(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、実施形態に係る照明装置について説明する。
【0033】
<照明装置の構成>
照明装置10の全体構成について説明する。
図1は照明装置10を示す概略斜視図であり、
図2は
図1のII−II線における概略断面図であり、
図3は照明装置10の部分概略正面図である。なお、照明装置10の正面とは、当該照明装置10が最も明るく照明する側をいい、ここでは、光源30が主として光を照射する側である。また、
図3では、主たる光学的要素(光源30、導光部材40、レンズ拡散板50)が図示され、ケース20等は省略されている。
【0034】
照明装置10は、光源30と、導光部材40とを備えている。光源30及び導光部材40は、ケース20内に収容されて、一定の位置関係で支持されている。
【0035】
ケース20は、ケース本体22と、正面カバー28と、一対の側方カバー29とを備える。
【0036】
ケース本体22は、樹脂等で形成された長尺部材に形成されている。ケース本体22は、その延在方向に対して直交する一方向である正面側に開口すると共に、その正面側の開口の両側部で開口する形状に形成されている。
【0037】
より具体的には、ケース本体22は、光源収容部23と、導光部材収容部24とを備える。
【0038】
光源収容部23は、細長いケース状に形成されており、その延在方向に対して直交する一方向である正面側に開口している。光源収容部23の奥側の奥側収容部23aは、その正面側の中間収容部23bよりも幅広に形成されている。中間収容部23bは、段部23cを介して奥側収容部23aの両側に広がっている。そして、光源収容部23内に比較的幅狭な細長い収容空間が形成され、中間収容部23b内に、光源収容部23内の収容空間よりも幅広な細長い収容空間が形成されている。
【0039】
導光部材収容部24は、光源収容部23の正面側に連設されている。導光部材収容部24は、ケース本体22の正面側に向けて徐々に幅広になる形状に形成されている。導光部材収容部24の正面側(光源収容部23の反対側)に正面側開口24aが形成されると共に、その正面側開口24aの両側に一対の側方開口24bが形成されている。
【0040】
正面カバー28及び一対の側方カバー29は、透明なアクリル板等により形成された透明板部材である。正面カバー28は、上記正面側開口24aを塞ぐ長方形板状に形成されている。一対の側方カバー29のそれぞれは、側方開口24bを塞ぐ長方形状に形成されている。
【0041】
そして、正面カバー28及び一対の側方カバー29は、嵌込構造、ネジ止構造、接着剤等によって、上記正面側開口24a、一対の側方開口24bを塞いだ状態で、ケース本体22に取付けられる。
【0042】
光源30は、光を出射可能、より具体的には、光を放射状に出射可能に構成されている。ここでは、光源30は、複数の光源要素30aによって構成されており、全体として直線状の光源30として構成されている。より具体的には、複数の光源要素30aのそれぞれは、発光ダイオードであり、長方形状の基板31に実装されている。複数の光源要素30aは、基板31の幅方向中央部において、当該基板31の延在方向に沿って直線状に並ぶように設けられている。個々の光源要素30aは、基板31の反対側に放射状に光を出射する。かかる光源要素30aが複数直線状に並べられた直線状の光源30を、光源要素30aの配列方向に沿った面で観察すると、当該光源要素30aが並ぶ範囲内で、光はほぼ均等な態様で出射される。直線状の光源30を、光源要素30aの配列方向に対して直交する面で観察すると、光は基板31とは反対側に放射状に出射される。このように、複数の光源要素30aは、全体として直線状の光源30を構成する。ここでは、複数の光源要素30aは、間隔をあけて直線状に並んでいるが、密に直線状に並んでいてもよい。光源としては、発光ダイオードの他、蛍光灯、電球等が用いられてもよい。
【0043】
光源収容部23の奥部にベース板32が嵌込構造、ネジ止構造、接着剤等によって取付けられ、このベース板32上に上記基板31が嵌込構造、ネジ止め構造、接着剤等によって取付けられている。これにより、直線状の光源30が、ケース本体22に対して、光源収容部23の幅方向中央に位置して、正面側開口24a側に光を出射させる姿勢で、取付けられる。
【0044】
なお、ここでは、中間収容部23bの奥側に、第1透過板36が取付けられている。第1透過板36は、乳白色のアクリル板等、光を拡散可能な板部材によって構成されている。この第1透過板36は、光源30からの光が導光部材40によって配光制御される前の段階で、光を拡散させ、もって、光源30の延在方向に沿った光のムラ等を抑制する役割を果す。なお、第1透過板36は、厚みが一定である板部材である。また、光源30からの光が第1透過板36である拡散されるとしても、導光部材40から見ると、光は限定された領域から放射状に広がって導光部材40に入射すると把握することが可能である。このため、後述する導光部材40における光の挙動を説明する際に、本第1透過板36による影響は無視することとする。もっとも、本第1透過板36は省略されてもよい。
【0045】
