(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御ユニット(60)は、前記供給装置(23)が前記供給配置から前記禁止配置に切り替わるときに、前記開配置/位置に設定するように前記遮断弁(26)を駆動するように構成される、請求項1又は2に記載の機械。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照すれば、符号1は、液状又は半液状製品を製造する、本発明の対象を構成する機械を示す。
【0011】
機械は、好ましくは、アイスクリーム(手作りジェラート若しくはソフトクリーム)又はアイスクリーム業界用の製品(グラニータ、ソルベ等)を製造するように構成される。
【0012】
本発明の文脈において、「アイスクリーム」という用語は、牛乳又は牛乳由来製品を基にした食品調製品であって、果物の、芳香性の、又はその他の原料を加えて様々な風味を得たものを意味するのに使用される。
【0013】
液状又は半液状製品を製造する機械1は、
基本液状又は半液状製品を加工し、加工チャンバ3を構成する第1の加工容器2と、
第1の容器2内部に装着されている冷却シリンダ20と、
第2の加工容器21と、
第1の容器2と第2の容器21との間の接続ダクト52と、
第1の加工容器2と対応付けられ、供給配置において液状又は半液状製品を外部に送り出すように構成され、又は禁止配置において液状又は半液状製品の供給を防止するように構成される供給装置23と、
閉配置において、第1の容器2と第2の容器21との間の接続ダクト52を閉じるように構成され、又は開配置において第1の容器2と第2の容器21との間の接続ダクト52を開くように構成される遮断弁26と、
供給装置23に動作可能に接続されて供給又は禁止配置を検出し、遮断弁26に動作可能に接続されることにより閉配置と開配置との間で遮断弁26を駆動する制御ユニット60と、
を備え、
制御ユニット60は、供給装置23が供給配置にある場合、閉配置に設定するように遮断弁26を駆動するように構成される。
【0014】
別の態様によれば、機械は、チャンバ3内部(即ち、第1の加工容器2内部)及び冷却シリンダ20外部に装着されている回転式の撹拌機5を備える。
【0015】
更に別の態様によれば、機械は、熱処理システム22を備える。熱処理システム22は、少なくとも第1の交換器を備える。(冷却シリンダ20内部に装着されて冷却シリンダ20の外面を冷却する及び/又は加熱する)第1の交換器は、冷却シリンダ20と対応付けられている。
【0016】
一態様によれば、基本液状又は半液状製品を加工する第1の加工容器2は、径方向に突出する長手方向部分2Aを備える。回転式の撹拌機5が回転するときに、部分2Aは、基本液状又は半液状製品を再循環させるための(前部と後部との間にある)区域を構成する。
【0017】
換言すると、部分2Aは、加工容器2の主延在方向に沿って、径方向に及び加工容器2の主延在方向に沿ってまた延在する径方向突出部を構成する。
【0018】
なお、径方向に突出する長手方向部分2Aは、(回転式の撹拌機5の少なくとも1つの螺旋状部分によって)回転式の撹拌機5の回転運動の効果によって、第1の容器2内部の食品を軸方向に即ち長手方向に押圧することにより、食品の再循環を可能にする。
【0019】
実際に、長手方向部分2Aは、内部において回転式の撹拌機5の押圧作用の下に(長手方向に、即ち前部から後部に回転式の撹拌機5の軸に沿って)製品が移動することができる区画を構成する。
【0020】
この再循環作用によれば、製品の最適で均質な加工を可能にし、製品の正面側区域における蓄積を防止する(この蓄積は、均質でない温度の原因になる)。
【0021】
なお、熱交換器22Aは、冷却シリンダ20内部に装着されている。
【0022】
好ましくは、冷却シリンダ20は、金属製の材料からなる。
【0023】
別の態様によれば、第1の加工容器2は、横断面において、略円形状である第1の部分2Bと、第1の部分2Bにつながっており、形状がでこぼこであり、且つ第1の部分2Bの外側の広がりを構成する第2の部分2A(即ち、上述の径方向に突出する長手方向部分2A)と、を有する。
