、を有し、剥離部と残部との間には、剥離部を剥離して第一接着層の露出部を形成させるためのスリットが形成されており、RFIDインレットは、第二接着層を介して、基材または第一接着層との接触面とは反対の面における残部に貼着されたものである。
【0004】
特許文献2(特開2016−170576号公報)には、本発明は単純な構造で、貼付する金属物品などからRFIDのアンテナ部を離間することが可能で、十分な通信距離を確保することができるRFIDラベルについて開示されている。
【0005】
特許文献2記載のRFIDラベルにおいては、RFIDチップと回路基板上に備えた外部との通信用アンテナを電気的に接続したインレットにその表裏から可撓性の外装材を貼り合せて作製したRFIDラベルであって、そのRFIDラベルはインレットが内包されている部位とそれに延在する形でインレットが内包されていない部位から構成されており、そのインレットが内包されていない部位の外装材表面の一方の面に接着手段を備えているものである。
【0006】
特許文献3(特開2014−194596号公報)には、カゴ台車やカートラックを形成する金属パイプの表面の曲面部分に貼着することができるRFタグについて開示されている。
【0007】
特許文献3記載のRFタグにおいては、ICチップとアンテナを備えたインレイと、インレイと絶縁状態で積層される面状の補助アンテナと、積層されたインレイ及び補助アンテナが搭載される基材層となるとともに、搭載されたインレイに対する誘電率調整層として機能する基材と、を備え、基材が、金属製柱状部材の表面に長さ方向に沿って帯状に面接触状態で貼着可能な可撓性を有すものである。
【0008】
特許文献4(特開2010−262091号公報)には、製品の外観見栄えが良好で、印字不良を解消することができ、かつ被着体から剥がしても糊残りが発生しないRFIDラベルとRFIDラベル付き帳票について開示されている。
【0009】
特許文献4記載のRFIDラベルにおいては、台紙の表面にラベルが貼付され、台紙の裏面のラベル対応箇所にRFIDインレットが接着されてなり、RFIDインレットの周囲に沿って台紙をカットしたカットラインと、そのカットラインより外側の台紙の表面に塗布した剥離剤層とにより、台紙のカットラインより外側部分をラベルから剥離する剥離部が設けられているものである。
【0010】
特許文献5(特開2008−97426号公報)には、反射板の機能を有しながらもきれいに湾曲させるRFIDメディアについて開示されている。
【0011】
特許文献5記載のRFIDメディアにおいては、柔軟性を具備するベース基材上に、導電性のアンテナが形成されるとともに、アンテナに接続され、該アンテナを介して非接触状態にて情報の書き込み及び/または読み出しが可能なICチップが搭載されてなるインレット部と、ベース基材のアンテナが形成された面とは反対側に配置された反射板と、伸縮性を具備し、インレット部と反射板との間に介在する非導電性の板材とを有してなるRFIDメディアにおいて、反射板は、少なくとも一方向に延びた複数のスリットを有するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、低背が実現可能で、かつ無指向性の電波を受信するRFタグ用アンテナ、RFタグおよびRFタグ用アンテナの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(1)
一局面に従うRFタグ用アンテナは、導電性部材に貼着されるRFタグ用アンテナであって、長手方向に延在して形成された第1導波素子部および第2導波素子部と、第1導波素子部に積層され、導電性部材に貼着される第1絶縁基材と、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する給電部と、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する短絡部と、を含み、第1絶縁基材、第1導波素子部、第2導波素子部、給電部および短絡部により形成され、読取装置から送信された電波を受信する板状アンテナ部と、第1導波素子部、短絡部、第2導波素子部および給電部により形成されたインダクタパターン部と、を有するものである。
【0015】
この場合、導電性部材に貼着されることにより、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部が形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部を導電性部材に貼着することにより導電性部材自体をアンテナとして利用することができる。そのため、通信感度を飛躍的に向上させることができる。さらに、無指向性の電波を受信することができる。
特に、導電性部材に貼着する場合、RFタグ用アンテナ自体を低背化することができる。すなわち、導電性部材をアンテナおよびコンデンサの極として利用するため、コンデンサの極の分だけ、低背化を行うことができる。
【0016】
(2)
