【実施例1】
【0010】
実施例1のドアストッパーの構成を、「全体概要構成」、「ストッパー装置の詳細構成」、「扉係止装置の詳細構成」、「自己保持ソレノイドの動作とコイルスプリングの付勢力」に分けて説明する。
【0011】
[全体概要構成]
実施例1のドアストッパー1は、
図1に示すように、床面2に設けられたストッパー装置10と、開閉自在な扉3に取り付けられた扉係止装置20と、扉3を開閉するためのドアノブ30と、扉3の戸先3bに設けられている操作ボタン(操作体)40と、扉係止装置20の電源である電源ユニット50と、を備えている。ここで、扉3は、蝶番4等で止められた戸尻3aを軸に、弧を描いて前後に開閉する開き戸である(一点鎖線L1)。
【0012】
ストッパー装置10は、扉3の開閉動作を規制したい位置に設けられている。ここでは、扉3がほぼ最大に開放した状態のときに開閉動作を規制する位置に設けられている。
【0013】
扉係止装置20は、扉3のパネル(鏡板)3daの下隅部分(戸先3b及び下框(下端部)3c側の部分)に取り付けられている。扉係止装置20は、扉3の内部にて操作ボタン40と配線接続されている(第1破線L2)。扉係止装置20は、扉3の内部にて電源ユニット50と配線接続されている(第2破線L3)。扉係止装置20は、操作ボタン40を押す(操作する)ことにより動作する。
【0014】
ドアノブ30は、扉3の上下方向の中央部に設けられ、戸先3b側に取り付けられている。
【0015】
操作ボタン40は、ドアノブ30よりも上下方向の僅かに下方位置に設けられ、戸先3bに取り付けられている。即ち、操作ボタン40は、ドアノブ30付近に設けられている。戸先3bには、操作ボタン40を取り付けるための戸先凹部3baが設けられている。この戸先凹部3baに、扉係止装置20を駆動するロック操作ボタン40aと非ロック操作ボタン40bが設けられ、上下方向に2つのボタンが並べられている。例えば、ロック操作ボタン40aが非ロック操作ボタン40bの上側に配置されている。ロック操作ボタン40aと非ロック操作ボタン40bは、戸先3bの面から突出しない高さに設定されている。ロック操作ボタン40aが押される(操作される)と、部材本体26aが非ロック位置からロック位置へ移動する。非ロック操作ボタン40bが押されると、部材本体26aがロック位置から非ロック位置へ移動する。
【0016】
電源ユニット50は、扉3のパネル(鏡板)3dbの下隅部分(戸先3b及び下框(下端部)3c側の部分)に取り付けられている。即ち、電源ユニット50は、扉3を介して、扉係止装置20の裏側に取り付けられている。電源ユニット50は、例えば、内部に電池が設けられた電池ボックスである。
【0017】
[ストッパー装置の詳細構成]
実施例1のストッパー装置10は、
図2に示すように、磁性体製のストッパー板11と、床面2に固定された基台12と、基台12を覆うストッパー装置カバー13と、を有している。
【0018】
ストッパー板11は、長方形の薄板形状を呈し、長手方向の一端部11aの両側に取付軸11b,11bが形成され、長手方向の他端部11cの近傍にロック開口11dが形成されている。
【0019】
基台12は、床面2に固定される平板状の底板12aを有している。この底板12aには、ストッパー板11の取付軸11bを回動可能に保持する一対の軸受部12b,12bと、一対のネジ通し穴12c,12cと、が形成されている。この基台12は、ネジ通し穴12c,12cにネジを挿通し、床面2に螺着して固定される。なお、ストッパー板11は、取付軸11bが軸受部12bに回動可能に保持されることで、長手方向の他端部11cが上下方向に揺動可能になっている。
【0020】
ストッパー装置カバー13は、基台12を覆ったときにストッパー板11を露出させる開口部13aが形成されると共に、床面2に臨む裏面に係止爪が形成されている。この係止爪は、基台12の周壁に係合し、ストッパー装置カバー13を基台12に固定する。
【0021】
[扉係止装置の詳細構成]
実施例1の扉係止装置20は、
図3と
図4に示すように、アタッチメント21とフレーム22とフレームカバー22aとカバー23からなるケース体Cと、マグネット(磁石)24と、ロック機構25と、を有している。扉3のパネル3daとカバー23との間には、扉3側から前方に向かって、順に、アタッチメント21、フレームカバー22a、フレーム22が配置されている。
【0022】
ケース体Cは、アタッチメント21とフレーム22とフレームカバー22aとカバー23を前後方向に組み合わせて形成され、内部にマグネット24とロック機構25を収容する。このケース体Cは、ケース体固定ネジN1により扉3に固定される。
【0023】
アタッチメント21は、扉係止装置20が扉3に取り付けられた際、アタッチメント21のアタッチメント後面21abがパネル3daに接する(
図6参照)。アタッチメント21には、
図3と
図4に示すように、2つの固定ネジ挿通孔21b,21bと、ガイド孔21cと、フレーム取付孔21dと、側面上側突出部21eと、側面中央突出部21fと、が形成されている。
【0024】
2つの固定ネジ挿通孔21b,21bは、アタッチメント21のアタッチメント前面21aaの上下方向の中央部に貫通されている。各固定ネジ挿通孔21bには、アタッチメント21を扉3に固定するケース体固定ネジN1が挿通される。ケース体固定ネジN1は、扉3に螺合される。アタッチメント21は、そのケース体固定ネジN1により、扉3に取り付けられる。
【0025】
ガイド孔21cは、2つの固定ネジ挿通孔21b,21bの中央上部の位置で前後方向に貫通されている。ガイド孔21cは、上部フレーム取付爪22rをフレーム取付孔21dにガイドする(
図6参照)。
【0026】
