(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
会議に関連する項目の入力を受け付ける会議データ入力部と、
前記項目の候補を決定するための項目決定情報を記憶する項目決定情報記憶部と、
前記項目決定情報に基づいて前記項目の候補を決定する提案項目決定部と、
決定した前記項目の候補を提案する提案データ生成部と、
を備えることを特徴とする情報管理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報管理システムであって、
過去に設定された前記会議データを記憶する会議データ記憶部をさらに備え、
前記提案項目決定部は、前記会議データ記憶部に記憶されている前記会議データに基づいて、前記項目の候補を決定すること、
を特徴とする情報管理システム。
[項目3]
項目2に記載の情報管理システムであって、
前記提案項目決定部は、開催しようとする前記会議の主催者に対応する過去の前記会議データに設定されていた前記項目から少なくとも1つを前記項目の候補として決定すること、
を特徴とする情報管理システム。
[項目4]
項目2に記載の情報管理システムであって、
前記提案項目決定部は、開催しようとする前記会議の主催者とは異なる主催者が設定した前記会議データに設定されていた前記項目から少なくとも1つを前記項目の候補として決定すること、
を特徴とする情報管理システム。
[項目5]
項目1に記載の情報管理システムであって、
前記項目決定情報記憶部は、時期を特定する情報に対応付けて、前記項目の候補を記憶し、
前記会議データ入力部は、前記会議の開催日時の入力を受け付け、
前記提案項目決定部は、前記開催日時に対応する前記項目の候補を前記項目決定情報記憶部から読み出すこと、
を特徴とする情報管理システム。
[項目6]
項目1に記載の情報管理システムであって、
前記項目決定情報記憶部は、前記会議の目的に対応付けて、前記項目の候補を記憶しており、
前記会議データ入力部は、前記目的の入力を受け付け、
前記提案項目決定部は、前記目的に対応する前記項目の候補を前記項目決定情報記憶部から読み出すこと、
を特徴とする情報管理システム。
[項目7]
項目1に記載の情報管理システムであって、
過去に設定された前記会議データを記憶する会議データ記憶部をさらに備え、
前記会議データには前記会議の目的が含まれ、
前記会議データ入力部は、開催しようとする前記目的の入力受け付け、
前記提案項目決定部は、受け付けた前記目的に一致又は類似する前記会議データに設定されていた前記項目の少なくとも1つを前記項目の候補として決定すること、
を特徴とする情報管理システム。
[項目8]
項目7に記載の情報管理システムであって、
前記提案項目決定部は、前記会議データの項目を教師データとし、前記目的を入力データとした機械学習により作成された学習モデルを用いて、前記目的に応じた前記項目の候補を決定すること、
を特徴とする情報管理システム。
[項目9]
項目1に記載の情報管理システムであって、
前記項目決定情報記憶部は、キーワードに対応づけて、前記項目の候補を記憶しており、
前記会議データ入力部は、前記会議の目的の入力を受け付け、
前記提案項目決定部は、前記目的に含まれる前記キーワードに対応する前記項目の候補を前記項目決定情報記憶部から読み出すこと、
を特徴とする情報管理システム。
[項目10]
項目1に記載の情報管理システムであって、
過去に設定された前記会議データ及び前記会議に対する評価を対応付けて記憶する会議データ記憶部をさらに備え、
前記提案項目決定部は、前記評価を教師データとし、前記項目を入力データとした機械学習により作成された学習モデルを用いて、前記評価が最高値になる前記項目を推定すること、
を特徴とする情報管理システム。
[項目11]
会議に関連する項目の入力を受け付けるステップと、
前記項目の候補を決定するための項目決定情報を記憶するステップと、
前記項目決定情報に基づいて前記項目の候補を決定するステップと、
決定した前記項目の候補を提案するステップと、
を備えることを特徴とする情報管理方法。
[項目12]
コンピュータに、
会議に関連する項目の入力を受け付けるステップと、
前記項目の候補を決定するための項目決定情報を記憶するステップと、
前記項目決定情報に基づいて前記項目の候補を決定するステップと、
決定した前記項目の候補を提案するステップと、
を実行させるためのプログラム。
【0012】
<システムの概要>
次に、
図1〜
