(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
熱エンジンと、例えば始動オルタネータといったような回転電気機械と、を備えてなるモータービークルにおいては、そのような回転電気機械は、限定するものではないけれども、
−内部に励起電流が誘起されるインダクタを有したロータと;
−多相巻線を有したステータと;
を備えている。
【0003】
始動オルタネータは、モーターモードにおいてすなわち発電機モードにおいて、動作する。
【0004】
回転電気機械は、可逆的なものとして参照される。オルタネータモードにおいては、あるいは発電機モードとも称し得るモードにおいては、回転電気機械により、車両の熱エンジンによって駆動されたロータの回転移動を、ステータの各相内に誘起される電流へと、変換することができる。ここで、ステータの各相に対して連結されたブリッジ整流器を使用すれば、誘起された正弦電流を、直流へと、整流することができる。これにより、車両の電力消費部材に対しておよびバッテリに対して電力を供給することができる。
【0005】
これに対し、モータモードにおいては、回転電気機械は、電気モータとして機能し、ロータシャフトを介して、シャフトの熱エンジンを回転駆動することができる。電気エネルギーを機械的エネルギーへと変換することができる。この場合、コンバータにより、バッテリからの直流を、交流へと、変換することができ、これにより、ステータの各相に対して交流を供給して、ロータを回転させることができる。
【0006】
制御部材を使用することにより、制御信号によって、回転電気機械の動作モード(モータモード、あるいは、発電機モード)を決定することができる。
【0007】
回生ブレーキ機能を実施するとともに加速時には熱エンジンの補助を行う始動オルタネータは、マイルドハイブリッドオルタネータと称されるものであって、電力部材がモータービークルの電気ネットワークに対して一般的には48Vのネットワークに対して干渉してしまうことを防止するためのフィルタ部材をも備えている。このような可逆的な回転電気機械は、8〜15kWという電力を有している。
【0008】
電力部材(すなわち、ブリッジ整流器、および、コンバータ)、制御部材、および、フィルタ部材は、熱を生成する。よって、冷却デバイスを使用することによって、それらすべての部材から放出される熱を放散する必要がある。
【0009】
特許文献1には、電力部材と制御部材(制御ユニットと称される)とを備えた電子的アセンブリが開示されている。2組をなす部材は、互いにできるだけ近接して配置され、特許文献1には、さらに、電子的アセンブリを冷却するための冷却デバイスが開示されている。
【0010】
冷却デバイスは、
−上面上に電力部材と制御部材とが取り付けられた放散部材であるとともに、回転電気機械の背面ベアリング上に配置され、背面ベアリングに対して対向する下面上に複数のフィンを備え、さらに、ロータの回転シャフトとこの放散部材との間には、自由空間が設けられており、この自由空間を通してエアを循環させ得るものとされた、放散部材と;
−背面ベアリングであるとともに、複数の径方向エア導出穴を備えた背面ベアリングと;
−保護カバーであるとともに、上面上に複数の開口が配置された保護カバーと;
を具備している。
【0011】
よって、エアのいくらかは、始動オルタネータ内へと側方から吸引され、ベアリングの径方向導出穴に向けて流れ、放散部材のフィン上を掃引し、残りのエアは、カバーの開口を通して吸引され、その後、ロータの回転シャフトに沿って(自由空間内を)軸線方向に流れ、放散部材の下方の流通経路へと合流する。このようにして、電力部材と制御部材とからなるアセンブリが冷却される。
【0012】
この従来技術の1つの欠点は、電力部材と制御部材との個々の熱放散要求に対して、冷却が最適化されていないことである。
【0013】
この点に関し、本願出願人は、特許文献2を出願した。この特許文献2は、電力ブロックとフィルタブロックと制御ブロックと保護カバーブロックとを具備してなる電子的アセンブリに関するものであって、
−電力ブロックに対して連結された第1冷却部材に対向して配置された第1組をなす複数の開口と、
−制御ブロックに対向して配置された第2組をなす複数の開口と、
−それら2組の開口どうしの間に配置された分離壁であるとともに、電力ブロックのための第1の冷却エア流と、制御ブロックのための第2の冷却エア流と、を生成し得るものとされた、分離壁と、
を具備している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この点において、本発明の目的は、上記の欠点を克服することであり、さらに、特許文献2とは異なる代替手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的のために、本発明は、モータービークルのための回転電気機械のための電子的アセンブリを提供するものであり、電子的アセンブリが、
−互いに異なる熱放散要求を有した複数の電子的構成部材ブロックであるとともに、電力ブロックとフィルタブロックと制御ブロックとを備えた複数の電子的構成部材ブロックと;
−ブロックを冷却するための冷却デバイスであるとともに、電力ブロックおよび制御ブロックをカバーし得るよう構成された保護カバーを備え、この保護カバーが、電力ブロックに対して連結された第1冷却部材に対向しておよび制御ブロックに対向して配置され得るよう構成された第1組をなす複数の開口を有した、冷却デバイスと;
を具備し、
第1冷却部材が、ベースプレートを有した第1放散部材とされ、
ベースプレートが、電力ブロックから張り出しており、これにより、電力ブロックのための径方向の第1冷却エア流と、制御ブロックのための径方向の第2冷却エア流と、が形成される。
【0017】
よって、電子的アセンブリは、構造および冷却デバイスを備えており、各構成部材(電力ブロック、制御ブロック、フィルタブロック)の冷却のための格別のエア流の生成により、各構成部材の熱放散要求に適した冷却を行うことができる。この際、径方向の2つのエア流の生成のために、保護カバーに分離壁を設ける必要も、保護カバーに2組の開口を設ける必要も、ない。
