(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1つまたは複数の長さ間隔が150塩基またはその倍数、160塩基またはその倍数、170塩基またはその倍数、190塩基またはその倍数、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
前記宿主からの前記核酸サンプルが少なくとも5つの非宿主核酸配列を含む、前記少なくとも5つの非宿主核酸配列を検出するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記無細胞微生物核酸が細菌DNA、ウイルスDNA、真菌DNA、寄生生物DNAおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されるものを含む、請求項22に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0037】
概要
本開示は、サンプルの圧倒的に高い割合が患者自身の核酸で構成されている患者サンプル中の病原体核酸を濃縮するための新規でかつ迅速な手法を提供する。本開示はサンプル中の複数の病原体核酸の検出を可能にするので、患者の介護者がどの病原体が患者に感染した可能性があるかについてのはっきりした考えも疑いももたない状況などの、仮説がない状況においてさえ病原体を検出することができる。一般に、本明細書で提供される組成物および方法は、宿主からの核酸と比較して病原体核酸の表現を増加させるために、核酸を含有する生物学的サンプルを濃縮するよう設計される。サンプル中の病原体核酸の濃縮は、特に分析が配列決定反応を含む場合、サンプルの分析に関連する時間およびコストを低減することができる。
【0038】
本開示は、濃縮を行ういくつかの方法を提供する。いくつかの例で、本開示は、サンプル中の非宿主核酸のセットに優先的に結合するオリゴヌクレオチドの新規なコレクションを作製する方法を提供する。オリゴヌクレオチドのコレクションを複数の異なるタイプの分子生物学アッセイで非宿主核酸を優先的に検出するために使用することができる。例えば、オリゴヌクレオチドのコレクションを、プライマー伸長反応、PCR反応または逆転写反応におけるプライマーとして使用することができる。さらに、オリゴヌクレオチドのコレクションを、ハイブリダイゼーションアッセイおよび/またはプルダウンアッセイに使用して病原体核酸を優先的に結合および単離することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを、病原体核酸を濃縮するためだけでなく、このような核酸にタグを付加するためにも使用することができる。
【0039】
追加の濃縮技術も本明細書で提供する。このような技術は、単独で、またはオリゴヌクレオチドのコレクションもしくは別の濃縮方法と組み合わせて使用することができる。このような追加の濃縮技術の例としては、(a)核酸サンプル中の主要な集団がサンプル中の少数の集団よりも急速に自己ハイブリダイズする自己ハイブリダイゼーション(self−hybridization)技術、(b)遊離DNAからのヌクレオソーム会合DNAの枯渇;(c)特定の長さ間隔のDNAの除去および/または単離;(d)エキソソームの枯渇または濃縮;ならびに(e)対象となる領域の戦略的捕捉が挙げられる。
【0040】
本明細書で提供される濃縮手法は、感染した患者からの血液サンプル中に存在する循環または循環無細胞微生物核酸などの微生物核酸を検出するのに特に適している。これらの手法はまた、多数の集団が支配する混合物中の核酸の少数の集団の検出を含む任意の他の状況においても有用である。
【0041】
図1は、ヒト患者サンプル内の病原体または他の非ヒト核酸を検出するための、本明細書に開示される一般的な方法を提供する。いくつかの例で、血液サンプル(120)または血漿サンプル(130)は、病原体(例えば、微生物、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物)に感染した(または感染した疑いがある)ヒト患者(110)から得られる。血液サンプルは、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクション(150)と接触させることができる循環無細胞核酸(140)などの核酸を含有し得る。オリゴヌクレオチドのコレクションは、病原体または非ヒト核酸配列(170)に優先的に結合し得る。オリゴヌクレオチドのコレクションは、核酸標識、バーコード、サンプル特異的バーコード、ユニバーサルプライマー配列、配列決定プライマー結合部位、バーコードの増幅を可能にするプライマー結合部位、シーケンサー適合性配列および/またはアダプター(例えば、配列決定アダプター)を含み得る標識(160)に連結され得る。いくつかの場合、核酸サンプルがRNAを含む場合、オリゴヌクレオチドのコレクションが、非宿主RNAを優先的にプライミングするために、RNA鋳型(170)からのcDNA合成をプライミングするために使用され得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションをプライマー伸長反応(170)に使用して、サンプル中の病原体DNA配列を優先的にプライミングすることができる。プライマー伸長反応はまた、オーバーハング配列を病原体核酸に付加することもできる。例えば、プライマー伸長反応を介して標識(160)内の配列(例えば、アダプター、バーコード等)を病原体核酸に付加することができる。PCR反応を行って最終ライブラリー(180)を調製することができ、これをサンプル内の病原体種の検出および同定(195)を補助するためのシーケンシングアッセイ(190)に供することができる。
【0042】
図2は、ハイブリダイゼーションおよびプルダウンステップを含む本明細書で提供される別の方法におけるステップを示す。サンプルは、
図1のように用意され得る(210、220、230)。サンプルを使用して配列決定可能なライブラリーを調製することができ、サンプル内の核酸(240)に標識(250)でタグ付けすることができる。サンプルを、その各々がビオチンタグ(270)などの標識とコンジュゲートすることができるオリゴヌクレオチドのコレクション(260)と接触させることができる。オリゴヌクレオチドは、サンプル内の非ヒト配列にハイブリダイズし(280、285)、次いで、例えば固体支持体に結合したアビジンまたはストレプトアビジンを使用したプルダウンアッセイで優先的にプルダウンすることができる(285)。次いで、感染宿主(例えば、ヒト)内の非宿主種(例えば、病原体)を同定するため(295)に、ライブラリーを配列決定することができる(290)。
【0043】
本明細書で提供される方法および組成物は、複雑な混合物中の対象となる少数の集団の核酸を検出する現在の方法よりも多くの利点を提供する。1つの利点は、ライブラリーサイズまたは分析される配列読み取り数を減らすことによって、配列決定コストを軽減することである。また、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションなどの標的化オリゴヌクレオチドを使用することによって、特に、バックグラウンド集団核酸(例えば、サンプルからのヒト核酸)を枯渇させることに頼っている方法などの他の方法と比較して、少数の集団をプライミング、捕捉または増幅するプロセスの速度を速めることができる。これらを使用して、サンプル中の特定の集団(例えば、病原体または微生物)を検出する感度および特異性を劇的に増加させることができる。さらに、オリゴヌクレオチドのコレクションを使用して、DNAまたはRNA配列決定ライブラリーを作製することができ;いくつかの場合、これらを使用して同じサンプルからDNA配列決定ライブラリーとRNA配列決定ライブラリーの両方を作製することができる。結果として、本明細書で提供される方法および組成物は、肺炎、結核、HIV感染症、肝炎感染症(例えば、A、BまたはC型肝炎)、敗血症、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症、クラミジア感染症、梅毒感染症、エボラ感染症、多剤耐性感染症、黄色ブドウ球菌感染症、腸球菌感染症およびインフルエンザを含む感染性疾患の検出の新たな、効率的な手法を提供する。別の例では、本方法および組成物を使用して、感染症に関連する症状を経験していてもいなくてもよい宿主において、例えばマイクロバイオーム中の1つまたは複数の微生物の存在を監視することができる。
【0044】
配列濃縮のためのオリゴヌクレオチドのコレクション
本開示は、核酸の複雑な混合物内の特定の核酸集団(「対象となる集団」)を濃縮、捕捉またはプライミングするのに有用なオリゴヌクレオチドのコレクションを提供する。対象となる集団は、宿主(例えば、ヒト)核酸と非宿主核酸の両方を含有する集団中の非宿主核酸(例えば、非ヒト、微生物または病原体核酸)であり得る。通常、対象となる集団は、核酸の複雑な混合物のより多数部分を構成する核酸の別の集団(「バックグラウンド」集団、例えば宿主核酸)を含み得る核酸の複雑な混合物の少数部分を構成する。いくつかの場合、本明細書で提供される方法および組成物は、対象となる集団がサンプル中の全核酸の最大1%または0.1%を構成する場合に特に有用である。
【0045】
一般的に、本明細書で提供される方法は、対象となる集団をプライミング、捕捉または濃縮するためにオリゴヌクレオチドを使用することを含む。通常、対象となる集団は、特定の属性または特徴を有し、オリゴヌクレオチドは、対象となる集団をプライミング、捕捉または濃縮し、核酸の全集団の大部分を構成すし得る別の集団(例えば、「バックグラウンド」集団)をプライミングも、捕捉も、濃縮もしないように設計される。例えば、対象となる集団は、宿主と非宿主核酸の両方を含有する集団中の非宿主(例えば、非哺乳動物、非ヒト、病原体、微生物、ウイルス、細菌、真菌または寄生生物)核酸のサブセットであり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、バックグラウンド集団(例えば、ヒト核酸)を除去、分離、単離または枯渇させ、それによって、対象となる集団(例えば、非ヒト核酸)を濃縮するよう設計され得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、一定の対象となる集団の配列(例えば、非ヒト核酸配列)に(完全にまたは実質的に)一致し得るまたは(完全にまたは実質的に)相補的であり得る配列を有するヌクレオチドのドメインを含み得る。
【0046】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションは、対象となる集団に結合するまたは対象となる集団を認識することができる核酸配列を含み得る。オリゴヌクレオチドのコレクションを使用して、サンプル、例えばバックグラウンド集団(例えば、宿主またはヒト)および対象となる集団(例えば、非宿主または非ヒト)からの核酸を含むサンプル中の対象となる集団を特異的に標的化および検出することができる。例えば、オリゴヌクレオチドのコレクションを、宿主と非宿主核酸の両方を含むサンプル中の非宿主核酸を特異的にプライミング、捕捉、増幅、複製または検出するためのプライマーとして使用することができる。より具体的には、いくつかの場合、これらを使用して、サンプル中に存在するRNA鋳型からcDNA合成をプライミングすることができる。いくつかの場合、標的配列に核酸標識または配列を付加するために、これらをプライマー伸長反応に使用することができる。いくつかの場合、これらをDNA、cDNAまたはRNAのライブラリーから非宿主配列を捕捉するためのベイトとして使用することができる。プライミング、増幅または捕捉された非宿主核酸を、シーケンシングアッセイ、特にハイスループットシーケンシングアッセイ、次世代シーケンシングプラットホーム、大量並列シーケンシングプラットホーム、ナノポアシーケンシングアッセイまたは当技術分野で公知の別のシーケンシングアッセイを行うことによるなどして、当技術分野で公知の方法によって同定することができる。
【0047】
オリゴヌクレオチドのコレクションは、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは約100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
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9個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは最大100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
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9個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは少なくとも100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
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9個のオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0048】
オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは同じ長さを有しても異なる長さを有してもよい。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の2つ以上のオリゴヌクレオチドが同じ長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の全てのオリゴヌクレオチドが同じ長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが異なる長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または20の異なる長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが最大約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または20の長さを有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドが少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または20の長さを有する。
【0049】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは約10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600、700、800、900または1000ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは最大10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600、700、800、900または1000ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600、700、800、900または1000ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは10〜1000、10〜500、10〜400、10〜300、10〜200、10〜100、10〜90、10〜80、10〜70、10〜60、10〜50、10〜40、10〜30、10〜20、10〜15、11〜1000、11〜500、11〜400、11〜300、11〜200、11〜100、11〜90、11〜80、11〜70、11〜60、11〜50、11〜40、11〜30、11〜20、11〜15、12〜1000、12〜500、12〜400、12〜300、12〜200、12〜100、12〜90、12〜80、12〜70、12〜60、12〜50、12〜40、12〜30、12〜20、12〜15、13〜1000、13〜500、13〜400、13〜300、13〜200、13〜100、13〜90、13〜80、13〜70、13〜60、13〜50、13〜40、13〜30、13〜20、13〜15、13〜14、14〜1000、14〜500、14〜400、14〜300、14〜200、14〜100、14〜90、14〜80、14〜70、14〜60、14〜50、14〜40、14〜30、14〜20または14〜15ヌクレオチド長であり得る。
【0050】
オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有し得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有する約100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
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6;または10
7個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有する最大100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
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6;または10
7個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは異なるヌクレオチド配列を有する少なくとも100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
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6;または10
7個のオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0051】
異なる配列を有するオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドのコレクション中に複数のコピーで存在し得る。オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを含有し得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または1000コピーの同一ヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または1000コピーの同一ヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または1000コピーの同一ヌクレオチド配列を含み得る。
【0052】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは標識されない;いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは標識される。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせない。いくつかの場合、標識をオリゴヌクレオチドの5’もしくは3’末端に、またはオリゴヌクレオチドの内部に付着させることができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは2つ以上の標識で標識される。
【0053】
オリゴヌクレオチドは核酸標識を含み得る。いくつかの場合、核酸標識は、以下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識は、(例えば、ライゲーションまたは合成設計によって)オリゴヌクレオチドに付着させることができる。いくつかの場合、核酸標識の長さがオリゴヌクレオチドの長さに含まれる。いくつかの場合、核酸標識の長さがオリゴヌクレオチドの長さに含まれない。
【0054】
オリゴヌクレオチドは化学標識を含み得る。化学標識のいくつかの非限定的な例としては、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドおよびポリマーが挙げられる。オリゴヌクレオチドは光学標識を含み得る。光学標識のいくつかの非限定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ドットが挙げられる。オリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせない。固体支持体のいくつかの非限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリマー、スライド、チップ、表面、プレート、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバイスおよびマイクロアレイが挙げられる。1つまたは複数のオリゴヌクレオチドをアフィニティークロマトグラフィーのための固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、各オリゴヌクレオチドが異なる標識を有する。いくつかの場合、各オリゴヌクレオチドが同じ標識を有する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの各コピーが同じ標識を有する。いくつかの場合、異なる配列を有する各オリゴヌクレオチドが異なる標識を有する。
