(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0011】
[乾燥装置の全体構成]
図1から
図4を参照して、実施の形態に係る乾燥装置1の全体構成について説明する。
【0012】
ここで、
図1(a)は実施の形態に係る乾燥装置1の全体構成を示す正面図、
図1(b)は乾燥装置1の斜視図、
図2は乾燥装置1の内部を示す分解斜視図、
図3は乾燥装置1の一側面を示す側面図、
図4は乾燥装置1の他の側面を示す側面図である。
【0013】
なお、
図1(a)のように、直立させた状態を基準として、乾燥装置1の右方向をX方向、奥行き方向をY方向、垂直方向をZ方向と定義し、他の図面においても同様とする。
【0014】
また、乾燥装置1において、後述する操作パネル35等が設けられている面を正面、後述する第1の突部130等が設けられている面を背面、後述する吸気口200c(
図2参照)等が設けられている面を右側面、後述する吸気口200b(
図1(b)参照)等が設けられている面を左側面、後述する吸気口200a(
図1(b)参照)が設けられている面を底面と定義する。
【0015】
図1および
図2等に示すように、乾燥装置1は、吸気口200a〜200cと吐出部51等を有する略直方体形状を呈する筐体3を備えている。
【0016】
筐体3は、筐体本体30と、蓋部材31とから構成されている。なお、詳細な構成については省略するが、蓋部材31の表面側には操作パネル35が配置されている。また、蓋部材31の裏面側には、図示しない制御基板が配置されている。
【0017】
また、筐体3を直立させた状態(
図1(a)参照)において、筐体本体30および蓋部材31の上部には、乾燥装置1を持ち運ぶ際に用いるハンドル36が形成されている。
【0018】
図2に示すように、筐体3内には、吸気口200a〜200cより吸引した空気を吐出部51より吐出するシロッコファン300(後出の
図7参照)と、シロッコファン300と吐出部51との間に設置される加熱手段を構成するヒータH、シロッコファン300の駆動源としてのモータM等が収容されている。
【0019】
なお、筐体3内には、シロッコファン300と、このシロッコファン300を覆うスクロール形状のケーシングCから構成される送風手段が設けられている(後出の
図8参照)。
【0020】
また、吐出部51は、筺体3の上部に接続される筒状体であり、送風手段より得られる風を外部に吐出するように構成されている。
【0021】
吐出部51には、ホース5の一端が接続されている。ホース5は、可撓性を有するジャバラ状の構成を有し、乾燥装置1の不使用時には
図1等に示すように曲げられた状態で収納される。また、ホース5は、
図1(a)に示すようにD2方向に起こして延ばした状態で使用される。
【0022】
なお、上記のような可撓性を有するホース5に代えて、可撓性を有しない金属や樹脂で成形されたソリッドなパイプ状のものなどで構成してもよい。
【0023】
ホース5の他端には、吐出部51から送給される空気を吹き出すノズル本体150が設けられている。ノズル本体150は、乾燥装置1の不使用時には
図1等に示すように筐体3の一部に着装して収納され、布団乾燥等の使用時には筐体3から外した状態で用いられる。
【0024】
なお、ノズル本体150は、ホース5の端部に接続する構成に限らず、筐体3に直接接続する構成としてもよいし、また、上述のようなソリッドなパイプなどの先端に接続する構成としてもよい。
【0025】
上述の吐出部51、ホース5、及びノズル本体150は、布団等の被乾燥物の間などに挿入させて、被乾燥物によって覆われた状態で加熱された空気を吐出する吐出手段を構成している。
【0026】
なお、布団を乾燥させる際には、少なくともノズル本体150が布団等の被乾燥物に覆われていれば足り、必ずしも吐出部51及びホース5を布団内に挿入させることは要しない。
【0027】
また、ノズル本体150には、当該ノズル本体が布団等の被乾燥物に覆われた状態で、この被乾燥物を持ち上げて、加熱された空気の到達空間を拡張する空間拡張機構が設けられている。
【0028】
空間拡張機構は、例えば、ノズル本体150が備える後述の可動ユニット152で構成される。
【0029】
