(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873130
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】無線マイクロホン用ヘリカルアンテナ及びそのアンテナのための方法
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/36 20060101AFI20210510BHJP
H01Q 5/371 20150101ALI20210510BHJP
H01Q 11/08 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
H01Q1/36
H01Q5/371
H01Q11/08
【請求項の数】21
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-526109(P2018-526109)
(86)(22)【出願日】2016年11月16日
(65)【公表番号】特表2019-502302(P2019-502302A)
(43)【公表日】2019年1月24日
(86)【国際出願番号】US2016062286
(87)【国際公開番号】WO2017087526
(87)【国際公開日】20170526
【審査請求日】2019年8月15日
(31)【優先権主張番号】14/947,933
(32)【優先日】2015年11月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504189151
【氏名又は名称】シュアー アクイジッション ホールディングス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SHURE ACQUISITION HOLDINGS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ザチャラ クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】セレビ アデム
(72)【発明者】
【氏名】バックマン グレゴリー ダブリュー
【審査官】
佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第01/003236(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0307735(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0163635(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/36
H01Q 5/371
H01Q 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線マイクロホン用のアンテナ組立体であって、
給電点を含むヘリカルアンテナと、
前記給電点を前記無線マイクロホンに接続し、前記給電点から前記ヘリカルアンテナに実質的に垂直に延びる一対の接触ピンと、
を備え、
前記一対の接触ピンは、主接触ピン及び冗長接触ピンを含み、2つの前記ピンは、前記ヘリカルアンテナを前記無線マイクロホンに電気接続するための単一のピンとして動作するように構成され、
前記ヘリカルアンテナは、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域で動作するように構成されることを特徴とする、アンテナ組立体。
【請求項2】
前記ヘリカルアンテナは、
前記第1の周波数帯域で動作するように構成された第1のアンテナ構造と、
前記第2の周波数帯域で動作するように構成された第2のアンテナ構造と、
をさらに備え、
前記第1及び第2のアンテナ構造の両方は、前記給電点から延びる、請求項1に記載のアンテナ組立体。
【請求項3】
前記第1のアンテナ構造は、前記第2のアンテナ構造よりも長さが長い、請求項2に記載のアンテナ組立体。
【請求項4】
前記第2の周波数帯域は、少なくとも2.4ギガヘルツ(GHz)動作帯域を含む、請求項1に記載のアンテナ組立体。
【請求項5】
前記第1の周波数帯域は、少なくとも1つの極超短波(UHF)動作帯域を含む、請求項1に記載のアンテナ組立体。
【請求項6】
前記ヘリカルアンテナは、前記第1及び第2の周波数帯域で無線信号を同時に送信及び受信するように構成される、請求項1に記載のアンテナ組立体。
【請求項7】
前記アンテナ組立体は、コアユニットを含み、前記ヘリカルアンテナは、平行配列で前記コアユニットの周りに巻き付けられる2又は3以上の導電性ストリップを含む、請求項1に記載のアンテナ組立体。
【請求項8】
上端部及び下端部を有するマイクロホン本体と、
プリント回路基板(PCB)と、
前記PCBに接続されたコネクタと、
前記マイクロホン本体の前記下端部に連結された統合アンテナ組立体と、
を備える無線マイクロホンであって、前記アンテナ組立体は、
無線信号を送受信するように構成されたヘリカルアンテナと、
前記ヘリカルアンテナの給電点に接続し、前記給電点から前記ヘリカルアンテナに実質的に垂直に延びる一対の接触ピンであって、前記一対の接触ピンは、主接触ピン及び冗長接触ピンを含み、前記ヘリカルアンテナを前記コネクタに電気接続するための単一のピンとして動作するように構成された一対の接触ピンと、
外面上で前記ヘリカルアンテナを支持するように構成された内側コアと、
前記内側コア及び前記ヘリカルアンテナの上に形成された外側シェルと、
を備えることを特徴とする、無線マイクロホン。
【請求項9】
前記ヘリカルアンテナは、螺旋構造を形成するために前記内側コアの中空の本体の周りに巻き付けられた細長い本体、及び前記内側コアの閉鎖下端部の上に折り重ねられた円形端部を有する第1のアンテナ構造を備える、請求項8に記載の無線マイクロホン。
