特許第6872281号(P6872281)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6872281飛散防止部材、ホッパー部材、及び、粉砕機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6872281
(24)【登録日】2021年4月21日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】飛散防止部材、ホッパー部材、及び、粉砕機
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/22 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   B02C18/22
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2020-161251(P2020-161251)
(22)【出願日】2020年9月25日
【審査請求日】2020年10月23日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503235525
【氏名又は名称】株式会社シュトルツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 行雄
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 幹夫
【審査官】 壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−080452(JP,A)
【文献】 実開昭60−186034(JP,U)
【文献】 特開昭53−123461(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3079277(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C9/00−11/08,19/00−25/00
B02C13/00−13/31,18/00−18/38
B09B1/00−5/00
B09C1/00−1/10
B01J4/00−7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉砕機に設置する飛散防止部材であって、
前記粉砕機に投入される投入材を受ける面を有する板材と、
前記板材における一端である第1端部と、前記第1端部とは異なる端部である第2端部との間で前記板材を支持する支持材とを備え、
前記板材は、
前記投入材を受けると、前記支持材を回転中心として、前記第1端部が重力方向に落ちるように回転し、
前記支持材は、
前記回転中心となる軸を有し、
前記軸に対して重りとなる重量部を更に備え、
前記重量部は、
前記軸に対する距離を変更するように可動する
飛散防止部材。
【請求項2】
粉砕機に設置する飛散防止部材であって、
前記粉砕機に投入される投入材を受ける面を有する板材と、
前記板材における一端である第1端部と、前記第1端部とは異なる端部である第2端部との間で前記板材を支持する支持材とを備え、
前記板材は、
前記投入材を受けると、前記支持材を回転中心として、前記第1端部が重力方向に落ちるように回転し、
前記板材は、
前記板材における前記第2端部を含む面である第1面に対して、重力方向に所定角度がある第2面を含む
飛散防止部材。
【請求項3】
前記第1端部は、前記第2端部より粉砕室の入口に近い端部であり、
前記板材は、前記第1端部が前記第2端部より低い位置となる傾斜がつくように設置され、
前記板材が前記投入材を受けると、前記投入材の重量により、前記第1端部が重力方向に落ち、かつ、前記第2端部が持ち上がり、
前記投入材が通過すると、前記第1端部が持ち上がり、かつ、前記第2端部が重力方向に落ちるように回転する
請求項1又は2に記載の飛散防止部材。
【請求項4】
前記投入材が投入される投入口と、前記投入口から投入された前記投入材を粉砕室の入口へ送り出す出口との間に設置される
請求項1乃至のいずれか1項に記載の飛散防止部材。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか1項に記載の飛散防止部材を有する
ホッパー部材。
【請求項6】
前記投入材が投入される投入口と、
前記投入口から投入された前記投入材を粉砕室の入口へ送り出す出口とがあり、
前記投入口から前記出口の間に、飛散防止機構を更に備え、
前記飛散防止機構、及び、前記飛散防止部材の両方を有する