フレーム取付孔21dは、アタッチメント21のアタッチメント上面21acの中央部の位置で上下方向に貫通されている。フレーム取付孔21dには、上部フレーム取付爪22rが係合される(
図5と
図6参照)。
【0027】
側面上側突出部21eは、アタッチメント21の左右それぞれから突出している。側面上側突出部21eの下部には、下方に突出したフレーム取付凸部21eaが形成され、フレーム取付凸部21eaに対して凹んだフレーム取付凹部21ebが形成されている。フレーム取付凸部21eaは、フレーム取付凹部21ebよりも前側に形成されている。フレーム取付凸部21eaとフレーム取付凹部21ebは、両側面に1つずつ形成されている。フレーム取付凸部21eaとフレーム取付凹部21ebには、側部フレーム取付爪22sが係合される(
図5参照)。
【0028】
側面中央突出部21fは、アタッチメント21の左右それぞれから突出している。側面中央突出部21fには、縦長のカバー取付穴21faが形成されている。側面中央突出部21fは、側面凹部22tに係合する(
図5参照)。カバー取付穴21faには、カバー取付爪23eが係合される。
【0029】
フレーム22は、
図3と
図4に示すように、前面22bと、右側面22cと、左側面22dと、上面22eと、下面22fと、を有し、これらの面22b〜22fに囲まれて後方に開放した収容空間22gが形成されている。フレーム22の収容空間22gは、フレームカバー22aに覆われる(
図5と
図6参照)。このフレーム22は、扉係止装置20が扉3に取り付けられた際、右側面22cが戸先3b側に位置し、下面22fが下框3c側に位置して露出する。
【0030】
前面22bの左下側は、アタッチメント21側に凹んだ凹部22haが形成されている。この凹部22haの左下側には、貫通孔22hbが形成されている。フレーム22の内部には、貫通孔22hbに連通する第1区画壁22iaと第2区画壁22ibと第3区画壁22icが形成されている。
図5に示すように、第1区画壁22iaと第3区画壁22icが対向し、第2区画壁22ibと下面22fが対向する。第1区画壁22iaは、右側面22c側に形成され、第3区画壁22icは、左側面22dと一体に形成されて左側面22dの下部から第1区画壁22ia側へ出っ張っている。第2区画壁22ibは、第1区画壁22iaと第3区画壁22icを接続する。下面22fの左側部分が貫通孔22hbに連通する。
【0031】
この下面22fの貫通孔22hbに連通する部分は、その他の下面22fの部分よりも薄肉に形成された薄肉部22faになっている。この薄肉部22faは、
図4に示すように、貫通孔22hbから収容空間22gの途中まで薄肉になっている。このため、下面22fの後方には段差部22fbが形成されている。
【0032】
また、フレーム22の内部には、これら第1区画壁22iaと第2区画壁22ibと第3区画壁22icと下面22fの薄肉部22faに囲まれた収容室22jが形成されている。この収容室22jには、マグネット24が収容される。なお、第2区画壁22ibは、収容室22jの上面となる。
【0033】
このフレーム22の内部には、
図4と
図5に示すように、第4区画壁22idと、第5区画壁22ieと、第6区画壁22ifと、突起22igと、が形成されている。第4区画壁22idと突起22igは、第2区画壁22ibの上側に形成されている。第4区画壁22idは、収容室22jの左右方向の中央から上方に延びている。第5区画壁22ieは、第4区画壁22idの上端から右側面22c側へ水平方向に延びている。第6区画壁22ifは、第5区画壁22ieの右端から下方に延びている。突起22igは、第4区画壁22idよりも右側に形成され上方に延びている。突起22igは、第2区画壁22ibと第4区画壁22idと第5区画壁22ieと第6区画壁22ifに囲まれている。突起22igは、コイルスプリング29を挿通する。フレーム22の内部には、これら第1区画壁22iaと第2区画壁22ibの一部と第4区画壁22idと第5区画壁22ieと第6区画壁22ifと下面22fに囲まれた内部に係止部材26が収容される。
【0034】
さらに、第1区画壁22iaと第6区画壁22ifの間には、
図4と
図5に示すように、第7区画壁22ihと第8区画壁22iiが形成されている。第7区画壁22ihと第8区画壁22iiは、左右方向に間隔を空けて形成され、凹部22haの右側の裏側(フレーム22の内部)からアタッチメント21側に延びている。この第7区画壁22ihと第8区画壁22iiとの間には、第1案内突条部26agが嵌合される。即ち、第7区画壁22ihと第8区画壁22iiとの間が、第1案内突条部26agの第1案内溝22ijになる。また、第1区画壁22iaと第6区画壁22ifの間には、下面22fを貫通する開口22kが形成されている。開口22kと第7区画壁22ihと第8区画壁22iiとは、上下方向において重ならない。
【0035】
前面22bの右上部には、
図3に示すように、2つの取付ネジ挿通孔22m,22mが形成されている。各取付ネジ挿通孔22mには、自己保持ソレノイド27をフレーム22に取り付けるソレノイド取付ネジN2が挿通される。前面22bの凹部22haよりも右側には、前側シャフト挿入孔22nが形成されている。前側シャフト挿入孔22nには、前側リンクシャフト端部28bが挿入される。
【0036】
上面22eの右側(右側面22c側)には、
図3と
図4に示すように、ソレノイド挿通孔22pが形成されている。上面22eには、上面22eの左右方向の中央部からアタッチメント21側に向かって、上部フレーム取付爪22rが突出している。上部フレーム取付爪22rは、側面視では1つの屈曲部を有する屈曲形状である。即ち、上部フレーム取付爪22rは、上面22eの左右方向の中央部からアタッチメント21側に向かって延び、屈曲して上方に延びている。
【0037】
