特許第6872873号(P6872873)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872873
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/14 20060101AFI20210510BHJP
   B65H 5/06 20060101ALI20210510BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   B65H7/14
   B65H5/06 J
   B41J29/46 Z
【請求項の数】2
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-184291(P2016-184291)
(22)【出願日】2016年9月21日
(65)【公開番号】特開2018-47991(P2018-47991A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2019年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】砂川 寛行
【審査官】 國武 史帆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−264626(JP,A)
【文献】 特開2011−026085(JP,A)
【文献】 特開2009−007099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/06
7/00 − 7/20
43/00 − 43/08
B41J 29/00 − 29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータ駆動で搬送ローラを回転することにより前記搬送ローラにニップされた用紙を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構により搬送される用紙に対して画像を印刷する印刷手段と、
前記搬送される用紙の用紙種類及び用紙サイズに関する用紙情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した用紙情報と、前記搬送ローラにて前記用紙を搬送している間の回転数とに基づいて、前記搬送機構の劣化度合いを算出する算出手段と、
前記算出手段により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えた場合に、前記搬送機構のメンテナンスを喚起すると共に、ユーザに前記搬送機構のメンテナンスの実行または前記劣化度合いに応じて多段階に印刷速度を低下させる制限付き印刷実行のいずれかを選択可能に表示する
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記用紙の用紙種類と用紙サイズごとに、前記搬送ローラの搬送時の負荷に応じた補正係数を補正係数テーブルとして記憶する記憶手段をさらに備え、
前記算出手段は、
前記取得手段により取得した用紙情報と、前記補正係数テーブルとに基づいて、前記用紙情報に含まれる用紙種類と用紙サイズとに対応する補正係数を抽出し、前記搬送ローラにて前記用紙を搬送している間の回転数に前記補正係数を乗算することにより、劣化に対してどの程度影響するかを定めた劣化影響数を算出し、前記劣化影響数を積算することにより前記搬送機構の劣化度合いを算出する
ことを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、適切に搬送機構の劣化度合いを判定することができる印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送機構により用紙を搬送しつつ画像を印刷する印刷装置が知られている。
【0003】
搬送機構は、回転軸とこの回転軸を受ける軸受けと回転軸に固定されたローラ部と有する搬送ローラやこの搬送ローラを回転させるモータやその他モータ駆動を伝達するギア等を備えている。
【0004】
この搬送機構は、長期間使用していると、搬送ローラが摩耗したり、モータが劣化したりして、適切に用紙を搬送することができず、用紙搬送のタイミングのずれによる画像位置のずれが発生し、印刷品質が低下することがあった。
【0005】
また、搬送ローラの摩耗やモータの劣化がさらに進むと、用紙ジャムが発生し、用紙搬送不可となる場合があった。
【0006】
特許文献1には、感光ドラムと接触した帯電ローラの回転数を積算して基準値と比較すると共に、帯電ローラに対する帯電バイアスの印加時間を積算し基準値と比較し、比較結果に基づいて、帯電ローラが寿命に近づいたことや寿命に達したことを表示する帯電装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−211931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
搬送機構により搬送される用紙は、様々な種類やサイズのものがあり、その種類やサイズによって、搬送機構の搬送による負荷が異なるので、劣化度合いも異なることになる。