他の局面にかかるRFタグ用アンテナは、導電性部材に貼着されるRFタグ用アンテナであって、長手方向に延在して形成された第1導波素子部および第2導波素子部と、前記第1導波素子部に積層され、前記導電性部材に貼着される第1絶縁基材と、前記第1導波素子部および前記第2導波素子部の間を電気的に接続する給電部と、前記第2導波素子部および前記導電性部材により形成され、読取装置から送信された電波を受信する板状アンテナ部と、前記第1導波素子部に形成されたインダクタパターン部と、を有するものである。
【0017】
この場合、導電性部材に貼着されることにより、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部が形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部を導電性部材に貼着することにより導電性部材自体をアンテナ(L型アンテナ,逆L型アンテナ)として利用することができる。そのため、通信感度を飛躍的に向上させることができる。さらに、無指向性の電波を受信することができる。
特に、導電性部材に貼着する場合、RFタグ用アンテナ自体を低背化することができる。すなわち、導電性部材をアンテナおよびコンデンサの極として利用するため、コンデンサの極の分だけ、低背化を行うことができる。
【0018】
(3)
第3の発明にかかるRFタグ用アンテナは、一局面に従うまたは第2の発明にかかるRFタグ用アンテナにおいて、第1絶縁基材は、第1導波素子部の裏面全面にのみ積層されてもよい。
【0019】
この場合、第1絶縁基材は、第1導波素子部の裏面全面にのみ積層されるので、導電性部材に貼着されることにより、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部を容易に形成することができる。
【0020】
(4)
第4の発明にかかるRFタグ用アンテナは、一局面から第3の発明のいずれかにかかるRFタグ用アンテナにおいて、第1導波素子部に積層された第1絶縁基材の面と対向する第1絶縁基材の面に、導電性部材と接着可能な接着層が設けられてもよい。
【0021】
この場合、第1絶縁基材の面に、導電性部材と接着可能な接着層が設けられるので、容易に導電性部材に貼着することができる。
【0022】
(5)
第5の発明にかかるRFタグ用アンテナは、一局面から第4の発明のいずれかにかかるRFタグ用アンテナにおいて、第1導波素子部の外形は、主に平板矩形を有し、インダクタパターン部を形成する第1導波素子部の第1インダクタパターン形成部は、矩形状を有し、平板矩形と矩形状との相対角度差が0度、45度、90度、135度、180度のいずれか1つからなってもよい。
【0023】
この場合、第1導波素子部の外形は、主に平板矩形からなる。また、長辺および短辺からなってもよい。さらに、インダクタパターン部を形成する第1導波素子部の第1インダクタパターン形成部は、主に矩形状からなり、長辺または短辺と、矩形状との相対角度差が0度、45度、90度、135度、180度のいずれか1つを選択することで、インダクタパターンLを変化させて、設計上の周波数を変化することができる。
【0024】
(6)
第6の発明にかかるRFタグ用アンテナは、一局面から第4の発明のいずれかに係るRFタグ用アンテナにおいて、第1導波素子部の外形は、主に平板矩形を有し、インダクタパターン部を形成する第1導波素子部の第1インダクタパターン形成部は、矩形状を有し、第1導波素子部の所定の位置において、平板矩形と、第1インダクタパターン形成部との相対角度差を所定の角度に変化させてもよい。
【0025】
この場合、第1導波素子部の外形は、主に平板矩形からなる。また、長辺および短辺からなってもよい。さらに、インダクタパターン部を形成する第1導波素子部の第1インダクタパターン形成部は、主に矩形状からなり、長辺または短辺と、矩形状との相対角度差を設計上変化させることで、コイルインダクタンスおよびアンテナサイズを変化させることなく、インダクタパターンLを変化させて、設計上の周波数を変化することができる。
【0026】
(7)
第7の発明にかかるRFタグ用アンテナは、第5または6の発明にかかるRFタグ用アンテナにおいて、第1インダクタパターン形成部は、矩形状のうち一部をコモン接続として第1導波素子部と接続してもよい。
【0027】
この場合、第1インダクタパターン形成部は、矩形状のうち一部を第2導波素子部と接続することで、ノイズに強いRFタグ用アンテナを形成することができる。
【0028】
(8)
