特許第6873659号(P6873659)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873659
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】会員決済システムおよび会員決済方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/14 20120101AFI20210510BHJP
【FI】
   G06Q20/14
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-220702(P2016-220702)
(22)【出願日】2016年11月11日
(65)【公開番号】特開2018-77769(P2018-77769A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2018年9月12日
【審判番号】不服2020-7314(P2020-7314/J1)
【審判請求日】2020年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】500374434
【氏名又は名称】ビリングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芳賀 正彦
【合議体】
【審判長】 高瀬 勤
【審判官】 岡 裕之
【審判官】 中野 浩昌
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−197720(JP,A)
【文献】 特開2005−250625(JP,A)
【文献】 特開2010−287226(JP,A)
【文献】 特開2012−63970(JP,A)
【文献】 特開2006−260222(JP,A)
【文献】 特開2002−259900(JP,A)
【文献】 特開2002−245390(JP,A)
【文献】 堀米 明、ビジネス・プロセス・アウトソーシングに関するビジネスモデルについての一考察、電子情報通信学会技術研究報告、Vol.105、No.422、pp.29−34
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員決済システムであって、
データベースと、
請求者デバイスから会員簿生成情報および会員簿生成指示を受信することに応じて、会員簿を生成して前記データベースに格納する会員簿生成手段と、
会員デバイスから会員登録の承諾を受信することに応じて、前記データベースに格納された前記会員簿に関連付けて会員情報を登録する会員登録手段であって、前記会員デバイスはスマートフォンであり、前記会員登録の承諾および前記会員情報は、前記会員デバイスがアクセスした会員登録画面において入力が要求される、会員登録手段と、
前記請求者デバイスから請求情報および請求指示を受信するたびに、前記データベースに格納された請求明細/支払履歴に前記請求情報を登録し、前記会員デバイスに前記請求情報を通知する請求情報登録・通知手段であって、前記通知は、前記会員デバイスにインストールされたアプリを呼び出すリンクを含む、請求情報登録・通知手段と、
前記リンクによって呼び出された前記会員デバイスにインストールされた前記アプリから支払指示を受信することに応じて、決済機関システムに決済依頼を送信する決済依頼手段と、
前記決済機関システムから決済完了通知を受信することに応じて、前記請求明細/支払履歴を更新する請求情報更新手段と、
前記会員デバイスおよび前記請求者デバイスに支払完了を通知する完了通知手段と
を備えることを特徴とする会員決済システム。
【請求項2】
前記請求情報は、都度変動する費用を含む後払い型の費用に関する請求である、請求項1に記載の会員決済システム。
【請求項3】
会員決済システムにおいて実施される会員決済方法であって、
請求者デバイスから会員簿生成情報および会員簿生成指示を受信することに応じて、会員簿を生成してデータベースに格納する会員簿生成ステップと、
会員デバイスから会員登録の承諾を受信することに応じて、前記データベースに格納された前記会員簿に関連付けて会員情報を登録する会員登録ステップであって、前記会員デバイスはスマートフォンであり、前記会員登録の承諾および前記会員情報は、前記会員デバイスがアクセスした会員登録画面において入力が要求される、会員登録ステップと、
前記請求者デバイスから請求情報および請求指示を受信するたびに、前記データベースに格納された請求明細/支払履歴に前記請求情報を登録し、前記会員デバイスに前記請求情報を通知する請求情報登録・通知ステップであって、前記通知は、前記会員デバイスにインストールされたアプリを呼び出すリンクを含む、請求情報登録・通知ステップと、
前記リンクによって呼び出された前記会員デバイスにインストールされた前記アプリから支払指示を受信することに応じて、決済機関システムに決済依頼を送信する決済依頼ステップと、
前記決済機関システムから決済完了通知を受信することに応じて、前記請求明細/支払履歴を更新する請求情報更新ステップと、
前記会員デバイスおよび前記請求者デバイスに支払完了を通知する完了通知ステップと
