(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スペース31が、前記前駆体シート13の前記長手方向縁部20から切断され、前記前駆体シート13の前記長手方向縁部20を横切る、請求項1又は2のいずれか一項に記載の方法。
前記スペース31が、それらの間に房15の列30を提供するように切断され、前記スペース31が、切断線で房を横切らないように前記房15間で切断される、請求項1、2又は3のいずれか一項に記載の方法。
各前記スペースが、前記長手方向縁部20のうちの1つのみを横切り、前記長手方向軸LAに概ね垂直の平行な列30に切断されて、その上に配置された房15を有する、請求項4に記載の方法。
各前記スペースが、前記長手方向縁部20のうちの1つのみを横切り、前記スペースが、前記横断方向軸TAに対して概ね垂直の平行な列30に切断されて、その上に配置された房15を有する、請求項4に記載の方法。
キャリアシート12を提供する工程と、前記前駆体シート13を前記キャリアシート12に接合して、前記房15がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
キャリアシート12を提供する工程と、前記前駆体シート13を前記キャリアシート12に接着剤32で接合して、前記房15がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、請求項11に記載の方法。
一方の面が接着剤32でコーティングされたキャリアシート12を提供する工程と、前記前駆体シート13を前記キャリアシート12に接着剤32で接合して、前記房15がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、請求項12に記載の方法。
一方の面の全体が接着剤32でコーティングされたキャリアシート12を提供する工程と、前記前駆体シート13を前記キャリアシート12に接着剤32で接合して、前記房15がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程と、を更に含み、これによって接着剤32が、前記房15間の前記スペース31に露出している、請求項13に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1〜5.2を参照すると、掃除用品10は、概ね細長い長方形であり得るが、他の形状も企図され、実行可能である。掃除用品10は、床の掃除に好適な掃除用品10を提供するために、積層形態で接合された2つ以上の構成要素を含むことができる。掃除用品10はキャリアシート12を有することができ、このシート12は、他の構成要素を取り付けるためのシャーシを形成している。掃除用品10は、複数の房15を有する。房15は、列30に配置され、列30の間にはスペース31が配置されている。スペース31は、房15の列30の間に距離を提供するレーン内に配置されてもよい。この構成は、従来技術で見られる均一な房15の形状に勝る、有利な塵収集及び保持力を提供する。
【0012】
掃除用品10は、使い捨ての場合がある。「使い捨て」とは、掃除用品10が1回の掃除作業、あるいは概して数平方メートル以下に対して使用され、その後、廃棄され得ることを意味している。対照的に、再利用可能な掃除用品10は、使用後、洗濯されるか、他の方法で元の状態に戻される。
【0013】
掃除用品10は、長手方向軸LAと、それに直交する横断方向軸TAとを有し得る。掃除用品10及びその各構成要素は、長手方向軸LAに平行な2つの長手方向縁部20と、横断方向軸TAに平行な2つの横断方向縁部22とを有し得る。
【0014】
掃除用品10の長さは、長手方向において測られる。掃除用品10の幅は、長さ方向に対して直角であり、かつ、シート12の面内に配置される横断方向に対応する。厚さは、Z方向の寸法として定義される。XY面は、掃除用品10によって画定される面によって定義される。掃除用品10のZ方向は、掃除用品10の平面に対して垂直な方向である。掃除用品10は、20〜50cmの長さ及び10〜20cmの幅を有し得る。具体的には、掃除用品10は、後述するように、典型的な掃除器具70のヘッド74に適合するように、最大寸法で測定したとき、長さが30+/−2cmであり、幅が14+/−2cmであってもよい。任意選択的なコアは、具体的には、幅が6.5+/−2cmであり、長さが26+/−2cmであってもよい。当然のことながら、当業者であれば、他の形状が実現可能であり、本発明の範囲内であることを理解するであろう。
【0015】
掃除用品10は、外側に向いた掃除面と、その反対側にある取り付け面とを有してもよい。掃除用品10は、乾燥状態で使用されることが意図されるが、湿式掃除も想到され、本発明の範囲内である。掃除用品10はまた、湿式掃除のための任意の吸収性コアを有してもよい。
