特許第6872280号(P6872280)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 青▲島▼理工大学の特許一覧

特許6872280組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872280
(24)【登録日】2021年4月21日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/26 20060101AFI20210510BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   E04B1/26 G
   E04B1/58 508L
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-156131(P2020-156131)
(22)【出願日】2020年9月17日
(65)【公開番号】特開2021-50599(P2021-50599A)
(43)【公開日】2021年4月1日
【審査請求日】2020年9月24日
(31)【優先権主張番号】201910895543.7
(32)【優先日】2019年9月21日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518229179
【氏名又は名称】青▲島▼理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牟犇
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼旭
(72)【発明者】
【氏名】苗吉▲軍▼
【審査官】 土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−038755(JP,A)
【文献】 特開2004−076303(JP,A)
【文献】 特開平09−209450(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/026113(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102704575(CN,A)
【文献】 特開2019−056202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/24,1/26
E04B 1/38 − 1/61
E04H 9/00 − 9/16
F16F 15/00 −15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
角形中心柱、X型木梁及び梁柱接合コンポーネントを含み、前記梁柱接合コンポーネントは前記角形中心柱の外側に固定して被せられ、前記X型木梁は前記梁柱接合コンポーネントの外側に位置し、且つ前記梁柱接合コンポーネントと固定接合され、
前記角形中心柱は、粗面木柱、粗面鋼スリーブ、粗面木スリーブハウジング、FRP繊維強化複合材料層及び中心柱粗面鋼蓋を含み、前記粗面木柱の中心にはその長手方向に沿って貫通する中心孔Iが設けられており、前記中心孔I内にPC鋼より線が通され、前記粗面鋼スリーブは中空の四角体を呈し、前記粗面木柱の外側に固定して被せられ、前記粗面木柱の上下両端の寸法は粗面木柱の中間部の寸法よりも小さく、前記粗面鋼スリーブの上下両端と前記粗面木柱の両端部との間にはどちらも閉じた環状挿入溝が形成され、
前記粗面木スリーブハウジングは前記粗面鋼スリーブの外側に固定して被せられ、前記粗面木スリーブハウジングの4つの直角位置の部分にはいずれも貫通する四角孔Iが設けられており、前記四角孔I内に鉄筋が通され、前記粗面木スリーブハウジングの中間部には複数のネジ孔Iが設けられており、
前記粗面木スリーブハウジングの頂端及び底端の外側にはそれぞれ前記中心柱粗面鋼蓋が固定されており、前記中心柱粗面鋼蓋は四角形の蓋板及び前記蓋板の片側に固定された挿入板を含み、前記挿入板は前記粗面鋼スリーブと前記粗面木柱により形成された前記環状挿入溝内に固定して挿入され、前記蓋板の中心にはPC鋼より線を通す中心孔IIが設けられており、前記蓋板の4つの直角部分にはそれぞれ鉄筋を通す四角孔IIが設けられており、前記粗面木スリーブハウジングの外側及び上下両方の前記中心柱粗面鋼蓋の外側はいずれも前記FRP繊維強化複合材料層により被覆されており、