右側面22c及び左側面22dのそれぞれには、右側面22c及び左側面22dの上側からアタッチメント21側に向かって、側部フレーム取付爪22sが突出している。側部フレーム取付爪22sは、側面視では1つの屈曲部を有する屈曲形状である。即ち、側部フレーム取付爪22sは、右側面22c及び左側面22dの上部からアタッチメント21側に向かって延び、屈曲して上方に延びている。
【0038】
さらに、右側面22c及び左側面22dのそれぞれには、側部フレーム取付爪22sの下側に、側部フレーム取付爪22sよりも凹んだ側面凹部22tが形成されている。右側面22c及び左側面22dのそれぞれには、側面凹部22tよりも前側に、カバー取付爪23eを案内する案内溝22uが形成されている。
【0039】
ここで、フレーム22は、上部フレーム取付爪22rがガイド孔21cにガイドされフレーム取付孔21dに係合されると共に、側部フレーム取付爪22sがフレーム取付凸部21eaとフレーム取付凹部21ebに係合されることにより、アタッチメント21に取り付けられる。このとき、アタッチメント21とフレーム22との間には、フレームカバー22aが配置されている。
【0040】
フレームカバー22aは、フレーム22の後方を覆う(
図5と
図6参照)。フレームカバー22aのフレームカバー前面22aaには、
図3に示すように、切欠22abと、第1壁部22acと、第2壁部22adと、第3壁部22aeと、第4壁部22afと、後側シャフト挿入孔22ahと、が形成されている。
【0041】
切欠22abは、フレームカバー22aの下端から上方に向かって形成されている。切欠22abには、フレームカバー22aでフレーム22を覆った場合、マグネット24が挿通する。
【0042】
第1壁部22acは、切欠22abの上側に形成され、上方に延びている。第2壁部22adは、第1壁部22acの上端から右側へ水平方向に延びている。第3壁部22aeと第4壁部22afは、第2壁部22adの右側から下方に延びている。第3壁部22aeと第4壁部22afは、左右方向に間隔を空けて形成されている。第3壁部22aeと第4壁部22afとの間には、第2案内突条部26ahが嵌合される。即ち、第3壁部22aeと第4壁部22afとの間が、第2案内突条部26ahの第2案内溝22agになる。フレームカバー22aでフレーム22を覆った場合、前後方向において、第1壁部22acは第4区画壁22idと対向し、第2壁部22adは第5区画壁22ieと対向する(
図5参照)。
【0043】
後側シャフト挿入孔22ahは、切欠22abよりも右側であって、第4壁部22afよりも右下に形成されている。後側シャフト挿入孔22ahには、後側リンクシャフト端部28cが挿入される。
【0044】
カバー23は、
図3と
図4に示すように、前壁23aと、右壁23bと、左壁23cと、上壁23dと、を有し、後方と下方を開放する。カバー23の後方は、アタッチメント21に覆われる。カバー23の右壁23b及び左壁23cのそれぞれには、上下方向の中央部にカバー23の内側に向かって、カバー取付爪23eが突出している。カバー23は、そのカバー取付爪23eが案内溝22uを通り、カバー取付穴21faに係合されることにより、アタッチメント21に取り付けられる。
【0045】
マグネット24は、直方体形状を呈した永久磁石であり、フレーム22の収容室22jに収容されている。このマグネット24は、扉3が開閉して扉係止装置20がストッパー装置10のストッパー板11の上方に位置したときに、このストッパー板11を引き寄せる。また、マグネット24は、収容室22jに収容され、アタッチメント前面21aaとカバー23の前壁23aの裏面23aaと段差部22fbによって押えられ、扉3の開閉に伴うがたつきが防止される。
【0046】
ロック機構25は、フレーム22の収容空間22gに収容され(
図5参照)、マグネット24に引き寄せられたストッパー板11を係止して扉3の開閉を規制する(
図8と
図9参照)。このロック機構25は、
図3と
図4に示すように、係止部材26と、自己保持ソレノイド(ソレノイド)27と、リンクシャフト(連結部材)28と、コイルスプリング(付勢部材)29と、を有している。
【0047】
係止部材26は、マグネット24に引き寄せられたストッパー板11を係止する。この係止部材26は、
図7に示すように、部材本体26aと、ロック部26bと、係止連結部26cと、付勢力受け部26dと、を有している。
【0048】
部材本体26aは、
図9Aに示すストッパー板11をロックするロック位置と、
図8Aに示すストッパー板11をロックしない非ロック位置とに移動可能になっており、上下方向に長い直方体形状を呈する。この部材本体26aは、フレーム22の前面22bに対向する部材前面26aaと、フレームカバー22aに対向する部材後面26abと、第6区画壁22ifに対向する部材右側面26acと、第4区画壁22idに対向する部材左側面26adと、を有している。さらに、この部材本体26aは、第5区画壁22ieに対向する部材上面26aeと、開口22kに対向する部材下面26afと、を有している。
【0049】
部材前面26aaには、第7区画壁22ihと第8区画壁22iiとの間の第1案内溝22ijに嵌合する第1案内突条部26agが突出して形成されている。部材後面26abには、第3壁部22aeと第4壁部22afとの間の第2案内溝22agに嵌合する第2案内突条部26ahが突出して形成されている。第1案内溝22ij及び第1案内突条部26agと、第2案内溝22ag及び第2案内突条部26ahと、により、部材本体26aが収容空間22g内を上下に移動する際の移動方向を規定する案内構造を構成する。
【0050】
ロック部26bは、部材本体26aの部材下面26afから下方に突出して形成されている。ロック部26bは、部材本体26aがロック位置に移動したときに、フレーム22から突出してストッパー板11のロック開口11dに挿入される(
