(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1部材は、前記取付部との爪嵌合用の突起とは別の突起であって、前後方向の他方側に向けて突出し、少なくとも下面が前記取付部に当接する当接突起を有する、請求項4又は5に記載の車載機器の取付構造。
前記第2車載機器は、専用の工具によって固定される特殊な固定部材によって前記ブラケット又は前記第1ブラケットに固定されている、請求項9又は10に記載の車載機器の取付構造。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る車載機器の取付構造及び取付方法について詳細に説明する。本明細書では、車両の直進進行方向であって、運転席からハンドルに向かう方向を「前方向」と呼ぶ。また、車両の直進進行方向であって、ハンドルから運転席に向かう方向を「後方向」と呼ぶ。また、前方向に向いて運転席に座る運転手を基準として、上下及び左右の方向を定義する。ただし、方向の定義はあくまでも説明の便宜上のものであり、製品の実際の向きを限定する意図ではない。
【0022】
<1.概要説明>
図1は、第1車載機器2が第1パネル3を用いて車室内の取付部1に取り付けられた状態を示す図である。
図2は、第2車載機器4が第2パネル5を用いて車室内の取付部1に取り付けられた状態を示す図である。本実施の形態では、車室内の取付部1はインストルメントパネル又はダッシュボードである。取付部1は樹脂製である。第1車載機器2及び第2車載機器4はナビゲーション装置である。ただし、車載機器は例えばAV機器やワンセグテレビ等の他の機器であってもよい。
【0023】
本実施の形態では、第1車載機器2は、取付部1に標準的に取り付けられることを意図して作製された製品である。一方、第2車載機器4は、例えば、第1車載機器2に替えて取付部1に取り付けることが可能な製品である。例えば、車両の所有者又は車両の購入者は、車載機器のアップグレード等を意図して、第1車載機器2を第2車載機器4に変更することができる。
【0024】
本実施の形態では、第2車載機器4の表示画面は、第1車載機器2の表示画面よりも大型である。このために、取付部1に取り付ける製品が第1車載機器2から第2車載機器4に変更される場合、車載機器を取付部1に取り付ける際に用いられるクラスターパネルも変更する必要がある。詳細には、車載機器用開口部3aのサイズが小さい第1パネル3は、車載機器用開口部5aのサイズが大きい第2パネル5に変更される。
【0025】
本実施の形態は、車室内の取付部1に、第1パネル3を用いて第1車載機器2を取り付ける構造を、第2パネル5を用いて第2車載機器4を取り付ける構造に変更する場合の第2車載機器4の取付構造及び取付方法に特徴を有する。以下、この第2車載機器4の取付構造及び取付方法について詳細に説明する。
【0026】
<2.第2車載機器4の取付構造>
図3は、第2車載機器4の取付構造を構成する要素を分解して示した概略斜視図である。第2車載機器4は、
図3において図示を省略される取付部1に、ブラケット6を用いて固定される。取付部1は、前後方向に延びる収納空間10(後述の
図9参照)を有する。第2車載機器4は収納空間10に収納される。なお、収納空間10は、
図2において、紙面と直交する方向に延びる。収納空間10に収納される第2車載機器4は、前後方向の一方側の端面を車室内に向ける。本実施の形態では、第2車載機器4は、後端面を車室内に向けて収納空間に配置される。
【0027】
図4は、第2車載機器4の概略側面図である。
図3及び
図4に示すように、第2車載機器4は、車載機器本体部41と表示部42とを有する。車載機器本体部41は略直方体形状である。本実施の形態では、車載機器本体部41は、CDやDVD等の光ディスク及びSDメモリカード(登録商標)等のメモリカードが挿入可能になっている。第2車載機器4は、ナビゲーション機能に加えてオーディオ機能を有する。
【0028】
表示部42は、車載機器本体部41の後面側に配置される。本実施の形態では、表示部42は、表示画面部421と支持部422とを有する。表示画面部421は、液晶ディスプレイ等で構成される。支持部422は、表示画面部421をチルト可能に支持する。