【0009】
例えば、薄い用紙より厚い用紙を搬送するときの方が搬送機構にかかる負荷が大きく、また、搬送ローラの空回転の負荷は小さいが、実際に用紙を搬送している負荷が大きいので、用紙のサイズが大きいほど搬送機構にかかる負荷が大きいことになる。
【0010】
特許文献1に記載の技術は、帯電ローラの回転数や、帯電バイアスの印加時間に基づいて帯電ローラが寿命に近づいたことや寿命に達したことを表示する帯電装置の技術であるので、そもそも用紙を搬送することは想定されておらず、寿命を判定する上で、用紙の種類やサイズは考慮されていない。
【0011】
そのため、特許文献1に記載の技術を用紙搬送する搬送機構に適用したとしても、適切に搬送機構の劣化度合いを判定できない場合があった。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、適切に搬送機構の劣化度合いを判定することができる印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、
モータ駆動で搬送ローラを回転することにより前記搬送ローラにニップされた用紙を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構により搬送される用紙に対して画像を印刷する印刷手段と、
前記搬送される用紙に関する用紙情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した用紙情報と、前記搬送ローラにて前記用紙を搬送している間の回転数とに基づいて、前記搬送機構の劣化度合いを算出する算出手段と、を備えたことにある。
【0014】
本発明に係る印刷装置の第2の特徴は、
前記算出手段により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えた場合に、前記搬送機構のメンテナンスを喚起すると共に、前記搬送機構のメンテナンス実行または前記印刷手段による制限付き印刷実行のいずれかを選択可能に表示させる選択表示手段を、さらに備えたことにある。
【0015】
本発明に係る印刷装置の第3の特徴は、
前記算出手段は、前記用紙情報に含まれる前記用紙の種類およびサイズに基づいて、前記劣化度合いを算出することにある。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る印刷装置の第1の特徴によれば、取得手段により取得した用紙情報と、搬送ローラにて用紙を搬送している間の回転数とに基づいて、搬送機構の劣化度合いを算出する。
【0017】
搬送機構の劣化は、用紙を搬送している最中の搬送ローラの回転数に影響を受けるが、単純に回転数のみで一律に劣化するのではなく、搬送する用紙によって搬送の負荷が異なる。そのため、用紙情報に基づいて、搬送機構の劣化度合いを算出することにより、適切に搬送機構の劣化を判定することができる。
【0018】
本発明に係る印刷装置の第2の特徴によれば、算出手段により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えた場合に、搬送機構のメンテナンスを喚起すると共に、搬送機構のメンテナンス実行または印刷手段による制限付き印刷実行のいずれかを選択可能に表示させる。
【0019】
これにより、ユーザは印刷装置がメンテナンス時期に達していることを認識することができ、直ぐにサービスマンを呼び、メンテナンスを実行させることができる。
【0020】
その一方、ユーザは、印刷の速度が低下してでも今すぐに印刷を行いたい場合、制限付きで印刷動作を継続させることができる。
【0021】
本発明に係る印刷装置の第3の特徴によれば、算出手段が、用紙情報に含まれる用紙の種類およびサイズに基づいて、劣化度合いを算出する。
【0022】
搬送機構の劣化は、用紙を搬送している最中の搬送ローラの回転数に影響を受けるが、単純に回転数のみで一律に劣化するのではなく、搬送する用紙Pの用紙種類や用紙サイズによって搬送の負荷が異なる。そのため、算出手段が、用紙情報に含まれる用紙の種類およびサイズに基づいて、劣化度合いを算出することで、より適切に搬送機構の劣化を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施の形態に係る印刷装置の概略構成図である。
図2図1に示す印刷装置の機能構成図である。
図3】本発明の実施の形態に係る印刷装置が備えるHDDに記憶された補正係数テーブルの一例を示した図である。
図4】本発明の実施の形態に係る印刷装置における印刷時の動作を説明するためのフローチャートである。
図5】本発明の実施の形態に係る印刷装置が備える操作パネル部に表示されたメンテナンス推奨画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0025】
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0026】
<印刷装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷装置の概略構成図、図2は、図1に示す印刷装置の機能構成図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表方向を前方とする。また、図1に示すように、ユーザから見て、上下左右を上下左右方向とする。