図9B参照)。また、ロック部26bは、部材本体26aが非ロック位置に移動したときに、フレーム22の内部に収容される(
図8B参照)。なお、このロック部26bは、部材本体26aがロック位置に移動したときに、フレーム22の下面22fに形成された開口22kから出没する。
【0051】
また、ロック部26bの先端部26baには、ロック爪26bbが形成されている。ロック爪26bbは、先端部26baから後側へ水平方向に延びている。ロック爪26bbは、部材本体26aがロック位置のときに扉3を閉めようとすると、ロック開口11dに引っかかる(
図10参照)。即ち、ロック爪26bbは、ロック開口11dに係止する。
【0052】
係止連結部26cは、部材本体26aの部材後面26abから水平方向に突出して形成されている。係止連結部26cは、リンクシャフト28と連結される。即ち、係止連結部26cには、円弧リング28dが挿通される。このように、係止連結部26cと円弧リング28dが連結される。
【0053】
付勢力受け部26dは、部材左側面26adの上端から水平方向に延びて形成されている。このため、部材左側面26adと第4区画壁22idとの間には隙間Sが生じる(
図8Aと
図9A参照)。この隙間Sには、突起22igが形成されている。付勢力受け部26dの受け部下面26dbは、部材本体26aを非ロック位置に付勢するコイルスプリング29の付勢力を受ける。部材本体26aが非ロック位置に付勢されると、部材上面26aeと受け部上面26daは第5区画壁22ieに当接する。これにより、部材本体26aの非ロック位置が規制される。
【0054】
自己保持ソレノイド27は、無通電時でもプランジャ(可動鉄心)27dが吸着保持されるソレノイドである。この自己保持ソレノイド27は、
図3と
図4等に示すように、ソレノイドケース(ソレノイド本体)27aと、ソレノイドコイル27bと、固定鉄心27cと、プランジャ27dと、永久磁石27eと、を有している。なお、自己保持ソレノイド27の動作については後述する。
【0055】
ソレノイドケース27aは、直方体のケースであり、ソレノイドケース27aのケース下面27acの中央には、プランジャ27dが挿通される円形状のプランジャ挿通孔27adが形成されている。ソレノイドケース27aのケース前面27aaの上側には、ソレノイド取付ネジN2がネジ締めされる2つの取付ネジ孔27ae,27aeが形成されている。
【0056】
ソレノイドコイル27bは、ソレノイドケース27aに収容されている。ソレノイドコイル27bには、電源ユニット50から電流が流される。ソレノイドコイル27bと電源ユニット50との間には、ソレノイドコイル27bに接続する電極の向きを変更するための動作回路が設けられている。この動作回路は、一方の電極の向きで接続すると、ソレノイドコイル27bにプランジャ27dを吸引する電磁力(吸引力、磁界)が発生する。他方の電極の向きで接続すると、永久磁石27eの磁気力(磁界)を打ち消すように電流がソレノイドコイル27bに流される。他方の電極の向きで接続した場合、動作回路の途中に抵抗が配置されている。
【0057】
固定鉄心27cは、ソレノイドコイル27bの内周側に配置され、ソレノイドケース27aのケース上面27ab側に配置されている。固定鉄心27cは、プランジャ27dと上下方向に対向する。固定鉄心27cは、平面視で円状に形成されている。
【0058】
プランジャ27dは、ソレノイドコイル27bの内周側に配置され、プランジャ27dの下部27daがソレノイドケース27aから外部に露出されている。プランジャ27dは、平面視で円状に形成されている。プランジャ27dは、自己保持ソレノイド27とコイルスプリング29により上下方向に駆動される。プランジャ27dは、ソレノイドケース27aの外部に抜け落ちないように抜け止めされている。
【0059】
また、プランジャ27dの下部27daには、リンクシャフト28と連結されるプランジャ連結部27dbが形成されている。プランジャ連結部27dbは、スリット溝27dcと、ピン孔27ddと、ピン27deと、を有している。スリット溝27dcは、プランジャ27dの下端から上方に向かって形成されている。このスリット溝27dcによって、プランジャ27dの下部27daが二つに分かれている。ピン孔27ddは、スリット溝27dcに直交する方向からプランジャ27dの下部27daに貫通されている。ピン27deは、円柱状に形成されている。ピン27deは、スリット溝27dcに環状リング28eを配置した状態で、一方のピン孔27ddから挿入される。次に、このピン27deは、環状リング28eの長穴28eaに挿通され、もう一方のピン孔27ddに挿入される。ピン27deは、ピン孔27ddから抜けないように嵌合されている。このように、プランジャ連結部27dbと環状リング28eが連結される。
【0060】
永久磁石27eは、ソレノイドケース27aに収容されている。永久磁石27eは、ソレノイドコイル27bよりも下側に配置され、プランジャ27dの外周側に配置されている。
【0061】
リンクシャフト28は、係止部材26とプランジャ27dを連結する。このリンクシャフト28は、前後方向に延びているシャフト本体部28aと、前側リンクシャフト端部28bと、後側リンクシャフト端部28cと、円弧リング28dと、環状リング28eと、を有している。シャフト本体部28aの前側には、シャフト本体部28aより円周の長さが短い前側リンクシャフト端部28bが延びて形成されている。シャフト本体部28aの後側には、シャフト本体部28aより円周の長さが短い後側リンクシャフト端部28cが延びて形成されている。前側リンクシャフト端部28bは、前側シャフト挿入孔22nに挿入され、後側リンクシャフト端部28cは、後側シャフト挿入孔22ahに挿入される。