【0016】
より具体的には、掃除用品10は、少なくとも1つのトウ繊維房15と、少なくとも1つのキャリアシート12と、を有する構造を含んでもよい。トウ繊維房15及びキャリアは、向かい合わせの関係で、少なくとも1つの永続結合部38によって接合されて、積層体を形成している。トウ繊維房15(複数可)は、キャリアシート12の平面から広がって外方に突出してもよい。
【0017】
房15は、キャリアシート12上に直接配置されてもよい。必要に応じて、房15は、前駆体シート13に結合されてもよく、これは次に、以下に記載されるように、キャリアシート12に接合される。
【0018】
キャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、特に合成不織布を含んでもよい。合成繊維を有するキャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、それらへのトウ繊維の好都合な接合をもたらす。当技術分野で知られているように、不織布には、スパンボンド方式、カード方式、及びエアレイド方式の材料が含まれ、不織布は、合成繊維から作製されている。好適な不織シートは、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,797,357号に従って作製されてもよい。キャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、任意選択的に、ポリオレフィンフィルム又はマイクロファイバーを含み、液体透過性又は不透過性であり得る。
【0019】
キャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、吸収力を提供するためにセルロースを含んでもよい。当技術分野で知られているように、セルロース系シートには、永続的な湿潤強度を有する樹脂を添加してもよい。あるいは、吸収性及びバリア性の両方を提供するために、及び掃除ストリップ要素25を接合するのに便利なように、キャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、好ましくは、セルロース系繊維及び合成繊維の混合物を含んでもよい。「セルロース系」とは、構成要素において、大部分の重量パーセントを、セルロース系繊維が占めていることを意味する。
【0020】
キャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、坪量が20〜80gsmの水流交絡スパンボンド不織布を含んでもよい。Avgol Nonwovens(Tel−Aviv、Israel)の45gsmの不織布が好適であることが分かっている。キャリアシート12及び/又は前駆体シート13は、当該技術分野において既知のように、接着剤32及び/又は熱接着部38を使用して互いに接合された2つ、3つ、又はそれ以上の層の積層体を含んでもよい。ループ又は同様の材料の任意選択的な取り付け用ストライプが、取り付け面に接合されて、掃除用品10をハンドル72又は器具70に取り外し可能に接合し得る。1つ又は2つ以上の層は、当該技術分野において既知のように、マイクロファイバー、特にナイロンマイクロファイバーを含んでもよい。
【0021】
掃除用品10は、任意の掃除ストリップ要素25を有してもよい。特に、キャリアシート12は、掃除ストリップ要素25を取り付けるためのシャーシとして機能してもよい。掃除ストリップ要素25は、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第8,407,848号に開示される一体型突出部を有するポリオレフィンフィルム、又はトウ繊維のロープを含んでもよい。掃除ストリップ要素25は好ましくは、スパンレース又は水流交絡法などのプロセスを使用して合成不織布に結合された薄織物(tissue)として形成されたウェットレイド繊維の混合物を含んでもよい。掃除ストリップ要素25は、具体的に、Suominen(Helsinki、Finland)によってGenesis tissueという名称で販売されている、23gsmの薄織物及び17gsmのポリプロピレンスパンボンドの複合材料を含んでもよい。あるいは、掃除ストリップ要素25,前駆体シート13及び/又はキャリアシート12は、代替的に又は追加的に、ナイロンマイクロファイバーを含んでもよい。
【0022】