【0055】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドは、一般的に、1つまたは複数のヌクレオチドを含む。いくつかの場合、ヌクレオチドはデオキシリボヌクレオチド(例えばA、C、GまたはT)、リボヌクレオチド(例えばA、C、GまたはU)、修飾ヌクレオチドまたは合成ヌクレオチドであり得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはDNA、RNA、cDNA、dsDNA、ssDNA、mRNAまたはcRNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはDNAまたはRNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはDNAおよびRNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはDNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはRNAを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは修飾ヌクレオチドまたは合成ヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはペプチド核酸(PNA)、ロックド核酸(LNA)または架橋核酸(BNA)などの1つまたは複数の修飾または合成核酸を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドはDNA、RNA、PNA、LNA、BNAまたはこれらの任意の組み合わせを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、(例えば、DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、(例えば、DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを凍結乾燥または乾燥させることができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは水または緩衝溶液(例えば、緩衝水溶液)を含み得る。
【0056】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、400、500、600、700、800、900、1000個またはそれ以上のPNA、LNAおよび/またはBNA結合を含有することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%のPNA、LNAおよび/またはBNA結合を含有することができる。
【0057】
ヌクレオチドのドメイン
オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの1つまたは複数のドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドの1つのドメインを含む。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインはオリゴヌクレオチドである。いくつかの場合、異なるヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドの部分がヌクレオチドのドメイン内に現れる。いくつかの場合、異なるヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドの部分がオリゴヌクレオチド全体を構成する。いくつかの場合、異なるヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドの部分がオリゴヌクレオチド内のヌクレオチドのドメインなどのオリゴヌクレオチドのサブセットを構成する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがオリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、オリゴヌクレオチドは異なる配列を有するヌクレオチドのドメインを含み、オリゴヌクレオチドは複数のコピーで存在してもよい。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは(例えば、DNA合成によって)合成される。
【0058】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがオリゴヌクレオチドを含むことができ、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは約100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
6;1.1×10
6;1.2×10
6;1.3×10
6;1.4×10
6;1.5×10
6;1.6×10
6;1.7×10
6;1.8×10
6;1.9×10
6;2×10
6;2.1×10
6;2.2×10
6;2.3×10
6;2.4×10
6;2.5×10
6;2.6×10
6;2.7×10
6;2.8×10
6;2.9×10
6;3×10
6;4×10
6;5×10
6;6×10
6;7×10
6;8×10
6;9×10
6;または10
7個のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは最大100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
6;1.1×10
6;1.2×10
6;1.3×10
6;1.4×10
6;1.5×10
6;1.6×10
6;1.7×10
6;1.8×10
6;1.9×10
6;2×10
6;2.1×10
6;2.2×10
6;2.3×10
6;2.4×10
6;2.5×10
6;2.6×10
6;2.7×10
6;2.8×10
6;2.9×10
6;3×10
6;4×10
6;5×10
6;6×10
6;7×10
6;8×10
6;9×10
6;または10
7個のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは少なくとも100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;10
6;1.1×10
6;1.2×10
6;1.3×10
6;1.4×10
6;1.5×10
6;1.6×10
6;1.7×10
6;1.8×10
6;1.9×10
6;2×10
6;2.1×10
6;2.2×10
6;2.3×10
6;2.4×10
6;2.5×10
6;2.6×10
6;2.7×10
6;2.8×10
6;2.9×10
6;3×10
6;4×10
6;5×10
6;6×10
6;7×10
6;8×10
6;9×10
6;または10
7個のオリゴヌクレオチドを含んでいてもよく、各オリゴヌクレオチドは異なるヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含む。
【0059】
オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは、同一のヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一のヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含有する約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または1000個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一のヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含有する最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または1000個のオリゴヌクレオチドを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、同一のヌクレオチド配列を有するヌクレオチドのドメインを含有する少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;150;200;250;300;350;400;450;500;600;700;800;900;または1000個のオリゴヌクレオチドを含み得る。
【0060】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のバックグラウンド集団中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の脊椎動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数の哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のヒトおよび1つまたは複数の細菌のゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション中の各オリゴヌクレオチドは、1つまたは複数のヒトおよび1つまたは複数のウイルスのゲノム、エクソームまたはトランスクリプトーム中に存在しないヌクレオチドのドメインを含み得る。
【0061】
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる1つまたは複数の集団と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる集団のサブセットと同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる集団中の核酸の約0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる集団中の核酸の最大0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる集団中の核酸の少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の約0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%が対象となる集団中の核酸と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的であるヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の最大0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%が対象となる集団中の核酸と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的であるヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%が対象となる集団中の核酸と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的であるヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、対象となる1つまたは複数の集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、
図4および
図5に示されるように、対象となる集団の包括度を保持することができる。
【0062】
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、バックグラウンド集団のサブセットと同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、バックグラウンド集団中の核酸の約0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、バックグラウンド集団中の核酸の最大0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、バックグラウンド集団中の核酸の少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の約0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%がバックグラウンド集団中の核酸と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の最大0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%がバックグラウンド集団中の核酸と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、ヌクレオチド配列の少なくとも0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%がバックグラウンド集団中の核酸と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもないヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的なヌクレオチド配列を含み得る。
【0063】
いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団核酸とのミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団核酸との1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25個のミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団核酸との最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25個のミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、1つまたは複数のバックグラウンド集団核酸との少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25個のミスマッチで結合するヌクレオチド配列を含み得る。
【0064】
ヌクレオチドのドメインは1つまたは複数の長さであり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは単一の長さである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは異なる長さである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13または14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、最大10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは最大13または14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは最大13ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは最大14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは、少なくとも10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは少なくとも13または14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは少なくとも13ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは少なくとも14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは10〜20、11〜20、12〜20、13〜20、14〜20、10〜19、10〜18、10〜17、10〜16、10〜15、10〜14、10〜13、11〜19、12〜19、13〜19、14〜19、11〜18、11〜17、11〜16、11〜15、11〜14、11〜13、12〜18、12〜17、12〜16、12〜15、12〜14、12〜13、13〜18、13〜17、13〜16、13〜15、13〜14、14〜18、14〜17、14〜16または14〜15ヌクレオチド長であり得る。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは12〜15ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13〜15ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13〜14ヌクレオチド長である。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは10mer、11mer、12mer、13mer、14mer、15mer、16mer、17mer、18mer、19mer、20mer、21mer、22mer、23mer、24merまたは25merなどのk−merである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13merまたは14merである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは13merである。いくつかの場合、ヌクレオチドのドメインは14merである。
【0065】
バックグラウンド集団
本明細書で使用される場合、バックグラウンド集団は、一般的に、対象となる集団ではない集団である。核酸のバックグラウンド集団を使用して、オリゴヌクレオチドのコレクションを作製することができる。例えば、核酸のバックグラウンド集団を使用して、対象となる集団にハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドのコレクションを作製することができる(例えば、バックグラウンド集団核酸を、オリゴヌクレオチドの出発異種コレクションからオリゴヌクレオチドを取り出すための「ベイト」として使用することができる)。いくつかの場合、バックグラウンド集団はサンプル中の核酸の集団である。本明細書で提供される方法および組成物を使用して、サンプル中の核酸のバックグラウンド集団を優先的に除去または単離することができる;いくつかの場合、本方法および組成物を使用して、対象となる集団が単離、除去または検出されるが、バックグラウンド集団は必ずしもされないように、優先的な様式で対象となる集団を特異的に標的化することができる。
【0066】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、宿主生物または宿主のゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの配列に由来し得る(例えば、この配列中に存在する、またはこの配列と同一、ほぼ同一、相補的もしくはほぼ相補的である配列を含有する)。いくつかの場合、宿主は哺乳動物、ヒト、ヒト以外の哺乳動物、飼育動物(例えば、実験動物、家庭用ペットもしくは家畜)、または非飼育動物(例えば、野生動物)であり得る。いくつかの場合、宿主はイヌ、ネコ、げっ歯動物、マウス、ハムスター、ウシ、トリ、ニワトリ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物であり得る。いくつかの場合、宿主は哺乳動物である。いくつかの場合、宿主はヒトである。宿主が患者であってもよい。いくつかの場合、宿主は抗微生物剤、抗菌剤、抗ウイルス剤または抗寄生生物剤で治療され得る。いくつかの場合、宿主は抗微生物剤、抗菌剤、抗ウイルス剤または抗寄生生物剤で治療されていてもよいし、または治療されてもよい。いくつかの場合、宿主は(例えば、1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、菌類または寄生生物に)感染している。いくつかの場合、宿主は(例えば、1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、菌類または寄生生物に)感染していない。いくつかの場合、宿主は健康である。いくつかの場合、宿主は感受性があるまたは感染の危険性がある。
【0067】
いくつかの場合、バックグラウンド集団はイヌ、ネコ、げっ歯動物、マウス、ハムスター、ウシ、トリ、ニワトリ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に由来し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は哺乳動物である。いくつかの場合、バックグラウンド集団はヒトである。いくつかの場合、バックグラウンド集団は宿主に由来し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、核酸のヒトと微生物集団などの複数の集団(例えば、ヒトのみ、ヒトとウイルス、ヒトと細菌、ヒトと真菌、ヒトと寄生生物等)を含有する。
【0068】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、1つまたは複数のゲノム、エクソームおよび/またはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100個のゲノム、エクソームおよび/またはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100個のゲノム、エクソームおよび/またはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100個のゲノム、エクソームおよび/またはトランスクリプトームであり得る。
【0069】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、同じ種の複数の個々の哺乳動物からの哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、1つまたは複数の種の複数の個々の哺乳動物からの哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、同じ種の複数の1つまたは複数の雄および1つまたは複数の雌哺乳動物からの哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。バックグラウンド集団は哺乳動物ゲノムDNAおよび哺乳動物RNAであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の微生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の病原体ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のレトロウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のウイルスおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の寄生生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームは非ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。