【0062】
また、シャフト本体部28aの径方向には、円弧リング28dと、環状リング28eと、が形成されている。円弧リング28dは、後側リンクシャフト端部28cと環状リング28eとの間に形成され、シャフト本体部28aの左側に形成されている。円弧リング28dは、一部が切り欠かれた円弧状のリングである。円弧リング28dは、係止連結部26cに挿通される。環状リング28eは、前側リンクシャフト端部28bと円弧リング28dとの間に形成され、シャフト本体部28aの右側に形成されている。即ち、環状リング28eは、シャフト本体部28aを介して、円弧リング28dの反対側に形成されている。環状リング28eは、リング中央部に長穴28eaが形成された楕円状のリングである。環状リング28eは、ピン27deに挿通される。
【0063】
このリンクシャフト28は、
図9Aに示すように、プランジャ27dが上方に駆動されると、プランジャ連結部27dbと連結された環状リング28eがプランジャ27dと共に上方に移動される。このとき、リンクシャフト28は、中心軸CLを中心に時計回りに回転して、係止連結部26cと連結された円弧リング28dが下方に移動される。この円弧リング28dと共に係止部材26がロック位置に移動される。即ち、リンクシャフト28の回転動作により、プランジャ27dの上方の動作と連動して係止部材26がロック位置に移動される。
【0064】
一方、リンクシャフト28は、
図8Aに示すように、係止部材26がコイルスプリング29の付勢力により上方(非ロック位置)に付勢されると、係止連結部26cと連結された円弧リング28dが係止部材26と共に上方に移動される。このとき、リンクシャフト28は、中心軸CLを中心に反時計回りに回転して、プランジャ連結部27dbと連結された環状リング28eが下方に移動される。この環状リング28eと共にプランジャ27dが下方に駆動される。即ち、リンクシャフト28の回転動作により、係止部材26の上方の動作と連動してプランジャ27dが下方に移動される。
【0065】
コイルスプリング29は、係止部材26を上方(ロック位置)に付勢する。コイルスプリング29は、突起22igに挿通され、第2区画壁22ibと付勢力受け部26dとの間の位置に配置される。なお、コイルスプリング29の付勢力は後述する。
【0066】
[自己保持ソレノイドの動作とコイルスプリングの付勢力]
自己保持ソレノイド27は、ソレノイドコイル27bに接続する電極の向きによって吸引と復帰が異なるソレノイドである。また、自己保持ソレノイド27は、吸引状態で無通電にしても永久磁石27eの磁気力により吸引状態を保持(吸着保持)するソレノイドである。
ここで、外部負荷(バネ等の付勢部材)であるコイルスプリング29の付勢力によりプランジャ27dがソレノイドケース27a及び固定鉄心27cから離れた離間位置を、初期位置(
図8A参照)とする。
【0067】
この初期位置にプランジャ27dが配置された状態で、プランジャ27dを吸引する電極の向き(一方の電極の向き)で自己保持ソレノイド27を通電すると、ソレノイドコイル27bにプランジャ27dを吸引する電磁力が発生する。そして、プランジャ27dは、永久磁石27eの磁気力とソレノイドコイル27bに発生する電磁力の吸引力により固定鉄心27c側に吸引される。このときの吸引力は、コイルスプリング29の付勢力よりも大きく設定されている。このため、プランジャ27dは、コイルスプリング29の付勢力に抗して、初期位置からソレノイドケース27a側へ駆動される(
図9A参照)。即ち、プランジャ27dは、固定鉄心27c側へ引き寄せられる。
【0068】
次いで、プランジャ27dが吸引状態で自己保持ソレノイド27を無通電にしても、永久磁石27eの磁気力によりプランジャ27dが吸着保持される。このときの永久磁石27eの磁気力は、プランジャ27dを保持する保持力となる。
【0069】
続いて、プランジャ27dを吸引する電極の向きとは反対の向き(プランジャ27dを復帰する電極の向き、他方の電極の向き)で自己保持ソレノイド27を通電する。このとき、永久磁石27eの磁気力を打ち消すように電流がソレノイドコイル27bに流され、プランジャ27dの保持力を小さくする。このときの小さくされた保持力は、コイルスプリング29の付勢力よりも小さく設定されている。このため、プランジャ27dは、ソレノイドケース27a側から初期位置へ駆動される。即ち、プランジャ27dは、固定鉄心27cから引き離される。
【0070】
ここで、「永久磁石27eの磁気力を打ち消す」とは、プランジャ27dを復帰するときのソレノイドコイル27bに流れる電流の大きさによって、永久磁石27eの磁気力を完全に打ち消しても良いし、コイルスプリング29の付勢力よりも永久磁石27eの磁気力を小さく打ち消す程度でも良い。
【0071】
また、コイルスプリング29の付勢力は、自己保持ソレノイド27の無通電時でプランジャ27dが初期位置に配置されているとき、永久磁石27eの磁気力よりも大きく設定されている。このとき、コイルスプリング29の付勢力が永久磁石27eの磁気力よりも小さく設定されていると、自己保持ソレノイド27が無通電にもかかわらず、プランジャ27dがソレノイドケース27a側に吸引されるおそれがある。
【0072】
このように、コイルスプリング29の付勢力は、プランジャ27dを吸引する吸引力よりも小さく設定されている。コイルスプリング29の付勢力は、永久磁石27eの磁気力が打ち消されてプランジャ27dの保持力が小さくなったときの保持力よりも大きく設定されている。また、コイルスプリング29の付勢力は、自己保持ソレノイド27の無通電時でプランジャ27dが初期位置に配置されているとき、永久磁石27eの磁気力よりも大きく設定されている。
【0073】
次に作用を説明する。
実施例1のドアストッパーの作用を、「扉動作規制作用」、「ドアストッパーの特徴作用」に分けて説明する。
