特許第6872881号(P6872881)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シュロニガー ホールディング アーゲーの特許一覧

特許6872881バラ品の引き離しおよび運搬のための装置
<>
  • 特許6872881-バラ品の引き離しおよび運搬のための装置 図000002
  • 特許6872881-バラ品の引き離しおよび運搬のための装置 図000003
  • 特許6872881-バラ品の引き離しおよび運搬のための装置 図000004
  • 特許6872881-バラ品の引き離しおよび運搬のための装置 図000005
  • 特許6872881-バラ品の引き離しおよび運搬のための装置 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872881
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】バラ品の引き離しおよび運搬のための装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/14 20060101AFI20210510BHJP
   B65G 65/40 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   B65G47/14 Z
   B65G65/40 A
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-216578(P2016-216578)
(22)【出願日】2016年11月4日
(65)【公開番号】特開2017-88409(P2017-88409A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2019年10月23日
(31)【優先権主張番号】15193548.3
(32)【優先日】2015年11月6日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】599122503
【氏名又は名称】シュロニガー アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ベルタクノ
(72)【発明者】
【氏名】レネ ギシ
(72)【発明者】
【氏名】マルク イェンキンス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル マルティ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス シュタウファー
(72)【発明者】
【氏名】フランツ ホステットラー
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 特表平11−512226(JP,A)
【文献】 特開平10−265030(JP,A)
【文献】 特開2008−285301(JP,A)
【文献】 特開2013−227157(JP,A)
【文献】 特開平05−227630(JP,A)
【文献】 特表2013−531963(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0056874(US,A1)
【文献】 特開平09−315550(JP,A)
【文献】 特開平03−223023(JP,A)
【文献】 実開平04−045583(JP,U)
【文献】 特開2000−335725(JP,A)
【文献】 特開2007−160228(JP,A)
【文献】 実公昭48−036129(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00 − 47/20
B65G 65/35 − 65/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バラ品を分離して破片物貯蔵庫(1)から引渡位置へ運搬するための装置(7)であり、
前記バラ品を吸引する吸引ノズル(8)と
前記バラ品を運搬する流体流を発生する流出口(12)と、
前記流体流を前記吸引ノズル(8)から上方に誘導する流体経路と、を備え、
流体を透過させる受け板(10)が、前記流体経路の前記流体流の流出位置の領域に配設され、
流路(11)が前記受け板(10)の下流の位置から前記吸引ノズル(8)の入口付近の領域まで延び、
流体を透過させる前記受け板(10)は、前記バラ品が前記受け板(10)に衝突し、衝突によって必然的に減速した後で垂直下方に向かって落下するように、前記バラ品の流出口において搬送流の内部に配置されること
を特徴とする装置。
【請求項2】
前記吸引ノズル(8)は、コアンダ原理に従って、ベンチュリノズルまたはボルテックスノズルとして設計されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記吸引ノズル(8)は、前記装置(7)の底の近くに配置され、前記吸引ノズル(8)の長軸は、実質的に垂直に上に向かう方向に沿っていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記流体経路の前記流体流の流出位置および前記受け板(10)、および前記流路(11)の吸引口は、前記装置(7)の最も上の領域に配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも前記受け板(10)と、前記流路(11)の吸引口と、き離されたバラ品のための引渡位置が、垂直方向から見たときに、前記吸引ノズル(8)の流出口からずらして配置されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記流路(11)の少なくとも1つの前記流出口(12)は前記吸引ノズル(8)の吸引口の近くで当該吸引口の水平方向下方に配