(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリエステルフィルムが、以下の材料:ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、及びポリエチレン−2,6−ナフタレートのうち1つ以上を含む、請求項2に記載の製造方法。
前記ジオールが、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の製造方法。
前記ジカルボン酸が、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の製造方法。
前記剥離層が、ポリオレフィン、スチレン/ゴムブロックコポリマー、エチレンαオレフィンコポリマー、オレフィンブロックコポリマー、及び1つ以上のそのような材料のブレンドからなる群から選択されるポリマー材料を含む、請求項1に記載の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の方法の例示的な実施形態の概略図であり、本方法は、
(a)2つ以上のポリエステルフィルムを含む処理アセンブリを用意するステップ100と、
(b)処理アセンブリを二軸配向させるステップ200と、次いで、
(c)処理アセンブリをヒートセットさせるステップ300と、次いで、
(d)処置アセンブリを熱緩和させるステップ400と、
(e)任意に、個々のポリエステル層を処理アセンブリから分離するステップ500とを含む。
【0016】
本発明の方法は、多数の異なる温度及び寸法張力、又は応力条件で、ポリエステルフィルムを逐次的に処理することを必然的に伴う。温度条件は、本明細書において以下のように称される。
【表2】
【0017】
図1に示されるものなどの本発明の方法の対象温度は、互いに対して以下の通りの関係にある。
T
g<T
Orient<T
Use<T
Stable<T
Relax<T
Set<T
m
本明細書に言及されるこれらの温度は、対象処理操作中にポリエステル層がもたらされる温度であり、示された関係を有する特定の温度又は温度の範囲であり得ることが理解されよう。これらの温度間の適切かつ好ましい関係を決定する原理は、ポリエステルフィルムの単一層のウェブの従来の配向及び寸法安定化のための動作温度の選択を通知することと同じである。
【0018】
理解されるように、本発明の方法において使用される対象温度は、一部には、使用されるポリエステルフィルムの性質、ポリエステルフィルムが使用される意図する用途の最高温度(すなわち、T
Use)、及びポリエステルフィルムが熱誘起収縮性を呈し始めるにつれて寸法安定性(すなわち、低収縮性)が失われる最小温度(すなわち、T
Stable)によって決定される。典型的には、意図する用途及び使用の温度(T
Use)は、約85℃〜約200℃の範囲となるであろう。寸法安定性が望ましい場合、ポリエステルフィルムは、少なくとも使用温度に等しい温度で(すなわち、T
Stable=T
Useを有する)、寸法的に安定であるべきである。多くの場合、ポリエステルフィルムが、使用温度より幾分高い温度で寸法的に安定である(すなわち、T
Stable>T
Useを有する)ことが好ましい。典型的な実施形態では、T
OrientはT
Useよりも1℃〜100℃低い。
【0019】
好ましくは、本方法は、熱緩和中のポリエステルフィルムの温度(すなわち、T
Relax)が、意図する使用温度(T
Use)よりも約25〜約35℃高くなるように行われる。理解されるように、熱緩和の間に使用される温度が、得られたフィルムが使用される実際の温度に近すぎると、フィルムは、使用中に所望の寸法安定性を示さない場合がある。好ましくは、緩和中のポリエステルフィルムの温度(T
Relax)は、ヒートセット(T
Set)中のポリエステルフィルムの温度よりも約40℃〜約100℃低い。
【0020】
本発明の処理アセンブリの例示的な実施形態の一部が
図2に示されており、ここでは、処理アセンブリ10は、分離可能な層パケット12a〜12dの積層体11を含む。各層パケットは、第1及び第2の主面16、18を有するポリエステルフィルム14と、第1及び第2の主面22、24を有する剥離層20とを含み、剥離層20の第1の主面22が、ポリエステルフィルム14の第2の主表面18に剥離可能に取り付けられている。
【0021】
この説明において、本発明は、3つの互いに垂直なx、y、及びzの次元軸を参照して本明細書で記述されており、これらの軸は、配向を提供するために、各図面で示されている。
図2に示すように、x軸は、処理アセンブリの左右の軸を指す。本寸法は、当該技術分野において、幅、横断方向(すなわち、CD)、又は横方向(すなわち、TD)と称されることがある。y軸は、処理アセンブリの長手方向軸(例えば、長さ又は縦方向(すなわち、MD)と称されることもある)を指す。z軸は、複数の層パケットを通る処理アセンブリの寸法(積層体の高さと称されることもある)を指す。ロール形態に巻かれると、ウェブはそのy軸で湾曲する。
【0022】
図2に示す実施形態では、処理アセンブリ10は、任意の担体26も含む。いくつかの実施形態では、担体は使用されず、処理アセンブリは、本質的に複数の層パケットの積層体からなる。
