特許第6872290号(P6872290)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6872290グリセリドコポリマーを含む布地ケア組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872290
(24)【登録日】2021年4月21日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】グリセリドコポリマーを含む布地ケア組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/37 20060101AFI20210510BHJP
   C11D 3/40 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 3/386 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 17/06 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 1/62 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 3/22 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 3/26 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 1/65 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 1/94 20060101ALI20210510BHJP
   C11D 1/835 20060101ALI20210510BHJP
   D06M 15/507 20060101ALI20210510BHJP
   D06M 13/463 20060101ALI20210510BHJP
   D06M 13/00 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   C11D3/37
   C11D3/40
   C11D3/50
   C11D3/386
   C11D17/06
   C11D17/08
   C11D1/62
   C11D3/22
   C11D3/20
   C11D3/26
   C11D1/65
   C11D1/94
   C11D1/835
   D06M15/507
   D06M13/463
   D06M13/00
【請求項の数】12
【全頁数】131
(21)【出願番号】特願2019-508878(P2019-508878)
(86)(22)【出願日】2016年8月18日
(65)【公表番号】特表2019-532124(P2019-532124A)
(43)【公表日】2019年11月7日
(86)【国際出願番号】US2016047555
(87)【国際公開番号】WO2018034664
(87)【国際公開日】20180222
【審査請求日】2019年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】シュバート、ベス・アン
(72)【発明者】
【氏名】パナンディケル、ラジャン・ケシャヴ
(72)【発明者】
【氏名】ザノニ、リューク・アンドルー
(72)【発明者】
【氏名】アービン、ステファニー・アン
(72)【発明者】
【氏名】シヴィク、マーク・ロバート
【審査官】 柴田 啓二
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/100411(WO,A1)
【文献】 特表2014−502317(JP,A)
【文献】 特表2015−523440(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0344012(US,A1)
【文献】 特表2015−514764(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0280193(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D
D06M 13/00
D06M 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地ケア組成物であって、
A)
a)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリド、
b)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化天然油グリセリド、
c)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステル、
d)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステル、
e)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステル、又は
f)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和アルケニル化天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリド、を反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーであって、
前記グリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの総重量に基づいて5%〜20%のC10〜14不飽和脂肪酸エステルを含み、
記グリセリドコポリマーが、8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有し、前記組成物が、総組成物重量に基づいて1%〜20%の、前記グリセリドコポリマーを含む、材料と、
B)布地柔軟剤活性物質、布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、送達改善剤、香料、香料送達系、構造化剤、汚れ分散ポリマー、増白剤、色相染料、移染防止剤、ビルダー、界面活性剤、酵素、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料と、任意に担体と、を含む、組成物。
【請求項2】
記グリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの総重量に基づいて3%〜20%のC10〜13不飽和脂肪酸エステルを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
記グリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの総重量に基づいて0.5%〜15%のC10〜11不飽和脂肪酸エステルを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記グリセリドコポリマーが、a)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリドとを反応させて形成された構成単位を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
以下の、
a)0.01%〜50%の前記布地柔軟剤活性物質、
b)0.001%〜15%の前記アニオン性界面活性剤スカベンジャー、
c)0.01%〜10%の前記送達改善剤、
d)0.005%〜30%の前記香料、
e)0.005%〜30%の前記香料送達系、
f)0.01%〜20%の前記汚れ分散ポリマー、
g)0.001%〜10%の前記増白剤、
h)0.0001%〜10%の前記色相染料、
i)0.0001%〜10%の前記移染防止剤、
j)0.01%〜10%の前記酵素、
k)0.01%〜20%の前記構造化剤、
l)0.05%〜20%の前記布地ケア有益剤、
m)前記組成物が粉末洗濯洗剤である場合、0.1%〜80%の前記ビルダー、及び前記組成物が液体洗濯洗剤である場合、0.1%〜20%の前記ビルダー、
n)0.1%〜99%の担体、並びに
o)これらの混合物、のうちの1つ以上を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
a)前記布地柔軟剤活性物質がカチオン性布地柔軟剤を含み、
b)前記アニオン性界面活性剤スカベンジャーが、水溶性カチオン性及び/又は双性イオン性スカベンジャー化合物を含み、
c)前記送達改善剤が、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、
d)前記香料送達系が、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
e)前記汚れ分散ポリマーが、エチレン性不飽和モノマーアニオン性モノマーのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーからなる群から選択され、
f)前記増白剤が、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環、6員複素環、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
g)前記色相染料が、アクリジン、アントラキノン、アジン、アゾ、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される部分を含み、
h)前記移染防止剤が、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択され、 i)前記漂白剤が、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル開始剤、H22、次亜ハロゲン酸塩漂白剤、過酸素源
、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)前記酵素が、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
k)前記構造化剤が、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カ
ラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、微結晶セルロー
ス、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択され、
l)前記布地ケア有益剤が、ポリグリセロールエステル、油性糖誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
m)前記ビルダーが、リン酸塩、水溶性無リン有機ビルダー、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリ酢酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリヒドロキシスルホン酸塩からなる群から選択され、
n)前記界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
o)前記担体が、水、1,2−プロパンジオール、ヘキシレングリコール、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、C1〜C4アルカノールアミン、塩、糖、ポリアルキレン酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
a)ポリエチレングリコール、塩、多糖、及び糖からなる群から選択される49〜99%の担体と、
b)任意に、布地ケア有益剤と、
c)任意に香料と、
d)任意に香料送達系と、
e)任意に送達改善剤と、を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
a)布地柔軟剤、香料、及び送達改善剤、又は
b)布地柔軟剤、香料、及び香料送達系、又は
c)色相染料及び界面活性剤、又は
d)総水分が遊離水と結合水との合計である、10%未満の総水分、又は
e)布地柔軟剤、布地ケア有益剤、及び送達改善剤、又は
g)布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、及び送達改善剤、又は
h)香料送達系、を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、結晶、ビーズ、又は錠剤の形態である、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物を含む物品であって、前記物品がドライヤーシートの形態である、物品。
【請求項11】
布地を処理及び/又はきれいにする方法であって、
a)任意に、前記布地を洗浄及び/又はすすぐことと、
b)前記布地を請求項1〜に記載の組成物及び/又は請求項1に記載の物品と接
触させることと、
c)任意に、前記布地を洗浄及び/又はすすぐことと、
d)任意に、受動的又は能動的に前記布地を乾燥させることと、を含む、方法。
【請求項12】
記グリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの重量に基づいて0%〜5%の遊離炭化水素含有量を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布地クリーニング及び/又は処理組成物、並びにその製造方法及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
柔軟剤は一般的に布地を柔らかくするために使用される。残念なことに、現在の柔軟剤は、高いコスト、狭いpH配合範囲、十分とはいえない安定性及び/又は柔軟性能をはじめとする多くの問題点を有している。こうした問題点の解消を図るべく、新規な柔軟剤が開発され続けている。残念なことに、それらの新たに開発された柔軟剤であっても上記の問題点の1つ以上を引き続き有している。本出願人らは、上記の問題点は、以下の要因:分子内の第四級アンモニア基に対してβ位のエステル結合が加水分解に対して不安定であるためにpH不耐性を生じること、第四級アンモニウム頭部基の高い電荷密度が塩不耐性を生じること、かつ/又はアニオン性界面活性剤などのアニオン性物質と非相溶性であること、ポリマー柔軟剤の過度に大きい分子量のために柔軟剤を処理及び廃棄することが困難であること、のうちの1つ以上によるものであることを認識するに至った。したがって、柔軟化活性物質として機能することができるが現在の柔軟化活性物質と同じような問題点を有さない物質を含むクリーニング及び/又は処理組成物が求められている。本出願人らは、グリセリドコポリマーがそのような柔軟化活性物質として機能することができ、特定の布地及びホームケア成分と組み合わされた場合に相乗的な性能の向上をもたらし得ることを認識するに至った。
【0003】
理論によって束縛されるものではないが、グリセリドコポリマーの無電荷の性質及び/又は低いオリゴマー化度のため、上記の問題点はないものと本出願人らは考えている。すなわち、グリセリドコポリマーは塩及びpH耐性であるばかりでなく、処理及び廃棄が容易であり、更に現時点で最良の柔軟剤と少なくとも同等の柔軟性能を有する。その結果、かかるグリセリドコポリマーを含む配合物は、幅広いpH範囲及び/又は塩濃度を有することができ、しかもなお安定している。更に、かかる配合物の塩、アニオン性、及び/又はpH耐性は、従来、配合業者が使用することができなかった成分を含む多くの成分を配合者が使用することを可能とする。更に、相乗的な性能の向上が得られ、例えば、グリセリドコポリマーがカチオン性柔軟剤、カチオン性界面活性剤、及び/又はカチオン性ポリマーと組み合わされた場合には、柔軟性能の予想外の向上が見られ、グリセリドコポリマーがアニオン性界面活性剤と組み合わされた場合には、相安定性の予想外の増大が得られ、かかるグリセリドコポリマーが水溶性固体担体と組み合わされた場合には、グリセリドコポリマーの付着量の予想外の増大が得られ、グリセリドコポリマー、及び増白剤、汚れ分散ポリマー、色相染料、移染防止剤、及び/又は洗浄酵素、並びにこれらの混合物を含む組成物で処理した布地では、布地の白さの予想外の改良が得られ、最後に、グリセリドコポリマー、並びに香料及び/又は香料送達系を含む組成物では、香料の付着及び/又は製品安定性の予想外の向上が見られる。
【0004】
本出願人らは、市販のグリセリドコポリマーの問題点は、かかる材料のレオロジーにあるものと認識するに至った。というのも、かかるレオロジーは第1の材料群では不十分であるが、第2の材料群では過剰な拡散となる幅広い布地上での拡散をもたらしたためである。このため、どちらの市販の材料の部類も不十分な潤滑性を示した。適正なレオロジーを有する様々な種類のグリセリドコポリマーが開示されている。このようなグリセリドコポリマーの種は、予想外の改良された柔軟化性能及び配合性を提供する。
【0005】
残念ながら、このようなグリセリドコポリマーを含んで配合された布地ケア製品を作製するために使用されるプロセスの効率性は上記のグリセリドコポリマーの粘度により制限されていたため、酸化及び酵素に対する化学的安定性の分野及び加工性の分野では更なる改良が必要であった。本出願人らは、粘度の問題の源はグリセリドコポリマーの脂肪酸鎖長分布にあると認識するに至った。更に、不飽和ポリオールエステルの従来の自己メタセシスから誘導されたグリセリドコポリマーは、最終製品において好ましくない臭気を引き起こす不純物を含有する。本出願人らは、この臭気が、不飽和ポリオールエステルの自己メタセシスから誘導されたグリセリドコポリマーから除去するのが困難な短鎖オレフィンのメタセシスの共生成物であると認識するに至った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本出願人らは、不飽和ポリオールエステルをオレフィン化及びメタセシス化して新規なグリセリドコポリマーを形成することにより、このような課題を解決した。これにより、所望の潤滑性を提供する分子量を維持しつつ、脂肪酸鎖長を減少させ、布地ケア組成物中の短鎖オレフィンを低減し、臭気を除去する。本出願人らは、このような改良されたグリセリドコポリマー及びそれを含む製品を本明細書で開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、布地クリーニング及び/又は処理組成物、並びにその製造方法及び使用方法に関する。このような布地クリーニング及び/又は処理組成物は、要求される粘度及び潤滑性を有するグリセリドコポリマーの種を含む。このため、このようなグリセリドコポリマーの種は、予想外の改良された柔軟化性能及び配合性を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
用語の定義
本明細書で使用するとき、「天然油」、「天然原料」、又は「天然油原料」は、植物性又は動物性の供給源から得られた油を指す。「天然油」なる用語には、特に断らない限り、天然油誘導体が含まれる。これらの用語には、特に断らない限り、改変された植物性又は動物性供給源(例えば、遺伝子組み換えされた植物性又は動物性供給源)、並びに発酵又は酵素プロセスによって製造又は変性された誘導体も含まれる。天然油の例としては、これらに限定されるものではないが、植物油、藻類油、魚油、動物脂、トール油、これらの油の誘導体、これらの油のいずれかの組み合わせなどが挙げられる。植物油の代表的な非限定的な例としては、低エルカ酸ナタネ油(キャノーラ油)、高エルカ酸ナタネ油、ヤシ油、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、サフラワー油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油、アマニ油、パーム核油、きり油、ジャトロファ油、カラシ油、ペニークレス油、カメリナ油、麻実油、及びヒマシ油が挙げられる。動物脂の代表的な非限定例としては、ラード、獣脂、家禽油、黄色油脂、及び魚油が挙げられる。トール油は、木材パルプ製造の副生成物である。いくつかの実施形態では、天然油又は天然油原料は、1つ以上の不飽和グリセリド(例えば、不飽和トリグリセリド)を含む。いくつかのかかる実施形態では、天然油は、天然油の総重量に基づいて少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%、又は少なくとも95重量%、又は少なくとも97重量%、又は少なくとも99重量%の1つ以上の不飽和トリグリセリドを含む。
【0009】
「天然油グリセリド」なる用語は、天然油から得られた脂肪酸のグリセリルエステルを指す。このようなグリセリドとしては、モノアシルグリセリド、ジアシルグリセリド、及びトリアシルグリセリド(トリグリセリド)が挙げられる。いくつかの実施形態では、天然油グリセリドは、トリグリセリドである。類似的に、「不飽和天然油グリセリド」なる用語は、天然油トリグリセリドを指し、その脂肪酸残基のうちの少なくとも1つは、不飽和を含む。例えば、オレイン酸のグリセリドは、不飽和天然油グリセリドである。「不飽和アルケニル化天然油グリセリド」なる用語は、ソート鎖(sort-chain)オレフィン(以下で定義する)とのメタセシス反応により誘導体化された不飽和天然油グリセリド(上記で定義した)を指す。ある場合には、オレフィン化プロセスは、化合物中の脂肪酸鎖のうちの1つ以上を短縮する。例えば、9−デセン酸のグリセリドは、不飽和アルケニル化天然油グリセリドである。同様に、ブテニル化された(例えば、1−ブテン及び/又は2−ブテンを備えた)キャノーラ油は、いくつかの短鎖不飽和C10〜15エステル基を含有するようにメタセシスを介して変性された天然油グリセリドである。
【0010】
「天然油誘導体」なる用語は、天然油から誘導された天然油の誘導体を指す。これらの天然油誘導体を生成するために使用される方法には、付加、中和、過塩基化(overbasing)、鹸化、エステル交換、エステル化、アミド化、水素化、異性化、酸化、アルキル化、アシル化、硫化、スルホン化、転位、還元、発酵、熱分解、加水分解、液化、嫌気的消化、水熱処理、ガス化、のうちの1つ以上、又はこれらの2つ以上の組み合わせを挙げることができる。これらの天然誘導体の例としては、カルボン酸、ゴム類、リン脂質、ソーダ油滓、酸味付けされたソーダ油滓、蒸留物又は蒸留スラッジ、脂肪酸、脂肪酸エステル、並びに不飽和ポリオールエステルを含むヒドロキシ置換されたこれらの改変物を挙げることができる。いくつかの実施形態では、天然油誘導体は、約5個〜約30個の炭素原子を有し、炭化水素(アルケン)鎖中に1個以上の炭素−炭素二重結合を有する、不飽和カルボン酸を含み得る。天然油誘導体は、天然油のグリセリドから誘導された不飽和脂肪酸アルキル(例えば、メチル)エステルも含み得る。例えば、天然油誘導体は、天然油のグリセリドから誘導された脂肪酸メチルエステル(「FAME」)であってよい。いくつかの実施形態では、原料は、キャノーラ又は大豆油、非限定的な例として、精製、漂白、及び脱臭された油(すなわち、RBD大豆油)を含む。
【0011】
本明細書で使用されるとき、「不飽和ポリオールエステル」という用語は、2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物であって、そのヒドロキシル基のうちの少なくとも1つがエステルの形態であり、そのエステルが、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む有機基を有する化合物を指す。
【0012】
「オリゴマーグリセリド部分」なる用語は、天然油グリセリド及び/又はアルケニル化天然油グリセリドからオレフィンのメタセシスを介して形成された2つ以上の、1つの態様では最大20個の、別の態様では最大10個の構成単位を含む部分である。
【0013】
「遊離炭化水素」なる用語は、C2〜30の範囲の不飽和又は飽和の直鎖、分枝鎖、又は環状の炭化水素のいずれか1つ又は組み合わせを指す。
【0014】
「メタセシスモノマー」なる用語は、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物の分子が、同じ分子内(分子内メタセシス)及び/又はオレフィンのような1個以上の炭素−炭素二重結合を含有する別の化合物の分子(分子間メタセシス)とのいずれかの1個以上の炭素−炭素二重結合を介してアルキリデン単位の交換反応を行うオレフィンのメタセシス反応の生成物である単一のエンティティを指す。いくつかの実施形態では、この用語は、アルキリデン単位の交換反応をまだ経ていないが、「ω−n」位置に炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つのC4〜17エステルを含有するトリグリセリド又は他の不飽和ポリオールエステルを指し、式中、n=0、1、2、3、4、5、又は6であり、エステル部分は少なくともn+3個の炭素原子を有する。
【0015】
「メタセシスダイマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つの反応剤化合物が、メタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合するメタセシス反応の生成物を指す。
【0016】
「メタセシストリマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の3個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された3個の結合基を含有するトリマーを指す。
【0017】
「メタセシステトラマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の4個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された4個の結合基を含有するテトラマーを指す。
【0018】
「メタセシスペンタマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の5個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された5個の結合基を含有するペンタマーを指す。
【0019】
「メタセシスヘキサマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の6個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された6個の結合基を含有するヘキサマーを指す。
【0020】
「メタセシスヘプタマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の7個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された7個の結合基を含有するヘプタマーを指す。
【0021】
「メタセシスオクタマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の8個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された8個の結合基を含有するオクタマーを指す。
【0022】
「メタセシスノナマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の9個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された9個の結合基を含有するノナマーを指す。
【0023】
「メタセシスデカマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の10個の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された10個の結合基を含有するデカマーを指す。
【0024】
「メタセシスオリゴマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の2個以上(例えば、2個〜約10個、又は2個〜約4個)の分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された数個(例えば、2個〜約10個、又は2個〜約4個)の結合基を含有するオリゴマーを指す。いくつかの実施形態では、「メタセシスオリゴマー」なる用語は、それぞれが1個以上の炭素−炭素二重結合を有する同じか又は異なっていてよい2つ以上の反応剤化合物の10個よりも多い分子が、1回以上のメタセシス反応の結果としてそれぞれの反応剤化合物中の1個以上の炭素−炭素二重結合を介してともに結合する1回以上のメタセシス反応の生成物であって、反応剤化合物から誘導された10個よりも多い結合基を含有するオリゴマーを含み得る。
【0025】
本明細書で使用するとき、「メタセシス」は、オレフィンのメタセシスを指す。本明細書で使用するとき、「メタセシス触媒」には、メタセシス反応を触媒するあらゆる触媒又は触媒系が含まれる。
【0026】
本明細書で使用するとき、「メタセシス化」又は「メタセシス化する」は、メタセシス触媒の存在下で原料を反応させて新規なオレフィン性化合物を含む「メタセシス化生成物」、すなわち「メタセシス化」化合物を形成することを指す。メタセシス化する、とは、いかなる特定の種類のオレフィンのメタセシスにも限定されず、交差メタセシス(すなわち共メタセシス)、自己メタセシス、開環メタセシス、開環メタセシス重合(「ROMP」)、閉環メタセシス(「RCM」)、及びアクリルジエンメタセシス(「ADMET」)のことを指し得る。いくつかの実施形態では、メタセシス化する、とは、メタセシス触媒の存在下で天然原料(セルフメタセシス)中に存在する2つのトリグリセリドを反応させることを指し、各トリグリセリドは、不飽和炭素−炭素二重結合を有し、それによってトリグリセリドダイマーを含み得るオレフィンとエステルとの新規な混合物を形成する。このようなトリグリセライドダイマーは、2つ以上のオレフィン結合を有していてもよく、したがってより高次のオリゴマーも形成され得る。これらのより高次のオリゴマーとしては、メタセシスモノマー、メタセシスダイマー、メタセシストリマー、メタセシステトラマー、メタセシスペンタマー、及びより高次のメタセシスオリゴマー(例えば、メタセシスへキサマー、メタセシス、メタセシスヘプタマー、メタセシスオクタマー、メタセシスノナマー、メタセシスデカマー、及びメタセシスデカマーよりも高次のもの)、のうちの1つ以上が挙げられ得る。また、いくつかの他の実施形態では、メタセシス化する、とは、エチレンなどのオレフィンと、少なくとも1つの不飽和炭素−炭素二重結合を有する天然原料中のトリグリセリドとを反応させて、それによって新規なオレフィン性分子及び新規なエステル分子を形成すること(交差メタセシス)を指し得る。
【0027】
本明細書で使用するとき、「オレフィン化天然ポリオールエステル及び/又はオレフィン化合成ポリオールエステル」なる用語は、天然及び/又は合成ポリオールエステルをC2〜14オレフィン、好ましくはC2〜6オレフィン、より好ましくはC3〜4オレフィン、並びにこれらの混合物及び異性体でメタセシス化することによって生成された生成物を指す。
【0028】
本明細書で使用するとき、「オレフィン」(複数可)は、少なくとも1つの不飽和炭素−炭素二重結合を有する化合物を指す。特定の実施形態では、「オレフィン」なる用語は、炭素長の異なる不飽和炭素−炭素二重結合化合物の群を指す。特に断らない限り、「オレフィン」(複数可)なる用語は、2つ以上の炭素−炭素二重結合を有する「ポリ不飽和オレフィン」又は「ポリオレフィン」を包含する。本明細書で使用するとき、「モノ不飽和オレフィン」又は「モノオレフィン」なる用語は、1つの炭素−炭素二重結合のみを有する化合物を指す。末端炭素−炭素二重結合を有する化合物は「末端オレフィン」又は「αオレフィン」と称されることがあり、非末端炭素−炭素二重結合を有するオレフィンは「内部オレフィン」と称されることがある。いくつかの実施形態では、αオレフィンは、末端炭素−炭素二重結合を有するアルケン(以下で定義する)である末端アルケンである。追加の炭素−炭素二重結合が存在することがある。
【0029】
任意の基又は化合物中の炭素原子の数を用語によって表すことができ、「C」は、z個の炭素原子を有する化合物群を指し、「Cx〜y」は、x〜y個の炭素原子を含む基又は化合物を指す。例えば、「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル鎖を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、及びn−ヘキシル基を含むがこれらに限定されない。更なる例として、「C4〜10アルケン」は、4〜10個の炭素原子を有するアルケン分子を指し、例えば、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、3−ヘプテン、1−オクテン、4−オクテン、1−ノネン、4−ノネン、及び1−デセンを含むがこれらに限定されない。
【0030】
本明細書で使用するとき、「短鎖アルケン」又は「短鎖オレフィン」なる用語は、C2〜14の範囲、C2〜12の範囲、又はC2〜10の範囲、又はC2〜8の範囲の不飽和の直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素類のいずれか1つ又は組み合わせを指す。このようなオレフィン類としては、化合物の一端に不飽和炭素−炭素結合が存在するα−オレフィンが挙げられる。このようなオレフィン類としては、ジエン類又はトリエン類も挙げられる。このようなオレフィン類としては、内部オレフィン類も挙げられる。C2〜6の範囲の短鎖アルケンの例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、シクロペンテン、1,4−ペンタジエン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−2−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン、2−メチル−3−ペンテン、及びシクロヘキセンが挙げられるが、これらに限定されない。C7〜9の範囲の短鎖アルケンの非限定的な例としては、1,4−ヘプタジエン、1−ヘプテン、3,6−ノナジエン、3−ノネン、1,4,7−オクタトリエンが挙げられる。特定の実施形態では、オレフィン類の混合物を使用するのが好ましく、混合物は、C4〜10の範囲の直鎖及び分岐鎖の低分子量オレフィン類を含む。いくつかの実施形態では、直鎖及び分岐鎖のCオレフィン(すなわち、1−ブテン、2−ブテン、及び/又はイソブテンの組み合わせ)の混合物を使用することが好ましいことがある。他の実施形態では、C11〜14というより高い範囲を使用してもよい。
【0031】
本明細書で使用するとき、「アルキル」は、1〜30個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素を指し、本明細書で更に説明するように、これは、任意に置換されていてもよく、複数度の置換が許容される。本明細書で使用するとき、「アルキル」の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、及び2−エチルヘキシル基が挙げられるがこれらに限定されない。アルキル基中の炭素原子の数は、本明細書で定義するように、x〜y個の炭素原子を含むアルキル基を指す「Cx〜yアルキル」という文言によって表される。したがって、「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル鎖を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、及びヘキシル基を含むがこれらに限定されない。いくつかの例では、「アルキル」基は二価であってもよく、その場合、この基は、代替的に「アルキレン」基と称されることがある。
【0032】
本明細書で使用するとき、「アルケニル」は、2〜30個の炭素原子を有し、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する直鎖又は分岐鎖の非芳香族炭化水素を指し、本明細書で更に説明するように、これは、任意に置換されていてもよく、複数度の置換が許容される。本明細書で使用するとき、「アルケニル」の例としては、エテニル、2−プロペニル、2−ブテニル、及び3−ブテニルが挙げられるがこれらに限定されない。アルケニル基中の炭素原子の数は、本明細書で定義するように、x〜y個の炭素原子を含むアルケニル基を指す「Cx〜yアルケニル」という文言によって表される。したがって、「C2〜6アルケニル」は、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル鎖を表し、例えば、エチニル、2−プロペニル、2−ブテニル、及び3−ブテニルを含むがこれらに限定されない。いくつかの例では、「アルケニル」基は二価であってもよく、その場合、この基は、代替的に「アルケニレン」基と称されることがある。
【0033】
本明細書で使用するとき、「直接結合」とは、識別された部分が構造に存在せず、接続される他の部分との結合によって置き換えられた実施形態を指す。例えば、明細書又は特許請求の範囲にA−D−Eが記載され、Dが直接結合として定義されている場合、得られる構造はA−Eである。
【0034】
本明細書で使用するとき、「置換」とは、指定された部分の1つ以上の水素原子を指定された置換基(複数可)で置換することを指し、特に断らない限り、安定した又は化学的に実現可能な化合物が置換によって得られることを条件として、複数度の置換が許容される。安定した化合物又は化学的に実現可能な化合物とは、水分又は他の化学的に反応する条件の不在下で少なくとも一週間約−80℃〜約+40℃の温度に保たれた場合に化学構造が実質的に変化しない化合物である。本明細書で使用するとき、「1つ以上の...で置換された」又は「1回以上置換された...」という文言は、上記の安定性及び化学的実現可能性の条件を満たすことを条件として、1〜利用可能な結合部位の数に基づいて可能な置換基の最大数に等しい置換基の数を指す。
【0035】
本明細書で使用するところの「ポリオール」なる用語は、少なくとも2個のヒドロキシ部分を有する有機材料を意味する。
【0036】
本明細書で使用するとき、「C10〜14不飽和脂肪酸エステル」なる用語は、10、11、12、13、又は14個の炭素原子を有する不飽和脂肪酸エステルを意味し、不飽和脂肪酸エステルは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する。
【0037】
本明細書中のいくつかの例では、有機化合物は「線構造」法を使用して記載されており、化学結合は線で示され、炭素原子は明示的にラベル付けされておらず、炭素に共有結合した水素原子(又はC−H結合)に共有結合している水素原子は全く示されていない。例えば、その慣習により、式
【0038】
【化1】
はn−プロパンを表す。本明細書中のいくつかの例では、化合物が2つ以上の異性体のうちのいずれか1つを有する場合があることを示すために波線結合が使用されている。例えば、構造
【0039】
【化2】
は、(E)−2−ブテン又は(Z)−2−ブテンを指すことがある。同じことは、どの異性体に言及しているのか曖昧なオレフィン性構造が描かれている場合にも当てはまる。例えば、CH−CH=CH−CHは、(E)−2−ブテン又は(Z)−2−ブテンを指すことがある。
【0040】
本明細書で使用するとき、表示された様々な官能基は、ハイフン若しくはダッシュ(−)又はアスタリスク()を有する官能基に付着点を有することが理解されるであろう。換言すれば、−CHCHCHの場合、付着点は、一番左のCH基であることが理解されるであろう。ある基がアスタリスク又はダッシュなしに記載されている場合、付着点は、その記載されている基の平凡な意味によって示される。
【0041】
本明細書で使用するとき、多原子二価種は、左から右に読まれるべきである。例えば、明細書又は特許請求の範囲にA−D−Eが記載され、Dが−OC(O)−として定義されている場合、Dが置換された得られる基は、A−C(O)O−Eではなく、A−OC(O)−Eである。
【0042】
本明細書で使用するとき、「布地ケア組成物」なる用語には、洗浄により、すすぎにより、又は乾燥中に布地をクラエン(claen)し、かつ/又は柔軟にするために使用可能な組成物が含まれ、特に断らない限りは、かかる組成物には、顆粒状又は粉末状の汎用又は「ヘビーデューティ」洗浄剤、特にクリーニング洗剤;液体、ゲル、又はペースト状の汎用洗浄剤、特に、いわゆる、ヘビーデューティ液体タイプのもの;微細布液体洗浄剤、特に高起泡性タイプのもの;様々なタブレット、粒状、家庭用及び業務用の単位用量形態を含む;クリーニングバー、車又はカーペット用クリーナー、液体、固体、及び/又はドライヤーシートの形態であり得る柔軟剤及び/又はフレッシュニング剤を含む、布地コンディショニング製品;加えて、漂白添加剤及び「ステインスティック」又は前処理タイプなどのクリーニング補助剤、ドライヤー添加シートなどの基材付き製品が含まれる。適用可能であったかかる製品の全ては、標準形態、濃縮形態、又は更にはかかる製品が特定の態様では非水性であり得る程度まで高度に濃縮された形態であり得る。
【0043】
本明細書で使用するとき、「固体」なる用語は、顆粒、粉末、バー、ビーズ、錠剤、及びタブレットの製品形態を含む。
【0044】
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲で使用されるときに、特許請求又は記載されるもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
【0045】
本明細書で使用するとき、用語「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」は、非限定的であることを意味する。
【0046】
特に明記しない限り、成分又は組成物の濃度は全て、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる成分又は組成物の市販の供給源中に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0047】
全ての百分率及び比率は、特に指示がない限り、重量で計算される。全ての百分率及び比率は、特に指示がない限り、全組成に基づいて計算される。ただし、それぞれの混合物/式について、全成分の百分率の合計は100%を超えても下回ってもならない。
【0048】
本明細書の全体を通して記載される全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含むものと理解すべきである。本明細書全体を通して与えられる全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明示的に記載されているかのように含むことになる。本明細書全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれるより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明示的に記載されているかのように含むことになる。
【0049】
組成物、物品、使用方法、及び処理物品
段落(a)〜(vv)
以下の組成物、使用方法、及び処理物品が開示される:
(a)
A)
(i)第1のグリセリドコポリマーであって、第1のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて約3%〜約30%、約3%〜約25%、又は約5%〜約20%のC10〜14不飽和脂肪酸エステルを含み、一態様において、当該第1のグリセリドコポリマーが、第1のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて約3%〜約30%、約3%〜約25%、又は約3%〜約20%のC10〜13不飽和脂肪酸エステルを含み、一態様では、当該第1のグリセリドコポリマーが、第1のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて約0.1%〜約30%、約0.1%〜約25%、約0.2%〜約20%、又は約0.5%〜約15%のC10〜11不飽和脂肪酸エステルを含む、第1のグリセリドコポリマーと、
(ii)式(I)を有する第2のグリセリドコポリマーであって、
【0050】
【化3】
式中、第2のグリセリドコポリマー中の各R、R、R、R、及びRが、独立して、オリゴマーグリセリド部分、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、若しくは置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルからなる群から選択され、並びに/又は以下の部分の組み合わせ、
及びR
及びR
及び隣接するR
及び隣接するR
及び隣接するR
及び隣接するR、若しくは
任意の2つの隣接するRの各々が、
それぞれ独立して、共有結合部分がアルケニレン部分を形成するように、共有結合していてもよく、
当該第2のグリセリドコポリマー中の各X及びXが、独立して、C1〜32アルキレン、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜32アルキレン、C2〜32アルケニレン、若しくは置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜32アルケニレンからなる群から選択され、
、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、
添字nを有する繰り返し単位中の各個別の繰り返し単位について、G、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、各個別の繰り返し単位の値G、G、及びGは、他の繰り返し単位中のG、G、及びGの値から独立して選択され、
、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、
nが3〜250の整数であり、
ただし、当該第2のグリセリドコポリマーの各々について、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、並びに/又は当該添字nを有する繰り返し単位の1つの個別の繰り返し単位中の少なくとも1つのRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニル、からなる群から選択され、一態様では、当該第2のグリセリドコポリマーが、第2のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて約3%〜約30%、約3%〜約25%、又は約5%〜約20%のC9〜13アルケニル部分を含み、一態様では、当該第2のグリセリドコポリマーが、第2のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて約3%〜約30%、約3%〜約25%、又は約3%〜約20%のC9〜12アルケニル部分を含み、一態様では、当該第2のグリセリドコポリマーが、第2のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて約0.1%〜約30%、約0.1%〜約25%、約0.2%〜約20%、又は約0.5%〜約15%のC9〜10アルケニル部分を含む、第2のグリセリドコポリマーと、
(iii)任意に、第3のグリセリドコポリマーであって、メタセシス触媒の存在下で、以下の式を有する化合物の各々から1つ以上の化合物を反応させることから形成された構成単位を含み、
式(IIa):
【0051】
【化4】
式(IIb):
【0052】
【化5】
式中、
各R11、R12、及びR13が、独立して、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、ただし、R11、R12、及びR13のうちの少なくとも1つが、C2〜24アルケニル又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、