【0018】
非限定的な一実施形態においては、電子的アセンブリは、以下の様々な特徴点のうちの1つまたは複数の特徴点を有することができる。
【0019】
非限定的な一実施形態においては、冷却デバイスは、さらに、第2冷却部材を備え、この第2冷却部材は、複数のフィンを備えているとともに、フィルタブロックの複数のキャパシタに対して連結された第2放散部材とされている。
【0020】
非限定的な一実施形態においては、保護カバーは、さらに、第2放散部材のフィンに対向して配置され得る第2組をなす複数の開口を備え、第2組をなす複数の開口により、フィルタブロックのための径方向の第3冷却エア流が形成される。
【0021】
非限定的な一実施形態においては、第1放散部材のフィンは、互いに平行とされた複数のフィンとされ、これにより、電力ブロックの下方における冷却エア流の径方向循環が可能とされる。
【0022】
非限定的な一実施形態においては、電力ブロックとフィルタブロックとは、負極性とされた導電部材を介して電気的に接続されている。
【0023】
非限定的な一実施形態においては、第1放散部材は、取付オリフィスを有し、第2放散部材は、取付オリフィスを有し、これら取付オリフィスどうしは、互いに連係し得るものとされている。
【0024】
非限定的な一実施形態においては、電力ブロックとフィルタブロックとのアセンブリは、取付ネジと、導電部材と、第1放散部材の取付タブと導電部材の下面との間に配置された熱絶縁体と、導電部材と回転電気機械の後方ベアリングとの間に配置された第1電気絶縁体と、取付ネジの頭部と第2放散部材の取付タブの上面との間に配置された第2電気絶縁体と、によって行われる。
【0025】
非限定的な一実施形態においては、冷却デバイスは、さらに、第3冷却部材を備え、この第3冷却部材は、複数のフィンを有しているとともに、制御ブロックに対して連結された第3放散部材とされている。
【0026】
非限定的な一実施形態においては、第3放散部材は、樹脂または金属ストリップまたはギャップフィラーまたはギャップパッドを介して、制御ブロックの構成部材に対して連結されている。
【0027】
非限定的な一実施形態においては、保護カバーの第1組をなす複数の開口は、側方に開口しているとともに、第1放散部材に対して一直線となるように位置合わせされている。
【0028】
非限定的な一実施形態においては、保護カバーは、さらに、第3組をなす複数の開口を備え、第3組をなす複数の開口は、保護カバーのうちの、フィルタブロックのキャパシタの上方に配置され得るよう構成された上面に設けられ、これにより、フィルタブロックのための軸線方向の第4冷却エア流が形成される。
【0029】
本発明は、また、モータービークルのための回転電気機械のための電子的アセンブリに関するものであり、電子的アセンブリが、
−互いに異なる熱放散要求を有した複数の電子的構成部材ブロックであるとともに、電力ブロックと制御ブロックとを備えた複数の電子的構成部材ブロックと;
−ブロックを冷却するための冷却デバイスであるとともに、電力ブロックおよび制御ブロックをカバーし得るよう構成された保護カバーを備え、この保護カバーが、電力ブロックに対して連結された第1冷却部材に対向しておよび制御ブロックに対向して配置され得るよう構成された第1組をなす複数の開口を有した、冷却デバイスと;
を具備し、
第1冷却部材が、ベースプレートを有した第1放散部材とされ、
ベースプレートが、電力ブロックから張り出しており、これにより、電力ブロックのための径方向の第1冷却エア流と、制御ブロックのための径方向の第2冷却エア流と、が形成される。
【0030】
本発明による電子的アセンブリは、上記の様々な特徴点のうち互換性を有した1つまたは複数の特徴点を備えることができる。とりわけ、電子的アセンブリは、以下の様々な特徴点のうちの1つまたは複数の特徴点を備えることができる。
−保護カバーの第1組をなす複数の開口が、側方に開口しているとともに、第1放散部材に対して一直線となるように位置合わせされている、特に、第1放散部材のフィンに対して一直線となるように位置合わせされている、という特徴点、
−電子的アセンブリが、フィルタブロックを具備し、保護カバーが、フィルタブロックをカバーし得るよう構成されている、という特徴点、
−冷却デバイスが、さらに、第2冷却部材を備え、この第2冷却部材が、フィルタブロックの複数のキャパシタに対して連結された第2放散部材とされている、という特徴点、
−保護カバーが、さらに、第2放散部材のフィンに対向して配置され得る第2組をなす複数の開口を備え、第2組をなす複数の開口により、フィルタブロックのための径方向の第3冷却エア流が形成される、という特徴点、
−電力ブロックとフィルタブロックとが、導電部材を介して、特に負極性とされた導電部材を介して、電気的に接続されている、という特徴点、
−第1放散部材が、取付オリフィスを有し、第2放散部材が、取付オリフィスを有し、これら取付オリフィスどうしが、互いに連係し得るものとされている、という特徴点、
−電力ブロックとフィルタブロックとの組付が、取付ネジと、導電部材と、第1放散部材の取付タブと導電部材の下面との間に配置された熱絶縁体と、導電部材と回転電気機械の後方ベアリングとの間に配置された第1電気絶縁体と、取付ネジの頭部と第2放散部材の取付タブの上面との間に配置された第2電気絶縁体と、によって行われる、という特徴点、
−保護カバーが、さらに、第3組をなす複数の開口を備え、第3組をなす複数の開口が、保護カバーのうちの、フィルタブロックのキャパシタの上方に配置され得るよう構成された上面に設けられ、これにより、フィルタブロックのための軸線方向の第4冷却エア流が形成される、という特徴点、
−冷却デバイスが、さらに、第3冷却部材を備え、この第3冷却部材が、制御ブロックに対して連結された第3放散部材とされている、という特徴点、
