【実施例】
【0176】
下記の特定の実施例は、単なる例示であると解釈されることになり、いかなる様式においても、本開示の非例示事項を限定するものではない。
【0177】
実施例1a:ドライアイ疾患(DED)の治療を目的とするニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるバレニクリンの鼻腔投与の安全性及び効力を評価するための臨床試験
目的:この試験では、成人患者における中程度〜重度のDEDの治療を目的とする0.1%のバレニクリンのスプレー式点鼻薬(OC−01)の使用について評価した。この試験では、涙液産生の誘導及びDED症状の低減のためにOC−01を使用することの安全性及び効力について調べた。
【0178】
患者:中程度〜重度のドライアイを有し、下記の対象基準及び除外基準をクリアした合計30人を参加者として登録した。
【0179】
基準:
対象基準:
・年齢18歳以上の男性及び女性
・インフォームドコンセントに署名する意思を有し、試験プロコールの要件に応じる能力を有すると考えられる者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー(Schirmer)涙液試験(局所麻酔あり)の結果が≦10mm/5分である者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー試験(局所麻酔、及び綿棒での鼻の刺激あり)の結果が、非刺激時の値と比較して、少なくとも7mm長い者
・1回目のスクリーニング来訪時に、眼表面疾患指数(Ocular Surface Disease Index)スコアのベースラインが少なくとも23であり、「該当なし」である回答数が3以下である者
・眼瞼/睫毛の構造、まばたき機能、及び閉眼が正常である者
除外基準:
・鼻血が慢性または再発性である者
・過去1年以内にタバコまたはニコチン製品(巻きタバコ、葉巻、電子タバコ)の使用歴を有する者
・血友病及び血小板減少症などの、出血増加をもたらし得る血液凝固障害を有する者
・涙腺、鼻、または副鼻腔に、腫瘍または顕著な外傷を有する者、涙腺または鼻孔の除神経につながる、涙腺、鼻、または副鼻腔の手術または焼灼の実施歴を有し、このことが、綿棒での鼻の刺激による応答が欠如していることによって証拠づけられる者
・鼻気道の重度閉塞(例えば、重度の鼻中隔湾曲症または下鼻甲介肥大)を有する者
・1回目のスクリーニング来訪の3ヶ月以内に、いずれかの眼の手術(屈折矯正手術または白内障手術など)を受ける者
・不安定な全身性の病状もしくは疾患を有する者であるか、または治験責任医師が、試験参加に適さない(例えば、現在、全身性の感染、制御不能の自己免疫疾患、制御不能の免疫不全疾患、心筋梗塞歴、制御不能の高血圧等を有する)と判断するか、もしくは試験で必要になる高頻度の評価に適さないと判断する、全身性の病状もしく疾患を有する者
・顕著な角膜または結膜の瘢痕、翼状片、または結節性の瞼裂斑、ドライアイと関連しない現在有する眼の感染または炎症、臨床的に顕著な角膜前(上皮)基底膜ジストロフィーまたは他の臨床的に顕著な角膜ジストロフィーもしくは角膜変性、臨床的に顕著な眼瞼炎、眼のヘルペス性感染症等などの、試験結果の解釈または患者の安全性を妨げるであろう、いずれかの眼における任意の眼の疾患または病状の病歴を有するか、またはそれを有する者
・鼻粘膜に接触する試験薬剤における処置上の薬剤または材料のいずれかに対する過敏性を有することが分かっている者
・初回スクリーニングの時点において、活性状態にあるか、または制御不能である重度の全身性のアレルギー、慢性的な季節性のアレルギー、鼻炎、または副鼻腔炎を有し、治療(すなわち、抗ヒスタミン剤、うっ血除去剤、経口ステロイド、またはエアロゾルステロイド)が必要である者
・1回目のスクリーニング来訪前の30日間、安定した投薬レジメンで使用されておらず、眼の乾燥を引き起こすことが知られている任意の薬剤(例えば、シクロスポリン、抗ヒスタミン剤、三環系抗うつ剤、抗不安剤、抗ムスカリン剤、ベータ遮断剤、利尿剤、フェノチアジン、ステロイド等)を現在使用している者
・溶解する涙点プラグを有する者(シリコンプラグを有する参加者、または涙点管(punctal duct)の永久閉鎖術を受けた参加者については、適格とする)
・1回目のスクリーニング来訪前の少なくとも7日間、及び試験期間中に使用を中止する場合を除き、コンタクトレンズを能動的に使用する者
・過去3ヵ月間に新たな活性物質または新たな装置を使用する任意の臨床試験に参加した者
・試験登録の時点で妊娠中であるか、妊娠の計画があるか、または授乳中である女性。出産可能年齢の女性に対しては、尿妊娠検査を実施するものとする。
・バレニクリンに対してアレルギー反応または有害反応を起こすことが分かっている者
・治験責任医師の意見により、この試験過程の間に、患者に対して緊急の医学的治療が必要となるであろう、不安定または制御不能な任意の心臓の病状、肺の病状、腎臓の病状、腫瘍学的な病状、神経学的な病状、代謝性の病状、または他の全身性の病状を有する者。これには、限定はされないが、心不整脈、高血圧、凝固障害、腎不全、及び糖尿病が含まれる。
対象/除外基準の例外:
治験責任医師は、不参加とすることが患者にとって最大の利益となると考えられるのであれば、任意の患者を不参加として試験から除外する権利を有する。
対象/除外基準に対する軽微な例外は、出資者に提出し、必要時は、メディカルモニターの助言を得て予め承認されるべきである。
患者の安全性/権利またはデータの妥当性に影響する重大な例外は、治験責任医師が迅速にIRB/ECに報告すべきである。
【0180】
主要評価項目:この試験の設計では、OC−01及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量のOC−01と関連する涙液産生変化
【0181】
副次的評価項目:この試験の設計では、OC−01及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量の媒体と関連する涙液産生変化
・単回用量のOC−01と関連する症状変化
・単回用量のOC−01と関連する症状緩和の持続期間
・単回用量の媒体と関連する症状変化
・単回用量の媒体と関連する症状緩和の持続期間
こうした比較を一緒に行うことで、ドライアイ疾患を有する患者における涙液産生の増加を目的とするOC−01の安全性及び効力に関する有用な情報が得られることになる。
【0182】
この試験の主要安全性評価項目は、有害事象(AE)の発生率及び関連性である。有害事象の記述統計学は、任意の重大、予測外、または薬剤関連のAEに対する説明となるように提供されるものとする。試験の間、患者の安全性を目的として、適切に認定された医師が鼻孔の完全性を監視するものとする。
【0183】
試験設計:この試験は、前向き単一群クロスオーバー試験であり、中程度〜重度のドライアイを有する参加者における、0.1%のバレニクリンのスプレー式点鼻薬であるOC−01の安全性及び効力を評価するものである。最大で30人の参加者を登録し、7日間観察するものとする。
【0184】
1回目のスクリーニング来訪時に、試験期間に向けて、適格参加者はすべて、自身が現在使用している人工涙液または眼を潤す点眼薬の使用を中止するものとし、適格参加者のドライアイ症状が耐え難いものとなるであれば、保存剤を含まない単位用量の人工涙液を提供して使用するものとする。空の単位用量バイアルは、それぞれの試験来訪時に回収し、数を数えるものとする。鼻用薬剤の投与から30分以内、または試験来訪から2時間以内は、人工涙液を使用しないように患者に指示するものとする。
【0185】
2回目のスクリーニング来訪/試験0日目に、適格参加者はすべて、2つの鼻用製剤であるOC−01及び媒体対照に対する応答を試験するものとする。それぞれの鼻腔内用量の送達直前及び送達直後に、ジョーンズシルマー(Jones Schirmer)試験を両眼で実施して涙液産生を評価するものとする。それぞれの患者へのOC−01製剤及び媒体製剤の投与順序は、無作為に割り付けるものとし、患者及び試験者は両者共に、鼻用製剤を識別できないものとする。涙液産生評価後の少なくとも90分時点で、2つの鼻用製剤のそれぞれの送達に応じた症状変化を評価するものとする。症状評価は、よく確立された環境負荷モデルであり、Biocentric Developments,LLCによって製造されたClimaTears Goggle Systemを使用して実施するものとする。
【0186】
0日目の試験後、OC−01のボトルをすべての患者に渡し、患者はそれを家に持ち帰って1日目〜6日目の間、1日1回自己投与するものとする。7日目に患者を診療所に戻し、それぞれの鼻用製剤の投与による、患者の涙液産生及び症状を再び評価するものとする。
【0187】
涙液評価
下記の眼表面及び涙液層の評価は、記載の順序で実施するものとする。
【0188】
眼表面染色−フルオレセインを使用した角膜染色
フルオレセイン及びリサミングリーンを使用した眼表面染色は、National Eye Instituteの段階分け方式を使用して、症例記録表の略図にある5つの角膜領域及び6つの結膜領域に、片眼ごとに評価及び記録するものとする。症例記録表(CRF)には、図及び説明入りの段階分け尺度(段階0〜3)が含まれる。
