(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記励起光案内ユニットは、励起光案内部材を少なくとも1つ備え、前記励起光案内部材は、第2励起光の光路に位置するとともに、受光した第2励起光の主光軸と、前記被励起光の一部の光路内の主光軸との集光位置に位置し、且つ、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の当該一部の光路内の主光軸とが重なり合うように、受光した第2励起光を反射するという条件を満たすことを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
前記励起光案内ユニットは、さらに、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが集光位置を有するように、受光した第2励起光を反射するという条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備えることを特徴とする請求項6に記載の発光装置。
前記励起光案内ユニットは、励起光案内部材を少なくとも1つ備え、前記励起光案内部材は、第2励起光の光路に位置するとともに、受光した第2励起光の主光軸と1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との集光位置に位置し、且つ、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うように、受光した第2励起光を反射するという第1条件を満たすことを特徴とする請求項5に記載の発光装置。
前記励起光案内ユニットは、前記第1条件を満たす励起光案内部材の他に、更に、前記第2励起光の主光軸と1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸とが集光位置を有するように、受光した第2励起光を反射するという条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備えることを特徴とする請求項8に記載の発光装置。
重ねて設けられる前記励起光案内部材及び前記被励起光案内部材は、1枚の領域分光シート全体に代替され、当該領域分光シートは、少なくとも第1領域を含み、第2領域を選択的に含み、
前記第1領域は、第1励起光と第2励起光と被励起光とを反射する特性を有し、前記第2領域は、被励起光を反射する特性を有することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
前記励起光案内部材の反射面の面積は、前記励起光案内部材の反射面が指定位置で第1励起光全体又は第2励起光全体を受光して反射可能であるとともに、前記励起光案内部材の反射面が前記第1励起光と第2励起光との他の光路セグメントでの伝送に影響しないように、十分な大きさを有することを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
前記第1領域の反射面の面積は、前記第1領域の反射面が指定位置で第1励起光全体又は第2励起光全体を受光して反射可能であるとともに、前記第1領域の反射面が前記第1励起光と第2励起光との他の光路セグメントでの伝送に影響しないように、十分な大きさを有することを満たすことを特徴とする請求項10に記載の発光装置。
前記第1条件における前記励起光案内部材及び前記被励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を更に備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を更に備え、当該励起光案内部材及び当該被励起光案内部材は、以下の第2条件又は第3条件を満たし、
第2条件では、当該励起光案内部材が1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の光路に位置し、且つ当該励起光案内部材で受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で受光した被励起光の主光軸との距離が、当該励起光案内部材で反射された第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との距離よりも大きく、
第3条件では、当該励起光案内部材が1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の光路の逆方向延長経路に位置し、且つ、当該励起光案内部材で受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で受光した被励起光の主光軸との距離が、当該励起光案内部材で反射された第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との距離よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の発光装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに鑑みて、本発明は、エテンデューの相違を利用して2本の同じ色の光を分離させる技術による光損失を回避し、さらに光損失による色分布のむらを回避することができる発光装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を果たすべく、本発明は、以下の解決手段を提供する。
発光装置は、第1光源と、光案内システムと、波長変換装置とを備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光が入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメントを備え、前記反射セグメントが前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、
前記光案内システムは、更に、前記第2励起光を集光し、且つ前記第2励起光を案内して出射光通路に沿って出射させ、
前記第1励起光の光路と前記第2励起光の光路とは、重複しない。
【0010】
上記発光装置では、反射セグメントは、第1励起光を反射して第2励起光を形成するが、第1励起光に対して散乱せず、第2励起光のエテンデューの拡大を回避する。更に、光学案内システムは、第2励起光を第1励起光の入射光路とは重複しない出射光路に沿って出射光通路へ案内して出射させ、第1励起光と第2励起光とのエテンデューの相違を利用して第1励起光の入射光路及び第2励起光の出射光路を分離させることを回避することにより、第2励起光が第1励起光の入射光路に沿うことによる一部の光の損失を回避する。したがって、光の利用率を効果的に向上させ、光損失による色分布のむらの問題も更に回避される。
【0011】
1つの実施例では、前記波長変換装置は、波長変換セグメントを更に備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生し、前記光案内システムは、更に、前記被励起光を集光し、且つ前記被励起光を案内して前記出射光通路に沿って出射させる。
【0012】
1つの実施例では、前記波長変換装置から出射する第2励起光の主光軸と前記波長変換装置から出射する被励起光の主光軸とは、重なり合わなく、前記光案内システムは、更に、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように用いられる。
【0013】
本実施例によれば、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するため、第2励起光と被励起光に対する更なる処理に有利になる。例えば、光均一化素子を用いて更に第2励起光及び被励起光に対して光均一化を行なう際、光均一化素子から出射する第2励起光及び被励起光に同じ分布均一性を有させることに寄与する。
【0014】
1つの実施例では、前記光案内システムは、リレーレンズユニット及び励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、前記励起光案内部材は、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、前記第1励起光又は第2励起光を反射して前記第1励起光又は第2励起光の光路を変更し、前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更しない。
【0015】
1つの実施例では、前記光案内システムは、被励起光案内ユニットを更に備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を備え、前記励起光案内部材は、前記第1励起光又は第2励起光を反射して前記第1励起光又は第2励起光の光路を変更し、前記被励起光案内ユニットは、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、前記被励起光を反射して前記被励起光の光路を変更し、前記被励起光案内部材は、前記第1励起光と第2励起光との光路を変更しない。
【0016】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備え、当該励起光案内部材は、第2励起光の光路に位置するとともに、且つ受光した第2励起光の主光軸と前記被励起光の一部の光路内の主光軸との所在する直線の集光位置に位置し、且つ、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の当該一部の光路内の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0017】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、更に、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備え、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが集光位置を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0018】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、以下の第1条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備え、当該励起光案内部材は、第2励起光の光路に位置するとともに、受光した第2励起光の主光軸と1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との所在する直線の集光位置に位置し、且つ、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0019】
1つの実施例では、前記第1条件を満たす励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、更に、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備え、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸とが集光位置を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0020】
1つの実施例では、前記第1条件における前記励起光案内部材及び被励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を更に備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を更に備え、当該励起光案内部材は、当該被励起光案内部材に重ねて設けられる。
【0021】
1つの実施例では、重ねて設けられる励起光案内部材及び被励起光案内部材は、1枚の領域分光シート全体に代替され、当該領域分光シートは、少なくとも第1領域を含み、選択的に第2領域を含み、前記第1領域は、第1励起光と第2励起光と被励起光とを反射する特性を有し、前記第2領域は、被励起光を反射する特性を有する。
【0022】
1つの実施例では、前記励起光案内部材の反射面の面積は、前記励起光案内部材の反射面が指定位置で全体の第1励起光又は第2励起光を受光して反射可能であるとともに、前記励起光案内部材の反射面が前記第1励起光と第2励起光との他の光路セグメントでの伝送に影響しないようにするのに十分な大きさを有する。
【0023】
1つの実施例では、前記第1領域の反射面の面積は、前記第1領域の反射面が指定位置で全体の第1励起光又は第2励起光を受光して反射可能であるとともに、前記第1領域の反射面が前記第1励起光と第2励起光との他の光路セグメントでの伝送に影響しないようにするのに十分な大きさを有することを満たす。
【0024】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、更に、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備え、当該励起光案内部材は、第2励起光の主光軸の方向を変更して、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸との最短距離を変更前よりも小さくする。
