特許第6873541号(P6873541)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873541
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】支持装置
(51)【国際特許分類】
   A47C 11/00 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   A47C11/00
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-35593(P2017-35593)
(22)【出願日】2017年2月27日
(65)【公開番号】特開2018-139796(P2018-139796A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2019年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000178583
【氏名又は名称】山崎産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095522
【弁理士】
【氏名又は名称】高良 尚志
(72)【発明者】
【氏名】中井 吾郎
(72)【発明者】
【氏名】安茂 啓太
【審査官】 松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−061784(JP,A)
【文献】 特開2015−000268(JP,A)
【文献】 特開平08−089358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 1/124,9/00−16/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は2以上の脚部と、横架状材と、1又は2以上の脚用固定体を備えてなる支持装置であって、
前記脚部は、前記横架状材の所要箇所を上向きに支承し得る支承部を上側に有し、
前記脚部の支承部に前記横架状材の所要箇所が支承され、その所要箇所の上側部に前記脚用固定体が位置し、その脚用固定体が締結体により前記脚部と締結されることによって、前記横架状材は前記脚部と脚用固定体により保持されており、
前記脚部の支承部と前記横架状材の所要箇所に、それぞれ、互いに位置決めするための嵌合位置決め部を有し、
前記締結体は、上側から前記脚用固定体及び脚部の各所定箇所に導入され、その締結体による脚用固定体と脚部の締結は前記脚用固定体の上側からのみ操作されることによりなし得る状態で行われており、
前記横架状材を貫通して脚部と横架状材と脚用固定体を締結する締結体を有しないことを特徴とする支持装置。
【請求項2】
上記横架状材の所要箇所の上側部と上記脚用固定体に、互いに位置決めするための位置決め部を有しない請求項1記載の支持装置。
【請求項3】
上記脚用固定体が、座部を支持するための座部支持部若しくは座板部を支持し得るもの又は座部支持部若しくは座板部と一体状をなすものである請求項1又は2記載の支持装置。
【請求項4】
上記脚用固定体上に座部支持部又は座板部が支持され、それらの座部支持部又は座板部と脚用固定体が、上記締結体により上記脚部と締結された請求項1又は2記載の支持装置。
【請求項5】
上記脚用固定体の何れか1以上が、その上側に別の被支持部材を支持しており、その被支持部材によって、上記締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となっている請求項1乃至4の何れか1項に記載の支持装置。
【請求項6】
1又は2以上の非脚用固定体と、1又は2以上の保持体を有し、
上記横架状材のうち上記脚部が位置する箇所以外の所要箇所の上側部に前記非脚用固定体が位置し、前記所要箇所の下側に保持体が位置し、前記非脚用固定体が締結体により前記保持体と締結されることによって、前記横架状材に対し前記非脚用固定体と保持体が保持されており、
前記締結体は締結操作用端部を有し、その締結体による前記非脚用固定体と保持体の締結は、締結操作用端部が前記非脚用固定体の上側から操作され得る状態で行われている請求項1乃至5の何れか1項に記載の支持装置。
【請求項7】