請求項に記載のホッパー部材。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のホッパー部材を有する
粉砕機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛散防止部材、ホッパー部材、及び、粉砕機に関する。
【背景技術】
【0002】
廃棄する部材を小さくする、又は、部材を細かくして粉状の材料を製造する等のため、部材を粉砕する粉砕機が知られている。
【0003】
そして、粉砕機は、粉砕機による粉砕で破片が飛散するのを防止する機構を備える場合がある。例えば、機構は、粉砕機による粉砕において破片がホッパーから飛散するのを防止し、かつ、粉砕機が粉砕する対象物の例であるランナーが滞留しないような構成である。このような構成とするため、第1の飛散防止板、及び、第2の飛散防止板を設置する構造が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
同様に、ホッパーの内壁に、複数の飛散防止板を突設させる構造が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−196125号公報
【特許文献2】特開平5−184964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術では、隙間が発生しやすく、十分に破片等の飛散を防止できない課題がある。
【0007】
本発明は、破片等の飛散を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、粉砕機に設置する飛散防止部材であって、飛散防止部材は、
前記粉砕機に投入される投入材を受ける面を有する板材と、
前記板材における一端である第1端部と、前記第1端部とは異なる端部である第2端部との間で前記板材を支持する支持材とを備え、
飛散防止部材において、前記板材は、
前記投入材を受けると、前記支持材を回転中心として、前記第1端部が重力方向に落ちるように回転し、
前記支持材は、
前記回転中心となる軸を有し、
前記軸に対して重りとなる重量部を更に備え、
前記重量部は、
前記軸に対する距離を変更するように可動する。
また、本発明の一態様は、粉砕機に設置する飛散防止部材であって、粉砕機に設置する飛散防止部材であって、
前記粉砕機に投入される投入材を受ける面を有する板材と、
前記板材における一端である第1端部と、前記第1端部とは異なる端部である第2端部との間で前記板材を支持する支持材とを備え、
前記板材は、
前記投入材を受けると、前記支持材を回転中心として、前記第1端部が重力方向に落ちるように回転し、
前記板材は、
前記板材における前記第2端部を含む面である第1面に対して、重力方向に所定角度がある第2面を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、破片等の飛散を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】粉砕機100の例を示す図である。
図2】投入材の製造例を示す図である。
図3】ホッパー部材101の例を示す図である。
図4】飛散防止部材を設置する位置の例を示す図である。
図5】飛散防止部材の設置例を示す図である。
図6】飛散防止部材の構成例、及び、設置例を示す図である。
図7】投入材105が投入された場合の例を示す図である。
図8】投入材105が通過した場合の例を示す図である。
図9】第1変形例を示す図である。
図10】第1変形例における板材の例を示す図である。
図11】第2変形例における板材の例を示す図である。
図12】第3変形例を示す図である。
図13】第2実施形態の例を示す図である。
図14】カーテン30、及び、シーソー部品20の組み合わせ例を示す図である。
図15】追加ホッパー部材110を設置した例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付する図を参照して、具体例を説明する。
【0012】
[第1実施形態]
飛散防止部材、及び、ホッパー部材は、例えば、以下のような粉砕機に設置される。
【0013】
[粉砕機の例]
図1は、粉砕機100の例を示す図である。以下、重力方向を「Z軸方向」とする。また、粉砕機100の幅となる方向を「X軸方向」とする。さらに、粉砕機100の奥行きとなる方向を「Y軸方向」とする。
【0014】
例えば、粉砕機100は、ホッパー部材101、粉砕室102、及び、モータ103等を有するハードウェア構成である。
【0015】
なお、粉砕機100は、タンク104及び筐体等を更に有してもよい。このように、粉砕機100は、タンク104等の周辺機器を有してもよい。また、図示するように、これらの構成部品及び周辺機器を支える架台部等があってもよい。