【0025】
1つの実施例では、前記第1条件における前記励起光案内部材及び被励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を更に備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を更に備え、当該励起光案内部材及び当該被励起光案内部材は、以下の第2条件又は第3条件を満たし、
第2条件では、当該励起光案内部材が1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の光路に位置し、且つ当該励起光案内部材で受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で受光した被励起光の主光軸との距離が、当該励起光案内部材で反射された第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との距離より大きく、
第3条件では、当該励起光案内部材が1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の光路の逆方向延長経路に位置し、且つ、当該励起光案内部材で受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で受光した被励起光の主光軸との距離が、当該励起光案内部材で反射された第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との距離より大きい。
【0026】
1つの実施例では、前記波長変換セグメントは、反射型波長変換セグメントであり、前記被励起光と前記第2励起光は、前記波長変換装置の同一側から出射し、前記励起光案内部材が被励起光案内部材に一対一で対応し、対応する励起光案内部材と被励起光案内部材とは、互いに平行し、且つ反射面の向きも同じである。
【0027】
1つの実施例では、前記光案内システムは、リレーレンズユニット、励起光案内ユニット及び光軸補正素子を備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、
前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光又は第2励起光を反射し、前記光軸補正素子は、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、前記第2励起光を透過して前記第2励起光の光軸を補正し、
前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更せず、前記光軸補正素子は、前記被励起光の光路に位置しない。
【0028】
1つの実施例では、前記光案内システムは、リレーレンズユニット、励起光案内ユニット、光軸補正素子及び被励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を備え、
前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光又は第2励起光を反射し、前記光軸補正素子は、前記第2励起光を透過して前記第2励起光の光軸を補正し、前記被励起光案内部材は、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、前記被励起光を反射し、
前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更せず、前記光軸補正素子は、前記被励起光の光路に位置せず、前記被励起光案内部材は、前記第1励起光と第2励起光との光路を変更しない。
【0029】
1つの実施例では、前記第2励起光及び前記被励起光は、時分割的に前記光出射通路の前の位置に収束し、
前記光軸補正素子が周期的に運動することにより、前記波長変換装置が前記第2励起光を出射させるときに前記収束の位置まで運動し、且つ前記波長変換装置が前記被励起光を出射させるときに前記収束の位置から離れる。
【0030】
1つの実施例では、前記波長変換セグメントは、透過型波長変換セグメントであり、前記被励起光と前記第2励起光が前記波長変換装置の異なる側から出射し、
前記光軸補正素子は、前記第2励起の光路に位置し、且つ前記被励起光の光路に位置しない。
【0031】
1つの実施例では、前記光案内システムは、集光レンズを備え、前記第1励起光は、前記集光レンズの非中心軸方向に沿って前記集光レンズに入射し、前記集光レンズは、前記第1励起光の主光軸を偏向して、前記第1励起光を前記波長変換装置へ伝送し、
前記第2励起光は、前記波長変換装置から出射した後で前記集光レンズに伝送され、前記集光レンズは、前記第2励起光の主光軸を偏向する。
【0032】
1つの実施例では、前記第1励起光が前記集光レンズに入射した方向は、前記集光レンズの中心軸方向に平行し、前記集光レンズの焦点が前記反射エリアの反射面に位置し、且つ前記集光レンズの中心軸が前記反射面に垂直することにより、前記第2レーザ光の主光軸が前記集光レンズを経由した光路と、与前記第1レーザ光の主光軸が前記集光レンズを経由した光路とは、前記集光レンズの中心軸に対して対称する。
【0033】
1つの実施例では、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有するように、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成する。
【0034】
1つの実施例では、前記光案内システムは、前記第2励起光の拡散角と前記被励起光の拡散角とが一致するように前記第2励起光を散乱するための散乱素子を更に備える。
【0035】
1つの実施例では、前記第2励起光及び前記被励起光は、時分割的に前記光出射通路の前の位置に収束し、
前記散乱素子が周期的に運動することにより、前記波長変換装置は、前記第2励起光を出射させるときに前記収束の位置まで運動し、且つ前記波長変換装置は、前記被励起光を出射させるときに前記収束の位置から離れる。
【0036】
1つの実施例では、前記光案内システムは、光フィルタホイールを更に備え、
前記光フィルタホイールは、散乱セグメント及び透過セグメントを備え、前記散乱セグメントは、前記第2励起光の拡散角と前記被励起光の拡散角とが一致するように、前記第2レーザ光を散乱し、前記透過セグメントは、前記被励起光を透過し、
前記第2励起光及び前記被励起光は、時分割的に前記光出射通路の前の位置に収束し、前記光フィルタホイールは、前記収束の位置に設けられ、
前記光フィルタホイールが周期的に回動することにより、前記波長変換装置が前記第2レーザ光を出射させるときに前記散乱セグメントが前記第2励起光の光路に位置し、且つ前記波長変換装置が前記被励起光を出射させるときに前記透過セグメントが前記被励起光の光路に位置する。
【0037】
1つの実施例では、前記波長変換装置及び前記光フィルタホイールは、同軸に配置され、駆動装置の駆動により同一の回転軸の周りに回転する。
【0038】
1つの実施例では、前記反射セグメントと前記波長変換セグメントとが第1円環を取り囲み、前記散乱セグメントと前記透過セグメントとが第2円環を取り囲み、前記第1円環の円心及び前記第2円環の円心が何れも前記回転軸に位置し、
前記反射セグメント及び前記散乱セグメントは、円心角の大きさが同じで且つ対向する2つの扇形エリアに設けられ、前記波長変換セグメント及び前記透過セグメントは、円心角の大きさが同じで且つ対向する2つの扇形エリアに設けられ、
前記第1励起光の前記波長変換装置に投写された光スポットと、前記第2励起光及び被励起光の前記光フィルタホイールに投写された光スポットとは、前記回転軸を通過する同一の平面によって貫通可能である。
【0039】
1つの実施例では、前記第1励起光と第2励起光とのエテンデューが前記被励起光のエテンデューより小さい。
【0040】
1つの実施例では、前記発光装置は、光均一化素子を更に備え、前記出射光通路は、前記光均一化素子の内部に形成され、前記光均一化素子は、前記第2励起光および被励起光に対して光均一化を行なう。
【0041】
1つの実施例では、前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定の光スポットの大きさに応じて前記光均一化素子の入射面に結像されるように、前記第2励起光および前記被励起光を集光する。
【0042】
1つの実施例では、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが平行するとともに閾値より小さい距離を有することは、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うことである。
【0043】
1つの実施例では、前記波長変換装置の波長変換セグメントが前記第1励起光の光路に位置するときに補償光を発するための第2光源を更に備え、
前記光案内システムは、更に、前記補償光を前記波長変換装置へ案内し、補償光は、前記波長変換装置の波長変換セグメントによって散乱され、散乱された後で前記被励起光とともに前記波長変換装置の同一側から出射し、
前記光案内システムは、更に、前記被励起光を案内して前記出射光通路に沿って出射させる。
【0044】
1つの実施例では、前記補償光と前記被励起光とは、重なる波長範囲を有する。
【0045】
1つの実施例では、前記補償光は、散乱された後で前記被励起光とともに同じ光路に沿って伝送される。
【0046】
1つの実施例では、前記補償光が前記波長変換装置から出射した後の主光軸と、前記被励起光が前記波長変換装置から出射した後の主光軸とは、平行するとともに閾値より小さい距離を有する。
【0047】
1つの実施例では、前記第1光源は、原色光を発し、前記第2光源は、励起光を発し、
前記波長変換装置は、周期的に運動し、前記第1光源及び前記第2光源は、前記波長変換装置の周期的な運動に合わせてオン及びオフを行うことによって、前記第1光源が原色光を発するときに前記波長変換装置の反射セグメントが前記原色光の光路に位置して原色光を反射し、前記第2光源が前記励起光を発するときに前記波長変換装置の波長変換セグメントが前記励起光の光路に位置して前記被励起光を生成させる。
前記原色光が前記波長変換装置に入射する前に、前記光案内システムの前記原色光に対する案内と、前記光案内システムの前記第1励起光に対する案内とが同じであり、前記原色光が前記波長変換装置から出射した後、前記光案内システムの前記原色光に対する案内と、前記光案内システムの前記第2励起光に対する案内とが同じである。
【0048】
1つの実施例では、前記光案内システムは、励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光と前記第2励起光との光路が重複しないように、前記第1励起光又は第2励起光を反射して前記第1励起光又は第2励起光の光路を変更する。
【0049】
1つの実施例では、前記光案内システムは、前記第2励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように前記第2励起光を集光するためのリレーレンズユニットを更に備える。
【0050】
1つの実施例では、前記リレーレンズユニットは、更に、前記第2励起光が所定の光スポットの大きさに応じて前記波長変換装置に投写されるように、前記第1励起光を集光する。
【0051】
1つの実施例では、前記光案内システムは、前記第2励起光を透過して前記第2励起光の主光軸方向を変更するための少なくとも1つの光軸補正素子を更に備え、
前記励起光案内部材と前記光軸補正素子との協働によって、前記第2励起光と前記第1励起光との光路は、重複しない。
【0052】
本発明は、投影システムを更に提供し、投影システムは、上記何れか一項の実施例に記載の発光装置を備える。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下では、本発明の実施例における解決手段について、本発明の実施例における図面を組み合わせて、明瞭で完全に記述する。明らかに、記述される実施例は、単に本発明の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働をせずになしたあらゆる他の実施例、本願の任意の2つ又は2つ以上の実施例の一部又は全部の構成要件によって構成される実行可能な解決手段は、何れも本発明の保護範囲に含まれる。
【0055】
[第1部分実施例]
図2Aに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、被励起光案内部材204a、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ207、励起光案内部材209a、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0056】
第1光源201は、第1励起光を発し、第1励起光は、光均一化装置202で光均一化された後で被励起光案内部材204aを透過して集光レンズ205に入射し、集光レンズ205によって集光された後で波長変換装置206に伝送される。1つの実施例では、第1光源201は、青色レーザ又は青色レーザアレイであってもよく、第1励起光が青色レーザ光である。別の実施例では、第1光源201は、青色光を発するLEDであってもよく、第1励起光が青色LED光である。本発明では、これが限定されない。