−第3放散部材が、樹脂または金属ストリップまたはギャップフィラーまたはギャップパッドを介して、制御ブロックの構成部材に対して連結されている、という特徴点、
−放散部材には、複数のフィンが設けられている、という特徴点、
−第1放散部材のフィンが、互いに平行とされた複数のフィンとされ、これにより、電力ブロックの下方における冷却エア流の径方向循環が可能とされる、という特徴点、
−第1組をなす複数の開口が、第1冷却部材のフィンに対向して配置され得るよう構成され、第2組をなす複数の開口が、第2冷却部材のフィンに対向して配置され得るよう構成されている、という特徴点。
【0031】
本発明は、および、本発明の様々な応用は、添付図面を参照しつつ、以下の詳細な説明を読むことにより、明瞭となるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0033】
特に断らない限り、異なる図面においても、構成または機能が同一の部材に対しては、同一の符号が付されている。
【0034】
以下においては、
図1〜
図10を参照して、回転電気機械のための電子的アセンブリ10について説明する。
【0035】
非限定的な例示においては、回転電気機械は、マイルドハイブリッドタイプの車両において使用するための始動オルタネータとされる。このタイプの応用においては、回転電気機械は、電力生成のためにおよび熱エンジンの始動(「ストップアンドゴー」機能、あるいは、「停止/スタート」機能)のために使用されるだけでなく、回生ブレーキや、車両の低速時の牽引や、熱エンジンのトルク補助、のためにも使用される。
【0036】
図1に概略的に図示されているように、非限定的な一実施形態においては、電子的アセンブリ10は、
−電子部材ブロック100,200,300であるとともに、互いに異なる様々な熱放散要求を有しており、各ブロックが、
−電力ブロック100;
−フィルタブロック200;
−制御ブロック300;
とされた、電子部材ブロックと、
−ブロック100,200,300を冷却するためのデバイス10’であるとともに、
−電力ブロック100とフィルタブロック200と制御ブロック300とをカバーするのに好適な保護カバー400であり、制御ブロック300とは反対側において電力ブロック100に対して連結された第1冷却部材101のフィンに対向して配置され得る第1組をなす複数の開口401を有した保護カバー400と、
−第1放散部材101とされた第1冷却部材101であるとともに、ベースプレート1016と複数のフィン1,011とを備え、ベースプレート1016が電力ブロック100から突出しており、これにより、電力ブロック100のための径方向の第1冷却エア流F1と、制御ブロック300のための径方向の第2冷却エア流F2と、を生成し得るものとされた第1冷却部材101と、
を備えたデバイス10’と、
を具備している。
【0037】
「ベースプレート1016が電力ブロック100から突出している」という表現は、ベースプレートが電力ブロック100に対して張出長さjを有しており、この張出長さjがゼロよりも大きいことを意味している。
【0038】
詳細に後述するように、電子的アセンブリが個別の複数のブロックから構成されていることのために、様々なブロックを冷却するに際して様々なエア流を生成し得る第1放散部材のベースプレートの構成のために、さらに、保護カバーの開口のところにおける冷却部材どうしの間の連結のために(冷却部材は、保護カバーの開口に対して、熱的に連係する)、様々なブロックどうしの間において熱的絶縁が得られるとともに、各ブロックの冷却が最適化される。各ブロックは様々な動作温度を有しておりこのため様々な熱放散要求を有するものであるけれども、目標とする冷却を、各ブロックに関して得ることができる。よって、電子的アセンブリに関する改良された冷却を得ることができる。
【0039】
電子的アセンブリの様々な構成部材について、および、電子的アセンブリの冷却デバイス10’について、および、生成される様々なエア流について、詳細に後述する。
【0040】
電力ブロック
この非限定的な例示においては、電力ブロック100は、3つの電力モジュール1001と、励起モジュール1002と、を備えている。
【0041】
電力モジュール1001は、
図2aにおける非限定的な一実施形態に示すように、電子的スイッチを備えている。電子的スイッチは、非限定的な例示においては、MOSFETトランジスタとされる。電力モジュール1001のこれらスイッチは、回転電気機械の各相に関しての、ブリッジ型整流器/コンバータの枝を構成することを意図したものである。励起モジュール1002は、
図2bにおける非限定的な一実施形態に示すように、回転電気機械のロータのコイルを励起することができる。この励起モジュール1002は、従来技術と同様に、MOSFETトランジスタおよびダイオードを備えるものであり、ロータ内の電流を決定することができる。
【0042】
電力モジュール1001および励起モジュール1002が熱源であることのために、これらモジュールを冷却する必要がある。
【0043】
この目的に対し、冷却デバイス10’は、第1冷却部材を備えている。第1冷却部材は、第1放散部材101(電力ブロック放散部材とも称される)とされている。第1放散部材101は、複数のフィンを有するものであり、電力ブロック100に対して連結されている。それらフィンは、非限定的な一実施形態においては、電力ブロック100から下向きに、互いに平行に設けられている。フィンは、典型的には、アルミニウムから形成される。
【0044】
フィンは、大きな表面積を提供するものであり、電子的アセンブリを通して流れるエアに対して熱交換を行う。よって、後述するように、電力ブロック100の冷却は、第1放散部材101のフィンのおかげで、最適化される。
【0045】
電力モジュール1001および励起モジュール1002に加えて、電力ブロック100は、導電トラックを備えている。導電トラックは、電流の通過を可能とするものである。これら導電トラックも、また、熱源である。よって、導電トラックも、冷却されなければならない。
【0046】
