(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
内部に蒸気が流入する高圧ケーシング、及び前記高圧ケーシング内に設けられるとともにその両端部が前記高圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記高圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する高圧タービンロータ、を有する高圧側蒸気タービンと、
前記高圧側蒸気タービンから排気された前記蒸気が流入する低圧ケーシング、及び前記低圧ケーシング内に設けられるとともに、その両端部が前記低圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記低圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する低圧タービンロータ、を有する低圧側蒸気タービンと、
前記低圧側蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、
を備え、
前記高圧側蒸気タービンは、前記高圧ケーシングの前記開口部と前記高圧タービンロータの端部との隙間に前記蒸気をグランド蒸気として供給することで前記隙間をシールする高圧グランド部を有し、
前記低圧側蒸気タービンは、前記低圧ケーシングの前記開口部と前記低圧タービンロータの前記端部との隙間に前記グランド蒸気を供給することで前記隙間をシールする低圧グランド部を有し、
さらに、前記高圧グランド部から前記低圧グランド部に前記グランド蒸気を導くグランドレギュレータラインと、
前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を、前記低圧ケーシング内で前記低圧タービンロータを回転させる前記蒸気の流路に供給するロータ駆動蒸気供給ラインと、
前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を復水器に導く排気ラインと、
前記グランドレギュレータラインを流れる前記グランド蒸気の流量に相関する蒸気流量相関値を検知する相関値検知器と、
前記ロータ駆動蒸気供給ラインを流れる前記グランド蒸気の流量を調節する流量調節弁と、
前記排気ラインに設けられている開閉弁と、
を備え、
前記相関値検知器により検知された前記蒸気流量相関値が予め定められた値以上になると、前記開閉弁が閉じ、前記流量調節弁が開く、
を備える蒸気タービンプラント。
内部に蒸気が流入する高圧ケーシング、及び前記高圧ケーシング内に設けられるとともにその端部が前記高圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記高圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する高圧タービンロータ、を有する高圧蒸気タービンと、
前記高圧蒸気タービンから排気された前記蒸気が流入する中圧ケーシング、及び前記中圧ケーシング内に設けられるとともに、その端部が前記中圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記中圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する中圧タービンロータ、を有する中圧蒸気タービンと、
前記中圧蒸気タービンから排気された前記蒸気が流入する低圧ケーシング、及び前記低圧ケーシング内に設けられるとともに、その両端部が前記低圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記低圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する低圧タービンロータ、を有する低圧側蒸気タービンと、
前記低圧側蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、
を備え、
前記高圧蒸気タービンは、前記高圧ケーシングの前記開口部と前記高圧タービンロータの端部との隙間に前記蒸気をグランド蒸気として供給することで前記隙間をシールする高圧グランド部を有し、
前記中圧蒸気タービンは、前記中圧ケーシングの前記開口部と前記中圧タービンロータの端部との隙間に前記蒸気をグランド蒸気として供給することで前記隙間をシールする中圧グランド部を有し、
前記低圧側蒸気タービンは、前記低圧ケーシングの前記開口部と前記低圧タービンロータの前記端部との隙間に前記グランド蒸気を供給することで前記隙間をシールする低圧グランド部を有し、
さらに、前記高圧グランド部及び前記中圧グランド部から前記低圧グランド部に前記グランド蒸気を導くグランドレギュレータラインと、
前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を、前記低圧ケーシング内で前記低圧タービンロータを回転させる前記蒸気の流路に供給するロータ駆動蒸気供給ラインと、
