特許第6873739号(P6873739)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6873739X線コンピュータ断層撮影装置およびX線検出器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873739
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】X線コンピュータ断層撮影装置およびX線検出器
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20210510BHJP
   G01T 1/20 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   A61B6/03 320S
   A61B6/03 320M
   A61B6/03 371
   G01T1/20 B
   G01T1/20 E
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-33755(P2017-33755)
(22)【出願日】2017年2月24日
(65)【公開番号】特開2018-138126(P2018-138126A)
(43)【公開日】2018年9月6日
【審査請求日】2019年12月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】中井 宏章
(72)【発明者】
【氏名】田村 恵美
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 博明
(72)【発明者】
【氏名】林 幹人
(72)【発明者】
【氏名】加藤 徹
(72)【発明者】
【氏名】杉原 直樹
【審査官】 松岡 智也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−161456(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2010−0070605(KR,A)
【文献】 特開2009−264985(JP,A)
【文献】 特開2013−039363(JP,A)
【文献】 特開2009−261456(JP,A)
【文献】 特開2012−127952(JP,A)
【文献】 特開2006−329784(JP,A)
【文献】 特開2009−281816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00−6/14
G01T 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を発生するX線管と、
第1の蛍光減衰時間を有する第1のシンチレータから構成され、前記X線を検出する第1の検出部と、前記第1の蛍光減衰時間よりも短い蛍光減衰時間を有する第2のシンチレータから構成され、前記X線を検出する第2の検出部とを有し、チャンネル方向において前記第1の検出部の両端に前記第2の検出部が配置されるX線検出器と、を具備し、
前記X線検出器は、前記第1の検出部と前記第2の検出部との間に、前記第1のシンチレータ及び前記第2のシンチレータとは異なる蛍光減衰時間を有する第3のシンチレータから構成される第3の検出部をさらに有するX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項2】
前記X線検出器は、前記チャンネル方向において前記第2の検出部の外側に、前記第1の検出部をさらに有する請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項3】
X線を発生するX線管と、
第1の蛍光減衰時間を有する第1のシンチレータから構成され、前記X線を検出する第1の検出部と、前記第1の蛍光減衰時間よりも短い蛍光減衰時間を有する第2のシンチレータから構成され、前記X線を検出する第2の検出部とを有し、チャンネル方向において前記第1の検出部の両端に前記第2の検出部が配置されるX線検出器と、を具備し、
前記X線検出器は、前記第2の検出部の両側に、前記第1のシンチレータ及び前記第2のシンチレータとは異なる蛍光減衰時間を有する第3のシンチレータから構成される第3の検出部をさらに有するX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項4】
前記第3のシンチレータの蛍光減衰時間は、前記第1のシンチレータの蛍光減衰時間よりも短くかつ前記第2のシンチレータの蛍光減衰時間よりも長い請求項1から請求項のいずれか1項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項5】
前記第1の検出部は、被検体を通過したX線を検出する領域を含み、
