(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに、前記ハウジングから伸びているアームを備え、前記アームが、前記外科用動力器具の外側周囲の少なくとも一部と係合するようにサイズ決めされ、かつ構成されており、前記アームが、前記ハウジングから、前記ハウジングの底面から離れる方向に伸びており、前記外科用動力器具の前記外側周囲に対応する形状を有する内側面を含む、請求項1記載の装置。
前記アームが、スナップフィット、圧入、機械的締結具、溶接、及び接着剤の内の少なくとも1つにより、前記ハウジングを前記外科用動力器具に連結させる、請求項4記載の装置。
前記入力面が、前記ハウジングの上面における開口を介してアクセス可能であり、前記入力面が、少なくとも部分的に、前記ハウジングの前記開口内に伸びている、請求項1記載の装置。
さらに、カバーを備え、前記カバーは、前記カバーが前記入力面の少なくとも一部の上方である第1位置と前記入力面から離れる第2位置との間を移動可能なように、前記ハウジングに摺動可能に連結され、前記カバーが、前記ハウジングに摺動可能に係合する下方に伸びるアームを含む、請求項1記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明では、特定の専門用語は、単に便宜上使用されるに過ぎず、限定ではない。「右」、「左」、「下側」、及び「上側」という語は、参照される図面における方向を指定する。「内側」及び「外側」という語は、説明される機構又は装置の幾何学的中心に向かう及び同中心から離れるそれぞれの方向を指す。「遠位」及び「近位」という語は、説明される項目の文脈において、及び本明細書で説明される器具に対して採られる方向を指し、典型的に、かかる器具を使用する外科医の視点に基づく。専門用語には、前述で列挙した語、その派生語、及び同様の意味を有する語が含まれる。
【0010】
ここで、本発明のある実施例を、図面を参照して説明する。一般的には、このような実施形態は、動力器具の動作を制御するのに使用するための、外科用動力器具のハンドピースに移動可能及び着脱可能に連結する制御装置に関する。
図1は、例示となる制御装置1の上方斜視図を提供する。制御装置1は、ハウジング10と、入力要素50と、制御ユニット60(図示せず)とを含み得る。ハウジング10は、制御装置1を外科用動力器具100に連結するようにサイズ決めされ、かつ構成されている。以下により詳細に説明されるであろうように、ハウジング10は、ハウジング10/制御装置1が動力器具100に着脱可能及び/又は移動可能に連結するのを可能にする、種々の係合機構を含み得る。例えば、
図2に例示されているように、ハウジング10の底面は、動力器具100の外側面に補完的な形状を有し得る。さらに、ハウジング10は、ハウジング10を動力器具100に固定するためのアーム32を含み得る。
【0011】
図3は、例示となる外科用動力器具100のハンドピース110と整列させた制御装置1を例示する。例示となる動力器具100は、外科手術に典型的に使用される、任意の数の動力器具を含み得ると考えられる。動力器具100は、整形外科、外傷、神経外科、神経耳科、脊髄手術、耳鼻咽喉、頭蓋顔面手術等における任意の数の外科手術に使用され得る。例示となる動力器具100には、例えば、ドリル、ノコギリ、カミソリ、ドライバ、リーマー、ピナー、ステープラー、マイクロデブライド等が含まれる。例えば、空気圧式及び電気的動力器具であるAnspach XMax(登録商標)シリーズ又はE−Max(登録商標)シリーズそれぞれが、開示されている制御装置との使用に考慮され、DePuy Synthes Products,Inc.(Raynham、Massachusetts)から市販されている。
【0012】
動力器具100は、電気的(有線若しくは無線)及び/又は空気圧式に駆動され得る。以下により詳細に説明されるであろうように、制御装置1のハウジング10は、動力器具100のハンドピース110に連結し得る。外科手術、患者の解剖学的構造、並びに外科医のグリップ位置及び可視性によっては、外科医は、動力器具100のハンドピース110に沿った、及び/又は、動力器具100のハンドピース110の周囲の種々の位置に、制御装置1を配置するのを望む場合がある。例えば、種々の長さのアタッチメント(例えば、バードリル、ブレード)が、ハンドピース110に取り付けられている場合、術部/作業領域と制御装置1/ハンドピース110における外科医のグリップ位置との間の距離が長くなり、制御がより難しくなる。外科医は、制御装置1を、前記術部/作業領域により近い、前記ハンドピース上における前方に配置することにより、動力器具100/ハンドピース110のより良好な制御及び安定性を外科医に与えるのを望む場合がある。したがって、制御装置1は、ハンドピース110に沿った任意の位置に配置され得ることが考慮される。例えば、