ここで、乾燥装置1による被乾燥物の乾燥実行状態において、ノズル本体150を介して加熱された空気は順次送り込まれ、時間の経過とともに布団等の被乾燥物の隙間から徐々に外部に逃げて行くこととなる。本実施の形態にいう「到達空間」とは、このようにしてノズル本体150を介して送り込まれた空気が、外部に逃げるまでの間、一時的に滞留する空間をいうものとする。即ち、「到達空間」とは、被乾燥物内に吐出手段を挿入した際に、被乾燥物によってノズル本体150の周りで形成される略閉止空間ともいえる。
【0030】
図1(b)、
図3および
図4に示すように、筐体3の背面側には、ケーシングCの外周に沿って形成された第1の突部130が設けられている。また、第1の突部130から通風方向に離間した位置には、左右方向に延びる第2の突部131が形成されている。
【0031】
そして、筐体3内において、第1の突部130と第2の突部131の間に対応する位置Pに加熱手段としてのヒータHが配置されている。なお、第1の突部130と第2の突部131とは、背面側への突出量が同じになるように構成されている。
【0032】
このような構成により、筐体3の背面側を床面や布団などの被乾燥物上に載置して乾燥装置1を使用する際には、第1の突部130と第2の突部131の間に対応する位置Pに空間が形成される。この空間により、筐体3を介した放熱が行われるため、ヒータHの過昇温を抑制することができる。なお、ヒータHを覆うヒータケース400と筐体3との間には断熱材(例えば、ガラス繊維入りのアルミテープなどで構成される断熱シート等)401を介在させている(
図3および後出の
図8参照)ので、筐体3への伝熱を抑制することができる。
【0033】
また、本実施の形態に係る乾燥装置1は、
図1、
図3および
図4に示すように、筐体本体30の底面に形成される底面吸気口200aに加えて、筐体本体30の左右側面に形成される2つの側面吸気口200b、200cを備えている。
【0034】
これにより、吸気効率を高めて、ノズル本体150から吐出させる空気量を増やすことができ、乾燥効率を向上させることができる。
【0035】
また、吸気口200a〜200cが乾燥装置1の3方向に設けられているので、
図1(a)に示すような直立状態、
図3および
図4に示すような操作パネル35を上方に向けた状態(所謂、布団乾燥状態)に加えて、側面吸気口200cが上方となるように載置した状態(所謂、横倒し状態)の3態様の使用時において、十分な吸気を行うことができる。
【0036】
なお、側面吸気口200bが上方となるような使用状態は、想定されていない。モータMの周辺に十分な空気を送って冷却することが難しくなるためである。
【0037】
また、このような使用状態を未然に防止するために、制御基板(図示せず)等に傾斜センサ(傾斜スイッチ)を設け、側面吸気口200bが上方となるような傾きを検知した場合には、ヒータH等の電源をオフにする安全機構が組み込まれている。
【0038】
(ノズル本体および空間拡張機構の構成)
図5および
図6を参照して、ノズル本体150の構成および空間拡張機構を構成するノズルユニット151、可動ユニット152の構成、動作について説明する。
【0039】
図5(a)は、実施の形態に係る乾燥装置1のノズル本体150の要部を構成する可動ユニット152の閉状態を示す斜視図、
図5(b)は、可動ユニット152の開状態を示す斜視図である。
【0040】
図6(a)は、乾燥装置1の可動ユニット152の閉状態を示す側面図、
図6(b)は、可動ユニット152の開状態を示す側面図である。
【0041】
ノズル本体150は、ホース5の先端側に配置されるノズルユニット151と、ノズルユニット151に設けられた可動ユニット152とで構成されている。
【0042】
図5および
図6に示すように、ノズルユニット151の前端部(
図6(a)、(b)上の左側端部)には、主吹出し口としての前面吹出し口170が設けられている。なお、前面吹出し口170には、靴の乾燥時に用いるアタッチメントや、芳香を出すためのアロマケース等のオプション品を取付けることもできる。
【0043】
また、ノズルユニット151の左右側面には、複数のスリット状の補助吹出し口180が設けられている。これにより、前面吹出し口170からの空気流に加えて、補助吹出し口180からも空気流を吐出させることができ、布団等の被乾燥物の乾燥効率を向上させることができる。なお、補助吹出し口をノズルユニット151の上面に設けるようにしてもよい。
【0044】
ノズルユニット151の後端部(
