(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様において、本発明は、歯清掃器具を提供し、この歯清掃器具は、流体入口、流体入口を通して動作流体を引き込むための容積式ポンプ、ポンプを作動させるための駆動体、及び、器具から動作流体を放出させるための流体出口を有するノズル、を備える流体送出システムを備え、駆動体が、ポンプを駆動させるためのステップモータを備える。
【0006】
駆動体は、好ましくは、ステップモータと、モータを動作させるための制御回路と、を備える。駆動体は、好ましくは、モータに連結された線形アクチュエータをさらに備え、制御回路は、モータを駆動させてアクチュエータを移動させるように構成されている。好ましい形態において、アクチュエータは、駆動棒体の形態をとり、この駆動棒体は、線形経路に沿って移動する。モータは、好ましくは、線形ステップモータである。
【0007】
容積式ポンプは、好ましくは、流体変位部材を備えており、この流体変位部材は、駆動体によってポンプのチャンバに対して移動可能であり、チャンバ内に流体を引き込み、その後、チャンバから噴射状流体を押し出す。流体変位部材は、好ましくは、チャンバに対して線形経路に沿って移動可能である。好ましい形態において、容積式ポンプは、ピストンポンプの形態にあり、このピストンポンプにおいて、流体変位部材は、第1位置と第2位置との間でチャンバ内で往復移動可能であるピストンであり、流体チャンバ内へ流体を引き込み、流体チャンバから流体を押し出す。
【0008】
ポンプは、複動ポンプであり得、この複動ポンプでは、流体変位部材の各ストロークにおいて、第1体積の流体をポンプ内に引き込み、第2体積の流体をポンプから押し出す。好ましい形態において、ポンプは、複動ピストンポンプであり、ピストンにおいて、ポンプのチャンバを第1及び第2流体チャンバに分割する。ピストンがチャンバに対する所定方向で移動すると、動作流体を流体チャンバの一方内に引き込み、同時に、動作流体を他方の流体チャンバから排出させる。
【0009】
制御回路は、好ましくは、モータが拘束されていることを検出するように、かつ、モータが拘束されていることを検出するとモータを作動停止させるように、構成されている。例えば、器具は、ポンプから動作流体を受けるための流体チャンバを備え得る。器具は、噴射状動作流体を流体チャンバからノズルへ送出できるようにするための開放位置とポンプの作用を受けて流体チャンバを補充できるようにするための閉塞位置とを有する弁をさらに備え得る。動作流体が流体チャンバに入る際、流体チャンバ内に蓄えられた動作流体の圧力、ひいてはポンプから流体チャンバ内へ押し出される流体の圧力は、増加する。これは、順に、駆動体のモータにかかる負荷を増加させ、このモータは、モータにかかる負荷がモータの設計限界を超えると拘束される。モータが拘束されていることを検出すると、制御回路は、モータを作動停止させ得る。これにより、流体チャンバ内に蓄えられている動作流体の圧力を検出するための別個のセンサを必要とすることなく、流体チャンバ内に蓄えられているこの動作流体の圧力を制御することを可能とし得る。
【0010】
第2態様において、本発明は、歯清掃器具を提供し、この歯清掃器具は、流体入口、流体入口を通して動作流体を引き込むためのポンプ、ポンプを作動させるための駆動体、及び、器具から動作流体を放出させるための流体出口を有するノズル、を備える流体送出システムを備え、駆動体が、モータと、モータを動作させるための制御回路と、を備え、制御回路が、モータが拘束されていることを検出するように、かつ、モータが拘束されていることを検出するとモータを作動停止させるように、構成されている。
【0011】
モータは、好ましくは、ポンプ供給された動作流体の圧力、ひいては流体チャンバ内の動作流体の圧力が3barから10barの範囲に、好ましくは5barから8barの範囲にある、好ましい形態において約6.5barであると、拘束されるように構成されている。例えば、モータによって引き込まれ得る電流の限界は、設定した電流限界及びモータ設計によって決定された圧力で拘束が発生する状態で、例えば制御回路のモータ制御装置内に、設定され得る。モータが拘束される圧力は、モータ制御装置によって設定した電流限界を変更することによって調整され得る。
【0012】
制御回路は、モータが生じさせた電圧からモータが拘束されていることを検出するように構成され得る。制御回路は、モータの1以上のコイルにわたる逆起電力(逆EMF)を測定するように、かつ、測定した逆EMFに応じてモータを作動停止させるように、構成され得る。あるいは、モータの性質に応じて、制御回路は、例えばモータがブラシ式DCモータである場合に、モータが引き込んだ電流からモータが拘束されていることを検出するように構成され得る。
【0013】
流体送出システムは、好ましくは、分離した噴射状動作流体の形態で、動作流体をユーザの歯に送出するように構成されている。流体チャンバの容積は、単一噴射の動作流体の体積とほぼ同じであり得る。例えば、流体チャンバは、約0.25mlの容積を有し得、単一噴射の動作流体は、約0.25mlの体積を有し得る。この場合において、流体チャンバは、単一噴射の動作流体をノズルに送出した後にほぼ空にされ、そのため、別の噴射状動作流体を送出できる前に補充する必要がある。アキュムレータを補充するのにかかる時間は、好ましくは、0.25秒から1秒の範囲にあり、好ましくは約0.5秒であり、この期間中に、制御回路は、好ましくは、動作流体のノズルへの送出を抑制するように構成されている。