各R21、R22、及びR23が、独立して、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、ただし、R21、R22、及びR23のうちの少なくとも1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルであり、
式(IIa)のモノマー化合物から形成された構成単位と、式(IIb)のモノマー化合物から形成された構成単位との数比率が、10:1以下である、第3のグリセリドコポリマーと、
(iv)これらの混合物と、からなる群から選択される材料と、
B)布地柔軟剤活性物質、布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、送達改善剤、香料、香料送達系、構造化剤、汚れ分散ポリマー、増白剤、色相染料、移染防止剤、ビルダー、界面活性剤、酵素、一態様では洗浄酵素及びその混合物からなる群から選択される材料と、任意に担体と、を含み、一態様では、当該組成物は約2〜約12のpHを有し、
当該組成物が布地ケア組成物である、組成物。
(b)当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、及び第3のグリセリドコポリマーが、約4,000g/mol〜約150,000g/mol、約5,000g/mol〜約130,000g/mol、約6,000g/mol〜約100,000g/mol、約7,000g/mol〜約50,000g/mol、約8,000g/mol〜約30,000g/mol、又は約8,000g/mol〜約20,000g/molの重量平均分子量を有する、段落(a)の組成物。
(c)当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、及び第3のグリセリドコポリマーが、メタセシスを含むプロセスによって生成され、一態様では、当該プロセスは、メタセシス触媒の存在下で反応混合物の一部として2つ以上のモノマーを反応させることを含み、反応混合物中の一般式(IIa)のモノマー化合物と一般式(IIb)のモノマー化合物との重量対重量比が、10:1以下、9:1以下、8:1以下、7:1以下、6:1以下、5:1以下、4:1以下、3:1以下、2:1以下、又は1:1以下であり、一態様では、メタセシス触媒が、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、又は有機モリブデン化合物である、段落(a)〜(b)に記載の組成物。
(d)当該第2のグリセリドコポリマーについて、R、R、R、R、又はRのうちの少なくとも1つがC9〜13アルケニルであり、一態様ではR、R、R、R、又はRのうちの少なくとも1つがC9〜12アルケニルであり、別の態様ではR、R、R、R、又はRのうちの少なくとも1つがC9〜10アルケニルである、段落(a)〜(c)に記載の組成物。
(e)当該第3のグリセリドコポリマーについて、R11、R12、R13、R21、R22、又はR23のうちの少なくとも1つがC9〜13アルケニルであり、一態様ではR11、R12、R13、R21、R22、又はR23のうちの少なくとも1つがC9〜12アルケニルであり、別の態様ではR11、R12、R13、R21、R22、又はR23のうちの少なくとも1つがC9〜10アルケニルである、段落(a)〜(d)に記載の組成物。
(f)第2のグリセリドコポリマーのG及びG部分が−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(e)に記載の組成物。
(g)第2のグリセリドコポリマーのG及びG部分が−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(e)のいずれか1つに記載の組成物。
(h)第2のグリセリドコポリマーのG及びG部分が−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(e)のいずれか1つに記載の組成物。
(i)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(h)に記載の組成物。
(j)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(h)のいずれか1つに記載の組成物。
(k)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(h)のいずれか1つに記載の組成物。
(l)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(k)のいずれか1つに記載の組成物。
(m)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(k)に記載の組成物。
(n)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a)〜(k)に記載の組成物。
(o)第2のグリセリドコポリマーについて、各Xが、独立して、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH20−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH11−CH=CH−(CH11−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH11−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−(CH11−からなる群から選択される、段落(a)〜(n)のいずれか1つに記載の組成物。
(p)第2のグリセリドコポリマーについて、各Xが、独立して、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH20−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH11−CH=CH−(CH11−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH11−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−(CH11−からなる群から選択される、段落(a)〜(m)のいずれか1つに記載の組成物。
(q)第2のグリセリドコポリマーについて、RがC1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、一態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、別の態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(p)のいずれか1つに記載の組成物。
(r)第2のグリセリドコポリマーについて、Rが、C1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、一態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、別の態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(q)のいずれか1つに記載の組成物。
(s)第2のグリセリドコポリマーについて、RがC1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、一態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、別の態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(r)のいずれか1つに記載の組成物。
(t)第2のグリセリドコポリマーについて、各Rが、独立して、C1〜24アルキル及びC2〜24アルケニルから選択され、一態様では、各Rが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、別の態様では、各Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(s)のいずれか1つに記載の組成物。
(u)第2のグリセリドコポリマーについて、RがC1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、一態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、別の態様では、Rが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(t)のいずれか1つに記載の組成物。
(v)第2のグリセリドコポリマーについて、nが3〜250、5〜180、6〜140、8〜70、9〜40、又は9〜26の整数である、段落(a)〜(u)のいずれか1つに記載の組成物。
(w)第3のグリセリドコポリマーについて、R11、R12、及びR13が、それぞれ独立して、ペンタデシル、ヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、及び8,11,14−ヘプタデカトリエニルからなる群から選択される、段落(a)〜(c)に記載の組成物。
(x)第3のグリセリドコポリマーについて、R21、R22、及びR23のうちの2つが、独立して、ペンタデシル、ヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、及び8,11,14−ヘプタデカトリエニルからなる群から選択され、R21、R22、及びR23のうちの1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、一態様では、R21、R22、及びR23のうちの1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(c)及び(w)に記載の組成物。
(y)第3のグリセリドコポリマーについて、R21、R22、及びR23のうちの1つが、ペンタデシル、ヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、及び8,11,14−ヘプタデカトリエニルからなる群から選択され、R21、R22、及びR23のうちの2つが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、一態様では、R21、R22、及びR23のうちの2つが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(c)及び(w)に記載の組成物。
(z)グリセリドコポリマーを含む組成物であって、
a)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリドと、
b)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化天然油グリセリドと、
c)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと、
d)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと、
e)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと、
f)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和アルケニル化天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリドと、を反応させて形成された構成単位を含み、
当該組成物が布地ケア組成物である、組成物。
一態様では、当該グリセリドコポリマーは、C10〜14不飽和脂肪酸エステルを含み、
一態様では、当該触媒が、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、有機モリブデン化合物、又はこれらの混合物からなる群から選択され、
一態様では、不飽和アルケニル化天然油グリセリドが、メタセシス触媒の存在下で不飽和天然油グリセリドと短鎖アルケンとの反応から形成され、一態様では、当該触媒が、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、有機モリブデン化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択され、一態様では、短鎖アルケンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、一態様では、短鎖アルケンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、及び2−ブテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、一態様では、不飽和アルケニル化天然油グリセリドが、第2の不飽和天然油グリセリドより低い分子量を有し、
一態様では、不飽和天然油グリセリドが、天然油から得られ、一態様では、植物油、動物脂肪、及び/又は藻類オイルから得られ、一態様では、アビシニアン油、アーモンド油、あんず油、杏仁油、アルガン油、アボカド油、ババス油、バオバブ油、ブラッククミン油、クロフサスグリ油、ボラージ油、カメリナ油、カリナタ油、キャノーラ油、ヒマシ油、チェリー核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、エチウム油、イブニングプリムローズ油、フラックスシード油、グレープシード油、グレープフルーツシード油、ヘーゼルナッツ油、ヘンプシード油、ジャトロファ油、ホホバ油、ククイナッツ油、リンシード油、マカダミアナッツ油、メドウフォームシード油、モリンガ油、ニーム油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ピーチ核油、ピーナッツ油、ペカン油、ペニークレス油、ペリラシード油、ピスタチオ油、ザクロシード油、ポンガミア油、パンプキンシード油、ラズベリー油、レッドパームオレイン、糠油、ローズヒップ油、サフラワー油、シーバックソーンフルーツ油、ゴマ油、シアオレイン、ヒマワリ油、大豆油、トンカ油、きり油、クルミ油、小麦胚芽油、高オレオイル大豆油、高オレオイルヒマワリ油、高オレオイルサフラワー油、高エルカ酸ナタネ油、及びこれらの組み合わせから得られ、
一態様では、当該合成ポリオールエステルが、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、糖、例えば、ショ糖、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料から誘導される。
一態様では、グリセリドコポリマーが、4,000g/mol〜150,000g/mol、5,000g/mol〜130,000g/mol、6,000g/mol〜100,000g/mol、7,000g/mol〜50,000g/mol、8,000g/mol〜30,000g/mol、又は8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する。
(aa)短鎖アルケンがエチレンである、段落(z)の組成物。
(bb)短鎖アルケンがプロピレンである、段落(z)の組成物。
(cc)短鎖アルケンが1−ブテンである、段落(z)の組成物。
(dd)短鎖アルケンが2−ブテンである、段落(z)の組成物。
(ee)第1のグリセリドコポリマーが、天然ポリオールエステル及び/又は合成ポリオールエステルから誘導され、一態様では、当該天然ポリオールエステルが、植物油、動物脂、藻類油、及びこれらの混合物からなる群から選択され、当該合成ポリオールエステルが、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、糖類、例えばスクロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料から誘導される、段落(a)〜(c)に記載の組成物。
(ff)当該組成物が、総組成物重量に基づいて約0.1%〜約50%、約0.5%〜約30%、又は約1%〜約20%の、当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、第3のグリセリドコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリドコポリマーを含む、段落(a)〜(ee)のいずれか1つに記載の組成物。
(gg)以下の、
a)約0.01%〜約50%、約0.01%〜約30%、又は約0.1%〜約20%の当該布地柔軟剤活性物質と、
b)約0.001%〜約15%、約0.05%〜約10%、又は約0.05%〜約5%の当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーと、
c)約0.01%〜約10%、約0.05%〜約5%、又は約0.05%〜約3%の当該送達改善剤と、
d)約0.005%〜約30%、約0.01%〜約20%、又は約0.02%〜約10%の当該香料と、
e)約0.005%〜約30%、約0.01%〜約20%、又は約0.02%〜約10%の当該香料送達系と、
f)約0.01%〜約20%、約0.1%〜約10%、又は約0.1%〜約5%の当該汚れ分散ポリマーと、
g)約0.001%〜約10%、約0.005%〜約5%、又は約0.01%〜約2%の当該増白剤と、
h)約0.0001%〜約10%、約0.01%〜約2%、又は約0.05%〜約1%の当該色相染料と、
i)約0.0001%〜約10%、約0.01%〜約2%、又は約0.05%〜約1%の当該移染防止剤と、
j)約0.01%〜約10%、約0.01%〜約5%、又は約0.05%〜約2%の当該酵素であって、一態様では当該酵素は洗浄酵素である、当該酵素と、
k)約0.01%〜約20%、約0.1%〜約10%、又は約0.1%〜約5%の当該構造化剤と、
l)約0.05%〜約20%、約0.1%〜約15%、又は約0.2%〜約7%の当該布地ケア有益剤と、
m)一態様では、当該組成物が粉末洗濯洗剤である場合、約0.1%〜約80%の当該ビルダー、及び別の態様では、当該組成物が液体洗濯洗剤である場合、約0.1%〜約20%の当該ビルダーと、
n)約0.1%〜約99%の担体と、
o)これらの混合物、のうちの1つ以上を含む、段落(a)〜(ff)のいずれか1つに記載の組成物。
(hh)
a)当該布地柔軟剤活性物質が、カチオン性布地柔軟剤を含み、一態様では、当該カチオン性柔軟剤が、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステル、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステルの異性体、好ましくはビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル(より好ましくは脂肪酸は、牛脂若しくは脂肪酸由来とすることができ、飽和若しくは不飽和とすることができ、かつ/又は置換若しくは非置換とすることができるC12〜C22脂肪酸である)、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2ジ−(ステアロイル−オキシ)3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物、からなる群から選択され、
b)当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーが、水溶性カチオン性及び/又は双性イオン性スカベンジャー化合物を含み、(一態様では、当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーは、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリ第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリマー性アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される)、
c)当該送達改善剤が、ポリマー1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、
d)当該香料送達系が、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
e)当該汚れ分散ポリマーが、エチレン性不飽和モノマーアニオン性モノマーのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーからなる群から選択され、一態様では、当該アニオン性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)、並びにそれらの塩、これらの誘導体及びこれらの組み合わせ、アルコキシル化ポリアミン、一態様ではアルコキシル化ポリエチレンイミン、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
f)当該増白剤が、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環、例えばトリアゾール、ピラゾリン、オキサゾール、イミジアゾール、6員複素環、例えばクマリン、ナフタルアミド、s−トリアジン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
g)当該色相染料が、アクリジン、アントラキノン、例えば多環式キノン、アジン、アゾ、例えばモノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ、予め金属化されたアゾ、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される部分を含み、
h)当該移染防止剤が、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択され、
i)当該漂白剤が、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル開始剤、H、次亜ハロゲン酸塩漂白剤、過酸素源、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)当該洗浄酵素が、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
k)当該構造化剤が、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、微結晶セルロース、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、一態様では、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択され、一態様では、当該組成物が液体洗濯洗剤組成物である場合、当該構造化剤は硬化ヒマシ油を含み、一態様では、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該構造化剤は、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートの直鎖状及び/又は架橋ホモ及びコポリマーを含む)、
l)当該布地ケア有益剤が、ポリグリセロールエステル、油性糖類誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
m)当該ビルダーが、リン酸塩、水溶性無リン有機ビルダー、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリ酢酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリヒドロキシスルホン酸塩からなる群から選択され、一態様では、当該ビルダーは、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、オキシジコハク酸、メリト酸、ベンゼンポリカルボン酸、クエン酸、オキシジコハク酸塩、エーテルカルボン酸塩、酒石酸モノコハク酸塩、酒石酸ジコハク酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、四ホウ酸十水和物、ゼオライト、及びこれらの混合物のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及び置換アンモニウム塩からなる群から選択され、
n)当該界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
o)当該担体が、水、1,2−プロパンジオール、ヘキシレングリコール、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、C〜Cアルカノールアミン、塩類、糖類、ポリアルキレン酸化物、例えばポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール;ポリプロピレン系酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択される、(a)〜(gg)のいずれか1つに記載の組成物。
(ii)
a)当該布地柔軟剤活性物質が、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステル、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステルの異性体、好ましくはビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル(より好ましくは脂肪酸は、牛脂若しくは脂肪酸由来とすることができ、飽和若しくは不飽和とすることができ、かつ/又は置換若しくは非置換とすることができるC12〜C22脂肪酸である)、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2ジ−(ステアロイル−オキシ)3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物、からなる群から選択され、
b)当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーが、モノアルキル第四級アンモニウム化合物、モノアルキル第四級アンモニウム化合物のアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物、及びジアルキル第四級アンモニウム化合物のアミン前駆体、ポリ第四級アンモニウム化合物、ポリ第四級アンモニウム化合物のアミン前駆体、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、一態様では、当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーは、N−C〜C18アルキル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキル−N−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキル−N,N−ジヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキル−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジ−C〜ジ−C12アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジ−C〜ジ−C12アルキルN−ヒドロキチエチルN−メチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキルN−アルキルヘキシル,N,N−ジメチルアンモニウム塩からなる群から選択され、
c)当該送達改善剤が、カチオン性多糖類、ポリエチレンイミン及びその誘導体、ポリアミドアミン、並びにN,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ビニルアミン及びその誘導体、アリルアミン及びその誘導体、ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール及びジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される1種以上のカチオン性モノマーと、任意に、アクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、C〜C12アルキルアクリレート、C〜C12ヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、C〜C12アルキルメタクリレート、C〜C12ヒドロキシアルキルメタクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルキルエーテル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール及び誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)及びこれらの塩、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される第2のモノマーと、から調製されるホモポリマー、コポリマー、及びターポリマーからなる群から選択され、一態様では、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該ポリマーは、直鎖及び/又は架橋四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートを含み、当該組成物が液体洗濯洗剤である場合、当該送達改善剤は、カチオン性多糖類、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−6;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ビニルアミン、及びこれらの混合物選択されるホモ又はコポリマーを含み、
d)当該汚れ分散ポリマーが、アルコキシル化ポリエチレンイミン類、アクリル酸のホモポリマー又はコポリマー、メタクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(HAPS)及びそれらの塩、アリルスルホン酸及びそれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)及びそれらの塩、これらの誘導体及びこれらの混合物、からなる群から選択され、
e)当該増白剤が、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環、例えばトリアゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
f)当該色相染料が、ダイレクトバイオレット染料、例えばダイレクトバイオレット染料9、35、48、51、66、及び99;ダイレクトブルー染料、例えばダイレクトブルー染料1、71、80、及び279;アシッドレッド染料、例えばアシッドレッド染料17、73、52、88、及び150;アシッドバイオレット染料、例えばアシッドバイオレット染料15、17、24、43、49、及び50;アシッドブルー染料、例えばアシッドブルー染料15、17、25、29、40、45、75、80、83、90、及び113;アシッドブラック染料、例えばアシッドブラック染料1;ベーシックバイオレット染料、例えばベーシックバイオレット染料1、3、4、10、及び35;ベーシックブルー染料、例えばベーシックブルー染料3、16、22、47、66、75、及び159;分散及び溶媒染料及びこれらの混合物(一態様では、当該色相染料は、アシッドバイオレット17、アシッドブルー80、アシッドバイオレット50、ダイレクトブルー71、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトブルー1、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドブルー29、アシッドブルー113、及びこれらの混合物からなる群から選択される)からなる群から選択される、色相染料;
g)当該漂白剤が、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、過酸素源、過酸化水素、過ホウ酸塩及び過炭酸塩、又はこれらの混合物からなる群から選択される漂白剤;
h)当該酵素が、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、一態様では、当該酵素は洗浄酵素であり、
i)当該界面活性剤が、アルキルサルフェート、アルキルエトキシサルフェート、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、エトキシル化アルコール、エトキシル化アルキルフェノール、脂肪酸、石鹸、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)当該布地ケア有益剤が、ポリジメチルシロキサン、シリコーンポリエーテル類、カチオン性シリコーン、アミノシリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落(a)〜(hh)のいずれか1つに記載の組成物。
(jj)
a)カチオン性布地柔軟剤からなる布地柔軟剤活性物質であって、一態様では、当該カチオン性柔軟剤が、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステル、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステルの異性体、好ましくはビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル(より好ましくは脂肪酸は、牛脂若しくは脂肪酸由来とすることができ、飽和若しくは不飽和とすることができ、かつ/又は置換若しくは非置換とすることができるC12〜C22脂肪酸である)、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2ジ−(ステアロイル−オキシ)3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物、からなる群から選択される、布地柔軟剤活性物質と、
b)担体と、
c)任意に、水溶性カチオン及び/又は双性イオンスカベンジャー化合物からなる群から選択されるアニオン性界面活性剤スカベンジャーと、(一態様では、当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーは、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリ第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリマー性アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される)、
d)任意に、ポリマー1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される送達改善剤と、
e)任意に、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択される移染防止剤と、
f)任意に、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、微結晶セルロース、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、一態様では、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択される構造化剤であって、一態様では、当該組成物が液体洗濯洗剤組成物である場合、当該構造化剤は硬化ヒマシ油を含み、一態様では、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該構造化剤は、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートの直鎖状及び/又は架橋ホモ及びコポリマーを含む、構造化剤と、
g)任意に、ポリグリセロールエステル、油性糖類誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択される布地ケア有益剤と、
h)任意に、香料と、
i)任意に、香料送達系であって、一態様では、当該香料送達系は、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、一態様では、2種以上のPMC、からなる群から選択されるからなる群から選択される、香料送達系、を含み、
当該組成物は、約2〜約7のpH又は約2〜約5のpHを有する、段落(a)〜(II)のいずれか1つに記載の組成物。
(kk)
a)アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤と、
b)担体と、
c)任意に、リン酸塩、水溶性無リン有機ビルダー、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリ酢酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリヒドロキシスルホン酸塩からなる群から選択されるビルダーであって、一態様では、当該ビルダーは、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、オキシジコハク酸、メリト酸、ベンゼンポリカルボン酸、クエン酸、オキシジコハク酸塩、エーテルカルボン酸塩、酒石酸モノコハク酸塩、酒石酸ジコハク酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、四ホウ酸十水和物、ゼオライト、及びこれらの混合物のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及び置換アンモニウム塩からなる群から選択される、ビルダーと、
d)任意に、エチレン性不飽和モノマーアニオン性モノマーのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーからなる群から選択される汚れ分散ポリマーであって、一態様では、当該アニオン性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)、並びにそれらの塩、これらの誘導体及びこれらの混合物、アルコキシル化ポリアミン、一態様ではアルコキシル化ポリエチレンイミン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、汚れ分散ポリマーと、
e)任意に、ポリマー1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される送達改善剤と、
f)任意に、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環、例えばトリアゾール、ピラゾリン、オキサゾール、イミジアゾール、6員複素環、例えばクマリン、ナフタルアミド、s−トリアジン、及びこれらの混合物からなる群から選択される増白剤と、
g)任意に、アクリジン、アントラキノン、例えば多環式キノン、アジン、アゾ、例えばモノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ、予め金属化されたアゾ、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される部分を含む色相染料と、
h)任意に、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択される移染防止剤と、
i)任意に、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル開始剤、H、次亜ハロゲン酸塩漂白剤、過酸素源、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)任意に、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択される洗浄酵素と、
k)任意に、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、一態様では、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択される構造化剤であって、一態様では、当該組成物が液体洗濯洗剤組成物である場合、当該構造化剤は硬化ヒマシ油を含み、一態様では、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該構造化剤は、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートの直鎖状及び/又は架橋ホモ及びコポリマーを含む)、
l)任意に、ポリグリセロールエステル、油性糖類誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択される布地ケア有益剤と、
m)任意に、香料と、
n)任意に、香料送達系であって、一態様では、当該香料送達系が、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、一態様では、2種以上のPMC、からなる群から選択されるからなる群から選択される、香料送達系、を含み、
当該組成物は、約4〜約12のpH又は約5〜約9のpHを有する、段落(a)〜(II)のいずれか1つに記載の組成物。
(ll)
a)ポリエチレングリコール、塩、多糖、及び糖、一態様では、約2000Da〜約20,000Daの分子量のポリエチレングリコール、約3,000Da〜約12,000Daの分子量のポリエチレングリコール、又は約6,000Da〜10,000Daの分子量のポリエチレングリコール、からなる群から選択される約49〜約99%の担体と、
b)任意に、布地ケア有益剤、一態様ではシリコーンと、
c)任意に、香料と、
d)任意に、香料送達系と、
e)任意に、送達改善剤と、を含む、段落(a)〜(II)のいずれか1つに記載の組成物。
(mm)
a)布地柔軟剤、香料、及び送達改善剤、又は
b)布地柔軟剤、香料、及び香料送達系、又は
c)色相染料、及び界面活性剤、又は
d)総水分が遊離水と結合水との合計である、10%未満の総水分、又は
e)布地柔軟剤、布地ケア有益剤、及び送達改善剤、又は
g)布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、及び送達改善剤、又は
h)香料送達系であって、一態様では、当該香料送達系は、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、一態様では、2種以上のPMC、からなる群から選択される、香料送達系、を含む、段落(a)〜(II)のいずれか1つに記載の組成物。
(nn)当該組成物が、エマルション、ゲルネットワーク、又はラメラ相を含み、一態様において、当該組成物が小胞を含む、段落(a)〜(jj)のいずれか1つに記載の組成物。
(oo)当該組成物が、結晶、ビーズ、又は錠剤の形態であり、一態様では、当該組成物が、総組成物重量に基づいて約0.1%〜約50%、好ましくは約0.5%〜約30%、又は約5%〜約30%の、当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、第3のグリセリドコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリドコポリマーを含み、一態様では、当該ビーズが、円形、菱形形状、ドーム形状、又は平坦な基部を有する半円形の形状を有する、段落(a)〜(II)のいずれか1つに記載の組成物。
(pp)段落(a)〜(oo)のいずれか1つに記載の組成物と水溶性フィルムとを含む物品であって、一態様では、当該フィルムがポリビニルアルコールを含み、一態様では、当該フィルムが当該組成物を包囲し、一態様では、当該物品が当該フィルムによって包囲された2個以上のチャンバを含み、当該チャンバのうちの少なくとも1つが当該組成物を含む、物品。
(qq)段落(a)〜(II)のいずれか1つに記載の組成物を含む物品であって、当該物品がドライヤーシートの形態である、物品。
(rr)段落(a)〜(oo)のいずれか1つに記載の組成物及び/又は段落(pp)〜(qq)のいずれか1つに記載の物品で処理された布地。
(ss)布地を処理及び/又はきれいにする方法であって、
a)任意に、当該布地を洗浄及び/又はすすぐことと、
b)当該布地を段落(a)〜(oo)、(uu)、及び(vv)のいずれか1つに記載の組成物、並びに/又は段落(pp)〜(qq)のいずれか1つに記載の物品に接触させることと、
c)任意に、当該布地を洗浄及び/又はすすぐことと、
d)任意に、受動的又は能動的に当該布地を乾燥させることと、を含む、方法。
(tt)当該第1のグリセリドコポリマー及び第2のグリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの重量に基づいて約0%〜約5%、約0.1%〜約5%、約0.1%〜約4%、約0.1%〜約3%、又は約0.1%〜約1%の遊離炭化水素含量を有する、段落(a)〜(oo)のいずれか1つに記載の組成物。
(uu)当該第3のグリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの重量に基づいて約0%〜約5%、約0.1%〜約5%、約0.1%〜約4%、約0.1%〜約3%、又は約0.1%〜約1%の遊離炭化水素含量を有する、段落(a)〜(oo)のいずれか1つに記載の組成物。
(vv)第3のグリセリドコポリマーについて、R21、R22、及びR23が、それぞれ独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、一態様では、R21、R22、及びR23が、それぞれ独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a)〜(c)及び(w)に記載の組成物。
【0053】
段落(a2)〜(vv2)
以下の組成物、使用方法、及び処理物品が開示される:
(a2)
A)
(i)第1のグリセリドコポリマーであって、第1のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて3%〜30%、好ましくは3%〜25%、より好ましくは5%〜20%のC10〜14不飽和脂肪酸エステルを含み、好ましくは当該第1のグリセリドコポリマーが、第1のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて3%〜30%、好ましくは3%〜25%、より好ましくは3%〜20%のC10〜13不飽和脂肪酸エステルを含み、より好ましくは当該第1のグリセリドコポリマーが、第1のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて0.1%〜30%、好ましくは0.1%〜25%、より好ましくは0.2%〜20%、最も好ましくは0.5%〜15%のC10〜11不飽和脂肪酸エステルを含む、第1のグリセリドコポリマーと、
(ii)式(I)を有する第2のグリセリドコポリマーであって、
【0054】
【化6】
式中、第2のグリセリドコポリマー中の各R、R、R、R、及びRが、独立して、オリゴマーグリセリド部分、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、若しくは置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルからなる群から選択され、並びに/又は以下の部分の組み合わせ、
及びR
及びR
及び隣接するR
及び隣接するR
及び隣接するR
及び隣接するR、若しくは
任意の2つの隣接するRの各々が、
それぞれ独立して、共有結合部分がアルケニレン部分を形成するように、共有結合していてもよく、
当該第2のグリセリドコポリマー中の各X及びXが、独立して、C1〜32アルキレン、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜32アルキレン、C2〜32アルケニレン、若しくは置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜32アルケニレンからなる群から選択され、