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記流出口(12)の直径は、前記バラ品の最小寸法よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記流路(11)の前記流出口(12)の少なくとも1つの区画された群は、前記吸引ノズル(8)の前記吸引口の近くで当該吸引口の水平方向下方に配置されることを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記吸引ノズル(8)から離れて、且つ前記吸引ノズル(8)と実質的に同じ高さに、前記装置(7)の前記破片物貯蔵庫(1)の側に、吹き付けノズル(13)が存在することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記吹き付けノズル(13)は、変更可能な流出方向を有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記吸引ノズル(8)は、前記装置(7)の前記破片物貯蔵庫(1)の側に存在することを特徴とする請求項9又は10に記載の装置。
【請求項12】
複数のばらばらケーブルブッシングを収容するための破片物貯蔵庫(1)と、前記破片物貯蔵庫(1)の中にあるケーブルブッシングを引き離し、引き離されたケーブルブッシングを取付箇所に運搬する前記装置(7)と、運搬された前記ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための取付装置とを含み、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための他の装置であって、
前記装置(7)は、請求項1から11のいずれか1項に記載の装置(7)であることを特徴とする、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための他の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に係る、バラ品を引き離し、破片物貯蔵庫から引渡位置へとバラ品を運搬するための装置、および請求項10の上位概念に係る、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような貯蔵庫は、しばしば、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための装置と関連して使用され、その際、複数のばらばらのケーブルブッシングが貯蔵庫に用意され、運搬装置によって引き離され、次に、運搬されたケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための取付箇所に搬送される。このために、例えば、吸引吹出運搬機が知られているが、そのような吸引吹出運搬機は比較的音が大きく、その運転には比較的多くのエネルギーが必要とされる。
【0003】
特徴的なのは、そのような装置は、バラ品を吸引し、このバラ品を運搬する液流を発生させる低圧ノズルを、破片物貯蔵庫の底近くに含むことである。このノズルは、基本的には垂直上方向に方向づけられた流出方向を有している。さらには、液体を透過させるケーブルブッシングの受け板は、ケーブルブッシングの引渡位置の上方に配置されている。
【0004】
特許文献1には、導線−例えば電線−に取り付けられる、パッキングを運搬し配置するためのそのような装置が開示されている。この装置は、コンテナを備えた仕分けユニットを示しており、その下方の部分には、換気機構を介してパッキングを吸引し、気流によって上方の部分へ搬送する溝が延びている。それらパッキングは、それから上方部分と下方部分との間の隔壁に落下する。この壁は、調節可能な貫流断面を有する穴を備えており、パッキングはこの穴を通ってパッキング運搬ユニット上に落下するか、または、そのパッキング搬送ユニットを通り過ぎて下方へと戻る。シールの量は、特殊な機械的処理によって調節されるものの、これは費用がかかり高価であり、追加のアクチュエータを前提とする。
【0005】
特許文献2には、破片物貯蔵庫内に突出する連続した環状運搬手段を含む他の一種の運搬機が開示されており、この運搬機は、前記リングの内側に固定された、ケーブルブッシングを収容するための収容手段を有している。そのような装置では、バラ品の個々の部分が可動部分の間に挟み込まれることがあり、このことは、バラ品の損傷および/または装置の損傷につながることがある。
【0006】
全くの搬送用であるが、特に、ブッシングの装備に必要な引き離しおよび他の運搬装置への引き渡しを可能としない、固体部分を分配し搬送するための装置が特許文献3に記載されている。この装置には、液化室が含まれ、その中に固体部分が運び込まれ、この液化室内で、予め決められた方向へと導かれる。その際、固体部分を引き裂くために、コアンダノズルが使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第97/08787号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2011/158145号パンフレット
【特許文献3】EP023905A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それゆえに、本発明の課題は、妨害されることなく、運転音が静かであり、バラ品をエネルギー効率良く運搬し、引き離しすることが可能な装置を提供することである。同様の課題は、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための装置に対して解消されるものであってもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの課題は、独立請求項1または10に示される特徴によって解決される。その他の特徴は、下位の請求項および本明細書ならびに添付の図面に含まれる。