1. 角膜染色は、1.0mgのフルオレセインナトリウムを含む濾紙片を使用して評価すべきである。
2. 濾紙片の末端を1滴の緩衝生理食塩水で湿らせた後、過剰分は、しっかりとはじいて振動で落とす。
3. その後、下眼瞼を引き下げ、反射による涙液産生を誘導しないようにしながら、導入する色素量が極少となるよう意識し、先端の平らな末端部を下眼瞼結膜に対して穏やかに適用するべきである。
4. 無理やり力を入れて眼瞼を閉じることはせず、フルオレセインが分布するように、自然に数回まばたきをするように患者に指示するものとする。
5. 少なくとも1分間、フルオレセインをそのまま眼に残存させた後、蛍光視野を最大化するために、コバルト(青色)フィルターと併せて黄色(Wratten12番)バリアフィルターを使用して、5つの角膜領域を段階分けするものとする。上眼瞼を少し上げて角膜表面全体を段階分けする。コントラスト増進のために、戻り光の経路(入射光の経路ではない)に黄色バリアフィルターを配置すること。
【0189】
涙液層破壊時間(TFBUT)
TFBUTは、下記の段階に従って細隙灯顕微鏡を使用して評価するものとする。
1. 細隙灯は、約10倍の拡大率に設定するものとする。
2. 適量のフルオレセインを所定部位に導入し(好ましくは、DET濾紙片を使用する)、患者に対して、真っすぐに前を見詰め、指示があるまでまばたきをしないよう依頼するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
3. 最後に完全にまばたきしてから、涙液層の破壊を示す成長性のミセル(micelle)が最初に出現するまでの時間を、ストップウオッチを使用して記録するものとする。
注意:角膜表面に映る像(mire)の破壊が生じる前に患者が早まってまばたきをしたのであれば、試験者は測定値の取得を継続して試みるべきである。
4. TFBUTを観測した時点で、自由にまばたきするように患者に指示する。その後、同一の眼で、この試験を2回目として再度実施するべきである。
5. 1回目と2回目との測定値差異が2秒を超えるのであれば、3回目の測定を実施して記録すべきである。
6. その後、この手順をもう一方の眼で実施するものとする。
7. TFBUTは、温度が約18C、湿度が約50%の室内で実施することが推奨される。
【0190】
眼表面染色−リサミングリーンを使用した結膜染色
眼表面染色の評価は、リサミングリーンを使用した結膜染色で完了するものとする。
1. リサミングリーンの眼用濾紙片は、緩衝生理食塩水で湿らせ、下眼瞼結膜に適用すべきである。適量の色素を導入するよう注意を払うべきである。
2. リサミングリーンをそのまま眼に1分間残存させた後、鼻側及び側頭側の6つの結膜領域を段階分けするものとする。
3. 側頭側の領域を段階分けするには、鼻側を見るように対象に指示するべきであり、鼻側の領域を段階分けするには、側頭側を見るように対象に指示するべきである。
4. その後、この手順をもう一方の眼で完了すべきである。
【0191】
シルマー試験
1回目のスクリーニング来訪時に、基礎的なジョーンズシルマー試験を1回実施した後、綿棒で鼻を刺激するシルマー試験を実施するものとする。局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を患者の両眼に導入すべきである。
2. 患者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を綿棒で軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように患者に指示するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。注意:万一シルマースコアが、終点である5分より前に最大値に達したのであれば、濾紙片を回収してよく、最大値に達するのに要した時間を記録する。しかしながら、反対側の眼の濾紙片は、終点である5分より前にそちらも最大スコアに達するまでは回収するべきではない。
7. シルマー試験は、複数回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに添加するべきである。
【0192】
綿棒で鼻を刺激するシルマー試験
1. 1回目のスクリーニング来訪時に、綿棒で鼻を刺激して、シルマー試験を実施するべきである。試験者は、新しい濾紙片を所定部位に置き、参加者の両方の鼻孔に綿棒を同時に挿入して、約30秒間、両方の中鼻甲介に穏やかに刺激を与えるべきである。この後、試験者は、穏やかに圧を加えながら、綿棒を所定部位にとどめるだけにし、必要に応じて断続的に繰り返し刺激を与えてよい。
2. あるいは、綿棒をとどめ、両方の鼻甲介に同時に穏やかに刺激を与え、その間、断続的に静止させてから再刺激するように参加者に指示してよい。試験者は、どのようにしてこの試験を正しく実施するかについて参加者に継続的に指導すべきである。
3. シルマー濾紙片は、5分が経過するか、または最大スコアに達するまで所定部位にとどめるべきである。
両方のシルマースコアを記録し、それが対象基準に適合するかどうかを検証するものとする。シルマー試験は、2回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに導入するべきである。
【0193】
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用したシルマー試験
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用し、局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を、それぞれのアプリケーションを対象とする参加者の両眼に導入すべきである。
2. 参加者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を眼用スポンジ(spear)で軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように参加者に指示するものとする。試験は、参加者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。
【0194】
ドライアイの誘発及び症状の評価
ClimaTears Goggle System(Biocentric Developments,LLC)を使用することで、眼周辺の湿度を減少させ、患者のドライアイ症状を誘導するものとする。このシステムは、ドライアイ患者の臨床試験を対象として、試験条件の標準化を目的として設計されたものである。
【0195】
患者は、ClimaTears Gogglesを最大90分間連続して装着し、試験時間の間、5分ごとに視覚的アナログ尺度(VAS)を使用して自身の症状を記録するものとする。自身の乾燥症状を(両眼同時に)評価するように対象に依頼し、評価は、水平線上に垂直印をつけて不快感のレベルを示すことによって実施するものとする。「0」は、「乾燥なし」に対応し、5は、「最大の乾燥度」に対応する。尺度の評価線の長さは、100mmとする。
【0196】
0日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−01スプレー式点鼻薬または対照スプレー式点鼻薬のいずれかを無作為に患者に投与するものとする。この投与は、2回の連続した45mmの測定の2.5分後に実施するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、1回目に投与されていないどちらかの試験物品を2回目の点鼻薬用量として患者に投与するものとする。2回目の点鼻薬用量を投与した後、2回の連続測定で、患者のスコアが45mm以上に達するまで症状を再び監視するものとする。その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。この時間の終了時点で、どちらのスプレー式点鼻薬が自身のドライアイ症状をより緩和したかを決定するよう、それぞれの患者に依頼するものとする。
【0197】
7日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−01スプレー式点鼻薬を患者に投与するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。
【0198】
ベースラインの症状スコアが45mmを超える参加患者は、このベースラインスコアと等しい治療閾値を有することになり、したがって、2回の連続測定で、症状が、この値以上となった後に治療を受けるものとする。
【0199】
患者は、試験開始前に指示書(上記の太字部分)を読んでおくこととし、いずれのスプレー式点鼻薬も、投与後直ちに症状値を記録するものとする。
【0200】
涙液層評価及びドライアイ症状の結果:
OC−01を投与した患者の涙液産生量は、ベースライン及びプラセボの両方と比較して統計学的に有意に増加した(
図1)。さらに、患者が報告したドライアイ症状についても、OC−01を投与した患者において、プラセボと比較して改善した(
図2)。
【0201】