【0016】
タンク104は、例えば、Sタンク又はTタンク等である。
【0017】
[投入材について]
以下、粉砕機100が粉砕する対象物を「投入材」という。投入材は、例えば、樹脂等である。なお、投入材は、粉砕機100が粉砕可能な材質であれば、樹脂等以外の材質が含まれてもよい。例えば、投入材は、木材、金属又はセラミック等を含んでもよい。
【0018】
例えば、投入材は、以下のように射出成形で製造される。
【0019】
図2は、投入材の製造例を示す図である。例えば、投入材は、以下のような射出成形で製造される成型品10等である。
【0020】
成型品10は、例えば、図示するように、金型11に対して、射出形成機12から樹脂を注入して製造する。以下、金型11の断面図で説明する。
【0021】
例えば、本体部分13を製造する場合であっても、成型品10は、ランナー14、スプルー15、及び、ゲート16等を有するように製造される。
【0022】
スプルー15は、射出形成機12のノズルから金型11の中央部へ樹脂を流入させる経路に応じて形成される部分である。
【0023】
ランナー14は、スプルー15部分からゲート16まで樹脂を流す経路に応じて形成される部分である。
【0024】
ゲート16は、ランナー14から本体部分13を形成する箇所へ樹脂を流入させる経路に応じて形成される部分である。
【0025】
射出成形で本体部分13を製造する場合には、ランナー14、スプルー15、及び、ゲート16等も合わせて製造される。したがって、成型品10は、ランナー14、スプルー15、及び、ゲート16等により、容積が大きくなる。
【0026】
例えば、成型品10を投入材とするのは、成型品10を廃棄するような場合である。上記の通り、成型品10は、容積が大きいため、粉砕機100によって粉砕すると、ランナー14、スプルー15、及び、ゲート16等が粒状となるため、廃棄容積を小さくできる。
【0027】
また、射出成形に用いる材料に、成型品10を再利用する場合等には、成型品10を粒状とする場合が多い。そこで、成型品10を粉砕機100によって粉砕し、射出成形に用いる材料を造粒する。
【0028】
例えば、以上のように、造粒又は廃棄等のために、投入材は、粉砕機100によって粉砕される対象となる。
【0029】
[ホッパー部材の例]
例えば、飛散防止部材は、以下のようなホッパー部材101の内部に設置される。
【0030】
図3は、ホッパー部材101の例を示す図である。以下、「X−Y」平面で説明する。
【0031】
ホッパー部材101は、少なくとも投入口201、及び、出口202等の開口部を有する構成である。
【0032】
投入口201は、投入材が投入される開口部である。したがって、投入口201に投入されると、ホッパー部材101内部に投入材が入る構造となる。
【0033】
出口202は、ホッパー部材101の出口であって、ホッパー部材101が粉砕室102と接続する場合には、粉砕室102への入り口となる開口部である。
【0034】
例えば、投入口201は、ホッパー部材101において上部に設置される。一方で、出口202は、ホッパー部材101の下部に設置される。このような関係では、投入材は、投入口201に投入されると重力により落下する。その後、投入材は、ホッパー部材101を通って、出口202、すなわち、粉砕室102へ移動する。このようにして、ホッパー部材101に投入される投入材は、粉砕される。
【0035】
[粉砕室の例]
粉砕室102は、例えば、カッター等を有する機構である。そして、カッターは、モータ103等のアクチュエータの駆動により回転し、投入材を細かく粉砕する。
【0036】
なお、粉砕室102は、入口から投入される投入材を粉砕できる機構であればよい。例えば、モータ103は、粉砕室102と一体であってもよい。
【0037】
[飛散防止部材の例]
飛散防止部材は、例えば、ホッパー部材101の内壁に設置される。具体的には、例えば、飛散防止部材は、以下のような位置に設置される。
【0038】
図4は、飛散防止部材を設置する位置の例を示す図である。図は、図3に示すホッパー部材101を内壁が見える視点で示す斜投影の図である。
【0039】
例えば、飛散防止部材は、図における設置箇所(以下「設置箇所203」という。)等に設置される。この例では、設置箇所203は、ホッパー部材101の傾斜面である。
【0040】
設置箇所203は、投入口201から出口202(すなわち、粉砕室102の入り口である。)の間であればよい。例えば、設置箇所203に飛散防止部材を設置すると、以下のようになる。
【0041】
図5は、飛散防止部材の設置例を示す図である。例えば、飛散防止部材は、板材の例であるプレート21、及び、支持材の例である軸材22等で構成するシーソー部品20である。