図6(a)、(b)上の右側端部)には、ホース5に回転自在に接続される接続部160が設けられている。つまり、ノズルユニット151の後端部は、ホース5に対してノズルユニット151の通風方向、即ちホース5より主吹出し口170に至る方向(
図6(a)、(b)におけるZ方向)と平行な軸を中心に回動自在に接続されている。これにより、布団等の被乾燥物に対して乾燥に最適な向きにノズル本体150を設置することができ、またノズル本体150の向きによってホース5が捩れる事態を回避できる。
【0045】
空間拡張機構を構成する可動ユニット152は、ノズルユニット151に対して姿勢を変更可能に設けられている。
【0046】
より具体的には、可動ユニット152は、通風方向と直交する方向に延出された延出状態(
図5(b)および
図6(b)参照)と、ノズルユニット151に沿って保持される収容状態(
図5(a)および
図6(a)参照)とに選択的に変更し得るように構成されている。
【0047】
なお、可動ユニット152の延出方向は、通風方向と直交する方向に限定されず、当該通風方向と交差する方向であればよい。
【0048】
図5および
図6に示す構成例では、可動ユニット152は、ノズルユニット151の通風方向と交差する方向に配置された回動軸155により、ノズルユニット151に対して矢印D1方向(
図5(b)および
図6(b)参照)に回動可能に軸支されている。
【0049】
また、可動ユニット152は、収容状態において、ノズルユニット151の上面の少なくとも一部を覆う上板部152aと、ノズルユニット151の両側面部を覆う側板部152b、152cとを備えている。
【0050】
そして、側板部152b、152cは、回動軸155により、ノズルユニット151の側面に軸支されている。
【0051】
より具体的には、側板部152b、152cの内側に、突起状の回動軸155が一体的に形成(
図5(b)参照)されており、ノズルユニット151の側壁に形成された係合孔(図示せず)に回動軸155の先端部が回動可能に係合されている。
【0052】
また、ノズルユニット151および可動ユニット152には、可動ユニット152を収容状態(
図5(a)および
図6(a)の状態)で保持すると共に、可動ユニット152を延出状態(
図5(b)および
図6(b)の状態)で保持するストッパ機構が設けられている。
【0053】
ここで、
図10を参照して、ストッパ機構の構成例について説明する。
【0054】
図10(a)は、乾燥装置1が備えるストッパ構造の構成例を示すノズルユニット151の一部斜視図、
図10(b)は、可動ユニット152の裏面側の斜視図である。
【0055】
図10(a)に示すように、ノズルユニット151の図上における後端側に位置する回動軸の軸受部157の周縁には、ストッパ用の2つの突起901a、901bが形成されている。
【0056】
一方、
図10(b)に示すように、ノズルユニット151に回動可能に係合される可動ユニット152の回動軸155の周面には、ノズルユニット151側の突起901a、901bによって係止可能な突起902が一体的に形成されている。
【0057】
そして、可動ユニット152の収容状態においては、可動ユニット152側の突起902は、ノズルユニット151側の突起901aによって係止される。また、可動ユニット152の延出状態においては、可動ユニット152側の突起902は、ノズルユニット151側の突起901bによって係止される。
【0058】
このようにして、ストッパ機構により、可動ユニット152は、収容状態と延出状態のそれぞれの位置で、触れた程度では容易には移動しないように保持される。
【0059】
また、接続部160の後端部側(
図6(a)上の右端部側)には、突起状の補助ストッパ161が形成されている。
【0060】
これにより、
図6(b)に示すように、可動ユニット152の先端部は、延出状態において、
図6(b)上の右端部側に傾いた状態で保持される。
【0061】
したがって、ノズル本体150を布団等の被乾燥物の間などに差し込む際(挿入する際)に、可動ユニット152の延出状態を保持することができる。
【0062】
なお、上述の構成例では、
図5等に示すように、回動軸155は上下方向(Y方向)と交差する左右方向(X方向)に配置されているが、これに限らず、回動軸が上下方向(Y方向)と交差して設けられる構成であれば、被乾燥物を持ち上げて加熱された空気の到達空間を拡張するという同様の効果を得ることができる。