図4に破線で示すように、第2車載機器4は、表示画面部421の表示画面421aの前後方向の傾きを変更するチルト機能を有する。表示画面421aは、このチルト機能によって複数段階の角度に切り替えることができる。本実施の形態では、チルト機能を使って、車載機器本体部41の後面に設けられる光ディスクやメモリカードの挿入口を露出させることができる。
【0029】
なお、表示部42は、車載機器本体部41に比べて左右方向の長さ及び上下方向の長さが大きい。表示部42は、車載機機器本体部41の左側面に対して一部が左方に突出する。表示部42は、車載機機器本体部41の右側面に対して一部が右方に突出する。表示部42は、車載機器本体部41の下面に対して一部が下方に突出する。
【0030】
第2車載機器4は、収納空間10内において、ブラケット6を用いて取付部1に固定される。本実施の形態では、ブラケット6は金属製である。また、本実施の形態では、
図3に示すように、左右のそれぞれにおいて、ブラケット6は、第1ブラケット61と第2ブラケット62とに分割されている。第1ブラケット61は、第2車載機器4の側面にあらかじめ取り付けられる。第2ブラケット62は、取付部1にあらかじめ取り付けられる。第1ブラケット61と第2ブラケット62とに分けることによって、例えば取付作業の作業性を向上することができる。場合によっては、ブラケット6は、第1ブラケット61と第2ブラケット62とに分けられず、左右に1つずつ配置される構成であってよい。この場合、ブラケット6の形状は第1ブラケット61とほぼ同等とし、第2ブラケット62に相当する形状を第2車載機器4の側面に一体的に形成しておいてもよい。
【0031】
左右の第1ブラケット61は、車載機器本体部41の左右の側面に固定部材を用いて固定される。左右の第2ブラケット62は、取付部1に固定部材を用いて固定される。第2車載機器4の左右のそれぞれにおいて、第1ブラケット61と第2ブラケット62とが固定部材によって連結されることによって、第2車載機器4は取付部1に固定される。本実施の形態において、各固定箇所で用いられる固定部材はネジである。ただし、ネジに限定されず、例えばボルトとナットの組み合わせ等、他の固定部材が用いられてもよい。
【0032】
第2パネル5は、取付部1に固定されて、第2車載機器4の一部や収納空間10が車室内から見えないように覆う。第2パネル5によって、例えば車室内に対してすっきりした印象を与えることができる。なお、本実施の形態においては、
図2及び
図3に示すように、第2車載機器4の上側に空気調和用のレジスタ7が配置される。第2パネル5は、レジスタ7の一部や、レジスタ7の周囲の空間が車室内から見えないように覆う機能も有する。
【0033】
図3に示すように、第2パネル5は、第1部材51と第2部材52とを有する。換言すると、本実施の形態では、第2パネル5を、第1部材51と第2部材52とに分割している。第1部材51は、取付部1に第1パネル3を取り付ける箇所を利用して取付部1に取り付けられる。本実施の形態では、第1部材51は、取付部1に第1パネル3を取り付ける箇所の一部を利用して取付部1に取り付けられる。ただし、これは例示であり、第1部材51は、取付部1に第1パネル3を取り付ける箇所の全てを利用して取付部1に取り付けられてもよい。第2部材52は、第1部材51よりも前後方向の一方側に配置されて第1部材51に連結される。本実施の形態では、第2部材52は、第1部材51よりも後側に配置される。
【0034】
本構成によれば、第1パネル3を取付部1に取り付ける箇所を利用して、第2パネル5を取付部1に取り付けることができる。このために、第1パネル3を第2パネル5に変更するに際して、取付部1の構造を変更することを避けることができる。また、本構成によれば、第1部材51を先に取付部1に取り付けておき、後に第2部材52を第1部材51に連結するといった組み立て方ができる。このために、第1部材51と第2部材52との間に第2車載機器4の一部を配置することが可能であり、空間を効率的に利用することができる。
【0035】