、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、
添字nを有する繰り返し単位中の各個別の繰り返し単位について、G、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、各個別の繰り返し単位の値G、G、及びGは、他の繰り返し単位中のG、G、及びGの値から独立して選択され、
、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、
nが3〜250の整数であり、
ただし、当該第2のグリセリドコポリマーの各々について、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、並びに/又は当該添字nを有する繰り返し単位の1つの個別の繰り返し単位中の少なくとも1つのRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルであり、好ましくは当該第2のグリセリドコポリマーが、第2のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて3%〜30%、好ましくは3%〜25%、より好ましくは5%〜20%のC9〜13アルケニル部分を含み、好ましくは当該第2のグリセリドコポリマーが、第2のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて3%〜30%、好ましくは3%〜25%、より好ましくは3%〜20%のC9〜12アルケニル部分を含み、より好ましくは当該第2のグリセリドコポリマーが、第2のグリセリドコポリマーの総重量に基づいて0.1%〜30%、好ましくは0.1%〜25%、より好ましくは0.2%〜20%、最も好ましくは0.5%〜15%のC9〜10アルケニル部分を含む、第2のグリセリドコポリマーと、
(iii)任意に、第3のグリセリドコポリマーであって、メタセシス触媒の存在下で、以下の式を有する化合物の各々から1つ以上の化合物を反応させることから形成された構成単位を含み、
式(IIa):
【0055】
【化7】
式(IIb):
【0056】
【化8】
式中、
各R11、R12、及びR13が、独立して、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、ただし、R11、R12、及びR13のうちの少なくとも1つが、C2〜24アルケニル又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、
各R21、R22、及びR23が、独立して、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、ただし、R21、R22、及びR23のうちの少なくとも1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルであり、
式(IIa)のモノマー化合物から形成された構成単位と、式(IIb)のモノマー化合物から形成された構成単位との数比率が、10:1以下である、第3のグリセリドコポリマーと、
(iv)これらの混合物と、からなる群から選択される材料と、
B)布地柔軟剤活性物質、布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、送達改善剤、香料、香料送達系、構造化剤、汚れ分散ポリマー、増白剤、色相染料、移染防止剤、ビルダー、界面活性剤、酵素、好ましくは洗浄酵素、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料と、任意に担体と、
を含み、好ましくは当該組成物が、2〜12のpHを有し、
当該組成物が布地ケア組成物である、組成物。
(b2)当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、及び第3のグリセリドコポリマーが、4,000g/mol〜150,000g/mol、好ましくは5,000g/mol〜130,000g/mol、より好ましくは6,000g/mol〜100,000g/mol、より好ましくは7,000g/mol〜50,000g/mol、より好ましくは8,000g/mol〜30,000g/mol、最も好ましくは8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する、段落(a2)の組成物。
(c2)当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、及び第3のグリセリドコポリマーが、メタセシスを含むプロセスによって生成され、好ましくは当該プロセスは、メタセシス触媒の存在下で反応混合物の一部として2つ以上のモノマーを反応させることを含み、反応混合物中の一般式(IIa)のモノマー化合物と一般式(IIb)のモノマー化合物との重量対重量比が、10:1以下、好ましくは9:1以下、より好ましくは8:1以下、より好ましくは7:1以下、より好ましくは6:1以下、より好ましくは5:1以下、より好ましくは4:1以下、より好ましくは3:1以下、より好ましくは2:1以下、最も好ましくは1:1以下であり、好ましくはメタセシス触媒が、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、又は有機モリブデン化合物である、段落(a2)〜(b2)に記載の組成物。
(d2)当該第2のグリセリドコポリマーについて、R、R、R、R、又はRのうちの少なくとも1つがC9〜13アルケニル、好ましくはC9〜12アルケニル、より好ましくはC9〜10アルケニル基である、段落(a2)〜(b2)に記載の組成物。
(e2)当該第3のグリセリドコポリマーについて、R11、R12、R13、R21、R22、又はR23のうちの少なくとも1つがC9〜13アルケニル、好ましくはC9〜12アルケニル、より好ましくはC9〜10アルケニル基である、段落(a2)〜(d2)に記載の組成物。
(f2)第2のグリセリドコポリマーのG及びG部分が−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(e2)に記載の組成物。
(g2)第2のグリセリドコポリマーのG及びG部分が−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(e2)のいずれか1つに記載の組成物。
(h2)第2のグリセリドコポリマーのG及びG部分が−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(e2)のいずれか1つに記載の組成物。
(i2)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(h2)に記載の組成物。
(j2)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(h2)のいずれか1つに記載の組成物。
(k2)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(h2)のいずれか1つに記載の組成物。
(l2)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(k2)のいずれか1つに記載の組成物。
(m2)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(k2)に記載の組成物。
(n2)第2のグリセリドコポリマーについて、G及びGのうちの少なくとも1つが−CH−であり、Gが直接結合である、段落(a2)〜(k2)に記載の組成物。
(o2)第2のグリセリドコポリマーについて、各Xが、独立して、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH20−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH11−CH=CH−(CH11−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH11−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−(CH11−からなる群から選択される、段落(a2)〜(n2)のいずれか1つに記載の組成物。
(p2)第2のグリセリドコポリマーについて、各Xが、独立して、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH20−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH11−CH=CH−(CH11−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH11−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−(CH11−からなる群から選択される、段落(a2)〜(m2)のいずれか1つに記載の組成物。
(q2)第2のグリセリドコポリマーについて、RがC1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(p2)のいずれか1つに記載の組成物。
(r2)第2のグリセリドコポリマーについて、Rが、C1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(q2)のいずれか1つに記載の組成物。
(s2)第2のグリセリドコポリマーについて、RがC1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(r2)のいずれか1つに記載の組成物。
(t2)第2のグリセリドコポリマーについて、各Rが、独立して、C1〜24アルキル及びC2〜24アルケニルから選択され、好ましくは各Rが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくは各Rが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(s2)のいずれか1つに記載の組成物。
(u2)第2のグリセリドコポリマーについて、RがC1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくはRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(t2)のいずれか1つに記載の組成物。
(v2)第2のグリセリドコポリマーについて、nが3〜250、好ましくは5〜180、より好ましくは6〜140、より好ましくは8〜70、より好ましくは9〜40、最も好ましくは9〜26の整数である、段落(a2)〜(u2)のいずれか1つに記載の組成物。
(w2)第3のグリセリドコポリマーについて、R11、R12、及びR13が、それぞれ独立して、ペンタデシル、ヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、及び8,11,14−ヘプタデカトリエニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(c2)に記載の組成物。
(x2)第3のグリセリドコポリマーについて、R21、R22、及びR23のうちの2つが、独立して、ペンタデシル、ヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、及び8,11,14−ヘプタデカトリエニルからなる群から選択され、R21、R22、及びR23のうちの1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくはR21、R22、及びR23のうちの1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(c2)に記載の組成物。
(y2)第3のグリセリドコポリマーについて、R21、R22、及びR23のうちの1つが、ペンタデシル、ヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、及び8,11,14−ヘプタデカトリエニルからなる群から選択され、R21、R22、及びR23のうちの2つが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、より好ましくはR21、R22、及びR23のうちの2つが、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(c2)及び(w2)に記載の組成物。
(z2)グリセリドコポリマー、好ましくはC10〜14不飽和脂肪酸エステルを含むグリセリドコポリマーを含む組成物であって、
a)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリドと、
b)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化天然油グリセリドと、
c)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと、
d)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと、
e)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルと、
f)メタセシス触媒の存在下で少なくとも不飽和アルケニル化天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリドと、を反応させて形成された構成単位を含み、
当該組成物が布地ケア組成物であり、
好ましくは当該触媒が、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、有機モリブデン化合物、又はこれらの混合物からなる群から選択され、
好ましくは不飽和アルケニル化天然油グリセリドが、メタセシス触媒の存在下で不飽和天然油グリセリドと短鎖アルケンとの反応から形成され、好ましくは当該触媒が、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、有機モリブデン化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは短鎖アルケンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは短鎖アルケンが、エチレン、プロピレン、1−ブテン、及び2−ブテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは不飽和アルケニル化天然油グリセリドが、第2の不飽和天然油グリセリドより低い分子量を有し、
好ましくは不飽和天然油グリセリドが、天然油から得られ、好ましくは植物油、動物脂肪、及び/又は藻類オイルから得られ、より好ましくはアビシニアン油、アーモンド油、あんず油、杏仁油、アルガン油、アボカド油、ババス油、バオバブ油、ブラッククミン油、クロフサスグリ油、ボラージ油、カメリナ油、カリナタ油、キャノーラ油、ヒマシ油、チェリー核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、エチウム油、イブニングプリムローズ油、フラックスシード油、グレープシード油、グレープフルーツシード油、ヘーゼルナッツ油、ヘンプシード油、ジャトロファ油、ホホバ油、ククイナッツ油、リンシード油、マカダミアナッツ油、メドウフォームシード油、モリンガ油、ニーム油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ピーチ核油、ピーナッツ油、ペカン油、ペニークレス油、ペリラシード油、ピスタチオ油、ザクロシード油、ポンガミア油、パンプキンシード油、ラズベリー油、レッドパームオレイン、糠油、ローズヒップ油、サフラワー油、シーバックソーンフルーツ油、ゴマ油、シアオレイン、ヒマワリ油、大豆油、トンカ油、きり油、クルミ油、小麦胚芽油、高オレオイル大豆油、高オレオイルヒマワリ油、高オレオイルサフラワー油、高エルカ酸ナタネ油、及びこれらの組み合わせから得られ、
好ましくは当該合成ポリオールエステルが、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、糖、例えば、ショ糖、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料から誘導され、
好ましくはグリセリドコポリマーが、4,000g/mol〜150,000g/mol、好ましくは5,000g/mol〜130,000g/mol、より好ましくは6,000g/mol〜100,000g/mol、より好ましくは7,000g/mol〜50,000g/mol、より好ましくは8,000g/mol〜30,000g/mol、最も好ましくは8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する、組成物。
(aa2)短鎖アルケンがエチレンである、段落(z2)の組成物。
(bb2)短鎖アルケンがプロピレンである、段落(z2)の組成物。
(cc2)短鎖アルケンが1−ブテンである、段落(z2)の組成物。
(dd2)短鎖アルケンが2−ブテンである、段落(z2)の組成物。
(ee2)第1のグリセリドコポリマーが、天然ポリオールエステル及び/又は合成ポリオールエステルから誘導され、好ましくは当該天然ポリオールエステルが、植物油、動物脂、藻類油、及びこれらの混合物からなる群から選択され、当該合成ポリオールエステルが、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、糖類、好ましくはスクロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料から誘導される、段落(a2)〜(c2)に記載の組成物。
(ff2)当該組成物が、総組成物重量に基づいて0.1%〜50%、好ましくは0.5%〜30%、より好ましくは1%〜20%の、当該第1のグリセリドコポリマー、第2のグリセリドコポリマー、第3のグリセリドコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリドコポリマーを含む、段落(a)〜(ee)のいずれか1つに記載の組成物。
(gg2)以下の、
a)0.01%〜50%、好ましくは0.01%〜30%、より好ましくは0.1%〜20%の当該布地柔軟剤活性物質、
b)0.001%〜15%、好ましくは0.05%〜10%、より好ましくは0.05%〜5%の当該アニオン性界面活性剤スカベンジャー、
c)0.01%〜10%、好ましくは0.05%〜5%、より好ましくは0.05%〜3%の当該送達改善剤、
d)0.005%〜30%、好ましくは0.01%〜20%、より好ましくは0.02%〜10%の当該香料、
e)0.005%〜30%、好ましくは0.01%〜20%、より好ましくは0.02%〜10%の当該香料送達系、
f)0.01%〜20%、好ましくは0.1%〜10%、より好ましくは0.1%〜5%の当該汚れ分散ポリマー、
g)0.001%〜10%、好ましくは0.005%〜5%、より好ましくは0.01%〜2%の当該増白剤、
h)0.0001%〜10%、好ましくは0.01%〜2%、より好ましくは0.05%〜1%の当該色相染料、
i)0.0001%〜10%、好ましくは0.01%〜2%、より好ましくは0.05%〜1%の当該移染防止剤、
j)0.01%〜10%、好ましくは0.01%〜5%、より好ましくは0.05%〜2%の当該酵素であって、好ましくは洗浄酵素である、当該酵素、
k)0.01%〜20%、0.1%〜10%、又は0.1%〜5%の当該界面活性剤、
l)0.05%〜20%、好ましくは0.1%〜15%、より好ましくは0.2%〜7%の当該布地ケア有益剤、
m)当該組成物が粉末洗濯洗剤である場合、0.1%〜80%の当該ビルダー、及び当該組成物が液体洗濯洗剤である場合、0.1%〜20%の当該ビルダー、
n)0.1%〜99%の担体、並びに
o)これらの混合物、のうちの1つ以上を含む、段落(a2)〜(ff2)のいずれか1つに記載の組成物。
(hh2)
a)当該布地柔軟剤活性物質が、カチオン性布地柔軟剤を含み、好ましくは、当該カチオン性柔軟剤が、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステル、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステルの異性体、好ましくはビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル(より好ましくは脂肪酸は、牛脂若しくは脂肪酸由来とすることができ、飽和若しくは不飽和とすることができ、かつ/又は置換若しくは非置換とすることができるC12〜C22脂肪酸である)、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2ジ−(ステアロイル−オキシ)3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物、からなる群から選択され、
b)当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーが、水溶性カチオン性及び/又は双性イオン性スカベンジャー化合物を含み、好ましくは、当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーは、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリ第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリマー性アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
c)当該送達改善剤が、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、
d)当該香料送達系が、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
e)当該汚れ分散ポリマーが、エチレン性不飽和モノマーアニオン性モノマーのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーからなる群から選択され、好ましくは、当該アニオン性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)、並びにそれらの塩、これらの誘導体、アルコキシル化ポリアミン、好ましくはアルコキシル化ポリエチレンイミン、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、
f)当該増白剤が、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環、好ましくはトリアゾール、ピラゾリン、オキサゾール、イミジアゾールなど、あるいは6員複素環、クマリン、ナフタルアミド、s−トリアジン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
g)当該色相染料が、アクリジン、アントラキノン、好ましくは多環式キノン、アジン、アゾ、好ましくはモノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ、予め金属化されたアゾ、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される部分を含み、
h)当該移染防止剤が、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択され、
i)当該漂白剤が、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル開始剤、H、次亜ハロゲン酸塩漂白剤、過酸素源、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)当該洗浄酵素が、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
k)当該構造化剤が、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、微結晶セルロース、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、好ましくは、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択され、好ましくは、当該組成物が液体洗濯洗剤組成物である場合、当該構造化剤は硬化ヒマシ油を含み、好ましくは、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該構造化剤は、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートの直鎖状及び/又は架橋ホモ及びコポリマーを含み、
l)当該布地ケア有益剤が、ポリグリセロールエステル、油性糖類誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
m)当該ビルダーが、リン酸塩、水溶性無リン有機ビルダー、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリ酢酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリヒドロキシスルホン酸塩からなる群から選択され、好ましくは、当該ビルダーは、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、オキシジコハク酸、メリト酸、ベンゼンポリカルボン酸、クエン酸、オキシジコハク酸塩、エーテルカルボン酸塩、酒石酸モノコハク酸塩、酒石酸ジコハク酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、四ホウ酸十水和物、ゼオライト、及びこれらの混合物のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及び置換アンモニウム塩からなる群から選択され、
n)当該界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
o)当該担体が、水、1,2−プロパンジオール、ヘキシレングリコール、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、C〜Cアルカノールアミン、塩類、糖類、ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレン酸化物、ポリエチレングリコール;ポリプロピレン系酸化物、及びこれらの混合物からなる群から選択される、(a2)〜(gg2)のいずれか1つに記載の組成物。
(ii2)
a)当該布地柔軟剤活性物質が、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステル、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステルの異性体、好ましくはビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル(より好ましくは脂肪酸は、牛脂若しくは脂肪酸由来とすることができ、飽和若しくは不飽和とすることができ、かつ/又は置換若しくは非置換とすることができるC12〜C22脂肪酸である)、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2ジ−(ステアロイル−オキシ)3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物、からなる群から選択され、
b)当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーが、モノアルキル第四級アンモニウム化合物、モノアルキル第四級アンモニウム化合物のアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物、及びジアルキル第四級アンモニウム化合物のアミン前駆体、ポリ第四級アンモニウム化合物、ポリ第四級アンモニウム化合物のアミン前駆体、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーは、N−C〜C18アルキル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキル−N−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキル−N,N−ジヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキル−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジ−C〜ジ−C12アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジ−C〜ジ−C12アルキルN−ヒドロキチエチルN−メチルアンモニウム塩、N−C〜C18アルキルN−アルキルヘキシル,N,N−ジメチルアンモニウム塩からなる群から選択され、
c)当該送達改善剤が、カチオン性多糖類、ポリエチレンイミン及びその誘導体、ポリアミドアミン、並びにN,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ビニルアミン及びその誘導体、アリルアミン及びその誘導体、ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール及びジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される1種以上のカチオン性モノマーと、任意に、アクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、C〜C12アルキルアクリレート、C〜C12ヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、C〜C12アルキルメタクリレート、C〜C12ヒドロキシアルキルメタクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルキルエーテル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール及び誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)及びこれらの塩、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される第2のモノマーと、から調製されるホモポリマー、コポリマー、及びターポリマーからなる群から選択され、より好ましくは、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該ポリマーは、直鎖及び/又は架橋四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートを含み、当該組成物が液体洗濯洗剤である場合、当該送達改善剤は、カチオン性多糖類、ポリクオタニウム−10、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−6;ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ビニルアミン、及びこれらの混合物から選択されるホモ又はコポリマーを含み、
d)当該汚れ分散ポリマーが、アルコキシル化ポリエチレンイミン類、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(HAPS)及びそれらの塩、アリルスルホン酸及びそれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)及びそれらの塩のホモポリマー又はコポリマー、これらの誘導体及びこれらの組み合わせ、からなる群から選択され、
e)当該増白剤が、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、トリアゾールなどの5員複素環、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
f)当該色相染料が、ダイレクトバイオレット染料、好ましくはダイレクトバイオレット染料9、35、48、51、66、及び99;ダイレクトブルー染料、好ましくはダイレクトブルー染料1、71、80、及び279;アシッドレッド染料、好ましくはアシッドレッド染料17、73、52、88、及び150;アシッドバイオレット染料、好ましくはアシッドバイオレット染料15、17、24、43、49、及び50;アシッドブルー染料、好ましくはアシッドブルー染料15、17、25、29、40、45、75、80、83、90、及び113;アシッドブラック染料、好ましくはアシッドブラック染料1;ベーシックバイオレット染料、好ましくはベーシックバイオレット染料1、3、4、10、及び35;ベーシックブルー染料、好ましくはベーシックブルー染料3、16、22、47、66、75、及び159;分散及び溶媒染料及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、当該色相染料は、アシッドバイオレット17、アシッドブルー80、アシッドバイオレット50、ダイレクトブルー71、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトブルー1、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドブルー29、アシッドブルー113、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
g)当該漂白剤が、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、過酸素源、過酸化水素、過ホウ酸塩及び過炭酸塩、又はこれらの混合物からなる群から選択される漂白剤;
h)当該酵素が、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは当該酵素は洗浄酵素であり、
i)当該界面活性剤が、アルキルサルフェート、アルキルエトキシサルフェート、直鎖状アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、エトキシル化アルコール、エトキシル化アルキルフェノール、脂肪酸、石鹸、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)当該布地ケア有益剤が、ポリジメチルシロキサン、シリコーンポリエーテル類、カチオン性シリコーン、アミノシリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される、段落(a2)〜(hh2)のいずれか1つに記載の組成物。
(jj2)
a)カチオン性布地柔軟剤からなる布地柔軟剤活性物質であって、好ましくは、当該カチオン性柔軟剤が、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステル、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェートと脂肪酸のエステルの異性体、好ましくはビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステル(より好ましくは脂肪酸は、牛脂若しくは脂肪酸由来とすることができ、飽和若しくは不飽和とすることができ、かつ/又は置換若しくは非置換とすることができるC12〜C22脂肪酸である)、1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)−N−メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(タローオイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(パルミトイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N−ビス−(ステアロイル−2−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、1,2ジ−(ステアロイル−オキシ)3−トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリン、ジパルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェート、及びこれらの混合物、からなる群から選択される、布地柔軟剤活性物質と、
b)担体と、
c)任意に、水溶性カチオン及び/又は双性イオンスカベンジャー化合物からなる群から選択されるアニオン性界面活性剤スカベンジャーと、好ましくは、当該アニオン性界面活性剤スカベンジャーは、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリ第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリマー性アミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
d)任意に、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される送達改善剤と、
e)任意に、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択される移染防止剤と、
k)任意に、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、微結晶セルロース、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、好ましくは、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択される構造化剤であって、好ましくは、当該組成物が液体洗濯洗剤組成物である場合、当該構造化剤は硬化ヒマシ油を含み、好ましくは、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該構造化剤は、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートの直鎖状及び/又は架橋ホモ及びコポリマーを含む、構造化剤と、
g)任意に、ポリグリセロールエステル、油性糖類誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択される布地ケア有益剤と、
h)任意に、香料と、
i)任意に、香料送達系であって、好ましくは、当該香料送達系は、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、好ましくは2種以上のPMC、からなる群から選択されるからなる群から選択される、香料送達系と、を含み、
当該組成物は、2〜7のpH、好ましくは2〜5のpHを有する、段落(a2)〜(II2)のいずれか1つに記載の組成物。
(kk2)
a)アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤と、
b)担体と、
c)任意に、リン酸塩、水溶性無リン有機ビルダー、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムポリ酢酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、ポリヒドロキシスルホン酸塩からなる群から選択されるビルダーであって、好ましくは、当該ビルダーは、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、オキシジコハク酸、メリト酸、ベンゼンポリカルボン酸、クエン酸、オキシジコハク酸塩、エーテルカルボン酸塩、酒石酸モノコハク酸塩、酒石酸ジコハク酸塩、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、四ホウ酸十水和物、ゼオライト、及びこれらの混合物のナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及び置換アンモニウム塩からなる群から選択される、ビルダーと、
d)任意に、エチレン性不飽和モノマーアニオン性モノマーのホモポリマー、コポリマー、又はターポリマーからなる群から選択される汚れ分散ポリマーであって、好ましくは、当該アニオン性モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)、並びにそれらの塩、これらの誘導体、アルコキシル化ポリアミン、好ましくはアルコキシル化ポリエチレンイミン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、汚れ分散ポリマーと、
e)任意に、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するカチオン性ポリマー、ポリマー1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有する両性ポリマー、タンパク質1g当たり0.05ミリ当量/g〜23ミリ当量/gの電荷密度を有するタンパク質、及びこれらの混合物からなる群から選択される送達改善剤と、
f)任意に、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員複素環、好ましくはトリアゾール、ピラゾリン、オキサゾール、イミジアゾールなど、あるいは6員複素環、クマリン、ナフタルアミド、s−トリアジン、及びこれらの混合物からなる群から選択される増白剤と、
g)任意に、アクリジン、アントラキノン、好ましくは多環式キノン、アジン、アゾ、好ましくはモノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ、予め金属化されたアゾ、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される部分を含む色相染料と、
h)任意に、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物からなる群から選択される移染防止剤と、
i)任意に、触媒金属錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル開始剤、H、次亜ハロゲン酸塩漂白剤、過酸素源、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)任意に、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択される洗浄酵素と、
k)任意に、硬化ヒマシ油、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、変性セルロース、修飾タンパク質、水素化ポリアルキレン、非水素化ポリアルケン、無機塩、好ましくは、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩、粘土、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーからなる群から選択される構造化剤であって、好ましくは、当該組成物が液体洗濯洗剤組成物である場合、当該構造化剤は硬化ヒマシ油を含み、好ましくは、当該組成物がリンス添加された布地改善剤である場合、当該構造化剤は、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレートの直鎖状及び/又は架橋ホモ及びコポリマーを含み、
l)任意に、ポリグリセロールエステル、油性糖類誘導体、ワックスエマルション、シリコーン、ポリイソブチレン、ポリオレフィン、及びこれらの混合物からなる群から選択される布地ケア有益剤と、
m)任意に、香料と、
n)任意に、香料送達系であって、好ましくは、当該香料送達系は、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、好ましくは2種以上のPMC、からなる群から選択されるからなる群から選択される、香料送達系と、を含み、
当該組成物は、4〜12のpH、より好ましくは5〜9のpHを有する、段落(a2)〜(II2)のいずれか1つに記載の組成物。
(ll2)
a)ポリエチレングリコール、塩、多糖、及び糖、好ましくは分子量が2000Da〜20,000Daのポリエチレングリコール、より好ましくは分子量が3,000Da〜12,000Daのポリエチレングリコール、及び最も好ましくは分子量が6,000Da〜10,000Daのポリエチレングリコールからなる群から選択される49〜99%の担体と、
b)任意に、布地ケア有益剤、好ましくはシリコーンと、
c)任意に、香料と、
d)任意に、香料送達系と、
e)任意に、送達改善剤と、を含む、段落(a2)〜(II2)のいずれか1つに記載の組成物。
(mm2)
a)布地柔軟剤、香料、及び送達改善剤、又は
b)布地柔軟剤、香料、及び香料送達系、又は
c)色相染料、及び界面活性剤、又は
d)総水分が遊離水と結合水との合計である、10%未満の総水分、又は
e)布地柔軟剤、布地ケア有益剤、及び送達改善剤、又は
g)布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、及び送達改善剤、又は
h)香料送達系であって、好ましくは当該香料送達系は、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系、好ましくは2種以上のPMC、からなる群から選択される、香料送達系と、を含む、段落(a2)〜(II2)のいずれか1つに記載の組成物。
(nn2)当該組成物が、エマルション、ゲルネットワーク、又はラメラ相を含み、好ましくは当該組成物が小胞を含む、段落(a2)〜(jj2)のいずれか1つに記載の組成物。
(oo2)当該組成物が、結晶、ビーズ、又は錠剤の形態であり、好ましくは当該組成物が、総組成物重量に基づいて0.1%〜50%、好ましくは0.5%〜30%、より好ましくは5%〜30%の当該第1のグリセリドコポリマー、当該第2のグリセリドコポリマー、当該第3のグリセリドコポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるグリセリドコポリマーを含み、好ましくは当該ビーズが、円形、菱形形状、ドーム形状、又は平坦な基部を有する半円形の形状を有する、段落(a2)〜(II2)及び(ll2)のいずれか1つに記載の組成物。
(pp2)段落(a2)〜(oo2)のいずれか1つに記載の組成物と水溶性フィルムとを含む物品であって、好ましくは、当該フィルムがポリビニルアルコールを含み、好ましくは、当該フィルムは当該組成物を包囲し、より好ましくは、当該物品は当該フィルムによって包囲された2個以上のチャンバを含み、当該チャンバのうちの少なくとも1つが当該組成物を含む、物品。
(qq2)段落(a2)〜(II2)のいずれか1つに記載の組成物を含む物品であって、当該物品がドライヤーシートの形態である、物品。
(rr2)段落(a2)〜(oo2)のいずれか1つに記載の組成物及び/又は段落(pp2)〜(qq2)のいずれか1つに記載の物品で処理された布地。
(ss2)布地を処理及び/又はきれいにする方法であって、
a)任意に、当該布地を洗浄及び/又はすすぐことと、
b)当該布地を段落(a2)〜(oo2)、(uu2)、及び(vv2)のいずれか1つに記載の組成物、並びに/又は段落(pp2)〜(qq2)のいずれか1つに記載の物品に接触させることと、
c)任意に、当該布地を洗浄及び/又はすすぐことと、
d)任意に、受動的又は能動的に当該布地を乾燥させることと、を含む、方法。
(tt2)当該第1のグリセリドコポリマー及び当該第2のグリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの重量に基づいて0%〜5%、好ましくは0.1%〜5%、より好ましくは0.1%〜4%、より好ましくは0.1%〜3%、最も好ましくは0.1%〜1%の遊離炭化水素含有量を有する、段落(a2)〜(oo2)のいずれか一項に記載の組成物。