【0010】
本発明によれば、破片物貯蔵庫からのバラ品を引き離し運搬するための装置は、受け板が、バラ品を通過させず、水平線とゼロではない角、特に、鈍角をなすことによって特徴づけられる。このようなシステムによって、小から中程度の大きさのバラ品、例えばケーブルブッシングを、機械的負荷および挟み込みの危険性なく運搬することができる。公知の実施形態と比較して、空気消費およびエネルギー消費は少なく、しかも、時間上、正確に制御される。引渡箇所へと搬送されるシールの量は、ノズルへの気流を制御するバルブの調整だけによって調節され、その結果、追加の設備は不要である。特徴的なのは、この受け板は、基本的には垂直に立っている、すなわち、水平線と基本的には直角をなし、気流は、基本的には受け板に対して垂直に衝突する。
【0011】
好ましくは、低圧ノズルはコアンダ原理に従って、ベンチュリノズルまたはボルテックスノズルとして実施される。
【0012】
本発明のさらなる実施形態では、引渡位置および受け板は、装置の最も上の領域に配置されている。これにより、それよりも下にある装置の領域の全体を、シールを用意するための領域として用いることができ、その結果、装置を非常に小さくかつ小型に維持することができる。そうして、破片物貯蔵庫から運搬されて引き離された部品を、さらなる輸送のための装置に引き渡すことを容易にすることができる。
【0013】
好ましくは、破片物貯蔵庫の内部空間は、低圧ノズルから受け板へ、さらには破片物貯蔵庫の底へ戻り、低圧ノズルへと戻る、環状の液流の形成を妨害する、あるいは阻止する組込部から防護されている。特に、一方では、液流中のシールの吹き上げ、ないしは引渡位置への搬送が妨げられないように、他方では、搬送されたシールが破片物貯蔵庫に戻り落ちることが妨げられないように、水平に延びる分割部品は回避されている。これにより、詰まりは全く生じ得ない。
【0014】
この実施形態の他の変形例に従えば、少なくとも受け板および液路の流入口、好ましくは引き離されたバラ品のための引渡位置もが、低圧ノズルの流出口に対して垂直方向に見たときに、ずらして配置されており、運搬されているバラ品の部品がノズルに戻り落ちることが防止され、これによりさらに故障し易さを防ぐことができる。
【0015】
本発明のさらなる実施形態によれば、低圧ノズルから離れて、そして基本的にはこれと同じ高さに、好ましくは変更可能な流出方向を有する吹き出しノズルが存在する。好ましくは、このノズルは装置に対向する側にある。これにより、バラ品を低圧ノズルの入口の方向に向け、および/または、バラ品を装置の破片物貯蔵庫の下方の領域へと変化を持たせることの可能な気流が生じ得る。とりわけ、充満状態が低い場合には、バラ品の吸引を促進させることができる。
【0016】
本発明の特別な一実施形態は、バラ品によって満たされた破片物貯蔵庫の内部空間を区画する流体経路によって特徴づけられ、この流体通路は、受け板の下流の位置から、低圧ノズルの入口近くの領域まで通じている。
【0017】
本発明のさらなる有利な一変形例は、流体通路の数なくとも1つの流出口が、低圧ノズルの吸引口の近くであって、その水平方向下方にあることである。その際、好ましくは、各流出口の直径は、好ましくは、バラ品の最小寸法よりも小さい。これにより、特に、バラ品の運搬開始時に、バラ品をばらばらにすることが容易となり、ノズルの方向へのバラ品の移動を生じさせる。ノズル口の寸法をバラ品部品の大きさに合わせることによって、バラ品の部品が流出口に入り込むことが妨げられる。
【0018】
あるいは、本発明によれば、少なくとも流体経路の流出口の区画された群は、低圧ノズルの吸引口の近くであって、その水平方向下方にあってもよい。
【0019】
上述の段落で説明した装置は、好ましくは、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための装置として有利に使用できる。その際、複数のばらばらのケーブルブッシングを収容するための破片物貯蔵庫と、この破片物貯蔵庫に入っているケーブルブッシングを引き離し、この引き離されたケーブルブッシングを取付箇所に運搬するための装置と、運搬されたケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための取付装置とが設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来技術によるケーブルブッシングのための破片物貯蔵庫を備えた配置と、本発明に係る、ケーブルブッシングの運搬、引き離し、およびさらなる搬送のための装置の斜視図を示す。
図2】同様に使用される、本発明に係る配置の斜視図を示す。
図3】破片物貯蔵庫の中にあるバラ品の引き離しおよび運搬のための、図2による装置の斜視図を示す。
図4図3による装置を低圧ノズルの中間位で区切る断面図を示す。
図5図3および図4の装置の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、添付した図面に基づいて、本発明について詳細に説明する。図1に、従来の装置を、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための装置の一部として示す。ケーブルブッシングは、ばらばらのブッシングとして破片物貯蔵庫1に収容されている。運搬装置2は、隔壁4の下方部分にある開口3を介して、ケーブルブッシングを拾い上げ、それらケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための取付箇所へとさらに搬送するために、装置5の運搬装置2の上方領域にある引渡箇所へと垂直方向に搬送する。運搬装置2は、バラ品のためのショベル部を備え、破片物貯蔵庫に突出する連続の環状運搬手段、例えば周りを取り囲むベルトを含み、この運搬手段は、外部、好ましくは運搬装置2の上方にある駆動部6によって駆動される。
【0022】