【0042】
同様のシーソー部品20の構成をX−Y平面、すなわち、側面図で示すと、以下のように示せる。
【0043】
図6は、飛散防止部材の構成例、及び、設置例を示す図である。図示するように、シーソー部品20は、軸材22を回転中心に、プレート21が回転する機構である。具体的には、プレート21は、軸材22を回転中心とするY軸回りの回転(図では、ピッチ回転PTの矢印で示す回転である。)である。
【0044】
この例では、第1端部PS1は、プレート21における端部のうち、最も出口202(図では、最も左側の位置である。)に近い端部である。一方で、この例では、第2端部PS2は、プレート21における端部のうち、最も投入口201(図では、最も右側の位置である。)に近い端部である。
【0045】
また、プレート21は、初期状態、及び、投入材105がない状態において、第1端部PS1の方が第2端部PS2より低い位置となる傾斜がつくような形状、角度、及び、位置に設置されるのが望ましい。このような傾斜があると、投入材105は、投入されると、重量により、傾斜を滑り落ち、第1端部PS1の方へ移動する。このように、投入材105がプレート21上に投入されると、プレート21から出口202へ滑り落ちやすい傾斜がつくように板材が設置されるのが望ましい。
【0046】
また、プレート21、及び、軸材22は、プレート21の大部分が粉砕機の入口乃至投入口201の間に位置するように設置される。そして、プレート21は、初期状態等において、投入口201等といった外への開口部を塞ぐような大きさであって、初期状態等において、外への開口部を塞ぐ角度及び位置に設置される。
【0047】
シーソー部品20は、投入材が投入されると、第1端部PS1が重力方向に落ちる(図では、下方向に移動する。)ように回転する。すなわち、シーソー部品20は、投入材が投入されると、プレート21が図において反時計回りに回転するピッチ回転PTを行う機構である。この場合には、第2端部PS2は、持ち上がる(図では、上方向に移動する。)ように回転する。具体的には、シーソー部品20は、投入材が投入されると、以下のような回転を行う。
【0048】
図7は、投入材105が投入された場合の例を示す図である。例えば、投入材105が投入されると、シーソー部品20は、プレート21で投入材105を受ける。なお、第2端部PS2に近い位置で投入材105を受けた場合であっても、プレート21は、傾斜があるため、投入材105は、重力と力のモーメントの関係により、第1端部PS1側へ移動する。したがって、プレート21は、図示するように、第1端部PS1に近い位置で投入材105を受ける。
【0049】
このように、プレート21が投入材105を受けると、第1端部PS1は、投入材105の重量により、重力方向に落ちる。一方で、第2端部PS2は、持ち上がる。
【0050】
したがって、図6と比較すると、図7では、第1端部PS1は、図6よりZ軸において下に位置する。一方で、図6と比較すると、図7では、第2端部PS2は、図6よりZ軸において上に位置する。このように回転すると、投入材105は、出口202までの通路が確保されるため、落下して出口202に到達することができる。
【0051】
一方で、投入材105が通過する、すなわち、投入材が出口202に到達し、シーソー部品20上からなくなると、シーソー部品20は、以下のようになる。
【0052】
図8は、投入材105が通過した場合の例を示す図である。図示するように、投入材105が通過すると、プレート21は、復元力等により、元の状態に戻るように回転する。なお、復元力は、ばね等の機構で発生する構成でもよい。この例では、プレート21は、図7に示す状態から、軸材22を回転中心に、時計回りに回転するピッチ回転PTを行う。
【0053】
このように、シーソー部品20は、投入材105が通過すると、第1端部PS1が持ち上がり、かつ、第2端部PS2が重力方向に落ちるように回転する。このような回転を行うと、投入材105が粉砕されている間は、破片が飛散するのを防止できる。
【0054】
具体的には、図8のように、投入材105が粉砕されている間、第1端部PS1が高い(図では上方向である。)位置にあると、開口部106が狭くできる。
【0055】
投入材105の粉砕により、破片が飛散しても、第1端部PS1より下部(以下単に「下部107」という。)に飛散するのであれば、プレート21によって投入口201から外へ破片が飛散するのを防げる。したがって、第1端部PS1を持ち上げて、第1端部PS1を高い位置にすると、下部107、すなわち、飛散を防げる範囲を広くできる。
【0056】