トウ繊維、及びそれにより形成される房15は、合成であってよく、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、生物由来ポリマー(例えば、ポリ乳酸、バイオポリエチレン、バイオポリエステルなど)などを含むポリマーを含んでいてよい。トウ繊維はまた、セルロース、アセチルセルロース、亜麻、麻、黄麻、及びこれらの混合物などの天然物由来の繊維を含んでもよく、この場合、個々の繊維は、束状に製造された比較的長いストランドである。好ましいトウ繊維は、ポリエチレンシースを有するポリプロピレン又はポリエチレンコアを有する二成分繊維である。トウ繊維は、フィラメント当たり1.5〜8.0デニール、トウ束の全捲縮で15,000〜95,000デニールを有し得る。トウ繊維は、本譲受人によって販売されているSwiffer(登録商標)Duster(商標)の構成要素である。
【0023】
キャリアシート12、前駆体シート13、及びトウ繊維房15(複数可)が、複数の永続結合部38によって接合され得る。結合部38は、離れた又は離脱したトウ繊維がほどけることを、最小限に抑える又は防ぐことを意図している。このようなシート12及びトウ繊維房15(複数可)は、典型的には、介在部材又は介在構成要素をその間に挟んで又は挟まずに、互いに直接重畳されている場合がある。結合部38は、当該技術分野において既知であるように、超音波結合38、接着剤32結合38、熱接着部38、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0024】
特に
図1を参照すると、掃除用品10は、列30に配置された別個のトウ繊維房15を有してもよい。房15の列30は、房15の格子を形成するように階段状に連続してもよい。列30は、横断方向軸に平行であってもよく、通常使用時の前後方向に概ね整列していてもよい。この配置は、通常の使用中により大きい塵が列30間のスペース内で捕らえられ得る一方で、より小さい塵が房15によって捕らえられるという利益を提供する。
【0025】
6つの平行かつ等間隔の列30が示されているが、本発明はそのように限定されるものではない。等しい又は等しくない間隔、及び等しい又は等しくない幅、及び等しい又は等しくない房15密度を有する、予測的に2〜15の列30を使用することができる。列30は、横断方向軸に対して互いに平行であってもよく、横断方向軸に対して互いに斜めであってもよく、又は他の列30に対して互いに斜めであってもよい。任意選択的に、接着剤32は、列30の間のスペース31内に配置されてもよい。列30は、図示されるように横断方向に延在してもよく、又は長手方向軸で中断されてもよい。
【0026】
具体的な非限定的一実施形態では、房15は、列間ピッチT1が1〜3cm、中央から縁部の房15の距離T2が0.5〜1.5cm、及び横断方向の房15の間隔T4が0.1〜0.5cmで、離間配置され得る。列30は、横断方向C1に長さ8〜16cmを有してもよく、長手方向C2に0.5〜1.5cm離間していてもよい。
【0027】
この幾何学的形状は、本譲譲受人によって販売されているSwiffer(登録商標)Sweeper(商標)器具70などの、共通サイズの掃除器具70と共に使用されるときに、列30及びスペース31が掃除器具のヘッド74の先端を包み込むことができるという利益を提供する。掃除器具70のヘッド74の先端を包み込むことは、壁及び幅木に沿った掃除を改善すると考えられる。
【0028】
掃除用品10は、可変幅列30に配置された別個のトウ繊維房15を有してもよい。可変幅列30は、横断方向軸に対して概ね平行であってよく、通常使用時の前後方向に概ね整列していてもよい。房15の列30の間は、可変幅スペース31である。この配置は、通常の使用中により大きい塵が列30間のスペース31内で捕らえられ得る一方で、より小さい塵が房15によって捕らえられるという利益を提供する。この可変幅は、より大きい塵がスペース31に横断方向に入って更に奥へと侵入し、最終的に隣接する列30によって捕らえられるという利益を提供する。スペース31は、長手方向軸に接近するにつれて内側に先細になっていてもよい。
【0029】
4つの平行かつ等間隔の列30が示されているが、本発明はそのように限定されるものではない。等しい又は等しくない間隔、及び等しい又は等しくない可変幅、及び等しい又は等しくない房15密度を有する、予測的に2〜15本の列30を使用することができる。列30は、横断方向軸に対して互いに平行であってもよく、横断方向軸に対して互いに斜めであってもよく、又は他の列30に対して互いに斜めであってもよい。任意選択的に、接着剤32は、列30の間のスペース31内に配置されてもよい。列30は横断方向に延在してもよく、かつ長手方向軸で中断されてもよい。房15の間の、テーパ状の房15内スペース31は、房15がスペース31によって中断されないという利益を提供する。したがって、全ての房15は、効果的な掃除に十分な大きさであるように選択することができる。
【0030】
具体的な非限定的一実施形態では、スペース31は、1〜3cmの開口部T1を有し得る。列30は、掃除用品10の縁部において0.5〜1.5cmの幅T2を、かつスペース31の端部近くにおいて0.5〜1cmの幅T3を有してもよい。使用される横断方向の房15の間隔T4は、0.1〜0.5cmであってもよい。スペース31は、横断方向C1の長さ3〜8cmを有してもよく、長手方向C2に0.5〜1.5cm離間していてもよい。列30は、2〜8cmの距離S1だけ長手方向に離間していてもよい。