図4Aに例示されているように、制御装置1は、動力器具100における制御端120に近位のハンドピース110後方に位置し得る。
図4Bに例示されているように、制御装置1は、動力器具100における動作端130に近位のハンドピース110前方に位置し得る。
【0013】
図5は、例示となる制御装置1の種々のコンポーネントの分解図を提供する。
図6は、
図1に例示されている例示となる制御装置1の断面図を提供する。制御装置1は、ハウジング10と、入力要素50と、制御ユニット60と、ハウジング10に沿って移動可能なスライドカバー70とを含み得る。
図5及び6に例示されているように、ハウジング10は、上部ハウジング20と、底部ハウジング30とを含み得る。上部ハウジング20及び底部ハウジング30は、互いに持続的に又は着脱可能に連結し得る。上部ハウジング20及び底部ハウジング30は、ネジ、フック、クリップ、溶接、又は、当該分野において公知の他の形式の機械的締結具を使用して連結し得る。上部ハウジング20及び底部ハウジング30は、機械的締結具/接着剤を使用して連結し得ることも考慮される。例えば、
図5に例示されているように、前記上部ハウジング及び底部ハウジング30は、感圧性接着剤40又はエポキシを使用して連結し得る。上部ハウジング20及び底部ハウジング30は、1つの一体化ハウジングとして形成され得ることが考慮される。
【0014】
図7A〜7Eは、例示となる上部ハウジング20の種々の図を提供する。上部ハウジング20は、外科用動力器具100のハンドピース110の長さに沿って伸びるようにサイズ決めされ、かつ構成されている、細長い本体部21を含み得る。上部ハウジング20は、入力要素50へのアクセスを提供する開口22を含み得る。以下により詳細に説明されるであろうように、開口22は、制御ユニット60の入力位置(入力要素コンタクト63)に近接して位置し得る。これにより、入力要素50において受信したユーザ入力情報が、制御ユニット60により転送/受信される。上部ハウジング20は、スライドカバー70の移動に適応するようにサイズ決めされ、かつ構成されているリセス面23も含み得る。上部ハウジング20は、スライドカバー70の位置を固定するための係合機構も含み得る。例えば、上部ハウジング20の上面24は、スライドカバー70に設けられている対応するリセス73と係合させるための突起25を含み得る。第1突起25Aは、スライドカバー70を、スライドカバー70が入力要素50の少なくとも一部の上方を覆い、動力器具100の偶発的な
起動を防止する、第1の非動作位置に固定し得る。第2突起25Bは、スライドカバー70を、例えば、
図1に例示されている、入力要素50から離れた第2の動作位置に固定するのに使用され得る。
【0015】
上部ハウジング20は、
図7A、7C、及び7Dに例示されているように、使用中に外科医により固定グリップを調節する外側グリップ面26を含み得る。グリップ面26は、外科医の手と制御装置1との間のグリップ/引っ掛かりを向上させる起伏外側面及び/又はテクスチャ表面機構を含み得る。上部ハウジング20の内側面27は、
図7B及び7Eに例示されているように、リセス部28を含み得る。これらのリセス部28は、入力要素50及び制御ユニット60のコンポーネントに適応するようにサイズ決めされ、かつ構成され得る。
【0016】
図8A〜8Fは、例示となる底部ハウジング30の種々の図を提供する。底部ハウジング30は、外科用動力器具100のハンドピース110の長さに沿って伸びるようにサイズ決めされ、かつ構成されている、細長い本体部31を含み得る。底部ハウジング30は、底部ハウジング30をハンドピース110に連結させるための係合機構を含み得る。底部ハウジング30は、ハンドピース110に持続的に又は着脱可能に連結し得る。前記係合機構は、底部ハウジング30がハンドピース110に沿って移動可能に連結するように設けられ得る。例えば、底部ハウジング30は、ハンドピース110に沿って摺動してもよいし、及び/又は、ハンドピース110の周囲で回転してもよい。外科医は、外科手術の前/中/後に、ハウジング10/底部ハウジング30を、ハンドピース110に連結させ、ハンドピース110の本体に沿って再配置することを望む場合がある。その場合、ハウジング10/底部ハウジング30は、ハンドピース110の本体に沿って所望の位置に摺動し得る。ハウジング10/底部ハウジング30は、それがハンドピース110の本体に沿って摺動せず、ハンドピース110の本体に対して回転しないように、動力器具100に固定されることもできる。