このように、投入材105が粉砕されている間、開口部106は、狭いほど投入口201から外へ破片が飛散する確率を小さくできる。この例では、第1端部PS1が高い位置にあるほど、開口部106は狭くなる。そこで、図8のように、投入材105が通過すると、第1端部PS1ができるだけ持ち上がる構成であるのが望ましい。
【0057】
一方で、投入材105を投入した場合には、投入材105の容積が大きくとも通過できるように、開口部106は、広いのが望ましい。したがって、投入材105が投入されると、図7のように、投入材105の重量により、第1端部PS1が重力方向に落ちるのが望ましい。このように、投入材105の重量で開口部106が広くなる構成であると、開口部106を広げるアクチュエータ等の機構部品が不要であり、シンプルな構成にできる。また、機構部品が少ない構成であると、コストを安価にできる。
【0058】
投入材105が粉砕されて、破片等が飛散すると、破片は、外に置かれる金型に付着して不良の原因等になる。また、投入材105が粉砕されて、破片等が飛散すると、破片は、外にある別工程用の材料等に混じり、異物混入等の原因等となる。このように、破片等の飛散は、様々な不良の原因となる。
【0059】
図6乃至図8に示すような回転が可能な機構であると、シーソー部品20は、破片等の飛散を防止できる。ゆえに、破片等の飛散による不良又は異物混入等を防ぐことができる。
【0060】
また、板材の種類(主に重量、及び、長さ等である。)、及び、支持材の位置等は、投入材105の種類、及び、出口202の面積等に応じて調整されるのが望ましい。
【0061】
すなわち、投入材105の重量が大きい場合には、投入材105を受けると、第1端部PS1には、投入材105の重量によって大きな力が加わる。そのため、プレート21の力のモーメントが大きい場合であっても、シーソー部品20は、図7に示すように、第1端部PS1が重力方向に落ちるように回転できる。
【0062】
一方で、投入材105の重量が小さい場合に、プレート21の力のモーメントが大きいと、シーソー部品20は、図7に示すように、第1端部PS1が重力方向に十分に落ちるように回転しづらい。このような場合には、第1端部PS1と軸材22の長さ、及び、第2端部PS2と軸材22の長さの比率、又は、プレート21の種類等を調整し、小さな力でも、プレート21が回転するように調整されるのが望ましい。ほかにも、第1端部PS1側、又は、第2端部PS2側に分銅等の重りを追加して、回転のしやすさを調整できる機構等があってもよい。
【0063】
したがって、シーソー部品20は、プレート21が交換、又は、軸材22の位置を変更できる機構であるのが望ましい。このような機構であると、様々な投入材105の種類に対応できる。
【0064】
以上のように、板材は、投入材105の投入及び通過に対して、回転する程度の重さ及び長さ(図では、主にX軸方向の寸法である。)であるのが望ましい。一方で、板材は、投入口201をほとんど塞ぐ幅(図では、Y軸方向の寸法である。)であるのが望ましい。また、板材は、平板に限られず、他の形状であってもよい。
【0065】
支持材は、軸材22等のように、円柱等の形状である。なお、支持材は、板材を支持でき、かつ、板材を回転させる機構でホッパー部材101の内壁に固定させる機構であれば、形状を問わない。図示するように、例えば、支持材は、第1端部PS1、及び、第2端部PS2の中間となる点等で板材を支持する。
【0066】
[第1変形例]
板材は、以下のような構成が望ましい。
【0067】
図9は、第1変形例を示す図である。以下、図示するように、第1面の例を第1面PA1、かつ、第2面の例を第2面PA2とする例で説明する。また、第1面PA1が成す平面に対して第2面PA2が成す所定角度を「角度θ」とする。角度θは、Y軸回りの角度、いわゆるピッチ(Pitch)角である。
【0068】
プレート21は、例えば、第2端部PS2を含む第1面PA1に対して、重力方向に角度θを有する第2面PA2を含む形状である。なお、第2面PA2は、第1面PA1よりX軸方向において短い寸法である。具体的には、プレート21は、以下のような板材である。
【0069】
図10は、第1変形例における板材の例を示す図である。
【0070】
第1面PA1は、プレート21の大部分となる面である。なお、第1面PA1は、投入材105を十分に受けることができる程度の面積があればよい。
【0071】
なお、角度θは、5°以上90°未満であるのが望ましい。
【0072】
第2面PA2があると、プレート21は、第1面PA1より重力方向に角度が急になる部分を有する。このような角度θの部分があると、投入材105が出口202へ落ちやすい。
【0073】
すなわち、第2面PA2があると、投入材105が途中で引っ掛かり、詰まるような状態を防ぎやすくできる。
