特許第6872419号(P6872419)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872419
(24)【登録日】2021年4月21日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】土木用樹脂ネット
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/20 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   E02D17/20 103A
   E02D17/20 102B
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-99341(P2017-99341)
(22)【出願日】2017年4月27日
(65)【公開番号】特開2018-184820(P2018-184820A)
(43)【公開日】2018年11月22日
【審査請求日】2020年2月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】516058193
【氏名又は名称】嶋津 君雄
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】嶋津 君雄
【審査官】 東 芳隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−101750(JP,A)
【文献】 特開平02−054013(JP,A)
【文献】 特開昭58−041111(JP,A)
【文献】 特開平03−002413(JP,A)
【文献】 特開平07−173837(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0048138(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
侵食防止および雑草抑制のために用いられるネットであって、可撓性を有し、かつ、ロール状に巻くことが可能な土木用樹脂製のネットであり、
ネットの長手方向の一側縁部を20mm〜150mm程度の幅で表側に折り返して成型した第1接続部と、他側縁部を同様の幅で裏側に折り返して成型した第2接続部を有し、
ネットに対して耐腐食性材料シートが設けられていない状態で、一方のネットの前記第1接続部と前記第1接続部と隣り合う他方のネットの第2接続部とを嵌合させてアンカーピンで法面に止着し順次一方向に敷設していくようにした
ことを特徴とする土木用樹脂ネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、侵食防止および雑草抑制などの可撓性を有する土木用樹脂ネットの側縁部の接続構造に関するものであり、より詳しくは、法面等に上記ネットを敷設したときに、隣接する二つのネットの縁部における、強固で隙間が生じなく、敷設作業が容易な接続構造を有する、土木用樹脂ネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば河川堤防や道路などの法面に、法面の侵食防止や雑草の抑制対策として、ジオグリットやジオネットと呼ばれる可撓性のある土木用樹脂ネットを張る工法が施工されている。これらのネットは図3のように、隣り合ったネットの側縁部どうしを単純に重ね合わせてから、この両者を鋼製や樹脂製のアンカーピンで止着して敷設されていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の接続構造では、河川の流水による水圧や盛土の土圧によりアンカーピン付近からネットが裂けていくという問題や、重ね合わせたネットの隙間に水流があたり、ネットが剥がれるといった問題があった。
【0004】
さらに、雑草抑制対策として施工される場合は、重ね合わせたネットの隙間に、例えばセイタカアワダチソウやイタドリなどの雑草の地下茎が侵入し、重ね合わせたネットの隙間から発芽して抑制効果が得られないといった課題もあった。
【0005】
また、隣り合ったネットの側縁部どうしを重ね合わせて敷設する場合に、重ね合わせ長さを均等に確保するために、多くの人手を要するといった施工上の課題もあった。
【0006】
本発明は、侵食防止および雑草抑制などの土木用樹脂ネットにおける前記の課題に鑑み成されたものであって、ネットの側縁部どうしの接続構造について、強度の向上と雑草抑制効果の向上、敷設作業労力の軽減を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明はネットの長手方向の一側縁部を、20mm〜150mm程度の幅で表側に略180°折り返して成型した接続部と、他側縁部を同様の幅で裏側に略180°折り返して成型した接続部を設けたことを特徴とした、土木用樹脂ネットである(請求項1)。
【0008】
また、この発明は別の観点から上記請求項1の土木用樹脂ネットと、吸出し防止効果があって植物種子が装着された耐腐食性材料のシートを一体化させて形成させた植生用の土木用樹脂ネット(請求項2)を提供する。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、ネットの側縁部の継ぎ手部分が4重に折り重なることで強度が増し、集中荷重によりアンカーピン付近から裂けたり、河川の水流により剥がれる可能性が少なくなる。
【0010】
また、ネットの側縁の接続部どうしが嵌合されることで隙間ができなくなるので、雑草の地下茎の侵入を阻止することができ、セイタカアワダチソウやイタドリの繁茂を防止することができる。
【0011】
さらに、隣り合ったネットの側縁の接続部どうしが嵌合できるので、従来のように重ね幅の調整に多くの人手を要することなく、簡単に敷設作業ができコスト削減を図ることができる効果もある。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1はロール状に巻かれた本発明の接続構造を有する土木用樹脂ネットの斜視図で、図2図1のA−Aの拡大断面図である。本発明に使用する土木用樹脂ネットは可撓性と耐久性、強度を有する、例えば高密度ポリエチレン、ポリエステル、アラミドを主材として成型したものである。前記の土木用樹脂ネット(1)の長手方向の一側縁部を、20mm〜150mm程度の幅で表側に略180°折り返して形成した接続部(2a)と、他側縁部を同様の幅で裏側に略180°折り返して成型した接続部(2b)を設ける。接続部(2a)が第1接続部で、接続部(2b)が第2接続部である。
【0013】
図4は本発明の実施形態を示す断面図である。ネットの長手方向の一側縁部を20mm〜150mm程度の幅で表側に略180°折り返して成型した接続部(2a)と、隣り合ったネットの他側縁部を同様の幅で裏側に略180°折り返して成型した接続部(2b)を嵌合させ、アンカーピン(3)で止着し順次法面の一方向に敷設していく。
【0014】
図5は本発明の第二の発明を示すもので、前記の接続構造を有する土木用樹脂ネット(1)に、軽量で吸出し防止効果があって植物種子が装着された耐腐食性材料シート(4)を、一体化させて形成したことを特徴とする土木用樹脂ネットである。耐腐食性材料シート(4)の材質はビニロンやナイロン、ポリエステル繊維などの合成繊維によるもので、目付け量25g〜70g程度の不織布が望ましい。この耐腐食性材料シート(4)に装着される植物種子としてヨモギ、チガヤ、クリーピングレッドフェスクスク等が好適である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の成型された接続構造を有する土木用樹脂ネットの斜視図である。
図2図1のA−Aの拡大断面図である。
図3】従来の土木用樹脂ネットの施工における接続構造を示す断面図である。
図4】本発明の接続構造を有する土木用樹脂ネットの施工実施形態を示す断面図である。
図5】本発明の第二発明の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0016】
1 土木用樹脂ネット
2a〜2b 接続部
3 アンカーピン
4 耐腐食性材料シート
図1
図2
図3
図4
図5