【課題を解決するための手段】
【0020】
その課題を解決するために、
本発明のあるアスペクトによれば、各々、レンタル対象を保管する複数のステーションにおいてレンタル対象の貸出しまたは返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各ステーションの位置に設置され、そのステーションを特定するためのステーション情報をユーザによる解読が不能な状態で出力するステーション情報出力装置と、
いずれかのステーションの位置において前記レンタル対象の貸出しまたは返却を希望するユーザの携帯端末と通信することにより、前記複数のステーションを集中的に管理する管理サーバと
を含み、
ユーザは、いずれかのステーションに実際に居る状態で、そのいずれかのステーションに設置されている前記ステーション情報出力装置から出力された前記ステーション情報を前記携帯端末において解読することなくその携帯端末を介して前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、
前記携帯端末から前記ステーション情報を受信する受信部と、
前記受信したステーション情報を解読することにより、ユーザが実際に居るステーションを特定するステーション特定部と、
その特定されたステーションにユーザが前記レンタル対象を返却すると、前記レンタル対象の貸出しも前記特定されたステーションにおいて行われたか否かの判定結果と、ユーザが前記レンタル対象を利用した時間の長さとに基づき、ユーザについてのレンタル料金の額を計算するレンタル料金計算部と、
前記レンタル料金をユーザから徴収するために、銀行決済とクレジット決済とプリペイド決済とのうちの少なくとも1つを含む決済方式により、前記レンタル料金を決済するための処理を行う決済処理部と、
前記レンタル料金の決済が終了すると、前記レンタル対象の返却完了を表す信号と前記レンタル料金の支払い完了を表す信号とをユーザの携帯端末に送信する送信部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0021】
また、本発明の一側面によれば、各々、レンタル対象を保管する複数のステーションにおいてレンタル対象の貸出しまたは返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各ステーションの位置に設置され、そのステーションを特定するためのステーション情報であって暗号化されたものを出力するステーション情報出力装置と、
いずれかのステーションの位置において前記レンタル対象の貸出しまたは返却を希望するユーザの携帯端末と通信することにより、前記複数のステーションを集中的に管理する管理サーバと
を含み、
ユーザは、そのユーザが実際に居るいずれかのステーションの位置において、そのいずれかのステーションについて生成されたステーション情報を取得し、その取得したステーション情報を前記携帯端末において復号化することなくその携帯端末を介して前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、
前記携帯端末から前記ステーション情報を受信する受信部と、
前記受信したステーション情報を復号化することにより、ユーザが実際に居るステーションを特定するステーション特定部と、
その特定されたステーションにユーザが前記レンタル対象を返却すると、前記レンタル対象の貸出しも前記特定されたステーションにおいて行われたか否かの判定結果と、ユーザが前記レンタル対象を利用した時間の長さとに基づき、ユーザについてのレンタル料金の額を計算するレンタル料金計算部と、
前記レンタル料金をユーザから徴収するために、銀行決済とクレジット決済とプリペイド決済とのうちの少なくとも1つを含む決済方式により、前記レンタル料金を決済するための処理を行う決済処理部と、
前記レンタル料金の決済が終了すると、前記レンタル対象の返却完了を表す信号と前記レンタル料金の支払い完了を表す信号とをユーザの携帯端末に送信する送信部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0022】
また、本発明の別の側面によれば、各々、レンタル対象を保管する複数のステーションにおいてレンタル対象の貸出しまたは返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各ステーションの位置に設置され、そのステーションを特定するためのステーション情報であって時刻と共に暗号化されたものを出力するステーション情報出力装置と、
いずれかのステーションの位置においていずれかのレンタル対象の貸出しまたは返却を希望するユーザの携帯端末と通信することにより、前記複数のステーションを集中的に管理する管理サーバと
を含み、