前記第2の検出部は、前記被検体を通過しないX線を検出する領域を含む請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項6】
被検体の外形情報を取得する取得部と、
前記外形情報に基づいて使用すべきフィルタを決定する決定部と、
をさらに具備する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
【請求項7】
第1の蛍光減衰時間を有する第1のシンチレータから構成される第1の検出部と、
チャンネル方向において前記第1の検出部の両端に配置される、前記第1の蛍光減衰時間よりも短い蛍光減衰時間を有する第2のシンチレータから構成される第2の検出部と、
前記第1の検出部と前記第2の検出部との間に配置される、前記第1のシンチレータ及び前記第2のシンチレータとは異なる蛍光減衰時間を有する第3のシンチレータから構成される第3の検出部と、
を具備するX線検出器。
【請求項8】
第1の蛍光減衰時間を有する第1のシンチレータから構成される第1の検出部と、 チャンネル方向において前記第1の検出部の両端に配置される、前記第1の蛍光減衰時間よりも短い蛍光減衰時間を有する第2のシンチレータから構成される第2の検出部と、
前記第2の検出部の両側に配置される、前記第1のシンチレータ及び前記第2のシンチレータとは異なる蛍光減衰時間を有する第3のシンチレータから構成される第3の検出部と、
を具備するX線検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置およびX線検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
X線CT(Computed Tomography)装置において、X線光子の数をカウントすることにより画像化を行うフォトンカウンティング(Photon Counting)CTと呼ばれる技術が知られている。フォトンカウンティングCTでは、フォトンカウンティング型(光子計数型)のX線検出器が用いられる。フォトンカウンティング型のX線検出器は、入射するX線光子数を計数することにより、X線の強度を計測する。また、フォトンカウンティング型のX線検出器は、X線光子を電荷に変換する際に、X線光子がもつエネルギーに応じた電荷量が発生することを利用して、X線光子1つ1つのエネルギーを測定する。
【0003】
フォトンカウンティング型のX線検出器の各検出素子へのX線光子の入射頻度(カウントレート)は、被検体におけるX線透過距離によって変わる。すなわち、フォトンカウンティングCTにおいて、適正な画質の画像を得るためには、被検体の体幹部のようなX線透過距離の長い経路のX線を検出する検出素子において、十分な光子数が要求される。
【0004】
この場合、被検体を透過しない経路のX線を検出する検出素子では、X線が被検体で減衰しないため、X線光子のカウントレートが高くなる。カウントレートが高くなるとパイルアップが発生する。パイルアップとは、単位時間当たりに入射するX線光子の数が増加した場合に、X線光子により生じる波形が重なり合い、X線光子の数え落としが生じる現象である。
【0005】
パイルアップが発生すると、個々のX線光子を切り分けて、X線光子の計数やエネルギー測定ができなくなり、計数結果が不正となる。
【0006】
このようなパイルアップを低減するために、X線検出器の単位面積あたりの素子数を増やす手法や、単位面積あたりの入射光子数を減らす手法がある。
【0007】
しかし、単位面積あたりの素子数を増やした場合、画素数の増加により検出素子の構造が複雑になりかつコストが増加する。また、単位面積あたりの入射光子数を減らした場合も、入射光子数を減らすためにはX線フィルタの開口を小さくしたり、ストッピングパワーを小さくしたりする必要があるので、被検体を透過したX線光子がカウントされずに不要被曝や再構成画像のSN劣化またはアーティファクトが発生する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−078143号公報
【特許文献2】特開2013−130011号公報
【特許文献3】特開2014−069039号公報
【特許文献4】米国特許出願公開番号2003/0193029号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Loignon-Houle, F. et al., “Scintillation characteristics of 90%Lu LGSO with different decay times”, IEEE NSS/MIC, 2014.
【非特許文献2】Shimizu, S. et al, Scintillation Properties of Lu0.4Gd1.6SiO5:Ce (LGSO) Crystal, IEEE Trans. Nucl. Sci., 2006.
