(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の駆動装置として、第1駆動位置で前記昇降駆動を行う第1駆動装置と、前記第1駆動位置よりも前方の第2駆動位置で前記昇降駆動を行う第2駆動装置とが備えられ、
前記テーブル部は、前記シート供給方向に関して一体に形成され、且つ、前傾可能に構成された
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載のシート供給装置。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
以下の説明では、本発明のシート供給装置を、製函機に装備される段ボールシートの給紙装置に適用した例を説明する。また、以下の発明では、シート供給方向Aの下流側を前方、上流側を後方とし、前方を基準に左右を定め、鉛直下方を下方、その逆方向の鉛直上方を上方として説明する。また、シート供給方向Aと直交する方向をシート幅方向と表記する。
【0024】
[1.第1実施形態]
[1−1.製函機の構成]
本発明の第1実施形態に係る製函機について
図1を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る製函機を側面視で示す構成図である。
図1では、板状の段ボールシート10aが製函用シート材10に加工される工程を装置構成の上方に装置構成とは分けて示している。
図1に示すように、この製函機は、後方から前方に向かって、給紙部1,印刷部2,排紙部3,ダイカット部4,フォルディング部5,カウンタエジェクタ部6が順に設けられている。なお、印刷部2,排紙部3,ダイカット部4,フォルディング部5は、給紙部1からシートが送り出される本発明のシート加工部に相当する。
【0025】
給紙部1では、段ボールシート10aが多数積載された状態で搬入され、この段ボールシート10aを1枚ずつ印刷部2に供給する。
印刷部2は、所定の色数、ここでは4色の印刷ユニット2a〜2dからなり、印刷部2では、搬送コンベア20によって1枚ずつ搬送される段ボールシート10aに、各色のインキを順次印刷する。
【0026】
排紙部3及びダイカット部4では、印刷部2で印刷された段ボールシート10aに、溝切りや罫線入れを行なう。つまり、排紙部3では溝切り,罫線入れを行い、ダイカット部4では手穴,空気穴等の孔開け及び打ち抜きを行なう。
【0027】
そして、フォルディング部5では、溝切りや罫線入れをされた段ボールシート10aの左右方向一端の糊代に糊付けして、段ボールシート10aの左右両端部が裏側すなわち下方で重合するように、折り曲げ加工を行なって、折り曲げられた段ボールシート10aの左右両端部を糊によって接着して製函用シート材10とする。
【0028】
カウンタエジェクタ部6では、フォルディング部5で加工された製函用シート材10を計数しながら、スタッカに積載する。そして、所定枚数の製函用シート材10が積み上げられたら、このシート材群50を1単位として出荷する。
【0029】
[1−2.給紙装置]
[1−2−1.給紙装置の構成]
次に、
図2を参照して、給紙部1に装備される給紙装置1Mの構成を説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る給紙装置1Mの模式的な要部側面図である。
図2に示すように、給紙装置1Mは、グレート11と、フロントガイド12と、バックストップ13と、フィードロール14,14と、複数のホイール15と、グレート11を昇降駆動する複数の駆動装置16と、駆動装置16の作動を制御する制御装置100とを備えている。
【0030】
グレート11は、段ボールシート10aが載せられる格子状のテーブル部11aと、テーブル部11aから下方に突設された脚部11b,11cとを一体に備える。
テーブル部11aは、本実施形態では、一枚ものの板材に、後述のホイール15の上縁が突出可能な開口を備えて形成されているが、そのシート幅方向両端はシート供給方向Aに沿って延在している。すなわち、このシート幅方向両端は、前端から後端に亘って隙間なく形成されている。本発明における「テーブル部は、シート供給方向に延在する」とは、シート幅方向に沿って区分した少なくとも一部の領域が、前端から後端に亘って隙間なく形成されていることをいう。