【0023】
図3は、本発明の処理アセンブリの別の実施形態の斜視図であり、ここで、処理アセンブリ30は、層パケット36a、36bの第1の積層体34を備えた、互いに反対側にある側面31、33を有する任意の担体32を含み、各層パケットは、剥離可能に取り付けられた、第1及び第2の主面を有するポリエステルフィルムと、第1及び第2の主面を有する剥離層とを含み、剥離層の第1の主面は、ポリエステルフィルムの第2の主面に側面31上で剥離可能に取り付けられている。加えて、処理アセンブリ30は、担体32の第2の側面33上に第2の積層体38を含む。
【0024】
処理アセンブリの用意
本発明の方法において、ポリエステルフィルムは、そこから単一のポリエステルフィルムを分離することができる処理アセンブリとして本明細書で称されるバンドルで取り扱われ、かつ処理される(すなわち、配向され、ヒートセットされ、及び熱緩和される)。このような方法で薄いポリエステルフィルムを操作することが、これまで可能であったよりも薄い厚さの、配向され、寸法的に安定なフィルムの製造が可能になることが判明した。本明細書で使用される処理アセンブリは、典型的には、連続ウェブ形式による方法で達成可能な処理効率及び能力のための連続ウェブ形式において製造される。「ウェブ」という用語は、連続した可撓ストリップ形態で製造又は加工される薄い材料を説明するために本明細書で使用される。
【0025】
処理アセンブリは、互いに積層された複数の層パケットを含む。各層パケットは、第1及び第2の主面を有するポリエステルフィルムと、第1及び第2の主面を有する剥離層とを含み、剥離層の第1の主面がポリエステルフィルムの第2の主面に剥離可能に接合されている。層パケットは、上側層パケットの剥離層の第2の主面が、下側層パケットのポリエステルフィルムの第1の主面に分離可能に接合されるように、積層体で分離可能に結合されている。
【0026】
典型的には、処理アセンブリ内で、積層体内の対応の層パケットのポリエステルフィルムは、同様の幅及び長さのサイズ(すなわち、これらがx軸及びy軸において同じ寸法を有する)であり、かつ互いに均一に積層されている(すなわち、z軸で整列している)ことが好ましい。単一の処理アセンブリ内のポリエステルフィルムは、実質的に同様の厚さのものであっても、又は異なる厚さのものであってもよい。
【0027】
処理アセンブリ内のポリエステルフィルムは、同じ組成であっても、又は異なる組成であってもよい。典型的には、処理アセンブリ内の様々なポリエステルフィルムが同様のT
gを有することが好ましい。理解されるように、より高いT
gを有するポリエステル層に対して、十分に高い温度範囲で、二軸配向、ヒートセット、及び熱緩和を行う必要がある。
【0028】
ポリエステルフィルム
各層パケットは、配向され、ヒートセットされ、及び熱緩和されることが可能である半結晶性ポリエステルフィルムを含む。ポリエステルは、例えば、キャスト法、押出成形法などの既知の技術によって、第1及び第2の主面を有するフィルム形態に構成されている。
【0029】
ポリエステルの選択は、一部には、意図する最終用途、及びそのために望まれる特性に応じる。ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、ジオールとジカルボン酸の縮合重合により得られるポリマーである。ジオールは、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、それらの組み合わせに代表される。ジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、及びそれらの組み合わせに代表される。具体的には、ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、及びポリエチレン−2,6−ナフタレートが、そのようなポリエステルとして例として挙げられる。これらのポリエステルは、ホモポリマー又はコポリマーのいずれであってもよい。コポリマー構造単位は、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンタールグリコール、及びポリアルキレングリコールなどのジオール単位、又はアジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸単位を含むことができる。
【0030】
機械的強度、耐熱性、耐薬品性、及び耐久性などの考慮から、ポリエチレンテレフタレート(「PET」と呼ばれることもある)及びポリエチレン−2,6−ナフタレート(「PEN」と呼ばれることもある)が、しばしば多くの用途に好ましい。これら2つの中では、ポリエチレンテレフタレートは、その低コストのために、多くの場合より好ましい。
【0031】