【0014】
あるいは、流体チャンバの容積は、単一噴射の動作流体の体積よりも大きくなり得る。例えば、流体チャンバは、約0.75mlの容積を有し得、単一噴射の動作流体は、約0.25mlの体積を有し得る。この場合において、弁は、選択した体積の動作流体を流体チャンバから放出するために必要な時間にわたって制御回路によって開放位置で保持される。例えば、弁は、1msから100msの範囲にあるより好ましくは5msから50msの範囲にある期間にわたって、好ましい形態において30msの期間にわたって、開放位置で保持され得、0.25mlの体積を有する単一噴射の動作流体をノズルへ送出することを可能とする。
【0015】
器具は、好ましくは、水圧アキュムレータを備え、このアキュムレータには、順に、ポンプから動作流体が供給される。アキュムレータは、好ましくは、ガス充填式アキュムレータであるが、アキュムレータは、バネ駆動式アキュムレータであり得る。
【0016】
弁は、好ましくは、流体チャンバの下流側に位置する。制御回路は、好ましくは、弁の位置を制御するように構成されている。弁は、好ましくは、ソレノイド弁である。弁は、単一噴射の動作流体をユーザの歯に送出するときに流体チャンバに動作流体が十分に引き込まれることを可能とするために開放され得る。あるいは、弁は、流体チャンバ内に溜められた流体の一部のみをユーザの歯に送出することを可能とする期間にわたって開放され得る。例えば、流体チャンバは、複数の噴射状動作流体のために十分な動作流体を収容するように寸法付けられ得、弁は、所望量の動作流体をノズルから放出することを可能とする期間にわたって開放され得る。
【0017】
器具は、好ましくは、動作流体を蓄積するための流体容器を備え、ポンプは、流体容器から動作流体を引き込むように構成されている。流体容器は、好ましくは、5mlから50mlの範囲にある容積を有する。
【0018】
第3態様において、本発明は、歯清掃器具を提供し、この歯清掃器具は、流体入口、流体入口を通して動作流体を引き込むための容積式ポンプ、ポンプから動作流体を受けるための水圧アキュムレータ、ポンプを作動させるための駆動体、及び、器具から動作流体を放出させるための流体出口、を備える流体送出システムを備え、駆動体が、モータと、モータを作動させるための制御回路と、を有し、制御回路が、アキュムレータに蓄えられた加圧動作流体によってポンプにかけられた負荷に応じてモータが拘束されていることを検出し、モータが拘束されていることを検出するとモータを作動停止させるように構成されている。
【0019】
器具は、好ましくは、手持型器具であり、この手持型器具において、ポンプ及びアキュムレータは、器具のハンドル内に位置する。
【0020】
器具は、ユーザの歯にある間隙間を清掃するための専用の歯間清掃器具の形態であり得る。あるいは、器具は、噴射状動作流体を歯間間隙内へ放射することを介して歯間清掃を改善したさらなる機能を有する歯ブラシの形態であり得る。ノズルをユーザの隣接する歯間で移動させる際、ユーザは、器具のハンドルに設けられたユーザインタフェースのボタンを押下し、弁を作動させ、噴射状動作流体をノズルから放出させることを可能とする。あるいは、器具は、ノズルが歯間間隙内に位置していることを検出するためのセンサからの出力強度に応じて、自動的に動作流体をユーザの歯に送出させることを作動させるように構成され得る。例えば、センサは、ユーザの歯から反射した可視光または赤外光のような光を受信するためのカメラまたは光センサのような光検出器の形態であり得る。別の代替例において、器具は、例えば0.5Hzから5Hzの間の一定周期で自動的にユーザの歯に動作流体を送出させることを作動させるように構成され得る。
【0021】
本発明の第1態様に関連した上述した機能は、本発明の第2及び第3態様それぞれに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0022】
添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい特徴を例としてのみ説明する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1(a)から
図1(c)は、一実施形態にかかる歯清掃器具10の外面図を示す。この実施形態において、器具は、手持型器具の形態にあり、この手持型器具は、歯間清掃を改善するための動作流体を分配するための組込型組立体を有する電動歯ブラシの形態にある。
【0025】
器具10は、ハンドル12と、清掃具14と、を備える。ハンドル12は、器具10の使用中にユーザが把持する本体16を備える。本体16は、好ましくは、プラスチック材料から形成されており、好ましくは、筒状形状である。ハンドル12は、複数のボタン18、20、22を備えており、これらボタンは、本体16に形成された個別の開口部に位置し、それにより、ユーザに対してアクセス可能である。
【0026】