【0074】
[扉動作規制作用]
実施例1のドアストッパー1を使用し、扉3が開放状態のときに開閉動作を規制する(扉3の開放状態を維持する)際の、扉動作規制作用を説明する。
【0075】
このドアストッパー1にて扉3の開閉動作を規制するには、まず、
図1に示すように、扉3をストッパー装置10側へ開く(開方向)。このとき、扉係止装置20において、予め係止部材26を引き上げ、この係止部材26を
図8A及び
図8Bに示す非ロック位置に移動させておく。なお、係止部材26の引き上げ操作は、手元の非ロック操作ボタン40bを押して行う。
【0076】
また、係止部材26が非ロック位置に移動しているときには、係止部材26はコイルスプリング29の付勢力により上方に付勢されている。このとき、プランジャ27dは、ソレノイドケース27aから離れた離間位置に配置されている。これにより、係止部材26は、コイルスプリング29の付勢力によって下方への移動が規制され、ロック部26bを含めた係止部材26のすべての部分が、収容空間22g内に収容された状態で保持される。
【0077】
そして、扉3を開くことで、この扉3に設けられた扉係止装置20が、床面2に固定されたストッパー装置10の上方に位置すると、
図8Bに示すように、磁性体性のストッパー板11が、扉係止装置20が有するマグネット24に引き寄せられる。これにより、ストッパー板11は、取付軸11bを中心に揺動し、長手方向の他端部11cが上方へ浮き上がる。
【0078】
ストッパー板11がマグネット24に引き寄せられたら、係止部材26を引き下げ、この係止部材26を
図9A及び
図9Bに示すロック位置に移動させる。この係止部材26の引き下げ操作は、手元のロック操作ボタン40aを押して行う。
【0079】
ロック操作ボタン40aが押されると、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27が一方の電極の向きで通電され、自己保持ソレノイド27が駆動される。そして、自己保持ソレノイド27の吸引力により、コイルスプリング29の付勢力に抗して、プランジャ27dは上方へ駆動される。このとき、リンクシャフト28を通じて伝達される吸引力により、係止部材26が非ロック位置からロック位置へ移動される。
【0080】
また、係止部材26がロック位置に移動すると、部材本体26aに形成されたロック部26bが、
図9Bに示すように、開口22kを介して収容空間22gから突出する。このとき、ロック部26bが、
図9Bに示すように、ストッパー板11のロック開口11dに挿入される。
【0081】
続いて、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27が無通電になり、プランジャ27dは、永久磁石27eの磁気力により上方位置に吸着保持される。これにより、係止部材26はロック位置に保持される。このとき、係止部材26をロック位置に保持するための電力は発生しない。
【0082】
ここで、ロック操作ボタン40aが押されると、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27の通電と、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27の無通電と、が一連の動作として行われる。通電時間は、自己保持ソレノイド27の吸引力の性能等により予め設定されている。
【0083】
そして、係止部材26がロック位置のときに扉3を閉めようとすると(閉方向)、
図10に示すように、ロック爪26bbがロック開口11dに引っかかり、ロック爪26bbはロック開口11dに係止する。これにより、扉係止装置20がストッパー装置10と干渉することになり、扉3の開閉動作が規制され、開放状態が維持される。このように、扉3の開閉阻止を行うことができる。
【0084】
この実施例1のドアストッパー1による扉3の開閉動作の規制を解除するには、係止部材26を引き上げ、この係止部材26を
図8A及び
図8Bに示す非ロック位置に移動させる。この係止部材26の引き上げ操作は、手元の非ロック操作ボタン40bを押して行う。このとき、ロック部26bがストッパー板11のロック開口11dの周縁に干渉しないように、扉3の開放状態を調整する。
【0085】
非ロック操作ボタン40bが押されると、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27が他方の電極の向きで通電され、自己保持ソレノイド27が駆動される。そして、永久磁石27eの磁気力が打ち消されていくと、コイルスプリング29の付勢力により、係止部材26はロック位置から非ロック位置へ移動される。このとき、リンクシャフト28を通じて伝達される付勢力により、プランジャ27dが上方位置から下方位置(離間位置)へ駆動される。
【0086】
また、係止部材26が非ロック位置に移動すると、部材本体26aに形成されたロック部26bが、
図8Bに示すように、収容空間22g内に収容されるため、ロック部26bはストッパー板11のロック開口11dから抜ける。これにより、扉3は開閉動作の規制が解除されて、開閉動作が可能になる。このように、扉3の阻止解除を行うことができる。
【0087】
続いて、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27が無通電になり、プランジャ27dは、コイルスプリング29の付勢力により下方位置で安定的に保持される。これにより、係止部材26は非ロック位置に保持される。このとき、係止部材26を非ロック位置に保持するための電力は発生しない。
【0088】