ユーザは、そのユーザが実際に居るいずれかのステーションの位置において、そのいずれかのステーションについて生成されたステーション情報と、そのいずれかのステーションにおいてユーザが貸出しまたは返却を希望するいずれかのレンタル対象を特定するためのレンタル対象情報とを取得し、それら取得したステーション情報とレンタル対象情報とを前記携帯端末を介して前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、
前記携帯端末から前記ステーション情報と前記レンタル対象情報とを受信する受信部と、
前記受信したステーション情報に基づき、暗号解読により、ユーザが実際に居るステーションを特定するステーション特定部と、
前記暗号化された時刻を、ユーザへの貸出し時には貸出時刻、ユーザからの返却時には返却時刻として復元するようにそれぞれ暗号解読する時刻復元部と、
前記受信したレンタル対象情報に基づき、ユーザが貸出しまたは返却を希望するレンタル対象を特定するレンタル対象特定部と、
その特定されたレンタル対象の利用時間の長さを前記貸出時刻から前記返却時刻までの経過時間として計算する利用時間計算部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0023】
また、本発明のあるアスペクトによれば、各々、レンタル対象を保管する複数のステーションにおいてレンタル対象の貸出しまたは返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各ステーションの位置に設置され、そのステーションを特定するためのステーション情報であって時刻と共に暗号化されたものを出力するステーション情報出力装置と、
各レンタル対象の位置に設置され、そのレンタル対象を特定するためのレンタル対象情報を表示するレンタル対象情報表示媒体と、
いずれかのステーションの位置においていずれかのレンタル対象の貸出しまたは返却を希望するユーザの携帯端末と通信することにより、前記複数のステーションを集中的に管理する管理サーバと
を含み、
ユーザは、そのユーザが実際に居るいずれかのステーションの位置において、そのいずれかのステーションについて生成されたステーション情報と、そのいずれかのステーションにおいてユーザが貸出しまたは返却を希望するいずれかのレンタル対象について生成されたレンタル対象情報とを取得し、それら取得したステーション情報とレンタル対象情報とを前記携帯端末を介して前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、
前記携帯端末から前記ステーション情報と前記レンタル対象情報とを受信する受信部と、
前記受信したステーション情報に基づき、暗号解読により、ユーザが実際に居るステーションを特定するステーション特定部であって、さらに、前記暗号化された時刻を、ユーザへの貸出し時には貸出し時刻、ユーザからの返却時には返却時刻にそれぞれ暗号解読するものと、
前記受信したレンタル対象情報に基づき、ユーザが貸出しまたは返却を希望するレンタル対象を特定するレンタル対象特定部と、
前記貸出し時刻または前記返却時刻と現在時刻との差が許容値以下であることを条件に、ユーザに対し、前記特定されたステーションにおいて、前記特定されたレンタル対象の貸出しまたは返却を許可する許可部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0024】
また、本発明の第1側面によれば、動産であるレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各々、少なくとも1つのレンタル対象を保管する複数のステーションと、
いずれかのレンタル対象をレンタルするためにいずれかのステーションを利用することを希望するユーザと通信機器を介して通信することにより、いずれかのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行う管理サーバと
を含み、
その管理サーバは、
ユーザから前記通信機器を介して、貸出リクエストと、いずれかのレンタル対象の貸出しが行われることを希望するいずれかのステーションを貸出ステーションとして特定するための第1情報とを受信すると、ユーザに関連付けて、前記いずれかのレンタル対象の貸出時刻と前記貸出ステーションとをメモリに記憶させる貸出処理部と、
ユーザから前記通信機器を介して、返却リクエストと、前記貸し出されたレンタル対象の返却が行われることを希望するいずれかのステーションであって前記貸出しが行われたステーションと同じかまたはそれとは異なるステーションを返却ステーションとして特定するための第2情報とを受信すると、ユーザに対して、前記貸し出されたレンタル対象の返却の時刻の、前記メモリから読み出された前記貸出時刻からの経過時間として前記レンタル対象のレンタル時間の長さを計算し、前記返却ステーションが、前記メモリから読み出された前記貸出ステーションと一致するか否かを判定し、前記レンタル対象のレンタル料金を、前記計算されたレンタル時間の長さに基づいて増額し、かつ、前記一致・不一致判定の結果に基づき、前記返却ステーションが前記貸出ステーションと一致しない場合には一致する場合より増額するように、計算する返却処理部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0025】