図10に基づいて、本発明の実施の形態に係る情報管理システムについて説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る情報管理システムの概略を説明する図である。図示のように、情報管理システム10は、管理者1が管理する情報管理サーバ20、情報管理サーバ20にインターネット網100を介してアクセス可能な主催者2の主催者端末30、及びこの主催者端末30と情報管理サーバ20とにインターネット網100を介してアクセス可能な参加者3(3a〜3n)の参加者端末40(40a〜40n)を備える。
【0014】
主催者2は、本実施の形態では、会議を企画して主催するユーザであり、参加者3は、主催者2によって会議への参加を要請されて会議に参加する、主催者2以外のユーザであるが、本実施の形態の参加者3が主催者2として会議を主催することがある一方、本実施の形態の主催者2が参加者3として会議に参加することもある。
【0015】
本実施の形態の参加者3が主催者2として会議を主催する場合は、参加者端末40が主催者端末30として機能し、本実施の形態の主催者2が参加者3として会議に参加する場合は、主催者端末30が参加者端末40として機能する。
【0016】
情報管理システム10は、これら主催者2及び参加者3の間で、会議に関する情報を管理するために用いられる。
【0017】
<主催者端末30・参加者端末40>
図1で示すように、主催者端末30は、コンピュータ、タブレット型端末あるいはスマートフォンといったインターネット網100に接続可能な機器によって構成され、同様に、参加者端末40(40a〜40n)も、コンピュータ、タブレット型端末あるいはスマートフォンといったインターネット網100に接続可能な機器によって構成される。
【0018】
<情報管理サーバ20>
図2は、情報管理サーバ20の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、情報管理サーバ20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24、及び入出力部25を主要構成として備え、これらが互いにバス26を介して電気的に接続される。
【0019】
プロセッサ21は、情報管理サーバ20の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0020】
このプロセッサ21は、本実施の形態では例えばCPU(Central Processing Unit)であり、後述するストレージ23に格納されてメモリ22に展開されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0021】
メモリ22は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える。
【0022】
このメモリ22は、プロセッサ21の作業領域として使用される一方、管理サーバ20の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種の設定情報等が格納される。
【0023】
ストレージ23は、プログラムや各種の処理に用いられる情報等が格納されている。このストレージ23の構成については、後述する。
【0024】
送受信部24は、情報管理サーバ20をインターネット網100に接続する。この送受信部24は、Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0025】
入出力部25には、必要に応じて、キーボードやマウスといった情報入力機器やディスプレイ等の出力機器が接続される。
【0026】
バス26は、接続したプロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24及び入出力部25の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝達する。
【0027】
<ストレージ23>
図3は、ストレージ23の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ストレージ23は、情報管理プログラム50、カレンダープログラム60、ユーザデータベース71、アンケートデータベース72、会議データベース73、実施データベース74、アジェンダデータベース75を備える。
【0028】
