特許第6873068号(P6873068)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873068
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】収納ケース
(51)【国際特許分類】
   A47B 67/04 20060101AFI20210510BHJP
   A47B 83/00 20060101ALI20210510BHJP
   A47B 61/00 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   A47B67/04 Z
   A47B83/00
   A47B61/00 503H
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-14876(P2018-14876)
(22)【出願日】2018年1月31日
(65)【公開番号】特開2019-130036(P2019-130036A)
(43)【公開日】2019年8月8日
【審査請求日】2019年12月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】518057114
【氏名又は名称】グリーンパル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(74)【代理人】
【識別番号】100201237
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 将太郎
(72)【発明者】
【氏名】韮沢 昇
【審査官】 七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−197434(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3139279(JP,U)
【文献】 米国特許第05865517(US,A)
【文献】 登録実用新案第3110836(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 61/00
A47B 83/00
A47B 88/00−88/994
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面開放部を有する箱型の外ケース内に、前記前面開放部を介して引出し容器が引出し入れ自在に装着され、前記外ケースに脚部が垂設されている収納ケースにおいて、前記脚部に、前記外ケースを下記構造のハンガースタンドの底部に載置した場合、前記底部の下方に配置されて前記外ケース後部の上動を阻止する係止部が着脱自在に設けられていることを特徴とする収納ケース。

上部に支柱が立設する左右一対のスタンド脚と、この左右一対のスタンド脚間に架設される連結桟とから成る底部を備えたハンガースタンド。
【請求項2】
前面開放部を有する箱型の外ケース内に、前記前面開放部を介して引出し容器が引出し入れ自在に装着され、前記外ケースに脚部が垂設されている収納ケースにおいて、前記脚部には、前記外ケースを下記構造のハンガースタンドの底部に載置した場合、前記底部の下方に配置されて前記外ケース後部の上動を阻止する係止部が設けられており、前記脚部には差込み孔が設けられ、この差込み孔に前記係止部を差込むことで前記脚部に該係止部が取付けられていることを特徴とする収納ケース。

上部に支柱が立設する左右一対のスタンド脚と、この左右一対のスタンド脚間に架設される連結桟とから成る底部を備えたハンガースタンド。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記ハンガースタンドの底部の前記連結桟上に前記外ケースを載置した場合、この連結桟の下方に前記係止部が配置され、この連結桟に前記係止部が下方から係脱自在に係止することで前記外ケース後部の上動が阻止されるように構成されていることを特徴とする収納ケース。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記連結桟は前記左右一対のスタンド脚間に所定間隔を置いて2本架設され、また、前記脚部は、前記外ケースの前部と後部に垂設され、この外ケースを前記ハンガースタンドの前記連結桟上に載置した場合、この前後の脚部がハンガースタンドの前記連結桟を跨ぐようにして配設可能に構成され、この外ケースの後部に垂設されている脚部に、前記係止部が設けられていることを特徴とする収納ケース。