また、本発明の第2側面によれば、動産であるレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うレンタル方法であって、
当該レンタル方法を実行するために、
各々、少なくとも1つのレンタル対象を保管する複数のステーションと、
いずれかのレンタル対象をレンタルするためにいずれかのステーションを利用することを希望するユーザと通信機器を介して通信することにより、いずれかのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行う管理サーバと
が使用され、
当該レンタル方法は、
前記管理サーバによって実行される貸出処理工程であって、ユーザから前記通信機器を介して、貸出リクエストと、いずれかのレンタル対象の貸出しが行われることを希望するいずれかのステーションを貸出ステーションとして特定するための第1情報とを受信すると、ユーザに関連付けて、前記いずれかのレンタル対象の貸出時刻と前記貸出ステーションとをメモリに記憶させるものと、
前記管理サーバによって実行される返却処理工程であって、ユーザから前記通信機器を介して、返却リクエストと、前記貸し出されたレンタル対象の返却が行われることを希望するいずれかのステーションであって前記貸出しが行われたステーションと同じかまたはそれとは異なるステーションを返却ステーションとして特定するための第2情報とを受信すると、ユーザに対して、前記貸し出されたレンタル対象が返却された時刻の、前記メモリから読み出された前記貸出時刻からの経過時間として前記レンタル対象のレンタル時間の長さを計算し、前記返却ステーションが、前記メモリから読み出された前記貸出ステーションと一致するか否かを判定し、前記レンタル対象のレンタル料金を、前記計算されたレンタル時間の長さに基づいて増額し、かつ、前記一致・不一致判定の結果に基づき、前記返却ステーションが前記貸出ステーションと一致しない場合には一致する場合より増額するように、計算する返却処理工程と
を含むレンタル方法が提供される。
【0026】
また、本発明の第3側面によれば、動産であるレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うレンタル方法であって、
当該レンタル方法を実行するために、
各々、少なくとも1つのレンタル対象を保管する複数のステーションと、
いずれかのレンタル対象をレンタルするためにいずれかのステーションを利用することを希望するユーザと通信機器を介して通信することにより、いずれかのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行う管理サーバと
が使用され、
当該レンタル方法は、
前記管理サーバにより、前記いずれかのレンタル対象の返却時に、その返却が行われる返却ステーションが前記いずれかのレンタル対象の貸出が行われた貸出ステーションと一致するか否かを判定する判定工程と、
前記管理サーバにより、前記返却が行われる時刻の、前記貸出が行われた時刻からの経過時間としてレンタル時間を計算するレンタル時間計算工程と、
前記レンタル対象のレンタル料金を、前記計算されたレンタル時間の長さに基づいて増額し、かつ、返却ステーションが貸出ステーションと一致しない場合には一致する場合より増額するように、計算するレンタル料金計算工程と
を含むレンタル方法が提供される。
【0027】
また、本発明の第4側面によれば、レンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各々、少なくとも1つのレンタル対象を保管する複数のステーションと、
いずれかのレンタル対象をレンタルするためにいずれかのステーションを利用することを希望するユーザと通信機器を介して通信することにより、いずれかのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行う管理サーバであって前記複数のステーションに共通に使用されるものと
を含み、
その管理サーバは、
ユーザから前記通信機器を介して、貸出リクエストと、いずれかのレンタル対象の貸出しが行われることを希望するいずれかのステーションを貸出ステーションとして特定するための第1情報と、貸し出されるべきレンタル対象を特定するための第2情報とを受信すると、それら第1情報および第2情報がいずれも真正であることを条件に、今回のレンタル対象に固有の暗証番号をメモリから読み出してユーザに送信することにより、ユーザに対して、特定された貸出ステーションにおいて、特定されたレンタル対象の貸出しを許可するとともに、貸出時刻と前記貸出ステーションとを前記メモリに記憶させる貸出許可部と、