【0027】
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、破線で示す経路が上部排紙経路RD1、直進排紙経路RD2、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。通常経路RCと反転経路RRとによって循環経路を構成する。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
【0028】
本実施の形態に係る印刷装置は、パーソナルコンピュータ(図示せず)、通信ネットワークを介して、パーソナルコンピュータから入力された画像データに基づいた印刷を行う。
【0029】
パーソナルコンピュータは、印刷装置1に対応して開発されたプリンタドライバプログラムがインストールされた、一般的な情報処理端末である。
【0030】
一方、印刷装置1は、図1図2に示すように、用紙Pを搬送経路に沿って搬送させる各搬送部(給紙部2と、縦搬送部3と、印刷搬送部4と、上面搬送部6と、直進排紙搬送部13と、直進排紙台14と、上部排紙搬送部7と、上部排紙台8と、反転部9)と、インクジェットヘッド部5と、操作パネル部10と、制御部11と、搬送経路上の複数の箇所に設けられ、搬送部により搬送された用紙Pの搬送情報を取得する用紙センサ、各部を収納又は保持するする筐体12とを備える。
【0031】
給紙部2は、用紙Pを保持するとともに、給紙を行う。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に設けられ、サイド給紙台21と、サイド給紙ローラ22と、サイド給紙モータ51と、複数の内部給紙台23と、複数の内部給紙ローラ24と、内部給紙モータ52とを備える。
【0032】
サイド給紙台21は、用紙Pが積載されるものであり、一部が印刷装置1の筐体12の外部に露出して設置されている。
【0033】
サイド給紙ローラ22は、サイド給紙台21の上側に設けられており、サイド給紙台21から用紙Pを1枚ずつ取り出して給紙経路RSに沿って後述のレジストローラ31に向けて搬送する。サイド給紙ローラ22は、サイド給紙モータ51によって回転駆動される。
【0034】
内部給紙台23は、筐体12の内部に設けられ、用紙Pが積載されるものである。内部給紙ローラ24は、複数の内部給紙台23の下流側端部と縦給紙ローラとの間において、複数の給紙経路RSの何れかに沿って配置されており、何れかの内部給紙台23に積層されている用紙Pを縦搬送部3へ搬送する。内部給紙ローラ24は、内部給紙モータ52によって回転駆動される。
【0035】
縦搬送部3は、複数対の縦搬送ローラ25と、合流給紙ローラ28と、合流給紙モータ53と、用紙センサ27a〜27eとを備え、内部給紙台23から送り出された用紙Pを給紙経路RSに沿って搬送する。
【0036】
縦搬送ローラ25は、給紙経路RSに沿って配置されており、用紙Pを後述の合流給紙ローラ28に向けて搬送する。最も下流側の縦搬送ローラ25は、サイド給紙ローラ22を回転駆動させるサイド給紙モータ51により回転駆動可能に構成されている。他の縦搬送ローラ25は、内部給紙ローラ24を回転駆動させる内部給紙モータ52により回転駆動可能に構成されている。サイド給紙ローラ22と、最も下流側の縦搬送ローラ25と、サイド給紙モータ51との組み合わせを第1搬送機構といい、内部給紙ローラ24と、他の縦搬送ローラ25と、内部給紙モータ52との組み合わせを第2搬送機構という。
【0037】
合流給紙ローラ28は、縦搬送ローラ25と印刷搬送部4のレジストローラ31との間の給紙経路RS上に配置されており、縦搬送ローラ25から搬送された用紙Pを印刷搬送部4へと給紙する。この合流給紙ローラ28は、合流給紙モータ53によって回転駆動される。この合流給紙ローラ28と合流給紙モータ53との組み合わせを第3搬送機構という。
【0038】
用紙センサ27a〜27eは、各縦搬送ローラ25の下流側近傍に配置されている。また、用紙センサ27a〜27eは、発光素子及び受光素子を有する光学式センサが適用されており、給紙経路RSに沿って搬送される用紙Pを検出して、搬送情報を取得する。搬送情報とは、搬送経路上の用紙Pの搬送状態を示す情報であって、通過の有無や、搬送速度などが含まれる。
【0039】
印刷搬送部4は、給紙部2の下流側に配置されており、用紙Pを搬送しつつ、画像を印刷する。印刷搬送部4は、レジストローラ31と、レジストモータ54と、ベルト搬送部32と、ベルトモータ55と、用紙センサ33a〜33dとを備えており、サイド給紙台21、内部給紙台23、反転部9から搬送されてきた用紙Pを上面搬送部6へと搬送する。
【0040】
レジストローラ31は、給紙部2から給紙された用紙Pをベルト搬送部32へと供給するとともに、反転部9から搬送される用紙Pをベルト搬送部32へと再給紙する。レジストローラ31は、印刷搬送部4の上流部の通常経路RC上に配置されている。換言すると、レジストローラ31は、給紙経路RSと反転経路RRとの合流地点の近傍に配置されている。
