【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、独立請求項の主題により解決され、更なる実施態様は従属請求項に含まれている。
【0010】
本発明の以下に記載される態様は、装置、システム、方法、コンピュータプログラム要素及びコンピュータ読取可能な媒体にも当てはまることに注意されたい。
【0011】
本発明の第1態様によれば、大動脈弁介入治療を支援するための装置は、入力インターフェース及び処理ユニットを有する。前記入力インターフェースは、i)心臓の大動脈弁のX線画像を表す画像データ信号g及びii)前記心臓の拍動を示す時間的に変化する体表面信号bを受信するように構成される。前記処理ユニットは、前記大動脈弁の開状態を前記体表面信号bに基づいて決定すると共に、前記大動脈弁の前記決定された開状態の間において該大動脈弁を開いているとして通知(伝達)するための表示信号成分を生成し、且つ、前記X線画像及び前記表示信号成分を有した表示画像を表す表示信号を生成するように構成される。
【0012】
結果として、上記表示画像は、有利にも、少なくとも当該大動脈弁の開状態の間において該大動脈弁を開いているとして表す表示を示す。
【0013】
一実施態様において、上記表示画像は、当該大動脈弁の少なくとも一部及び該大動脈弁を開いているとして表す表示のオーバーレイを示すことができる。該表示画像は、大動脈弁を開状態の間に通過するようカテーテルを前進させるための正しい期間を選択する際に医師を支援することができる。
【0014】
更なる結果として、大動脈弁の開状態に関する表示を有した上記表示画像を示すことは、大動脈弁の弁膜(leaflets)に対する損傷のリスクを低減することができる。
【0015】
本発明の前後関係において、大動脈弁の“開状態”とは、該大動脈弁がガイドワイヤ又はカテーテル等の介入装置の通過を可能にする程十分に開いている状態を指すと理解される。例えば、大動脈弁は、該大動脈弁の断面の少なくとも70%が斯様な装置を自由に通過させるものである場合に、開状態にある。
【0016】
以下において、“カテーテル”なる用語は、従って、大動脈弁を通過することを要する、実際のカテーテルのみならず例えばガイドワイヤをも含む如何なる介入装置も指すことができる。
【0017】
一例において、前記大動脈弁画像とは、心臓の大動脈弁の少なくとも一部のX線画像を指す。一例において、前記画像データ信号はX線画像データ信号に関するものである。該画像データ信号は、X線撮像ユニットのX線検出器により供給することができる。
【0018】
一例において、前記体表面信号は、人体の該人体の表面において検出される信号に関するものである。該体表面信号は、好ましくは、非断層撮影的信号である。他の例において、該体表面信号は非侵襲的身体信号に関するものである。該体表面信号は、身体の表面において直接的又は間接的の何れかで検出することができる。
【0019】
例示的実施態様によれば、前記体表面信号は血圧信号である。
【0020】
人の血圧は、心臓の拍動に対応して周期的に上昇及び下降する。従って、心拍は血圧信号から決定することができる。更に、大動脈弁の開状態は心拍に基づいて決定することができる。このように、大動脈弁の開状態は、血圧信号に基づいて決定することもできる。
【0021】
他の例示的実施態様によれば、前記体表面信号は心臓の電気的活動を示すECG信号である。
【0022】
ECG信号は心電図信号に関するものである。ECG信号は、人体表面に配置された電極により検出することができる。これら電極は、心筋が各心拍の間において脱分極することから生じる皮膚上の電気的変化を検出することができる。
【0023】
ECG信号が前記体表面信号であることの効果は、当該心臓の動きと、対応して測定されるECG信号との間の短い時間遅延に関するものである。このように、ECG信号はリアルタイムな信号であり得る。更に、大動脈弁の状態(特に、大動脈弁の開状態)を正確に決定することができる。