ユーザから前記通信機器を介して、返却リクエストと、前記貸し出されたレンタル対象の返却が行われることを希望するいずれかのステーションであって前記貸出しが行われたステーションと同じかまたはそれとは異なるステーションを返却ステーションとして特定するための第3情報と、前記貸し出されたレンタル対象を特定するための第4情報とを受信すると、それら第3情報および第4情報がいずれも真正であることを条件に、ユーザに対して、特定された返却ステーションにおいて、特定されたレンタル対象の返却を許可する返却許可部と、
その返却の時刻の、前記メモリから読み出された前記貸出時刻からの経過時間として前記レンタル対象のレンタル時間の長さを計算し、前記返却ステーションが、前記メモリから読み出された前記貸出ステーションと一致するか否かを判定し、前記レンタル対象のレンタル料金を、前記計算されたレンタル時間の長さに基づいて増額し、かつ、前記一致・不一致判定の結果に基づき、前記返却ステーションが前記貸出ステーションと一致しない場合には一致する場合より増額するように、計算するレンタル料金計算部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0028】
また、本発明の第5側面によれば、各々、レンタル自転車を保管する複数のステーションにおいてレンタル自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル・システムであって、
各ステーションに固有のステーションIDを暗号化することにより、暗号を生成する暗号化部と、
各ステーションの位置において、前記生成された暗号を表示する表示部と、
いずれかのステーションを利用するユーザの通信機器と通信することにより、前記複数のステーションを集中的に管理する管理サーバと
を含み、
その管理サーバは、
いずれかのステーションに居るユーザの通信機器から前記暗号を受信する受信部と、
その受信した暗号を解読し、それにより、対応するステーションIDを復元し、それにより、ユーザが実際に居るステーションを特定する暗号解読部と
を含み、
前記複数のステーションの位置においてそれぞれ表示される複数の暗号は、ステーション位置に関して動的な動的暗号である自転車レンタル・システムが提供される。
【0029】
また、本発明の第6側面によれば、各々、レンタル自転車を保管する複数のステーションにおいてレンタル自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル方法であって、
各ステーションに固有のステーションIDを暗号化することにより、暗号を生成する暗号化工程と、
各ステーションの位置において、前記生成された暗号を画面上に表示する表示工程と、
いずれかのステーションを利用するユーザの通信機器と通信することにより、前記複数のステーションを集中的に管理する管理サーバが、いずれかのステーションに居るユーザの通信機器から前記暗号を受信する受信工程と、
前記管理サーバが、前記受信した暗号を解読し、それにより、対応するステーションIDを復元し、それにより、ユーザが実際に居るステーションを特定する暗号解読工程と
を含み、
前記複数のステーションの位置においてそれぞれ表示される複数の暗号は、ステーション位置に関して動的な動的暗号である自転車レンタル方法が提供される。
【0030】
また、本発明の第7側面によれば、各々、レンタル自転車を保管する複数のステーションにおいてレンタル自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル方法であって、
ステーション位置に関して動的であるように暗号を生成する暗号化工程と、
各ステーションの位置において、前記生成された暗号を画面上に表示する表示工程と
を含み、
いずれかのステーションに居るユーザは 利用可能な通信機器を用いて、前記画面上に表示された前記暗号を、前記複数のステーションを集中的に管理する管理センタに送信し、
当該方法は、さらに、
ユーザの通信機器から前記暗号を受信する受信工程と、
その受信が行われた時刻を受信時刻として計測する計測工程と、
前記受信した暗号を解読し、それにより、対応するステーションIDを復元し、それにより、ユーザが実際に居るステーションを特定する暗号解読工程と
を含む自転車レンタル方法が提供される。
【0031】
また、本発明の第8側面によれば、動産であるレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うレンタル・システムであって、
各々、少なくとも1つのレンタル対象を保管する複数のステーションと、
いずれかのレンタル対象をレンタルするためにいずれかのステーションを利用することを希望するユーザと通信機器を介して通信することにより、いずれかのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行う管理サーバであって前記複数のステーションに共通に使用されるものと