前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を復水器に導く排気ラインと、
前記グランドレギュレータラインを流れる前記グランド蒸気の流量に相関する蒸気流量相関値を検知する相関値検知器と、
前記ロータ駆動蒸気供給ラインを流れる前記グランド蒸気の流量を調節する流量調節弁と、
前記排気ラインに設けられている開閉弁と
を備え、
前記相関値検知器により検知された前記蒸気流量相関値が予め定められた値以上になると、前記開閉弁が閉じ、前記流量調節弁が開く、
蒸気タービンプラント。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、余剰分のグランド蒸気を、復水器又はグランド復水器に放出しているため、グランド蒸気を有効利用できているとは言い切れず、プラント効率には向上の余地がある。
【0007】
そこで、本発明は、グランド蒸気の有効利用を図り、プラント効率を向上させることができる蒸気タービンプラントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための発明に係る一態様としての蒸気タービンプラントは、内部に蒸気が流入する高圧ケーシング、及び前記高圧ケーシング内に設けられるとともにその両端部が前記高圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記高圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する高圧タービンロータ、を有する高圧側蒸気タービンと、
前記高圧側蒸気タービンから排気された前記蒸気が流入する低圧ケーシング、及び前記低圧ケーシング内に設けられるとともに、その両端部が前記低圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記低圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する低圧タービンロータ、を有する低圧側蒸気タービンと、
前記低圧側蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、を備える。前記高圧側蒸気タービンは、前記高圧ケーシングの前記開口部と前記高圧タービンロータの端部との隙間に前記蒸気をグランド蒸気として供給することで前記隙間をシールする高圧グランド部を有する。また、前記低圧側蒸気タービンは、前記低圧ケーシングの前記開口部と前記低圧タービンロータの前記端部との隙間に前記グランド蒸気を供給することで前記隙間をシールする低圧グランド部を有する。この蒸気タービンプラントは、さらに、前記高圧グランド部から前記低圧グランド部に前記グランド蒸気を導くグランドレギュレータラインと、前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を、前記低圧ケーシング内で前記低圧タービンロータを回転させる前記蒸気の流路に供給するロータ駆動蒸気供給ラインと、
前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を復水器に導く排気ラインと、前記グランドレギュレータラインを流れる前記グランド蒸気の流量に相関する蒸気流量相関値を検知する相関値検知器と、前記ロータ駆動蒸気供給ラインを流れる前記グランド蒸気の流量を調節する流量調節弁と、前記排気ラインに設けられている開閉弁と、を備える。
前記相関値検知器により検知された前記蒸気流量相関値が予め定められた値以上になると、前記開閉弁が閉じ、前記流量調節弁が開く。
また、上記目的を達成するための発明に係る他の態様としての蒸気タービンプラントは、内部に蒸気が流入する高圧ケーシング、及び前記高圧ケーシング内に設けられるとともにその端部が前記高圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記高圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する高圧タービンロータ、を有する高圧蒸気タービンと、前記高圧蒸気タービンから排気された前記蒸気が流入する中圧ケーシング、及び前記中圧ケーシング内に設けられるとともに、その端部が前記中圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記中圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する中圧タービンロータ、を有する中圧蒸気タービンと、前記中圧蒸気タービンから排気された前記蒸気が流入する低圧ケーシング、及び前記低圧ケーシング内に設けられるとともに、その両端部が前記低圧ケーシングに形成された開口部から外方に臨み、前記低圧ケーシング内に流入した前記蒸気により回転する低圧タービンロータ、を有する低圧側蒸気タービンと、前記低圧側蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、を備える。