【請求項10】
前記ヘリカルアンテナは、前記第1のアンテナ構造よりも長さが短い第2のアンテナ構造をさらに備え、両方のアンテナ構造は前記給電点から延びている、請求項9に記載の無線マイクロホン。
【請求項11】
前記内側コアは、前記マイクロホン本体の下端部に機械的に連結される、請求項8に記載の無線マイクロホン。
【請求項12】
前記アンテナ組立体は、前記ヘリカルアンテナを前記内側コアの外面に固定するための複数の位置決めピンをさらに備える、請求項8に記載の無線マイクロホン。
【請求項13】
前記内側コア及び前記外側シェルのうちの少なくとも1つは、射出成形工程を使用して形成される、請求項8に記載の無線マイクロホン。
【請求項14】
無線マイクロホン用のアンテナ組立体を製造する方法であって、
第1の製造工程を使用して、中空の本体及び閉鎖下端部を有するコアユニットを形成する段階と、
アンテナ素子の給電端を前記コアユニットに接続する段階であって、前記給電端は、主接触ピン及び冗長接触ピンを含む一対の接触ピンに接続され、2つの前記ピンは、前記給電点から前記アンテナ素子に実質的に垂直に延び、前記アンテナ素子を前記無線マイクロホンに電気接続するための単一のピンとして動作するように構成されるものである段階と、
前記アンテナ素子を前記コアユニットの周りに巻き付けて、前記アンテナ素子の自由端が前記コアユニットの下端部に隣接して位置決めされている螺旋構造を形成する段階と、
第2の製造工程を使用して、前記アンテナ素子をカバーするように外側シェルを前記コアユニットに接続する段階と、
を含む方法。
【請求項15】
前記コアユニットの外面上に位置決めされた複数の位置決めピンを使用して前記アンテナ素子を前記コアユニットに接着する段階をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記アンテナ素子の自由端を前記コアユニットの下端部の上に折り重ねる段階をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記アンテナ素子は、前記給電端から前記自由端に延びる細長い本体を含む第1のアンテナ構造と、前記給電端から、前記自由端から空間的に分離している第2の自由端に延びる第2のアンテナ構造とを有し、前記第2のアンテナ構造は前記第1のアンテナ構造の長さよりも短い長さを有するものである、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記給電端を接続する段階は、前記接触ピンを前記コアユニットに挿入し、前記接触ピンが前記コアユニットから前記コアユニットの開放上端部に向かって延びるようにすることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記外側シェルを接続する段階は、接着剤を使用して前記外側シェルを前記コアユニットに接着することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記接触ピンは、前記内側コアに接続され、前記内側コアから前記マイクロホン本体に延びるものである、請求項8に記載の無線マイクロホン。
【請求項21】
前記第2のアンテナ構造は、前記第1のアンテナ構造とは独立して前記給電点から延び、前記第1のアンテナ構造の自由端は前記第2のアンテナ構造の自由端から空間的に分離されている、請求項2に記載のアンテナ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2015年11月20日出願の米国特許出願第14/947,933号の優先権を主張するものであり、その開示内容全体は、本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本出願は、一般的には無線マイクロホンに関し、より具体的には、無線マイクロホンに組み込まれるアンテナに関する。
【背景技術】
【0003】
無線マイクロホンは、物理ケーブルを必要とせずに増幅器又は録音デバイスに音声を送信するのに使用される。無線マイクロホンは、例えば、放送局及びその他のビデオプログラミングネットワークが、生放送のスポーツイベントの現場及び放送場所で電子的ニュース取材(ENG)行為を行うことを可能にすることを含む、多くの機能に使用される。また、無線マイクロホンは、劇場及び音楽会場、映画スタジオ、会議、企業イベント、礼拝場、メジャースポーツリーグ、及び学校で使用される。
【0004】
典型的には、無線マイクロホンシステムは、例えば、ハンドヘルドユニット、装着式デバイス、又はインイヤー式モニタであるマイクロホンと、1又は2以上のアンテナを備える送信器(例えば、ハンドヘルドマイクロホン又は独立した「ボディーパック」デバイス内に組み込まれた)と、この送信器と通信するための1又は2以上のアンテナを備えるリモート受信器と、を含む。マイクロホンの送信器及び受信器に組み込まれたアンテナは、ある特定のスペクトル帯域で動作するように設計することができ、このスペクトル帯域内の周波数の離散的セット又はこの帯域内の周波数の全範囲のいずれかをカバーするように設計することができる。マイクロホンが動作するスペクトル帯域は、どの技術的規定及び/又は政府規制が、このマイクロホンシステムに適用されるかを決定することができる。例えば、連邦通信委員会(FCC)は、スペクトル帯域に応じて、免許及び無免許ベースでの無線マイクロホンの使用を許可する。
【0005】