脚部11bは、後方の第1駆動位置P1でテーブル部11aに取り付けられ、脚部11cは、第1駆動位置P1よりも前方の第2駆動位置P2でテーブル部11aに取り付けられている。脚部11b,11cにはそれぞれ駆動装置16が取り付けられており、テーブル部11aは、駆動装置16により、脚部11b,11cを介して第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2において個別に昇降駆動される。
なお、脚部11b,11cは、それぞれ左右に間隔をあけて2本ずつ備えられている。
【0031】
以下、テーブル部11aに積載された複数枚の段ボールシート10aの内、最下層の段ボールシート10aを特に意味する場合は、段ボールシート10a−1と表記し、下から2番目の段ボールシート10aを特に意味する場合は、段ボールシート10a−2と表記する。また、テーブル部11aに積載された段ボールシート10aの内、段ボールシート10a−1を除いたものを残シート群10Aと表記する。なお、残シート群10Aは複数枚だけでなく1枚の場合も含むものとする。
【0032】
グレート11の上に積載状態の段ボールシート10aが載せられ、これらの段ボールシート10aは、前縁をフロントガイド12に当接させ、後縁をバックストップ13に当接させて、シート供給方向Aに位置を規制される。また、図示しないサイドガイドによってシート幅方向の位置を規制される。
【0033】
ホイール15及びグレート11の前方に、フロントガイド12が、下縁をグレート11の上面よりもシート1枚分程度上方に配置させて装備される。また、フロントガイド12の前方に上下に対をなすフィードロール14,14が互いにシート1枚分程度離隔して装備される。また、フィードロール14,14の下流には、印刷部2の搬送コンベア20の搬送ベルト21及び搬送ロール22等が装備されている。
【0034】
格子状に形成されるテーブル部11aには、前後左右に千鳥状に並んだ複数の隙間が形成され、ホイール15は、テーブル部11aの隙間に前後左右に千鳥状に並んで複数配置されている。このようにホイール15を千鳥状に並べることで、
図2に示すように、ホイール15を、シート幅方向から視た場合に隙間なく設けている。
これらの複数のホイール15は、後述するように、その上縁の高さである送り出し位置L0が、後述の下降状態S2のテーブル部11aの上面よりも上方となるように位置設定されている。
また、ホイール15は、図示しない駆動装置によって製函機の主駆動系と連動しながら間欠的に駆動される。
ホイール15により本発明の送出部材が構成され、複数のホイール15及び前記駆動装置により本発明の送出機構が構成される。
【0035】
上述したように、テーブル部11aは、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2でそれぞれ駆動装置16により昇降駆動される。すなわち、テーブル部11aは、第1駆動位置P1と、第2駆動位置P2とのそれぞれにおいて、ホイール15の作動と同期して昇降駆動される。
テーブル部11aを、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2で個別に昇降駆動して、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2におけるテーブル部11aの高さを適宜変更することで、テーブル部11aを、選択的に、上昇状態S1,下降状態S2及び前傾状態S3の3つの状態とすることができる。これらの上昇状態S1,下降状態S2及び前傾状態S3については後述する。
【0036】
テーブル部11a含むグレート11をこのように昇降駆動する駆動装置16は、
図2に示すように、脚部11b,11cのそれぞれに対して設けられている。
各駆動装置16は、略長円形の揺動リンク17,シート幅方向に延在する回転軸17b及び回転軸17bに連結するサーボモータ19を備える。
揺動リンク17は、後端側に形成された長穴17aに、脚部11b,脚部11cの下端部に固定されたピン110が遊嵌され、前端側は回転軸17bに固定されている。
回転軸17bは、図示しない装置フレームに回転可能に支持されると共に、サーボモータ19により正方向又は逆方向に回転駆動される。回転軸17bを正方向又は逆方向に回転駆動することで、回転軸17bに前端を固定された揺動リンク17の長穴17aのある後端側が揺動し、長穴17aに遊嵌されたピン110を介して脚部11b又は脚部11cが上昇駆動又は下降駆動される。
なお、ピン110,揺動リンク17,回転軸17bにより本発明の動力伝達機構が構成される。
【0037】
制御装置100は、上述のとおり駆動装置16の作動を制御し、具体的にはサーボモータ19の回転位相を制御することで、回転軸17bの回転位相を介して揺動リンク17の揺動する角度を制御する。