ユーザデータベース71は、ユーザ(主催者2及び参加者3)に関する情報(以下、ユーザデータという。)を管理する。ユーザデータは、ユーザを特定するユーザIDに対応づけて、ユーザの名前、メールアドレス、所属部署、肩書き、職種、ユーザが有しているスキルの一覧、ユーザが参加しているプロジェクトの一覧、ユーザの時間単価などが含まれる。時間単価は、例えば、ユーザの単位時間あたりのコストを算出するための情報とすることができる。時間単価は、例えば、月間の人件費を月勤務時間で割って算出することができる。時間単価は、例えば、ユーザの所属部署や肩書き、職種、スキル、人事グレードなどに応じて設定される単位時間あたりの標準金額としてもよい。すなわち、時間単価は、ユーザの単位時間あたりのコストを算出可能な情報であればよい。
【0029】
アンケートデータベース72は、アンケートに対して回答された回答データを記録する。回答データには、アンケートの対象となった会議を示す会議ID及びアンケートに回答した参加者3を特定するための回答者IDに対応付けて、会議に対する評価、良かった点、悪かった点、コメントなどが含まれる。会議に対する評価は、本実施形態では、5段階でのスコアとすることができる。なお、評価は、100点満点の点数など任意の数値とすることもできる。良かった点、悪かった点、及びコメントは、自由記入のテキストデータとしてもよいし、所与の選択肢から選択させるカテゴリデータとしてもよい。
【0030】
会議データベース73は、会議に関する情報(以下、会議データという。)を記録する。会議データには、会議を特定する会議ID、会議の主催者2を特定する主催者ID、開催日時(開始日時及び終了日時を含めることができる。)、アンケートを送信するタイミング、会議への参加者3を示す情報、会議が開催される場所、会議のタイトル、会議の目的、会議のアジェンダ、共有情報、資料情報などが含まれる。参加者は、複数の参加者3を特定するユーザIDのリストとすることができる。場所、目的及びアジェンダは、自由記入のテキストデータとしてもよいし、所与の選択肢から選択させるカテゴリデータとしてもよい。共有情報及び資料情報は、例えば、テキストデータとすることができる。
【0031】
実施データベース74は、会議の実施に関する情報(以下、実施データという。)を記録する。実施データには、会議を特定する会議ID、議事録、決定事項、補足事項などが含まれる。議事録、決定事項及び補足事項は、例えば、テキストデータとすることができる。
【0032】
アジェンダデータベース75は、会議に関連する項目の候補を含む情報(以下、アジェンダデータという。)を記憶する。会議に関連する項目とは、会議の目的、議題、必要な決議事項を含む。アジェンダデータは、時期、条件、及び項目を含む。時期は、年単位の時期(年初、期末等)であってもよいし、月単位の時期(上旬、月末等)であってもよいし、週単位の時期(曜日、週の開始日等)であってもよいし、日単位の時期(時刻、就業時等)であってもよいし、会議の開催時間におけるタイミング(会議の開始時、終了前10分等)であってもよい。条件は、会議に関する条件を任意に指定することができる。例えば、条件は、会議のタイトルに「株主総会」が含まれていること、会議の参加者に営業部長が含まれていることなどを設定することができる。なお、条件には、会議に関する複数の事項に関する条件の組み合わせを設定することもできる。
【0033】
アジェンダデータベース75に登録されるアジェンダデータとしては、例えば、「臨時株主総会」や「新株発行」などのキーワードが会議データ(タイトルや目的、アジェンダなど)に含まれていることを条件として、会社法上必要な決議事項を項目として設定することができる。その際に、企業の決算時期前の期間をアジェンダデータの時期に設定することもできる。また、「定時株主総会」などのキーワードが会議データに含まれていることを条件として、決算承認や役員報酬決議などをアジェンダ項目として設定することができる。
【0034】
<情報管理プログラム50>
情報管理プログラム50は、情報管理サーバ20、主催者端末30及び参加者端末40で入出力が可能なインターフェースによって実装され、会議データ生成モジュール51、アンケート配信モジュール52、集計データ生成モジュール53、提案データ生成モジュール54、会議コスト計算モジュール55を備える。
【0035】
会議データ生成モジュール51は、主催者2による会議の企画に基づいて会議に関する条件が入力されることによって会議データD1を作成するモジュールであって、本実施の形態では、主催者端末30で入力が可能なインターフェースによって実装される。会議データ
【0036】