現在動作しているほとんどの無線マイクロホンは、現在、テレビ放送(TV)(例えば、チャンネル37を除くTVチャンネル2から51)用に設計されている「極超短波」(UHF)帯域内のスペクトルを使用する。現在、無線マイクロホンのユーザは、UHF/TV帯域(例えば、470から698MHz)で運用するのにFCCからの免許を必要とする。しかしながら、FCCが、放送テレビインセンティブオークションを実施すると、無線マイクロホンに利用可能なTV帯域のスペクトルの総量が減少することになっている。このオークションは、新しい無線サービスのために、TV帯域スペクトルの一部分である600MHzを再利用するものであり、この帯域が、もはや無線マイクロホン用に利用できないようになる。また、無線マイクロホンは、30から300MHzの範囲をカバーする、現在免許を要する「超短波」(VHF)帯域で動作するように設計されている場合がある。
【0006】
益々多くの無線マイクロホンが、無免許ベースで、例えば902から928MHz帯域、1920から1930MHz帯域、及び2.4GHz帯域(ZigBee帯域としても公知)を含む他のスペクトル帯域で動作するように開発されている。しかしながら、例えばUHF/TVとZigBee帯域との間の非常に大きな周波数相違を考慮すると、これら2つのスペクトルのうちの1つのために専用に設計された無線マイクロホンシステムは、典型的に、既存のアンテナを交換することなく別のスペクトルに関して再利用することができない。
【0007】
さらに、アンテナ設計検討は、単一のデバイス内に含まれるアンテナの数を制限する場合があり(例えば、利用可能な空間がないことに起因する)、一方で、審美的設計検討は、使用できるアンテナのタイプを制限する場合がある。例えば、ホイップアンテナは従来から良好に機能し、このアンテナの外部設計により、非常に小さい内部デバイス空間を利用する。しかしながら、これらのアンテナは、費用のかかり、気を散らし(例えば、演奏中)、特にこれらのアンテナの長さが長い場合には審美的に魅力のない場合がある。別の例として、ハンドヘルドマイクロホンは、典型的に、マイクロホンハウジングに組み込まれた小型アンテナを含み、小さな全体的パッケージサイズ及び快適な使用感を保つようになっている。しかしながら、このアンテナのサイズ/空間の制限は、ハンドヘルドマイクロホンが十分な放射効率をもたらすのを困難にする。
【0008】
より具体的には、小型広帯域アンテナの既存の解決策は、例えば米国特許第7,301,506号及び米国特許第8,576,131号で図示及び説明されている、ハンドヘルドマイクロホンのハウジング内のヘリカルアンテナの配置を含み、これらの開示内容全体は、引用により本明細書に組み込まれる。どちらの場合も、ヘリカルアンテナ組立体は、単一又は二重螺旋構造を形成するように誘電体コアの周りに巻き付けられたアンテナテープを含み、このアンテナテープのピッチ、幅、及び/又は長さは、所望の電気的特性が得られるように調整される。しかしながら、これらの既存のアンテナ解決策は、広帯域及び多帯域アンテナ動作で用いるのは有効でない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第7,301,506号明細書
【特許文献2】米国特許第8,576,131号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、スペクトル利用可能性の変化に適応できるが、低コストで審美的に美しい設計の安定した高品質の広帯域性能を提供できる無線マイクロホンシステムに対するニーズが依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、特に、(1)例えば、現在免許を要する帯域(例えば、UHF/VHF)、並びに現在免許を要しないスペクトル(例えば、1.8GHz/2.4GHz/5.7GHz)で動作するように構成された無線ハンドヘルドマイクロホンと、(2)無線ハンドヘルドマイクロホンの基部に組み込まれたデュアルバンドヘリカルアンテナと、(3)高いアンテナ性能を有する無線ハンドヘルドマイクロホン用のヘリカルアンテナ組立体を製造する方法とを提供することによって、上述の問題を解決することを意図している。
【0012】
例えば、実施形態は、無線マイクロホン用のアンテナ組立体を含み、アンテナ組立体は、給電点(feed point)を含むヘリカルアンテナと、給電点を無線マイクロホンに接続する少なくとも1つの接触ピンと、を備え、ヘリカルアンテナは、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域で動作するように構成される。
【0013】
また、実施形態例は、上端部及び下端部を有する本体と、本体の下端部に連結されたアンテナ組立体と、を備える無線マイクロホンを含み、アンテナ組立体は、無線信号を送受信するように構成されたヘリカルアンテナと、その外面上でヘリカルアンテナを支持するように構成された内側コアと、内側コア及びヘリカルアンテナの上に形成された外側シェルと、を備える。
【0014】
別の実施形態例は、無線マイクロホン用のアンテナ組立体を製造する方法を含み、該方法は、第1の製造工程を使用して、中空の本体及び閉鎖下端部を有するコアユニットを形成する段階と、アンテナ素子の給電端をコアユニットに接続する段階と、アンテナ素子をコアユニットの周りに巻き付けて、アンテナ素子の自由端がコアユニットの下端部に隣接して位置決めされている螺旋構造を形成する段階と、第2の製造工程を使用して、アンテナ素子及びコアユニットの周りにオーバーモールドを形成する段階と、を含む。
【0015】
これらの及び他の実施形態並びに種々の置換例及び態様が以下で明らかになり、本発明の原理を使用できる様々な方法を示す例示的な実施形態を提示する以下の詳細な説明及び添付図面からより完全に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】特定の実施形態による例示的なハンドヘルド無線マイクロホンの側面図である。
【
図2A】特定の実施形態による例示的なヘリカルアンテナ組立体の斜視図である。
【