【0070】
いくつかの場合、哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームはヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。いくつかの場合、バックグラウンド集団はヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、複数の個々のヒトからのヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、1人または複数人の男性および1人または複数人の女性からのヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。バックグラウンド集団はヒトゲノムDNAおよびヒトRNAであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の微生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の病原体ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のレトロウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数のウイルスおよび1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームおよび1つまたは複数の寄生生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。
【0071】
いくつかの場合、バックグラウンド集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの約0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの最大0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの少なくとも0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。
【0072】
いくつかの場合、バックグラウンド集団は、サンプル中の核酸の全集団の約0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9%を構成し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、サンプル中の核酸の全集団の最大0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9%を構成し得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、サンプル中の核酸の全集団の少なくとも0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8または99.9%を構成し得る。
【0073】
いくつかの場合、バックグラウンド集団はDNA、RNA、cDNA、mRNA、cRNA、dsDNA、ssDNA、miRNA、循環核酸、循環DNA、循環RNA、無細胞核酸、無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞DNA、循環無細胞RNAまたはゲノムDNAを含み得る。バックグラウンド集団は、DNAとRNAの混合物であってもよい。バックグラウンド集団はゲノムDNAであり得る。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、人工的に断片化された核酸を含む。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、バックグラウンド集団は、(例えば、DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、(例えば、DNA合成により)合成される。いくつかの場合、バックグラウンド集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。
【0074】
いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸は標識されない;いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸は標識される。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸が、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、標識をバックグラウンド集団中の核酸の5’もしくは3’末端またはバックグラウンド集団中の核酸の内部に付着させることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の1つまたは複数の核酸が2つ以上の標識で標識される。
【0075】
バックグラウンド集団中の核酸は、核酸標識を含むことができる。いくつかの場合、核酸標識は、以下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識を、(例えば、ライゲーションまたは合成設計によって)バックグラウンド集団中の核酸に付着させることができる。いくつかの場合、核酸標識の長さがバックグラウンド集団中の核酸の長さに含まれる。いくつかの場合、核酸標識の長さがバックグラウンド集団中の核酸の長さに含まれない。
【0076】
バックグラウンド集団中の核酸は化学標識を含み得る。化学標識のいくつかの非限定的な例としては、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドおよびポリマーが挙げられる。バックグラウンド集団中の核酸は光学標識を含み得る。光学標識のいくつかの非限定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ドットが挙げられる。バックグラウンド集団中の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせることができる。固体支持体のいくつかの非限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリマー、スライド、チップ、表面、プレート、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバイスおよびマイクロアレイが挙げられる。バックグラウンド集団中の核酸をアフィニティークロマトグラフィー用の固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の各核酸は異なる標識を有する。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の各核酸は同じ標識を有する。いくつかの場合、バックグラウンド集団中の核酸の各コピーは同じ標識を有する。いくつかの場合、異なる配列を有するバックグラウンド集団中の各核酸は異なる標識を有する。
【0077】
対象となる集団
一般に、対象となる集団は、より大きな集団の他の構成要素からそれを識別するある特徴を有する集団である。対象となる集団は、宿主核酸と非宿主核酸の複雑な混合物中に存在する非宿主核酸(例えば、細菌核酸)であり得る。
【0078】
いくつかの場合、対象となる集団はDNA、RNA、cDNA、mRNA、cRNA、dsDNA、ssDNA、miRNA、循環核酸、循環DNA、循環RNA、無細胞核酸、無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞DNA、循環無細胞RNAまたはゲノムDNAを含み得る。対象となる集団は、DNAとRNAの混合物であってもよい。対象となる集団はゲノムDNAであり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、人工的に断片化された核酸を含む。いくつかの場合、対象となる集団は、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、対象となる集団は、(例えば、DNA合成による)合成核酸を含む。いくつかの場合、対象となる集団は、(例えば、DNA合成により)合成される。いくつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームであり得る。
【0079】
いくつかの場合、対象となる集団は非宿主である。いくつかの場合、非宿主は宿主以外の生物を指す。いくつかの場合、非宿主は宿主以外の種を指す。いくつかの場合、非宿主は宿主と同じ種の他の生物を指すことがある。いくつかの場合、非宿主は、非哺乳動物、非ヒト、非イヌ、非ネコ、非げっ歯動物、非マウス、非ハムスター、非ウシ、非トリ、非ニワトリ、非ブタ、非ウマ、非ヤギ、非ヒツジまたは非ウサギであり得る。いくつかの場合、非宿主は、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物またはこれらの組み合わせであり得る。いくつかの場合、非宿主は非哺乳動物である。いくつかの場合、非宿主は非ヒトである。いくつかの場合、非宿主は非患者である。
【0080】
いくつかの場合、対象となる集団は非哺乳動物または非ヒトであり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物であり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、非微生物、非細菌、非ウイルス、非真菌、非レトロウイルス、非病原体または非寄生生物であり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に由来し得る。いくつかの場合、対象となる集団は非哺乳動物である。いくつかの場合、対象となる集団は非ヒトである。いくつかの場合、対象となる集団は、宿主に感染する微生物または病原体に由来し得る。いくつかの場合、対象となる集団は非哺乳動物DNAまたはRNAであり得る。いくつかの場合、対象となる集団は非ヒトDNAまたはRNAであり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物のDNAまたはRNAであり得る。いくつかの場合、対象となる集団は、非微生物、非細菌、非ウイルス、非真菌、非レトロウイルス、非病原体または非寄生生物のDNAまたはRNAであり得る。
【0081】
いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の非宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;500;1000;5000;10000;50000;または100000個の非宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;500;1000;5000;10000;50000;または100000個の非宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;500;1000;5000;10000;50000;または100000個の非宿主ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、同じ非哺乳動物種の複数の個体からの非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の非哺乳動物種の複数の個体からの非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、非哺乳動物ゲノムDNAおよび非哺乳動物RNAを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の微生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の病原体ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の細菌ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数のウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数のレトロウイルスゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数のウイルスおよび1つまたは複数の細菌のゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、1つまたは複数の寄生生物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームを含み得る。いくつかの場合、1つまたは複数は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数は少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90または100であり得る。いくつかの場合、非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームは非ヒトゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。いくつかの場合、非哺乳動物ゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームは、微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物のゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームである。
【0082】
対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの一部を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの約0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。いくつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの最大0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。いくつかの場合、対象となる集団はゲノム、エクソームまたはトランスクリプトームの少なくとも0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を構成し得る。
【0083】
対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の一部を占め得る。いくつかの場合、対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の約0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45または50%を構成し得る。いくつかの場合、対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の最大0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45または50%を構成し得る。いくつかの場合、対象となる集団は、サンプル中の核酸の全集団の少なくとも0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45または50%を構成し得る。
【0084】
バックグラウンド集団核酸は、サンプル中の対象となる集団の核酸に対して過剰量で存在し得る。対象となる集団の核酸に対するバックグラウンド集団の比は約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;1000000;2000000;3000000;4000000;5000000;6000000;7000000;8000000;9000000;10000000であり得る。対象となる集団の核酸に対するバックグラウンド集団の比は最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;1000000;2000000;3000000;4000000;5000000;6000000;7000000;8000000;9000000;10000000であり得る。対象となる集団の核酸に対するバックグラウンド集団の比は少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;10000;20000;30000;40000;50000;60000;70000;80000;90000;100000;200000;300000;400000;500000;600000;700000;800000;900000;1000000;2000000;3000000;4000000;5000000;6000000;7000000;8000000;9000000;10000000であり得る。比は、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0085】
対象となる集団は、1つまたは複数の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または100000の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または100000の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または100000の種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、種は非哺乳動物種である。いくつかの場合、種はヒト以外の種である。いくつかの場合、種は微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物である。いくつかの場合、対象となる集団は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000の細菌またはウイルス種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000の細菌またはウイルス種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000の細菌またはウイルス種に由来する核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000の細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000の細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000の細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、約1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、最大1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。いくつかの場合、対象となる集団は、少なくとも1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を含み得る。
【0086】
いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸は標識されない;いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸は標識される。いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸が、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、標識を対象となる集団中の核酸の5’もしくは3’末端または対象となる集団中の核酸の内部に付着させることができる。いくつかの場合、対象となる集団中の1つまたは複数の核酸が2つ以上の標識で標識される。
【0087】
対象となる集団中の核酸は核酸標識を含むことができる。いくつかの場合、核酸標識は、以下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識を、(例えば、ライゲーションまたは合成設計によって)対象となる集団中の核酸に付着させることができる。いくつかの場合、核酸標識の長さが対象となる集団中の核酸の長さに含まれる。いくつかの場合、核酸標識の長さが対象となる集団中の核酸の長さに含まれない。
【0088】
対象となる集団中の核酸は化学標識を含むことができる。化学標識のいくつかの非限定的な例としては、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドおよびポリマーが挙げられる。対象となる集団中の核酸は光学標識を含むことができる。光学標識のいくつかの非限定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ドットが挙げられる。対象となる集団中の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせることができる。固体支持体のいくつかの非限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリマー、スライド、チップ、表面、プレート、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバイスおよびマイクロアレイが挙げられる。対象となる集団中の核酸をアフィニティークロマトグラフィー用の固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、対象となる集団中の各核酸は異なる標識を有する。いくつかの場合、対象となる集団中の各核酸は同じ標識を有する。いくつかの場合、対象となる集団中の核酸の各コピーは同じ標識を有する。いくつかの場合、異なる配列を有する対象となる集団中の各核酸は異なる標識を有する。