上記非脚用固定体の何れか1以上が、その上側に別の被支持部材を支持しており、その被支持部材によって、上記締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となっている請求項記載の支持装置。
【請求項8】
横架状材が、一定の水平方向の直線に沿うものである請求項1乃至の何れか1項に記載の支持装置。
【請求項9】
ベンチを構成する請求項1乃至の何れか1項に記載の支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座部やその他の部材を支持するベンチ等の支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2005−230247号公報には、駅のプラットホーム等に設置されるベンチに関する発明として、左右の座支持ブラケット(5)により支持フレーム(8)(8)を支持し、その支持フレーム(8)(8)を介して座本体(10a)を支持するものが開示されている。
【0003】
このベンチにおいては、左右の座支持ブラケット(5)の前端部上面に形成された凹入部(7)に、左右方向を向き、かつ両端が閉塞された前後2本の金属製パイプよりなる支持フレーム(8)(8)の両端部が、ブラケット(5)の前端部下方より挿入したボルト(図示略)により固定され(段落0022)、
側部フレーム(11)における座支持部(11a)の中央部下面には、下面に、前後の支持フレーム(8)における両端部の上半部に上方より嵌合する上向き半円状の保持溝(14)(14)を有する受け部材(15)が固着され、その下方の固定部材(16)の上面に形成された下向き半円状の保持溝(17)(17)を、前後の支持フレーム(8)の下半部に嵌合し、固定部材(16)の下方より挿入したボルト(18)の上端部を、受け部材(15)の中央部のめねじ孔(図示略)に螺合することにより、左右の側部フレーム(11)は、前後の支持フレーム(8)の両端部に固定されている(段落0024)。
【0004】
従って、このベンチを組み立てるには、
座支持ブラケット(5)に対し、支持フレーム(8)(8)の両端部が、ブラケット(5)の前端部下方より挿入したボルトにより固定されることと、
固定部材(16)の下方より挿入したボルト(18)の上端部を、受け部材(15)の中央部のめねじ孔に螺合することにより、左右の側部フレーム(11)が、前後の支持フレーム(8)の両端部に固定されること
が必要であり、特に駅のプラットホーム等の設置現場において組み立てを行う上で作業効率に課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−230247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、組み立て作業が容易であり、分解状態で効率的に運搬して設置現場において組み立てを行うのにも適するベンチ等の支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の支持装置は、次のように表すことができる。
【0008】
(1) 1又は2以上の脚部と、横架状材と、1又は2以上の脚用固定体を備えてなる支持装置であって、
前記脚部は、前記横架状材の所要箇所を上向きに支承し得る支承部を上側に有し、
前記脚部の支承部に前記横架状材の所要箇所が支承され、その所要箇所の上側部に前記脚用固定体が位置し、その脚用固定体が締結体により前記脚部と締結されることによって、前記横架状材は前記脚部と脚用固定体により保持されており、
前記締結体は締結操作用端部を有し、その締結体による脚用固定体と脚部の締結は、締結操作用端部が前記脚用固定体の上側から操作され得る状態で行われていることを特徴とする支持装置。
【0009】
脚部の支承部に横架状材の所要箇所が支承され、その所要箇所の上側部に前記脚用固定体が位置しており、その脚用固定体が脚部と締結体により締結されることによって、横架状材は脚部と脚用固定体により保持されている。
【0010】
締結体は締結操作用端部を有し、その締結体による脚用固定体と脚部の締結は、締結操作用端部が前記脚用固定体の上側から操作され得る状態で行われているので、組み立て作業が、たとえ設置現場における作業であっても容易である。
【0011】
(2) 上記脚用固定体の何れか1以上が、その上側に別の被支持部材を支持しており、その被支持部材によって、上記締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となっている上記(1)記載の支持装置。