ここで、第2パネル5を2つの部材に分割することなく、第1パネル3を取付部1に取り付ける箇所を利用して第2パネル5が取付部1に取り付けられる場合を考える。第2車載機器4は、第2パネル5を取付部1に取り付ける箇所からずれた位置に配置する必要があり、この場合、第2車載機器4の大型化が原因となって、第2車載機器4がレジスタ7と接触する可能性がある。第2車載機器4がレジスタ7に接触する場合、レジスタ7を新規な構造に設計し直す必要があり、コストが増大してしまう。この点、本実施の形態によれば、空間を効率的に利用して第2車載機器4とレジスタ7との接触を避けることができるために、レジスタ7の構造変更を避けることができる。
【0036】
図5は、第2パネル5の構成を示す概略分解斜視図である。第1部材51は左右方向に延びる樹脂部材である。第1部材51と取付部1とは爪嵌合によって連結される。本構成によれば、第1部材51と取付部1とを連結するためにネジ等の固定部材が不要であるために、組み立て時の作業性を向上することができる。
【0037】
第1部材51は、少なくとも1つの取付部用突起511を有する。取付部用突起511は、取付部1との爪嵌合用の爪511a(後述の
図6参照)を含み、前後方向の他方側に向けて突出する。本実施の形態では、取付部用突起511は前側に向けて突出する。また、第1部材51は、
図3及び
図5に示すように、3つの取付部用突起511を有する。詳細には、第1部材51は、左右方向の端部と、左右方向の中央部とに取付部用突起511を有する。なお、左右の端部に設けられる取付部用突起511は左右の側面に爪511aを有する。左右方向の中央部に設けられる取付部用突起511は上下面に爪511aを有する。爪511aを含む取付部用突起511の数及び形状は適宜変更されてよい。
【0038】
取付部用突起511は、取付部1に設けられる貫通孔又は凹部に差し込まれる。本実施の形態では、取付部用突起511は貫通孔1a(後述の
図9参照)に差し込まれる。貫通孔1aは、第1パネル3を取付部1に取り付ける箇所に該当する。貫通孔1aは前後方向に貫通する。取付部用突起511が凹部に差し込まれる構成の場合には、凹部の内壁には、爪511aと嵌合する孔又は窪みが形成される。
【0039】
なお、本実施の形態では、第1部材51に爪を有する突起が設けられ、取付部1に爪と嵌合する嵌合部が設けられる構成としているが、これは例示である。取付部1に爪を有する突起が設けられ、第1部材51に爪と嵌合する嵌合部が設けられる構成としてもよい。嵌合部は、凹部又は貫通孔であってよい。また、本実施の形態では、第1部材51は、取付部1に第1パネル3を取り付ける箇所の一部を利用して取付部1に取り付けられているが、上述のように、一部に替えて全部を利用して取付部1に取り付けられてよい。この場合には、例えば第1部材51の形状を枠体形状等としてよい。
【0040】
第1部材51と第2部材52とは爪嵌合によって連結される。本構成によれば、第1部材51と第2部材52とを連結するためにネジ等の固定部材が不要であるために、組み立て時の作業性を向上することができる。第1部材51は、少なくとも1つの第2部材用貫通孔512を有する。第2部材用貫通孔512は、前後方向に貫通する。第2部材用貫通孔は凹部に変更されてよい。
【0041】
本実施の形態では、第1部材51は、4つの第2部材用貫通孔512を有する。詳細には、4つの第2部材用貫通孔512は、第1部材51を左右に二等分する二等分面を基準として、左右に2つずつ対称配置されている。二等分面の左右のそれぞれにおいて、端部と、端部と中央部との中間部とに、第2部材用貫通孔512が設けられている。なお、左右の端部に設けられる第2部材用貫通孔512は上下方向に延びる矩形状である。前述の中間部に設けられる2つの第2部材用貫通孔512は左右方向に延びる矩形状である。第2部材用貫通孔512の数及び形状は適宜変更されてよい。
【0042】
その他、第1部材51は、下方に向けて突出する係合部513を有する。本実施の形態では、係合部513の数は3つである。係合部513は、左右の端部と、中央部とに設けられる。各係合部513には前後方向に貫通する貫通孔513aが設けられる。3つの係合部513は、第2パネル5の下に配置される操作部8(
図2参照)を取り付けられるために設けられる。操作部8は、例えば、空気調和機用の操作パネルであってよい。第1部材51は、3つの係合部513を有さなくてもよい。また、係合部513の数は適宜変更されてよい。
【0043】
