【実施例1】
【0026】
残りの説明では、同一の構造や類似の機能を有する要素は、同じ参照によって指定される。
【0027】
軸線方向、鉛直方向、及び横断方向は、地球上の重力とは無関係に、図面の三方位「A,V,T」を参照して想定するが、これらに限るものではない。
【0028】
軸線方向「A」は、後部から前部へと向いており、ディスク12の回転軸線「B」と平行である。
【0029】
水平面は、横断方向の軸線平面として定義される。
【0030】
自動車用ディスクブレーキ10は、
図1に模式的に表される。ここで、これは「フローティングキャリパー」又は「スライディングキャリパー」ディスクブレーキとして知られているディスクブレーキ10である。
【0031】
既知の通り、ディスクブレーキは、軸線方向の回転軸線「B」の周りに回転可能に載置されたディスク12を含む。ディスク12は、自動車の(表されていない)ホイールと回転可能に一体となっている。
【0032】
ディスクブレーキ10は、車両の(表されていない)シャーシに対して固く載置された、キャップとも呼ばれる支持部14を含む。固定支持部14は、ディスク12の周縁16と重なる。
【0033】
2つの対向する後部及び前部の(内側及び外側とも呼ばれる)ブレーキパッド18は、固定支持部14内において、ディスク12の両側に、軸線方向に摺動可能に載置されている。
【0034】
後部及び前部のブレーキパッド18の両方は、固定支持部14上に配置される構造を有し、中央鉛直横断平面に関して線対称に同一である。
【0035】
今後、
図1の左側にある後部のブレーキパッド18のみを説明する。後部及び前部の方向を反転させることによって、説明は前部のブレーキパッド18に適用することが可能である。
【0036】
後部のブレーキパッド18は、摩擦ライニングの支持部である鉛直横断方向プレート19の形で存在する。後部のブレーキパッド18は前面20を有し、環状トラック形状を有するディスク12の反対側の後面22を向いている。前面20は摩擦ライニング24を担持し、その摩擦前部横断方向及び鉛直方向面25は、ディスク12の面22と協働することが可能である。
【0037】
ブレーキパッド18の対向横断方向端部のそれぞれは、側面突出部26を含み、側面突出部26は、キャップ又は固定支持部14の対応するアーム27の対応する格納部又はスライド28内に、遊びをもって摺動可能に載置される。
【0038】
各スライド28は軸線方向に配置されており、軸線A及びBに直交する鉛直横断方向面を通る断面において開いた「C」の形を有し、ブレーキパッド18の対応する側面突出部26に交差する。スライド28は、横断方向において、略鉛直・軸線方向向きの底部30によって区切られている。スライド28は、鉛直方向において、上方向が上部水平・軸線方向面33によって、下方向が下部水平・軸線方向面31によってそれぞれ区切られている。
【0039】
ここでレール32は、各側面突出部26と、対応するスライド28との間に、横断方向に介装されている。
【0040】
そのようなレールの設計は、その詳細が特許文献2に例示及び記載されている。
【0041】
各レール32は、対応するスライド28の壁部に密着嵌合する「C」断面のリーフスプリングによって形成される薄板状要素である(特に
図4を参照)。
【0042】
ここで各突出部26は、対応する格納部28内に、軸線方向に摺動して受け入れられ、対応するスプリングスチール薄板状要素32が間に介装される。
【0043】
図5及び
図6においてより詳しく示されるように、そのようなレール状の薄板状要素32は、摺動方向である軸線方向に配置され、対応する格納部28に受け入れられて係止されるC形状の断面上部452を含む。薄板状要素32は、パッドスプリング100を摺動させるための枝部108と、固定支持部14の格納部28の下面31との間に介装された、略水平方向に配置される第1摺動下翼424も含む。