【0057】
波長変換装置206は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備える。波長変換装置206が周期的に運動することにより、反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に第1励起光の光路に位置する。反射セグメントは、第1励起光を反射して第2励起光を形成する。波長変換セグメントは、第1励起光によって励起されて被励起光を発生する。第2励起光は、反射セグメントで反射された後、集光レンズ205によって集光されて励起光案内部材209aに伝送され、励起光案内部材209aは、第2励起光を第1リレーレンズ207へ反射する。被励起光は、発生された後、集光レンズ206で集光されて被励起光案内部材204aへ伝送される。励起光案内部材209aは、被励起光を透過する特性を有し、被励起光の伝送は、励起光案内部材209aに影響されない。被励起光案内部材204aは、被励起光を第1リレーレンズ207へ反射する。第1リレーレンズ207は、時分割的に第2励起光および被励起光を集光し、時分割的に第2励起光及び被励起光を光フィルタホイール211へ伝送する。ここで、第2励起光は、励起光案内部材209aによって反射された後で、その主光軸と被励起光の主光軸とが重なり合う。
【0058】
本発明では、光ビームの主光軸が光ビームの中心軸として理解することができ、主光軸の方向が光ビームの進む方向である。
【0059】
本発明では、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とが重なり合うことは、絶対的な重なり合いではなく、ほぼ重なり合うとして理解されてもよい。当業者であれば分かるように、本発明に提供される解決手段をもとにして、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを平行にし、且つ距離を閾値より小さくする解決手段も本発明の保護範囲に含まれる。
【0060】
本実施例では、励起光案内部材209aは、被励起光案内部材204aで反射された被励起光の光路に位置する。励起光案内部材209aで受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材204aで反射された被励起光の主光軸とは、励起光案内部材209aの反射面に収束する。励起光案内部材209aは、受光した第2励起光を被励起光案内部材204aで反射された被励起光の主光軸方向に沿って反射することにより、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。
【0061】
本発明では、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とが励起光案内部材209aの反射面に収束することは、第2励起光の主光軸が励起光案内部材209aの反射面に入射した入射点と、被励起光の主光軸が励起光案内部材209aの反射面に入射した入射点との間の距離が近く、例えば、両者間の距離が閾値より小さいとして理解され得る。
【0062】
励起光案内部材209aの反射面の面積は、以下の条件を満たす。つまり、当該面積は、励起光案内部材209aの反射面が指定位置(即ち、励起光案内部材209aで受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材204aで反射された被励起光の主光軸とが収束する位置)で全体の第2励起光を受光して反射可能である、且つ、励起光案内部材209aの反射面が第1励起光の集光レンズ205への入射に影響しないほど、十分大きいものである。1つの実施例では、励起光案内部材209aの反射面の面積の大きさは、受光した第2励起光がそれに投写される光スポットの大きさに適応可能であり、即ち、受光した第2励起光がそれに投影される光スポットにマッチングし、例えば、受光した第2励起光がそれに投影される光スポットの面積に等しくすることにより、全体の第2励起光を反射可能である。
【0063】
光フィルタホイール211は、散乱セグメント及び透過セグメントを含み、散乱セグメントは、第2レーザ光を散乱することで、第2励起光の拡散角が被励起光の拡散角に一致し、透過セグメントは、被励起光を透過する。
光フィルタホイール211が周期的に回動することにより、波長変換装置206が第2レーザ光を出射させるときに散乱セグメントが第2励起光の光路に位置し、且つ波長変換装置206が被励起光を出射させるときに透過セグメントが被励起光の光路に位置する。
【0064】
光フィルタホイール211から出射した後、第2励起光及び被励起光は、所定の光スポットの大きさに応じて光均一化素子212の入射面に結像される。光均一化素子212の内部に出射光通路が形成される。光均一化素子212は、第2励起光及び被励起光に対して光均一化を行う。
【0065】
本実施例では、第2光源203は、波長変換装置206の波長変換セグメントが第1励起光の光路に位置するときに補償光を発する。被励起光案内部材204aは、補償光に対する透過特性について領域性を有し、補償光が透過可能な補償光透過領域を有するが、当該領域以外の他の領域が補償光を反射する特性を有する。当該補償光透過領域及び当該他の領域の面積は、所定割合に応じて設定されてもよい。1つの実施例では、当該補償光透過領域の面積が当該他の領域の面積より小さいと設定可能である。補償光は、当該補償光透過領域を介して透過した後で集光レンズ205に入射し、集光レンズ205によって集光された後で波長変換装置206へ伝送される。波長変換セグメントには、第1励起光を受光して被励起光を発生するための波長変換材料が設けられ、波長変換材料は、補償光に対する散乱作用を有する。補償光は、散乱された後で被励起光とともに同じ光路に沿って伝送され、光均一化素子212に進入する。補償光伝送過程に、各光学素子の補償光に対する光学処理は、被励起光に対する光学処理と同じである。例えば、光フィルタホイール211の透過セグメントも、補償光に対して透過機能を有する。1つの実施例では、補償光が波長変換装置206から出射した後の主光軸と、被励起光が波長変換装置206から出射した後の主光軸とは、重なり合う。
【0066】
1つの実施例では、補償光は、被励起光と重ねる波長範囲を有してもよい。例えば、補償光の波長範囲区間は、(a,b)であり、被励起光の波長範囲区間は、(c,d)であり、c<b<dである。1つの実施例では、補償光の色は、被励起光と同じであるか近接してもよい。補償光は、被励起光の色相及び輝度等の少なくとも一種を補償可能である。
【0067】
他の実施例では、被励起光の補償が必要でなければ、補償光を発するための第2光源203も省略可能であり、本発明ではそれが制限されない。補償光を発するための第2光源203が省略されれば、被励起光案内部材204aは、上記補償光透過領域を含まなくてもよい。
【0068】
1つの実施例では、第1励起光及び第2励起光のエテンデューが被励起光のエテンデューより小さい。
【0069】
[第2部分実施例]
図2Bに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、被励起光案内部材204b、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ207、励起光案内部材209b、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0070】
図2Aに示す実施例とは異なり、第2励起光は、集光レンズ205で集光された後、被励起光案内部材204bを透過して励起光案内部材209bに入射し、励起光案内部材209bによって反射された後で第1リレーレンズ207に伝送される。
【0071】
励起光案内部材209bは、被励起光案内部材204bで反射された被励起光の光路の逆方向延長経路に位置する。励起光案内部材209bで受光した第2励起光の主光軸と、被励起光案内部材204bで反射された被励起光の主光軸の逆方向延長線とは、励起光案内部材209bの反射面に収束する。励起光案内部材209bは、受光した第2励起光を被励起光案内部材204bで反射された被励起光の主光軸方向に沿って反射することによって、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。
【0072】
本発明では、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸逆方向延長線とが励起光案内部材209bの反射面に収束することは、第2励起光の主光軸が励起光案内部材209bの反射面に入射した入射点と、被励起光の主光軸逆方向延長線と励起光案内部材209bの反射面との交点との間の距離が近く、例えば、両者間の距離が閾値より小さいとして理解され得る。
【0073】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送及び光学処理は、第1部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0074】
[第3部分実施例]
図2Cに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、補償光案内部材204c、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ207、励起光案内部材209c1、励起光案内部材209c2、励起光案内部材209c3、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0075】
図2Aに示す実施例とは異なり、第1励起光は、光均一化装置202によって光均一化された後、励起光案内部材209c1によって集光レンズ205へ反射される。
【0076】
被励起光は、集光レンズ205から出射した後、更に第1リレーレンズ207によって集光される。励起光案内部材209c1、励起光案内部材209c2及び励起光案内部材209c3は、被励起光の伝送に影響しない。本実施例では、励起光案内部材209c1、励起光案内部材209c2及び励起光案内部材209c3は、何れも被励起光を透過する特性を有する。補償光案内部材204cは、補償光を反射する特性を有し、補償光と被励起光とが重なる波長範囲を有するとき、補償光案内部材204cは、一部の被励起光を反射することになる。よって、当該一部の被励起光は、損失してしまう。
【0077】
第2励起光は、集光レンズ205から出射した後で励起光案内部材209c2によって励起光案内部材209c3へ反射される。励起光案内部材209c3は、被励起光の光路に位置する。励起光案内部材209c3で受光した第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とは、励起光案内部材209c3の反射面に収束する。励起光案内部材209c3は、受光した第2励起光を被励起光の主光軸方向に沿って反射することで、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。補償光案内部材204cは、第2励起光の伝送に影響せず、第2励起光を透過する特性を有する。
【0078】
励起光案内部材209c1の反射面の面積は、以下の条件を満たす。つまり、当該面積は、励起光案内部材209c1の反射面が指定位置で全体の第1励起光を受光して反射可能である、且つ、励起光案内部材209c1の反射面が第2励起光の第1リレーレンズ207への入射に影響しないほど、十分大きいものである。1つの実施例では、励起光案内部材209c1の反射面の面積の大きさは、受光した第1励起光のそれに投写される光スポットの大きさに適応可能であり、即ち、受光した第1励起光のそれに投影された光スポットにマッチングすることにより、全体の第1励起光を反射可能である。同様に、励起光案内部材209c2は、励起光案内部材209c3から出射する第2励起光の第2リレーレンズ207への伝送に影響しないし、第1励起光の励起光案内部材209c1への伝送にも影響しない。同様に、励起光案内部材209c3は、集光レンズ205から出射する第2励起光の励起光案内部材209c2への伝送に影響しないし、第1励起光の励起光案内部材209c1への伝送にも影響しない。第2光源203が発した補償光は、補償光案内部材204cによって反射された後、集光レンズ205で集光される。励起光案内部材209c1、励起光案内部材209c2及び励起光案内部材209c3は、補償光の伝送に影響しない。本実施例では、励起光案内部材209c1、励起光案内部材209c2及び励起光案内部材209c3は、何れも補償光を透過する特性を有する。
幾つかの実施例では、第2光源203が省略されれば、相応的に補償光案内部材204cも省略可能である。
【0079】
1つの実施例では、補償光案内部材204c及び励起光案内部材209c1が全体領域分光シートに代替されてもよく、当該領域分光シートが第1領域及び第2領域を含む。当該第1領域は、補償光案内部材204cの機能を担い、補償光案内部材204cと同じ光学特性を有する。当該第2領域は、励起光案内部材209c1の機能を担い、励起光案内部材209c1と同じ光学特性を有する。好ましくは、当該領域分光シートは、第3領域を更に含み、当該第3領域は、第1領域と第2領域とを接続し、第3領域は、被励起光を透過可能である。