ポリエステルは単独でポリエステル層に用いてもよいし、又は別のポリエステルとのコポリマーとして用いてもよいし、若しくは2種類以上のポリエステルの混合物で用いてもよい。典型的には、機械的特性及び耐熱性の観点から、これは、単独で使用することが好ましい。存在する場合、コポリマー又は混合物中の他の成分(複数可)は、繰り返し構造単位のモル数に基づいて、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下である。共重合成分としては、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びポリアルキレングリコールなどのジオール成分、及び/又は、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及び5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸成分が含まれ得る。
【0032】
典型的には、ポリエステルフィルムは、T
g及びT
mを有する1つ以上のポリエステルを含み、ここで、T
gは、所望のT
Use未満であり、T
mは、本明細書に記載されているようなT
Orientでの軸配向、T
Setでのヒートセット、及びT
Relaxでの熱緩和を行うことができるように十分に高く、ここでは、
T
Orient<T
Relax<T
Set<T
mである。
【0033】
図2に示した実施形態では、処理アセンブリは、4つの分離可能な層パケット12a、12b、12c、12dを含む。典型的な実施形態では、処理アセンブリは、2〜20個の分離可能な層パケットを含む。より多くの層パケットを含む処理アセンブリは、本発明に従って使用することができ、理解されるように、処理アセンブリ内の層パケットの数を増加させることは、処理アセンブリを配向させ、搬送し、かつ取り扱うために必要な機械力を増加させ、並びにそれに相応して、本発明の方法の漸進的ステップを通して処理アセンブリの温度を上昇させるために必要な時間及び加熱強度の要求に影響を及ぼす傾向がある。
【0034】
典型的には、各フィルムは平坦であり、かつ実質的に均一な厚さ(すなわち、その全体の幅、すなわち左右に(すなわち、x軸)に、及び長さ、すなわち端から端まで(すなわち、y軸)にわたって、そのz軸が実質的に均一な寸法)であることが好ましい。
【0035】
当該技術分野において既知のように、ポリエステルフィルムは、実質的には、二軸配向中に適用される延伸比に従って薄くなるであろう。したがって、処理アセンブリが形成されるときのポリエステルフィルムの初期の厚さは、もっぱら、得られた二軸配向され、ヒートセットされ、熱緩和されたポリエステルフィルムの所望の厚さに応じて選択される。使用される延伸比に応じて、初期厚さは、多くの場合、最終的な厚さの約10〜約20倍である。
【0036】
本発明の利点は、本明細書に記載される処理アセンブリ内でポリエステルフィルムを加工することにより、高温で驚くべき寸法安定性を呈する、得られたポリエステルフィルムが、これまで不可能であった驚くほど薄い厚さで製造され得ることを含む。
【0037】
剥離層
剥離層は、本発明の方法のステップ全体を通して、処理アセンブリ内の隣接するポリエステル層への所望の接着性を提供すべきである。いくつかの実施形態では、剥離層は、約2〜約40g/cm幅(5〜100g/in幅)のポリエステルフィルムへの結合強度を提供する。
【0038】
剥離層は、プロセス条件(すなわち、高温、延伸、巻き取りなど)全体を通して、ポリエステルと適合性があるべきである(すなわち、ポリエステルと望ましくない方法で反応しない、ポリエステルを着色しない、又は劣化させない)。剥離層は、ヒートセット及び熱緩和中に弾性的に回復する傾向が実質的に無く、延伸すること、好ましくは軸配向中に滑らかに降伏することができるべきである。
【0039】
剥離層は、本発明の方法で使用した後に、特に配向(剥離層の厚さのいくらかの薄化又は局部絞りを与えると思われる)、ヒートセット、及び熱緩和の後に、剥離層は、それをポリエステル層から効果的に分離させてポリエステル層を所望通りに使用できるようにするために十分な本体を呈するようになるべきである。好ましくは、剥離層及びポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの表面からの剥離層の除去の際に、ポリエステルフィルム上に残渣が残らず、ポリエステルフィルムの表面に望ましくない劣化が付与されないように適合される。
【0040】
典型的には、ポリエステルフィルムの配向後の剥離層の所望の平均厚さは、約2〜約25ミクロン(0.1〜1.0ミル)、好ましくは約7.5〜約18ミクロン(0.3〜0.7ミル)である。使用される延伸比に応じて、初期厚さは、多くの場合、最終的な厚さの約10〜約20倍である。典型的には、各剥離層は、左右の(すなわち、x軸)及び端から端まで(すなわち、y軸)の実質的に均一な厚さを有する。
【0041】
当業者は、好適な剥離層を容易に選択することができる。例示的な例には、ポリオレフィン(例えば、ポリメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーなど)、スチレン/ゴムブロックコポリマー(例えば、スチレン及びポリスチレンと、ポリブタジエン、ポリイソプレン、又は水素化された等価物とのブロックコポリマー)、エチレンアルファオレフィンコポリマー、オレフィンブロックコポリマー、及び1つ以上のそのような材料のブレンドからなる群から選択されるポリマー材料が挙げられる。米国特許出願公開第2014/0065397号(Johnsonら)に「中間層(C)」として記載されている層が、本発明の処理アセンブリにおける剥離層としての使用に適している。