【0038】
[1−2−2.給紙装置の動作]
給紙装置1Mでは、最下層のシート10a−1の後端が通過した駆動位置から順に、すなわち、第1駆動位置P1,第2駆動位置P2の順にテーブル部11aを上昇駆動する。
具体的な給紙装置1Mの動作を、
図3を参照して説明する。
図3(a)〜(d)は本発明の第1実施形態の給紙装置1Mの動作を説明するための模式的な要部側面図である。
なお、便宜的に、
図3(a)〜(d)ではサーボモータ19は省略している。
【0039】
図3(a)に示す状態は、テーブル部11aが、水平姿勢、且つ、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2で共に上昇した上昇状態S1である。この上昇状態S1では、テーブル部11aの上面全体が送り出し位置L0よりも高くなるので、全てのホイール15が、テーブル部11aに没入してテーブル部11aの上面に載置された最下層の段ボールシート10a−1と接触しなくなる。したがって、段ボールシート10aは、ホイール15により送り出されることなくテーブル部11aにより支持された待機状態となる。
【0040】
この状態から、
図3(b)に示すように、テーブル部11aが、水平姿勢、且つ、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2で共に下降した下降状態S2とされる。この下降状態S2では、テーブル部11aの上面全体が送り出し位置L0よりも低くなるので、全てのホイール15が、テーブル部11aよりも上方に突出して最下層の段ボールシート10a−1と接触するようになり、最下層の段ボールシート10a−1を効果的に送り出すことができる。
【0041】
最下層の段ボールシート10a−1の送り出しが進むと、
図3(c)に示すように、この段ボールシート10a−1よりも後方において、下から2番目の段ボールシート10a−2とホイール15との間に、段ボールシート10a−1の厚み分程度の隙間Sが生じる。この隙間Sが、段ボールシート10a−1が送り出されるにしたがって前方に広がると、残シート群10Aは自身の剛性で支えきれずに下方に垂れ下がって、下から2番目の段ボールシート10a−2の下面がホイール15に接触するおそれが生じる。
【0042】
そこで、
図3(d)に示すように、段ボールシート10a−1の後端が、第1駆動位置P1を通過後、さらに第2駆動位置P2をある程度通過したタイミングで、第1駆動位置P1を送り出し位置L0よりも高い位置まで上昇駆動してテーブル部11aを前傾状態S3とする。
なお、第1駆動位置P1の上昇駆動を、段ボールシート10a−1の後端が第1駆動位置P1の通過後すぐに行わずに第2駆動位置P2の通過後に行うのは、第1駆動位置P1と第2駆動位置P2との相互間で、段ボールシート10a−1を、テーブル部11aと残シート群10Aとにより挟み付けないようにするためである。
【0043】
前傾状態S3では、テーブル部11aは、第2駆動位置P2よりも前方では、殆どの領域が送り出し位置L0よりも低くなる一方で、第2駆動位置P2よりも後方では、送り出し位置L0よりも高くなる前傾姿勢となる。
この結果、第2駆動位置P2よりも前方では、ホイール15が最下層の段ボールシート10a−1と接触してこの段ボールシート10aを送り出すことができ、第2駆動位置P2よりも後方では、テーブル部11aが下から2番目の段ボールシート10a−2を支持して、この段ボールシート10a−2がホイール15と接触することを防止できる。
なお、テーブル部11aが前傾姿勢のときと水平姿勢のときとで、脚部11b,11cに対する揺動リンク17の姿勢及び位置が相対的に変化することとなるが、脚部11b,11cのピン110が揺動リンク17の長穴17aに遊嵌されているので、このような姿勢及び位置の変化が許容される。
【0044】
そして、段ボールシート10aの後端が最前のホイール15を通過して、段ボールシート10aの送り出しが完了すると、テーブル部11aを、第2駆動位置P2においても送り出し位置L0よりも高くして
図3(a)に示す上昇状態S1に戻す。以降、このような過程を繰り返して、段ボールシート10aが下から順に送り出される。
【0045】
なお、段ボールシート10aのシート供給方向Aの寸法すなわちシート長が比較的短く、下から2番目の段ボールシート10bが垂れ下がってホイール15に接触するおそれのない場合には、
図3(d)に示す前傾状態S3を省略してもよい。つまり、テーブル部11aを、
図3(a)に示す上昇状態S1から
