(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873209
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】リムフィット性が向上したタイヤ
(51)【国際特許分類】
B60C 15/024 20060101AFI20210510BHJP
B60C 15/00 20060101ALI20210510BHJP
B60C 15/02 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
B60C15/024 C
B60C15/00 L
B60C15/02 D
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-197829(P2019-197829)
(22)【出願日】2019年10月30日
(65)【公開番号】特開2020-70018(P2020-70018A)
(43)【公開日】2020年5月7日
【審査請求日】2019年10月30日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0131386
(32)【優先日】2018年10月31日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514040088
【氏名又は名称】ハンコック タイヤ アンド テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HANKOOK TIRE & TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヨン ド
(72)【発明者】
【氏名】キム、グァン テ
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ホ、ウ ヘン
(72)【発明者】
【氏名】キム、シ ワン
【審査官】
赤澤 高之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2018−070144(JP,A)
【文献】
韓国登録実用新案第20−0216606(KR,Y1)
【文献】
特開昭62−299411(JP,A)
【文献】
特開2015−058892(JP,A)
【文献】
特開平08−216633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00− 19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リムチェックラインが形成されたリム装着部と、
前記リム装着部の周方向に沿って互いに離隔して複数設けられ、上部突出ユニット及び下部突出ユニットを有する突出部とを含み、
前記上部突出ユニットと前記下部突出ユニットは、前記リム装着部の周方向に互いに離隔して設けられる構成において、
前記リム装着部には、内側面の周囲に沿ってヒールポイントが延設される
ことを特徴とする、リムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項2】
前記上部突出ユニットは、
前記リム装着部の外側面から前記リムチェックラインまで延設され、前記リム装着部から垂直に突設されることを特徴とする、請求項1に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項3】
前記下部突出ユニットは、
下端が前記ヒールポイントから予め設定された間隔で離隔するように設けられ、上端が前記リムチェックラインまで延びるように設けられることを特徴とする、請求項2に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項4】
前記下部突出ユニットの下端と前記ヒールポイントの離隔距離は、3.9〜4.1mmであることを特徴とする、請求項3に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項5】
前記上部突出ユニットは、前記下部突出ユニットの下端の位置から前記リム装着部の周方向に予め設定された曲率で離隔して形成されることを特徴とする、請求項3に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項6】
前記上部突出ユニットと前記下部突出ユニットの下端は、前記リム装着部の周方向に4.4度〜4.6度だけ離隔した位置に形成されることを特徴とする、請求項5に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項7】
前記下部突出ユニットの下端部は、前記ヒールポイントに近づくほど断面積が徐々に小さくなるように形成されることを特徴とする、請求項1に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項8】
前記リムチェックラインは、
前記リム装着部に付けられたバーコードに対する前記上部突出ユニット及び前記下部突出ユニットの干渉度が0〜50%未満となる位置に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【請求項9】
前記リム装着部の周方向に沿って延設され、前記上部突出ユニットの下端及び前記下部突出ユニットの上端を通過するように形成されたラウンド部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のリムフィット性が向上したタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リムフィット性が向上したタイヤに関し、さらに詳しくはリム装着部に溜まった空気を排出することにより、ヒール部の接触圧を高め、圧力偏差を減少させ、リムフィット性を均一にすると共に、バーコード認識率を高めることのできる、リムフィット性が向上したタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来のタイヤを示す図である。
【0003】
図1に示すように、一般に従来のタイヤ1には、リム装着部2に溜まった空気を排出するために、リム装着部2の面から垂直方向に突出した突出体3が形成される。
【0004】