【0012】
何れかの脚用固定体が、その上側に別の被支持部材を支持しており、その被支持部材によって、締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となっているため、支持装置としての構造を維持する上で最も重要である脚部と脚用固定体の締結が悪戯等の故意に又は何らかの原因により解除されることが効果的に防がれる。
【0013】
(3) 1又は2以上の非脚用固定体と、1又は2以上の保持体を有し、
上記横架状材のうち上記脚部が位置する箇所以外の所要箇所の上側部に前記非脚用固定体が位置し、前記所要箇所の下側に保持体が位置し、前記非脚用固定体が締結体により前記保持体と締結されることによって、前記横架状材に対し前記非脚用固定体と保持体が保持されており、
前記締結体は締結操作用端部を有し、その締結体による前記非脚用固定体と保持体の締結は、締結操作用端部が前記非脚用固定体の上側から操作され得る状態で行われている上記(1)又は(2)記載の支持装置。
【0014】
横架状材のうち脚部が位置する箇所以外の所要箇所の上側部に非脚用固定体が位置し、前記所要箇所の下側に保持体が位置し、前記非脚用固定体が前記保持体と締結体により締結されることによって、前記横架状材に対し前記非脚用固定体と保持体が保持されている。
【0015】
締結体は締結操作用端部を有し、その締結体による非脚用固定体と保持体の締結は、締結操作用端部が前記非脚用固定体の上側から操作され得る状態で行われているので、組み立て作業が、たとえ設置現場における作業であっても容易である。
【0016】
(4) 上記非脚用固定体の何れか1以上が、その上側に別の被支持部材を支持しており、その被支持部材によって、上記締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となっている上記(3)記載の支持装置。
【0017】
何れかの非脚用固定体が、その上側に別の被支持部材を支持しており、その被支持部材によって、締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となっているため、非脚用固定体と保持体の締結が悪戯等の故意に又は何らかの原因により解除されることが効果的に防がれる。
【0018】
(5) 横架状材が、一定の水平方向の直線に沿うものである上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載の支持装置。
【0019】
(6) ベンチを構成する上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載の支持装置。
【発明の効果】
【0020】
本発明の支持装置は、締結体による脚用固定体と脚部の締結が、締結操作用端部が脚用固定体の上側から操作され得る状態で行われているので、組み立て作業が容易であり、分解状態で効率的に運搬して設置現場において組み立てを行うのにも適する。尤も、本発明の支持装置は分解状態で運搬することを前提とするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】ベンチの一部分解斜視図である。
図2】脚部の要部拡大斜視図である。
図3】座部支持部が取り付けられていない状態の脚部、横架状材及び脚用固定体の要部拡大斜視図である。
図4】非脚用固定体が取り付けられていない状態の保持体及び横架状材の要部拡大斜視図である。
図5】座部支持部が取り付けられていない状態の保持体、横架状材及び非脚用固定体の要部拡大斜視図である。
図6】一部の座面クッション及び背面クッションを取り外した状態のベンチの斜視図である。
図7】別のベンチの一部分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[1] 本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
図面は本発明の支持装置の実施の形態の例としてのベンチについてのものである。
【0024】
このベンチは、左右一対の脚部A、1本の横架状材B、左右一対の脚用固定体C、4つの非脚用固定体D、背もたれ部S2と一体をなす3つの座部支持部S(被支持部材)を有する。
【0025】