(uu2)当該第3のグリセリドコポリマーが、グリセリドコポリマーの重量に基づいて0%〜5%、好ましくは0.1%〜5%、より好ましくは0.1%〜4%、より好ましくは0.1%〜3%、最も好ましくは0.1%〜1%の遊離炭化水素含有量を有する、段落(a2)〜(oo2)のいずれか一項に記載の組成物。
(vv2)第3のグリセリドコポリマーについて、R21、R22、及びR23が、それぞれ独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択され、好ましくは、R21、R22、及びR23が、それぞれ独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、及び12−ペンタデセニルからなる群から選択される、段落(a2)〜(c2)及び(w2)に記載の組成物。
【0057】
組成物の製造方法
本発明の組成物は、任意の好適な形態に配合することができ、配合者によって選択される任意の方法によって調製することができ、その非限定例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,879,584号に記載されている。例えば、グリセリドコポリマーを予備乳化及び/又は予備混合なしで組成物の他の成分と直接組み合わせて、最終製品を形成することができる。あるいは、最終製品を化合する前に、グリセリドコポリマーを界面活性剤若しくは乳化剤、溶媒、好適な補助剤、及び/又は任意のその他の好適な成分と組み合わせてエマルションを調製してもよい。
【0058】
本明細書で開示されるプロセスで使用するのに好適な装置としては、連続撹拌槽型反応器、ホモジナイザー、タービン撹拌器、再循環ポンプ、パドルミキサー、プラウせん断ミキサー、リボンブレンダー、垂直軸造粒機及びドラムミキサー(両方ともバッチ式であり、利用可能な場合は連続プロセスの構成のもの)、スプレー乾燥機、並びに押出成形機を挙げることができる。かかる装置は、Lodige GmbH(Paderborn,Germany)、Littleford Day,Inc.(Florence,Kentucky,U.S.A.)、Forberg AS(Larvik,Norway)、Glatt Ingenieurtechnik GmbH(Weimar,Germany)、Niro(Soeborg,Denmark)、Hosokawa Bepex Corp.(Minneapolis,Minnesota,U.S.A.)、Arde Barinco(New Jersey,U.S.A.)から入手可能である。
【0059】
グリセリドオリゴマー
一態様において、本開示は、式(I)のグリセリドコポリマーであって、
【0060】
【化9】
式中、各R、R、R、R、及びRが、独立して、オリゴマーグリセリド部分、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、若しくは置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニル、からなる群から選択され、並びに/又は以下の部分の組み合わせ、R及びR、R及びR、R及び隣接するR、R及び隣接するR、R及び隣接するR、R及び隣接するR、又は任意の2つの隣接するRの各々が、それぞれ独立して、共有結合部分がアルケニレン部分を形成するように、共有結合していてもよく、各X及びXが、独立して、C1〜32アルキレン、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜32アルキレン、C2〜32アルケニレン、若しくは置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜32アルケニレンからなる群から選択され、G、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、添字nを有する繰り返し単位中の各個別の繰り返し単位について、G、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、各個別の繰り返し単位の値G、G、及びGは、他の繰り返し単位中のG、G、及びGの値から独立して選択され、G、G、及びGのうちの2つが−CH−であり、G、G、及びGのうちの1つが直接結合であり、nが3〜250の整数であり、ただし、当該第2のグリセリドコポリマーの各々について、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、並びに/又は当該添字nを有する繰り返し単位の1つの個別の繰り返し単位中の少なくとも1つのRが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルからなる群から選択される、グリセリドコポリマーを提供する。
【0061】
、G、及びGは、任意の好適な値を有することができる。いくつかの実施形態では、G及びGは、−CH−であり、Gは、直接結合である。いくつかの他の実施形態では、G及びGは、−CH−であり、Gは、直接結合である。いくつかの他の実施形態では、G及びGは、−CH−であり、Gは、直接結合である。
【0062】
、G、及びGは、各場合に、独立して、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、少なくとも1つのインスタンスにおいて、G及びGは−CH−であり、Gは直接結合である。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、少なくとも1つのインスタンスにおいて、G及びGは−CH−であり、Gは直接結合である。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、少なくとも1つのインスタンスにおいて、G及びGは−CH−であり、Gは直接結合である。
【0063】
、G、及びGは、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、G及びGは−CH−であり、Gは直接結合である。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、G及びGは−CH−であり、Gは直接結合である。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、G及びGは−CH−であり、Gは直接結合である。
【0064】
は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Xは、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH20−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH11−CH=CH−(CH11−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH11−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−(CH11−である。いくつかのかかる実施形態では、Xは、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH22−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。いくつかのかかる実施形態では、Xは、−(CH16−、−(CH19−、−(CH22−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。いくつかの更なるかかる実施形態では、Xは、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。いくつかの更なるかかる実施形態では、Xは、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。
【0065】
は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Xは、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH20−、−(CH22−、−(CH24−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH11−CH=CH−(CH11−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH11−、−(CH11−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH−CH=CH−(CH、−(CH11−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−(CH11−である。いくつかのかかる実施形態では、Xは、−(CH16−、−(CH18−、−(CH19−、−(CH22−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。いくつかのかかる実施形態では、Xは、−(CH16−、−(CH19−、−(CH22−、−(CH25−、−(CH28−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。いくつかの更なるかかる実施形態では、Xは、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。いくつかの更なるかかる実施形態では、Xは、−(CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−、又は−(CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−CH−CH=CH−(CH−である。
【0066】
は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C2〜24アルケニル又はC9〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、12−ヘネイコセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、14−メチル−12−ペンタデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、12−トリデセニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの実施形態では、Rは、オリゴマーグリセリド部分である。
【0067】
は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C2〜24アルケニル又はC9〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、12−ヘネイコセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、14−メチル−12−ペンタデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、12−トリデセニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの実施形態では、Rは、オリゴマーグリセリド部分である。
【0068】
は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C2〜24アルケニル又はC9〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、12−ヘネイコセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、14−メチル−12−ペンタデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、12−トリデセニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの実施形態では、Rは、オリゴマーグリセリド部分である。
【0069】
は、そのインスタンスのそれぞれにおいて、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、少なくとも1つのインスタンスにおいて、Rは、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、C2〜24アルケニル又はC9〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、12−ヘネイコセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、14−メチル−12−ペンタデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、12−トリデセニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの実施形態では、Rは、少なくとも1つのインスタンスにおいて、オリゴマーグリセリド部分である。
【0070】
は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、Rは、C2〜24アルケニル又はC9〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、12−ヘネイコセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、14−メチル−12−ペンタデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかのかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、12−トリデセニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、Rは、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの実施形態では、Rは、オリゴマーグリセリド部分である。
【0071】
変数nは、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、nは、3〜250、又は5〜180、又は6〜140、又は8〜70、又は9〜40、又は9〜26の整数である。いくつかの他の実施形態では、nは、3〜35、又は5〜30、又は7〜25、又は10〜20の整数である。
【0072】
上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、グリセリドポリマーは、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、又はRの少なくとも1つのインスタンスが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、12−トリデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、及び8,11,14−オクタデカトリエニルからなる群から選択される化合物のみを含む。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、グリセリドポリマーは、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、又はRの少なくとも1つのインスタンスが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、及び8,11,14−オクタデカトリエニルからなる群から選択される化合物のみを含む。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、グリセリドポリマーは、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、又はRの少なくとも1つのインスタンスが、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ペンタデカトリエニルからなる群から選択される化合物のみを含む。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、グリセリドポリマーは、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、又はRの少なくとも1つのインスタンスが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、12−トリデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、及び8,11,14−ヘキサデカトリエニルからなる群から選択される化合物のみを含む。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、グリセリドポリマーは、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、又はRの少なくとも1つのインスタンスが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、及び8,11,14−ヘキサデカトリエニルからなる群から選択される化合物のみを含む。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、グリセリドポリマーは、R、R、R、及びRのうちの少なくとも1つ、又はRの少なくとも1つのインスタンスが、C2〜15アルケニル、又はC2〜14アルケニル、又はC5〜14アルケニル、又はC2〜13アルケニル、又はC2〜12アルケニル、又はC5〜12アルケニルである化合物のみを含む。
【0073】
別の態様では、メタセシス触媒の存在下で2つ以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマー、2つ以上のモノマーは、式(IIa)のモノマー化合物と、
【0074】
【化10】
式(IIb)のモノマー化合物とを含み、
【0075】
【化11】
式中、各R11、R12、及びR13が、独立して、C1〜24アルキル、置換基が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、又は置換基が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、ただし、R11、R12、及びR13のうちの少なくとも1つが、C2〜24アルケニル又はサブシティウテント(subsitiutent)が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、各R21、R22、及びR23が、独立して、C1〜24アルキル、サブシティウテント(subsitiutent)が1つ以上の−OH部分である置換C1〜24アルキル、C2〜24アルケニル、又はサブシティウテント(subsitiutent)が1つ以上の−OH部分である置換C2〜24アルケニルであり、ただし、R21、R22、及びR23のうちの少なくとも1つが、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニルである。
【0076】
変数R11、R12、及びR13は、任意の好適な値を有することができる。いくつかの実施形態では、R11、R12、及びR13は、独立して、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、R11、R12、及びR13は、独立して、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R11、R12、及びR13は、独立して、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、R11、R12、及びR13は、独立して、C2〜24アルケニル、又はC9〜24アルケニル、又はC11〜24アルケニル、又はC13〜24アルケニル、又はC15〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、R11、R12、及びR13は、独立して、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R11、R12、及びR13は、独立して、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。
【0077】
変数R21、R22、及びR23は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、C2〜24アルケニル、又はC9〜24アルケニル、又はC11〜24アルケニル、又はC13〜24アルケニル、又はC15〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。
【0078】
上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、C2〜15アルケニル、又はC2〜14アルケニル、C5〜14アルケニル、又はC2〜13アルケニル、又はC2〜12アルケニル、又はC5〜12アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−オクタデカトリエニル、9−メチル−8−デセニル、9−メチル−8−ウンデセニル、10−メチル−8−ウンデセニル、12−メチル−8,11−トリデカジエニル、12−メチル−8,11−テトラデカジエニル、13−メチル−8,11−テトラデカジエニル、15−メチル−8,11,14−ヘキサデカトリエニル、15−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、16−メチル−8,11,14−ヘプタデカトリエニル、12−トリデセニル、12−テトラデセニル、12−ペンタデセニル、12−ヘキサデセニル、13−メチル−12−テトラデセニル、13−メチル−12−ペンタデセニル、及び14−メチル−12−ペンタデセニル、10−ウンデセニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R21、R22、及びR23のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ペンタデカトリエニルである。
【0079】
本明細書で開示されるグリセリドコポリマーは、任意の好適な分子量を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、4,000g/mol〜150,000g/mol、又は5,000g/mol〜130,000g/mol、又は6,000g/mol〜100,000g/mol、又は7,000g/mol〜50,000g/mol、又は8,000g/mol〜30,000g/mol、又は8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0080】
いくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、2,000g/mol〜150,000g/mol、又は3,000g/mol〜30,000g/mol、又は4,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量(M)を有する。
【0081】
本明細書に開示されるグリセリドコポリマーは、式(IIa)のモノマー化合物から形成された構成単位と式(IIb)のモノマー化合物から形成された構成単位とを任意の好適な割合で有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、式(IIa)のモノマー化合物から形成された構成単位と式(IIb)のモノマー化合物から形成された構成単位との数比率は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。本明細書に開示されるグリセリドコポリマーは、不飽和ジオール、トリオールなどの他の不飽和ポリオールエステルから形成された構成単位を含むがこれらに限定されない、式(IIa)又は式(IIb)のいずれかのモノマー化合物から形成されたのではない追加の構成単位を含むことができる。
【0082】
又は、上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、メタセシス触媒の存在下で反応混合物の一部としてこの2つ以上のモノマーを反応させ、反応混合物中の一般式(IIa)のモノマー化合物と一般式(IIb)のモノマー化合物との重量対重量比は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。いくつかの実施形態では、反応混合物は、式(IIa)及び式(IIb)のモノマー化合物の他に、追加のモノマー化合物を含む。
【0083】
より詳細に後述するように、任意の好適なメタセシス触媒を使用することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、又は有機モリブデン化合物である。
【0084】
別の態様では、本開示は、第1のメタセシス触媒の存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは不飽和天然油グリセリドであり、第2のモノマーは不飽和アルケニル化天然油グリセリドである。別の態様では、本開示は、第1のメタセシス触媒の存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは不飽和合成ポリオールエステルであり、第2のモノマーは不飽和アルケニル化天然油グリセリドである。別の態様では、本開示は、第1のメタセシス触媒の存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは不飽和天然油グリセリドであり、第2のモノマーは不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルである。別の態様では、本開示は、第1のメタセシス触媒の存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは不飽和合成ポリオールエステルであり、第2のモノマーは不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルである。別の態様では、本開示は、第1のメタセシス触媒の存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは第1の不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルであり、第2のモノマーは第2の不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルである。別の態様では、本開示は、第1のメタセシスの存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは第1の不飽和アルケニル化天然油グリセリドであり、第2のモノマーは第2の不飽和アルケニル化天然油グリセリドである。別の態様では、本開示は、第1のメタセシスの存在下で2種以上のモノマーを反応させて形成された構成単位を含むグリセリドコポリマーを提供し、第1のモノマーは不飽和アルケニル化天然油グリセリドであり、第2のモノマーは不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルである。
【0085】
いくつかの実施形態では、不飽和アルケニル化天然油グリセリドは、第2のメタセシス触媒の存在下で第2の不飽和天然油グリセリドと短鎖アルケンとの反応から形成される。いくつかのかかる実施形態では、不飽和アルケニル化天然油グリセリドは、第2の不飽和天然油グリセリドより低い分子量を有する。上記の実施形態に従って、任意の好適な短鎖アルケンを使用することができる。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは、C2〜8オレフィン又はC2〜6オレフィンである。いくつかのかかる実施形態では、短鎖アルケンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、又は3−ヘキセンである。いくつかの更なるかかる実施形態では、短鎖アルケンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、又はイソブテンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンはエチレンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンはプロピレンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは1−ブテンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは2−ブテンである。いくつかの他の実施形態では、短鎖アルケンは分岐短鎖アルケンである。このような分岐短鎖アルケンの非限定的な例としては、イソブチレン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、及び4−メチル−1−ペンテンが挙げられるがこれらに限定されない。
【0086】
不飽和天然油グリセリドは、任意の好適な天然油源から得ることができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、不飽和天然油グリセリドは、合成油、天然油(例えば、植物油、藻類油、菌及び/又は真菌由来油、並びに動物性脂肪)、これらの組み合わせなどから得られる。いくつかの実施形態では、天然油は、種子油などの植物油から得られる。再生された使用済み植物油もまた用いてもよい。いくつかの更なる実施形態では、植物油は、アビシニアン油、アーモンド油、あんず油、杏仁油、アルガン油、アボカド油、ババス油、バオバブ油、ブラッククミン油、クロフサスグリ油、ボラージ油、カメリナ油、カリナタ油、キャノーラ(低エルカ酸ナタネ)油、ヒマシ油、チェリー核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、エチウム油、イブニングプリムローズ油、フラックスシード油、グレープシード油、グレープフルーツシード油、ヘーゼルナッツ油、ヘンプシード油、ジャトロファ油、ホホバ油、ククイナッツ油、リンシード油、マカダミアナッツ油、メドウフォームシード油、モリンガ油、カラシ油、ニーム油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ピーチ核油、ピーナッツ油、ペカン油、ペニークレス油、ペリラシード油、ピスタチオ油、ザクロシード油、ポンガミア油、パンプキンシード油、ラズベリー油、レッドパームオレイン、糠油、ローズヒップ油、サフラワー油、シーバックソーンフルーツ油、ゴマ油、シアオレイン、ヒマワリ油、大豆油、トンカ油、きり油、クルミ油、小麦胚芽油、高オレオイル大豆油、高オレオイルヒマワリ油、高オレオイルサフラワー油、高エルカ酸ナタネ油、及びこれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、植物油はパーム油である。いくつかの実施形態では、植物油は大豆油である。いくつかの実施形態では、植物油はキャノーラ油である。いくつかの実施形態では、動物性脂肪の代表的な非限定的な例は、ラード、獣脂、鶏脂、イエローグリース、魚油、エミュー油、これらの組み合わせなどである。いくつかの実施形態では、合成油の代表的な非限定的な例としてはトール油が挙げられ、これは、木材パルプ製造の副生成物である。いくつかの実施形態では、天然油は、精製、漂白、及び/又は脱臭される。
【0087】
本明細書に述べられる種類の天然油は、一般的に脂肪酸のトリグリセリドで構成されている。これらの脂肪酸は、飽和、一価不飽和、又は多価不飽和のいずれかであってよく、C〜C30の範囲の異なる鎖長を含有する。最も一般的な脂肪酸としては、ラウリン酸(ドデカン酸)、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、アラキジン酸(エイコサン酸)、及びリグノセリン酸(テトラコサン酸)などの飽和脂肪酸が挙げられ、不飽和酸としては、パルミトレイン酸(C16酸)、及びオレイン酸(C18酸)などの脂肪酸が挙げられ、多価不飽和酸としては、リノール酸(二価不飽和C18酸)、リノレン酸(三価不飽和C18酸)、及びアラキドン酸(四価不飽和C20酸)などの脂肪酸が挙げられる。天然油は、三官能性グリセリン分子の3つの部位にランダムに位置するこれらの脂肪酸のエステルで更に構成される。異なる天然油は異なる脂肪酸の比を有し、所定の天然油内でも、野菜又は作物がどこで育てられたか、野菜又は作物の成熟度、生育シーズン中の季候といった要因に応じてこれらの酸にも幅が生じる。したがって、任意の所定の天然油に特定の又は独特の構造を持たせることは困難であるが、構造は、典型的にはいくつかの統計的平均に基づいている。例えば、大豆油は、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、及びリノレン酸が約15:24:50:11の比である主としてC16及びC18酸基の混合物を含有し、トリグリセリド1個当たりの二重結合の平均数は4.4〜4.7である。二重結合の数を定量化する方法の1つとして、100gの油と反応するヨウ素のグラム数として定義されるヨウ素価(IV)がある。したがって、大豆油の場合、平均ヨウ素価の範囲は120〜140となる。大豆油は、約95重量%以上(例えば約99重量%以上)の脂肪酸のトリグリセリドを含み得る。大豆油のポリオールエステル中の主な脂肪酸としては、飽和脂肪酸(非限定的な例として、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)及びステアリン酸(オクタデカン酸))、及び不飽和脂肪酸(非限定的な例として、オレイン酸(9−オクタデセン酸)、リノール酸(9,12−オクタデカジエン酸)、及びリノレン酸(9,12,15−オクタデカトリエン酸))が挙げられる。
【0088】
例示的な一実施形態では、植物油は、キャノーラ油、例えば精製、漂白、及び脱臭されたキャノーラ油(すなわち、RBDキャノーラ油)である。キャノーラ油は、一般的に約95重量%以上(例えば、99重量%以上)の脂肪酸のトリグリセリドを含むグリセロールの不飽和ポリオールエステルである。キャノーラ油のポリオールエステル中の主な脂肪酸としては、飽和脂肪酸、例えば、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)及びステアリン酸(オクタデカン酸)、及び不飽和脂肪酸、例えば、オレイン酸(9−オクタデセン酸)、リノール酸(9,12−オクタデカジエン酸)、及びリノレン酸(9,12,15−オクタデカトリエン酸)が挙げられる。キャノーラ油は、トリグリセリド分子の多くが少なくとも2個の不飽和脂肪酸を有する(すなわち、多価不飽和トリグリセリド)高次不飽和植物油である。
【0089】
いくつかの実施形態では、不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルは、第2のメタセシス触媒の存在下で不飽和合成ポリオールエステルと短鎖アルケンとの反応から形成される。いくつかのかかる実施形態では、不飽和アルケニル化合成ポリオールエステルは、第2の不飽和合成ポリオールエステルより低い分子量を有する。上記の実施形態に従って、任意の好適な短鎖アルケンを使用することができる。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは、C2〜8オレフィン又はC2〜6オレフィンである。いくつかのかかる実施形態では、短鎖アルケンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、又は3−ヘキセンである。いくつかの更なるかかる実施形態では、短鎖アルケンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、又はイソブテンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンはエチレンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンはプロピレンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは1−ブテンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは2−ブテンである。いくつかの他の実施形態では、短鎖アルケンは分岐短鎖アルケンである。このような分岐短鎖アルケンの非限定的な例としては、イソブチレン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、及び4−メチル−1−ペンテンが挙げられるがこれらに限定されない。
【0090】
不飽和合成ポリオールエステルとしては、エチレングリコール又はプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、若しくはポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールから誘導されるものなどのエステル、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、若しくはネオペンチルグリコールから誘導されるものなどのエステル、又はSEFOSE(登録商標)などの糖エステルが挙げられる。SEFOSE(登録商標)のような糖エステルは、1種以上のスクロースポリエステルであって、メタセシス交換反応を行うことのできるエステル基を最大8個有するものを含む。スクロースポリエステルは天然資源に由来するので、スクロースポリエステルを用いると、環境に対して有益な影響をもたらすことができる。スクロースポリエステルは、脂肪鎖の鎖長、飽和、及び派生変数に加えて、スクロース主鎖の周囲に複数の置換位置を有するポリエステル物質である。このようなスクロースポリエステルは、約5超のエステル化(「IBAR」)を有し得る。1つの実施形態では、スクロースポリエステルは、約5〜約8のIBARを有し得る。別の実施形態では、スクロースポリエステルのIBARは約5〜7であり、別の実施形態では、スクロースポリエステルのIBARは約6である。更に別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約8のIBARを有する。スクロースポリエステルは、天然資源に由来するので、IBAR及び鎖長に分布が存在し得る。例えば、6のIBARを有するスクロースポリエステルは、いくらかの約5のIBAR及びいくらかの約7のIBARを含むが大部分が約6のIBARである混合物を含有し得る。また、このようなスクロースポリエステルは、約3〜約140の不飽和又はヨウ素価(「IV」)を有し得る。別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約10〜約120のIVを有し得る。更に別の実施形態では、スクロースポリエステルは、約20〜100のIVを有し得る。更に、このようなスクロースポリエステルは、約C12〜20の鎖長を有するが、これらの鎖長に限定されない。
【0091】
使用するのに好適なスクロースポリエステルの非限定的な例としては、SEFOSE(登録商標)1618S、SEFOSE(登録商標)1618U、SEFOSE(登録商標)1618H、Sefa Soyate IMF 40、Sefa Soyate LP426、SEFOSE(登録商標)2275、SEFOSE(登録商標)C1695、SEFOSE(登録商標)C18:095、SEFOSE(登録商標)C1495、SEFOSE(登録商標)1618H B6、SEFOSE(登録商標)1618S B6、SEFOSE(登録商標)1618U B6、Sefa Cottonate、SEFOSE(登録商標)C1295、Sefa C895、Sefa C1095、SEFOSE(登録商標)1618S B4.5が挙げられ、これらは全て、The Procter and Gamble Co.(Cincinnati,Ohio)から入手可能である。
【0092】
好適な不飽和ポリオールエステルの他の例としては、ソルビトールエステル、マルチトールエステル、ソルビタンエステル、マルトデキストリン由来エステル、キシリトールエステル、ポリグリセロールエステル、及びその他の糖由来エステルを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0093】
本明細書で開示されるグリセリドコポリマーは、任意の好適な分子量を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、4,000g/mol〜150,000g/mol、又は5,000g/mol〜130,000g/mol、又は6,000g/mol〜100,000g/mol、又は7,000g/mol〜50,000g/mol、又は8,000g/mol〜30,000g/mol、又は8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0094】
いくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、2,000g/mol〜150,000g/mol、又は3,000g/mol〜30,000g/mol、又は4,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量(M)を有する。
【0095】
本明細書に開示されるグリセリドコポリマーは、第1のモノマーから形成された構成単位と第2のモノマーから形成された構成単位とを任意の好適な割合で有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、第1のモノマーから形成された構成単位と第2のモノマーから形成された構成単位との数比率は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。本明細書に開示されるグリセリドコポリマーは、不飽和ジオール、トリオールなどの他の不飽和ポリオールエステルから形成された構成単位を含むがこれらに限定されない、第1のモノマー式又は第2のモノマーから形成されたのではない追加の構成単位を含むことができる。
【0096】
又は、上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、メタセシス触媒の存在下で反応混合物の一部としてこの2つ以上のモノマーを反応させ、反応混合物中の第1のモノマーと第2のモノマーとの重量対重量比は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。いくつかの実施形態では、反応混合物は、第1のモノマー及び第2のモノマーの他に、追加のモノマー化合物を含む。
【0097】
より詳細に後述するように、任意の好適なメタセシス触媒を第1のメタセシス触媒又は第2のメタセシス触媒のいずれかとして使用することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、第1のメタセシス触媒及び第2のメタセシス触媒は、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、又は有機モリブデン化合物である。
【0098】
追加のグリセリドコポリマーは、本明細書に開示する合成方法及び例の生成物として企図されている。
【0099】
合成方法
第5の態様では、本開示は、グリセリドコポリマー組成物を形成する方法を提供し、方法は、(a)メタセシス触媒と、式(IIIa)のモノマー化合物と、
【0100】
【化12】
式(IIIb)のモノマー化合物と、
【0101】
【化13】
を含む反応混合物を提供することであって、式中、R31、R32、及びR33は、独立して、C1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、そのそれぞれは任意に1回以上−OHによって置換されるが、R31、R32、及びR33のうちの少なくとも1つがC2〜24アルケニルであり、任意に1回以上−OHによって置換されることを条件とし、R41、R42、及びR43は、独立して、C1〜24アルキル又はC2〜24アルケニルであり、そのそれぞれは任意に1回以上−OHによって置換されるが、R41、R42、及びR43のうちの少なくとも1つが8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルであることを条件とする、提供することと、(b)メタセシス触媒の存在下で式(IIIa)のモノマー化合物を式(IIIb)のモノマー化合物と反応させてグリセリドポリマー組成物を形成することと、を含む。
【0102】
変数R31、R32、及びR33は、任意の好適な値を有することができる。いくつかの実施形態では、R31、R32、及びR33は、独立して、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、R31、R32、及びR33は、独立して、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R31、R32、及びR33は、独立して、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、R31、R32、及びR33は、独立して、C2〜24アルケニル、又はC9〜24アルケニル、又はC11〜24アルケニル、又はC13〜24アルケニル、又はC15〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、R31、R32、及びR33は、独立して、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R31、R32、及びR33は、独立して、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。
【0103】
変数R41、R42、及びR43は、任意の好適な値を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、C1〜24アルキル、又はC11〜24アルキル、又はC13〜24アルキル、又はC15〜24アルキルである。いくつかのかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、アンデシル、トリデシル、ペンタデシル、又はヘプタデシルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、ペンタデシル又はヘプタデシルである。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、C2〜24アルケニル、又はC9〜24アルケニル、又はC11〜24アルケニル、又はC13〜24アルケニル、又はC15〜24アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、8−ヘプタデセニル、10−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの0個、1個、又は2個は、独立して、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、又は8,11,14−ヘプタデカトリエニルである。
【0104】