一の局面に従うRFタグは、導電性部材と、長手方向に延在して形成された第1導波素子部と、長手方向に延在し、導電性部材に電気的に接続するよう貼着された第2導波素子部と、第1導波素子部に積層され、導電性部材に貼着される第1絶縁基材と、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する給電部と、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する短絡部と、読取装置から送信された電波に基づいて動作するICチップと、を含み、第1絶縁基材、第1導波素子部、第2導波素子部、給電部および短絡部により形成され、読取装置から送信された電波を受信する板状アンテナ部と、第1導波素子部、短絡部、第2導波素子部および給電部により形成されたインダクタパターン部と、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材により形成されたコンデンサ部と、インダクタパターン部およびコンデンサ部により読取装置から送信された電波の周波数帯域で共振する共振回路と、を有するものである。
【0029】
この場合、第1導波素子部、短絡部、第2導波素子部および給電部によりインダクタパターン部が形成され、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部が形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部を導電性部材に貼着することにより導電性部材自体をアンテナとして利用することができる。そのため、通信感度を飛躍的に向上させることができる。さらに、無指向性の電波を受信することができる。
特に、導電性部材に貼着する場合、RFタグ用アンテナ自体を低背化することができる。すなわち、導電性部材をアンテナおよびコンデンサの極として利用するため、コンデンサの極の分だけ、低背化を行うことができる。
【0030】
(9)
他の局面に従うRFタグは、導電性部材と、長手方向に延在して形成された第1導波素子部と、前記長手方向に延在し、前記導電性部材に電気的に接続するよう貼着された第2導波素子部と、前記第1導波素子部に積層され、前記導電性部材に貼着される第1絶縁基材と、前記第1導波素子部および前記第2導波素子部の間を電気的に接続する給電部と、前記読取装置から送信された電波に基づいて動作するICチップと、を含み、前記第2導波素子部および前記導電性部材により形成され、読取装置から送信された電波を受信する板状アンテナ部と、前記第1導波素子部により形成されたインダクタパターン部と、前記第1導波素子部、第2導波素子部および前記導電性部材、前記第1絶縁基材により形成されたコンデンサ部と、前記インダクタパターン部および前記コンデンサ部により前記読取装置から送信された電波の周波数帯域で共振する共振回路と、を有するものである。
【0031】
この場合、第1導波素子部によりインダクタパターン部が形成され、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部が形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部を導電性部材に貼着することにより導電性部材自体をアンテナとして利用することができる。そのため、通信感度を飛躍的に向上させることができる。さらに、無指向性の電波を受信することができる。
特に、導電性部材に貼着する場合、RFタグ用アンテナ自体を低背化することができる。すなわち、導電性部材をアンテナおよびコンデンサの極として利用するため、コンデンサの極の分だけ、低背化を行うことができる。
【0032】
(10)
第10の発明にかかるRFタグは、一の局面または他の局面にかかるRFタグにおいて、共振回路は、インダクタパターンのインダクタンス、コンデンサの静電容量及びICチップ内部の等価容量を含めて設定された共振周波数を有してもよい。
【0033】
この場合、共振回路は、インダクタパターンのインダクタンス、コンデンサの静電容量及びICチップ内部の等価容量を含めて設定された共振周波数とすることで、適切に通信を行うことができる。
【0034】
(11)
一局面に従うRFタグ用アンテナの製造方法は、長手方向に延在して形成された第1導波素子部および第2導波素子部と、を有し、かつ導電性部材に貼着されるRFタグ用アンテナの製造方法であって、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する給電部を形成する給電部形成工程と、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する短絡部を形成する短絡部形成工程と、第1絶縁基材、第1導波素子部、第2導波素子部、給電部および短絡部により形成され、読取装置から送信された電波を受信する板状アンテナ部を形成するアンテナ形成工程と、第1導波素子部、短絡部、第2導波素子部および給電部により形成されたインダクタパターン部を形成するインダクタパターン形成工程と、導電性部材に貼着される第1絶縁基材を第1導波素子部に積層する積層工程と、を含むものである。
【0035】
この場合、第1導波素子部、短絡部、第2導波素子部および給電部によりインダクタパターン部が形成され、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部が形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部を導電性部材に貼着することにより導電性部材自体をアンテナとして利用することができる。そのため、通信感度を飛躍的に向上させることができる。さらに、無指向性の電波を受信することができる。