(1) 横架状材Bは、角パイプ鋼管の両端が閉塞されてなるものであり、一定の水平方向の直線に沿った形状である。
【0026】
(2) 横架状材Bは、両端において、脚部Aにより一定高さに支承されている。
【0027】
各脚部Aは、下方に向かって前後方向に拡開する略逆V字状をなし、中央部(すなわち上部)に支承部A1を有する。支承部A1は、横架状材Bの端部のうち下半部が嵌合して横架状材Bを下部及び両側部において支持及び保持する上方開口の嵌合凹部であり、左右側にそれぞれ開放している。
【0028】
脚部Aの支承部A1を構成する嵌合凹部は、下方に位置する底部中央に上向きの凸部A2を有し、両側開放部の各やや内側に両内壁面部及び底部にわたる方形断面溝部A3を有する。
【0029】
(3) 脚用固定体Cは、水平状部C1と後部から立ち上がる立上部C2を有する略L字形状をなし、水平状部C1の前後方向中央部に、横架状材Bの端部のうち上半部が嵌合して横架状材Bを上部及び両側部において支持又は保持する下方開口の嵌合凹部C3を有し、その嵌合凹部C3は左右側にそれぞれ開放し、横架状材Bの端部の上半部に外嵌している。
【0030】
(4) 脚用固定体Cは、横架状材Bの前方位置及び後方位置のそれぞれにおいてボルトT(締結体)により脚部Aと締結されており、これによって、横架状材Bは脚部Aと脚用固定体Cにより上下及び前後両側部において保持されている。
【0031】
ボルトTは、締結及び締結解除の操作を行うための頭部T1(締結操作用端部)を有する。脚用固定体Cにおける嵌合凹部C3の前後壁部にそれぞれ設けられた上下貫通の連結用孔部C4に対し、それぞれボルトTを頭部T1を上にして上側から挿入し、脚部Aにおける支承部A1を構成する嵌合凹部の前後壁部にそれぞれ設けられた上方開口の上下方向の雌ネジ孔部A4に、各ボルトTの先端側(すなわち下方側)に有する雄ネジ部を螺合させて締結する。脚用固定体Cの連結用孔部C4は、上端よりもやや下方に拡径位置を有し、拡径位置よりも下方はボルトTの軸部よりもやや径が大きくボルトTの頭部T1よりも径が小さい。
【0032】
ボルトTにより脚用固定体Cと脚部Aが締結された状態において、ボルトTの頭部T1は、連結用孔部C4の上端よりもやや下方の拡径位置に位置して連結用孔部C4内に収まると共に、そのボルトTの頭部T1について、脚用固定体Cの上側から締結解除及び締結の操作をなし得る。
【0033】
(5) 非脚用固定体Dは、横架状材Bのうち脚部Aが位置する箇所以外の4箇所の上側部に位置し、それぞれの箇所の横架状材Bの下側に保持体Eが位置し、それぞれの箇所において非脚用固定体Dが保持体EとボルトTにより締結されることによって、横架状材Bに対し非脚用固定体Dと保持体Eが上下及び両側部において保持されている。
【0034】
この例における非脚用固定体Dは脚用固定体Cと同一であり、保持体Eとの締結に用いるボルトTも脚用固定体Cと脚部Aの締結に用いるものと同一である。非脚用固定体Dの嵌合凹部D3は、脚用固定体Cの嵌合凹部C3と同様に横架状材Bの所要箇所に外嵌している。
【0035】
保持体Eは、略U字状をなし、上側に、横架状材Bの所要箇所のうち下半部が嵌合して横架状材Bを下部及び両側部において支持又は保持する上方開口の嵌合凹部E1を有し、その嵌合凹部E1は左右側にそれぞれ開放し、横架状材Bの下半部に外嵌している。
【0036】
保持体Eの嵌合凹部E1は、脚部Aの支承部A1を構成する嵌合凹部と同様であり、同様に横架状材Bに対し位置決めされている。
【0037】
非脚用固定体Dにおける嵌合凹部D3の前後壁部にそれぞれ設けられた上下貫通の連結用孔部D4に対し、それぞれボルトTを頭部T1を上にして上側から挿入し、保持体Eにおける嵌合凹部E1の前後壁部にそれぞれ設けられた上方開口の上下方向の雌ネジ孔部E4に、各ボルトTの雄ネジ部を螺合させて締結する。
【0038】
ボルトTにより非脚用固定体Dと保持体Eが締結された状態において、ボルトTの頭部T1は、連結用孔部D4の上端よりもやや下方の拡径位置に位置して連結用孔部D4内に収まると共に、そのボルトTの頭部T1について、非脚用固定体Dの上側から締結解除操作又は締結操作を行い得る。
【0039】