清掃具14は、ステム26と、ヘッド28と、を備える。ステム26は、細長い形状にあり、この形状は、ヘッド28をハンドル12から離間させ、器具10のユーザの操作性を容易にする。この実施形態において、清掃具14のヘッド28は、ブラシユニットを備え、このブラシユニットは、毛支持体30と、毛支持体30に備え付けられた複数の毛32と、を備える。しかしながら、他の実施形態において、清掃具14には、ブラシユニットが設けられていなくてもよく、そのため、器具は、ユーザの歯にある間隙間を清掃するための専用の歯間清掃器具の形態にある。
【0027】
清掃具14は、同様に、動作流体を蓄えるための流体容器34と、器具10の使用中に1噴射以上の動作流体をユーザの歯に送出するためのノズル36と、を備える。流体容器34は、ステム26に接続されており、好ましくは、ステム26の周りに少なくとも部分的に延在している。ブラシユニットを有するこの実施形態において、ブラシユニットは、ノズル36の周りを少なくとも部分的に延在する。
【0028】
ノズル36は、流体容器34から動作流体を受けるためのかつ器具10の使用中にユーザの歯に複数の噴射状動作流体を送出させるための流体送出システム40の一部を形成している。この実施形態において、動作流体は、液体動作流体であり、この液体動作流体は、好ましくは、水である。噴射状動作流体それぞれは、好ましくは1ml未満の、より好ましくは0.5ml未満の、この例において約0.25mlの体積を有している。ノズル36の先端は、流体出口42を備えており、この流体出口を通して、噴射状動作流体は、ユーザの歯に送出される。
【0029】
流体送出システムは、
図2において概略的に示されている。概略的に、流体送出システム40は、流体容器34から動作流体を受けるための流体入口44と、流体入口44を通して流体容器34から動作流体を引き込むためのポンプ組立体46と、を備える。ポンプ組立体46は、ハンドル12内に位置する。以下で詳述するように、ポンプ組立体46は、容積式ポンプ48と、ポンプ48を駆動させるための駆動体と、を備える。駆動体は、ステップモータ50、好ましくは線形ステップモータと、モータ50に接続された線形アクチュエータと、を備える。モータ50を給電するためのバッテリ52は、好ましくは、充電式バッテリである。
【0030】
第1導管54は、流体送出システム40の流体入口44をポンプ48の流体入口56に接続する。第2導管58は、ポンプ48の流体出口60を水圧アキュムレータ62に接続する。ソレノイド弁64は、アキュムレータ62の下流側に位置する。制御回路66は、モータ50の作動を制御しており、そのため、モータ50及び制御回路66は、ポンプ48を駆動させるための駆動体を提供する。バッテリ52は、制御回路66に給電する。制御回路66は、モータコントローラを有し、このモータコントローラは、モータ50に給電する。制御回路66は、同様に、動作流体をポンプ48によってアキュムレータ62へ送出しているときに対応する閉塞位置と、噴射状動作流体をアキュムレータ62からノズル36まで送出させることに対応する開放位置と、の間で、ソレノイド弁64の移動を制御する。
【0031】
この実施形態において、制御回路66は、ユーザが器具10のハンドル12に位置するボタン18、20、22を押下したときに発生する信号を受信する。あるいはまたはさらに、制御回路66は、器具内に位置するセンサが発生させたまたはディスプレイもしくはパーソナルデバイスのような遠隔装置から受信した信号を受信し得る。略して、以下の説明において、制御回路66は、ユーザがボタン18、20、22のうちの1つを動作させたときに発生する信号を受信する。
【0032】
流体入口44、ポンプ組立体46、アキュムレータ62及びソレノイド弁64は、ハンドル12内に位置する。すなわち、流体送出システム40の第1部分68は、ハンドル12内に位置し、流体送出システム40の第2部分69は、清掃具14内に位置する。
【0033】
清掃具14は、ハンドル12に取り外し可能に接続されている。
図3から
図5を参照すると、ハンドル12は、好ましくは栓体70の形態にある雄型コネクタを備え、この栓体は、清掃具14の、好ましくは凹状コネクタ72の形態にある相補的な雌型コネクタによって受けられる。凹状コネクタ72は、栓体70を受けるためのほぼ筒状の凹所73を画成する。栓体70は、好ましくは、好ましくはハンドル12の長手方向軸と平行な方向で、本体16の端壁74から外方に突出している。端壁74は、清掃具14をハンドル12に備え付けたときに流体容器34の環状底壁78を受けるための環状座部76を画成する。環状座部76は、流体送出システム40の流体入口44を備える。流体入口44は、清掃具14をハンドル12に備え付けたときに流体容器34の出口ポート80から流体を受ける。ハンドル12は、栓体70に隣接して位置するハンドル流体出口ポート82を備え、このハンドル流体出口ポートは、ハンドル12内に位置する第3導管84によってソレノイド弁64からの出口に接続されている。清掃具14は、清掃具14をハンドル12に接続したときにハンドル流体出口ポート82からの流体を受けるための清掃具流体入口ポート86を備える。清掃具流体入口ポート86は、凹状コネクタ72の基部から突出している。凹状コネクタ72は、ステム26の比較的幅広の基部セクション88内に収容されているまたは基部セクションに接続されている。
【0034】