特に、導電性部材に貼着する場合、RFタグ用アンテナ自体を低背化することができる。すなわち、導電性部材をアンテナおよびコンデンサの極として利用するため、コンデンサの極の分だけ、低背化を行うことができる。
【0036】
(12)
他の局面に従うRFタグ用アンテナの製造方法は、長手方向に延在して形成された第1導波素子部および第2導波素子部と、を有し、かつ導電性部材に貼着されるRFタグ用アンテナの製造方法であって、第1導波素子部および第2導波素子部の間を電気的に接続する給電部を形成する給電部形成工程と、第2導波素子部および導電性部材により形成され、読取装置から送信された電波を受信する板状アンテナ部を形成するアンテナ形成工程と、第1導波素子部に形成されたインダクタパターン部を形成するインダクタパターン形成工程と、導電性部材に貼着される第1絶縁基材を第1導波素子部に積層する積層工程と、を含むものである。
【0037】
この場合、第1導波素子部によりインダクタパターン部が形成され、第1導波素子部、第2導波素子部および導電性部材、第1絶縁基材によりコンデンサ部が形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部を導電性部材に貼着することにより導電性部材自体をアンテナとして利用することができる。そのため、通信感度を飛躍的に向上させることができる。さらに、無指向性の電波を受信することができる。
特に、導電性部材に貼着する場合、RFタグ用アンテナ自体を低背化することができる。すなわち、導電性部材をアンテナおよびコンデンサの極として利用するため、コンデンサの極の分だけ、低背化を行うことができる。
【0038】
(13)
第13の発明にかかるRFタグ用アンテナの製造方法においては、一局面または他の局面に係るRFタグ用アンテナの製造方法において、第1導波素子部の所定の位置において、第1導波素子部の外形の平板矩形と、第1インダクタパターン部との相対角度差を、所望の周波数に応じて所定の角度に変化させて形成する角度決定工程を有してもよい。
【0039】
この場合、第1導波素子部の外形は、主に平板矩形からなる。また、長辺および短辺からなってもよい。さらに、インダクタパターン部を形成する第1導波素子部の第1インダクタパターン形成部は、主に矩形状からなり、長辺または短辺と、矩形状との相対角度差を設計上変化させることで、コイルインダクタンスおよびアンテナサイズを変化させることなく、インダクタパターンLを変化させて、設計上の周波数を変化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
【0042】
[本実施の形態]
図1は、本実施の形態にかかるRFタグ用アンテナ100の一例を示す模式的平面図であり、
図2は、
図1のRFタグ用アンテナ100の一例を示す模式的断面図である。
図1および
図2は、RFタグ用アンテナ100にICチップ500およびシート部材600を設けた状態を示す。
【0043】
図1および
図2に示すように、RFタグ用アンテナ100は、第1導波素子部210、第2導波素子部220、給電部230、短絡部240、第1絶縁基材300、接着層400を含む。
【0044】
図1および
図2に示すRFタグ用アンテナ100において、第1導波素子部210の裏面にのみ第1絶縁基材300が設けられる。
第1導波素子部210の矩形状の短辺側に、給電部230および短絡部240が形成されている。給電部230および短絡部240に第2導波素子部220が形成されている。
なお、少なくとも第2導波素子部220の裏面には、第1絶縁基材300は、設けられない。
【0045】
その結果、RFタグ用アンテナ100において、第1導波素子部210の面の仮想面FAと、第2導波素子部220の面は異なる位置に設けられる。第1導波素子部210の面と第2導波素子部220の面とは、同一水平面上に存在していない。すなわち、第1導波素子部210の面と第2導波素子部220の面とは、第1絶縁基材300の厚みT分の段差を有する配置となる。以下、各部位の詳細な説明を行う。
【0046】
(第1導波素子部210、および第2導波素子部220)
図1に示す第1導波素子部210および第2導波素子部220は、本実施の形態において、アルミニウムの金属薄膜からなる。一般的に本実施の形態における薄膜は、5μm以上35μm以下の範囲の厚みを意味する。
第1導波素子部210および第2導波素子部220は、エッチングまたはパターン印刷等の手法によって形成される。したがって、本実施の形態においては、後述する給電部230および短絡部240においても、同様の手法で形成される。
【0047】
図1および
図2に示すように、第1導波素子部210は、主に平板の矩形状からなる。第2導波素子部220も、主に平板の矩形状からなる。本実施の形態における第2導波素子部220の面積は、第1導波素子部210の面積よりも小さい。