中間収容部23bの両側部にスペーサ37が取付けられており、中間収容部23bの正面側に、スペーサ37によって支持された状態で、第2透過板38が取付けられている。スペーサ37、第2透過板38は、アクリル板等の透明材料によって構成されており、ケース本体22の奥側から、導光部材40を支える役割を果す。なお、第2透過板38は、厚みが一定である板部材である。また、第2透過板38が導光部材40を支えるといっても、第2透過板38と導光部材40との間には微小な隙間(空気層)が介在している。このため、後述する導光部材40における光の挙動を説明する際に、本第2透過板38による影響は無視することとする。もっとも、スペーサ37及び第2透過板38は省略されてもよい。この場合、導光部材40の縁部分等をケース本体等で支持するようにすればよい。
【0046】
なお、第1透過板36、スペーサ37、第2透過板38は、嵌込構造、ネジ止構造、接着剤等によって取付けることができる。
【0047】
導光部材40は、透明アクリル樹脂等によって形成された部材であり、光源30に対して光が出射される側に設けられた部材である。導光部材40は、空気の屈折率よりも大きい屈折率を有している。ここでは、導光部材40は、直線状の光源30の延在方向に沿って延びる長尺部材である。この導光部材40の横断面形状(その延在方向に対して直交する断面形状)は、その延在方向においていずれの位置でも同じ形状を示す。
【0048】
この導光部材40を、光源30と導光部材40とを通過するいずれかの軸Xを通る断面において観察するとする(
図2参照)。ここでは、直線状の光源30の延在方向の中間位置において、直線状の光源30の延在方向に対して直交し、当該光源30の正面側(光源30が光を出射する中心となる側)に延びる軸Xを考える。この軸Xは、導光部材40の幅方向中心を通過する。このため、当該軸Xを通る断面は、導光部材40の延在方向に対して直交する面でもある。この断面を観察すると、光源30側には、軸Xを挟む位置に存在する一対の第1線41と、軸Xに対して一対の第1線41の外側に位置する一対の第2線42と、軸Xに対して一対の第2線42の外側に位置する一対の第3線43とが表れる。また、当該断面を観察すると、光源30の反対側には、第4線44が表れる。
【0049】
上記一対の第1線41は、導光部材40のうち光源30側に設けられた一対の第1面41fを示し、一対の第2線42は、導光部材40のうち光源30側に設けられた一対の第2面42fを示し、一対の第3線43は、導光部材40のうち光源30側に設けられた一対の第3面43fを示している。
【0050】
一対の第1面41fは、導光部材40を通る光を、軸Xから広げる面であり、一対の第2面42fは、導光部材40を通る光を、軸X側に寄せる面である。一対の第3面43fは、導光部材40で内部反射した光を、光源30側に向けて出射させる面である。
【0051】
上記一対の第1線41は、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xに徐々に近づくように延在する直線である。ここでは、一対の第1線41は、軸Xで交わっているが、必ずしもその必要は無く、それらの間に、他の傾きの線等が介在していてもよく、また、それらの間に隙間が存在していてもよい。
【0052】
また、ここでは、一対の第1線41が示す一対の第1面41fのそれぞれは、長方形状の平面であり、一対の第1面41fは、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xに徐々に近づき、軸Xで交わる。
【0053】
上記一対の第2線42は、軸Xに対して直交する直線である。ここでは、一対の第2線42は、軸Xに対して一対の第1線41の外側端部から軸Xの外方向に向う直線であるが、必ずしもその必要は無く、第1線41と第2線42との間に他の傾きの線等が介在していてもよい。
【0054】
また、ここでは、一対の第2線42が示す一対の第2面42fのそれぞれは、長方形状の平面であり、一対の第2面42fは、一対の第1面41fの外側位置で、軸Xに対して直交する姿勢で延在する。
【0055】
一対の第3線43は、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xから徐々に離れるように延在する直線である。ここでは、一対の第3線43は、軸Xに対して一対の第2線42の外側端部から軸Xの外方向に向う直線であるが、必ずしもその必要は無く、第2線42と第3線43との間に他の傾きの線等が介在していてもよい。
【0056】
また、ここでは、一対の第3線43が示す一対の第3面43fのそれぞれは、長方形状の平面であり、一対の第3面43fは、一対の第2面42fの外側位置で、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xから徐々に遠ざかるように傾斜している。
【0057】
第4線44は、光源30の反対側で、軸Xに対して直交する直線である。ここでは、第4線44は、一対の第3線43の外側端部同士を結ぶ直線であるが、必ずしもその必要は無く、第3線43と第4線44との間に他の傾きの線等が介在していてもよい。
【0058】
また、ここでは、第4線44は、光源30とは反対側で軸Xに対して直交する出射側面44fを示している。ここでは、出射側面44fは、長方形状の平面であり、一対の第3面43fの外側の辺間を結ぶように、軸Xに対して直交する姿勢で延在する。
【0059】