【0080】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送及び光学処理は、第1部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0081】
[第4部分実施例]
図2Dに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、補償光案内部材204c、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ207、励起光案内部材209d1、励起光案内部材209d2、励起光案内部材209d3、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0082】
図2Cに示す実施例とは異なり、第1励起光は、光均一化装置202で光均一化された後、励起光案内部材209d1によって集光レンズ205へ反射される。
【0083】
第2励起光は、集光レンズ205から出射した後で励起光案内部材209d2によって励起光案内部材209d3へ反射される。励起光案内部材209d3は、被励起光の光路に位置する。励起光案内部材209d3で受光した第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とが励起光案内部材209d3の反射面に収束する。励起光案内部材209d3は、受光した第2励起光を被励起光の主光軸方向に沿って反射することにより、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。励起光案内部材209d1、励起光案内部材209d2及び励起光案内部材209d3は、被励起光および補償光の伝送に影響しない。本実施例では、励起光案内部材209d1、励起光案内部材209d2及び励起光案内部材209d3は、何れも被励起光及び補償光を透過する特性を有する。
【0084】
1つの実施例では、
図2Dに示す第2光源203の入射位置を下方へ移動し、更に、励起光案内部材209d1、補償光案内部材204c及び励起光案内部材209d2を同一の平面に位置させることが可能である。1つの実施例では、同一の平面に位置する励起光案内部材209d1、補償光案内部材204c及び励起光案内部材209d2は、1枚の領域分光シート全体に代替されてもよい。当該領域分光シートは、第1領域、第2領域及び第3領域を含み、当該第1領域は、励起光案内部材209d1の機能を担い、励起光案内部材209d1と同じ光学特性を有し、当該第2領域は、補償光案内部材204cの機能を担い、補償光案内部材204cと同じ光学特性を有し、当該第3領域は、励起光案内部材209d2の機能を担い、励起光案内部材209d2と同じ光学特性を有する。好ましくは、当該領域分光シートは、第4領域を含んでもよく、当該第4領域は、第1領域と第2領域と第3領域とを接続し、第4領域は、被励起光を透過可能である。
【0085】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送及び光学処理は、第3部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0086】
[第5部分実施例]
図2A〜2Dに示す実施例では、第1励起光は、集光レンズ205の非中心軸方向に沿って集光レンズ205に入射し、集光レンズ205は、第1励起光の主光軸を偏向し、第1励起光を波長変換装置206へ伝送する。第2励起光は、波長変換装置206から出射した後で集光レンズ205へ伝送され、集光レンズは、第2励起光の主光軸を偏向する。
【0087】
第1励起光の集光レンズ205に入射した方向と、集光レンズ205の中心軸方向とが平行で、集光レンズ205の焦点は、波長変換装置206の反射エリアの反射面に位置する。集光レンズ205の中心軸は、当該反射面に垂直する。第2レーザ光の主光軸が集光レンズ205を経由した光路と、第1レーザ光の主光軸が集光レンズ205を経由した光路は、集光レンズ205の中心軸に対して対称する。しかし、本発明では、これが制限されない。
【0088】
他の実施例では、
図2Eに示すように、第1励起光の集光レンズ205に入射した方向と、集光レンズ205の中心軸方向とが平行でなくてもよく、集光レンズ205の焦点が波長変換装置206の反射エリアの反射面に位置しなくてもよい。
【0089】
図2A〜2Dに示す実施例では、第2光源203で発された補償光は、集光レンズ205の中心軸に沿って集光レンズ205に入射し、当該方向を維持して波長変換装置206に入射し、第1励起光とともに波長変換装置206に収束する。補償光は、波長変換装置206の波長変換セグメントで設けられる波長変換材料によって散乱された後、ランベルト光の形態で出射する。被励起光もランベルト光の形態で出射する。被励起光の主光軸と散乱後の補償光の主光軸とが重なり合う。
【0090】
他の実施例では、第2光源203で発された補償光は、集光レンズ205の非中心軸方向に沿って集光レンズ205に入射してもよい。本発明では、それが制限されない。
【0091】
図2Fは、1つの実施例における波長変換装置206の構造模式図を示す。波長変換装置206は、円盤構造であり、反射セグメント2061、赤色光波長変換セグメント2062及び緑色光波長変換セグメント2063を備える。反射セグメント2061、赤色光波長変換セグメント2062及び緑色光波長変換セグメント2063は、円環状に取り囲む。波長変換装置206が周期的に回動することにより、反射セグメント2061、赤色光波長変換セグメント2062及び緑色光波長変換セグメント2063は、時分割的に第1励起光の光路に位置する。反射セグメント2061は、第1励起光を反射して第2励起光を形成する。赤色光波長変換セグメント2062は、第1励起光によって励起されて赤色被励起光を発生する。緑色光波長変換セグメント2063は、第1励起光によって励起されて緑色被励起光を発生する。
【0092】
図2Gは、1つの実施例における光フィルタホイール211の構造模式図を示す。光フィルタホイール211は、円盤構造であり、散乱セグメント2111、赤色光透過セグメント2112及び緑色光透過セグメント2113を備える。散乱セグメント2111、赤色光透過セグメント2112及び緑色光透過セグメント2113は、円環状に取り囲む。散乱セグメント2111は、第2レーザ光を散乱することにより、第2励起光の拡散角と赤色被励起光および緑色被励起光との拡散角を一致させる。赤色光透過セグメント2112は、赤色被励起光を透過する。緑色光透過セグメント2113は、赤色被励起光を透過する。光フィルタホイール211が周期的に回動することにより、波長変換装置206が第2レーザ光を出射させるときに散乱セグメント2111が第2励起光の光路に位置する。波長変換装置206が赤色被励起光を出射させるときに、赤色光透過セグメント2112が赤色被励起光の光路に位置する。波長変換装置206が緑色被励起光を出射させるときに、緑色光透過セグメント2113が赤色被励起光の光路に位置する。
【0093】
他の実施例では、波長変換装置206は、円盤構造でなくてもよい。反射セグメント2061、赤色光波長変換セグメント2062及び緑色光波長変換セグメント2063は、円環状に取り囲まなくてもよく、ストリップ状などに波長変換装置206に配列されてもよい。光フィルタホイール211は、円盤構造でなくてもよく、散乱セグメント2111、赤色光透過セグメント2112及び緑色光透過セグメント2113は、円環状に取り囲まなくてもよく、ストリップ状などに光フィルタホイール211に配列されてもよい。また、本発明では、被励起光の色が制限されず、被励起光が他の色、例えば黄色、マゼンタおよび青色等であってもよい。
【0094】
[第6部分実施例]
図3に示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、被励起光案内部材204a、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ307、励起光案内部材209a、反射素子308、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0095】
図2Aに示す実施例とは異なり、第1リレーレンズ307は、集光された第2レーザ光及び被励起光を反射素子308へ伝送し、反射素子308は、更に、第2励起光及び被励起光を第2リレーレンズ310へ反射し、第2リレーレンズ310は、第2励起光および被励起光を集光し、第2励起光及び被励起光を光フィルタホイール211へ伝送する。
【0096】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送及び光学処理は、第1部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0097】
第6部分実施例が第1部分実施例に基づいてなした変更は、同様に第2から第5部分実施例に適用可能であり、ここで繰り返し説明しない。
【0098】
[第7部分実施例]
図4A1に示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、領域分光シート404a、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ307、励起光案内部材409a、被励起光案内部材408a、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0099】
図4A2に示すように、領域分光シート404aは、第1領域404a1、補償光透過領域404a2、第3領域404a3及び第4領域404a4を含む。第1領域404a1は、第1励起光を透過して被励起光および補償光を反射する特性を有する。補償光透過領域404a2は、補償光を透過する特性を有する。補償光と被励起光とが重なる波長範囲を有する場合、補償光透過領域404a2は、更に、被励起光のうちの重なる波長範囲内の光を透過する。本発明では、補償光透過領域404a2の、被励起光において波長範囲が重ならない光に対する透過透特性が制限されない。好ましくは、補償光透過領域404a2は、被励起光において波長範囲が重ならない光を反射可能である。第3領域404a3は、第2励起光、被励起光及び補償光を反射する特性を有する。第4領域404a4は、被励起光及び補償光を反射する特性を有する。本発明では、第4領域404a4の、第1励起光及び第2励起光に対する透過特性が制限されない。第4領域404a4は、第1励起光に対して透過特性を有するときに、第1領域404a1とは1つの領域として統合可能であり、第4領域404a4は、第1励起光に対して反射特性を有するときに、第3領域404a3とは1つの領域として統合可能である。
【0100】
第3領域404a3の反射面の面積は、以下の条件を満たす。つまり、当該面積は、第3領域404a3の反射面が全体の第2励起光を受光して反射可能である、且つ、第3領域404a3の反射面が第1励起光の集光レンズ205への入射に影響しないほど、十分大きいものである。1つの実施例では、第3領域404a3の反射面の面積の大きさは、受光した第2励起光のそれに投写される光スポットの大きさに適応可能であり、即ち、受光した第2励起光のそれに投影される光スポットにマッチングし、例えば、受光した第2励起光のそれに投影される光スポットの面積に等しくすることにより、全体の第2励起光を反射可能である。
【0101】
第1励起光は、光均一化装置202で光均一化された後、更に第1領域404a1を透過して、集光レンズ205に入射し、集光レンズ205によって集光された後で波長変換装置206へ伝送される。
【0102】
第2励起光は、集光レンズ205から出射した後、第3領域404a3によって第1リレーレンズ307へ反射され、第1リレーレンズ307で集光されて励起光案内部材409aへ伝送され、更に励起光案内部材409aによって第2リレーレンズ310へ反射され、第2リレーレンズ310で集光された後で光フィルタホイール211へ伝送される。ここで、被励起光案内部材408aは、第2励起光の伝送に影響せず、第2励起光に対して透過特性を有する。
【0103】
被励起光は、集光レンズ205から出射した後、領域分光シート404aによって第1リレーレンズ307へ反射される。領域分光シート404aに入射した補償光透過領域404a2の被励起光は、少なくとも一部が透過されて損失してしまい、当該部分は、被励起光と補償光との重なる波長範囲内の光である。1つの実施例では、補償光透過領域404a2が、被励起光において補償光と波長範囲が重ならない光を反射する特性を更に有することにより、被励起光において補償光と波長範囲が重ならない光は、補償光透過領域404a2によって反射されて利用される。第1リレーレンズ307は、集光された被励起光を被励起光案内部材408aへ伝送し、被励起光案内部材408aは、更に被励起光を第2リレーレンズ310へ反射し、第2リレーレンズ310は、更に、被励起光を集光して光フィルタホイール211へ伝送する。
【0104】