第1導波素子部210を形成する周辺210a,〜,210d(図中の凹凸部も含む)の長さの合計を値S1と呼ぶ。値S1は、電波の波長λ(ラムダ)を用いた場合、λ/4、λ/2、3λ/4、5λ/8のいずれか1つに該当するように設計されている。
なお、値S1は、使用する周波数の波長λの半分の長さであることがより好ましい。
【0048】
また、第2導波素子部220を形成する辺220a,〜,220dの長さの合計を値S2と呼ぶ。値S2は、電波の波長λ(ラムダ)を用いた場合、λ/4、λ/2、3λ/4、5λ/8のいずれか1つに該当するように設計されている。
なお、使用する周波数の波長λの半分の長さであることがより好ましい。
【0049】
(第1絶縁基材300)
本実施の形態において、
図1および
図2に示す第1絶縁基材300は、発泡スチロールからなる。第1絶縁基材300の一の面は、第1導波素子部210の裏面に接着材で接着されている。本実施の形態においては、第1絶縁基材300は、第1導波素子部210の裏面にのみ形成される。
なお、第1絶縁基材300の厚みは、0.5mm以上3mm以下の範囲であることが望ましい。
なお、本実施の形態においては、発泡スチロールからなることとしているが、これに限定されず、絶縁体であればよく、ポリエチレン、ポリイミド、薄物発泡体(ボラ―ラ)等、絶縁性を有する他の発泡体または素材を用いてもよい。
【0050】
以上のように、本実施の形態にかかるRFタグ用アンテナ100は、RFタグ用アンテナ100の第1絶縁基材300として発泡スチロールを用いているため、ある程度の大きさの開口面積を確保することができ、後述する導電性部材900を含めた板状アンテナの感度向上を図ることができる。
【0051】
(接着層400)
図1および
図2に示す本実施の形態における接着層400は、両面テープからなる。接着層400は、第1絶縁基材300の他の面側に設けられる。
なお、本実施の形態においては、接着層400が両面テープからなることとしているが、これに限定されず、他の接着層の形成または接着剤の塗布等であってもよい。
図1および
図2においては、説明上接着層400を厚みがあるように記載しているが、実際には、薄層であり、後述するキャパシタに影響を与えないレベルである。また、両面テープは、第1絶縁基材300の全面でなく、一部であってもよい。
本実施の形態において、両面テープを例示したのは、後述するように、RFタグ用アンテナ100は、導電性部材900に貼着されるため、両面テープの剥離紙を、はがすことにより容易に貼着が可能だからである。
【0052】
(給電部230、短絡部240)
図1および
図2に示すように、給電部230および短絡部240は、アルミニウムの金属薄膜からなる。給電部230および短絡部240は、第1導波素子部210および第2導波素子部220の間に形成されている。
また、本実施の形態においては、給電部230および短絡部240は、第1導波素子部210および第2導波素子部220の形成と同時に、エッチングまたはパターン印刷等の手法によって形成される。
【0053】
なお、本実施の形態においては、エッチングまたはパターン印刷により給電部230および短絡部240を形成することとしているが、これに限定されず、別で形成し、第1導波素子部210および第2導波素子部220に電気的に接合してもよい。例えば、給電ピンまたは短絡ピン等を用いてもよい。また、短絡部240または給電部230の幅を、より広くしてもよい。
【0054】
(ICチップ500)
ICチップ500は、
図1に示すように、第1導波素子部210と給電部230との間に設けられる。ICチップ500は、第1絶縁基材40の上面側(第1導波素子部20と同一平面上)に配置されている。なお、板状アンテナとして機能する範囲内であれば、ICチップ500を第1絶縁基材40の側面に配置してもよい。
【0055】
ICチップ500は、RFタグ用アンテナ100の板状アンテナが受信した電波に基づいて動作する。
具体的に本実施の形態にかかるICチップ500は、まず、読取装置から送信される搬送波の一部を整流して、ICチップ500自身が、動作するために必要な電源電圧を生成する。そして、ICチップ500は、生成した電源電圧によって、ICチップ500内の制御用の論理回路、商品の固有情報等が格納された不揮発性メモリを動作させる。
また、ICチップ500は、読取装置との間でデータの送受信を行うための通信回路等を動作させる。
【0056】
(シート部材600)
シート部材600は、主にポリエチレンテレフタレートからなる。なお、ポリエチレンテレフタレートの他に、シート部材600としてポリイミド、ポリ塩化ビニル等の絶縁性のある素材または樹脂を1種または複数種用いてもよい。
シート部材600は、第1導波素子部210および第2導波素子部220を保護するためのものである。そのため、シート部材600は、数マイクロメートル以上数百マイクロメートル以下の厚みであることが好ましく、数十マイクロメートル程度の厚みであることがより好ましい。