実施例1b:ドライアイ疾患(DED)の治療を目的とするニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるシチシンの鼻腔投与の安全性及び効力を評価するための臨床試験
目的:この試験では、成人患者における中程度〜重度のDEDの治療を目的とする0.1%のシチシンのスプレー式点鼻薬(OC−02)の使用について評価する。この試験では、涙液産生の誘導及びDED症状の低減のためにOC−02を使用することの安全性及び効力について調べるものとする。
【0202】
患者:中程度〜重度のドライアイを有し、下記の対象基準及び除外基準をクリアする合計30人を参加者として登録するものとする。
【0203】
基準:
対象基準:
・年齢18歳以上の男性及び女性
・インフォームドコンセントに署名する意思を有し、試験プロコールの要件に応じる能力を有すると考えられる者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー涙液試験(局所麻酔あり)の結果が≦10mm/5分である者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー試験(局所麻酔、及び綿棒での鼻の刺激あり)の結果が、非刺激時の値と比較して、少なくとも7mm長い者
・1回目のスクリーニング来訪時に、眼表面疾患指数スコアのベースラインが少なくとも23であり、「該当なし」である回答数が3以下である者
・眼瞼/睫毛の構造、まばたき機能、及び閉眼が正常である者
除外基準:
・鼻血が慢性または再発性である者
・過去1年以内にタバコまたはニコチン製品(巻きタバコ、葉巻、電子タバコ)の使用歴を有する者
・血友病及び血小板減少症などの、出血増加をもたらし得る血液凝固障害を有する者
・涙腺、鼻、または副鼻腔に、腫瘍または顕著な外傷を有する者、涙腺または鼻孔の除神経につながる、涙腺、鼻、または副鼻腔の手術または焼灼の実施歴を有し、このことが、綿棒での鼻の刺激による応答が欠如していることによって証拠づけられる者
・鼻気道の重度閉塞(例えば、重度の鼻中隔湾曲症または下鼻甲介肥大)を有する者
・1回目のスクリーニング来訪の3ヶ月以内に、いずれかの眼の手術(屈折矯正手術または白内障手術など)を受ける者
・不安定な全身性の病状もしくは疾患を有する者であるか、または治験責任医師が、試験参加に適さない(例えば、現在、全身性の感染、制御不能の自己免疫疾患、制御不能の免疫不全疾患、心筋梗塞歴、制御不能の高血圧等を有する)と判断するか、もしくは試験で必要になる高頻度の評価に適さないと判断する、全身性の病状もしく疾患を有する者
・顕著な角膜または結膜の瘢痕、翼状片、または結節性の瞼裂斑、ドライアイと関連しない現在有する眼の感染または炎症、臨床的に顕著な角膜前(上皮)基底膜ジストロフィーまたは他の臨床的に顕著な角膜ジストロフィーもしくは角膜変性、臨床的に顕著な眼瞼炎、眼のヘルペス性感染症等などの、試験結果の解釈または患者の安全性を妨げるであろう、いずれかの眼における任意の眼の疾患または病状の病歴を有するか、またはそれを有する者
・鼻粘膜に接触する試験薬剤における処置上の薬剤または材料のいずれかに対する過敏性を有することが分かっている者
・初回スクリーニングの時点において、活性状態にあるか、または制御不能である重度の全身性のアレルギー、慢性的な季節性のアレルギー、鼻炎、または副鼻腔炎を有し、治療(すなわち、抗ヒスタミン剤、うっ血除去剤、経口ステロイド、またはエアロゾルステロイド)が必要である者
・1回目のスクリーニング来訪前の30日間、安定した投薬レジメンで使用されておらず、眼の乾燥を引き起こすことが知られている任意の薬剤(例えば、シクロスポリン、抗ヒスタミン剤、三環系抗うつ剤、抗不安剤、抗ムスカリン剤、ベータ遮断剤、利尿剤、フェノチアジン、ステロイド等)を現在使用している者
・溶解する涙点プラグを有する者(シリコンプラグを有する参加者、または涙点管の永久閉鎖術を受けた参加者については、適格とする)
・1回目のスクリーニング来訪前の少なくとも7日間、及び試験期間中に使用を中止する場合を除き、コンタクトレンズを能動的に使用する者
・過去3ヵ月間に新たな活性物質または新たな装置を使用する任意の臨床試験に参加した者
・試験登録の時点で妊娠中であるか、妊娠の計画があるか、または授乳中である女性。出産可能年齢の女性に対しては、尿妊娠検査を実施するものとする。
・シチシンに対してアレルギー反応または有害反応を起こすことが分かっている者
・治験責任医師の意見により、この試験過程の間に、患者に対して緊急の医学的治療が必要となるであろう、不安定または制御不能な任意の心臓の病状、肺の病状、腎臓の病状、腫瘍学的な病状、神経学的な病状、代謝性の病状、または他の全身性の病状を有する者。これには、限定はされないが、心不整脈、高血圧、凝固障害、腎不全、及び糖尿病が含まれる。
対象/除外基準の例外:
治験責任医師は、不参加とすることが患者にとって最大の利益となると考えられるのであれば、任意の患者を不参加として試験から除外する権利を有する。
対象/除外基準に対する軽微な例外は、出資者に提出し、必要時は、メディカルモニターの助言を得て予め承認されるべきである。
患者の安全性/権利またはデータの妥当性に影響する重大な例外は、治験責任医師が迅速にIRB/ECに報告すべきである。
【0204】
主要評価項目:この試験の設計では、OC−02及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量のOC−02と関連する涙液産生変化
【0205】
副次的評価項目:この試験の設計では、OC−02及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量の媒体と関連する涙液産生変化
・単回用量のOC−02と関連する症状変化
・単回用量のOC−02と関連する症状緩和の持続期間
・単回用量の媒体と関連する症状変化
・単回用量の媒体と関連する症状緩和の持続期間
こうした比較を一緒に行うことで、ドライアイ疾患を有する患者における涙液産生の増加を目的とするOC−02の安全性及び効力に関する有用な情報が得られることになる。
【0206】
この試験の主要安全性評価項目は、有害事象(AE)の発生率及び関連性である。有害事象の記述統計学は、任意の重大、予測外、または薬剤関連のAEに対する説明となるように提供されるものとする。試験の間、患者の安全性を目的として、適切に認定された医師が鼻孔の完全性を監視するものとする。
【0207】
試験設計:この試験は、前向き単一群クロスオーバー試験であり、中程度〜重度のドライアイを有する参加者における、0.1%のシチシンのスプレー式点鼻薬であるOC−02の安全性及び効力を評価するものである。最大で30人の参加者を登録し、7日間観察するものとする。
【0208】
1回目のスクリーニング来訪時に、試験期間に向けて、適格参加者はすべて、自身が現在使用している人工涙液または眼を潤す点眼薬の使用を中止するものとし、適格参加者のドライアイ症状が耐え難いものとなるであれば、保存剤を含まない単位用量の人工涙液を提供して使用するものとする。空の単位用量バイアルは、それぞれの試験来訪時に回収し、数を数えるものとする。鼻用薬剤の投与から30分以内、または試験来訪から2時間以内は、人工涙液を使用しないように患者に指示するものとする。
【0209】
2回目のスクリーニング来訪/試験0日目に、適格参加者はすべて、2つの鼻用製剤であるOC−02及び媒体対照に対する応答を試験するものとする。それぞれの鼻腔内用量の送達直前及び送達直後に、ジョーンズシルマー試験を両眼で実施して涙液産生を評価するものとする。それぞれの患者へのOC−02製剤及び媒体製剤の投与順序は、無作為に割り付けるものとし、患者及び試験者は両者共に、鼻用製剤を識別できないものとする。涙液産生評価後の少なくとも90分時点で、2つの鼻用製剤のそれぞれの送達に応じた症状変化を評価するものとする。症状評価は、よく確立された環境負荷モデルであり、Biocentric Developments,LLCによって製造されたClimaTears Goggle Systemを使用して実施するものとする。
【0210】
0日目の試験後、OC−02のボトルをすべての患者に渡し、患者はそれを家に持ち帰って1日目〜6日目の間、1日1回自己投与するものとする。7日目に患者を診療所に戻し、それぞれの鼻用製剤の投与による、患者の涙液産生及び症状を再び評価するものとする。
【0211】
涙液評価
下記の眼表面及び涙液層の評価は、記載の順序で実施するものとする。
【0212】
眼表面染色−フルオレセインを使用した角膜染色
フルオレセイン及びリサミングリーンを使用した眼表面染色は、National Eye Instituteの段階分け方式を使用して、症例記録表の略図にある5つの角膜領域及び6つの結膜領域に、片眼ごとに評価及び記録するものとする。症例記録表(CRF)には、図及び説明入りの段階分け尺度(段階0〜3)が含まれる。
1. 角膜染色は、1.0mgのフルオレセインナトリウムを含む濾紙片を使用して評価すべきである。
2. 濾紙片の末端を1滴の緩衝生理食塩水で湿らせた後、過剰分は、しっかりとはじいて振動で落とす。
3. その後、下眼瞼を引き下げ、反射による涙液産生を誘導しないようにしながら、導入する色素量が極少となるよう意識し、先端の平らな末端部を下眼瞼結膜に対して穏やかに適用するべきである。