上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、C2〜15アルケニル、又はC2〜14アルケニル、又はC2〜13アルケニル、又はC2〜12アルケニル、又はC5〜12アルケニルである。いくつかのかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、10−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、8−ノネニル、8−デセニル、8−ウンデセニル、8−ドデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−トリデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、8,11−ペンタデカジエニル、8,11,14−ペンタデカトリエニル、8,11,14−ヘキサデカトリエニル、8,11,14−ヘプタデカトリエニル、又は8,11,14−オクタデカトリエニルである。いくつかの更なるかかる実施形態では、R41、R42、及びR43のうちの1個、2個、又は3個は、独立して、8−ノネニル、8−ウンデセニル、8,11−ドデカジエニル、8,11−テトラデカジエニル、又は8,11,14−ペンタデカトリエニルである。
【0105】
本明細書で開示される方法によって形成されたグリセリドコポリマーは、任意の好適な分子量を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、4,000g/mol〜150,000g/mol、又は5,000g/mol〜130,000g/mol、又は6,000g/mol〜100,000g/mol、又は7,000g/mol〜50,000g/mol、又は8,000g/mol〜30,000g/mol、又は8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0106】
本明細書に開示される方法によって形成されたグリセリドコポリマーは、式(IIIa)のモノマー化合物から形成された構成単位と式(IIIb)のモノマー化合物から形成された構成単位とを任意の好適な割合で有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、式(IIIa)のモノマー化合物から形成された構成単位と式(IIIb)のモノマー化合物から形成された構成単位との数比率は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。本明細書に開示されるグリセリドコポリマーは、式(IIIa)又は式(IIIb)のいずれかのモノマー化合物から形成されたのではない追加の構成単位を含むことができる。
【0107】
又は、上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、メタセシス触媒の存在下で反応混合物の一部としてこの2つ以上のモノマーを反応させ、反応混合物中の一般式(IIIa)のモノマー化合物と一般式(IIIb)のモノマー化合物との重量対重量比は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。いくつかの実施形態では、反応混合物は、式(IIIa)及び式(IIIb)のモノマー化合物の他に、追加のモノマー化合物を含む。
【0108】
より詳細に後述するように、任意の好適なメタセシス触媒を使用することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、又は有機モリブデン化合物である。
【0109】
本明細書に開示される方法は、得られるグリセリドコポリマーの追加的な化学的及び物理的処理を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、得られるグリセリドコポリマーは、ジエン選択的水素化などの、完全又は部分的水素化に供される。また、いくつかの実施形態では、未使用メタセシス触媒及び/又は使用済みメタセシス触媒残渣が回収される。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、得られるグリセリドポリマーは、異性化オレフィンなどの異性化を誘起する方法に供される。
【0110】
別の態様では、本開示は、グリセリドコポリマーを形成する方法を提供し、方法は、(a)第1のメタセシス触媒、不飽和天然油グリセリド、及び不飽和アルケニル化天然油グリセリドを含む反応混合物を提供することと、(b)第1のメタセシス触媒の存在下で不飽和天然油グリセリドと不飽和アルケニル化天然油グリセリドを反応させてグリセリドコポリマーを形成することと、を含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、不飽和アルケニル化天然油グリセリドは、第2のメタセシス触媒の存在下で第2の不飽和天然油グリセリドと短鎖アルケンとの反応から形成される。いくつかのかかる実施形態では、不飽和アルケニル化天然油グリセリドは、第2の不飽和天然油グリセリドより低い分子量を有する。上記の実施形態に従って、任意の好適な短鎖アルケンを使用することができる。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは、C2〜14オレフィン、C2〜12オレフィン、C2〜10オレフィン、C2〜8オレフィン、C2〜6オレフィン、又はC2〜4オレフィンである。いくつかのかかる実施形態では、短鎖アルケンは、以下のうちの少なくとも1つ、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、シクロヘキセン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、シクロペンテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、3−メチル−2−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン、又は4,4−ジメチル−2−ペンテンを含んでもよい。いくつかの更なるかかる実施形態では、短鎖アルケンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、又はイソブテンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンはエチレンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンはプロピレンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは1−ブテンである。いくつかの実施形態では、短鎖アルケンは2−ブテンである。
【0112】
記載したように、様々な直鎖又は分岐鎖の低分子量オレフィン類の混合物を反応において使用して、所望のメタセシス生成物分布を実現することが可能である。一実施形態では、ある特定のブテンの精製源の代わりに、ブテン類の混合物(1−ブテン、2−ブテン、及び、任意にイソブテン)を低分子量オレフィンとして用いて、低コストの市販原料を提供してもよい。このような低コストの混合ブテン原料は、典型的にn−ブテン及び/又はイソブテンで希釈される。
【0113】
第1の不飽和天然油グリセリド及び第2の不飽和天然油グリセリドは、任意の好適な天然油源から得ることができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、第1の不飽和天然油グリセリド又は第2の不飽和天然油グリセリドは、種子油などの植物油から得られる。いくつかの更なる実施形態では、植物油は、ナタネ油、キャノーラ油(低エルカ酸ナタネ油)、ヤシ油、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、サフラワー油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油、アマニ油、パーム核油、きり油、ジャトロファ油、カラシ油、ペニークレス油、カメリナ油、麻実油、又はヒマシ油である。いくつかの実施形態では、植物油はパーム油である。いくつかの実施形態では、植物油は大豆油である。いくつかの実施形態では、植物油はキャノーラ油である。
【0114】
本明細書で開示される方法によって形成されたグリセリドコポリマーは、任意の好適な分子量を有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、4,000g/mol〜150,000g/mol、又は5,000g/mol〜130,000g/mol、又は6,000g/mol〜100,000g/mol、又は7,000g/mol〜50,000g/mol、又は8,000g/mol〜30,000g/mol、又は8,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0115】
いくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、2,000g/mol〜150,000g/mol、又は3,000g/mol〜30,000g/mol、又は4,000g/mol〜20,000g/molの重量平均分子量(M)を有する。
【0116】
本明細書に開示される方法によって形成されたグリセリドコポリマーは、第1のモノマーから形成された構成単位と第2のモノマーから形成された構成単位とを任意の好適な割合で有することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、第1のモノマーから形成された構成単位と第2のモノマーから形成された構成単位との数比率は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。本明細書に開示されるグリセリドコポリマーは、第1のモノマー又は第2のモノマーから形成されたのではない追加の構成単位を含むことができる。
【0117】
又は、上記の実施形態のうちの任意のいくつかの他の実施形態では、メタセシス触媒の存在下で反応混合物の一部としてこの2つ以上のモノマーを反応させ、反応混合物中の第1のモノマーと第2のモノマーとの重量対重量比は、10:1以下、又は9:1以下、又は8:1以下、又は7:1以下、又は6:1以下、又は5:1以下、又は4:1以下、又は3:1以下、又は2:1以下、又は1:1以下である。いくつかの実施形態では、反応混合物は、第1のモノマー及び第2のモノマーの他に、追加のモノマー化合物を含む。
【0118】
より詳細に後述するように、任意の好適なメタセシス触媒を第1のメタセシス触媒又は第2のメタセシス触媒のいずれかとして使用することができる。上記の実施形態のうちの任意のいくつかの実施形態では、第1のメタセシス触媒及び第2のメタセシス触媒は、有機ルテニウム化合物、有機オスミウム化合物、有機タングステン化合物、又は有機モリブデン化合物である。
【0119】
本明細書に開示される方法は、得られるグリセリドコポリマーの追加的な化学的及び物理的処理を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、得られるグリセリドコポリマーは、ジエン選択的水素化などの、完全又は部分的水素化に供される。
【0120】
再生可能資源からの誘導
本明細書で開示される任意の態様又は実施形態で用いられる化合物は、特定の実施形態では、様々な天然油又はそれらの誘導体などの再生可能資源から誘導することができる。任意の好適な方法を使用して、このような再生可能資源からこれらの化合物を作製することができる。
【0121】
オレフィンのメタセシスは、特定の天然油原料を、様々な用途で使用することができる、又は更に化学修飾して様々な用途で使用することができる、オレフィン及びエステルへと変換する1つの可能な手段を提供する。いくつかの実施形態では、組成物(又は組成物の成分)は、天然油及び/又はその脂肪酸若しくは脂肪酸エステル誘導体のメタセシス反応を通じて形成される再生可能原料などの再生可能原料から形成されてもよい。炭素−炭素二重結合を含む化合物がメタセシス触媒の存在下でメタセシス反応すると、元の炭素−炭素二重結合の一部又は全部が破壊され、新規な炭素−炭素二重結合が形成される。このようなメタセシス反応の生成物としては、有用な化学的性質を有する不飽和有機化合物を提供することができる、異なる場所の炭素−炭素二重結合が挙げられる。
【0122】
このようなメタセシス反応では、広範な天然油又はその誘導体を使用することができる。好適な天然油の例としては、植物油、藻類油、魚油、動物性脂肪、トール油、これらの油の誘導体、これらの油のいずれかの組み合わせなどが挙げられるがこれらに限定されない。植物油の代表的な非限定的な例としては、低エルカ酸ナタネ油(キャノーラ油)、高エルカ酸ナタネ油、ヤシ油、コーン油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、サフラワー油、ゴマ油、大豆油、ヒマワリ油、アマニ油、パーム核油、きり油、ジャトロファ油、カラシ油、ペニークレス油、カメリナ油、麻実油、及びヒマシ油が挙げられる。動物脂の代表的な非限定例としては、ラード、獣脂、家禽油、黄色油脂、及び魚油が挙げられる。トール油は、木材パルプ製造の副生成物である。いくつかの実施形態では、天然油又は天然油原料は、1つ以上の不飽和グリセリド(例えば、不飽和トリグリセリド)を含む。いくつかのかかる実施形態では、天然油原料は、天然油原料の総重量に基づいて少なくとも50重量%、又は少なくとも60重量%、又は少なくとも70重量%、又は少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%、又は少なくとも95重量%、又は少なくとも97重量%、又は少なくとも99重量%の1つ以上の不飽和トリグリセリドを含む。
【0123】
天然油は、精製、漂白、及び脱臭大豆油(すなわち、RBD大豆油)などのキャノーラ又は大豆油を含み得る。大豆油は、典型的に、約95重量%(wt%)以上(例えば、99重量%以上)の脂肪酸のトリグリセリドを含む。大豆油のポリオールエステル中の主な脂肪酸としては、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)及びステアリン酸(オクタデカン酸)などの飽和脂肪酸、並びにオレイン酸(9−オクタデセン酸)、リノール酸(9,12−オクタデカジエン酸)、及びリノレン酸(9,12,15−オクタデカトリエン酸)などの不飽和脂肪酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0124】
このような天然油又はその誘導体は、トリグリセリドなどの、様々な不飽和脂肪酸のエステルを含む。このような脂肪酸の種類及び濃度は、油源によって、かつある場合には種類によって、様々である。いくつかの実施形態では、天然油は、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸の1つ以上のエステル、又はこれらの任意の組み合わせを含む。このような脂肪酸エステルをメタセシス化すると、新規な化合物が形成される。例えば、メタセシスが特定の短鎖アルケン、例えばエチレン、プロピレン又は1−ブテンを使用し、天然油がオレイン酸のエステルを含む実施形態では、数ある生成物の中でも、ある量の1−デセン及び1−デセノイド酸(又はこれらのエステル)が形成される。
【0125】
いくつかの実施形態では、天然油は、様々な前処理プロセスに供することができ、これは、特定のメタセシス反応での使用に関して天然油の有益性を促進することができる。有用な前処理方法が、米国特許出願公開第2011/0113679号、同第2014/0275595号、同第2014/0275681号に記載されており、これら3つは全て、本明細書に完全に述べられているかのごとく、ここに参照により組み込まれる。
【0126】
特定の実施形態では、メタセシス反応に先立って天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料を処理して、天然油を後続のメタセシス反応に対してより好適なものとすることができる。一実施形態では、天然油及び/又は不飽和ポリオールエステルの処理において、メタセシス触媒の活性を低下させるおそれのある過酸化物などの触媒毒の除去を行う。触媒毒を低減するための天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料の処理方法の非限定的な例としては、それらの全容が参照により本明細書に組み込まれる国際出願PCT/US2008/09604号、同PCT/US2008/09635号、並びに米国特許出願第12/672,651号及び同第12/672,652号に記載のものが挙げられる。特定の実施形態では、天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料は、無酸素状態で原料を100℃よりも高い温度に加熱することによって熱処理され、原料中の触媒毒が低減するのに十分な時間にわたってその温度に保たれる。他の実施形態では、温度は約100℃〜300℃、約120℃〜250℃、約150℃〜210℃、又は約190〜200℃の間である。一実施形態では、無酸素状態は、天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料を窒素でスパージすることにより実現されるが、その際、窒素ガスを約1MPa(10atm(150psig))の圧力で原料処理容器内に圧送する。
【0127】
特定の実施形態では、天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料は、触媒毒の化学反応により原料中の触媒毒を低減させるのに十分な条件下で化学的に処理される。特定の実施形態では、原料は還元剤又はカチオン−無機塩基組成物で処理される。還元剤の非限定的な例としては、重硫酸塩、ホウ化水素、ホスフィン、チオサルフェート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0128】
特定の実施形態では、天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料を吸着剤で処理して触媒毒を除去する。一実施形態では、原料は熱処理による方法と吸着剤による方法との組み合わせで処理される。別の実施形態では、原料は化学的方法と吸着剤による方法との組み合わせで処理される。別の実施形態では、この処理で部分水素化処理を行って天然油及び/又は不飽和ポリオールエステル原料のメタセシス触媒との反応性を改変する。原料の処理の更なる非限定的な例については、以下で様々なメタセシス触媒を説明する際にも述べる。
【0129】
いくつかの実施形態では、天然油原料の任意の前処理の後に、メタセシス反応器内でメタセシス触媒の存在下で天然油原料を反応させる。いくつかの他の実施形態では、メタセシス反応器内でメタセシス触媒の存在下で不飽和エステル(例えば、不飽和トリグリセリドなどの不飽和グリセリド)を反応させる。これらの不飽和エステルは、天然油原料の成分であってもよく、又は他の源から、例えば、先に行われたメタセシス反応で発生したエステルから誘導されてもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、天然油は脱蝋される。脱蝋とは、(1)蝋及び他の非トリグリセリド成分を除去し、(2)天然に存在する高融点トリグリセリドを除去し、(3)部分水素化の際に形成された高融点トリグリセリドを除去する、プロセスを指す。脱蝋は、例えば、油を制御された速度で冷却することで油から除去しようとする高融点成分を結晶化させることを含む、既知の方法によって行うことができる。その後、結晶化した高融点成分を濾過により油から除去することで脱蝋された油が得られる。脱蝋された大豆油は、Cargill,Incorporated(Minneapolis,Minn.)から市販されている。
【0131】
このようなメタセシス反応のための条件、及び反応器設計、及び好適な触媒は、オレフィン系エステルのメタセシスに関して後述するとおりである。この議論は、本明細書に完全に述べられているかのごとく、参照により組み込まれる。
【0132】
オレフィンのメタセシス
いくつかの実施形態では、不飽和モノマーの1つ以上は、天然油又は天然油誘導体をメタセシス化することによって作製することができる。「メタセシス」又は「メタセシス化」なる用語は、交差メタセシス、自己メタセシス、開環メタセシス、開環メタセシス重合(「ROMP」)、閉環メタセシス(「RCM」)、及び非環式ジエン系メタセシス(「ADMET」)を含むがこれらに限定されない様々な異なる反応を指すことができる。所望の生成物又は生成物混合物に応じて任意の好適なメタセシス反応を使用することができる。
【0133】
いくつかの実施形態では、天然油原料の任意の前処理の後に、メタセシス反応器内でメタセシス触媒の存在下で天然油原料を反応させる。いくつかの他の実施形態では、メタセシス反応器内でメタセシス触媒の存在下で不飽和エステル(例えば、不飽和トリグリセリドなどの不飽和グリセリド)を反応させる。これらの不飽和エステルは、天然油原料の成分であってもよく、又は他の源から、例えば、先に行われたメタセシス反応で発生したエステルから誘導されてもよい。特定の実施形態では、メタセシス触媒の存在下で、天然油又は不飽和エステルは、それ自体との自己メタセシス反応を行うことができる。
【0134】
いくつかの実施形態では、メタセシスは、メタセシス触媒の存在下で天然油原料(又は別の不飽和エステル)を反応させることを含む。いくつかのかかる実施形態では、メタセシスは、メタセシス触媒の存在下で天然油原料中の1つ以上の不飽和グリセリド(例えば、不飽和トリグリセリド)を反応させることを含む。いくつかの実施形態では、不飽和グリセリドは、オレイン酸、リノール酸、リノール酸の1つ以上のエステル、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの他の実施形態では、不飽和グリセリドは、別の不飽和グリセリド(上記)の部分水素化及び/又はメタセシスの生成物である。
【0135】
いくつかの実施形態では、不飽和ポリオールエステルは、メタセシス化に先立って部分水素化される。例えば、いくつかの実施形態では、不飽和ポリオールエステルを部分水素化することで、部分水素化ポリオールエステルをメタセシスに供する前にヨウ素価(IV)を約120以下にする。
【0136】
メタセシスプロセスは、所望のメタセシス生成物を生成するのに適切な任意の条件下で行うことができる。例えば、当業者は、所望の生成物を生成し、望ましくない副生成物を最小限に抑えるために、化学量論、雰囲気、溶媒、温度、及び圧力を選択することができる。いくつかの実施形態では、メタセシスプロセスは、不活性雰囲気下で行われてもよい。同様に、試薬が気体として供給される実施形態では、不活性ガス状希釈剤をガス流内で使用することができる。このような実施形態では、不活性雰囲気又は不活性ガス状希釈剤は典型的には不活性ガスであるが、これは、触媒作用を相当程度に阻害するようにはガスはメタセシス触媒と反応しないことを意味する。例えば、不活性ガスの非限定的な例としては、個別に使用されるか、又は一緒に、及び他の不活性ガスとともに使用されるヘリウム、ネオン、アルゴン、メタン、窒素が挙げられる。
【0137】
メタセシス反応のための反応器設計は、反応の規模、反応条件(熱、圧力など)、触媒の種類、反応器内で反応する材料の種類、及び用いられる原料の性質を含むがこれらに限定されない様々な要因によって異なり得る。当業者は、好適な反応器を関連する要因に応じて設計することができ、好適な反応器は、本明細書で開示するものなどの精錬プロセスに組み込むことができる。
【0138】
本明細書で開示されるメタセシス反応は、一般に、1つ以上のメタセシス触媒の存在下で起こる。このような方法は、任意の好適なメタセシス触媒を用いることができる。この反応におけるメタセシス触媒は、メタセシス反応を触媒する任意の触媒又は触媒系を含んでもよい。任意の既知の、又は将来的に開発されるメタセシス触媒を、単独で、又は1つ以上の更なる触媒と組み合わせて使用することができる。メタセシス触媒及びプロセス条件の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2011/0160472号に記載されているが、ただし本明細書とは矛盾する開示又は定義がある場合、本明細書中の開示又は定義が優先すると見なされるものとする。米国特許出願公開第2011/0160472号に記載されているいくつかのメタセシス触媒は、Materia,Inc.(Pasadena,Calif.)から現在入手可能である。
【0139】
いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、グラブス型メタセシス触媒及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、第1世代のグラブス型メタセシス触媒及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、第2世代のグラブス型メタセシス触媒及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、第1世代のホベイダ−グラブス型メタセシス触媒及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、第2世代のホベイダ−グラブス型メタセシス触媒及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、Materia,Inc.(Pasadena,Calif.)によって販売される1つ若しくは複数のルテニウムカルベンメタセシス触媒及び/又はそのような触媒に由来する1つ以上のエンティティを含む。本教示に従って使用するためのMateria,Inc.の代表的なメタセシス触媒としては、以下の製品番号及びそれらの組み合わせの下で販売されるものを含むがこれらに限定されない。製品番号C823(CAS番号172222−30−9)、製品番号C848(CAS番号246047−72−3)、製品番号C601(CAS番号203714−71−0)、製品番号C627(CAS番号301224−40−8)、製品番号C571(CAS番号927429−61−6)、製品番号C598(CAS番号802912−44−3)、製品番号C793(CAS番号927429−60−5)、製品番号C801(CAS番号194659−03−9)、製品番号C827(CAS番号253688−91−4)、製品番号C884(CAS番号900169−53−1)、製品番号C833(CAS番号1020085−61−3)、製品番号C859(CAS番号832146−68−6)、製品番号C711(CAS番号635679−24−2)、製品番号C933(CAS番号373640−75−6)。
【0140】
いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、モリブデン及び/若しくはタングステンカルベン錯体並びに/又はこのような錯体に由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、Schrock型オレフィンメタセシス触媒及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、モリブデンの高酸化状態のアルキリデン錯体及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、タングステンの高酸化状態のアルキリデン錯体及び/又はそれに由来するエンティティを含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒はモリブデン(VI)を含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒はタングステン(VI)を含む。いくつかの実施形態では、メタセシス触媒は、(a)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,2003,42,4592〜4633;(b)Chem.Rev.,2002,102,145〜179、及び/又は(c)Chem.Rev.,2009,109,3211〜3226のうちの1つ以上に記載されている種類のモリブデン含有及び/又はタングステン含有アルキリデン錯体を含み、それらのそれぞれは参照によりその全体が本明細書に組み込まれるが、ただし本明細書とは矛盾する開示又は定義がある場合、本明細書中の開示又は定義が優先すると見なされるものとする。
【0141】
好適な均質なメタセシス触媒としては、遷移金属ハロゲン化物又はオキソハライド(例えば、WOCl又はWCl)とアルキル化共触媒(例えばMeSn)との組み合わせ、又は遷移金属、特にRu又はWのアルキリデン(若しくはカルベン)錯体が挙げられる。これらには、第1世代及び第2世代のグラブス触媒、グラブス−ホベイダ触媒等が含まれる。適切なアルキリデン触媒は、以下の一般構造を有する。
【0142】
【化14】
(式中、Mは第8族の遷移金属であり、L、L、及びLは中性電子ドナー配位子であり、nは0(その場合、Lは存在しない場合がある)又は1であり、mは0、1、又は2であり、X及びXはアニオン性配位子であり、R及びRは、独立して、H、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ヘテロ原子含有ヒドロカルビル、置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビル、及び官能基から選択される)。X、X、L、L、L、R及びRのうちの任意の2つ以上が環式基を形成することができ、これらの基のうちの任意の1つが支持体に結合され得る。
【0143】
第1世代グラブス触媒は、米国特許出願公開第2010/0145086号に記載されるように、m=n=0であり、n、X、X、L、L、L、R及びRについて特定の選択がなされる、このカテゴリーに分類される。なお、当該出願公開の全てのメタセシス触媒に関する教示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0144】
第2世代グラブス触媒も上記の一般式を有するが、Lはカルベン配位子であり、カルベン炭素にはN、O、S、又はP原子、好ましくは2個のN原子が隣接する。通常、カルベン配位子は環式基の一部である。適切な第2世代グラブス触媒の例も、上記第’086号出願公開に見られる。
【0145】
適切なアルキリデン触媒の別の部類では、Lは第1及び第2世代のグラブス触媒のように強く配位する中性電子供与体であり、L及びLは、任意に置換されている複素環式基の形態の弱く配位する中性電子供与体配位子である。したがって、L及びLは、ピリジン、ピリミジン、ピロール、キノリン、チオフェンなどである。
【0146】
適切なアルキリデン触媒の更に別の部類では、ビホスフィン、ジアルコキシド、又はアルキルジケトネートなどの二座又は三座配位子を形成するために1対の置換基が用いられる。グラブス−ホベイダ触媒は、LとRとが連結されたこの種類の触媒のサブセットである。一般的に、中性酸素又は窒素が金属に配位する一方で、カルベン炭素に対してα、β、又はγである炭素にも結合していることで、二座配位子が得られる。適切なグラブス−ホベイダ触媒の例は、上記第’086号出願公開に見られる。
【0147】
以下の構造は、使用可能な適切な触媒のほんの数例を提供するものである。
【0148】
【化15】
【0149】
固定化触媒をメタセシスプロセスに使用することができる。固定化触媒は、触媒と支持体とを含む系であり、触媒は支持体と会合している。触媒と支持体との間の例示的な会合は、触媒又はその任意の部分と支持体又はその任意の部分との間の化学結合又は弱い相互作用(例えば水素結合、ドナーアクセプター相互作用)によって生じ得る。支持体は、触媒を支持するのに適した任意の材料を含むものとする。一般的に、固定化触媒は、液相又は気相反応物質及び生成物に作用する固相触媒である。例示的な支持体としては、ポリマー、シリカ、又はアルミナがある。かかる固定化触媒をフロープロセスで使用することができる。固定化触媒は、生成物の精製及び触媒の回収を容易にし得るため、触媒の再利用をより便利に行うことができる。
【0150】
任意の有用な量の選択されたメタセシス触媒をプロセスで使用することができる。例えば、不飽和ポリオールエステルと触媒とのモル比は、約5:1〜約10,000,000:1、又は約50:1〜500,000:1の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、出発組成物の二重結合1個当たり約1〜約20ppm、又は約2ppm〜約15ppm(すなわち、モル/モル基準)の量のメタセシス触媒が使用される。
【0151】
いくつかの実施形態では、メタセシス反応は遷移金属成分及び非遷移金属成分の両方を含有する系により触媒される。第6族及び第8族の遷移金属、例えば、タングステン、モリブデン、及びルテニウムから、最も活性が高い、最も多くの触媒系が誘導される。
【0152】
特定の実施形態では、メタセシス触媒は、メタセシス反応を行う前に溶媒に溶解されている。特定のかかる実施形態では、選択される溶媒として、メタセシス触媒に対して実質的に不活性であるものを選択することができる。例えば、実質的に不活性な溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;クロロベンゼン及びジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの塩素化アルカンが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、溶媒はトルエンを含む。
【0153】
他の実施形態では、メタセシス触媒は、メタセシス反応を行う前に溶媒に溶解されない。その代わりに、触媒は、例えば、天然油又は不飽和エステルでスラリー化することができ、天然油又は不飽和エステルは液体状態にある。これらの条件下では、溶媒(例えば、トルエン)をプロセスから排除し、溶媒を分離するときの下流オレフィン損失を無くすことが可能である。他の実施形態では、メタセシス触媒は、固体形態(スラリー化されていない)で天然油又は不飽和エステルに添加されてもよい(例えば、オーガフィードとして)。
【0154】
特定の実施形態では、メタセシス反応混合物に配位子を加えることができる。配位子を用いる多くの実施形態では、触媒を安定化させる分子となるように配位子が選択され、これにより触媒のターンオーバー数を大きくすることができる。特定の場合において、配位子は反応選択性及び生成物の分布を変えることができる。使用可能な配位子の例としては、これらに限定されるものではないが、例えばトリシクロヘキシルホスフィン及びトリブチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン;トリフェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィン;ジフェニルシクロヘキシルホスフィンなどのジアリールアルキルホスフィン;2,6−ジメチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジンなどのピリジン;並びにホスフィンオキシド及びホスフィナイトなどのその他のルイス塩基配位子などのルイス塩基配位子が挙げられる。触媒寿命を延ばす添加剤がメタセシス中に存在してもよい。
【0155】
メタセシス反応温度は、いくつかの例では、律速変数であり得、温度は所望の生成物を許容される速度で提供するように選択される。特定の実施形態では、メタセシス反応温度は、約−40℃よりも高く、約−20℃よりも高く、約0℃よりも高く、又は約10℃よりも高い。特定の実施形態では、メタセシス反応温度は、約200℃よりも低く、約150℃よりも低く、又は約120℃よりも低い。いくつかの実施形態では、メタセシス反応温度は、約0℃〜約150℃、又は約10℃〜約120℃である。
【0156】
メタセシス反応は、任意の所望の圧力下で行うことができる。一般的に、溶液中に交差メタセシス試薬を維持するために十分に高い全圧力を維持することが望ましい。したがって、交差メタセシス試薬の分子量が増加するに従って交差メタセシス試薬の沸点が高くなるために圧力範囲の下限は通常低くなる。全圧力は、約10kPa(0.1atm)よりも高くなるように、いくつかの実施形態では約30kPa(0.3atm)よりも高くなるように、又は約100kPa(1atm)よりも高くなるように選択することができる。一般的に、反応圧力は約7000kPa(70atm)以下であり、いくつかの実施形態では約3000kPa(30atm)以下である。メタセシス反応の非限定的な例示的圧力範囲は、約100kPa(1atm)〜約3000kPa(30atm)である。特定の実施形態では、減圧された雰囲気下でメタセシス反応を行うことが望ましい場合がある。減圧又は真空条件を用いてオレフィンがメタセシス反応で生成されると同時にこれを除去することで、メタセシス平衡を低揮発性生成物の形成に向けることができる。天然油の自己メタセシスの場合、減圧を用いることで、反応が進行する際にヘキセン、ノネン、及びドデセンを含むがこれらに限定されないC12又はこれよりも軽いオレフィン、並びにシクロヘキサジエン及びベンゼンを含むがこれらに限定されない副生成物を除去することができる。これらの化学種の除去は、反応をジエステル基及び架橋トリグリセリドの形成に向けるための手段として利用することができる。
【0157】
いくつかの実施形態では、メタセシスが起こった後、メタセシス触媒は得られた生成物から除去される。触媒を除去する1つ方法は、メタセシス化された生成物を吸着剤層で処理することである。本教示に従って使用するための代表的な吸着剤としては、炭素、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、粘土、ケイ酸マグネシウム(例えば、Magnesols)、商品名TRISYLの下でW.R.Grace & Co.により販売されている合成シリカ吸着剤、珪藻土、ポリスチレン、マクロ孔質(MP)樹脂など、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。一実施形態では、吸着剤は粘土層である。粘土層は、メタセシス触媒を吸着し、濾過工程の後に、メタセシス化した生成物を更なる処理のために分離ユニットに送ることができる。分離ユニットは、蒸留ユニットを含んでもよい。いくつかの実施形態では、蒸留は、例えば、メタセシス化した生成物を蒸気ストリッピングすることによって行われてもよい。蒸留は、典型的には撹拌された容器内の混合物をスパージングすることにより、典型的な(例えば、ランダム若しくは構造化された)蒸留パッキングを含み得るカラム内で混合物をガス流に接触させることにより、真空蒸留により、又は払拭された薄膜蒸発器などの蒸発器で光を蒸発させることにより、達成されてもよい。典型的に、蒸気ストリッピングは、減圧で、かつ約100℃〜250℃の範囲の温度で行われることになる。温度は、例えば、使用する真空のレベルに依存してもよく、より高い真空は、より低い温度を可能にし、揮発性物質のより効率的かつ完全な分離を可能にする。
【0158】
別の実施形態では、吸着剤は、トリス−ヒドロキシメチルホスフィン(THMP)などの水溶性ホスフィン試薬である。THMPは、少なくとも1:1、5:1、10:1、25:1、又は50:1のモル比に相当する割合で触媒に添加され得る。触媒は、水相を有機相から分離することにより、既知の液−液抽出機構を介して水溶性ホスフィンで分離され得る。他の実施形態では、触媒分離は、混合物を極性溶媒で洗浄又は抽出することを含む(例えば、とりわけ、排他的にではないが、試薬が少なくとも部分的に極性溶媒に可溶である実施形態に関して)。本教示に従って使用するための代表的な極性溶媒としては、水、アルコール類(例えばメタノール、エタノールなど)、エチレングリコール、グリセリン、DMF、ポリエチレングリコール及び/又はグリムを含むがこれらに限定されない多官能極性化合物、イオン液体など、並びにこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、混合物は水で抽出される。いくつかの実施形態では、少なくとも部分的に加水分解性である亜リン酸エステル(例えば、いくつかの実施形態では、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、及びこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、低分子量を有する亜リン酸エステル)が試薬として使用されるとき、混合物を水で洗うと、亜リン酸エステルを対応する酸に変換し得る。他の実施形態では、メタセシス化した生成物を反応剤と接触させて、触媒を脱活性化又は抽出してもよい。
【0159】
メタセシス反応はまた、直鎖状又は環状であり得る内部オレフィン化合物の形成をもたらす。メタセシス化ポリオールエステルが完全又は部分的に水素化される場合、直鎖状及び環状オレフィンは、通常、対応する飽和直鎖状及び環状炭化水素に完全又は部分的に変換される。直鎖状/環状オレフィン及び飽和直鎖状/環状炭化水素は、メタセシス化ポリオールエステル中に残存するか、又はこれらは、ワイプフィルム蒸発、流下フィルム蒸発、回転蒸発、水蒸気ストリッピング、真空蒸留などを含むがこれらに限定されない1つ以上の既知のストリッピング法を用いてメタセシス化ポリオールエステルから除去又は部分的に除去することができる。
【0160】
複数の連続したメタセシス反応工程を用いてもよい。例えば、グリセリドコポリマー生成物は、不飽和ポリオールエステルをメタセシス触媒の存在下で反応させて第1のグリセリドコポリマー生成物を形成することによって作製することができる。次いで、この第1のグリセリドコポリマー生成物を自己メタセシス反応で反応させて別のグリセリドコポリマー生成物を形成することができる。あるいは、第1のグリセリドコポリマー生成物を不飽和ポリオールエステルと交差メタセシス反応で反応させて、別のグリセリドコポリマー生成物を形成してもよい。また、別の例では、エステル交換した生成物、オレフィン及び/又はエステルをメタセシス触媒の存在下で更にメタセシス化してもよい。かかる複数及び/又は連続したメタセシス反応は、当業者により理解されるプロセス/組成上の必要条件に応じて必要な回数だけ、また、少なくとも1回以上の回数を行うことができる。本明細書で使用するとき、「グリセリドコポリマー生成物」とは、1回メタセシス化されるか、かつ/又は複数回メタセシス化された生成物を含み得る。これらの手順を用いて、メタセシスダイマー、メタセシストリマー、メタセシステトラマー、メタセシスペンタマー、及びより高次のメタセシスオリゴマー(例えば、メタセシスへキサマー、メタセシスヘプタマー、メタセシスオクタマー、メタセシスノナマー、メタセシスデカマー、及びメタセシスデカマーよりも高次のもの)を形成することができる。これらの手順を必要な回数だけ(例えば、2回〜約50回、又は2回〜約30回、又は2回〜約10回、又は2回〜約5回、又は2回〜約4回、又は2回若しくは3回)繰り返すことによって、例えば、2個〜約100個の結合基、又は2個〜約50個、又は2個〜約30個、又は2個〜約10個、又は2個〜約8個、又は2個〜約6個の結合基、又は2個〜約4個の結合基、又は2個〜約3個の結合基を含み得る所望のメタセシスオリゴマー又はポリマーを得ることができる。特定の実施形態では、不飽和ポリオールエステルの交差メタセシスにより生成されるグリセリドコポリマー生成物、又は不飽和ポリオールエステルとC2〜14オレフィン、好ましくはC2〜6オレフィン、更に好ましくはCオレフィンとのブレンド、並びにこれらの混合物及び異性体を、自己メタセシス反応における反応物として使用して別のグリセリドコポリマー生成物を生成することが望ましいことがある。あるいは、不飽和ポリオールエステルの交差メタセシスにより生成されるメタセシス化生成物、又は不飽和ポリオールエステルとC2〜14オレフィン、好ましくはC2〜6オレフィン、更に好ましくはCオレフィンとのブレンドを、不飽和ポリオールエステル又は不飽和ポリオールエステルのブレンドと混ぜ合わせ、更にメタセシス化することで、別のグリセリドコポリマー生成物を生成することもできる。
【0161】
いくつかの実施形態では、グリセリドコポリマーは、水素化(例えば、完全又は部分水素化)することで油の安定性を高めるか又はその粘性若しくは他の性質を改変することができる。不飽和ポリオールエステルを水素化するための代表的な方法は当該技術分野では既知であり、本明細書で述べる。
【0162】
他の実施形態では、グリセリドコポリマーは、1種以上の布地ケア有益剤及び/又は布地柔軟化活性物質とのブレンドとして使用することができる。
【0163】
水素化:
いくつかの実施形態では、不飽和ポリオールエステルは、メタセシス反応に供される前に部分水素化される。不飽和ポリオールエステルの部分水素化は、続くメタセシス反応で利用可能な二重結合の数を低減させる。いくつかの実施形態では、不飽和ポリオールエステルをメタセシス化してグリセリドコポリマーを形成し、次にこのグリセリドコポリマーを水素化(例えば、部分又は完全水素化)することで水素化グリセリドコポリマーを形成する。
【0164】
水素化は、植物油などの二重結合含有化合物を水素化するための任意の既知の方法に従って行うことができる。いくつかの実施形態では、不飽和ポリオールエステル、天然油、又はグリセリドコポリマーは、水素によって活性状態に化学的に還元されたニッケル触媒の存在下で水素化される。担持ニッケル水素化触媒の市販の例としては、「NYSOFACT」、「NYSOSEL」、及び「NI 5248 D」(Englehard Corporation(Iselin,N.H.))の商品名で入手可能なものが挙げられる。更なる担持ニッケル水素化触媒としては、「PRICAT 9910」、「PRICAT 9920」、「PRICAT 9908」、「PRICAT 9936」(Johnson Matthey Catalysts(Ward Hill,Mass.))の商品名で市販されているものが挙げられる。
【0165】
いくつかの実施形態では、水素化触媒は、例えばニッケル、銅、パラジウム、白金、モリブデン、鉄、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、又はイリジウムを含む。金属の組み合わせを使用することもできる。有用な触媒は、異種でも同種でもあり得る。いくつかの実施形態では、触媒は、担持ニッケル又はスポンジニッケル型の触媒である。
【0166】
いくつかの実施形態では、水素化触媒は、水素によって活性状態に化学的に還元されたニッケル(すなわち、還元ニッケル)が支持体上に供給されている。いくつかの実施形態では、支持体は、多孔質シリカ(例えば、キーゼルグール(kieselguhr)、滴虫土、珪藻土、又は珪質土)又はアルミナを含む。触媒は、ニッケル1g当たりの高いニッケル表面積によって特徴付けられる。
【0167】
いくつかの実施形態では、担持ニッケル触媒の粒子は、硬化トリアシルグリセリド、食用油、又は獣脂を含む保護媒質中に分散されている。例示的な一実施形態では、担持ニッケル触媒は、約22重量%のニッケルの濃度で保護媒質中に分散されている。
【0168】
水素化は、バッチプロセス又は連続プロセスで行うことができ、部分水素化であっても完全水素化であってもよい。代表的なバッチプロセスでは、撹拌反応容器のヘッドスペースに真空を引き、反応容器に水素化する材料(例えば、RBD大豆油又はメタセシス化RBD大豆油)を入れる。次いで、材料を所望の温度に加熱する。一般的に、温度は、約50℃〜350℃、例えば、約100℃〜300℃又は約150℃〜250℃の範囲である。望ましい温度は、例えば、水素ガス圧によって異なり得る。一般的に、高いガス圧では温度を下げる必要がある。別の容器中で、水素化触媒を混合容器に計り入れ、少量の水素化する材料(例えば、RBD大豆油又はメタセシス化RBD大豆油)中でスラリー化する。水素化する材料が所望の温度に達した時点で、水素化触媒のスラリーを反応容器に加える。次いで、水素ガスを反応容器内に注入して所望のHガスの圧力にする。典型的には、Hガス圧力は、約0.10〜21MPa(約15〜3000psig)、又は例えば、約0.10MPa〜1.0MPa(約15psig〜150psig)の範囲である。ガス圧が高くなると、より特殊な高圧処理装置が必要となり得る。これらの条件下で、水素化反応を開始し、温度を所望の水素化温度(例えば、約120℃〜200℃)に上昇させ、例えば冷却コイルで反応物を冷却することによってその温度を維持する。所望の水素化度に達した時点で反応物を所望の濾過温度に冷却する。
【0169】
水素化触媒の量は一般的に、例えば、使用する水素化触媒の種類、使用する水素化触媒の量、水素化される材料の不飽和度、所望の水素化速度、所望の水素化度(例えば、ヨウ素価(IV)により測定される)、試薬の純度、及びHガス圧などの多くの因子を考慮して選択される。いくつかの実施形態では、水素化触媒は、約10重量%以下、例えば約5重量%以下、又は約1重量%以下の量で使用される。
【0170】