(6) 横架状材Bの右端部に位置する脚用固定体Cとその左側に隣接する非脚用固定体Dは、その上側に、背もたれ部S2と一体をなす座部支持部Sが固定支持されている。すなわち、何れも略L字形状をなす脚用固定体C及び非脚用固定体Dのそれぞれにおける水平状部C1・D1上に座部支持部Sの下面の左右側部が支持され、脚用固定体C及び非脚用固定体Dのそれぞれにおける立上部C2・D2の前側に背もたれ部S2の後面の左右側部が支持された状態で、各水平状部C1・D1の前端部と座部支持部Sが下方からネジRで固定され、各立上部C2・D2の上端部と背もたれ部S2が後方からネジRで固定されている。このように脚用固定体C及び非脚用固定体Dの各水平状部C1・D1上に固定支持された座部支持部Sによって、ボルトTの頭部T1を操作して締結解除を行うことができない状態となっている。
【0040】
横架状材Bの左端部に位置する脚用固定体Cとその右側に隣接する非脚用固定体D、及び、横架状材Bの中央部に位置する一対の非脚用固定体Dも、同様に、それぞれの上側に、背もたれ部S2と一体をなす座部支持部Sが固定支持されている。
【0041】
それぞれの座部支持部S上には座面クッションMが保持され、それぞれ背もたれ部S2の前面部には背面クッションNが保持されている。図6に示されるように、座面クッションM及び背面クッションNは、それぞれ、ネジWにより座部支持部S及び背もたれ部S2に対し着脱し得るものとすることができ、損傷等或いはデザイン変更等に応じて交換することができる。
【0042】
(7) 図7に示すベンチにおいては、予め、脚用固定体Cに、背面クッションNが保持された背もたれ部S2と一体をなす座部支持部Sの一方の側部がネジRで固定され、座部支持部Sの他方の側部には非脚用固定体DがネジRで固定され、脚用固定体Cの両連結用孔部C4及び非脚用固定体Dの両連結用孔部D4と、座部支持部Sに形成された各連結用孔部S3が同心状をなす。
【0043】
このように脚用固定体Cが座部支持部S及び非脚用固定体Dと一体状をなす状態で、各連結用孔部S3に対しボルトTを頭部T1を上にして上側から挿入し、脚用固定体Cの両連結用孔部C4及び非脚用固定体Dの両連結用孔部D4をそれぞれ通じて脚部Aの両雌ネジ孔部A4及び保持体Eの両雌ネジ孔部E4に各ボルトTの雄ネジ部を螺合させて締結する。これにより、ボルトTの頭部T1について、座部支持部Sの上側から締結解除操作又は締結操作を行い得る状態で、脚部Aと脚用固定体Cにより横架状材Bは上下及び前後両側部において保持され、横架状材Bに対し非脚用固定体Dと保持体Eが上下及び両側部において保持される。
【0044】
更に、座部支持部S上に座面クッションMをネジWにより取り付けることにより、ボルトTの頭部T1が座面クッションMに覆われ、ボルトTの頭部T1を操作して締結解除を行うことができない状態となる。
【0045】
[2] 本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
【0046】
本発明の支持装置は、座部及び必要応じ肘掛け部や荷物置き部等を被支持部として支持するベンチの他、様々な被支持を支持する装置を構成し得る。
【0047】
本発明の支持装置は、1又は2以上の脚部と、横架状材と、1又は2以上の脚用固定体を備えてなる。
【0048】
(1) 横架状材
【0049】
横架状材の材料としては、脚部により安定的に支承され、他の部材等を安定的に支持する上で十分な強度及び剛性を有するものとすることができ、例えば、角パイプや丸パイプ等の各種鋼管若しくはその他の材料からなる管材、H形鋼等の形鋼若しくはその他の材料からなる一定断面形状材を挙げることができる。横架状材は、一体をなすものに限らず、例えば2本の鋼管が並列したものとすることもできる。
【0050】
横架状材の形状は、一定の水平方向の直線に沿った形状が一般的であるが、例えば、水平曲線状、水平波形状、水平折れ線状、水平円環状若しくはその他の平面視形状の水平環状とすることや、上下に傾斜又は屈曲するものとすることもできる。
【0051】
(2) 脚部
【0052】
脚部は、横架状材を、ベンチ又はその他の用途に応じた所要の高さに支承するためのものであり、横架状材を安定的に支承するために十分な強度及び剛性を有するものとすることができる。
【0053】
脚部は、横架状材を安定的に支承するために必要な位置(通常は複数位置)に設けるものとすることができる。例えば、水平方向の直線に沿った横架状材の両端部及び必要であればそれに加えて1又は2以上の中間部にそれぞれ脚部を設けたものとすることができる。なお、横架状材の一部が別の構造体等により支持されており、横架状材の他の1又は2以上の位置を脚部により支承するものとすることもできる。