上述のように、清掃具14は、ステム26に対して移動可能な毛支持体30を有する。器具10は、ステム26に対する毛支持体30の移動を駆動するための駆動機構を備える。駆動機構は、毛支持体30に接続された伝達ユニットと、毛支持体30をステム26に対して移動させるために伝達ユニットを駆動させるための駆動ユニットと、を備える。ハンドル12は、駆動機構の駆動ユニットを備える。駆動ユニットは、好ましくはDCモータの形態にあるモータを備え、このモータは、ハンドル12の1以上のボタンをユーザが押下することに応じて制御回路66によって作動される。駆動ユニットのモータは、ギアトレインを介して回転可能駆動ユニット連結部材90に接続されており、この駆動ユニット連結部材は、栓体70から外方に突出しており、駆動ユニットのモータが作動すると本体16に対して回転する。清掃具14は、駆動機構の伝達ユニットを備える。伝達ユニットは、清掃具14をハンドル12に接続すると駆動ユニット連結部材90と連結し好ましくは駆動ユニット連結部材を受ける伝達ユニット連結部材92を備える。伝達ユニット連結部材92は、ステム26内に収容された接続棒体94の一端部に接続されており、好ましくはこの一端部と一体化されている。接続棒体94の他端部は、毛支持体30の側面に接続されており、それにより、接続棒体94の約15°の周期的な回転は、ステム26に対する毛支持体30の15°の清掃移動を結果として生じさせる。
【0035】
上述のように、流体容器34は、清掃具14のステム26に備え付けられており、ステム26の周りに少なくとも部分的に延在する。この実施形態において、流体容器34は、環状形状であり、そのため、ステム26を囲む。流体容器34は、好ましくは、ステム26のうちヘッド28から離間している端部にまたはこの端部に向けて位置しており、そのため、この実施形態において、ステム26の基部セクション88の周りに延在している。流体容器34は、好ましくは、5mlから50mlの範囲の容積を有しており、この実施形態において、25mlの容積を有している。
【0036】
流体容器34は、流体容器34の外壁に形成された容器流体入口ポート100を通して充填される。流体入口ポート100は、好ましくは、流体容器34の環状外壁に形成されている。容器流体入口ポート100は、閉塞部材102によって封止されている。閉塞部材102は、
図3に示すように閉塞部材102が容器流体入口ポート100からの動作流体の漏洩を抑制する閉塞位置と、開放位置と、の間で、流体容器34に対して移動可能である。この実施形態において、閉塞部材102は、流体容器34に回動式に接続されている。閉塞部材102は、容器流体入口ポート100内に位置可能であり、この容器流体入口ポートに対して流体密封止を形成する。閉塞部材102は、ヘッド104を備え、このヘッドは、ユーザによって把持されて閉塞部材102を閉塞位置から開放位置へ移動させ得、ユーザによって容器流体入口ポート100に向けて押されて閉塞部材102を閉塞位置へ戻し得る。
【0037】
閉塞部材102は、一対の腕体106によって流体容器34に接続されている。腕体106それぞれの一端部は、閉塞部材102に接続されており、腕体106それぞれの他端部は、流体容器34に接続されている。この実施形態において、腕体106は、腕体106それぞれのうち閉塞部材102から離間して流体容器34の底壁78に接続された部分を用いて、好ましくは接着剤によってまたは溶接によって、閉塞部材102と一体化している。腕体106それぞれは、ヒンジ108を備え、このヒンジは、腕体106のうち局所的に厚さを低減させた部分を形成し得、腕体106のうち閉塞部材102に接続された部分が腕体106のうち流体容器34に接続された他の部分に対して回動することをできるようにする。
【0038】
流体容器34を充填するため、ユーザは、清掃具14をハンドル12から取り外し、指と親指との間で閉塞部材102のヘッド104を把持し、ヘッドを容器流体入口ポート100から外へ引く。その後、流体容器34は、ユーザによって、例えば容器流体入口ポート100を水道水の下方に位置させることによって、充填され得る。いったん流体容器34を充填したら、ユーザは、閉塞部材102のヘッド104を容器流体入口ポート100内へ戻すように押し、清掃具14をハンドル12に再び接続する。閉塞部材102と流体容器34の底壁78とを回動接続することにより、容器流体入口ポート100を露出させている間に閉塞部材102が偶発的に損失することを抑制し、清掃具14をハンドル12に備え付けたときに閉塞部材102と流体容器34との間の結合をハンドル12と流体容器34との間に位置することをできるようにする。
図3に示すように、閉塞部材102の腕体106の下側部分は、閉塞部材102がその閉塞位置にあるときに流体容器34の底壁78の凹状セクション内に位置しており、それにより、腕体106の下側部分の底面は、流体容器34の底壁とほぼ面一になる。
【0039】
流体容器34の外壁の少なくとも一部は、好ましくは、透明であり、ユーザが流体容器34の内容物を観測することを可能とし、それにより、流体容器34が器具10の所望の使用前に補充する必要があるか評価する。外壁は、好ましくは、清掃具14の長手方向軸回りで対称な形状を有する。外壁は、好ましくは、湾曲形状、より好ましくは、凹状湾曲形状を有するが、代替的に、外壁は、多角形状または小面付形状を有し得る。この実施形態において、外壁は、球状湾曲を有する。後述のように、流体容器34は、ステム26の比較的広い基部セクション88に備え付けられており、そのため、外壁は、清掃具14の長手方向軸を中心とした対向する円形開口部を有し、ステム26の基部セクション88がこれら円形開口部を通過することを可能とする。