図5に示すように、第2部材52は、車載機器用枠体部52aとレジスト用枠体部52bとを有する樹脂部材である。本実施の形態では、第2部材52は複数のパネル要素を組み合わせて構成されている。車載機器用枠体部52aは、中央に矩形状の車載機器用開口部5aを有する。車載機器用開口部5aによって、第2車載機器4の表示画面421aを車室内に露出させることができる。
【0044】
レジスト用枠体部52bは、第2部材52を左右に二等分する二等分面に対して左右対称に配置される2つのレジスト用開口部52ba、52bbを有する。レジスト用開口部52ba、52bbによって、レジスト7から吹き出される風を車室内に送ることができる。なお、2つのレジスト用開口部52ba、52bbが設けられるのは、レジスト7が左右に分かれた吹出部を有することに対応する。
【0045】
第2部材52は、少なくとも1つの第1部材用突起521を有する。第1部材用突起521は、第1部材51との爪嵌合用の爪521a(後述の
図6参照)を含み、前後方向の他方側に向けて突出する。本実施の形態では、第1部材用突起521は前側に向けて突出する。また、第2部材52は、
図3及び
図5に示すように、第1部材51に設けられる第2部材用貫通孔512に対応して、4つの第1部材用突起521を有する。4つの第1部材用突起521は、第2部材52の下部側に設けられる。
【0046】
詳細には、4つの第1部材用突起521は、第2部材52を左右に二等分する二等分面を基準として、左右に2つずつ対称配置されている。二等分面の左右のそれぞれにおいて、端部と、端部と中央部との中間部とに、第1部材用突起521が設けられている。なお、なお、左側の端部に設けられる第1部材用突起521は左側の側面に爪521aを有する。右側の端部に設けられる第1部材用突起521は右側の側面に爪521aを有する。前述の中間部に設けられる第1部材用突起521は下面に爪521aを有する。第1部材用突起521の数及び形状は適宜変更されてよい。
【0047】
なお、本実施の形態では、第2部材52側に爪を有する突起を設け、第1部材51側に突起が有する爪と嵌合する嵌合部を設けて、第1部材51と第2部材52との爪嵌合が行われる構成としているが、これは例示である。本実施の形態の構成とは逆に、第1部材51側に爪を有する突起を設け、第2部材52側に爪と嵌合する嵌合部を設けてもよい。
【0048】
本実施の形態では、第2部材52は、取付部用補助突起522を有する。詳細には、取付部用補助突起522は、第2部材52の上部の左右方向の中央部に1つ設けられる。取付部用補助突起522は、左側端部の上下方向の中央部に1つ設けられる。取付部用補助突起522は、右側端部の上下方向の中央部に1つ設けられる。すなわち、本実施の形態では、取付部用補助突起522は3つ設けられる。取付部用補助突起522は、第1部材51に取り付けられる第2部材52の取付部1への固定を補助する。
【0049】
取付部用補助突起522は、爪を有し、取付部1との爪嵌合に用いられる。取付部用補助突起522は、取付部1に設けられる貫通孔又は凹部に差し込まれる。本実施の形態では、取付部用補助突起522は貫通孔1a(後述の
図9参照)に差し込まれる。貫通孔1aは、第1パネル3を取付部1に取り付ける箇所に該当する。なお、取付部用補助突起522は、場合によっては設けられなくてよい。例えば、第1部材51が、取付部1に第1パネル3を取り付ける箇所の全部を利用して取付部1に取り付けられている場合には、取付部用補助突起522は無くてよい。ただし、第2部材52に取付部用補助突起522を設けることによって、第1部材51の形状が複雑になることを防止できる。
【0050】
その他、第2部材52は、第2車載機器4と第2パネル5との位置関係が大きくずれることを抑制する位置決め用のリブを有する。位置決め用のリブは、第2車載機器4の表示部42の上下の面及び左右の面に対向する位置に設けられる。第2部材52は、レジスト用枠体部52bbにレジスタ7を保持する保持構造を有する。
【0051】
図6は、右端部側における、取付部1と第1部材51との嵌合構造、及び、第1部材51と第2部材52との嵌合構造を示す図である。
図6の斜線部分は断面を示す。なお、本実施の形態では、左端部側における、取付部1と第1部材51との嵌合構造、及び、第1部材51と第2部材52との嵌合構造は、右側端部と同様である。
