【課題を解決するための手段】
【0020】
このために、本発明は、吸収溶液を強制酸化させ、多段式循環を実現し、かつ高効率及び低コストの酸化という目的を達成するために、酸化プロセス中に、低コストの圧縮空気及び多段式空気分配を使用することを特徴とする、アンモニア脱硫用の溶液を酸化する方法を提供する。
【0021】
本発明は、アンモニア脱硫用の吸収溶液を酸化する方法であって、
吸収溶液をアンモニア脱硫用の吸収塔から酸化塔に送り、酸化させた吸収溶液又は酸化溶液を、酸化塔からアンモニア脱硫用の吸収塔に送ることにより、吸収溶液の多段式循環を実現し、
吸収溶液を強制酸化させ、酸化用空気の多段式循環を実現するために、酸化塔における酸化中、圧縮空気を酸化用空気として使用し、多段式空気分配を使用し、好ましくは、吸収溶液の酸化を完了させる酸化用空気を、アンモニア脱硫用の吸収塔に送って、アンモニア脱硫用の吸収塔内の吸収溶液の二次酸化を行うことを特徴とする、方法を更に提供する。
【0022】
本発明の方法の更なる実施の形態では、圧縮空気の圧力が、0.05MPa〜0.3MPa、好ましくは0.07MPa〜0.23MPaである。圧力は、別段の指示がない限り、大気圧に対するゲージ圧力又は相対圧力である。
【0023】
本発明の方法の更なる実施の形態では、空気分配の段数が1〜6、好ましくは2〜5、例えば3、4及び5である。
【0024】
本発明の方法の更なる実施の形態では、篩板(複数の場合もある)を1つ以上の空気分配段で使用し、篩板(複数の場合もある)は、単一の孔面積が4mm
2〜400mm
2、好ましくは9mm
2〜225mm
2、例えば50mm
2、100mm
2、150mm
2及び200mm
2である孔を有する。篩板の開気孔率は、好ましくは1%〜15%、より好ましくは1.5%〜10%、例えば2%、3%、5%、8%又は9%である。特に好ましくは、複数の空気分配段の篩板の開気孔率が、下部から上部に向かって次第に増大する。
【0025】
本発明の方法の更なる実施の形態では、酸化用空気の添加量が、吸収溶液中の亜硫酸(水素)アンモニウムを酸化するのに要する酸化剤の理論量の1.2倍〜20倍、好ましくは2倍〜8倍、例えば3倍、4倍、5倍又は6倍となるように、導入される酸化用空気の添加量を制御する。
【0026】
本発明の方法の更なる実施の形態では、酸化される吸収溶液中の亜硫酸(水素)アンモニウムの含有率が0.1(重量)%〜8(重量)%、好ましくは0.2(重量)%〜5(重量)%であり、硫酸アンモニウムの含有率が2(重量)%〜38(重量)%となるように、吸収溶液の成分を多段式循環によって制御する。
【0027】
本発明の方法の更なる実施の形態では、酸化塔内の吸収溶液の酸化時間が5分〜90分、好ましくは10分〜70分、例えば20分、30分、40分、50分、60分及び80分となるように、酸化塔内の液体体積を制御する。
【0028】
本発明の方法の更なる実施の形態では、酸化吸収溶液中の亜硫酸アンモニウム及び亜硫酸水素アンモニウムの酸化率を90%〜99.9%又はそれ以上に制御する。
【0029】
本発明の方法の更なる実施の形態では、酸化塔内の吸収溶液の酸化を、酸化増強設備によって高める。
【0030】
本発明は、アンモニア脱硫用の溶液を酸化する装置であって、該装置が酸化用空気システムと酸化塔(槽)を含む酸化システムとを備え、該酸化塔が塔体を備え、該塔体内に酸化室が形成され、吸収溶液導入口と、酸化溶液排出口と、酸化用空気導入口と、酸化用空気排出口とが塔体に配置されていることを特徴とする、装置を更に提示する。
【0031】
本発明は、アンモニア脱硫用の吸収溶液を酸化する装置であって、該装置が酸化用空気システムと酸化塔とを備え、酸化塔が塔体を備え、該塔体内に酸化室が形成され、酸化される吸収溶液を導入する吸収溶液導入口と、酸化吸収溶液を排出する酸化溶液排出口と、酸化用空気導入口と、酸化用空気排出口とが塔体に配置されており、酸化用空気システムが酸化用空気導入口に接続しており、酸化用空気排出口がアンモニア脱硫用の吸収塔に接続しており、
該装置が、吸収溶液をアンモニア脱硫用の吸収塔から酸化塔に送り、酸化吸収溶液又は酸化溶液を、酸化塔からアンモニア脱硫用の吸収塔に送ることにより、吸収溶液の多段式循環を実現するように構成されており、
酸化用空気システムが、吸収溶液を強制酸化させ、酸化用空気の多段式循環を実現するために、酸化塔における酸化中、圧縮空気を酸化用空気として使用し、多段式空気分配を使用するように構成されており、好ましくは、吸収溶液の酸化を完了させる酸化用空気を、アンモニア脱硫用の吸収塔内の吸収溶液の二次酸化を行うために、アンモニア脱硫用の吸収塔に送ることを特徴とする、装置を更に提示する。