【0031】
この幾何学的形状は、本譲譲受人によって販売されているSwiffer(登録商標)Sweeper(商標)器具70などの、共通サイズの掃除器具70と共に使用されるときに、列30及びスペース31が掃除器具のヘッド74の先端を包み込むことができるという利益を提供する。掃除器具70のヘッド74の先端を包み込むことは、壁及び幅木に沿った掃除を改善すると考えられる。先端上の房15の量は、スペース31によって制御することができ、スペース31の幅に反比例する。
【0032】
図2を参照すると、掃除用品10は、工程1のように前駆体シート13を提供することによって作製され得る。トウ繊維は、工程2に示されるように、前駆体シート13にわたって長手方向に伸張される。トウ繊維は、工程3に示されるように、横断方向に前駆体シート13に結合される。房15は、工程3に示されるように、前駆体シート13の結合部38の間にスリットを入れることによって作製される。前駆体シート13及び房15は、工程4に示されるように、予定スペース31を提供するように切断される。前駆体シート13の廃棄材料及び未使用の房15を真空で除去し、工程5に示すように、スペース31を得る。キャリアシート12は、工程6に示されるように提供される。キャリアシート12は、工程7に示されるように、接着剤32でコーティングされる。前駆体シート13及び房15は、工程8に示されるように、キャリアシート12上に配置され、接着剤32によって定位置に保持される。任意選択的に、房15は、工程9に示されるように、房15を膨らませるために吹き込み空気で毛羽立たせてもよい。
【0033】
特に
図3を参照すると、掃除用品10は、房15間を横切るスペース31によって画定される列30を有してもよい。これらの列30及びスペース31は、ヘリンボーンパターンに配置されてもよい。スペース31及び列30は、図示のように一定の幅であってもよく、又は別個のトウ繊維房15が、可変幅列30に配置されてもよい。列30は、横断方向軸に対して概ね斜めであってもよく、通常使用時の前後方向に対して全体に整列していなくてもよい。房15の列30の間は、一定又は可変幅スペース31である。この配置は、通常の使用中により大きい塵が列30間のスペース31内で捕らえられ得る一方で、より小さい塵が房15によって捕らえられるという利益を提供する。斜めの列30の方向は、通常の掃除中に、前後の移動中に捕捉された塵が外れて放出されることがないという利益を提供する。
【0034】
7つの平行かつ等間隔の列30が示されているが、本発明はそのように限定されるものではない。等しい又は等しくない間隔、及び等しい又は等しくない幅、及び等しい又は等しくない房15密度を有する、予測的に2〜15の列30を使用することができる。列30及びスペース31の幅は、一定又は可変であってもよい。1つの長手方向縁部に隣接する列30は、横断方向軸に対して互いに斜めであってもよく、又は他の列30に対して互いに斜めであってもよい。対向する長手方向縁部の列30は、ヘリンボーン形状であってもよく、互いに平行であってもよく、又は任意の他の好適なパターンで配置されてもよい。任意選択的に、接着剤32は、列30の間のスペース31内に配置されてもよい。列30は、横断方向に延在してもよく、又は長手方向軸で中断されてもよい。房15間を横切るスペース31は、様々なサイズの塵蓄積に対して、様々なサイズの房15が形成されるという利益を提供する。したがって、より小さな房15に塵が付着すると、より大きな房15は、その後に掃除プロセス中に遭遇する塵を捕らえることができる。
【0035】
具体的な非限定的一実施形態では、スペース31は、0.5〜3cmの開口部T1を有し得る。列30は、掃除用品10の縁部において0.5〜1.5cmの幅T2を有してもよい。スペース31は、3〜8cmの長さC1を有してもよい。列30は、2〜8cmの横断方向距離S1だけ長手方向に離間していてもよい。
【0036】
この幾何学的形状は、本譲譲受人によって販売されているSwiffer(登録商標)Sweeper(商標)器具70などの、共通サイズの掃除器具70と共に使用されるときに、列30及びスペース31が掃除器具のヘッド74の先端を包み込むことができるという利益を提供する。掃除器具70のヘッド74の先端を包み込むことは、壁及び幅木に沿った掃除を改善すると考えられる。先端上の房15の量は、スペース31によって制御することができ、スペース31の幅に反比例する。
【0037】