【0017】
底部ハウジング30に含まれる係合機構は、ハウジング10/底部ハウジング30の底面33から離れ、動力器具100のハンドピース110の周囲/動力器具100のハンドピース110に向かう方向に伸びるアーム32を含み得る。
図4A及び4Bに例示されているように、アーム32は、ハンドピース110の外側周囲の少なくとも一部と係合するように構成され得る。アーム32は、ハンドピース110以外の動力器具100の一部と係合するようにサイズ決めされ、かつ構成され得ることが考慮される。アーム32は、ハンドピース110/動力器具100の外側周囲と、スナップフィット、圧入、溶接、又は、当該分野において公知の任意の他の機械的若しくは化学的締結具により係合し得る。
【0018】
アーム32は、ハンドピース110/動力器具の形状に対応する形状を有する内側面34を含み得る。
図8B、8E、及び8Fに例示されているように、内側面34は、ハンドピース110の外側周囲に対応する丸い表面を画定する。同様に、底部ハウジング30は、ハンドピース110/動力器具100の形状に対応する形状を有する底面33を含み得る。例えば、
図8B及び8Fに例示されているように、底面33は、ハンドピース110の円筒形状に対応する丸みを帯びた形状を有する。
【0019】
底部ハウジング30は、スライドカバー70の移動に適応するようにサイズ決めされ、かつ構成されているリセス面35を含み得る。例えば、
図2、8A、8B、8D、及び8Eに例示されているように、底部ハウジング30の底面33は、底部ハウジング30の本体部31の左側及び右側に沿って伸びるリセス面35を含み得る。リセス面35は、スライドカバー70のアーム72のための溝/スロットを提供する。リセス面35は、底部ハウジング30の長さ全体に沿って伸び得る。あるいは、
図8D及び8Eに例示されているように、リセス面35は、底部ハウジング30の長さの一部に沿ってのみ伸びることができ、リセス面35の端部は、スライドカバー70のためのストップとして機能する。すなわち、第1位置と第2位置との間のリセスカバーの移動は、アーム72とリセス面35の端部との間の接触により制限される。
【0020】
底部ハウジング30の上面36は、
図8A及び8Cに例示されているように、リセス部37を含み得る。これらのリセス部37は、入力要素50及び制御ユニット60に適応するようにサイズ決めされ、かつ構成され得る。内側面36は、底部ハウジング30を入力要素50に連結させるためのアンカー部38も含み得る。例えば、
図8A及び8Cに例示されているように、底部ハウジング30は、入力要素50から伸びる同形状のアンカー54を受容するための、2つの円形キャビティ38を含み得る。入力要素50のアンカー54は、底部ハウジング30に持続的に及び/又は着脱可能に連結し得る。アンカー54は、底部ハウジング30に圧入、スナップフィット、溶接されることができ、又は、当該分野において公知の任意の他の機械的若しくは化学的締結具を使用して底部ハウジング30に連結されることができる。
【0021】
図9A〜9Fは、例示となる入力要素50の種々の図を提供する。入力要素50は、外科医の入力を受信するための圧力応答タッチパッドを含み得る。以下により詳細に説明されるであろうように、入力要素50は、入力面51におけるユーザ入力を制御ユニット60に伝達する、電気的及び/又は機械的接続を容易にすることができ、これにより、外科用動力器具100の動作を制御することができる。
【0022】
入力面51は、上部ハウジング20の上面24に位置し得る。入力面51は、上部ハウジング20に設けられている開口22を介してアクセス可能であり得る。例えば、
図1、5、及び6に例示されているように、入力要素50は、ハウジング10の内側から、上部ハウジング20に設けられている開口22内の一部及び/又は開口22を通って伸び得る。例示となる制御装置1において、入力面51は、上部ハウジング20の上面24の下に凹んでいる。入力面51は、開口22の形状に対応する形状を有し得る。
図7C及び9Cに例示されているように、入力面51及び開口22は、長方形を画定し得る。入力面51及び/又は開口22は、任意の適切な形状、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則な形状を画定し得る。
【0023】
上記で概説されているように、入力要素50は、圧力応答タッチパッドを含み得る。入力要素50は、フレキシブル/コンプライアント材料から構築され得る。例えば、入力要素50は、シリコーンゴム、当該分野において公知の任意の他のフレキシブル/コンプライアント材料から構築され得る。例示となる制御装置1において、入力要素50は、均一な可撓性/弾性を有して構築され得る。別の例では、入力要素50の種々の部分が、種々の可撓性/弾性を有し得る。