【0032】
本発明の装置の更なる実施の形態では、1層、2層、3層又はそれ以上の気液分散エンハンサが酸化塔内に配置されている。好ましくは気液分散エンハンサの形態が、構造充填物、ランダム充填物、多孔板、ガスキャップ及びエアレータのいずれか1つ又はそれらの幾つもの組合せである。
【0033】
本発明の装置の更なる実施の形態では、装置が酸化増強設備を更に備え、好ましくは酸化増強設備が、音波発生設備、超音波発生設備、赤外線発生設備、紫外光発生設備及び電子ビーム発生設備のいずれか1つ又はそれらの幾つもの組合せである。
【0034】
本発明の装置の更なる実施の形態では、空気分配器が、アンモニア脱硫用の吸収塔内の洗浄及び冷却区域に配置され、空気分配器が主管と分岐管とを備え、該分岐管は、単一の孔面積が25mm
2〜625mm
2、好ましくは64mm
2〜400mm
2、例えば、50mm
2、100mm
2、150mm
2、200mm
2、250mm
2、300mm
2、350mm
2、400mm
2、450mm
2、500mm
2である孔を有する。
【0035】
本発明は、本発明の装置を運転する方法であって、
1)アンモニア脱硫用の吸収塔から酸化される吸収溶液を酸化塔内へ送るプロセス工程と、
2)酸化用空気システムによって供給される圧縮した酸化用空気を酸化塔内へ導入し、該酸化用空気を吸収溶液と接触させて、吸収溶液中の亜硫酸アンモニウム及び亜硫酸水素アンモニウムを酸化して、硫酸アンモニウム及び硫酸水素アンモニウムとするプロセス工程と、
3)酸化吸収溶液にアンモニアを添加した後、酸化吸収溶液の一部を、アンモニア脱硫用の吸収塔内の洗浄及び冷却区域に送って噴霧し、洗浄及び冷却区域をすすいで、酸化吸収溶液の残りの分を、アンモニア脱硫用の吸収塔の吸収区域に送るプロセス工程と、
4)反応させた酸化用空気を、アンモニア脱硫用の吸収塔の洗浄及び冷却区域及び/又は吸収区域に送り、アンモニア脱硫用の吸収塔の洗浄及び冷却区域に送る場合、洗浄及び冷却用の溶液を撹拌しながら、洗浄及び冷却用の該溶液の二次酸化を行うプロセス工程と、
を含むことを特徴とする、方法を更に提供する。
【0036】
別の態様によれば、
酸化用空気システムと、
吸収溶液導入口、
吸収溶液排出口、
酸化用空気導入口、及び
酸化用空気排出口、
を有する酸化槽と、
を備える、アンモニア脱硫用溶液を酸化する装置が提供される。
【0037】
好ましい更なる実施の形態では、装置が槽内に気液分散エンハンサを更に備える。
【0038】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとして、篩板を備える篩板層が挙げられる。
【0039】
好ましい更なる実施の形態では、篩板層が複数の篩板層の1つである。
【0040】
好ましい更なる実施の形態において、複数とは2つ又は3つの篩板層を含む。
【0041】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとして構造充填物が挙げられる。
【0042】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとしてランダム充填物が挙げられる。
【0043】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとして開口板が挙げられる。
【0044】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとしてガスキャップが挙げられる。
【0045】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとしてエアレーションヘッドが挙げられる。
【0046】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサが、
構造充填物、
ランダム充填物、
開口板、
ガスキャップ、
エアレーションヘッド、及び、
上記特徴の1つ以上の組合せ、
からなる群から選択される特徴を有する。
【0047】
好ましい更なる実施の形態では、エンハンサとして、構造充填物、ランダム充填物、開口板、ガスキャップ及びエアレーションヘッドが挙げられる。
【0048】
好ましい更なる実施の形態では、装置が、槽に結合した酸化増強装置を更に備える。
【0049】
好ましい更なる実施の形態では、酸化増強装置として音波発生装置が挙げられる。