図4を参照すると、掃除用品10は、工程1のように前駆体シート13を提供することによって作製され得る。トウ繊維は、工程2に示されるように、前駆体シート13にわたって長手方向に伸張される。トウ繊維は、工程3に示されるように、横断方向に前駆体シート13に結合される。房15は、工程3に示されるように、前駆体シート13の結合部38の間にスリットを入れることによって作製される。前駆体シート13及び房15は、工程4に示されるように、予定スペース31を提供するように切断される。キャリアシート13の廃棄材料及び未使用の房15を真空で除去し、工程5に示すように、スペース31を得る。キャリアシート12は、工程6に示されるように提供される。キャリアシート12は、工程7に示されるように、接着剤32でコーティングされる。前駆体シート13及び房15は、工程8に示されるように、キャリアシート12上に配置され、接着剤32によって定位置に保持される。任意選択的に、房15は、工程9に示されるように、房15を膨らませるために吹き込み空気で毛羽立たせてもよい。
【0038】
全体に
図1〜
図5.2を参照すると、房15は、異なるピッチ上に配置されてもよい。このピッチは、長手方向軸に平行に、又は横断方向軸に平行に取られた、房15の中心間の距離である。想像線99A及び99Bに示されるように、ピッチは、長手方向軸に近づくにつれて変化してもよく、異なるピッチ、したがって異なる房15密度を提供する。ピッチは、長手方向縁部(長手方向軸に平行)が近づくにつれて増加してもよく、又はその逆であってもよい。この構成は、掃除用品10によって塵がより容易に捕捉され、保持されるという利益を提供する。
【0039】
所望であれば、切り抜きを有する前駆体シート13は、キャリアシート12なしで使用されてもよい。この構成は、材料を節約する利点を提供するが、強度を犠牲にし得る。
【0040】
このピッチ、すなわち房15の密度は、長手方向縁部からの任意の所定の間隔で一定であってもよい。房15は、長手方向軸及び横断方向軸に対して両側に互い違いに配置されてもよい。房15は、それらの間に適切な間隔を提供するために、及び前後の移動の掃除(back and for the sweeping)中に塵の保持力を提供するために、両方の方向に、隣接する房15の位置と完全に重なり合ってもよい。あるいは、最大直径、又は長手方向軸に平行に取られた他の最大寸法を有する各房15、及び、特定の列30の隣接する房15間のピッチは、最大直径/寸法よりも大きくてもよい。
【0041】
このような掃除用品は、当該技術分野において一般的なように、前記長手方向軸に概ね平行に、3つ折りであってもよい。この構成は、掃除器具のヘッド74への取り付けに一般的に使用するための、三等分部のうち外側の2つを提供する。所望であれば、房15は、壁及び幅木に沿った掃除を提供するために、外側の三等分部のうちの少なくとも1つに、及び任意選択的に両方に、配置されてもよい。
【0042】
図5.1を参照すると、掃除用品10は、所望により、ストリップ17を有してもよい。ストリップ17は、1を超える長さ対幅のアスペクト比を有する。所望により、長手方向軸LAに対して概ね平行に配向され、かつ所望により長手方向軸LAと一致する、細長いトウ繊維ロープを使用することができる。掃除ストリップ要素25は、長手方向軸LA上に部分的に、又は長手方向軸LA全体に、配置されてもよい。房内15スペース31と房間15スペース31との組み合わせを使用して、長手方向軸に対して平行である、横断方向軸に対して平行である、及びそれらに対して斜めになっている、一定の幅、可変幅、等間隔、及び不均等間隔の列30を形成することができる。
【0043】
異なるピッチは、房15のサイズの関数として達成され得る。房15は、長手方向軸に接近するにつれて、サイズ、したがってピッチを増加させることができる。あるいは、房15は、長手方向軸に対して一定のピッチを維持してもよく、一方又は両方の長手方向縁部に接近するにつれてサイズが減少してもよい。したがって、房15は、長手方向軸に接近するにつれて、サイズを増加させ、かつピッチを減少させることができる。1つの房15は、隣接する房15に接触してもよく、又はそこから離間していてもよい。
【0044】
図5.1及び
図5.2に示されるように、隣接する房15間の異なる間隔は、異なる房15、好ましくはその列を、異なるピッチで配置することによって、単純に達成することができる。この構成は、複雑で無関係な製造工程なしに、異なる間隔を得ることができるという利益を提供する。好ましくは、この異なるピッチは、検討されている小さい方のピッチの少なくとも25%、50%、100%又は200%増加する。この差は、大きな塵の捕捉に好適であると考えられ、その一方で、差がより小さくなると、効果的ではない場合がある。
【0045】
特に
図5.2を参照すると、房15の異なるピッチは、結合部38の異なる間隔によって達成され得る。この構成は、有利には、異なるサイズの房15をもたらす。切り込みが位置合わせされず、間に挟まれた切断なしに結合部38が整列される場合、この配置も、有利なように、結合されたトウ繊維のブリッジ部分を房15間に提供する。