【非特許文献3】Shimizu, S. et al, Characteristics of LU1.8Gd0.2SiO5:Ce (LGSO) for APD-based PET Detector, IEEE NSS/MIC 2008.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、ダイナミックレンジの広い検出器を用いて、高画質な再構成画像を得ることができるX線コンピュータ断層撮影装置およびX線検出器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線管と、X線検出器とを含む。X線管は、X線を発生する。X線検出器は、第1の蛍光減衰時間を有する第1のシンチレータから構成され、前記X線を検出する第1の検出部と、前記第1の蛍光減衰時間よりも短い蛍光減衰時間を有する第2のシンチレータから構成され、前記X線を検出する第2の検出部とを有し、チャンネル方向において前記第1の検出部の両端に前記第2の検出部が配置される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示すブロック図。
図2】実施形態に係るX線透過経路の一例を示す図。
図3】実施形態に係るX線検出器の一例を示す概略図。
図4】実施形態に係る組成の割合が異なる3つのシンチレータごとの蛍光減衰時間の一例を示す図。
図5】実施形態に係るX線検出器の第1の検出素子で検出されるX線光子のパルス波形の一例を示す図。
図6】実施形態に係るX線検出器の第2の検出素子で検出されるX線光子のパルス波形の一例を示す図。
図7】実施形態に係るX線検出器の検出素子の配置の第1の変形例を示す図。
図8】実施形態に係るX線検出器の検出素子の配置の第2の変形例を示す図。
図9】実施形態に係るX線検出器の検出素子の配置の第3の変形例を示す図。
図10】実施形態に係るX線検出器の検出素子の配置の第4の変形例を示す図。
図11】実施形態に係るウェッジフィルタの選択の一例を示すフローチャート。
図12】従来のX線検出器におけるチャンネル方向端部で検出されるX線光子のパルス波形の一例を図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照し本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1およびX線検出器15について説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明を適宜省略する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、架台10とコンソール100とを有する。例えば、架台10はCT検査室に設置され、コンソール100はCT検査室に隣接する操作室に設置される。架台10とコンソール100とは互いに通信可能に接続される。架台10は、被検体PをX線でスキャンするためのスキャン機構を搭載する。コンソール100は、架台10を制御するコンピュータである。
【0015】
架台10は、回転フレーム11と、X線管13と、X線検出器15と、X線高電圧発生装置17と、フィルタ19と、回転駆動装置21と、寝台23と、寝台駆動装置25と、データ収集回路27と、架台制御回路29とから構成される。
【0016】
コンソール100は、演算回路101と、ディスプレイ103と、入力回路105と、記憶回路107とから構成される。演算回路101、ディスプレイ103、入力回路105及び記憶回路107間のデータ通信は、バス(bus)を介して行われる。
【0017】
演算回路101は、各種プログラムの実行により再構成機能111、画像処理機能113及びシステム制御機能115を実現する。
【0018】
図1に示すように、架台10は、開口が形成された略円筒形状の回転フレーム11を有する。図1に示すように、回転フレーム11には、開口を挟んで対向するように配置されたX線管13とX線検出器15とが取付けられる。回転フレーム11は、アルミ等の金属により円環形状に形成された金属枠である。後述するが、架台10は、アルミ等の金属により形成されたメインフレームを有する。回転フレーム11は、当該メインフレームにより回転可能に支持される。
【0019】
回転フレーム11は、回転駆動装置21からの動力を受けて中心軸Z回りに一定の角速度で回転する。回転駆動装置21としてダイレクトドライブモータやサーボモータ等の任意のモータが用いられる。回転駆動装置21は、例えば、架台10に収容される。回転駆動装置21は、架台制御回路29からの駆動信号を受けて回転フレーム11を回転させるための動力を発生する。
【0020】