第1放散部材101が、さらに、
−複数の取付タブであるとともに、制御ブロック300を固定するためのものであり、2つのブロック100,300の間のスペーサとして機能するものであり、これにより、制御ブロック300が、電力ブロック100がなす平面に対して平行な平面内に配置され、非限定的な例示においては4個のタブから構成されるような、複数の取付タブと、
−オリフィス付きの少なくとも2つの取付タブであるとともに、後述のフィルタブロック200を固定するためのものであり、非限定的な例示においては2つの取付タブから構成されるような、少なくとも2つの取付タブと、
−複数の取付オリフィスであるとともに、電力ブロック100を固定し得るオリフィスであり、非限定的な例示においては4個のオリフィスから構成されるような、複数の取付オリフィスと、
を備えていることに、注意されたい。
【0047】
フィルタブロック
フィルタブロック200は、
図3aおよび
図3bに図示されている。
【0048】
図示のように、フィルタブロック200は、複数のキャパシタ202を備えている。これらキャパシタ202は、電力部材(とりわけ、電力モジュール1001)に起因する干渉をフィルタリングするためのものである。
【0049】
キャパシタ202を冷却するために、冷却デバイス10’は、第2冷却部材を備えている。第2冷却部材は、第2放散部材201(フィルタブロック放散部材とも称される)とされている。第2放散部材201は、複数のフィン2011を有するものであり、キャパシタ202に対して連結されている。
【0050】
フィンは、大きな表面積を提供するものであり、電子的アセンブリを通して流れるエアに対して熱交換を行う。よって、後述するように、フィルタブロック200の冷却は、よって、キャパシタ202の冷却は、第2放散部材201のフィンのおかげで、最適化される。第2冷却部材201が、キャパシタ202を受領するための座2012(
図4に図示されている)を有していることに注意されたい。
【0051】
非限定的な一実施形態においては、第2放散部材201は、樹脂2013によって、フィルタブロック200のキャパシタ202に対して連結されている。よって、樹脂により、キャパシタ202を第2放散部材内に保持し得るだけでなく、第2放散部材に向けてキャパシタの熱を良好に放出することができる。
【0052】
回転電気機械が、48Vという直流電圧下で動作する始動オルタネータタイプの回転電気機械とされているこの実施形態においては、回転電気機械内に、+48Vに対応する電圧値B+と、0Vに対応する電圧値B−と、が存在する。ここで、電圧値B−(0V)、および、車両の全体的グラウンド電位M−は、回転電気機械内において電気的に絶縁されていることに注意されたい。これは、車両のバッテリの負電気端子に対しておよび車両のボディに対して接続された一般的なグラウンドである。また、電圧値B−(0V)、および、車両の全体的グラウンド電位M−は、回転電気機械のうちの、電子的アセンブリ10が固定された後方ベアリングに対して接続されていることに注意されたい。よって、電気的グラウンドがB−とされた電子的アセンブリと、M−に対して接続された後方ベアリングと、の間には、電気的絶縁が設けられている。当然のことながら、この実施形態においては実施されていないけれども、車両の電気回路内におけるB−とM−との間に、電気接続を確立することができる。
【0053】
図3aあるいは
図3bに示すように、B+は、B−から絶縁された電気端子205を介して、車両の電気回路に対して接続されている。B−は、電力ブロック100の金属部材(特に、放散部材)に対しておよびフィルタブロック200の金属部材に対しておよび制御ブロック300のグラウンドに対して電気的に接続された電気端子206を介して、車両の電気回路に対して接続されている。
図3aおよび
図3bには、電気接続タング207が図示されている。このタング207は、フィルタブロック200と電力ブロック100との間におけるB+の相互接続を確保する。
【0054】
よって、電力ブロック100およびフィルタブロック200の双方は、電位B+に対して接続された正極性の導電トラックと、電位B−に対して接続された負極性の導電トラックと、を有している。これら導電トラックは、各ブロック100,200の電子部材を通しての電流の通過を可能とする。
【0055】
電力ブロック100のところにおいては、第1放散部材101は、グラウンドB−に対して接続されている。
【0056】
後述するように、様々な熱放散要求を有した各電子部材からなる電力ブロック100とフィルタブロック200との間にわたっての
図1に示す組合せ(あるいは、グループ、あるいは、サブアセンブリ)500のおかげで、さらに、特に、熱的絶縁手段および電気的絶縁手段および単一の導電部材の併用により、電力ブロック100およびフィルタブロック200の間におけるB−の電気的接続は、後方ベアリングのM−に対してのB−の電気的接続に並行して、および、強力な熱的抵抗と平行して、得られる。これにより、電力ブロック100およびフィルタブロック200の間における良好な熱的絶縁を得ることができる。
【0057】
組合せ500(あるいは、グループ、あるいは、サブアセンブリ)は、
図1に図示されている。そのような組合せ500の電気的接続、熱的接続、および、機械的連結が、特に、
図4,5に図示されている。
図4,5においては、電力ブロック100は、図示の明瞭化のために、その図示が省略されている。
【0058】
よって、非限定的な一実施形態においては、ブロック100,200の間の組合せ500の電気的および熱的および機械的アセンブリは、および、回転電気機械の後方ベアリング上への組合せの取付は、2つの取付ポイントにおいて、確保される。
図5に示す第1取付ポイントPM1のところにおいては、このアセンブリは、
−取付ネジ204と;