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記係止部は、前記外ケースの後部に垂設されている前記脚部に水平に突設され、前記外ケースを前記ハンガースタンドの前記連結桟に載置した場合、この水平突設する係止部が前記ハンガースタンドの前記連結桟の下方に配置るように構成され、前記ハンガースタンドの前記連結桟に載置されている前記外ケースを該連結桟に対し後方スライド移動させると、前記係止部が前記ハンガースタンドの前記連結桟の下方か脱し前記外ケース後部の上動可能となるように構成されていることを特徴とする収納ケース。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記脚部は、前記外ケースの前部の左右及び後部の左右に垂設され、前記係止部は前記後部の左右の脚部に設けられていることを特徴とする収納ケース。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記脚部に、キャスターを取付可能なキャスター取付部が設けられていることを特徴とする収納ケース。
【請求項8】
請求項1〜7いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記脚部は、前記外ケースに対し着脱自在に設けられていることを特徴とする収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、衣類等を整理収納するのに便利な引出し式収納ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の引出し式収納ケースとして、前面開放部を有する箱型の合成樹脂製外ケース内に、前記前面開放部より合成樹脂製の引出し容器を引出し入れ自在に装着して成るものが実施されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、この種の引出し式収納ケースには、より家具らしい体裁の演出をねらって底部四隅に脚部を有する造形のものも実施されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−16034号公報
【特許文献2】意匠登録第1163472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、従来から、例えば特許文献2に示すような形態の衣服掛け(ハンガースタンド)が実施されている。
【0006】
このようなハンガースタンドは、掛けた衣服の下方のスタンド底部上に空間が生じるので、この空間を有効利用すべくスタンド底部上に、上記したような合成樹脂製の引出し式収納ケースが載置されて使用されることがある。
【0007】
ところが、上記のように引出し式収納ケースをハンガースタンドと併用した場合、収納物が収納された引出し容器を前方へ引出すと、引出した引出し容器が重いために外ケースの後部が上動するように収納ケースが傾いてしまって、引出し入れ作業をスムーズに行えなくなってしまうことがあった。
【0008】
本発明は、このような従来の収納ケースのハンガースタンド併用時の問題点に注目し、これを解決するためのもので、脚付の収納ケースの脚部に簡単な改良を施すことで、引出し容器を引出してもハンガースタンドの底部に対して外ケースが傾くことなく、引出し入れ操作をスムーズに行うことができる収納ケースを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0010】
前面開放部を有する箱型の外ケース1内に、前記前面開放部を介して引出し容器2が引出し入れ自在に装着され、前記外ケース1に脚部3が垂設されている収納ケースAにおいて、前記脚部3に、前記外ケース1を下記構造のハンガースタンド4の底部5に載置した場合、前記底部5の下方に配置されて前記外ケース1後部の上動を阻止する係止部6が着脱自在に設けられていることを特徴とする収納ケースに係るものである。

上部に支柱7が立設する左右一対のスタンド脚8と、この左右一対のスタンド脚8間に架設される連結桟9とから成る底部5を備えたハンガースタンド4。
【0011】
また、前面開放部を有する箱型の外ケース1内に、前記前面開放部を介して引出し容器2が引出し入れ自在に装着され、前記外ケース1に脚部3が垂設されている収納ケースAにおいて、前記脚部3には、前記外ケース1を下記構造のハンガースタンド4の底部5に載置した場合、前記底部5の下方に配置されて前記外ケース1後部の上動を阻止する係止部6が設けられており、前記脚部3には差込み孔10が設けられ、この差込み孔10に前記係止部6を差込むことで前記脚部3に該係止部6が取付けられていることを特徴とする収納ケースに係るものである。

上部に支柱7が立設する左右一対のスタンド脚8と、この左右一対のスタンド脚8間に架設される連結桟9とから成る底部5を備えたハンガースタンド4。
【0012】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記ハンガースタンド4の底部5の前記連結桟9上に前記外ケース1を載置した場合、この連結桟9の下方に前記係止部6が配置され、この連結桟9に前記係止部6が下方から係脱自在に係止することで前記外ケース1後部の上動が阻止されるように構成されていることを特徴とする収納ケースに係るものである。