図9A及び9Dに例示されているように、入力面51は、入力要素50の基部に平行な方向に伸び得る。入力要素50は、入力面51と基部53との間を伸びる可撓性の側壁52を含み得る。可撓性の側壁52は、入力面51における圧力が、基部53に対する入力面51の並進移動をもたらし得るように設けられ得る。側壁52は、入力面51及び/又は基部53に対して、向上した可撓性を有し得る。
【0024】
入力要素50は、ハウジング10に持続的に又は着脱可能に連結し得る。別の例(図示せず)では、入力要素50は、ハウジング10と一体的に形成され得る。上記され、
図9B及び9Dに例示されているように、入力要素50は、入力要素50をハウジング10に連結するようにサイズ決めされ、かつ構成されているアンカー54を含み得る。アンカー54は、基部53から、入力面51から離れる方向に伸び得る。入力要素50は、入力要素50をハウジング10に連結するのに適した任意の数のアンカー54を含み得る。アッセンブリした際に、アンカー54は、ハウジング10に連結させる前に、制御ユニット60に設けられている開口64を通して伸び得る。
【0025】
図10A及び10Bは、例示となる制御ユニット60の斜視図及び平面図を提供する。制御ユニット60は、ハウジング10内に位置することができ、入力要素50において受信したユーザ入力情報を外科用動力器具100に送信して、動力器具100の動作を指示するのに使用され得る。例えば、制御ユニット60は、動力器具100の対応する制御ユニットとの有線又は無線通信リンクを提供し得る。制御ユニット60は、PCB(プリント回路基板)、フレキシブル回路、又は、制御ユニット60の電子部品を電気的に接続し、制御ユニット60と動力器具100との間の双方向通信を提供するための任意の他の回路を含み得る。制御ユニット60は、制御装置1と動力器具100との間の双方向通信を容易にし得る。すなわち、制御ユニット60は、入力要素50において受信した入力情報を、外科用動力器具100に通信するのに使用され、動力器具100からの動作情報を受信するのにも使用され得る。
【0026】
制御ユニット60のコンポーネントは、電池コンタクト61と、前記動力器具と通信するための無線通信ユニット62(例えば、無線チップアンテナ、集積無線によるマイクロコントローラ等)と、入力要素コンタクト63と、前記動力器具に無線伝送するためにユーザの入力を電気的シグナルに変換するためのアナログ−to−デジタルコンバータ等を含み得る。電池80は、制御ユニット60に沿って配置され得る。
図7E及び8Cに例示されているように、上部ハウジング20及び底部ハウジング30は、ハウジング10の低プロファイル設計を確保するために、前記電池を受容するようにサイズ決めされ、かつ構成されているリセス部28及び27を含み得る。圧縮パッド81は、制御ユニット60に設けられているコンタクト61に対して電池80の位置を固定するために、ハウジング10内に含まれ得る。
【0027】
入力要素50は、制御ユニット60に近位の位置において、制御装置1/ハウジング10内に位置し得る。これにより、入力面51におけるユーザ入力は、制御ユニット60における入力要素コンタクト63を
起動する。例示となる制御装置1において、入力要素50は、コンタクト63に近接して入力要素50の底面56に置かれている、カーボン又は金のピル55を含み得る。カーボンピル55は、シリコーンオーバーモールド(又は他の絶縁性材料)により、入力要素50内に設けられ得る。入力要素50の下降に基づいて、ピル55は、制御ユニットコンタクト63と接触し、電気的接続を完了する。圧力が入力面51から除去されると、電気的接続が終了し、入力要素50及びピル55は、その中間位置に戻る。入力要素50を動作させる力(作動力)は、約100g(+/−25g)である。
【0028】
入力面51に提供されている前記ユーザ入力を変化させることにより、制御ユニット60において受信し/制御ユニット60により測定された入力情報を変化させ得る。すなわち、前記入力情報を変化させることは、動力器具100の動作における対応する変化をもたらし得る。例えば、制御装置1は、オン/オフ機能、速度、トルク、方向、イルミネーション、洗浄、吸引、又は、外科用動力器具により完了される他の機能を制御するのに使用され得る。一例では、入力面51に加えられた増大した圧力/力は、向上した動力器具100の速度、トルク等に対応し得る。同様に、入力面51における前記ユーザ入力の位置及び/又は方向を変化させることにより、入力情報及び動力器具100の動作における対応する変化をもたらし得る。例えば、入力面51の特定位置に入力する力を加えることは、動力器具100に対する特定の動作指令(例えば、オン/オフ、速度、トルク、方向)を提供するのに使用され得る。同様に、入力面51にわたって指をスイープ/移動させることも、動力器具100に対する特定の指令(例えば、オン/オフ、速度、トルク、方向)を提供するのに使用され得る。