励起光案内部材409aは、被励起光案内部材408aで反射された被励起光の光路の逆方向延長経路に位置する。励起光案内部材409aで受光した第2励起光の主光軸と、被励起光案内部材408aで反射された被励起光の主光軸の逆方向延長線とは、励起光案内部材409aの反射面に収束する。励起光案内部材409aは、受光した第2励起光を被励起光案内部材408aで反射された被励起光の主光軸方向に沿って反射することで、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。
【0105】
第2光源203で発された補償光は、領域分光シート404aの補償光透過領域404a2を透過した後で集光レンズ205に入射し、集光レンズ205で集光された後で波長変換装置206へ伝送される。更に、補償光は、波長変換装置206の波長変換セグメントに設けられる波長変換材料によって散乱される。補償光は、散乱された後で被励起光とともに同じ光路に沿って伝送されて、光均一化素子212に進入する。補償光伝送過程に、各光学素子の補償光に対する光学処理は、被励起光に対する光学処理とは同じである。
【0106】
1つの実施例では、第2光源203が省略されれば、対応する領域分光シート404aの補償光透過領域404a2も省略可能である。
【0107】
本実施例では、
図4A1に示す実施例と第1から第7部分実施例との区別のみが記述された。記述されていない各光学素子の光ビームに対する光学処理および光ビーム伝送過程等は、第1から第6部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0108】
[第8部分実施例]
図4Bに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、領域分光シート404b、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ307、励起光案内部材409b、被励起光案内部材408b、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0109】
本実施例では、
図4A1に示す実施例における領域分光シート404a、励起光案内部材409a及び被励起光案内部材408aの替わりに、領域分光シート404b、励起光案内部材409b及び被励起光案内部材408bがそれぞれ用いられる。
【0110】
領域分光シート404bは、領域分光シート404aと同じく、第1領域404a1、補償光透過領域404a2、第3領域404a3及び第4領域404a4を含み、且つ各領域の第1励起光、第2励起光、被励起光および補償光に対する透過特性が領域分光シート404aに対して一定を保つ。相違点としては、領域分光シート404bは、その第1領域404a1が第3領域404a3に対して集光レンズ205から離間し、領域分光シート404aは、その第1領域404a1が第3領域404a3に対して集光レンズ205に近接する。
【0111】
第2励起光は、第1リレーレンズ307で集光されて励起光案内部材409bへ伝送される。励起光案内部材409bは、被励起光案内部材408bで反射された被励起光の光路に位置する。励起光案内部材409bで受光した第2励起光の主光軸と被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸とは、励起光案内部材409bの反射面に収束する。励起光案内部材409bは、受光した第2励起光を被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸方向に沿って反射することにより、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。
【0112】
被励起光案内部材408bは、被励起光案内部材408aと同様に、被励起光を反射する特性を有するが、本実施例では、被励起光案内部材408bの第2励起光に対する透過特性について限定せず、被励起光案内部材408bは、第2励起光を透過する特性を有してもよく、または、第2励起光を反射する特性を有してもよく、または、第2励起光に対して一部透過して一部反射する特性等を有してもよい。
【0113】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送及び光学処理は、第7部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0114】
[第9部分実施例]
図4Cに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、補償光案内部材204c、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ307、被励起光案内部材408a、励起光案内部材209c1、励起光案内部材409a、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0115】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送および光学処理は、第3部分実施例及び第7部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0116】
[第10部分実施例]
図4Dに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、補償光案内部材204c、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ307、被励起光案内部材408b、励起光案内部材209d1、励起光案内部材409b、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0117】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送および光学処理は、第4部分実施例及び第8部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0118】
[第11部分実施例]
図4Eに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、被励起光案内部材204b、集光レンズ205、波長変換装置206、第1リレーレンズ307、被励起光案内部材408b、励起光案内部材409e1、励起光案内部材409e2、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0119】
第2励起光は、集光レンズ205によって集光された後、被励起光案内部材204bを透過し、更に励起光案内部材409e1に入射して励起光案内部材409e1によって反射された後、第1リレーレンズ307へ伝送される。
【0120】
励起光案内部材409e1は、被励起光案内部材204bによって反射された被励起光の光路の逆方向延長経路に位置する。励起光案内部材409e1で受光した第2励起光の主光軸4e2と被励起光案内部材204bで受光した被励起光の主光軸4e1との距離は、励起光案内部材409e1で反射された第2励起光の主光軸4e4と被励起光案内部材204bで反射された被励起光の主光軸4e3との距離より大きい。これによって、伝送過程において、第2励起光と被励起光との主光軸の距離は、より近くなる。
【0121】
励起光案内部材409e2の機能は、励起光案内部材409bと同じであり、励起光案内部材409e2は、励起光案内部材409bに対する区別が、両者の被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸に対する角度が異なることのみにある。第2励起光は、励起光案内部材409e2に入射した入射角と、励起光案内部材409bに入射した入射角とが異なるので、第2励起光を被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸方向に沿って反射するために、両者の被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸に対する角度も異なる。ただし、励起光案内部材409e2の被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸に対する角度は、励起光案内部材409e2の反射面に垂直な直線と、被励起光案内部材408bで反射された被励起光の主光軸との夾角である。
【0122】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送および光学処理は、第2部分実施例及び第8部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0123】
[第12部分実施例]
図5Aに示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、領域分光シート504、集光レンズ205、波長変換装置506、第1リレーレンズ307、反射素子308、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0124】
図3に示す実施例とは異なり、
図5Bに示すように、領域分光シート504は、第1領域5041、第2領域5042及び第3領域5043を含む。第1領域5041は、第1励起光を透過して被励起光及び補償光を反射する特性を有する。第2領域5042は、補償光を透過して第2励起光を反射する特性を有する。補償光と被励起光とが重なる波長範囲を有する場合、第2領域5042は、更に被励起光のうちの重なる波長範囲内の光を透過する。本実施例では、第2領域5042の、被励起光において波長範囲が重ならない光に対する透過特性が限定されない。好ましくは、第2領域5042は、被励起光において波長範囲が重ならない光を反射可能である。第3領域5043は、被励起光及び補償光を反射する特性を有する。本実施例では、第3領域5043の、第1励起光及び第2励起光に対する透過特性が限定されない。第3領域5043は、第1励起光に対して透過特性を有するとき、第1領域5041とともに1つの領域として統合可能である。
【0125】
第1励起光は、領域分光シート504の第1領域5041を透過し、集光レンズ205で集光されて波長変換装置506へ伝送される。
【0126】
波長変換装置506は、波長変換装置206に対する区別が、第1励起光が波長変換装置506の反射セグメントによって反射されて形成した第2励起光の主光軸と、波長変換装置506から出射した被励起光の主光軸とが重なり合うことにある。
【0127】
波長変換装置506が円盤構造であり、且つその反射セグメント及び波長変換セグメントが円環状に取り囲むという例において、反射セグメント及び波長変換セグメントは、波長変換装置506の中心軸周りに回転する。
図5Cから5Eは、反射セグメントの径方向断面の模式図を示す。当該径方向断面は、波長変換装置506の中心軸を通過する平面で反射セグメントを切断して得られる断面と理解され得る。それに応じて、波長変換装置506の反射セグメントの立体輪郭は、
図5C、5D及び5Eに示す形状5c、5d及び5eが波長変換装置506の中心軸5061周りに所定角度回転することによって取得可能である。
【0128】
図5C、5D及び5Eに示すように、第1励起光51は、反射面52c、52d及び52eによって反射された後で第2励起光53を形成する。第2励起光53の主光軸と波長変換装置506の波長変換セグメントから出射する被励起光の主光軸とが重なり合う。ただし、反射面52c、52d及び52eは、それぞれ凸面、凹面及び平面である。しかし、本発明は、これに限定されず、第1励起光を反射して被励起光の主光軸と重なり合う第2励起光を形成する如何なる反射面も、本発明の保護範囲に含まれる。
【0129】
波長変換装置506から出射する第2励起光が、既に波長変換装置506から出射する被励起光の主光軸に重なり合うため、
図5Aに示す実施例は、
図3に示す実施例よりも、励起光案内部材209aが対応的に省略される。
【0130】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送および光学処理は、第6部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0131】
[第13部分実施例]
図6に示すように、1つの実施例では、発光装置は、第1光源201、光均一化装置202、第2光源203、励起光案内部材604、集光レンズ605a、集光レンズ605b、波長変換装置606、第1リレーレンズ607、被励起光案内部材608a、被励起光案内部材608b、励起光案内部材609、第2リレーレンズ310、光フィルタホイール211及び光均一化素子212を備える。
【0132】
本実施例は、第6部分実施例に対する主なる区別が、第6部分実施例における波長変換装置の波長変換セグメントが反射型波長変換セグメントであり、被励起光と第2励起光とが波長変換装置の同一側から出射する一方、本実施例において、波長変換装置606の波長変換セグメントが透過型波長変換セグメントであり、被励起光と第2励起光とが波長変換装置606の異なる側から出射することにある。
【0133】