前記高圧蒸気タービンは、前記高圧ケーシングの前記開口部と前記高圧タービンロータの端部との隙間に前記蒸気をグランド蒸気として供給することで前記隙間をシールする高圧グランド部を有する。前記中圧蒸気タービンは、前記中圧ケーシングの前記開口部と前記中圧タービンロータの端部との隙間に前記蒸気をグランド蒸気として供給することで前記隙間をシールする中圧グランド部を有する。前記低圧側蒸気タービンは、前記低圧ケーシングの前記開口部と前記低圧タービンロータの前記端部との隙間に前記グランド蒸気を供給することで前記隙間をシールする低圧グランド部を有する。この蒸気タービンプラントは、さらに、前記高圧グランド部及び前記中圧グランド部から前記低圧グランド部に前記グランド蒸気を導くグランドレギュレータラインと、前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を、前記低圧ケーシング内で前記低圧タービンロータを回転させる前記蒸気の流路に供給するロータ駆動蒸気供給ラインと、前記グランドレギュレータラインから分岐し、前記グランド蒸気の一部を復水器に導く排気ラインと、前記グランドレギュレータラインを流れる前記グランド蒸気の流量に相関する蒸気流量相関値を検知する相関値検知器と、前記ロータ駆動蒸気供給ラインを流れる前記グランド蒸気の流量を調節する流量調節弁と、前記排気ラインに設けられている開閉弁と、を備える。前記相関値検知器により検知された前記蒸気流量相関値が予め定められた値以上になると、前記開閉弁が閉じ、前記流量調節弁が開く。
【0009】
以上の構成によれば、高圧側蒸気タービンの高圧グランド部から低圧側蒸気タービンの低圧グランド部に送り込むグランド蒸気の一部を、低圧側蒸気タービンの低圧ケーシング内で低圧タービンロータを回転させる蒸気の流路に供給する。これにより、グランド蒸気の一部を、低圧タービンロータを回転させるエネルギーとして用いることができる。このように、グランド蒸気によって低圧タービンロータを直接的に回転させることで、ロスも少なく、グランド蒸気を有効利用することができる。
また、以上の構成によれば、低圧側蒸気タービンにおいて必要とされている量に応じて、低圧蒸気タービンの低圧ケーシング内へのグランド蒸気の供給量を調節することができる。
さらに、以上の構成によれば、グランドレギュレータラインを流れるグランド蒸気の流量は、高圧側蒸気タービンや低圧側蒸気タービンの作動状態に応じて変動する。例えば、蒸気タービンプラントの起動時には、グランドレギュレータラインを流れるグランド蒸気の流量は少ない。蒸気タービンプラントの起動後、高圧側蒸気タービンや低圧側蒸気タービンの作動回転数が高まるにしたがって、グランドレギュレータラインを流れるグランド蒸気の流量は増える。このような状態において、高圧側蒸気タービンから送り出されるグランド蒸気の流量が、低圧側蒸気タービンで必要としているグランド蒸気の流量を上回り、余剰のグランド蒸気が発生することがある。このようにして余剰のグランド蒸気が生じた場合に、ロータ駆動蒸気供給ラインを流れるグランド蒸気の流量を増やすことで、余剰のグランド蒸気を低圧側蒸気タービンの低圧タービンロータを回転させるための駆動エネルギーとして有効に用いることができる。
【0016】
また、前記低圧側蒸気タービンは、前記低圧ケーシングの内周側に固定され、前記低圧タービンロータの軸線方向に互いの間隔をあけて設けられた複数段の静翼列と、前記低圧タービンロータの外周部に形成され、各段の前記静翼列に対して、前記軸線方向に間隔をあけて設けられた複数段の動翼列と、を備え、前記ロータ駆動蒸気供給ラインは、複数段の前記静翼列のうち、前記低圧ケーシング内における前記蒸気の流れ方向の最上流側を除いた2段目以降の前記静翼列の上流側であって、該静翼列の上流側に隣接配置された前記動翼列の下流側にて、前記低圧ケーシングに接続されているようにしてもよい。
【0017】
このような構成によれば、ロータ駆動蒸気供給ラインを通して低圧ケーシング内に供給されるグランド蒸気を、静翼列の上流側であって、動翼列の下流側で送り込むことで、送り込んだグランド蒸気が動翼列の回転を阻害するのを抑えることができる。
【0018】
また、前記低圧側蒸気タービンは、前記低圧ケーシングの内周側に固定され、前記低圧タービンロータの軸線方向に互いの間隔をあけて設けられた複数段の静翼列と、前記低圧タービンロータの外周部に形成され、各段の前記静翼列に対して、前記軸線方向に間隔をあけて設けられた複数段の動翼列と、を備え、前記ロータ駆動蒸気供給ラインは、複数段の前記動翼列のうちの少なくとも一段の径方向外側に臨むよう前記低圧ケーシングに接続されているようにしてもよい。
【0019】