【0050】
好ましい更なる実施の形態では、酸化増強装置として超音波発生装置が挙げられる。
【0051】
好ましい更なる実施の形態では、超音波発生装置が、超音波周波数を50kHz〜100kHzの範囲で放出するように構成される。
【0052】
好ましい更なる実施の形態では、周波数が60kHz〜85kHzの範囲であり、超音波発生装置が、12ワット/リットル〜40ワット/リットルの範囲、特に18ワット/リットル〜24ワット/リットルの範囲の音の強さをもたらすように構成される。
【0053】
好ましい更なる実施の形態では、酸化増強装置として赤外線発生装置が挙げられる。
【0054】
好ましい更なる実施の形態では、酸化増強装置として紫外光発生装置が挙げられる。
【0055】
好ましい更なる実施の形態では、酸化増強装置として電子ビーム発生装置が挙げられる。
【0056】
好ましい更なる実施の形態では、酸化増強装置が、
音波発生装置、
超音波発生装置、
赤外線発生装置、
紫外光発生装置、
電子ビーム発生装置、及び、
上記特徴の1つ以上の組合せ、
からなる群から選択される特徴を有する。
【0057】
好ましい更なる実施の形態では、装置は、
排煙脱硫塔の洗浄及び冷却区域と、
洗浄及び冷却区域に設けられ、主管と、開口部を画定する分岐管とを備える、空気分配器と、
を更に含む。
【0058】
好ましい更なる実施の形態では、開口部の開口が25mm
2〜625mm
2、特に64mm
2〜400mm
2の範囲の面積を有する。
【0059】
別の態様によれば、アンモニア脱硫用の吸収溶液を酸化する装置であって、
酸化用空気システムと、
酸化塔体、
吸収溶液の酸化を強制する多段式空気分配をもたらすように構成される、酸化塔体内の酸化室、
アンモニア脱硫用の吸収塔から吸収溶液を受け入れる、塔本体上の導入口、
酸化処理された吸収溶液を、アンモニア脱硫用の吸収塔へ供給する、酸化塔体上の排出口、
酸化塔体上の酸化用空気導入口、及び
酸化塔体上の酸化用空気排出口、
を備える、酸化塔と、
を備え、
酸化用空気システムが、圧縮空気を酸化用空気導入口に給送するように構成され、
酸化用空気排出口が、酸化用空気をアンモニア脱硫用の吸収塔内に給送するように構成される、装置が提供される。
【0060】
別の態様によれば、装置を運転する方法であって、
吸収溶液をアンモニア脱硫用の吸収塔から酸化槽へ給送することと、
酸化用空気を酸化用空気システムから酸化槽へ供給することと、
酸化用空気を吸収溶液と接触させて、吸収溶液中の亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムを酸化して、硫酸アンモニウム及び重硫酸アンモニウムとすることと、
吸収溶液の第1の画分を、吸収溶液排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の洗浄及び冷却区域へ送ることと、
洗浄及び冷却区域において、第1の画分を使用して、排煙を洗浄することと、
吸収溶液の第2の画分を、吸収溶液排出口から脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送ることと、
空気を酸化用空気排出口から洗浄及び冷却区域へ送って、洗浄及び冷却用の液体の二次酸化を行うことと、
洗浄及び冷却用の液体を撹拌することと、
を含む、方法が提供される。
【0061】
別の態様によれば、装置を運転する方法であって、
吸収溶液をアンモニア脱硫用の吸収塔から酸化槽へ給送することと、
酸化用空気を酸化用空気システムから酸化槽へ供給することと、
酸化用空気を吸収溶液と接触させて、吸収溶液中の亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムを酸化して、硫酸アンモニウム及び重硫酸アンモニウムとすることと、
吸収溶液の第1の画分を、吸収溶液排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の洗浄及び冷却区域へ送ることと、
洗浄及び冷却区域において、第1の画分を使用して、排煙を洗浄することと、
吸収溶液の第2の画分を、吸収溶液排出口から脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送ることと、
空気を酸化用空気排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送って、吸収溶液の二次酸化を行うことと、
を含む、方法が提供される。