−電位B−とされた導電部材104であるとともに、この導電部材104の第1端部1040が、その上面によって、フィルタブロック200の取付タブに対して、フィルタブロック200の取付タブの下面上において、直接的にコンタクトしたものとされ、この導電部材104の第2端部1041が、その上面によって、電力ブロック100の取付タブに対して、電力ブロック100の取付タブの下面上において、直接的にコンタクトしたものとされ、フィルタブロック200の取付タブが、放散部材201の張出部分によって形成され、電力ブロック100の取付タブが、放散部材101の張出部分によって形成された、導電部材104と;
−電力ブロック100の取付タブと導電部材104の下面との間に配置された熱絶縁部材105であるとともに、電力ブロック100の取付タブが、第1冷却部材101の張出部分とされ、第1冷却部材101が、第1放散部材101とされ、第1放散部材101が、複数のフィン1011を有しているとともに、電力ブロック100に対して連結されている、熱絶縁部材105と;
−導電部材104と回転電気機械の後方ベアリングとの間に配置された第1電気絶縁体106と;
−取付ネジ204の頭部とフィルタブロック200の取付タブの上面との間に配置された第2電気絶縁体106’と;
によって、提供される。
【0059】
導電部材104の機能、熱絶縁部材105の機能、および、電気絶縁体106,106’の機能については、後述する。
【0060】
非限定的な第1実施形態においては、電力ブロック100およびフィルタブロック200を同電位B−に対して接続するために、導電部材104が、
図5に示すようにして使用される。非限定的な一実施形態においては、導電部材は、全体的にU字形状とされたバスバーとされる。
【0061】
バスバーが、銅またはアルミニウムからなる形状プレートであることを指摘しておく。非限定的な一実施形態においては、銅の酸化を防止する目的で、追加的なスズメッキを有することができる。
【0062】
このバスバー104は、
図5に示すように、電力ブロックの放散部材101とフィルタブロックの放散部材201との間に配置されている。これにより、2つのブロック100,200の間の接続部分を形成することができる。よって、バスバーは、導電体として機能するとともに、ブロック100,200の取付タブに対しての直接的なコンタクトによって負電位B−を有している。
【0063】
図4に示すように、第1放散部材101は、取付オリフィス1014付きの取付タブを有し、第2放散部材201は、取付オリフィス2014付きの取付タブを有し、取付オリフィス1014,2014は、互いに適合したものとされる。
【0064】
図4に示すように、第2放散部材201は、取付オリフィス2014を有しており、取付オリフィス2014は、第1放散部材101の取付オリフィス1014に対向して配置される。そして、取付ネジ204が、それら取付オリフィス1014,2014内へと挿入され、後方ベアリング上にねじ止めされる。これにより、回転電気機械の後方ベアリング上への電子的アセンブリ10の機械的固定が確保される。
【0065】
バスバー104および熱絶縁部材105を利用したこの実施形態により、2つの放散部材101,201がこれら放散部材の金属製導電部材によって直接的に配置されている他のモードと比較して、熱交換を最小化することができる。
【0066】
実際、この例示された実施形態においては、バスバーの金属製導電部分は、電気的接続のための所望の電気抵抗が得られるような寸法とされる。そのため、導電部分は、小さな断面積と小さなコンタクト表面とを有している。これにより、熱絶縁体(および電気絶縁体)105の存在のために、放散部材101,201の間の熱伝導および電気伝導を、バスバー104を通してのみ行い得ることにより、放散部材101,201の間の熱伝導を最小化することができる。これにより、放散部材101,201の間の熱抵抗は、増大される。このことは、熱交換を低減させ、互いに異なる温度で動作している電力ブロック100およびフィルタブロック200の間において良好な熱絶縁を行うことができる。
【0067】
キャパシタ202の存在のために、フィルタブロック200は、過度の高温(例示するならば、150℃以上)へと到達してはいけないことに注意されたい。そのような高温であれば、キャパシタ202が劣化してしまいかねない。その部分のための電力ブロック100は、多量の熱を放出するMOSFETスイッチの存在のために、150℃を超えることがある。よって、電力ブロック100およびフィルタブロック200の間にわたっての電流の通過を可能としつつ、これら電力ブロック100およびフィルタブロック200の間の熱絶縁を行う必要がある。
【0068】
取付ネジ204が、回転電気機械の後方ベアリングの金属製部分内へとねじ止めされることのために、電気絶縁部材106,106’により、電位がB−とされた放散部材101,201と、回転電気機械のうちの電位がM−とされた後方ベアリングと、の間において、電気絶縁を行うことができる。電気絶縁部材106,106’により、取付ネジ204と、放散部材101,201およびバスバー104と、の間のコンタクトを防止することができる。
【0069】
非限定的な一実施形態においては、絶縁体105は、小さな熱伝導度を有したプラスチックから形成されたワッシャとされ、絶縁体106,106’は、小さな電気伝導度を有したプラスチックから形成されたワッシャとされる。これらのワッシャは、
図5に図示されている。
【0070】
取付タブのオリフィス1014,2014が、取付ネジ204の直径と比較して、十分に大きな直接的にを有していなければならないことに注意されたい。これは、取付ネジ204がオリフィス1014,2014の内壁に対して接触してしまうことを防止するためである。また、絶縁ワッシャ106,106’の周囲カラー(図示せず)を、オリフィス1014,2014の円形エッジすなわち内壁と取付ネジ204のシャンクの表面との間のスペース内へと挿入可能とするからである。この場合、周囲カラーが、取付ネジ204とオリフィス1014,2014の内壁との間の接触を、確実に防止する。このことは、放散部材101/201の金属部分と回転電気機械の後方ベアリングとの間の電気絶縁を実行した所望の取付を得ることができることを意味する。