会議データ生成モジュール51は、本実施の形態では、会議のスケジュールである「会議の時間」、「会議の参加者」、「会議の場所」、「会議の目的」、「アジェンダ」等が条件として入力されることによって、会議データD1を作成する。会議データ生成モジュール51は、作成した会議データD1を会議データベース73に登録することができる。
【0037】
さらに、会議データ生成モジュール51は、本実施の形態では、後述するカレンダープログラム60に連動されるように構成されており、カレンダープログラム60に会議のスケジュールである「会議の時間」が入力されることによって、会議データ生成モジュール51に「会議の時間」が条件として入力される。
【0038】
加えて、会議データ生成モジュール51は、会議が終了した際に、その議事録などを含む実施データを主催者端末30から受信し、受信した実施データを実施データベース74に登録することもできる。
【0039】
アンケート配信モジュール52は、本実施の形態では、会議データ生成モジュール51で作成された会議データD1に基づいて開催される会議において、任意のタイミングが到来したと判断される際に、参加者3(3a〜3n)の参加者端末40(40a〜40n)にアンケートD2を配信するモジュールである。
【0040】
アンケートD2は、例えば、会議に対する定性的な格付けによる評価や、会議の「よかった点」、あるいは会議に対する「コメント」等、種々のアンケート項目によって構成される。
【0041】
アンケートD2を配信する任意のタイミングは、例えば「会議終了5分前」、「会議の終了と同時」、「参加者が会議室を退出した後」、「会議が終了してから15分後」等、種々のタイミングで配信するように設定することが可能である。
【0042】
集計データ生成モジュール53は、本実施の形態では、アンケート配信モジュール52で配信されるアンケートD2に対する参加者3(3a〜3n)の回答を集計して集計データD3を生成するモジュールである。集計データ生成モジュール53は、集計に先立ち、参加者端末40から回答データを受信し、受信した回答データをアンケートデータベース72に登録することができる。
【0043】
集計データD3は、例えば、単位期間(例えば1週間)あたりの会議の時間を算出した「会議時間」に関する情報や、会議を経済的に評価して算出した「会議コスト」に関する情報、会議に対するコメントである「フィードバック」等、種々の集計項目によって構成される。
【0044】
会議コスト計算モジュール55は、会議を経済的に評価して算出して会議コストD5を算出することができる。会議コスト計算モジュール55は、例えば、参加者3(3a〜3n)の人件費に会議の時間を乗じて算出したり、参加者3(3a〜3n)の人件費に参加者3(3a〜3n)が発言した時間を乗じて算出したり、会議中に参加者3が発言や作業をしなかった時間(会議の有効性に貢献していない時間)に参加者3の人件費を乗じて算出したりする等、各種の手法によって会議コストD5を算出することができる。参加者3の人件費は、例えば、ユーザデータの時間単価とすることができる。また、会議コスト計算モジュール55は、外部の人事データベースと接続し、人事データベースから参加者3の人件費を取得するようにしてもよいし、参加者3ごとの人件費(時間単価)の入力を会議データとともに受け付けるようにしてもよい。
【0045】
提案データ生成モジュール54は、会議の主催者2に対する提案を表す提案データD4を生成するモジュールである。提案データ生成モジュール54は、提案データD4を生成するための情報(以下、提案作成情報という。)に基づいて提案データを生成することができる。
【0046】
提案データ生成モジュール54は、例えば、会議への参加が推奨される参加者3(3a〜3n)を例えば「おすすめの参加者」として提案する第1情報、及び会議への不参加が推奨される参加者3(3a〜3n)を例えば「参加が不要な者」として提案する第2情報を提案データD4に含めて生成することができる。なお、提案データ生成モジュール54は、「おすすめの参加者」と「参加が不要な者」はいずれか一方のみを提案することとしてもよい。
【0047】
上記第1情報及び第2情報は、各種の提案作成情報に基づいて作成することができる。提案データ生成モジュール54は、例えば、提案作成情報に基づいて各ユーザについて当該会議への参加のおすすめ度合を算出し、算出したおすすめ度合に応じて第1情報及び第2情報を作成することができる。
【0048】