回転フレーム11の開口には、撮像視野であるFOV(Field of View)が設定される。回転フレーム11の開口内には寝台23に支持された天板が挿入される。天板には被検体Pが載置される。寝台23は、天板を移動自在に支持する。寝台23には寝台駆動装置25が収容される。寝台駆動装置25は、架台制御回路29からの駆動信号を受けて寝台23を前後、昇降及び左右に移動させるための動力を発生する。天板は、載置された被検体Pの撮像部位がFOV内に含まれるように位置決めされる。
【0021】
X線管13は、X線高電圧発生装置17から電圧の供給を受けてX線を発生させる。X線管13は、熱電子を発生する陰極及び陰極から飛翔する熱電子を受けてX線を発生する陽極を保持する真空管である。
【0022】
X線高電圧発生装置17は、例えば、回転フレーム11に取付けられる。X線高電圧発生装置17は、例えば、インバータ式の高電圧発生回路である。X線高電圧発生装置17は、架台10の電源装置(図示せず)から環状電極及び摺動子を介して供給された電力から、架台制御回路29による制御に従いX線管13に印加する高電圧を発生しフィラメント加熱電流を供給する。X線高電圧発生装置17とX線管13とは高圧ケーブル(図示せず)を介して接続される。X線高電圧発生装置17により発生された高電圧は、高圧ケーブルを介して、X線管13に収容された陽極と陰極との間に印加される。また、X線高電圧発生装置17により発生されたフィラメント加熱電流は、高圧ケーブルを介して、X線管13の陰極に供給される。X線管13の陽極と陰極との間に印加される高電圧は管電圧と呼ばれる。また、当該高電圧下においてフィラメント加熱電流により加熱された陰極から発生し陽極に飛翔する熱電子の流れは管電流と呼ばれる。X線高電圧発生装置17は、X線管13への管電圧と管電流とをX線条件に従い調節する。
【0023】
X線検出器15は、X線管13から発生されたX線を光子単位で検出する。具体的には、X線検出器15は、2次元湾曲面上に配列された複数の検出素子を有している。各検出素子は、シンチレータと光電変換素子とを有する。
【0024】
シンチレータは、X線を光に変換する物質により形成される。シンチレータは、入射X線を当該入射X線の強度に応じた個数の光子に変換する。光電変換素子は、シンチレータから受けた光を増幅して電気信号に変換し、当該入射X線のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号(以下、エネルギー信号ともいう)を生成する回路素子である。光電変換素子としては、例えば、光電子増倍管、及びフォトダイオードを用いることができる。
【0025】
なお、光電変換素子としては、SiPM(Silicon Photomultipliers)のような半導体の両端に電極が取り付けられてなる半導体ダイオードを含むタイプが適用可能である。
【0026】
X線検出器15にはデータ収集回路27(Data acquisition system: DAS)が接続される。データ収集回路27は、X線検出器15からエネルギー信号を読み出し、読み出したエネルギー信号に基づいて、X線検出器15により検出されたX線のカウントを示すデジタルデータ(以下、カウントデータともいう)を、複数のエネルギー帯域(エネルギー・ビン)毎に生成する。カウントデータは、生成元の検出器画素のチャンネル番号、列番号、収集されたビューを示すビュー番号、及びエネルギー・ビン番号により識別されたカウント値のデータのセットである。データ収集回路27は、例えば、カウントデータを生成可能な回路素子を搭載したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により実現される。
【0027】
架台制御回路29は、コンソール100の演算回路101からの撮影条件に従いX線CTスキャンを実行するために架台10を制御する。本実施形態において架台制御回路29は、ハードウェア資源として、架台制御回路29は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の処理装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。また、架台制御回路29は、ASICやフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)により実現されても良い。
【0028】
演算回路101は、ハードウェア資源として、CPUあるいはMPU、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROMやRAM等のメモリとを有する。
【0029】
再構成機能111において演算回路101は、架台10からのカウントデータに基づいて被検体Pに関する画像を再構成する。具体的には、再構成機能111は、例えば、複数のエネルギー・ビンに関するカウントデータに基づいて被検体Pに含まれる各基底物質の空間分布を表現するフォトンカウンティングCT画像を発生する。画像再構成アルゴリズムとしては、FBP(filtered back projection)法やCBP(convolution back projection)法等の解析学的画像再構成法や、ML−EM(maximum likelihood expectation maximization)法やOS−EM(ordered subset expectation maximization)法等の統計学的画像再構成法等の既存の画像再構成アルゴリズムが用いられれば良い。
