特許第6873214号(P6873214)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873214
(24)【登録日】2021年4月22日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】端末、無線通信方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/08 20090101AFI20210510BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20210510BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20210510BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20210510BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20210510BHJP
【FI】
   H04W72/08 110
   H04W16/14
   H04W72/04 137
   H04W72/12 150
   H04W74/08
【請求項の数】5
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2019-205979(P2019-205979)
(22)【出願日】2019年11月14日
(62)【分割の表示】特願2016-538231(P2016-538231)の分割
【原出願日】2015年7月1日
(65)【公開番号】特開2020-25340(P2020-25340A)
(43)【公開日】2020年2月13日
【審査請求日】2019年12月13日
(31)【優先権主張番号】特願2014-156209(P2014-156209)
(32)【優先日】2014年7月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100158528
【弁理士】
【氏名又は名称】守屋 芳隆
(72)【発明者】
【氏名】武田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
(72)【発明者】
【氏名】ワン リフェ
(72)【発明者】
【氏名】リュー リュー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ホイリン
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/126858(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/112983(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上位レイヤシグナリングによって通知されるセンシングのタイミングに関する情報に基づいて、センシング期間を決定する制御部と、
前記センシング期間において、信号の送信前にセンシングを行う受信部と、を有し、
前記制御部は、前記センシングのタイミングに関する情報及び上りリンクグラントの検出に基づいて、前記センシング期間を制御し、
前記センシング期間は、センシングを行う期間と送受信を切り替える期間とを含むことを特徴とする端末。
【請求項2】
前記センシングのタイミングに関する情報は、TDD UL/DL構成と関連付けられていることを特徴とする請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記センシング期間は、Physical Uplink Shared Channel(PUSCH)に関する所定の情報を送信する期間を含むことを特徴とする請求項1に記載の端末。
【請求項4】
上位レイヤシグナリングによって通知されるセンシングのタイミングに関する情報に基づいて、センシング期間を決定するステップと、
前記センシングのタイミングに関する情報及び上りリンクグラントの検出に基づいて、前記センシング期間を制御するステップと、
前記センシング期間において、信号の送信前にセンシングを行うステップと、を有し、
前記センシング期間は、センシングを行う期間と送受信を切り替える期間とを含むことを特徴とする端無線通信方法。
【請求項5】
基地局と端末を有するシステムであって、
前記基地局は、
上位レイヤシグナリングによってセンシングのタイミングに関する情報を送信する送信部を有し、
前記端末は、
前記上位レイヤシグナリングによって通知される前記センシングのタイミングに関する情報に基づいて、センシング期間を決定する制御部と、
前記センシング期間において、信号の送信前にセンシングを行う受信部と、を有し、
前記制御部は、前記センシングのタイミングに関する情報及び上りリンクグラントの検出に基づいて、前記センシング期間を制御し、
前記センシング期間は、センシングを行う期間と送受信を切り替える期間とを含むことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次世代の通信システムに適用可能なユーザ端末及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)ネットワークにおいて、さらなる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。LTEではマルチアクセス方式として、下り回線(下りリンク)にOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)をベースとした方式を用い、上り回線(上りリンク)にSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)をベースとした方式を用いている。また、LTEからのさらなる広帯域化及び高速化を目的として、LTEの後継システム(例えば、LTEアドバンスト又はLTEエンハンスメントと呼ぶこともある(以下、「LTE−A」という))も検討され、仕様化されている(Rel. 10/11)。
【0003】
LTE−Aシステムでは、半径数キロメートル程度の広範囲のカバレッジエリアを有するマクロセル内に、半径数十メートル程度の局所的なカバレッジエリアを有するスモールセル(例えば、ピコセル、フェムトセルなど)が形成されるHetNet(Heterogeneous Network)が検討されている。また、HetNetでは、マクロセル(マクロ基地局)とスモールセル(スモール基地局)間で同一周波数帯だけでなく、異なる周波数帯のキャリアを用いることも検討されている。
【0004】
さらに、将来の無線通信システム(Rel. 12以降)では、LTEシステムを、通信事業者(オペレータ)にライセンスされた周波数帯域(ライセンスバンド(Licensed band))だけでなく、ライセンス不要の周波数帯域(アンライセンスバンド(Unlicensed band))で運用するシステム(LTE−U:LTE Unlicensed)も検討されている。LTE−Uの運用において、ライセンスバンドLTE(Licensed LTE)との連携を前提とした形態をLAA(Licensed-Assisted Access)又はLAA−LTEという。なお、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムを総称して「LAA」、「LTE−U」、「U−LTE」などと呼ぶ場合もある。
【0005】
ライセンスバンドは、特定の事業者が独占的に使用することを許可された帯域である一方、アンライセンスバンド(非ライセンスバンドとも呼ばれる)は、特定事業者に限定せずに無線局を設置可能な帯域である。アンライセンスバンドとしては、例えば、Wi−Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)を使用可能な2.4GHz帯や5GHz帯、ミリ波レーダーを使用可能な60GHz帯などの利用が検討されている。このようなアンライセンスバンドをスモールセルで適用することも検討されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 36.300 “Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存のLTEでは、ライセンスバンドでの運用が前提となっているため、各オペレータに対して異なる周波数帯域が割当てられている。しかし、アンライセンスバンドは、ライセンスバンドと異なり特定の事業者のみの使用に限られない。また、アンライセンスバンドは、ライセンスバンドと異なり特定の無線システム(たとえばLTE、Wi−Fi等)の使用に限られない。このため、あるオペレータのLAAで利用する周波数帯域は、他のオペレータのLAAやWi−Fiで利用する周波数帯域と重なる可能性がある。
【0008】
アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aシステム(LTE−U)を運用する場合、無線アクセスポイント(AP、TPとも呼ぶ)や無線基地局(eNB)の設置は、異なるオペレータや非オペレータ間で互いに協調・連携せずに行われることが想定される。この場合、緻密なセルプランニングができないこと、そして干渉制御が行えないことから、アンライセンスバンドでは、ライセンスバンドとは異なり大きな相互干渉が生じるおそれがある。
【0009】
アンライセンスバンドにおける相互干渉を避けるために、LTE−U基地局/ユーザ端末が、信号の送信前にリスニング(センシング)を行い、他の基地局/ユーザ端末が通信を行っているか確認することが検討されている。このリスニング動作を、LBT(Listen Before Talk)ともいう。
【0010】