以下では、導光部材40の断面を参照して説明する場合でも、立体的な構成を想定して、第1面41f、第2面42f、第3面43f、出射側面44fとして説明する場合がある。
【0060】
この導光部材40では、一対の第1線41は、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xに徐々に近づくように延在する直線であるため、光源30側から見ると、軸Xで凹む形状となる。そこで、導光部材40を、軸X上において厚みを有する形状としている。ここでは、軸Xに対する第1線41及び第3線43の傾きの大きさは同じであるが、第1線41を第3線43よりも小さくすることで、一対の第1線41が第4線44よりも光源30側で交わるようにし、もって、軸Xにおいて厚みのある形状となるようにしている。
【0061】
上記のような導光部材40は、一対の柱状導光部材46の組合せによって形成することができる。柱状導光部材46は、等脚台形(長方形、平行四辺形である場合を除く)の2つの鋭角の一方を切除した形状を断面形状とする多角柱形状に形成されている。そして、一対の柱状導光部材46が、一方の鋭角を切除したような形状を示す面46f同士突合わせるように並列配置され、それらの突き合せ面同士が接着剤等で接合することで、導光部材40が構成される。一対の柱状導光部材46は、接着剤等で接合されず、ケース20内に収容されることで、それらの並列配置状態が保たれてもよい。
【0062】
この場合、柱状導光部材46の断面において、短い方の上底(上面)が第2線42(第2面42f)となり、長い方の下底(下面)が第4線44(出射側面44f)となり、一対の脚のうち切除されたような形状を示す部分側のものが第1線41(第1面41f)となり、他方のものが第3線43(第3面43f)となる。
【0063】
上記のような柱状導光部材46は、例えば、透明アクリル樹脂等、所定厚みの透明板材を切断加工等することで容易に形成することができる。しかも、一対の柱状導光部材46の面46f同士を接着等することで、一対の柱状導光部材46が並列状態で比較的強固に合体した導光部材40を容易に得ることもできる。
【0064】
もっとも、導光部材40は、一体的に金型成形された部材として形成されてもよい。
【0065】
上記導光部材40は、第2面42fを第2透過板38に接触させた状態で、ケース本体22の導光部材収容部24内に収容される。この状態で、光源30は、軸X上であって、第2面42fから離れた位置に配設され、光源30からの光が一対の第1面41f及び一対の第2面42fに入射する。軸Xは、一対の第1面41fの間を通る。
【0066】
また、この照明装置10は、導光部材40に対して光源30とは反対側に設けられたレンズ拡散板50を備える。
【0067】
レンズ拡散板50は、その表面に形成された多数のレンズ要素によって、光を拡散させるものであり、内部に混入された微小粒子の作用又は表面の細かい粗面によって光を拡散反射させるものとは異なっている。
【0068】
ここでは、レンズ拡散板50のうち導光部材40側に、複数の断面弧状の凹溝51が互いに隣接して並列形成されている。各凹溝51は、光源30の延在方向に沿って形成されている。また、レンズ拡散板50のうち導光部材40とは反対側の面は平面に形成されている。そして、導光部材40を通った光が各凹溝51を通過する際、主として凹溝51の周囲に範囲内で拡散される。この際、光の拡散範囲は、凹溝51の形状によってある程度制御される。このため、側方等への光の無駄な反射を抑制しつつ、照明対象におけるムラを抑制できる。
【0069】
上記レンズ拡散板50は、凹溝51を導光部材40側に向けた状態で、導光部材40の出射側面44f上に配設される。そして、正面カバー28がケース本体22に取付けられることで、導光部材40及びレンズ拡散板50が導光部材収容部24内に収容保持される。
【0070】
なお、レンズ拡散板50は省略されてもよい。
【0071】
<光の挙動>
上記照明装置10における光の挙動について説明する。
図4は光源30から照射された光が導光部材40を通過する際の光の挙動を示す説明図であり、
図5は光源30から照射された光が導光部材40を通過する際の光の挙動と同光が導光部材40を通過しない場合の光の挙動との関係を示す説明図である。
【0072】
上記したように、導光部材40は、透明アクリル樹脂等によって形成され空気の屈折率よりも大きい屈折率を有している。このため、光源30から照射される光のうち軸Xに比較的近い光L1(第1面41fに入射する光のうち軸Xに近い部分に入射する光、光L1は軸Xに対して第1角度θ1未満の角度であると捉えることもできる)は、第1面41fに入射すると、当該第1面41fの法線に近づくように屈折され、軸Xに対して広げられる。そして、光L1が出射側面44fを通過する際、出射側面44fの法線から離れる側に屈折され、軸Xに対してさらに広げられる。このため、光源30から照射される光のうち軸Xに比較的近い光L1は、導光部材40を通過すると、軸Xから離れるように広げられ、軸Xから離れた周辺領域を照らす光となる。これに対して、光源30から照射される光のうち軸Xに比較的近い光L1が、導光部材40を通過せず、そのまま直線的に進むと、軸Xに近い領域を照らす(
図5の光L1a参照)。勿論、光源30から照射される光のうち、軸Xに近い光は、軸Xの直近領域を照らす。