【0044】
上部452は、略水平方向に配置され、ブレーキパッド18の対応する側面突出部26の上水平面と、対応する格納部28の上水平面33との間に介装される第2鉛直保持上翼425を含む。
【0045】
薄板状要素32は更に、摺動翼424を延長したもので且つ摺動翼424の平面に直交する鉛直面に延在する第3横断方向保持翼428を含む、軸線方向向きの保持下部454を含む。保持下部454は、固定支持部14のアーム27に属する横断方向再保持面420に接して配置されており、ブレーキパッド18の対応する鉛直下面37に対して横断方向の当接を形成することが可能である。
【0046】
従って、薄板状要素32は、第2鉛直保持上翼425に略平行な第1摺動下翼424を含む。
【0047】
上部425及び下部424の両水平翼は、鉛直な軸線方向向きの翼又は底部34によって互いに接続されており、翼又は底部34は、格納部28の鉛直底部30に面して配置され、且つ側面突出部26と格納部又はスライド28の鉛直底部30との間に介装されている。
【0048】
格納部28外部にある、他端の第3横断方向保持翼428は、第1摺動下翼424に略直交する。
【0049】
薄板状要素32は更に、第2鉛直保持翼425を上方向に延長したもので且つ、アーム27を補足する部品460と協働して薄板状要素32をアーム27に対して軸線方向に固定する、軸線方向固定上部458を含む。
【0050】
第1摺動下翼424は、留め舌部456を含む。留め舌部456は、
図5及び
図6に表すように、第1下翼424において切り欠かれ、下方向に突出し、格納部28の下面31と協働してこの格納部28の下面31に留められ、従って翼425と対応する対向面との間の「面同士の」接触を実現する。
【0051】
図4及び
図6に示すように、アームを補足する部品460は、軸線方向の長さが格納部28よりも短い凸状をしており、薄板状要素32の固定部458は、基本的に第4鉛直翼462を含み、第4鉛直翼462から、凸状部品460を挟持する2つのタブ464が延在しており、凸状部品460は、対向するタブ464が協働して形成する軸線方向の当接を構成する。
【0052】
レール又は薄板状要素32によって、ブレーキパッド18は、固定支持部14上を所定度合いだけ運動することが可能となる。つまり、一般的にしかし非制限的に、ブレーキ動作の間、ディスク12の回転に伴う軸線方向の摺動運動及び横断方向の摺動運動を行うことが可能となる。
【0053】
非制限的に、各側面突出部26には、特許文献3に記載され且つ代表される型の、所謂マウンティングスプリングを装着することができ、その例は
図3A、
図3B及び
図4に示される。
【0054】
図4は、マウンティングスプリングを側面突出部26に組み付け、装着された突出部を、対応するレール32に載置する様子を示す。
【0055】
図3A、
図3B及び
図4は、ブレーキパッド18を載置するための、ラジアルスプリングとも呼ばれるスプリング100を模式的に表し、レール32の有無に関わらず、固定支持部14の対応する軸線方向スライド28にブレーキパッド18を載置して案内するための、ブレーキパッド18の突出部26を装着する様子を示す。
【0056】
既知の通り、各パッドスプリング100は、対応するスライドの下水平面と協働し、且つスライド28に対向する上面に対して鉛直方向上向きに保持する突出部26の上水平面を付勢する摺動下枝部102を含む。
【0057】
図示の配置によれば、パッドスプリング100は、一般に「ヘリカルスプリング」と呼ばれており、ブレーキパッド18の突出部26の水平下面を保持する枝部104を含む。この枝部104は、突出部26を弾性的に挟んでパッドスプリング100を確実に突出部26に取り付けるようにする取付枝部又は留め部106の一部である。
【0058】
パッドスプリング100は更に、主にパッドスプリング100の弾性を確保することによって取付枝部106を摺動下枝部102に接続する湾曲枝部108を含む。