LAAシステムにおいてUL信号(上り信号)の干渉を回避するために、ユーザ端末におけるUL向けのLBT(UL−LBT)機能を導入することが求められている。しかしながら、UL−LBTは従来検討されておらず、UL−LBTに適したフレーム構成は未だ提案されていない。特に、LBTのセンシングを行うサブフレームやセンシング時間の長さが適切に設定されなければ、UL信号の干渉の発生を適切に抑制できないおそれがある。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおいて、ユーザ端末がLBTを実施する場合であっても、UL信号の干渉の発生を抑制することができるユーザ端末及び無線通信方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様に係る端末は、上位レイヤシグナリングによって通知されるセンシングのタイミングに関する情報に基づいて、センシング期間を決定する制御部と、前記センシング期間において、信号の送信前にセンシングを行う受信部と、を有し、前記制御部は、前記センシングのタイミングに関する情報及び上りリンクグラントの検出に基づいて、前記センシング期間を制御し、前記センシング期間は、センシングを行う期間と送受信を切り替える期間とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおいて、ユーザ端末がLBTを実施する場合であっても、UL信号の干渉の発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】アンライセンスバンドでLTEを利用する無線通信システムの形態の一例を示す図である。
図2】アンライセンスバンドでLTEを利用する無線通信システムの形態の一例を示す図である。
図3】アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおけるLBTの動作主体を示す説明図である。
図4】アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおけるLBTのためのフレーム構成の一例を示す図である。
図5】本発明に係るユーザ端末のUL−LBT処理の一例を示すフローチャートである。
図6】TDD UL/DL構成とセンシングパターンとの関連付けの一例を示す図である。
図7】TDDにおける特別サブフレーム構成の一例を示す図である。
図8】TDDにおけるセンシングサブフレーム構成の一例を示す図である。
図9】TDD UL/DL構成とセンシングパターンとの関連付けの一例を示す図である。
図10】暗黙的に設定されるセンシングパターンの一例を示す図である。
図11】明示的に通知されるセンシングパターンの一例を示す図である。
図12】明示的に通知されるセンシングパターンがセル固有である場合の一例を示す図である。
図13】明示的に通知されるセンシングパターンがユーザ端末固有である場合の一例を示す図である。
図14】第3の実施形態におけるセンシングサブフレームの切り替え処理の一例を示すフローチャートである。
図15】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。
図16】本発明の一実施形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。
図17】本発明の一実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。
図18】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。
図19】本発明の一実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、アンライセンスバンドでLTEを運用する無線通信システム(LTE−U)の運用形態の一例を示している。図1に示すように、LTEをアンライセンスバンドで用いるシナリオとして、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)、デュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)又はスタンドアローン(SA:Stand-Alone)などの複数のシナリオが想定される。
【0016】
図1Aは、ライセンスバンド及びアンライセンスバンドを用いて、キャリアアグリゲーション(CA)を適用するシナリオを示している。CAは、複数の周波数ブロック(コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)、キャリア、セルなどともいう)を統合して広帯域化する技術である。各CCは、例えば、最大20MHzの帯域幅を有し、最大5つのCCを統合する場合には、最大100MHzの広帯域が実現される。
【0017】
図1Aに示す例では、ライセンスバンドを利用するマクロセル及び/又はスモールセルと、アンライセンスバンドを利用するスモールセルと、でCAを適用する場合を示している。CAが適用される場合、1つの無線基地局のスケジューラが複数のCCのスケジューリングを制御する。このことから、CAは基地局内CA(intra-eNB CA)と呼ばれてもよい。
【0018】
この場合、アンライセンスバンドを利用するスモールセルは、DL伝送専用に用いるキャリアを用いてもよいし(シナリオ1A)、TDDキャリアを用いてもよい(シナリオ1B)。DL伝送専用に用いるキャリアは、付加下りリンク(SDL:Supplemental Downlink)ともいう。なお、ライセンスバンドでは、FDD及び/又はTDDを利用することができる。
【0019】
また、ライセンスバンドとアンライセンスバンドを1つの送受信ポイント(例えば、無線基地局)から送受信する構成(co-located)とすることができる。この場合、当該送受信ポイント(例えば、LTE/LTE−U基地局)は、ライセンスバンド及びアンライセンスバンドの両方を利用してユーザ端末と通信を行うことができる。あるいは、ライセンスバンドとアンライセンスバンドを異なる送受信ポイント(例えば、一方を無線基地局、他方を無線基地局に接続されるRRH(Remote Radio Head))からそれぞれ送受信する構成(non-co-located)とすることも可能である。
【0020】
図1Bは、ライセンスバンド及びアンライセンスバンドを用いて、デュアルコネクティビティ(DC)を適用するシナリオを示している。DCは、複数のCC(又はセル)を統合して広帯域化する点はCAと同様である。一方で、CAでは、CC(又はセル)間がIdeal backhaulで接続され、遅延時間の非常に小さい協調制御が可能であることを前提としているのに対し、DCでは、セル間が遅延時間の無視できないNon−ideal backhaulで接続されるケースを想定している。
【0021】
したがって、DCでは、セル間が別々の基地局で運用され、ユーザ端末は異なる基地局で運用される異なる周波数のセル(又はCC)に接続して通信を行う。このため、DCが適用される場合、複数のスケジューラが独立して設けられ、当該複数のスケジューラがそれぞれの管轄する1つ以上のセル(CC)のスケジューリングを制御する。このことから、DCは基地局間CA(inter-eNB CA)と呼ばれてもよい。なお、DCにおいて、独立して設けられるスケジューラ(すなわち基地局)ごとにキャリアアグリゲーション(Intra-eNB CA)を適用してもよい。
【0022】
図1Bに示す例では、ライセンスバンドを利用するマクロセルと、アンライセンスバンドを利用するスモールセルとがDCを適用する場合を示している。この場合、アンライセンスバンドを利用するスモールセルは、DL伝送専用に用いるキャリアを用いてもよいし(シナリオ2A)、TDDキャリアを用いてもよい(シナリオ2B)。なお、ライセンスバンドを利用するマクロセルでは、FDD及び/又はTDDを利用することができる。
【0023】
図1Cに示す例では、アンライセンスバンドを用いてLTEを運用するセルが単体で動作するスタンドアローン(SA)を適用している。ここで、スタンドアローンとは、CAやDCの適用無しで、端末との通信を実現できることを意味している。この場合、アンライセンスバンドはTDDキャリアで運用することができる(シナリオ3)。
【0024】
図2は、アンライセンスバンドでLTEを運用する無線通信システム(LTE−U)の運用形態の一例を示している。上記図1A図1Bに示すCA/DCの運用形態では、例えば図2のように、ライセンスバンドCC(マクロセル)をプライマリセル(PCell)、アンライセンスバンドCC(スモールセル)をセカンダリセル(SCell)として利用することができる。ここで、プライマリセル(PCell)とは、CA/DCを行う場合にRRC接続やハンドオーバを管理するセルであり、ユーザ端末からのデータ、フィードバック信号などのUL伝送が必要となるセルである。プライマリセルは、上下リンクともに常に設定される。セカンダリセル(SCell)とは、CA/DCを適用する際にプライマリセルに加えて設定する他のセルである。セカンダリセルは、下りリンクだけ設定することもできるし、上下リンクを同時に設定することもできる。
【0025】
なお、上記図1A(CA)や図1B(DC)に示すように、LTE−Uの運用においてライセンスバンドのLTE(Licensed LTE)があることを前提とした形態を、LAA(Licensed-Assisted Access)又はLAA−LTEとも呼ぶ。なお、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムを総称して「LAA」、「LTE−U」、「U−LTE」などと呼ぶ場合もある。
【0026】