具体的には、前記突出体は、同図に示すように、前記リム装着部2の外側面と内側面を縦断して延びるように形成され、中間部分に区切りのある形態で設けられる。すなわち、前記突出体は、区切りのある部分を基準に、外側面に位置する上部突出体3と、内側面に位置する下部突出体4とからなる。
【0005】
しかしながら、このように設けられた従来の突出体は、一直線上に上部突出体3と下部突出体4が設けられるので、リム装着部に溜まった空気の排出効率及びヒール部の接触圧が低く、圧力偏差が位置によって大きく異なり、リムフィット性が均一でないという問題がある。
【0006】
また、従来の突出体は、
図1のAに示すように、タイヤ1にシリアルナンバーが印刷されたバーコードが付けられる場合に、バーコードの位置が突出体と重なるとバーコードが読み取れないという問題を引き起こしていた。
【0007】
具体的には、バーコードは、バーコードを構成するラインのいずれか1つでも50%以上遮蔽されると、認識率が著しく低下する。
【0008】
しかしながら、従来の突出体は、同一線上に上部突出体3と下部突出体4が設けられるので、バーコードが前記リム装着部2に印刷される場合に、前記突出体と重なる位置にあると、上部突出体3と下部突出体4がバーコードラインの50%以上を遮蔽することになるという問題があった。
【0009】
よって、リムフィット性が均一であり、バーコードがリム装着部のどの部分に印刷されるかに関係なくバーコードが読み取れるタイヤが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第6147626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記問題を解決するために、本発明は、リム装着部に溜まった空気を排出することにより、ヒール部の接触圧を高め、圧力偏差を減少させ、リムフィット性を均一にすると共に、バーコード認識率を高めることのできる、リムフィット性が向上したタイヤを提供することを目的とする。
【0012】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前述の技術的課題に限定されるものではなく、言及していない他の技術的課題は、以下の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、本発明は、リムチェックラインが形成されたリム装着部と、前記リム装着部の周方向に沿って互いに離隔して複数設けられ、上部突出ユニット及び下部突出ユニットを有する突出部とを含み、前記上部突出ユニットと前記下部突出ユニットは、前記リム装着部の周方向に互いに離隔して設けられることを特徴とするリムフィット性が向上したタイヤを提供する。
【0014】
本発明の実施形態において、前記リム装着部には、内側面の周囲に沿ってヒールポイントが延設されることを特徴とする。
【0015】
本発明の実施形態において、前記上部突出ユニットは、前記リム装着部の外側面から前記リムチェックラインまで延設され、前記リム装着部から垂直に突設されることを特徴とする。
【0016】
本発明の実施形態において、前記下部突出ユニットは、下端が前記ヒールポイントから予め設定された間隔で離隔するように設けられ、上端が前記リムチェックラインまで延びるように設けられることを特徴とする。
【0017】
本発明の実施形態において、前記下部突出ユニットの下端と前記ヒールポイントの離隔距離は、3.9〜4.1mmであることを特徴とする。
【0018】
本発明の実施形態において、前記上部突出ユニットは、前記下部突出ユニットの下端の位置から前記リム装着部の周方向に予め設定された曲率で離隔して形成されることを特徴とする。
【0019】
本発明の実施形態において、前記上部突出ユニットと前記下部突出ユニットの下端は、前記リム装着部の周方向に4.4度〜4.6度だけ離隔した位置に形成されることを特徴とする。
【0020】
本発明の実施形態において、前記下部突出ユニットの下端部は、前記ヒールポイントに近づくほど断面積が徐々に小さくなるように形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明の実施形態において、前記リムチェックラインは、前記リム装着部に付けられたバーコードに対する前記上部突出ユニット及び前記下部突出ユニットの干渉度が0〜50%未満となる位置に形成されることを特徴とする。
【0022】
本発明の実施形態において、前記リム装着部の周方向に沿って延設され、前記上部突出ユニットの下端及び前記下部突出ユニットの上端を通過するように形成されたラウンド部をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
前記構成によれば、本発明は、突出部の形状により、タイヤのリム装着部に溜まった空気を排出し、ヒール部の接触圧が高くなり、圧力偏差が減少することで、リムフィット性が均一になるという効果を有する。
【0024】
また、それにより、空気漏れが少なくなり、タイヤがリムにさらに安定して装着されるので操縦安定性が向上し、不要な空気漏れを防止することができる。
【0025】
さらに、突出部の形状により、タイヤのリム装着部に付けられたバーコードの認識率も向上させることができる。
【0026】
本発明の効果は、前記効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明または特許請求の範囲に記載されている発明の構成から推論可能なあらゆる効果が含まれるものと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】本発明の一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤの側面図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤのリム装着部にバーコードが付けられた状態を示す側面図である。
【
図7】本発明の他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤの側面図である。
【
図11】本発明の他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤのリム装着部にバーコードが付けられた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照して本発明について説明する。しかしながら、本発明は、様々な異なる形態で実現され得るので、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、図面において、本発明を明確に説明するために説明に関係のない部分は省略し、明細書全体を通して類似の部分には類似の符号を付した。