【0042】
剥離層は、単層であっても、又は多層であってもよい。例えば、剥離層は、所望の特性を改善するように、異なる組成を有する二重層形態で作製されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、多層剥離層内の層のうちの1つは、ポリエステル層からの分離がより容易に達成されるように、剥離層に増大した本体及び強度を付与するように組み立てられる。いくつかの実施形態では、二重層剥離層内の層のうちの1つは、二重層剥離層内の他の層によってもたらされる接着レベルよりも、処理アセンブリ内の隣接するポリエステルフィルムに比較的高い接着性を付与するように組み立てられる。例えば、
図2を参照すると、剥離層20は、上側ポリエステル層14の第2の主面18に剥離可能に接合された上層19と、下側ポリエステル層14の第1の主面16に剥離可能に接合された下層21とを含む二重層構成である。
【0043】
アセンブリ
交互に選択されたポリエステルフィルム及び剥離層が配置され、積層体に構成されて処理アセンブリを形成する。構成フィルム及び層を形成し、それらを所望の多層積層体に配置かつ構成するための適切な方法及び技術は、当業者に周知であろう。例示的な例には、共押出、予め形成されたフィルム及び層(例えば、キャスト、押出し層など)のラミネート加工が挙げられる。共押出法が典型的には好ましく、特に、比較的薄いポリエステルフィルム及び剥離層を利用する本発明の実施形態には好ましいであろう。
【0044】
処理アセンブリ内のポリエステルフィルムは、同じ組成であっても、又は異なる組成であってもよい。処理アセンブリ内のポリエステルフィルムは、同じ厚さを有しても、又は異なる厚さを有してもよい(すなわち、z軸寸法)。
【0045】
処理アセンブリ内の剥離層は、同じ組成であっても、又は異なる組成であってもよい。処理アセンブリ内の剥離層は、同じ厚さを有しても、又は異なる厚さを有してもよい(すなわち、z軸寸法)。
【0046】
積層体は少なくとも約50ミクロン(2ミル)の厚さ(すなわち、z軸寸法)であることが典型的には好ましい。より薄い寸法では、熱緩和中にポリエステル層が波形を形成する傾向が高くなる。より厚い処理アセンブリは、本発明に従って使用することができるが、理解されるように、より厚い処理アセンブリの使用は、処理アセンブリを配向し、搬送し、かつ取り扱うために必要な機械力を増加させ、並びにそれに相応して、本発明の方法の漸進的ステップを通して処理アセンブリの温度を上昇させるために必要な時間及び加熱強度の要求に影響を及ぼす傾向がある。したがって、処理アセンブリを製造することができる層パケットの数、又はその中のポリエステル層の厚さに対する技術上の上限は本質的にないが、本発明の方法に従って処理アセンブリを配向し、搬送し、取り扱うために必要な加工の要求によって実際的な制限が課されることがある。
【0047】
いくつかの実施形態では、
図2に示すように、処理アセンブリ10は、積層体11がその上に支持される任意の担体26を更に含む。担体は、本発明の方法が行われる際の処理アセンブリの取り扱いを容易にする。
【0048】
軸配向
図1に示すように、処理アセンブリ(その構成ポリエステルフィルムを含む)は、ステーション200内で二軸配向される。
【0049】
ポリエステルフィルムを二軸配向させるための周知の方法及び装置が、本発明の方法に使用されてもよい。典型的には、二軸配向は、同時に(すなわち、同時にx軸とy軸の両方に延伸する)又は逐次的に(すなわち、最初にx軸又はy軸のうちの一方に延伸し、次にもう一方の軸に延伸する)のいずれかで行われる。構成ポリエステル層の所望の配向、ヒートセット、及び熱緩和を行うために、本発明の処理アセンブリを処理するために使用することができる装置の例示的な例は、米国特許第2,779,684号(Alles)、同第2,823,421号(Scarlett)、同第4,261,944号(Hufnagelら)及び同第5,885,501号に開示されており、これらの各々は、参照によりその全体が組み込まれる。本発明では、単一のポリエステルフィルムは、従来の方式で配向され、ヒートセットされ、かつ熱緩和されるが、使用される装置は、2つ以上のポリエステル層、並びに剥離層及び使用される場合は任意の担体を含む、本明細書に記載される処理アセンブリを取り扱うことができなければならない。
【0050】
例示的な構成が
図4に示されており、ここで、処理アセンブリ40は、担体42と、クリップ48、50によって保持された剥離層44aとポリエステル44bとの第1の層パケットと、剥離層46aとポリエステル46bとの第2の層パケットとを含む。同時配向を使用する方法の間には、アセンブリ40は、一連のクリップ48、50に係合され、横方向及び縦方向の張力及び延伸の両方を付与するであろう。逐次的な配向を使用する方法の間には、アセンブリ40は、横方向の配向段階中に一連のクリップ48、50に係合され、一方、縦方向の配向段階中には、典型的には、クリップ48、50が剥離され、縦方向の張力、及び延伸がローラによって付与されるであろう。
【0051】
ポリエステルフィルムの二軸配向は、ポリエステルフィルムがT
Orientの温度に達するように処理アセンブリを加熱し(ここで、T