図3(b)に示す下降状態S2として
図3(c)に示すように最下層の段ボールシート10b−1を送り出し、段ボールシート10aの送り出しが完了した後、テーブル部11aを
図3(a)に示す上昇状態S1に戻し、以降、このような過程を繰り返すようにしてもよい。この場合、制御装置100は、上述のとおり駆動装置16の作動を制御し、具体的にはサーボモータ19の回転位相を制御することで、両揺動リンク17の揺動する角度を一致させる。よって、脚部11bと脚部11cの昇降タイミングが一致し、テーブル部11aが前傾状態になることなく上昇状態S1と下降状態S2を繰り返すことができる。
【0046】
また、 段ボールシート10aの重量に基づいて、テーブル部11aを前傾状態や上昇状態や下降状態とするタイミングを変更してもよい。
例えば、制御装置100は、段ボールシート10aの重量に基づいて、上述のとおり駆動装置16の作動を制御し、具体的にはサーボモータ19の回転位相を制御して同タイミングを変更する。つまり、段ボールシート10aの重量が大きいほどホイール15による送り出し力が必要となるため、例えば段ボールシート10aの重量が、基準範囲を越える場合には、制御装置100は、下降状態S2となる期間が長くなるように駆動装置16の作動を制御して、ホイール15が最下層の段ボールシート10a−1に接触している時間が長くなるようにする。これにより、最下層の段ボールシート10a−1がフィードロール14に到達した後も、ホイール15により段ボールシート10a−1の送り出しをアシストすることもできる。
逆に、段ボールシート10aの重量が、基準範囲を下回る場合には、例えば、制御装置100は、上述のとおり駆動装置16の作動を制御して、最下層の段ボールシート10a−1がフィードロール14に到達したら直ちにテーブル部11aを前傾状態S3、あるいは上昇状態S1とする。この場合、ホイール15周面が段ボールシート10aに接触する期間が少なくなるため、ホイール15周面の磨耗を抑制することができる。
【0047】
なお、下降状態S2となる期間や、前傾状態や上昇状態とするタイミングは事前に実験により、段ボールシート毎に最適な期間やタイミングを制御装置100に記憶させておいて、オペレータがオーダが変わるごとに段ボールシートの仕様に応じて適宜選択するか、図示しない入力装置により制御装置100に入力された段ボールシート10aの重量にしたがって自動で選択されるようにしてもよい。あるいは、段ボールシートの仕様が変わるごとにオペレータが手動で前記の期間やタイミングを調整するようにしてもよい。
【0048】
また、例えば、段ボールシート10aがシート供給方向Aに長い場合、いわゆる、スキップフィードを行なうようにしてもよい。この場合、制御装置100は、印刷部2の印刷シリンダの複数の回転につき1回だけ給紙するよう、上述のとおり駆動装置16の作動を制御する。この場合も、入力装置により制御装置100に入力された段ボールシート10aのシート供給方向Aの寸法にしたがって自動で選択されるようにしてもよいし、段ボールシートの仕様が変わるごとにオペレータが手動でタイミングを調整するようにしてもよい。
【0049】
[1−3.作用・効果]
本実施形態によれば、テーブル部11aが、駆動装置16により、最下層の段ボールシート10a−1の後端が通過した順、すなわち駆動位置P1,P2の順に上昇駆動されるので、段ボールシート10a−1を送り出しつつ、段ボールシート10a−1よりも後方の前記隙間Sでは、下から2番目の段ボールシート10a−2の下面が、上昇したテーブル部11aの後部により支持される。
したがって、段ボールシート10a−2の下面がホイール15に接触して傷付いてしまうことを防止することができる。
【0050】
しかも、テーブル部11aがシート供給方向Aに延在すると共に一体成型されているので、テーブル部11aに、シート供給方向Aに隙間が形成されず、当該隙間のない分だけ、テーブル部11aの剛性を向上させることができると共に積載状態の段ボールシート10aの荷重を広い面積で受けることができ、テーブル部11aの耐久性能を従来よりも向上させることができる。
【0051】
さらに、テーブル部11aには、当該隙間によりシート供給方向に向かって端面が形成されることがない。段ボールシート10aは、テーブル部11aから上縁を所定高さ突出させたホイール15により搬送されるが、前記所定高さは僅かであると共に段ボールシート10aの表面は微小に凹凸があり、またホイール15に支持されない箇所では重力により僅かに下方に撓む。このため、段ボールシート10aの下面がテーブル部11aの上面に軽く接触することがあり、前記端面が形成されとその際に段ボールシート10aがこの端面の角部に当たって傷付いてしまうおそれがある。しかし、係る端面がそもそも形成されないので、搬送中の段ボールシート10aが傷付いてしまうことを未然に防止できる。