を備えることを特徴とする会員決済方法。
【請求項4】
前記請求情報は、都度変動する費用を含む後払い型の費用に関する請求である、請求項に記載の会員決済方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会員決済システムおよび会員決済方法に関し、より詳細には、スマートフォン、PC等を用いた簡便な会員決済システムおよび会員決済方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な組織・団体等において、定期または不定期の会費・費用等(以下、費用等という)の徴収が必要とされる場合、現金や口座自動引落し(以下、口座振替という)等が利用されている。例えば、学校の給食費を現金で集めることや、公益団体の寄付金を口座振替で集めること等が挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、費用等の徴収を現金で行う場合、現金の手渡し、保管、および集金額・有高に関する集計の手間や、不正・盗難等に関するリスク等が発生する。
【0004】
一方、費用等の徴収を口座振替で行う場合、一般に引落し日が月一回等に固定されていることによる処理の硬直性・不便さがある。また、費用等を徴収する会員の口座が残高不足等によって引落しができない場合、督促の手間がかかる。さらに、銀行に対する口座振替依頼書提出の必要性等が発生する。よって、口座振替は一定の規模を有し、会員が安定的かつ長期にわたって所属するような組織でなければ利用できないという難点を有する。
【0005】
上記より、特に小規模な組織・団体等において、費用等の徴収に関する適切な手段が存在しないという問題点を有する。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、スマートフォン、PC等を用いた簡便な会員決済システムおよび会員決済方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の会員決済システムは、データベースと、請求者デバイスから会員簿生成情報および会員簿生成指示を受信することに応じて、会員簿を生成してデータベースに格納する会員簿生成手段と、会員デバイスから会員登録の承諾を受信することに応じて、データベースに格納された会員簿に関連付けて会員情報を登録する会員登録手段と、請求者デバイスから請求情報および請求指示を受信することに応じて、データベースに格納された請求明細/支払履歴に請求情報を登録し、会員デバイスに請求情報を通知する請求情報登録・通知手段と、会員デバイスから支払指示を受信することに応じて、決済機関システムに決済依頼を送信する決済依頼手段と、決済機関システムから決済完了通知を受信することに応じて、請求明細/支払履歴を更新する請求情報更新手段と、会員デバイスおよび請求者デバイスに支払完了を通知する完了通知手段を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、特に小規模な組織・団体等において、費用等の徴収に関する適切な手段として活用できる。より詳細には、費用等の徴収を現金で行う場合の現金の手渡し、保管、および集金額・有高に関する集計の手間や、不正・盗難に関するリスク等が解消される。一方、費用等の徴収を口座振替で行う場合の引落とし処理の硬直性・不便さが解消される。また、費用等を徴収する会員の口座が残高不足等によって引落しができない場合の確認が容易になり、督促の手間が軽減される。さらに、銀行に対する口座振替依頼書の提出に関わる手続きを簡便化することができる。そして、少人数の会員や、一回限りの請求にも適用可能であることから、小規模な組織・団体等が費用等の徴収に関して口座振替等を利用できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態にかかる会員決済システムの全体構成を例示する概略図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる会員決済システムの処理の流れを例示するシーケンス図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる会員登録依頼の電子メールを例示する図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる会員登録画面を例示する図である。
図5】本発明の一実施形態にかかる請求額入力・請求指示画面を例示する図である。
図6】本発明の一実施形態にかかる請求通知の電子メールを例示する図である。
図7】本発明の一実施形態にかかる請求明細照会・支払画面を例示する図である。
図8】本発明の一実施形態にかかる取引一覧画面を例示する図である。
図9】本発明の一実施形態にかかる取引明細画面を例示する図である。