OrientはポリエステルフィルムのT
gよりも高い)、ポリエステル層が少なくともT
Orientの温度にある間に処理アセンブリを二軸延伸することによって行われる。ウェブの破損を回避し、ポリエステル層全体を通してより滑らかでより均一な延伸を得るためには、典型的には、T
OrientはT
gよりも少なくとも5℃以上高い。典型的には、T
OrientはT
gよりも10℃以上高くはない。
【0052】
ポリエステル層を延伸するために必要な力は比較的高い温度で低下する傾向があるが、典型的には、できるだけ低い温度の下で軸配向を行うことが好ましい。そのような条件下での配向はより多くの力を必要とするとはいえ、ポリエステルフィルムは配向中により高い結晶性及び応力硬化を達成する。
【0053】
逐次的に二軸配向が行われる場合、第1の軸方向(例えば、横方向又は縦方向のうちの一方)の配向中に第1の配向温度(すなわち、T
Orient1)になるように、かつ第2の軸配向(例えば、横方向又は縦方向のうちの他方)の配向中に第2の配向温度(すなわち、T
Orient2)になるようにフィルムを加熱することができ、ここでは、T
Orient1及びT
Orient2は、同一であっても、又は異なってもよく、それぞれフィルムのT
gより高く、かつ使用されるT
Setよりも低い。
【0054】
延伸比は、一部には、ポリエステルフィルムの意図する最終用途及び所望の特性によって決定されるであろう。典型的には、延伸比は、横方向(すなわち、x軸)及び長手方向(すなわち、y軸)のそれぞれにおいて約3:1〜5:1であるが、所望であればより高い比が使用されてもよい。
【0055】
軸配向を行うために必要な時間の長さは、一部には、配向装置内の温度、配向装置の遂行能力、及び処理アセンブリのサイズ及び容積に応じるであろう。より多くの層パケットを含む処理アセンブリ、又はより厚いポリエステルフィルム若しくはより厚い剥離層を含む層パケットは、比較的少ない数の層パケット又はより薄いポリエステルフィルム並びにより薄い剥離層を含む層パケットを含む処理アセンブリよりも、所望の配向温度に温めるためにより長い、又はより強烈な加熱を必要とする傾向が高いであろう。
【0056】
二軸配向の後であるがヒートセット前のその形態にある処理アセンブリは、本明細書では「配向アセンブリ」と称される。二軸配向の後に、ポリエステルフィルムが二軸配向され(そして、剥離層がここで延伸される)複数の層パケットを含む配向アセンブリは、次いでヒートセットのステップに渡される。
【0057】
ヒートセット
ヒートセットは、典型的には、二軸配向の後に直接行われ、好ましくはインラインで行われる。
【0058】
配向されたポリエステルフィルムのヒートセットは、x軸及びy軸の寸法の変化を阻止しながらポリエステル成分の結晶化度を上昇させるように、所望の寸法を維持する(すなわち、配向アセンブリは、x軸及びy軸の寸法を維持するように、
図4に示されるように、縦に、横断ウェブ張力が保持される)間に、ポリエステルフィルムが温度T
Setに達するように、配向されたアセンブリを加熱する(例えばオーブン内で)ことにより行われ、ここで、T
Setは、(1)同時二軸配向の場合にはT
Orientより高いか、又は逐次的二軸配向の場合にはT
Orient1及びT
Orient2の両方よりも高く、また(2)T
mより低い(例えば、典型的には、約20℃〜約60℃低いことが好ましい)。
【0059】
ヒートセットを行うために必要な時間の長さは、一部には、オーブンの温度、処理アセンブリのサイズ及び容積に応じるであろう。より多くの層パケットを含む処理アセンブリ、又はより厚いポリエステルフィルム若しくはより厚い剥離層を含む層パケットは、比較的少ない数の層パケット又はより薄いポリエステルフィルム若しくはより薄い剥離層を含む層パケットを含む処理アセンブリよりも、所望の温度(すなわち、T
Set)に温めるためにより長い又はより強烈な加熱を必要とする傾向が高いであろう。典型的には、対象ポリエステルフィルムは、所望の温度(T
Set)に達した後に少なくとも5秒以上の滞留時間を有することが好ましい。
【0060】
ヒートセットの後であるが熱緩和前のその形態にある処理アセンブリは、本明細書では「ヒートセットアセンブリ」と称されることがある。ヒートセット後、ここで複数の二軸配向されたヒートセットポリエステルフィルムを含むヒートセットアセンブリは、次いで、熱緩和のステップに渡される。
【0061】
熱緩和
熱緩和は、ヒートセット後に直接(例えば、インライン方式で)行われてもよく、又はヒートセットアセンブリを保管し、その後、必要に応じて、別の時間、別の場所、若しくはその両方で熱緩和されてもよい。
【0062】
処理アセンブリの加熱緩和は、x軸及びy軸方向の寸法において実質的に非拘束である状態で、ポリエステルフィルムが温度T
Relaxに達するようにヒートセットアセンブリを加熱することによって行われ、ここで、T
RelaxはT
Setよりも低く、かつT
Orientよりも高い。熱緩和中に、処理アセンブリは、典型的には、約1.4メガパスカル(200psi)以下、好ましくは約0.7メガパスカル(100psi)以下、より好ましくは約0.3メガパスカル(50psi)以下の縦方向張力を受ける。典型的には、処理アセンブリは、配向及びヒートセット中に横方向の張力を加えるために使用されたクリップ又は他の手段が解放された状態で、熱緩和中に横方向に拘束されない。