【0063】
ノズル本体150は、このような構成により、可動ユニット152がノズルユニット151の上方に延出された延出状態では、布団等の被乾燥物を可動ユニット152の先端側で持ち上げることができ、加熱空気の到達空間を拡張(増大)させることが可能となる。
【0064】
ここで、
図7を参照して、本実施の形態に係る乾燥装置の使用状態の一例について説明する。
【0065】
図7に示す使用例では、被乾燥物としての敷き布団800の上に、他の被乾燥物としての掛け布団801を掛けた状態で、吐出手段の一部を構成するホース5及びノズル本体150を敷き布団800と掛け布団801との間に挿入させて、掛け布団801によって覆われるようにする。この際、ノズルユニット151に対して、空間拡張機構を構成する可動ユニット152を回動させて延出状態としている。
【0066】
これにより、被乾燥物としての掛け布団801を持ち上げて加熱空気の到達空間850を拡張することができる。
【0067】
このような状態で、ホース5を介して温風を送給すると、ノズルユニット151の前面吹出し口170および補助吹出し口180から温風が吹き出される。
【0068】
そして、温風は、
図7上に示す矢印のように、空間850内の上部にまで回り込んで広く行き渡り、被乾燥物としての掛け布団801および敷き布団800をより効率的に乾燥させることができる。
【0069】
したがって、例えばダブルサイズの布団等の比較的大きな被乾燥物であってもより効率的に乾燥させることが可能となる。
【0070】
なお、
図5(b)および
図6(b)に示すように、可動ユニット152の側板部152b、152cの上方の角部152d,152eは丸みを帯びた形状とされているので、布団等の被乾燥物に引っ掛かることを抑制することができる。
【0071】
また、可動ユニット152の側板部152b、152cの縁部には半円状の指掛け部156が形成されているので、可動ユニット152の収容状態から延出状態への移行を容易に行うことができる。
【0072】
さらに、可動ユニット152がノズルユニット151に沿って保持される収容状態において、ノズルユニット151の両側面部に形成された補助吹出し口180は、可動ユニット152の側板部152b、152cで閉塞されるので、補助吹出し口180からノズルユニット151内への塵埃の侵入を防止することができる。加えて、乾燥装置1の不使用時には
図1等に示すようにホース5を曲げた状態で収納することで、前面吹出し口170は筺体3の上面と対向して閉止されるため、前面吹出し口3からの塵芥の侵入も防止できる。従って、収納状態においてノズルユニット151内を清浄に保つことが可能となっている。
【0073】
なお、
図5および
図6に示す例では、側板部152b、152cは、補助吹出し口180が形成されたノズルユニット151の側面の大部分を覆うようにしているが、これには限定されず、少なくとも補助吹出し口180を覆う構成となっていればよい。
【0074】
また、上板部152aについても少なくとも一部を覆っていればよい。
【0075】
また、本実施の形態では、空間拡張機構の一部を構成する可動ユニット152を回動させる構成について説明したが、これには限定されず、上下方向(Y方向)にスライドするなど伸縮可能な構成等として、可動ユニット152の位置を変更するようにしてもよい。
【0076】
また、可動ユニット152自体が、
図6における左右方向(X方向)に回動するようにしてもよい。
【0077】
さらに、空間拡張機構の一部を構成する可動ユニット152をノズルユニット151に複数設けるようにしてもよい。
【0078】
上述のような空間拡張機構に代えて、ノズルユニット151の上面等に形成した空気吹出し口から吹き出される加熱空気の空気圧で被乾燥物内の空間850を拡張するようにしてもよい。即ち、例えば、上面等に形成した空気吹出し口にバルーンを設け、このバルーンの膨張により被乾燥物内の空間850を拡張するようにしてもよい。
【0079】
また、可動ユニット152をモータ等の動力によって揺動可能に構成し、間欠的に被乾燥物内の空間850を拡張するようにしてもよい。即ち、例えば、ノズルユニット151の上方に、可動ユニット152を所定の制御装置によって間欠的に揺動させる揺動機構を設けるようにできる。
【0080】
(加熱手段の構成)
図8および
図9を参照して本実施の形態に係る乾燥装置1が備える加熱手段について説明する。