【0073】
また、光源30から照射される光のうち軸Xから比較的遠い光L3(第2面42fに入射する光、光L3は軸Xに対して第2角度θ2(θ2≧θ1)を越える角度であると捉えることもできる)は、第2面42fに入射すると、当該第2面42fの法線に近づくように屈折され、軸X側に寄せられる。そして、光L3が出射側面44fを通過する際、出射側面44fの法線から離れる側に屈折され、軸Xに対して広げられる。出射側面44fから出射した光L3が軸Xに対してなす角度は、第2面42fに出射する前の光L3が軸Xに対してなす角度と同じであるが、当該光L3が第2面42fから出射側面44fを通る区間では、軸X側に寄せられている。これに対して、光源30から照射される光のうち軸Xに比較的近い光L3が、導光部材40を通過せず、そのまま直線的に進むと、軸Xから遠い領域を照らす(
図5の光L3a参照)。
【0074】
光L3の一部(第2面42fのうち軸Xから遠い部分に入射する光)が、第3面43fで内部反射され、出射側面44fに達してもよい。
【0075】
また、光源30から照射される光のうち光L1と光L3との間の部分を通る光L2(第1面41fに入射する光のうち軸Xから遠い部分に入射する光、光L3は軸Xに対してθ1を越え、θ2未満の角度であると捉えることもできる)は、第1面41fに入射すると、当該第1面41fの法線に近づくように屈折され、軸Xに対して広げられる。この光L2は、軸Xに対して大きく傾き、出射側面44fに対する入射角度も大きくなる。このため、光L2が出射側面44fに入射すると、当該光L2は、出射側面44fで反射され、第3面43fに向けて進行する。第3面43fは、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xから徐々に離れるように延在する直線であるため、第3面43fに対する光L2の出射角度は、比較的小さい。このため、光L2は、第3面43fを通って外部に出射され、導光部材40に対して光源30側に進む。これに対して、光L2が、導光部材40を通過せず、そのまま直線的に進むと、軸Xから中程度離れた領域を照らす(
図5の光L2a参照)。
【0076】
図6は光源30の正面側に導光部材40を配設した場合の配光特性の一例を示す図であり、
図7は光源30の正面側に離れ、かつ、軸Xに対して直交する照明対象面を照らした場合の照明例を示す図である。
図6は、光源30を中心とし、その背面側の位置を0度とする極座標系における配光曲線を示している。
【0077】
図6に示すように、光源30の正面側では、左右斜め方向に向う角度で光度が大きくなる特性を示す。このため、光源30から導光部材40を通過して光によって照明対象面を照らすと、
図7に示すように、軸Xの両側に広がる広い領域でなるべくムラ無くなるべく明るく照し出すことができる。
【0078】
また、光源から照射された光は、導光部材40で光源30側に反射されるため、背面側でも、左右斜め方向に向う角度で光度が大きくなる特性を示す。このため、光源30の導光部材40側で照明対象面を照らした場合でも、その斜め後方領域を照明することができる。
【0079】
図8は光源30の配光特性の一例を示す図であり、
図9は光源30の正面側に離れ、かつ、軸Xに対して直交する照明対象面を照らした場合の照明例を示す図である。つまり、
図8及び
図9は、
図6及び
図7にそれぞれにおいて、導光部材40を省略した場合を示している。
【0080】
図8に示すように、光源30は、光源30の前方側で円状に広がるランバーシャン配光特性を示す。このため、光源30は、照明対象面のうち軸Xに沿った比較的狭い領域を明るく照らすのみである。
【0081】
上記第2面42fに対する第1面41f、第3面43fの傾斜角度、軸Xに沿った方向における光源30と第2面42fとの距離、上記第2面42fと出射側面44fとの距離寸法(導光部材40の厚み寸法)等は、導光部材40の屈折率等に応じて、使用が想定される状況(本照明装置10と照明対象箇所との距離、照明対象範囲等)を考慮して適宜設定される。
【0082】
例えば、導光部材40の屈折率が1.49である場合において、上記軸Xに対する第1面41f、第3面43fの傾斜角度を45度(この場合、第2面42fに対する傾斜角度も45度)、軸Xに沿った方向における光源30と第2面42fとの距離を22.5mm、第2面42fと出射側面44fとの距離寸法(導光部材40の厚み寸法)を25mm、一対の柱状導光部材46の切除寸法(軸X及び柱状導光部材46の延在方向に対して直交する方向における寸法)を5.5mm(一対の柱状導光部材46の断面が台形であると想定したときの同方向の重なり寸法は11mm)とすることが考えられる。
【0083】
第2面42fに対する第1面41f、第3面43fの傾斜角度を大きくするほど、光源30を導光部材40に近づけて、光が導光部材40によって拡散される範囲を広げることができる。また、軸Xに沿った方向における光源30と第2面42fとの距離を小さくするほど、光源30を導光部材40に近づけて、光が本導光部材40によって拡散される範囲を広げることができる。これらを加味して、上記各値等は適宜調整される。
【0084】
また、本実施形態では、導光部材40に対して光源30とは反対側にレンズ拡散板50が設けられている。
図10はレンズ拡散板50における光の挙動を示す図である。