を含み、
その管理サーバは、
ユーザから前記通信機器を介して、貸出リクエストと、いずれかのレンタル対象の貸出しが行われることを希望するいずれかのステーションを貸出ステーションとして特定するための第1情報と、貸し出されるべきレンタル対象を特定するための第2情報とを受信すると、それら第1情報および第2情報がいずれも真正であることを条件に、今回のレンタル対象に固有の暗証番号をメモリから読み出してユーザに送信することにより、ユーザに対して、特定された貸出ステーションにおいて、特定されたレンタル対象の貸出しを許可するとともに、貸出時刻と前記貸出ステーションとを前記メモリに記憶させる貸出許可部と、
ユーザから前記通信機器を介して、返却リクエストと、前記貸し出されたレンタル対象の返却が行われることを希望するいずれかのステーションであって前記貸出しが行われたステーションと同じかまたはそれとは異なるステーションを返却ステーションとして特定するための第3情報と、前記貸し出されたレンタル対象を特定するための第4情報とを受信すると、それら第3情報および第4情報がいずれも真正であることを条件に、ユーザに対して、特定された返却ステーションにおいて、特定されたレンタル対象の返却を許可する返却許可部と、
その返却の時刻の、前記メモリから読み出された前記貸出時刻からの経過時間として前記レンタル対象のレンタル時間の長さを計算し、前記返却ステーションが、前記メモリから読み出された前記貸出ステーションと一致するか否かを判定し、前記レンタル対象のレンタル料金を、前記計算されたレンタル時間の長さに基づいて増額し、かつ、前記一致・不一致判定の結果に基づき、前記返却ステーションが前記貸出ステーションと一致しない場合には一致する場合より増額するように、計算するレンタル料金計算部と
を含むレンタル・システムが提供される。
【0032】
その一例においては、前記レンタル対象は、レンタル自転車、レンタル自動二輪車またはレンタル自動車を含むレンタル車両であり、
前記暗証番号は、そのレンタル車両の錠を解錠するための暗証番号である。
【0033】
別の例においては、前記レンタル対象は、レンタル家具であり、
前記暗証番号は、そのレンタル家具を保管する閉じた空間のドア・キーに適用される暗証番号である。
【0034】
さらに別の例においては、前記レンタル対象は、レンタルCDであり、
前記暗証番号は、そのレンタルCDを保管する閉じた空間のドア・キーに適用される暗証番号である。
【0035】
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
【0036】
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
【0037】
(1) 少なくとも1つのレンタル対象を保管することが可能な複数のステーションの各々に、前記少なくとも1つのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うために設置されるレンタル装置であって、
各ステーションの位置において、時刻に関してもステーション位置に関しても動的である暗号を時々刻々表示する表示部を含み、
前記暗号は、ユーザにより、通信機器を介して、前記複数のステーションを遠隔的に管理する管理センタに送信されるレンタル装置。
【0038】
(2) 前記少なくとも1つのレンタル対象は、乗物、家具、衣服類、電気製品、電池、充電器、視聴覚コンテンツが記録されている記録媒体、滞在可能な部屋、コインロッカー内の個別保管スペースおよび駐車場内の個別駐車スペースのうちの少なくとも1つを含む(1)項に記載のレンタル装置。
【0039】
(3) さらに、暗号化前の情報を暗号化アルゴリズムを用いて暗号化することにより、前記暗号を時々刻々生成する暗号化部を含み、
前記暗号化前の情報および前記暗号化アルゴリズムの組合せは、それら暗号化前の情報および暗号化アルゴリズムのうちの一方は少なくとも時刻に関して動的であるが、他方は少なくともステーション位置に関して動的であるか、または、それら暗号化前の情報および暗号化アルゴリズムのうちの少なくとも一方が時刻に関してもステーション位置に関しても動的であるように構成されており、
前記暗号は、
ユーザは解読できないという性質と、
ユーザがいずれかのステーションに実際に現在居るかまたは過去に居た場合に、まさにそのステーションに実際に現在または過去に居ない限り、ユーザは真正な暗号を取得できないという性質と、
ユーザがまさにそのステーションに実際に現在居るかまたは過去に居たことを前記管理センタであれば前記暗号を解読して推定できるという性質と
を有しており、
前記管理センタは、前記暗号化アルゴリズムと同じものを暗号解読のために用いることにより、ユーザから受信した前記暗号を解読し、それにより、ユーザが実際に現在居るかまたは過去に居たステーションを推定する(1)または(2)項に記載のレンタル装置。
【0040】