【0081】
ここで、
図8は、実施の形態に係る乾燥装置1の内部構成を示す
図4のA−A断面図、
図9は、乾燥装置1の要部を構成するヒータケース400の内部構成を示す
図8のB−B断面図である。
【0082】
本実施の形態に係る乾燥装置1において、加熱手段は、略矩形状を呈するヒータHと、このヒータHを筐体3内で支持するヒータケース400とから構成されている。
【0083】
ヒータHは、例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ等で構成される。なお、
図9に示すように、ヒータHには3本の給電ケーブル501が設けられている。
【0084】
また、ヒータケース400は、耐熱性樹脂等で筒状に成形されている。
【0085】
ヒータケース400内において、複数(
図8、
図9に示す構成例では2箇所)の離間した位置に、温度検出部としてのサーミスタS1,S2が設けられている。
【0086】
より具体的には、サーミスタS1は、
図8に示すように乾燥装置1を直立させた状態において、ヒータHの一辺の幅方向の略中央上方に設けられている。なお、サーミスタS1の両端からは接続コード402が延伸され、上述の制御基板等に接続されている。また、サーミスタS1自体は、ヒータケース400内に形成されたフック401により係止されている。
【0087】
一方、サーミスタS2は、
図8に示すように乾燥装置1を直立させた状態において、ヒータHの前記一辺の角部の上方に設けられている。
【0088】
また、サーミスタS2の両端から接続コード404が延伸され、上述の制御基板等に接続されている。また、サーミスタS2自体は、ヒータケース400内に形成されたフック403により係止されている。
【0089】
なお、サーミスタS1,S2は、サーミスタS2の温度検知部(直管状の略中央部)の位置が、サーミスタS1の温度検知部(コ字状に曲げられた直管状の略中央部)の位置よりも、ヒータHの表面に近くなるように配置されている。サーミスタS1は、ヒータHを通過した温風を受ける位置において温風の流れと直交する向きに配されていることから、温風の温度を効率よく検知することができる。
【0090】
他方、サーミスタS2は、ヒータHの隅部近傍においてヒータH表面と直交する向きに配されていることから、ヒータHより発せられる放射熱を受け、ヒータHの温度を効率よく検知することができる。
【0091】
このような構成により、乾燥装置1の使用時において種々の姿勢になった場合でも、ヒータHの温度をより正確に検知することができる。
【0092】
即ち、
図3および
図4に示すように、操作パネル35を上側にした姿勢で乾燥装置1を使用する際において、布団等の被乾燥物などを乾燥させるための送風時には、主にサーミスタS1で温度検知を行う。
【0093】
一方、送風停止時には、主にサーミスタS2で温度検知を行う。これにより、送風停止時において、ヒータHにより近い位置に配置されているサーミスタS2によって、より正確な温度検知を行うことができ、安全性を向上させることができる。
【0094】
なお、ここでいう送風停止とは、操作パネル35(
図1参照)の操作により、操作者が意図的に送風を停止させる場合に加え、異常検知時の制御や機械的損傷等による操作者の意図しない停止も含む。
【0095】
また、
図8等に示すように、直立させた姿勢で乾燥装置1を使用する際において、靴等の被乾燥物などを乾燥させるための送風時には、主にサーミスタS1で温度検知を行う。
【0096】
一方、送風停止時には、サーミスタS1およびS2で温度検知を行う。これにより、送風停止時において、より正確な温度検知を行うことができ、安全性を向上させることができる。
【0097】
また、横倒しの姿勢で乾燥装置1を使用する際において、布団等の被乾燥物などを乾燥させるための送風時には、主にサーミスタS1で温度検知を行う。
【0098】
一方、送風停止時には、サーミスタS2で温度検知を行う。これにより、送風停止時において、ヒータHの上方に位置するサーミスタS2で、より正確な温度検知を行うことができ、安全性を向上させることができる。
【0099】
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、これに限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。