【0071】
絶縁された電気端子205のところにおける第2取付ポイント(図示せず)が、ブロック100,200の間の組合せ500の電気的アセンブリと熱的アセンブリと機械的アセンブリとのために使用され、回転電気機械の後方ベアリング上への組合せ500の取付のために使用される。使用される手法が、第1取付ポイントPM1のところにおいて使用された手法と実質的に同じであることにより、第2取付ポイントに関するこれ以上の説明を省略する。
【0072】
制御ブロック
制御ブロックが、
図6および
図7に図示されている。斜視図で示すように、制御ブロック300は、回転電気機械を制御するための部材302を備えている。特に、電力ブロック100の電力モジュール1001を制御することによって、回転電気機械のセッティングを制御するための部材を備えている。制御部材302が、当業者には公知なものであることにより、制御部材302については、これ以上の説明を省略する。
【0073】
制御ブロックは、プリント回路基板(PCB)から構成されており、このプリント回路基板上に、制御部材302が取り付けられている。
【0074】
制御ブロック300は、電力ブロック100から熱的に絶縁されている。
【0075】
よって、電力モジュールの制御機能は、電力モジュールの内部に位置しているのではない。この目的のために、非限定的な一実施形態においては、制御ブロック300は、電力ブロック100が取り付けられている第2平面に対して平行な第1平面内に配置されている。これにより、冷却エア流F2が、ブロック100,300の間を流れることができる。よって、2つのブロック100,300の間にスペースを設けることにより、これら2つのブロックの間にエアを案内することができる。これにより、アセンブリが全体的に冷却されるのと同時に、それら2つのブロックの間の熱絶縁を行うことができる。このエア流の生成について、説明する。
【0076】
非限定的な例示においては、制御ブロック300は、第1放散部材101の取付タブ(符号は付されていない)に対して連結された取付オリフィス304を介して、電力ブロック100の上方に取り付けられている。ここで、取付タブは、スペーサとして機能する。
【0077】
電力ブロック100と制御ブロック300との間の通信のために、これら電力ブロック100および制御ブロック300は、複数の相互接続ピンによって互いに接続されている。これら相互接続ピンは、制御ブロック内に設けられたスペース内に挿入されている。各々の相互接続ピンが、小さな断面積を有していることのために、両ブロックの間の熱交換の可能性は、最小化されている。
【0078】
電力モジュール1001が、信号ピンとされた第1組をなす複数の相互接続ピンを有していることに注意されたい。
【0079】
加えて、励起モジュール1002は、測定信号および制御信号を送信し得る複数の相互接続ピンを有している。よって、相互接続ピンにより、ロータの励起電流を制御することができ、また、センサ信号を送出してロータの位置を制御することができ、また、回転電気機械の温度を上昇させることができ、さらに、他のことを行うことができる。
【0080】
また、動作時には、PCBのいくつかの構成部材が、加熱することとなり、PCBの温度を上昇させることに注意されたい。また、このPCBを冷却するために、非限定的な一実施形態における冷却デバイス10’は、第3冷却部材を備えている。この第3冷却部材は、
図6に示すように、第3放散部材301(制御ブロック放散部材とも称される)とされ、第3放散部材301は、複数のフィン3011を有しているとともに、制御ブロック300に対して連結されている。
【0081】
よって、PCBハウジング内に放散部材を挿入することにより、より詳細には、PCBの底面上に挿入されることにより、同じ冷却エア流F2を使用することができる。この冷却エア流F2は、制御ブロック300と電力ブロック100との間の熱絶縁を可能としつつ、PCBの構成部材からの熱量を抽出することができる。
【0082】
非限定的な例示においては、第3放散部材301は、樹脂や金属ストリップやギャップフィルタやギャップパッドによって、制御ブロック300の構成部材に対して連結されている。
【0083】
保護カバー
後述するように、様々な熱的放散ブロックの各々に関して好適な冷却エア流が生成され、保護カバーによって、および、第1放散部材101のベースプレート1016によって、様々なブロック上へと案内される。よって、これら冷却エア流のいくつかは、様々なブロックに対して連結された様々な放散部材のフィン上を掃引する。これにより、各ブロックの冷却が最適化される。その際、フィンは、加熱する部材に関する放散表面積を増大させる。
【0084】
保護カバー400が、
図8に図示されている。図示のように、保護カバー400は、複数の開口を有している。これらの開口は、
−第1放散部材101のフィンに対向してなおかつ制御ブロック300に対向して配置され得る第1組をなす複数の開口401と;
−第2放散部材201のフィンに対向して配置され得る第2組をなす複数の開口403であり、これにより、フィルタブロック200のための第3冷却エア流F3を生成するための、第2組をなす複数の開口403と;
に分割されている。
【0085】
回転電気機械のファンが、エアを吸引する。これにより、回転電気機械を冷却することができる。このエアは、保護カバーの開口401,403を通して横方向に吸引されて流れる。この吸引エアに基づき、2つのタイプの開口401,403の存在のために、様々な冷却エア流(第1組をなす複数の開口401に関しては、冷却エア流F1,F2、第2組をなす複数の開口403に関しては、冷却エア流F3)が生成される。
【0086】
第1組をなす複数の開口401
第1放散部材101に対して連結された第1組をなす複数の開口401により、第1冷却エア流F1および第2冷却エア流F2を流すことができる。
【0087】
第1冷却エア流F1は、ベースに向けて、ファンによって吸引される。冷却エア流F1は、(第1放散部材101を介して)電力ブロック100の底面上を掃引される。