【0013】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記連結桟9は前記左右一対のスタンド脚8間に所定間隔を置いて2本架設され、また、前記脚部3は、前記外ケース1の前部と後部に垂設され、この外ケース1を前記ハンガースタンド4の前記連結桟9上に載置した場合、この前後の脚部3がハンガースタンド4の前記連結桟9を跨ぐようにして配設可能に構成され、この外ケース1の後部に垂設されている脚部3に、前記係止部6が設けられていることを特徴とする収納ケースに係るものである。
【0014】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記係止部6は、前記外ケース1の後部に垂設されている前記脚部3に水平に突設され、前記外ケース1を前記ハンガースタンド4の前記連結桟9に載置した場合、この水平突設する係止部6が前記ハンガースタンド4の前記連結桟9の下方に配置るように構成され、前記ハンガースタンド4の前記連結桟9に載置されている前記外ケース1を該連結桟9に対し後方スライド移動させると、前記係止部6が前記ハンガースタンド4の前記連結桟9の下方か脱し前記外ケース1後部の上動可能となるように構成されていることを特徴とする収納ケースに係るものである。
【0015】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記脚部3は、前記外ケース1の前部の左右及び後部の左右に垂設され、前記係止部6は前記後部の左右の脚部3に設けられていることを特徴とする収納ケースに係るものである。
【0016】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記脚部3に、キャスター11を取付可能なキャスター取付部12が設けられていることを特徴とする収納ケースに係るものである。
【0017】
また、請求項1〜7いずれか1項に記載の収納ケースにおいて、前記脚部3は、前記外ケース1に対し着脱自在に設けられていることを特徴とする収納ケースに係るものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上述のように構成したから、ハンガースタンドの底部に載置してハンガースタンドと併用した場合に、係止部がハンガースタンドの底部の下方に配置されることで引出し容器引出し時に外ケース後部の上動を阻止でき(外ケースの傾きを防止でき)、従ってこの引出し容器の引出し入れ操作をスムーズに行うことができ、しかも本発明は、既存の脚付収納ケースの脚部に、係止部を設けるだけの簡単な構造変更を施すことで設計実現可能であるなど、極めて実用性に優れた収納ケースとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施例をハンガースタンドと併用した使用状態を示す概略説明斜視図である。
図2】本実施例を示す、脚部を分解した状態の概略説明斜視図である。
図3】本実施例の脚部を示す、キャスターが取付けられ係止部が分解された状態の斜視図である。
図4】本実施例の脚部を示す、キャスターと係止部とが取付けられた状態の側断面図である。
図5】本実施例の脚部を示す、係止部が取付けられた状態の平面図である。
図6】本実施例の外ケースに対する脚部の取付構造を示す部分拡大説明正断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0021】
本発明の収納ケースAを、ハンガースタンド4の底部5に載置して使用した場合に、外ケース1の脚部3に設けられている係止部6が前記底部5の下方に配置される。そのため、外ケース1から引出し容器2を引出した際にこの引出し容器2が重くて外ケース1が前下がりに傾こうとしても、前記係止部6によって外ケース1後部の上動が阻止される。
【0022】
尚、この係止部6は、前記底部5の下方に配置された際に底部5に係止する構成でも良いし、底部5の下方に配置されただけでは底部に係止せず、外ケース1後部が少し持ち上がった際に底部5に係止する構成でも良い。
【0023】
従って、引出し容器2の引出し時に外ケース1の傾きが防止されるので、この引出し入れ操作がスムーズに行われることとなる。
【0024】
また、本発明は、既存の脚付収納ケースAの脚部3に、係止部6を設けるだけの簡単な構造変更を施すことで設計実現可能である。
【実施例】
【0025】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0026】
本実施例の収納ケースAは、前面開放部(図示省略)を有する箱型の外ケース1内に、前記前面開放部を介して引出し容器2が引出し入れ自在に装着されている。