【0029】
図11A〜11Fは、例示となるスライドカバー70の種々の図を提供する。スライドカバー70は、ハウジング10(上部ハウジング20及び底部ハウジング30)に沿って、スライドカバー70が入力要素50の少なくとも一部の上方を覆う第1の非動作位置と、入力要素50へのアクセスが可能である第2の動作位置との間で移動可能である。前記第2の動作位置は、
図1に例示されている。スライドカバー70は、スライドカバー70が前記第1の非動作位置にある(又は同位置に近接している)場合、入力要素50の入力面51の上方に伸び/入力面51を覆うための、スライドカバー70の遠位端に設けられている拡張部71を含み得る。
【0030】
スライドカバー70は、ハウジング10(上部ハウジング20及び底部ハウジング30)の側辺の周囲を包む、2つの下方に伸びるアーム72も含み得る。アーム72は、前記側辺の少なくとも一部及びハウジング10の底面の周囲に伸びて、ハウジング10/底部ハウジング30の底面33に設けられているリセス面35と係合し得る。アーム72は、リセス面35に沿って、第1位置と第2位置との間を移動し得る。リセス面35の端部は、スライドカバー70のためのストップとして機能し得る。
【0031】
スライドカバー70は、ハウジング10/上部ハウジング20に沿って、スライドカバー70の位置を固定するための係合機構を含み得る。例えば、
図11B及び11Eに例示されているように、スライドカバー70は、上部ハウジング20に設けられている対応する突起25を係合させるために、その底面74上にリセス73を含み得る。底面74は、円形のリセス73に近接して終了する、細長いチャネル75も含み得る。係合機構、リセス73、及び細長いチャネル75は、突起25に対応する任意の適切な形状/プロファイルを有し得る。リセス73及び細長いチャネル75は、円形、楕円形、正方形、長方形、又は任意の他の規則的若しくは不規則な形状を有し得る。スライドカバー70がハウジング10に沿って移動する際、上部ハウジング20に設けられている突起25は、スライドカバー70のチャネル75に沿って移動する。前記第1又は第2の位置に移動した後、対応するハウジング突起25は、スライドカバー70に設けられているリセス73と係合する。外科医は、手の力を使用して、前記係合機構(突起/リセス)を外し得る。
【0032】
スライドカバー70は、固定グリップに適応し、外科医によるスライドカバー70の移動を容易にするレバレッジ点を提供するグリップ面76を含み得る。
図11A、11C、11Dに例示されているように、グリップ面76は、スライドカバー70の上面77から伸びる起伏突起を含み得る。グリップ面76は、スライドカバー70の上面及び/又は側面77、78に表面機構/テクスチャも含み得る。
【0033】
上記で概説されているように、スライドカバー70は、ハウジング10(上部ハウジング20及び底部ハウジング30)に摺動可能に連結する。制御装置1に沿う一致したプロファイルを提供するために、スライドカバー70は、ハウジング10の幅及び高さに対応する幅及び高さを有し得る。
図1及び2に例示されているように、スライドカバー70は、上部ハウジング20のリセス面23内に受容され得る。これにより、前記幅及び高さは、ハウジング10の幅及び高さに対応する。スライドカバー70のグリップ面76は、ハウジング10の幅/高さを上回って伸びてもよいと考慮される。ただし、別の例(図示せず)では、スライドカバー70の前記グリップ面の高さ/幅は、ハウジング10の幅/高さ未満である。
【0034】
制御装置1の使用中に、制御装置1は、まず、外科用動力器具100のハンドピース110に連結し、同ハンドピース110に適切に配置される。外科医は、ハウジング10の底面33及びアーム32間の開口が、ハンドピース110と整列するように、制御装置1の向きを合わせ得る。ついで、制御装置1を、圧入又はスナップフィット接続により、ハンドピース110に連結させる。例えば、ハウジング10のアーム32は、曲がり/分離して、ハンドピース110の上方及び周囲を前進し得る。外科手術、患者の解剖学的構造、並びに外科医のグリップ位置及び可視性によっては、外科医は、動力器具100のハンドピース110に沿った、及び/又は、動力器具100のハンドピース110の周囲の種々の位置に、制御装置1を配置するのを望む場合がある。したがって、ハンドピース110に連結した後、制御装置1の位置は、外科医により思い通りに、ハンドピース110に沿って及び/又はハンドピース110の周囲で調節され得る。例えば、外科医は、制御装置1を、ハンドピース110に沿って前方又は後方に摺動させ得る。外科医は、制御装置1を、ハンドピース110周辺の周囲で回転させることもできる。