図9aおよび
図9bの説明図に示すように、第1冷却エア流F1が、第1組をなす複数の開口401を通して径方向に流れ、これにより、放散部材上を掃引する、すなわち、長さ全体にわたって第1放散部材101のフィン1011上を掃引する。その後、冷却エア流F1は、回転電気機械1に向けて軸線方向に出て行く、すなわち、ロータの軸線AZに沿って出て行く。よって、第1放散部材101のフィンの冷却によって、電力ブロック100が冷却される。
【0088】
第2冷却エア流F2も、また、第1組をなす複数の開口401を通して流れ、制御ブロック300の底面の直下を径方向に流れ、その後、軸線AZに沿って軸線方向に出て行く。これにより、制御ブロック300が冷却される。
【0089】
ベースプレートのうちの、電力ブロック100から突出している張出長さjは、2つの冷却エア流F1,F2が混合してしまうことを防止する。
【0090】
図9aに示す非限定的な第1実施形態においては、第1放散部材101のフィン1011は、電力ブロック100の直下に配置されており、電力ブロック100から突出していない。すなわち、張出部分jには、フィン1011は、存在していない。
【0091】
図9bに示す非限定的な第2実施形態においては、第1放散部材101のフィン1011は、電力ブロック100から突出している。すなわち、フィンは、電力ブロック100の直下に位置しているだけでなく、第1放散部材101の張出部分jのところにも配置されている。
【0092】
ベースプレート1016の張出部分jが、アセンブリの保護カバー/放散部材の配置に適合しているべきであること、および、所望の動作ポイントに適合しているべきであること、に注意されたい。回転速度が大きいほど、張出部分jの重要性が小さくなる。
【0093】
よって、張出部分jは、回転速度が低い場合に有利である。その場合には、ファンによって課される負荷の損失が小さく、そのため、フィンのところにおける流通断面積(局所的な負荷損失)の減少が重要である。
【0094】
2つのブロック100,300の間における良好な熱絶縁は、冷却エア流の、互いに異なる流通経路を有した第1冷却エア流F1および第2冷却エア流F2への分離によって、得られる。
【0095】
第3放散部材301が存在している非限定的な一実施形態においては、冷却エア流F2による制御ブロック300の構成部材の冷却は、冷却エア流F2が第3放散部材のフィン上を掃引することにより、最適化されることに注意されたい。これにより、PCBハウジングの中の加熱するいくつかの構成部材から放出される熱量の抽出が、改良される。
【0096】
非限定的な一実施形態においては、保護カバー400の第1組をなす複数の開口401が、側方において開口しており、第1放散部材101のフィンと同じ向きで配置されている。よって、保護カバーのこれら開口が、第1放散部材101のフィンと同じ方向で配置されていることにより、すなわち、ここでは鉛直方向に配置されていることにより、それら開口を通過するとともにフィン上を掃引することとなるエア流は、それら開口が異なる方向で配置されている場合と比較して、より大きなものとなる。
【0097】
よって、第1放散部材101のベースプレート1016のうちの、電力ブロック100からの張出部分jにより、電力ブロック100の冷却のためのエア流と制御ブロック300の冷却のためのエア流とを得ることができる。(保護カバー400の側部において)保護カバー400の高さを超えての1組をなす複数の開口401が必要である。よって、電力ブロック放散部材101のベースプレートの張出部分により、電力ブロック放散部材(フィン)に対して専用とされた冷却エア流を分離し得るとともに、電力ブロック100と制御ブロック300との間の熱絶縁を行うことができる。
【0098】
第1放散部材101のカバー/フィンの開口どうしの間の連結を最適化するために、これら開口は、第1放散部材101のフィンに対して正確に位置合わせされる必要がある。
【0099】
図9a,9b,10により明瞭に示すように、第1放散部材101のフィン、保護カバー400、および、第1組をなす複数の開口401は、以下の関係を満たすようにして、配置される。
h ≧ 0.5×ha (1)
H < 0.5×ha (2)
D ≧ 0.5×(d
2−((o−e)/2)
2)
1/2 (3)
ここで、hは、保護カバーの開口の高さであり、haは、フィンの高さであり、Hは、保護カバーのベースと開口のベースとの間の距離であり、Dは、保護カバーの下端エッジとフィンのエッジとの間の距離であり、dは、互いに隣接した2つのフィンを分離しているフィン間スペースであり、oは、保護カバーの開口の幅であり、eは、フィンの厚さである。
【0100】
上記の関係式(1)〜(3)は、試験によって本願出願人によって決定されたものであり、できる限り良好な妥協が得られることに基づいて、良好な冷却を可能とするものである。
【0101】
第2組をなす複数の開口403
非限定的な一実施形態においては、保護カバー400は、さらに、
図8に示すように、第2組をなす複数の開口403を有している。この第2組をなす複数の開口403は、第3冷却エア流F3を生成することができる。この第3冷却エア流F3は、第2組をなす複数の開口403を通して径方向に流れ、放散部材上を掃引する、すなわち、第2放散部材201のフィン上をその長さ全体にわたって掃引する。第3冷却エア流F3は、その後、回転電気機械に向けて、すなわちロータの軸線AZに沿って、径方向に出て行く。
【0102】
非限定的な一実施形態においては、第2組をなす複数の開口403は、側方に位置しているとともに、第2放散部材201のフィンと同じ向きで配置されている。よって、保護カバーのこれら開口が、第2放散部材201のフィンと同じ向きで配置されていることにより、つまりここでは鉛直方向に配置されていることにより、開口を通して流れさらにフィン上を掃引することとなる冷却エア流は、それら開口が他の向きで配置されている場合と比較して、より大きな冷却効果をもたらすことができる。