【0089】
本明細書で提供される方法によって検出することができる微生物(microorganismまたはmicrobe)のいくつかの非限定的な例としては、細菌、古細菌、原虫、原生生物、真菌、藻類、ウイルス、レトロウイルス、病原体または寄生生物が挙げられる。いくつかの場合、微生物は原核生物である。いくつかの場合、微生物は真核生物である。細菌のいくつかの非限定的な例としては、バチルス属(Bacillus)、ボルデテラ属(Bordetella)、ボレリア属(Borrelia)、ブルセラ属(Brucella)、カンピロバクター属(Campylobacter)、クラミジア属(Chlamydia)、クラミドフィラ属(Chlamydophila)、クロストリジウム属(Clostridium)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、エシェリキア属(Escherichia)、フランシセラ属(Francisella)、ヘモフィルス属(Haemophilus)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、レジオネラ属(Legionella)、レプトスピラ属(Leptospira)、リステリア属(Listeria)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)、ナイセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、リケッチア属(Rickettsia)、サルモネラ属(Salmonella)、シゲラ属(Shigella)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、黄色ブドウ球菌(Staphyloccus Aures)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、トレポネーマ属(Treponema)、ビブリオ属(Vibrio)およびエルシニア属(Yersinia)が挙げられる。真菌のいくつかの非限定的な例としては、カンジダ属(Candida)、アスペルギルス属(Aspergillus)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、ヒストプラズマ属(Histoplasma)、ニューモシスチス属(Pneumocystis)およびスタキボトリス属(Stachybotrys)が挙げられる。いくつかの例では、本明細書で提供される方法によって検出される微生物は、薬剤耐性微生物または多剤耐性病原体である。薬物耐性または多剤耐性病原体の非限定的な例としては、以下が挙げられる:いくつかの場合、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)(C.ディフィシル)の薬剤耐性株、カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)、薬剤耐性淋菌(Neisseria,gonorrhoeae)(セファロスポリン耐性)、多剤耐性アシネトバクター(Acinetobacter)、薬剤耐性カンピロバクター、フルコナゾール耐性カンジダ(真菌)、広域スペクトルβ−ラクタマーゼ産生腸内細菌(ESBL)、バンコマイシン耐性腸球菌(Enterococcus)(VRE)、多剤耐性緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、薬剤耐性非チフス性サルモネラ(Salmonella)、薬剤耐性チフス菌(Salmonella Typhi)、薬剤耐性シゲラ(Shigella)、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、薬剤耐性肺炎球菌(Streptococcus pneumonia)、薬剤耐性結核(MDRおよびXDR)、多剤耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)、エリスロマイシン耐性ストレプトコッカスA群またはクリンダマイシン耐性ストレプトコッカスB群。
【0090】
いくつかの場合、本明細書で提供される方法および組成物を使用して、レトロウイルスまたはレンチウイルスなどのウイルスを検出することができる。いくつかの場合、ウイルスは、ボルティモアウイルス分類システムの第I群、第II群、III群、第IV群、第V群、第VI群または第VII群のメンバーである。いくつかの場合、ウイルスは、アデノウイルス科(Adenoviridae)、アネロウイルス科(Anelloviridae)、アレナウイルス科(Arenaviridae)、アストロウイルス科(Astroviridae)、ブニヤウイルス科(Bunyaviridae)、カリシウイルス科(Caliciviridae)、コロナウイルス科(Coronaviridae)、フィロウイルス科(Filoviridae)、フラビウイルス科(Flaviviridae)、ヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)、ヘペウイルス科(Hepeviridae)、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)、オルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)、パピローマウイルス科(Papillomaviridae)、パポバウイルス科(Papovaviridae)、パラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)、パルボウイルス科(Parvoviridae)、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)、ポリオーマウイルス科(Polyomaviridae)、ポックスウイルス科(Poxviridae)、レオウイルス科(Reoviridae)、レトロウイルス科(Retroviridae)、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)またはトガウイルス科(Togaviridae)のメンバーである。いくつかの場合、ウイルスはアデノウイルス、アムールウイルス、アンデスウイルス、動物ウイルス、アストロウイルス、トリ腎炎ウイルス、トリオルトレオウイルス、トリレオウイルス、バンナウイルス、バス・コンゴウイルス、コウモリ媒介ウイルス、BKウイルス、ブルーベリーショックウイルス、鶏貧血ウイルス、ウシアデノウイルス、ウシコロナウイルス、ウシヘルペスウイルス4、ウシパルボウイルス、ヒヨドリコロナウイルスHKU11、カリサルウイルス、カタカマスウイルス、チャンディプラウイルス、アメリカナマズウイルス、チョクロウイルス、コルティウイルス、コクサッキーウイルス、コオロギ麻痺ウイルス、クリミアコンゴ出血熱ウイルス、サイトメガロウイルス、デングウイルス、ドブラバ・ベルグレドウイルス、エボラウイルス、エボラウイルス、エルモロキャニオンウイルス、内皮向性ゾウヘルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、ネコ白血病ウイルス、口蹄疫ウイルス、ゴウウイルス(Gou virus)、グアナリトウイルス、ハンターン河ウイルス、ハンタウイルス、HCoV−EMC/2012、ヘンドラウイルス、ヘニパウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎、E型肝炎ウイルス、単純ヘルペス1型、単純ヘルペス2型、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、HIVヒトアストロウイルス、ヒトボカウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス8型、ヒトヘルペスウイルス8型、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトメタニューモウイルス、ヒトパピローマウイルス、イムジンウイルス、インフルエンザウイルス、アイラビスタウイルス、JCウイルス、フニンウイルス、ハバロフスクウイルス、コイヘルペスウイルス、クンジンウイルス、ラッサウイルス、ライムストーンキャニオンウイルス、Lloviu cuevaウイルス、Lloviuウイルス、ルジョウイルス、マチュポウイルス、Magboiウイルス、マールブルグマールブルグウイルス、マールブルグウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、メラカウイルス、メナングルウイルス、中東呼吸器症候群コロナウイルス、ミニオプトラスコウモリコロナウイルス1、ミニオプトラスコウモリコロナウイルスHKU8、サル痘ウイルス、モノンガヒラウイルス、ムジュウイルス、ムンプスウイルス、ニパウイルス、ノーウォークウイルス、オルビウイルス、パラインフルエンザウイルス、パルボウイルスB19、フィトレオウイルス、アブラコウモリコロナウイルスHKU5、ポリオウイルス、ブタアデノウイルス、プロスペクトヒルウイルス、カルユーブウイルス、狂犬病ウイルス、Ravnウイルス、呼吸系発疹ウイルス、レストンウイルス、細網内皮症ウイルス、キクガシラコウモリコロナウイルスHKU2、ライノウイルス、ロゼオロウイルス、ロスリバーウイルス、ロタウイルス、ルーセットオオコウモリコロナウイルスHKU9、風疹ウイルス、サーレマーウイルス、サビアウイルス、Sangassouウイルス、ヒナコウモリコロナウイルス512、セランウイルス、重症急性呼吸器症候群ウイルス、ショープ乳頭腫ウイルス、サル泡沫状ウイルス、シンノンブルウイルス、天然痘、スーチョンウイルス、スーダンエボラウイルス、スーダンウイルス、タイフォレストエボラウイルス、タイフォレストウイルス、タンザニアウイルス、トッタパラヤムウイルス(Thottapalayam virus)、トポグラホフウイルス(Topografov virus)、トレモウイルス、Tulaウイルス、七面鳥コロナウイルス、七面鳥痘ウイルス、タケコウモリコロナウイルスHKU4、水痘帯状疱疹ウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、西ナイルウイルス、ウッドチャック肝炎ウイルス、黄熱病ウイルス、ジカウイルスまたはザイールエボラウイルスである。
【0091】
病原体のいくつかの非限定的な例としては、ウイルス、細菌、プリオン、真菌、寄生生物、原生動物および微生物が挙げられる。病原体のいくつかの非限定的な例としては、アカントアメーバ(Acanthamoeba)、ダニ類(Acari)、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)、アクチノマイセス・イスラエリー(Actinomyces israelii)、アクチノマイセス・ゲレンセリエ(Actinomyces gerencseriae)、プロピオニバクテリウム・プロピオニクス(Propionibacterium propionicus)、アクチノミセトーマ(Actinomycetoma)、ユーマイセトーマ(Eumycetoma)、アデノウイルス科(Adenoviridae)、アルファウイルス(Alphavirus)、アナプラズマ属(Anaplasma)、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム(Anaplasma phagocytophilum)、アンシロストーマ・ブラジリエンセ(Ancylostoma braziliense)、アンシロストーマ・デュオデナレ(Ancylostoma duodenale)、ネカトール・アメリカヌス(Necator americanus)、アンギオストロンギルス・コスタリセンシス(Angiostrongylus costaricensis)、アニサキス(Anisakis)、アラクニダ・イクソジダエ(Arachnida Ixodidae)、ヒメダニ科(Argasidae)、溶血性アルカノバクテリア(Arcanobacterium haemolyticum)、原始鉤頭虫目(Archiacanthocephala)、モニリフォルミス・モニリフォルミス(Moniliformis moniliformis)、アレナウイルス科(Arenaviridae)、回虫(Ascaris lumbricoides)、アスカリス属(Ascaris)の種、回虫(Ascaris lumbricoides)、アスペルギルス属(Aspergillus)、アストロウイルス科(Astroviridae)、バベシア属(Babesia)多型バベシア(B.divergens)、バベシア・ビゲミナ(B.bigemina)、バベシア・エクイ(B.equi)、バベシア・ミクロチ(B.microfti)、バベシア・ダンカニ(B.duncani)、バベシア属(Babesia)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、セレウス菌(Bacillus cereus)、バクテロイデス属(Bacteroides)、バラムチア・マンドリルリス(Balamuthia mandrillaris)、大腸バランチジウム(Balantidium coli)、ヘンセラ菌(Bartonella henselae)、バイリサスカリス属(Baylisascaris)、アライグマ回虫(Baylisascaris procyonis)、ヒト条虫(Bertiella mucronata)、ベルチエラ・スツデリイ(Bertiella studeri)、BKウイルス、ブラストシスチス(Blastocystis)、ヒトブラストシスチス(Blastocystis hominis)、ブラストミセス・デルマチチジス(Blastomyces dermatitidis)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア属(Borrelia)の種、ボレリア属(Borrelia)、ブルセラ菌(Brucella)、マレー糸状虫(Brugia malayi)、ブルギア・チモリ(Brugia timori)、ブニヤウイルス科(Bunyaviridae)、セパシア菌(Burkholderia cepacia)、バークホルデリア属(Burkholderia)の種、鼻疽菌(Burkholderia mallei)、類鼻疽菌(Burkholderia pseudomallei)、カリシウイルス科(Caliciviridae)、カンピロバクター属(Campylobacter)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ属(Candida)の種、条虫綱 (Cestoda)、多頭条虫(Taenia multiceps)、トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、肺炎クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)、オウム病クラミジア(Chlamydophila psittaci)、トコジラミ科(Cimicidae)、トコジラミ(Cimex lectularius)、肝吸虫(Clonorchis sinensis);クロノルキス・ビベリニ(Clonorchis viverrini)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、クロストリジウム属(Clostridium)の種、破傷風菌(Clostridium tetani)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、コクシジオイデス・ポサダシ(Coccidioides posadasii)、コクリオミア・ホミニボラクス(Cochliomyia hominivorax)、コロラドダニ熱ウイルス(CTFV)、コロナウイルス科(Coronaviridae)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)、Q熱コクシエラ(Coxiella burnetii)、クリミアコンゴ出血熱ウイルス、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、クリプトスポリジウム属(Cryptosporidium)、シクロスポラ・カイエタネンシス(Cyclospora cayetanensis)、サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus)、デモデクス・フォリキュロラム(Demodex folliculorum)/ブレビス(brevis)/カニス(canis)、デングウイルス(DEN−1、DEN−2、DEN−3およびDEN−4)、フラビウイルス(Flavivirus)、ヒトヒフバエ(Dermatobia homini)、槍形吸虫(Dicrocoelium dendriticum)、二核アメーバ(Dientamoeba fragilis)、ジオクトフィーマ・レナーレ(Dioctophyme renale)、裂頭条虫属(Diphyllobothrium)、広節裂頭条虫(Diphyllobothrium latum)、メジナ虫(Dracunculus medinensis)、エボラウイルス(EBOV)、エキノコッカス属(Echinococcus)、単包条虫(Echinococcus granulosus)、多包条虫(Echinococcus multilocularis)、エキノコッカス・ボゲリ(E.vogeli)、ヤマネコ包条虫(E.oligarthrus)、エーリキア・シャフェンシス(Ehrlichia chaffeensis)、エーリキア・エウィンギ(Ehrlichia ewingii)、エーリキア属(Ehrlichia)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、蟯虫(Enterobius vermicularis)、エンテロビウス・グレゴリイ(Enterobius gregorii)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、エンテロウイルス属(Enterovirus)、エンテロウイルス、コクサッキーA(Coxsackie A)ウイルス、エンテロウイルス71(EV71)、有毛表皮糸状菌(Epidermophyton floccosum)、紅色菌(Trichophyton rubrum)、毛瘡白癬菌(Trichophyton mentagrophytes)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、大腸菌(Escherichia coli)O157:H7、O111およびO104:H4、肝蛭(Fasciola hepatica)、巨大肝蛭(Fasciola gigantica)、肥大吸虫(Fasciolopsis buski)、フィラリア上科(Filarioidea superfamily)、フィロウイルス科(Filoviridae)、フラビウイルス科(Flaviviridae)、フォンセカ・ペドロソイ(Fonsecaea pedrosoi)、野兎病菌(Francisella tularensis)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ゲオトリクム・カンジドゥム(Geotrichum candidum)、腸鞭毛虫(Giardia intestinalis)、ランブル鞭毛虫(Giardia lamblia)、顎口虫(Gnathostoma spinigerum)、剛棘顎口虫(Gnathostoma hispidum)、A群レンサ球菌(Group A Streptococcus)、ブドウ球菌(Staphylococcus)、グアナリトウイルス、ヘモフィルス・デュクレイ(Haemophilus ducreyi)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、ハリケファロブス・ジンジバリス(Halicephalobus gingivalis)、ハートランドウイルス、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、ヘパドナウイルス科(Hepadnaviridae)、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、ヘペウイルス科(Hepeviridae)、単純ヘルペスウイルス1および2(HSV−1およびHSV−2)、ヘルペスウイルス科(Herpesviridae)、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、ホルテア・ウェルネッキ(Hortaea werneckii)、ヒトボカウイルス(HBoV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV−6)、ヒトヘルペスウイルス7(HHV−7)、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトパラインフルエンザウイルス(HPIV)、小型条虫(Hymenolepis nana)、縮小条虫(Hymenolepis diminuta)、イソスポーラ・ベリ(Isospora belli)、JCウイルス、フニンウイルス、キンゲラ・キンゲ(Kingella kingae)、クレブシエラ・グラニュロマティス(Klebsiella granulomatis)、ラッサウイルス、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、リーシュマニア(Leishmania)、レプトスピラ属(Leptospira)、鼻腔舌虫(Linguatula serrata)、リステリア菌(Listeria monocytogenes)、ロア糸状虫(Loa loa)フィラリア、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、マチュポウイルス、マラセチア属(Malassezia)、マンソネラ・ストレプトセルカ(Mansonella streptocerca)、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、横川吸虫(Metagonimus yokagawai)、微胞子虫門(Microsporidia phylum)、中東呼吸器症候群コロナウイルス、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、サル痘ウイルス、ケカビ目(Mucora