前記X型木梁の縦断面はX形状を呈しており、前記X型木梁の上表面及び下表面はいずれも水平面であり、前記上表面と前記下表面との間は両側がいずれも内側に引っ込んだ形状を呈する弧形状側面を介してつながっており、前記上表面、前記下表面及び2つの前記弧形状側面には複数のネジ孔IIが設けられており、
前記梁柱接合コンポーネントは上下2つの外側環状板及び4つのT型梁を含み、前記T型梁は、角形鋼板及び前記角形鋼板の外側に固定された2つの円弧形状当て板を含み、2つの前記円弧形状当て板同士は対称を呈して設置され、前記円弧形状当て板の曲率は前記X型木梁の中間部の弧形状側面の曲率と同じであり、前記X型木梁の中間部は2つの前記円弧形状当て板の間に挿入され、前記円弧形状当て板と前記X型木梁の弧形状側面との間は固定接合され、前記角形鋼板と前記粗面木スリーブハウジングとの間は固定接合され、前記X型木梁の上方及び下方にはいずれも前記外側環状板が固定されており、前記外側環状板内には四角形内孔が設けられており、4つの前記T型梁の角形鋼板はいずれも前記外側環状板の四角形内孔内に設置され、4つの前記角形鋼板は四角形孔を構成し、前記角形中心柱が前記四角形孔中に設置されることを特徴とする、組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項2】
前記角形中心柱の横断面は正方形であり、対応する前記粗面木柱、前記粗面鋼スリーブ、及び前記粗面木スリーブハウジングの横断面形状はいずれも正方形であり、前記中心柱粗面鋼蓋の形状も正方形であることを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項3】
前記PC鋼より線は、頂端の前記中心柱粗面鋼蓋の中心孔II、前記粗面木柱の中心孔I、底端の前記中心柱粗面鋼蓋の中心孔IIの順に通され、前記中心柱粗面鋼蓋の外側の上下両端にアンカー固定され、前記鉄筋は頂端の前記中心柱粗面鋼蓋の四角孔II、前記粗面木スリーブハウジングの四角孔I、底端の前記中心柱粗面鋼蓋の四角孔IIの順に通され、前記中心柱粗面鋼蓋の外側の上下両端にアンカー固定されることを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項4】
前記外側環状板は4つの外側環状ブロックを連結して成り、前記外側環状ブロックの両端には連結板が対称に設置され、隣接する2つの前記外側環状ブロックの間の連結板が固定接合されて、4つの前記外側環状ブロック同士が全てつなげられて四角形内孔が形成され、前記外側環状板の外周輪郭は正八角形の間隔を空けた4つの側辺において、鋼板が外側に張り出した形状になっており、鋼板が外側に張り出す幅は前記X型木梁の上下表面の幅と等しいことを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項5】
前記粗面木スリーブハウジングは、4つの角柱及び4つの木板を含み、前記木板の隣接する側辺同士は前記角柱を介して固定接合され、4つの前記木板の隣接する側辺同士が全て接合されて、前記粗面鋼スリーブの外側に被せられる中空内部空洞が形成され、前記角柱は直角形を呈して設置され、前記角柱は長手方向に沿う隣辺の両側面にいずれもくさび形の差込頭部が設けられており、対応する前記木板は長手方向に沿う両側面にそれぞれ接続口が設けられており、前記差込頭部が前記接続口内に設置されて、前記角柱が隣接し合う4つの前記木板と一体に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項6】
前記粗面鋼スリーブの内側表面と前記粗面木柱の外側表面との間は締りばめを呈し、前記粗面木スリーブハウジングの内側表面と前記粗面鋼スリーブの外側表面との間は締りばめを呈し、前記挿入板と前記環状挿入溝との間は締りばめを呈することを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項7】
前記外側環状板には複数のネジ孔が設けられており、上下両側の前記外側環状板が前記X型木梁とボルトで固定接合されることを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【請求項8】