【0054】
脚部の脚形状は、逆V字状、逆U字状、逆T字状、逆Y字状、又はその他の各種形状を採用し得、特に限定されるものではない。
【0055】
脚部の上側(上端部に限らない)に支承部を有する。支承部は、横架状材の所要箇所を少なくとも上向きに支承し得るものであり、例えば、横架状材の所要箇所のうち下端部を含む部分(例えば下部、下端から上下中間位置、若しくは下端から上部)又は全部が嵌合して横架状材を下部及び両側部において支持又は保持し得る上方開口の嵌合凹部とすること、又は、横架状材の所要箇所の下面部を支持するものとすることができるが、これに限るものではない。
【0056】
脚部の支承部は、横架状材の所要箇所との間で凹部と凸部による嵌合等により両者の位置決めが可能なものとすることが好ましい。このような位置決めは、例えば、脚部の支承部と横架状材の所要箇所のうち、一方に上下方向の1又は2以上の突起部を設けて他方にその突起部にそれぞれ嵌合する上下方向の凹部を設けること、一方に上下方向の1又は2以上の溝部を設けて他方にその溝部にそれぞれ嵌合する上下方向の突条部を設けること、突起部と凹部並びに溝部と突条部の双方を設けることにより行い得るが、これらに限るものではない。
【0057】
(3) 脚用固定体
【0058】
(3-1) 脚部の支承部により支承された横架状材の所要箇所の上側部に脚用固定体が位置しており、その脚用固定体が脚部と締結体により締結されることによって、横架状材は脚部と脚用固定体により(例えば上下および/または両側部において)保持されている。脚用固定体は、このような機能を発揮する上で十分な強度及び剛性を有するものとすることができる。脚部と脚用固定体は1対1の関係とすることができるが、これに限らず、例えば、2対1やその他の組み合わせとすることもできる。
【0059】
(3-2) 脚用固定体は、例えば、横架状材の所要箇所のうち上端部を含む部分(例えば上部、上端から上下中間位置、若しくは上端から下部)又は全部が嵌合して横架状材を上部及び両側部において支持又は保持し得る下方開口の嵌合凹部を有し、その嵌合凹部において横架状材の所要箇所に外嵌するものとすること、又は、横架状材の所要箇所の上面部に接するものとすることができるが、これに限るものではない。
【0060】
脚用固定体は、脚部及び横架状材の所要箇所の何れか又は両方との間で凹部と凸部による嵌合等により両者の位置決めが可能なものとすることができる。このような位置決めは、例えば、一方に上下方向の1又は2以上の突起部を設けて他方にその突起部にそれぞれ嵌合する上下方向の凹部を設けること、一方に上下方向の1又は2以上の溝部を設けて他方にその溝部にそれぞれ嵌合する上下方向の突条部を設けること、突起部と凹部並びに溝部と突条部の双方を設けることにより行い得るが、これらに限るものではない。
【0061】
(3-3) 脚用固定体は、ボルト等の締結体により脚部と締結されており、これによって、横架状材は脚部と脚用固定体により例えば上下および/または両側部[一般的には、横架状材の軸線方向に対しほぼ水平方向に直交する両側]において)保持されている。
【0062】
(3-4) 締結体は、締結及び締結解除の操作を行うための締結操作用端部(例えばボルトの頭部)を有し、その締結体による脚用固定体と脚部の締結は、締結操作用端部が脚用固定体の上側から操作され得る状態(例えば締結操作用端部が脚用固定体の上側に露出している状態)で行われる。締結体は、横架状材にかからない(例えば横架状材を貫通しない)ものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではない。
【0063】
例えば、脚用固定体を上下(必ずしも垂直であることを要しない)に貫通する連結用孔部を通じてボルト等の締結体が脚用固定体から脚部に達し、脚部に設けられた雌ネジ部等の被締結部に螺合等することにより脚用固定体と脚部を締結するものとすることができる。
【0064】
締結状態における締結体の締結操作用端部(例えばボルトの頭部)は、例えば、前記連結用孔部の上端部付近(好ましくは連結用孔部内に収まる位置)に位置するものとすることができる。
【0065】
ボルト等のネジを用いた締結体の場合、上方位置に締結操作用端部が位置することにより、下方位置に位置する場合に比し、振動と重力等による締結の緩みの発生が可及的に防がれ得る。