【0074】
また、第2面PA2は、図示するように、プレート21の一部を曲げ加工等で製造する構成に限られない。例えば、第2面PA2は、図6に示す第1端部PS1の先(図では、左側である。)に、部品を追加して形成されてもよい。したがって、第1面PA1及び第2面PA2は、一体でもよいし、別の部品を組み合わせて構成してもよい。
【0075】
なお、第2面PA2の長さ、及び、比率(すなわち、プレート21における第1面PA1と第2面PA2の割合である。)は、図示する構成に限られない。すなわち、第2面PA2の長さ、及び、比率等は、投入材105の重量等によって、図示する例とは異なってもよい。
【0076】
[第2変形例]
板材は、以下のような長さであってもよい。
【0077】
図11は、第2変形例における板材の例を示す図である。例えば、板材は、図示する延長プレート210等でもよい。
【0078】
延長プレート210は、第1変形例におけるプレート21等と比較すると、X軸方向における軸材22より第1端部PS1側の長さ(図では、軸材22より左側の長さに相当し、「長辺部211」で示す長さである。)が長い点が異なる。
【0079】
板材は、延長プレート210のように、長辺部211が長く、出口202の開口範囲(図では、「開口範囲212」である。)を塞ぐ構成であるのが望ましい。
【0080】
なお、長辺部211は、X軸方向において、開口範囲212を半分以上塞ぐ長さであるのが望ましい。より望ましくは、長辺部211は、開口範囲212を7割以上塞ぐ長さであるのが望ましい。このように、開口範囲212を広く塞ぐことができる長さの板材であると、より外へ破片が飛散する確率を小さくできる。
【0081】
なお、延長プレート210は、第1端部PS1が出口202に達しない(図において、Y軸方向における位置が出口202の位置まで達する場合をいう。)ように、板材の曲率を途中で変更する加工等がされてもよい。
【0082】
[第3変形例]
飛散防止部材は、以下のように重量部を更に備える構成が望ましい。
【0083】
図12は、第3変形例を示す図である。例えば、重量部は、回転中心の軸となる軸材22に対して、重りの例であるウェイト301、及び、ウェイト301を支える支持棒302を取り付けた機構で実現される。
【0084】
ウェイト301は、例えば、分銅等である。なお、ウェイト301は、重りとなればよく、材質、形状、及び、数量は問わない。また、ウェイト301は、着脱が可能であって、重量等が異なる重りに変えられる構成でもよい。
【0085】
支持棒302は、例えば、軸材22に対して直交するように設置される棒状の部材である。なお、支持棒302は、ウェイト301を軸材22に対して固定できればよく、長さ、材質、形状、及び、数量は問わない。
【0086】
重量部は、軸に対する距離を変更するように可動する構成である。具体的には、ウェイト301は、支持棒302に沿って可動することで、軸材22に対する距離が変更できる構成である。すなわち、重量部は、例えば、いわゆるスライダ機構等により、ウェイト301の軸材22に対する距離が変更できる構成である。図では、ウェイト301の可動範囲を矢印で示す。
【0087】
このように、重りを支持材に対して、近づける、又は、離すことで距離が変更できると、板材の初期角度等を調整できる。
【0088】
例えば、投入材105が軽い場合には、ウェイト301を軸材22に近づけるように距離を変更する。このように、ウェイト301が軸材22に近いと、板材は、回転しやすくなる。すなわち、軽い投入材105であっても、投入材105の重量で回転し、投入材105が通過しやすくできる。
【0089】
回転の軸に対する重りの距離が変更されると、重りの質量が一定であっても、重りによる力のモーメントが変化する。したがって、距離により、モーメントを調整すると、回転のしやすさを調整できる。このように、重量部は、力のモーメントを調整できる構造であればよい。例えば、重りの重量等が変更できる構成等でもよい。
【0090】
以上のように、飛散防止部材は重量部を備える構成であると、様々な投入材105の種類に応じて、回転の反応を調整できる。
【0091】
[第2実施形態]
ホッパー部材101は、以下のように、飛散防止機構、及び、飛散防止部材の両方を備える構成でもよい。
【0092】
図13は、第2実施形態の例を示す図である。例えば、飛散防止機構、及び、飛散防止部材は、以下のように組み合わせて使用されるのが望ましい。
【0093】
飛散防止機構は、例えば、カーテン30である。以下、飛散防止機構をカーテン30とする例で説明する。なお、飛散防止機構は、カーテン30に限られず、例えば、金属板等でもよい。ただし、飛散防止機構は、カーテン30のように、投入材105の重量で押されると、可動する程度の柔軟性がある材質、又は、可動する機構であるのが望ましい。