したがって、本実施の形態においては、シート部材600を設けることとしているが、これに限定されず、シート部材600を設けなくてもよく、他の絶縁被膜処理を用いてもよい。
【0057】
(RFタグ用アンテナ100、ICチップ500および導電性部材900)
図3は、
図1および
図2に示したRFタグ用アンテナ100を導電性部材900に貼着した例を示す模式的断面図である。また、
図3においても、
図1および
図2と同様に、ICチップ500を設けている。
【0058】
図3に示すように、RFタグ用アンテナ100は、RFタグ用アンテナ100の第2導波素子部220に塗布された導電性接着剤250、および接着層400の両面テープにより導電性部材900に貼着される。
本実施の形態において導電性部材900は、導電性の金属板からなる。具体的には、金属製の箱、金属板を含む箱、ケース、金属部材を含む箱、ケース、等、任意の金属部位を有するものである。
【0059】
なお、
図3においては、導電性接着剤250を用いることとしているが、これに限定されず、両面テープ、はんだ、1液性または2液性のエポキシ樹脂等の任意の導電性の接着材であってもよい。
【0060】
図4は、
図3に示したRFタグ用アンテナ100および導電性部材900の等価回路の一例を示す模式図である。
【0061】
図4に示すように、RFタグ用アンテナ100の等価回路は、インダクタパターンLと、コンデンサCと、ICチップ500とは互いに並列接続されている。インダクタパターンL、コンデンサCおよびICチップ500は、読取装置から送信される電波の周波数帯域で共振する共振回路を構成する。
この共振回路の共振周波数f[Hz]は、式(1)により与えられる。共振周波数fの値は、読取装置から送信される電波の周波数帯域に含まれるように設定される。
【0063】
式(1)において、L
a:インダクタパターンLのインダクタンス、C
a:コンデンサ240の静電容量、C
b:ICチップ500内部の等価容量を意味する。
【0064】
ここで、ICチップ500には、内部にコンデンサを含むものがあり、また、ICチップ500は浮遊容量を有する。そのため、共振回路の共振周波数fを設定する場合、ICチップ500内部の等価容量C
bを考慮することが好ましい。
すなわち、共振回路は、インダクタパターンLのインダクタンス、コンデンサ240の静電容量、およびICチップ500の内部の等価容量C
bを考慮して設定された共振周波数fを有することが好ましい。なお、C
bとしては、例えば、使用するICチップの仕様諸元の一つとして公表されている静電容量値を用いることができる。
【0065】
上記のように、ICチップ500内部の等価容量C
bを考慮することで、共振回路の共振周波数fを、電波の周波数帯域に精度良く設定することができる。その結果、RFタグ用アンテナ100の読み取り性能をさらに向上させることができる。また、ICチップ500が生成する電源電圧をさらに高くすることができる。
【0066】
(コイル部の他の例)
図5は、本実施の形態にかかるRFタグ用アンテナ100の第1導波素子部210のコイル部の他の例を示す図である。
【0067】
なお、以下においては、本実施の形態にかかるRFタグ用アンテナ100と異なる点について説明を行う。
【0068】
図5に示すように、RFタグ用アンテナ100aの第1導波素子部210のコイル部は、辺211a,辺211b,辺211c,辺211d,辺211eおよび矩形状211fにより形成される。
ここで、辺211a,辺211b,辺211c,辺211d,辺211eおよび矩形状211fの各辺の全てが、第1導波素子部210の長辺または短辺に対して0度、90度、180度、270度のいずれかで設けられる。
【0069】
図5に示すように、ICチップ500は、コイル部に設けられる。なお、
図5においては、ICチップ500をほぼ辺211bの中央近傍に設ける場合について説明しているが、コイル部および第1導波素子部210に架け渡されれば、他の位置に配置させてもよい。
【0070】
また、
図5に示すように、RFタグ用アンテナ100aは、設計上の回転軸RPを軸にして、コイル部を回転して、設計を行うことができる。その結果、第1導波素子部210とコイル部を形成する辺との相対角度差を設計上変化させることで、コイルインダクタンスおよびアンテナサイズを変化させることなく、インダクタパターンLを変化させて、設計上の周波数を変化することができる。
【0071】
図6は、
図5に示したRFタグ用アンテナ100aおよび導電性部材900の等価回路の一例を示す模式図である。
【0072】
図6に示すように、第1導波素子部210と、第2導波素子部220および導電性部材900と、インダクタパターンLとは、直列接続される。この場合、第1導波素子部210と、第2導波素子部220および導電性部材900と、インダクタパターンLにおいて導体抵抗がある。したがって、第1導波素子部210と、第2導波素子部220および導電性部材900との間には、0.2PFまたは0.3PFのコンデンサ容量Cが発生する。
【0073】
また、