【0041】
レジストローラ31は、レジストモータ54によって回転駆動される。この際、レジストローラ31は、レジストモータ54の制御によって、サイド給紙台21、内部給紙台23、反転部9から搬送されてきた用紙Pを一旦止めて、斜行補正を行った後、ベルト搬送部32へと送り出す。このレジストローラ31とレジストモータ54との組み合わせを第4搬送機構という。
【0042】
ベルト搬送部32は、レジストローラ31よりも通常経路RCの下流側に配置されており、レジストローラ31から搬送された用紙Pの下面を無端ベルトによって吸引しつつ、用紙Pを下流側へと搬送する。ベルト搬送部32は、ベルトモータ55の回転駆動によりベルトを駆動して用紙Pを搬送する。
【0043】
ベルト搬送部32の内側には吸引ファン39が設けられている。ベルト搬送部32を形成する無端ベルトの表面には多数の通気孔が形成されており、吸引ファン39の回転によって生じる吸引力で、用紙Pは無端ベルトに吸着されて搬送される。吸引ファン39は、吸引モータ50によって回転駆動される。
【0044】
用紙センサ33a〜33dは、通常経路RCに沿って搬送される用紙Pを検出するとともに、搬送される用紙Pの浮き上がりを検知して、搬送情報を取得する。用紙センサ33aは、レジストローラ31の上流側近傍に配置されている。用紙センサ33bは、レジストローラ31の下流側近傍に配置されている。用紙センサ33cは、用紙センサ33bの下流側で、ベルト搬送部32の上流部分に配置されている。用紙センサ33dは、インクジェットヘッド部5の下流側に配置されている。用紙センサ33a〜33dは、発光素子及び受光素子を有する光学式センサおよび用紙の浮き上がりを検出する接触センサが適用されている。
【0045】
また、印刷搬送部4は、ベルト搬送部32を回転させるローラ44の回転角測度などの搬送情報を取得するエンコーダ44aを備える。なお、図示しないが、ベルト1周に1箇所設けられた基準マークを検知し、ベルトホームポジション信号を出力するベルトHPセンサーや、ローラー44の1周を検知し、ローラーホームポジション信号を出力するローラーHPも備える。このローラ44とベルトモータ55との組み合わせを第5搬送機構という。
【0046】
インクジェットヘッド部5は、各搬送部により搬送される用紙Pに印刷する印刷部であり、ベルト搬送部32の上方に配置されており、用紙Pの搬送方向と略直交する方向に複数のノズルが配列されたラインタイプの複数のインクジェットヘッド(図示せず)を有する。インクジェットヘッド部5は、ベルト搬送部32により通常経路RCに沿って搬送される用紙Pにインクジェットヘッドからインク(記録材)を吐出して画像を印刷する。
【0047】
上面搬送部6は、ベルト搬送部32によって搬送されてきた用紙Pを上方に搬送するとともに、右方向から左方向にUターンするように搬送する。上面搬送部6は、複数対の上面搬送ローラ35と、用紙センサ36a〜36cと、複数対の上面搬送ローラ35を回転駆動させる上面モータ58とを備える。
【0048】
上面搬送ローラ35は、印刷搬送部4と上部排紙搬送部7との間の通常経路RCに沿って配置されており、用紙Pをニップして搬送する。全ての上面搬送ローラ35は、1つの上面モータ58によって回転駆動される。全ての上面搬送ローラ35と1つの上面モータ58との組み合わせを第6搬送機構という。
【0049】
用紙センサ36a,36bは、発光素子及び受光素子を有する光学式センサが適用されており、通常経路RCに沿って搬送される用紙Pを検出して、搬送情報を取得する。用紙センサ36aは、最も上流側の上面搬送ローラ35の上流側近傍に配置されている。用紙センサ36bは、通常経路RCの下流域の水平部分において、隣接する2つの上面搬送ローラ35間に配置されている。用紙センサ36cは、最も下流側の上面搬送ローラ35の上流側近傍に配置されており、反転経路RRの上流部分に沿って搬送される用紙Pを検出する。
【0050】
直進排紙搬送部13は、ベルト搬送部32によって搬送されてきた用紙Pを上面搬送部6へ搬送せず、ベルト搬送部32から水平方向に直進させ、直進排紙台14へと搬送して排紙する。直進排紙搬送部13は、切替部34と、排紙ローラ37と、用紙センサ38と、切替部34を駆動させるソレノイド61と、排紙ローラ37を回転駆動させる直進排紙モータ56とを備える。排紙ローラ37と直進排紙モータ56との組み合わせを第7搬送機構という。
【0051】
切替部34は、直進排紙経路RD2と通常経路RCとの分岐点に配置されており、用紙Pの搬送経路を直進排紙経路RD2と通常経路RCとの間で切り替える。切替部34は、ソレノイド61によって駆動される。ここで、直進排紙経路RD2は、通常経路RCのベルト搬送部32の下流側から直進排紙台14に向けて延びる経路である。
【0052】
排紙ローラ37は、切替部34と直進排紙台14との間に配置されており、印刷搬送部4により搬送されてきた用紙Pを直進排紙経路RD2に沿って搬送して直進排紙台14へと排紙する。排紙ローラ37は、直進排紙モータ56によって回転駆動される。
【0053】
用紙センサ38は、発光素子及び受光素子を有する光学式センサが適用されており、直進排紙経路RD2に沿って搬送される用紙Pを検出して、搬送情報を取得する。用紙センサ38は、排紙ローラ37と直進排紙台14との間に配置されている。