前記円弧形状当て板と前記X型木梁の弧形状側面との間はボルトで固定接合され、前記角形鋼板と前記粗面木スリーブハウジングとの間はボルトで固定接合されることを特徴とする、請求項1に記載の組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は建築用接合節点に関し、特に組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築が工業化、スマート化時代へと進むにつれて、建築物の建設における安全性や信頼性の要求はもとより、施工の経済性、環境的条件、施工期間に対する人々の要求も一層高くなっている。従来の鉄筋コンクリートと比較すると、鋼構造建築は人件費が増加し、環境適合性が悪く、施工期間が長くなるという欠点があるが、組立式構造は上記問題を適切に解決することができ、建築業界の分野において独特な優位性を示している。
【0003】
鋼材は建築工事においてよく用いられている材料の一つで、強度が高く、質量が軽く、延性がよいという特長を備えており、大量生産による鋼材製品は製造費が低く、品質が均一で、合格率が高い。しかし、これまでの建築構造は、鋼材同士を現場で溶接して接合する方法が多く、手作業での溶接は工程が非常に多いため、人件費がかかり、施工期間も長く、欠陥の発生が不可避となり、検査手段も複雑で時間がかかっていた。木材は人類が使用してきた歴史が最も長い建築材料の一つで、材料の供給源が広範にわたり、加工しやすく、環境にやさしいという特長を備えているが、これまでの木構造は構造が簡単で、耐震性が低く、多層や高層建築における主要な建築材料とするのは難しかった。FRP(Fiber Reinforced Polymer、FRPと略称)繊維強化複合材料は、軽質量、高強度、耐食性、耐疲労性という特長を備えており、近年における研究では、構造部材にFRP材料を使用することで、構造部材・構造の応力をある程度改善し得ることが確認されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、鋼材、木材及びFRP繊維強化複合材料の長所を総合的に利用して、複合節点の製品化、プレハブ化、標準化を実現した、組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点を提供し、従来技術中に存在する上記問題を解決することを目的としている。構造部材は全て工場で予め製造可能であり、現場へ運搬して接合することで、手作業の溶接による欠陥の発生が回避され、人件費が効果的に削減され、効率が向上し、工期が短縮される。
【0005】
本発明の技術案は、以下の通りである。組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点であって、それには角形中心柱、X型木梁及び梁柱接合コンポーネントを含み、梁柱接合コンポーネントは角形中心柱の外側に固定して被せられ、X型木梁は梁柱接合コンポーネントの外側に位置し、且つ梁柱接合コンポーネントと固定接合される。
【0006】
角形中心柱は、粗面木柱、粗面鋼スリーブ、粗面木スリーブハウジング、FRP繊維強化複合材料層及び中心柱粗面鋼蓋を含み、粗面木柱の中心にはその長手方向に沿って貫通する中心孔Iが設けられており、中心孔I内にPC鋼より線が通され、粗面鋼スリーブは中空の四角体を呈し、粗面木柱の外側に固定して被せられ、粗面木柱の上下両端の寸法は粗面木柱の中間部の寸法よりも小さく、粗面鋼スリーブの上下両端と粗面木柱の両端部との間にはどちらも閉じた環状挿入溝が形成される。
【0007】
粗面木スリーブハウジングは粗面鋼スリーブの外側に固定して被せられ、粗面木スリーブハウジングの4つの直角位置の部分にはいずれも貫通する四角孔Iが設けられており、四角孔I内に鉄筋が通され、粗面木スリーブハウジングの中間部には複数のネジ孔Iが設けられている。
【0008】
粗面木スリーブハウジングの頂端及び底端の外側にはそれぞれ中心柱粗面鋼蓋が固定されており、中心柱粗面鋼蓋は、四角形の蓋板及び蓋板の片側に固定された挿入板を含み、挿入板は粗面鋼スリーブと粗面木柱により形成された環状挿入溝内に固定して挿入され、蓋板の中心にはPC鋼より線を通す中心孔IIが設けられており、蓋板の4つの直角部分にはそれぞれ鉄筋を通す四角孔IIが設けられており、粗面木スリーブハウジングの外側及び上下2つの中心柱粗面鋼蓋の外側はいずれもFRP繊維強化複合材料層により被覆されている。
【0009】
X型木梁の縦断面はX形状を呈しており、X型木梁の上表面及び下表面はいずれも水平面であり、上表面と下表面との間は両側がいずれも内側に引っ込んだ形状を呈する弧形状側面を介してつながっており、上表面、下表面及び2つの弧形状側面には複数のネジ孔IIが設けられている。