【0024】
別の態様によれば、回転式の撹拌機5は、螺旋状延在部分5Aを有する。
【0025】
撹拌機5はまた、好ましくは、長手方向に延在し、螺旋状部分5Aに結合されることにより、螺旋状部分5Aを補強する一対の補強要素5B,5Bを備える。
【0026】
別の態様によれば、第2の容器21は、浴槽状の容器である。
【0027】
好ましくは、第2の容器21は、上部において開くことができる。
【0028】
なお、第2の容器21はまた、中に装着されて第2の容器21に存在する液状又は半液状製品を撹拌する撹拌機を有する。
【0029】
更に別の態様によれば、機械1は、第2の容器21と対応付けられている第2の熱交換器22Bを備える。
【0030】
添付図面に示す実施形態に係る遮断弁26について、以下に記載する。
【0031】
機械1は、第2の容器21から第1の容器2に基本液状又は半液状製品を移送する移送装置30を備える。
【0032】
移送装置30は、第2の容器21を第1の容器2に接続するダクト52を備える。
【0033】
第1の容器2は、第1の容器2に作製されている第1の開口部32を有する(第1の開口部32は、必ずしもそうである必要はないが好ましくは、径方向に突出する長手方向部分2Aに作製される)。
【0034】
第2の容器21は、第2の容器21に作製されている第2の開口部33を有する(第2の開口部33は、必ずしもそうである必要はないが好ましくは、第2の容器21の底部に作製される)。
【0035】
接続ダクト52は、第1の開口部32を第2の開口部33に接続する。
【0036】
なお、第2の容器21内部に位置する更なるダクト34がある。
【0037】
更なるダクト34は、底部において、第2の開口部33において終わる。
【0038】
更なるダクト34は、中空であり、即ちダクト34を長手方向に通過する内側空洞部を有する。
【0039】
更なるダクト34は、第2の容器21と第1の容器2との接続が閉じられる遮断位置と第2の容器21と第1の容器2との接続が開く開位置との間において鉛直方向に移動可能である。
【0040】
なおまた、更なるダクト34は、底部において、径方向外側の封止区域を有する(この封止区域は、好ましくは、ガスケット37によって構成される)。
【0041】
なお、ガスケット37は、好ましくは、その内側空洞部を通じてダクト34の内側空洞部と流体連通することができるように中空になっている。
【0042】
なお、ダクト34は、移動可能であり、上述の遮断弁26を構成する(ガスケット37は、第2の容器21と第1の容器2との接続を禁止したり行ったりする)。
【0043】
なお、空気は、ダクト34の内側空洞部を通過させられる。
【0044】
実際に、ダクト34は、上部において、空気がダクト34の空洞部に入ることを可能にする開口部38を有する。
【0045】
更に別の態様によれば、機械1は、ダクト34、具体的には開口部38と(上部において)対応付けられ、一方向のみにダクト34の内側空洞部に空気を流入可能にする一方向弁(逆止弁)を備える。
【0046】
機械1はまた、遮断弁26を開いたり閉じたりするように構成されるアクチュエータ48を備える。
【0047】
より具体的には、添付図面に示す実施形態において、アクチュエータ48は、更なるダクト34に作用して、(接続ダクト52を通じた)第2の容器21から第1の容器2への基本液体の流れを閉じるための遮断位置と(接続ダクト52を通じた)第2の容器21から第1の容器2への基本液体の流れを開くための開位置との間の(鉛直方向の)移動を可能にする。
【0048】
より厳密には、アクチュエータ48は、モータを備える。
【0049】
なお、アクチュエータ48はまた、ガイド部39、より具体的には一対のガイド部39と、ガイド部39に移動可能に結合されるスライド部40と、を備える。
【0050】
なお、更なるダクト34は、スライド部40に(一体)接続される。
【0051】
ガイド部39は、鉛直方向に延在する。
【0052】
ガイド部39は、好ましくは、機械1のフレームに一体接続される。
【0053】
モータは、スライド部40に運動学的に接続されて、スライド部40をガイド部39に対して移動可能にする。