【0054】
直進排紙台14は、筐体12から突出したトレイ形状を有しており、傾斜して設置されている。そして、直進排紙搬送部13により搬送されてきた印刷済みの用紙Pが積載される。
【0055】
上部排紙搬送部7は、印刷済みの用紙Pを上部排紙台8へと搬送して排紙する。上部排紙搬送部7は、切替部41と、排紙ローラ42と、用紙センサ43と、切替部41を駆動させるソレノイド61と、排紙ローラ42を回転駆動させる上部排紙モータ57とを備える。排紙ローラ42と上部排紙モータ57との組み合わせを第8搬送機構という。
【0056】
切替部41は、上部排紙経路RD1と反転経路RRとの分岐点に配置されており、用紙Pの搬送経路を上部排紙経路RD1と反転経路RRとの間で切り替える。なお、上部排紙経路RD1は、通常経路RCの下流側の端部から上部排紙台8に向けて延びる経路である。切替部41は、ソレノイド61によって駆動される。
【0057】
排紙ローラ42は、切替部41と上部排紙台8との間に配置されており、上面搬送部6により搬送されてきた用紙Pを上部排紙経路RD1に沿って搬送して上部排紙台8へと排紙する。排紙ローラ42は、上部排紙モータ57によって回転駆動される。
【0058】
用紙センサ43は、発光素子及び受光素子を有する光学式センサが適用されおり、上部排紙経路RD1に沿って搬送される用紙Pを検出して、搬送情報を取得する。用紙センサ43は、排紙ローラ42と上部排紙台8との間に配置されている。
【0059】
上部排紙台8は、上部排紙経路RD1の下流端に配置されており、上部排紙搬送部7により搬送されてきた印刷済みの用紙Pが積載される。上部排紙台8は、筐体12から突出したトレイ形状を有し、傾斜して設置されている。
【0060】
反転部9は、両面印刷の際に、片面印刷済みの用紙Pを反転させて印刷搬送部4へと再給紙する。反転部9は、反転ローラ45と、反転モータ59と、スイッチバック部46と、再給紙ローラ47と、再給紙モータ60と、切替ゲート48と、用紙センサ49a,49bとを備える。
【0061】
反転ローラ45は、最も下流側の上面搬送ローラ35とスイッチバック部46の搬入口との間の反転経路RR上に配置されている。そして、反転ローラ45は、上面搬送部6により搬送されてきた用紙Pをスイッチバック部46に一時的に搬入した後に搬出し、再給紙ローラ47へと搬送する。反転ローラ45は、反転モータ59によって正転方向(搬入時)及び反転方向(搬出時)に回転駆動される。反転ローラ45と反転モータ59との組み合わせを第9搬送機構という。
【0062】
スイッチバック部46は、反転ローラ45が用紙Pを一時的に搬入するための空間である。スイッチバック部46は、上部排紙台8の下部に形成されており、反転ローラ45の近傍が用紙Pを搬入するために開口されている。
【0063】
再給紙ローラ47は、反転ローラ45とレジストローラ31との間の反転経路RR上に配置されており、反転ローラ45により搬送されてきた用紙Pをレジストローラ31へと搬送する。再給紙ローラ47は、再給紙モータ60によって回転駆動される。再給紙ローラ47と再給紙モータ60との組み合わせを第10搬送機構という。
【0064】
切替ゲート48は、最も下流側の上面搬送ローラ35、反転ローラ45、及び再給紙ローラ47の3個所の重心近傍に配置されている。そして、切替ゲート48は、上面搬送ローラ35によって搬送されてきた用紙Pを反転ローラ45へとガイドする。また、切替ゲート48は、反転ローラ45によってスイッチバック部46から搬出される用紙Pを再給紙ローラ47へとガイドする。
【0065】
用紙センサ49a,49bは、発光素子及び受光素子を有する光学式センサが適用されており、反転経路RRに沿って搬送される用紙Pを検出して、搬送情報を取得する。用紙センサ49aは、反転ローラ45とスイッチバック部46との間に配置されており、用紙センサ49bは、再給紙ローラ47の下流側近傍に配置されている。
【0066】
操作パネル部10は、操作ボタン、タッチパネル等を有しており、ユーザによる入力操作を受け付け、各種の画面等を表示する。
【0067】
次に、図2を参照して、本発明の実施の形態に係る印刷装置の機能構成を説明する。
【0068】
図2に示すように、制御部11は、印刷装置1の中枢的制御を行う。すなわち、制御部11は、給紙部2と、縦搬送部3と、印刷搬送部4と、インクジェットヘッド部5と、上面搬送部6と、直進排紙搬送部13と、上部排紙搬送部7と、反転部9と、操作パネル部10と、制御部11とを制御する。制御部11は、種々のプログラムを実行するCPU100と、各情報が一時的に記憶されるRAM111と、基本プログラム等が記憶されているROM112と、印刷用のプログラム、給紙用のプログラム等が記憶されているHDD113と、入出力を行うための接続部114とを備えている。
【0069】
HDD113には、第1搬送機構から第10搬送機構の劣化に対してどの程度影響するかを定めた劣化影響数を算出するための補正係数を示した補正係数テーブルを記憶している。
【0070】
図3は、HDD113に記憶された補正係数テーブルの一例を示した図である。
【0071】