【0010】
梁柱接合コンポーネントは上下2つの外側環状板及び4つのT型梁を含み、T型梁は角形鋼板及び角形鋼板の外側に固定された2つの円弧形状当て板を含み、2つの円弧形状当て板同士は対称を呈して設置され、円弧形状当て板の曲率はX型木梁の中間部の弧形状側面の曲率と同じであり、X型木梁の中間部は2つの円弧形状当て板の間に挿入され、円弧形状当て板とX型木梁の弧形状側面との間は固定接合され、角形鋼板と粗面木スリーブハウジングとの間は固定接合され、X型木梁の上方及び下方にはいずれも外側環状板が固定されており、外側環状板内には四角形内孔が設けられており、4つのT型梁の角形鋼板はいずれも外側環状板の四角形内孔内に設置され、4つの角形鋼板は四角形孔を構成し、角形中心柱が四角形孔中に設置される。
【0011】
角形中心柱の横断面は正方形であり、対応する粗面木柱、粗面鋼スリーブ、及び粗面木スリーブハウジングの横断面形状はいずれも正方形であり、中心柱粗面鋼蓋の形状も正方形である。
【0012】
PC鋼より線は、頂端の中心柱粗面鋼蓋の中心孔II、粗面木柱の中心孔I、底端の中心柱粗面鋼蓋の中心孔IIの順に通され、中心柱粗面鋼蓋の外側の上下両端にアンカー固定される。鉄筋は、頂端の中心柱粗面鋼蓋の四角孔II、粗面木スリーブハウジングの四角孔I、底端の中心柱粗面鋼蓋の四角孔IIの順に通され、中心柱粗面鋼蓋の外側の上下両端にアンカー固定される。
【0013】
外側環状板は4つの外側環状ブロックを連結して成り、外側環状ブロックの両端には連結板が対称に設置され、隣接する2つの外側環状ブロックの間の連結板が固定接合され、4つの外側環状ブロック同士が全てつなげられて四角形内孔が形成され、外側環状板の外周輪郭は正八角形の間隔を空けた4つの側辺において鋼板が外側に張り出した形状になっており、鋼板が外側に張り出す幅はX型木梁の上下表面の幅と等しい。
【0014】
粗面木スリーブハウジングは4つの角柱及び4つの木板を含み、木板の隣接する側辺同士は角柱を介して固定接合され、4つの木板の隣接する側辺同士が全て接合されて、粗面鋼スリーブの外側に被せられる中空内部空洞が形成され、角柱は直角形を呈して設置され、角柱は長手方向に沿う隣辺の両側面にいずれもくさび形の差込頭部が設けられており、対応する木板は長手方向に沿う両側面にそれぞれ接続口が設けられており、差込頭部が接続口内に設置されて、角柱が隣接し合う4つの木板と一体に連結される。
【0015】
粗面鋼スリーブの内側表面と粗面木柱の外側表面との間は締りばめを呈し、粗面木スリーブハウジングの内側表面と粗面鋼スリーブの外側表面との間は締りばめを呈し、挿入板と環状挿入溝との間は締りばめを呈する。
【0016】
外側環状板には複数のネジ孔が設けられており、上下両側の外側環状板とX型木梁はボルトにより固定接合される。
【0017】
円弧形状当て板とX型木梁の弧形状側面との間はボルトにより固定接合され、角形鋼板と粗面木スリーブハウジングとの間はボルトにより固定接合される。
【発明の効果】
【0018】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
【0019】
(1)本発明は、鋼材、木材及びFRP繊維強化複合材料を組み合わせた組み立てを採用しており、鋼構造、木構造、FRP材料の堅く堅固で、現地で資材を調達でき、加工が簡単で、応力性能が良いという特長を兼ね備えている。
【0020】
(2)設計において、角形中心柱を主要な受圧構造部材として、節点の全高を貫通する全長設計を採用しており、全体の剛性が強化される。PC鋼より線と鉄筋が節点の耐側圧性能を強化し、地震時の節点移動を効果的に減少させる。
【0021】
(3)節点構造部材の表面における粗面材質と構造部材との間の締りばめが、節点の摩擦エネルギー散逸作用を十分に発揮することができる。
【0022】
(4)工場で予め製造した構造部材を組立式構造に採用し、予め製造した構造部材の機械的接合を現場で行う方式を採用しており、これにより安定した堅固な接合を実現することができ、手作業の溶接による欠陥の発生が回避され、且つ環境にやさしく、汚染が少なく、製造費が低いという利点があり、応用開発において高い将来性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の構造概略図である。
図2a】粗面木柱の構造概略図である。
図2b】粗面鋼スリーブの構造概略図である。
図2c】粗面木柱と粗面鋼スリーブの結合後の構造概略図である。