【0052】
図6に示すように、取付部1と第1部材51とが爪嵌合によって連結された状態においては、取付部用突起511が取付部1に設けられる貫通孔1aに差し込まれる。取付部用突起511の少なくとも1つは、下方に突出して取付部1に当接する当てリブ511bを有する。本実施の形態では、左右の端部に設けられる取付部用突起511が当てリブ511bを有する。当てリブ511bは、貫通孔1aの内壁に当接する。取付部用突起511に当てリブ511bを設けたことにより、第1部材51に下方に力が加わった場合に、第1部材51が取付部1に対して下方に下がることを抑制することができる。
【0053】
図6に示すように、第1部材51と第2部材52とが爪嵌合によって連結された状態においては、第1部材用突起521が第2部材用貫通孔512に差し込まれる。第1部材用突起521の少なくとも1つは、下方に突出して第1部材に当接する当てリブ521bを有する。本実施の形態では、左右の端部に設けられる第1部材用突起521が当てリブ521bを有する。当てリブ521bは、第2部材用貫通孔512の内壁に当接する。第1部材用突起521に当てリブ521bを設けたことにより、第2部材52に下方に力が加わった場合に、第2部材52が第1部材51に対して下方に下がることを抑制することができる。
【0054】
第2車載機器4は、取付部1にブラケット6を介して固定される。ただし、第2車載機器4は大型化されており、その重量が大きい。この影響で、第2車載機器4は、その自重によって下方に下がり易くなっている。第2車載機器4が下方に下がると、第2車載機器4の上部側において、第2車載機器4と第2パネル5との間の隙間が大きくなる。下方に下がった第2車載機器4は第2部材52に当接するが、本実施の形態では、2つの当てリブ511b、521bが設けられて、第1部材51及び第2部材52は下方に下がり難くなっている。このために、第2パネル5によって第2車載機器4をしっかり支えることができ、第2車載機器4の上部側において、第2車載機器4と第2パネル5との隙間が大きくなることを抑制することができる。
【0055】
図7は、右端部における、取付部1と第1部材51との係合関係を示す図である。
図7の斜線部分は断面を示す。なお、本実施の形態では、左端部における、取付部1と第1部材51との係合関係は、右端部と同様である。
図7に示すように、第1部材51は、取付部1との爪嵌合用の突起とは別の突起である、当接突起514を有する。当接突起514は、前後方向の他方側に突出する。本実施の形態では、当接突起514は、取付部用突起511とは別の突起である。当接突起514は前方に突出する。当接突起514は、左右の最端部に、第1部材51を左右に二等分する二等分面を基準として対称配置される。当接突起514は、少なくとも下面が取付部1に当接する。本実施の形態では、当接突起514は、取付部1と第1部材51とが爪嵌合によって連結された状態において、取付部1に設けられる前後方向に貫通する係合孔1bに差し込まれる。当接突起514は、上面及び下面が係合孔1bの内壁に当接する。係合孔1bに替えて係合凹部であってもよい。また、場合によっては、当接突起514は、孔や凹部に差し込まれない構成であってもよい。
【0056】
本構成によれば、2つの当接突起514によって、取付部1に取けられる第1部材51が下方に下がり難くできる。このために、第2パネル5によって第2車載機器4をしっかり支えることができ、第2車載機器4の上部側において、第2車載機器4と第2パネル5との隙間が大きくなることを抑制することができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、第1部材51及び第2部材52に当てリブ511b、521bを設けたが、これは例示である。第1部材51及び第2部材52のうちの一方にのみ当てリブを設けてもよい。また、本実施の形態では、当てリブ511b、521bに加えて、当接突起514を設けたが、これも例示である。当てリブと当接突起のうちのいずれか一方だけ設ける構成としてよい。また、場合によっては、当てリブと当接突起との両方を設けない構成としてもよい。
【0058】
<3.第2車載機器の取付方法>
