特許第6872960号(P6872960)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872960
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】電気的接続装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/073 20060101AFI20210510BHJP
   G01R 31/26 20200101ALI20210510BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   G01R1/073 F
   G01R1/073 D
   G01R31/26 J
   H01L21/66 B
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-84468(P2017-84468)
(22)【出願日】2017年4月21日
(65)【公開番号】特開2018-179934(P2018-179934A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000153018
【氏名又は名称】株式会社日本マイクロニクス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(72)【発明者】
【氏名】林崎 孝幸
【審査官】 島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−323515(JP,A)
【文献】 実開昭63−132362(JP,U)
【文献】 実開昭60−156462(JP,U)
【文献】 特開2005−9927(JP,A)
【文献】 特開2006−164660(JP,A)
【文献】 特表2015−504164(JP,A)
【文献】 特開2014−181910(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0167022(US,A1)
【文献】 米国特許第5009613(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/073
G01R 31/26
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイド穴を有し、前記ガイド穴の延伸方向に垂直な形状が、多角形状のコーナー部をR面取りした形状であるプローブヘッドと、
前記ガイド穴を貫通した状態で前記プローブヘッドに保持されているプローブと
を備え、前記プローブの前記ガイド穴の前記コーナー部と対向する角領域に、前記プローブの軸方向に沿った切り欠きが形成されていることを特徴とする電気的接続装置。
【請求項2】
前記切り欠きが、前記軸方向に垂直な断面において前記角領域を四角形状に切り取った形状であることを特徴とする請求項1に記載の電気的接続装置。
【請求項3】
前記切り欠きが、前記軸方向に垂直な断面において前記角領域を階段形状に切り取った形状であることを特徴とする請求項1に記載の電気的接続装置。
【請求項4】
前記プローブの前記角領域を面取りして前記切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気的接続装置。
【請求項5】
前記ガイド穴の延伸方向に垂直な形状が、前記コーナー部を4つ有する四角形状に近似した形状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電気的接続装置。
【請求項6】
前記プローブが、前記プローブヘッドの内部で弾性変形によって湾曲させた状態で保持されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電気的接続装置。
【請求項7】
前記プローブヘッドが、トップ部、上部ガイド部、下部ガイド部、及びボトム部を有し、
前記トップ部、前記上部ガイド部、前記下部ガイド部、及び前記ボトム部は、それぞれ前記プローブを貫通させる前記ガイド穴を有し、
前記プローブの少なくとも前記ガイド穴の前記コーナー部と対向する前記角領域に、前記切り欠きが形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電気的接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査体の電気的特性の測定に使用される電気的接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路などの被検査体の電気的特性をウェハから分離しない状態で測定するために、被検査体に接触させるプローブを有する電気的接続装置が用いられている。プローブは、例えばプローブヘッドに形成されたガイド穴を貫通した状態で保持される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
プローブには、軸方向に垂直な断面の形状が多角形状であるものも使用される。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の測定に、軸方向に垂直な断面の形状が四角形状であるプローブが使用されている。この場合、プローブの断面の形状に合わせてプローブヘッドのガイド穴の形状も四角形状に形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−118064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