【0059】
従ってブレーキパッド18は、ディスク12の回転軸線Bと平行な軸線方向に沿って、固定支持部14内に摺動可能に載置され、動作の際に
−摩擦ライニング24の摩擦前部横断方向面25が、ディスク12の反対側の面22を保持するアクティブ前側位置と、
−ブレーキパッド18の摩擦ライニング24の摩擦前部横断方向面25が、ディスク12の対応する面22から、所定の動作遊び「J1」だけ軸線方向に離間している非アクティブ後側位置と
の間を移動する。
【0060】
ブレーキ動作の間、非アクティブ位置からアクティブ位置へのブレーキパッド18の締め付けは、ディスクブレーキ10のブレーキキャリパー36によって制御される。
【0061】
既知の通り、キャリパー36は、固定支持部14を覆うことにより固定支持部14の上を軸線方向に延在する弧状部38と、弧状部38の後端及び前端から軸線「B」まで径方向に延在する後翼40及び前翼42とを含む。
【0062】
前翼42は前部のブレーキパッド18に面して延在しており、後翼40は後部のブレーキパッド18に面して延在している。
【0063】
ここでキャリパー36は、2つの平行なガイドピン44を介して、固定支持部14に対して軸線方向に摺動可能に載置されており、ガイドピン44のそれぞれは、固定支持部14の対応する軸線方向穴45に摺動自在に受け入れられる。
【0064】
既知の通り、キャリパー36の後翼40は、少なくとも1つの軸線方向ピストン46を担持しており、軸線方向ピストン46の保持前部横断方向面は、ブレーキ動作の間、後部のブレーキパッド18の対向横断方向面と協働して軸線方向前方に付勢し、ディスク12の反対側の面22を保持する摩擦ライニング24の摩擦前部横断方向面25に軸線方向の締め付け力を加える。
【0065】
反作用によって、キャリパー36は軸線方向後方に摺動し、前翼42は前部のブレーキパッド18を対称に付勢してディスク12の反対側の面22を保持する前部のブレーキパッド18の摩擦ライニング24の摩擦後部横断方向面25を締め付ける。
【0066】
ブレーキ動作の終了時にピストン46が後部のブレーキパッド18の付勢を停止すると、ブレーキパッド18は通常、各ブレーキパッド18を各々の非アクティブ位置に「押し戻す」ディスク12の回転によって、アクティブ位置から非アクティブ位置に復帰させられる。
【0067】
しかし、ディスク12によって加えられる斥力は、ブレーキパッド18のそれぞれを各々の非アクティブ位置に押し戻すのに十分でない場合もあることが指摘されている。従ってブレーキパッド18の摩擦ライニング24はディスク12を擦り続けるが、キャリパー36によるブレーキパッドの摩擦ライニングを締め付ける動作は行われない。
【0068】
ブレーキ動作の終了時に各ブレーキパッド18が確実に非アクティブ位置に戻るように、ディスクブレーキ10には、ブレーキパッド18をその非アクティブ位置に弾性的に復帰させるための手段が装着されている。これらの弾性復帰手段は、ブレーキパッド18と固定支持部14との間に介装された弾性復帰スプリングとして作られている。
【0069】
ディスクブレーキ10は、非制限的な例として、「スペーサー」スプリングとも呼ばれる4つの弾性復帰スプリング48を含み、弾性復帰スプリング48のそれぞれは、ここでは非制限的な例として、固定支持部14のアーム27と、ブレーキパッド18の対応する側面突出部26との間に配置されている。
【0070】
従って、後部又は前部のブレーキパッド18は、ここでは2つの弾性復帰スプリング48と対応しており、弾性復帰スプリング48のそれぞれは、直接的又は間接的に、摩擦ライニング・キャリア・プレート19と協働する。
【0071】
非制限的には、4つの弾性復帰スプリング48は概略的な設計が等しく、固定支持部14内に同じようにして配置されている。従って後部のブレーキパッド18のこれらの弾性復帰スプリング48のうちの1つの設計原則は、本明細書に詳細に記載されるであろう。