4. 無理やり力を入れて眼瞼を閉じることはせず、フルオレセインが分布するように、自然に数回まばたきをするように患者に指示するものとする。
5. 少なくとも1分間、フルオレセインをそのまま眼に残存させた後、蛍光視野を最大化するために、コバルト(青色)フィルターと併せて黄色(Wratten12番)バリアフィルターを使用して、5つの角膜領域を段階分けするものとする。上眼瞼を少し上げて角膜表面全体を段階分けする。コントラスト増進のために、戻り光の経路(入射光の経路ではない)に黄色バリアフィルターを配置すること。
【0213】
涙液層破壊時間(TFBUT)
TFBUTは、下記の段階に従って細隙灯顕微鏡を使用して評価するものとする。
1. 細隙灯は、約10倍の拡大率に設定するものとする。
2. 適量のフルオレセインを所定部位に導入し(好ましくは、DET濾紙片を使用する)、患者に対して、真っすぐに前を見詰め、指示があるまでまばたきをしないよう依頼するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
3. 最後に完全にまばたきしてから、涙液層の破壊を示す成長性のミセルが最初に出現するまでの時間を、ストップウオッチを使用して記録するものとする。
注意:角膜表面に映る像の破壊が生じる前に患者が早まってまばたきをしたのであれば、試験者は測定値の取得を継続して試みるべきである。
4. TFBUTを観測した時点で、自由にまばたきするように患者に指示する。その後、同一の眼で、この試験を2回目として再度実施するべきである。
5. 1回目と2回目との測定値差異が2秒を超えるのであれば、3回目の測定を実施して記録すべきである。
6. その後、この手順をもう一方の眼で実施するものとする。
7. TFBUTは、温度が約18C、湿度が約50%の室内で実施することが推奨される。
【0214】
眼表面染色−リサミングリーンを使用した結膜染色
眼表面染色の評価は、リサミングリーンを使用した結膜染色で完了するものとする。
1. リサミングリーンの眼用濾紙片は、緩衝生理食塩水で湿らせ、下眼瞼結膜に適用すべきである。適量の色素を導入するよう注意を払うべきである。
2. リサミングリーンをそのまま眼に1分間残存させた後、鼻側及び側頭側の6つの結膜領域を段階分けするものとする。
3. 側頭側の領域を段階分けするには、鼻側を見るように対象に指示するべきであり、鼻側の領域を段階分けするには、側頭側を見るように対象に指示するべきである。
4. その後、この手順をもう一方の眼で完了すべきである。
【0215】
シルマー試験
1回目のスクリーニング来訪時に、基礎的なジョーンズシルマー試験を1回実施した後、綿棒で鼻を刺激するシルマー試験を実施するものとする。局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を患者の両眼に導入すべきである。
2. 患者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を綿棒で軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように患者に指示するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。注意:万一シルマースコアが、終点である5分より前に最大値に達したのであれば、濾紙片を回収してよく、最大値に達するのに要した時間を記録する。しかしながら、反対側の眼の濾紙片は、終点である5分より前にそちらも最大スコアに達するまでは回収するべきではない。
7. シルマー試験は、複数回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに添加するべきである。
【0216】
綿棒で鼻を刺激するシルマー試験
1. 1回目のスクリーニング来訪時に、綿棒で鼻を刺激して、シルマー試験を実施するべきである。試験者は、新しい濾紙片を所定部位に置き、参加者の両方の鼻孔に綿棒を同時に挿入して、約30秒間、両方の中鼻甲介に穏やかに刺激を与えるべきである。この後、試験者は、穏やかに圧を加えながら、綿棒を所定部位にとどめるだけにし、必要に応じて断続的に繰り返し刺激を与えてよい。
2. あるいは、綿棒をとどめ、両方の鼻甲介に同時に穏やかに刺激を与え、その間、断続的に静止させてから再刺激するように参加者に指示してよい。試験者は、どのようにしてこの試験を正しく実施するかについて参加者に継続的に指導すべきである。
3. シルマー濾紙片は、5分が経過するか、または最大スコアに達するまで所定部位にとどめるべきである。
両方のシルマースコアを記録し、それが対象基準に適合するかどうかを検証するものとする。シルマー試験は、2回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに導入するべきである。
【0217】
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用したシルマー試験
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用し、局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を、それぞれのアプリケーションを対象とする参加者の両眼に導入すべきである。
2. 参加者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を眼用スポンジで軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように参加者に指示するものとする。試験は、参加者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。
【0218】
ドライアイの誘発及び症状の評価
ClimaTears Goggle System(Biocentric Developments,LLC)を使用することで、眼周辺の湿度を減少させ、患者のドライアイ症状を誘導するものとする。このシステムは、ドライアイ患者の臨床試験を対象として、試験条件の標準化を目的として設計されたものである。
【0219】
患者は、ClimaTears Gogglesを最大90分間連続して装着し、試験時間の間、5分ごとに視覚的アナログ尺度(VAS)を使用して自身の症状を記録するものとする。自身の乾燥症状を(両眼同時に)評価するように対象に依頼し、評価は、水平線上に垂直印をつけて不快感のレベルを示すことによって実施するものとする。「0」は、「乾燥なし」に対応し、5は、「最大の乾燥度」に対応する。尺度の評価線の長さは、100mmとする。
【0220】
0日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−02スプレー式点鼻薬または対照スプレー式点鼻薬のいずれかを無作為に患者に投与するものとする。この投与は、2回の連続した45mmの測定の2.5分後に実施するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、1回目に投与されていないどちらかの試験物品を2回目の点鼻薬用量として患者に投与するものとする。2回目の点鼻薬用量を投与した後、2回の連続測定で、患者のスコアが45mm以上に達するまで症状を再び監視するものとする。その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。この時間の終了時点で、どちらのスプレー式点鼻薬が自身のドライアイ症状をより緩和したかを決定するよう、それぞれの患者に依頼するものとする。
【0221】
7日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−02スプレー式点鼻薬を患者に投与するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。
【0222】
ベースラインの症状スコアが45mmを超える参加患者は、このベースラインスコアと等しい治療閾値を有することになり、したがって、2回の連続測定で、症状が、この値以上となった後に治療を受けるものとする。
【0223】
患者は、試験開始前に指示書(上記の太字部分)を読んでおくこととし、いずれのスプレー式点鼻薬も、投与後直ちに症状値を記録するものとする。
【0224】
実施例1c:ドライアイ疾患(DED)の治療を目的とするニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるエピバチジンの鼻腔投与の安全性及び効力を評価するための臨床試験
目的:この試験では、成人患者における中程度〜重度のDEDの治療を目的とする0.1%のエピバチジンのスプレー式点鼻薬(OC−03)の使用について評価する。この試験では、涙液産生の誘導及びDED症状の低減のためにOC−03を使用することの安全性及び効力について調べるものとする。
【0225】
患者:中程度〜重度のドライアイを有し、下記の対象基準及び除外基準をクリアする合計30人を参加者として登録するものとする。
【0226】
基準:
対象基準:
・年齢18歳以上の男性及び女性