les order)(ムコール症)、ハエカビ目(Entomophthorales order)(エントモフトラ症)、ムンプスウイルス、ライ菌(Mycobacterium leprae)、マイコバクテリウム・レプロマトシス(Mycobacterium lepromatosis)、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ウルセランス(Mycobacterium ulcerans)、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)、ネグレリア・フォーレリ(Naegleria fowleri)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides)、ノカルジア属(Nocardia)の種、ヒツジバエ上科(Oestroidea)、クロバエ科(Calliphoridae)、ニクバエ科(Sarcophagidae)、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、タイ肝吸虫(Opisthorchis viverrini)、ネコ肝吸虫(Opisthorchis felineus)、肝吸虫(Clonorchis sinensis)、オルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)、パピローマウイルス科(Papillomaviridae)、南アメリカ分芽菌(Paracoccidioides brasiliensis)、パラゴニムス・アフリカヌス(Paragonimus africanus);パラゴニムス・カリエンシス(Paragonimus caliensis);パラゴニムス・ケリコッチ(Paragonimus kellicotti);パラゴニムス・スクリジャビニー(Paragonimus skrjabini);パラゴニムス・ウテロビラテラリス(Paragonimus uterobilateralis)、ウエステルマン肺吸虫(Paragonimus westermani)、パラゴニムス属(Paragonimus)の種、パラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)、寄生双翅目ハエ幼虫、パルボウイルス科(Parvoviridae)、パルボウイルスB19、パスツレラ属(Pasteurella)、ヒトジラミ(Pediculus humanus)、ヒトアタマジラミ(Pediculus humanus capitis)、コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ(Phthirus pubis)、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)、ピエドライア・ホルタエ(Piedraia hortae)、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、卵形マラリア原虫クルチシ(Plasmodium ovale curtisi)、卵形マラリア原虫ワリケリ(Plasmodium ovale wallikeri)、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)、二日熱マラリア原虫(Plasmodium knowlesi)、プラスモジウム属(Plasmodium)、ニューモシスチス・ジロベシ(Pneumocystis jirovecii)、ポリオウイルス、ポリオーマウイルス科(Polyomaviridae)、ポックスウイルス科(Poxviridae)、プレボテラ属(Prevotella)、PRNP、ケジラミ(Pthirus pubis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、狂犬病ウイルス、レオウイルス科(Reoviridae)、RSウイルス(RSV)、レトロウイルス科(Retroviridae)、ラブドウイルス科(Rhabdoviridae)、リノスポリジウム・セーベリ(Rhinosporidium seeberi)、ライノウイルス属(Rhinovirus)、ライノウイルス、コロナウイルス、痘瘡リケッチア(Rickettsia akari)、リケッチア属(Rickettsia)、発疹チフスリケッチア(Rickettsia prowazekii)、リケッチア・リケッチイ(Rickettsia rickettsii)、発疹熱リケッチア(Rickettsia typhi)、リフトバレー熱ウイルス、ロタウイルス、風疹ウイルス、サビア(Sabia)、サルモネラ菌(Salmonella enterica)亜種エンテリカ(enterica)、血清型チフス(typhi)、サルモネラ属(Salmonella)、サルコシスチス・ボビカニス(Sarcocystis bovihominis)、ザルコシスチス・スイホミニス(Sarcocystis suihominis)、サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)、SARSコロナウイルス、シストソーマ属(Schistosoma)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、シストソーマ・マンソニ(Schistosoma mansoni)およびインターカラタム住血吸虫(Schistosoma intercalatum)メコン住血吸虫(Schistosoma mekongi)、シストソーマ属(Schistosoma)の種、赤痢菌属(Shigella)、シンノンブルウイルス、マンソン裂頭条虫(Spirometra erinaceieuropaei)、スポロトリックス・シェンキィ(Sporothrix schenckii)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、条虫属(Taenia)、無鉤条虫(Taenia saginata)、有鉤条虫(Taenia solium)、細菌の科、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、カリフォルニアテラジア(Thelazia californiensis)、東洋眼虫(Thelazia callipaeda)、トガウイルス科(Togaviridae)、イヌ回虫(Toxocara canis)、ネコ回虫(Toxocara cati)、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ブリトビ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・ナチバ(Trichinella nativa)、トリコビルハルジア・レゲンチ(Trichobilharzia regenti)、住血吸虫科(Schistosomatidae)、腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)、トリコフィトン属(Trichophyton)、紅色菌(Trichophyton rubrum)、トリコフィトン・トンズランス(Trichophyton tonsurans)、バイゲル毛芽胞菌(Trichosporon beigelii)、鞭虫(Trichuris trichiura)、鞭虫(Trichuris trichiura)、イヌ鞭虫(Trichuris vulpis)、トリパノソーマ・ブルセイ(Trypanosoma brucei)、トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)、スナノミ(Tunga penetrans)、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、大痘瘡(Variola major)、小痘瘡(Variola minor)、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、コレラ菌(Vibrio cholerae)、西ナイルウイルス、バンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、バンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、マレー糸状虫(Brugia malayi)、黄熱病ウイルス、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、ペスト菌(Yersinia pestis)および偽結核エルシニア菌(Yersinia pseudotuberculosis)が挙げられる。
【0092】
オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法
本開示は、特に対象となる集団(例えば、微生物または病原体核酸)を標的化または検出するために、本明細書で提供される方法に使用するためのオリゴヌクレオチドのコレクションを作製するための複数の手段を提供する。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを作製する方法は、生物情報学、計算、ハイブリダイゼーションに基づく、または消化に基づく方法であり得る。
【0093】
いくつかの場合、宿主(例えば、ヒト)ゲノムDNAなどのバックグラウンド集団核酸を使用して、宿主および非宿主(例えば、非ヒト、病原体)配列を含有するオリゴヌクレオチドの集団から宿主配列を除去することができる。この方法は、宿主(例えば、ヒト)および非宿主核酸に結合することができるオリゴヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの異種コレクション(例えば、5’−NNNNNNNNNNNNN−3’(NはA、C、GまたはTである)などのオリゴヌクレオチドランダマーのコレクション)を提供することを含み得る。いくつかの例では、宿主ゲノムDNAを、オリゴヌクレオチドの異種コレクション中の相補的配列との宿主ゲノムDNAの結合を促進する条件下で、オリゴヌクレオチドの異種コレクションに導入することができる。この方法は、オリゴヌクレオチドの異種コレクションから宿主ゲノムDNAに結合したオリゴヌクレオチドを枯渇させることを含み得る。通常、このような方法では、宿主核酸(例えば、宿主ゲノム核酸)が、オリゴヌクレオチドの異種コレクションに対して過剰量で提供される。枯渇は、オリゴヌクレオチドの異種コレクションからハイブリダイズもしくは結合したオリゴヌクレオチドを除去すること、ハイブリダイズもしくは結合したオリゴヌクレオチドを破壊すること、または未結合のオリゴヌクレオチドを優先的に単離することによるなど本明細書で提供される方法によって完了することができる。
【0094】
図3は、オリゴヌクレオチドのコレクション(370)を作製する絵画的な例を示す。本方法は、オリゴヌクレオチドの異種コレクション(310)を用意するステップを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、核酸標識、化学標識または光学標識(320)で標識されたオリゴヌクレオチドを含み得る。本方法は、オリゴヌクレオチドの異種コレクションからバックグラウンド集団核酸(例えば、宿主核酸、ヒト核酸等)と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを枯渇させるステップを含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションを、バックグラウンド集団核酸がオリゴヌクレオチドの異種コレクション内のオリゴヌクレオチドのヌクレオチドの相補的またはほぼ相補的なドメインにハイブリダイズまたは特異的に結合するように、バックグラウンド集団核酸(340)(例えば、ヒトゲノムDNA)と接触させる(360)ことによって枯渇が達成される。ハイブリダイゼーション反応は、変性ステップおよび/または再生ステップを含むことができる。例えば、反応中の核酸を変性させるために、核酸を加熱する、または段階的加熱(例えば、95℃で10秒間および65℃で3分間)に供することができる。核酸を再生するために、核酸を36℃で一定時間、例えば数時間または数週間インキュベートすることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、宿主(330)から誘導または単離される。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、核酸標識、化学標識または光学標識(350)で標識される。いくつかの場合、本方法は、バックグラウンド集団核酸の少なくとも一部を例えば熱によって変性させるステップをさらに含む。
【0095】
いくつかの場合、1つまたは複数のブロッカーオリゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼーションステップ(360)中に存在してもよく、ハイブリダイゼーションステップの前または最中に含めてもよい。いくつかの例で、オリゴヌクレオチドはDNA、RNA、PNA、LNA、BNAまたはこれらの任意の組み合わせを含む。ブロッカーオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチドのドメインの外側のオリゴヌクレオチドの配列に相補的であり得るので、ヌクレオチドのドメインにハイブリダイズせず、むしろ、同じ鎖上に存在する他のヌクレオチドを「ブロックする」よう設計され得る。ブロッカーオリゴヌクレオチドの存在は、ヌクレオチドのドメインの外側の配列がオリゴヌクレオチドのバックグラウンド集団(例えば、ヒトゲノムDNA)に結合する可能性を低減するのに役立ち得る。よって、ブロッカーオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドのバックグラウンド集団に対するオリゴヌクレオチドのコレクションの結合特異性を促進することができる。いくつかの具体例では、オリゴヌクレオチドの異種コレクションが、ブロッカーオリゴヌクレオチド(例えば、0.5X PBS、ブロッカーオリゴヌクレオチド、RNアーゼ阻害剤)を含む緩衝溶液中のゲノムDNAにハイブリダイズし得る。
【0096】
通常、本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションを作製するための出発集団として使用されるオリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ランダムに作製された核酸配列のコレクション(例えば、5’NNNNNNNNNNNNN−3’(NはA、C、G、またはTである)などのオリゴヌクレオチドランダマーのコレクション)である。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションを(例えば、DNA合成によって)合成することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、人工的に断片化された核酸を含まない。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ヌクレオチドのドメインについて可能な配列の約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9または100%が存在する、ヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ヌクレオチドのドメインについて可能な配列の最大5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9または100%が存在する、ヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、ヌクレオチドのドメインについて可能な配列の少なくとも5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9または100%が存在する、ヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。
【0097】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、バックグラウンド集団核酸または対象となる集団からの核酸と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、1つまたは複数のバックグラウンド集団と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、1つまたは複数のバックグラウンド集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもない配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、1つまたは複数の対象となる集団と同一、ほぼ同一、相補的またはほぼ相補的な配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションは、1つまたは複数の対象となる集団と同一でも、ほぼ同一でも、相補的でも、ほぼ相補的でもない配列を有するヌクレオチドのドメインを含むオリゴヌクレオチドを含む。
【0098】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは標識されない;いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは標識される。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは、例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを固体支持体にコンジュゲートさせない。いくつかの場合、標識をオリゴヌクレオチドの5’もしくは3’末端に、またはオリゴヌクレオチドの内部に付着させることができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクション内の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドは2つ以上の標識で標識される。
【0099】
バックグラウンド集団核酸は、オリゴヌクレオチドの異種コレクションに対して過剰量で提供され得る。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、約0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、最大0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、少なくとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、飽和していてもよい。オリゴヌクレオチドに対するバックグラウンド集団の比は、非飽和であってもよい。比は、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0100】
いくつかの場合、核酸は一本鎖である。いくつかの場合、二本鎖核酸を一本鎖核酸に変性する。核酸は熱を用いて変性することができる。いくつかの場合、核酸を、約35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を、化学的変性剤(例えば、酸、塩基、溶媒、カオトロピック剤、塩)を用いて核酸を変性する。
【0101】
一本鎖核酸サンプルを再生またはハイブリダイズさせることができる。いくつかの場合、一本鎖核酸サンプルをオリゴヌクレオチドの異種コレクションとハイブリダイズさせる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドの異種コレクションをブロッカーオリゴヌクレオチドとハイブリダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を氷上で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を室温で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。温度、緩衝液組成、反応時間および濃度がハイブリダイゼーションの程度に影響を及ぼし得る。いくつかの場合、トリメチルアンモニウムクロリドの存在下で核酸を再生する。
【0102】
オリゴヌクレオチドの異種コレクションからハイブリダイズした核酸を除去することなどによって、本明細書で提供される方法によって枯渇を完了させることができる。バックグラウンド集団を化学的に標識および除去し、それによって、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを除去することができる。バックグラウンド集団を磁気ビーズにコンジュゲートさせ、磁石で除去し、それによって、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを除去することができる。バックグラウンド集団を核酸タグで標識することができる。核酸タグは、固体支持体にコンジュゲートしている、または化学タグでタグ付けされている核酸配列に結合またはハイブリダイズすることができる。ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドは、サイズ分離(例えば、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動等)、親和性分離(例えば、DNAプルダウンアッセイ、クロマトグラフィー等)、または他の方法によって除去することができる。いくつかの場合、ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動またはクロマトグラフィーなどの分離方法を使用して、ハイブリダイズしていないオリゴヌクレオチドとハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドのサイズの差異に基づいて単離することができる。いくつかの場合、ハイブリダイズしていないバックグラウンド集団核酸を除去しない。