【0072】
弾性復帰スプリング48は、例えば幅が鉛直方向に延びる矩形断面を持ち、例えば一定厚さのステンレス鋼板に対して切削、絞り及び折曲を行うことによって作られる鋼製の金属帯の形で存在する。
【0073】
特に
図7を参照して、弾性復帰スプリング48は、スプリング48を固定支持部14に取り付けるためのタブ52の形で一般的に存在する、所謂取付第1部分50を含み、取付第1部分50は第1剛性枝部B1の端部に接続されており、且つ固定支持部14の対応する部分に、例えば加締めによって取り付けるべき直交平面内に延在している。
【0074】
弾性復帰スプリング48は、軸線方向B1に配置された第1直線状枝部から、他の3つの直線状剛性枝部B2,B3,B4へと連続的に延在している。
【0075】
第1枝部B1は、基端部が屈曲部54に接続されており、対して先端部は、スライド28の軸線方向外側に位置し、第2剛性枝部B2に接続されている。
【0076】
第2剛性枝部B2は、第1可変形折曲部P1を介して第1剛性枝部B1に接続されている。
【0077】
第1枝部B1と同様に、第2剛性枝部B2は、第1剛性枝部B1の延長線上において帯状となっている。
【0078】
第1屈曲形状折曲部P1が可塑的に変形可能な領域を構成するために、この部分は、ここでは矩形の貫通孔である窓部又は内腔F1によって、ここでは機械的に弱くしている。
【0079】
同様にして、第3剛性枝部B3は、第2の可塑的に変形可能な折曲部P2を介して第2剛性枝部B2に接続されている。
【0080】
第2折曲部P2は、窓部F2を含む金属帯の屈曲部である。
【0081】
最後に、第4枝部B4は、第2の可塑的に変形可能な折曲部P3を介して第3剛性枝部B3に接続されている。
【0082】
第3の折曲部P3は、窓部F1及びF2に類似した窓部F3を含む。
【0083】
第4剛性枝部B4は直線状であり、第1剛性枝部B1と略平行な軸線方向を持ち、ここでは対応するブレーキパッド18に直接接続するようにした前方自由端部から延在している。
【0084】
ここで前方自由端部は、枝部Biを構成する帯部を延長することで作られる。
【0085】
図1又は
図7に示す設計によれば、弾性復帰スプリング48の前方自由端部は、アクティブタブ62として形作られており、アクティブタブ62は直角に屈曲されて、摩擦ライニング・キャリア・プレート(
図1)と対向する部分に直接作用するか、又はブレーキパッド18(
図7)の、例えばその摩擦ライニング・キャリア・プレート19の対応する部分に直接取り付けられる。
【0086】
図では、弾性復帰スプリング48は、折曲部Piに可塑変形が生じる以前の初期の「新品」状態で表される。
【0087】
この新品又は初期状態において、第1枝部B1及び第4剛性枝部B4は、互いに略平行であり、且つ、横断方向に互いに離間して軸線方向に配置される。
【0088】
図示されてはいないが、弾性復帰スプリング48が最大限に可塑変形した状態において、第1及び第4剛性枝部B1,B4は、常に略平行で、略等距離に互いに離間して軸線方向に配置されており、対して3つの折曲部Piは可塑的に変形している。
【0089】
例として、金属帯の厚さは0.5〜0.8mmであり、材料は、X2CrNbCu21という名称又は304L(X2CrNi18−9/X2CrNi19−11)という名称のステンレス鋼である。
【0090】
例として、最大摩耗「J2」に対応する最大の運動は、約14mmに等しい。
【0091】
ブレーキパッド18がピストン46によってアクティブ位置にまで付勢されると、先ず所定の動作遊び「J1」に対応する経路を移動する。
【0092】
この移動の第1の部分の間、ブレーキパッド18は、固定支持部14に取り付けられた取付部50と、ブレーキパッド18に接続された枝部B4との間で弾性復帰スプリング48を弾性的に伸張させるようにして、弾性復帰スプリング48の枝部B4を駆動する。