本実施例では、第1光源201で発された第1励起光は、光均一化装置202によって光均一化された後で集光レンズ605aに入射し、集光レンズ605aで集光された後で波長変換装置606へ伝送される。波長変換装置606の反射セグメントは、第2励起光を反射して第2励起光を形成し、第2励起光は、更に集光レンズ605aによって集光されて励起光案内部材604へ伝送され、励起光案内部材604は、第2励起光を第1リレーレンズ607へ反射し、第2励起光は、さらに第1リレーレンズ607によって集光されて励起光案内部材609へ伝送され、励起光案内部材609によって第2リレーレンズ310へ反射される。ただし、被励起光案内部材608aは、第2励起光の伝送に影響せず、第2励起光を透過する特性を有する。
【0134】
波長変換装置606の波長変換セグメントは、第1励起光を受光し、励起されて被励起光を発生し、被励起光は、集光レンズ605bで集光された後で被励起光案内部材608aに入射し、被励起光案内部材608aによって被励起光案内部材608bへ反射され、更に被励起光案内部材608bによって第2リレーレンズ310へ反射される。第2リレーレンズ310は、第2励起光および被励起光を集光し、第2励起光及び被励起光を光フィルタホイール211へ伝送する。
【0135】
ここで、第2励起光の光均一化素子212に進入する主光軸と、被励起光の光均一化素子に進入する主光軸とは、重なり合う。
【0136】
本実施例で記述されていない各光学素子の機能及び特性並びに光ビームの伝送および光学処理は、第6部分実施例を参照すればよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0137】
[第14部分実施例]
1つの実施例では、第1から第13部分実施例の発光装置における光フィルタホイールを散乱素子で置換してもよい。散乱素子は、第2励起光が光均一化素子212に進入するときにおける拡散角と、被励起光が光均一化素子212に進入するときにおける拡散角とが一致するように、第2励起光を散乱する。光均一化素子212が省略される幾つかの実施例では、散乱素子は、第2励起光が出射光通路に進入する時における拡散角と、被励起光が出射光通路に進入する時における拡散角とが一致するように、第2励起光を散乱する。
【0138】
1つの実施例では、散乱素子は、第2励起光と被励起光とが共同して通過する光通路、例えば、
図2A〜2E、
図3、
図4A1、
図4B〜4E、
図5A、
図6における光フィルタホイールの所在する位置に設けられてもよい。本実施例では、散乱素子は、周期的に運動することにより、被励起光を散乱せずに、第2励起光を散乱する。
【0139】
1つの実施例では、第2励起光及び被励起光は、時分割的に光出射通路の前の位置に収束する。散乱素子が周期的に運動することにより、波長変換装置は、第2励起光を出射させるときに当該収束の位置まで運動する。波長変換装置は、被励起光を出射させるときに当該収束の位置から離れる。
【0140】
別の実施例では、散乱素子は、第2励起光が通るが、被励起光が通らない光通路、例えば、
図6に示す集光レンズ605aと被励起光案内部材608bとの間の第2励起光が通る光路に設けられてもよい。
【0141】
[第15部分実施例]
上記各部分実施例では、第2励起光は、光学素子(例えば、
図2Aにおける励起光案内部材209a、
図4A1における領域分光シート404a及び励起光案内部材409a、
図4Bにおける領域分光シート404b及び励起光案内部材409b等)によって反射されて主光軸の方向を変更することにより、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる。
【0142】
1つの実施例では、第2励起光は、励起光案内部材と光軸補正素子との協働で主光軸の方向を変更させることにより、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせることが可能である。励起光案内部材は、第1励起光又は第2励起光を反射し、第1励起光又は第2励起光の主光軸方向は、それとともに変化し、励起光案内部材は、被励起光の伝送に影響せず、光軸補正素子は、第2励起光を透過して第2励起光の主光軸方向を変更する。
【0144】
1つの実施例では、光軸補正素子は、第2励起光と被励起光とが共同して通る光通路、例えば、
図2A〜2E、
図3、
図4A1、
図4B〜4E、
図5A、
図6における光フィルタホイールの所在する位置の近傍位置に設けられてもよい。本実施例では、光軸補正素子は、周期的に運動することにより、被励起光の主光軸方向を変更せず、第2励起光の主光軸方向を変更する。1つの実施例では、第2励起光及び被励起光は、時分割的に光出射通路の前の位置に収束し、光軸補正素子が周期的に運動することにより、波長変換装置が第2励起光を出射させるときに当該収束の位置まで運動し、且つ波長変換装置が被励起光を出射させるときに当該収束の位置から離れる。
【0145】
別の実施例では、光軸補正素子は、第2励起光が通るが、被励起光が通らない光通路、例えば、
図6に示す集光レンズ605aと被励起光案内部材608bの間の第2励起光が通る光路に設けられてもよい。ただし、波長変換装置606の波長変換セグメントは、透過型波長変換セグメントであり、被励起光と第2励起光は、波長変換装置606の異なる側から出射し、前記光軸補正素子は、第2励起の光路に位置し、且つ被励起光の光路に位置しない。
【0146】
1つの実施例では、光軸補正素子は、上記実施例における光フィルタホイールの散乱セグメントまたは上記実施例における散乱素子に密接して設けられてもよい。1つの実施例では、光軸補正素子は、上記実施例における光フィルタホイールの散乱セグメントまたは上記実施例における散乱素子と重ねて固定されてもよい。1つの実施例では、第2励起光は、先に光軸補正素子の処理を経て、その後散乱セグメント又は散乱素子の処理を経る。
【0147】
図7は、1つの実施例における光軸補正素子701の構造模式図を示す。光軸補正素子701は、第1面702及び第2面703を含む。第1面702には、微細構造7021が設けられ、微細構造7021は、入射した第2励起光の進行方向を変更し、第2励起光を第2面703から出射させる。
【0148】
1つの実施例では、光軸補正素子の第2面702は、散乱素子又は光フィルタホイールの散乱セグメントと重ねて固定されてもよい。
【0149】
[第16部分実施例]
図3、
図4A1、
図4B、
図4E、
図5A及び
図6に示す発光装置では、波長変換装置及び光フィルタホイールが互いに独立し、それぞれ2つの駆動装置によって駆動されて周期的に運動する。
【0150】
1つの実施例では、波長変換装置及び光フィルタホイールは、同軸に配置され、駆動装置の駆動の下で同一の回転軸周りに回転する。波長変換装置の反射セグメント及び波長変換セグメントが第1円環を取り囲み、光フィルタホイールの散乱セグメント及び透過セグメントが第2円環を取り囲み、第1円環の円心及び第2円環の円心が何れも前記回転軸に位置し、前記反射セグメント及び前記散乱セグメントは、円心角の大きさが同じであり且つ対向する2つの扇形エリアに設けられ、前記波長変換セグメント及び前記透過セグメントは、円心角の大きさが同じであり且つ対向する2つの扇形エリアに設けられ、前記第1励起光の前記波長変換装置に投写された光スポットと、前記第2励起光及び被励起光の前記光フィルタホイールに投写された光スポットとは、前記回転軸を通過する同一の平面によって貫通可能である。
【0151】
1つの実施では、波長変換装置の光入射面と光フィルタホイールの光入射面とは、同一の平面に位置する。別の実施例では、波長変換装置の光入射面と光フィルタホイールの光入射面とは、別の平面に位置する。
【0152】
図8は、1つの実施例における波長変換装置206と光フィルタホイール211との同軸設置の構造模式図である。
図8に示すように、波長変換装置206が反射セグメント2061、赤色光波長変換セグメント2062及び緑色光波長変換セグメント2063を含み、光フィルタホイールが散乱セグメント2111、赤色光透過セグメント2112及び緑色光透過セグメント2113を含むことを例とする。ただし、反射セグメント2061の所在する扇形の円心角α1と散乱セグメント2111の所在する扇形の円心角β1とが対向し、且つ同じ大きさを有する。赤色光波長変換セグメント2062の所在する扇形の円心角α2と赤色光透過セグメント2112の所在する扇形の円心角β2とが対向し、且つ同じ大きさを有する。同様に、緑色光波長変換セグメント2063の所在する扇形の円心角α3(図示せず)と緑色光透過セグメント2113の所在する扇形の円心角β3(図示せず)とが対向し、且つ同じ大きさを有する。
【0153】
[第17部分実施例]
上記各部分実施例は、何れも光均一化素子を備え、当業者であれば理解できるように、上記各部分実施例を基に光均一化素子を省略した発光装置も本発明の保護範囲に含まれる。当該発光装置から出射する第2励起光及び被励起光は、所定エテンデューに応じて出射光通路に進入する。
【0154】
上記一部の実施例は、光フィルタホイールを備え、当業者であれば理解できるように、当該部分実施例を基に光フィルタホイールを省略したものも本発明の保護範囲に含まれる。
【0155】
上記一部の実施例は、散乱素子を備え、当業者であれば理解できるように、当該部分実施例を基に光フィルタホイールを省略したものも本発明の保護範囲に含まれる。
【0156】
上記各部分実施例におけるリレーレンズ(第1リレーレンズおよび第2リレーレンズ)は、1つ又は1つ以上の光学素子(例えば、凸レンズ及び凹レンズ等)によって構成されてもよい。
【0157】
上記各部分実施例は、リレーレンズの具体的な数を与えているが、本発明ではこれに限定されない。当業者は、需要に応じてリレーレンズの数を増加又は減少可能であり、得られる解決手段も本発明の保護範囲に含まれる。
【0158】
図3に示す実施例では、反射素子308は、第2励起光及び被励起光を反射する。当該反射素子308は、励起光案内部材と被励起光案内部材とが重ねて配置されたものに相当し、当該励起光案内部材は、第2励起光を反射する特性を有し、当該被励起光案内部材は、被励起光を反射して且つ第2励起光を透過する特性を有し、第2励起光は、当該被励起光案内部材を透過した後で当該励起光案内部材に入射する。
【0159】
同様に、反射素子308も、励起光案内部材と被励起光案内部材とが重ねて配置されたものに相当してもよく、当該励起光案内部材は、第2励起光を反射して且つ被励起光を透過する特性を有し、当該被励起光案内部材は、被励起光を反射する特性を有し、被励起光は、当該励起光案内部材を透過し後で当該被励起光案内部材に入射する。
【0160】
当該被励起光案内部材の反射面の面積の大きさは、反射素子308の反射面の面積の大きさに相当してもよい。当該励起光案内部材の反射面の面積は、反射素子308の反射面の面積の大きさに等しくてもよく、全体の第2励起光を受光して反射可能であるように、受光した第2励起光の入射光スポットの大きさに適応してもよい。1つの実施例では、第1励起光及び第2励起光のエテンデューが被励起光のエテンデューより小さく、当該励起光案内部材の反射面の面積が当該被励起光案内部材の反射面の面積より小さい。
【0161】
図4A1に示す実施例では、領域分光シート404aは、第1領域404a1、補償光透過領域404a2、第3領域404a3及び第4領域404a4を含む。当該領域分光シート404aは、励起光案内部材と被励起光案内部材とが重ねて配置されたものに相当する。
【0162】
当該励起光案内部材と当該被励起光案内部材は、第2励起光が当該励起光案内部材に到達する時点の早い順に重ねる。当該励起光案内部材は、第2励起光を反射して且つ被励起光を透過する特性を有する。当該被励起光案内部材は、被励起光を反射して且つ励起光(第1励起光及び第2励起光を含む)を透過する特性を有する。第1励起光は、当該被励起光案内部材の重ね領域以外の領域を透過し、第2励起光は、当該励起光案内部材によって反射され、被励起光は、当該被励起光案内部材によって反射される。ただし、被励起光が当該励起光案内部材に入射した部分は、当該励起光案内部材を透過する。
または、当該励起光案内部材と当該被励起光案内部材は、第2励起光が当該被励起光案内部材に到達する時点の早い順に重ねる。当該励起光案内部材は、第2励起光を反射する特性を有し、当該被励起光案内部材は、被励起光を反射して且つ励起光(第1励起光及び第2励起光)を透過する特性を有する。第1励起光は、当該被励起光案内部材の重ね領域以外の領域を透過し、第2励起光は、当該被励起光案内部材を透過した後、当該励起光案内部材によって反射され、被励起光は、当該被励起光案内部材によって反射される。
【0163】
ただし、当該被励起光案内部材の面積の大きさは、領域分光シート404aの面積の大きさに相当してもよい。当該励起光案内部材の面積は、第1領域404a1の面積の大きさに等しくてもよく、全体の第2励起光を受光して反射可能であるように、受光した第2励起光の入射光スポットの大きさに適応してもよい。または、当該励起光案内部材の面積は、第2励起光の入射光スポットより大きく、且つ当該励起光案内部材が第1励起光の伝送に影響しないようにしてもよい。これは、当該励起光案内部材が限定された延伸面積を有さないと、第1励起光の伝送が阻止されるからである。1つの実施例では、第1励起光及び第2励起光のエテンデューが被励起光のエテンデューより小さく、当該励起光案内部材の反射面の面積が当該被励起光案内部材の反射面の面積より小さい。
【0164】