【0035】
必要に応じて、外科医は、ハウジング10とハンドピース110との間の機械的締結具/接続を係合することにより、制御装置1の位置を固定し得る。代替的に/さらに、外科医は、制御装置1及びハンドピース110を前記周辺の周囲で握ることにより、ハンドピース110に対する制御装置1の位置を固定し得る。ついで、外科医は、スライドカバー70を、入力要素50の入力面51が露出するように、動作位置に移動させ得る。スライドカバー70を移動させるために、外科医は、スライドカバー70と上部ハウジング20との間の係合機構間の係合を克服するのに十分な所望の移動方向に、グリップ面76に圧力を提供してもよい。一例では、側圧が、スライドカバー70の上面77から伸びている突起に加えられてもよい。別の例では、外科医は、スライドカバー70を、その側辺で握ってもよく、前記スライドカバーを引き/押して、入力要素50から離れるように後退させてもよい。
【0036】
取り付けた制御装置1に関して、ついで、外科医は、動力器具100を、医療行為を完了させるために、術部におけるその所望の位置に配置し得る。配置させた後、入力要素50は、外科医の指/親指により入力面51に加えられた圧力により
起動され得る。例示となる制御装置1において、入力要素50を下降させることにより、入力要素50内にオーバーモールドされているカーボンピル55に、制御ユニット60に設けられている対応するコンタクト63との電気的接続を完了させる。適切な電気的接続により、ついで、ユーザ入力情報が、動力器具100に伝送される。入力面51における圧力を変化させることにより、外科医は、動力器具100に提供されている入力情報を変化させることができる。例えば、入力面51に提供されている圧力を増大/低下させることにより、動力器具100の速度、トルク等における対応する向上/低下がもたらされ得る。医療行為が完了した後(又は前記動力器具の必要性が終了した後)、外科医は、動力器具100を術部から取り出し得る。動力器具100を取り出す前又は取り出した後、外科医は、スライドカバー70が入力面51の上方に配置されるように、スライドカバー70を再配置/閉じ得る。スライドカバー70を閉じることは、開けるのと同様(ただし反対の)方法で行われる。外科医は、スライドカバー70と上部ハウジング20との間の係合機構間の係合を克服するのに十分な所望の移動方向に、グリップ面76に圧力を提供し得る。十分に閉じた位置にした後、前記スライドカバーに設けられているリセス73は、ハウジング10に設けられている突起25と係合し得る。スライドカバー70を再配置し、突起25を係合させることにより、外科医は、動力器具100の偶発的な
起動を防止する。
【0037】
術部から取り出された外科用器具100に関して、ついで、外科医は、制御装置1をハンドピース110から安全に取り外し得る。機械的締結具が、ハンドピール110における位置に固定するのに使用されていた場合、前記機械的締結具を外さなければならない。ついで、外科医は、ハンドピース110から制御装置1を摺動させ/引き抜き得る。前記制御装置がハンドピース110から取り外された後、前記制御装置は、再利用、リサイクルのために滅菌され、及び/又は、処分され得る。制御装置1がハンドピース110から(外科手術の完了に基づいて又は外科手術中に)分離され得るため、制御装置1は、動力器具100から分離させて、容易に洗浄及び滅菌され得る。
【0038】
図12は、別の例示となる制御装置200を提供する。制御装置200は、
図1に示されている制御装置1に類似しており、同じ参照符号は、同じ構成要素を示すのに使用される。制御装置200と制御装置1との間の差異は、以下に説明されている。制御装置200は、入力情報を前記制御ユニットに提供するための摺動性マグネット250を含み得る。マグネット250がハウジング210に沿って移動する際に、前記制御ユニットに設けられているコンタクトが
起動される。例えば、マグネット250は、ハウジング210に沿ってオン/オフ位置間を移動することにより、オン/オフ指令を前記動力器具に提供する。
【0039】
図13は、別の例示となる制御装置300を提供する。制御装置300は、
図1に示されている制御装置1に類似しており、同じ参照符号は、同じ構成要素を示すのに使用される。制御装置300と制御装置1との間の差異は、以下に説明されている。制御装置300は、入力情報を前記制御ユニットに提供するための摺動性マグネット350も含み得る。マグネット350がハウジング310に沿って移動する際、前記制御ユニットのコンタクトが