図3に示すように、搬送される用紙の用紙種類と用紙サイズごとに、補正係数が記憶されている。
【0072】
用紙種類は、ここでは用紙Pの厚みを示しており、搬送される用紙Pの厚みが厚いほどそれだけ重く搬送機構への負荷が大きくなるので、補正係数が大きくなるように記憶されている。また、用紙サイズが大きいほど搬送機構への負荷が大きくなるので、補正係数が大きくなるように記憶されている。
【0073】
後述するように、各搬送ローラの回転数にこの補正係数を乗算することにより、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとの劣化に対してどの程度影響するかを定めた劣化影響数を算出することができる。
【0074】
また、HDD113には、印刷装置1の初期状態における劣化度合い(通常は、新品であるので「ゼロ」である)を記憶すると共に、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに劣化影響数を積算した劣化度合いが算出される度に、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに劣化度合いが記憶される。この劣化度合いは、上書きされずに、例えば、算出された時刻関連づけて劣化度合いの履歴として記憶しておくことにより、異常事象解析などの際に有効なデータとして活用される。
【0075】
接続部114は、制御部11と、各部のモータやセンサとを電気的に接続するものである。この接続部114は、各部の用紙センサで検知された検知信号を受信して、CPU110に入力する。また、接続部114は、CPU110で生成された制御信号を受信して、各部のモータに入力する。これにより、各部のモータは回転駆動されたり、インクジェットヘッド部5からインクが吐出されたりする。
【0076】
CPU100は、画像処理部101と、搬送制御部102と、取得部103と、算出部104と、選択表示部105とが実装される。
【0077】
画像処理部101は、画像処理に特化したデジタル信号処理を行う演算処理装置であり、用紙Pに印刷する画像データを展開する処理を行い、印刷を実行するモジュールである。この画像処理部101は、画像形成制御機能と、色変換回路機能とを備えている。色変換回路機能としては、RGB印刷画像をCMYK印刷画像に変換する回路であり、各色についての印刷画像に基づいて、画像形成制御機能に印刷を実行させる。画像形成制御機能としては、各色のインクヘッドの駆動や、搬送経路の駆動部の動作を制御し、画像形成処理全体を制御するモジュールであり、スケジューリングに従ったタイミング及び印字速度で画像形成を行う。この搬送駆動に関する信号は搬送制御部102に送信する。
【0078】
搬送制御部102は、印刷装置内の各経路に設けられた各部(給紙部2、各搬送部、及び各排紙部)の動作を制御するモジュールであり、画像処理部101によって決定されたスケジュールに応じて各部を駆動させ、用紙Pを搬送経路に沿って搬送させる。
【0079】
取得部103は、受信した印刷ジョブから搬送される用紙に関する用紙情報を取得する。
【0080】
算出部104は、取得部103により取得した用紙情報に基づいて、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに搬送機構の劣化度合いを算出する。具体的には、まず、算出部104は、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに、各搬送ローラの回転数に、HDD113に記憶された補正係数テーブルの該当する補正係数を乗算することにより、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとの劣化に対してどの程度影響するかを定めた劣化影響数を算出する。
【0081】
例えば、搬送される用紙Pの用紙種類が“厚口用紙”であり、用紙サイズが“A4”であるとする。このとき、補正係数テーブルを参照すると、“厚口用紙”、“A4”に対応する補正係数は、“1.2”である。そこで、例えば、第4搬送機構について劣化影響数を算出する場合、算出部104は、この用紙Pがレジストローラ31で搬送される間のレジストローラ31の回転数に、補正係数“1.2”を乗算することにより第4搬送機構の劣化影響数を算出する。なお、レジストローラ31の回転数は、用紙サイズに基づいてレジストローラ31が用紙Pを搬送するのに必要な回転数として算出してもよいし、用紙センサ33a〜33cによる用紙Pの検出結果に基づいて、実際に用紙Pを搬送している間のレジストローラ31の回転数をカウントするようにしてもよい。
【0082】
さらに、算出部104は、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに搬送機構の劣化係数を算出すると、この算出した劣化影響数を第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに積算することにより、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとの劣化度合いを算出する。この劣化度合いは、搬送機構により実際に用紙Pが搬送される度に、劣化影響数が積算され、メンテナンスが行われるとゼロリセットされる。