【0027】
具体的には、外ケース1は、合成樹脂製であって、左右一対の方形状側板13と、この左右の側板13の上端部間に架設させる方形状天板14と、左右の側板13の下端間に架設される方形枠状底フレーム15と、左右の側板13の後端部間に架設される方形状後板(図示省略)とから成る前面開放形の箱形ケースに構成されている(図1図2参照)。
【0028】
引出し容器2は、合成樹脂製であって、詳しい図示は省略しているが前板16の上下部に取手17を具備する上部開口形の箱形容器に構成されていて、前記外ケース1内に前方へ引出し入れ自在に収納装着されている。
【0029】
尚、図面は、引出し容器2が一段の収納ケースAを図示しているが、引出し容器2が上下多段に設けられている収納ケースAにも、本発明は適用可能である。
【0030】
また、本実施例の収納ケースAは、前記外ケース1の底部四隅に脚部3が垂設されていて、この底部四隅の脚部3を介して床面等に設置されるように構成されている。
【0031】
具体的には、脚部3は合成樹脂製であって、外ケース1の前記底フレーム15に対し着脱自在に設けられている。即ち、この脚部3が不要な場合には、この脚部3を外ケース1から取り外して使用することも可能に構成されている。
【0032】
また、この脚部3は、やや縦長形状であって、前後方向に長さを有する平面視長方形の角筒状ブロックに構成(一体成形)されており、上部角筒部が、前記底フレーム15の底部四隅に設けられている(一体形成されている)取付孔18に着脱自在に差込み取付可能な差込み部19として構成され、下部には、床面等に載置するための載置面部20が垂下突設され(一体成形され)ている(図3図4参照)。
【0033】
また、この脚部3の外フレーム1(底フレーム15の取付孔18)に対する着脱自在な取付構造について説明すると、図3に示すように、前記差込み部18の平面視長手方向の側面部に縦長の帯板状可動部21が縦長の切り込み22(スリット)を介して切り出され、この可動部21を手の指で脚部3の内方へ押し込むと、可動部21が脚部3内側へ弾性変形可能に構成されている(図6参照)。
【0034】
また、図3に示すように、この可動部21の上部には、係合孔23が設けられ、一方、図6に示すように、前記差込み部19を前記取付孔18に差込んだ際にこの係合孔23に係合係止する係合突起24が、取付孔18の内面に設けられている。
【0035】
また、この係合突起24は、下側が傾斜面に形成されていて、脚部3(の差込み部19)を取付孔18に差込むと、差込み量が多く(深く)なるにしたがい係合突起24の下方の傾斜面に沿って可動部21が内方へと弾性変形し、係合孔23位置が係止突起24に至った際に可動部23の復帰弾性により係合孔23に係止突起24がパチンと係合係止して、脚部3が取付孔18(外ケース1の底フレーム15)に対し抜止状態で取付けられるように構成されている。図中符号29は差込み部19を取付孔18に差込んだ際に取付孔18の孔縁部に接して脚部3を位置決めする位置決めリブである。
【0036】
また、外ケース1(底フレーム18)に取付けられている脚部3の可動部21を内側へ押し込むと、係合孔23が係止突起24から係脱して脚部3を取付孔18から抜脱可能(脚部3を外ケース1から取り外し可能となるように構成されている。
【0037】
また、図3に示すように、可動部21の外面部には、この可動部21を弾性変形させる際の押し操作の位置目安となり、且つ押し操作時に指が滑らないようにするための指当て凹部25が設けられている。
【0038】
尚、可動部21に係合突起24が設けられ、取付孔18に係合孔23が設けられている構成が採用されていても良い。
【0039】
本実施例は、前記脚部3に、前記外ケース1をハンガースタンド4の底部5に載置した際にこの底部5の下方に配置されて、この底部5に下方から係脱自在に係止することで外ケース1後部の上動を阻止する係止部6が設けられている。即ち、本実施例の収納ケースAをハンガースタンド4の底部5に載置して使用する場合に、外ケース1の脚部3に設けられている係止部6を底部5の下方に配置すると、外ケース1から引出し容器2を引出した際に、たとえこの引出し容器2が重くて外ケース1が前下がりに傾こうとしても、前記係止部6によって外ケース1後部の上動が阻止されて、この引出し容器2の引出し入れ操作がスムーズに行われるように構成されている。
【0040】
ここで、本実施例のハンガースタンド4について説明すると、図1に示すように、上部に支柱7が立設し下部に移動用のキャスター30を有する左右一対のスタンド脚8と、この左右一対のスタンド脚8の前後間に架設される二本の連結桟9とから成る前記底部5を備え、前記左右の支柱の上端部間に、ハンガーを掛止可能な掛止バー(図示省略)が架設されて成るものが採用されている。図中符号30はハンガースタント4の移動用キャスターである。
【0041】