提案データ生成モジュール54は、例えば、集計データ生成モジュール53で集計した集計データD3を提案作成情報として、集計データD3に基づいて第1情報及び第2情報を作成することができる。提案データ生成モジュール54は、例えば、アンケートD2に対する回答数や回答内容、これまでの会議の参加率等の各種の指標に基づいて上記第1情報及び第2情報を生成することができる。また、提案データ生成モジュール54は、例えば、過去に主催者2として開催した会議に対する評価に応じて第1情報を決定することができる。例えば、会議データの目的と同一又は類似の目的を有する会議の会議IDに対応する回答データの評価を、会議の主催者2(会議IDに対応する会議データの主催者ID)ごとに集計(例えば平均や合計など)し、集計値が高いユーザ、すなわち、過去に同様の目的の会議を主催してその評価が高かったユーザを、開催されようとしている会議についての知見を有したものとして、おすすめの参加者3(第1情報)として提案することができる。
【0049】
また、提案データ生成モジュール54は、例えば、ユーザデータの時間単価を提案作成情報とし、会議への参加者3の総人件費(各参加者3の時間単価の合計又は時間単価の合計に会議の時間を乗じたコスト)が所定の閾値を超えた場合に、参加者3を減らすことを検討するようにアドバイスするメッセージを提案データD4に含めることができる。提案データ生成モジュール54は、また、上記総人件費が所定の閾値を超えた場合に、時間単価のマイナス値をおすすめ度合として(時間単価が高いほどおすすめ度合が低くなるようにして)、第2情報を作成することができる。例えば、参加者3のうち、時間単価の高い者から順に、所定数(例えば、総人件費が上記閾値以下となるまで)の参加者3を参加が不要な者の提案(第2情報)として提案データD4に含めることができる。また、提案データ生成モジュール54は、逆に会議の総人件費が所定の閾値以下である場合に、時間単価の平均値よりも高い時間単価のユーザを参加者3の候補として提案することもできる。
【0050】
また、提案データ生成モジュール54は、例えば、ユーザデータを提案作成情報として、会議との関連度に応じた第1情報及び第2情報を作成することもできる。会議とユーザとの関連度は、例えば、会議の目的と、ユーザの属性(ユーザデータに含まれている所属部署、肩書き、職種、スキル、プロジェクトなど)との関連度を事前に定義しておくことができる。会議の目的とユーザの属性とに対応付けて関連度をストレージ23に記憶しておくようにしてもよいし、会議の目的とユーザの属性との関連度を機械学習により学習し、学習モデルをストレージ23に記憶しておき、提案データ生成モジュール54は、当該学習モデルを用いて、会議データに設定された目的に対応するユーザの属性を推測し、推測したユーザの属性に該当する参加者3の候補をユーザデータベース71から検索することができる。
【0051】
また、提案データ生成モジュール54は、例えば、各ユーザの会議への参加時間に応じて第1情報及び第2情報を作成することもできる。提案データ生成モジュール54は、例えば、ユーザごとに、ユーザIDが参加者に含まれている会議データの開催時間(開催日時に含まれている開始日時から終了日時までの時間)の合計を算出し、合計時間の長い者から順に所定数又は合計時間の短い者から順に所定数のユーザを第1情報又は第2情報に含めることができる。合計を算出するにあたり、会議データの目的が、開催予定の会議の目的と同一又は類似であるものに絞り込んでもよい。これにより、同様な目的の会議に多く出ており、知見を有していると考えられるユーザを参加者3の候補として提案することもできるし、まだ同様の目的の会議にあまり出席しておらず、新鮮な意見が期待できる者を参加者3の候補として提案することもできる。
【0052】
また、提案データ生成モジュール54は、会議のアジェンダの候補の提案を提案データD4に含めることもできる。提案データ生成モジュール54は、各種の情報を、上記候補を決定するための提案項目決定情報として用いて、提案するアジェンダの候補を決定することができる。
【0053】
例えば、提案データ生成モジュール54は、アジェンダデータベース75に登録されているアジェンダデータを提案項目決定情報として用いることができる。提案データ生成モジュール54は、例えば、会議データの開催日時がアジェンダデータの時期に対応する場合に、アジェンダデータの項目を提案データD4に含めることができる。この場合に、参加者の属性(ユーザデータの所属部署、肩書き、職種、スキル、プロジェクトなど)と時期とを条件としたアジェンダの候補をアジェンダデータベース75に登録しておき、提案データ生成モジュール54は、アジェンダデータベース75から、主催者2及び/又は参加者3に対応するユーザデータと入力中の会議データの開催日時とに対応するアジェンダデータを検索することができる。これにより、例えば、経理部署に所属する主催者2による月初の会議について、経理の締め作業に関する確認などをアジェンダ候補として提案することができる。