【0046】
図1〜
図5.2の任意のものを全般的に参照して、キャリアシート12、前駆体シート13、及び/又はトウ繊維の房15 15のいずれかを、接着剤32、ろう、ニュートン流体オイル、及び/若しくは非ニュートン流体オイル、又はそれらの組み合わせで、所望により完全に又は部分的にコーティングすることによって、掃除を改善し、吸収された塵の保持力を増大させることができる。特に、任意の構成のトウ繊維房15は、鉱油コーティングでコーティングされてもよい。このコーティングは、油対界面活性剤の比が約90%〜10%の、鉱油と界面活性剤との混合物含んでもよい。界面活性剤は、表面エネルギーを低減することによって、トウ繊維を湿潤させるように油を誘導する利益を提供する。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であり得る。
【0047】
キャリアシート12及び前駆体シート13は、両方とも不織布を含んでもよく、超音波結合されてもよい。あるいは、キャリアシート12及び前駆体シート13は、接着剤32で結合されてもよい。この構成は、キャリアシート12が全体にわたって接着剤32でコーティングされている場合、接着剤32が列30の間のスペース31内に配置されて塵の収集及び保持のために利用可能であるという利益を提供する。
【0048】
房15間のスペース31は、0.3、0.5、0.7、1、1.5cm〜8、7、6、5、又は4cmの範囲であってよく、特に0.5〜3cm、0.5〜2.5cm、0.8cm〜2cm、若しくは1〜1.5cm、又はそれらの間の任意の範囲であってよく、任意の組み合わせで上述の端点の任意のものを包含する。隣接する房15の間にこの幅を有するスペース31は、隣接する房15の間にレーンを形成することができ、トウ繊維によって必ずしも捕捉されない大きな塵を取り込むのに好適であると考えられる。このレーンは直線を形成して、塵の進入を可能にしてもよい。スペース31の幅は、房が標的表面に対して軽く圧迫された通常の構成にあるとき、隣接する房15の最も近い部分の間で測定される。
【0049】
この間隔は、房15間に異なるピッチを提供し得る。異なるピッチは、隣接する房15の中心間の直線99A、99Bで測定され、房15のサイズとは独立である。線99A、99Bは、長手方向軸LA、横断方向軸TAに対して平行であってもよく、又は斜めであってもよい。このピッチは、大きな塵及び小さな塵の両方の有効な収集を提供するために、検討されている小さい方のピッチの25%、50%、100%又は200%の差を有し得る。
【0050】
図6A及び
図6Bを参照すると、掃除用品10は、特定の作業に応じて、乾燥、湿潤、及び/又は予備湿潤掃除と共に使用するために、掃除器具70に取り外し可能に取り付け可能であってもよい。掃除器具70は、掃除用品10を受容するためのヘッド74と、それに接合される細長ハンドル72とを有し得る。典型的な床掃除器具70は、使用者によって把持されるハンドル72と、このハンドルに取り付けられた、好ましくは枢動可能にそれに取り付けられたヘッド74とを有する。ヘッド74は、床又は他の標的表面に接触して移動する。掃除用品10は、ヘッド74の底部に取り外し可能に取り付けられ得る。取り付けシステムは、好適で任意選択的なハンドル72への掃除用品10の取り外し可能な取り付けをもたらすことができる。器具70への掃除用品10の取り外し可能な取り付けは、接着剤32、面ファスナーシステム、細長いスリーブ、グリッパーなどを使用して達成することができる。グリッパー及び好適な掃除器具70は、同一譲受人に譲渡された米国特許第6,484,356号に開示されている。
【0051】
図6Bを参照すると、掃除用品10は、任意選択的に、洗浄溶液、又は見た目のために又は殺菌のために表面を処理するなどの他の目的のために使用可能な他の溶液と共に使用されてもよい。床掃除器具70は、ユーザーが直立している間に床を掃除することを可能にすることができ、また、1つ又は2つ以上のノズル76を介してリザーバ75から床に洗浄溶液又は他の液体を噴霧することを提供することができる。好適なスプレー式器具70が、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第5,888,006号、同第5,988,920号、同第6,842,936号、同第7,182,537号、同第7,536,743号、同第7,676,877号、及び同第8,186,898号に開示されている。洗浄溶液は、掃除用品10に予め適用されて、予め湿らせた掃除用品10を作ってもよく、又は掃除用品10及び/又は標的表面上に適用するために、別個のリザーバ75の内部に収容されてもよい。洗浄溶液は、大部分が水であり、少なくとも約0.5、2、5又は10重量%の固体、あるいは少なくとも約30又は50重量%の水性溶媒、非水性溶液、又はその混合物を含み得る。任意選択的な真空を有する好適な器具70は、米国特許第7,137,169号に開示されている。