・インフォームドコンセントに署名する意思を有し、試験プロコールの要件に応じる能力を有すると考えられる者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー涙液試験(局所麻酔あり)の結果が≦10mm/5分である者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー試験(局所麻酔、及び綿棒での鼻の刺激あり)の結果が、非刺激時の値と比較して、少なくとも7mm長い者
・1回目のスクリーニング来訪時に、眼表面疾患指数スコアのベースラインが少なくとも23であり、「該当なし」である回答数が3以下である者
・眼瞼/睫毛の構造、まばたき機能、及び閉眼が正常である者
除外基準:
・鼻血が慢性または再発性である者
・過去1年以内にタバコまたはニコチン製品(巻きタバコ、葉巻、電子タバコ)の使用歴を有する者
・血友病及び血小板減少症などの、出血増加をもたらし得る血液凝固障害を有する者
・涙腺、鼻、または副鼻腔に、腫瘍または顕著な外傷を有する者、涙腺または鼻孔の除神経につながる、涙腺、鼻、または副鼻腔の手術または焼灼の実施歴を有し、このことが、綿棒での鼻の刺激による応答が欠如していることによって証拠づけられる者
・鼻気道の重度閉塞(例えば、重度の鼻中隔湾曲症または下鼻甲介肥大)を有する者
・1回目のスクリーニング来訪の3ヶ月以内に、いずれかの眼の手術(屈折矯正手術または白内障手術など)を受ける者
・不安定な全身性の病状もしくは疾患を有する者であるか、または治験責任医師が、試験参加に適さない(例えば、現在、全身性の感染、制御不能の自己免疫疾患、制御不能の免疫不全疾患、心筋梗塞歴、制御不能の高血圧等を有する)と判断するか、もしくは試験で必要になる高頻度の評価に適さないと判断する、全身性の病状もしく疾患を有する者
・顕著な角膜または結膜の瘢痕、翼状片、または結節性の瞼裂斑、ドライアイと関連しない現在有する眼の感染または炎症、臨床的に顕著な角膜前(上皮)基底膜ジストロフィーまたは他の臨床的に顕著な角膜ジストロフィーもしくは角膜変性、臨床的に顕著な眼瞼炎、眼のヘルペス性感染症等などの、試験結果の解釈または患者の安全性を妨げるであろう、いずれかの眼における任意の眼の疾患または病状の病歴を有するか、またはそれを有する者
・鼻粘膜に接触する試験薬剤における処置上の薬剤または材料のいずれかに対する過敏性を有することが分かっている者
・初回スクリーニングの時点において、活性状態にあるか、または制御不能である重度の全身性のアレルギー、慢性的な季節性のアレルギー、鼻炎、または副鼻腔炎を有し、治療(すなわち、抗ヒスタミン剤、うっ血除去剤、経口ステロイド、またはエアロゾルステロイド)が必要である者
・1回目のスクリーニング来訪前の30日間、安定した投薬レジメンで使用されておらず、眼の乾燥を引き起こすことが知られている任意の薬剤(例えば、シクロスポリン、抗ヒスタミン剤、三環系抗うつ剤、抗不安剤、抗ムスカリン剤、ベータ遮断剤、利尿剤、フェノチアジン、ステロイド等)を現在使用している者
・溶解する涙点プラグを有する者(シリコンプラグを有する参加者、または涙点管の永久閉鎖術を受けた参加者については、適格とする)
・1回目のスクリーニング来訪前の少なくとも7日間、及び試験期間中に使用を中止する場合を除き、コンタクトレンズを能動的に使用する者
・過去3ヵ月間に新たな活性物質または新たな装置を使用する任意の臨床試験に参加した者
・試験登録の時点で妊娠中であるか、妊娠の計画があるか、または授乳中である女性。出産可能年齢の女性に対しては、尿妊娠検査を実施するものとする。
・エピバチジンに対してアレルギー反応または有害反応を起こすことが分かっている者
・治験責任医師の意見により、この試験過程の間に、患者に対して緊急の医学的治療が必要となるであろう、不安定または制御不能な任意の心臓の病状、肺の病状、腎臓の病状、腫瘍学的な病状、神経学的な病状、代謝性の病状、または他の全身性の病状を有する者。これには、限定はされないが、心不整脈、高血圧、凝固障害、腎不全、及び糖尿病が含まれる。
対象/除外基準の例外:
治験責任医師は、不参加とすることが患者にとって最大の利益となると考えられるのであれば、任意の患者を不参加として試験から除外する権利を有する。
対象/除外基準に対する軽微な例外は、出資者に提出し、必要時は、メディカルモニターの助言を得て予め承認されるべきである。
患者の安全性/権利またはデータの妥当性に影響する重大な例外は、治験責任医師が迅速にIRB/ECに報告すべきである。
【0227】
主要評価項目:この試験の設計では、OC−03及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量のOC−03と関連する涙液産生変化
【0228】
副次的評価項目:この試験の設計では、OC−03及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量の媒体と関連する涙液産生変化
・単回用量のOC−03と関連する症状変化
・単回用量のOC−03と関連する症状緩和の持続期間
・単回用量の媒体と関連する症状変化
・単回用量の媒体と関連する症状緩和の持続期間
こうした比較を一緒に行うことで、ドライアイ疾患を有する患者における涙液産生の増加を目的とするOC−03の安全性及び効力に関する有用な情報が得られることになる。
【0229】
この試験の主要安全性評価項目は、有害事象(AE)の発生率及び関連性である。有害事象の記述統計学は、任意の重大、予測外、または薬剤関連のAEに対する説明となるように提供されるものとする。試験の間、患者の安全性を目的として、適切に認定された医師が鼻孔の完全性を監視するものとする。
【0230】
試験設計:この試験は、前向き単一群クロスオーバー試験であり、中程度〜重度のドライアイを有する参加者における、0.1%のエピバチジンのスプレー式点鼻薬であるOC−03の安全性及び効力を評価するものである。最大で30人の参加者を登録し、7日間観察するものとする。
【0231】
1回目のスクリーニング来訪時に、試験期間に向けて、適格参加者はすべて、自身が現在使用している人工涙液または眼を潤す点眼薬の使用を中止するものとし、適格参加者のドライアイ症状が耐え難いものとなるであれば、保存剤を含まない単位用量の人工涙液を提供して使用するものとする。空の単位用量バイアルは、それぞれの試験来訪時に回収し、数を数えるものとする。鼻用薬剤の投与から30分以内、または試験来訪から2時間以内は、人工涙液を使用しないように患者に指示するものとする。
【0232】
2回目のスクリーニング来訪/試験0日目に、適格参加者はすべて、2つの鼻用製剤であるOC−03及び媒体対照に対する応答を試験するものとする。それぞれの鼻腔内用量の送達直前及び送達直後に、ジョーンズシルマー試験を両眼で実施して涙液産生を評価するものとする。それぞれの患者へのOC−03製剤及び媒体製剤の投与順序は、無作為に割り付けるものとし、患者及び試験者は両者共に、鼻用製剤を識別できないものとする。涙液産生評価後の少なくとも90分時点で、2つの鼻用製剤のそれぞれの送達に応じた症状変化を評価するものとする。症状評価は、よく確立された環境負荷モデルであり、Biocentric Developments,LLCによって製造されたClimaTears Goggle Systemを使用して実施するものとする。
【0233】
0日目の試験後、OC−03のボトルをすべての患者に渡し、患者はそれを家に持ち帰って1日目〜6日目の間、1日1回自己投与するものとする。7日目に患者を診療所に戻し、それぞれの鼻用製剤の投与による、患者の涙液産生及び症状を再び評価するものとする。
【0234】
涙液評価
下記の眼表面及び涙液層の評価は、記載の順序で実施するものとする。
【0235】
眼表面染色−フルオレセインを使用した角膜染色
フルオレセイン及びリサミングリーンを使用した眼表面染色は、National Eye Instituteの段階分け方式を使用して、症例記録表の略図にある5つの角膜領域及び6つの結膜領域に、片眼ごとに評価及び記録するものとする。症例記録表(CRF)には、図及び説明入りの段階分け尺度(段階0〜3)が含まれる。
1. 角膜染色は、1.0mgのフルオレセインナトリウムを含む濾紙片を使用して評価すべきである。
2. 濾紙片の末端を1滴の緩衝生理食塩水で湿らせた後、過剰分は、しっかりとはじいて振動で落とす。
3. その後、下眼瞼を引き下げ、反射による涙液産生を誘導しないようにしながら、導入する色素量が極少となるよう意識し、先端の平らな末端部を下眼瞼結膜に対して穏やかに適用するべきである。
4. 無理やり力を入れて眼瞼を閉じることはせず、フルオレセインが分布するように、自然に数回まばたきをするように患者に指示するものとする。
5. 少なくとも1分間、フルオレセインをそのまま眼に残存させた後、蛍光視野を最大化するために、コバルト(青色)フィルターと併せて黄色(Wratten12番)バリアフィルターを使用して、5つの角膜領域を段階分けするものとする。上眼瞼を少し上げて角膜表面全体を段階分けする。コントラスト増進のために、戻り光の経路(入射光の経路ではない)に黄色バリアフィルターを配置すること。
【0236】
涙液層破壊時間(TFBUT)
TFBUTは、下記の段階に従って細隙灯顕微鏡を使用して評価するものとする。