【0083】
搬送機構の劣化は、用紙Pを搬送している最中の搬送ローラの回転数に影響を受けるが、単純に回転数のみで一律に劣化するのではなく、搬送する用紙Pの用紙種類(厚さ)や用紙サイズによって搬送の負荷が異なる。そのため、上述したように、補正係数テーブルを参照して、搬送ローラの回転数を用紙種類(厚さ)や用紙サイズに応じた補正係数で補正することで、劣化影響数として算出し、この劣化影響数をメンテナンスが実施されるまで積算して劣化度合いを算出し、この算出した劣化度合いに基づいて搬送機構が劣化しているか否かを判定することにより、より適切に搬送機構の劣化を判定することができる。
【0084】
選択表示部105は、算出部104により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えたか否かを判定する。ここで、所定の閾値は、現状の印刷条件(印刷速度)で印刷した場合に、印刷品質を保証できる限界の劣化度合いを示している。
【0085】
算出部104により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えたと判定された場合、現状の印刷条件(印刷速度)では、印刷品質を保証できる限界を超えていることになるため、搬送機構のメンテナンスを行うか、または現状の印刷条件(印刷速度)を変更して制限付きで印刷を実行する必要がある。
【0086】
そこで、選択表示部105は、搬送機構のメンテナンスを喚起すると共に、ユーザに搬送機構のメンテナンス実行または制限付き印刷実行のいずれかを選択可能にメンテナンス推奨画面を操作パネル部10に表示させる。ここで、劣化度合いは第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに算出されているが、いずれか1つの搬送機構について劣化度合いが所定の閾値を超えたと判定された場合、用紙Pの搬送に支障を来す可能性があるので、メンテナンス推奨画面を操作パネル部10に表示させる。
【0087】
ここで、制限付き印刷とは、印刷条件(ここでは、印刷速度)を制限した印刷モードで印刷処理を行うことをいう。
【0088】
例えば、通常の印刷処理における印刷速度を100(%)としたとき、制限付き印刷では、例えば、70(%)と設定しておく。これにより、印刷速度が遅い分、用紙Pを搬送している際の搬送機構への負荷を低減することができるので、搬送機構が劣化していたとしても、適切に用紙Pを搬送することがき、画像品質を担保することができる。
【0089】
このように、算出部104は、取得部103により取得した用紙情報に基づいて、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに搬送機構の劣化度合いを算出し、選択表示部105が、算出部104により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えたと判定された場合、搬送機構のメンテナンスを喚起すると共に、ユーザに搬送機構のメンテナンス実行または制限付き印刷実行のいずれかを選択可能にメンテナンス推奨画面を操作パネル部10に表示させるので、適切に搬送機構の劣化度合いを判定することができ、劣化度合いに応じてユーザが対応を選択することができる。
【0090】
なお、ここでは、算出部104により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えた場合、印刷速度が通常時の70(%)で搬送される制限付き印刷を選択可能としたが、これに限らず、多段階に設定していてもよい。例えば、劣化度合いが第1閾値を超えた場合は、印刷速度を70(%)とし、第1閾値より高い第2閾値を超えた場合は、印刷速度を50(%)とするなど、劣化度合いに応じて、印刷速度を変更するようにしてもよい。
【0091】
<印刷装置の作用>
次に、印刷装置1の動作について説明する。
【0092】
図4は、本発明の実施の形態に係る印刷装置における印刷時の動作を説明するためのフローチャートである。
【0093】
図4に示すように、印刷装置1に対して印刷ジョブが入力されると(ステップS101)、取得部103は、入力された印刷ジョブから用紙サイズおよび用紙種類の情報を取得する(ステップS103)。
【0094】
そして、印刷ジョブに基づいて、印刷開始すると(ステップS105;YES)、算出部104は、第1搬送機構〜第10搬送機構のいずれかが用紙Pを搬送中か否かを判定する(ステップS107)。
【0095】
投資を搬送中であると判定された場合(ステップS107;YES)、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに劣化影響数を算出し(ステップS109)、この劣化影響数を第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに積算することにより、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとの劣化度合いを算出する(ステップS111)。算出された劣化度合いはHDD113に記憶される(ステップS112)。