【0029】
明細書全体を通して、ある部分が他の部分と「連結(接続、接触、結合)」されているという場合、それには「直接的に連結」されているものだけでなく、その間にさらに他の部材を介して「間接的に連結」されているものも含まれる。また、ある一部分がある構成要素を「含む」という場合、それは特に断らない限り他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに備えてもよいことを意味する。
【0030】
本発明に用いられる用語は、単に特定の実施形態について説明するために用いられるものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現には、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。本明細書における「含む」、「有する」などの用語は、明細書に記載されている特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはそれらの組み合わせが存在することを示すためのものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはそれらの組み合わせの存在または付加可能性を予め排除するものではないことを理解すべきである。
【0031】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤの側面図であり、
図3は、
図2のBを拡大した拡大図である。また、
図4は、
図3のA−A’断面図であり、
図5は、
図3のCを拡大した拡大図である。
【0033】
図2〜
図5に示すように、一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤ100は、リム装着部110と、突出部120とを含む。
【0034】
前記リム装着部110は、タイヤのトレッドの内側に設けられ、リムが装着される領域を形成してもよい。
【0035】
また、前記リム装着部110には、リムチェックライン(Rim check line)Lが形成される。
【0036】
特に、前記リムチェックラインLは、前記リム装着部に付けられたバーコードPの各ラインに対する前記上部突出ユニット121及び前記下部突出ユニット122の干渉度が0〜50%未満となる位置に形成される。
【0037】
また、前記リム装着部110には、内側面の周囲に沿ってヒールポイント111が延設される。
【0038】
前記突出部120は、一対の上部突出ユニット121及び下部突出ユニット122からなるように設けられ、各突出部120は、前記リム装着部110の周方向に沿って互いに離隔して複数設けられる。
【0039】
前記上部突出ユニット121と前記下部突出ユニット122は、前記リム装着部110の周方向に互いに離隔して設けられる。
【0040】
具体的には、前記上部突出ユニット121は、前記下部突出ユニット122の下端の位置から前記リム装着部110の周方向に予め設定された曲率aで離隔して形成される。
【0041】
より具体的には、前記上部突出ユニット121と前記下部突出ユニット122の下端は、前記リム装着部110の周方向に4.4度〜4.6度だけ離隔した位置に形成されることを特徴とする。
【0042】
このように設けられた前記上部突出ユニット121と前記下部突出ユニット122は、一直線上に位置せず、互いにずれて形成されるので、従来の上部突出体及び下部突出体と形状が異なる。
【0043】
また、前記上部突出ユニット121は、前記リム装着部110の外側面から前記リムチェックラインまで延設され、前記リム装着部110から垂直に突設される。
【0044】
さらに、前記下部突出ユニット122は、下端が前記ヒールポイント111から予め設定された間隔で離隔するように設けられ、上端が前記リムチェックラインLまで延びるように設けられる。
【0045】
より具体的には、前記下部突出ユニット122の下端と前記ヒールポイント111の離隔距離bは3.9〜4.1mmである。
【0046】
このように、前記上部突出ユニット121は、前記リムチェックラインから上方に延びるように形成され、前記下部突出ユニット122は、前記リムチェックラインから下方に延びるように形成される。
【0047】
すなわち、前記上部突出ユニット121と前記下部突出ユニット122は、互いにずれるように離隔して形成されるが、同一直線上に配置した場合に区切り部分が生じることなく、互いに延長されるように設けられるので、従来の突出体よりも前記リム装着部110から突出する面積がさらに増加する。
【0048】
また、前記下部突出ユニット122の下端部は、前記ヒールポイント111に近づくほど断面積が徐々に小さくなるように形成される。
【0049】
図6は、本発明の一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤのリム装着部にバーコードが付けられた状態を示す側面図である。
【0050】
図6に示すように、前述したように設けられた一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤは、リム装着部においてバーコードPが付けられる位置に関係なく、常にバーコードPに対する上部突出ユニットと下部突出ユニットの干渉度が50%未満であることが確認される。
【0051】
すなわち、本発明の一実施形態によれば、バーコードPの認識率が従来に比べて大幅に向上する。
【0052】
図7は、本発明の他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤの側面図であり、
図8は、
図7のDを拡大した拡大図である。また、
図9は、
図8のB−B’断面図であり、
図10は、
図8のEを拡大した拡大図である。
【0053】
図7〜
図10に示すように、他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤ200は、リム装着部210と、突出部220と、ラウンド部230とを含む。
【0054】