図2B】特定の実施形態による
図2Aに示されているヘリカルアンテナ組立体の分解図である。
【
図3】特定の実施形態による
図2Aに示されているヘリカルアンテナ組立体の一部分の斜視図である。
【
図4】特定の実施形態による例示的なアンテナの斜視図である。
【
図5】特定の実施形態によるアンテナテープの拡大図である。
【
図6A】特定の実施形態による1つの製造段階中の
図2のヘリカルアンテナ組立体の一部分の斜視図である。
【
図6B】特定の実施形態による別の製造段階中の
図6Aに示されている部分を前方から見た斜視図である。
【
図6C】特定の実施形態による別の製造段階中の
図6Bに示されている部分を後方から見た斜視図である。
【
図7】特定の実施形態によるヘリカルアンテナ組立体を製造するための例示的な工程を示すフロー図である。
【
図8】特定の実施形態による例示的なヘリカルアンテナ組立体の一部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の説明は、本発明の原理に従う本発明の1又は2以上の特定の実施形態について説明し、図示し、例示するものである。この説明は、本発明を本明細書で説明する実施形態に限定するためではなく、むしろ当業者が、本発明の原理を理解し、その理解の上でこれらの原理を適用して、本明細書で説明する実施形態だけでなく、これらの原理に従って想起し得る他の実施形態も実施できるように、本発明の原理を説明及び教示するために提示される。本発明の範囲は、文言上、又は均等論の下で添付の特許請求の範囲に含まれる可能性のある全てのこのような実施形態をカバーすることが意図されている。
【0018】
明細書及び図面では、同様の又は実質的に同様の要素には同様の参照数字を付している場合があることに留意されたい。しかしながら、例えば異なる数字を付すことで説明がより明確になる場合には、これらの要素に異なる数字を付す場合がある。さらに、本明細書に示す図面は、必ずしも縮尺通りに作図されているものではなく、場合によっては、特定の特徴をより明確に示すために比率が誇張されていることがある。このような表示及び作図手法は、必ずしも基となる本質的な目的に関与するものではない。上述したように、本明細書は、本明細書で教示され当業者に理解される本発明の原理に従って全体として理解されて解釈されるように意図されている。
【0019】
また、本明細書で説明及び図示する例示的なシステム、構成要素、及びアーキテクチャに関して、実施形態は、当業者であれば理解できるように、1又は2以上のシステム、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェア構成又は構成要素、或いはこれらの何らかの組み合わせを含む、非常に多くの構成及び構成要素によって具体化すること又はこれらにおいて使用することができることを理解されたい。従って、図面は、本明細書で意図された実施形態のうちの1又は2以上に関する構成要素を含む例示的なシステムを示すものであり、各実施形態に関して、本システム内の1又は2以上の構成要素が、存在しない場合又は必要でない場合があることを理解されたい。
【0020】
図1は、実施形態による例示的なハンドヘルド無線マイクロホン100を示す。無線マイクロホン100は本体101を備え、この本体は、本体101の上端部102とその反対側の下端部103との間に延びる。本体101は、マイクロホン100の手持ち使用を容易にするための細長い管状ハンドル部を形成することができる。無線マイクロホン100は、本体101上に配置された表示スクリーン104及び1又は2以上の制御ボタン及び/又はスイッチ(図示せず)を含むことができる。また、理解されるように、無線マイクロホン100は、上端部102に連結されたマイクロホンヘッド(図示せず)を含むことができる。マイクロホンヘッドは、典型的に、例えば、ダイナミック型、コンデンサ型、リボン型、又はその他の何らかのタイプのトランスデューサ素子などの、音声入力を受け取るためのトランスデューサ素子を含む。また、マイクロホンヘッドは、例えば、マイクロホングリル、マイクロホンカバー、及び/又はトランスデューサをカバーするための他の構成要素を含むこともできる。
【0021】
図1に示すように、マイクロホン100は、無線マイクロホン100とマイクロホンシステム内の他のデバイス(図示せず)との間の無線周波数(RF)信号の同時送受信を含む、無線アプリケーションをサポートする少なくとも1つのアンテナ106、及び送信器、受信器、及び/又はトランシーバ(図示せず)を含む。図示のアンテナ106(本明細書では「ヘリカルアンテナ」とも呼ばれる)は、コアユニット108(本明細書では、「内側コア」とも呼ばれる)の周りに巻き付けられた螺旋構造又渦巻き状構造を有するように構成することができる。さらに、コアユニット108とヘリカルアンテナ106とを組み合わせたものは、外側シェル110でカバーすることができる。実施形態におけるコアユニット108及び外側シェル110は、以下に詳細に説明するように1又は2以上の射出成形技法を使用して形成することができる。
【0022】
コアユニット108、ヘリカルアンテナ106、及び外側シェル110は、無線マイクロホン100の統合ヘリカルアンテナ組立体112を構成する。
図1に示されているヘリカルアンテナ組立体112は、本体101の下端部103に連結することができる。ヘリカルアンテナ組立体112を本体101の下端部に配置すると、アンテナ106と、マイクロホン100に組み込まれた他の何らかの電気部品との間の干渉を防止すること又は最小にすることを助長することができる。マイクロホン100はさらに、ヘリカルアンテナ組立体112をカバーして保護するように下端部103に固定された底部カバー(図示せず)を含むことができる。
【0023】
加えて、