【0085】
同図に示すように、光源30の延在方向に対して直交し、軸Xを通る断面では、凹溝51は、凹曲面を描く。また、レンズ拡散板50のうち導光部材40とは反対側の面は平面である。このため、光Lは、平凹レンズを凹側から通るとの同様の挙動を示す。つまり、光Lがレンズ拡散板50の凹溝51の表面に進入すると、その進入箇所の表面の法線に近づく角度となるように屈折される。このため、凹溝51の表面に侵入した光Lは、拡散される。そして、光Lがレンズ拡散板50のうち導光部材40の反対側の面に進入すると、当該面の法線に近くなるように屈折しつつ外部に出射される。この拡散の範囲は、凹溝51が描く曲面の形状によって調整される。このため、透明部材の内部に混入された微小粒子の作用又は粗面によって光を拡散反射させるものとは異なり、その拡散範囲をある程度制御することができる。
【0086】
<効果等>
以上のように構成された照明装置10によると、軸Xを挟む位置に存在する一対の第1線41によって示される第1面41fは、軸Xに近い部分を通る光L1を、軸Xから広げる。また、軸Xに対して一対の第1線41の外側に位置する第2線42によって示される第2面42fは、軸Xから遠い部分を通る光L3を軸X側に寄せる。このため、軸X自覚を通る光が軸Xの周囲に広げられると共に、軸Xの外側に大きく広がろうとする光L3が軸X側に寄せられる。結果、軸Xの直近だけでなく、軸Xから中程度に離れた周囲部分をも明るく照らすことができ、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
【0087】
具体的には、第1面41fを示す第1線41が、光源30から遠ざかるのに従って、軸に徐々に近づくように延在する直線であれば、第1面41fから導光部材40内に入射する光L1は、軸Xから離れる側に屈折して、軸Xから広げられる。これにより、軸Xを通る光L1がその周辺に広げられ、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
【0088】
また、具体的には、一対の第2面42fを示す第2線42が、軸に対して直交する直線であれば、第2面42fから導光部材40内に入射する光L3は、軸X側に近づく側に屈折して、軸X側に寄せられる。これにより、軸Xの外側に大きく広がろうとする光L3が軸X側に寄せられ、軸X周りの広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
【0089】
導光部材40のうち光源30とは反対側の出射側面44fが、軸Xに対して直交する平面であれば、比較的単純な形状で、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できるようにすることを実現できる。
【0090】
なお、出射側面44fを示す第4線44、一対の第1線41及び一対の第2線42が直線状であることは必須ではない。光L1、L3を上記のように屈折できる範囲で、第4線44、一対の第1線及び一対の第2線の少なくとも1つが曲線を描き、従って、出射側面44f、第1面及び第2面の少なくとも1つが上記断面で観察したときに曲面を描いていてもよい。
【0091】
また、導光部材40は、軸Xにおいて厚みを有する形状に形成されているため、断面において台形状部分が突合う箇所で強度を持たせることができる。また、導光部材40を一対の柱状導光部材46の組合せによって製造する場合に、一対の柱状導光部材46を接合し易い。
【0092】
また、導光部材40に対して光源30とは反対側にレンズ拡散板50が設けられているため、当該レンズ拡散板50によって、配光制御を行いつつ、照明ムラを抑制することができる。
【0093】
また、導光部材40は、一対の柱状導光部材46の組合せによって構成されており、直線状の光源30からの光を、当該一対の柱状導光部材46によって拡散させる構成であるため、直線状の光源30からの光を、その光源30の幅方向に広げてなるべくムラ無く照明できる。
【0094】
また、本実施形態では、第1面41fのうち軸Xから遠い部分を通過する光L2が軸Xに対してなす角度は比較的おおきく、この光L2が第1面41fで屈折されつつ導光部材40内に進入すると、その光L2が軸Xに対してなす角度はより大きくなる。このため、当該光L2は、出射側面44fで反射され、導光部材40から光源30側に出射される。この際、照明装置10の周囲4方に発散する光を抑制して、光源30の正面側とその反対側を照明できる。このため、当該光L2によって、光源30の正面とは反対側をもなるべく明るく照明できる。
【0095】
この点からすると、本実施形態は、以下の発明をも開示している。すなわち、光源30と、光源30に対して光が出射される側に設けられた導光部材40とを備え、導光部材40は、上記軸Xを基準として、軸X側の部分を通る光L1と軸Xから遠い側の部分を通る光L3を透過させると共に、それらの間の部分を通る光L2を光源30側に反射させる形状に形成された、照明装置10である。
【0096】
この観点からすると、一対の第1線41は、光源30から遠ざかるのに従って軸Xに徐々に近づく直線であり、一対の第2線42は、軸Xに対して一対の第1線41よりも直角に近い角度をなすように延在する直線であり、導光部材40は、光源30とは反対側に出射側面44fを有しており、第1面41fのうち軸Xに近い部分を通過する光L1が出射側面44fを透過し、第1面41fのうち軸Xから遠い部分を通過する光L2が出射側面44fで反射され、第2線42を通過する光L3が出射側面44fを透過するような形状に形成されていればよい。