図3a】実施例2の角柱の構造概略図である。
図3b】実施例2の木板の構造概略図である。
図3c】実施例2の粗面木スリーブハウジングの構造概略図である。
図3d】粗面木スリーブハウジング、粗面木柱、粗面鋼スリーブの結合後の構造概略図である。
図4a】中心柱粗面鋼蓋の構造概略図である。
図4b】中心柱粗面鋼蓋、粗面木スリーブハウジング、粗面木柱、粗面鋼スリーブの結合後の構造概略図である。
図5図4(b)において、鉄筋、PC鋼より線を挿入した構造概略図である。
図6a】FRP繊維強化複合材料層の構造概略図である。
図6b】FRP繊維強化複合材料層と図5の構造の結合後の構造概略図である。
図7】外側環状板の構造概略図である。
図8】T型梁とX型木梁の固定接合後の構造概略図である。
図9】X型木梁と梁柱接合コンポーネントの構造概略図である。
図10a】実施例2の粗面木スリーブハウジングの構造概略図である。
図10b】実施例2の粗面木スリーブハウジング、粗面木柱、粗面鋼スリーブの結合後の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明解にするため、以下で図面に基づき本発明の具体的な実施例について詳細に説明する。
【0025】
本発明を十分に理解できるよう、以下の説明では細部について具体的に説明する。但し、本発明はここでの説明とは異なる各種の他の方法により実施することが可能であり、当業者は本発明の意図を逸脱することなく同様の拡張が可能である。従って、本発明は以下に開示する具体的な実施形態に限定されない。
【実施例1】
【0026】
図1に示す通り、本発明は組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点であって、角形中心柱1、X型木梁2及び梁柱接合コンポーネント3を含み、梁柱接合コンポーネント3は角形中心柱1の外側に固定して被せられ、X型木梁2は梁柱接合コンポーネント3の外側に位置し、且つ梁柱接合コンポーネント3と固定接合されるため、梁柱接合コンポーネント3は角形中心柱1とX型木梁2との接合を実現する。
【0027】
図2図6に示す通り、角形中心柱1は粗面木柱4、粗面鋼スリーブ5、粗面木スリーブハウジング6、FRP繊維強化複合材料層7及び中心柱粗面鋼蓋8を含む。図2(a)〜図2(c)に示す通り、粗面木柱4は直方体であり、粗面木柱4の中心にはその長手方向に沿って貫通する中心孔I18が設けられており、中心孔I18内にPC鋼より線9が通され、これにより節点の一体性を向上させる。粗面鋼スリーブ5は中空の四角体を呈し、粗面木柱4の外側に被せられ、その長さは粗面木柱4と一致している。粗面鋼スリーブ5の内側表面と粗面木柱4の外側表面との間は締りばめを呈し、これにより粗面鋼スリーブ5と粗面木柱4との間の固定接合が実現され、粗面木柱4の外側表面の粗面材質の摩擦作用が粗面鋼スリーブ5と粗面木柱4との間の固定効果をより良好にさせる。粗面木柱4の上下両端の寸法は粗面木柱4の中間部の寸法よりも小さいため、粗面鋼スリーブ5の上下両端と粗面木柱4の両端部との間にはどちらも閉じた環状挿入溝19が形成される。粗面鋼スリーブは構造中で曲げモーメント及びせん断力を受け、全長に渡る粗面鋼スリーブは構造の強度を強化することができる。
【0028】
図3(a)、図3(b)、図3(c)及び図3(d)に示す通り、粗面木スリーブハウジング6は4つの角柱25及び4つの木板27を含み、木板27の隣接する側辺同士は角柱25を介して固定接合され、4つの木板27の隣接する側辺同士が全て接合されることにより、直方体の中空内部空洞が形成される。角柱25は直角形を呈して設置され、角柱25は長手方向に沿う隣辺の側面にいずれもくさび形の差込頭部26が設けられており、対応する木板27は長手方向に沿って両側面にそれぞれ接続口28が設けられており、差込頭部26が接続口28内に設置されることにより、角柱25が隣接し合う4つの木板27と連結されて一体となることが実現される。粗面木スリーブハウジング6は中空の直方体であり、粗面木スリーブハウジング6は粗面鋼スリーブ5の外側に被せられ、その長さは粗面鋼スリーブ5、粗面木柱4と一致しており、粗面木スリーブハウジング6の内側表面と粗面鋼スリーブ5の外側表面との間が締りばめを呈することにより、粗面木スリーブハウジング6と粗面鋼スリーブ5との間の固定接合が実現される。角柱25の4つの直角位置の部分にはいずれも貫通する四角孔I20が設けられており、四角孔I20内に鉄筋10が通されている。粗面木スリーブハウジング6は1層の保護層に相当し、粗面鋼スリーブの腐食を減らして、節点の耐用期間を延ばすことができ、また圧力や曲げモーメントを受ける構造部材とすることもできる。角柱25の中間部には、ボルトで梁柱接合コンポーネントと固定接合するための複数のネジ孔I21が設けられている。