【0103】
いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸にハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを不活性化することによって枯渇を完了することができる。不活性化は、例えばオリゴヌクレオチドを標識されたバックグラウンド集団核酸に化学的に結合させ、次いで、非結合オリゴヌクレオチドのみを用いて増幅することによって、バックグラウンド集団核酸にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドがプライマーとして作用するのを防ぐことができる。
【0104】
いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションは、生物情報学的または計算ツールを使用して対象となる集団(例えば、病原体核酸、非ヒト核酸)を標的とするように設計され、次いで、設計に従って合成される。いくつかの場合、合成方法はDNA合成である。本方法は、一定の長さのランダムに作製されたオリゴヌクレオチドのデータベースを得るステップを含み得る。本方法は、1つまたは複数のバックグラウンド集団(例えば、ヒトゲノム核酸)中に存在するヌクレオチドの領域を生物情報学的または計算的に決定するステップを含み得る。次いで、得られたオリゴヌクレオチドのコレクションが特定の長さ(例えば、10、11、12、13、14または15ヌクレオチド等)のバックグラウンド集団配列をほとんどまたは全く有さないように、ヌクレオチドのこのようなドメインに関連する配列を、オリゴヌクレオチドのランダムに作製された異種コレクションから計算上差し引くことができる。
【0105】
非宿主オリゴヌクレオチドのコレクションの合成
非宿主オリゴヌクレオチド配列の同定後、非宿主オリゴヌクレオチドのコレクションの合成を、無数の手法を介して達成することができる。例えば、非宿主オリゴヌクレオチドを、所望の長さ(例えば、13mer)のオリゴヌクレオチドを産生するためにヌクレオチドを段階的に添加することによって個別的に合成することができる。
【0106】
いくつかの例では、ウルトラマーオリゴヌクレオチドを使用して本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションを合成する。一般に、ウルトラマーオリゴヌクレオチドは、それぞれが1つまたは複数のスペーサーヌクレオチドによって分離された、つなぎ合わさった多数のオリゴヌクレオチド配列単位を含有する長いオリゴヌクレオチドである。単一のウルトラマーオリゴヌクレオチドから一組のオリゴヌクレオチドを生成するために、スペーサーヌクレオチドを切断または分離することができる。
図9Aは、代表的なウルトラマーオリゴヌクレオチドの一般的な設計を示す。ここで、個々のオリゴヌクレオチド配列は、スペーサーヌクレオチドとして働くデオキシウラシルヌクレオチド(U)によって分離されている。ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、ウラシル−DNAグリコシラーゼ(UDG)(N−グリコシド結合を切断することによってDNAからウラシル残基を切断する)および無塩基部位(例えば、アプリン/アピリミジン部位またはAP部位)に対する特異性を有するエンドヌクレアーゼの二重作用によって消化し、それによって個々のオリゴヌクレオチド(例えば、13merオリゴヌクレオチド)を生成することができる。いくつかの場合、ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、エンドヌクレアーゼIVまたはエンドヌクレアーゼVIIを用いて加水分解する。代表的な反応が
図10Aに記載されている。
図10Bは、UDGおよびエンドヌクレアーゼVIIによるウルトラマーオリゴヌクレオチドの消化後の消化反応産物の例を示している。
【0107】
ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、同じウルトラマー鎖内の個々のオリゴヌクレオチド単位が同じ縮重度を共有するように設計することができる。縮重は、一般的に、単一の可変配列から生成され得る異なる固有の配列の数を指す。これは、オリゴヌクレオチド単位内の一定の位置に1つまたは複数の混合塩基を挿入することによって達成することができる。混合塩基は、塩基のセットのいずれか1つ(例えば、4つの標準塩基:A、C、GまたはT塩基のいずれか1つ)を指し得る。例えば、標準的な符号化体系では、「N」混合塩基は、A、C、G、またはT塩基のいずれか1つであり得る。同様に、「D」混合塩基はA、GまたはTであり得る;「V」混合塩基はA、CまたはGであり得る;「B」混合塩基はC、GまたはTであり得る;「H」混合塩基はA、CまたはTであり得る;「W」混合塩基はAまたはTであり得る;「S」混合塩基はCまたはGであり得る;「K」混合塩基はCまたはGであり得る;「M」混合塩基はAまたはCであり得る;「Y」混合塩基はCまたはTであり得る;また「R」混合塩基はAまたはGであり得る。このような符号化体系の下では、
図9Bおよび
図11Aに示されるように、4つの可能な配列が生成され得るので、1つのN混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は、4の縮重度を有するだろう。同様に、
図9Cおよび
図11Aに示されるように、16の可能な配列が生成され得るので、2つのN混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は、4×4=16の縮重度を有するだろう。
図9Dに示されるように、8つの可能な配列が生成され得るので、1つのN混合塩基および1つのW、S、K、M、YまたはR混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は、4×2=8の縮重度を有するだろう。6つの可能な配列が生成され得るので、1つのR混合塩基および1つのD混合塩基を含有するオリゴヌクレオチド配列は、2×3=6の縮重度を有するだろう。
【0108】
ウルトラマー内のオリゴヌクレオチド配列が同じ縮重度を共有する場合、ウルトラマー内の各オリゴヌクレオチド配列は、おそらくウルトラマーの消化後に等しい数で表されるであろう。例えば、ウルトラマー内のオリゴヌクレオチド配列がそれぞれ4の縮重度を有する場合、1オリゴヌクレオチド配列単位当たり4つの異なる固有のオリゴヌクレオチドの各々は、結果として生じる合成プール中にほぼ等しい量で存在するであろう。しかしながら、例えば、ウルトラマーが2度の縮重度を有する1つのオリゴヌクレオチド単位および4度の縮重度を有する9つのオリゴヌクレオチド単位を含有する場合、1つの2度単位からの2つのオリゴヌクレオチドは、結果として生じる合成および消化プール中に、それぞれ約2.5%の9個の4度単位からの36個のオリゴヌクレオチドに対して、それぞれ約5%過剰発現する。したがって、縮重度を共有したオリゴヌクレオチド単位を有するウルトラマーは、均一に分布した固有の配列を有するオリゴヌクレオチドのコレクションをもたらし得る。
【0109】
非宿主オリゴヌクレオチド配列を、縮重度によって計算的に同定およびグループ分けすることができる。配列の縮重は、一定数の位置によってのみ異なる配列、例えば、位置1および2を除いて同一である全ての配列を計算的にソーティングすることによって同定することができる。複数の縮重配列を1つまたは複数の混合塩基を有する単一の可変配列に分類するために必要とされる混合塩基の数および種類が、縮重度を決定し得る。
図11は、縮重度による非宿主オリゴヌクレオチドの計算上の分類を示す。
図11Aは1、2または3個の「N」混合塩基部位を有する代表的なオリゴヌクレオチドを示す。
図11Bのヒストグラムは、縮重度に基づく非ヒト13merのバケット化を示す。
図11Bの第1列は、縮重度が「2」である(これらが2つの可能な塩基を示す単一混合塩基(例えば、W混合塩基、S混合塩基、K混合塩基、M混合塩基、Y混合塩基またはR混合塩基)を含有することを意味する)非ヒト13merの数を示している。第2列は、3度の縮重度(例えば、D、V、BまたはH混合塩基)を有する非ヒト13merの数を示す。残りの列は、4、6、8、9、12または16度の縮重度を有する非ヒト13merの数を示す。例えば、4の縮重度を有する非ヒト13merは、1つのN混合塩基またはW、S、K、M、YおよびRから選択される任意の2つの混合塩基を含み得るだろう。
【0110】
非宿主(例えば、非ヒト)オリゴヌクレオチドの各縮重群の代表(例えば、13mer)を、
図9に示されるように、本明細書の他の箇所で議論される、同じ縮重度の他の代表と組み合わせてウルトラマーオリゴヌクレオチドにすることができる。次いで、設計されたウルトラマーオリゴヌクレオチドを、従来の核酸合成方法およびサービス提供者、例えばIDTによって合成することができる。
【0111】
共有された縮重度を有するオリゴヌクレオチド単位(または配列)を含有するウルトラマーの消化を、いくつかの異なるステップのいずれかで行うことができる。いくつかの場合、全てが縮重度を共有している単位を含有するウルトラマーのグループを合わせ、次いで、消化する。例えば、得られたオリゴヌクレオチドの等モル濃度を維持するために、全てが同じ縮重度を有するオリゴヌクレオチド配列を有する複数のウルトラマーオリゴヌクレオチドを等モル濃度で組み合わせ、消化することができる。別の手法では、ウルトラマーを最初に個別に消化し、次いで、得られたオリゴヌクレオチド単位をこのような消化後に等モル濃度で組み合わせることができる。
【0112】
異なる縮重度を有するオリゴヌクレオチド単位(または配列)を含有するウルトラマーの消化を、いくつかの異なるステップのいずれかで行うことができる。いくつかの場合、各々が縮重度の異なる単位を含有するウルトラマーのグループを合わせ、次いで、消化する。例えば、得られたオリゴヌクレオチドの等モル濃度をもたらすために、各々が異なる縮重度を有するオリゴヌクレオチド配列を有する複数のウルトラマーオリゴヌクレオチドを適切な比率で組み合わせ、消化することができる。別の手法では、ウルトラマーを最初に個別に消化し、次いで、得られたオリゴヌクレオチド単位をこのような消化後に適切な比で組み合わせて、得られたオリゴヌクレオチドの等モル濃度をもたらすことができる。
【0113】
本明細書で提供されるウルトラマーオリゴヌクレオチドは、任意の数のオリゴヌクレオチド単位(または配列)を含み得る。例えば、ウルトラマーオリゴヌクレオチドは、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、100または200個以上のオリゴヌクレオチド単位または配列を含み得る。いくつかの場合、オリゴヌクレオチド単位または配列は、5〜100ヌクレオチド(例えば、5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20またはそれ以上のヌクレオチド)の長さなどの一定の長さを有するヌクレオチドのドメインを含有する。好ましくは、ヌクレオチドのドメインは13merである。いくつかの実施形態では、ヌクレオチドの各ドメインが1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上または13個以上の混合塩基を含む。いくつかの実施形態では、混合塩基がN(A、C、G、T)、D(A、G、T)、V(A、C、G)、B(C、G、T)、H(A、C、T)、W(A、T)、S(C、G)、K(G、T)、M(A、C)、Y(C、T)、R(A、G)、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド配列が同じ縮重度を有する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド配列が2、3、4、6、8、9、12、16、18、24、27、32、36、48、54、64、72、81、96、108、128、144、162、192、216、243または256の縮重度を有する。
【0114】
個々のオリゴヌクレオチドを、例えばT4ポリヌクレオチドキナーゼ(T4 PNK)を使用して、または
図12に示されるように化学的にビオチン化することができる。このステップは、表面固定化または磁気ビーズの精製が必要な場合に特に有用であり得る。例えば、ビオチン化オリゴヌクレオチドをサンプルと組み合わせて、サンプル内の非宿主オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせることができる。ストレプトアビジンでコーティングしたビーズをサンプルに添加し、使用して、非宿主オリゴヌクレオチドをプルダウンまたは単離することができる。
【0115】
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドを生成するためのウルトラマーの手法は、いくつかの利点を有する。いくつかの場合、このような方法は、オリゴヌクレオチドの高度に多様なコレクション(例えば、高度に多様な13merオリゴヌクレオチドのコレクション)を作製するために必要な合成実行の数を減らすことができる。このような方法はまた、合成コストを低減する、過剰量のオリゴヌクレオチドの合成を減少させる、オリゴヌクレオチドを混合する手動ステップを最小化する、または高収率のオリゴヌクレオチドの合成を可能にすることができる。
【0116】
オリゴヌクレオチドのコレクションの使用
いくつかの場合、
図1および
図2に示されるように、オリゴヌクレオチドのコレクションをPCR増幅、cDNA合成、配列決定またはプライマー伸長反応のためのプライマーまたは捕捉剤として使用することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクション(150)を核酸サンプル(140)と混合する。いくつかの場合、核酸サンプルは、生物学的サンプル、例えば、宿主(110)からの血液サンプル(120)または血漿(130)に由来する。多くの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを使用して増幅、cDNA合成、配列決定またはプライマー伸長をプライミングする場合、オリゴヌクレオチドおよびサンプル核酸を、DNAポリメラーゼ、逆転写酵素、RNAポリメラーゼなどの適切な重合酵素と組み合わせることができる。いくつかの場合、核酸サンプルがRNAを含む場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがRNA鋳型(150)からのcDNA合成をプライミングするために使用され得る。いくつかの場合、核酸サンプルがDNAを含む場合、オリゴヌクレオチドのコレクションがプライマー伸長反応(170)に使用され得る。プライマー伸長反応は、例えば、核酸標識、核酸タグ、バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプターを添加して、対象となる集団の核酸にオーバーハング配列を付加することができる。いくつかの場合、プライマー伸長反応は、対象となる集団(例えば、非哺乳動物、非ヒト、微生物または病原体)核酸にのみ配列決定アダプターを付加することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを、対象となる集団の核酸を増幅するためのPCR反応のためのプライマーとして使用することができる。いくつかの場合、標識されたオリゴヌクレオチドのコレクションを使用して対象となる集団を標識することができる。次いで、対象となる標識された集団の核酸を、例えば、ハイブリダイゼーションベースの方法またはプルダウン方法によって単離することができる。
【0117】
任意の特定の長さの非宿主オリゴヌクレオチドのプールは、DNAまたはRNAから調製されたライブラリー中の非宿主配列を濃縮しようとする場合には、異なっていてもよい。例えば、宿主エクソームに完全に相補的なN−merを除去する場合と比較して、宿主ゲノムに完全に相補的なN−merを除去した後に、全ての可能なN−merのより大きな分画が残っていてもよい。非宿主エクソームのより大きな分画を、非宿主ゲノムに対してプローブすることができ、場合によってはより高い感受性を潜在的に提供することができる。さらに、非宿主ゲノムおよびエクソームをプローブするために同じ数のオリゴヌクレオチドを利用しようとする場合、宿主エクソームに相補的でないより多数のオリゴヌクレオチドが、どの非相補的なオリゴヌクレオチドがプールに含まれるかを選択する際に、追加の汎用性を提供し、所望の配列特性を有するオリゴヌクレオチドの選択を可能にし得る。
【0118】
いくつかの場合、
図2に示されるように、オリゴヌクレオチドのコレクションを核酸プルダウンに使用することができる。例えば、オリゴヌクレオチドのコレクション(250)を、核酸サンプル(240)から対象となる集団を捕捉するためのベイトとして使用することができる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションを標識するまたは固体支持体にコンジュゲートさせる。オリゴヌクレオチドのコレクション中のオリゴヌクレオチドは、サンプル(260)内の対象となる相補的またはほぼ相補的な集団の核酸にハイブリダイズまたは特異的に結合することができる。いくつかの場合、標識されたオリゴヌクレオチドのコレクションは、PCR増幅のためのプライマーとして機能する。いくつかの場合、PCR増幅産物をプルダウンする。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションのオリゴヌクレオチド上の標識を使用して、オリゴヌクレオチドのコレクションおよび対象となるハイブリダイズもしくは結合した集団の核酸を(例えば、ビオチン−アビジン、ビオチン−ストレプトアビジンまたは核酸ハイブリダイゼーション相互作用により)単離する。いくつかの場合、核酸サンプルは、循環無細胞核酸などの循環核酸を含む。いくつかの場合、核酸サンプルは、核酸の配列決定可能なライブラリーなどの、増幅された、精製されたまたは単離された核酸を含む。
【0119】
いくつかの場合、ライブラリー調製後の非宿主(例えば、病原体)配列を濃縮する方法として、オリゴヌクレオチドのコレクションを核酸プルダウンに使用することができる。いくつかの場合、標識されたオリゴヌクレオチドのコレクション(例えば、ビオチンで化学的に標識されたオリゴヌクレオチドのコレクション)は、一本鎖DNAまたはcDNAライブラリーにハイブリダイズすることができる。いくつかの場合、ポリメラーゼを使用して、例えば高忠実度条件下で、ライブラリー断片に沿ってハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを伸長させることができる。伸長したハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドを、ビオチン標識のためのストレプトアビジンなどの標識の結合パートナーを用いて引き出すことができる。いくつかの場合、濃縮されたライブラリーを例えば、PCRによって増幅することができる。このような方法の利点には、宿主核酸が選択されるオープンエンド濃縮方法であることが含まれる。いくつかの場合、濃縮方法をDNAまたはcDNAライブラリーに使用することができる。いくつかの場合、非宿主ライブラリー断片の陽性選択は、改善された動力学および熱力学をもたらす。いくつかの場合、標準ライブラリー調製後に方法を適用することで、個別にバーコード化され得る複数のサンプルをバッチ処理することが可能になる。
【0120】
いくつかの場合、循環核酸などの核酸サンプル中の対象となる集団(例えば、非宿主)配列を、
(a)核酸サンプルを用意するステップであって、核酸サンプルがバックグラウンド集団(例えば、宿主)核酸および対象となる集団の核酸を含むステップと;
(b)核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混合物を得るステップであって、オリゴヌクレオチドのコレクションはヌクレオチドのドメインを有するオリゴヌクレオチドを含有するステップと、
(c)混合物中でオリゴヌクレオチドのコレクションを核酸サンプルと接触させるステップであって、接触によって混合物中の対象となる集団の核酸をヌクレオチドのドメインに結合させ、それによって、対象となる集団の核酸をプライミングまたは捕捉するステップと
によってプライミングまたは捕捉することができる。
【0121】
プライミングまたは捕捉された核酸をさらに分析または処理することができる。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉された核酸を反応(例えば、PCR反応)において優先的に増幅することができる。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉された核酸を、シーケンシングアッセイ(例えば、次世代シーケンシングアッセイ、ハイスループットシーケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシングアッセイまたはサンガーシーケンシングアッセイ)を行うことによって配列決定することができる。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉された核酸を(例えば、プルダウンアッセイを行うことによって)優先的に単離する。いくつかの場合、プライマー伸長反応を、(例えば、核酸標識をプライミングまたは捕捉された核酸に付着させるために)プライミングまたは捕捉された核酸に対して行う。いくつかの場合、プライミングまたは捕捉された核酸はRNAであり、重合反応を(例えば、逆転写酵素によって)プライミングまたは捕捉されたRNA核酸に対して行う。
【0122】
いくつかの場合、循環核酸などの核酸サンプル中の対象となる集団(例えば、非宿主)の配列を、
(a)核酸サンプルを用意するステップであって、核酸サンプルがバックグラウンド集団(例えば、宿主)核酸および対象となる集団の核酸を含むステップと;