【0066】
(3-5) 脚用固定体は、(必要に応じ他の脚用固定体と共に)その上側に別の被支持部材(例えば座板部若しくは座部支持部、背もたれ部と一体をなす若しくは結合した座板部若しくは座部支持部、或いは、肘掛け部や荷物置き部等)を支持するものとすることができる。その被支持部材は、脚部及び横架状材の何れにも結合しないものとすることができる。なお、本明細書中、座板部及び背もたれ部は、それぞれ座面クッション及び背面クッションを有するものであってもよい。
【0067】
脚用固定体の形状は、例えば、棒状若しくは細板状、板状、枠状とすることができ、その上側に別の被支持部材を支持する場合は、被支持部材の形状等に適合するように例えばL字状等に屈曲した形状とすることができる。
【0068】
被支持部材は、他の部材を着脱可能なものであってもよい。例えば、座部支持部及び背もたれ部の両方又は何れかにそれぞれ座面クッション及び背面クッションを着脱し得るなものとするができる。
【0069】
被支持部材が脚用固定体に支持されている場合、その被支持部材によって(例えば被支持部材に覆われることによって)、締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となるものとすることが好ましい。
【0070】
(3-6) 脚用固定体は、肘掛け部や荷物置き部等、或いは、座板部若しくは座部支持部、背もたれ部と一体をなす座板部若しくは座部支持部と一体状であるものとすることもできる。この場合の締結体による脚用固定体と脚部の締結は、締結操作用端部が脚用固定体における背もたれ部と一体をなす座部支持部等の上側から操作され得る状態で行われるものとすることができる。その場合、そのような座部支持部等に座面クッション等が更に支持され、それによって、締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となるものとすることが好ましい。
【0071】
(4) 非脚用固定体
【0072】
(4-1) 横架状材のうち脚部が位置する箇所以外の所要箇所の上側部に非脚用固定体が位置し、前記所要箇所の下側に保持体が位置し、前記非脚用固定体が前記保持体と締結体により締結されることによって、前記横架状材に対し前記非脚用固定体と保持体が(例えば上下および/または両側部において)保持されている。非脚用固定体は、このような機能を発揮する上で十分な強度及び剛性を有するものとすることができる。非脚用固定体は、脚用固定体と連結され又は一体化したものとすることもできる。
【0073】
(4-2) 非脚用固定体は、例えば、横架状材の所要箇所のうち上端部を含む部分(例えば上部、上端から上下中間位置、若しくは上端から下部)又は全部が嵌合して横架状材を上部及び両側部において支持又は保持し得る下方開口の嵌合凹部を有し、その嵌合凹部において横架状材の所要箇所に外嵌するものとすること、又は、横架状材の所要箇所の上面部に接するものとすることができるが、これに限るものではない。
【0074】
非脚用固定体は、横架状材の所要箇所との間で凹部と凸部による嵌合等により両者の位置決めが可能なものとすることができる。このような位置決めは、例えば、一方に上下方向の1又は2以上の突起部を設けて他方にその突起部にそれぞれ嵌合する上下方向の凹部を設けること、一方に上下方向の1又は2以上の溝部を設けて他方にその溝部にそれぞれ嵌合する上下方向の突条部を設けること、突起部と凹部並びに溝部と突条部の双方を設けることにより行い得るが、これらに限るものではない。
【0075】
(4-3) 非脚用固定体は、ボルト等の締結体により保持体と締結されており、これによって、横架状材(の例えば上下および/または両側部[一般的には、横架状材の軸線方向に対しほぼ水平方向に直交する両側部])に対し非脚用固定体と保持体が共に保持されている。
【0076】
(4-4) 締結体は、締結及び締結解除の操作を行うための締結操作用端部(例えばボルトの頭部)を有し、その締結体による非脚用固定体と保持体の締結は、締結操作用端部が非脚用固定体の上側から操作し得る状態(例えば締結操作用端部が非脚用固定体の上側に露出している状態)で行われる。締結体は、横架状材にかからない(例えば横架状材を貫通しない)ものとすることができるが、必ずしもこれに限るものではない。
【0077】