ここで、非ロック操作ボタン40bが押されると、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27の通電と、電源ユニット50と自己保持ソレノイド27の無通電と、が一連の動作として行われる。通電時間は、永久磁石27eの磁気力の大きさ等により予め設定されている。
【0089】
[ドアストッパーの特徴作用]
実施例1では、リンクシャフト28は、プランジャ27dの上下方向の動作と連動して、係止部材26がロック位置と非ロック位置との間を移動するように係止部材26とプランジャ27dを連結する。即ち、係止部材26の移動が自己保持ソレノイド27により電動化される。この結果、扉3の開閉阻止及び阻止解除を行うとき、誤って足をぶつけたり足を踏み外したりするおそれを無くすことができる。
【0090】
加えて、モータではなく、自己保持ソレノイド27を選択した理由について説明する。
自己保持ソレノイド27は、モータを使用するよりも、安全性・簡易性・静音性・経済面等の面で優位だからである。
【0091】
具体的には、自己保持ソレノイド27はソレノイドコイル27bに通電するのみで動作するので、モータのように整流子や回転数やトルクなどを制御する制御装置が不要である。また、自己保持ソレノイド27は、モータのように減速機が不要であるため構造を簡易にすることができる。さらに、自己保持ソレノイド27の稼働音は、モータのように回転による稼働音が発生しないため、モータの稼働音よりも静かである。また、自己保持ソレノイド27は、プランジャ27dを安全位置に戻す場合には、電源のオン/オフや外部負荷を取り付ければ良い。このため、自己保持ソレノイド27では、直ぐにプランジャ27dを安全位置に戻すことができる。これに対し、モータの場合には、モータの回転方向を逆回転させる等の必要があり、そのためには減速機等を用いる必要がある。このため、モータの場合には、減速機などを用いることにより部品を安全位置に戻すまでに時間がかかるので、モータよりも自己保持ソレノイド27の方が安全性は高い。
【0092】
実施例1では、プランジャ27dは、自己保持ソレノイド27の吸引力により上方に駆動される。また、自己保持ソレノイド27の通電時に永久磁石27eの磁界を打ち消し、リンクシャフト28を通じて伝達されるコイルスプリング29の付勢力により下方に駆動される。即ち、プランジャ27dが上方に駆動されるとき、係止部材26がロック位置に移動され、プランジャ27dが下方に駆動されるとき、係止部材26が非ロック位置に移動される。また、自己保持ソレノイド27であるため、プランジャ27dが上方に駆動された後、自己保持ソレノイド27を無通電にしても、永久磁石27e磁気力により、プランジャ27dが上方位置に吸着保持される。一方、プランジャ27dが下方位置に駆動された後、自己保持ソレノイド27を無通電にしても、コイルスプリング29の付勢力により、プランジャ27dが下方位置に保持される。従って、プランジャ27dの位置を保持するための消費電力は発生しないので節電になる。
【0093】
実施例1では、係止部材26のロック位置と非ロック位置との移動は、扉3の戸先3bに設けられる操作ボタン40を操作することにより行う。従って、扉3が閉まっているとき、操作ボタン40は外観から見えず、見栄えが良い。
【0094】
実施例1では、操作ボタン40は、ドアノブ30付近に設けられている。即ち、扉3の開閉時には手元で操作ボタン40を操作することが可能である。従って、操作ボタン40を操作する際、姿勢を変えなくて良い。
【0095】
次に、効果を説明する。
実施例1のドアストッパー1にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0096】
(1) 床面2に設けられ、上下方向に揺動可能な磁性体からなるストッパー板11と、
開閉する扉3に取り付けられるケース体Cと、
前記ケース体Cに収容され、前記扉3が開閉して前記ケース体Cが前記ストッパー板11の上方に位置したときに前記ストッパー板11を引き寄せる磁石(マグネット24)と、
前記ケース体Cに収容され、前記磁石(マグネット24)に引き寄せられた前記ストッパー板11を係止して前記扉3の開閉を規制するロック機構25と、を備え、
前記ロック機構25は、前記磁石(マグネット24)に引き寄せられた前記ストッパー板11を係止する係止部材26と、上下方向に駆動するプランジャ27dを有するソレノイド(自己保持ソレノイド27)と、前記係止部材26と前記プランジャ27dとを連結する連結部材(リンクシャフト28)と、を有し、
前記係止部材26は、前記ストッパー板11をロックするロック位置と、前記ストッパー板11をロックしない非ロック位置とに移動可能であり、
前記連結部材(リンクシャフト28)は、前記プランジャ27dの上下方向の動作と連動して、前記係止部材26が前記ロック位置と前記非ロック位置との間を移動するように前記係止部材26と前記プランジャ27dを連結する。
これにより、扉3の開閉阻止及び阻止解除を行うとき、誤って足をぶつけたり足を踏み外したりするおそれを無くすことができる。
【0097】
(2) 前記ロック機構25は、前記係止部材26を上方に付勢する付勢部材(コイルスプリング29)を有し、
前記係止部材26は、付勢力受け部26dを有し、
前記付勢力受け部26dは、前記係止部材26が前記非ロック位置に付勢される前記付勢部材(コイルスプリング29)の付勢力を受け、
前記ソレノイド(自己保持ソレノイド27)は、ソレノイド本体(ソレノイドケース27a)の内部に永久磁石27eを有する自己保持ソレノイド27であり、
前記付勢部材(コイルスプリング29)の付勢力は、前記連結部材(リンクシャフト28)を通じて伝達される前記自己保持ソレノイド27の通電時に発生する前記プランジャ27dを吸引する吸引力よりも小さく設定され、前記自己保持ソレノイド27の通電時に前記永久磁石27eの磁界を打ち消すとき前記係止部材26を前記非ロック位置に移動させる力に設定され、