また、補償光透過領域404a2の光学特性に応じて、当該被励起光案内部材の対応する位置に補償光透過領域404a2と同じ光学特性の領域が設けられれば良い。第2光源203を省略した実施例では、当該被励起光案内部材にこのような領域を設ける必要がなくなる。
【0165】
同様な理由にて、
図4Bにおける領域分光シート404bおよび
図5Aにおける領域分光シート504は、何れも、励起光案内部材と被励起光案内部材とが重ねて配置されたものに相当してもよい。当該励起光案内部材は、励起光(第1励起光及び第2励起光を含む)を反射する特性を有し、当該被励起光案内部材は、被励起光を反射する特性を有する。当該励起光案内部材及び当該被励起光案内部材は、互いに自身による励起光(第1励起光及び第2励起光を含む)及び被励起光への案内に影響しない。当該励起光案内部材が、被励起光の当該被励起光案内部材に入射した光路に位置するとき、当該励起光案内部材は、被励起光を透過し、当該被励起光案内部材が励起光(第1励起光及び第2励起光を含む)の当該励起光案内部材に入射した光路に位置するとき、当該被励起光案内部材は、励起光(第1励起光及び第2励起光を含む)を透過する。
【0166】
そのため、以下の各実施例における発光装置も、本発明の保護範囲に含まれる。
1つの実施例では、発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生する。
【0167】
前記光案内システムは、更に、前記第2励起光及び被励起光を集光し、且つ前記第2励起光及び被励起光を案内して同一の出射光通路に沿って出射させ、
前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複せず、前記波長変換装置から出射する第2励起光の主光軸と、前記波長変換装置から出射する被励起光の主光軸とが重なり合わず、
前記光案内システムは、リレーレンズ、励起光案内ユニット及び被励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を備え、
前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光又は第2励起光を反射して前記第1励起光又は第2励起光の光路を変更し、前記被励起光案内ユニットは、前記被励起光を反射して前記被励起光の光路を変更することによって、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うようになり、
前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更せず、前記被励起光案内部材は、前記第1励起光と第2励起光との光路を変更しない。
【0168】
1つの励起光案内部材は、第1励起光及び第2励起光のうちの一種のみを反射する。1つの実施例では、励起光案内ユニットは、第2励起光を反射するための励起光案内部材を備える。別の実施例では、励起光案内ユニットは、第2励起光を反射するための励起光案内部材と、第1励起光を反射するための励起光案内部材とを備える。
【0169】
本発明では、第1励起光と第2励起光との光路が重複しないことは、第1励起光及び第2励起光が以下の何れか一項の特徴も有さないと理解され得る。
1.第1励起光の少なくとも一部の光路内の主光軸と第2励起光の少なくとも一部の光路内の主光軸とは、重なり合い、且つ方向が逆である。本発明では、光ビームが進行方向を一定にしたままで通る経路は、一部の光路として見なされてもよい。
2.第1励起光の少なくとも一部の光路A内の主光軸と第2励起光の少なくとも一部の光路内の主光軸とは、平行で且つ方向が逆であり、且つ当該一部の光路A内の第1励起光の少なくとも一部と、当該一部の光路B内の第2励起光の少なくとも一部とが重なる。
図9に示すように、実線で第1励起光が示され、点線で第2励起光が示され、第1励起光の主光軸L1と第2励起光の主光軸L2とが平行で且つ方向が逆であり、且つ第1励起光と第2励起光とが一部の重なりMを有する。被励起光の光路に位置しない励起光案内部材は、本発明においてそれの被励起光に対する透過特性が制限されず、被励起光を透過する特性を有してもよく、被励起光を反射する特性を有してもよい。
【0170】
第1励起光及び第2励起光のうちの何れか一種の光路にも位置しない被励起光案内部材は、本発明において当該被励起光案内部材の第1励起光及び第2励起光に対する透過特性が制限されず、第1励起光及び第2励起光を透過する特性を有してもよく、第1励起光及び第2励起光を反射する特性を有してもよい。
【0171】
第1励起光及び第2励起光のうちの少なくとも一種の光路に位置する被励起光案内部材は、第1励起光又は第2励起光が受光される領域(当該領域が受光した第1励起光又は第2励起光を透過する)以外、本発明では当該被励起光案内部材の他の領域の第1励起光及び第2励起光に対する透過特性が制限されず、当該他の領域は、第1励起光及び第2励起光を透過する特性を有してもよく、第1励起光及び第2励起光を反射する特性を有してもよい。
【0172】
1つの実施例では、前記励起光案内部材の反射面の面積は、以下の条件を満たす。つまり、当該面積は、前記励起光案内部材の反射面が指定位置で全体の第1励起光又は第2励起光を受光して反射可能である、且つ、前記励起光案内部材の反射面が前記第1励起光及び第2励起光の他の光路セグメントでの伝送に影響しないほど、十分大きいものである。光ビームが進行方向を一定にしたままで通る経路は、当該光ビームの一部の光路として見なされてもよい。例えば、
図2Cに示すように、第2励起光が集光レンズ205から励起光案内部材209c2へ伝送されるために通る経路は、第2励起光の一部の光路であり、第2励起光が励起光案内部材209c2から励起光案内部材209c3へ伝送されるために通る経路は、第2励起光の一部の光路である。上記他の光路セグメントの伝送は、当該他の光路セグメントが前記励起光案内部材を始点または終点にせずに伝送を行う光路セグメントであると理解され得る。
【0173】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、以下の第1条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備える。第1条件では、当該励起光案内部材は、第2励起光の光路に位置するとともに、受光した第2励起光の主光軸と1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との所在する直線の集光位置に位置し、且つ、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うように、受光した第2励起光を反射する。例えば、
図2Aに示すように、励起光案内部材209aは、受光した第2励起光の主光軸と被励起光案内部材204aで反射された被励起光の主光軸との所在する直線の集光位置に位置し、且つ、当該励起光案内部材209aは、第2励起光の主光軸と当該被励起光の主光軸とが重なり合うように、受光した第2励起光を反射する。
【0174】
1つの実施例では、前記第1条件を満たす励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ更に備える。当該条件では、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と、1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸とが集光位置を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0175】
1つの実施例では、前記第1条件において記載された励起光案内部材及び被励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を更に備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を更に備え、当該励起光案内部材と当該被励起光案内部材とは、重ねて配置されている。例えば、
図3に示すように、励起光案内部材209a及び被励起光案内部材204aは、第1条件を満たし、反射素子308は、励起光案内部材と被励起光案内部材とが重ねて配置されたものに相当する。
【0176】
1つの実施例では、重ねて設けられる励起光案内部材と被励起光案内部材とは、1枚の領域分光シート全体に代替され、当該領域分光シートは、少なくとも第1領域を含み、第2領域を含むことが好ましく、前記第1領域は、第1励起光、第2励起光および被励起光を反射する特性を有し、前記第2領域は、被励起光を反射する特性を有する。前記第1領域は、前記励起光案内部材と被励起光案内部材との重ね部分に対応し、前記第2領域は、前記被励起光案内部材の重ねられていない領域に対応し、前記被励起光案内部材の全部の領域が前記励起光案内部材に重ねる場合、当該領域分光シートは、第1領域のみを含んでもよい。
【0177】
例えば、
図3に、反射素子308は、被励起光および第2励起光を反射する機能を担い、反射素子308は、被励起光及び第2励起光を反射する第1領域を含むものに相当する。例えば、
図4A1に、補償光および補償光透過領域404a2を考慮しない場合(補償光透過領域404a2は、第4領域404a4によって補償される)、領域分光シート404aは、被励起光および第2励起光を反射する第1領域(第3領域404a3に対応)と、被励起光を反射する第2領域(第1領域404a1及び第4領域404a4に対応)とを含むものに相当する。
【0178】
1つの実施例では、前記第1領域の反射面の面積は、以下の条件を満たす。つまり、当該面積は、前記第1領域の反射面が指定位置で全体の第1励起光又は第2励起光を受光して反射可能である、且つ、前記第1領域の反射面が前記第1励起光及び第2励起光の他の光路セグメントでの伝送に影響しないほど、十分大きいものである。1つの実施例では、前記第1領域の反射面の面積の大きさは、受光した第1励起光又は第2励起光のそれに投写される光スポットの大きさに適応可能であり、即ち、受光した第1励起光又は第2励起光のそれに投影される光スポットにマッチングし、例えば、受光した第1励起光又は第2励起光のそれに投影される光スポットの面積に等しくすることにより、全体の第1励起光又は第2励起光を反射可能である。
【0179】
1つの実施例では、前記第1条件において記載された励起光案内部材及び被励起光案内部材の他に、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を更に備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を更に備え、当該励起光案内部材及び当該被励起光案内部材は、以下の第2条件又は第3条件を満たす。第2条件では、当該励起光案内部材が1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の光路に位置し、且つ当該励起光案内部材で受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で受光した被励起光の主光軸との距離が、当該励起光案内部材で反射された第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との距離より大きい。第3条件では、当該励起光案内部材が1つの被励起光案内部材で反射された被励起光の光路の逆方向延長経路に位置し、且つ、当該励起光案内部材で受光した第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で受光した被励起光の主光軸との距離が、当該励起光案内部材で反射された第2励起光の主光軸と当該被励起光案内部材で反射された被励起光の主光軸との距離より大きい。例えば、
図4Eに示すように、励起光案内部材409e2及び被励起光案内部材408bは、第1条件を満たし、励起光案内部材409e1及び被励起光案内部材204bは、第3条件を満たす。
【0180】
1つの実施例では、前記波長変換セグメントは、反射型波長変換セグメントであり、前記被励起光と前記第2励起光は、前記波長変換装置の同一側から出射し、前記励起光案内部材と被励起光案内部材とは、一対一で対応し、対応する励起光案内部材と被励起光案内部材は、互いに平行で、且つ反射面の向きが同じである。例えば、
図2Aに示すように、励起光案内部材209aと被励起光案内部材204aとは、互いに対応し、両者の反射面の向きが同じである。更に例えば、
図4A1に示すように、励起光案内部材409aと被励起光案内部材408aとは、互いに対応し、両者の反射面の向きが同じであり、且つ領域分光シート404aは、励起光案内部材と被励起光案内部材とが重ねられたものであり、当該両者の反射面の向きも同じである。
【0181】
1つの実施例では、発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生する。
【0182】
前記光案内システムは、更に、前記第2励起光及び被励起光を集光し、且つ前記第2励起光及び被励起光を案内して同一の出射光通路から出射させ、
ただし、前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複せず、前記波長変換装置から出射する第2励起光の主光軸と前記波長変換装置から出射する被励起光との主光軸は、重なり合わず、