図8は、第2車載機器4の取付方法の手順例を示すフローチャートである。
図8に示すように、本実施の形態においては、第2車載機器4の取付方法は、第1部材取付工程と、車載機器取付工程と、第2部材取付工程とを有する。その他、第2車載機器4の取付方法は、ブラケット取付工程と、レジスタ取付工程と、操作部取付工程とを有する。第2車載機器4の取付方法においては、第2パネル5は第1部材51と第2部材52とに分割されている。
【0059】
まず、ブラケット取付工程が行われる(ステップS1)。
図9は、ブラケット取付工程を説明する図である。本実施の形態では、ブラケット6は、第1ブラケット61と、第2ブラケット62とに分けられている。ブラケット取付工程では、第1ブラケット61が第2車載機器4の車載機器本体部41の左右の側面に取り付けられる。また、ブラケット取付工程では、
図9に示すように、左右のサブブラケット62が取付部1に取り付けられる。第1ブラケット61の車載機器本体部41への取り付け、及び、第2ブラケット62の取付部1への取り付けには、固定部材が用いられる。本実施の形態では、固定部材はネジである。
【0060】
次に、第1部材取付工程が行われる(ステップS2)。
図10は、第1部材取付工程を説明する図である。第1部材取付工程は、第1パネル3を取付部1に取り付ける箇所を利用して第1部材51を取付部1に取り付ける工程である。本実施の形態では、第1部材51は、取付部用突起511が前方に突出する向きにされて、後方から前方に向かって動かされて収納空間10内に入れられる。そして、取付部用突起511が貫通孔1aに挿入される。これにより、第1部材51と取付部1とは爪嵌合によって連結される。取付部用突起511が貫通孔1aに挿入される際に、当接突起514が係合孔1bに挿入される。
【0061】
次に、車載機器取付工程が行われる(ステップS3)。
図11は、車載機器取付工程を説明する図である。車載機器取付工程は、第1部材取付工程の後に、第2車載機器4を取付部1に取り付ける工程である。詳細には、第1ブラケット61が取り付けられた第2車載機器4が、表示画面421aが後方となる向きにされて、収納空間10内に入れられる。車載機器本体部41の左右において、第1ブラケット61と第2ブラケット62とが固定部材によって固定されることで、第2車載機器4は取付部1に固定される。本実施の形態では、固定部材はネジである。
【0062】
なお、第2車載機器4は、第1部材51の後に取付部1に取り付けられる。第1部材51は、第2車載機器4の前後方向の一方側の端面よりも、前後方向の他方側に位置する。本実施の形態では、第1部材51は、第2車載機器4の後面(表示画面421a)よりも前方に位置する。本構成では、第2車載機器4の表示部42の裏側(前方側)にできる空間(デッドスペース)を利用して第1部材51を配置することが可能になる。
【0063】
次に、レジスタ取付工程が行われる(ステップS4)。
図12は、レジスタ取付工程を説明する図である。レジスタ7は、第2部材52に取り付けられる。レジスタ7は、第2部材52の前面側から取り付けられる。レジスタ7は、例えば爪嵌合によって第2部材52に取り付けられる。なお、レジスタ取付工程は、ブラケット取付工程、第1部材取付工程、及び、車載機器取付工程のうち、いずれかの前に行われてよい。また、レジスタ7は、第1パネル3を用いて第1車載機器2を取付部1に取り付ける場合と同じものである。第1車載機器2を第2車載機器4に付け替える場合には、第1パネル3からレジスタ7を外して、第2部材52に取り付ければよい。
【0064】
次に、第2部材取付工程が行われる(ステップS5)。
図13は、第2部材取付工程を説明する図である。第2部材取付工程は、車載機器取付工程の後に、第2部材52を第1部材51に取り付ける工程である。本実施の形態では、詳細には、第2部材取付工程は、車載機器取付工程の後に行われるレジスタ取付工程の後に行われる。レジスタ7が取り付けられた第2部材52は、第1部材用突起521が前方に突出する向きにされて、後方から前方に向かって動かされる。そして、第1部材用突起521が第2部材用貫通孔512に挿入される。これにより、第2部材52は第1部材51と爪嵌合によって連結される。また、取付部用補助突起522が取付部1に設けられる貫通孔1aに挿入される。これにより、第2部材521は、取付部1とも連結される。