図6に示すように、インダクタパターンLは、M結合により交流結合されている。
その結果、共振周波数fは、第1導波素子部210の周囲長さ、コイルLおよびコンデンサCにより決定される。
【0074】
以上のように、
図5および
図6で示すRFタグ用アンテナ100aにおいては、
図4と異なり、インダクタパターンLのインダクタンスを複数設けることができるので、磁気刺激を行い、磁力を強化することができる。また、インピーダンスを自由に可変することができる。
【0075】
(コイル部のさらに他の例)
次に、
図7は、
図5のコイル部のさらに他の例を示す模式図である。
【0076】
図7に示すように、RFタグ用アンテナ100aの第1導波素子部210のコイル部は、辺212a,辺212b,辺212c,辺212d,辺212e,辺212fおよび矩形状212gにより形成される。
ここで、辺212c,辺212dが、第1導波素子部210の長辺に対して90度で設けられる。辺212a,辺212b,辺212e,辺212fおよび矩形状212gの各辺の全てが、第1導波素子部210の長辺に対して45度、135度のいずれかで設けられる。
すなわち、
図7においては、
図5の回転軸RPを軸にしてコイル部を45度回転させたものである。
【0077】
これにより、
図5に示すコイル部よりも、
図7に示すコイル部の辺212c,212dの長さを延長することができるため、第1導波素子部210を形成する周辺212a,〜,212fの長さの合計(S1、式(1)におけるL
a)を変化させることができる。その結果、RFタグ用アンテナ100bにおいて、
図5と異なり、対応する設計上の周波数fを変化させることができる。
【0078】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図8は、
図5のコイル部のさらに他の例を示す模式図である。
図8に示すように、RFタグ用アンテナ100cの第1導波素子部210のコイル部は、辺213a,辺213b,辺213c,辺213d,辺213eおよび矩形状213fにより形成される。
すなわち、
図8においては、
図5の回転軸RPを軸にしてコイル部を90度回転させたものである。
【0079】
これにより、
図5に示すコイル部よりも、
図8に示すコイル部の辺213c,213dの長さを延長することができるため、第1導波素子部210を形成する周辺213a,〜,213fの長さの合計(S1、式(1)におけるL
a)を変化させることができる。その結果、RFタグ用アンテナ100cにおいて、
図5と異なり、対応する設計上の周波数fを変化させることができる。
【0080】
なお、本実施の形態においては、コイルインダクタンスおよびアンテナサイズを変化させることなく、インダクタパターンLを変化させるために、コイル部を、回転軸RPを軸として45度または90度回転させることとしているが、これに限定されず、コイル部のサイズを変化させてもよく、インダクタパターンLを形成するためのコイル形成部の切込み自体を延長または短縮させてもよく、他の任意の角度で回転して設計してもよい。
【0081】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図9は、
図5のコイル部のさらに他の例を示す模式図である。
図9に示すように、RFタグ用アンテナ100dの第1導波素子部210のコイル部は、辺214a,〜,辺214iおよび矩形状214jにより形成される。
【0082】
図10は、
図9に示したRFタグ用アンテナ100cおよび導電性部材900の等価回路の一例を示す模式図である。
【0083】
図10に示すように、
図6と異なり、コイル部のコモン部を第2導波素子部220に接続させている。その結果、RFタグ用アンテナ100a,100b,100cと比較して、ノイズ等に強いRFタグ用アンテナ100dを得ることができる。
【0084】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図11は、
図7のコイル部の他の例を示す模式図である。
図11に示すように、RFタグ用アンテナ100eの第1導波素子部210のコイル部は、辺215a,〜,辺215iおよび矩形状215jにより形成される。
ここで、辺215h,辺215iが、第1導波素子部210の長辺に対して90度で設けられる。辺215a,〜,215gおよび矩形状215jの各辺の全てが、第1導波素子部210の長辺に対して45度、135度のいずれかで設けられる。
すなわち、
図11においては、
図9の回転軸RPを軸にしてコイル部を45度回転させたものである。
【0085】
図11に示すコイル部は、
図7におけるコイル部のコモン部を第2導波素子部220に接続させたものである。
その結果、RFタグ用アンテナ100a,100b,100cと比較して、ノイズ等に強いRFタグ用アンテナ100eを得ることができる。
【0086】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図12は、
図8のコイル部の他の例を示す模式図である。