LAAでは、ライセンスバンドLTE及びアンライセンスバンドLTEが連携してユーザ端末と通信する。LAAにおいて、ライセンスバンドを利用する送信ポイント(例えば、無線基地局)とアンライセンスバンドを利用する送信ポイントが離れている場合には、バックホールリンク(例えば、光ファイバやX2インターフェースなど)で接続された構成とすることができる。
【0027】
ところで、既存のLTEでは、ライセンスバンドでの運用が前提となっているため、各オペレータに対して異なる周波数帯域が割当てられている。しかしながら、アンライセンスバンドは、ライセンスバンドと異なり特定の事業者のみの使用に限られない。このため、あるオペレータのLTE−Uで利用する周波数帯域は、他のオペレータのLAAシステムやWi−Fiシステムで利用する周波数帯域と重なる可能性がある。
【0028】
アンライセンスバンドでLTEを運用する場合、異なるオペレータや非オペレータ間において、同期、協調及び/又は連携などがなされずに運用されることも想定される。この場合、アンライセンスバンドにおいて、複数のオペレータやシステムが同一周波数を共有して利用することとなるため、相互干渉が生じるおそれがある。
【0029】
ここで、アンライセンスバンドにおいて運用されるWi−Fiシステムでは、所定の期間において全帯域を特定のユーザのために使用するようにリソース割り当てを実施する。このため、Wi−Fiではユーザ端末、アクセスポイントなどの送信信号の衝突回避のために、LBT(Listen Before Talk)メカニズムに基づくキャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)が採用されている。具体的には、各送信ポイント(TP:Transmission Point)、アクセスポイント(AP:Access Point)やWi−Fi端末(STA:Station)が送信を行う前にリスニング(CCA:Clear Channel Assessment)を実行し、所定レベルを超える信号を検出しなければ送信を行う。
【0030】
以上から、アンライセンスバンドで運用するLTE/LTE−Aシステム(例えば、LAAシステム)においてもLBTは必要となると想定されている。LAAシステムがLBTを導入することで、LAAとWi−Fiとの間の干渉を回避することができる。また、LAAシステム間の干渉を回避することができる。LAAシステムを運用するオペレータ毎に、接続可能なユーザ端末の制御を独立して行う場合であっても、LBTによりそれぞれの制御内容を把握することなく干渉を低減することができる。
【0031】
LBTを用いるLTEシステムでは、LTE−U基地局及び/又はユーザ端末は、アンライセンスバンドセルにおいて信号を送信する前にリスニング(LBT)を行い、他システム(例えば、Wi−Fi)や別のLAAの送信ポイントからの信号を検出しなければ、アンライセンスバンドで通信を実施する。例えば、LBTで測定した受信電力が所定の閾値以下である場合は、チャネルは空き状態(LBT_idle)であると判断し送信を行う。「チャネルが空いている」とは、言い換えると、所定のシステムによってチャネルが占有されていないことをいい、チャネルがクリアである、チャネルがフリーである、などともいう。
【0032】
一方で、リスニングの結果、他システムや別のLAAの送信ポイントからの信号を検出した場合には、(1)DFS(Dynamic Frequency Selection)により別キャリアに遷移する、(2)送信電力制御(TPC)を行う、(3)送信を待機(停止)する、などの処理が実施される。例えば、LBTで測定した受信電力が所定の閾値を超える場合、チャネルはビジー状態(LBT_busy)であると判断し、送信を行わない。LBT_busyの場合、当該チャネルは、所定のバックオフ時間経過後になって初めて利用可能となる。なお、LBTによるチャネルの空き状態/ビジー状態の判定方法は、これに限られない。
【0033】
図3は、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおけるLBTの動作主体を示す説明図である。図3では、アンライセンスバンドセルを形成する無線基地局(eNB)と、ユーザ端末(UE)と、これらの間の下りリンク(DL)/上りリンク(UL)が示されている。アンライセンスバンドセルにおいては、信号送信前にリスニング(LBT)が実施され、他システム(例えば、Wi−Fi)や別のLAA(LTE−U)の送信ポイントが通信を行っているか確認される。図3Aは、DL及びUL両方に関して、eNBがLBTを実施する例である。この場合、eNBがLBTによりチャネルがクリア状態であると判断した後、eNBがUEに所定の信号(例えば、ULグラント)を通知することにより、UEはULを送信することができる。一方、図3Bは、送信側がLBTを実施する例である。この場合、DL送信の際はeNBによって、UL送信の際はUEによってLBTが行われる。ここで、ユーザ端末によって実施されるULのためのLBTを、UL−LBTともいう。
【0034】
UL−LBTによれば、ユーザ端末におけるアンライセンスバンドの干渉状態を好適に把握することができると考えられている。しかしながら、UL−LBTに適したフレーム構成は未だ提案されていない。特に、LBTのセンシングを行うサブフレームやセンシング時間の長さが適切に設定されなければ、UL信号の干渉の発生を適切に抑制できないおそれがある。
【0035】
そこで、本発明者らは、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおいて、ユーザ端末がLBTを実施する場合に、LBTによるセンシングの構成(センシングパターン)を適切に設定することを着想した。具体的には、本発明者らは、センシングパターンに基づいて、所定のサブフレームをセンシングサブフレームとしてLBTを実施することを見出した。また、本発明者らは、センシングサブフレームに含まれる各期間(LBTを実施する期間など)の長さを適切に設定することを見出した。
【0036】
本発明によれば、LBTのセンシングを行うサブフレームやセンシング時間の長さを適切に設定することができ、アンライセンスバンドにおけるLTEシステムにおいて、UL信号の干渉の発生を抑制することができる。
【0037】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明では、ライセンスバンドの存在を前提としたLTE−Uの運用形態(LAA)においてLBTを利用する場合を例に挙げて説明するが、実施形態はこれに限られない。また、ユーザ端末がLBTを実施し、無線基地局がLBTを実施しない構成を想定するが、無線基地局もLBTを実施可能であってもよい。
【0038】
図4は、アンライセンスバンドでLTE/LTE−Aを運用するシステムにおけるLBTのためのフレーム構成の一例を示す図である。1サブフレーム(1ms)は、2スロットから構成され、1スロットは0.5msに相当する。また、1スロットは、7OFDMシンボル(拡張サイクリックプレフィックス使用時は6シンボル)で構成され、1OFDMシンボルは66.7μs+TCP(TCP:サイクリックプレフィックス長)に相当する。
【0039】
また、各サブフレームに付されている文字はサブフレームの種別を表しており、“D”は下り(DL)サブフレーム、“U”は上り(UL)サブフレーム、“S”は特別サブフレーム又はLBTによるセンシングを行うサブフレーム(センシングサブフレームともいう)を示す。なお、図4におけるサブフレーム構成(D、U、Sの並び順)は一例であり、これに限られない。
【0040】
従来(Rel. 11)のTDD UL/DL構成(TDD UL/DL configuration)における特別サブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot TimeSlot)、GP(Guard Period)及びUpPTS(Uplink Pilot TimeSlot)から構成される。一方、本発明におけるセンシングサブフレームは、LBT(LBT期間)、GP(Guard Period)及びReport(レポート期間)から構成される。つまり、本発明におけるセンシングサブフレーム構成は従来の特別サブフレーム構成と類似するため、ユーザ端末の実装コストを低減することができる。
【0041】
LBT期間は、ユーザ端末がチャネル状態を検出するために用いられる。具体的には、LBT期間において、ユーザ端末はリスニング(LBT)を実施する。ここで、ユーザ端末は、センシングサブフレームでは、特別サブフレームとは異なり、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)の受信及び復調/復号を試行しなくてもよい。
【0042】
GPは、ユーザ端末がリスニングからレポートの送信にスイッチするためのガード期間として用いられる。また、GPの長さに応じて、当該サービングセルのセルカバレッジ半径が定まる。セル半径を大きくしたい場合、比較的長いGPが必要となる。一方、セル半径が小さい場合には、短いGPで十分となる。つまり、GPは、送受信の切り替え用のガード期間である。
【0043】
レポート期間は、センシングサブフレームの後のULサブフレームで送信を行うためのフィードバック情報を送信するための期間である。フィードバック情報は、ユーザ端末がPUSCHを送信し、当該PUSCHを無線基地局が受信するために用いられる。つまり、PUSCH送信に関する有用な情報である。当該有用な情報の候補としては、例えば、スケジューリング要求(SR:Scheduling Request)/ランダムアクセスプリアンブル(RAP:Random Access Preamble)などがある。これらによれば、ULグラントを要求して、センシングの後にデータ送信を実施することができる。また、有用な情報の候補としては、リソースブロック(RB:Resource Block)、MCS(Modulation and Coding Scheme)などの、PUSCHの復調に関連するパラメータがある。これらを用いることで、ULグラントを用いずに、センシングの後にデータ送信を実施することが可能である。