【0030】
画像処理機能113において演算回路101は、再構成機能111により再構成されたCT画像に種々の画像処理を施す。例えば、演算回路101は、当該CT画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を生成する。
【0031】
システム制御機能115において演算回路101は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1の統括的に制御する。具体的には、演算回路101は、記憶回路107に記憶されている制御プログラムを読み出してメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線コンピュータ断層撮影装置1の各部を制御する。記憶回路107にプログラムを保存する代わりに、演算回路101の回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、演算回路101は、回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで、再構成機能111、画像処理機能113およびシステム制御機能115の各機能を実現する。
【0032】
なお、再構成機能111、画像処理機能113及びシステム制御機能115は、一の基板の演算回路101により実装されても良いし、複数の基板の演算回路101により分散して実装されても良い。
【0033】
ディスプレイ103は、2次元のCT画像や表示画像等の種々のデータを表示する。ディスプレイ103としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
【0034】
入力回路105は、ユーザからの各種指令を入力する。具体的には、入力回路105は、入力機器と入力インタフェースとを有する。入力機器は、ユーザからの各種指令を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。入力インタフェースは、入力機器からの出力信号をバスを介して演算回路101に供給する。
【0035】
記憶回路107は、架台10から伝送されたカウントデータを記憶するなど、種々の情報を記憶するHDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、記憶回路107は、CD−ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。例えば、記憶回路107は、CT画像や表示画像のデータを記憶する。また、記憶回路107は、本実施形態に係る制御プログラム等を記憶する。
【0036】
次に、X線管13からX線検出器15までのX線の透過経路の概念について図2に示す。
【0037】
演算回路101では、被検体Pを透過する場合のX線の経路201に応じて適切なCT画像を得られるように撮影条件(管電圧、管電流など)を設定する。経路201のX線を検出する領域の検出素子には、被検体Pで減衰したX線が、シンチレータで発生するシンチレーション光の減衰時間である蛍光減衰時間よりも長い時間間隔で入射する。
【0038】
一方、被検体Pを透過しない経路202のX線を検出する領域の検出素子では、被検体PによるX線の減衰がないため、経路201のX線を検出する場合と比較してX線光子の入射レートが高くなる。
【0039】
ここで、経路202に対しても光子の計数精度を向上させることができる本実施形態に係るX線検出器15について図3に示す。
【0040】
図3は、第1の実施形態に係るX線検出器15を示す平面図である。図示しないが、複数の検出素子がチャンネル方向及び列方向(縦方向)に関して2次元的に配列される。チャンネル方向はX線検出器15の回転軸RA回りの回転方向に規定され、列方向は回転軸RAに沿う方向に規定される。
【0041】
X線検出器15の中央部分には、第1のシンチレータで構成される複数の第1の検出素子301(第1の検出部ともいう)が配置され、チャンネル方向において中央部分の両端に、第2のシンチレータで構成される複数の第2の検出素子302(第2の検出部ともいう)が配置される。第1のシンチレータと第2のシンチレータとでは蛍光減衰時間が異なり、第2のシンチレータには、第1のシンチレータの蛍光減衰時間よりも短い蛍光減衰時間を有する材料を用いる。言い換えれば、第1のシンチレータは遅いシンチレータであり、第2のシンチレータは速いシンチレータである。
【0042】