(b)核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションと混合し、それによって、混合物を得るステップであって、オリゴヌクレオチドのコレクションはヌクレオチドのドメインを有するオリゴヌクレオチドを含有するステップと、
(c)混合物中でオリゴヌクレオチドのコレクションを核酸サンプルと接触させるステップであって、接触によって混合物中の対象となる集団の核酸をヌクレオチドのドメインに結合させるステップと;
(d)シーケンシングアッセイ(例えば、次世代シーケンシングアッセイ、ハイスループットシーケンシングアッセイ、大量並列シーケンシングアッセイ、ナノポアシーケンシングアッセイまたはサンガーシーケンシングアッセイ)を行うことによって、対象となる結合集団の核酸を配列決定するステップと
によって配列決定することができる。いくつかの場合、配列決定の前に、対象となる結合集団の核酸を反応(例えば、PCR反応)において優先的に増幅する。いくつかの場合、配列決定の前に、対象となる結合集団の核酸を(例えば、プルダウンアッセイを行うことによって)優先的に単離する。いくつかの場合、配列決定の前に、プライマー伸長反応を(例えば、核酸標識を結合核酸に付着させるために)対象となる結合集団の核酸に対して行う。いくつかの場合、対象となる結合集団の核酸はRNAである。いくつかの場合、重合反応を(例えば逆転写酵素によって)RNAである対象となる結合集団の核酸に対して行う。
【0123】
オリゴヌクレオチドのコレクションを循環核酸などの核酸サンプルに接触させることによって、バックグラウンド集団(例えば、宿主)核酸の一部をヌクレオチドのドメインに結合させることができる。いくつかの場合、接触によって、バックグラウンド集団核酸の約0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45または50%をヌクレオチドのドメインに結合させる。いくつかの場合、接触によって、バックグラウンド集団核酸の最大0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45または50%をヌクレオチドのドメインに結合させる。いくつかの場合、接触によって、バックグラウンド集団核酸の少なくとも0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45または50%をヌクレオチドのドメインに結合させる。
【0124】
オリゴヌクレオチドのコレクションは、サンプル核酸に対して過剰量で提供され得る。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は約0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は最大0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は少なくとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は、飽和していてもよい。サンプル核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は、非飽和であってもよい。比は、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0125】
オリゴヌクレオチドのコレクションは、対象となる集団の核酸に対して過剰量で提供され得る。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は約0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は最大0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は少なくとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は、飽和していてもよい。対象となる集団の核酸に対するオリゴヌクレオチドの比は、非飽和であってもよい。比は、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0126】
いくつかの場合、循環核酸または配列決定可能なライブラリーなどの核酸は一本鎖である。いくつかの場合、二本鎖核酸を一本鎖核酸に変性する。核酸は熱を用いて変性することができる。いくつかの場合、核酸を、約35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を、化学的変性剤(例えば、酸、塩基、溶媒、カオトロピック剤、塩)を用いて核酸を変性する。
【0127】
一本鎖核酸サンプル、例えば一本鎖循環核酸または配列決定可能なライブラリーを再生またはハイブリダイズさせることができる。いくつかの場合、一本鎖核酸サンプルをオリゴヌクレオチドのコレクションとハイブリダイズさせる。いくつかの場合、オリゴヌクレオチドのコレクションをブロッカーオリゴヌクレオチドとハイブリダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を氷上で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を室温で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。温度、緩衝液組成、反応時間および濃度がハイブリダイゼーションの程度に影響を及ぼし得る。いくつかの場合、トリメチルアンモニウムクロリドの存在下で核酸を再生する。
【0128】
自己ハイブリダイゼーション方法
核酸サンプル内の対象となる集団をプライミング、捕捉または濃縮するためのさらなる方法および組成物も本明細書で提供される。いくつかの場合、対象となる集団を、自己ハイブリダイゼーション方法、例えば濃度に基づくハイブリダイゼーション速度論を利用する方法によって濃縮する。核酸ハイブリダイゼーション速度論は、ハイブリダイズする鎖の濃度に依存する。一般に、高濃度の核酸は低濃度の核酸よりも速くハイブリダイズする。核酸の複雑な集団では、豊富な核酸(例えば、バックグラウンド集団)が希少な核酸(例えば、対象となる集団)よりも速くハイブリダイズする。この濃度依存性を使用して、核酸の集団の部分的ハイブリダイゼーション後に、二本鎖核酸の少なくとも一部を除去するまたは一本鎖核酸の少なくとも一部を単離することによって豊富な核酸の量を減少させ、サンプル中の希少な核酸の量を濃縮ことができる。結果として、バックグラウンド集団(例えば、ヒト)核酸の量を減少させることができ、対象となる集団(例えば、非ヒト、微生物または病原体)核酸の量を濃縮することができる。
【0129】
いくつかの場合、バックグラウンド集団DNA(例えば、ヒトDNA)および対象となる集団DNA(例えば、非ヒトまたは病原体DNA)を含むDNAのサンプル(例えば、循環DNAまたは循環無細胞DNA)が得られる。サンプル中の核酸を変性して一本鎖DNAのサンプルを作製することができる。いくつかの場合、サンプル中の核酸は一本鎖DNAであり、変性が不要である。いくつかの場合、次いで、バックグラウンド集団DNAが対象となるDNAの集団よりも高濃度で存在するので、バックグラウンド集団DNAが対象となる集団DNAより速くハイブリダイズすると期待して、サンプルを定義された緩衝液中で定義された期間再生する。次いで、サンプルを、二本鎖特異的ヌクレアーゼを用いるなどして、二本鎖DNAを除去する条件に供し、それによって、サンプル中のバックグラウンド集団DNAを優先的に除去することができる。いくつかの場合、RNAを含むサンプルを、一本鎖バックグラウンド集団(例えば、ヒト)エクソーム配列の混合物と組み合わせる。いくつかの場合、サンプルを定義された期間再生し、より豊富なエクソーム配列がRNAにハイブリダイズすることを可能にする。次いで、DNA−RNA二本鎖を除去し、それによって、サンプル中のバックグラウンド集団(例えば、ヒト)RNAを優先的に除去する。
【0130】
いくつかの場合、循環核酸などの核酸は一本鎖である。いくつかの場合、二本鎖核酸を一本鎖核酸に変性する。いくつかの場合、核酸の約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%は一本鎖である。いくつかの場合、核酸の最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%は一本鎖である。いくつかの場合、核酸の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%は一本鎖である。核酸は熱を用いて変性することができる。いくつかの場合、核酸を、約35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、最大35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、少なくとも35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99℃に加熱する。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を、最大0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50または60分間加熱する。いくつかの場合、核酸を、化学的変性剤(例えば、酸、塩基、溶媒、カオトロピック剤、塩)を用いて核酸を変性する。
【0131】
一本鎖核酸サンプル、例えば一本鎖循環核酸を再生またはハイブリダイズさせることができる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、最大0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、少なくとも0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、40、45、50、55、60、65、68または70℃で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を氷上で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を室温で再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、最大0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。いくつかの場合、核酸を、少なくとも0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50もしくは60分、または2、3、4、5、10、15、20、22、24、30、40、46、48、50、60、70、72、80もしくは96時間再生またはハイブリダイズさせる。温度、緩衝液組成、反応時間および濃度がハイブリダイゼーションの程度に影響を及ぼし得る。いくつかの場合、トリメチルアンモニウムクロリドの存在下で核酸を再生する。
【0132】
再生時に、一本鎖核酸は、二本鎖核酸にハイブリダイズまたは再アニーリングすることができる。いくつかの場合、二本鎖核酸は、二本鎖DNA、二本鎖RNAまたはDNA−RNA二本鎖である。二本鎖核酸の少なくとも一部を除去して、核酸の濃縮集団を生成することができる。いくつかの場合、二本鎖核酸の約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を除去する。いくつかの場合、二本鎖核酸の最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を除去する。いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、96、97、98、99または100%を除去する。
【0133】
いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を除去して、核酸の濃縮集団を生成する。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を単離して、核酸の濃縮集団を生成する。いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を、ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動などの分離方法を用いて除去する。いくつかの場合、一本鎖核酸の少なくとも一部を、ゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動などの分離方法を用いて単離する。いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を、1種または複数のヌクレアーゼを用いて除去する。いくつかの場合、ヌクレアーゼは二本鎖核酸に作用する。いくつかの場合、ヌクレアーゼは二本鎖DNAに作用する。いくつかの場合、ヌクレアーゼはDNA−RNA二本鎖に作用する。いくつかの場合、ヌクレアーゼは一本鎖核酸に作用しない。いくつかの場合、ヌクレアーゼは一本鎖DNAに作用しない。いくつかの場合、ヌクレアーゼは一本鎖RNAに作用しない。ヌクレアーゼのいくつかの非限定的な例としては、二本鎖特異的ヌクレアーゼ(DSN)(例えば、カムチャッカクラブ由来)、熱不安定性DSN−TL、BAL−31、二本鎖特異的DNアーゼ(例えば、ホッコクアカエビ、パンダラス・ボレアリス(Pandalus borealis)由来)、エキソヌクレアーゼIIIおよび分泌エンドヌクレアーゼ(例えば、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)由来)が挙げられる。温度、緩衝液組成、反応時間、濃度およびヌクレアーゼ対基質の比がヌクレアーゼ特異性または活性に影響を及ぼし得る。例えば、ホッコクアカエビ由来の二本鎖特異的DNアーゼの基質選好は、マグネシウムの存在下では二本鎖DNAであると報告されているが、ヌクレアーゼは、カルシウムの存在下では一本鎖DNAに対して活性になる(Nilsen et al.‘‘The Enzyme and the cDNA Sequence of a Thermolabile and Double−Strand Specific DNase from Northern Shrimps (Pandalus borealis) PLOS One 2010)。ヌクレアーゼの組み合わせは、直列または並列で使用することができる。いくつかの場合、核酸をヌクレアーゼ処理後に精製して、緩衝液組成を置き換える、ならびに/あるいはヌクレアーゼ、ヌクレオチドおよび/または短い核酸断片を除去する。
【0134】
いくつかの場合、核酸を含むサンプルを、一本鎖バックグラウンド集団(例えば、ヒト)核酸の混合物と組み合わせる。サンプルを所定の期間再生して、より豊富なバックグラウンド集団核酸がサンプル中の核酸にハイブリダイズすることを可能にする。次いで、二本鎖核酸を除去し、それによって、サンプル中のバックグラウンド集団(例えば、ヒト)核酸を優先的に除去する。いくつかの場合、サンプルはRNAを含む。いくつかの場合、二本鎖核酸はDNA−RNA二本鎖である。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸はエクソーム配列である。いくつかの場合、枯渇は、バックグラウンド集団核酸がサンプル内の相補的またはほぼ相補的なバックグラウンド集団にハイブリダイズまたは特異的に結合するように、核酸を含むサンプルをバックグラウンド集団核酸と接触させることによって達成される。いくつかの場合、本方法は、バックグラウンド集団核酸の少なくとも一部を例えば熱によって変性させるステップをさらに含む。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸配列を生物情報学的または計算的に同定することができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は合成される。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸はDNAである。
【0135】
バックグラウンド集団核酸は、サンプル核酸に対して過剰量で提供され得る。バックグラウンド集団核酸とサンプル核酸の比は約0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。バックグラウンド集団核酸とサンプル核酸の比は最大0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。バックグラウンド集団核酸とサンプル核酸の比は少なくとも0.1;0.2;0.3;0.4;0.5;0.6;0.7;0.8;0.9;1.0;1.1;1.2;1.3;1.4;1.5;1.6;1.7;1.8;1.9;2.0;2.5;3.0;3.5;4.0;4.5;5.0;5.5;6.0;6.5;7.0;7.5;8.0;8.5;9.0;9.5;10;11;12;13;14;15;16;17;18;19;20;25;30;35;40;45;50;55;60;65;70;75;80;85;90;95;100;200;300;400;500;600;700;800;900;1000;2000;3000;4000;5000;6000;7000;8000;9000;または10000であり得る。サンプル核酸に対するバックグラウンド集団の比は、飽和していてもよい。サンプル核酸に対するバックグラウンド集団の比は、非飽和であってもよい。比は、濃度、モルまたは質量の点から計算することができる。
【0136】
いくつかの場合、二本鎖核酸の少なくとも一部を除去して、核酸の濃縮集団を生成する。バックグラウンド集団核酸を、化学的に標識および除去し、それによって、二本鎖核酸を除去することができる。バックグラウンド集団核酸を磁気ビーズにコンジュゲートさせ、磁石で除去し、それによって、二本鎖核酸を除去することができる。バックグラウンド集団核酸を核酸標識で標識することができる。核酸標識は、固体支持体にコンジュゲートしている、または化学標識でタグ付けされている核酸配列に結合またはハイブリダイズすることができる。二本鎖核酸は、サイズ分離(例えば、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動等)、親和性分離(例えば、プルダウンアッセイ、クロマトグラフィー等)、または他の方法によって除去することができる。いくつかの場合、二本鎖核酸を、ゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動またはクロマトグラフィーなどの分離方法を使用して、一本鎖核酸と二本鎖核酸のサイズの差異に基づいて単離することができる。いくつかの場合、ハイブリダイズしていないバックグラウンド集団核酸を除去しない。
【0137】
ヌクレオソーム枯渇による濃縮
本明細書で提供される濃縮方法の別の例は、ヌクレオソーム枯渇法である。精製されたヒト無細胞DNAは、
図6に示されるように、約180塩基対の長さ周期性を有し、ヒト無細胞DNAの大部分がヌクレオソームに会合したヒストンであることを示唆している。細菌DNAは、
図6に示されるように、特定の長さ周期性を示さない。ヌクレオソームまたはヌクレオソーム会合DNAを枯渇させることによって、対象となる集団を濃縮する方法を提供することができる。
【0138】
いくつかの場合、遊離DNA(例えば、非ヌクレオソームDNAまたは非ヌクレオソーム会合DNA)からヌクレオソームDNAまたはヌクレオソーム会合DNAを分離する方法には、質量および/または正味の電荷に基づいて分離する電気泳動および等速電気泳動、形状および/またはサイズに基づいて分離する多孔質フィルタ、電荷に基づいて分離するイオン交換カラム(ヌクレオソームは正に荷電した尾部を有するヒストンを有し、DNAは負に荷電した主鎖を有する)、ならびに宿主ヌクレオソームおよび会合DNAを免疫枯渇させる宿主ヒストンに特異的な抗体が含まれる。いくつかの場合、宿主核酸の一部はヌクレオソーム会合しており、宿主核酸の一部はヌクレオソーム会合していない。
【0139】
いくつかの場合、
図7に示されるように、1つまたは複数の抗体を使用してヒストンまたはヌクレオソームを免疫枯渇させることができる。いくつかの場合、抗体(750)は、バックグラウンド集団(例えば、宿主)ヒストンまたはヌクレオソーム(710)に特異的であり得る。いくつかの場合、抗体は、哺乳動物ヒストンまたはヌクレオソームに特異的であり得る。いくつかの場合、抗体はヒトヒストンまたはヒトヌクレオソームに特異的であり得る。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体は1つまたは複数のヒストンに特異的である。いくつかの場合、ヒストンはヒストン変異体であっても、ヒストン修飾を有していてもよい。いくつかの場合、免疫枯渇は、対象となる集団(例えば、非宿主)ヌクレオソームDNA(730)、対象となる非ヌクレオソームDNAの集団(740)およびバックグラウンド集団(例えば、宿主)非ヌクレオソームDNA(720)を保持し得る。いくつかの場合、免疫枯渇は、免疫沈降、クロマチン免疫沈降、抗体のバルク結合またはカラム固定化抗体によるアフィニティークロマトグラフィーを含み得る。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体がカラム上に固定化される。いくつかの場合、1つまたは複数抗体が(例えば、ビーズにコンジュゲートされたまたはカラムに付着された抗免疫グロブリン抗体を使用して)除去される。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体はモノクローナルである。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体は、1つまたは複数のヒストンのC末端を標的化する。いくつかの場合、1つまたは複数の抗体は、1つまたは複数のヒストンのN末端を標的化する。
【0140】