起動される。制御装置300において、前記ハウジングに沿ったマグネット350の方向及び/又は位置は、前記制御ユニットに受信される入力情報を変化させるのに使用され得る。
【0040】
図14は、別の例示となる制御装置400を提供する。制御装置400は、
図1に示されている制御装置1に類似しており、同じ参照符号は、同じ構成要素を示すのに使用される。制御装置400と制御装置1との間の差異は、以下に説明されている。制御装置400は、ポップル/スナップドーム型入力要素450を含み得る。入力要素450の入力面において提供された圧力により、入力要素450と前記制御ユニットのコンタクトとの間における電気的接続が完了する。前記入力面における圧力を取り除くことにより、前記電気的接続が解消される。ポップル/スナップドーム型入力要素450が下降/開放されるように移動する際、対応するオン/オフ指令が、前記動力器具に送信される。別の例では、制御装置400は、力覚センサ入力要素450を含む。入力要素450に加えられた力/圧力を変化させること自体は、動力器具動作における変化に対応する。例えば、圧力/力を増大させると、前記動力器具の速度、トルク等が向上する。制御装置400は、交換可能及び/又は繰返し充電可能な電池480も含み得る。電池480には、制御装置400の近位端に設けられている開口を介してアクセスし得る。
【0041】
図15は、別の例示となる制御装置500を提供する。制御装置500は、
図1に示されている制御装置1に類似しており、同じ参照符号は、同じ構成要素を示すのに使用される。制御装置500と制御装置1との間の差異は、以下に説明されている。制御装置500は、容量式タッチセンサ入力要素550を含み得る。容量式入力要素550は、種々の入力情報を前記動力器具に提供可能な複数の入力面を含み得る。例えば、前記種々の入力面はそれぞれ、速度、トルク、イルミネーション、洗浄、又は、前記動力器具により完了される任意の他の機能に関する別々の指令を提供し得る。
【0042】
前述の説明及び図面は、本発明の好ましい実施形態を表すが、添付の特許請求の範囲において定義されるように、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、様々な追加、修正、組み合わせ及び/又は置き換えを行うことができることが理解されよう。特に、本発明が、他の特定の形態、構造、配設、比率で、また他の要素、材料、及び構成要素を用いて、その趣旨又は本質的な特性から逸脱することなく具現化され得ることが、当業者には明らかとなるであろう。当業者は、本発明が、本発明の原理から逸脱することなく、特定の環境及び動作要件に特に適合される、本発明の実践において使用される、構造、配置、比率、材料、及び構成要素の多くの修正を伴って、並びに別の方法で、使用され得ることを認識するであろう。加えて、本明細書において記述されている形体を単独で、又は他の形体と組み合わせて使用することもできる。したがって、ここに開示した実施形態は、いかなる点においても例示的なものであり、限定的なものではないと解釈されるべきであり、本発明の範囲は、添付の「特許請求の範囲」によって示され、上記の説明に限定されるものではない。
【0043】
当業者は、広い発明概念から逸脱することなく前述の実施形態に変更を行うことができることを理解されたい。したがって、本発明は、開示された特定の実施形態に制限されず、以下の特許請求の範囲によって定義されるような本発明の趣旨及び範囲内の修正をも包含することを意図するものと理解される。
【0044】
〔実施の態様〕
(1) 外科用動力器具用の制御装置であって、
外科用動力器具に連結するようにサイズ決めされ、かつ構成されているハウジングと、
ユーザ入力を受信するために前記ハウジングに設けられている入力面と、
前記入力面において受信したユーザ入力情報を外科用動力器具に送信するための、前記ハウジング内の制御ユニットとを備える、装置。
(2) さらに、
底部ハウジングに連結している上部ハウジングを含み、
前記底部ハウジングが、外科用動力器具に連結するようにサイズ決めされ、かつ構成されている、実施態様1記載の装置。
(3) 前記上部ハウジングが、前記底部ハウジングと一体的に形成されている、実施態様2記載の装置。
(4) さらに、前記ハウジングから伸びているアームを備え、前記アームが、動力器具の外側周囲の少なくとも一部と係合するようにサイズ決めされ、かつ構成されており、前記アームが、前記ハウジングから、前記ハウジングの底面から離れる方向に伸びており、動力器具の外側周囲に対応する形状を有する内側面を含む、実施態様1記載の装置。