【0097】
この際、導光部材40は、軸Xを通る上記断面において、軸Xに対して一対の第2線42の外側に位置する第3線43が表れる形状に形成され、一対の第3線43が光源30側に設けられた第3面43fを示し、一対の第3線43は、光源30から遠ざかるのに従って、軸Xから徐々に離れるように延在する直線であれば、導光部材40の出射側面44fで内部反射された光L2が第3面43fに達した場合、当該第3面43fに対する光L2の入射角を小さくできる。このため、第3面43fに達した光L2を外部に出射させ易くなり、光源30の反対側をなるべく明るく照明できる。
【0098】
なお、第3面43fが上記構成であることは必須ではなく、軸Xに沿った平面であってもよいし、その他の曲面形状等であってもよい。
【0099】
なお、照明装置10において、光L2が光源30に対して導光部材40の反対側に出射されることは必須ではなく、照明装置10は、光源30の正面側のみを照らすものであってもよい。
【0100】
<適用例>
図11は、照明装置10を天井用照明装置110として適用した例を示す概略斜視図である。
【0101】
この天井用照明装置110は、部屋150内に設置されるものであり、照明装置10と、支持部120とを備える。
【0102】
支持部120は、部屋のパーティションとしても用いられる部分であり、仕切部122と、仕切部122を立設状態に支持する柱部124とを備える。
【0103】
仕切部122は、金属板、樹脂板、木板等によって構成されるパネル状の部分であり、部屋150の床面152上に立設状態で支持される。仕切部122の高さ寸法は、部屋150の床面152と天井面154との間の距離(部屋の高さ)よりも小さく設定される。
【0104】
柱部124は、柱本体部125と、脚部126とを備えている。柱本体部125は、仕切部122の一側部に取付けられており、仕切部122の高さ寸法と同じ高さ寸法に設定されている。脚部126は、仕切部122の両面側に突出するように設けられている。そして、仕切部122が床面152上に配設された状態で、仕切部122の一側部に設けられた柱部124の脚部が仕切部122の両面側に延出して、床面152上に載置される。これにより、仕切部122が部屋150を仕切った立設状態で支持される。
【0105】
上記支持部120は、照明装置10を、光源30に対して導光部材40を天井側に向けた姿勢で支持する。より具体的には、照明装置10は、支持部120の上部である仕切部122及び柱部124の上部にネジ止、嵌込構造等で固定されている。照明装置10は、上側を向いており、光源30の正面側に放射された光L1,L3が天井面154を照らす。また、光源30の背面側に反射された光L2が床面152側を照明する。照明装置10の支持高さは、好ましくは、平均的な人Pの身長を超える大きさに設定される。
【0106】
図12は、照明装置10を他の形態に係る天井用照明装置210として適用した例を示す概略斜視図である。
【0107】
この天井用照明装置210は、部屋150内に設置されるものであり、照明装置10と、支持部220とを備える。
【0108】
支持部220は、柱本体部222と、脚部224とを備え、照明装置10を、光源30に対して導光部材40を天井側に向けた姿勢で、支持する。柱本体部222は、柱状に形成されており、その高さ寸法は、部屋の床面と天井面との間の距離(部屋の高さ)よりも小さく設定される。脚部224は、柱本体部222の下部から外方に突出するように設けられている。そして、脚部224が床面上に載置された状態で、柱本体部222が床面152の上方に立設状態で支持される。
【0109】
照明装置10は、柱本体部222の上部に支持されている。ここでは、照明装置10の一端部が柱本体部222の上部に片持ち状に支持されている。照明装置10は、上側を向いており、光源30の正面側に放射された光L1,L3が天井面を照らす。また、光源30の背面側に反射された光L2が床面側を照明する。
【0110】
天井用照明装置110、210は、天井面154を明るく照らすことで、人が感じる明るさ感を高めようとするものである。かかる天井用照明装置110、210の照明装置10が人の目よりも下方にあると、眩しく感じてしまうため、照明装置10は、通常、目よりも上、特に、頭上に設置される。すると、照明装置10と天井面154との距離が小さくなり、光が広がり難くなり、天井面154の照明領域が限定されてしまう。
【0111】
本照明装置10は、照明対象面が近〜中距離でも比較的広い領域を明るく照らすことができる。このため、本照明装置10と天井用照明装置110、210として適用することで、天井面154をなるべく広い領域でなるべくムラ無く照明できる。これにより、部屋150等をなるべく明るく感じさせることができる。
【0112】
照明装置10は、机等から天井面を照らす照明装置10として用いられてもよい。
【0113】
勿論、上記照明装置10は、天井用照明装置として適用されるだけではなく、天井に設置され、床面側を照らす照明装置としても、机に設置され、机の天板上の作業エリア等を照らす照明として用いることもできる。
【0114】