前記リム装着部210は、タイヤのトレッドの内側に設けられ、リムが装着される領域を形成してもよい。
【0055】
また、前記リム装着部210には、リムチェックライン(Rim check line)Lが形成される。
【0056】
特に、前記リムチェックラインLは、前記リム装着部に付けられたバーコードPの各ラインに対する前記上部突出ユニット221及び前記下部突出ユニット222の干渉度が0〜50%未満となる位置に形成される。
【0057】
また、前記リム装着部210には、内側面の周囲に沿ってヒールポイント211が延設される。
【0058】
前記突出部220は、一対の上部突出ユニット221及び下部突出ユニット222からなるように設けられ、各突出部220は、前記リム装着部210の周方向に沿って互いに離隔して複数設けられる。
【0059】
前記上部突出ユニット221と前記下部突出ユニット222は、前記リム装着部210の周方向に互いに離隔して設けられる。
【0060】
具体的には、前記上部突出ユニット221は、前記下部突出ユニット222の下端の位置から前記リム装着部210の周方向に予め設定された曲率cで離隔して形成される。
【0061】
より具体的には、前記上部突出ユニット221と前記下部突出ユニット222の下端は、前記リム装着部210の周方向に4.4度〜4.6度だけ離隔した位置に形成されることを特徴とする。
【0062】
このように設けられた前記上部突出ユニット221と前記下部突出ユニット222は、一直線上に位置せず、互いにずれて形成されるので、従来の上部突出体及び下部突出体と形状が異なる。
【0063】
また、前記上部突出ユニット221は、前記リム装着部210の外側面から前記リムチェックラインまで延設され、前記リム装着部210から垂直に突設される。
【0064】
さらに、前記下部突出ユニット222は、下端が前記ヒールポイント211から予め設定された間隔で離隔するように設けられ、上端が前記リムチェックラインまで延びるように設けられる。
【0065】
より具体的には、前記下部突出ユニット222の下端と前記ヒールポイント211の離隔距離dは3.9〜4.1mmである。
【0066】
このように、前記上部突出ユニット221は、前記リムチェックラインから上方に延びるように形成され、前記下部突出ユニット222は、前記リムチェックラインから下方に延びるように形成される。
【0067】
すなわち、前記上部突出ユニット221と前記下部突出ユニット222は、互いにずれるように離隔して形成されるが、同一直線上に配置した場合に区切り部分が生じることなく、互いに延長されるように設けられるので、従来の突出体よりも前記リム装着部210から突出する面積がさらに増加する。
【0068】
また、前記下部突出ユニット222の下端部は、前記ヒールポイント211に近づくほど断面積が徐々に小さくなるように形成される。
【0069】
前記ラウンド部230は、前記リム装着部210の周方向に沿って延設され、前記上部突出ユニット221の下端及び前記下部突出ユニット222の上端を通過するように形成される。すなわち、前記ラウンド部230は、前記リムチェックラインLと同じ位置に形成される。
【0070】
また、前記ラウンド部230は、前記突出部220と同様に、前記リム装着部210の面から垂直方向に突設される。
【0071】
図11は、本発明の他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤのリム装着部にバーコードが付けられた状態を示す側面図である。
【0072】
図11に示すように、前述したように設けられた一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤは、リム装着部においてバーコードPが付けられる位置に関係なく、常にバーコードPに対する上部突出ユニット、下部突出ユニット及びリムチェックラインの干渉度が50%未満であることが確認される。
【0074】
前記表1は、本発明の一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤ100、及び他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤ200における標準器(LSU)及びHSU試験結果を示すものである。
【0075】
標準器の合格基準は7kgfであり、HSUの合格基準は12.5kgfであるところから、一実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤ100、及び他の実施形態によるリムフィット性が向上したタイヤ200のどちらも、標準器評価及びHSU評価において全て基準値以内に収まり、不良率がゼロであることが確認される。
【0076】
すなわち、本発明によれば、突出部120,220の形状により、タイヤのリム装着部110,210に溜まった空気を排出することにより、ヒール部の接触圧が高まり、圧力偏差が減少し、リムフィット性が均一になることが分かる。また、それにより、本発明は、空気漏れが少なくなり、タイヤがリムにさらに安定して装着されるので操縦安定性が向上し、不要な空気漏れを防止することができるという効果を有する。
【0077】
さらに、本発明によれば、バーコード認識率が向上するので、バーコードが認識されない製品に対して再検収しなければならないといった不便さを解消することができ、経済的である。
【0078】
前述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態に容易に変形できることを理解するであろう。よって、前述の実施形態はあくまで例示的なものであり、限定的なものではないことを理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素を分散して実施してもよく、同様に分散したものと説明されている構成要素を結合された形態に実施してもよい。
【0079】
本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導かれるあらゆる変更または変形された形態も本発明に含まれるものと解釈すべきである。
【符号の説明】
【0080】
100,200 リムフィット性が向上したタイヤ
110,210 リム装着部
111,211 ヒールポイント
120,220 突出部
121,221 上部突出ユニット
122,222 下部突出ユニット
230 ラウンド部
L リムチェックライン