【0040】
流体容器34は、内壁112をさらに備え、この内壁は、外壁に接続されており、外壁と共に流体容器34の容積を画成する。内壁112は、管状形状である。内壁112の端部は、好ましくは、円形形状であり、外壁に接続されており、それにより、外壁と内壁112との間に流体密封止を形成する。この実施形態において、流体容器34は、2つの筐体部分から形成されている。第1筐体部分114は、外壁の上側セクションと内壁112とを備え、そのため、内壁112の上側端部は、外壁の上側セクションと一体化している。第2筐体部分116は、外壁の下側セクションと流体容器34の底壁78と、を備える。
【0041】
流体容器34をステム26に備え付けるため、流体容器34の第1筐体部分114に形成された円形開口部は、ステム26の基部セクション88の自由端部と位置合わせされており、流体容器34は、ステム26に押し付けられている。流体容器34の内壁112の内面は、ステム26の基部セクション88を当接支持しており、それにより、内壁と基部セクションとの間の摩擦力は、流体容器34がステム26から落下することを防止する。清掃具14をハンドル12に備え付けるために、ハンドル12の栓体70は、清掃具14のコネクタ72に形成された凹所と位置合わせされており、栓体70に隣接して位置するハンドル流体出口ポート82は、清掃具14の清掃具流体入口ポート86と位置合わせされている。その後、清掃具14は、栓体70に押し付けられ、それにより、ハンドル流体出口ポート82は、清掃具流体入口ポート86に接続し、そのため、流体容器34は、環状座部76に係合し、容器流体出口ポート80を流体送出システム40の流体入口44に接続する。ステム26のコネクタ72の内面は、栓体70の外面を当接支持しており、コネクタと栓体との間の摩擦力は、ステム26をハンドル12に保持させる。コネクタ72は、好ましくは、弾性プラスチック材料から形成されており、このプラスチック材料は、コネクタ72を栓体70に押し付ける際に曲がり、コネクタと栓体との間の摩擦力を増加させる。バネクリップ120は、コネクタ72の内面を栓体70に対して付勢するために、コネクタ72の周りの少なくとも部分的に設けられ得る。
【0042】
流体送出システム40の第1部分68を
図6から
図14に示す。上述のように、流体送出システム40の第1部分68は、ポンプ48及びモータ50を有する。ポンプ48は、流体入口56及び流体出口60が形成されているポンプマニフォルド130を備える。ポンプマニフォルド130は、ポンプ筐体132に接続されており、このポンプ筐体は、流体入口56を通して流体を受けるためのチャンバ134を画成し、流体は、このチャンバから流体出口60を通して放出される。ポンプ48は、流体変位部材を備え、この流体変位部材は、チャンバ134内へ流体を引き込み、チャンバ134から流体をアキュムレータ62に向けて押し出す。流体変位部材は、好ましくは、チャンバ134に対して移動可能である。
【0043】
この実施形態において、ポンプ48は、複動ピストンポンプであり、この複動ピストンポンプでは、流体変位部材が、チャンバ134内に位置するピストン136である。あるいは、ポンプ48は、隔膜ポンプの形態であり得、この隔膜ポンプでは、流体変位部材が、チャンバ134を横断して延在する隔膜である。このようなポンプにおいて、隔膜は、隔膜を曲げることによって、異なる構成間で移動可能であり、チャンバ134内へそしてチャンバから流体をポンプ供給する。
【0044】
図10を参照すると、ピストン136は、チャンバ134を第1流体チャンバ138と、第2流体チャンバ140と、に分割する。第1ピストンシール142は、ピストン136の周りに延在し、ピストン136と第1流体チャンバ138との間に流体密封止を形成する。第2ピストンシール144は、ピストン136の周りに延在し、ピストン136と第2流体チャンバ140との間に流体密封止を形成する。この実施形態において、ピストンシール142、144は、ピストン136の周りに延在する自己係合封止の形態にある。
図11を参照すると、流体チャンバ138、140それぞれは、ポンプ48の流体入口56から流体を受けるための各別の流体入口ポート146、148を有する。逆止弁150は、流体入口56と流体入口ポート146、148それぞれとの間に位置し、流体がチャンバ134から流体入口56に戻ることを防止する。
図12を参照すると、流体チャンバ138,140それぞれは、流体をポンプ48の流体出口60に搬送するための流体出口ポート152、154を各別に有する。逆止弁156は、流体がチャンバ134から流体出口ポート152、154から戻ることを防止するために、流体入口56と流体出口ポート152、154それぞれとの間に位置している。逆止弁150、156それぞれは、好ましくは、ダックビル弁の形態にある。
【0045】