【0044】
図5は、本発明に係るユーザ端末のUL−LBT処理の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザ端末は、センシングパターンを取得する(ステップS1)。後述するように、ユーザ端末は、センシングパターンを暗黙的又は明示的な通知によって取得するか、所定の規則に従って算出して取得する。
【0045】
ここで、センシングパターンは、LBTによるセンシングの構成に関する情報のことである。言い換えると、センシングパターンは、ユーザ端末がLBTを行うタイミングに関する情報である。センシングパターンは、例えば、センシングサブフレームと、センシングを行う周期(センシングサブフレームの周期、センシング周期ともいう)と、の組み合わせから構成される。センシングパターンは、(“センシングサブフレームに該当するサブフレーム”、“センシング周期”)と表現されてもよい。例えば、任意のサブフレームで1ms毎にセンシングを行う場合のセンシングパターンは、(任意のサブフレーム、1ms)と表現されてもよい。なお、センシングパターンは上述の構成に限られない。
【0046】
ユーザ端末は、センシングパターンに基づいて、現在のサブフレームがセンシングサブフレームか否かを判定する(ステップS2)。現在のサブフレームがセンシングサブフレームでない場合(ステップS2−NO)、次のサブフレームで再びステップS2を実施する。
【0047】
現在のサブフレームがセンシングサブフレームである場合(ステップS2−YES)、UL−LBTを実施する(ステップS3)。そして、UL−LBTの結果に基づいて、チャネルがフリーであるか否かを判定する(ステップS4)。チャネルがフリーでないと判定する場合(ステップS4−NO)、次のサブフレームで再びステップS2を実施する。なお、ステップS1でセンシングパターンがユーザ端末によって算出される場合において、チャネルがフリーでないと判定するときは、改めてステップS1を実施してもよい(図5の点線)。
【0048】
チャネルがフリーであると判定する場合(ステップS4−YES)、その後のULサブフレームでUL送信を実施する(ステップS5)。
【0049】
本発明は、主に図5におけるステップS1−S3に関連する。特に、ステップS1におけるセンシングパターンの取得方法について、第1及び第2の実施形態で詳細に説明する。
【0050】
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、センシングパターンは、TDD UL/DL構成と関連付けられている。言い換えると、第1の実施形態は、LBTを行うアンライセンスバンドがTDDキャリアである場合に適用することができる。
【0051】
図6は、TDD UL/DL構成とセンシングパターンとの関連付けの一例を示す図である。図6の「Config.」はTDD UL/DL構成を示し、「Subframe index」は各UL/DL構成に対応するサブフレームの種別を示している。ここで、“D”は下り(DL)サブフレーム、“U”は上り(UL)サブフレーム、“S”は特別サブフレーム又はセンシングサブフレームを示す。
【0052】
図6の例では、特別サブフレームは全てセンシングサブフレームとして用いられる。特別サブフレームはDLサブフレームとみなすことができるため、言い換えると、図6では、ULサブフレームに隣接する(直前の)DLサブフレームが、センシングサブフレームと設定されている。したがって、UL/DL構成{0、1、2、6}では、センシング周期は5msであり、UL/DL構成3−5では、センシング周期は10msである。また、UL/DL構成0−6のもとでは、センシングサブフレームに後続するULサブフレームの数は1−3であるため、LBT結果に基づくチャネル占有時間は1−3msとなる。
【0053】
無線基地局は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)や報知情報(例えば、SIB1)を用いて、ユーザ端末にセンシングパターンを通知する。センシングパターンは、UL/DL構成とともに通知されてもよいし、予めUL/DL構成に関連付けられている場合には、UL/DL構成の通知により暗黙的に通知されてもよい。例えば、Config. 2の場合、センシングパターンとして(特別サブフレーム、5ms)が明示的に通知されてもよいし、UL/DL構成としてConfig. 2が通知されたことにより暗黙的に(特別サブフレーム、5ms)が通知されたとユーザ端末が認識してもよい。なお、UL/DL構成は、図6に示したUL/DL構成0−6以外の異なる構成を用いてもよく、その場合にULサブフレームに隣接する(直前の)DLサブフレームを、センシングサブフレームとしてもよい。
【0054】
次に、センシングサブフレームに含まれる各期間(LBT、GP、Report)の長さの設定方法について述べる。方法1では、センシングサブフレーム構成に、従来(LTE Rel. 11)の特別サブフレーム用の設定を流用する。具体的には、方法1では、センシングサブフレームにおけるLBT、GP及びReportの長さを、それぞれ特別サブフレームのDwPTS、GP及びUpPTSの長さとして扱う。
【0055】
図7は、TDDにおける特別サブフレーム構成の一例を示す図である。「Special subframe config.」は特別サブフレーム構成を示している。また、DwPTS、GP及びUpPTSの長さの単位はシンボルである。例えば、特別サブフレーム構成0がセンシングサブフレーム構成として選択された場合、センシングサブフレームにおけるLBT、GP及びReportの長さは、それぞれ3、10及び1OFDMシンボルとなる。なお、特別サブフレーム構成は、図7に示す構成0−9に限られない。
【0056】
各特別サブフレーム構成は、DwPTS、GP及びUpPTSの長さを規定する。また、各構成は、標準サイクリックプレフィックスを用いる場合(1サブフレームのシンボル長が14)と、拡張サイクリックプレフィックスを用いる場合(1サブフレームのシンボル長が12)と、を規定する。なお、各構成は、少なくとも2つのパラメータを規定すればよく、1つのパラメータは省略してもよい。例えば、DwPTS及びUpPTSを規定すればよく、GPは規定しなくてもよい。この場合、ユーザ端末は、シンボル長、DwPTS及びUpPTSに基づいて、GPの長さを判断することができる。
【0057】
なお、LBTのセンシングの精度を向上する観点からは、GPの時間は短いほど好ましく、具体的には3シンボル以下であることが好ましい。すなわち、センシングサブフレーム構成は、特別サブフレーム構成の{2、3、4、6、7、8}(標準サイクリックプレフィックスを用いる場合)又は{1、2、3、5、6}(拡張サイクリックプレフィックスを用いる場合)から選択されることが好ましい。
【0058】
方法2では、センシングサブフレーム構成を新しく定義する。方法2では、センシングサブフレームにおけるLBT、GP及びReportの長さを、それぞれ特別サブフレームのDwPTS、GP及びUpPTSの長さに依存せず設定することができる。
【0059】
図8は、TDDにおけるセンシングサブフレーム構成の一例を示す図である。「Sensing subframe config.」はセンシングサブフレーム構成を示している。また、DwPTS、GP及びUpPTSの長さの単位はシンボルである。なお、センシングサブフレーム構成は、図8に示す構成0−9に限られない。また、センシングサブフレーム構成は、図8と異なるLBT、GP及びReportの長さを用いてもよい。
【0060】
図8図7を比較して分かるように、センシングサブフレーム構成は、従来(Rel. 11)の特別サブフレーム構成のGPより小さな値のGPを多く含むように構成することが好ましい。これにより、カバレッジ半径が比較的小さいスモールセルにさらに適したガード期間を設定することが可能となる。
【0061】
また、図8図7を比較して分かるように、センシングサブフレーム構成は、従来(Rel. 11)の特別サブフレーム構成のUpPTSより大きな値のReportを多く含むように構成することが好ましい。これにより、レポート期間が延び、より多くの有用な情報(例えば、NAV(Network Allocation Vector)、BSR(Buffer Status Report))を送信することができるようになる。また、異なる複数のユーザ端末が同じセンシングサブフレームのレポート期間で送信を行う場合に、ユーザ端末間で異なる時間・周波数・符号リソースを割り当てることができるようになるため、送信信号の衝突確率をより低減することが可能となる。
【0062】
適用するセンシングサブフレーム構成に関する情報は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)及び/又は報知情報(例えば、SIB1)により、ユーザ端末に通知されてもよい。ここで、無線フレームに複数のセンシングサブフレームを有する場合には、各センシングサブフレームで異なるセンシングサブフレーム構成を用いるようにしてもよい。また、上記方法1の場合には、無線フレームに適用される特別サブフレーム構成とセンシングサブフレーム構成とが異なるように選択してもよい。
【0063】
なお、図6では、全ての特別サブフレームをセンシングサブフレームとして用いる例を示したが、これに限られない。例えば、無線フレームに複数の特別サブフレームを有する場合には、一部の特別サブフレームをセンシングサブフレームとして用いる構成としてもよい。この構成によれば、センシングサブフレームとして用いられない特別サブフレームはDLサブフレームとして利用することができるため、比較的短いセンシング周期(例えば、10サブフレーム以下)を維持した上で、DLスループットの低減を抑制することが可能となる。