【0024】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記大動脈弁の前記開状態の開始を前記体表面信号の予め定められた開開始信号経過に基づいて認識するように構成され、前記処理ユニットは前記大動脈弁の前記開状態の終了を前記体表面信号の予め定められた開終了信号経過に基づいて認識するように構成される。
【0025】
このように、大動脈弁の開状態の開始及び終了を認識することができる。上記開状態の開始から該開状態の終了までの時間は、当該大動脈弁の開状態期間を定めることができる。
【0026】
心拍は、通常、周期的特性を有する。従って、大動脈弁の状態を決定することを可能にする表面信号も、周期的特性を有し得る。このように、各周期の前記体表面信号の一部は、前記開状態の開始に対して特徴的であり得る。同じ周期における該体表面信号の他の部分は、大動脈弁の開状態の終了に対して特徴的であり得る。体表面信号の上記部分は信号経過により定めることができる一方、該信号経過は、体表面信号の各周期において認識することができ、従って前記開状態の開始及び該開状態の終了を表すものであり得る。
【0027】
一例においては、前記体表面信号において前記開開始信号経過及び/又は開終了信号経過を識別するために、既知の信号検出ステップを実行することができる。該検出は、大動脈弁の開状態の開始及び/又は大動脈弁の開状態の終了を各々認識するための基礎となり得る。
【0028】
一例においては、心臓の収縮フェーズの開始を示す体表面信号の少なくとも1つの特徴点が、上記開開始信号経過を特徴付ける。
【0029】
一例においては、心臓の収縮フェーズの終了を示す体表面信号の少なくとも1つの特徴点が、上記開終了信号経過を特徴付ける。
【0030】
一例においては、特徴点q,r,s,tのうちの少なくとも2つが、心臓の収縮フェーズを示す。従って、特徴点q、特に対応するq波の終了が、収縮フェーズの開始及び/又は大動脈弁の開状態の開始を示し得る。特徴点t、特に対応するt波のピークが、収縮フェーズの終了及び/又は大動脈弁の開状態の終了を示し得る。
【0031】
一例においては、心臓の収縮フェーズの開始を示す互いに続く体表面信号の少なくとも2つの特徴点が、開開始信号経過を特徴付ける。
【0032】
他の例においては、心臓の収縮フェーズの終了を示す互いに続く体表面信号の少なくとも2つの特徴点が、開終了信号経過を特徴付ける。
【0033】
一例においては、qrs群に関係する特徴点q,r,s,tが、心臓の収縮フェーズを示す。従って、特徴点q、rは収縮フェーズの開始及び/又は大動脈弁の開状態の開始を示し得る。特徴点s,tは、収縮フェーズの終了及び/又は大動脈弁の開状態の終了を示し得る。
【0034】
結果として、心拍の各周期に関し特徴点q,r,s,tを検出するために既知の検出技術を用いることができる。検出された特徴点q,r,s,tに基づいて、大動脈弁の開状態の開始及び/又は大動脈弁の開状態の終了を決定することができる。
【0035】
更なる結果として、大動脈弁の開状態を決定するために強力な方法ステップを用いることができる。開状態の決定は、既知の検出技術により供給することが可能な信号及び処理された結果に基づくからである。このように、大動脈弁の開状態の決定も強力となる。
【0036】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記大動脈弁の閉状態を前記体表面信号に基づいて決定するように構成され、前記処理ユニットは、前記大動脈弁の前記決定された閉状態に基づいて、該大動脈弁の閉状態の間において該大動脈弁を閉じているとして通知するための他の表示信号成分を計算するように構成される。
【0037】
本発明の前後関係において、大動脈弁の“閉状態”とは、該大動脈弁がガイドワイヤ又はカテーテル等の介入装置の通過が実際上可能ではない又は不可能となる程度に閉じられている状態を指すと理解される。例えば、大動脈弁は、大動脈弁断面の多くて30%しか斯様な装置を自由に通過させるものでない場合、閉状態にある。
【0038】
前述したように、前記処理ユニットは前記表示信号成分又は前記他の表示信号成分を有した表示信号を供給するように構成される。
【0039】