図10】本発明の一実施形態にかかるテーブル項目を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、複数の図面において同一の符号は同一の要素を表し、重複した説明は省略する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にかかる会員決済システムの全体構成を例示する概略図である。会員決済システム100は、概略的に、データベース101、会員簿生成手段102、会員登録手段103、請求情報登録・通知手段104、決済依頼手段105、請求情報更新手段106および完了通知手段107を備える。各手段の詳細は後述する。
【0012】
請求者デバイス110は、費用等の請求者である組織・団体事務局等(以下、組織等という)が利用するコンピュータデバイスであり、インターネット等のネットワーク140を介して会員決済システム100と接続される。請求者デバイス110は、会員決済システム100に対して組織等の請求者情報を含む会員簿生成情報および会員簿生成指示を送信する等の処理を実行する。請求者デバイス110は、PC等の任意のデバイスとすることができる。
【0013】
会員デバイス120は、費用等の被請求者である会員が利用するコンピュータデバイスであり、インターネット等のネットワーク141を介して会員決済システム100と接続される。会員デバイス120は、会員決済システム100に対して会員登録の承諾を送信する等の処理を実行する。会員デバイス120は、PC等の任意のデバイスとすることができる。例えば、会員デバイス120はスマートフォンとすることができ、スマートフォン用のアプリを使用して会員決済システム100と通信することができる。
【0014】
決済機関システム130は、銀行・クレジットカード会社等の決済機関によって決済処理を行うことができるシステムであり、インターネット等のネットワーク142を介して会員決済システム100と接続される。決済機関システム130は、決済機関が従来から備えるシステムとすることができ、実装形式は問わない。
【0015】
データベース101は、会員簿、会員情報や請求明細/支払履歴等を格納・保持する。データベース101は、一つまたは複数の記憶部で実装され得る。
【0016】
会員簿生成手段102は、組織等の請求者デバイス110から会員簿生成情報および会員簿生成指示を受信することに応じて会員簿を生成して、データベース101に格納する手段である。
【0017】
会員登録手段103は、会員の会員デバイス120から会員登録の承諾を受信することに応じて、データベース101に格納された会員簿に関連付けて会員情報を登録する手段である。
【0018】
請求情報登録・通知手段104は、組織等の請求者デバイス110から請求額を含む請求情報および請求指示を受信することに応じて、データベース101に格納された請求明細/支払履歴に請求情報を登録する。そして、会員の会員デバイス120に請求情報を通知する手段である。
【0019】
決済依頼手段105は、会員の会員デバイス120から支払指示を受信することに応じて、銀行・クレジットカード会社等の決済機関の決済機関システム130に決済依頼を送信する手段である。
【0020】
請求情報更新手段106は、決済機関の決済機関システム130から決済完了が通知されることに応じて、請求明細/支払履歴の請求情報を更新する手段である。
【0021】
完了通知手段107は、必要に応じ、会員の会員デバイス120および組織等の請求者デバイス110に支払完了を通知する手段である。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態にかかる会員決済システムの処理の流れを例示するシーケンス図である。以下、処理を事前登録手続き、請求・支払手続き、および事後精算手続きに分類して説明する。
【0023】
(事前登録手続き)
ステップS201において、組織等は請求者デバイス110を使用して、自身に関する請求者情報を含む会員簿生成情報を入力する。入力された会員簿生成情報は、会員簿生成指示と共に会員決済システム100に送信される。ここで、会員簿生成指示を行う組織等は、組織等を特定する前提として、予め会員決済システム100にユーザ登録し(例えば、図10(a)参照)、ログインする必要がある。
【0024】
ステップS202において、会員決済システム100は、請求者デバイス110から会員簿生成情報および会員簿生成指示を受信することに応じて、会員簿を生成する。生成された会員簿は、データベース101に格納される。会員簿は、例えば会員簿を一意に識別する会員簿番号や、会員簿名称等を含むことができる(例えば、図10(b)参照)。
【0025】
ステップS203において、組織等は会員に対して会員登録を依頼する。会員登録依頼および依頼内容は、会員に対する通知が可能であれば形式を問わず、例えば、会員登録画面にアクセス可能なURLやQRコード(登録商標)を含む電子メールの送信等によって行うことができる(例えば、図3参照)。会員登録依頼は、会員毎に個別に依頼する方式や、複数の会員に一斉に依頼する方式とすることができる。
【0026】
ステップS204において、会員は会員デバイス120を使用して、受信した電子メールのURL、QRコード等から会員登録画面(例えば、図4参照)にアクセスし、会員登録を承諾する。会員登録を承諾すると、会員決済システム100に会員登録の承諾が送信される。ここで、会員登録の承諾は、会員を特定するための前提として、会員の氏名・名称や支払方法等を含む会員情報を会員決済システム100に登録することが必要となる(例えば、図10(c)参照)。そのため、会員登録画面は、アクセスされたときに会員情報の入力を要求するように実装され得る。また、会員登録画面は、会員情報が会員決済システム100に予め登録されている場合、会員情報の入力を省略するように実装され得る。