(4) 各々、複数台の自転車を保管することが可能な複数のステーションの各々に、それら自転車の貸出および返却をユーザに対して行うために設置される自転車レンタル装置であって、
各ステーションの位置において、時刻に関してもステーション位置に関しても動的である暗号を時々刻々表示する表示部を含み、
前記暗号は、ユーザにより、通信機器を介して、前記複数のステーションを遠隔的に管理する管理センタに送信される自転車レンタル装置。
【0041】
(5) さらに、暗号化前の情報を暗号化アルゴリズムを用いて暗号化することにより、前記暗号を時々刻々生成する暗号化部を含み、
前記暗号化前の情報は、時刻とステーション位置との少なくとも一方に関する情報を含み、
その暗号化前の情報および前記暗号化アルゴリズムの組合せは、それら暗号化前の情報および暗号化アルゴリズムのうちの一方は少なくとも時刻に関して動的であるが、他方は少なくともステーション位置に関して動的であるか、または、それら暗号化前の情報および暗号化アルゴリズムのうちの少なくとも一方が時刻に関してもステーション位置に関しても動的であるように構成されており、
前記暗号は、
ユーザは解読できないという性質と、
ユーザがいずれかの時刻にいずれかのステーションに実際に居る場合に、まさにその時刻にまさにそのステーションに実際に居ない限り、ユーザは取得できないという性質と、
ユーザがまさにその時刻にまさにそのステーションに実際に居ることを前記管理センタであれば前記暗号を解読して推定できるという性質と
を有しており、
前記管理センタは、前記暗号化アルゴリズムと同じものを暗号解読のために用いることにより、ユーザから受信した前記暗号を解読し、それにより、ユーザが実際に居るステーションとそのステーションに実際に居る時刻とを推定する(4)項に記載の自転車レンタル装置。
【0042】
(6) 各々、複数台の自転車を保管する複数のステーションにおいてそれら自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル・システムであって、
前記複数のステーションにそれぞれ設置され、時刻に関してもステーション位置に関しても動的である暗号を時々刻々表示する表示部と、
前記複数のステーションを遠隔的に管理する管理センタに設置され、ユーザが 利用可能な通信機器を用いて、前記表示部に現に表示されている暗号を前記センタ側ユニットに送信すると、その暗号を受信し、その受信した暗号を解析することにより、ユーザが実際に居るステーションとそのステーションに実際に居る時刻とを推定する解析部と
を含む自転車レンタル・システム。
【0043】
(7) 各々、複数台の自転車を保管する複数のステーションにおいて、それら自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル・システムであって、
前記複数のステーションにそれぞれ設置される複数のステーション側ユニットと、
前記複数のステーションを集中的に管理する管理センタに設置されるセンタ側ユニットと
を含み、
前記複数のステーションはそれぞれ、固有のステーションIDを予め割り当てられており、
各ステーション側ユニットは、
現在時刻を時々刻々計測する時計と、
その時計によって計測された現在時刻と、対応するステーションに固有のステーションIDとをそれぞれ暗号化する暗号化部であって、ステーションIDについては、同じステーションについてのものでありながら、時々刻々変化する暗号に暗号化するものと、
それら暗号化された現在時刻およびステーションIDを2つの暗号として含む情報を表示する表示部と
を含み、
ユーザは 利用可能な通信機器を用いて、前記表示部に表示されている前記2つの暗号を前記センタ側ユニットに送信し、
そのセンタ側ユニットは、
ユーザから前記2つの暗号を受信すると、それら暗号を解読する暗号解読部と、
そのユーザが、前記暗号化された現在時刻が解読されることによって復元された時刻に、前記暗号化されたステーションIDが解読されることによって復元されたステーションIDを有するステーションに実際に居ると認識する情報処理部と
を含む自転車レンタル・システム。
【0044】
(8) 各ステーションIDは、ステーション位置に関しては動的であるが時刻に関しては静的であるステーションIDであり、
前記暗号化部は、対応するステーションに固有のステーションIDを、ステーション位置に関しては静的であるが時刻に関しては動的である暗号化アルゴリズムであって前記複数のステーションに共通であるものを用いることにより、時々刻々変化する暗号に暗号化する(7)項に記載の自転車レンタル・システム。
【0045】
(9) 各ステーションIDは、ステーション位置に関しても時刻に関しても動的であるステーションIDであり、
前記暗号化部は、対応するステーションに固有のステーションIDを、ステーション位置に関しても時刻に関しても静的である暗号化アルゴリズムであって前記複数のステーションに共通であるものを用いることにより、時々刻々変化する暗号に暗号化する(7)項に記載の自転車レンタル・システム。