【0094】
さらに、カーテン30には、切れ目(図におけるZ軸方向へスリッドを入れる等である。)があっても良い。このような切れ目があると、投入材105が通過するのを妨げる可能性を低くできる。
【0095】
例えば、カーテン30は、図示するように、シーソー部品20より投入口201の奥側(図では、左側となる。)等に設置される。なお、カーテン30を設置する位置は、投入口201から出口202の間であれば、いずれの位置でもあってよい。例えば、カーテン30は、シーソー部品20とX軸方向において重複する位置に設置されてもよい。
【0096】
カーテン30を設置する位置、及び、カーテン30の面積は、板材と合わせて出口202への経路を塞げる組み合わせであるのが望ましい。
【0097】
カーテン30は、主に第1端部PS1より上部の開口部106を塞ぐ面積、及び、位置に設置されるのが望ましい。
【0098】
一方で、シーソー部品20は、下部107を塞ぐ。
【0099】
このような組み合わせであると、以下のような外観となる。
【0100】
図14は、カーテン30、及び、シーソー部品20の組み合わせ例を示す図である。ホッパー部材101は、図示するように、投入材105が粉砕室で粉砕されている間、カーテン30、及び、シーソー部品20により、投入口201の視点では、出口202がほとんど見えない。
【0101】
このように、投入材105が粉砕室で粉砕されている間、カーテン30が開口部106を塞ぎ、かつ、シーソー部品20が下部107を塞ぐ組み合わせであると、破片が外へ飛散する隙間がない。ゆえに、このようなカーテン30、及び、シーソー部品20の組み合わせを備えると、ホッパー部材101は、より外へ破片が飛散する確率を小さくできる。
【0102】
[他の実施形態]
なお、飛散防止部材は、上記に例示した位置、すなわち、ホッパー部材101の内壁に設置されるに限られない。例えば、粉砕機100には、以下のように、追加ホッパー部材110等が設置される場合がある。
【0103】
図15は、追加ホッパー部材110を設置した例を示す図である。このように、粉砕機100には、追加ホッパー部材110等のオプションが追加される場合がある。このような場合には、飛散防止部材は、追加ホッパー部材110に設置されてもよい。このように、飛散防止部材は、粉砕室より前の段階であれば、設置される位置を問わない。
【0104】
板材及び支持材は、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、チタン、又は、マグネシウム等の実用金属等で製造されるのが望ましい。
【0105】
なお、ホッパー部材101は、粉砕機へ投入する投入材を受け付ける部材であれば、構造及び形状等は、上記の例に限られない。
【0106】
同様に、粉砕機は、投入材を粉砕する装置であれば、上記の例に限られない。また、粉砕機は、製粉機等と呼称される場合もある。
【0107】
なお、本発明は、上記に例示する各実施形態に限定されるものではなく、その技術的要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項のすべてが本発明の対象となる。上記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者であれば、開示した内容から様々な変形例を実現することが可能である。そのような変形例も、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
20 :シーソー部品
21 :プレート
22 :軸材
30 :カーテン
100 :粉砕機
101 :ホッパー部材
102 :粉砕室
103 :モータ
104 :タンク
105 :投入材
106 :開口部
107 :下部
110 :追加ホッパー部材
201 :投入口
202 :出口
210 :延長プレート
211 :長辺部
212 :開口範囲
301 :ウェイト
302 :支持棒
PA1 :第1面
PA2 :第2面
PS1 :第1端部
PS2 :第2端部
【要約】
【課題】破片等の飛散を防止する。
【解決手段】粉砕機に設置する飛散防止部材であって、飛散防止部材は、前記粉砕機に投入される投入材を受ける面を有する板材と、前記板材における一端である第1端部と、前記第1端部とは異なる端部である第2端部との間で前記板材を支持する支持材とを備え、前記板材は、前記投入材を受けると、前記支持材を回転中心として、前記第1端部が重力方向に落ちるように回転することを特徴とする。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15