【0093】
弾性復帰スプリング48の弾性変形可能部品は、そのようにして最大伸張状態に達する。
【0094】
折曲部Piは、最初は弾性的に、次に可塑的に変形する。
【0095】
ブレーキパッド18の摩擦ライニング24の前部横断方向面は、ディスク12の対応する面又は環状トラックに対して、摩耗遊び「J2」と等しい距離だけ更に離間している。ブレーキパッド18は、アクティブ位置への軸線方向の移動の際に担持する。
【0096】
この第2の移動の際、弾性変形可能部品は「弾性的に」変形できないため、締め付け力は、弾性復帰スプリング48の可塑的に変形可能な折曲部Piに伝達される。
【0097】
折曲部Piはその後可塑的に変形し、可塑的に変形可能な部品の弾性変形は、その可塑変形と比較して無視できる。
【0098】
ブレーキ動作が終了すると、ブレーキパッド18は、待機状態を再開する弾性変形可能部品によって、非アクティブ位置まで復帰する。
【0099】
従ってブレーキパッド18は、単一の所定の動作遊び「J1」と等しい距離だけディスク12から再び離間し、摩耗遊び「J2」は、可塑的に変形可能な折曲部Piの可塑変形によって吸収される。
【0100】
従って弾性復帰スプリング48によって、ブレーキパッド18はその非アクティブ位置への復帰を確実にする。
【0101】
更に、可塑的に変形可能な折曲部Piを配置することにより、ブレーキパッド18をそのアクティブ位置にまで作動させるピストン46によって加えられる締め付け力が大きくなりすぎることが回避される。
【0102】
更に、非アクティブ位置のブレーキパッド18とディスク12との間に一定の動作遊び「J1」を保つことによって、ブレーキ系統の応答時間が、摩擦ライニング24の摩耗に関わらず一定のままとなる。
【0103】
摩擦ライニングが最大限まで摩耗した際に、弾性復帰スプリング48は可塑的に変形しており、使用済みブレーキパッド18と同様に交換されなければならない。
【0104】
図1及び
図7に模式的に示される2つの設計によれば、弾性復帰スプリングは、ブレーキパッドに作用するための、特にライニング・キャリア・プレート19に作用するためのアクティブタブ62を一体に含む。
【0105】
これより、弾性復帰スプリング48が、固定支持部14のアームに対して、つまりアーム27に装着するレール32に対して接続されて間接的に取り付けられる、本発明に係る設計原則を説明する。
【0106】
より詳細には、弾性復帰スプリング48を固定支持部14に取り付けるための部分50は、ブレーキパッド18の摺動方向に平行な方向に沿って軸線方向前方に延在する取付タブ52を含み、一方このスプリングに対応するレール32の鉛直翼34は、軸線方向後方に延在する取付舌部466を含む。取付タブ52及び取付舌部466は、軸線方向に沿った弾性ソケット接続によって両構成部品を組み付けることができる相補的な形状を持った相補協働接続手段を含む。
【0107】
図8及び
図9を参照すると、取付タブ52及び取付舌部の両方は、鉛直方向及び軸線方向の平面帯状となっている。
【0108】
取付舌部466は鉛直翼34を延長した先に延在し、取付タブ52は接続枝部B4を延長した先に延在する。
【0109】
組付位置において、取付舌部466と取付タブ52とは、その面同士が隣接している(
図10参照)。
【0110】
相補接続手段は更に、取付タブ52によって担持される、軸線方向平面に直交する横断方向の指部72を含む。
【0111】
このために、取付タブ52は、取付舌部466を軸線方向に受け入れるクランプの形状を有する。
【0112】
クランプは、取付タブ52を構成する帯部と、取付タブの対向面53に向かう横向きに配置された指部72を担持する平行刃68とから成る。
【0113】