【0063】
T
Relaxは、典型的には、意図する使用温度(T
u)より約25〜約35℃高い。
【0064】
熱緩和ステップを行うために必要な時間の長さは、一部には、オーブンの温度、処理アセンブリのサイズ及び容積に応じるであろう。より多くの層パケットを含む処理アセンブリ、又はより厚いポリエステルフィルム若しくはより厚い剥離層を含む層パケットは、比較的少ない数の層パケット又はより薄いポリエステルフィルム若しくはより薄い剥離層を含む層パケットを含む処理アセンブリよりも、所望の温度(すなわち、T
Relax)に温めるためにより長い又はより強烈な加熱を必要とする傾向が高いであろう。
【0065】
当業者であれば、処理アセンブリ内のポリエステル層の熱緩和を行うために好適な装置を選択することができるであろう。例示的な例には、空気浮上型オーブン、空気クッション装置を備えた熱缶などが挙げられる。必要に応じて、熱緩和は、処理アセンブリが加熱デバイスと直接接触する従来の熱缶で実施されてもよいが、そのような方法は、少なくとも直接接触している処理アセンブリの部材の擦傷又は変形をもたらす可能性が高いであろう。
【0066】
緩和が起こった後(例えば、アセンブリをT
Relaxにある時間保持することによって(例えば、実質的に拘束されていない状態で))、処理アセンブリは冷却され、典型的には、更なる加工及び使用の前にロール形態に巻かれる。
【0067】
熱緩和の後であるが、個々のポリエステル層がそこから分離される前のその形態にある処理アセンブリは、本明細書では「熱緩和アセンブリ」と称されることがある。緩和ステップの後、ここで複数の二軸配向され、ヒートセットされ、熱緩和されたポリエステルフィルム及び交互配置された延伸剥離層を含む熱緩和アセンブリは、次いで、所望の用途、別の場所への出荷、使用のための他の当事者への移動などにおいて、個々の寸法的に安定なポリエステル層の分離及び使用などの更なる使用のために先に渡される。
【0068】
分離
個々のポリエステル層は、冷却後に直接熱緩和されたアセンブリから分離されてもよく、又は別の時間、別の場所、若しくはその両方で分離が行われてもよい。
【0069】
層パケットの構成剥離層及びポリエステルフィルムは、配向、ヒートセット、及び熱緩和の後に、それらが分離可能であるように選択され、すなわち、それらは連続シート形態で連続的に剥離され、単一のポリエステルフィルムを得ることができる。
【0070】
必要に応じて、(1)複数のポリエステルフィルム及び剥離層を含む1つ以上のより狭いウェブを形成するためにy軸で細分又は切り込むか、あるいは2)x軸で切断して複数のポリエステルフィルム及び剥離層を含むより短い1つ以上のより短いウェブ又は積層体を形成するか、あるいは(3)そのような方法で細分及び切断することの両方によってなど、個々のポリエステル層の分離の前に、熱緩和アセンブリを変換することができる。
【0071】
得られた製品の使用
本発明のフィルムは、特にこれまで達成できなかった低キャリパで、驚くべき寸法安定性を呈する。例えば、本発明の方法は、150℃で、横方向及び縦方向の両方で、約1%未満、好ましくは約0.5%未満、及び場合によっては約0.2%未満の収縮率を呈するポリエステルフィルムを製造するために使用することができる。本発明は、いくつかの実施形態では、約127ミクロン(5ミル)以下の平均厚さ、他の実施形態では、約76ミクロン(3ミル)以下の平均厚さ、他の実施形態では、約51ミクロン(2ミル)以下の平均厚さ、他の実施形態では、約25ミクロン(1ミル)以下の平均厚さ、及びいくつかの実施形態では約13ミクロン(0.5ミル)以下の平均厚さを有する、そのような高い寸法安定性を呈するポリエステルフィルムを提供する。
【0072】
以上、添付図面を参照して本発明をその好ましい実施形態と関連付けて充分に説明したが、様々な変更及び改変が当業者に明らかである点に留意されたい。かかる変更及び改変は、添付された特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱しない限り、本発明の範囲に含まれるものと理解すべきである。本明細書に引用される全ての特許、特許書類、及び刊行物の全ての開示内容が、参照により組み込まれる。上記の詳細な説明及び実施例は、理解しやすいように示したものにすぎない。したがってこれらによって不要な限定がなされることはないことは理解されたい。本発明は図示及び記載された細部そのものに限定されず、当業者に明白な変形形態は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれる。
以下、例示的実施形態を付記する。
[1]
寸法的に安定なポリエステルフィルムの製造方法であって、
(a)複数の層パケットを含む処理アセンブリを用意するステップであって、各層パケットが、Tg及びTmを有する1つ以上の半結晶性ポリエステルを含みかつ第1及び第2の主面を有するポリエステルフィルムと、第1及び第2の主面を有する剥離層とを含み、前記剥離層の前記第1の主面が、前記ポリエステルフィルムの前記第2の主面に取り付けられ、前記層パケットは、上側層パケットの前記剥離層の前記第2の主面が下側層パケットの前記ポリエステルフィルムの前記第1の主面に分離可能に取り付けられるように積層体で配置される、ステップと、