【0052】
また、段ボールシート10aにシート幅方向に沿って罫線が設けられていると、この罫線においてホイール15はスリップし易くなって段ボールシート10aの搬送が不安定になる。
本実施形態では、ホイール15を千鳥配列することにより、ホイール15がシート幅方向から視た場合に隙間なく設けられている。すなわち、ホイール15がシート供給方向Aに対して連続的に設けられている。したがって、一部のホイール15が罫線においてスリップしても、罫線から外れた位置で段ボールシート10aと接触するホイール15の割合を相対的に多くすることができ、段ボールシート10aを安定して搬送することができる。
【0053】
また、テーブル部11aの第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2を昇降駆動する複数の駆動装置16が各々サーボモータ19を備えているので、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2のそれぞれについて昇降タイミングを個別に調整することができ、昇降タイミングの調整に関する制約が少なくなり、調整幅を広く取ることができる
【0054】
[2.第2実施形態]
[2−1.給紙装置の構成]
本発明の第2実施形態のシート供給装置としての給紙装置1Qについて、
図4を用いて説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る給紙装置1Qの模式的な要部側面図である。
なお、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
給紙装置1Qは、グレート11Bと、フロントガイド12と、バックストップ13と、フィードロール14,14と、給紙コンベア15Aと、グレート11Bを昇降駆動する複数の駆動装置16C,16Dと、駆動装置16C,16Dの作動を制御する制御装置100とを備えている。
【0055】
給紙コンベア15Aは、本発明の送出機構を構成し、シート供給方向Aに間隔をあけて並べられた一対のロール151と、これらのロール151に掛け回された無端ベルト152と、ロール151の少なくとも一方に連結された図示しない駆動装置とを備える。駆動装置を作動させることでロール151を介して無端ベルト152が駆動されて周回し、この無端ベルト152の上面により、段ボールシート10aがシート供給方向Aへ送り出される。したがって、本実施形態では、無端ベルト152の上縁の高さが送り出し位置L0となる。
なお、給紙コンベア15Aは、シート幅方向に間隔をあけて複数設置されている。
【0056】
グレート11Bは、シート幅方向に並ぶ給紙コンベア15Aの各相互間及び両端の給紙コンベア15Aのシート幅方向両外側にそれぞれ設けられている。
各グレート11Bは、段ボールシート10aが載せられるテーブル部11Baと、テーブル部11Baから下方に突設された脚部11Bb,11Bcとを一体に備える。テーブル部11Baは、シート供給方向Aに沿って延在する一枚の板材により形成されている。
【0057】
脚部11Bbは、後方の第1駆動位置P1でテーブル部11Baに取り付けられている。脚部11Bcは、第2駆動位置P2でテーブル部11Baに取り付けられ、脚部11Bbの半分程度の長さに設定されている。脚部11Bbには駆動装置16Cが取り付けられ、脚部11Bcには駆動装置16Dが取り付けられており、駆動装置16C,16Dにより、テーブル部11Baは、脚部11Bb,11Bcを介して第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2で個別に昇降駆動される。
なお、脚部11Bb,11Bcは、それぞれ左右に間隔をあけて2本ずつ備えられている。
【0058】
駆動装置16Cは、揺動リンク17A,回転軸17b及び回転軸17bに連結するサーボモータ19を備える。揺動リンク17Aは、後端側に形成された円形穴17cに、脚部11Bbの下端部に固定されたピン116が挿通され、前端側は回転軸17bに固定されている。
駆動装置16Dは、揺動リンク17B,回転軸17b及び回転軸17bに連結するサーボモータ19,リンク部材18を備える。揺動リンク17Bは、後端側に形成された円形穴17cに、リンク部材18の下端部に固定されたピン117が回動可能に挿通され、前端側は回転軸17bに固定されている。リンク部材18の上端部にはピン118が固定され、このピン118は脚部11Bcに形成された円形穴119に回動可能に挿通される。