例えば、非脚用固定体を上下(必ずしも垂直であることを要しない)に貫通する連結用孔部を通じてボルト等の締結体が非脚用固定体から保持体に達し、保持体に設けられた雌ネジ部等の被締結部に螺合等することにより非脚用固定体と保持体を締結するものとすることができる。
【0078】
締結状態における締結体の締結操作用端部(例えばボルトの頭部)は、例えば、前記連結用孔部の上端部付近に位置するものとすることができる。
【0079】
ボルト等のネジを用いた締結体の場合、上方位置に締結操作用端部が位置することにより、下方位置に位置する場合に比し、振動と重力等による締結の緩みの発生が可及的に防がれ得る。
【0080】
(4-5) 非脚用固定体は、(必要に応じ他の脚用固定体又は非脚用固定体と共に)その上側に別の被支持部材(例えば座板部若しくは座部支持部、背もたれ部と一体をなす若しくは結合した座板部若しくは座部支持部、或いは、肘掛け部や荷物置き部等)を支持するものとすることができる。その被支持部材は、保持体及び横架状材の何れにも結合しないものとすることができる。
【0081】
非脚用固定体の形状は、例えば、棒状若しくは細板状、板状、枠状とすることができ、その上側に別の被支持部材を支持する場合は、被支持部材の形状等に適合するように例えばL字状等に屈曲した形状とすることができる。
【0082】
被支持部材が非脚用固定体に支持されている場合、その被支持部材によって(例えば被支持部材に覆われることによって)、締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となるものとすることが好ましい。
【0083】
(4-6) 非脚用固定体は、肘掛け部や荷物置き部等、或いは、座板部若しくは座部支持部、背もたれ部と一体をなす座板部若しくは座部支持部と一体状であるものとすることもできる。この場合の締結体による非脚用固定体と保持体の締結は、締結操作用端部が非脚用固定体における背もたれ部と一体をなす座部支持部等の上側から操作され得る状態で行われるものとすることができる。その場合、そのような座部支持部等に座面クッション等が更に支持され、それによって、締結体の締結操作用端部を操作して締結解除を行うことができない状態となるものとすることが好ましい。
【0084】
(4-7) 非脚用固定体と脚用固定体は同一部材であってもよい。
【0085】
(5) 保持体
【0086】
保持体は、横架状材(の例えば上下および/または両側部)に対し非脚用固定体と共に保持されるためのものであり、そのために十分な強度及び剛性を有するものとすることができる。
【0087】
保持体は、横架状材のうち上側部に非脚用固定体が位置する箇所の下側に位置する。
【0088】
保持体は、例えば、横架状材の所要箇所のうち下端部を含む部分(例えば下部、下端から上下中間位置、若しくは下端から上部)又は全部が嵌合して横架状材を(例えば上下および/または両側部において)支持又は保持し得る上方開口の嵌合凹部を有し、その嵌合凹部において横架状材の所要箇所に外嵌するものとすること、又は、横架状材の所要箇所の下面部に接するものとすることができるが、これに限るものではない。
【0089】
保持体は、非脚用固定体及び横架状材の所要箇所の何れか又は両方との間で凹部と凸部による嵌合等により両者の位置決めが可能なものとすることができる。このような位置決めは、例えば、一方に上下方向の1又は2以上の突起部を設けて他方にその突起部にそれぞれ嵌合する上下方向の凹部を設けること、一方に上下方向の1又は2以上の溝部を設けて他方にその溝部にそれぞれ嵌合する上下方向の突条部を設けること、突起部と凹部並びに溝部と突条部の双方を設けることにより行い得るが、これらに限るものではない。
【符号の説明】
【0090】
A 脚部
A1 支承部
A2 凸部
A3 方形断面溝部
A4 雌ネジ孔部
B 横架状材
B1 嵌合孔
C 脚用固定体
C1 水平状部
C2 立上部
C3 嵌合凹部
C4 連結用孔部
D 非脚用固定体
D1 水平状部
D2 立上部
D3 嵌合凹部
D4 連結用孔部
E 保持体
E1 嵌合凹部
E2 凸部
E3 方形断面溝部
E4 雌ネジ孔部
M 座面クッション
N 背面クッション
R ネジ
S 座部支持部
S2 背もたれ部
S3 連結用孔部
T ボルト
T1 頭部
W ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7