【0054】
別の態様によれば、供給装置23は、出口ダクト24と、出口ダクト24に移動可能に装着されて、出口ダクト24を閉じたり開いたままにしたりするシャッタ42と、を備える。
【0055】
なお、シャッタ42は、手動で又は自動的に作動することができる。
【0056】
製品を供給するために、シャッタ42は開位置に移動され、好ましくは、回転式の撹拌機5は回転する。
【0057】
なお、別の態様によれば、加工容器2は、脱着可能になって容器2を洗浄可能にする正面部25を備える。
【0058】
この態様によれば、容器2は、正面側が脱着可能な部分25に結合されている長手方向部分42を備える。
【0059】
そのため、正面部25は、容器2が空いているときに容器2の内部を洗浄可能にするためだけに長手方向部分42から外される。
【0060】
通常の使用の間、液状又は半液状製品は出口ダクト24を通じて供給される。
【0061】
別の態様によれば、制御ユニット60は、供給装置23が禁止配置にある場合、開配置に設定するように遮断弁26を駆動するように構成される。
【0062】
換言すると、有利なことに、第2の容器21から第1の容器2への液状製品の移送は、供給装置23が禁止配置にあるときに可能になる。
【0063】
より厳密には、制御ユニット60は、供給装置23が供給配置から禁止配置に切り替わるときに、開配置/位置に設定するように遮断弁26を駆動するように構成される。
【0064】
換言すると、供給装置23が禁止配置に設定されるときに、制御ユニット60は、開配置/位置に設定するように遮断弁26を駆動するように構成される。
【0065】
更に、制御ユニット60は、第1の容器2から供給された液状又は半液状製品の量を第1の容器2に補給するのに必要な時間だけ、開配置/位置に遮断弁26を維持するように構成される。
【0066】
なお、基本液状又は半液状製品は、ダクト34の開口部38を通じて流入された空気と共に移送される。
【0067】
図9には、脱着可能になって加工容器2を洗浄可能にする正面部25(扉)の第1実施形態を示す。
【0068】
なお、この実施形態によれば、正面部25(扉)は、正面部25に作製されており、断面形状が容器2の断面形状に対して略鏡対称になっている窪みを有する。
【0069】
換言すると、窪みは、径方向に突出する領域を有する円形状縁部を備える。
【0070】
図10には、脱着可能になって加工容器2を洗浄可能にする正面部25(扉)の第2実施形態を示す。
【0071】
なお、この実施形態によれば、正面部25(扉)は、正面部25に作製されており、断面形状が円形状になっている第1の窪み25Aを有する。正面部25(扉)は、第1の窪み25Aよりも深くなく、第1の窪み25Aから分かれている第2の窪み25Bを備える。
【0072】
第2の窪み25Bは、一対の壁部P1,P2によって第1の窪み25Aから分かれている。
【0073】
有利なことに、本発明によれば、液状又は半液状製品を製造する方法であって、
基本液状又は半液状製品を加工し、加工チャンバ3を構成する第1の加工容器2と、
第1の容器2内部に装着されている冷却シリンダ20と、
第2の加工容器21と、
第1の加工容器2と対応付けられ、供給配置において液状又は半液状製品を外部に送り出すように構成され、又は禁止配置において液状又は半液状製品の供給を防止するように構成される供給装置23と、
を備える機械1を準備するステップと、
第2の加工容器21内部に基本液状又は半液状製品を入れるステップと、
第2の加工容器21内部の基本液状又は半液状製品を撹拌及び熱処理するステップと、
基本液状又は半液状製品を撹拌及び熱処理した後に、供給装置23が禁止配置にあるときに、第2の加工容器21から第1の加工容器2へ基本液状又は半液状製品を移送するステップと、
第1の加工容器2内部の基本液状又は半液状製品を撹拌及び熱処理するステップと、
第2の加工容器21から第1の容器2への基本液状又は半液状製品の移送を禁止している間に、供給装置23を供給配置に設定して、第1の加工容器2から液状又は半液状製品を供給可能にするステップと、
供給装置23を通じて液状又は半液状製品を供給するステップと、
を含む方法が、規定される。