結果として、当該表示画像は大動脈弁の閉状態の間において該大動脈弁を閉じているとして図示する表示を表すことができる。このように、医師は該表示画像において当該大動脈弁が開いているか又は閉じているかを直接見ることができる。大動脈弁の閉状態の間において、カテーテルの前進は、少なくとも該カテーテルが該大動脈弁の前に位置されている場合、停止することができる。
【0040】
大動脈弁の開状態に関連して示された全ての例及び説明をここで繰り返すことを要することなく、前記体表面信号に基づく大動脈弁の閉状態の決定は、該体表面信号に基づく大動脈弁の開状態の決定と同様に実行することができると理解される。
【0041】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記大動脈弁の前記閉状態の開始を前記体表面信号の予め定められた閉開始信号経過に基づいて認識するよう構成される一方、該処理ユニットは前記大動脈弁の前記閉状態の終了を前記体表面信号の予め定められた閉終了信号経過に基づいて認識するよう構成される。
【0042】
一例において、心臓の拡張フェーズの開始を示す前記体表面信号の少なくとも1つの特徴点は、閉開始信号経過を特徴付ける。
【0043】
一例において、心臓の拡張フェーズの終了を示す前記体表面信号の少なくとも1つの特徴点は、閉終了信号経過を特徴付ける。
【0044】
一例においては、特徴点t,u,p,qのうちの少なくとも2つが、心臓の拡張フェーズを示す。従って、特徴点t、特に対応するt波の終了が、拡張フェーズの開始及び/又は大動脈弁の閉状態の開始を示し得る。特徴点p,q,r、特に対応するp波終了点が、拡張フェーズの終了及び/又は大動脈弁の閉状態の終了を示し得る。
【0045】
一例においては、心臓の拡張フェーズの開始を示す互いに続く体表面信号の少なくとも2つの特徴点が、閉開始信号経過を特徴付ける。
【0046】
一例においては、心臓の拡張フェーズの終了を示す互いに続く体表面信号の少なくとも2つの特徴点が、閉終了信号経過を特徴付ける。
【0047】
一例においては、特徴点t,u,p,qが、心臓の拡張フェーズを示す。従って、特徴点t、uは拡張フェーズの開始及び/又は大動脈弁の閉状態の開始を示し得る。特徴点p,qは、拡張フェーズの終了及び/又は大動脈弁の閉状態の終了を示し得る。
【0048】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは、前記ECG信号に基づいて、ECG信号画像を表示するための第4表示信号成分を計算するように構成される。
【0049】
他の表示信号成分の効果をここで繰り返し説明すること要することなく、当該表示信号はECG画像を有することができることが理解される。一例において、当該表示画像は前記大動脈弁画像に対しオーバーレイで及び/又は隣接してECG信号画像を有する。
他の例において、上記ECG信号画像は少なくとも部分的に透明である。
【0050】
他の例において、前記ECG信号はECGの生の信号とすることができる。従って、医師は当該表示画像から、前記大動脈弁画像、ECG信号及び大動脈弁が開状態にあるかを示す表示を受けることができる。更に、医師は上記表示から当該大動脈弁が閉状態にあるかを知ることもできる。
【0051】
効果として、当該表示画像は、特にカテーテルが大動脈弁を通過されねばならない場合、該大動脈弁の関連する情報についてのコンパクトな全体像を提供することができる。
【0052】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記表示信号成分を、前記大動脈弁の前記開状態が前記ECG信号画像において前記大動脈弁の開状態の開始と前記大動脈弁の開状態の終了との間にマーキングされるように計算するよう構成される。
【0053】
一例においては、前記ECG信号画像において大動脈弁の開状態をマーキングするために長方形を有するマーカを用いることができる。
【0054】
一例において、上記マーカは少なくとも部分的に透明とすることができ及び/又は当該ECG信号画像に対してオーバーレイとして配置することができる。