このような構成によれば、ロータ駆動蒸気供給ラインを通して低圧ケーシング内に供給されるグランド蒸気を、動翼列の径方向外側に臨む位置から送り込むことで、送り込んだグランド蒸気が動翼列の回転を阻害するのを抑えることができる。
また、ロータ駆動蒸気供給ラインから送り込んだグランド蒸気によって、低圧タービンロータの外周部と、その外周側のケーシング内周面との隙間のシール性を高めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一態様では、グランド蒸気の有効利用を図り、プラント効率を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明による蒸気タービンプラントを実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
【0023】
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る蒸気タービンプラントの構成を示す模式図である。
図2は、本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンプラントを構成する高圧側蒸気タービンの断面図である。
図3は、本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンプラントを構成する低圧側蒸気タービンの断面図である。
図4は、本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンプラントを起動するときの、グランド蒸気の供給形態を示す線図である。
図1に示すように、本実施形態の蒸気タービンプラント10は、ボイラ11と、高圧蒸気タービン(高圧側蒸気タービン)20と、中圧蒸気タービン(高圧側蒸気タービン)30と、低圧蒸気タービン(低圧側蒸気タービン)40と、復水器15と、復水ポンプ16と、蒸気シール機構50と、を主に備えている。
【0024】
ボイラ11は、蒸気を発生させる。ここで、ボイラ11の熱源は何ら問うものではなく、例えば、ガスタービン(図示無し)からの排気ガスの熱を利用してもよい。このボイラ11は、蒸発器111と、過熱器112と、再熱器113と、を備えている。
【0025】
高圧蒸気タービン20は、ボイラ11で蒸発器111及び過熱器112を経ることで生成された高圧蒸気Shが、高圧蒸気ライン101を介して送り込まれる。
図2に示すように、高圧蒸気タービン20は、高圧蒸気ライン101から内部に蒸気が流入する高圧ケーシング22と、高圧ケーシング22内に設けられた高圧タービンロータ21と、高圧グランド部23と、を備える。
【0026】
高圧ケーシング22は、筒状の車室221と、車室221の軸線Ar方向の第一の側に設けられた入口スクロール222と、車室221の軸線Ar方向の第二の側に設けられた出口スクロール223と、を一体に備えている。高圧ケーシング22は、ボイラ11で生成された高圧蒸気Shが、高圧蒸気ライン101を通して入口スクロール222に形成された蒸気吸込口222aから車室221内に流入する。流入した高圧蒸気Shは、車室221内を入口スクロール222側から出口スクロール223側に向かって流れ、出口スクロール223に形成された蒸気吐出口223aから外部に吐出される。
【0027】
車室221の内周側には、軸線Ar方向に互いの間隔をあけて設けられた複数段の静翼列224が設けられている。各静翼列224は、軸線Ar周りの周方向Drに間隔をあけて複数の静翼224aを備えている。
【0028】
高圧タービンロータ21は、軸線Ar方向に沿って延びる回転軸211と、回転軸211の径方向外側に一体に設けられた動翼列212と、を備える。
回転軸211は、その両端部211a,211aが、高圧ケーシング22の軸線Ar方向の両側に形成された開口部225,225から高圧ケーシング22の外方に臨むよう設けられている。回転軸211は、両端部211a,211aが、高圧ケーシング22の外側で、それぞれ軸受24によって、軸線Ar周りに回転自在に支持されている。
動翼列212は、回転軸211の外周部に一体に形成されている。動翼列212は、回転軸211の軸線Ar方向に互いに間隔をあけて複数段に設けられている。各段の動翼列212は、複数段に設けられた上記静翼列224の各段に対し、軸線Ar方向に間隔をあけて配置されている。各動翼列212は、軸線Ar周りの周方向Drに間隔をあけて複数の動翼212aを備えている。高圧タービンロータ21は、各動翼列212の動翼212aに、各段の静翼列224で生成された高圧蒸気Shの旋回流が当たることによって、各段の動翼列212と回転軸211とが軸線Ar周りに一体に回転する。
【0029】
高圧グランド部23は、高圧ケーシング22の開口部225と高圧タービンロータ21の端部211aとの隙間に、車室221内の高圧蒸気Shの一部がグランド蒸気Sgとして流れ込むことで、この隙間をシールする。高圧グランド部23に流れ込んだグランド蒸気Sgは、後述するグランドレギュレータライン110に吐出される。また、高圧グランド部23に流れ込んだグランド蒸気Sgの一部は、グランドコンデンサライン130に吸い出される。