本発明に係る、破片物貯蔵庫からのバラ品を引き離し引渡位置へと運搬するための装置7は、図2に示したように、運搬装置2と同様に、ケーブルブッシングをケーブルに取り付けるための機械に組み込むことができる。エンジン駆動によって動く可動式の運搬手段が欠けることによって、費用がかかり複雑な駆動部6、またはそのようなものを、装置7において回避することができ、これによって、コンパクトかつ妨害されにくい構造方式が可能となる。運搬されるバラ品は、上述した方法と同様に、隔壁4の開口3を通って、破片物貯蔵庫1から装置7の領域へと入り込む(図3を参照)。
【0023】
本発明によれば、装置7は、バラ物を吸引する低圧ノズル8を含む。この低圧ノズル8は、好ましくは、コアンダ原理によって実施されるが、ベンチュリノズルまたはボルテックスノズルとして形成されていてもよい。低圧ノズル8は、好ましくは、破片物貯蔵庫1の底近くに配置されるか、あるいは、基本的には破片物貯蔵庫1の底のほぼ上に配置される。液体の壁への付着、または、高速のガス噴射を伴うコアンダノズルを使用することによって、コアンダノズルの周囲に液体の動きを発生させることによって、装置7の外部にある配管を通って供給される少量の圧縮空気が、超高速で内部のノズルリングを通って押し込められる。これによって、真空が生成され、大量の周囲または「妨げのない」空気は、ノズル8を通ってバラ品とともに吸引される。この原理には、さらに、気流を遮断することで流れは簡単に逆向きにされる、すなわち、わずかな逆停滞圧力しか生じないという有利な点がある。
【0024】
引渡位置または受渡位置は、特徴的には、装置7の最も上の領域にあるため、気流の方向も定義する低圧ノズル8の長軸は、基本的には垂直であり、破片物貯蔵庫の上方の縁を向いている。この長軸は、図4から認識できるように、垂直方向に対してわずかに傾いていてもよいが、その場合、長軸は、好ましくは、装置7の壁9に隣接しており、上へと流れる気流を生成するために、外側を指している。
【0025】
バラ品の引渡配位置の領域には、運搬する液流の中に、液体を透過させる受け板10が配置され、バラ品はこの受け板10に衝突し、それにより減速しながら垂直下へと落下する。受け板10は、好ましくは、水平線に対して垂直であり、また、液流に対しても垂直であり、微細な穴模様を有する濾過板、または、細かな針金網として実施してもよい。それゆえに受け板10は液流を透過させるものの、受け板によって液流から取り出され、減速され、重力の作用によってその下に位置する引渡方向に導かれるバラ品は透過させない。
【0026】
受け板10の外では、好ましくは、装置7の内部空間は、液流を何らかの方法によって妨害する、他の方向へ向ける、または遮断することもある全ての組込部から防護されている。特に、基本的には水平方向に延びる分割部、隔壁またはそのようなものが回避される。
【0027】
本発明の実施形態によれば、受け板10およびケーブルブッシングの引渡位置がある装置7の最も上の領域からは、液体経路11がある一つの位置から受け板10の下流に向かって延びていてもよい。この液体経路11は強制的なものでははい。しかしながら液体経路11が存在する場合には、液体経路11は、装置7の壁を沿って、装置7の底の高さ、ないしは破片物貯蔵庫1の底の高さまで通じる。好ましくは、経路11は、さらに低圧ノズル8の入口近くの領域まで通じる。循環している気流の一部は、この経路11を通って運搬され、ノズル8によって吸引された空気を供給することによって、装置7の運搬性能は改善され、これは特に、ケーブルブッシングの充満状態が低圧ノズル8の吸引口を超える場合である。
【0028】
バラ品のさらなる搬送の簡素化に関して、引渡位置、受け板10、および液体経路11の流入口は、好ましくは、装置7の最も上の領域に配置されているだけではなく、上を向いている低圧ノズル8の流出口を垂直方向に見たときに、ずらして配置される。
【0029】
少なくともこの液体経路11からの流出口12は、低圧ノズル8の吸引口の近くであり、その水平方向下方に配置される。好ましくは、各々の流出口12の直径は、バラ品の最小直径よりも小さい。あるいは、これに加えて、液体経路11の流出口12の少なくとも1つの区画された群は、低圧ノズル8の流出口の近くであって、その水平方向下方にある。
【0030】
低圧ノズル8によって、好ましくはそれと作用することによって、または流出口12によって、装置7内には、基本的には環状の循環であってバラ品を運搬する空気が生じる。その際、バラ品を含む空気は、低圧ノズル8の流入口の下方の高さから吸引され、このノズル8を通って上へと加速され、装置7の上の領域で吹き付けられる。
【0031】
最終的に、追加的な吹き付けノズル13が存在していてもよく、空気は、装置7の下方領域におけるバラ品に吹き込まれる。吹き付けノズル13には、装置7の外側の配管を介して、圧縮空気が供給される。それに伴って、ケーブルブッシングは低圧ノズル8の開口に向かって吹き付けられる、あるいは、それに伴って、破片物貯蔵庫1から装置7の下方領域に達するバラ品は、ばらばらにされる。好ましくは、吹き付けノズル13の方向は調節可能であり、特徴的なのは、それは下へと方向づけられる。
【0032】
低圧ノズル8からの、引き離され、運搬されたバラ品を含む、上を向いた空気の搬送および改善のために、低圧ノズル8の上方であって壁9に対して平行に、誘導板14または煙突が繋げられていてもよい。この誘導板14は、装置7の上方の領域に斜めに配置され、その結果、上に向かって拡がった経路が生じる。場合によっては、煙突は同様にして上に向かって拡がった開口を、装置7の上の領域に備えていてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1 破片物貯蔵庫、2 運搬方向、3 開口、4 隔壁、5 搬送方向、6 駆動部、7 装置、8 低圧ノズル、9 壁、10 受け板、11 液体通路、12 流出口、13 吹き付けノズル。
図1
図2
図3
図4
図5