1. 細隙灯は、約10倍の拡大率に設定するものとする。
2. 適量のフルオレセインを所定部位に導入し(好ましくは、DET濾紙片を使用する)、患者に対して、真っすぐに前を見詰め、指示があるまでまばたきをしないよう依頼するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
3. 最後に完全にまばたきしてから、涙液層の破壊を示す成長性のミセルが最初に出現するまでの時間を、ストップウオッチを使用して記録するものとする。
注意:角膜表面に映る像の破壊が生じる前に患者が早まってまばたきをしたのであれば、試験者は測定値の取得を継続して試みるべきである。
4. TFBUTを観測した時点で、自由にまばたきするように患者に指示する。その後、同一の眼で、この試験を2回目として再度実施するべきである。
5. 1回目と2回目との測定値差異が2秒を超えるのであれば、3回目の測定を実施して記録すべきである。
6. その後、この手順をもう一方の眼で実施するものとする。
7. TFBUTは、温度が約18C、湿度が約50%の室内で実施することが推奨される。
【0237】
眼表面染色−リサミングリーンを使用した結膜染色
眼表面染色の評価は、リサミングリーンを使用した結膜染色で完了するものとする。
1. リサミングリーンの眼用濾紙片は、緩衝生理食塩水で湿らせ、下眼瞼結膜に適用すべきである。適量の色素を導入するよう注意を払うべきである。
2. リサミングリーンをそのまま眼に1分間残存させた後、鼻側及び側頭側の6つの結膜領域を段階分けするものとする。
3. 側頭側の領域を段階分けするには、鼻側を見るように対象に指示するべきであり、鼻側の領域を段階分けするには、側頭側を見るように対象に指示するべきである。
4. その後、この手順をもう一方の眼で完了すべきである。
【0238】
シルマー試験
1回目のスクリーニング来訪時に、基礎的なジョーンズシルマー試験を1回実施した後、綿棒で鼻を刺激するシルマー試験を実施するものとする。局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を患者の両眼に導入すべきである。
2. 患者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を綿棒で軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように患者に指示するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。注意:万一シルマースコアが、終点である5分より前に最大値に達したのであれば、濾紙片を回収してよく、最大値に達するのに要した時間を記録する。しかしながら、反対側の眼の濾紙片は、終点である5分より前にそちらも最大スコアに達するまでは回収するべきではない。
7. シルマー試験は、複数回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに添加するべきである。
【0239】
綿棒で鼻を刺激するシルマー試験
1. 1回目のスクリーニング来訪時に、綿棒で鼻を刺激して、シルマー試験を実施するべきである。試験者は、新しい濾紙片を所定部位に置き、参加者の両方の鼻孔に綿棒を同時に挿入して、約30秒間、両方の中鼻甲介に穏やかに刺激を与えるべきである。この後、試験者は、穏やかに圧を加えながら、綿棒を所定部位にとどめるだけにし、必要に応じて断続的に繰り返し刺激を与えてよい。
2. あるいは、綿棒をとどめ、両方の鼻甲介に同時に穏やかに刺激を与え、その間、断続的に静止させてから再刺激するように参加者に指示してよい。試験者は、どのようにしてこの試験を正しく実施するかについて参加者に継続的に指導すべきである。
3. シルマー濾紙片は、5分が経過するか、または最大スコアに達するまで所定部位にとどめるべきである。
両方のシルマースコアを記録し、それが対象基準に適合するかどうかを検証するものとする。シルマー試験は、2回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに導入するべきである。
【0240】
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用したシルマー試験
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用し、局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を、それぞれのアプリケーションを対象とする参加者の両眼に導入すべきである。
2. 参加者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を眼用スポンジで軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように参加者に指示するものとする。試験は、参加者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。
【0241】
ドライアイの誘発及び症状の評価
ClimaTears Goggle System(Biocentric Developments,LLC)を使用することで、眼周辺の湿度を減少させ、患者のドライアイ症状を誘導するものとする。このシステムは、ドライアイ患者の臨床試験を対象として、試験条件の標準化を目的として設計されたものである。
【0242】
患者は、ClimaTears Gogglesを最大90分間連続して装着し、試験時間の間、5分ごとに視覚的アナログ尺度(VAS)を使用して自身の症状を記録するものとする。自身の乾燥症状を(両眼同時に)評価するように対象に依頼し、評価は、水平線上に垂直印をつけて不快感のレベルを示すことによって実施するものとする。「0」は、「乾燥なし」に対応し、5は、「最大の乾燥度」に対応する。尺度の評価線の長さは、100mmとする。
【0243】
0日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−03スプレー式点鼻薬または対照スプレー式点鼻薬のいずれかを無作為に患者に投与するものとする。この投与は、2回の連続した45mmの測定の2.5分後に実施するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、1回目に投与されていないどちらかの試験物品を2回目の点鼻薬用量として患者に投与するものとする。2回目の点鼻薬用量を投与した後、2回の連続測定で、患者のスコアが45mm以上に達するまで症状を再び監視するものとする。その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。この時間の終了時点で、どちらのスプレー式点鼻薬が自身のドライアイ症状をより緩和したかを決定するよう、それぞれの患者に依頼するものとする。
【0244】
7日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−03スプレー式点鼻薬を患者に投与するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。
【0245】
ベースラインの症状スコアが45mmを超える参加患者は、このベースラインスコアと等しい治療閾値を有することになり、したがって、2回の連続測定で、症状が、この値以上となった後に治療を受けるものとする。
【0246】
患者は、試験開始前に指示書(上記の太字部分)を読んでおくこととし、いずれのスプレー式点鼻薬も、投与後直ちに症状値を記録するものとする。
【0247】
実施例1d:ドライアイ疾患(DED)の治療を目的とするニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストであるテバニクリンの鼻腔投与の安全性及び効力を評価するための臨床試験
目的:この試験では、成人患者における中程度〜重度のDEDの治療を目的とする0.1%のテバニクリンのスプレー式点鼻薬(OC−04)の使用について評価する。この試験では、涙液産生の誘導及びDED症状の低減のためにOC−04を使用することの安全性及び効力について調べるものとする。
【0248】
患者:中程度〜重度のドライアイを有し、下記の対象基準及び除外基準をクリアする合計30人を参加者として登録するものとする。
【0249】
基準:
対象基準:
・年齢18歳以上の男性及び女性
・インフォームドコンセントに署名する意思を有し、試験プロコールの要件に応じる能力を有すると考えられる者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー涙液試験(局所麻酔あり)の結果が≦10mm/5分である者
・1回目のスクリーニング来訪時に、少なくとも一方の眼におけるシルマー試験(局所麻酔、及び綿棒での鼻の刺激あり)の結果が、非刺激時の値と比較して、少なくとも7mm長い者
・1回目のスクリーニング来訪時に、眼表面疾患指数スコアのベースラインが少なくとも23であり、「該当なし」である回答数が3以下である者
・眼瞼/睫毛の構造、まばたき機能、及び閉眼が正常である者
除外基準:
・鼻血が慢性または再発性である者