【0030】
このような高圧蒸気タービン20では、ボイラ11から高圧蒸気ライン101を介して送り込まれた高圧蒸気Shが、車室221内で減圧膨張しながら、高圧タービンロータ21を回転駆動させる。高圧蒸気タービン20は、高圧タービンロータ21の回転軸211の回転力を外部に出力する。
【0031】
中圧蒸気タービン30は、高圧蒸気タービン20で高圧蒸気Shが減圧膨張して吐出された中圧蒸気Smが、中圧蒸気ライン102を介して送り込まれる。
図2に示したように、中圧蒸気ライン102は、ボイラ11に設けられた再熱器113を通っており、これによって、高圧蒸気タービン20から吐出された中圧蒸気Smは再熱器113で加熱される。中圧蒸気タービン30は、中圧蒸気ライン102から内部に蒸気が流入する中圧ケーシング32と、中圧ケーシング32内に設けられた中圧タービンロータ31と、中圧グランド部33と、を備える。
【0032】
中圧ケーシング32は、筒状の車室321と、車室321の軸線Ar方向の第一の側に設けられた入口スクロール322と、車室321の軸線Ar方向の第二の側に設けられた出口スクロール323と、を一体に備えている。中圧ケーシング32は、高圧蒸気タービン20から吐出された中圧蒸気Smが、中圧蒸気ライン102を通して入口スクロール322に形成された蒸気吸込口322aから車室321内に流入する。流入した中圧蒸気Smは、車室321内を入口スクロール322側から出口スクロール323側に向かって流れ、出口スクロール323に形成された蒸気吐出口323aから外部に吐出される。
【0033】
車室321の内周側には、軸線Ar方向に互いの間隔をあけて設けられた複数段の静翼列324が設けられている。各静翼列324は、軸線Ar周りの周方向Drに間隔をあけて複数の静翼324aを備えている。
【0034】
中圧タービンロータ31は、軸線Ar方向に沿って延びる回転軸311と、回転軸311の径方向外側に一体に設けられた動翼列312と、を備える。
回転軸311は、その両端部311a,311aが、中圧ケーシング32の軸線Ar方向の両側に形成された開口部325,325から外方に臨むよう設けられている。回転軸311は、両端部311a,311aが、中圧ケーシング32の外側で、それぞれ軸受34によって、軸線Ar周りに回転自在に支持されている。
動翼列312は、回転軸311の外周部に一体に形成されている。動翼列312は、回転軸311の軸線Ar方向に互いに間隔をあけて複数段に設けられている。各段の動翼列312は、複数段に設けられた上記静翼列324の各段に対し、軸線Ar方向に間隔をあけて配置されている。各動翼列312は、軸線Ar周りの周方向Drに間隔をあけて複数の動翼312aが設けられている。中圧タービンロータ31は、各動翼列312の動翼312aに、各段の静翼列324で生成された中圧蒸気Smの旋回流が当たることによって、各段の動翼列312と回転軸311とが軸線Ar周りに一体に回転する。
【0035】
中圧グランド部33は、中圧ケーシング32の開口部325と中圧タービンロータ31の端部311aとの隙間に、車室321内の中圧蒸気Smの一部がグランド蒸気Sgとして流れ込むことで、この隙間をシールする。中圧グランド部33に流れ込んだグランド蒸気Sgは、後述するグランドレギュレータライン110に吐出される。また、中圧グランド部33に流れ込んだグランド蒸気Sgの一部は、グランドコンデンサライン130に吸い出される。
【0036】
このような中圧蒸気タービン30には、中圧蒸気ライン102を介して中圧蒸気Smが送り込まれる。中圧蒸気Smは、中圧蒸気タービン30の車室321内で減圧膨張しながら、中圧タービンロータ31を回転駆動させる。中圧蒸気タービン30は、中圧タービンロータ31の回転軸311の回転力を外部に出力する。
【0037】
低圧蒸気タービン40は、中圧蒸気タービン30で中圧蒸気Smが減圧膨張して吐出された低圧蒸気Slが、低圧蒸気ライン103を介して送り込まれる。
図3に示すように、低圧蒸気タービン40は、低圧蒸気ライン103から内部に蒸気が流入する低圧ケーシング42と、低圧ケーシング42内に設けられた低圧タービンロータ41と、低圧グランド部43と、を備える。
【0038】
低圧ケーシング42は、筒状の車室421と、車室421の軸線Ar方向の第一の側に設けられた入口スクロール422と、車室421の軸線Ar方向の第二の側に設けられた出口スクロール423と、を一体に備えている。低圧ケーシング42は、高圧蒸気タービン20から吐出された低圧蒸気Slが、低圧蒸気ライン103を通して入口スクロール422に形成された蒸気吸込口422aから車室421内に流入する。流入した低圧蒸気Slは、車室421内を入口スクロール422側から出口スクロール423側に向かって流れ、出口スクロール423に形成された蒸気吐出口423aから外部に吐出される。
【0039】