(5) 前記アームが、前記制御装置を動力器具のハンドピースに連結させるようにサイズ決めされ、かつ構成されている、実施態様4記載の装置。
【0045】
(6) 前記アームが、スナップフィット、圧入、機械的締結具、溶接、及び接着剤の内の少なくとも1つにより、前記ハウジングを動力器具に連結させる、実施態様4記載の装置。
(7) 前記入力面が、前記ハウジングの上面における開口を介してアクセス可能であり、入力面が、少なくとも部分的に、前記ハウジングの前記開口内に伸びている、実施態様1記載の装置。
(8) 前記入力面が、圧力応答材料から構成されており、
前記ユーザ入力情報が、前記入力面における前記ユーザ入力の圧力に応じて変化する、実施態様1記載の装置。
(9) 前記入力面が、前記ハウジングと一体的に形成されている、実施態様1記載の装置。
(10) 前記入力面は、前記入力面におけるユーザ入力が前記制御ユニットを
起動するように、前記制御ユニットに近接して位置している、実施態様1記載の装置。
【0046】
(11) 前記制御ユニットが、PCB、電池、及び、電子的なユーザ入力情報を外科用動力器具に送信するための無線通信ユニットを含む、実施態様1記載の装置。
(12) 前記ユーザ入力情報が、前記入力面における前記ユーザ入力の位置及び方向の内の少なくとも一方に応じて変化する、実施態様1記載の装置。
(13) 前記制御ユニットが、外科用動力器具からの動作情報を受信する、実施態様1記載の装置。
(14) さらに、カバーを備え、前記カバーは、前記カバーが前記入力面の少なくとも一部の上方である第1位置と前記入力面から離れる第2位置との間を移動可能なように、前記ハウジングに摺動可能に連結され、前記カバーが、前記ハウジングに摺動可能に係合する下方に伸びるアームを含む、実施態様1記載の装置。
(15) 外科用器具及び制御装置であって、
外科用動力器具と、
前記外科用動力器具に連結している制御装置であって、前記制御装置が、
前記制御装置を前記動力器具に連結させるためのアームを含むハウジングであって、前記アームが前記ハウジングから伸び、前記動力器具のハンドピースの外側周囲の少なくとも一部と係合する、ハウジング、
ユーザ入力を受信するために前記制御装置の上面に位置している圧力応答タッチパッド、
前記動力器具の速度を指示するために、前記タッチパッドにおいて受信したユーザ入力情報を、前記動力器具に送信するための制御ユニットを含む、制御装置とを備え、
前記制御ユニットが、前記外科用動力器具の前記ハンドピースに沿って移動可能である、外科用器具及び制御装置。
【0047】
(16) 前記制御ユニットが、PCB、電池、及び、ユーザ入力情報を前記動力器具に送信するための無線通信ユニットを含み、
前記ユーザ入力情報が、前記動力器具の制御ユニットにより受信され、前記動力器具の速度が、前記タッチパッドにおいて受信した前記ユーザ入力の圧力に応じて変化する、実施態様15記載の外科用器具及び制御装置。
(17) 外科用動力器具に移動可能及び着脱可能に連結する制御装置を使用して、前記外科用動力器具を制御する方法であって、
制御装置を外科用動力器具のハンドピースに連結させることと、
前記制御装置を所望の位置に移動させることと、
前記制御装置に設けられている入力面においてユーザ入力を提供することにより、前記動力器具を
起動することと、
前記ユーザ入力に応じて、前記制御装置から前記動力器具に動作シグナルを送信することと、
前記動作シグナルに従って前記動力器具を動作させることとを含む、方法。
(18) 前記制御装置を前記外科用動力器具に連結させることが、
前記制御装置の底面から伸びているアーム間に設けられている開口が、前記ハンドピースの上方に位置するように、前記動力器具の上方に前記制御装置を整列させることと、
前記アームが前記ハンドピース上に前記制御装置を前進させるように拡張するよう、前記制御装置を前記ハンドピース上に押し付けることであって、前記アームが前記ハンドピースの上方及び周囲を前進する、こととを含む、実施態様17記載の方法。
(19) 前記制御装置を所望の位置に移動させることが、前記制御装置を前記ハンドピースに沿って摺動させること、及び、前記制御装置を前記ハンドピースの周囲で回転させることの内の少なくとも一方を含む、実施態様17記載の方法。
(20) さらに、
前記入力面において提供されている前記ユーザ入力を変化させることと、
前記変化させたユーザ入力に応じて、変化させた動作シグナルを、前記制御装置から前記動力器具に送信することと、
前記変化させた動作シグナルに従って前記動力器具を動作させることとを含み、
ユーザ入力及び変化させたユーザ入力を提供することが、前記制御装置に設けられている入力面において圧力を加えることを含む、実施態様17記載の方法。