なお、ピン116,揺動リンク17A,回転軸17bにより本発明の動力伝達機構が構成される。また、ピン118,リンク部材18,ピン117,揺動リンク17B,回転軸17bにより本発明の動力伝達機構が構成される。
【0059】
このような構成により、制御装置100が各サーボモータ19の回転位相を個別制御することにより、脚部11Bb,11Bcを個別に昇降駆動することができるので、テーブル部11Baを、第1実施形態のテーブル部11aと同様に、
図3(a)に示すような上昇状態S1、
図3(b),(c)に示すような下降状態S2及び
図3(d)に示すような前傾状態S3とすることができる。
【0060】
なお、テーブル部11Baが前傾姿勢のときと水平姿勢のときとで、脚部11Bcに対する揺動リンク17Bの姿勢及び位置が相対的に変化することとなる。しかし、脚部11Bcと揺動リンク17Bとの間を連結するリンク部材18が、脚部11Bcと揺動リンク17Bとに対してピン118,117により回動可能に連結されているので、このような姿勢及び位置の変化が、リンク部材18の回動により吸収され、許容される。
【0061】
[2−2.作用・効果]
本発明の第2実施形態によれば、テーブル部11Baを、第1実施形態のテーブル部11aと同様に、上昇状態S1,下降状態S2及び前傾状態S3に順次することができ、さらに、テーブル部11Baを、第1実施形態のテーブル部11aと同様にシート供給方向Aに沿って延在する一枚ものとしている。
したがって、第1実施形態と同様に、搬送中の段ボールシート10aが傷付いてしまうこと防止できると共に段ボールシート10aを支持するテーブル部11Baの耐久性能を向上できる。
【0062】
さらに、段ボールシート10aに接触して段ボールシート10aを直接的に送り出す無端ベルト152は、シート幅方向から視た場合に隙間なく設けられていることとなるので、第1実施形態と同様に段ボールシート10aに罫線が設けられている場合でも、段ボールシート10aを安定して搬送することができる。
【0063】
[3.第3実施形態]
[3−1.給紙装置の構成]
本発明の第3実施形態のシート供給装置としての給紙装置1Nについて、
図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る給紙装置1Nの模式的な要部側面図である。
なお、前記実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0064】
給紙装置1Nは、グレート11Aと、フロントガイド12と、バックストップ13と、フィードロール14,14と、給紙コンベア15Aと、グレート11Aを昇降駆動する複数の駆動装置16Aと、駆動装置16Aの作動を制御する制御装置100とを備えている。
【0065】
グレート11Aは、シート幅方向に並ぶ給紙コンベア15Aの各相互間及び両端の給紙コンベア15Aのシート幅方向両外側にそれぞれ設けられている。
各グレート11Aは、段ボールシート10aが載せられるテーブル部11Aaと、テーブル部11Aaの側面に下方に向けて取り付けられた脚部11Ab,11Acとを備える。テーブル部11Aaは、シート供給方向Aに沿って延在する一枚の板材により形成されている。
【0066】
テーブル部11Aaには、第1駆動位置P1及び第2駆動位置P2のそれぞれに、シート供給方向Aに長い長穴111がそれぞれ設けられている。また、脚部11Ab,11Acの上端部にはピン112がテーブル部11Aaに向けて突設されており、ピン112が長穴111に遊嵌されることで、テーブル部11Aaに脚部11Ab,11Acの上端部がそれぞれ連結されている。
脚部11Ab,11Acには、グレート11Aを昇降駆動する前記駆動装置16Aがそれぞれ備えられている。
【0067】
駆動装置16Aは、脚部11Ab,脚部11Acの下端に対向配置される昇降カム160と、サーボモータ19とを備える。昇降カム160はサーボモータ19により回転位相を制御される。
昇降カム160は、脚部11Ab,11Acの下端に当接可能なカム面に突出したカム山部161が形成され、カム山部162が脚部11Ab,11Acに当接する回転位相ではテーブル部11Aaを第1駆動位置P1又は第2駆動位置P2で上昇させることができ、カム山部161以外が脚部11Ab,11Acに当接する回転位相ではテーブル部11Aaを第1駆動位置P1又は第2駆動位置P2で下降させることができる。