【0046】
(10) 前記センタ側ユニットは、さらに、
情報の読み出しおよび保存が可能なメモリを含み、
ユーザは、自転車の貸出時に、前記通信機器を用いて、前記表示部から取得された前記2つの暗号である貸出時暗号を前記センタ側ユニットに送信し、
前記暗号解読部は、前記貸出時にユーザから前記2つの貸出時暗号を受信すると、それら貸出時暗号を解読することにより、貸出時刻と貸出ステーションとを含む貸出情報を認識し、その貸出情報をユーザまたはそのユーザに貸し出された自転車に関連付けて前記メモリに保存し、
ユーザは、自転車の返却時に、前記通信機器を用いて、前記表示部から取得された前記2つの暗号である返却時暗号を前記センタ側ユニットに送信し、
前記暗号解読部は、前記返却時にユーザから前記2つの返却時暗号を受信すると、それら返却時暗号を解読することにより、返却時刻と返却ステーションとを含む返却情報を認識し、
前記情報処理部は、前記メモリから、ユーザまたはそのユーザに貸し出された自転車に関連付けて保存されている貸出時刻と貸出ステーションとを読み出し、前記貸出時刻から前記返却時刻までの経過時間として自転車利用時間の長さを計算するとともに、前記貸出ステーションと前記返却ステーションとの間の一致・不一致を判定する(7)ないし(9)項のいずれかに記載の自転車レンタル・システム。
【0047】
(11) ユーザは、自転車の貸出時に、前記通信機器を用いて、前記表示部から取得された前記2つの暗号である貸出時暗号を前記センタ側ユニットに送信し、
前記暗号解読部は、前記貸出時にユーザから前記2つの貸出時暗号を受信すると、それら貸出時暗号を解読することにより、貸出時刻と貸出ステーションとを含む貸出情報を認識し、
ユーザは、自転車の返却時に、前記通信機器を用いて、前記表示部から取得された前記2つの暗号である返却時暗号を、既に送信した2つの貸出時暗号と共に前記センタ側ユニットに送信し、
前記暗号解読部は、前記返却時にユーザから前記2つの貸出時暗号と前記2つの返却時暗号とを受信すると、前記受信した2つの貸出時暗号を解読することにより、貸出時刻と貸出ステーションとを含む貸出情報を認識するとともに、前記受信した2つの返却時暗号を解読することにより、返却時刻と返却ステーションとを含む返却情報を認識し、
前記情報処理部は、前記貸出時刻から前記返却時刻までの経過時間として自転車利用時間の長さを計算するとともに、前記貸出ステーションと前記返却ステーションとの間の一致・不一致を判定する(7)ないし(10)項のいずれかに記載の自転車レンタル・システム。
【0048】
(12) 各々、複数台の自転車を保管する複数のステーションにおいてそれら自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル・システムであって、
前記複数のステーションにそれぞれ設置される複数のステーション側ユニットと、
前記複数のステーションを集中的に管理する管理センタに設置されるセンタ側ユニットと
を含み、
各ステーション側ユニットは、
現在時刻を時々刻々計測する第1時計と、
その第1時計によって計測された現在時刻を、各ステーション側ユニットに対応する暗号化アルゴリズムであって他のステーションにおいて用いられる暗号化アルゴリズムとは異なるものを用いることにより、同じ現在時刻でありながら、他のステーションにおいて取得される暗号とは異なる暗号に暗号化する暗号化部と、
その暗号を含む情報を表示する表示部と
を含み、
前記複数のステーションがそれぞれの暗号化部において用いる複数の暗号化アルゴリズムは互いに異なっており、それらステーションと暗号化アルゴリズムとの間の対応関係は既知であり、
ユーザは 利用可能な通信機器を用いて、前記表示部に表示された前記暗号を前記センタ側ユニットに送信し、
そのセンタ側ユニットは、
ユーザから前記暗号を受信すると、その受信が行われた時刻を受信時刻として計測する第2時計と、
前記受信した暗号を解読し、それにより、前記時刻を復元し、その復元された時刻と前記受信時刻とを互いに比較し、それにより、前記複数の暗号化アルゴリズムのうち、それを用いて前記受信した暗号を解読すると、その解読によって復元された時刻と前記受信時刻との差が基準値以下である暗号化アルゴリズムを、ユーザが実際に居るステーションに対応する真正暗号化アルゴリズムとして選択する暗号解読部と、
そのユーザが、その選択された真正暗号化アルゴリズムを用いた解読によって復元された時刻に、前記選択された真正暗号化アルゴリズムに対応するステーションに実際に居ると認識する情報処理部と
を含む自転車レンタル・システム。
【0049】
(13) 少なくとも1つのレンタル対象を保管する複数のステーションにおいて前記少なくとも1つのレンタル対象の貸出および返却をユーザに対して行うレンタル方法であって、
各ステーションの位置において、時刻に関してもステーション位置に関しても動的である暗号を時々刻々表示する表示工程を含み、