第1の検出素子301は、被検体Pの透過経路長が比較的長いX線が到達するX線検出器15の領域に配置され、第2の検出素子302は、被検体Pの透過経路長が比較的短いX線が到達するX線検出器15の領域に配置される。チャンネル方向に関する第1の検出素子301の幅と第2の検出素子302の幅とは、被検体透過後のチャンネル方向に関する典型的なX線量分布に基づき、統計的又は経験的に設計されると良い。
【0043】
X線光子の入射レートが高くなる領域は、X線検出器のチャンネル方向の外側に配置された、被検体Pを透過しないX線を検出する検出素子の領域であるので、X線光子の入射レートが高い経路202を検出する領域に蛍光減衰時間が短い第2のシンチレータを用いればよい。シンチレータとしては、例えば、LGSOを用いる場合を下記に説明する。他にも、LSOやLYSO、LFSを用いても同様である。
【0044】
非特許文献1〜3によると、LGSO:Ceでは、CeやLu等の元素の含有量により傾向減衰時間は29〜65nsecで変わることが示されている。したがって、異なる蛍光減衰時間を有するシンチレータを作成する手法としては、例えばシンチレータの組成の割合を変更すればよい。本実施形態に係る組成の割合とは、例えば、シンチレータに含まれる全元素の量に対する各元素の量の比率により表される。ここで、量とは、元素の質量、体積又は物質量等が適宜選択される。図4は、組成の割合が異なる3つのシンチレータごとの蛍光減衰時間を図示しており、縦軸はエネルギー強度を示し、横軸は時間を示す。図4に示すように、シンチレータを構成する元素比率を少し変更するだけで、密度などの他の物性は略同一のまま蛍光減衰時間を変更することができる。
【0045】
なお、同じ元素からなるシンチレータに限らず、例えばBGOやLaBr3など、異なる組成を用いて蛍光減衰時間を異ならせたシンチレータを用いてもよい。ただし、組成(物性)が同一で蛍光減衰時間(および発光量)が異なるシンチレータを用いる方が、X線検出器15の製造工程を複雑にならず、均一性を保ちやすいため望ましい。
【0046】
次に、第1の実施形態に係るX線検出器15の第1の検出素子301で検出されるX線光子のパルス波形について図5に示す。
【0047】
図5は、横軸の時間に対するX線光子のパルス強度を示す。X線検出器15では、パルスが閾値501よりも大きくその後に閾値501未満となる波形を、1つの光子として計数することができる。すなわち図5の例では、X線検出器15は3つの光子を検出することができる。
【0048】
次に、第1の実施形態に係るX線検出器15の第2の検出素子302で検出されるX線光子のパルス波形について図6に示す。
【0049】
X線光子の入射レートが高い場合でも、図6に示すように蛍光減衰時間が短いシンチレータでは、シンチレーションの発光量も少なくなるため、検出素子(Si−PM)の出力飽和が発生せず、パイルアップの発生を防ぐことができる。つまり、シンチレータの蛍光減衰時間が短いため、パルス波形が閾値601よりも大きくなった後に、次の光子を検出する前にパルス波形が閾値601未満となるので、適正に光子を計数することができる。
【0050】
以上に示した第1の実施形態によれば、X線検出器15の中央部分には、第1のシンチレータで構成される第1の検出素子301が配置され、チャンネル方向において第1の検出素子301が配置される中央部分の両端に、第1のシンチレータよりも蛍光減衰時間が短い第2のシンチレータで構成される第2の検出素子302が配置される。このように配置することで、X線検出器15の中央部分に配置される検出素子では、X線光子の計数とエネルギー測定が正確に行われる。さらに、X線光子の入射レートが高くなるX線検出器15の外側部分に配置される検出素子でも、X線光子の計数を正確に行うことができる。
【0051】
これにより、X線量に関するダイナミックレンジの広い検出器を実現することができ、後段の処理である再構成画像を生成する際にもエネルギー測定誤差による画質劣化の影響を最小に抑えつつ、高画質な再構成画像を得ることができる。
【0052】
(第1の変形例)
次に、X線検出器15における検出素子の配置の第1の変形例について図7に示す。
【0053】
X線撮影を行う場合は、X線管に、X線を減衰させるフィルタ(例えば、図1のフィルタ19)が取り付けられる。例えば、チャンネル方向に関し中央部に放射されるX線に比して両端部に放射されるX線を減衰させるためのウェッジフィルタが取り付けられる。典型的には、ウェッジフィルタは、チャンネル方向の中央部は比較的厚みが薄く、両端部が比較的厚みが厚くなるように設計される。このときX線検出器15におけるチャンネル方向の両端部では、フィルタ19により大きくX線量が減衰するため、被検体Pの透過経路と同様の減衰量となる場合がある。
【0054】
この場合は、図7に示すように、X線検出器15のチャンネル方向における両端部、つまり第2の検出素子302の外側に第1の検出素子301を配置してもよい。すなわち、X線検出器15の中央部から端部に向かって、第1の検出素子301、第2の検出素子302および第1の検出素子301の順に配置してもよい。