【0065】
図14は、第2車載機器4と、第1部材51と、第2部材52との関係を示す概略断面図である。
図14から理解されるように、前後方向からの平面視において、第1部材51の少なくとも一部は、第2車載機器4と重なる。本実施の形態では、前後方向からの平面視において、第1部材51は、その一部が第2車載機器4と重なる。詳細には、前後方向からの平面視において、第1部材51は、表示部42の下部側と重なる。表示部42は、下部側が車載機器本体部41から突出しており、第1部材51は、表示部42の裏側(前方側)に形成されるデッドスペースに配置されている。本構成によれば、第1部材51をデッドスペースに配置しているために、第1部材51との接触を避けるために、第2車載機器4を上側にずらす必要がない。このために、第1部材51とレジスタ7とが接触することを避けられ、レジスタ7の設計変更を避けることができる。
【0066】
なお、本実施の形態では、表示画面421aは、第2部材52の車載機器用開口部5aの後方側の開口面5aaに対して傾斜している。詳細には、表示画面421aは、開口面5aaを基準として、表示画面421aの下側が開口面5aaの前方に位置する方向に傾いている。傾き角θは例えば5°である。このような構成とすることで、例えば、日光による反射によって表示画面421aが見え難くなることを避けられる。
【0067】
本実施の形態では、表示画面421aの傾きは、上述のように変更することができる。このために、例えば、第2車載機器4の電源がオンされた状態では、表示画面421aと開口面5aaとが自動的に面一になる構成としてもよい。この構成では、例えば、日光による反射によって表示画面421aが見え難いとユーザが感じた場合に、ユーザが表示画面421aの傾きを変更する操作を行えばよい。
【0068】
図8に戻って、第2部材取付工程の後、操作部取付工程が行われる(ステップS6)。
図15は、操作部取付工程を説明する図である。本実施の形態では、操作部8は、第1部材51に爪嵌合によって連結される。操作部8は、取付部1に取り付けられる構成であってもよい。操作部8の取り付けによって、第2車載機器4の取付部1への取付作業が完了する。
図2は、第2車載機器4の取付部1への取付作業が完了した状態を示す。
【0069】
本実施の形態の取付方法によれば、取付部1に第1部材51を取り付け、その後、第2車載機器4を取付部1に取り付け、更にその後に、第2部材52を第1部材51に取り付ける。このために、第1部材51と第2部材52との間に第2車載機器4の一部を配置することが可能であり、空間を効率的に利用することができる。この結果、第1パネル3を用いて第1車載機器2を取付部1に取り付ける構成を、第2パネル5を用いて第2車載機器4を取付部1に取り付ける構成に変更する場合に、取付部1や第2車載機器4の周辺の構造の変更を小さく抑えることができる。
【0070】
<4.盗難防止構造>
第2車載機器4の取付構造に含まれる盗難防止構造について説明する。
図16は、取付部1に第1部材51及び第2ブラケット62が取り付けられた状態を示す概略斜視図である。
図17は、
図16の破線枠で囲まれた部分を拡大して示した図である。
【0071】
上述のように、第2車載機器4の取付構造は、取付部1に固定部材を用いて取り付けられるとともに、第2車載機器4が取り付けられるブラケット6を有する。本実施の形態では、ブラケット6は、第1ブラケット61と第2ブラケット62とに分割されている。
図16及び
図17に示すように、取付部1には、第2ブラケット62が固定部材9を用いて固定されている。
【0072】
第1部材51には、前後方向の一方側から他方側に向かう平面視において、固定部材9の少なくとも一部を覆う目隠し部515が設けられている。本実施の形態では、
図17に示すように、後側から前側に向かう平面視において、固定部材9は、その大部分が第1部材51の目隠し部515に覆われている。このために、第2パネル5を外しても、第1部材51の目隠し部515が邪魔になって、固定部材9を取り外すことができず、第2ブラケット62を取付部1から外すことはできない。これにより、第2車載機器4を取付部1から外して盗難することを難しくすることができる。