【0027】
ステップS205において、会員決済システム100は会員デバイス120から会員登録の承諾を受信することに応じて、データベース101に格納された会員簿に関連付けて会員情報を登録する。会員簿と会員情報は、例えば会員簿番号や会員番号により関連付けることができる(例えば、図10(d)参照)。登録された会員情報は、会員または組織等の請求者による削除要求処理が無い限り保持するように実装され得る。
【0028】
(請求・支払手続き)
ステップS211において、組織等は請求者デバイス110を使用して、組織等が生成指示を行った会員簿に関連付けて登録された所与の会員に対し、請求額入力・請求指示画面(例えば、図5参照)から請求額を含む請求情報を入力する。請求額は、例えば町内会における月会費や、組織等が会員に対して行ったサービスの費用等とすることができる。入力された請求情報は請求指示と共に会員決済システム100に送信される。請求額の入力および請求指示は、都度会員ごと、またはバッチ処理で一括処理を行うことができる。
【0029】
ステップS212において、会員決済システム100は請求者デバイス110から請求情報および請求指示を受信することに応じて、データベース101に格納された請求明細/支払履歴に請求情報を登録する。請求明細/支払履歴は、例えば金額、支払ステータス等を含むことができる(例えば、図10(e)参照)。
【0030】
ステップS213において、会員決済システム100は、請求者デバイス110から受信した請求情報に基づいて、請求する会員を特定して、必要な通知を作成してから所与の会員の会員デバイス120に対して請求情報を通知する。請求情報の通知は、例えば電子メール、ショートメール、スマートフォン用のアプリのプッシュ通知等とすることができ、URL、QRコード等を含むことができる(例えば、図6参照)。
【0031】
ステップS214において、会員は会員デバイス120を使用して、受信した電子メールのURL、QRコード等から請求明細照会・支払画面(例えば、図7参照)にアクセスして請求明細を照会し、支払指示を行う。
【0032】
ステップS215において、会員決済システム100は会員デバイス120から支払指示を受信することに応じて、銀行・クレジットカード会社等の決済機関の決済機関システム130に決済依頼を送信する。決済依頼は、会員決済システム100と決済機関システム130との間の任意の電文であり、会員の支払指示毎に送信することができる。また、銀行口座からの口座振替で支払う場合は、所定の口座振替依頼書用紙に記入して提出する以外に、これを銀行等が提供するインターネットバンキングシステムを用いて届出を行う方法がある。また、「会員決済システム」を運営するもの、またはその委託会社等が一括で収納代行を行う場合は、個別の組織等ごとにこれらの手続きをすることなく、一度の手続きで各組織の口座振替依頼の手続きを完了することができる。さらに、決済依頼は他の銀行等への振込依頼とすることもできる。
【0033】
ステップS216において、決済機関の決済機関システム130は、会員決済システム100から決済依頼を受信することに応じて決済を行い、決済完了通知を会員決済システム100に送信する。ステップS215〜S216は、決済機関とリアルタイム、または任意のタイミングで連動することができる。
【0034】
ステップS217において、会員決済システム100は、決済機関システム130から決済完了通知を受信することに応じて、請求明細/支払履歴を更新する。例えば、請求明細/支払履歴の支払ステータスを「支払済」に更新する等により、決済の完了を表すことができる。
【0035】
ステップS218において、会員決済システム100は、必要に応じ、会員の会員デバイス120および組織等の請求者デバイス110に支払完了を通知する。支払完了通知は、例えば、本会員決済システムの画面上の表示、電子メール等で行うことができる。また、例えばステップS216において、会員のクレジットカードの限度額超過や口座の残高不足等によって決済等ができない場合、警告を通知するように実装され得る。
【0036】
(事後精算手続き)
ステップS221において、組織等は、会員からの支払に関する資金を決済機関等から受け取る。
【0037】
上記処理の流れの任意のタイミングにおいて、会員決済システム100は、取引一覧画面(例えば、図8参照)、または取引明細画面(例えば、図9参照)等により、組織等が取引の状況等を確認できるように実装することができる。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態にかかる会員登録依頼の電子メールを例示する図である。会員登録依頼の電子メールは、図2のステップS203で会員に送信される。会員は、会員デバイス120を使用して、会員登録依頼の電子メールに含まれるURL等から会員登録画面にアクセスすることができる。図3で例示されるように、会員登録依頼の電子メールは、会員デバイス120にスマートフォン用のアプリをインストールする要求や、アプリを呼び出すリンクを含む等、スマートフォンでの利用に適した内容とすることができる。