【0062】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、空気を酸化用空気排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送って、吸収溶液の二次酸化を行うことを更に含む。
【0063】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、空気を酸化用空気排出口から洗浄及び冷却区域へ送って、洗浄及び冷却用の液体の二次酸化を行うことを更に含む。
【0064】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、吸収溶液を吸収溶液排出口から出した後、吸収溶液を脱硫用の吸収塔に入れる前に、アンモニアを吸収溶液に添加することを更に含む。
【0065】
別の態様によれば、装置を運転する方法であって、
吸収溶液をアンモニア脱硫用の吸収塔から酸化槽へ給送することと、
酸化用空気を酸化用空気システムから酸化槽へ供給することと、
酸化用空気を吸収溶液と接触させて、吸収溶液中の亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムを酸化して、硫酸アンモニウム及び重硫酸アンモニウムとすることと、
吸収溶液の第1の画分を、吸収溶液排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の洗浄及び冷却区域へ送ることと、
洗浄及び冷却区域において、第1の画分を使用して、排煙を洗浄することと、
吸収溶液の第2の画分を、吸収溶液排出口から脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送ることと、
空気を酸化用空気排出口から洗浄及び冷却区域へ送って、洗浄及び冷却用の液体の二次酸化を行うことと、
洗浄及び冷却用の液体を撹拌することと、
を含む、方法が提供される。
【0066】
別の態様によれば、装置を運転する方法であって、
吸収溶液をアンモニア脱硫用の吸収塔から酸化槽へ給送することと、
酸化用空気を酸化用空気システムから酸化槽へ供給することと、
酸化用空気を吸収溶液と接触させて、吸収溶液中の亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムを酸化して、硫酸アンモニウム及び重硫酸アンモニウムとすることと、
吸収溶液の第1の画分を、吸収溶液排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の洗浄及び冷却区域へ送ることと、
洗浄及び冷却区域において、第1の画分を使用して、排煙を洗浄することと、
吸収溶液の第2の画分を、吸収溶液排出口から脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送ることと、
空気を酸化用空気排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送って、吸収溶液の二次酸化を行うことと、
を含む、方法が提供される。
【0067】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、空気を酸化用空気排出口からアンモニア脱硫用の吸収塔の吸収区域へ送って、吸収溶液の二次酸化を行うことを更に含む。
【0068】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、空気を酸化用空気排出口から洗浄及び冷却区域へ送って、洗浄及び冷却用の液体の二次酸化を行うことを更に含む。
【0069】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、吸収溶液を吸収溶液排出口から出した後、吸収溶液を脱硫用の吸収塔に入れる前に、アンモニアを吸収溶液に添加することを更に含む。
【0070】
別の態様によれば、アンモニアを含む脱硫溶液を酸化する方法であって、
槽内における空気分配段で空気を溶液に対して発泡させることと、その後、
溶液を排煙脱硫塔の複数の異なる区域へ供給することと、
を含む、方法が提供される。
【0071】
好ましい更なる実施の形態では、供給が、塔の洗浄及び冷却区域において溶液を噴霧することを含む。
【0072】
好ましい更なる実施の形態では、供給が、塔の吸収区域において溶液を噴霧することを含む。
【0073】
好ましい更なる実施の形態では、供給が、
塔の洗浄及び冷却区域、及び、
塔の吸収区域、