【0029】
図4(a)及び図4(b)に示す通り、粗面木スリーブハウジング6、粗面鋼スリーブ5及び粗面木柱4の頂端と底端の外側には、いずれも中心柱粗面鋼蓋8が固定されている。中心柱粗面鋼蓋8は、角形蓋板13及び蓋板の片側に固定された挿入板14を含み、蓋板13の寸法は粗面木スリーブハウジング6の端部の寸法と一致しており、挿入板14は挿入溝19内に挿入され、且つ挿入板14と挿入溝19との間は締りばめを呈し、挿入板14と粗面鋼スリーブ5、粗面木柱4との固定接合が実現される。蓋板13の中心には中心孔II22が設けられており、中心孔II22内にPC鋼より線9が通されている。蓋板13の4つの直角部分にはそれぞれ四角孔II23が設けられており、四角孔II23内に鉄筋10が通されている。図5に示す通り、PC鋼より線9は、頂端の中心柱粗面鋼蓋の中心孔II、粗面木柱4の中心孔I、底端の中心柱粗面鋼蓋の中心孔IIの順に通され、中心柱粗面鋼蓋の外側の上下両端にアンカー固定される。鉄筋10は、頂端の中心柱粗面鋼蓋の四角孔II、粗面木スリーブハウジング6の四角孔I20、底端の中心柱粗面鋼蓋の四角孔IIの順に通され、中心柱粗面鋼蓋の外側の上下両端にアンカー固定される。
【0030】
図6(a)、図6(b)に示す通り、粗面木スリーブハウジング6の外側及び上下2つの中心柱粗面鋼蓋8の外側はいずれもFRP繊維強化複合材料層7により被覆され、これにより鋼材及び木材の空気による腐食を減らしており、FRP繊維強化複合材料層7は環境適合性の接着剤を用いて粗面木スリーブハウジング6上に接着され、粗面材料が材料同士の接着能力を強化する。FRP繊維強化複合材料層7には、粗面木スリーブハウジング6のネジ孔Iに対応する位置に、ボルトを通すための貫通孔を残しておくことができる。FRP繊維強化複合材料層7は粗面木スリーブハウジングが湿気を帯びないように保護し、耐食性を強化する。
【0031】
本発明は、4つのX型木梁2を含む。図8に示す通り、X型木梁2の縦断面はX形状を呈しており、X型木梁2の上表面及び下表面はいずれも水平面であり、上表面と下表面との間は両側がいずれも内側に引っ込んだ形状を呈する弧形状側面を介してつながっており、上表面、下表面及び2つの弧形状側面には、ボルトで梁柱接合コンポーネント3と固定接合するための複数のネジ孔II24が設けられている。
【0032】
図7図9に示す通り、梁柱接合コンポーネント3は、上下2つの外側環状板17及び4つのT型梁12を含む。T型梁12は、角形鋼板15及び角形鋼板の外側に固定された2つの円弧形状当て板16を含み、2つの円弧形状当て板16同士は対称を呈して設置され、円弧形状当て板の曲率はX型木梁2の中間部の弧形状側面の曲率と同じである。2つの円弧形状当て板の間には、X型木梁2の中間部を2つの円弧形状当て板の間に挿入するための一定の間隔が存在する。円弧形状当て板16には複数のネジ孔が設けられており、円弧形状当て板16とX型木梁2の弧形状側面との間がボルトで固定接合されることにより、T型梁12とX型木梁2との間の固定接合が実現される。T型梁12の角形鋼板には複数のネジ孔が設けられており、T型梁12の角形鋼板と粗面木スリーブハウジング6との間がボルトで固定接合されることにより、角形中心柱1と梁柱接合コンポーネント3との間の固定接合が実現される。
【0033】
X型木梁2の上方及び下方には、いずれも外側環状板17が固定されている。外側環状板17は4つの外側環状ブロック11を連結して成り、外側環状ブロック11の両端には連結板が対称に設置され、隣接する2つの外側環状ブロック11の間の連結板がボルトで固定接合され、4つの外側環状ブロック同士が全てつなげられて四角形内孔が形成される。4つのT型梁の角形鋼板はいずれも外側環状板の四角形内孔内に設置され、4つの角形鋼板15は四角形孔を構成し、四角形孔の形状は角形中心柱1の外側表面の形状と一致しており、角形中心柱は四角形孔中に設置される。外側環状板17の外周輪郭は正八角形の間隔を空けた4つの側辺において、鋼板が外側に張り出した形状になっており、鋼板が外側に張り出す幅はX型木梁の上下表面の幅と等しい。外側環状板17には複数のネジ孔が設けられており、上下両側の外側環状板17がX型木梁2とボルトで固定接合されることにより、X型木梁2と梁柱接合コンポーネント3との間の固定接合が実現され、溶接を必要とせずに構造部材同士の接合強度を保証することができる。外側環状板は構造においてT型梁を接合する作用だけを果たしており、外側環状板が構造的一体性及び全体の剛性を全体的に強化することができる。