【0064】
図9は、TDD UL/DL構成とセンシングパターンとの関連付けの一例を示す図である。図9の例では、図6の例とは異なり、1フレームに複数の特別サブフレームを含むUL/DL構成{0、1、2、6}において、サブフレーム1における特別サブフレームをセンシングサブフレームとし、サブフレーム6における特別サブフレームをそのまま特別サブフレームとして利用する。このため、UL/DL構成0−6では、センシング周期は10msである。
【0065】
なお、いずれの特別サブフレームをセンシングサブフレームとして利用するかの割り当て方針は、これに限られない。例えば、図9の場合において、UL/DL構成{0、1、2、6}において、サブフレーム6における特別サブフレームをセンシングサブフレームとし、サブフレーム1における特別サブフレームをそのまま特別サブフレームとして利用する構成としてもよい。また、無線フレーム毎に異なる特別サブフレームをセンシングサブフレームとして利用する構成としてもよい。
【0066】
また、センシング周期を10サブフレームより長くし、センシングサブフレームを含まない無線フレームを有する構成としてもよい。例えば、センシング周期は、20ms、40ms、80msなどとしてもよい。この構成によれば、センシングサブフレームとして用いられない特別サブフレームはDLサブフレームとして利用することができるため、所定の周期でのセンシングの実施を維持した上で、DLスループットの低減をさらに抑制することが可能となる。センシング周期は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)及び/又は報知情報(例えば、SIB1)により、ユーザ端末に通知されてもよい。
【0067】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、センシングパターンは、TDD UL/DL構成と関連付けられていない。この場合、ユーザ端末は、暗黙的にセンシングパターンを判断して用いるか、明示的に通知されるセンシングパターンを用いる。
【0068】
ユーザ端末が暗黙的にセンシングパターンを判断する場合、ユーザ端末は、所定の条件を満たす場合にセンシングを実施する。この場合、ユーザ端末は、所定の規則に従ってセンシングパターンを算出する。図10は、暗黙的に設定されるセンシングパターンの一例を示す図である。例えば、図10Aに示すように、センシング周期を1サブフレームとして、送信データを有する場合に必ずセンシングを実施する構成としてもよい。この場合、センシングパターンは(任意のサブフレーム、1ms)である。図10Aの例では、サブフレーム0、1でセンシングした結果がビジーであり、サブフレーム2の結果はフリーであるため、ユーザ端末は例えばサブフレーム3で送信を実施することができる。このように、サブフレーム毎にセンシングを実施する構成は、センシングを待つ時間が短いため、低遅延での送信が可能となるが、センシングを高頻度で行うため消費電力が大きくなる。
【0069】
また、送信データを有する場合に、当該データを送信するために実施したセンシングの回数に応じてセンシング周期を変更する構成としてもよい。例えば、ユーザ端末は、センシング結果がビジーだった場合、以下の表1に基づいて次回のセンシングサブフレームを決定することで、センシング周期を変更する。
【0070】
【表1】
【0071】
ここで、iは実施したセンシングの回数(送信待ちの回数)を示し、SFcurrentは現在のサブフレームを示す。
【0072】
図10Bの例では、サブフレーム0でセンシングした結果はビジーであり、このときi=3、SFcurrent=0である。そこで、ユーザ端末は、表1に基づいて、次回のセンシングサブフレーム=(0+25−3) mod 10=4と決定する。
【0073】
サブフレーム4でセンシングした結果はビジーであり、このときi=4、SFcurrent=4である。そこで、ユーザ端末は、表1に基づいて、次回のセンシングサブフレーム=(4+25−4) mod 10=6と決定する。
【0074】
サブフレーム6でセンシングした結果はビジーであり、このときi=5、SFcurrent=6である。そこで、ユーザ端末は、表1に基づいて、次回のセンシングサブフレーム=(6+25−5) mod 10=7と決定する。
【0075】
サブフレーム7でセンシングした結果はビジーであり、このときi=6、SFcurrent=7である。そこで、ユーザ端末は、表1に基づいて、次回のセンシングサブフレーム=(7+1) mod 10=8と決定する。
【0076】
サブフレーム8でセンシングした結果はフリーであり、ユーザ端末は、送信処理を開始することができる。このように、センシングの試行回数に応じてセンシング周期を変更する構成は、遅延と消費電力とのトレードオフを実現することができる。
【0077】
なお、暗黙的なセンシングパターンはこれらに限られない。例えば、サブフレーム毎にセンシングを実施するのではなく、数サブフレーム毎にセンシングを実施する構成としてもよい。また、センシングの回数に応じてセンシング周期を長くする構成としてもよい。
【0078】
次に、ユーザ端末が明示的に通知されるセンシングパターンを用いる場合について説明する。図11は、明示的に通知されるセンシングパターンの一例を示す図である。「Sensing pattern index」はセンシングパターンの番号(インデックス)を示している。図11においては、周期的なセンシングを想定したセンシングパターンを示しており、1つのセンシングパターンは、センシングサブフレームの開始オフセット(すなわち、1フレーム中の最小のセンシングサブフレームの番号)と、センシング周期と、に関連付けられている。例えば、図11では、センシングパターンインデックスが0の場合、センシングサブフレームは0で、センシング周期は6である。
【0079】
センシングパターンは、セル固有としてもよい。この場合、各セルを形成する無線基地局が、報知情報(例えば、SIB1)などを用いて、セル内のユーザ端末に当該セル固有のセンシングパターンを通知する。また、センシングパターンは、ユーザ端末固有としてもよい。この場合、無線基地局が、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)を用いて、ユーザ端末に当該ユーザ端末固有のセンシングパターンを通知する。
【0080】
図12は、明示的に通知されるセンシングパターンがセル固有である場合の一例を示す図である。図12の例では、UE 1はアンライセンスバンドのCell 1に接続しており、UE 2はアンライセンスバンドのCell 2に接続している。Cell 1は、配下のユーザ端末であるUE 1に自セルのセンシングパターンであるセンシングパターン0(図11参照)を通知し、Cell 2は、配下のユーザ端末であるUE 2に自セルのセンシングパターンであるセンシングパターン1(図11参照)を通知する。なお、無線基地局間(セル間)で、自セルで用いるセンシングパターンを通知する構成としてもよいし、他セルと異なるセンシングパターンを選択して用いる構成としてもよい。このようにすることで、複数のセルのカバレッジエリアが重複する場合であっても、それぞれのセンシングパターンを異ならせることで、LBT後のUL送信の衝突を抑制することが可能となる。
【0081】
図13は、明示的に通知されるセンシングパターンがユーザ端末固有である場合の一例を示す図である。図13の例では、UE 1及びUE 2は、ライセンスバンドのCell 0及びアンライセンスバンドのCell 1に接続している。Cell 0は、配下のユーザ端末であるUE 1及びUE 2に、それぞれのセンシングパターンであるセンシングパターン0及び1(図11参照)を通知する。なお、アンライセンスバンドのセルからユーザ端末固有のセンシングパターンを通知する構成としてもよい。
【0082】
なお、センシングパターンではなく、センシングサブフレームの開始オフセットや、センシング周期を直接通知する構成としてもよい。この構成によれば、ユーザ端末は、センシングパターンで規定する組み合わせに限定されず、適切なセンシングを実施することが可能となる。
【0083】
第2の実施形態では、センシングサブフレーム構成は、LBT、GP及びReportを含む構成を用いてもよい。この場合、ユーザ端末は、第1の実施形態で述べたように、TDDにおける特別サブフレーム構成や、新しく定義したセンシングサブフレーム構成に基づいてセンシングサブフレーム内の各期間の長さを判断してもよい。また、第2の実施形態におけるセンシングサブフレーム構成は、LBT、GP及びReportを含む構成に限られない。例えばセンシングサブフレームが全てLBT時間であってもよい。
【0084】
センシングサブフレームの開始オフセットや、センシング周期、センシングサブフレーム構成も、報知情報(例えば、SIB1)などを用いてセル毎に通知されてもよいし、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)を用いてユーザ端末毎に通知されてもよい。これらの通知は、センシングパターンがセル固有である場合はセル毎に、ユーザ端末固有である場合はユーザ端末毎に行われることが好ましい。
【0085】
なお、上記第1及び第2の実施形態において、センシングパターン、センシング周期、LBTのセンシング時間などは、LBTに関する所定の規制(例えば、国や地域による規制)を満たすように決定される。具体的には、アンライセンスバンドを利用する他のシステムとの間で、柔軟で公平な帯域の利用が実現されるように、センシング時間やチャネル占有時間などが決定される。例えば、欧州では、チャネル占有時間は最小1ms、最大10msの範囲内であることが要求される。
【0086】
(第3の実施形態)