車室421の内周側には、軸線Ar方向に互いの間隔をあけて設けられた複数段の静翼列424が設けられている。各静翼列424は、軸線Ar周りの周方向Drに間隔をあけて複数の静翼424aを備えている。
【0040】
低圧タービンロータ41は、軸線Ar方向に沿って延びる回転軸411と、回転軸411の径方向外側に一体に設けられた動翼列412と、を備える。
回転軸411は、その両端部411a,411aが、低圧ケーシング42の軸線Ar方向の両側に形成された開口部425,425から外方に臨むよう設けられている。回転軸411は、両端部411a,411aが、低圧ケーシング42の外側で、それぞれ軸受44によって、軸線Ar周りに回転自在に支持されている。
動翼列412は、回転軸411の外周部に一体に形成されている。動翼列412は、回転軸411の軸線Ar方向に互いに間隔をあけて複数段に設けられている。各段の動翼列412は、複数段に設けられた上記静翼列424の各段に対し、軸線Ar方向に間隔をあけて配置されている。各動翼列412は、軸線Ar周りの周方向Drに間隔をあけて複数の動翼412aが設けられている。低圧タービンロータ41は、各動翼列412の動翼412aに、各段の静翼列424で生成された低圧蒸気Slの旋回流が当たることによって、各段の動翼列412と回転軸411とが軸線Ar周りに一体に回転する。
【0041】
低圧蒸気タービン40において、車室421の内周面と、低圧タービンロータ41の回転軸411の外周面との間の断面環状の空間が、低圧蒸気Slが流れる主蒸気流路(流路)45とされている。
【0042】
低圧グランド部43は、低圧ケーシング42の開口部425と低圧タービンロータ41の端部411aとの隙間に、グランドレギュレータライン110を介して流れ込んだグランド蒸気Sgを供給することで、この隙間をシールする。低圧グランド部43に流れ込んだグランド蒸気Sgは、後述するグランドコンデンサライン130に吐出される。
【0043】
このような低圧蒸気タービン40には、低圧蒸気ライン103を介して低圧蒸気Slが送り込まれる。低圧蒸気Slは、低圧蒸気タービン40の車室421内で減圧膨張しながら、低圧タービンロータ41を回転駆動させる。低圧蒸気タービン40は、低圧タービンロータ41の回転軸411の回転力を外部に出力する。
【0044】
復水器15は、低圧蒸気タービン40の低圧ケーシング42に接続されている。復水器15は、低圧蒸気タービン40から排気された蒸気が流入し、この蒸気を熱交換により水に戻す。
復水ポンプ16は、復水器15とボイラ11とを接続する給水ライン105に設けられ、復水器15内の水をボイラ11に送る。
【0045】
蒸気シール機構50は、グランドレギュレータライン110と、ロータ駆動蒸気供給ライン120と、グランドコンデンサライン130と、を備えている。
グランドレギュレータライン110は、高圧グランド部23及び中圧グランド部33から低圧グランド部43にグランド蒸気Sgを導く。
【0046】
グランドコンデンサライン130は、高圧蒸気タービン20の高圧グランド部23、中圧蒸気タービン30の中圧グランド部33、低圧蒸気タービン40の低圧グランド部43から吐出されるグランド蒸気Sgを回収してグランドコンデンサ18に送り込む。グランドコンデンサ18は、給水ライン105を流れる水と、グランドコンデンサライン130を通して送り込まれたグランド蒸気Sgとを熱交換させる。これにより、復水器15からの水は加熱され、グランド蒸気Sgは冷却される。グランドコンデンサ18で冷却されたグランド蒸気Sgは、接続配管106を通して復水器15に送り込まれ、水に戻される。
【0047】
ロータ駆動蒸気供給ライン120は、グランドレギュレータライン110から分岐したラインである。このロータ駆動蒸気供給ライン120は、高圧蒸気タービン20の高圧グランド部23、中圧蒸気タービン30の中圧グランド部33からグランドレギュレータライン110を通して送り込まれるグランド蒸気Sgの一部を、低圧ケーシング42内で低圧タービンロータ41を回転させる蒸気の主蒸気流路45に供給する。ここで、
図3に示すように、ロータ駆動蒸気供給ライン120は、低圧ケーシング42内で、グランドレギュレータライン110から供給されるグランド蒸気Sgの圧力P0よりも圧力P1が低い部分に接続されている。具体的には、ロータ駆動蒸気供給ライン120は、複数段の静翼列424のうち、低圧ケーシング42の主蒸気流路45において、蒸気の流れ方向の最上流側を除いた2段目以降の静翼列424の上流側、かつこの静翼列424の上流側に配置された動翼列412の下流側にて、低圧ケーシング42内に接続されている。
このロータ駆動蒸気供給ライン120を通して送り込まれたグランド蒸気Sgは、主蒸気流路45を流れる車室421内の蒸気と合流し、低圧タービンロータ41を回転させる。
【0048】
ここで、