【0034】
本実施例において、角形中心柱1の横断面は正方形であるため、粗面木柱4、粗面鋼スリーブ5、及び粗面木スリーブハウジング6の横断面形状はいずれも正方形であり、中心柱粗面鋼蓋8の形状も正方形である。
【0035】
本発明の組立工程は、以下の通りである。
【0036】
はじめに、角形中心柱1を組み立てる。順に粗面鋼スリーブ5を粗面木柱4の外側に固定して被せ、粗面木スリーブハウジング6を粗面鋼スリーブ5の外側に固定して被せ、中心柱粗面鋼蓋8を粗面木柱4と粗面鋼スリーブ5との間に位置し且つ頂端及び底端に位置する挿入溝19内にそれぞれ挿入して固定すると、角形中心柱1の外部輪郭がおおよそ形成される。
【0037】
第2工程で、PC鋼より線9を順に頂端の中心柱粗面鋼蓋の中心孔IIに通し、粗面木柱4の中心孔I18、底端の中心柱粗面鋼蓋の中心孔IIに通した後、両側の中心柱粗面鋼蓋の外側にアンカー固定する。鉄筋10は、頂端の中心柱粗面鋼蓋の四角孔II、粗面木スリーブハウジング6の四角孔I20、底端の中心柱粗面鋼蓋の四角孔IIの順に通した後、両側の中心柱粗面鋼蓋の外側にアンカー固定する。FRP繊維強化複合材料層7を粗面木スリーブハウジング6及び中心柱粗面鋼蓋8の外側に接着して、角形中心柱1全体を形成する。
【0038】
第3工程で、4つの各外側環状ブロック11を全てつなげて、1つの完全な外側環状板17につなぎ合わせると、その外周輪郭は正八角形の間隔を空けた4つの側辺において、鋼板が外側に張り出した形状であり、内周輪郭は四角形であり、鋼板が外側に張り出す幅はX型木梁2の上下側の幅と等しくなる。
【0039】
第4工程で、X型木梁2の中間部の弧形状側面をT型梁12の円弧形状当て板16とボルトで固定接合し、X型木梁2の上下表面を外側環状板17とボルトで固定接合し、梁柱接合コンポーネント3を角形中心柱1の外側に被せて、指定位置まで移動させて、T型梁12の角形鋼板15を角形中心柱1とボルトで固定接合して、組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点全体を形成する。
【実施例2】
【0040】
実施例1と異なる点として、図10(a)、図10(b)に示す通り、本実施例の粗面木スリーブハウジング6は一体型である。
【0041】
その他は実施例1と同じである。
【0042】
以上、本発明が提供する組立式制限強化木材鋼材粗面スリーブ複合節点について詳細な紹介を行った。本明細書では、具体的な例を用いて本発明の原理及び実施形態について説明したが、上記の実施例の説明は本発明の方法及び核心思想を理解するための助けにすぎない。本技術分野の当業者であれば本発明の原理を逸脱せずに本発明に対するいくらかの改良及び修飾を行うことが可能であり、それらの改良及び修飾も本発明の特許請求の保護範囲に属することを理解されたい。開示した実施例に対する上述の説明により、当業者は本発明を実現又は使用することができる。それらの実施例に対する様々な修正は当業者にとって容易に明白なものであり、本明細書中で定義される一般的な原理は、本発明の精神又は範囲を逸脱することなく他の実施例中で実現し得る。従って、本発明は本明細書に示す実施例に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。
【符号の説明】
【0043】
1 角形中心柱
2 X型木梁
3 梁柱接合コンポーネント
4 粗面木柱
5 粗面鋼スリーブ
6 粗面木スリーブハウジング
7 FRP繊維強化複合材料層
8 中心柱粗面鋼蓋
9 PC鋼より線
10 鉄筋
11 外側環状ブロック
12 T型梁
13 蓋板
14 挿入板
15 角形鋼板
16 円弧形状当て板
17 外側環状板
18 中心孔I
19 挿入溝
20 四角孔I
21 ネジ孔I
22 中心孔II
23 四角孔II
24 ネジ孔II
25 角柱
26 差込頭部
27 木板
28 接続口
図1
図2a
図2b
図2c
図3a
図3b
図3c
図3d
図4a
図4b
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10a
図10b