モータ50は、ステップモータであり、この実施形態において、駆動棒体160の形態にある線形アクチュエータであり、ピストン136をモータ50に向かうかつモータから離間する線形経路に沿って往復移動させる。ピストン136がモータ50に向けて移動する際、流体は、流体入口56から流体入口ポート146を通って第1流体チャンバ138内に引き込まれる。同時に、流体は、第2流体チャンバ140から流体出口ポート154を通って流体出口60内へ押し出される。ピストン136がモータ50から離間移動する際、流体は、第1流体チャンバ138から流体出口ポート152を通って流体出口60内に押し出される。同時に、流体は、流体入口56から流体入口ポート148を通って第2流体チャンバ140内に引き込まれる。環状軸シール162は、駆動棒体160の周りに延在し、流体が駆動棒体160の周囲でチャンバ134から漏洩することを防止する。軸シール162は、モータ50とポンプ筐体132との間に位置する軸シール筐体164内に配設されている。
図13に示すOリング165は、ポンプ筐体132と軸シール筐体164との間の封止を形成する。
【0046】
図6に戻ると、第2導管58は、アキュムレータ62とソレノイド弁64との間に位置するバンジョー型管継手166へ流体を搬送するように構成されている。
図14及び
図16を特に参照すると、バンジョー型管継手166は、中空ボルト168を備え、この中空ボルトは、出口172からの流体を第2導管58から受けるためのかつ受け取った流体をボルト168の孔部174内へ搬送するための流体入口ポート170を有する。ボルト168のネジ付端部は、アキュムレータ62の端部キャップ176に接続されている。端部キャップ176は、アキュムレータ62の筐体178に接続されている。
【0047】
この実施形態において、アキュムレータ62は、ガス充填式アキュムレータの形態にある。アキュムレータ62は、ボルト168の孔部174の一端部から動作流体を受けるために、かつ、受け取った動作流体を筐体178の流体チャンバ182へ搬送するために、端部キャップ176に形成された流体ポート180を備える。流体チャンバ182は、伸縮性隔膜184によって区画されており、この伸縮性隔膜は、ガス充填式チャンバ186によって、流体ポート180に向けて、ひいては動作流体を流体チャンバ182から流体ポート180を通して戻すように押す方向で、付勢されている。
【0048】
ソレノイド弁64は、好ましくはバンジョー型管継手166のボルト168と一体とされたコア筐体200を備える。同様に
図15を参照すると、ボルト168の孔部174の他端部は、ソレノイド弁64の流体入口202と下側弁筐体204とを形成し、この下側弁筐体は、流体がハンドル12内に位置する第3導管84を通過する流体出口206を備える。Oリング208は、コア筐体200と下側弁筐体204との間の封止を形成する。下側弁筐体204は、弁座210を収容し、コア212は、ボルト168とコア212との間に位置するバネ214によって弁座210に当接付勢されている。コイル216は、コア筐体200の周囲に位置し、磁束伝導体218は、コイル216の周囲に位置する。コイル216は、制御回路66に接続されており、この制御回路は、コイル216に選択的に電圧印加し、コア212を弁座210から離間させるように引っ張る磁界を発生させており、それにより、
図14に示すような閉塞位置から開放位置までのソレノイド弁64の移行を作動させ、動作流体が流体入口202からコア212の周囲を通って流体出口206まで通過することを可能とする。コイル216への電圧印加を解除すると、バネ214は、弁座210に抗してコア212を付勢し、ソレノイド弁214を閉塞位置に配置する。あるいは、ソレノイド弁64は、コイル216に電圧印加して開放位置から閉塞位置へのソレノイド弁64の移行を作動させるように構成され得る。
【0049】
図17に進むと、清掃具流体入口ポート86は、流体送出システム40のうち清掃具14内に位置する第2部分69の流体入口を形成する。流体送出システムのこの第2部分69は、流体を清掃具流体入口ポートからノズル36へ搬送するための流体導管230を備える。ノズル36は、支持体232に備え付けられており、この支持体は、ハンドル12に対してかつ清掃具14のステム26に対して移動させるためにノズル36を支持する。支持体232は、回動軸P回りに回動移動させるためにステム26に接続されている細長い本体234を備える。例えば、支持体232は、ステム26の基部88に形成された一対の間隔をあけた凹所間で保持されている筒状突起236を備え得る。回動軸Oは、ステム26を通過し、ステム26の長手方向軸にほぼ直交する。支持体232は、一対の腕体238を有するほぼY字状であり、これら腕体は、本体234から上方に延在し、それぞれがノズル36の本体242の脚体240に各別に接続されている。流体導管230は、ノズル36の本体242の脚体240間を通過する。
【0050】
ノズル36は、第1の遠位位置と第2の近位位置との間でハンドル12に対して移動可能である。遠位位置において、ノズル36の先端は、毛32の端部を越えて外方に突出している一方、近位位置において、ノズル36の毛32の端部に対して後退している。この実施形態において、ノズル36は、遠位位置に向けて移動するように偏位されている。流体導管230は、ノズル36に接続されている比較的硬質なセクション244と、比較的硬質なセクション244と清掃具流体入口ポート86との間に位置する比較的可撓性を有するセクション246と、を備え、この比較的可撓性を有するセクション246は、ステム26内に収容され、それにより、弾性変形された構成にある。流体導管230の比較的可撓性を有するセクション246内で生じた内力は、ノズル36をブラシユニット29に対する遠位位置に向けて付勢するような方向で、ノズル36を回動軸P回りで回動させる。