において溶液を噴霧することを含む。
【0074】
好ましい更なる実施の形態において、本方法は、塔の吸収区域の排出口から溶液を受け取ることを更に含む。
【0075】
好ましい更なる実施の形態において、本方法は、供給前に、アンモニアを溶液に添加することを更に含む。
【0076】
好ましい更なる実施の形態において、本方法は、発泡のために空気を0.5MPa−g〜0.3MPa−g、特に0.7MPa−g〜0.23MPa−gで供給することを更に含む。
【0077】
好ましい更なる実施の形態では、発泡が、2つ以上の空気分配段で空気を分配することを含む。
【0078】
好ましい更なる実施の形態では、発泡が、6つ以下の空気分配段で空気を分配することを含む。
【0079】
好ましい更なる実施の形態では、発泡が、1つ以上の段かつ5つ以下の段で空気を分配することを含む。
【0080】
好ましい更なる実施の形態では、発泡が、空気分配段で、空気を篩板に通過させることを含み、篩板は、面積が4mm
2〜400mm
2、特に9mm
2〜225mm
2である孔を画定する。
【0081】
好ましい更なる実施の形態では、篩板が、1%〜15%、特に1.5%〜10%の多孔度を有する。
【0082】
好ましい更なる実施の形態では、
空気分配段が複数の空気分配段に含まれ、
空気分配段が垂直に配置され、
空気分配段の各々が、対応する多孔度を有する篩板を備え、
段の多孔度が下部段から上部段へと増大する。
【0083】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、溶液中の亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムを酸化するのに化学量論的に必要な量(rate:速度)と同等の量で、空気を槽内に流すことを更に含む。
【0084】
好ましい更なる実施の形態では、量が、化学量論的に必要な量の1.2倍〜20倍、特に2倍〜8倍である。
【0085】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、
溶液を塔中に循環させることと、
溶液を塔中に循環させた後、溶液を槽へ給送することと、
給送後、溶液が、
0.1重量%〜8重量%、特に0.2重量%〜5重量%の亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムと、
2重量%〜38重量%の硫酸アンモニウムと、
を有するように、循環を制御することと、
を更に含む。
【0086】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、溶液が酸化槽内において、5分〜90分、特に10分〜70分の酸化時間を有するように、槽について体積を選択することを更に含む。
【0087】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、
亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムのみを含む溶液が第1の亜硫酸含有率を有する条件で、溶液を槽に給送することと、
亜硫酸アンモニウム及び重亜硫酸アンモニウムのみを含む溶液が第2の亜硫酸含有率を有する条件で、溶液を槽から吸い出すことと、
を更に含み、
第2の亜硫酸含有率が、第1の亜硫酸含有率の10%以下である。
【0088】
好ましい更なる実施の形態では、第2の亜硫酸含有率が、第1の亜硫酸含有率の0.1%以下である。
【0089】
好ましい更なる実施の形態では、本方法は、酸化増強装置を用いて溶液の酸化を高めることを更に含む。
【0090】
別の態様によれば、アンモニア脱硫用の吸収溶液を酸化する方法であって、
脱硫用の吸収塔において吸収溶液を排煙と反応させることと、
反応後に、吸収溶液を酸化塔に移動することと、
移動後に、酸化塔において吸収溶液を酸化することと、
酸化後に、吸収溶液を脱硫用の吸収塔に戻すことと、
を含む、方法が提供される。
【0091】
好ましい更なる実施の形態では、酸化が、圧縮空気を多段式で吸収溶液中に分配することを含む。
【0092】
ここで、本出願において開示される技術的特徴は全て、組合せが技術的に実現可能でさえあれば、どのような形でも組み合わせることができることに留意されたい。組合せは全て、本出願に開示される技術内容である。
【0093】
図面を参照し、下記の実施例を用いて本発明をより詳細に例示するが、本発明は、説明及び記載した実施例に限定されない。概略図は以下のように簡単に記載したものである。