・過去1年以内にタバコまたはニコチン製品(巻きタバコ、葉巻、電子タバコ)の使用歴を有する者
・血友病及び血小板減少症などの、出血増加をもたらし得る血液凝固障害を有する者
・涙腺、鼻、または副鼻腔に、腫瘍または顕著な外傷を有する者、涙腺または鼻孔の除神経につながる、涙腺、鼻、または副鼻腔の手術または焼灼の実施歴を有し、このことが、綿棒での鼻の刺激による応答が欠如していることによって証拠づけられる者
・鼻気道の重度閉塞(例えば、重度の鼻中隔湾曲症または下鼻甲介肥大)を有する者
・1回目のスクリーニング来訪の3ヶ月以内に、いずれかの眼の手術(屈折矯正手術または白内障手術など)を受ける者
・不安定な全身性の病状もしくは疾患を有する者であるか、または治験責任医師が、試験参加に適さない(例えば、現在、全身性の感染、制御不能の自己免疫疾患、制御不能の免疫不全疾患、心筋梗塞歴、制御不能の高血圧等を有する)と判断するか、もしくは試験で必要になる高頻度の評価に適さないと判断する、全身性の病状もしく疾患を有する者
・顕著な角膜または結膜の瘢痕、翼状片、または結節性の瞼裂斑、ドライアイと関連しない現在有する眼の感染または炎症、臨床的に顕著な角膜前(上皮)基底膜ジストロフィーまたは他の臨床的に顕著な角膜ジストロフィーもしくは角膜変性、臨床的に顕著な眼瞼炎、眼のヘルペス性感染症等などの、試験結果の解釈または患者の安全性を妨げるであろう、いずれかの眼における任意の眼の疾患または病状の病歴を有するか、またはそれを有する者
・鼻粘膜に接触する試験薬剤における処置上の薬剤または材料のいずれかに対する過敏性を有することが分かっている者
・初回スクリーニングの時点において、活性状態にあるか、または制御不能である重度の全身性のアレルギー、慢性的な季節性のアレルギー、鼻炎、または副鼻腔炎を有し、治療(すなわち、抗ヒスタミン剤、うっ血除去剤、経口ステロイド、またはエアロゾルステロイド)が必要である者
・1回目のスクリーニング来訪前の30日間、安定した投薬レジメンで使用されておらず、眼の乾燥を引き起こすことが知られている任意の薬剤(例えば、シクロスポリン、抗ヒスタミン剤、三環系抗うつ剤、抗不安剤、抗ムスカリン剤、ベータ遮断剤、利尿剤、フェノチアジン、ステロイド等)を現在使用している者
・溶解する涙点プラグを有する者(シリコンプラグを有する参加者、または涙点管の永久閉鎖術を受けた参加者については、適格とする)
・1回目のスクリーニング来訪前の少なくとも7日間、及び試験期間中に使用を中止する場合を除き、コンタクトレンズを能動的に使用する者
・過去3ヵ月間に新たな活性物質または新たな装置を使用する任意の臨床試験に参加した者
・試験登録の時点で妊娠中であるか、妊娠の計画があるか、または授乳中である女性。出産可能年齢の女性に対しては、尿妊娠検査を実施するものとする。
・テバニクリンに対してアレルギー反応または有害反応を起こすことが分かっている者
・治験責任医師の意見により、この試験過程の間に、患者に対して緊急の医学的治療が必要となるであろう、不安定または制御不能な任意の心臓の病状、肺の病状、腎臓の病状、腫瘍学的な病状、神経学的な病状、代謝性の病状、または他の全身性の病状を有する者。これには、限定はされないが、心不整脈、高血圧、凝固障害、腎不全、及び糖尿病が含まれる。
対象/除外基準の例外:
治験責任医師は、不参加とすることが患者にとって最大の利益となると考えられるのであれば、任意の患者を不参加として試験から除外する権利を有する。
対象/除外基準に対する軽微な例外は、出資者に提出し、必要時は、メディカルモニターの助言を得て予め承認されるべきである。
患者の安全性/権利またはデータの妥当性に影響する重大な例外は、治験責任医師が迅速にIRB/ECに報告すべきである。
【0250】
主要評価項目:この試験の設計では、OC−04及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量のOC−04と関連する涙液産生変化
【0251】
副次的評価項目:この試験の設計では、OC−04及び涙液産生に関して下記の測定が可能となる。
・単回用量の媒体と関連する涙液産生変化
・単回用量のOC−04と関連する症状変化
・単回用量のOC−04と関連する症状緩和の持続期間
・単回用量の媒体と関連する症状変化
・単回用量の媒体と関連する症状緩和の持続期間
こうした比較を一緒に行うことで、ドライアイ疾患を有する患者における涙液産生の増加を目的とするOC−04の安全性及び効力に関する有用な情報が得られることになる。
【0252】
この試験の主要安全性評価項目は、有害事象(AE)の発生率及び関連性である。有害事象の記述統計学は、任意の重大、予測外、または薬剤関連のAEに対する説明となるように提供されるものとする。試験の間、患者の安全性を目的として、適切に認定された医師が鼻孔の完全性を監視するものとする。
【0253】
試験設計:この試験は、前向き単一群クロスオーバー試験であり、中程度〜重度のドライアイを有する参加者における、0.1%のテバニクリンのスプレー式点鼻薬であるOC−04の安全性及び効力を評価するものである。最大で30人の参加者を登録し、7日間観察するものとする。
【0254】
1回目のスクリーニング来訪時に、試験期間に向けて、適格参加者はすべて、自身が現在使用している人工涙液または眼を潤す点眼薬の使用を中止するものとし、適格参加者のドライアイ症状が耐え難いものとなるであれば、保存剤を含まない単位用量の人工涙液を提供して使用するものとする。空の単位用量バイアルは、それぞれの試験来訪時に回収し、数を数えるものとする。鼻用薬剤の投与から30分以内、または試験来訪から2時間以内は、人工涙液を使用しないように患者に指示するものとする。
【0255】
2回目のスクリーニング来訪/試験0日目に、適格参加者はすべて、2つの鼻用製剤であるOC−04及び媒体対照に対する応答を試験するものとする。それぞれの鼻腔内用量の送達直前及び送達直後に、ジョーンズシルマー試験を両眼で実施して涙液産生を評価するものとする。それぞれの患者へのOC−04製剤及び媒体製剤の投与順序は、無作為に割り付けるものとし、患者及び試験者は両者共に、鼻用製剤を識別できないものとする。涙液産生評価後の少なくとも90分時点で、2つの鼻用製剤のそれぞれの送達に応じた症状変化を評価するものとする。症状評価は、よく確立された環境負荷モデルであり、Biocentric Developments,LLCによって製造されたClimaTears Goggle Systemを使用して実施するものとする。
【0256】
0日目の試験後、OC−04のボトルをすべての患者に渡し、患者はそれを家に持ち帰って1日目〜6日目の間、1日1回自己投与するものとする。7日目に患者を診療所に戻し、それぞれの鼻用製剤の投与による、患者の涙液産生及び症状を再び評価するものとする。
【0257】
涙液評価
下記の眼表面及び涙液層の評価は、記載の順序で実施するものとする。
【0258】
眼表面染色−フルオレセインを使用した角膜染色
フルオレセイン及びリサミングリーンを使用した眼表面染色は、National Eye Instituteの段階分け方式を使用して、症例記録表の略図にある5つの角膜領域及び6つの結膜領域に、片眼ごとに評価及び記録するものとする。症例記録表(CRF)には、図及び説明入りの段階分け尺度(段階0〜3)が含まれる。
1. 角膜染色は、1.0mgのフルオレセインナトリウムを含む濾紙片を使用して評価すべきである。
2. 濾紙片の末端を1滴の緩衝生理食塩水で湿らせた後、過剰分は、しっかりとはじいて振動で落とす。
3. その後、下眼瞼を引き下げ、反射による涙液産生を誘導しないようにしながら、導入する色素量が極少となるよう意識し、先端の平らな末端部を下眼瞼結膜に対して穏やかに適用するべきである。
4. 無理やり力を入れて眼瞼を閉じることはせず、フルオレセインが分布するように、自然に数回まばたきをするように患者に指示するものとする。
5. 少なくとも1分間、フルオレセインをそのまま眼に残存させた後、蛍光視野を最大化するために、コバルト(青色)フィルターと併せて黄色(Wratten12番)バリアフィルターを使用して、5つの角膜領域を段階分けするものとする。上眼瞼を少し上げて角膜表面全体を段階分けする。コントラスト増進のために、戻り光の経路(入射光の経路ではない)に黄色バリアフィルターを配置すること。
【0259】
涙液層破壊時間(TFBUT)
TFBUTは、下記の段階に従って細隙灯顕微鏡を使用して評価するものとする。
1. 細隙灯は、約10倍の拡大率に設定するものとする。
2. 適量のフルオレセインを所定部位に導入し(好ましくは、DET濾紙片を使用する)、患者に対して、真っすぐに前を見詰め、指示があるまでまばたきをしないよう依頼するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
3. 最後に完全にまばたきしてから、涙液層の破壊を示す成長性のミセルが最初に出現するまでの時間を、ストップウオッチを使用して記録するものとする。
注意:角膜表面に映る像の破壊が生じる前に患者が早まってまばたきをしたのであれば、試験者は測定値の取得を継続して試みるべきである。
4. TFBUTを観測した時点で、自由にまばたきするように患者に指示する。その後、同一の眼で、この試験を2回目として再度実施するべきである。