【0039】
図4は、本発明の一実施形態にかかる会員登録画面を例示する図である。会員登録画面は、図2のステップS204で会員デバイス120に表示され、会員登録の承諾を行うことができる。会員は、例えば、会員登録の依頼者である組織等の名称を確認し、「承諾する」ボタンを押下することにより、会員登録の承諾を行うことができる。また、例えば組織等の名称が複数ある場合、会員は会員登録を所望する1つまたは複数の組織等を選択して承諾することができる。承諾すると、会員デバイス120は、会員決済システム100に会員登録の承諾を送信することができる。
【0040】
図5は、本発明の一実施形態にかかる請求額入力・請求指示画面を例示する図である。請求額入力・請求指示画面は、図2のステップS211で請求者デバイス110に表示され、請求額入力および請求指示を行うことができる。
【0041】
図6は、本発明の一実施形態にかかる請求通知の電子メールを例示する図である。請求通知の電子メールは、図2のステップS213で会員デバイス120に送信される。図6で例示されるように、請求通知の電子メールは、スマートフォン用のアプリを呼び出すリンクを含む等、スマートフォンでの利用に適した内容とすることができる。
【0042】
図7は、本発明の一実施形態にかかる請求明細照会・支払画面を例示する図である。請求明細照会・支払画面は、図2のステップS214で会員デバイス120に表示される。例えば、図7(a)で請求者および金額等の請求明細を照会し、図7(a)上の「お支払へ」ボタンを押下することにより図7(b)の画面を表示し、支払処理を行うように実装され得る。また、図7(b)の支払方法はクレジットカードによる決済が例示されているが、支払方法は会員情報に従って、例えば銀行の口座振替等とすることができる。
【0043】
図8は、本発明の一実施形態にかかる取引一覧画面を例示する図である。取引一覧画面は、請求者デバイス110に表示され、任意のタイミングで取引の金額や処理状況等の一覧を確認することができる。また、取引一覧画面は、例えば支払が一定期間なされない取引をハイライトや文字色変更等により強調するように実装され得る。
【0044】
図9は、本発明の一実施形態にかかる取引明細画面を例示する図である。取引明細画面は、請求者デバイス110に表示され、任意のタイミングで取引の詳細を確認することができる。また、取引明細画面は、例えば図9上の「請求」ボタンが押下されると、図5の請求額入力・請求指示画面を表示するように実装され得る。
【0045】
図10は、本発明の一実施形態にかかるテーブル項目を例示する図である。図10(a)は、請求者である組織等を表すテーブル項目を例示する。図10(b)は、ステップS201で生成される会員簿を表すテーブル項目を例示する。図10(c)は、会員情報を表すテーブル項目を例示する。図10(d)は、会員簿と会員情報を関連付けるテーブル項目を例示する。図10(e)は、請求明細/支払履歴を表すテーブル項目を例示する。
【0046】
上記処理の流れにより、請求者と被請求者との間で現金のやり取りを行わないため、現金での費用等徴収にかかる問題が解消される。費用等の決済は、決済機関とのリアルタイム、または任意のタイミングで連動することにより、口座振替での費用等徴収にかかる処理の硬直性・不便さが解消される。また、残高不足等によって引き落としができない場合、取引一覧画面に表示される取引をハイライト等で強調するように実装する等で確認が容易になり、督促の手間が軽減される。さらに、「会員決済システム」を運営するもの、またはその委託会社等が一括で収納代行を行うことで、口座振替依頼書の提出に関わる手続きを簡便化することができる。
【0047】
別の実施形態において、本会員決済システムおよび方法は後払い型で変動する費用等の請求全般に適用することができる。例えば、入院関係経費として長期入院者の嗜好品等諸経費や、介護施設関係経費として長期入所者の嗜好品等諸経費等、診療費として在宅診療(遠隔治療等)の費用等の請求に適用することができる。
【0048】
また、別の実施形態において、会員登録は、例えば学校・在学生経費における教材費等のように必要に応じて登録する方式とすることができる。さらに、別の実施形態において、請求は、例えばサークル組織のような少人数の会員の月会費等の徴収や、講習における講習参加費等のように一回限りの請求とすることができる。なお、請求処理において会員の事前承諾は必須ではないが、請求処理の不正利用防止等の観点から事前承諾および会員登録を行うことが望ましい。
【0049】
本明細書および図面において開示される実施形態は一例にすぎず、本発明の技術的範囲を定める際に、本開示の内容に限定して解釈されるべきではない。説明のため各処理を分けて記載したが、各処理を統合、連携させ、それぞれが有する処理の一部または全部を他方が行うように実装され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10