【0052】
図6Cを参照すると、器具70は、固定された関係で使用され、かつ1つ又は2つ以上の歯73を含む、ハンドル72及びヘッド74を有してもよい。歯73は、掃除用品10内のスリーブに挿入されてもよい。この構成により、掃除用品10は、小さな物体を掃除するためのダスターとして便利に使用することが可能になり、スペース31が締め付けられる。ダスター型掃除用品10のための好適な器具70は、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第8,578,564号及び第D674,949 S号に開示されている。
【0053】
所望される場合、掃除用品10は、自律的に移動するロボットは無人機と共に使用され、かつそれに取り外し可能に取り付けられてもよい。本発明の掃除用品と共に使用するためのロボット及びドローンの好適な例は、本願と同一譲受人に譲渡された米国特許第6,941,199号、同第6,810,305号、同第6,779,217号、同第6,481,515号、同第6,459,955号、及びシリアル番号第14/992,195号(2016年1月11日出願、P&G事例番号14189)に見出される。湿式掃除及び乾式掃除による使用のためのロボットの例は、米国特許第7,389,156号、同第8,774,966号、及び同第8,855,813号に見出される。データ制御システムは、米国特許第7,431,524号に記載されているように、掃除用品10と共に利用されてもよい。
【0054】
掃除用品10はまた、ハンドル72又は器具70を使用せず、手で使用することもできる。所望される場合、本明細書に記載した様々な掃除用品10をキットとしてパッケージ化及び販売してもよい。この構成は、使用者が、異なる作業に対して異なる掃除用品10の選択肢を有するという利益を提供する。例えば、所望される場合、複数サイズの掃除用品10を、単一のキットとしてまとめて販売することができる。この構成により、使用者は、急な作業に対して最良に適した、特定の掃除用品10を選択することができる。
【0055】
本発明は、以下の非限定的な段落のいずれかに従って、任意の組み合わせで実行することができる。
A.掃除用品の製造方法であって、
トウ繊維がその上に配置された前駆体シートを提供する工程と、
当該トウ繊維を当該前駆体シートに結合させる工程と、
当該トウ繊維をスリット加工して、別個の房を提供する工程と、
当該前駆体シート内及び当該房内のスペースを切り抜いて、複数の房及び当該前駆体シートの一部をそこから除去する工程であって、これにより当該前駆体シート上に残っている当該房の少なくとも一部が、当該前駆体シート上の隣接する房から不均等に離間される、工程と、
を含む、方法。
B.キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、段落Aに記載の方法。
C.キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接着剤で接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、段落A及びBに記載の方法。
D.一方の面が接着剤でコーティングされたキャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接着剤で接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、段落A、B及びCに記載の方法。
E.一方の面の全体が接着剤でコーティングされたキャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接着剤で接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程と、を更に含み、これによって接着剤が、当該房間の当該スペースに露出している、段落A、B、C及びDに記載の方法。
F.長手方向軸及びそれに垂直な横断方向軸を有する掃除用品の製造方法であって、
前駆体シートを提供する工程であって、対向する長手方向縁部と、当該前駆体シート上に配置されかつ当該前駆体シートから外向きに延在するトウ繊維の房とを有する、前駆体シートを提供する工程と、
当該前駆体シート内のスペースを切り抜いて、複数の房及び当該前駆体シートの一部をそこから除去する工程であって、これにより当該前駆体シート上に残っている当該房の少なくとも一部が、当該前駆体シート上の隣接する房から不均等に離間されて、当該房で標的表面を掃除するための掃除用品を形成する、工程と、
を含む、方法。