プローブヘッドに形成されるガイド穴の形状が多角形状である場合は、ガイド穴のコーナー部がR面取りされて形成されることが一般的である。このため、プローブの角領域がガイド穴のコーナー部の内壁面と接触し、プローブが摩耗したり破損したりするという問題があった。
【0006】
上記問題点に鑑み、本発明は、プローブの角領域とプローブヘッドのガイド穴の内壁面との接触に起因するプローブの摩耗や損傷が抑制された電気的接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ガイド穴を有し、ガイド穴の延伸方向に垂直な形状が、多角形状のコーナー部をR面取りした形状であるプローブヘッドと、ガイド穴を貫通した状態でプローブヘッドに保持されているプローブとを備え、プローブのガイド穴のコーナー部と対向する角領域に、プローブの軸方向に沿った切り欠きが形成されている電気的接続装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プローブの角領域とプローブヘッドのガイド穴の内壁面との接触に起因するプローブの摩耗や損傷が抑制された電気的接続装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る電気的接続装置の構成を示す模式図である。
図2】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの断面とプローブヘッドのガイド穴の形状を示す模式的な平面図である。
図3】比較例のプローブの断面とプローブヘッドのガイド穴の形状を示す模式的な平面図である。
図4】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブとプローブヘッドの例を示す模式図である。
図5】他の比較例のプローブの断面とプローブヘッドのガイド穴の形状を示す模式的な平面図である。
図6】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図であり(その1)、図6(a)は平面図、図6(b)は断面図、図6(c)は先端領域の斜視図である。
図7】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図であり(その2)、図7(a)は平面図、図7(b)は断面図、図7(c)は先端領域の斜視図である。
図8】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図であり(その3)、図8(a)は平面図、図8(b)は断面図、図8(c)は先端領域の斜視図である。
図9】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図であり(その4)、図9(a)は平面図、図9(b)は断面図、図9(c)は先端領域の斜視図である。
図10】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図であり(その5)、図10(a)は平面図、図10(b)は断面図、図10(c)は先端領域の斜視図である。
図11】本発明の実施形態に係る電気的接続装置のプローブの他の例を示す模式図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)のB−B方向に沿った断面図である。
図12】本発明の実施形態の変形例に係る電気的接続装置のプローブの断面とプローブヘッドのガイド穴の形状を示す模式的な平面図である。
図13】本発明の実施形態の他の変形例に係る電気的接続装置のプローブの断面とプローブヘッドのガイド穴の形状を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各部の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置などを下記のものに特定するものでない。
【0011】
本発明の実施形態に係る電気的接続装置1は、図1に示すように、プローブ10と、プローブ10を保持するプローブヘッド20と、プローブヘッド20が取り付けられた電極基板30とを備える。電気的接続装置1は、被検査体2の電気的特性の測定に使用される垂直動作式プローブカードであり、被検査体2の測定時にプローブ10の先端部が被検査体2の検査用パッド(図示略)と接触する。図1では、プローブ10が被検査体2に接触していない状態を示している。測定時には、例えば被検査体2を搭載したチャック3が上昇して、プローブ10の先端部が被検査体2に接触する。
【0012】
プローブヘッド20は、被検査体2に対向する第1主面201と電極基板30に対向する第2主面202との間を貫通するガイド穴200を有する。プローブ10は、ガイド穴200を貫通した状態でプローブヘッド20に保持される。
【0013】