水素化の後、水素化触媒は、例えば濾過などの既知の技術によって水素化生成物から除去することができる。いくつかの実施形態では、水素化触媒は、Sparkler Filters,Inc.(Conroe Tex)より市販されているもののような板枠式圧濾機を使用して除去される。いくつかの実施形態では、濾過は、圧力又は真空を用いて行われる。濾過性能を向上させるために濾過助剤を使用してもよい。濾過助剤はメタセシス化生成物に直接添加してもよいし、又はフィルターに適用してもよい。濾過助剤の代表的な例としては、珪藻土、シリカ、アルミナ、及び炭素が挙げられる。一般的に、濾過助剤は、約10重量%以下、例えば、約5重量%以下、又は約1重量%以下の量で使用される。使用済みの水素化触媒を除去するために、他の濾過技術及び濾過助剤を使用することもできる。他の実施形態では、水素化触媒は、遠心分離を用いた後、生成物をデカンテーションすることによって除去される。
【0171】
潜在的な処理補助剤及び/又は不純物
不飽和ポリオールエステル、特に天然源から誘導又は合成されたものが広範な微量成分及び不純物を含有することは、当業者に既知である。これらは、トコフェロール類、カロテン類、遊離脂肪酸類、遊離グリセリン類、ステロール類、グルコシノレート類、リン脂質類、過酸化物類、アルデヒド類、及び他の酸化生成物などであり得る。広範な天然油中に存在する不純物及び反応生成物は、「Bailey’s Industrial Oil and Fat Products」、第5版、Y.H.Hui,Ed.,Wiley(1996)及びその中の引用文献;「Lipid Analysis in Oil and Fats」、R.J.Hamilton,Ed.,Chapman Hall(1998)及びその中の引用文献;並びに「Flavor Chemistry of Fats and Oils」、D.B.Min and T.H.Smouse,Ed.,American Oil Chemists Society(1985)及びその中の引用文献に記載されている。
【0172】
本明細書で請求され記載されるグリセリドコポリマーを作製するこれらの方法のいずれも、グリセリドコポリマーの使用の結果として、最終グリセリドコポリマー中及び本明細書で請求され記載される組成物/消費者製品中の不純物の存在をもたらし得ることを当業者は理解している。これらの非限定的な例としては、本明細書に記載の金属及び配位子を含むメタセシス触媒;シリカ又はアルミナを含む固定化触媒サポート;還元剤、カチオン性無機塩基組成物及び吸着剤を含む油前処理剤;油熱前処理による構造物;芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、脂肪族溶媒、塩素化アルカンなどの溶媒を含むプロセス補助剤;ヘキサン、ノネン、ドデセン、及びシクロヘキサジエンを含む脂肪族オレフィン類;粘土、炭素、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、粘土、ケイ酸マグネシウム、合成シリカ、珪藻土、ポリスチレン、マクロ孔質(MP)樹脂などの吸着剤を含む触媒死滅剤及び/若しくは触媒除去剤、又はトリスヒドロキシメチルホスフィン(THMP)などの水溶性ホスフィン試薬;水、アルコール類(例えばメタノール、エタノールなど)、エチレングリコール、グリセロール、DMF、ポリエチレングリコール類及び/若しくはグリム類を含むがこれらに限定されない多官能性極性化合物、又はイオン性液体を含む極性溶媒;亜リン酸エステル加水分解副生成物;本明細書に記載の金属及び配位子を含む水素化触媒;多孔質シリカ又はアルミナを含む固定化水素化触媒サポート;水素化触媒を保護、活性化、及び/又は除去するのに必要な補助剤;並びに/又は水、が挙げられる。
【0173】
本明細書で請求され記載されるグリセリドコポリマーは、以下の加工補助剤及び/又は不純物を含有していてもよい。
【0174】
【表1】
【0175】
表2 グリセリドコポリマーに由来する消費者製品中の潜在的な加工助剤及び/又は不純物
以下の加工助剤及び/又は不純物が、グリセリドコポリマーの使用の結果として、本明細書に記載のレベルで、本明細書で請求され記載される組成物/消費者製品中に持ち込まれるか、又は貯蔵中に生成することがある。
【0176】
【表2】
【0177】
消費者製品補助材料
開示される組成物は、追加の補助剤成分、すなわち、漂白活性化剤、界面活性剤、送達改善剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定化剤、触媒金属錯体、ポリマー系分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、布地柔軟剤活性物質、布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、担体、ヒドロトロープ、処理助剤、構造化剤、抗凝集剤、コーティング、ホルムアルデヒドスカベンジャー、並びに/又は顔料を含み得る。出願人の組成物の他の実施形態は、以下の補助材料:漂白活性化剤、界面活性剤、送達改善剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定化剤、触媒金属錯体、ポリマー系分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、布地柔軟剤活性物質、布地ケア有益剤、アニオン性界面活性剤スカベンジャー、担体、ヒドロトロープ、処理助剤、構造化剤、抗凝集剤、コーティング、ホルムアルデヒドスカベンジャー、並びに/又は顔料のうちの1つ以上を含有しない。これらの追加の構成成分の正確な性質及びそれを組み込む濃度は、組成物の物理形態及び使用される作業の性質に依存する。しかし、1種以上の補助剤が存在する場合、このような1種以上の補助剤は、以下に詳述されるように存在することができる。以下は、好適な追加の補助剤の非限定的な列挙である。
【0178】
送達改善剤:本組成物は、組成物の約0.01%〜約10%の送達改善剤を含み得る。本明細書で使用するとき、このような用語は、洗濯時に布地上への布地ケア有益剤の付着を著しく高める任意のポリマー又はポリマーの組み合わせを意味する。好ましくは、送達改善剤はカチオン性又は両性ポリマーであり得る。ポリマーのカチオン性電荷密度は、約0.05ミリ当量/g〜約23ミリ当量/gの範囲である。電荷密度は、繰り返し単位当たりの正味電荷数を、繰り返し単位の分子量で除することにより計算することができる。一態様では、電荷密度は、約0.05ミリ等量/g〜約8ミリ当量/gで変化する。正電荷は、ポリマーの主鎖又はポリマーの側鎖上に存在することができる。アミンモノマーを有するポリマーでは、電荷密度は担体のpHに依存する。これらのポリマーについて、電荷密度はpH7で計測され得る。付着増強剤の非限定的な例は、カチオン性又は両性の多糖類、タンパク質及び合成ポリマーである。カチオン性多糖類としては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性グアーガム誘導体、キトサン及び誘導体、並びにカチオン性デンプンが挙げられる。カチオン性多糖類は、約50,000〜約2,000,000、好ましくは約100,000〜約1,500,000の分子量を有する。好適なカチオン性多糖類としては、カチオン性セルロースエーテル、特にカチオン性ヒドロキシエチルセルロース及びカチオン性ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。カチオン性ヒドロキシアルキルセルロースの例としては、Ucare Polymer JR30M、JR400、JR125、LR400、及びLK400ポリマーの商品名で販売されるものなどのINCI名ポリクオタニウム10のもの;その全てがAmerchol Corporation(Edgewater NJ)によって販売されるSoftcat SK TMの商品名で販売されるものなどのポリクオタニウム67;並びにNational Starch and Chemical Company(Edgewater NJ)から入手可能なCelquat H200及びCelquat L−200の商品名で販売されるものなどのポリクオタニウム4、が挙げられる。他の好適な多糖類としては、グリシジルC12〜C22アルキルジメチルアンモニウムクロリドで四級化されたヒドロキシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。このような多糖類の例としては、商品名Quaternium LM200でAmerchol Corporation(Edgewater NJ)から販売されているものなど、INCI名ポリクオタニウム24のポリマーが挙げられる。カチオン性デンプンとは、pH3の水溶液中で正味の正電荷を有するデンプンを提供するように化学修飾されたデンプンを指す。この化学修飾には、デンプン分子中へのアミノ及び/又はアンモニウム基の付加が挙げられるが、これに限定されない。これらのアンモニウム基の非限定的な例としては、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、又はジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基を挙げることができるが、これらに限定されない。化学修飾前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。このデンプンの供給源の非限定的な例としては、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ワキシーコーンスターチ、オートムギデンプン、キャッサバ(cassaya)デンプン、もち麦、もち米(waxy rice)デンプン、グルテン状ライススターチ、もち米(sweet rice)デンプン、アミオカ、バレイショデンプン、タピオカデンプン、オートムギデンプン、サゴデンプン、もち米、又はこれらの混合物を挙げることができる。カチオン性デンプンの非限定的な例としては、カチオン性トウモロコシデンプン、カチオン性タピオカ、カチオン性バレイショデンプン、又はこれらの混合物が挙げられる。カチオン性デンプンは、アミラーゼ、アミロペクチン、又はマルトデキストリンを含み得る。カチオン性デンプンは、1種以上の更なる修飾を含んでもよい。例えば、これらの修飾には、架橋、安定化反応、リン酸化反応、加水分解、架橋が挙げられ得る。安定化反応としては、アルキル化及びエステル化を挙げることができる。本組成物において使用するのに好適なカチオン性デンプンは、Cerestarから商標名CBOND(登録商標)として、及びNational Starch and Chemical Companyから商標名CATO(登録商標)2Aとして市販されている。カチオン性ガラクトマンナンとしては、カチオン性グアーガム又はカチオン性ローカストビーンガムが挙げられる。カチオン性グアーガムの例は、ヒドロキシプロピルグアーの第四級アンモニウム誘導体であり、Rhodia,Inc(Cranbury NJ)から入手可能な商標名Jaguar C13及びJaguar Excel、並びにAqualon(Wilmington,DE)によりN−Hanceとして販売されているものなどである。
【0179】
一態様では、合成カチオン性ポリマーは送達改善剤として使用することができる。これらのポリマーの分子量は、約2,000〜約5,000,000kDの範囲に及ぶ場合がある。合成ポリマーとしては、次の一般構造式を持つ合成付加ポリマーが挙げられる。
【0180】
【化16】
式中、各R11は、独立して、水素、C〜C12アルキル、置換又は非置換フェニル、置換又は非置換ベンジル、−OR、あるいは−C(O)ORであり得る(式中、Rは、水素、C〜C24アルキル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる)。一態様では、R11は、水素、C〜Cアルキル、又は−OR、又は−C(O)ORであり得る。
【0181】
式中、各R12は、水素、ヒドロキシル、ハロゲン、C〜C12アルキル、−OR、置換又は非置換フェニル、置換又は非置換ベンジル、炭素環、複素環、及びこれらの組み合わせからなる群から独立して選択されてよい。一態様では、R12は、水素、C〜Cアルキル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
【0182】
各Zは、独立して、水素、ハロゲン;直鎖又は分枝鎖のC〜C30アルキル、ニトリロ、N(R13−C(O)N(R13;−NHCHO(ホルムアミド);−OR13、−O(CHN(R13、−O(CH(R13X−、−C(O)OR14;−C(O)N−(R13;−C(O)O(CHN(R13、−C(O)O(CH(R13X、−OCO(CHN(R13、−OCO(CH(R13、−C(O)NH(CHN(R13、−C(O)NH(CH(R13、−(CHN(R13、−(CH(R13であり得る。
各R13は、水素、C〜C24アルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、ベンジル、置換ベンジル、及びこれらの組み合わせからなる群から独立して選択されてよい。
各R14は、独立して、水素、C〜C24アルキル、
【0183】
【化17】
からなる群から選択され、式中、mは0〜1,000であり、R15は、独立して、水素、C〜Cアルキル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
及びこれらの組み合わせに供された毛髪に適用可能である。
【0184】
Xは水溶性アニオンであり得、nは約1〜約6であり得る。
【0185】
Zはまた、第四級アンモニウムイオンを含有する非芳香族窒素複素環、N−オキシド部分を含有する複素環、1つ以上の窒素原子が四級化されていてよい、複素環を含有する芳香族窒素、少なくとも1つの窒素原子がN−オキシドであり得る芳香族窒素含有複素環、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。複素環式Z単位を含有する追加の重合性モノマーの非限定例としては、1−ビニル−2−ピロリジノン、1−ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール、2−ビニル−1,3−ジオキソラン、4−ビニル−1−シクロヘキセン1,2−エポキシド、並びに2−ビニルピリジン、2−ビニルピリジンN−オキシド、4−ビニルピリジン4−ビニルピリジンN−オキシドが挙げられる。
【0186】
カチオン電荷をその場で形成するように生成可能なZ単位の非限定的な例は、−NHCHO単位、ホルムアミドであり得る。配合者は、ホルムアミド単位を含むポリマー又はコポリマーを調製することができ、その一部は後に加水分解されてビニルアミン等価物を形成する。
【0187】
ポリマー又はコポリマーには、環状重合性モノマーから誘導される1つ以上の環状ポリマー単位を含有させてもよい。環状重合性モノマーの一例として、ジメチルジアリルアンモニウムがある。
【0188】
好適なコポリマーは、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、ビニルアミン及びその誘導体、アリルアミン及びその誘導体、ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール及びジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される1種以上のカチオン性モノマーと、任意に、アクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、C〜C12アルキルアクリレート、C〜C12ヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、C〜C12アルキルメタクリレート、C〜C12ヒドロキシアルキルメタクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルキルエーテル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール及び誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレート、イタコン酸、フマル酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパン−スルホン酸(HAPS)及びこれらの塩、アリルスルホン酸及びこれらの塩、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)及びこれらの塩、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される第2のモノマーと、から作製され得る。ポリマーは、任意に架橋されていてもよい。好適な架橋モノマーとしては、エチレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、及びブタジエンが挙げられる。
【0189】
一態様では、合成ポリマーは、ポリ(アクリルアミド−コ−ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド−コ−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(アクリルアミド−コ−N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート−コ−ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート−コ−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド−コ−ジアリルジメチルアンモニウムクロリド−コ−アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド−コ−アクリル酸)である。その他の好適な合成ポリマーの例は、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−5、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−8、ポリクオタニウム−11、ポリクオタニウム−14、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−28、ポリクオタニウム−30、ポリクオタニウム−32、及びポリクオタニウム−33である。
【0190】
その他のカチオン性ポリマーとしては、ポリエチレンアミン及びその誘導体、並びにポリアミドアミン−エピクロロヒドリン(PAE)樹脂が挙げられる。一態様では、ポリエチレン誘導体は、商標名Lupasol SKで市販の、ポリエチレンイミンのアミド誘導体であり得る。アルコキシル化ポリエトレンイミン(polyethlenimine)、アルキルポリエチレンイミン、及び四級化ポリエチレンイミンも含まれる。これらのポリマーはL.L.Chan編のWet Strength Resins And Their Applications,TAPPI Press(1994)に記載されている。ポリマーの重量平均分子量は、一般に、サイズ排除クロマトグラフィーによりポリエチレンオキシド標準と比較してRI検出で測定したとき、約10,000〜約5,000,000、又は約100,000〜約200,000、又は約200,000〜約1,500,000ダルトンである。使用する移動相は、0.4モルのMEA、0.1モルのNaNO、3%の酢酸の20%メタノール溶液であり、Waters Linear Ultrahdyrogelカラムを2本直列に接続させて用いる。カラム及び検出器は40℃に保持する。流量は0.5mL/分に設定する。
【0191】
別の態様では、付着助剤は、ポリ(アクリルアミド−N−ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体を含み得る。この態様では、付着助剤は、BTC Specialty Chemicals(BASF Group(Florham Park,N.J.))から入手可能な商標名Sedipur(登録商標)として販売されているものであり得る。一実施形態では、付着助剤は、商品名Rheovis CDEでCIBAから販売されているカチオン性のアクリル系ホモポリマーである。
【0192】
界面活性剤:本発明の製品は、約0.11重量%〜80重量%の界面活性剤を含んでもよい。一態様において、かかる組成物は、約5重量%〜50重量%の界面活性剤を含んでもよい。使用される界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、双性イオン性、両性、若しくはカチオン性の種類のものであってもよく、又はこれらの種類の界面活性剤の相容性混合物を含んでもよい。
【0193】
布地ケア製品が洗濯洗剤である場合、アニオン性及び非イオン性界面活性剤が通常使用される。一方、布地ケア製品が布地柔軟剤である場合、カチオン性界面活性剤が通常使用される。
【0194】
有用なアニオン性界面活性剤は、それら自体がいくつかの異なる種類のものであってよい。例えば、高級脂肪酸類の水溶性塩、すなわち「石鹸」は、本明細書の組成物において有用なアニオン性界面活性剤である。これは、約8〜約24個の炭素原子、又は更には約12〜約18個の炭素原子を含有する高級脂肪酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルキロールアンモニウム塩などのアルカリ金属石鹸を含む。石鹸は、油脂の直接鹸化によって、又は遊離脂肪酸の中和によって作製することができる。特に有用なものは、ココヤシ油及び獣脂から誘導される脂肪酸の混合物のナトリウム塩及びカリウム塩、すなわち、ナトリウム又はカリウムタロー及びココヤシ石鹸である。
【0195】
有用なアニオン性界面活性剤としては、水溶性塩、特に約10〜約20個の炭素原子を含有するアルキル基及びスルホン酸又はスルホン酸エステル基を分子構造の中に有する有機イオウ反応生成物のアルカリ金属、アンモニウム及びアルキロールアンモニウム(例えば、モノエタノールアンモニウム又はトリエタノールアンモニウム)塩が挙げられる。(用語「アルキル」に含まれるのは、アリール基のアルキル部分である)。この群の合成界面活性剤の例は、アルキルサルフェート及びアルキルアルコキシサルフェート、特に高級アルコール(C〜C18の炭素原子)を硫酸化することにより得られるものである。
【0196】
本明細書におけるその他の有用なアニオン性界面活性剤としては、脂肪酸基に約6〜20個の炭素原子、エステル基に約1〜10個の炭素原子を含有する、α−スルホン化脂肪酸のエステルの水溶性塩;アシル基に約2〜9個の炭素原子、アルカン部分に約9〜約23個の炭素原子を含有する、2−アシルオキシ−アルカン−1−スルホン酸の水溶性塩;約12〜24個の炭素原子を含有するオレフィンスルホネートの水溶性塩;及びアルキル基に約1〜3個の炭素原子、アルカン部分に約8〜20個の炭素原子を含有する、β−アルキルオキシアルカンスルホネートが挙げられる。
【0197】
別の実施形態では、アニオン性界面活性剤は、C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤;C10〜C20アルキルサルフェート界面活性剤と、1〜30の平均アルコキシル化度を有するC10〜C18アルキルアルコキシサルフェート界面活性剤(アルコキシはC〜C鎖及びこれらの混合物を含む);中鎖分枝状アルキルサルフェート界面活性剤;1〜30の平均アルコキシル化度を有する中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート界面活性剤(アルコキシはC〜C鎖及びこれらの混合物を含む);1〜5の平均アルコキシル化度を有するC10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート;C12〜C20メチルエステルスルホネート界面活性剤、C10〜C18 α−オレフィンスルホネート界面活性剤、C〜C20スルホサクシネート界面活性剤、及びこれらの混合物を含み得る。
【0198】
アニオン性界面活性剤に加えて、本発明の布地ケア組成物は、非イオン性界面活性剤を更に含有してもよい。本発明の組成物は、組成物の最大約30重量%、あるいは約0.01重量%〜約20重量%、あるいは約0.1重量%〜約10重量%の非イオン性界面活性剤を含有することができる。一実施形態では、非イオン性界面活性剤は、エトキシル化非イオン性界面活性剤を含んでもよい。
【0199】
本明細書において使用するのに適したものは、式R(OCOH(式中、Rは、約8〜約20個の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素ラジカル、及びアルキル基が約8〜約12個の炭素原子を含有するアルキルフェニルラジカルからなる群から選択され、nの平均値は約5〜約15である)のエトキシル化アルコール及びエトキシル化アルキルフェノールである。材料はまた、プロポキシ化アルコール類及びプロポキシ化アルキルフェノール類であってもよく、このようなプロポキシ化材料及びエトキシル化材料の混合物が使用されてもよい。更に、このような材料は、プロポキシ化及びエトキシル化されてもよい。
【0200】
好適な非イオン性界面活性剤は、R(OCOHの式で表されるものであり、式中、RはC10〜C16のアルキル基又はC〜C12のアルキルフェニル基であり、nは3〜約80である。一態様では、特に有用な材料は、C〜C15アルコールと、アルコール1モルあたり約5〜約20モルのエチレンオキシドと、の縮合生成物である。
【0201】
更なる好適な非イオン性界面活性剤としては、N−メチルN−1−デオキシグルシチルココアミド及びN−メチルN−1デオキシグルシチルオレアミドなどのポリヒドロキシ脂肪酸アミド、並びにアルキル多糖類が挙げられる。
【0202】
本発明の布地ケア組成物は、組成物の最大約30重量%、あるいは約0.01重量%〜約20重量%、あるいは約0.1重量%〜約20重量%のカチオン性界面活性剤を含有することができる。本発明の目的に対して、カチオン性界面活性剤には、布地ケア効果をもたらすことができるものが挙げられる。有用なカチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、脂肪族アミン、第四級アンモニウム界面活性剤、及びイミダゾリン第四級アンモニウム化合物材料が挙げられる。
【0203】
いくつかの実施形態では、有用なカチオン性界面活性剤は、以下の一般式(IV)を有する。
【0204】
【化18】
(a)R及びRはそれぞれ個々にC〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、ベンジル、−−(C2nO)H、式中、
i.xは約2〜約5の値を有し、
ii.nは約1〜4の値を有する)の群から選択され、
(b)R及びRはそれぞれ、
i.C〜C22アルキルであるか、又は
ii.Rは、C〜C22アルキルであり、Rは、C〜C10アルキル、C〜C10ヒドロキシアルキル、ベンジル、−−(C2nO)H、式中、
1.xは2〜5の値を有し、
2.nは1〜4の値を有する)の群から選択され、
(c)Xは、アニオンである。
【0205】
布地柔軟剤活性物質:本発明の組成物は、組成物の最大約30重量%、あるいは約0.01重量%〜約20重量%、あるいは約0.1重量%〜約20重量%の布地柔軟剤活性物質を含有することができる。液体布地ケア組成物、例えば布地柔軟化組成物(DOWNY(登録商標)又はLENOR(商標)に含有されるものなど)は、布地柔軟化活性物質を含む。布地柔軟剤活性物質の1つの部類として、カチオン性界面活性剤が挙げられる。
【0206】
カチオン性界面活性剤の例としては、第四級アンモニウム化合物が挙げられる。代表的な第四級アンモニウム化合物としては、アルキル化第四級アンモニウム化合物、環状又は環式第四級アンモニウム化合物、芳香族第四級アンモニウム化合物、ジ第四級アンモニウム化合物、アルコキシル化第四級アンモニウム化合物、アミドアミン第四級アンモニウム化合物、エステル第四級アンモニウム化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。最終布地柔軟化組成物(小売りに好適)は、最終組成物の約1.5重量%〜約50重量%、あるいは約1.5重量%〜約30重量%、あるいは約3重量%〜約25重量%、あるいは約3重量%〜約15重量%の布地柔軟化活性物質を含む。一実施形態では、布地柔軟化組成物は、いわゆるリンス添加組成物である。そのような実施形態では、組成物は、洗浄性界面活性剤を実質的に含まない、あるいはアニオン性界面活性剤を実質的に含まない。別の実施形態では、布地柔軟化組成物のpHは、約pH3〜約9である。別の実施形態では、布地柔軟化組成物のpHは、約pH2〜約3である。pHは、塩酸又はギ酸などの酸を使用することにより調整することができる。
【0207】
更に別の実施形態では、布地柔軟化活性物質は、DEEDMAC(例えば、ジタローオイルエタノールエステルジメチルアンモニウムクロリド)である。DEEDMACは、モノ及びジ−脂肪酸エタノールエステルジメチル第四級アンモニウムを意味し、モノ及びジ−エステル化合物を形成し、続いてアルキル化剤で四級化するための、直鎖脂肪酸、メチルエステル、及び/又はトリグリセリド(例えば、獣脂、パーム油等の動物性及び/又は植物性の油脂)並びにメチルジエタノールアミンの反応生成物である。
【0208】
一態様では、布地柔軟剤活性物質は、16〜20個の炭素原子、好ましくは16〜18個の炭素原子の脂肪酸部分の平均鎖長を有し、15〜25、あるいは18〜22、あるいは約19〜約21、あるいはこれらの組み合わせである遊離脂肪酸について計算されるヨウ素価(IV)を有する、ビス−(2−ヒドロキシエチル)−ジメチルアンモニウムクロリド脂肪酸エステルである。ヨウ素価は、100gの脂肪酸の二重結合の反応により消費されるヨウ素の量(グラム)であり、ISO 3961の方法により測定される。
【0209】
特定の態様では、布地柔軟化活性物質は、構造5の化合物を含む。
【0210】
【化19】
式中、各R18及びR19は、それぞれ独立してC15〜C17であり、C15〜C17は不飽和又は飽和、分枝状又は直鎖状、置換又は非置換である。
【0211】
いくつかの態様において、布地柔軟化活性物質は、1.85〜1.99の脂肪酸部分対アミン部分のモル比と、16〜18個の炭素原子の脂肪酸部分の平均鎖長と、0.5〜60の、遊離脂肪酸について計算された脂肪酸部分のヨウ素価と、を有する、ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルアンモニウムメチルサルフェート脂肪酸エステルを含む。
【0212】
いくつかの態様において、布地柔軟化活性物質は、主な活性物質として、次式の化合物を含む。
{R4−m−N−[(CH−Y−R}A (構造6)
式中、各R置換基は、水素、短鎖C〜C、好ましくはC〜Cのアルキル基若しくはヒドロキシアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチルなど、ポリ(C2〜3アルコキシ)、好ましくはポリエトキシ、ベンジル、又はこれらの混合物のいずれかであり、各mは、2又は3であり、各nは、1〜約4、好ましくは2であり、各Yは、−O−(O)C−、−C(O)−O−、−NR−C(O)−、又は−C(O)−NR−であり、各R中の炭素数の合計(Yが−O−(O)C−又は−NR−C(O)−である場合は1を加える)は、C12〜C22、好ましくはC14〜C20であり、各Rは、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基であり、Aは、任意の柔軟剤相溶性アニオン、好ましくは、塩化物、臭化物、メチルサルフェート、エチルサルフェート、サルフェート、及びニトレート、より好ましくは、塩化物又はメチルサルフェートとすることができる。
【0213】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は次の一般式を有する。
[RCHCH(YR)(CHYR)]A
式中、各Y、R、R及びAは、上記と同じ意味を有する。このような化合物としては、以下の式を有するものが挙げられる。
[CH(+)[CHCH(CHO(O)CR)O(O)CR]C1(−) (構造7)
式中、各Rは、メチル基又はエチル基であり、好ましくは、各Rは、C15〜C19の範囲である。本明細書で使用するとき、ジエステルが指定されている場合、それは、存在するモノエステルを含み得る。
【0214】
好ましいDEQA(2)の例は、式1,2−ジ(アシルオキシ)−3−トリメチルアンモニオプロパンクロリドを有する「プロピル」エステル四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質である。
【0215】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は次の式を有する。
[R4−m−N−R]A (構造8)
式中、各R、R、及びAは、上記と同じ意味を有する。
【0216】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は次の式を有する。
【0217】
【化20】
式中、各R、R、及びAは、上記で与えられた定義を有し、各Rは、C1〜6のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、Gは、酸素原子又は−NR−基である。
【0218】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は次の式を有する。
【0219】
【化21】
式中、R、R、及びGは、上記のように定義される。
【0220】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は、脂肪酸とジアルキレントリアミンとの、例えば、モル比約2:1の縮合反応生成物であり、この反応生成物は次式の化合物を含有する。
−C(O)−NH−R−NH−R−NH−C(O)−R (構造11)
式中、R、Rは、上記のように定義され、各Rは、C1〜6のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、この反応生成物は任意に、ジメチルサルフェートなどのアルキル化剤の添加によって、四級化することができる。
【0221】
いくつかの態様では、好ましい布地柔軟化活性物質は次の式を有する。
[R−C(O)−NR−R−N(R)−R−NR−C(O)−R (構造12)
式中、R、R、R、R、及びAは、上記のように定義される。
【0222】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は、脂肪酸とヒドロキシアルキルアルキレンジアミンとの、モル比約2:1の反応生成物であり、この反応生成物は次式の化合物を含有する。
−C(O)−NH−R−N(ROH)−C(O)−R (構造13)
式中、R、R、及びRは、上記のように定義される。
【0223】
いくつかの態様では、布地柔軟化活性物質は次の式を有する。
【0224】
【化22】
式中、R、R、R、及びAは、上記のように定義される。
【0225】
いっそう更なる態様では、布地柔軟化活性物質は、次の式(構造15)を含み得る。
【0226】
【化23】
(式中、
は、C2〜3アルキル基、一態様では、エチル基を含んでよく、
及びXは、独立して、C1〜6直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル基、一態様では、メチル、エチル又はイソプロピル基を含んでよく、
及びRは、独立して、C8〜22直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル基を含んで
よく、
A及びBが、独立して、−O−(C=O)−、−(C=O)−O−及びこれらの混合物からなる群から選択され、一態様では−O−(C=O)−であることを特徴とする。
【0227】
構造6の非限定的な例は、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)N−メチルアンモニウムメチルサルフェートである。
【0228】
構造7の非限定的な例は、1,2ジ(ステアロイル−オキシ)3トリメチルアンモニウムプロパンクロリドである。
【0229】
構造8の非限定的な例は、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェートなどの、ジアルキレンジメチルアンモニウム塩である。本発明で使用可能な市販のジアルキレンジメチルアンモニウム塩の例は、Evonik Corporationから商標名Adogen(登録商標)472として入手可能なジオレイルジメチルアンモニウムクロリド、及びAkzo Nobel Arquad 2HT75から入手可能なジハードタロージメチルアンモニウムクロリドである。
【0230】
構造9の非限定的な例は、Witco Corporationから商品名Varisoft(登録商標)で市販されている、1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェートであり、式中、Rは、非環式脂肪族C15〜C17炭化水素基であり、Rはエチレン基であり、GはNH基であり、Rはメチル基であり、Aはメチルサルフェートアニオンである。
【0231】
構造10の非限定的な例は、1−タローイルアミドエチル−2−タローイルイミダゾリンであり、式中、Rは、非環式脂肪族C15〜C17炭化水素基であり、Rはエチレン基であり、GはNH基である。
【0232】
構造11の非限定的な例は、脂肪酸とジエチレントリアミンとの、約2:1の分子比での反応生成物であり、この反応生成混合物は、次式のN,N”−ジアルキルジエチレントリアミンを含有する。
−C(O)−NH−CHCH−NH−CHCH−NH−C(O)−R
式中、R−C(O)は、Henkel Corporationから入手可能なEmersol(登録商標)223LL又はEmersol(登録商標)7021などの、植物源又は動物源由来の市販の脂肪酸のアルキル基であり、R及びRは、二価のエチレン基である。
【0233】
構造12の非限定的な例は、次式を有するジ脂肪アミドアミン系柔軟剤である。
[R−C(O)−NH−CHCH−N(CH)(CHCHOH)−CHCH−NH−C(O)−RCHSO
式中、R−C(O)は、Witco Corporationから、例えば商品名Varisoft(登録商標)222LTで市販されている、アルキル基である。
【0234】
構造12の例は、脂肪酸とN−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミンとの、約2:1の分子比での反応生成物であり、この反応生成混合物は、次式の化合物を含有する。
−C(O)−NH−CHCH−N(CHCHOH)−C(O)−R
式中、R−C(O)は、Henkel Corporationから入手可能なEmersol(登録商標)223LL又はEmersol(登録商標)7021などの、植物源又は動物源由来の市販の脂肪酸のアルキル基である。
【0235】
構造14の例は、次式を有するジ第四級化合物である。
【0236】
【化24】
式中、Rは脂肪酸に由来するものであり、この化合物は、Witco Companyから入手可能である。
【0237】
構造15を含む布地柔軟化活性物質の非限定的な例は、ジアルキルイミダゾリンジエステル化合物であり、化合物は、N−(2−ヒドロキシエチル)−1,2−エチレンジアミン又はN−(2−ヒドロキシイソプロピル)−1,2−エチレンジアミンと、脂肪酸でエステル化されたグリコール酸と、の反応生成物であり、脂肪酸は、(水素添加)タロー脂肪酸、ヤシ脂肪酸、水素添加ヤシ脂肪酸、オレイン酸、菜種脂肪酸、水素添加菜種脂肪酸、又は上記のものの混合物である。
【0238】
上に開示した柔軟剤活性物質の組み合わせが、本発明での使用に好適であることが理解されるであろう。
【0239】
また、上記で開示されたいくつかの柔軟化活性物質は、コリン、脂肪酸、ヒドロキシアルキルアンモニウム塩、アンモニウム化合物を含むがこれらに限定されない様々な成分に分解する可能性があることも理解される。
【0240】
本明細書のカチオン性窒素塩において、アニオンAは、柔軟剤に相溶性を有する任意のアニオンであり、電気的中性をもたらす。ほとんどの場合、これらの塩において電気的中性をもたらすために使用されるアニオンは、強酸、特にハロゲン化物、例えば塩化物、臭化物、又はヨウ化物由来である。しかし、メチルサルフェート、エチルサルフェート、アセテート、ホルメート、サルフェート、カーボネートなど、その他のアニオンを使用してもよい。本明細書では、塩化物又はメチルサルフェートが、アニオンAとして好ましい。アニオンはまた、好ましさは劣るが、二重荷電を運んでもよいが、その場合、Aは半分の基を表す。
【0241】
布地ケア有益剤
本明細書に開示される組成物は、布地ケア有益剤を含んでもよい。本明細書で使用するとき、「布地ケア有益剤」とは、水分散性又は非水溶性であり、布地柔軟化、色の保護、毛玉/毛羽立ち低減、抗摩耗、抗皺、香料長寿命化などのような布地ケア効果を衣類及び布地、特に木綿衣類及び布地にもたらすことができる成分を指す。
【0242】
これらの布地ケア有益剤は、典型的には25℃において蒸留水中100g/L未満、好ましくは10g/L未満の溶解度を有する。布地ケア有益剤の溶解度が10g/L超である場合、布地ケア有益剤は洗浄液中で可溶性のままであり、その結果、布地に付着しないと考えられている。
【0243】
本明細書で有用な非水溶性布地ケア有益剤の例としては、分散性ポリオレフィン、ポリマーラテックス、オルガノシリコーン、香料又はその他の活性マイクロカプセル、及びこれらの混合物が挙げられる。布地ケア有益剤は、エマルション、ラテックス、分散液、懸濁液、ミセルなどの形態、好ましくはマイクロエマルション、膨潤ミセル又はラテックスの形態にすることができる。このように、それらは約1nm〜100μm、好ましくは約5nm〜10μmの広範囲の粒径を有することができる。マイクロエマルションの粒径は、Leeds & Northrup Microtrac UPA粒径測定器(particle sizer)を用いるなどの従来の方法で測定することができる。
【0244】
乳化剤、分散剤及び懸濁剤が用いられてもよい。乳化剤、分散剤又は懸濁剤と布地ケア有益剤の重量比は、約1:100〜約1:2である。好ましくは、この重量比は約1:50〜1:5の範囲である。本発明の非水溶性布地ケア有益剤の製造には、ポリマーエマルションの製造又はポリマーラテックスのエマルション重合に適したどの界面活性剤を使用してもよい。好適な界面活性剤には、アニオン性、カチオン性、及び非イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0245】
シリコーン
好適なオルガノシリコーンとしては、(a)ポリジメチルシロキサン(PDMS)などの非官能化シリコーン、並びに(b)アミノ、アミド、アルコキシ、アルキル、フェニル、ポリエーテル、アクリレート、シリコーンヒドリド、メルカプトプロイル(mercaptoproyl)、カルボキシレート、サルフェートホスフェート、四級化窒素、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の官能基を有するシリコーンのような官能化シリコーンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0246】
典型的な実施形態では、本明細書で使用するのに好適なオルガノシリコーンは、25℃で約10〜約2,000,000mm/s(約10〜約2,000,000CSt(センチストークス))の範囲の粘度を有する。別の態様では、好適なオルガノシリコーンは、25℃で約10〜約800,000mm/s(約10〜約800,000CSt)の粘度を有する。
【0247】
(a)ポリジメチルシロキサン(PDMS)は、Cosmetics and Toiletriesに記載されている。これらは、直鎖、分枝鎖、環式、グラフト又は架橋又は環状構造体にすることができる。いくつかの実施形態では、洗剤組成物は、25℃で約100〜約700,000mm/s(約100〜約700,000CSt)の粘度を有するPDMSを含む。
【0248】
(b)代表的な官能化シリコーンとしては、アミノシリコーン、アミドシリコーン、シリコーンポリエーテル、アルキルシリコーン、フェニルシリコーン及び四級シリコーンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0249】
本発明に使用するのに適した官能化シリコーンは、次の一般式を有する:
【0250】
【化25】
(式中、
mは、4〜50,000、好ましくは10〜20,000であり、
kは、1〜25,000、好ましくは3〜12,000であり、
各Rは、H又はC〜Cアルキル又はアリール基、好ましくはC〜Cアルキル、より好ましくはメチル基であり、
Xは、次式を有する連結基であり、
i)−(CH−(式中、pは2〜6、好ましくは2〜3である)、
ii)
【0251】
【化26】
式中、qは0〜4、好ましくは1〜2である、
iii)
【0252】
【化27】
Qは、次式を有する:
i)−NH、−NH−(CH−NH(式中、rは1〜4、好ましくは2〜3である)、又は
ii)−(O−CHR−CH−Z(式中、sは1〜100、好ましくは3〜30であり、
式中、Rは、H又はC〜Cアルキル、好ましくはH又はCHであり、Zは、−OR、−OC(O)R、−CO−R−COOH、−SO、−PO(OH)、及びこれらの混合物からなる群から選択され、更に、式中、Rは、H、C〜C26アルキル又は置換アルキル、C〜C26アリール又は置換アリール、C〜C26アルキルアリール又は置換アルキルアリール基であり、好ましくは、Rは、H、メチル、エチルプロピル、又はベンジル基であり、Rは、−CH−又は−CHCH−基である)、並びに
iii)
【0253】
【化28】
iv)
【0254】
【化29】
(式中、nは1〜4、好ましくは2〜3であり、Rは、C〜Cアルキル、好ましくはメチルである)。
【0255】
本発明で有用なオルガノシリコーンの別の部類は、次の一般式の修飾ポリアルキレンオキシドポリシロキサンである。
【0256】
【化30】
式中、Qは、NH又は−NHCHCHNHであり、Rは、H、又はC〜Cアルキルであり、rは、0〜1000であり、mは、4〜40,000であり、nは、3〜35,000であり、p及びqは、2〜30から独立して選択される整数である。
【0257】
r=0である場合、ポリアルキレンオキシドを含むかかるポリシロキサンの非限定的な例としては、GE Silicones(Wilton,CT)から入手可能なSilwet(登録商標)L−7622、Silwet(登録商標)L−7602、Silwet(登録商標)L−7604、Silwet(登録商標)L−7500、Magnasoft(登録商標)TLC、Noveon Inc.(Cleveland OH)から入手可能なUltrasil(登録商標)SW−12及びUltrasil(登録商標)DW−18シリコーン、Dow Corning(Midland,MI)から入手可能なDC−5097、FF−400(登録商標)がある。追加の例は、全てShin Etsu Silicones(日本、東京)から入手可能なKF−352(登録商標)、KF−6015(登録商標)及びKF−945(登録商標)である。
【0258】
r=1〜1000である場合、この部類のオルガノシリコーンの非限定的な例としては、いずれもNoveon Inc.(Cleveland OH)から入手可能なUltrasil(登録商標)A21及びUltrasil(登録商標)A−23、Dow Corning Toray Ltd.(日本)のBY16−876(登録商標)、並びにShin Etsu Corporation(日本、東京)のX22−3939A(登録商標)がある。
【0259】
本明細書で有用なオルガノシリコーンの第3の部類は、次の一般式の変性ポリアルキレンオキシドポリシロキサンである。
【0260】
【化31】
式中、mは、4〜40,000であり、nは、3〜35,000であり、p及びqは、2〜30から独立して選択される整数であり、Zは、
i.
【0261】
【化32】
(式中、RはC1〜24アルキル基である)
ii.
【0262】
【化33】
(式中、Rは、CH、又はCHCHである)
iii.−SO
iv.
【0263】
【化34】
v.
【0264】
【化35】
(式中、RはC1〜C22アルキルであり、A−は適切なアニオン、好ましくはClである)
vi.