【0054】
また、提案データ生成モジュール54は、時期を問わず、会議データが条件を満たす(例えば、会議データのタイトル及びアジェンダ等に所定のキーワードが含まれる場合や、会議データの目的が所定の目的である場合など)場合に、そのアジェンダデータの項目をアジェンダの候補として提案データD4に含めることもできる。
【0055】
また、提案データ生成モジュール54は、会議データベース73に登録されている過去の会議データを提案項目決定情報として用いることもできる。提案生成モジュール54は、過去の会議データのうち、会議データ生成モジュール51が入力を受け付けている会議データに類似したものに設定されていたアジェンダを候補として提案データD4に含めることができる。例えば、提案データ生成モジュール54は、主催者2が過去に開催した会議に関する会議データ(会議データベース73に登録されている会議データのうち、主催者IDが現在会議データを入力中のユーザを示しているもの)のアジェンダを候補として提案データD4に含めることができる。この際、提案データ生成モジュール54は、入力中の会議データのタイトル及び/又は目的と一致又は類似する過去の会議データに絞り込んでもよい。また、提案データ生成モジュール54は、主催者IDを問わず、過去の過去の会議データのうち、入力中の会議データのタイトル及び/又は目的と一致又は類似するものに設定されていたアジェンダを候補として提案データD4に含めることができる。ここで提案データ生成モジュール54は、過去の会議データに含まれるアジェンダのうち所定数又は所定割合以上の会議データに共通している内容のみを候補として提案データD4に含めるようにしてもよい。
【0056】
また、提案データ生成モジュール54は、過去の会議データのタイトル及び/又は目的を教師データとし、アジェンダを入力データとする機械学習により学習した学習モデルを用いて、入力されたタイトル及び/又は目的に応じたアジェンダを予測し、予測したアジェンダを候補として提案するように提案データD4に含めるようにしてもよい。
【0057】
また、提案データ生成モジュール54は、過去のアンケートの回答データ及び会議データを提案項目決定情報として用いることもできる。提案データ生成モジュール54は、例えば、過去の会議について回答データの評価を集計(例えば平均)し、集計値(評価値)を教師データとし、アジェンダを入力データとする機械学習により学習した学習モデルを用いて、評価値が最大となるようなアジェンダを決定し、決定したアジェンダを候補として提案データD4に含めるようにしてもよい。
【0058】
カレンダープログラム60は、会議データ生成モジュール51に連動する、カレンダー機能を有するプログラムであって、本実施の形態では、「会議名」、「会議の時間」(日時)、あるいは「会議の場所」等が入力される。
【0059】
このカレンダープログラム60は、情報管理サーバ20、主催者端末30及び参加者端末40で入出力が可能なインターフェースによって実装され、本実施の形態ではストレージ23に格納されているが、ウェブ上で起動されるいわゆるウェブアプリによって実現されるものであってもよい。
【0060】
<使用手順>
次に、
図4〜
図10に基づいて、本実施の形態に係る情報管理システム10を使用する手順について説明する。
【0061】
<会議の企画>
まず、主催者2が「会議名」、「会議の時間」(日時)や「会議の場所」等をカレンダープログラム60に入力して会議を企画する。本実施の形態では、例えば「会議名」として「KPI定例」、「会議の時間」として「2019年3月1日 14時00分〜15時00分」、「会議の場所」として「第2会議室」等を入力する。
【0062】
図4は、会議の準備を促すメッセージの一例を示す図である。主催者2がカレンダープログラム60に入力して会議を企画した後であって企画した会議が開催される例えば1週間前に、
図4で示すように、会議の準備を促す内容のメッセージM1が主催者2の主催者端末30に配信される。
【0063】
図5は、会議に関する各種の条件を入力する画面の一例を示す図である。
図6も、会議に関する各種の条件を入力する画面の一例を示す図である。
図4に示すようなメッセージM1に表示される、主催者2が企画した会議である「(1)3月1日 KPI定例(主催者:佐藤五郎さん)」C1を選択すると、
図5で示す「会議フォーマット1」F1及び