また、本実施例の収納ケースAは、この外ケース1の底フレーム15を前記ハンガースタンド4の底部5の前後二本の連結桟9上に載置した際に、前部左右の脚部3と後部左右の脚部3とが前後二本の連結桟9を跨ぐようにして配設されるように収納ケースA(外ケース1)の前後幅寸法並びに脚部3の外ケース1(の底フレーム15)への取付可能位置が設定構成されている。
【0042】
即ち、本実施例の収納ケースAをハンガースタンド4の底部5の連結桟9に載置した際に、この連結桟9に対し収納ケースAが前後に動いても、この連結桟9を跨いだ前後の脚部3が連結桟9に接触することによってそれ以上の移動が阻止されて、この連結桟9(底部5)上からの落下が防止されるように構成されている。
【0043】
本実施例の係止部6は、この外ケース1(の底フレーム15)の後部左右に垂設されている脚部3に設けられている。
【0044】
具体的には、本実施例の係止部6は、合成樹脂製の帯板状体で構成され、前記外ケース1の後部左右に垂設されている前記脚部3に前方に向けて水平に突設されていて、外ケース1を前記ハンガースタンド4の底部5(連結桟9)に載置した際に、この水平突設する係止部6をハンガースタンド4の底部5の下方に配置し得るように構成されていると共に、ハンガースタンド4の底部5に載置されている外ケース1をこの底部5に対し後方へ水平スライド移動させると、係止部6がハンガースタンド4の底部5の下方位置から後方へ離れて外ケース1(収納ケースA)をハンガースタンド4の底部5に対し上動可能(持ち運び可能)となるように構成されている。
【0045】
また、この係止部6は、前記脚部3に着脱自在に設けられている。
【0046】
更に詳しくは、図3図4に示すように、前記脚部3の前面部と後面部とに水平横長スリット状の差込み孔10が設けられ(一体成形され)、この差込み孔10に前記係止部6を差込むことで脚部3に係止部6が取付けられている。図面は、係止部6が脚部3前面部の差込み孔10に取付けられて脚部3の前方に突設されている場合を示しているが、係止部6を脚部3後面部の差込み孔10に取付けて脚部3の後方に突設させた状態で使用することも可能に構成されている。また、図面は、収納ケースAの後部の脚部3に係止部6を設けた場合を示しているが、収納ケースAの前部の脚部3に係止部6を設けても良い。
【0047】
また、この係止部6の脚部3(の差込み孔10)への着脱構造は、脚部3の内部に、前記載置面部20から円筒状に立設する取付筒12が設けられ(一体成形され)、一方、係止部6は、その差込み先端部が二股形状に形成されていると共に、この二股先端部の対向内側縁が、先端側はストレート縁が前記取付筒12の外径幅寸法よりやや狭い対向幅をもって対設する圧接縁部26に形成され、この圧接縁部26より基端側が前記取付筒12の外形と略合致する円弧縁が対設する嵌着縁部27に形成されていて、この二股先端部を前記差込み孔10から脚部3内に差込み、前記圧接縁部26が取付筒12の外周面に圧接することによる差込み抵抗に抗して更に奥まで係止部6を差込むと、二股先端部が弾性変形して圧接縁部26間が拡大し、やがて取付筒12が嵌着縁部27にパチンと嵌着されて、係止部6が脚部3に抜止状態で取付けられ(図5参照)、この取付状態から係止部6を強い力で取り外し方向に引っ張ると、圧接縁部26間が拡大するように二股先端部が弾性変形して脚部3から係止部6が取外されるように構成されている。
【0048】
従って、ハンガースタンド4と併用しない場合には、係止部6を邪魔にならないように取外しておくことが可能に構成されている。
【0049】
本実施例は、前記脚部3に、キャスター11を取付可能なキャスター取付部12が設けられている。
【0050】
具体的には、前記取付筒12の内孔が前記載置面部20を貫通するように形成されていて、この取付筒12が前記キャスター取付部12として構成されており、このキャスター取付部12に脚部3の(載置面部20の)下方からキャスター11の取付軸部28を差込み装着することで、脚部3にキャスター11を取付可能に構成されている。
【0051】
また、本実施例では、脚部3にキャスター11を取付けた状態で収納ケースAをハンガースタンド4の連結桟9上に載置すると、このキャスター11も床面等に接地するように脚部3の高さ寸法や採用するキャスター11の大きさ等が設定構成されており、このハンガースタンド4移動の際に連結桟9上に載置した収納ケースAもキャスター11を介して一緒に簡単に移動可能に構成されている。
【0052】
尚、本発明は、本施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0053】
1 外ケース
2 引出し容器
3 脚部
4 ハンガースタンド
5 底部
6 係止部
7 支柱
8 スタンド脚
9 連結桟
10 差込み孔
11 キャスター
12 キャスター取付部
A 収納ケース
図1
図2
図3
図4
図5
図6