刃68は、取付タブ52における押し出しによって作られ、取付タブ52及び刃68の対向面を隔てる横断方向距離は、取付舌部466の厚さと略等しい。
【0114】
指部72を受け入れるために、取付舌部466は、指部72が嵌合する凹部を構成する切欠部468を含む。
【0115】
取付タブ52は、レール32の上水平翼425の一部と協働する弾性復帰スプリング48を安定させるためのタブ212を含む。
【0116】
安定化タブ212は、直角に折曲した屈曲部213によって、取付タブ52の軸線方向向きの上端部208から横断方向且つ水平に延在する。
【0117】
レール32の上水平翼425は、この水平翼425の水平面において軸線方向後方に延在する安定化舌部470を含み、安定化タブ212は、安定化舌部470の上面472を、その下面215を介して鉛直方向に保持する。
【0118】
弾性復帰スプリング48の取付タブ52は、当接タブ202を含み、当接タブ202は、レール32の対向当接面474に対して軸線方向前方に接することで、弾性復帰スプリング48がブレーキパッド18の軸線方向運動に対応する方向に沿ってアクティブブレーキ位置まで軸線方向に摺動するのを阻害する。
【0119】
当接タブ202は、取付タブ52の軸線方向向きの端部208から延在している。折曲した屈曲部203によって、当接タブは鉛直軸線方向平面において延在し、その前方鉛直端部205は、当接面474を構成する対向水平端部と協働することが可能である。
【0120】
レール32上のスプリング48の載置位置及び組付位置において、弾性復帰スプリング48はレール32と協働するだけであり、アーム27と接したり保持したりすることはない。
【0121】
2つの構成部品を組み付けると、つまり軸線方向の相対的な運動によって弾性復帰スプリング48が対応するレール32と噛み合うと、相補的な形状を持つ相補協働接続手段は、弾性ソケット接続によって協働する。
【0122】
これにより、
図10に示す状態となる。
【0123】
2つの動作領域が、従来技術に係るレールに加えられる。第1のクランプ及び舌形状の領域によって、弾性復帰スプリングは取付舌部466に「挟持」され、従って第1設置状態となりその「作動」待ちを行う。
【0124】
第2領域212〜202によって、先ず弾性復帰スプリング48を径方向に維持することが可能となり、その後ディスクブレーキの動作フェーズの間、並行及び回転停止を行う。回転については、第1領域によって接線方向における力の回復が可能となる。
【0125】
非制限的な例として、ここではアクティブタブ62は、パッドスプリング100の枝部と協働するような形状を、つまりライニング・キャリア・プレート19に間接的に作用する形状をしている。
【0126】
取付部分50及びレール32の設計上、ブレーキパッド18に装着した両スプリング48及び固定支持部14の2つの対向するアームに装着した両レールは、同一のものではなく且つ交換することができないが、対応する2つ一組のスプリング48と、対応する2つ一組のレール32をそれぞれ構成し、前部及び/又は後部のブレーキパッドと共に一対となっており、その設計は中央鉛直軸線方向平面に対して対称となっている。
【0127】
本発明は上で記載した実施例に限定されない。特に、取付タブ52と取付舌部との間に簡単な構造をもつ、機能的機械的に逆のものを設計することが可能である。
【0128】
使用済みのブレーキパッド18一式を交換するアセンブリやキットは、各ブレーキパッドについて、対応するブレーキパッドと対になる一対の弾性復帰スプリング48が装着された、実際の新しいブレーキパッド18を含む。
【0129】
ブレーキパッドが、パッドマウンティングスプリング100が装着された型のものである場合、交換キットは、各ブレーキパッドについて、その2つのパッドスプリング100が装着された新たなパッドを含み、2つのパッドスプリング100のそれぞれは、径方向突出部26のうちの1つのためのものである。