G.当該スペースが、当該前駆体シートの当該長手方向縁部から切断され、当該前駆体シートの当該長手方向縁部を横切る、段落Fに記載の方法。
H.当該スペースが、当該前駆体シートの当該長手方向縁部から切断され、当該前駆体シートの当該長手方向縁部を横切り、それらの間に房の列を提供する、段落F及びGに記載の方法。
I.当該スペースが、当該前駆体シートの当該長手方向縁部から切断され、それらの間に房の列を提供し、当該房の間で切断される当該スペースが、切断線で房を横切らない、段落F、G及びHに記載の方法。
J.当該スペースが、当該前駆体シートの当該長手方向縁部から切断され、当該前駆体シートの当該長手方向縁部を横切り、当該長手方向縁部から当該長手方向軸に近づくにつれて狭くなる先細形状になる、段落A〜Iのいずれか一つに記載の方法。
K.キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、段落F、G、H、I及びJに記載の方法。
L.キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接着剤で接合して、当該房がそこから外向きに延在しかつ当該房間の当該スペースに接着剤が配置されている積層体を提供する工程と、を更に含む、段落F、G、H、I、J及びKに記載の方法。
M.当該スペースが、当該前駆体シートの当該長手方向縁部から切断され、それらの間に房の列を提供し、当該房の間で切断される当該スペースが、切断線で房を横切らない、段落F、G、H、I、J、K及びLに記載の方法。
N.当該スペースが、当該前駆体シートの当該長手方向縁部から切断され、当該前駆体シートの当該長手方向縁部を横切り、それらの間に房の列を提供し、各当該スペースは、当該長手方向縁部のうちの1つのみを横切り、それによって複数の房が当該長手方向軸上に配置される、段落A〜Mのいずれか一つに記載の方法。
O.長手方向軸及びそれに垂直な横断方向軸を有する掃除用品の製造方法であって、
前駆体シートを提供する工程であって、対向する長手方向縁部と、当該前駆体シート上に配置されかつ当該前駆体シートから外向きに延在するトウ繊維の房とを有する、前駆体シートを提供する工程と、
当該前駆体シート内及び当該房内のスペースを切り抜いて、複数の房及び当該前駆体シートの一部をそこから除去する工程であって、これにより当該前駆体シート上に残っている当該房の少なくとも一部が列内に配置されかつある房密度を有し、当該房密度は当該長手方向軸に接近するにつれて増加し、当該房で標的表面を掃除するための掃除用品を形成する、工程と、
を含む、方法。
P.当該スペース及び当該列が平行である、段落Oに記載の方法。
Q.当該スペースが、ヘリンボーンパターンを形成する平行な列に切断され、かつ当該複数の房を横切る、段落O及びPに記載の方法。
R.キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含む、段落O、P及びQに記載の方法。
S.各当該スペースが、当該長手方向縁部のうちの1つのみを横切り、当該長手方向軸に概ね垂直の平行な列に切断されて、その上に配置された房を有し、更に、キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを含む、段落O、P、Q及びRに記載の方法。
T.キャリアシートを提供する工程と、当該前駆体シートを当該キャリアシートに接合して、当該房がそこから外向きに延在する積層体を提供する工程とを更に含み、これにより、当該長手方向軸に近づくにつれて狭くなる先細形状になるスペースを提供する、段落Oに記載の方法。
【0056】
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は「約40mm」を意味することが意図されており、「約1100kPa」と開示された圧力は、1103.2kPaを含むことが意図されている。
【0057】
相互参照される又は関連特許若しくは出願のいずれをも含めた、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外されるか又は特に限定されない限り、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとは見なされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明全てを教示、示唆又は開示するとは見なされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。範囲を規定するものとして本明細書で示したすべての限定を、範囲を規定する任意の他の限定と共に用いてもよい。すなわち、ある範囲の上限を別の範囲の下限と共に用いてもよく、逆もまた同様である。
【0058】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。