前記暗号は、ユーザにより、通信機器を介して、前記複数のステーションを遠隔的に管理する管理センタに送信されるレンタル方法。
【0050】
(14) 各々、複数台の自転車を保管する複数のステーションにおいてそれら自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル方法であって、
前記複数のステーションはそれぞれ、固有のステーションIDを予め割り当てられており、
当該方法は、各ステーションにおいて実行される複数の工程を含み、
それら工程は、
現在時刻を時々刻々計測する計時工程と、
その計測された現在時刻と、対応するステーションに固有のステーションIDとをそれぞれ暗号化する暗号化工程であって、ステーションIDについては、同じステーションについてのものでありながら、時々刻々変化する暗号に暗号化するものと、
それら暗号化された現在時刻およびステーションIDを2つの暗号として含む情報を表示する表示工程と
を含み、
ユーザは 利用可能な通信機器を用いて、前記表示されている前記2つの暗号を、前記複数のステーションを集中的に管理する管理センタに送信し、
当該方法は、その管理センタにおいて実行される複数の工程を含み、
それら工程は、
ユーザから前記2つの暗号を受信すると、それら暗号を解読する暗号解読工程と、
そのユーザが、前記暗号化された現在時刻が解読されることによって復元された時刻に、前記暗号化されたステーションIDが解読されることによって復元されたステーションIDを有するステーションに実際に居ると認識する情報処理工程と
を含む自転車レンタル方法。
【0051】
(15) 各々、複数台の自転車を保管する複数のステーションにおいて、それら自転車の貸出および返却をユーザに対して行う自転車レンタル方法であって、
当該方法は、各ステーションにおいて実行される複数の工程を含み、
それら工程は、
現在時刻を時々刻々計測する第1計時工程と、
その計測された現在時刻を、ステーション位置に関しては動的であるが時刻に関しては静的である暗号化アルゴリズムを用いることにより、同じ現在時刻でありながら、他のステーションにおいて取得される暗号とは異なる暗号に暗号化する暗号化工程と、
その暗号を含む情報を表示する表示工程と
を含み、
前記複数のステーションがそれぞれの暗号化部において用いる複数の暗号化アルゴリズムは互いに異なっており、それらステーションと暗号化アルゴリズムとの間の対応関係は既知であり、
ユーザは 利用可能な通信機器を用いて、前記表示部に表示された前記暗号を、前記複数のステーションを集中的に管理する管理センタに送信し、
当該方法は、その管理センタにおいて実行される複数の工程を含み、
それら工程は、
ユーザから前記暗号を受信すると、その受信が行われた時刻を受信時刻として計測する第2計時工程と、
前記受信した暗号を解読し、それにより、前記時刻を復元し、その復元された時刻と前記受信時刻とを互いに比較し、それにより、前記複数の暗号化アルゴリズムのうち、それを用いて前記受信した暗号を解読すると、その解読によって復元された時刻と前記受信時刻との差が基準値以下である暗号化アルゴリズムを、ユーザが実際に居るステーションに対応する真正暗号化アルゴリズムとして選択する暗号解読工程と、
そのユーザが、その選択された真正暗号化アルゴリズムを用いた解読によって復元された時刻に、前記選択された真正暗号化アルゴリズムに対応するステーションに実際に居ると認識する情報処理工程と
を含む自転車レンタル方法。
【0052】
(16) (13)ないし(15)項のいずれかに記載の方法を実施するためにコンピュータによって実行されるプログラム。
【0053】
本項に係るプログラムは、例えば、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せを意味するように解釈したり、それら指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能であるが、それらに限定されない。
【0054】
また、このプログラムは、それ単独でコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとしたり、他のプログラムと共にコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとすることができるが、それらに限定されない。後者の場合、本項に係るプログラムは、データを主体とするものとすることができるが、それに限定されない。
【0055】
(17) (16)項に記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
【0056】
この記録媒体は種々な形式を採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等のいずれかを採用し得るが、それらに限定されない。