【0096】
そして、選択表示部105は、算出部104により算出された第1搬送機構〜第10搬送機構ごとの劣化度合いのうち所定の閾値を超えているものがあるか否かを判定する(ステップS113)。
【0097】
劣化度合いが所定の閾値を超えている搬送機構があると判定された場合(ステップS113;YES)、操作パネル部10にメンテナンス推奨画面を表示する(ステップS115)。
【0098】
図5は、操作パネル部10に表示されたメンテナンス推奨画面の一例を示した図である。
【0099】
図5に示すように、操作パネル部10に表示されたメンテナンス推奨画面10aには、例えば「メンテナンス時期が来ています。サービスマンを呼んでください。」というメッセージを表示するメッセージ表示欄10bと、機能を制限して印刷を継続させるためのボタン10cと、メンテナンスを行うために印刷を一時中止するためのボタン10dとが設けられている。
【0100】
これにより、ユーザは印刷装置1がメンテナンス時期に達していることを認識することができ、直ぐにサービスマンを呼び、メンテナンスを実行したい場合には、ボタン10dを押下操作する。
【0101】
その一方、ユーザは、印刷の速度が低下してでも今すぐに印刷を行いたい場合、ボタン10cを押下操作することにより、機能を制限、すなわち制限付きで印刷動作を継続させることができる。
【0102】
ボタン10cが押下操作された場合(ステップS117;NO)、選択表示部105は、制約付き印刷モードを設定し、制約付き印刷モードで印刷を実行する(ステップS119)。具体的には、制限付き印刷における印刷速度が、70(%)と設定していた場合、画像処理部101および搬送制御部102は、第1搬送機構〜第10搬送機構における用紙Pの搬送速度を通常時の70(%)の速度として、印刷を実行する。
【0103】
一方、ボタン10dが押下操作された場合(ステップS117;YES)、メンテナンスを行うために印刷の一時中止する(ステップS121)。
【0104】
そして、ユーザがサービスマンに連絡し、サービスマンが印刷装置1のメンテナンスの作業を行った後、復旧する(ステップS123)。具体的には、サービスマンは、劣化していると推測する搬送機構の交換などを行い、印刷可能に復旧する。
【0105】
そして、画像処理部101および搬送制御部102は、通常の印刷処理、すなわち、印刷速度を100(%)として、印刷を実行する(ステップS129)。
【0106】
以上のように、本発明の実施の形態に係る印刷装置1によれば、算出部104が、取得部103により取得した用紙情報と、搬送ローラにて用紙を搬送している間の回転数とに基づいて、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとに搬送機構の劣化度合いを算出するので、適切に搬送機構の劣化度合いを判定することができる。
【0107】
また、選択表示部105が、算出部104により算出した劣化度合いが所定の閾値を超えたと判定された場合、搬送機構のメンテナンスを喚起すると共に、ユーザに搬送機構のメンテナンス実行または制限付き印刷実行のいずれかを選択可能にメンテナンス推奨画面を操作パネル部10に表示させるので、劣化度合いに応じてユーザが対応を選択することができる。
【0108】
なお、図5に示したメンテナンス推奨画面の一例では、メッセージ表示欄10bに、「メンテナンス時期が来ています。サービスマンを呼んでください。」というメッセージを表示したが、さらに、劣化度合が閾値を超えた搬送機構の場所や名称を表示するようにしてもよい。
【0109】
また、本実施形態では、第1搬送機構〜第10搬送機構の複数の搬送機構を有し、第1搬送機構〜第10搬送機構ごとの劣化度合のうち所定の閾値を超えているものがあるか否かを判定したが、これに限らず、1つの搬送機構を有する印刷装置にももちろん適用できる。
【符号の説明】
【0110】
1 印刷装置
2 給紙部
3 縦搬送部
4 印刷搬送部
5 インクジェットヘッド部
6 上面搬送部
7 上部排紙搬送部
8 上部排紙台
9 反転部
10 操作パネル部
11 制御部
12 筐体
13 直進排紙搬送部
14 直進排紙台
21 サイド給紙台
22 サイド給紙ローラ
23 内部給紙台
24 内部給紙ローラ
25 縦搬送ローラ
27a〜27e 用紙センサ
28 合流給紙ローラ
31 レジストローラ
32 ベルト搬送部
33a〜33d 用紙センサ
34 切替部
35 上面搬送ローラ
36a〜36c 用紙センサ
37 排紙ローラ
38 用紙センサ
39 吸引ファン
41 切替部
42 排紙ローラ
43 用紙センサ
44 ローラ
44a エンコーダ
45 反転ローラ
46 スイッチバック部
47 再給紙ローラ
48 切替ゲート
49a〜49b 用紙センサ
50 吸引モータ
51 サイド給紙モータ
52 内部給紙モータ
53 合流給紙モータ
54 レジストモータ
55 ベルトモータ
56 直進排紙モータ
57 上部排紙モータ
58 上面モータ
59 反転モータ
60 再給紙モータ
61 ソレノイド
101 画像処理部
102 搬送制御部
103 取得部
104 算出部
105 選択表示部
114 接続部
図1
図2
図3
図4
図5