図1に示すように、プローブヘッド20の第2主面202から突出したプローブ10の基端部が電極基板30の下面に形成された電極パッド31に接続する。電極パッド31は、電極基板30の内部に形成された電極配線(図示略)によって、電極基板30の上面に配置された接続パッド32と電気的に接続されている。接続パッド32は、図示を省略するICテスタなどの検査装置と電気的に接続される。プローブ10を介して、検査装置によって被検査体2に所定の電圧や電流が印加される。そして、被検査体2から出力される信号がプローブ10を介して検査装置に送られ、被検査体2の特性が検査される。
【0014】
プローブ10の軸方向と垂直な断面(以下において単に「断面」とおいう。)の形状は、多角形状である。ガイド穴200の延伸方向に垂直な形状(以下において、「穴形状」という。)は、プローブ10の断面の形状に対応した多角形状のコーナー部をR面取りした形状である。
【0015】
図2に、プローブ10の断面が四角形状である例を示した。プローブ10の断面の形状に対応して、ガイド穴200の穴形状は、R面取りしたコーナー部200Cを4つ有する四角形状に近似した形状である。ガイド穴200の穴形状を多角形状にする場合には、加工の問題などにより図2に示すようにガイド穴200のコーナー部200CがR面取りされるのが一般的である。例えば、一辺の長さが40μmの四角形状のガイド穴200の場合には、8μmの大きさでコーナー部200CがR面取りされる。
【0016】
図2に示すように、ガイド穴200のコーナー部200Cと対向する角領域に、プローブ10の軸方向に沿って切り欠きが形成されている。図2に示した例では、プローブ10に形成された切り欠きは、軸方向に垂直な断面において角領域を四角形状に切り取った形状である。
【0017】
ところで、プローブ10の断面の面積が大きいほど、プローブ10に流す電流の許容量が大きくなる。プローブ10の断面の面積が最大になるのは、角領域の頂点がガイド穴200の円弧の頂点に接する場合である。例えば、図3に示すように角領域に切り欠きが形成されていない比較例のプローブ10の場合に、断面の面積が最大になる。
【0018】
しかし、図3に示した状態では、プローブ10の角領域がガイド穴200の内壁面に接触するため、プローブ10が摩耗したり破損したりする。例えば、図4に示すようにプローブヘッド20の内部でプローブ10を弾性変形によって湾曲させた状態で保持している場合には、プローブ10がガイド穴200の内部で摺動するため、ガイド穴200の内壁面との接触によってプローブ10が摩耗しやすい。
【0019】
なお、図4に示したプローブヘッド20は、それぞれをプローブ10が貫通するトップ部21、上部ガイド部24、下部ガイド部25及びボトム部23を有する。トップ部21、上部ガイド部24、下部ガイド部25、及びボトム部23は、それぞれプローブ10を貫通させるガイド穴を有している。そして、プローブ10の少なくともそれぞれのガイド穴のコーナー部と対向する角領域に、切り欠きが形成されている。プローブヘッド20のトップ部21とボトム部23との間にスペーサ22が配置され、中空領域210が構成されている。そして、同一のプローブ10が通過するトップ部21のガイド穴とボトム部23のガイド穴の位置がずらして配置されている。このため、プローブ10は弾性変形によって湾曲している。
【0020】
図4に示したプローブヘッド20では、被検査体2の測定を開始する時にプローブ10の先端部が被検査体2と接触すると、中空領域210においてプローブ10が座屈する。即ち、プローブ10が撓み変形により更に大きく湾曲する。これにより、所定の圧力でプローブ10が被検査体2に接触する。プローブ10は弾性を有するため、測定が終了した後にプローブ10と被検査体2とが非接触状態になると、プローブ10は被検査体2に接触する前の形状に復帰する。
【0021】
上記のように、図4に示したプローブヘッド20に保持されるプローブ10は、被検査体2の測定を開始する時及び終了した後に、ガイド穴200の内部で摺動する。このため、図3に示した状態では、プローブ10の角領域がガイド穴200の内壁面と接触しやすい。
【0022】
一方、図5に示す比較例のように、プローブ10の断面の面積を小さくすることによって、プローブ10とガイド穴200の内壁面との接触を抑制することができる。しかし、プローブ10の断面の面積を小さくすることにより、プローブ10の電気抵抗が増大する。このため、プローブ10に流す電流の許容量が減少し、被検査体2の測定に支障が生じる場合がある。
【0023】
これに対し、図2に示したプローブ10では角領域に切り欠きが形成されているため、ガイド穴200のコーナー部200Cとプローブ10の角領域との距離が、図3の状態に比べて広くなっている。したがって、プローブ10がガイド穴200の内部で摺動する場合などでも、プローブ10がガイド穴200の内壁面と接触しない。このため、プローブ10の摩耗や破損が抑制される。更に、図5に示した比較例よりも断面の面積の減少が小さいため、プローブ10に流す電流の許容量を大きくできる。
【0024】
また、プローブ10がガイド穴200の内壁面と接触した場合でも、プローブ10の角領域に切り欠きが形成されていることにより、1つの角領域についてプローブ10の複数の箇所がガイド穴200の内壁面と接触する。このため、それぞれの接触箇所でのプローブ10がガイド穴200の内壁面と接触する圧力が低減される。したがって、プローブ10の摩耗や破損が抑制される。
【0025】
プローブ10に形成する切り欠きの大きさは、プローブ10の角領域がガイド穴200のコーナー部200Cと接触しない程度に設定することが好ましい。例えば、組み立て精度や、プローブ10の位置や形状の経時変化などを考慮して、切り欠きの大きさを設定する。また、測定時におけるプローブ10の位置や形状の変化なども考慮して、切り欠きの大きさを設定する。