【0103】
これにより、フィルタブロック200の良好な冷却を得ることができ、その結果、キャパシタ202の良好な冷却を得ることができる。
【0104】
第3組をなす複数の開口404
非限定的な一実施形態においては、保護カバー400は、さらに、第3組をなす複数の開口404を有している。この第3組をなす複数の開口404は、保護カバー400の上面上に配置されている(
図8に図示されている)。さらに、第3組をなす複数の開口404は、フィルタブロック200のキャパシタ202の上方に配置することができる。これにより、フィルタブロック200のための第4冷却エア流F4を生成することができる。
【0105】
図示のように、第4冷却エア流F4は、第3組をなす複数の開口404を通して軸線方向に流れる、すなわち、ロータの軸線AZに対して平行に流れる。その後、キャパシタ202上を掃引し、さらに、鉛直方向壁2012上を掃引し、その後、回転電気機械に向けて出て行く。これにより、フィルタリング用キャパシタ202をさらに冷却する軸線方向のエア流が、生成される。
【0106】
よって、フィルタブロック200は、径方向のエア流F3と軸線方向のエア流F4とを受領する。これにより、フィン上にわたって、(2つのエア流によって)最適の冷却を得ることができる。熱交換のこの最適化のおかげで、キャパシタを良好に冷却することができる。
【0107】
保護カバー400の他の機能は、例えばネジや機械的ツール等の侵入といったような機械的攻撃から電子的アセンブリを保護することであることに注意されたい。開口401,403,404は、そのような機械的攻撃を回避し得るような寸法のものである必要がある。よって、開口401,403,404は、それら攻撃からの所望の保護に基づいて決定された最大幅を有している。よって、最大幅の値は、始動オルタネータに関して要望された他の物体の侵入からの特に固体の侵入からの保護(IP保護とも称される)の程度によって決定される。
【0108】
よって、上述した電子的アセンブリ10により、始動オルタネータを動作させることができる。始動オルタネータは、
−ロータと;
−ロータに関連して設けられているとともに、複数の相を有したステータと;
−上記の様々な特徴点のいずれかを備えた電子的アセンブリ10であるとともに、この電子的アセンブリ10の電力ブロック100が、ステータの各相に対しての連結に関して好適なものとされた、電子的アセンブリ10と;
−ステータを支持する後方ベアリングと;
−後方ベアリングの近傍に配置されたファンと;
を具備している。
【0109】
当然のことながら、本発明は、上記の応用や、上記の実施形態や、上記の例示に限定されるものではない。
【0110】
よって、本発明は、特にハイブリッド用途のものといったような、例えばベルト等によって駆動される始動オルタネータといったような、任意のタイプの可逆的な多相の回転電気機械に適用される。
【0111】
よって、他の非限定的な例示としての応用においては、始動オルタネータは、フルハイブリッドであり、電気モータだけによって(一般的には起動時)あるいは熱エンジンだけによって(一般的には加速時)あるいはエンジンおよび電気モータによって(例えば、より強い加速を得たい時)、モータービークルを駆動することができる。電気モータに対して電力を供給するバッテリは、回生ブレーキによってエネルギーを回収する。
【0112】
よって、本発明は、特に、以下の様々な利点を有している。
【0113】
−制御ブロックと電力ブロックとの機械的アセンブリに基づき、すなわち、制御ブロックと電力ブロックとが、冷却エアの通過を可能とするスペースを形成しつつ、互いに平行な2つの平面内に配置されていることのおかげで、
−制御ブロックと電力ブロックとの電気的アセンブリに基づき、すなわち、制御ブロックと電力ブロックとの間の熱交換をできる限り最小化し得るよう、つまり熱交換表面積を低減し得るよう、制御ブロックと電力ブロックとが相互接続ピンを介して接続されていることのおかげで、
−制御ブロックと電力ブロックとの間の第2冷却エア流の通過のおかげで、
制御ブロックと電力ブロックとの間の熱絶縁を行うことができる。
【0114】
本発明においては、
−絶縁ワッシャを介しての第2放散部材と第1放散部材との熱絶縁のおかげで、
−電力ブロックとフィルタブロックとの間の電気的アセンブリのおかげで、すなわち、電力ブロックとフィルタブロックとの間の熱交換をできる限り最小化し得るよう、導電質量を低減し得るよう、単一のバスバーを介して電力ブロックとフィルタブロックとが接続されているおかげで、
電力ブロックとフィルタブロックとの間の熱絶縁を行うことができる。
【0115】
本発明においては、
−様々な動作温度(中程度、および、最大)および様々な熱放散要求を有した各動作ブロック(電力ブロック、フィルタブロック、制御ブロック)が互いに個別的とされた構成のおかげで、
−第1放散部材のベースプレートの格別の構成(張出長さj)に基づく、および、冷却デバイスの保護カバーの構成(電子的アセンブリ内において電力ブロックとフィルタブロックとに向けてエア導入を配向させた開口、および、第1放散部材および第2放散部材の冷却フィンに対してのこれら開口の形状および位置)に基づく、各動作ブロックに対して専用とされた冷却エア流の生成のおかげで、
−様々な動作ブロックに対しての、冷却デバイスの冷却部材のすなわち様々な放散部材の結合のおかげで、この場合、熱を放出し得るよう、放散部材のフィンにより、エアに対しての熱交換のための表面積を増大させ得るおかげで、
−キャパシタの過熱を防止し得るよう、よって、キャパシタの損傷を防止し得るよう、径方向のエア流通と軸線方向のエア流通とを設けたおかげで、
−第2放散部材に向けてのキャパシタからの熱量の良好な排出を樹脂が可能とするおかげで、
電子的アセンブリの各構成部材の冷却を最適化することができる。
【0116】
加えて、本発明により、保護カバーの側部上にただ一組をなす複数の径方向開口のみを設けることによって、保護カバーの製造を単純化することができる。