上記第1及び第2の実施形態では、センシングサブフレームを準静的(semi-statc)に設定する方法について説明した。これらの実施形態ではセンシングサブフレームはUL−LBTに使うことを想定しているため、ULデータの少ない(又は無い)端末にとっては、センシングサブフレームでLBTを実施することは無駄である。多くの場合、トラフィックはDL偏重であるため、例えば図6のConfig. 2の構成のように、20%のリソースをUL−LBTに使うのは無駄が大きい。
【0087】
この観点から検討した結果、本発明者らは、センシングサブフレームを、トラフィックに応じて切り替えることをさらに着想した。具体的には、センシングサブフレームを、DLトラフィックがある場合には従来の特別サブフレームとして用い、ULトラフィックがある場合にはセンシングサブフレームとして用いることを見出した。これによれば、無線リソースのさらなる有効活用が可能となる。
【0088】
本発明の第3の実施形態では、各センシングサブフレームについて、センシングサブフレームとして用いるか、特別サブフレームとして用いるかを判断する。図14は、第3の実施形態におけるセンシングサブフレームの切り替え処理の一例を示すフローチャートである。
【0089】
まず、ユーザ端末は、現在のサブフレームがセンシングサブフレームであるか否かを判定する(ステップS11)。センシングサブフレームでない場合(ステップS11−NO)、次のサブフレームまで待って、再度ステップS11を実施する。
【0090】
現在のサブフレームがセンシングサブフレームである場合(ステップS11−YES)、初めにPCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)を読み、PCFICHに基づいて所定のOFDMシンボル区間(例えば、1〜2OFDMシンボル区間)でPDCCH(Physical Downlink Control Channel)の受信を試みる(ステップS12)。あるいは、ステップS12では、PCFICHの受信をスキップし、あらかじめ上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリングなど)で設定された所定のOFDMシンボル区間(例えば、1〜2OFDMシンボル区間)でPDCCHの受信を試みてもよい。
【0091】
ユーザ端末は、ULデータをバッファに保持しているか否かを判定する(ステップS13)。ULデータを保持していると判定する場合(ステップS13−YES)、ステップS12の結果、自身宛のPDSCHを指示するDLアサインメント(DL assignment)を検出したか否かをさらに判定する(ステップS14)。DLアサインメントを検出したと判定する場合(ステップS14−YES)、以下のいずれかを実行する(ステップS15):
(Alt. 1)現在のサブフレームを特別サブフレームと認識して、UL−LBTを保留(pending)し、DL受信を実施する、
(Alt. 2)現在のサブフレームをセンシングサブフレームと認識して、DL受信を諦め、UL−LBTを実施する。
ここで、DL受信では、従来の特別サブフレームにおけるDwPTSと同様にしてPDSCHを受信し、復調する。なお、Alt. 2を実行する場合、DL受信を諦めたことを無線基地局に知らせるため、所定のタイミングでNACKを送信する構成とすることが好ましい。
【0092】
上記Alt. 1であれば、よりトラフィックが大きい傾向のあるDLを優先的に送受信することができるため、ユーザのスループットを高めることができる。トラフィックが小さい傾向のあるULは保留されるためULの遅延が大きくなるが、将来の送受信機会で送信することができるため、特段の問題は生じない。上記Alt. 2であれば、DLに比べて遅延が大きいULデータを優先的に送受信することができるため、ユーザの体感速度を高めることができる。当該サブフレームでDL受信は失敗することになるが、DLアサインメントの検出自体は完了しているため、所定のタイミングでNACKを送信することができれば、将来の送受信機会で再送を行うことができるため、特段の問題は生じない。
【0093】
一方、DLアサインメントが検出されないと判定する場合(ステップS14−NO)、現在のサブフレームをセンシングサブフレームと認識して、UL−LBTを実施する(ステップS16)。
【0094】
また、ULデータを保持しないと判定する場合(ステップS13−NO)、自身宛のPDSCHを指示するDLアサインメントを検出したか否かをさらに判定する(ステップS17)。DLアサインメントを検出したと判定する場合(ステップS17−YES)、現在のサブフレームを特別サブフレームと認識して、DL受信を実施する(ステップS18)。
【0095】
一方、DLアサインメントが検出されないと判定する場合(ステップS17−NO)、図14の例では何もしない(送受信やセンシングを実施しない)構成としているが、これに限られない。例えば、現在のサブフレームをセンシングサブフレームと認識して、UL−LBTを実施してもよい。
【0096】
なお、上記ステップS15においては、バッファに保持するULデータが制御情報であるか否かに応じて、Alt. 1とAlt. 2との動作を切り替えて実施してもよい。例えば、制御情報を含むULデータを有する場合には、DL受信を諦めUL−LBTを実行し、そうでない場合には、UL−LBTを保留してDL受信を優先してもよい。これにより、ユーザ端末は、通信に重要な制御情報をできるだけ早く送信することが可能となる。
【0097】
また、上記ステップS15やS16などにおけるUL−LBTは、ステップS12におけるPDCCHの受信でPUSCH送信を指示するULグラントを検出した場合に実施する構成としてもよい。
【0098】
また、上記フローにおいては、第1及び第2の実施形態のように、センシングサブフレームが事前に設定される場合を想定したが、これに限られない。例えば、センシングサブフレームが事前に設定されない場合には、ユーザ端末がステップS11で現在のサブフレームが特別サブフレームであるか否かを判定し、特別サブフレームである場合にステップS12以降の処理を実施する構成としてもよい。
【0099】
以上説明したとおり、第3の実施形態によれば、上下のトラフィックに合わせて、所定のサブフレームをセンシングサブフレームとして用いたり、特別サブフレームとして用いたりできるので、無線リソースをより柔軟に活用できる。また、当該サブフレームの最初の数シンボルで制御信号受信を試みるUE動作を実施することで、特別サブフレームの場合にはPDSCH受信を指示するDLアサインメントを、センシングサブフレームの場合にはPUSCH送信を指示するULグラントを、無線基地局がユーザ端末に送信することができる。
【0100】
(無線通信システムの構成)
以下、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記第1−第3の実施形態に係る無線通信方法が適用される。なお、上記の各実施形態に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用してもよいし、組み合わせて適用してもよい。
【0101】
図15は、本発明の一実施形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。なお、図15に示す無線通信システムは、例えば、LTEシステム、SUPER 3G、LTE−Aシステムなどが包含されるシステムである。この無線通信システムでは、LTEシステムのシステム帯域幅を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。また、図15に示す無線通信システムは、アンライセンスバンドを利用可能な無線基地局(例えば、LTE−U基地局)を有している。なお、この無線通信システムは、IMT−Advancedと呼ばれても良いし、4G、FRA(Future Radio Access)などと呼ばれても良い。
【0102】
図15に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。例えば、マクロセルC1をライセンスバンドで利用し、スモールセルC2をアンライセンスバンド(LTE−U)で利用する形態が考えられる。また、スモールセルの一部をライセンスバンドで利用し、他のスモールセルをアンライセンスバンドで利用する形態が考えられる。
【0103】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。例えば、ライセンスバンドを利用する無線基地局11からユーザ端末20に対して、アンライセンスバンドを利用する無線基地局12(例えば、LTE−U基地局)に関するアシスト情報(例えば、DL信号構成)を送信することができる。また、ライセンスバンドとアンライセンスバンドでCAを行う場合、1つの無線基地局(例えば、無線基地局11)がライセンスバンドセル及びアンライセンスバンドセルのスケジュールを制御する構成とすることも可能である。
【0104】
なお、ユーザ端末20は、無線基地局11に接続せず、無線基地局12に接続する構成としてもよい。例えば、アンライセンスバンドを用いる無線基地局12がユーザ端末20とスタンドアローンで接続する構成としてもよい。この場合、無線基地局12がアンライセンスバンドセルのスケジュールを制御する。
【0105】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
【0106】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0107】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでよい。
【0108】