5. 1回目と2回目との測定値差異が2秒を超えるのであれば、3回目の測定を実施して記録すべきである。
6. その後、この手順をもう一方の眼で実施するものとする。
7. TFBUTは、温度が約18C、湿度が約50%の室内で実施することが推奨される。
【0260】
眼表面染色−リサミングリーンを使用した結膜染色
眼表面染色の評価は、リサミングリーンを使用した結膜染色で完了するものとする。
1. リサミングリーンの眼用濾紙片は、緩衝生理食塩水で湿らせ、下眼瞼結膜に適用すべきである。適量の色素を導入するよう注意を払うべきである。
2. リサミングリーンをそのまま眼に1分間残存させた後、鼻側及び側頭側の6つの結膜領域を段階分けするものとする。
3. 側頭側の領域を段階分けするには、鼻側を見るように対象に指示するべきであり、鼻側の領域を段階分けするには、側頭側を見るように対象に指示するべきである。
4. その後、この手順をもう一方の眼で完了すべきである。
【0261】
シルマー試験
1回目のスクリーニング来訪時に、基礎的なジョーンズシルマー試験を1回実施した後、綿棒で鼻を刺激するシルマー試験を実施するものとする。局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を患者の両眼に導入すべきである。
2. 患者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を綿棒で軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように患者に指示するものとする。試験は、患者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。注意:万一シルマースコアが、終点である5分より前に最大値に達したのであれば、濾紙片を回収してよく、最大値に達するのに要した時間を記録する。しかしながら、反対側の眼の濾紙片は、終点である5分より前にそちらも最大スコアに達するまでは回収するべきではない。
7. シルマー試験は、複数回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに添加するべきである。
【0262】
綿棒で鼻を刺激するシルマー試験
1. 1回目のスクリーニング来訪時に、綿棒で鼻を刺激して、シルマー試験を実施するべきである。試験者は、新しい濾紙片を所定部位に置き、参加者の両方の鼻孔に綿棒を同時に挿入して、約30秒間、両方の中鼻甲介に穏やかに刺激を与えるべきである。この後、試験者は、穏やかに圧を加えながら、綿棒を所定部位にとどめるだけにし、必要に応じて断続的に繰り返し刺激を与えてよい。
2. あるいは、綿棒をとどめ、両方の鼻甲介に同時に穏やかに刺激を与え、その間、断続的に静止させてから再刺激するように参加者に指示してよい。試験者は、どのようにしてこの試験を正しく実施するかについて参加者に継続的に指導すべきである。
3. シルマー濾紙片は、5分が経過するか、または最大スコアに達するまで所定部位にとどめるべきである。
両方のシルマースコアを記録し、それが対象基準に適合するかどうかを検証するものとする。シルマー試験は、2回実施するため、必要に応じて麻酔点眼薬を新たに導入するべきである。
【0263】
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用したシルマー試験
2つのスプレー式点鼻薬アプリケーションのそれぞれを使用し、局所麻酔を実施するジョーンズシルマー試験を使用して、下記の段階を踏んで涙液産生を評価するものとする。
1. 0.5%のプロパラカイン塩酸塩または同等のものなどの局所麻酔点眼薬を、それぞれのアプリケーションを対象とする参加者の両眼に導入すべきである。
2. 参加者には、1分間穏やかに眼を閉じてそのままにするよう指示するものとする。
3. 眼を開けた後、さらに約1分間、眼が回復する時間をとり、下結膜円蓋の過剰な水分を眼用スポンジで軽く除去する。
4. 下眼瞼の中央と外側3分の1との接合部で、それぞれの眼にシルマー濾紙片(35mm x 5mmサイズの濾紙片)を置くものとする。
5. 試験実施中は、環境光下で前を見て、通常通りまばたきをするように参加者に指示するものとする。試験は、参加者の顔に風が直接あたらないようにして室内で実施するべきである。
6. 5分後、両眼から濾紙片を回収し、濡れた量を記録するものとする。濾紙片は、CRFにテープで張り付けるべきである。
【0264】
ドライアイの誘発及び症状の評価
ClimaTears Goggle System(Biocentric Developments,LLC)を使用することで、眼周辺の湿度を減少させ、患者のドライアイ症状を誘導するものとする。このシステムは、ドライアイ患者の臨床試験を対象として、試験条件の標準化を目的として設計されたものである。
【0265】
患者は、ClimaTears Gogglesを最大90分間連続して装着し、試験時間の間、5分ごとに視覚的アナログ尺度(VAS)を使用して自身の症状を記録するものとする。自身の乾燥症状を(両眼同時に)評価するように対象に依頼し、評価は、水平線上に垂直印をつけて不快感のレベルを示すことによって実施するものとする。「0」は、「乾燥なし」に対応し、5は、「最大の乾燥度」に対応する。尺度の評価線の長さは、100mmとする。
【0266】
0日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−04スプレー式点鼻薬または対照スプレー式点鼻薬のいずれかを無作為に患者に投与するものとする。この投与は、2回の連続した45mmの測定の2.5分後に実施するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、1回目に投与されていないどちらかの試験物品を2回目の点鼻薬用量として患者に投与するものとする。2回目の点鼻薬用量を投与した後、2回の連続測定で、患者のスコアが45mm以上に達するまで症状を再び監視するものとする。その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。この時間の終了時点で、どちらのスプレー式点鼻薬が自身のドライアイ症状をより緩和したかを決定するよう、それぞれの患者に依頼するものとする。
【0267】
7日目に、患者にゴーグルを装着させて、2回の連続測定で、症状スコアが45mm以上に達するまで患者を監視し、その時点で、一定用量のOC−04スプレー式点鼻薬を患者に投与するものとする。2回の連続測定で、患者のスコアが再び45mm以上に達するまで症状を継続して監視し、その時点で、ゴーグルを外し、試験を終了するものとする。試験が依然として継続中であるならば、ゴーグル環境に対する曝露から90分後に試験を終了するものとする。
【0268】
ベースラインの症状スコアが45mmを超える参加患者は、このベースラインスコアと等しい治療閾値を有することになり、したがって、2回の連続測定で、症状が、この値以上となった後に治療を受けるものとする。
患者は、試験開始前に指示書(上記の太字部分)を読んでおくこととし、いずれのスプレー式点鼻薬も、投与後直ちに症状値を記録するものとする。
【0269】
実施例2:OC−01製剤
OC−01は、無菌のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に0.1%のバレニクリンを含み、当該リン酸緩衝生理食塩水は保存剤無添加であり、137mMの塩化ナトリウム、2.7mMの塩化カリウム、及びpH7.4の10mMのリン酸緩衝液からなるものである。製剤は、20mLの不透明なポリエチレンのスプレー式点鼻薬ボトルに充填したものであり、当該ボトルは、単位用量である50マイクロリットルを送達するものである。媒体対照は、同一の容器に充填して提供した。OC−01及び媒体は両方共、容器の内容を示すコード標識が付けられているが、容器の内容について、参加者または盲検試験の試験者が知ることはない。
【0270】
実施例3:追加の医薬製剤
鼻腔内投与に適した医薬製剤を調製するために、10mgのニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを10mLの特定の媒体に溶解する。この溶液1mLを、9mLの媒体に溶解することで、「0.1X希釈」製剤を得る。最初の希釈に続いて、「0.1X希釈」製剤1mLを、9mLの媒体に溶解することで、「0.01X希釈」製剤を得る。ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストを異なる濃度で含む3つの製剤を4℃で保管する。
【0271】
本発明の好ましい実施形態について本明細書で示し、説明したが、そのような実施形態は、例として提供されるものにすぎないことは、当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、この時点で、多数の変形、変更、及び置き換えが当業者には想起されよう。本発明の実施の際は、本明細書に記載の本発明の実施形態に対してさまざまな変更を実施してよいことを理解されるべきである。後に続く特許請求の範囲が、本発明の範囲を定義し、それによって、こうした請求の範囲内にある方法及び構造、ならびにそれらと同等のものが包含されることを意図する。