前記光案内システムは、リレーレンズ、励起光案内ユニット、光軸補正素子及び被励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、前記被励起光案内ユニットは、少なくとも1つの被励起光案内部材を備え、
前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光又は第2励起光を反射し、前記光軸補正素子は、前記第2励起光を透過して前記第2励起光の光軸を補正し、前記被励起光案内部材は、前記被励起光を反射することによって、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うようになり、
前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更せず、前記光軸補正素子は、前記被励起光の光路に位置せず、前記被励起光案内部材は、前記第1励起光と第2励起光との光路を変更しない。
【0183】
以上の実施例を基に被励起光案内部材を省略した発光装置も本発明の保護範囲に含まれる。例えば、
図2Cに示す発光装置は、被励起光案内部材を備えない。
【0184】
1つの実施例では、発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生し、
前記光案内システムは、更に、前記第2励起光及び被励起光を集光し、且つ前記第2励起光及び被励起光を案内して同一の出射光通路から出射させ、
前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複せず、前記波長変換装置から出射する第2励起光の主光軸と、前記波長変換装置から出射する被励起光の主光軸とは、重なり合わず、
前記光案内システムは、リレーレンズと励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、
前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、
前記励起光案内部材は、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うように、前記第1励起光又は第2励起光を反射して前記第1励起光又は第2励起光の光路を変更し、
前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更しない。
【0185】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ備える。当該条件では、当該励起光案内部材は、第2励起光の光路に位置するとともに、受光した第2励起光の主光軸と前記被励起光の一部の光路内の主光軸とが所在する直線の集光位置に位置し、且つ、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の当該一部の光路内の主光軸とが平行であって閾値より小さい距離を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0186】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ更に備える。当該条件では、当該励起光案内部材は、前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが集光位置を有するように、受光した第2励起光を反射する。
【0187】
1つの実施例では、前記励起光案内ユニットは、以下の条件を満たす励起光案内部材を少なくとも1つ更に備える。
当該条件では、当該励起光案内部材は、第2励起光の主光軸の方向を変更して、変更前に対して第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸との最短距離を小さくする。
【0188】
1つの実施例では、発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生する。
【0189】
前記光案内システムは、更に、前記第2励起光及び被励起光を集光し、且つ前記第2励起光及び被励起光を案内して同一の出射光通路に沿って出射させ、
前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複せず、前記波長変換装置から出射する第2励起光の主光軸と、前記波長変換装置から出射する被励起光の主光軸とは、重なり合わず、
前記光案内システムは、リレーレンズ、励起光案内ユニット及び光軸補正素子を備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、
前記リレーレンズユニットは、前記第2励起光及び前記被励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように、前記第2励起光および前記被励起光を集光し、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光又は第2励起光を反射し、前記光軸補正素子は、前記出射光通路に進入する前に前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とが重なり合うように、前記第2励起光を透過して前記第2励起光の光軸を補正し、
前記励起光案内部材は、前記被励起光の光路を変更せず、前記光軸補正素子は、前記被励起光の光路に位置しない。
【0190】
本発明は、上記各実施例で挙げられる光案内システムの構成に限定されず、以下の実施例における発光装置は、何れも本発明の保護範囲に含まれる。
発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生し、
前記波長変換装置から出射する第2励起光の主光軸と前記波長変換装置から出射する被励起光の主光軸は、重なり合わず、
前記光案内システムは、更に前記第2励起光及び被励起光を集光し、且つ前記第2励起光及び被励起光を案内して同一の出射光通路から出射させ、および前記第2励起光の主光軸と前記被励起光の主光軸とを重なり合わせ、
前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複しない。
【0191】
本発明は、第2励起光の主光軸と被励起光の主光軸とを重なり合わせる光案内システムに限定されない。一方で、出射光通路に進入する第2励起光と被励起光との主光軸が重なり合わなくてもよい。他方で、波長変換装置の反射セグメントから出射する第2励起光の主光軸は、波長変換装置の波長変換セグメントから出射した被励起光の主光軸に重なり合ってもよい。この場合、光案内システムで両者を重なり合わせる必要がなくなる。よって、以下の実施例も本発明の保護範囲に含まれる。
発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメント及び波長変換セグメントを備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生し、
前記光案内システムは、更に前記第2励起光及び被励起光を集光し、且つ前記第2励起光及び被励起光を案内して同一の出射光通路に沿って出射させ、
前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複しない。
【0192】
本発明は、第2励起光及び被励起光が同一の出射光通路に沿って出射する光案内システムに限定されない。他の実施例では、光案内システムは、第2励起光及び被励起光が異なる出射光通路に沿って出射して、異なる空間光変調器へ供給されて画像変調を行うことも可能である。よって、以下の実施例も本発明の保護範囲に含まれる。
発光装置は、第1光源、光案内システム及び波長変換装置を備え、前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光は、入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、前記波長変換装置は、反射セグメントを備え、前記反射セグメントは、前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、前記光案内システムは、更に前記第2励起光を集光し、且つ前記第2励起光を案内して出射光通路に沿って出射させ、前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複しない。当該実施例を基に、1つの実施例では、波長変換装置は、波長変換セグメントを更に備え、前記波長変換装置が周期的に運動することにより、前記反射セグメント及び波長変換セグメントは、時分割的に前記第1励起光の光路に位置し、前記波長変換セグメントは、前記第1励起光によって励起されて被励起光を発生する。
【0193】
上記部分実施例では、第1光源は、第1励起光を発し、第2光源は、補償光を発する。1つの実施例では、上記各部分実施例に基づいて以下の変更は可能である。つまり、第1光源が原色光(原色光が画像変調に適用可能)を発してもよく、第2光源203が励起光を発してもよく、波長変換装置が周期的に運動し、第1光源及び第2光源が前記波長変換装置の周期的な運動に合わせてオン及びオフを実行することにより、第1光源が原色光を発したときに波長変換装置の反射セグメントが原色光の光路に位置して原色光を反射し、且つ第2光源が励起光を発したときに波長変換装置の波長変換セグメントが励起光の光路に位置して、被励起光を発生する。1つの実施例では、原色光は、被励起光の補償光であってもよく、被励起光の補償光と被励起光は、白色光として合成可能である。
【0194】
1つの実施例では、励起光は、紫外光であってもよい。波長変換装置の波長変換セグメントで発生された被励起光は、赤、緑、青色光のうちの1種又は2種、および2種の混合光であってもよい。例えば、被励起光が赤、緑色光であり、原色光が青色光である。または、被励起光が黄色光であり、原色光が青色光である。または、被励起光が青色光、原色光が黄色光などである。別の実施例では、励起光は、青色光(例えば、青色レーザ光または青色LED光)であってもよい。波長変換装置の波長変換セグメントで発生された被励起光は、赤、緑、黄色光のうちの1種又は2種であってもよい。例えば、被励起光が赤、緑色光であり、原色光が青色光である。または、被励起光が緑、黄色光であり、原色光が青色光などである。
【0195】
本実施例では、原色光が波長変換装置に入射する前に、光案内システムによる原色光への案内と、光案内システムによる第1励起光への案内は、同じであり、上記各部分実施例の第1励起光に関する記述を参照すればよい。原色光が波長変換装置から出射した後、光案内システムによる原色光への案内と、光案内システムによる第2励起光への案内は、同じであり、上記各部分実施例の第2励起光に関する記述を参照すればよい。本実施例における被励起光の伝送光路および光学処理は、上記各部分実施例と同じであってもよい。ここで繰り返し説明しない。
【0196】
当業者であれば理解できるように、以下の実施例も本発明の保護範囲に含まれる。
【0197】
発光装置は、第1光源と、光案内システムと、波長変換装置とを備え、
前記第1光源は、第1励起光を発し、前記第1励起光が入射光通路に沿って前記光案内システムに入射し、
前記光案内システムは、前記第1励起光を前記波長変換装置へ案内し、
前記波長変換装置は、反射セグメントを備え、前記反射セグメントが前記第1励起光を反射して第2励起光を形成し、
前記光案内システムは、更に、前記第2励起光を集光し、且つ前記第2励起光を案内して出射光通路に沿って出射させ、
前記第1励起光と前記第2励起光との光路は、重複しない。
【0198】
ただし、前記光案内システムは、励起光案内ユニットを備え、前記励起光案内ユニットは、少なくとも1つの励起光案内部材を備え、
前記励起光案内部材は、前記第1励起光と前記第2励起光の光路とが重複しないように、前記第1励起光又は第2励起光を反射して前記第1励起光又は第2励起光の光路を変更する。
【0199】
1つの実施例では、前記光案内システムは、前記第2励起光が所定エテンデューに応じて前記出射光通路に進入するように前記第2励起光を集光するためのリレーレンズユニットを更に備える。
【0200】
1つの実施例では、前記リレーレンズユニットは、更に、前記第2励起光が所定の光スポットの大きさに応じて前記波長変換装置に投写されるように、前記第1励起光を集光する。
【0201】
1つの実施例では、前記光案内システムは、前記第2励起光を透過して前記第2励起光の主光軸方向を変更するための少なくとも1つの光軸補正素子を更に備える。
【0202】
前記励起光案内部材と前記光軸補正素子との協働によって、前記第2励起光と前記第1励起光との光路は、重複しない。
【0203】
本発明は、投影システムを更に提供し、当該投影システムは、上記何れか1つの実施例に示す発光装置を備える。
【0204】
開示される実施例の上記説明により、当業者は、本発明を実施や使用可能である。これらの実施例に対する複数種の変更は、当業者にとって明らかなものであり、本明細書で定義される一般的な原理は、本発明の精神又は範囲を逸脱しない場合に他の実施例で実現可能である。したがって、本発明は、本明細書に示すこれらの実施例に限定されず、本明細書で開示される原理及び新規特点に一致する最も広い範囲に合致する。