【0074】
この方法の別の態様によれば、機械1は、第1の容器2と第2の容器21との間の接続ダクト52を閉じるように構成される遮断弁26を備え、第2の加工容器21から第1の加工容器2への基本液状又は半液状製品の移送を禁止するステップは、弁26を閉じるステップを含み、第2の加工容器21から第1の加工容器2へ基本液状又は半液状製品を移送するステップは、撹拌及び熱処理後に、弁26を開くステップを含む。
【0075】
別の態様によれば、遮断弁26は、内側の長手方向の貫通空洞部を備えるダクト34によって構成され、更なるダクト34は、接続ダクト52が閉じられる閉位置と接続ダクト52が開く開位置との間において鉛直方向に移動可能であり、弁26を閉じるステップは、ダクト34を閉位置に設定するステップを含み、弁26を開くステップは、ダクト34を開位置に設定するステップを含む。
【0076】
別の態様によれば、第2の加工容器21から第1の加工容器2へ基本液状又は半液状製品を移送するステップは、撹拌及び熱処理後に、ダクト34の内側空洞部に空気を流入させることにより、第2の加工容器21から第1の加工容器2へ移送されている液状又は半液状製品に空気を混合可能にするステップを含む。
【0077】
別の態様によれば、ダクト34の内側空洞部に空気を流入させるステップは、ダクト34と対応付けられている一方向弁61に空気を通過させるステップを含む。
【0078】
更に別の態様によれば、第2の加工容器21から第1の容器2への基本液状又は半液状製品の移送を禁止している間に、供給装置23を供給配置に設定して、第1の加工容器2から液状又は半液状製品を供給可能にするステップは、所望の分量の液状又は半液状製品を供給するステップを含み、所望の分量の液状又は半液状製品を供給するステップの終わりに、供給装置23を禁止配置に設定し、次いで、供給された所望の分量の液状又は半液状製品と略等しい分量の液状又は半液状製品を第2の加工容器21から第1の加工容器2へ移送することにより、供給された量と同じ量の液状又は半液状製品を第1の容器2に補給するステップが続く。
【0079】
そのため、製品が供給される毎に、第1の容器2は、供給された量と同じ量の製品を(第2の容器21から第1の容器2へ移送することによって)補給される。
【0080】
そのため、より具体的には、ダクト34は、供給された液状又は半液状製品を交換するのに十分な基本液状又は半液状製品の量を第1の容器2へ移送するのに必要な時間だけ、閉位置から開位置に移動される。
【0081】
このようにして、第1の容器2内部の液状又は半液状製品の量は、略一定に維持される。
【0082】
別の態様によれば、上述のステップの次には、周期的に及び順次、
第2の加工容器21から第1の容器2への基本液状又は半液状製品の移送を禁止している間に、供給装置23を供給配置に設定して、第1の加工容器2から液状又は半液状製品を供給可能にするステップと、
供給装置23を禁止配置に設定し、次いで、供給された所望の分量の液状又は半液状製品と略等しい分量の液状又は半液状製品を第2の加工容器21から第1の加工容器2へ移送することにより、供給された量と同じ量の液状又は半液状製品を第1の容器2に補給するステップと、
が実行される。
【0083】
別の態様によれば、この方法は、第2の加工容器21から第1の容器2への基本液状又は半液状製品の移送を停止するステップを含み、このステップは、供給装置23を禁止配置に設定し、次いで、供給された所望の分量の液状又は半液状製品と略等しい分量の液状又は半液状製品を第2の加工容器21から第1の加工容器2へ移送することにより、供給された量と同じ量の液状又は半液状製品を第1の容器2に補給するステップの後に実行される。
【0084】
有利なことに、本発明は、完成品の品質/再現性を保証すると同時に提供時間全体を減少させる(補給された液体の量は、提供される前に冷凍しなければならないことを念頭に置いている)機械1及び方法を提供する。
【0085】
有利なことに、この種の機械は、アイスクリーム製品(従来のアイスクリーム及び/又はソフトクリーム)だけでなくアイスクリーム業界用の冷凍製品(例えば、グラニータ等)も製造することが可能である。