図2A及び2Bを参照すると、実施形態によるマイクロホン100への連結前の例示的なヘリカルアンテナ組立体112が示されている。
図2Aでは、ヘリカルアンテナ組立体112は、完全に組み立てられた状態で示されているが、
図2Bでは、ヘリカルアンテナ組立体112は、外側シェル110がコアユニット108及びアンテナ106から切り離された状態で示されている。説明を容易にするために、外側シェル110は、
図1及び2Aでは透明な形で示されており、
図2Bでは不透明な形で示されている。理解されるように、外側シェル110は、透明な材料又は不透明な材料のいずれかから製作することができる。
【0024】
さらに
図3を参照すると、本体101の下端部103に連結された例示的なヘリカルアンテナ106が示されているが、説明を容易にするために、コアユニット108、外側シェル110、及び本体101の外側スリーブが取り除かれている。
図3に示されているマイクロホン100は、例えば、プリント回路基板(PCB)115を含むマイクロホン100の様々な内部構成要素を支持するための本体101内部のシャーシ114を含む。
図2Aに示すように、ヘリカルアンテナ組立体112は、1又は2以上のタブ116を含むことができ、これらのタブは、例えば、
図3に示されているシャーシ114上の対応するスリット117にタブ116を挿入することによって、コアユニット108をシャーシ114に機械的に固定する。また、実施形態では、マイクロホン100の底部カバーは、例えば、この底部カバー内の内部ねじ山(図示せず)を、
図3に示されているシャーシ114の外部ねじ山118に固定することによって、シャーシ114に連結することができる。
【0025】
加えて
図4を参照すると、実施形態による、ヘリカルアンテナ106を形成するのに使用できる例示的なアンテナ200が示されている。図示のアンテナ200は、細長いアンテナ素子220、及びこのアンテナ素子220の給電点222に接続された接触プレート221を含むことができる。実施形態では、ヘリカルアンテナ106は、アンテナ素子220をコアユニット108の周りに渦巻きパターンで巻き付けて螺旋体を形成することによって形成することができる。他の実施形態では、アンテナ素子220は、予め形成された螺旋形状(例えば、
図3においてヘリカルアンテナ200で図示)を有することができ、例えば、コアユニット108をアンテナ200構造体に挿入すること又はその中に動かすことによって、コアユニット108に取り付けられる。
【0026】
図示のように、接触プレート221は、アンテナ素子220から外側かつ垂直に延びる1又は2以上の接触ピン224を含む。実施形態では、1又は2以上の接触ピン224は、アンテナ素子220の給電点222をシャーシ114内部のPCB115に電気接続するように構成される。例えば、
図2Aに示されているように、アンテナ200が、ヘリカルアンテナ組立体112の内部に配置された場合、1又は2以上のピン224は、コアユニット108から外側に延びることができる。
図3に示されているように、ヘリカルアンテナ組立体112をシャーシ116に連結する場合、1又は2以上のピン224は、シャーシ116に組み込まれたPCBコネクタ126に挿入されてPCB115に接続することができる。場合によっては、接触プレート221は、給電点222をPCB115に電気接続する単一のピン224を含む。他の例では、
図4に示されるように、接触プレート221は、PCBコネクタ126に接続された単一のピンとして有効に又は電気的に動作する2つのピン224を含む。この場合、2つのピン224のうちの1つは、例えば、2つのピン224のうちの他方が故障した場合の、給電点222とPCB115との間の冗長電気接続として作用することができる。実施形態によれば、1又は2以上のピン224及び/又は接触プレート221は、金属で製作すること及び/又は金属めっきでコーティングすることができ、アンテナ素子220とPCBコネクタ126との間の好適な導電性が保証される。
【0027】
実施形態によれば、アンテナ素子220は、何らかの所望の動作帯域をカバーするように周波数拡張可能とすることができ、このアンテナ素子は、複数の異なる周波数帯域をカバーするように共通の給電位置又は給電点222に接続された複数のアンテナ構造を含むことができる。例えば、アンテナ素子220は、第1の周波数帯域での無線動作用に構成された第1のアンテナ構造227、及び第2の周波数帯域での無線動作用に構成された第2のアンテナ構造228を含む、デュアルバンドアンテナとして動作することができる。実施形態では、第1の周波数帯域は、UHF帯域(例えば、470から950MHz)のうちのいずれか、VHF帯域(例えば、30から300MHz)のうちのいずれか、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことができ、第2の周波数帯域は、902から928MHz帯域、1920から1930MHz帯域、1.8GHz帯域、2.4GHz帯域、5.7GHz帯域、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。好ましい実施形態では、第1の周波数帯域は、より低いUHF帯域(例えば、470から636MHz)を含み、第2の周波数帯域は、ZigBee 2.4GHz帯域を含む。
【0028】
アンテナ構造227及び228の長さ、幅、角度、及び構成は、所与の周波数帯域におけるアンテナ性能を最適化して広帯域アンテナ200を提供するように選択することができる。例えば、アンテナの長さと周波数範囲との間の反比例関係によって、より低い動作帯域をカバーする第1のアンテナ構造227は、より高い動作帯域をカバーする第2のアンテナ構造228よりも非常に長い場合がある。
図4に示されているように、第2のアンテナ構造228は、第1のアンテナ構造227に対して所定の角度で給電点222から延びる小さなストリップ又はタブを含む。また、