【0055】
なお、被検体Pの透過経路長が比較的長いX線が中央部の第1の検出素子301により検出され、被検体Pの透過経路長が比較的短いX線が第2の検出素子302により検出され、フィルタ19の透過経路長が比較的長いX線が外側の第1の検出素子301により検出されるように、チャンネル方向に関するフィルタ19の厚み分布が設計されればよい。
【0056】
以上に示した第1の変形例によれば、フィルタ19によりX線量の減衰が大きくなるX線検出器15のチャンネル方向の両端部に第1の検出素子301を配置することで、当該両端部においても十分な数のX線光子を計数できるので、フィルタ19を設けた場合においても、パイルアップの発生を防止しつつ、X線量に関するダイナミックレンジの広い検出器を実現することができる。
【0057】
(第2の変形例)
次に、X線検出器15における配置の第2の変形例について図8に示す。
【0058】
X線検出器15には、蛍光減衰時間の違うシンチレータで構成される検出素子を3種類以上配置してもよい。例えば、第1の検出素子301および第2の検出素子302に加え、第1のシンチレータおよび第2のシンチレータとは異なる蛍光減衰時間を有する第3のシンチレータで構成される複数の第3の検出素子801(第3の検出部ともいう)を配置する場合を想定する。第3のシンチレータの蛍光減衰時間は、第1のシンチレータの蛍光減衰時間よりも短く、かつ第2のシンチレータの蛍光減衰時間よりも長い。つまり、第3のシンチレータは、第1のシンチレータおよび第2のシンチレータの中間の蛍光減衰時間を有する。
【0059】
図8に示すように、X線検出器15には、図3のように配置された第1の検出素子301と第2の検出素子302との間に、第3の検出素子801が配置される。すなわち、X線検出器15の中心部分からチャンネル方向端部に向かって、第1の検出素子301、第3の検出素子801、第2の検出素子302の順に配置される。
【0060】
以上に示した第2の変形例によれば、第1のシンチレータよりも蛍光減衰時間が短い第3のシンチレータを有する第3の検出素子801を図8のように配置することにより、チャンネル方向に関するシンチレータの蛍光減衰時間の分布をより滑らかに設計することができる。よって、パイルアップの発生を防止しつつ、X線量に関するダイナミックレンジを向上することができ、段階的にX線光子の計数の精度を向上させることができる。
【0061】
(第3の変形例)
次に、X線検出器15における検出素子の配置の第3の変形例について図9に示す。第3の変形例は、第1の変形例同様、X線管13にウェッジフィルタが取り付けた場合を想定する。
【0062】
X線検出器15には、図9に示すように、図7のように配置された第1の検出素子301と第2の検出素子302との間に、第3の検出素子801が配置されてもよい。すなわち、X線検出器15の中心部分からチャンネル方向端部に向かって、第1の検出素子301、第3の検出素子801、第2の検出素子302、第3の検出素子801、第1の検出素子301の順に配置されてもよい。
【0063】
以上に示した第3の変形例によれば、X線管13にフィルタが取りけられた場合であっても、当該フィルタによるX線の減衰量を補償するように、チャンネル方向に関するシンチレータの蛍光減衰時間の分布をより滑らかに設計することができる。よって、パイルアップの発生を防止しつつ、X線量に関するダイナミックレンジを向上することができ、段階的にX線光子の計数の精度を向上させることができる。
【0064】
(第4の変形例)
次に、X線検出器15における検出素子の配置の第4の変形例について図10に示す。第4の変形例は、第3の変形例同様、X線管13にフィルタが取り付けた場合を想定する。しかし、例えば、第3の変形例に比して、X線検出器15の両端部におけるX線の減衰量が大きくないものとする。
【0065】
図8に示す検出素子の配置において、チャンネル方向の両端は第3の検出素子801が配置されてもよい。すなわち、X線検出器15の中心部分からチャンネル方向端部に向かって、第1の検出素子301、第3の検出素子801、第2の検出素子302、第3の検出素子801の順に配置されてもよい。
【0066】
以上に示した第4の変形例によれば、X線管13にフィルタが取りけられた場合であっても、当該フィルタによるX線の減衰量を補償するように、チャンネル方向に関するシンチレータの蛍光減衰時間の分布をより滑らかに設計することができる。よって、パイルアップの発生を防止しつつ、X線量に関するダイナミックレンジを向上することができ、段階的にX線光子の計数の精度を向上させることができる。
【0067】
(第2の実施形態)