<変形例>
上記実施形態では、直線状の光源30及び長尺状の導光部材40を用いた例を説明したが、必ずしもその必要は無い。
【0115】
図13は変形例に係る照明装置310を示す概略斜視図であり、
図14は
図13のXIV−XIV線断面図である。
【0116】
図13に示す例では、点光源又は点光源に類似する光源330の照射方向側に導光部材340が設けられている。光源330及び導光部材340は、ケース350内に収容されて、一定の位置関係で保持されている。
【0117】
導光部材340は、アクリル樹脂等の透明部材により形成されている。導光部材340は、円錐の頂部を切除した円錐台形状において、上面の中央から底面側に向う円錐状の凹みを形成した形状に形成されている。
【0118】
この変形例において、光源30及び導光部材340の中心を通る軸Xを考え、導光部材340を、軸Xを通る断面で観察すると、導光部材340の凹みを形成する内周側の環状周面341は上記実施形態における一対の第1線41に対応し、導光部材340の上側の面342は一対の第2線42に対応し、導光部材340の外周側の環状周面343は一対の第3線43に対応し、導光部材340の底面344(出射側面)は第4線44に対応する線として表れる。
【0119】
このため、上記実施形態と同様に、光源30から放射状に照射される光を、軸X周りに程度広がるに照射させることができ、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
【0120】
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。例えば、
図13に示す変形例において、導光部材340に対して光源30とは反対側にレンズ拡散板が設けられてもよい。
【0121】
本開示は、下記の各態様を開示する。
本発明の第1の課題は、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できるようにすることにある。第2の課題は、光源の反対側をなるべく明るく照明できるようにすることにある。
上記第1の課題を解決するため、第1の態様に係る照明装置は、光を出射する光源と、前記光源に対して光が出射される側に設けられた導光部材と、を備え、前記導光部材は、前記光源と前記導光部材とを通過するいずれかの軸を通る断面において、前記軸を挟む位置に存在する一対の第1線と、前記軸に対して前記一対の第1線の外側に位置する一対の第2線とが表れる形状に形成され、前記一対の第1線は、前記光源側に設けられ、前記導光部材を通る光を、前記軸から広げる第1面を示し、前記一対の第2線は、前記光源側であって前記軸に対して前記第1面よりも遠い位置に設けられ、前記導光部材を通る光を、前記軸側に寄せる第2面を示すものとされている。
第2の態様は、第1の態様に係る照明装置であって、前記一対の第1線は、前記光源から遠ざかるのに従って、前記軸に徐々に近づくように延在する直線とされている。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る照明装置であって、前記一対の第2線は、前記軸に対して直交する直線とされている。
第4の態様は、第1から第3のいずれか1つの態様に係る照明装置であって、前記導光部材は、前記光源とは反対側で前記軸に対して直交する出射側面を有する。
また、第2の課題をも解決するため、第5の態様は、第1の態様に係る照明装置であって、前記一対の第1線は、前記光源から遠ざかるのに従って、前記軸に徐々に近づくように延在する直線であり、前記一対の第2線は、前記軸に対して前記一対の第1線よりも直角に近い角度をなすように延在する直線であり、前記導光部材は、前記光源とは反対側に出射側面を有し、前記導光部材は、前記第1面のうち前記軸に近い部分を通過する光が前記出射側面を透過し、前記第1面のうち前記軸から遠い部分を通過する光が前記出射側面で反射され、前記第2面を通過する光が前記出射側面を透過する形状に形成されているものである。
また、第2の課題を解決するため、第6の態様に係る照明装置は、光を出射する光源と、前記光源に対して光が出射される側に設けられた導光部材と、を備え、前記導光部材は、前記光源と前記導光部材とを通過するいずれかの軸を基準として、前記軸側の部分を通る光と前記軸から遠い側の部分を通る光を透過させると共に、それらの間の部分を通る光を前記光源側に反射させる形状に形成されている。
第7の態様は、第6の態様に係る照明装置であって、前記導光部材は、前記軸を通る断面において、前記軸を挟む位置に存在する一対の第1線と、前記軸に対して前記一対の第1線の外側に位置する一対の第2線とが表れる形状に形成され、前記一対の第1線は、前記光源から遠ざかるのに従って、前記軸に徐々に近づくように延在する直線であり、前記光源側に設けられた第1面を示し、前記一対の第2線は、前記軸に対して前記一対の第1線よりも直角に近い角度をなすように延在する直線であり、前記光源側であって前記軸に対して前記第1面よりも遠い位置に設けられた第2面を示し、前記導光部材は、前記光源とは反対側に出射側面を有し、前記第1面のうち前記軸に近い部分を通過する光が前記出射側面を透過し、前記第1面のうち前記軸から遠い部分を通過する光が前記出射側面で反射され、前記第2面を通過する光が前記出射側面を透過する形状に形成されているものである。