図4に示されているように、第1のアンテナ構造227は、細長い部分227a(本明細書では、「細長い本体」とも呼ばれる)、第1のアンテナ構造227の自由端227cにある円形タブ部227b(本明細書では、「円形端部」とも呼ばれる)、及び給電点222に接続された反対側の固定端部227dを含む。円形タブ部227bは、細長い部分227aに対して垂直に延び、第1のアンテナ構造227のアンテナ長及び帯域幅をさらに拡大するように作用し、それによって、より低い動作帯域におけるアンテナ200の性能が高くなる。
【0029】
アンテナ200の外形寸法を最小に保つために、アンテナ素子220は、コアユニット108の形状に適合して、コアユニット108の表面領域をカバーするように構成することができる。例えば、
図3に示されているように、第1のアンテナ構造227の細長い部分227aは、コアユニット108の細長い本体108aに適合する渦巻き構造に弧を描くように延びること又は巻き付けることができ(
図6Bも参照)、円形タブ部227bは、コアユニット108の下端部108bの上に折り重なり、下端部108bの大部分をカバーする大きさとすることができる。同様に、第2のアンテナ構造228は、
図3及び6Cに示されているように、コアユニット108の周りに適合するように曲げること又は成形することができる。第2のアンテナ構造228が給電点222から第1のアンテナ構造227に対して延びる角度は、2つのアンテナ構造227、228の間の十分な間隔が維持されるように選択することができる。
【0030】
理解されるように、所望の周波数範囲及び/又はアンテナ性能規格、並びにコアユニット108の大きさ、形状、及び/又は構成に応じて、他のアンテナ構造、形状、大きさ、長さ、及び/又は構成を利用してアンテナ200を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、タブ部227bは、矩形、方形、多角形、長円形、又はコアユニット108の下端部108bに適合できる他の何らかの形状を有することができる。別の実施例として、第2のアンテナ構造228は、この構造228が第1のアンテナ構造227を妨害しない限り、例えば円形又は三角形を含む他の何らかの形状を有することができる。さらに、
図4及び6Cは、第2のアンテナ構造228を所定の角度で第1のアンテナ構造227から離れて延びるタブのような構成を有するものとして示しているが、第2のアンテナ構造228の他の構成を利用することができる。
【0031】
例えば、
図8は、コアユニット808(例えば、本明細書で説明したコアユニット108と同様)と、このコアユニット808の周りに巻き付けられた第1のアンテナ構造827及び第2のアンテナ構造828と、アンテナ構造827、828、及びコアユニット808をカバーする外側シェル又はオーバーモールド810(例えば、本明細書で説明した外側シェル110と同様)とを備える別の例示的なヘリカルアンテナ組立体812を示している。図示の第2のアンテナ構造828は、
図6Cに示されているように或る角度で離れて延びるのではなく、コアユニット808の表面に沿って第1のアンテナ構造827と平行に延びる。さらに、第1のアンテナ構造827は、L字形状スロット850によって第2のアンテナ構造828から空間的かつ電気的に切り離される。スロット850の正確な寸法、形状、及び構成は、第2のアンテナ構造828の性能を最適化する必要性、及び/又は、第1のアンテナ構造827及び/又は第2のアンテナ構造828に関する所望の大きさ又は周波数帯域を得る必要性に応じて選択することができる。
【0032】
ここで
図5を参照すると、実施形態による、アンテナ素子220の全部又は一部分を構成するのに使用できる例示的なアンテナテープ229(「アンテナラップ」とも呼ばれる)の拡大図が示されている。例えば、第1のアンテナ構造227及び第2のアンテナ構造228のうちの少なくとも1つは、アンテナテープ229を使用して形成することができる。図示のように、アンテナテープ又はラップ229は、基材部232上で長手方向に配置され、互いに及び基材部232と平行に位置決めされた複数の平坦な導電性ストリップ230を含む。実施形態によれば、アンテナテープ229は、アンテナ素子220をコアユニット108に接着するのを助長する接着裏材(図示せず)を有することができる。また、実施形態において、導電性ストリップ230は、銅箔(「銅リボン」とも呼ばれる)又は他の何らかの好適な導電性材料から製作でき、基材部232は、ポリエステル又は他の何らかの好適な非導電性材料から製作することができる。
【0033】
実施形態において、アンテナテープ229は、1又は2以上の短絡ピン234を基材部232上の所定の位置に配置することにより隣接ストリップと相互に接続される、2又は3以上の導電性ストリップ230を含むことができる。短絡ピン234の所定の位置は、アンテナ200のための最適なインピーダンス整合を提供するように選択することができる。例えば、短絡ピン234は、約50オームの入力インピーダンスを提供するように位置決めすることができ、アンテナ200は、集中素子整合ネットワークを使用することなく50オームの基準インピーダンス(例えば、伝送線)にインピーダンス整合することができる。また、複数のアンテナストリップ230及び複数の短絡ピン234を使用すると、異なる周波数で励起される複数のアンテナモードが可能になり、それによって、アンテナ200に関するより広い動作帯域幅及び改善された放射効率がもたらされる。さらに、各導電性ストリップ230の長さ、幅、及びピッチ値は、アンテナ性能を最適化して所望の周波数帯域範囲を提供するように選択することができる。
【0034】