【0051】
使用中において、ユーザは、まず、流体容器34に動作流体、この実施形態において水を充填する。閉塞部材102が開放位置にある状態で、ユーザは、水道の蛇口の下方に器具10を配置し、蛇口からの水が流体容器34の露出した流体入口ポート100に入るように蛇口を捻り得る。流体容器34の外壁の少なくとも一部が透明であるので、ユーザは、流体容器34の充填を観測できる。流体容器34を満杯にすると、ユーザは、閉塞部材102を閉塞位置に戻して流体入口ポート100を封止する。
【0052】
ユーザは、ボタン18を押下することによって器具10をスイッチオンし、この作動は、制御回路66によって検出される。その後、ユーザは、ボタン20を押下することによって器具10の動作モードを選択し得る。例えば、ユーザは、ボタン20を押下することによってブラシユニットの移動を作動させるために選択し得る。
【0053】
初期的に、制御回路66は、モータ50を動作させてポンプ48を作動させ、アキュムレータ62を満たす。ソレノイド弁64が閉塞位置にある状態で、ポンプ48を作動させて所定体積の水を流体容器34から引き込み、その体積の引き込んだ水をアキュムレータ62に搬送する。水をアキュムレータ62の流体チャンバ182で受ける際、流体チャンバ182内に溜められている水の圧力、ひいてはポンプ48によってアキュムレータ62に搬送された流体の圧力は、増加する。これにより、順に、モータ50への負荷を増加させ、このモータは、ポンプ48を駆動させて水をアキュムレータ62へ搬送している。上述のように、この実施形態において、モータ50は、ステップモータ、好ましくは線形ステップモータである。モータ50は、モータが水をアキュムレータ62へポンプ供給させる際にモータにかかるトルクがモータ50の動作限界を超えると、拘束され、この動作限界は、モータの設計限界と制御回路66のモータ制御装置で設定した電流限界とによって決定されている。この実施形態において、モータ50は、ポンプ供給された流体の圧力が約6.5bar(約650kPa)であると、拘束される。制御回路66のモータ制御装置は、モータ50で発生した電圧から、具体的にはモータ50の1以上のコイルの逆起電力、すなわち逆EMFからモータ50が拘束されていることを検出する。モータ50が拘束されていることを制御回路66のモータ制御装置で検出すると、制御回路66は、モータ50の動作を停止し、ポンプ48を作動停止する。この実施形態において、ポンプ48を作動させている時間間隔それぞれにおいてアキュムレータで受ける水の体積は、約0.25mlである。第2逆止弁156は、水がアキュムレータ62からポンプ48のチャンバ134に戻ることを防止する。
【0054】
ユーザがボタン22を押したことに応じて、噴射状水をノズル36から放射させる。ボタン22を押すことは、制御回路66によって検出される。制御回路66は、ソレノイド弁64のコイル216を作動させてソレノイド弁を開放位置へ移動させる。これにより、アキュムレータ62の隔膜184は、流体ポート180に向けて迅速に移動することが可能となり、所定体積の水を加圧した噴射状水の形態でアキュムレータ62から押し出す。その体積の水をアキュムレータ62から押し出すのにかかる時間は、好ましくは、1msから50msの範囲にあり、この実施形態において約30msである。噴射状水は、ソレノイド弁64及び流体導管84,230を通過し、ノズル36の流体出口42から放出される。ノズル36を歯間間隙内に位置させるまたは歯間間隙に位置合わせすると、ノズル36から放出された噴射状水は、歯間間隙内に位置する物質を取り除き得る。
【0055】
制御回路66は、ノズル36に噴射状水を送出した後に、アキュムレータ62を補充するように構成されている。制御回路66は、ソレノイド弁64を閉塞位置へ移動させ、そして、モータ50を動作させてポンプ48を作動させ、別の体積の水を流体容器34からアキュムレータ62へ搬送する、ように構成されている。制御回路66は、アキュムレータ62に水を完全に補充するまでに、そのため好ましくは最後の噴射状水をノズル36から放出した後の約500msの期間にわたって、ユーザがボタン22を押すことに応じてソレノイド弁64を開放できなくするように構成されている。
【0056】
上記実施形態において、アキュムレータ62の流体チャンバ182の容積は、単一噴射の動作流体の体積とほぼ同じである。しかしながら、流体チャンバ182の容積は、単一噴射の動作流体の体積よりも大きくてもよい。
【0057】
第2実施形態において、流体チャンバは、0.75mlの容積を有し、単一噴射の動作流体は、約0.25mlの体積を有する。この第2実施形態において、制御回路66は、その第3状態にあると、ソレノイド弁64を所定期間にわたって開放位置で保持するように構成されており、この期間は、単一噴射の動作流体を形成するために必要な体積の動作流体のみをアキュムレータ62から放出させることを可能とする。例えば、ソレノイド弁64は、30msの期間にわたって開放位置で保持され得、0.25mlの体積を有する単一噴射の動作流体をノズル36に送出することを可能とする。制御回路66は、その単一噴射の動作流体を放出した後に制御回路の第1状態に戻る。この場合において、かつ、これら3噴射の動作流体をノズル36に送出するのに十分な動作流体がアキュムレータ62内にある場合に、制御回路66は、第3噴射の動作流体をノズル36に送出した後毎にアキュムレータ62を補充するように構成されている。