(b)前記ポリエステルフィルムが少なくともTOrientの温度に達するように前記処理アセンブリを加熱し、前記層パケットが少なくともTOrientの温度にある間に前記処理アセンブリを二軸延伸させることによって前記ポリエステルフィルムを二軸配向させて、配向アセンブリを得るステップであって、TOrientが前記ポリエステルフィルムの前記Tgよりも高い、ステップと、
(c)ポリエステル成分の結晶化度を上昇させるように配向構成及び寸法を維持しながら、前記配向処理アセンブリを温度TSetに加熱することによって、前記ポリエステルフィルムをヒートセットして、ヒートセットアセンブリを得るステップであって、TSetがTOrientより高くかつTmより低い、ステップと、次いで、
(d)x及びy軸方向寸法において実質的に拘束されない状態で、温度TRelaxに加熱することによって、ヒートセット処理アセンブリを熱緩和して、熱緩和アセンブリを得るステップであって、TRelaxがTSetより低くかつTOrientより高い、ステップとを含む、製造方法。
[2]
前記処理アセンブリが、2〜20個の層パケットを含む、[1]に記載の製造方法。
[3]
前記処理アセンブリが、担体を含む、[1]に記載の製造方法。
[4]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける各ポリエステルフィルムの平均厚さが、約127ミクロン(5ミル)以下である、[1]に記載の製造方法。
[5]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける各ポリエステルフィルムの平均厚さが、約76ミクロン(3ミル)以下である、[1]に記載の製造方法。
[6]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける各ポリエステルフィルムの平均厚さが、約51ミクロン(2ミル)以下である、[1]に記載の製造方法。
[7]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける各ポリエステルフィルムの平均厚さが、約25ミクロン(1ミル)以下である、[1]に記載の製造方法。
[8]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける各ポリエステルフィルムの平均厚さが、約13ミクロン(0.5ミル)以下である、[1]に記載の製造方法。
[9]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける前記ポリエステルフィルムの平均厚さが約5〜約75ミクロン(0.2〜3.0ミル)である、[1]に記載の製造方法。
[10]
前記熱緩和アセンブリの各層パケットにおける前記ポリエステルフィルムの平均厚さが約7.5〜約50ミクロン(0.3〜2.0ミル)である、[1]に記載の製造方法。
[11]
前記ポリエステルフィルムが、ジオールとジカルボン酸との縮合重合によって得られる
ポリマー材料を含む、[1]に記載の製造方法。
[12]
前記ポリエステルフィルムが、以下の材料:ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、及びポリエチレン−2,6−ナフタレートのうち1つ以上を含む、[11]に記載の製造方法。
[13]
前記ジオールが、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、[11]に記載の製造方法。
[14]
前記ジカルボン酸が、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、[11]に記載の製造方法。
[15]
前記ポリエステルフィルムが、ポリエチレンナフタレート又はポリエチレンテレフタレートを含む、[11]に記載の製造方法。
[16]
前記剥離層の平均厚さが、約5〜約25ミクロン(0.2〜1.0ミル)、好ましくは約7.5〜約18ミクロン(0.3〜0.7ミル)である、[1]に記載の製造方法。
[17]
前記剥離層が、約2〜約40g/cm幅(5〜100g/in幅)の前記ポリエステルフィルムへの結合強度をもたらす、[1]に記載の製造方法。
[18]
前記剥離層が、ポリオレフィン、スチレン/ゴムブロックコポリマー、エチレンαオレフィンコポリマー、オレフィンブロックコポリマー、及び1つ以上のそのような材料のブレンドからなる群から選択されるポリマー材料を含む、[1]に記載の製造方法。
[19]
少なくともいくつかの剥離層が二重層である、[1]に記載の製造方法。
[20]
少なくともいくつかの層パケットは、前記剥離層が下側ポリエステルフィルムに対して呈するよりも、前記層パケット内の前記ポリエステルフィルムに対して強い接着を呈する剥離層を含む、[1]に記載の製造方法。
[21]
前記ポリエステルフィルムを二軸配向させることが、同時二軸配向によって行われる、[1]に記載の製造方法。
[22]
前記ポリエステルフィルムを二軸配向させることが、逐次的な配向ステップ:
(b1)前記ポリエステルフィルムが少なくともTOrient1の温度に達するように前記処理アセンブリを加熱し、次いで前記層パケットが少なくともTOrient1の温度にある間に前記処理アセンブリを第1の軸方向に延伸させることによって、前記ポリエステルフィルムを前記第1の軸方向に配向させるステップであって、TOrient1が前記ポリエステルフィルムの前記Tgよりも高い、ステップと、次いで
(b2)前記ポリエステルフィルムが少なくともTOrient2の温度に達するように前記処理アセンブリを加熱し、前記層パケットが少なくともTOrient2の温度にある間に前記処理アセンブリを第2の軸方向に延伸させることによって、前記ポリエステルフィルムを前記第2の軸方向に配向させるステップであって、TOrient2が前記ポリエステルフィルムの前記Tgよりも高い、ステップとを含み、
TOrient1及びTOrient2が、同一であっても、又は異なってもよい、[18]に記載の製造方法。
[23]
前記ポリエステルフィルムを前記第1の軸方向に配向させることが、前記第1の軸方向に約3〜約5:1以上の比で、前記処理アセンブリを延伸させることを含む、[1]に記載の製造方法。
[24]
前記ポリエステルフィルムを前記第2の軸方向に配向させることが、前記第2の軸方向に約3〜約5:1以上の比で、前記処理アセンブリを延伸させることを含む、[1]に記載の製造方法。
[25]
前記第1の軸方向及び前記第2の軸方向が、実質的に垂直である、[1]に記載の製造方法。
[26]
前記熱緩和が、空気浮上型オーブン又は空気衝突を備えた熱缶内で行われる、[1]に記載の製造方法。
[27]
ステップ(b)、(c)、及び(d)が、インラインで行われる、[1]に記載の製造方法。
[28]
最大で約76ミクロン(3.0ミル)の厚さを有するポリエステルフィルムであって、実質的に拘束されていない状態で、約150℃の温度に加熱されると、軸方向において1%未満の収縮率を呈する、ポリエステルフィルム。
[29]
最大で約50ミクロン(2.0ミル)の厚さを有する、[28]に記載のポリエステルフィルム。
[30]
最大で約25ミクロン(1ミル)以下の厚さを有する、[28]に記載のポリエステルフィルム。
[31]
最大で約13ミクロン(0.5ミル)以下の厚さを有する、[28]に記載のポリエステルフィルム。
[32]
実質的に拘束されていない状態で、約150℃の温度に加熱されると、軸方向において0.5%未満の収縮率を呈する、[28]〜[31]のいずれか一項に記載のポリエステルフィルム。
[33]
実質的に拘束されていない状態で、約150℃の温度に加熱されると、軸方向において0.2%未満の収縮率を呈する、[28]〜[31]のいずれか一項に記載のポリエステルフィルム。
[34]
複数の分離可能な層パケットを含む熱緩和アセンブリであって、各層パケットが、Tg及びTmを有する1つ以上の半結晶性ポリエステルを含みかつ第1及び第2の主面を有するポリエステルフィルムと、第1及び第2の主面を有する剥離層とを含み、前記剥離層の前記第1の主面が、前記ポリエステルフィルムの前記第2の主面に取り付けられており、前記層パケットは、上側層パケットの前記剥離層の前記第2の主面が下側層パケットの前記ポリエステルフィルムの前記第1の主面に取り付けられるように積層体で配置されており、前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約127ミクロン(5ミル)以下であり、前記ポリエステルフィルムが軸方向において150℃で1%未満の収縮率を呈する、熱緩和アセンブリ。
[35]
前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約76ミクロン(3ミル)以下である、[34]に記載の熱緩和アセンブリ。
[36]
前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約51ミクロン(2ミル)以下である、[34]に記載の熱緩和アセンブリ。
[37]
前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約25ミクロン(1ミル)以下である、[34]に記載の熱緩和アセンブリ。
[38]
前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約13ミクロン(0.5ミル)以下である、[34]に記載の熱緩和アセンブリ。
[39]
前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約5〜約75ミクロン(0.2〜3.0ミル)である、[34]に記載の熱緩和アセンブリ。
[40]
前記ポリエステルフィルムの平均厚さが、約7.5〜約50ミクロン(0.3〜2.0ミル)である、[34]に記載の熱緩和アセンブリ。
[41]
実質的に拘束されていない状態で、約150℃の温度に加熱されると、前記ポリエステルフィルムが軸方向において0.5%未満の収縮率を呈する、[34]〜[40]のいずれか一項に記載の熱緩和アセンブリ。
[42]
実質的に拘束されていない状態で、約150℃の温度に加熱されると、前記ポリエステルフィルムが軸方向において0.2%未満の収縮率を呈する、[34]〜[40]のいずれか一項に記載の熱緩和アセンブリ。