図5において、導電性ストリップ230は、互いに平行に位置決めされて、アンテナテープ229の全入力インピーダンスを大きくする「昇圧構成」(例えば、昇圧トランスと同様)が形成される。他の実施形態では、導電性ストリップ230は、各隣接ストリップ230の間の距離が、アンテナテープ229に沿って(例えば、給電点222から開放端227cまで)増加又は減少するように、互いに対してある角度で配置することができる。このような場合、各導電性ストリップ230の間により複雑な昇圧関係を引き起こすことができ、意図されたアンテナ動作及びインピーダンス特性がもたらされる。
【0035】
例示的な実施形態において、アンテナテープ229は、3つの導電性ストリップ230a、230b、及び230cを含み、第1の短絡ピン234aが上部ストリップ230aと中央ストリップ230bとの間に位置決めされ、第2の短絡ピン234bが中央ストリップ230bと下部ストリップ230cとの間に位置決めされている。また、本明細書で開示する原理及び技法に従って、より少ない又はより多い数のストリップ230、及びより少ない又はより多い数のピン234を含む、導電性ストリップ230及び短絡ピン234のための他の構成及び組み合わせが意図されている。例えば、1つの実施形態では(図示せず)、アンテナテープ229は、1つの短絡ピン234が2つのストリップ230の間に位置決めされている、2つの導電性ストリップ230を含むことができる。
【0036】
ここで、
図6Aから6Cを参照すると、実施形態による、異なる組立段階中のヘリカルアンテナ組立体112の図が示さている。具体的には、
図6Aは、接触プレート221をコアユニット108に挿入し、コアユニット108の対応する開口部を貫通してピン224を延ばすことによって、アンテナ200がコアユニット108に連結される、第1の組立段階を表すことができる。
図6Bは、アンテナ素子220が、螺旋パターンでコアユニット108の細長い本体108aの周りに巻き付けられてこの細長い本体に取り付けられる、第2の組立段階を表すことができる。
図6Cは、第1のアンテナ構造227の円形タブ部227bが、コアユニット108の下端部108bの上に折り重なり、これに取り付けられる、第3の組立段階を表すことができる。
【0037】
さらに
図7を参照すると、実施形態による、例えば
図2に示されているヘリカルアンテナ組立体112などの統合ヘリカルアンテナ組立体を製造するための例示的な方法300のフロー図が示されている。方法300は、統合ヘリカルアンテナ組立体を作るための多段階製造及び組立工程を表している。説明を容易にするために、方法300は、
図6Aから6Cを参照し、
図2A及び2Bに示されているヘリカルアンテナ組立体112を参照して説明される。しかしながら、方法300は、本明細書に開示する原理及び技法に従って、例えば
図8に示されているヘリカルアンテナ組立体812などの他のヘリカルアンテナ組立体を構成するのに利用できることが理解されるであろう。
【0038】
図示のように、方法300は、第1の製造工程を使用して、例えばコアユニット108などの中空のコアユニットを形成する、段階302から開始することができる。例えば、コアユニット108は、例えば内側コア成形工程などの、多段階射出成形工程の第1の工程中に形成することができる。実施形態において、コアユニット108は、例えば、熱可塑性加硫物(TPV)、熱可塑性ウレタン(TPU)、又は他の好適な材料から製造される。コアユニット108を構成するのに使用されるモールドは、ヘリカルアンテナ組立体112における誘電損失を最小にするように構成でき、それによって、アンテナ200のアンテナ効率及び帯域幅が改善される。例えば、実施形態において、コアユニット108は、中空の中心部及び閉鎖下端部108bの反対側の開放上端部108cを備えた略管状のシェルとしてコアユニット108を形成することによって、必要最少量の誘電材料を有するように設計することができる。コアユニット108の壁部は、この壁部の構造的完全性を維持するのに必要な最小の厚さ及びアンテナ200を同調させるのに必要な誘電材料の最小量に基づく必要最小限の厚さを有するように構成することができる。コアユニット108に含まれる誘電材料の総量を少なくすることによって、コアユニット108は、より小さな誘電損失を示し、これは良好な放射効率につながる(例えば、同じ誘電材料から製作された中実のコアユニットと比較して)。中空のコアユニット108の内部の空気は、第1及び第2のアンテナ構造の放射効率を改善する。従って、ヘリカルアンテナ組立体112のコアユニット108は、誘電体装荷をすることなく高いアンテナ効率を呈することができる。
【0039】
段階304において、方法300は、例えばアンテナ200の給電点222などのアンテナの給電端をコアユニットに接続することを含む。
図6Aに示されているように、段階304は、アンテナ200の接触プレート221及び接触ピン224をコアユニット108の対応する開口部に挿入すること、及びこの接触ピン224が、コアユニット108から外へ、上端部108cに向かって延びることを保証すること、を含むことができる。
【0040】
段階306において、方法300は、例えばアンテナ素子220などのアンテナのアンテナ素子をコアユニットの周り巻き付けて、例えば
図6Bに示されている螺旋構造を形成することを含む。アンテナ素子220が、例えば
図4に示されている、異なる動作帯域に対応する第1及び第2のアンテナ構造227及び227を含む実施形態では、方法300は、段階308をさらに含み、この段階では、例えば第1のアンテナ構造227の円形タブ部227bなどのアンテナ素子の自由端が、例えば