【0058】
第3実施形態において、流体チャンバは、0.25mlの容積を有しており、単一噴射の動作流体は、約0.08mlの体積を有する。第2実施形態と同様に、この第3実施形態において、制御回路66は、ソレノイド弁64を所定期間にわたって開放位置で保持するように構成されており、この期間は、単一噴射の動作流体を形成するために必要な体積の動作流体のみをアキュムレータ62から放出させることを可能とする。例えば、ソレノイド弁は、所定期間にわたって開放位置で保持され得、0.08mlの体積を有する単一噴射の動作流体をノズル36に送出することを可能とする。同様に、この場合において、制御回路66は、第3噴射をノズル36に送出した後毎にアキュムレータ62を補充するが、この第3実施形態においてアキュムレータ62を補充するのに必要な時間は、第2実施形態においてアキュムレータ62を補充するのに必要な時間よりも短い。
【0059】
第1から第3実施形態それぞれにおいて、制御回路66は、ボタン22の押下のような受信した入力に応じて単一噴射の動作流体を送出するように構成されている。しかしながら、制御回路66は、このような受信した入力に応じて一連の噴射状動作流体を送出するように構成され得る。この一連にある噴射状動作流体それぞれは、好ましくは、ほぼ同じ体積の動作流体を有する。
【0060】
第4実施形態において、アキュムレータ62の流体チャンバ182は、0.25mlの容積を有しており、制御回路66は、ユーザがボタン22を押下することに応じて、流体送出システム40を制御して単一の3噴射の動作流体を送出するように構成されており、3噴射それぞれは、約0.08mlの体積を有する。ボタン22の押下を制御回路66で検出する。制御回路66は、ソレノイド弁64のコイル216を作動させ、所定期間のみにわたってソレノイド弁64を開放位置へ移動させており、この所定期間は、アキュムレータ62の隔膜が所定体積の水をアキュムレータ62から押し出して第1加圧噴射状水を形成することを可能とする。この実施形態において、その体積の水をアキュムレータ62から押し出すのにかかる時間は、約10msであり、そのため、その期間の後、制御回路66は、ソレノイド弁64のコイル216を作動停止させ、ソレノイド弁64が閉塞位置へ移動することを可能とする。
【0061】
いったんソレノイド弁64が閉塞位置にあると、制御回路66は、ソレノイド弁64のコイル216を再び作動させてソレノイド弁64を開放位置へ戻るように移動させる。同様に、制御回路66は、所定期間のみにわたってソレノイド弁64を開放位置で保持し、この所定期間は、アキュムレータ62の隔膜が第2体積の水をアキュムレータ62から押し出し、第2加圧噴射状水を形成することを可能としており、そのため、この実施形態において、第2期間は、約10msである。
【0062】
その期間の経過後、制御回路66は、ソレノイド弁64のコイル216を作動停止し、ソレノイド弁64を閉塞位置へ移動させることを可能とする。いったんソレノイド弁64が閉塞位置にあると、制御回路66は、同様に、ソレノイド弁64のコイル216を再び作動させ、ソレノイド弁64を開放位置に戻るように移動させる。もう一度、制御回路66は、所定期間のみにわたってソレノイド弁64を開放位置で保持し、この期間は、アキュムレータ62の隔膜が第3体積の水をアキュムレータ62から押し出して第3加圧噴射状水を形成することを可能としており、そのため、この実施形態において、第3期間は、約10msである。その期間の経過後、制御回路66は、ソレノイド弁64のコイル216を作動停止し、ソレノイド弁64が閉塞位置へ移動することを可能とする。その後、ポンプ48は、動作されてアキュムレータ62を補充する。
【0063】
一連内において、連続した噴射状動作流体間の期間は、好ましくは等しく、好ましくは1msから25msの範囲内に、より好ましくは2msから10msの範囲内にあり、それにより、全体の一連の噴射は、単一の歯間間隙に送出され得る。これにより、各連続的な噴射において歯間間隙に対するノズル36の先端の位置が若干変動することが可能となり得、そのため、歯間間隙内から物質を除去することを改善する可能性がある。
【0064】
第4実施形態において、アキュムレータ62の流体チャンバ182の容積は、単一連の噴射状動作流体においてノズル36から放出される動作流体の体積とほぼ同じである。あるいは、アキュムレータ62の流体チャンバ182の容積は、単一連の噴射状動作流体においてノズル36から放出される動作流体の体積よりも大きくてもよい。例えば、第5実施形態において、流体チャンバ182の容積は、0.75mlまで増加されているが、制御回路66は、ユーザがボタン22を押下することに応じて、同じ、単一連の3噴射の動作流体を放出するように構成されており、これら3噴射それぞれは、約0.08mlの体積を有する。したがって、この第5実施形態において、アキュムレータ62は、器具10から3連の噴射状動作流体を送出した後に補充する必要がある。