【0265】
【化36】
(式中、RはC1〜C22アルキルであり、A−は適切なアニオン、好ましくはClである)から選択される。
【0266】
別の部類のシリコーンは、カチオン性シリコーンである。これらは典型的にはジアミンをエポキシドと反応させることで生成される。これらは、Magnasoft(登録商標)Prime、Magnasoft(登録商標)HSSD、Silsoft(登録商標)A−858(全てGE Siliconesより)の商品名で市販されている。
【0267】
別の態様では、官能化シロキサンポリマーはシリコーン−ウレタンを含んでよい。一態様では、シリコーン−ウレタンの合成は、その鎖の末端にヒドロキシ官能基又はアミン官能基を含有するポリシロキサン(例えば、α,ω−ジヒドロキシアルキルポリジメチルシロキサン、又はα,ω−ジアミノアルキルポリジメチルシロキサン、又はα−アミノ,ω−ヒドロキシアルキルポリジメチルシロキサン)とジイソシアネートとの間で従来の重縮合反応を伴う。別の態様では、その鎖の末端にヒドロキシアルキル官能基又はアミノアルキル官能基を含有するオルガノポリシロキサンオリゴマーを有機ジオール又はジアミンカップリング剤と相溶性溶媒中で混合することができる。この混合物は次いでジイソシアネートと反応させることができる。シリコーン−ウレタンは、Wacker SiliconesからSLM−21200の商品名で市販されている。
【0268】
本発明の組成物の一実施形態は、オルガノシリコーンエマルションを含有し、このオルガノシリコーンエマルションは乳化剤(典型的にはアニオン性界面活性剤)の存在下で好適な担体(典型的には水)の中に分散したオルガノシリコーンを含む。
【0269】
別の実施形態では、オルガノシリコーンはマイクロエマルションの形態である。このオルガノシリコーンマイクロエマルションは、約1nm〜約150nm、又は約10nm〜約100nm、又は約20nm〜約50nmの範囲の平均粒径を有し得る。マイクロエマルションは、従来のマクロエマルション(約1〜20μmの平均粒径)より安定しており、製品に組み込まれると、その結果得られる製品は好ましい透明な外観を有する。より重要なことに、この組成物が典型的な水性洗浄環境において使用されると、この組成物の乳化剤は希釈されてしまい、その結果、マイクロエマルションをもはや維持できなくなり、オルガノシリコーンが合着して約1マイクロメートル超の平均粒径を有するかなり大きな液滴を形成する。選択されたオルガノシリコーンは、非水溶性であるか又は限られた水中溶解度を有するので、それらは洗浄液から抜け出して(crash out)、その結果、布地へのより効率的な沈着及び布地ケア効果の向上をもたらす。代表的な浸漬洗浄環境において、この組成物は過剰な水と混合されて洗浄液を形成し、この洗浄液は典型的には10:1〜400:1の範囲の水対組成物の重量比を有する。
【0270】
この組成物の典型的な実施形態は、担体中に、組成物の約0.01重量%〜約10重量%のオルガノシリコーンと、有効量の乳化剤と、を含む。「有効量の」乳化剤とは、担体、好ましくは水中で、オルガノシリコーンマイクロエマルションを生成するのに十分な量である。いくつかの実施形態では、乳化剤の量は、100重量部のオルガノシリコーンに対して約5〜約75重量部、又は約25〜約60重量部の範囲である。
【0271】
マイクロエマルションは、通常、マイクロエマルションの約10重量%〜約70重量%、又は約25重量%〜約60重量%の分散されたオルガノシリコーン、マイクロエマルションの約0.1重量%〜約30重量%、又は約1重量%〜約20重量%のアニオン性界面活性剤、任意に、マイクロエマルションの約0重量%〜約3重量%、又は約0.1重量%〜約20重量%の非イオン性界面活性剤、及び残部の水、並びに任意にその他の担体を含む。選択されたオルガノシリコーンポリマー(PDMS及びカチオン性シリコーンを除く、本明細書で上記に開示されたもの全て)は、マイクロエマルションの形成に好適である。これらの有機シリコーンは、「自己乳化シリコーン」と称されることがある。乳化剤、特にアニオン性界面活性剤が、組成物においてオルガノシリコーンマイクロエマルションの形成を補助するために添加されてもよい。任意に、洗浄効果をもたらす洗濯補助剤として有用な非イオン性界面活性剤もまた、マイクロエマルションの形成及び安定性を促進することができる。典型的な実施形態では、乳化剤の量は、この組成物の約0.05重量%〜約15重量%である。
【0272】
分散性オレフィン−布地ケア効果をもたらす全ての分散性ポリオレフィンは、本発明の組成物において布地ケア有益剤として使用できる。ポリオレフィンは、ワックス、エマルション、分散液又は懸濁液の形態であってよい。本明細書で有用なポリオレフィンの例を以下で考察する。
【0273】
ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせであり得る。カルボキシル、アルキルアミド、スルホン酸又はアミド基などの様々な官能基を含有するように、ポリオレフィンを少なくとも部分的に修飾してもよい。1つの実施形態では、ポリオレフィンは少なくとも部分的にカルボキシル変性されており、即ち言い換えれば、酸化されている。
【0274】
処方のし易さのために、分散性ポリオレフィンは、乳化剤の使用により水性媒質の中に分散されたポリオレフィンの懸濁液又はエマルションとして導入されてもよい。エマルションが使用されるとき、乳化剤は、アニオン性、カチオン性、若しくは非イオン性の界面活性剤、又はこれらの混合物を含め、どの好適な乳化剤であってもよい。ほとんどどの好適な界面活性剤も本発明の乳化剤として使用することができる。分散性ポリオレフィンは、乳化剤又は懸濁剤を用いて1:100〜約1:2の比で分散される。好ましくは、この比は約1:50〜1:5の範囲である。
【0275】
ポリオレフィン懸濁液又はエマルションは、約1重量%〜約60重量%、あるいは約10重量%〜約55重量%、あるいは約20重量%〜約50重量%のポリオレフィンを含み得る。
【0276】
好適なポリエチレンワックスは、これだけに限定するものではないが、Honeywell(A−Cポリエチレン)、Clariant(Velustrolエマルション)、及びBASF(LUWAX)などの供給元から市販されている。
【0277】
ポリマーラテックスーポリマーラテックスは、通常、1つ以上のモノマー、1つ以上の乳化剤、反応開始剤、及び当業者にはよく知られているその他の構成成分を含むエマルション重合プロセスによって製造される。布地ケア効果を提供する全てのポリマーラテックスを、本発明の非水溶性布地ケア有益剤として使用することができる。適切なポリマーラテックスの非限定的な例としては、以下のようなポリマーラテックスの製造に使用されるモノマーが挙げられる:(1)100%、すなわち純粋なブチルアクリレート、(2)少なくとも20%(重量モノマー比)のブチルアクリレートを含む、ブチルアクリレートとブタジエンとの混合物、(3)ブチルアクリレート及び20%未満(重量モノマー比)のその他のモノマー(ブタジエンを除く)、(4)C6以上のアルキル炭素鎖を有するアルキルアクリレート、(5)C6以上のアルキル炭素鎖を有するアルキルアクリレート及び50%(重量モノマー比)未満のその他のモノマー、(6)上述のモノマー系に添加される第3のモノマー(重量モノマー比20%未満)、及び(7)これらの組み合わせ。
【0278】
布地ケア有益剤として本明細書に用いるのに好適なポリマーラテックスとしては、約−120℃〜約120℃及び好ましくは約−80℃〜約60℃のガラス転移点を有するものが挙げられる。好適な乳化剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤が挙げられる。好適な反応開始剤には、ポリマーラテックス類のエマルション重合に適した全ての反応開始剤が含まれる。ポリマーラテックスの粒径は、約1nm〜約10μmにであることができ、好ましくは約10nm〜約1μmである。
【0279】
油性糖類誘導体
本発明の目的に関して、油性糖類誘導体には、布地ケア効果を供給できるものが挙げられる。一般的な種類の油性糖誘導体のうちの2つは、環状ポリオール(以下「CEP」)又は還元糖類(RSE)の液体又は軟質固体の誘導体であり、CEP又はRSE中の水酸基の35%〜100%がエステル化及び/又はエーテル化されていることから得られる。得られた誘導体CPE又はRSEは、少なくとも2個又はそれ以上のそのエステル又はエーテル基が独立してC〜C22アルキル又はアルケニル鎖に結合している。典型的には、CPE及びRSEは、3個以上のエステル又はエーテル基あるいはこれらの混合物を有する。
【0280】
いくつかの実施形態では、CPE又はRSEの2個以上のエステル又はエーテル基が、独立してC〜C22アルキル又はアルケニル鎖に結合していてもよい。C〜C22のアルキル鎖又はアルケニル鎖は直鎖であっても分枝鎖であってもよい。いくつかの実施形態では、約40%〜約100%のヒドロキシル基がエステル化又はエーテル化される。いくつかの実施形態では、約50%〜約100%のヒドロキシル基がエステル化又はエーテル化される。
【0281】
本発明に関連した場合、用語「環式ポリオール」は糖の全ての形態を包含する。いくつかの実施形態では、CPE及びRSEは単糖類及び二糖類から誘導される。有用な単糖類の非限定的な例としては、キシロース、アラビノース、ガラクトース、フルクトース、及びグルコースが挙げられる。有用な糖の非限定例はソルビタンである。有用な二糖類の非限定的な例としては、スクロース、ラクトース、マルトース、及びセロビオースが挙げられる。
【0282】
いくつかの実施形態では、CPE又はRSEは4個以上のエステル又はエーテル基を有する。環状CPEが二糖である場合には、二糖は3個以上のエステル又はエーテル基を有してもよい。いくつかの実施形態では、4個以上のエステル基を有するスクロースエステルが有用である。これらは、The Procter and Gamble Company(Cincinnati,Ohio)より入手可能なSEFOSE(登録商標)の商品名で市販されている。環状ポリオールが還元糖である場合、CPEの環が好ましくはCの位置に1個のエーテル基を有することが有利となり得る。残りの水酸基はアルキル基でエステル化される。
【0283】
ポリグリセロールエステル
布地ケア効果をもたらす全てのポリグリセロールエステル(PGE)を、本発明の組成物において布地ケア有益剤として使用できる。本発明に使用するのに適したポリグリセロールエステルは、次の一般式を有する:
【0284】
【化37】
(式中、各Rは、独立して、約10〜約22個の炭素原子の炭素鎖長を有する炭素鎖を含む脂肪酸エステル部分、H、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、nは、約1.5〜約6であってよく、PGEの平均エステル化率(%)は約20%〜約100%であってよく、PGEは、飽和又は不飽和であってよく、あるいはこれらの組み合わせを含み得る)。例示的な市販のPGEとしては、BASFより販売されるMazol(登録商標)PGO 31K、Mazol(登録商標)PGO 104K;Abitec Corp.より販売されるCaprol(登録商標)MPGO、Caprol(登録商標)ET;Daniscoより販売されるGrindsted(登録商標)PGE 382、Grindsted(登録商標)PGE 55、Grindsted(登録商標)PGE 60;Evonik Industriesより販売されるVaronic(登録商標)14、TegoSoft(登録商標)PC 31、Isolan(登録商標)GO 33、Isolan(登録商標)GI 34が挙げられる。
【0285】
アニオン性界面活性剤スカベンジャー
本組成物は、アニオン性界面活性剤スカベンジャーを含むことができる。界面活性剤スカベンジャーは、好ましくは水溶性のカチオン性及び/又は双性イオン性スカベンジャー化合物である。本明細書において有用なカチオン性及び/又は双性イオン性スカベンジャー化合物は、一般的に、四級化窒素原子又はアミン基を有している。適切なアニオン性界面活性剤スカベンジャーとしては、これらに限定されるものではないが、モノアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ジアルキル第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体、ポリマー性アミン、ポリ第四級アンモニウム化合物及びこれらのアミン前駆体が挙げられる。
【0286】
ビルダー−本組成物は、約0.1重量%〜80重量%のビルダーを含んでもよい。液体形態の組成物は、一般に、約1重量%〜10重量%のビルダー成分を含有する。顆粒形態の組成物は、一般に、約1重量%〜50重量%のビルダー成分を含有する。洗剤ビルダーは、当分野において周知であり、例えば、リン酸塩、並びに様々な有機及び無機の無リンビルダーを含有することができる。本明細書において有用な水溶性の無リン有機ビルダーには、様々なアルカリ金属、アンモニウム、並びに置換アンモニウムポリ酢酸塩、カルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、及びポリヒドロキシスルホン酸塩が挙げられる。ポリ酢酸塩ビルダー及びポリカルボン酸塩ビルダーの例には、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、オキシジコハク酸、メリト酸、ベンゼンポリカルボン酸及びクエン酸の、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、及び置換アンモニウム塩がある。他のポリカルボン酸塩ビルダーは、オキシジコハク酸塩、及び酒石酸モノコハク酸塩と酒石酸ジコハク酸塩との組み合わせを含むエーテルカルボン酸塩ビルダー組成物である。液体洗剤において使用されるビルダーは、クエン酸を含む。適切な無リン無機ビルダーとしては、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウ酸塩及び炭酸塩(炭酸、重炭酸、セスキ炭酸、四ホウ酸十水和物のナトリウム及びカリウム)が挙げられ、ケイ酸塩は、SiOとアルカリ金属酸化物との重量比が、約0.5〜約4.0又は約1.0〜約2.4である。ゼオライトなどのアルミノケイ酸塩もまた有用である。
【0287】
分散剤−本組成物は、約0.1重量%〜約10重量%の分散剤を含有してもよい。好適な水溶性有機物質は、ホモポリマー又はコポリマーの酸又はそれらの塩であり、ポリカルボン酸は、互いに2個以下の炭素原子程度に離れている少なくとも2個のカルボキシルラジカルを含み得る。分散剤は、ポリアミンのアルコキシル化誘導体及び/又は四級化誘導体であってもよい。
【0288】
酵素−本組成物は、クリーニング性能及び/又は布地ケア効果をもたらす、1種又は複数の洗剤酵素を含有してもよい。好適な酵素の例としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられる。典型的な組み合わせは、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をアミラーゼと組み合わせた混合液であってもよい。酵素は、その技術分野で教示される濃度、例えば、Novozymes及びGenencorなどの供給業者によって推奨される濃度で使用することができる。本組成物中での典型的な濃度は、約0.0001%〜約5%である。酵素が存在する場合、これらは非常に低い濃度、例えば、約0.001%以下で使用することができ、又は、酵素は、より重質の洗濯洗剤配合物中では、より高い濃度、例えば約0.1%以上の濃度で使用することができる。一部の消費者の「非生物的な」洗剤に対する好みにより、本組成物は、酵素含有及び酵素不含のいずれか又はその両方であってもよい。
【0289】
移染防止剤−本組成物はまた、組成物の約0.0001重量%、約0.01重量%、約0.05重量%から、組成物の約10重量%、約2重量%、又は更には約1重量%の、1種又は複数の移染防止剤(ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール、又はこれらの混合物など)を含むことができる。
【0290】
キレート剤−組成物は、約5%未満、又は約0.01%〜約3%の、シトレートなどのキレート剤;EDDS、EDTA及びDTPAなどの、窒素を含有するP−フリーのアミノカルボキシレート;ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸及びエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸などのアミノホスホネート;窒素フリーホスホネート、例えばHEDP;並びに漂白剤触媒系の使用で知られているものなどの一般的な部類の特定の大環状N−リガンド化合物などの、窒素又は酸素を含有するPフリーカルボキシレートフリーのキレート剤を含有し得る。
【0291】
増白剤−本組成物はまた、増白剤(「蛍光増白剤」とも呼ばれる)を含んでもよく、蛍光を呈する任意の化合物(UV光を吸収し「青色」の可視光として再放出する化合物など)を含むことができる。有用な増白剤の非限定例としては、スチルベンの誘導体又は4,4’−ジアミノスチルベン、ビフェニル、5員の複素環(トリアゾール、ピラゾリン、オキサゾール、イミジアゾールなど)、あるいは6員の複素環(クマリン、ナフタルアミド、s−トリアジンなど)が挙げられる。カチオン性、アニオン性、非イオン性、両性、及び双性イオン性増白剤を使用することができる。好適な増白剤としては、商標名Tinopal−UNPA−GX(登録商標)でCiba Specialty Chemicals Corporation(High Point,NC)により市販されているものが挙げられる。
【0292】
漂白系−本明細書において使用するのに好適な漂白系は、1種又は複数の漂白剤を含有する。好適な漂白剤の非限定的な例としては、触媒金属の錯体、活性化過酸素源、漂白活性化剤、漂白促進剤、光漂白剤、漂白酵素、フリーラジカル開始剤、H、次亜ハロゲン酸塩漂白剤、過ホウ酸塩及び/又は過炭酸塩を含む過酸素源、並びにその組み合わせが挙げられる。好適な漂白活性化剤には、テトラアセチルエチレンジアミン、オクタノイルカプロラクタム、ベンゾイルオキシベンゼンスルホネート、ノナノイルオキシベンゼン−スルホネート、ベンゾイルバレロラクタム、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネートなどの、過加水分解性エステル及び過加水分解性イミドが挙げられる。他の漂白剤としては、規定された安定度定数の遷移金属と配位子との金属錯体が挙げられる。
【0293】
構造化剤−本組成物は1種以上の構造化剤及び増粘剤を含有してもよい。任意の好適な濃度の構造化剤が有用であり得る。代表的な濃度としては、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、約0.1重量%〜約10重量%、又は約0.1重量%〜約3重量%が挙げられる。本明細書に用いるのに好適な構造化剤の非限定的な例として、結晶性ヒドロキシル含有安定化剤、トリヒドロキシステアリン、硬化油、又はこれらの改変物、及びこれらの組み合わせが挙げられる。一部の態様では、結晶性ヒドロキシル含有安定化剤は非水溶性のワックス様物質(脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪石鹸など)であってよい。他の態様では、結晶性ヒドロキシル含有安定化剤は、硬化ヒマシ油誘導体(例えばヒマシワックス)などのヒマシ油誘導体であってよい。市販の結晶性ヒドロキシル含有安定化剤としては、Rheox,Inc.のTHIXCIN(登録商標)が挙げられる。他の構造化剤としては、ガム及び他の類似の多糖類などの増粘構造化剤、例えばジェランガム、カラギーナンガム、並びに他の既知の種類の増粘剤及びレオロジー添加剤が挙げられる。この部類の例示の構造化剤としては、ガムタイプのポリマー(例えば、キサンタンガム)、ポリビニルアルコール及びその誘導体、セルロース及びその誘導体(セルロースエーテル及びセルロースエステルなど)、並びにタマリンドガム(例えば、キシログルカンポリマーを含む)、グアーガム、ローカストビーンガム(一部の態様ではガラクトマンナンポリマーを含む)、並びにその他の産業用ガム及びポリマーが挙げられる。
【0294】
構造化剤材料は、有益剤含有送達粒子を適切に懸濁するために添加される材料を含んでもよく、多糖類、ジェランガム、デンプン、誘導体化デンプン、カラギーナン、グアーガム、ペクチン、キサンタンガム、及びこれらの混合物、変性セルロース、例えば、加水分解酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、及びこれらの混合物、変性タンパク質、例えばゼラチン、水素添加及び非水素添加ポリアルケン、並びにこれらの混合物、無機塩、例えば、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸マグネシウム、塩化アルミニウム、過マンガン酸カリウム、ラポナイト粘土、ベントナイト粘土、及びこれらの混合物などの粘土、無機塩と組み合わせた多糖類、四級化高分子物質、例えば、ポリエーテルアミン、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジエステルジタローアンモニウムクロリド、イミダゾール、6.0未満のpKaを有する非イオン性ポリマー、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミンエトキシレート、ポリウレタンが挙げられる。このような物質は、以下から入手することができる:CP Kelco Corp(San Diego,California,USA)、Degussa AG(Dusseldorf,Germany)、BASF AG(Ludwigshafen,Germany)、Rhodia Corp.(Cranbury,New Jersey,USA)、Baker Hughes Corp.(Houston,Texas,USA)、Hercules Corp.(Wilmington,Delaware,USA)、Agrium Inc.(Calgary,Alberta,Canada)、ISP(New Jersey,U.S.A.)。構造化剤は、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメチルメタクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドからなる群から選択されるカチオン性モノマーを含むホモ及びコポリマーを含んでもよい。
【0295】
香料:任意の香料構成成分は、
(1)香料担体及びカプセル化香料組成物を含む、香料マイクロカプセル又は水分活性化香料マイクロカプセルであって、当該香料担体が、シクロデキストリン、デンプンマイクロカプセル、多孔質担体マイクロカプセル及びこれらの混合物からなる群から選択され得、当該カプセル化香料組成物が、低揮発性香料成分、高揮発性香料成分及びこれらの混合物を含み得る、香料マイクロカプセル又は水分活性化香料マイクロカプセル、
(2)プロ香料、
(3)低嗅覚閾値香料成分であって、当該低嗅覚閾値香料成分が、総未希釈香料組成物の約25重量%未満を占めてよい、低嗅覚閾値香料成分、及び
(4)これらの混合物
からなる群から選択される構成成分を含み得る。
【0296】
多孔質担体マイクロカプセル−多回使用の布地コンディショニング組成物中の遊離香料の量を低減させるために、香料組成物の一部がゼオライト又は粘土などの多孔質担体上及び/又はその中に吸収されて、香料の多孔質担体マイクロカプセルを形成することもできる。
【0297】
プロ香料−香料組成物は、プロ香料を更に含んでもよい。プロ香料は、例えば、単純な加水分解の結果としての香料物質を放出又は香料物質に変換する不揮発性物質を含んでもよく、あるいはpH変化誘発性のプロ香料(例えば、pH低下により誘発される)であってもよく、又は酵素により放出可能なプロ香料、若しくは光誘発性のプロ香料であってもよい。プロ香料は、選択されたプロ香料に応じて、様々な放出速度を呈し得る。
【0298】
香料送達系
開示するように、香料送達系を使用してかかる香料を付着させることで、本明細書に開示した香料の利点を更に高めることができる。好適な香料送達系、香料送達系を製造する方法、及びかかる香料送達系の使用法の非限定例が、米国特許出願公開第2007/0275866(A1)号に開示されている。かかる香料送達系としては、以下のものが挙げられる。
【0299】
ポリマー支援型送達(PAD):この香料送達技術は、香料物質を送達するうえでポリマー材料を用いるものである。古典的なコアセルベーション、水溶性又は部分水溶性〜水不溶性の荷電又は中性ポリマー、液晶、ホットメルト、ヒドロゲル、香料付与プラスチック、マイクロカプセル、ナノ−及びマイクロラテックス、ポリマー性フィルム形成剤、及びポリマー吸収剤、ポリマー吸着剤等がいくつかの例である。PADとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。
【0300】
マトリックス系:芳香剤をポリマーマトリックス又は粒子中に溶解又は分散する。例えば、香料は、1)製品に配合する前にポリマー中に分散させるか、又は2)製品の配合中又は配合後にポリマーとは別に添加してよい。ポリマーからの香料の拡散は、所望の表面(部位)に付着又は塗布されたポリマー性マトリックス系から香料を放出させるか、あるいはその放出速度を増加させるうえで一般的な誘因であるが、香料の放出を制御する他の多くの誘因が知られている。ポリマー粒子、フィルム、溶液などの内部又は上部への吸収及び/又は吸着はこの技術の態様である。有機材料(例えば、ラテックス)からなるナノ又はマイクロ粒子が、その例である。好適な粒子としては、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアリールエーテルケトン、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリクロロプレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリクロロプレン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリケトン、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンクロリネート、ポリイミド、ポリイソプレン、ポリ乳酸、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフタルアミド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、並びにアクリロニトリル−ブタジエン、酢酸セルロース、エチレン−酢酸ビニル、エチレンビニルアルコール、スチレン−ブタジエン、酢酸ビニル−エチレン、及びこれらの混合物等に基づくポリマー又はコポリマー等の広範な材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0301】
「標準的な」系とは、ポリマーと結合した予備充填された香料を香料の放出の瞬間まで保持することを意図して「予備充填された」系を指す。かかるポリマーは、未希釈の製品の匂いを抑制し、香料の放出速度に応じて香料ブルーム効果及び/又は持続効果も与え得る。かかる系による課題の1つは、1)製品内安定性(必要時まで担体内部に香料を保持すること)と、2)適時放出(使用時又は乾燥部位から)との理想的なバランスを実現することである。かかる安定性の実現は、製品の保存及び製品の老化中に特に重要である。この課題は、ヘビーデューティ液体洗濯用洗剤などの、水性界面活性剤含有製品に特に明らかである。利用可能な多くの「標準的」マトリックス系は、水性製品に配合した場合に効果的に「平衡」系となる。「平衡」系又はリザーバ系を選択することができ、これは、許容可能な製品内拡散安定性及び利用可能な放出誘因(例えば、摩擦)を有する。「平衡」系は、香料及びポリマーが製品に別々に添加され得る系であり、香料とポリマーとの間の平衡相互作用が、1つ以上の消費者接触点で効果を引き起こす(これに対し、自由香料制御はポリマー支援型送達技術を有しない)。このポリマーもまた、香料で予備充填されてよい。しかしながら、香料の一部又は全部は製品保存時に拡散し、所望の香料原材料(PRM)がポリマーに結合した平衡状態に達する場合がある。次いで、ポリマーは、香料を表面へと輸送し、一般に香料の拡散によって香料を放出する。かかる平衡系ポリマーを使用することで、未希釈の製品の匂いの強度が低下する可能性がある(通常、予備充填された標準系の場合、そうであることが多い)。かかるポリマーの蓄積は、放出プロファイルを「平坦化」し、持続性を高めることができる。上に示したように、かかる持続性は初期の強度を抑制することによって得られ、配合者が、より高いインパクト又は低い嗅覚閾値(ODT)又は低いコバッツ・インデックス(KI)のPRMを用いて、初期強度が強過ぎるか、又は変質されていることのないFMOTの効果を得ることが可能となる。所望の消費者の接触点に影響を与えるためには、香料の放出は、適用のタイムフレーム内で起きることが重要である。マトリックス系は、ホットメルト接着剤及び香料付与プラスチックも含む。更に、疎水的に改質された多糖を香料添加製品に配合することによって、香料蓄積を増加させ、及び/又は香料放出を改変することができる。例えば、多糖、及びナノラテックスなどのかかるマトリックス系は全て、PADリザーバ系などの他のPAD系を含む他のPDTと組み合わせて香料マイクロカプセル(PMC)の形態とすることができる。
【0302】
シリコーンもPDTとして用いることができるポリマーの例であり、ポリマー支援型送達「マトリックス系」に類似の方法で香料効果をもたらすことができる。かかるPDTは、シリコーン支援型送達(SAD)と称される。シリコーンを香料で予備充填すること、又はシリコーンをPADについて述べたような平衡系として使用することができる。シリコーンの例としては、ポリジメチルシロキサン及びポリアルキルジメチルシロキサンが挙げられる。他の例としては、アミン官能性を有するものが挙げられ、これを用いてアミン支援型送達(AAD)、及び/又はポリマー支援型送達(PAD)、及び/又はアミン反応生成物(ARP)に関連する効果を提供することができる。
【0303】
リザーバ系:リザーバ系はコア/シェル型技術としても知られ、すなわち保護シェルとして機能し得る香料放出制御膜によって芳香剤が包囲される技術である。マイクロカプセル内部の物質が、コア、内部相、又は充填物と称されるのに対して、この壁は、時としてシェル、コーティング、又は膜と称される。マイクロ粒子、感圧カプセル、又はマイクロカプセルは、この技術の例である。本発明のマイクロカプセルは、コーティング、押出、噴霧乾燥、界面重合、その場での重合、及びマトリクス重合が挙げられるが、これらに限定されない、様々な手順によって形成される。使用可能なシェル物質は、水に対する安定性が大きく異なる。最も安定したものとして、水溶液(又は製品)中で特定のPRMをより長期にわたって保持し得るポリオキシメチレン尿素(PMU)系材料がある。かかる系としては、尿素−ホルムアルデヒド、及び/又はメラミン−ホルムアルデヒドが挙げられるが、これらに限定されない。例えば架橋度に応じて水に速やかに又はゆっくりと溶解するように、ゼラチン系マイクロカプセルを調製してよい。多くの他のカプセル壁材料が入手可能であり、これらは、観察される香料の拡散安定性の程度が異なっている。理論に束縛されるものではないが、例えば一度所定の表面に付着したカプセルからの香料の放出速度は、通常、製品内の香料拡散安定性の逆数である。このため、例えば尿素−ホルムアルデヒド、及びメラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルは、通常、機械的力(例、摩擦力、圧力、剪断応力)などの、カプセルを破壊して香料(芳香剤)の放出速度を増大させる、拡散以外の(又は拡散の他の更なる)放出機構を香料の放出のために必要とする。他の誘因としては、融解、溶解、加水分解又は他の化学反応、及び電磁放射などが挙げられる。予備充填されたマイクロカプセルの使用には、製品内安定性、及び使用時及び/又は表面上(部位上)放出の適正な比に加えてPRMの適切な選択が求められる。尿素−ホルムアルデヒド、及び/又はメラミン−ホルムアルデヒド系のマイクロカプセルは、特に中性に近い水溶液中で比較的安定している。これらの材料は摩擦誘因を必要とする場合があるが、これは全ての製品用途に適用できるものではない。他のマイクロカプセル材料(例、ゼラチン)は、水系製品中では不安定な場合があり、製品の経時後に(自由香料制御と比較して)効果が低下する場合もある。擦ると香りが出る(スクラッチ・アンド・スニフ)技術は、PADの更なる別の例である。
【0304】
一態様において、当該香料送達技術は、壁材で有益剤を少なくとも部分的に包囲することによって形成されたカプセル化香料などの、カプセル化香料を含み得る。当該有益剤としては、3−(4−t−ブチルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(4−t−ブチルフェニル)−プロパナール、3−(4−イソプロピルフェニル)−2−メチルプロパナール、3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−2−メチルプロパナール、及び2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、β−ダマセノン、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン、メチル−7,3−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3−オン、2−[2−(4−メチル−3−シクロヘキセニル−1−イル)プロピル]シクロペンタン−2−オン、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、及びβ−ジヒドロイオノン、リナロール、エチルリナロール、テトラヒドロリナロール、及びジヒドロミルセノールなどの香料からなる群から選択される材料が挙げられ得る。好適な香料材料は、Givaudan Corp.(Mount Olive,New Jersey,USA)、International Flavors&Fragrances Corp.(South Brunswick,New Jersey,USA)、又はQuest Corp.(Naarden,Netherlands)から入手することができる。一態様において、マイクロカプセルの壁材料は、メラミン、ポリアクリルアミド、シリコーン、シリカ、ポリスチレン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアクリレート系材料、ゼラチン、スチレン無水リンゴ酸、ポリアミド、及びこれらの混合物を含んでいてもよい。一態様において、上記のメラミン壁材料は、ホルムアルデヒドで架橋したメラミン、ホルムアルデヒドで架橋したメラミン−ジメトキシエタノール、及びこれらの混合物を含み得る。一態様において、上記のポリスチレン壁材料は、ジビニルベンゼンで架橋したポリスチレンを含み得る。一態様では、上記のポリウレア壁材料は、ホルムアミドで架橋した尿素、グルタルアルデヒドで架橋した尿素及びこれらの混合物を含み得る。一態様において、上記のポリアクリレート系材料は、メチルメタクリレート/ジメチルアミノメチルメタクリレートから形成されるポリアクリレート、アミンアクリレート及び/又はメタクリレートと強酸とから形成されるポリアクリレート、カルボン酸アクリレート及び/又はメタクリレートモノマーと強塩基とから形成されるポリアクリレート、アミンアクリレート及び/又はメタクリレートモノマーとカルボン酸アクリレート及び/又はカルボン酸メタクリレートモノマーとから形成されるポリアクリレート並びにこれらの混合物を含み得る。一態様において、カプセル化香料は、付着助剤、カチオン性ポリマー、非イオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、又はこれらの混合物でコーティングされ得る。好適なポリマーは、ポリビニルホルムアルデヒド、部分ヒドロキシル化ポリビニルホルムアルデヒド、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、エトキシル化ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。一態様では、1種以上のカプセル化香料、例えば、それぞれ異なる有益剤及び/又は処理パラメータを有する2種のカプセル化香料を使用してもよい。
【0305】
分子支援型送達(MAD):非ポリマー材料又は分子もまた、香料の送達性を高める機能を有し得る。理論に束縛されるものではないが、香料は、有機物質と非共有結合的に相互作用する場合があり、香料の異常な蓄積及び/又は放出につながる。かかる有機物質の非限定例としては、有機油、ワックス、鉱油、ワセリン、脂肪酸又はエステルなどの疎水性物質、糖類、界面活性剤、リポソーム、及び更には他の香料原料(香油)、並びにボディーオイル及び/又は他の汚れなどの天然油が挙げられるが、これらに限定されない。香料定着剤は、更なる別の例である。一態様では、非ポリマー材料又は分子は、約2よりも大きいCLogP値を有する。
【0306】
シクロデキストリン(CD):この技術による手法では、環状オリゴ糖又はシクロデキストリンを用いて香料の送達を向上させる。一般的に、香料とシクロデキストリン(CD)との複合体を形成する。かかる複合体は、事前形成してもよいし、その場で形成してもよいし、部位の表面又は内部で形成してもよい。理論に束縛されるものではないが、特に他の補助成分(例、界面活性剤)がシクロデキストリンの内腔をめぐって香料と競合するような高濃度で存在しない場合には、水の損失によって、平衡状態は、CD−香料複合体側に移動し得る。後の時点で水との接触や含水量の増大が起こった場合に、ブルーム効果が得られる可能性がある。加えて、シクロデキストリンによって香料の配合者によるPRMの選択の柔軟性が増加する。シクロデキストリンは所望の香料安定性、蓄積、又は放出効果を得るために香料で予備充填してもよく、あるいは香料とは別に添加してもよい。
【0307】
デンプン封入アコード(SEA):デンプン封入アコード(SEA)技術の使用により、例えばデンプンなどの成分を加えて液体香料を固体に変換することによって、香料の性質を改変することが可能である。その効果としては、製品保存時の香料の保持率が特に非水性条件下において向上することが挙げられる。水分との接触時には、香料のブルームが誘発され得る。製品の配合者は、デンプンによって、通常であればSEAの非存在下では使用できないPRM又はPRMの濃度を選択することが可能となることから、他の最適な時点で更に効果が得られる可能性がある。別の技術の例としては、香料を液体から固体に転化するうえでシリカなどの他の有機及び無機材料を使用することが挙げられる。
【0308】
ゼオライト、及び無機担体(ZIC):この技術は、香料を送達するうえで、多孔質のゼオライト又は他の無機材料を使用することに関する。香料充填ゼオライトは、例えば、香料充填ゼオライト(PLZ)をコーティングするために使用される補助成分とともに又は補助成分なしで使用して、製品の保存の間、又は使用時、又は乾燥部位からの香料放出特性を変化させることができる。シリカは、ZICの別の形態である。好適な無機担体の別の例としては、香料又は他の活性物質がナノ小管又はマイクロ小管の内腔内に収容されている、無機小管が挙げられる。好ましくは、香料を充填した無機小管(すなわち香料充填小管又はPLT)は、ハロイサイト、又はハロイサイトと他の無機物質(他の粘土を含む)との混合物のような、鉱物性のナノ小管又はマイクロ小管である。PLT技術はまた、製品内拡散安定性、所望の部位への付着を向上させるため、又は充填された香料の放出速度を制御する目的で、小管の内側及び/又は外側に更なる成分を含んでもよい。デンプン封入体などのモノマー性材料及び/又は高分子材料を使用することによって、PLTのコーティング、プラギング、キャッピング又は封入が可能になる。
【0309】
一態様では、ポリマー支援型送達(PAD)系、分子支援型送達(MAD)系、シクロデキストリン(CD)系、デンプン封入アコード(SEA)系、ゼオライト及び無機担体(ZIC)系からなる群から選択される香料送達系が開示され、当該香料送達系は、本明細書に開示した香料、例えば、本明細書の香料のセクションで開示した香料から選択される香料を含むことができる。
【0310】
一態様では、ポリマー支援型送達(PAD)系が開示され、当該ポリマー支援型(PAD)系は、本明細書に開示した香料、例えば、本明細書の香料のセクションで開示した香料から選択される香料を含むことができるポリマー支援型(PAD)リザーバ系を含むことができる。
【0311】
当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系の一態様では、当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系は、シェル材料及びコア材料を含む香料送達粒子を含み、当該シェル材料は当該コア材料を封入し、当該コア材料は、本明細書に開示される香料、例えば本明細書の香料の項で開示される香料から選択される香料を含み、当該シェルは、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、アミノプラスト(一態様では、当該アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含み、一態様では、当該ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含む)、ポリオレフィン、多糖類(一態様では、アルギン酸塩及び/又はキトサン)、ゼラチン、セラック、エポキシ樹脂、ビニルポリマー、非水溶性無機材料、シリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択される壁材料を含むことができる。
【0312】
当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系の一態様では、当該シェルは、メラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含むことができる。
【0313】
当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系の一態様では、当該シェルは、多糖、カチオン修飾デンプン及びカチオン修飾グアー、ポリシロキサン、ポリハロゲン化ジメチルジアリルアンモニウム、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウムとビニルピロリドンのコポリマー、アクリルアミド、イミダゾール、ハロゲン化イミダゾリニウム及びハロゲン化イミダゾリウム、並びにポリビニルアミン及びそのN−ビニルホルムアミドとのコポリマーからなる群から選択される水溶性カチオンポリマーによってコーティングすることができる。
【0314】
当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系の一態様では、当該シェルをコーティングする当該コーティングは、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含むことができる。
【0315】
当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系の一態様では、当該カチオン性ポリマーは、ヒドロキシルエチルセルロースを含むことができ、当該アニオン性ポリマーは、カルボキシルメチルセルロースを含むことができる。
【0316】
一態様では、当該ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系は香料マイクロカプセルである。
【0317】
悪臭低減技術−悪臭をマスキングする、悪臭の知覚を抑制する、又は他の機構によって動作して1つ以上の悪臭を消費者に目立たなくさせる技術を含む、任意の悪臭技術を使用することができる。このような1つの技術が、米国特許出願公開第2016/0090555(A1)号に詳細に記載されている。米国特許出願公開第2016/0090555(A1)号は、1つ以上の悪臭低減材料、好ましくは1〜約20の悪臭低減材料、更に好ましくは1〜約15の悪臭低減材料、最も好ましくは1〜約10の悪臭低減材料の約0.00025%〜約0.5%、好ましくは約0.0025%〜約0.1%、更に好ましくは約0.005%〜約0.075%、最も好ましくは約0.01%〜約0.05%の合計を使用して悪臭を抑制することができ、当該悪臭低減材料のそれぞれは、少なくとも0.5、好ましくは0.5〜10、更に好ましくは1〜10、最も好ましくは1〜5のMORVを有し、好ましくは当該悪臭低減材料のそれぞれは、Universal MORVを有し、悪臭低減材料の当該合計は、3未満、更に好ましくは約2.5未満、更になお好ましくは約2未満、更になお好ましくは約1未満、最も好ましくは0のBlocker Index、及び/又は3〜約0.001のBlocker Index平均を有すると教示している。好ましくは、当該悪臭低減物質は、芳香剤忠実度指数(Fragrance Fidelity Index)が3未満、好ましくは2未満、より好ましくは1未満、最も好ましくは0であり、かつ/又は芳香剤忠実度指数平均値が3〜約0.001の芳香剤忠実度指数である。一態様では、悪臭低減組成物と香料との重量部比は、約1:20,000〜約3000:1、好ましくは約1:10,000〜約1,000:1、より好ましくは約5,000:1〜約500:1、最も好ましくは約1:15〜約1:1であり得る。
【0318】
布地色相剤−本組成物は布地色相剤(シェーディング剤、青味剤又は増白剤と呼ばれることもある)を含んでもよい。典型的には、色相剤は、布地に青又は紫の色合いをもたらす。色相剤は、単独又は組み合わせのいずれかで使用して、特定の色相の色合いを作り出し、かつ/又は異なる種類の布地に色合いをつけることができる。これは、例えば赤と緑−青の染料とを混合して青又は紫の色合いを生じさせることにより提供され得る。色相剤は、任意の既知の化学的部類の染料から選択されてよく、これには、アクリジン、アントラキノン(多環式キノンを含む)、アジン、予め金属化されたアゾを含むアゾ(例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ)、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0319】