図1に示すように、蒸気シール機構50は、ロータ駆動蒸気供給ライン120を流れるグランド蒸気Sgを減温する減温器55と、ロータ駆動蒸気供給ライン120を流れるグランド蒸気Sgの流量を調節する流量調節弁56と、グランドレギュレータライン110を流れるグランド蒸気Sgの流量に相関する蒸気流量相関値を検知する相関値検知器56sと、を備える。
流量調節弁56は、相関値検知器56sにより検知された蒸気流量相関値が予め定められた値以上になると開き、ロータ駆動蒸気供給ライン120を流れるグランド蒸気Sgの流量を増加させる。ここで、相関値検知器56sで検知する蒸気流量相関値としては、グランド蒸気Sgの流量そのもの他、例えば、グランド蒸気Sgの圧力P0や、蒸気タービンプラント10のプラント出力等がある。
【0049】
また、蒸気シール機構50は、グランドレギュレータライン110から分岐し、復水器15へと至る排気ライン140を備えている。この排気ライン140には、排気ライン140を断続する開閉弁19が設けられている。
【0050】
例えば、
図4に示すように、蒸気タービンプラント10の起動時において、プラント出力が小さいときには、ボイラ11で生成される蒸気量が、高圧蒸気タービン20の高圧グランド部23、中圧蒸気タービン30の中圧グランド部33、低圧蒸気タービン40の低圧グランド部43におけるシールに不十分となる。この状態では、排気ライン140に設けられた開閉弁19と、グランドレギュレータライン110に設けられた流量調節弁56を閉じておく。これにより、高圧グランド部23、中圧グランド部33、低圧グランド部43からの蒸気の流出を抑え、高圧蒸気タービン20、中圧蒸気タービン30、低圧蒸気タービン40の作動を安定させることができる。この状態では、低圧蒸気タービン40の低圧グランド部43には、グランドレギュレータライン110に接続した補助ボイラ(図示無し)からグランド蒸気Sgを供給し、低圧グランド部43におけるシールを行うことができる。
【0051】
蒸気タービンプラント10の起動後、予め定めた時間が経過した時点、又は蒸気流量相関値がある値以上になった時点で、排気ライン140に設けられた開閉弁19を開く。この時点で、グランドレギュレータライン110から低圧グランド部43に送り込まれるグランド蒸気Sgの流量は、低圧グランド部43のシールに十分な流量になる。よって、この時点以降、グランドレギュレータライン110を流れるグランド蒸気Sgの流量は、低圧グランド部43のシールに必要な蒸気流量を上回ることなる。そこで、前述したように、開閉弁19を開き、グランドレギュレータライン110を流れるグランド蒸気Sgのうち、低圧グランド部43のシールに必要な蒸気を除く余剰分の蒸気を、排気ライン140を介して復水器15に送る。復水器15では、排気ライン140からのグランド蒸気Sgを水に戻す。
【0052】
さらに時間が経過し、これにともなってプラント出力(蒸気流量相関値)が、予め定めた値以上となったことが相関値検知器56sによって検出された場合、排気ライン140に設けられた開閉弁19を閉じるとともに、ロータ駆動蒸気供給ライン120に設けられた流量調節弁56を開く。これによって、復水器15に送られていた余剰分のグランド蒸気Sgが、ロータ駆動蒸気供給ライン120を介して、低圧ケーシング42の主蒸気流路45に送られる。このグランド蒸気Sgは、低圧タービンロータ41を回転させるエネルギー源の一部を担う。
前述したように、開閉弁19を開けた時点で、グランドレギュレータライン110を流れるグランド蒸気Sg中には、低圧グランド部43のシールに必要な蒸気を除く余剰分の蒸気がある。但し、この時点で、グランドレギュレータライン110を流れるグランド蒸気Sgの圧力や流量等が不安定であり、低圧タービンロータ41を回転させるエネルギーの一部を担わせるには、余剰分の蒸気流量が少ない。このため、本実施形態では、余剰分の蒸気が発生しても、直ちに、この余剰分の蒸気を低圧ケーシング42の主蒸気流路45に送らず、この余剰分の蒸気を復水器15に送る。
【0053】
上述したような蒸気タービンプラント10によれば、高圧蒸気タービン20の高圧グランド部23、及び中圧蒸気タービン30の中圧グランド部33から抽気して低圧蒸気タービン40の低圧グランド部43に送り込むグランド蒸気Sgの一部を、低圧蒸気タービン40の低圧ケーシング42内で低圧タービンロータ41を回転させる蒸気の主蒸気流路45に供給する。これにより、グランド蒸気Sgの一部を、低圧タービンロータ41を回転させるエネルギーとして用いることができる。このように、グランド蒸気Sgによって低圧タービンロータ41を直接的に回転させることで、グランド蒸気Sgのエネルギーを有効利用することができる。したがって、蒸気タービンプラント10におけるプラント効率を向上させることが可能となる。
【0054】
また、ロータ駆動蒸気供給ライン120は、低圧ケーシング42内で、グランドレギュレータライン110から供給されるグランド蒸気Sgよりも圧力が低い部分に、グランド蒸気Sgの一部を供給するようにした。これにより、ロータ駆動蒸気供給ライン120を通して、グランド蒸気Sgを低圧ケーシング42内に効率良く供給することができる。このため、低圧タービンロータ41を、より効率良く回転させることができる。