無線通信システムにおいては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用され、上りリンクについてはSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られない。
【0109】
無線通信システム1では、下りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、下りL1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、所定のSIB(System Information Block)が伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)などが伝送される。
【0110】
下りL1/L2制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。PHICHにより、PUSCHに対するHARQの送達確認信号(ACK/NACK)が伝送される。EPDCCHは、PDSCH(下り共有データチャネル)と周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどを伝送するために用いられてもよい。
【0111】
無線通信システム1では、上りリンクのチャネルとして、各ユーザ端末20で共有される上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、PUCCHにより、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、送達確認信号などが伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブル(RAプリアンブル)が伝送される。
【0112】
図16は、本実施形態に係る無線基地局10(無線基地局11及び12を含む)の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。なお、送受信部103は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0113】
下りリンクにより無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0114】
ベースバンド信号処理部104では、ユーザデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて各送受信部103に転送される。また、下り制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、各送受信部103に転送される。
【0115】
また、ベースバンド信号処理部104は、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、報知情報など)により、ユーザ端末20に対して、当該セルにおける通信のための制御情報(システム情報)を通知する。当該セルにおける通信のための情報には、例えば、上りリンクにおけるシステム帯域幅、下りリンクにおけるシステム帯域幅などが含まれる。
【0116】
また、ライセンスバンドにおいて無線基地局(例えば、無線基地局11)からユーザ端末20に対して、アンライセンスバンドの通信に関するアシスト情報(例えば、DL TPC情報など)を送信してもよい。
【0117】
各送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。
【0118】
一方、上り信号については、各送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部102で増幅される。各送受信部103はアンプ部102で増幅された上り信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0119】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0120】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、光ファイバ、X2インターフェース)を介して隣接無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。例えば、伝送路インターフェース106は、隣接無線基地局10との間で、TDD UL/DL構成、特別サブフレーム構成、センシングサブフレーム構成、センシングパターンなどを送受信してもよい。
【0121】
図17は、本実施形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、図17では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
【0122】
図17に示すように、無線基地局10が有するベースバンド信号処理部104は、制御部(スケジューラ)301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信処理部304と、を有している。
【0123】
制御部(スケジューラ)301は、PDSCHで送信される下りデータ信号、PDCCH及び/又は拡張PDCCH(EPDCCH)で伝送される下り制御信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。また、システム情報、同期信号、CRS(Cell-specific Reference Signal)、CSI−RS(Channel State Information Reference Signal)などの下り参照信号などのスケジューリングの制御も行う。また、上り参照信号、PUSCHで送信される上りデータ信号、PUCCH及び/又はPUSCHで送信される上り制御信号、PRACHで送信されるRAプリアンブルなどのスケジューリングを制御する。なお、ライセンスバンドとアンライセンスバンドに対して1つの制御部(スケジューラ)301でスケジューリングを行う場合、制御部301は、ライセンスバンドセル及びアンライセンスバンドセルの通信を制御する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
【0124】
また、制御部301は、ユーザ端末20が用いるセンシングパターン及び/又はセンシングサブフレーム構成を制御する。例えば、制御部301は、センシングパターンを、TDD UL/DL構成と関連付けて決定してもよい(第1の実施形態)。また、制御部301は、センシングパターンを、TDD UL/DL構成と関連付けずに決定してもよい(第2の実施形態)。
【0125】
なお、制御部301は、受信処理部304による測定の結果や、ユーザ端末20からのフィードバック報告を用いて、無線基地局10及び/又はユーザ端末20の干渉状態を判断して、センシングパターン及び/又はセンシングサブフレーム構成を決定してもよい。また、セル内のユーザ端末数や、各ユーザ端末の送信優先度や、上り/下りのトラフィックに応じて、センシングパターン及び/又はセンシングサブフレーム構成を決定してもよい。
【0126】
制御部301は、決定したセンシングパターン及び/又はセンシングサブフレーム構成を送信信号生成部302に出力し、マッピング部303に対してこれらの情報を含む信号をマッピングするように制御を行う。なお、センシングパターンなどは、明示的な信号で通知される代わりに、他の情報に関連付けられて暗黙的に通知されてもよい。
【0127】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(下り制御信号、下りデータ信号、下り参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。例えば、送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、下り信号の割り当て情報を通知するDLアサインメント及び上り信号の割り当て情報を通知するULグラントを生成する。また、下りデータ信号には、各ユーザ端末20からのチャネル状態情報(CSI)などに基づいて決定された符号化率、変調方式などに従って符号化処理、変調処理が行われる。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器又は信号生成回路とすることができる。
【0128】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成された下り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッピング回路又はマッパーとすることができる。
【0129】
受信処理部304は、ユーザ端末から送信されるUL信号(例えば、送達確認信号(HARQ−ACK)、PUSCHで送信されたデータ信号など)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。また、受信処理部304は、受信した信号を用いて受信電力(RSRP)やチャネル状態について測定してもよい。なお、処理結果や測定結果は、制御部301に出力されてもよい。受信処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理/測定器又は信号処理/測定回路とすることができる。
【0130】
また、受信処理部304は、制御部301からの指示に基づいて、所定の情報が示す無線リソースで、PUSCHを受信して復調する。
【0131】
図18は、本実施形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信部203は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0132】