第2の実施形態において、X線検出器15における各検出素子が配置される領域は、一般的な被検体Pの撮影を想定して適宜設定されればよい。また、第2の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1では、第1の検出素子301が配置される領域で経路201のX線が検出され、第2の検出素子302が配置される領域で経路202のX線が検出されるように、撮影条件およびフィルタ条件を適宜設定することが望ましい。また、例えば図3に示す検出素子の配置では、第2の検出素子302との境界に位置する第1の検出素子301のチャンネル方向の最も外側の素子において、計数が不正となる可能性がある。よって、当該外側の素子においてパイルアップが発生しないように、撮影条件およびフィルタ条件を設定することが望ましい。
【0068】
以下、X線量を調整するためのフィルタの選択の一例について、図11のフローチャートを参照して説明する。なお、第2の実施形態では、フィルタは減衰量を調整可能なウェッジフィルタを想定する。
【0069】
予め記憶回路107には、被検体Pの外形情報と、X線の減衰量およびX線検出器15の検出素子の配置に応じたウェッジフィルタの情報(型番や形状など)との対応関係を示すテーブルが格納されている場合を想定する。例えば、図3に示すように、X線検出器15のチャンネル方向両端に第2の検出素子302が配置される場合は、ウェッジフィルタで減衰させるべきX線量を減らすことができる。よって、検出素子の配置と、要求されるX線の減衰量と、減衰量に対応するウェッジフィルタの情報との対応付けも格納しておくことが望ましい。
【0070】
また、当該テーブルは、外部の記憶デバイスに格納され、必要に応じてX線コンピュータ断層撮影装置1のコンソール100が参照できるようにしてもよい。
【0071】
ステップS1101では、演算回路101が、予め撮影された被検体Pのスキャノ画像や、カメラまたは距離センサなどで取得した被検体Pの画像から、被検体Pの大きさ(体厚、体の幅など)を計測した外形情報を生成する。なお、外形情報は、被検体の重量(生体であれば体重)に基づいて決定される値に基づいて生成されてもよい。また、演算回路101は、外形情報を生成する代わりに、外部で生成された外形情報を取得してもよい。
【0072】
ステップS1102として、演算回路101が、外形情報に基づいて使用すべきウェッジフィルタを決定する。具体的には、演算回路101は、記憶回路107に記憶される上述のテーブルを参照し、ステップS1101で生成された外形情報に対応するウェッジフィルタを決定する。
【0073】
以上に示した第2の実施形態によれば、被検体Pの外形情報に基づいてフィルタを決定することで、第1の実施形態及び第1の変形例から第4の変形例に係るX線検出器15の構成に対して最適な撮影条件およびフィルタ条件を設定することができる。
【0074】
これにより、X線量に関するダイナミックレンジの広い検出器を実現することができ、後段の処理である再構成画像を生成する際にもエネルギー測定誤差による画質劣化の影響を最小に抑えつつ、高画質な再構成画像を得ることができる。
【0075】
ここで、比較例として、全ての検出素子において蛍光減衰時間が同一なX線検出器における、チャンネル方向端部で検出されるX線光子のパルス波形について図12を参照して説明する。
【0076】
図12は、実線のグラフ1201が比較対象となる検出素子の配置でX線を検出したときのパルス波形を示す。一方、本実施形態に係る第2の検出素子でX線を検出したときのパルス波形を破線のグラフ1202で示す。
【0077】
グラフ1201で示すように、比較対象となる検出素子の配置ではパイルアップが発生してしまい、本実施形態に係るX線検出器のように正しく光子を計数できない。一方、本実施形態に係るX線検出器15によれば、図6のように正しく光子を計数することができる。
【0078】
加えて、実施形態に係る各機能は、当該処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
【0079】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
1・・・X線コンピュータ断層撮影装置、10・・・架台、11・・・回転フレーム、13・・・X線管、15・・・X線検出器、17・・・X線高電圧発生装置、19・・・フィルタ、21・・・回転駆動装置、23・・・寝台、25・・・寝台駆動装置、27・・・データ収集回路、29・・・架台制御回路、100・・・コンソール、101・・・演算回路、103・・・ディスプレイ、105・・・入力回路、107・・・記憶回路、111・・・再構成機能、113・・・画像処理機能、115・・・システム制御機能、201,202・・・経路、301・・・第1の検出素子、302・・・第2の検出素子、801・・・第3の検出素子、501,601・・・閾値、1201,1202・・・グラフ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12