【0055】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記表示信号成分を、前記大動脈弁画像の少なくとも一部が前記大動脈弁の開状態の開始と前記大動脈弁の開状態の終了との間において第1カラーで強調されるように計算するよう構成される。
【0056】
好ましくは、上記の強調された部分の形状は、当該大動脈弁の開状態と閉状態との間の動きによりカバーされる領域を示すものとする。
【0057】
このように、有利にも、カテーテルを大動脈弁に向かって移動させる際に、医師は当該侵襲装置が閉じる弁を妨害し、又は該弁と干渉することを防止することができる。言い換えると、医師は、大動脈弁を超えてカテーテルを進める前に該カテーテルを最適に位置決めする際に支援され得る。当該弁の動きの範囲は、大動脈弁の弁膜の長さ(該長さは例えばコンピュータトモグラフィ画像データから抽出することができるので)から計算することができる。
【0058】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記他の表示信号成分を、前記大動脈弁画像の少なくとも一部が前記大動脈弁の閉状態の開始と前記大動脈弁の閉状態の終了との間において第2カラーで強調されるように計算するよう構成される。
【0059】
一例において、前記第1カラーは上記第2カラーとは相違する。
【0060】
一例において、前記第1カラーは緑色であり、前記第2カラーは赤色である。
【0061】
一例において、前記強調は、各々、少なくとも部分的に透明である。
【0062】
他の例示的実施態様によれば、前記処理ユニットは前記大動脈弁画像においてカテーテルの先端の先端位置を認識するように構成される。該認識は、画像に基づくものとすることができ、又は例えば上記先端上の電磁トランスジューサの位置追跡に基づくものとすることができる。前記処理ユニットは、更に、前記大動脈弁画像において前記大動脈弁の弁位置を認識すると共に、前記先端位置と該弁位置との間のカテーテル距離を計算するように構成される。該カテーテル距離が予め定められた最小距離より小さい場合、前記表示信号成分は前記表示信号の一部となることを可能にされる一方、それ以外の場合は不能にされる。
【0063】
効果として、カテーテルが大動脈弁に近い場合、当該表示画像は該大動脈弁の状態に関する情報を有することができる。このように、大動脈弁の状態に関する情報は、該情報が必要とされる場合にのみ表示される。従って、各表示において提供される情報を低減することができる。このことは、当該装置を使用する場合の医師の集中度を向上させることができる。
【0064】
他の例示的実施態様によれば、当該装置は音響出力ユニットを更に有することができ、前記処理ユニットは前記大動脈弁の前記決定された開状態に基づいて前記大動脈弁を該大動脈弁の開状態の間に開いているとして通知するための音響信号を計算するように構成され、前記音響出力ユニットは前記大動脈弁の前記開状態を該音響信号に基づいて音響的に示すよう構成される。
【0065】
効果として、当該装置を使用する医師は、大動脈弁が開状態である場合に音響的に聞き取ることができ、従ってカテーテルを進めるための良好な時点の指示情報を音響的に受けることができる。
【0066】
更なる効果として、ユーザ(特に、医師)は、大動脈弁の状態に関する(特に、該大動脈弁の開状態に関する)情報を受けるために表示器を見る必要がない。従って、医師はカテーテルを所望の位置に配置するための他の側面に集中することができる。
【0067】
他の例示的実施態様によれば、当該装置は出力ユニットを有し、前記処理ユニットは前記大動脈弁の前記決定された開状態に基づいて前記大動脈弁を該大動脈弁の開状態の間に開いているとして通知するための出力信号を計算するように構成され、前記出力ユニットは該出力信号を他の目的のために供給するよう構成される。
【0068】
効果として、上記出力信号は当該装置の他のユニットに又は他の装置に供給することができる。該他のユニット又は他の装置において、当該出力信号は、ユーザの注目のために、特に医師に対して供給することができる。このことは、光学的に、音響的に及び/又は触覚的に実施することができる。
【0069】