【0026】
また、図4に示したプローブヘッド20に保持されるプローブ10においては、ガイド穴200の内部で摺動する際にプローブ10のガイド穴200のコーナー部200Cと近接して対向する角領域に、少なくとも切り欠きが形成されていればよい。つまり、ガイド穴200のコーナー部200Cとの距離が大きいプローブ10の角領域については、必ずしも切り欠きを形成しなくてもよい。これにより、図2に示したプローブ10の断面の面積と比較すると、コーナー部200Cと対向する角領域のすべてに切り欠きが形成されないことから、図2に示した実施例よりもプローブ10の断面の面積の減少を小さくできる。このため、プローブ10に流す電流の許容量を大きくできる。
【0027】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る電気的接続装置1によれば、プローブ10の角領域に切り欠きを形成することにより、プローブ10とガイド穴200の内壁面との接触に起因するプローブ10の摩耗や損傷を抑制することができる。更に、断面の面積の減少が小さいため、プローブ10に流す電流の許容量の減少を抑制できる。
【0028】
以下に、図6から図10を参照して、本発明の実施形態に係る電気的接続装置1のプローブ10の製造方法を説明する。なお、以下に述べるプローブ10の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることはもちろんである。図6図10において、図(a)は平面図であり、図(b)は図(a)のB−B方向に沿った断面図である。図(c)は、図(a)において破線で囲ったプローブ10の先端領域Sの斜視図である。
【0029】
先ず、図6(a)〜図6(c)に示すように、支持基板100の上面に、犠牲層110を形成する。犠牲層110は、プローブ10の外縁形状に沿った形状である。後述するように、犠牲層110に囲まれた領域にプローブ10の一部が形成される。犠牲層110には、銅メッキなどにより形成される。
【0030】
次いで、図7(a)〜図7(c)に示すように、犠牲層110の上面に、犠牲層110に囲まれた領域を埋め込むようにして、プローブ10の一部として断面がT形状の部分10aを形成する。そして、部分10aの上面に、犠牲層110に囲まれた領域と対称にプローブ10の残りの部分10bを形成する。これにより、図8(a)〜図8(c)に示すように、プローブ10が形成される。
【0031】
その後、図9(a)〜図9(c)に示すように、支持基板100から犠牲層110を除去する。更に、図10(a)〜図10(c)に示すように、支持基板100からプローブ10を剥離して、プローブ10が完成する。
【0032】
プローブ10の材料には、例えばニッケル(Ni)合金などが使用される。なお、上記ではセミアディティブ法での製造方法を説明したが、サブトラクティブ法や、若しくはその複合プロセスによってプローブ10を製造可能である。また、熱電解めっきや蒸着などのドライプロセスによってもプローブ10の製造は可能である。
【0033】
また、上記では平面視で湾曲している形状のプローブ10について、製造方法を説明した。しかし、プローブ10の形状が湾曲している場合に限られないことはもちろんであり、例えば図11に示すように、プローブ10が直線形状であってもよい。
【0034】
<変形例>
プローブ10に形成する切り欠きの形状は、任意に設定可能である。即ち、上記ではプローブ10の切り欠きが角領域を四角形状に切り取った形状である例を示したが、切り欠きが他の形状であってもよい。例えば、図12に示すように、切り欠きが、軸方向に垂直な断面において角領域を階段形状に切り取った形状であってもよい。図12に示す形状の切り欠きによれば、図2に示した形状の切り欠きに比べて、プローブ10の断面の面積を増大させることができる。そのため、プローブ10に流す電流の許容量を増加させることができる。
【0035】
或いは、図13に示すように、プローブ10の角領域を面取りして切り欠きを形成してもよい。これにより、プローブ10とガイド穴200のコーナー部200Cとの接触を抑制し、且つ、プローブ10の断面の面積の減少を抑制できる。
【0036】
(その他の実施形態)
上記のように本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0037】
例えば、上記では角領域に切り欠きを形成していない状態のプローブ10の断面が四角形状である場合を示したが、プローブ10の断面が他の多角形状であってもよい。例えば、プローブ10の断面やガイド穴200の穴形状が五角形状や六角形状の場合にも、軸方向に沿って切り欠きを角領域に形成することにより、プローブ10の摩耗や破損を抑制することができる。
【0038】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態などを含むことはもちろんである。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0039】
1…電気的接続装置
2…被検査体
10…プローブ
20…プローブヘッド
30…電極基板
200…ガイド穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13