図6Cに示されているようにコアユニット108の下端部108bの上に折り重ねられる。上述したように、アンテナ素子220は、アンテナ素子220がコアユニット108上に位置決めされた状態でこのアンテナ素子220をコアユニット108に取り付けるための、接着裏材を含むことができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、方法300は、段階310において、コアユニット上に位置決めされた複数のピンを使用してアンテナ素子をコアユニットの外面に接着することをさらに含む。例えば、
図6B及び6Cに示されているように、1又は2以上のピン240は、コアユニット108の上面にわたって配置することができる。実施形態において、ピン240は、例えば多段階射出成形工程などの1又は2以上の製造工程の間に、アンテナ200を所定の位置に保持してその形状を維持するように構成することができる。理解されるように、射出成形工程中に、アンテナ200は、大きな圧力及び/又は温度変動に曝される場合があり、それによって、アンテナ素子220の変形又は他の変化が引き起される場合がある。場合によっては、ピン240の正確な位置は、アンテナ構造227及び227の形状、大きさ、及び/又は構成に応じて様々とすることができる。他の例では、ピン240は、アンテナ素子220に組み込まれる何らかのタイプのアンテナ構造に適するように予め選択された位置に取り付けることができる。
【0042】
段階312において、方法300は、第2の製造工程を使用して、アンテナ及びコアユニットの周りに、例えば外側シェル110などの、外側シェル又はオーバーモールドを形成することを含む。例えば、外側シェル110は、例えばオーバーショットモールディング工程などの多段階射出成形工程の第2の工程中に形成することができる。他の例では、外側シェル110を別々に又は独立して形成し、その後、例えば接着剤又は他の形態の取り付け具を使用してアンテナ及びコアユニットに結合することができる。
図2Bに示されているように、外側シェル110は、閉鎖下端部110bと反対側の開放端110cとの間に延びる略管状の本体110aを含む。実施形態において、管状本体110aは、中空の中心部を有しており、この中空の中心部は、オーバーモールドとしてコアユニット108を収容するか又はその上に嵌合して、例えば、衝撃、腐食、又は酸化に起因する損傷又は変形からアンテナ及びコアユニットを保護するように構成される。外側シェル110は、コアユニット108と同様に、改善されたアンテナ開口、帯域幅、及び効率、並びに小さな誘電損失を得るために最小の厚さを有することができる。外側シェル110の外面は、マイクロホン本体101の外面と調和する、さもなければマイクロホン100の残りの部分と視覚的に調和する外見要素を含むことができる。また、実施形態によれば、ヘリカルアンテナ組立体112の外側シェル110は、熱可塑性加硫物(TPV)、熱可塑性ウレタン(TPU)、又は他の何らかの好適な誘電材料から形成することができる。
【0043】
従って、本明細書で説明する原理及び技法による、大幅に改善された帯域幅及び高い放射効率を有するデュアルバンドヘリカルアンテナ組立体が提供される。実施形態において、ヘリカルアンテナ組立体は、高い放射効率をもたらす3次元コンフォーマルマルチストリップヘリカルアンテナ構造を含み、これはまた、人の装着に起因する離調に左右されないヘリカルアンテナ組立体を提供する。さらに、このアンテナは、少なくとも2つの異なる周波数帯域(例えば、UHF帯域及び2.4GHz帯域)上で効率的に動作する2つの異なるアンテナ構造を含む。これら2つのアンテナ構造は、1つの給電点に接続され、対象の周波数帯域での同時送受信をもたらすことができる。加えて、組み込まれたアンテナの構造上のデザインに少なくとも部分的に起因して、ヘリカルアンテナ組立体は、集中素子整合ネットワークを使用することなく、50オームの入力インピーダンスを提供することができる。また、ヘリカルアンテナ構造は、アンテナの材料誘電損失を最小にするように構成された多段階成形工程を使用して製造される統合アンテナ組立体内に配置される。例えば、多段階成形工程は、必要最少量の誘電材料を使用して、ヘリカルアンテナを支持する中空のコアシェルを作る段階と、コアとアンテナとを組み合わせたものの上に配置するための誘電オーバーモールドを作る段階とを含む。
【0044】
何らかの工程の説明又は図中のブロックは、工程内の特定の論理関数又はステップを実行するための1又は2以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、又はコードの一部分を表すと理解すべきであり、当業者であれば理解できるように、関連する機能に応じて、機能を実質的に同時の又は逆の順番を含む、図示又は説明したものと異なる順番で実行できる他の実装形態は、本発明の実施形態内に含まれる。
【0045】
本開示内容は、様々な実施形態を本発明の技術に従ってどのように構成して使用するかについて説明することを意図しているが、本発明の真の、意図した、公正な範囲及び趣旨を限定するものではない。上述の説明は、網羅的であること、又は開示される厳密な形態に限定されることを意図するものではない。上記教示に照らして、変更又は変形が可能である。実施形態は、説明した技術の原理及びその実用的な適用例の最適な説明をもたらし、また、当業者が、当該技術を、様々な実施形態で、かつ想定される具体的な用途に適した様々な変更を伴って利用できるように、選択されて説明されている。かかる全ての変更例及び変形例は、本特許出願の係属中に補正される可能性のある添付の特許請求の範囲により定められる実施形態、及び、当該実施形態が、公正に、慣習法上かつ衡平法上受ける資格のある権利の幅に従って解釈された場合の当該実施形態の全ての均等例、の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
100 無線マイクロホン
101 本体
102 上端部
103 下端部
104 表示スクリーン
106 アンテナ
108 コアユニット
110 外側シェル
112 ヘリカルアンテナ組立体