第8の態様は、第5又は第7の態様に係る照明装置であって、前記導光部材は、前記軸を通る断面において、前記軸に対して前記一対の第2線の外側に位置する一対の第3線が表れる形状に形成され、前記一対の第3線は、前記光源側に設けられた第3面を示し、前記一対の第3線は、前記光源から遠ざかるのに従って、前記軸から徐々に離れるように延在する直線とされている。
第9の態様は、第1から第8のいずれか1つの態様に係る照明装置であって、前記導光部材は、前記軸上において厚みを有する形状に形成されているものである。
第10の態様は、第1から第9のいずれか1つの態様に係る照明装置であって、前記導光部材に対して前記光源とは反対側にレンズ拡散板が設けられているものである。
第11の態様は、第1から第10のいずれか1つの態様に係る照明装置であって、前記光源は、直線状の光源であり、前記導光部材は、前記軸に直交すると共に前記光源の延在方向に沿う姿勢で、前記軸を挟むように配設された一対の柱状導光部を含む。
第12の態様に係る天井用照明装置は、第1から第11のいずれか1つの態様に係る照明装置と、前記光源に対して前記導光部材を天井に向けた姿勢で前記照明装置を支持する支持部とを備える。
第1の態様によると、軸を挟む位置に存在する一対の第1線によって示される第1面は、前記軸に近い部分を通る光を、前記軸から広げる。軸に対して一対の第1線の外側に位置する一対の第2線によって示される第2面は、軸から遠い部分を通る光を軸側に寄せる。このため、軸近くを通る光がその周辺に広げられると共に、軸の外側に大きく広がろうとする光が軸側に寄せられる。結果、軸からある程度離れた周囲部分をも明るく照らすことができ、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明でき、第1の課題を解決できる。
第2の態様によると、一対の第1線は、前記光源から遠ざかるのに従って、前記軸に徐々に近づくように延在する直線であるため、一対の第1線を通る第1面から導光部材内に入射する光は、軸から離れる側に屈折して、軸から広げられる。これにより、軸近くを通る光がその周辺に広げられ、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
第3の態様によると、一対の第2線は、軸に対して直交する直線であるため、一対の第2線を通る第2面から導光部材内に入射する光は、軸に近づく側に屈折して、軸側に寄せられる。これにより、軸の外側に大きく広がろうとする光が軸側に寄せられ、軸周りのなるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
第4の態様によると、導光部材は、光源とは反対側で軸に対して直交する出射側面を有する形状であるため、比較的単純な形状で、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。
第5の態様によると、一対の第1線は、前記光源から遠ざかるのに従って、前記軸に徐々に近づくように延在する直線であるため、一対の第1線を通る第1面から導光部材内に入射する光は、軸から離れる側に屈折して、軸から広げられる。また、一対の第2線は、軸に対して一対の第1線よりも直角に近い角度をなすように延在する直線であり、一対の第2線を通る第2面から導光部材内に入射する光は、軸に近づく側に屈折して、軸側に寄せられる。これにより、なるべく広い領域をなるべくムラ無く照明できる。また、第1面のうち軸から遠い部分を通過する光が軸に対してなす角度は大きく、当該光が第1面で屈折されつつ導光部材内に進入すると、その光の進行方向が軸に対してなす角度はより大きくなる。このため、当該光は、出射側面で反射され易くなり、当該光によって光源の反対側をなるべく明るく照明でき、第2の課題を解決できる。
第6の態様によると、導光部材は、軸側の部分を通る光と軸から遠い側の部分を通る光を透過させると共に、それらの間の部分を通る光を光源側に反射させるため、光源の反対側をなるべく明るく照明でき、第2の課題を解決できる。
第7の態様によると、第1面のうち軸に近い部分を通過する光は出射側面を透過し、第2面を通過する光は出射側面を透過し、これにより、照明装置の正面を照明することができる。また、第1面のうち軸から遠い部分を通過する光が軸に対してなす角度は大きく、また、当該光が第1面で屈折されつつ導光部材内に進入すると、その光の進行方向が軸に対してなす角度はより大きくなる。このため、当該光は、出射側面で反射され易くなり、当該光によって光源の反対側をなるべく明るく照明できる。
第8の態様によると、導光部材で内部反射された光が第3面に達した場合、当該第3面に対する光の入射角を小さくできる。このため、第3面に達した光を外部に出射させ易くなり、光源の反対側をなるべく明るく照明できる。
第9の態様によると、導光部材に強度を持たせることができる。
第10の態様によると、レンズ拡散板によって、配光制御しつつ、照明ムラを抑制することができる。
第11の態様によると、直線状の光源からの光を、その光源の幅方向に広げてなるべくムラ無く照明できる。
第12の態様によると、天井面をなるべく広い領域でなるべくムラ無く照明できる。これにより、部屋等をなるべく明るく感じさせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。