他の例示的実施態様によれば、当該装置はカテーテル及び信号接続部を有し、該信号接続部は当該装置の前記出力ユニット及び上記カテーテルを接続し、このカテーテルは該カテーテルを操作するためのハンドルを設け、該カテーテルは該ハンドルに又は該ハンドルに隣接して触覚ユニットを設け、該触覚ユニットは例えば前記出力信号に基づいて大動脈弁の開状態を触覚的に示すように構成された振動エレメントを有する。
【0070】
効果として、カテーテルを扱う当該装置のユーザは、大動脈弁の開状態に関する情報を触覚的に受け取ることができる。このように、医師は当該装置の表示器を見る必要がなく、従って大動脈弁を介して当該カテーテルを処理している間に他の問題に集中することができる。
【0071】
本発明の第2態様によれば、大動脈弁の状態を通知するためのシステムが提供され、該システムは、当該装置の上述した例のうちの何れかによる装置と、前記大動脈弁画像を取得するためのX線撮像ユニットと、前記体表面信号を供給するための体表面信号検出ユニットと、前記表示画像を表示するための表示ユニットと、を有する。
【0072】
本発明の第3態様によれば、大動脈弁の状態を通知する方法が提供され、該方法は、心臓の大動脈弁のX線画像を表す画像データ信号を受信するステップと、前記心臓の拍動を示す時間的に変化する体表面信号を受信するステップと、前記大動脈弁の開状態を前記体表面信号に基づいて決定するステップと、前記大動脈弁の前記決定された開状態の間において該大動脈弁を開いているとして通知するための表示信号成分を生成するステップと、前記X線画像及び前記表示信号成分を有した表示画像を表す表示信号を生成するステップと、を有する。
【0073】
本発明の第4態様によれば、コンピュータプログラム要素が提供され、該コンピュータプログラム要素は、処理ユニットにより実行された場合に、上述した方法を実行するように構成される。
【0074】
本発明の第5態様によれば、プログラム要素を記憶したコンピュータ読取可能な媒体が提供され、前記プログラム要素は処理ユニットにより実行された場合に上述した方法を実行するように構成される。
【0075】
本発明の他の態様によれば、大動脈弁画像に加え、特には動き補償された大動脈弁モデルに基づいて、当該弁が開状態にある及び/又は該弁が閉状態にある場合の指示情報を表示することが提案される。該指示情報は、大動脈弁の画像に対するオーバーレイとし、医師が同一の表示器上で心臓の大動脈弁を介してカテーテルを前進させるために要する情報を見ることができるようにする。このことは、大動脈弁を損傷しないことを保証する。代わりに、医師は、大動脈弁が開状態にあり、従ってカテーテルを該大動脈弁の如何なる損傷も無しに進めることができる場合の関連する情報を受けることができる。大動脈弁が開状態にあるか又は閉状態にあるかの該情報は、心臓の収縮フェーズ及び拡張フェーズに各々対応する。心臓が収縮フェーズにある場合及び該心臓が拡張フェーズにある場合の情報は、ECG測定から抽出することができる。これらの心フェーズの検出から、当該弁の閉状態及び/又は該弁の開状態は、心サイクルの間における血流に関する一般的知識を用いて推定することができる。
【0076】
前記表示画像はグラフィック的誘導を提供することができ、その場合において、当該大動脈弁が開状態にあることを示すために、該表示画像にグリーンフラグ又は枠を設けることができる。
【0077】
追加の機能を可能にするために、当該カテーテルの二次元的及び/又は三次元的追跡を組み込むことができる。好ましい例によれば、大動脈弁の状態のグラフィック的指示情報は、カテーテルと大動脈弁との間の距離に依存して可能化及び/又は不能化することができる。該距離が過度に大きい場合、当該指示情報は不能化される。該距離が予め定められた閾距離よりも小さい場合、当該指示情報は可能化される。大動脈弁の大動脈壁及び/又は大動脈弁自体までの当該カテーテルの二次元又は三次元距離の情報は、表示画像において更なる指示情報を追加するために該表示画像に組み込むことができる。一般的に、当該カテーテルが大動脈弁に対して中心に位置決めされた場合、該大動脈弁の一層容易な通過が期待される。
【0078】
本発明の上記及び他の態様は、後述する実施態様から明らかとなり斯かる実施態様を参照して解明されるであろう。