図12に示すように、RFタグ用アンテナ100fの第1導波素子部210のコイル部は、辺216a,〜,辺216iおよび矩形状216jにより形成される。
図12に示すコイル部は、
図8におけるコイル部のコモン部を第2導波素子部220に接続させたものである。
その結果、RFタグ用アンテナ100a,100b,100cと比較して、ノイズ等に強いRFタグ用アンテナ100fを得ることができる。
なお、
図5から
図12におけるRFタグ用アンテナ100は、第2導波素子部220の大きさを第1導波素子部210と同等としているが、第2導波素子部220の大きさを
図1および
図2のように小さくして導電性部材900に貼着してもよい。
【0087】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図13は、
図5のコイル部のさらに他の例を示す模式図である。
図13に示すように、RFタグ用アンテナ100gの第1導波素子部210のコイル部は、辺217a,〜,辺217eにより形成される。
【0088】
図14は、
図13に示したRFタグ用アンテナ100gおよび導電性部材900の等価回路の一例を示す模式図である。
【0089】
図14に示すように、
図13の等価回路は、
図4の等価回路と同じとなる。そのため、説明を省略する。
【0090】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図15は、
図7のコイル部の他の例を示す模式図である。
図15に示すように、RFタグ用アンテナ100hの第1導波素子部210のコイル部は、辺218a,〜,辺218fにより形成される。
【0091】
(コイル部のさらに他の例)
続いて、
図16は、
図8のコイル部の他の例を示す模式図である。
図16に示すように、RFタグ用アンテナ100iの第1導波素子部210のコイル部は、辺219a,〜,辺219eにより形成される。
なお、
図5から
図16におけるRFタグ用アンテナ100は、第2導波素子部220の大きさを第1導波素子部210と同等としているが、第2導波素子部220の大きさを
図1および
図2のように小さくして導電性部材900に貼着してもよい。
【0092】
以上のように、本実施の形態にかかるRFタグ用アンテナ100,〜,100iにおいて、第1絶縁基材300は、第1導波素子部210の裏面全面にのみ積層されるので、導電性部材900に貼着されることにより、第1導波素子部210、第2導波素子部220および導電性部材900、第1絶縁基材300によりコンデンサ部を容易に形成することができる。
【0093】
また、第1絶縁基材300の面に、導電性部材と接着可能な接着層400が設けられるので、容易に導電性部材に貼着することができる。
【0094】
また、第1導波素子部210の外形は、主に平板矩形からなる。また、長辺および短辺からなってもよい。さらに、コイル部を形成する第1導波素子部210の辺は、主に矩形状を形成し、長辺または短辺と、矩形状との相対角度差が0度、45度、90度、135度、180度のいずれか1つを選択することで、インダクタパターンLを変化させて、設計上の周波数を変化することができる。
【0095】
また、コイル部を、回転軸RPを軸として、設計上任意の相対角度へ変化させることで、コイルインダクタンスおよびアンテナサイズを変化させることなく、インダクタパターンLを変化させて、設計上の周波数を変化することができる。
【0096】
また、コイル部は、矩形状の辺のうち一部を第2導波素子部220と接続することで、ノイズに強いRFタグ用アンテナを形成することができる。
【0097】
また、第1導波素子部210、短絡部240、第2導波素子部220および給電部230によりインダクタパターンLが形成され、第1導波素子部210、第2導波素子部220および導電性部材900、第1絶縁基材300によりコンデンサCが形成される。その結果、共振回路が形成され、効率のよい送受信を行うことができる。
また、第2導波素子部220を導電性部材900に貼着することにより導電性部材900自体をアンテナとして利用することができる。
特に、導電性部材900に貼着する場合、RFタグ用アンテナ100,100a,〜,100i自体を低背化することができる。
【0098】
本発明においては、RFタグ用アンテナ100,100a,〜,100iが、「RFタグ用アンテナ」に相当し、導電性部材900が「導電性部材」に相当し、第1導波素子部210が「第1導波素子部」に相当し、第2導波素子部220が「第2導波素子部」に相当し、給電部230が「給電部」に相当し、短絡部240が「短絡部」に相当し、第1絶縁基材300が「第1絶縁基材」に相当し、接着層400が「接着層」に相当し、ICチップ500が「ICチップ」に相当し、RFタグ用アンテナ100,100a,〜,100iのいずれか1つと、ICチップ500と、導電性部材900とが、「RFタグ」に相当する。
【0099】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。