【0068】
脚部11Ab,11Acが昇降駆動された際に、脚部11Ab,11Acが鉛直方向に沿って昇降するよう、各脚部11Ab,11Acには、脚部11Ab,11Acを前後から挟みつけるように一対の従動式のコロ113がそれぞれ設けられている。コロ113はそれぞれ図示しない装置フレームにより回転可能に支持されている。
なお、昇降カム160により本発明の動力伝達機構が構成される。
【0069】
このような構成にすることにより、制御装置100が各サーボモータ19の回転位相を個別制御することにより、脚部11Ab,11Acを個別に昇降駆動することができるので、テーブル部11Aaを、第1実施形態のテーブル部11aと同様に、
図3(a)に示すような上昇状態S1、
図3(b),(c)に示すような下降状態S2及び
図3(d)に示すような前傾状態S3とすることができる。
【0070】
なお、テーブル部11Aaが、前傾姿勢のときと水平姿勢のときとで、脚部11Ab,11Acに対するテーブル部11Aaの位置及び姿勢が変化することとなるが、脚部11Ab,11Acのピン112がテーブル部11Aaの長穴111に遊嵌されているので、このような位置及び姿勢の変化が許容される。
その他の点は第1実施形態と同様なので説明を省略する。
【0071】
[3−2.作用・効果]
本発明の第3実施形態によれば、上述のように構成されているので第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0072】
[4.第4実施形態]
[4−1.給紙装置の構成]
本発明の第4実施形態のシート供給装置としての給紙装置1Pについて、
図6を用いて説明する。
図6は、本発明の第4実施形態に係る給紙装置1Pの模式的な要部側面図である。
なお、前記実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0073】
給紙装置1Pは、グレート11Aと、フロントガイド12と、バックストップ13と、フィードロール14,14と、給紙コンベア15Aと、グレート11Aを昇降駆動する複数の駆動装置16Bと、駆動装置16Bの作動を制御する制御装置100とを備えている。
【0074】
駆動装置16Bは、脚部11Ab,11Acに個別に設けられている。
各駆動装置16Bは、脚部11Ab又は脚部11Acの後面に固定されたラックギア162と、ラックギア162と噛合するピニオンギア163と、サーボモータ19とを備える。ピニオンギア163は、図示しない装置フレームにより回転可能に支持され、サーボモータ19により回転移送を制御される。
【0075】
また、各脚部11Ab,11Acの前面には、下側に、上下に間隔をあけて一対のスライダ115が固定されている。これらの上下一対のスライダ115は、それぞれ、脚部11Ab,11Acの前方に対向配置された鉛直方向に延在するレール114に摺動可能に取り付けられている。
このような構成により、脚部11Ab,11Acが昇降駆動された際に、脚部11Ab,11Acはスライダ115を介してレール114に案内されて鉛直方向に沿って昇降する。
なお、レール114は図示しない装置フレームに支持・固定されている。
【0076】
各サーボモータ19によりピニオンギア163を個別に正方向又は逆方向に回転させることにより、ラックギア162と一体に脚部11Ab,11Acを個別に昇降できる。したがって、制御装置100が各サーボモータ19の作動を個別制御することで、脚部11Ab,11Acを個別に昇降できるので、テーブル部11Aaを第1実施形態と同様に、
図3(a)に示すような上昇状態S1、
図3(b),(c)に示すような下降状態S2及び
図3(d)に示すような前傾状態S3とすることができる。
なお、ラックギア162及びピニオンギア163により本発明の動力伝達機構が構成される。
その他の点は第3実施形態と同様なので説明を省略する。
【0077】
[4−2.作用・効果]
本発明の第4実施形態によれば、上述したように構成されているので第2実施形態及び第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0078】
[5.その他]
(1)上記の各実施形態において、テーブル部11a,11Aa上への段ボールシート10aの積載が行なわれる旨の信号が制御装置100に入力されたときには、テーブル部11a,11Aaを上昇状態S1とするようにしてもよい。このような信号は、例えば、オペレータがスイッチを押すことにより制御装置100に入力することができる。