複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、それぞれアンプ部202で増幅される。各送受信部203はアンプ部202で増幅された下り信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置とすることができる。送受信部203は、アンライセンスバンドでUL/DL信号の送受信が可能である。なお、送受信部203は、ライセンスバンドでUL/DL信号の送受信が可能であってもよい。
【0133】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、下りリンクのデータのうち、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
【0134】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて各送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0135】
図19は、本実施形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、図19においては、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
【0136】
図19に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信処理部404と、を有している。
【0137】
制御部401は、無線基地局10から送信された下り制御信号(PDCCH/EPDCCHで送信された信号)及び下りデータ信号(PDSCHで送信された信号)を、受信信号処理部404から取得する。制御部401は、下り制御信号や、下りデータ信号に対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、上り制御信号(例えば、送達確認信号(HARQ−ACK)など)や上りデータ信号の生成を制御する。具体的には、制御部401は、送信信号生成部402及びマッピング部403の制御を行う。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置とすることができる。
【0138】
また、制御部401は、アプリケーション部205から入力されるULデータのバッファ量を把握する機能を有し、ULデータがある場合には、センシングサブフレームにおいて受信処理部404にUL−LBTを実施させるように制御する。なお、ULデータがない場合でも、受信処理部404にUL−LBTを実施させてもよい。
【0139】
また、制御部401は、受信処理部404から入力されるLBTの結果に従って、PUSCH送信に関する有用な情報を、レポート期間で送信するように制御してもよい。
【0140】
制御部401は、センシングパターンに基づいて、所定のサブフレームをセンシングサブフレームとして制御する。例えば、制御部401は、明示的な通知からセンシングパターンを把握してもよいし(第1、第2の実施形態)、暗黙的にセンシングパターンを把握してもよい(第2の実施形態)。例えば、制御部401は、受信処理部404におけるセンシングの試行回数をカウントし、センシングパターンをセンシングの試行回数に基づいて算出して取得してもよい(例えば、表1)。
【0141】
また、制御部401は、各センシングサブフレームについて、センシングサブフレームとして用いるか、特別サブフレームとして用いるかを切り替えてもよい(第3の実施形態)。例えば、制御部401は、センシングサブフレームとして指定されたサブフレームに対して、PCFICHに基づいて、所定のOFDMシンボル区間でPDCCHの受信を試みるように、受信処理部404を制御する。そして、受信処理部404から、センシングサブフレームでDLアサインメントを検出した旨を通知された場合、制御部401は、受信処理部404にDL受信を実施させるか、UL−LBTを実施させる。
【0142】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(上り制御信号、上りデータ信号、上り参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。例えば、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、送達確認信号(HARQ−ACK)やチャネル状態情報(CSI)などの上り制御信号を生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて上りデータ信号を生成する。例えば、制御部401は、無線基地局10から通知される下り制御信号にULグラントが含まれている場合に、送信信号生成部402に上りデータ信号の生成を指示する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器又は信号生成回路とすることができる。
【0143】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成された上り信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッピング回路又はマッパーとすることができる。
【0144】
受信処理部404は、ライセンスバンド、アンライセンスバンドで送信されるDL信号(例えば、無線基地局から送信された下り制御信号、PDSCHで送信された下りデータ信号など)に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。受信処理部404は、無線基地局10からTDD UL/DL構成、特別サブフレーム構成、センシングサブフレーム構成、センシングパターンなどを受信した場合、制御部401に出力する。また、受信処理部404は、受信した信号を用いて受信電力(RSRP)やチャネル状態について測定してもよい。なお、処理結果や測定結果は、制御部401に出力されてもよい。受信処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理/測定器又は信号処理/測定回路とすることができる。
【0145】
受信処理部404は、制御部401からの指示に基づいて、所定のサブフレーム(例えば、特別サブフレーム)をセンシングサブフレームとして、アンライセンスバンドでLBTを実施し、LBTの結果(例えば、チャネル状態がクリアであるかビジーであるかの判定結果)を、制御部401に出力する。
【0146】
また、受信処理部404は、制御部401からの指示に基づいて、センシングサブフレームとして指定されたサブフレームに対して、PCFICHに基づいて、所定のOFDMシンボル区間でPDCCHの受信を試みる。そして、受信処理部404は、自端末宛のPDSCHを指示するDLアサインメントを検出した場合、制御部401にその旨を通知する。
【0147】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した2つ以上の装置を有線又は無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0148】
例えば、無線基地局10やユーザ端末20の各機能の一部又は全ては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを用いて実現されても良い。また、無線基地局10やユーザ端末20は、プロセッサ(CPU)と、ネットワーク接続用の通信インターフェースと、メモリと、プログラムを保持したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、を含むコンピュータ装置によって実現されてもよい。
【0149】
ここで、プロセッサやメモリなどは情報を通信するためのバスで接続される。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、CD−ROM、RAM、ハードディスクなどの記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。また、無線基地局10やユーザ端末20は、入力キーなどの入力装置や、ディスプレイなどの出力装置を含んでいてもよい。
【0150】
無線基地局10及びユーザ端末20の機能構成は、上述のハードウェアによって実現されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、両者の組み合わせによって実現されてもよい。プロセッサは、オペレーティングシステムを動作させてユーザ端末の全体を制御する。また、プロセッサは、記憶媒体からプログラム、ソフトウェアモジュールやデータをメモリに読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。ここで、当該プログラムは、上記の各実施形態で説明した各動作を、コンピュータに実行させるプログラムであれば良い。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリに格納され、プロセッサで動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0151】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。例えば、上述の各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0152】
本出願は、2014年7月31日出願の特願2014−156209に基づく。この内容は、全てここに含めておく。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図17
図18
図19