好適な布地色相剤は、染料、染料−粘土共役体、並びに有機及び無機顔料を含む。好適な染料としては、低分子染料及び高分子染料が挙げられる。好適な小分子染料としては、ブルー、バイオレット、レッド、グリーン又はブラックとして分類され、単独で又は組み合わせて所望の色合いをもたらす、例えばアシッド染料、ダイレクト染料、ベーシック染料、リアクティブ染料若しくは加水分解した反応性染料、溶媒染料又は分散染料のカラーインデックス(C.I.)分類に入る染料からなる群から選択される小分子染料が挙げられる。別の態様では、好適な小分子染料としては、カラーインデックス(英国染料染色学会(Bradford,UK))番号:ダイレクトバイオレット染料(9、35、48、51、66、及び99など)、ダイレクトブルー染料(1、71、80、及び279など)、アシッドレッド染料(17、73、52、88、及び150など)、アシッドバイオレット染料(15、17、24、43、49、及び50など)、アシッドブルー染料(15、17、25、29、40、45、75、80、83、90、及び113など)、アシッドブラック染料(1など)、ベーシックバイオレット染料(1、3、4、10、19、35、38、及び48など)、ベーシックブルー染料(3、16、22、47、65、66、67、71、75及び159など)、分散又は溶剤染料、並びにこれらの混合物からなる群から選択される小分子染料が挙げられる。別の態様では、適切な小分子染料としては、以下からなる群から選択される少分子染料が挙げられる。C.I.番号アシッドバイオレット17、アシッドブルー80、アシッドバイオレット50、ダイレクトブルー71、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトブルー1、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドブルー29、アシッドブルー113、及びそれらの混合物からなる群から選択されるものでよい。
【0320】
ポリマー染料−好適なポリマー染料には、共有結合している(共役していると称されることもある)色原体(染料ーポリマー共役体)を含有するポリマー、例えば、ポリマーの主鎖に共重合した色原体を有するポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
【0321】
別の態様では、好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)(Milliken,Spartanburg,South Carolina,USA)の名称で販売されている布地直接着色剤、少なくとも1つの反応染料と、ヒドロキシル部分、一級アミン部分、二級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合物からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーと、から形成される染料−ポリマー共役体からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。更に別の態様では、好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)バイオレットCT、Megazyme(Wicklow,Ireland)から商品名AZO−CM−CELLULOSE、商品コードS−ACMCで販売されているC.I.リアクティブブルー19と共役されているCMCなどのリアクティブブルー、リアクティブバイオレット又はリアクティブレッドの染料に共有結合しているカルボキシメチルセルロース(CMC)、アルコキシル化トリフェニル−メタンポリマー着色料、アルコキシル化チオフェンポリマー着色料、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
【0322】
色相剤は、任意の精製工程での染料分子の有機合成の結果である反応混合物の一部として、洗剤組成物に組み込んでもよい。このような反応混合物は、一般的に、染料分子自体を含み、更に、未反応の出発物質及び/又は有機合成経路の副生成物を含むことができる。
【0323】
前述の布地色相剤は、組み合わせて用いることができる(布地色相剤のいずれの混合物も用いることができる)。
【0324】
コーティング−本発明の一態様では、有益剤含有送達粒子は、製造されてから、追加材料でコーティングされる。コーティング材料の非限定的な例には、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレン−無水マレイン酸)、ポリアミン、ワックス、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンコポリマー、ポリビニルピロリドン−エチルアクリレート、ポリビニルピロリドン−ビニルアクリレート、ポリビニルピロリドンメチルアクリレート、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテート、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリシロキサン、ポリ(プロピレン無水マレイン酸)、無水マレイン酸誘導体、無水マレイン酸誘導体のコポリマー、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエンラテックス、ゼラチン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、その他の変性セルロース、アルギン酸ナトリウム、キトサン、カゼイン、ペクチン、化工デンプン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸、ポリビニルピロリドン及びそのコポリマー、ポリ(ビニルピロリドン/メタアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテート、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタアクリレート、ポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、ポリアリルアミン並びにポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、及びポリアリルアミンのコポリマー、並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料が挙げられるが、これらに限定されない。このような物質は、以下から入手することができる:CP Kelco Corp(San Diego,California,USA)、Degussa AG(Dusseldorf,Germany)、BASF AG(Ludwigshafen,Germany)、Rhodia Corp.(Cranbury,New Jersey,USA)、Baker Hughes Corp.(Houston,Texas,USA)、Hercules Corp.(Wilmington,Delaware,USA)、Agrium Inc.(Calgary,Alberta,Canada)、ISP(New Jersey,U.S.A.)。
【0325】
ホルムアルデヒドスカベンジャー−一態様では、有益剤含有送達粒子は、ホルムアルデヒドスカベンジャーと混合されてもよい。1つの態様では、かかる有益剤含有送達粒子は、本発明の有益剤含有送達粒子を含んでもよい。好適なホルムアルデヒドスカベンジャーとしては、亜硫酸水素ナトリウム、尿素、エチレン尿素、システイン、システアミン、リシン、グリシン、セリン、カルノシン、ヒスチジン、グルタチオン、3,4−ジアミノ安息香酸、アラントイン、グリコウリル、アントラニル酸、アントラニル酸メチル、メチル4−アミノベンゾエート、エチルアセトアセタート、アセトアセトアミド、マロンアミド、アスコルビン酸、1,3−ジヒドロキシアセトン二量体、ビウレット、オキサミド、ベンゾグアナミン、ピログルタミン酸、ピロガロール、メチルガラート、エチルガラート、プロピルガラート、トリエタノールアミン、スクシンアミド、チアベンダゾール、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、インドリン、スルファニル酸、オキサミド、ソルビトール、グルコース、セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルホルムアミド)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(ビニルアルコール)−co−ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(L−リシン)、キトサン、ヘキサンジオール、エチレンジアミン−N,N’−ビスアセトアセトアミド、N−(2−エチルヘキシル)アセトアセトアミド、2−ベンゾイルアセトアセトアミド、N−(3−フェニルプロピル)アセトアセトアミド、リリアール、ヘリオナール、メロナール、トリプラール、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、2−ペンタノン、ジブチルアミン、トリエチレンテトラミン、水酸化アンモニウム、ベンジルアミン、ヒドロキシシトロネロール、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ペンタンジオン、デヒドロ酢酸、又はこれらの混合物からなる群から選択される物質が挙げられる。これらのホルムアルデヒドスカベンジャーは、Sigma/Aldrich/Fluka(St.Louis,Missouri,U.S.A.)又はPolySciences,Inc.(Warrington,Pennsylvania,U.S.A.)から入手することができる。
【0326】
一態様では、このようなホルムアルデヒドスカベンジャーは、例えば、有益剤含有送達粒子を含有する液体洗濯洗剤製品といった消費者製品と組み合わされてもよく、このスカベンジャーは、亜硫酸水素ナトリウム、メラミン、尿素、エチレン尿素、システイン、システアミン、リシン、グリシン、セリン、カルノシン、ヒスチジン、グルタチオン、3,4−ジアミノ安息香酸、アラントイン、グリコウリル、アントラニル酸、アントラニル酸メチル、メチル4−アミノベンゾエート、エチルアセトアセテート、アセトアセトアミド、マロンアミド、アスコルビン酸、1,3−ジヒドロキシアセトン二量体、ビウレット、オキサミド、ベンゾグアナミン、ピログルタミン酸、ピロガロール、メチルガレート、エチルガレート、プロピルガレート、トリエタノールアミン、スクシンアミド、チアベンダゾール、ベンゾトリアゾール、トリアゾール、インドリン、スルファニル酸、オキサミド、ソルビトール、グルコース、セルロース、ポリ(ビニルアルコール)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルホルムアミド)、ポリ(ビニルアミン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(オキシアルキレンアミン)、ポリ(ビニルアルコール)−コ−ポリ(ビニルアミン)、ポリ(4−アミノスチレン)、ポリ(L−リシン)、キトサン、ヘキサンジオール、エチレンジアミン−N,N’−ビスアセトアセトアミド、N−(2−エチルヘキシル)アセトアセトアミド、2−ベンゾイルアセトアセトアミド、N−(3−フェニルプロピル)アセトアセトアミド、リリアール、ヘリオナール、メロナール、トリプラール、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、2−ペンタノン、ジブチルアミン、トリエチレンテトラミン、水酸化アンモニウム、ベンジルアミン、ヒドロキシシトロネロール、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ペンタンジオン、デヒドロ酢酸、及びこれらの混合物からなる群から選択され、液体洗濯洗剤製品の総重量に基づいて、約0.003重量%〜約0.20重量%、約0.03重量%〜約0.20重量%、又は更には約0.06重量%〜約0.14重量%の濃度で、この液体洗濯洗剤製品と組み合わされる。
【0327】
担体−一般的に組成物は担体を含有する。一部の態様では、担体は水単独であってよく、あるいは有機溶媒と水との混合物であってもよい。一部の態様では、有機溶媒としては、1,2−プロパンジオール、エタノール、イソプロパノール、グリセロール及びこれらの混合物が挙げられる。また、他の低級アルコール、モノエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどのC〜Cアルカノールアミンを使用してもよい。適切な担体としては、これらに限定されるものではないが、塩類、糖類、ポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA;ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;ポリプロピレンオキシド、アクリルアミド;アクリル酸;セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド、ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類;ゼラチン、アルギネート;キシログルカン;キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンなどのその他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナンなどの天然ガム、ローカストビーン、アラビア、トラガカント、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態では、ポリマーは、ポリアクリレート、特にスルホン化ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー;並びにアルキルヒドロキシセルロース系材料、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートを含む。上記に示した担体以外に、かかるポリマー材料のコポリマーも担体として作用することができる。例えば、無水の固体形態の組成物の場合には担体は存在しない場合もあるが、より典型的には担体は約0.1%〜約99%、約10%〜約95%、又は約25%〜約90%の範囲の濃度で存在する。
【0328】
使用方法及び処理される物品
本明細書に開示される組成物は、布地をきれいにし、かつ/又は処理するために使用することができる。一般に、布地の少なくとも一部を、無希釈形態で、又は溶液(例えば、洗浄液)で希釈して、本出願人の組成物の実施形態と接触させた後、任意に布地を洗浄及び/又はすすいでもよい。
【0329】
本発明の目的に関して、洗浄は、こすり洗い及び機械的撹拌を含むが、これらに限定されない。布地は、標準的な消費者の使用条件で洗濯又は処理することが可能な、ほとんどどの布地を含んでもよい。開示される組成物を含み得る液体は、約3〜約12のpHを有していてもよい。かかる組成物は、典型的には、溶液中約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水であるとき、水温は、典型的には約5℃〜約90℃であり、布地が1つの布地からなるとき、水の布地に対する比は、典型的には約1:1〜約30:1である。
【0330】
一態様では、本明細書で開示されるいずれかの組成物のいずれかの実施形態で処理された布地が開示される。
【0331】
試験方法
分子量分布
重量平均分子量(M)値を次のように決定した。試料の分子量は、オートサンプラー、カラムオーブン、及び屈折率検出器を備えたAgilent 1260 HPLCシステムで決定した。オペレーティングシステムは、OpenLAB CDS ChemStation Workstation(A.01.03)であった。データ記憶及び解析は、Cirrus GPC offline、GPC/SEC Software for ChemStation、バージョン3.4で行った。クロマトグラフ条件を表3に示す。計算を行う際に、結果を、既知の分子量を有するポリスチレン基準試料を使用して較正した。M値の測定値は、5%以下で変化する。分子量分析は、クロロホルム移動相を使用して決定した。
【0332】
【表3】
【0333】
表4は、ポリスチレン標準の分子量及び保持時間を示す。
【0334】
【表4】
【0335】
ヨウ素価
本発明の別の態様は、グリセリドコポリマーのヨウ素価の測定方法を提供する。ヨウ素値は、以下の変更点とともにAOCS公式方法Cd1−25を使用して決定する。四塩化炭素溶媒をクロロホルム(25mL)で置き換え、精度チェック試料(オレイン酸99%、Sigma−Aldrich;IV=89.86±2.00cg/g)を試料セットに追加し、報告されたIVをグリセリドコポリマーの遊離炭化水素含有量を決定するとき同定したオレフィン類からの微量寄与分に関して補正する。
【0336】
グリセリドコポリマー中の脂肪酸残基のガスクロマトグラフ分析
オレフィン類を1重量%未満に真空蒸留し、得られたオリゴマー生成物を以下の手順でメチルエステルにトランスエステル化した後に、実施例4、5、6、及び7に記載の最終グリセリドオリゴマー生成物を、ガスクロマトグラフィーにより分析した。
【0337】
試料0.10±0.01gを、20mLのシンチレーションバイアルに計量した。メタノール中のナトリウムメトキシドの1%溶液(1.0mL)をピペットによりバイアル瓶に移し、バイアル瓶にキャップをかぶせた。キャップ付きバイアル瓶を、試料加振器内に配置し、試料が完全に均一かつ清澄になるまで、250rpm及び60℃で加振した。試料を加振器から取り出し、5mLのブライン溶液、続いて5mLの酢酸エチルをピペットにより添加した。バイアル瓶を1分間撹拌混合して、溶液を十分に混合した。この混合溶液を、2つの層に分離するまで、放置した。上部(酢酸エチル)層(1mL)は、ガスクロマトグラフ分析用バイアル瓶に移した。これらの正規化された組成を、選択した成分のグループに基づいて、表9に重量%単位で示す。
【0338】
ガスクロマトグラフデータを、Agilent DB−WAXETRカラム(122−7332E、30m×250um×0.25um膜厚)及びFlame Ionization Detectorを備えたAgilent 6850器具を使用して収集した。使用した方法及び条件を以下に記載する。GC方法「Fast_FAME.M」を、実施例1〜7の全試料の分析のために使用した。
【0339】
【表5-1】
【0340】
【表5-2】
【0341】
グリセリドコポリマー中のC10〜14不飽和脂肪酸エステルの重量百分率は、上記の分析で得られた全てのC10、C11、C12、C13、及びC14不飽和脂肪酸エステルの重量百分率を合計することによって計算する。グリセリドコポリマー中のC10〜13不飽和脂肪酸エステルの重量百分率は、上記の分析で得られた全てのC10、C11、C12、及びC13不飽和脂肪酸エステルの重量百分率を合計することによって計算する。グリセリドコポリマー中のC10〜11不飽和脂肪酸エステルの重量百分率は、上記の分析で得られた全てのC10及びC11不飽和脂肪酸エステルの重量百分率を合計することによって計算する。
【0342】
遊離炭化水素含有量
本発明の別の態様は、グリセリドコポリマーの両方の遊離炭化水素含有量の測定方法を提供する。この方法は、遊離炭化水素ホモログの種類を確認するためのガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)を、グリセリドコポリマー中に存在する遊離炭化水素を定量化するためのガスクロマトグラフィー/炎イオン化検出法(GC/FID)と組み合わせる。
【0343】
試料の調製:一般的に、分析する試料は、KOHのメタノール溶液(例えば0.1N)で希釈し(例えば400:1)、反応が完了するまで密閉容器中で加熱(すなわち90℃で30分間)した後、室温にまで冷却することによってエステル交換した。次に、試料溶液を三フッ化ホウ素の15%メタノール溶液中で処理し、反応が完了するまで再び密閉容器中で加熱(すなわち60℃で30分間)することで酸性化し(メチルオレンジが赤に変化)、かつ試料中に存在するあらゆる遊離酸をメチル化することができた。室温にまで冷却した後、飽和NaCl水溶液を加えて反応を停止した。次いで、既知の濃度の内部標準(例えば150ppmのアジピン酸ジメチル)を含有するシクロヘキサンなどの有機抽出溶媒を容器に加え、よく混合した。各層が分離した後、有機相の一部をガスクロマトグラフへの注入に適した容器に移した。この試料抽出溶液をGC/MSにより分析して、参照スペクトルと比較することにより炭化水素の保持時間と一致するピークの種類を確認し、次いでGD/FIDにより分析して、標準FID応答係数と比較することにより炭化水素、脂肪酸、及び脂肪二酸の濃度を計算した。
【0344】
一般的に見られる炭化水素化合物(すなわち、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、及びオクタデカン)の既知の濃度(例えば各50ppm)の炭化水素標準を、試料反応混合物を抽出するために使用したものと同じ、内部標準を含む溶媒で希釈することにより調製した。この炭化水素標準をGC/MSにより分析して保持時間及び参照スペクトルを生成し、次いでGC/FIDにより分析して保持時間及び応答係数を生成した。
【0345】
GC/MS:EI+イオン化モードに設定されたWaters QuattroMicroGC質量分析器と接続されたスプリット/スプリットレスの注入ポートを備えたAgilent 7890 GCを使用して、観察されたピークの定性的同定を行った。非極性DB1−HTカラム(15m×0.25mm×0.1μm df)に1.4mL/分のヘリウムキャリアガスを備え付けた。別々のランで、1μLの炭化水素標準及び試料抽出溶液を25:1のスプリット比で300℃の注入ポートに注入した。オーブンを40℃に1分間保ってから、最終温度325℃まで15℃/分で温度を上げ、その温度を10分間保つことで全体のランタイムを30分とした。トランスファーラインを330℃に維持し、EI源の温度を230℃とした。イオン化エネルギーを70eVに設定し、スキャン範囲を35〜550m/zとした。
【0346】
GC/FID:スプリット/スプリットレスの注入ポート及び炎イオン化検出器を備えたAgilent 7890 GCを使用して定量分析を行った。非極性DB1−HTカラム(5m×0.25mm×0.1μm df)に1.4mL/分のヘリウムキャリアガスを備え付けた。別々のランで、1μLの炭化水素標準及び試料抽出溶液を100:1のスプリット比で330℃の注入ポートに注入した。オーブンを40℃に0.5分間保ってから、最終温度380℃まで40℃/分で温度を上げ、その温度を3分間保つことで全体のランタイムを12分とした。FIDを、40mL/分の水素ガス流及び450mLの空気流で380℃に維持した。メイクアップガスは、25mL/分のヘリウムとした。炭化水素標準を使用してChemstation Data Analysisソフトウェアで既知の濃度を含む較正表を作成し、応答係数を生成した。これらの応答係数を試料のクロマトグラムの対応するピークに適用して各試料中に見られる遊離炭化水素の総量を計算した。
【実施例】
【0347】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。
【0348】
本明細書に開示される製品配合物の非限定な例を以下に要約する。
【0349】
実施例1−ブテニル化キャノーラ油(BCO)との反応:BCO含有量の効果
実験装置は、磁気撹拌棒と、セプタムキャップと、真空系への出口とを備えた三口丸底フラスコからなる。外部加熱は、シリコーン油浴を介して提供した。セプタムを使用して、メタセシス触媒を添加し、試料を引き出した。真空系は、TEFLON(登録商標)膜式ポンプ及び圧力制御装置からなっていた。
【0350】
ブテニル化キャノーラ油(BCO)は、米国特許第8,957,268号に記載の方法に従ってキャノーラ油(Wesson)を1−ブテンで交差メタセシス化することによって作製した(油中の1モルのC=C二重結合1モル当たり1モルの1−ブテン)。BCOをキャノーラ油(Wesson)と混合し、500mLの丸底フラスコに充填した。油混合物を、窒素ガス(Airgas、UHP)で約15分間パージした。反応フラスコを約70℃に加熱し、所望の圧力(以下を参照されたい:絶対圧27又は60kPa(200又は450torr))に真空引きした。C827メタセシス触媒(10mg/mL;Materia,Inc.,Pasadena,California,USA)のトルエン(Sigma−Aldrich、無水99.8%)溶液を油混合物に添加して100ppmwtの触媒レベルを実現した。
【0351】
動的真空を所望の圧力で2時間維持しながら、反応を70℃で保持した。反応混合物の小試料を注射器により除去し、エチルビニルエーテル(Sigma−Aldrich)で急冷し、GPCによって分析して、得られるグリセリドオリゴマーの重量平均分子量(M)を決定した。
【0352】
表5は、13の異なる反応について得られた重量平均Mを示し、BCOの百分率を増加させた。報告されたBCOの百分率は、油の総重量(BCOとキャノーラ油の総計)に対するBCOの重量百分率である。重量平均分子量はg/mol単位で報告される。
【0353】
【表6】
【0354】
実施例2−ブテニル化キャノーラ油(BCO)との反応:反応時間の効果
実施例1に記載のものと同じ装置及び手順を使用して、動的真空を27又は60kPa(200又は450torr)(絶対圧)のいずれかで維持しながら、BCOとキャノーラ油の50重量%/50重量%混合物を4時間反応させ、試料を1時間ごとに採取した。表6は、重量平均分子量(M)を経時的に示している。分子量(M)はg/mol単位で報告される。
【0355】
【表7】
【0356】
実施例3−キャノーラ油とブテニル化パーム油(BPO)の交差メタセシス:原料組成の効果
実施例1に記載のものと同じ装置及び手順を使用して、BPO(Wilmar)とパーム油の混合物を2時間反応させた。表7は、2時間後の分子量(Mw)を示している。分子量(M)はg/mol単位で報告される。
【0357】
【表8】
【0358】
実施例4−キャノーラ油の自己メタセシス(比較例)
同じ装置(絶対圧1kPa(10torr)未満の動的真空下で実行した実験に二段回転ベーンポンプを使用したことを除き、及び実施例1に記載の手順を使用して、キャノーラ油を2時間反応させた。表8は、2時間後の分子量(M)を示している。分子量(M)はg/mol単位で報告される。
【0359】
【表9】
【0360】
0.33kPa(2.5torr)で実行した1kgの実験からの生成物の一部(473g)を、ヘプタン(BDH、実験試薬、500mL)で希釈した。Magnesol−600−R(Dallas Group of Am.、10g)を添加し、得られた混合物を窒素下で30分間、周囲温度で撹拌した。Magnesol−600−Rを真空濾過により除去した。Magnesol−600−R(10g)の新たな充填量を添加し、得られた混合物を窒素下で30分間、周囲温度で撹拌した。ヘプタンをロトバプで除去した。短路蒸留ヘッド;5℃に冷却した凝縮器;ドライアイス/イソプロパノールを用いた20mL丸底フラスコ式チラー;磁気撹拌棒;並びに液体温度及び蒸気温度を測定する温度計、を備えた1Lの三口丸底内で、オレフィン類を減圧蒸留により除去した。加熱は、抵抗加熱マントルを通して供給された。真空は、二段回転ベーン真空ポンプにより供給された。熱入力を徐々に増加させることにより、オレフィン系材料のバルクを除去した。蒸留の初期部分にわたって、システムに対して非常に小さい窒素パージを維持した。最終圧力は絶対圧約0.01kPa(0.1torr)であり、最終液体温度は192℃であった。オレフィン含有量は、1質量%未満であった。最終生成物の試料をトランスエステル化し、GCにより分析して、上記のように脂肪酸残基を決定した。表9(下)を参照されたい。
【0361】
実施例5−触媒除去及びオレフィンストリッピングを伴う、1キログラムスケール上でのキャノーラとブテニル化キャノーラ油(BCO)の交差メタセシス
実施例1に記載のものと同様のメタセシス手順及び装置を使用して、BCOとキャノーラ油の50重量%/50重量%混合物(1kg)を2時間反応させた。触媒除去は、THMP処理によって達成された。THMP処理は、1Mのトリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン(THMP、1.0M、50モルTHMP/モルC827)を水中に添加し、周囲温度で2時間撹拌し、次いで生成物を分離ファンネル内で水(2×100mL)で洗浄することからなっていた。窒素パージを使用しなかったことを除き、実施例4に記載のものと同じ手順及び蒸留装置により、オレフィン副生成物及び少量の残留水を生成物から除去した。最終圧力は絶対圧約0.03kPa(0.2torr)であり、最終液体温度は195℃であった。オレフィン含有量は1質量%未満であり、グリセリドオリゴマーのMは16,700g/molであった。最終生成物の試料をトランスエステル化し、GCにより分析して、上記のように脂肪酸残基を決定した。表9(下)を参照されたい。
【0362】
実施例6−触媒除去及びオレフィンストリッピングを伴う、2キログラムスケール上での大豆油とブテニル化キャノーラ油(BSO)の交差メタセシス
500mLフラスコに代えて3Lフラスコを使用したこと、ブテニル化大豆油と大豆油(Costco)の1kg、50/50重量%混合物を、100ppmwtのC827触媒を使用して約4時間反応させたことを除き、実施例1に記載のものと同じ手順及び装置を使用する。追加の40ppmの触媒を添加し、約2時間経過後、エチルビニルエーテルで反応を停止した。実施例5に記載されるものと同じ蒸留手順及び装置により、オレフィン副生成物及び少量の残留水を、生成物の265g試料から除去した。最終圧力は絶対圧約0.1kPa(0.1torr)であり、最終液温度は195℃であった。オレフィン含有量は、1質量%未満であった。最終生成物の試料をトランスエステル化し、GCにより分析して、上記のように脂肪酸残基を決定した。表9(下)を参照されたい。
【0363】
実施例7−触媒除去及びオレフィンストリッピングを伴う、12キログラムスケール上でのキャノーラ油とブテニル化キャノーラ油(BCO)の交差メタセシス
この実施例は、羽根車、空気を含まない触媒添加用のポート、及び試料採取用のストラーマン弁を備えた5ガロンのステンレス鋼反応器(Parr)内で行われた。開始する前に、反応器システムを窒素で完全にパージした。
【0364】
BCO(6.16kg)を例1と同様の手順によって生成し、キャノーラ油(6.12kg)と混合し、反応器に充填した。浸漬管を通じて0.5SCFMの速度で約30分間窒素ガスでパージしながら、この混合油を200rpmで撹拌した。反応器を27kPa(200torr)(絶対圧)に真空引きし、70℃に加熱した。C827メタセシス触媒(1.0g、Materia,Inc.,Pasadena,California,USA)をキャノーラ油(50mL)中に懸濁し、油混合物に添加した。反応を、4時間にわたって70℃及び27kPa(200torr)に維持した。キャノーラ油(50mL)中に懸濁した追加の充填量のC827触媒(0.25g)を反応器に添加した。追加の2時間の後、反応器を窒素で埋め戻した。
【0365】
撹拌器、底部水抜き弁、及び試薬添加用ポートを備えた5ガロンのジャケット付きガラス反応器内で触媒除去を行った。THMP(0.31kg)の0.12M水溶液を、ガラス反応器に充填し、約90℃に予備加熱した。70℃で静止状態の粗メタセシス反応生成物を、ガラス反応器に移送し、混合物を約80〜90℃で20分間撹拌した(約150rpm)。以下の洗浄手順を2回行った。脱イオン水(60℃で1.9kg)を、80〜90℃に加熱した反応器に添加し、得られた混合物を20分間撹拌した(100rpm)。撹拌器を停止し、反応器の内容物を80〜90℃の一定温度で16時間にわたって沈殿させた。底部の水性層を、慎重に水抜きした。第2の洗浄後、洗浄した製品を冷却し、次いで容器に水抜きした。
【0366】
洗浄した製品を2つの部分に分割して、オレフィン類及び残留水を除去した。これは、実施例5に記載のものと同様の蒸留手順及び装置を使用して行われた。最終蒸留圧力は絶対圧約0.01kPa(0.1torr)であり、最終液体温度は約190℃であった。蒸留後、2つの部分を再結合した。再結合した生成物の小試料をトランスエステル化し、GCにより分析して、上記のように脂肪酸残基を決定した。表9(下)を参照されたい。
【0367】
実施例4、5、6、及び7で生成された最終グリセリドオリゴマー生成物中の脂肪酸残基を、オレフィンを1重量%未満に真空蒸留した後、上記の方法によって分析した。C10〜14不飽和脂肪酸エステル、C10〜13不飽和脂肪酸エステル、及びC10〜11不飽和脂肪酸エステルを計算し、表10に報告する。
【0368】
【表10】
【0369】
【表11】
【0370】
実施例8−粗グリセリドポリマーのジエン選択的水素化
600mLのParrの反応器において、実施例6の170gの粗メタセシス生成物、170gのn−デカン(Sigma−Aldrich、無水、≧99%)、及び0.60gのPRICAT 9908(Johnson Matthey Catalysts);トルエン洗浄を介した反応前に除去された飽和トリグリセリドワックス)をN、次いでHでそれぞれ15分間パージし、次いで160℃で0.7MPa(100psig)H(Airgas、UHP)の下で、ガス分散羽根車で1000rpm撹拌して反応させた。H圧力を監視し、反応器が約0.5MPa(70psig)まで減少すると0.7MPa(100psig)に再充填した。6時間後、反応を50℃未満に冷却し、水素を窒素ガスによって置き換えた。反応混合物を珪藻土を通じて真空濾過し、触媒固形物を除去した。実施例5に記載のものと同様の蒸留手順及び装置により、オレフィン副生成物及びn−デカンを生成物から除去した。最終蒸留圧は絶対圧約0.01kPa(0.1torr)であり、最終液体温度は195℃であった。オレフィン含有量は、1質量%未満であった。最終生成物の試料をメタノールでトランスエステル化し、GCにより分析した。ポリ不飽和C18脂肪酸メチルエステル(C18:2+C18:3)の濃度は、出発原料の3.88%から1.13%に低下し、C21:2ジエステルは、出発原料の6.40%から3.72%に低下した。
【0371】
実施例9:液体布地改善剤
以下に示される成分をともに混合することにより布地柔軟剤組成物を調製する。
【0372】
【表12】
【0373】
【表13】
【0374】
【表14】
Evonikから入手可能な、IV値が約20、アルキルが主にC16〜C18アルキル鎖からなる、N,N−ジ(アルカノイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
Stepanから入手可能なメチルビス[エチル(タローエート)]−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート
Evonikから入手可能な、IV値が約52、アルキルがC16〜C18アルキル鎖からなる、N,N−ジ(アルカノイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
脂肪酸とメチルジエタノールアミンとの反応生成物を塩化メチルにより四級化して得られる、N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリドとN−(タローオイルオキシエチル)N−ヒドロキシエチルN,N−ジメチルアンモニウムクロリドとの2.5:1モル比の混合物。Evonik Corporation(Hopewell,VA)より販売される。
エタノール又はイソプロパノールなどの低分子量アルコール
BASF(Ludwigshafen)よりRheovis CDXの商品名で販売される、アクリルアミド/[2−(アクリロイルアミノ)エチル]トリ−メチルアンモニウムクロリド(四級ジメチルアミノエチルアクリレート)のコポリマーなどのカチオン性ポリアクリルアミドポリマー。
商品名Bardac(登録商標)2280としてジデシルジメチルアンモニウムクロリド、又は商品名Arquad(登録商標)HTL8−MSとしてAkzo Nobelから入手可能な水素添加タローアルキル(2−エチルヘキシル)ジメチルアンモニウムメチルサルフェート
元Appleton Papers,Inc.から入手可能な香料マイクロカプセル。
米国特許第8748646号に記載のプロポキシ化アミノ官能性オルガノシロキサンポリマー
【0375】
上記の配合によりもたらされる組成物は、これらの成分を本明細書に記載される製造方法に従って組み合わせることによって作製される。
【0376】
実施例10
手洗い用又は洗濯機、通常はトップローディング式洗濯機用の顆粒状洗濯洗剤組成物。
【0377】
【表15】
(1)任意。
(2)Appleton Paper(Appleton,WI)から入手可能。
【0378】
上記の配合によりもたらされる組成物は、これらの成分を本明細書に記載される製造方法に従って組み合わせることによって作製される。
【0379】
実施例11
一般的には、フロントローディング式自動洗濯機用の顆粒状洗濯洗剤組成物。
【0380】
【表16】
(1)任意。
(2)Appleton Paper(Appleton,WI)から入手可能。
【0381】
典型的なpHは約10である。
【0382】
上記の配合によりもたらされる組成物は、これらの成分を本明細書に記載される製造方法に従って組み合わせることによって作製される。
【0383】
実施例12 ヘビーデューティ液体洗濯洗剤組成物
【0384】
【表17】
(1)任意。
(2)Appleton Paper(Appleton,WI)から入手可能。
(3)BASF(ルートヴィヒスハーフェン)から入手可能
(4)Polymer PK又はLR400の商品名でDow Chemicalsから入手可能
【0385】
上記の配合によりもたらされる組成物は、これらの成分を本明細書に記載される製造方法に従って組み合わせることによって作製される。
【0386】
実施例13 単位用量組成物
【0387】
【表18】
クリーニング及び/又は処理組成物の総重量に対するもの、合計で12%以下の水
(1)Appleton Paper(Appleton,WI)から入手可能。
【0388】
上記の配合によりもたらされる組成物は、これらの成分を本明細書に記載される製造方法に従って組み合わせることによって作製される。
【0389】
実施例14−洗濯錠剤組成物
【0390】
【表19】
(5)Appleton Paper(Appleton,WI)から入手可能。
(6)BASF(ルートヴィヒスハーフェン)から入手可能
(7)Polymer PK又はLR400の商品名でDow Chemicalsから入手可能
【0391】
成分は、当業者に既知の従来手段によって組み合わせ及び混合される。
【0392】
組成物実施例の原料及び注記
LASは、Stepan(Northfield,Illinois,USA)又はHuntsman Corpにより供給されている、平均脂肪族炭素鎖長がC〜C15を有する直鎖アルキルベンゼンスルホネートである(HLASは酸型である)。
12〜14ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリドは、Clariant GmbH,Germanyにより供給されている。
AE3Sは、Stepan(Northfield,Illinois,USA)により供給されているC12〜15アルキルエトキシ(3)サルフェートである。
AE7は、Huntsman(Salt Lake City,Utah,USA)より供給されている、平均エトキシル化度が7のC12〜15アルコールエトキシレートである。
AESは、Shell Chemicalsにより供給されているC10〜18アルキルエトキシサルフェートである。
AE9は、Huntsman(Salt Lake City,Utah,USA)より供給されている、平均エトキシル化度が9のC12〜13アルコールエトキシレートである。
HSAS又はHC16〜17HSASは、平均炭素鎖長が約16〜17である、中鎖分枝状一級アルキルサルフェートである。
トリポリリン酸ナトリウムは、Rhodia(Paris,France)により供給されている。
ゼオライトAは、Industrial Zeolite(UK)Ltd(Grays,Essex,UK)により供給されている。
16R Silicateは、Koma(Nestemica,Czech Republic)により供給されている。
炭酸ナトリウムは、Solvay(Houston,Texas,USA)により供給されている。
ポリアクリレートMW 4500は、BASF(Ludwigshafen,Germany)により供給されている。
カルボキシメチルセルロースは、CP Kelco(Arnhem,Netherlands)により供給されているFinnfix(登録商標)Vである。
好適なキレート剤は、たとえば、Dow Chemical(Midland,Michigan,USA)より供給されているジエチレンテトラアミン五酢酸(DTPA)、又はSolutia(St Louis,Missouri,USA、Bagsvaerd,Denmark)により供給されているヒドロキシエタンジホスホネート(HEDP)である。
Savinase(登録商標)、Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Lipex(登録商標)、Celluclean(商標)、Mannaway(登録商標)、及びWhitezyme(登録商標)はいずれも、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)の製品である。
プロテアーゼは、Genencor International(Palo Alto,California,USA)(例えばPurafect Prime(登録商標))、又はNovozymes(Bagsvaerd,Denmark)(例えばLiquanase(登録商標)、Coronase(登録商標))により供給されるものであってよい。
蛍光増白剤1は、Tinopal(登録商標)AMSであり、蛍光増白剤2は、Tinopal(登録商標)CBS−X、スルホン化フタロシアニン亜鉛であり、ダイレクトバイオレット9は、Pergasol(登録商標)バイオレットBN−Zであり、これらは全てCiba Specialty Chemicals(Basel,Switzerland)により供給されている。
過炭酸ナトリウムは、Solvay(Houston,Texas,USA)により供給されている。
過ホウ酸ナトリウムは、Degussa(Hanau,Germany)により供給されている。
NOBSは、Future Fuels(Batesville,USA)から供給されているノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムである。
TAEDは、Clariant GmbH(Sulzbach,Germany)からPeractive(登録商標)の商標名で供給されているテトラアセチルエチレンジアミンである。
S−ACMCは、Megazyme(Wicklow,Ireland)によりAZO−CM−CELLULOSEという製品名(製品コードS−ACMC)で販売されている、C.I.リアクティブブルー19と共役されているカルボキシメチルセルロースである。
汚れ放出剤は、Rhodia(Paris,France)により供給されているRepel−o−tex(登録商標)PFである。
アクリル酸/マレイン酸コポリマーは、分子量70,000であり、アクリレート:マレエート比=70:30である(BASF(Ludwigshafen,Germany)から供給されている)。
エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸、(S,S)異性体(EDDS)のNa塩は、Octel(Ellesmere Port,UK)により供給されている。
ヒドロキシエタンジホスホネート(HEDP)は、Dow Chemical(Midland,Michigan,USA)により供給されている。
泡抑制剤疑集体は、Dow Corning(Midland,Michigan,USA)により供給されている。
12〜14ジメチルアミンオキシドは、Procter&Gamble Chemicals(Cincinnati,USA)により供給されている。
ランダムグラフトコポリマーは、ポリエチレンオキシド主鎖及び多数のポリビニルアセテート側鎖を有する、ポリビニルアセテートグラフトポリエチレンオキシドコポリマーである。ポリエチレンオキシド主鎖の分子量は約6000であり、ポリエチレンオキシドとポリ酢酸ビニルとの重量比は約40:60であり、グラフト点は50個のエチレンオキシド単位につき1個以下である。
エトキシル化ポリエチレンイミンは、1個の−NH当たり20個のエトキシレート基を有するポリエチレンイミン(MW=600)である。
カチオン性セルロースポリマーは、Amerchol Corporation(Edgewater NJ)製のLK400、LR400及び/又はJR30Mである。
注:いずれの酵素レベルも、酵素原料の%として表される。
【0393】
実施例15
本発明によるグリセリドコポリマーを含む自由流動粒子製品の例。
【0394】
【表20】
【0395】
【表21】
(1)PEG
(2)粘土
(3)尿素
(4)多糖、大部分がデンプン、未加工デンプン、デンプン誘導体、酸加工デンプン及びκカラゲナン
(5)ゼオライト
(6)デンプン/ゼオライト−SEA
(7)金属酸化物−非限定例−TiO2、ZnO、MnO
(8)金属触媒
(9)乳白剤
(10)Appvion(Appleton,WI)から入手可能。
【0396】
上記の配合によりもたらされる組成物は、これらの成分を本明細書に記載される製造方法に従って組み合わせることによって作製される。
【0397】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0398】
「発明を実施するための形態」の中で引用される全ての文献は、関連部分において参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文書の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文書における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に与えられる意味又は定義が優先するものとする。
【0399】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。