【0055】
また、蒸気シール機構50は、ロータ駆動蒸気供給ライン120を流れるグランド蒸気Sgの流量を調節する流量調節弁56を備えている。これにより、高圧蒸気タービン20、中圧蒸気タービン30、低圧蒸気タービン40の作動状況等に応じて、低圧蒸気タービン40において必要とされている、最適な量のグランド蒸気Sgを適宜供給することができる。
【0056】
また、流量調節弁56は、相関値検知器56sにより検知された蒸気流量相関値が予め定められた値以上になると開くようにした。このような構成によれば、高圧蒸気タービン20、中圧蒸気タービン30から送り出されるグランド蒸気Sgの流量が、低圧蒸気タービン40で必要としているグランド蒸気Sgの流量を上回り、余剰のグランド蒸気Sgが発生した場合に、ロータ駆動蒸気供給ライン120を流れるグランド蒸気Sgの流量を増やすことで、余剰のグランド蒸気Sgを低圧蒸気タービン40の低圧タービンロータ41を回転させるための駆動エネルギーとして有効に用いることができる。
【0057】
また、ロータ駆動蒸気供給ライン120は、複数段の静翼列424のうち、低圧ケーシング42内における蒸気の流れ方向の最上流側を除いた2段目以降の静翼列424の上流側であって、この静翼列424の上流側に配置された動翼列412の下流側にて、低圧ケーシング42内に接続されている。このような構成によれば、送り込んだグランド蒸気Sgによって動翼列412の回転を阻害するのを抑えることができる。
【0058】
(第二実施形態)
次に、本発明に係る蒸気タービンプラントの第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する第二実施形態においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、ロータ駆動蒸気供給ライン120を通して低圧蒸気タービン40Bに送り込まれるグランド蒸気Sgを、動翼列412の径方向外側に臨む位置に供給する点で第一実施形態と異なっている。
【0059】
図5は、本発明に係る第二実施形態における蒸気タービンプラントを構成する低圧側蒸気タービンの断面図である。
図5に示すように、この実施形態における低圧蒸気タービン40Bにおけるロータ駆動蒸気供給ライン120Bは、低圧蒸気タービン40に設けられた複数段の動翼列412のうち、少なくとも一段の動翼列412の径方向外側に臨むよう接続されている。具体的には、ロータ駆動蒸気供給ライン120Bは、動翼列412の動翼412aの先端部に設けられたチップ412cに対し、径方向外側から対向する位置に接続されている。
【0060】
このような構成においては、ロータ駆動蒸気供給ライン120Bを通して低圧ケーシング42内に供給されるグランド蒸気Sgは、動翼列412の径方向外側に臨む位置から送り込まれる。
【0061】
上述したような蒸気タービンプラントによれば、ロータ駆動蒸気供給ライン120を通して低圧ケーシング42内に供給されるグランド蒸気Sgを、動翼列412の径方向外側に臨む位置から送り込むことで、送り込んだグランド蒸気Sgが動翼列412の回転を阻害するのを抑えることができる。また、ロータ駆動蒸気供給ライン120から送り込んだグランド蒸気Sgによって、低圧タービンロータ41の外周部と、その外周側の低圧ケーシング42の内周面との隙間のシール性を高めることができる。
【0062】
(実施形態の変形例)
なお、上記第一、第二実施形態において、
図6に示すように、グランドレギュレータライン110と、ロータ駆動蒸気供給ライン120との双方に、それぞれ減温器55を設けるようにしてもよい。
【0063】
また、上記第一、第二実施形態の蒸気タービンプラント10は、排気ライン140を備えているが、この排気ライン140を省略してもよい。この場合、開閉弁19を開けるタイミングと基本的に同じタイミングで、流量調節弁56を開ける。
【0064】
上記の各実施形態では、高圧ケーシング22と中圧ケーシング32とが互いに接続されて、一体化して一つのケーシングを形成している。その上で、上記の各実施形態では、低圧ケーシング42が、高圧ケーシング22と中圧ケーシング32とから独立している。しかしながら、各蒸気タービン20,30,40のケーシング22,32,42の接続関係は、以上の形態に限定されない。例えば、高圧ケーシング22と、中圧ケーシング32と、低圧ケーシング42とが互いに接続されて、一体化して一つのケーシングを形成してもよい。また、例えば、中圧ケーシング32と低圧ケーシング42とが互いに接続されて、一体化して一つのケーシングを形成し、高圧ケーシング22が他のケーシングから独立してもよい。また、例えば、高圧ケーシング22と、中圧ケーシング32と、低圧ケーシング42とが、互いに独立してもよい。
【0065】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。