【0073】
第2車載機器4を取付部1に固定するために使用される複数の固定部材のうち、少なくとも1つは、専用の工具が必要とされる特殊な固定部材であることが好ましい。これにより、第2車載機器4を取付部1から外して盗難することを難しくすることができる。本実施の形態では、第2車載機器4を取付部1に固定するために使用される固定部材としては、次の3種類の固定部材が挙げられる。
【0074】
第1の固定部材は、第2車載機器4と第1ブラケット61とを連結する固定部材91(
図13参照)である。第2の固定部材は、取付部1と第2ブラケット62とを連結する固定部材92(
図16参照)である。第3の固定部材は、第1ブラケット61と第2ブラケット62とを連結する固定部材93(
図13参照)である。本実施の形態では、第3の固定部材93を専用の工具を必要とする特殊な固定部材としている。すなわち、第1ブラケット61と第2ブラケット62とは、専用の工具を必要とする特殊な固定部材93によって固定されている。これにより、第1ブラケット61と第2ブラケット62との連結を簡単に解除できなくすることができる。なお、第3の固定部材93は、少なくとも左右に1つずつ設けられる。複数の第3の固定部材93のうち、少なくとも1つが特殊な固定部材であればよい。
【0075】
第2車載機器4を盗もうとする者は、まず、第2パネル5を開ける。そして、第2車載機器4を盗もうとする者は、第1の固定部材91、第2の固定部材92、及び、第3の固定部材93のうちのいずれか1つを取り外すことを試みる。いずれか1つの連結を解除できれば、第2車載機器4を盗むことができるためである。
【0076】
しかしながら、第1の固定部材91は、取付部1が邪魔になって工具を用いて取り外すことが難しい。このために、第2車載機器4と第1ブラケット61との連結を解除して第2車載機器4を盗むことは難しい。なお、第1の固定部材91を外すスペースが存在することも有り得る。この場合には、第1の固定部材91も特殊な工具を必要とする特殊な固定部材とすることが好ましい。すなわち、第2車載機器4は、専用の工具を必要とする特殊な固定部材によって第1ブラケット61に固定されることが好ましい。これにより、第1ブラケット61と第2車載機器4との連結を簡単に解除できなくすることができる。第1の固定部材91が複数ある場合、複数の第1の固定部材91のうち、少なくとも1つが特殊な固定部材であればよい。ブラケット6が複数に分割されていない場合には、第2車載機器4は、専用の工具を必要とする特殊な固定部材によってブラケット6に固定されればよい。
【0077】
第3の固定部材93には特殊な固定部材93が使用されている。このために、第1ブラケット61と第2ブラケット62の連結を解除して第2車載機器4を盗むことは難しい。
【0078】
第2の固定部材92の少なくとも1つは、第1部材51の目隠し部515に邪魔されて簡単に取り外すことができない。第1部材51は、第2車載機器4が収納空間10から除かれないと外すことはできない。このために、取付部1と第2ブラケット62との連結を解除して第2車載機器4を盗むことは難しい。なお、第2の固定部材92にも特殊な工具を必要とする特殊な固定部材を用いてもよい。ただし、特殊な固定部材は価格が高くなるために、コストを考慮した場合、特殊な固定部材は用いないことが好ましい。
【0079】
以上から、本実施の形態の第2車載機器の取付構造によれば、特殊な固定部材の使用を最小限にしても、第2車載機器4を簡単に盗むことはできない。
【0080】
<5.留意事項>
本明細書で示す実施形態や変形例の構成は、本発明の例示にすぎない。実施形態や変形例の構成は、本発明の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されてもよい。また、複数の実施形態及び変形例は、可能な範囲で組み合わせて実施されてよい。
【0081】
以上においては、取付部1と第1部材51、及び、第1部材51と第2部材52が、いずれも爪嵌合によって連結される構成とした。ただし、これは例示である。取付部1と第1部材51、及び、第1部材51と第2部材52のうち、少なくとも一方は、爪嵌合以外の方法によって連結されてよい。例えば、爪嵌合構造に替えて、圧入等の嵌合構造が適用されてもよい。