図6で示す「会議フォーマット2」F2が主催者端末30に表示される。
【0064】
主催者2は、これら「会議フォーマット1」F1及び「会議フォーマット2」F2を介して、会議に関する各種の条件を会議データ生成モジュール51に入力して、会議の設定を行う。なお、他のアプリケーション等から必要な情報を適宜取得することにより、会議フォーマット1又は会議フォーマット2の項目を(全部又は部分的に)自動で入力することとしてもよい。
【0065】
本実施の形態では、主催者2は、
図5で示す「会議フォーマット1」F1において「アンケートを送るタイミング」tを例えば「会議終了5分前」に設定し、「(2)会議の参加者」Pを選択あるいは記入して設定する。
【0066】
この「(2)会議の参加者」Pと関連づけられて、本実施の形態では、「おすすめの参加者」として提案データD4の第1情報d1が表示され、かつ「この参加者は不要かも」として提案データD4の第2情報d2が表示される。
【0067】
したがって、主催者2は、これらの第1情報d1及び第2情報d2を参照しながら「(2)会議の参加者」Pを設定することができる。
【0068】
なお、本実施の形態では、カレンダープログラム60に入力された「会議の時間」及び「会議の場所」によって、「会議フォーマット1」F1においては、「(1)会議の時間」T及び「(3)会議の場所」Hが予め設定された状態となっている。
【0069】
一方、主催者2は、
図6で示す「会議フォーマット2」F2において、「(1)会議の目的」O、「(2)アジェンダ」A1、「(3)会議前に共有する情報(開催背景、事前知識など)」I及び「(4)資料の準備と事前共有」Bを選択あるいは記入して会議を設定する。なお、これらの項目は全て必須のものではなく、会議の内容や会社の規模等の様々な事情に応じて変更することが可能である。
【0070】
特に、会議の充実化を図る観点からは、本実施の形態では、「(1)会議の目的」O及び「(2)アジェンダ」A1を明確に設定することが好ましく、例えば、「(1)会議の目的」Oでは、「何が決まったら(話せたら)、会議を終えるか」といった会議の終了条件を会議の目的として設定する。
【0071】
同様に、「(2)アジェンダ」A1では、例えば「資料確認」、「進捗について」及び「各種KPIの確認」等といった会議における主要な議題を設定する。
【0072】
「会議フォーマット2」F2には、アジェンダA1の候補A2を含めることができる。提案データ生成モジュール54は、上述したような方法により、アジェンダの候補A2を決定してF2に含めることができる。主催者2は、アジェンダの候補A2を参考にしながら、開催予定の会議のアジェンダA1を設定することができる。
【0073】
これら会議に関する各種の条件を、「会議フォーマット1」F1及び「会議フォーマット2」F2を介して会議データ生成モジュール51に入力することによって、会議データD1が作成される(会議データ作成ステップ)。
【0074】
作成された会議データD1は、「会議フォーマット2」F2の「送信」コマンドS1が入力されると、「(2)会議の参加者」Pで選択された参加者3(3a〜3n)の参加者端末40(40a〜40n)に送信される。
【0075】
会議データD1が送信されると、本実施の形態では、参加者3(3a〜3n)は、主催者2が企画した会議である「KPI定例」への参加が要請されたことを認識し、参加者端末40(40a〜40n)を介して参加の可否をメッセージとして主催者端末30に送信する。
【0076】
その後、「会議の時間」Tとして設定された2019年3月1日(14時00分〜15時00分)に、主催者2が企画した会議である「KPI定例」が予定どおりに開催されると、「アンケートを送るタイミング」tで設定された「会議終了5分前」(14時55分)に、アンケートD2が参加者端末40(40a〜40n)に配信される(アンケート配信ステップ)。
【0077】
<アンケート>
図7は、アンケートの入力インタフェース例を示す図である。
図8も、アンケートの入力インタフェース例を示す図である。アンケートD2が参加者端末40(40a〜40n)に配信されると、
図7で示すアンケート入力インターフェースIF1、及びアンケート入力インターフェースIF1から遷移したインターフェースである
図8で示すアンケート入力インターフェースIF2として、参加者端末40(40a〜40n)に表示される。
【0078】
参加者3(3a〜3n)は、
図7で示すアンケート入力インターフェースIF1において、会議である「KPI定例」に対する「会議の評価」Eを、例えば「要改善」、「準備不足」、「普通」、「よい」及び「Smart!」等といった定性的な評価項目から選択して入力する。