前記プランジャ27dは、前記自己保持ソレノイド27の吸引力により上方に駆動され、前記自己保持ソレノイド27の通電時に前記永久磁石27eの磁界を打ち消し、前記連結部材(リンクシャフト28)を通じて伝達される前記付勢部材(コイルスプリング29)の付勢力により下方に駆動される。
これにより、(1)の効果に加え、プランジャ27dの位置を保持するための消費電力は発生しないので節電になる。
【0098】
(3)前記係止部材26の前記ロック位置と前記非ロック位置との移動は、前記扉3の戸先3bに設けられる操作体(操作ボタン40)を操作することにより行う。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、扉3が閉まっているとき、操作体(操作ボタン40)は外観から見えず、見栄えが良い。
【0099】
(4) 前記係止部材26の前記ロック位置と前記非ロック位置との移動は、操作体(操作ボタン40)を操作することにより行い、
前記操作体(操作ボタン40)は、ドアノブ30付近に設けられる。
これにより、(1)〜(3)の効果に加え、操作体(操作ボタン40)を操作する際、姿勢を変えなくて良い。
【0100】
以上、本開示のドアストッパーを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0101】
実施例1では、ソレノイドを、永久磁石27eを有する自己保持ソレノイド27とする例を示した。しかし、これに限られない。例えば、ソレノイドとしては、実施例1の自己保持ソレノイド27から永久磁石27eを除いたソレノイドでもよい。この場合のソレノイドでは、通電時にプランジャを吸引する吸引力が発生し、無通電時にプランジャの吸引を止める。このため、コイルスプリングの付勢力は、プランジャを吸引する吸引力よりも小さく設定され、ソレノイドの無通電時に係止部材を非ロック位置に移動させる力に設定されていればよい。この場合、プランジャは、ソレノイドの吸引力により上方に駆動され、ソレノイドの無通電時に連結部材を通じて伝達されるコイルスプリングの付勢力により下方に駆動される。なお、コイルスプリングを有さずとも、プランジャの自重によりプランジャが下方に駆動されても良い。
【0102】
このように構成しても、少なくとも上記(1),(3)〜(4)に記載した効果が得られる。また、これにより、プランジャが上方に駆動されるとき、係止部材がロック位置を移動することができ、プランジャが下方に駆動されるとき、係止部材を非ロック位置に移動することができる。要するに、ソレノイドは、プランジャを有し、プランジャを上下方向に動作できればよい。このように構成しても、少なくとも上記(1)に記載した効果が得られる。
【0103】
実施例1では、連結部材を、リンクシャフト28とする例を示した。即ち、リンクシャフト28により、プランジャ27dが上方に駆動されるとき、係止部材26(部材本体26a)がロック位置に移動されるように、係止連結部26cとプランジャ連結部27dbを連結する例を示した。また、リンクシャフト28により、プランジャ27dが下方に駆動されるとき、係止部材26が非ロック位置に移動されるように、係止連結部26cとプランジャ連結部27dbを連結する例を示した。しかし、これに限られない。連結部材により、プランジャが上方に駆動されるとき、係止部材が非ロック位置に移動されるように、係止部材とプランジャを連結してもよい。この場合、連結部材により、プランジャが下方に駆動されるとき、係止部材がロック位置に移動されるように、係止部材とプランジャを連結する。要するに、連結部材により、プランジャの上下方向の動作と連動して、係止部材がロック位置と非ロック位置との間を移動するように係止部材とプランジャが連結されていればよい。このように構成しても、少なくとも上記(1)に記載した効果が得られる。
【0104】
実施例1では、付勢部材を、コイルスプリング29とする例を示した。しかし、これに限られない。要するに、係止部材を上方に付勢することができる部材であればよい。
【0105】
実施例1では、操作体を、操作ボタン40とする例を示した。しかし、操作体は、ボタンに限られない。要するに、操作体は、係止部材のロック位置と非ロック位置との移動を操作できるものであればよい。
【0106】
実施例1では、操作体を、ロック操作ボタン40aと非ロック操作ボタン40bの2つのボタンとする例を示した。しかし、操作体を、1つの操作ボタンとしてもよい。この場合、例えば、その操作ボタンを押すたびに、一方の電極の向きと他方の電極の向きが交互に切り替わるように設定してもよい。また、操作ボタンを押している時間の長さで、電極の向きを切り替えてもよい。このように構成しても、少なくとも上記(3)に記載した効果が得られる。
【0107】
実施例1では、操作ボタン40を戸先3bに取り付け、ドアノブ30付近に設ける例を示した。しかし、これに限らず、操作ボタンを扉のパネルに設け、ドアノブ付近の上側や下側等に設けてもよい。
【0108】
実施例1では、電源ユニット50は、扉3を介して、扉係止装置20の裏側に取り付けられる例を示した。しかし、これに限らず、電源ユニット50を、扉3の内部に取り付けてもよいし、扉係止装置20と並列に取り付けてもよい。
【0109】
実施例1では、電源ユニット50を、内部に電池が設けられた電池ボックスとする例を示した。しかし、これに限られない。要するに、ソレノイドコイルに電流を流すことができればよい。このため、電源ユニットを扉に取り付けなくてもよい。
【0110】
実施例1では、ドアストッパー1を開き戸である扉3に適用する例を示した。しかし、これに限らず、左右方向に引き動かして開け閉めを行う引き戸に適用してもよい。また、扉係止装置20は、扉3の内部に取り付けられるものであってもよい。