テーブル部11a,11Aaを上昇状態S1とすることでテーブル部11a,11Aaを水平状態とすることができるので、水平状態のテーブル部11a,11Aaに段ボールシート10aを安定して積載することができ、段ボールシート10aが前後左右にずれて積載されてしまうことを抑制できる。
【0079】
(2)上記の各実施形態において、テーブル部11a,11Aa上への段ボールシート10aの積載が完了した旨の信号が入力されたときには、駆動装置16,16A,16Bによりテーブル部11a,11Aaを、一旦、前方に傾斜させるようにしてもよい。このような信号は、例えば、オペレータがスイッチを押すことにより制御装置100に入力することができる。また、テーブル部11a,11Aaを前傾状態S3とすることで前方に傾斜させるようにしてもよいし、前傾状態S3の前傾角度よりも下向き又は上向きの角度で前方に傾斜させるようにしてもよい。
テーブル部11a,11Aaを前方に傾斜させることで、積載状態の段ボールシート10aが一斉にテーブル部11a,11Aa上をスライドしてフロントガイド12に当接させ、これにより、段ボールシート10aの前端の位置を揃えることができ、製函機における段ボールシート10aの位置ずれによる不良品の発生を抑制できる。
テーブル部11a,11Aaを、一旦、前方に傾斜した姿勢とされた後、上昇状態とすることで水平姿勢とされる。このようなテーブル部11a,11Aaを、前方に傾斜した姿勢とした後に水平姿勢とする一連の動作を複数回繰り返すようにしてもよい。
【0080】
なお、テーブル部11a,11Aaを前方に傾斜した姿勢とした際、最下層の段ボールシート10a−1は、残シート群10Aの重さによりテーブル部11a,11Aaに押圧されるので、フロントガイド12の下縁から抜け出るようなことはない。
【0081】
(3)上記の各実施形態では、テーブル部11a,11Aaを、シート供給方向Aに関して一体形成されたものとしたがシート供給方向Aに関して分割してもよい。
例えば
図2,
図4〜
図6に破線で示す仕切線11dによりテーブル部11a,11Aa,11Baをシート供給方向Aに関して2分割してもよい。
図2の構成において仕切線11dを形成した場合には、前記仕切線11dを境に分離された分割体が、駆動装置16Aにより個別に昇降駆動され、段ボールシート10a−1の後端が後方の分割体を通過した後に、後方の分割体を昇降駆動して送り出し位置L0よりも高い位置とし、段ボールシート10a−1の後端が前方の分割体を通過した後に、前方の分割体を昇降駆動して送り出し位置L0よりも高い位置とされる。この構成では、各分割体は水平姿勢を保持した状態で昇降されることとなる。つまり、前記各分割体と各脚部11Aa,11Abと揺動不可に固定される。
【0082】
図4の構成において仕切線11dを形成した場合には、脚部11Bb側が脚部11Bc側と同様に構成される。すなわち、脚部11Bbが、脚部11Bc,円形穴119,ピン118,リンク部材18からなる一連の構成に置き換えられて揺動リンク17Aに連結される。
図5及び
図6の各構成において仕切線11dを形成した場合には、長穴111及びピン112は省略され、各分割体と各脚部11Aa,11Abは
図2のテーブル部11aと脚部11b,11cのように一体に構成される。
【0083】
この場合でも、テーブル部11a,11Aa,11Ba全体としては、シート供給方向Aに隙間なく延在するので、上記の各実施形態と同様に、当該隙間があった場合にシート供給方向Aに向かって形成される端面との接触により段ボールシート10a−1が傷付いてしまうことを確実に防止することができる。
なお、テーブル部11a,11Aa,11Baの分割は2分割に限定されず、テーブル部11a,11Aa,11Baをいくつに分割してもよい。
【0084】
(4)第1実施形態において、送出機構を、ホイール15を用いて構成する替りに第2実施形態〜第4実施形態のように給紙コンベア15Aにより構成してもよい。逆に、第2実施形態〜第4実施形態において、送出機構を、給紙コンベア15Aにより構成する替りにホイール15を用いて構成してもよい。
【0085】
(5)第2実施形態〜第4実施形態において、送出機構を、給紙コンベア15Aよりも短尺の給紙コンベアをシート供給方向Aに複数並べて構成してもよい。
【0086】
(6)上記の各実施形態では、本発明のシート供給装置を製函機に装備される段ボールシートの給紙装置に適用した例を説明したが、本発明のシート供給装置はこれに限定されない。本発明のシート供給装置を例えば厚紙用の給紙装置に適用してもよい。