【0079】
参加者3(3a〜3n)が「会議の評価」Eを選択して(例えば「Smart!」)入力すると、
図8で示すアンケート入力インターフェースIF2に遷移する。
【0080】
このアンケート入力インターフェースIF2において、参加者3(3a〜3n)は、会議である「KPI定例」に対する「よかった点」G及び「コメント」Kを選択あるいは記入して、「送信」コマンドS2を入力する。
【0081】
「送信」コマンドS2を入力すると、アンケートD2に対する回答が情報管理サーバ20に送信されて、各参加者3(3a〜3n)の回答が集計されて集計データD3が生成される(集計データ生成ステップ)。
【0082】
<終了後メッセージ>
図9は、会議終了後に送信されるメッセージの一例を示す図である。主催者2は、本実施の形態では、会議である「KPI定例」で決定した事項やなすべき事項等を記入するとともに議事録を添付して、
図9で示すメッセージM2を「KPI定例」に参加した参加者3(3a〜3n)に配信して、主催者2及び各参加者3(3a〜3n)の間で決定した事項やなすべき事項等を共有する。
【0083】
<会議レポート>
図10は、会議レポートの一例を示す図である。生成された集計データD3は、主催者端末30に送信されて、
図10で示す会議レポートメッセージM3として主催者端末30に表示される。
【0084】
この会議レポートメッセージM3には、本実施の形態では、例えば「今週の会議アンケートサマリー」ASや、「会議へのフィードバック」FBといった集計項目が表示される。
【0085】
特に、本実施の形態では、「今週の会議アンケートサマリー」ASにおいて、「会議時間」に関する情報d3及び「会議コスト」に関する情報d4が表示されることから、無駄な会議の削減や会議の時間の短縮等を検討することができる。
【0086】
このように、会議に関する条件が入力されることによって会議データD1が作成されて会議が開催されるところ、本実施の形態では、会議に関する条件として、「会議フォーマット2」F2において、「(1)会議の目的」Oや「(2)アジェンダ」A1が入力される。
【0087】
したがって、会議の開催に先立って、会議の目的やアジェンダが主催者2及び参加者3(3a〜3n)の間で共有されることから、会議の充実化を図ることができる。
【0088】
一方、会議における任意のタイミングで参加者3(3a〜3n)にアンケートD2が配信され、アンケートD2に対する参加者3(3a〜3n)の回答が集計された集計データD3が生成されることから、今後開催される会議の効率化を図る観点から、集計データD3に基づいて対策を講じることが可能となる。
【0089】
このように、本実施形態の情報管理システム10によれば、会議に関する条件が入力されることによって会議データが作成されて会議が開催されるところ、会議に関する条件として、会議の目的やアジェンダが入力されることから、会議の開催に先立って、会議の目的やアジェンダが会議に参加するユーザの間で共有されることから、会議の充実化を図ることができる。会議の充実化及び効率化が図られることによって、ひいては会議の質を向上させることができる。
【0090】
また、本実施形態の情報管理システム10によれば、会議における任意のタイミングでユーザにアンケートが配信され、アンケートに対するユーザの回答が集計された集計データが生成されることから、今後開催される会議の効率化を図る観点から、集計データに基づいて対策を講じることが可能となる。
【0091】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。上記実施の形態では、アンケートD2が、予め設定された、会議に対する定性的な格付けによる評価や、会議の「よかった点」、あるいは会議に対する「コメント」等のアンケート項目によって構成される場合を説明したが、例えば、「会議フォーマット2」F2で入力される「(1)会議の目的」Oや「(2)アジェンダ」A1の内容によって、アンケート項目が変動するように構成してもよい。
【0092】
さらには、主催者2が任意のアンケート項目を設定することができるように構成することも可能である。
【解決手段】情報管理システムであって、会議に関連する項目の入力を受け付ける会議データ入力部と、項目の候補を決定するための項目決定情報を記憶する項目決定情報記憶部と、項目決定情報に基づいて項目の候補を決定する提案項目決定部と、決定した項目の候補を提案する提案データ生成部と、を備えることを特徴とする。