ヒストン、ヒストン変種およびヒストン修飾型の非限定的な例としては、ヒストンH2A N末端、ヒストンH2A溶媒露出エピトープ、ヒストンH3中のLys9上のモノメチル化、ヒストンH3中のLys9上のジメチル化、ヒストンH3中のLys56上のトリメチル化、ヒストンH2B中のSer14上のリン酸化、ヒストンH2A.X中のSer139上のリン酸化、H2A−H2B酸性パッチモチーフ、ヒストンH1、ヒストンH1.0、ヒストンH1.1、ヒストンH1.2、ヒストンH1.3、ヒストンH1.4、ヒストンH1.5、ヒストンH1.oo、精子細胞特異的リンカーヒストンH1様タンパク質、ヒストンH1t、ヒストンH1t2、ヒストンH1FNT、ヒストンH2Aタイプ1−B/E(例えば、ヒストンH2A.2、ヒストンH2A/a、ヒストンH2A/m)、ヒストンH2Aタイプ2−A(例えば、ヒストンH2A.2、ヒストンH2A/o)、ヒストンH2Aタイプ1−D(例えば、ヒストンH2A.3、ヒストンH2A/g)、ヒストンH2Aタイプ1(例えば、H2A.1、ヒストンH2A/p)、ヒストンH2Aタイプ2−C(例えば、ヒストンH2A−GL101、ヒストンH2A/q)、ヒストンH2Aタイプ1−A(例えば、ヒストンH2A/r)、ヒストンH2Aタイプ1−C(例えば、ヒストンH2A/l)、ヒストンH2Aタイプ1−H(例えば、ヒストンH2A/s)、ヒストンH2Aタイプ1−J(例えば、ヒストンH2A/e)、ヒストンH2Aタイプ2−B、ヒストンH2Aタイプ3、ヒストンH2AX(例えば、H2a/x、ヒストンH2A.X、ヒストンH2A.Z、H2A/z、H2A.Z.1、H2A.Z.2))、ヒストンH2A.V(例えば、H2A.F/Z)、ヒストンH2A.J(例えば、H2a/j)、mH2A1、mH2A2、ヒストンH2A−Bbdタイプ1(例えば、H2Aバー小体欠損、H2A.Bbd)、ヒストンH2A−Bbdタイプ2/3(例えば、H2Aバー小体欠損、H2A.Bbd)、コアヒストンマクロH2A.1(例えば、ヒストンマクロH2A1、mH2A1、ヒストンH2A.y、H2A/y、髄芽腫抗原MU−MB−50.205、マクロH2A)、コアヒストンマクロH2A.2、ヒストンH2A、ヒストンH2A.J、ヒストンH2B、ヒストンH2Bタイプ1−C/E/F/G/I(例えば、ヒストンH2B.1A、ヒストンH2B.a、H2B/a、ヒストンH2B.g、H2B/g、ヒストンH2B.h、H2B/h、ヒストンH2B.k、H2B/k、ヒストンH2B.l、H2B/I)、H2BE、ヒストンH2Bタイプ1−H、ヒストンH2Bタイプ1−A(例えば、精巣由来のヒストンH2B、TSH2B.1、精巣特異的ヒストンH2B、TSH2B)、ヒストンH2Bタイプ1−B(例えば、ヒストンH2B.1、ヒストンH2B.f、H2B/f)、ヒストンH2Bタイプ1−D(例えば、HIRA相互作用タンパク質2、ヒストンH2B.1B、ヒストンH2B.b、H2B/b)、ヒストンH2Bタイプ1−J(例えば、ヒストンH2B.1、ヒストンH2B.r、H2B/r))、ヒストンH2Bタイプ1−O(例えば、ヒストンH2B.2、ヒストンH2B.n、H2B/n)、ヒストンH2Bタイプ2−E(例えば、ヒストンH2B−GL105、ヒストンH2B.q、H2B/q)、ヒストンH2Bタイプ1−H(例えば、ヒストンH2B.j、H2B/j))、ヒストンH2Bタイプ1−M(例えば、ヒストンH2B.e、H2B/e)、ヒストンH2Bタイプ1−L(例えば、ヒストンH2B.c、H2B/c)、ヒストンH2Bタイプ1−N(例えば、ヒストンH2B.d、H2B/d)、ヒストンH2BタイプF−S(例えば、ヒストンH2B.s、H2B/s)、推定上のヒストンH2Bタイプ2−C(例えば、ヒストンH2B.t、H2B/t)、ヒストンH2Bタイプ1−K(例えば、H2B K、HIRA相互作用タンパク質1)、ヒストンH2Bタイプ2−F、ヒストンH2Bタイプ2−E、ヒストンH2Bタイプ3−B(例えば、H2Bタイプ12)、ヒストンH2BタイプF−M(例えば、ヒストンH2B.s、H2B/s)、推定上のヒストンH2Bタイプ2−D、ヒストンH2BタイプW−T(例えば、H2BヒストンファミリーメンバーW精巣特異的)、ヒストン1H2bnアイソフォームCRA_b、ヒストンH2Bタイプ1−N、H2BヒストンファミリーメンバーM、ヒストンH2BタイプF−M、ヒストンH2Bタイプ1−J、H2BFWT、ヒストンH3、ヒストンH3.1(例えば、ヒストンH3/a、ヒストンH3/b、ヒストンH3/c、ヒストンH3/d、ヒストンH3/f、ヒストンH3/h、ヒストンH3/i、ヒストンH3/j、ヒストンH3/k、ヒストンH3/l)、ヒストンH3.2(例えば、ヒストンH3/m、ヒストンH3/o)、ヒストンH3.3C(例えば、ヒストンH3.5)、ヒストンH3.1t(例えば、H3/t、H3t、H3/g)、ヒストンH3.3、ヒストンH3様セントロメアタンパク質A(例えば、セントロメア自己抗原A、セントロメアタンパク質A、CENP−A)、ヒストンH3.3(cDNA FLJ57905)、ヒストンH3.4、ヒストンH3.5、ヒストンH3.X、ヒストンH3.Y、ヒストンH4、ヒストンH4様タンパク質タイプG、HIST1H4Jタンパク質、ヒト(Homo sapiens)H4ヒストンファミリーメンバーNおよびヒストンH5が挙げられる。
【0141】
本方法は、バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを枯渇させ得る。バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを約5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを最大5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。バックグラウンド集団のヌクレオソーム会合DNAを少なくとも5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。
【0142】
特定の長さ間隔のDNAを除去または単離することによる濃縮
いくつかの場合、本明細書で提供される濃縮方法は、特定の長さ間隔の無細胞DNAなどの特定の長さ間隔のDNAを除去することおよび/または特定の長さ間隔の無細胞DNAなどの特定の長さ間隔のDNAを単離することを含む。一例では、無細胞DNAサンプルにおいて、宿主と非宿主無細胞DNAの比は、宿主と非宿主DNAの比が極小となり得る無細胞DNA長範囲が存在し得るよういくらかの予測性をもって有意に変化し得る。無細胞サンプル中の非宿主DNAを分析することに関心がある場合、非宿主DNAと宿主DNAの比がより好ましいDNA長範囲を濃縮することによって、宿主DNAに対して非宿主DNAを濃縮することができる。例として、
図6は、上のバーが宿主またはヒトDNAを反映し、下のバーが非宿主DNAを表す、ヒト由来サンプルにおいてDNA長を比較するプロットを示している。多くの場合、ヒトDNAとヒストンの会合は、約175塩基長で生じる第1のサイズの断片ならびに約147塩基長である断片(すなわち、単一のヒストンコアに巻き付けられたDNA長を反映する)をもたらす。
図6に示されるように、ピークは、他の断片長でも同様に極大および極小を提供するヒトDNAのサイズ分布を示す。
【0143】
宿主と非宿主DNA比が例えば、示されるように低い点にあるサイズ範囲、例えば、約120bp未満、約240〜約280bp、または約425〜約475bpの長さを選択することによって、非宿主DNAを比較的濃縮することができる。したがって、本開示の一定の態様によると、無細胞核酸サンプルが、宿主核酸よりも非宿主核酸を濃縮するために、比較的短い断片について濃縮される。多くの場合、濃縮工程は、約10塩基長〜約300塩基長、約10塩基長〜約200塩基長、約10塩基長〜約175塩基長、約10塩基長〜約150塩基長、約10塩基長〜120塩基長、約10塩基長〜約60塩基長、約30塩基長〜約300塩基長、約30塩基長〜約200塩基長、約30塩基長〜約175塩基長、約30塩基長〜約150塩基長、約30塩基長〜120塩基長、または約30塩基長〜約60塩基長の長さの断片を濃縮する。認識されるように、選択工程の上限および下限の選択は、上記のサイズ選択の下限および上限のいずれかを目標とすることができる。理解されるように、上記のサイズ選択は、正確なサイズを列挙することを意図するものではなく、記載される断片サイズの周りの通常のサイズ分布を含む上記の範囲の周りのサイズ選択に焦点を当てるものである。例として、所与の断片サイズ範囲を選択すると列挙される場合、濃縮サンプル内の優勢なサイズ範囲がその範囲に入る、例えば濃縮サンプル中の断片の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%またはいくつかの場合、少なくとも90%が列挙されるサイズ範囲を反映すると認識される。他の場合、濃縮サンプル中の反映される断片が、列挙される範囲の上限および下限の実質的に約30%以下外側、範囲の上限および下限の20%以下、10%以下およびいくつかの場合5%以下外側にある断片を含むと認識される。
【0144】
このような方法では、対象となる集団(例えば、病原体)DNAおよびバックグラウンド集団(例えば、ヒト)DNAを含む核酸のサンプル(例えば、循環DNAのサンプル)が得られる。いくつかの場合、特定の長さ間隔のDNAを、バックグラウンド集団DNAについて濃縮し、サンプルから枯渇させ、それによって、対象となる集団のDNAについて優先的に濃縮することができる。いくつかの場合、特定の長さ間隔のDNAを、対象となる集団のDNAについて濃縮し、サンプルから単離し、それによって、対象となる集団のDNAについて優先的に濃縮することができる。いくつかの場合、特定の長さ間隔のDNAを除去および/または単離する方法には、電気泳動(例えばゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動)、クロマトグラフィー(例えば液体クロマトグラフィー)、無細胞核酸精製(例えばシリカ膜カラム、緩衝液最適化)ならびに/あるいは質量、サイズおよび/または正味電荷に基づいて分離する質量分析が含まれる。
【0145】
いくつかの場合、無細胞核酸精製をシリカ膜(例えば、QIAamp Miniカラムなどのシリカ膜カラム)または市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit)を使用して行うことができる。一般に、無細胞核酸精製は、溶解、結合、洗浄および溶出の4つのステップを含む。
【0146】
溶解ステップは、タンパク質、脂質および/または小胞から核酸を放出し、DNアーゼおよび/またはRNアーゼを不活性化し、変性条件下、高温で、および/またはプロテイナーゼKの存在下で行うことができる。溶解ステップは緩衝液ACLおよび/またはプロテイナーゼKを使用することができる。
【0147】
結合ステップにより、核酸をシリカ膜上に結合または吸着させることができる。結合ステップは、緩衝液ACBまたは約もしくは少なくとも約35体積%、40体積%、45体積%、50体積%、55体積%、60体積%、65体積%、66体積%、70体積%もしくは75体積%のアルコール(例えば、イソプロパノール)を含む結合緩衝液、例えば、約40%もしくは約66%のイソプロパノールを含む結合緩衝液を使用することができる。いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらなる市販の緩衝液(例えば、緩衝液ACB)を使用する。例えば、いくつかの場合、添加されるさらなる市販の緩衝液の体積は、製造業者の推奨プロトコルで指定される体積の約または少なくとも約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10.0倍である。いくつかの場合、1シリカ膜カラム当たりまたはサンプル(例えば、血清もしくは血漿)1mLからの溶解液当たり、約または少なくとも約1.5、1.8、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、5.0、5.3、5.4、5.5、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0、11.0、12.0、13.0、14.0、15.0または16.0mLの結合緩衝液または緩衝液ACBを使用する。
【0148】
洗浄ステップは、残留汚染物質を除去することができ、複数の洗浄ステップを含むことができる。洗浄ステップは、緩衝液ACW1、緩衝液ACW2、エタノールならびに/あるいは約または少なくとも約50体積%、55体積%、56.8体積%、60体積%、65体積%、66体積%、69.8体積%、70体積%、75体積%、80体積%、85体積%、86体積%、87体積%、87.4体積%、88体積%、89体積%、90体積%、95体積%、96体積%、97体積%、98体積%、99体積%または100体積%のアルコール(例えばエタノール)を含む洗浄緩衝液、例えば、約56.8%、約69.8%、約87.4%、約89%または約100%のエタノールを含む洗浄緩衝液を使用することができる。いくつかの場合、エタノールは96〜100%エタノールを指し得る。いくつかの場合、エタノールは変性アルコールではない。いくつかの場合、エタノールはメタノールもメチルエチルケトンも含有しない。いくつかの場合、洗浄ステップは、緩衝液ACW1(例えば、1シリカ膜カラム当たり600μL)による第1の洗浄ステップ、緩衝液ACW2(例えば、1シリカ膜カラム当たり750μL)による第2の洗浄ステップおよびエタノール(例えば、1シリカ膜カラム当たり750μL)による第3の洗浄ステップを含み得る。いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらなるエタノール(例えば、無水エタノール)を市販の緩衝液(例えば、Qiagen ACW1緩衝液、ACW2緩衝液)に添加する。例えば、いくつかの場合、添加されるさらなるエタノールの体積は、市販の緩衝液600μLまたは750μL当たり、約または少なくとも約0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.05、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10.0mLである。いくつかの場合、添加されるさらなるエタノールの体積は、市販の緩衝液600μLまたは750μL当たり、最大0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.05、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.75、1.8、1.9、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0または10.0mLである。
【0149】
いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらなる塩化グアニジニウムを市販の緩衝液(例えば、Qiagen ACW1緩衝液)に添加する。例えば、いくつかの場合、添加されるさらなる塩化グアニジニウムの量は、市販の緩衝液600μL当たり、約または少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.75、1.8、1.9または2.0gである。いくつかの場合、添加されるさらなる塩化グアニジニウムの量は、市販の緩衝液または洗浄緩衝液600μL当たり、最大0.1、0.2、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.75、1.8、1.9または2.0gである。いくつかの場合、洗浄緩衝液は、洗浄緩衝液600μL当たり、約または少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、0.39、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.75、1.8、1.9または2.0gの塩化グアニジニウムを含むことができる。
【0150】
いくつかの場合、無細胞核酸精製の間に、製造業者の推奨プロトコルと比較してさらなるエタノール(例えば、無水エタノール)およびさらなる塩化グアニジニウムを市販の緩衝液(例えば、Qiagen ACW1緩衝液)に添加する。いくつかの場合、洗浄ステップは、塩化グアニジニウムおよび約89.0%エタノールを含む第1の洗浄緩衝液による第1の洗浄ステップ、約87.4%エタノールを含む第2の洗浄緩衝液による第2の洗浄ステップ、ならびにエタノールによる第3の洗浄ステップを含み得る。いくつかの場合、各洗浄緩衝液は少なくとも約60%、65%、66%、69.8%、70%、75%、80%、85%、86%、87%または87.4%のエタノールを含む。
【0151】
溶出ステップにより核酸をシリカ膜から放出することができる。溶出にはBuffer AVEを使用することができる。
【0152】
例えば、Qiagen Circulating Nucleic Acid(CNA)キットの製造業者の推奨プロトコルは、以下の修飾によって修飾することができる:(a)3倍量のACB緩衝液を使用する、(b)ACW1緩衝液を製造業者の推奨に従って調製し、ACW1緩衝液600μLあたりさらに無水エタノール1.75mLおよび塩化グアニジニウム0.36gを補足し、(c)ACW2緩衝液を製造業者の推奨に従って調製し、ACW2緩衝液750μLあたり1.05mLの無水エタノールを補足する。
【0153】
本明細書の他の箇所に記載される、他のヌクレオソーム標的枯渇法に加えて、核酸のサイズ選択/単離の方法は当該技術分野において周知である。例えば、ゲル電気泳動、ゲル排除クロマトグラフィー法などのクロマトグラフィー法を使用して、所望の長さの核酸を選択的に単離することができる。さらに、ビーズに基づく電荷分離法を使用して、所望のサイズ範囲の核酸を選択的に単離することができる。例えば、Beckman Coulterから入手可能なSPRIビーズシステム、および例えばNew England Biolabsから入手可能なAMPureビーズシステムを容易に使用して、上記のように宿主DNAに対して非宿主DNAを増幅することができる無細胞DNAのサイズ選択精製を行うことができる。
【0154】
いくつかの場合、サイズ選択濃縮は、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約30倍、少なくとも約40倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍およびいくつかの場合、約500倍またはそれ以上もの非宿主DNAと宿主DNAの比の増加をもたらし得る。単なる例示のために、非宿主DNAが1:100の宿主DNAとの比で無細胞サンプル中に存在する場合、2倍の増加をもたらす濃縮は1:50の比を生じるであろう。いくつかの場合、非宿主DNAと宿主DNAの比の増加は、約1.5倍、2倍、3倍、4倍または5倍、および約10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、100倍、500倍またはそれ以上となる。
【0155】
1つまたは複数の長さ間隔のDNAを除去することができる。いくつかの場合、1つまたは複数の長さ間隔は、約140塩基対、約145塩基対、約150塩基対、約155塩基対、約160塩基対、約165塩基対、約170塩基対、約175塩基対、約180塩基対、約185塩基対、約190塩基対、約195塩基対、約200塩基対、約205塩基対および約210塩基対であるの1つまたは複数の倍数から選択され得る。いくつかの場合、倍数は、各出現毎に、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10の倍数から独立に選択される。例えば、約180塩基対は約180塩基対に対して1の倍数であり、約360塩基対は約180塩基対に対して2の倍数である。いくつかの場合、1つまたは複数の長さ間隔は、約180塩基対、約360塩基対、約540塩基対、約720塩基対または約900塩基対であり得る。
【0156】
1つまたは複数の長さ間隔のDNAを単離することができる。いくつかの場合、1つまたは複数の長さ間隔は、約10塩基対、約20塩基対、約30塩基対、約40塩基対、約50塩基対、約60塩基対、約70塩基対、約80塩基対、約90塩基対、約100塩基対、約110塩基対、約120塩基対、約130塩基対、約140塩基対、約150塩基対、約160塩基対、約170塩基対、最大約10塩基対、最大約20塩基対、最大約30塩基対、最大約40塩基対、最大約50塩基対、最大約60塩基対、最大約70塩基対、最大約80塩基対、最大約90塩基対、最大約100塩基対、最大約110塩基対、最大約120塩基対、最大約130塩基対、最大約140塩基対、最大約150塩基対、最大約160塩基対、最大約170塩基対、ならびに約70塩基対、約75塩基対、約80塩基対、約85塩基対、約90塩基対、約95塩基対、約100塩基対および約105塩基対の1つまたは複数の倍数から選択され得る。いくつかの場合、倍数は、各出現毎に、1、3、5、7、9、11、13、15、17および19の倍数から独立に選択される。例えば、約90塩基対は約90塩基対に対して1の倍数であり、約270塩基対は約90塩基対に対して3の倍数である。いくつかの場合、1つまたは複数の長さ間隔は、約90塩基対、約270塩基対、約450塩基対、約630塩基対または約810塩基対であり得る。
【0157】
方法により1つまたは複数の長さ間隔のDNAを単離または除去することができる。特定の長さ間隔のDNAの約5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することができる。特定の長さ間隔のDNAの最大5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することができる。特定の長さ間隔のDNAの少なくとも5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することができる。
【0158】
背景集団枯渇および/または対象となる集団の濃縮ためのエキソソーム
本明細書で提供される濃縮方法のさらに別の例は、対象となる集団(例えば、非宿主)核酸についてサンプルを枯渇させるまたは濃縮するために、宿主から得られた生物学的サンプル内のエキソソーム核酸を標的化することを含む。エキソソームおよび他の細胞外小胞は細胞によって分泌され、生物流体中に存在する。これらは、原形質膜での直接的な出芽によって、または多胞体の身体経路を通して放出され得る。
【0159】
いくつかの場合、対象となる集団(例えば、病原体、非ヒト)核酸は、エキソソームの内部または外部に非対称に分布していてもよい。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸(例えば、ヒト)は、エキソソームの内部または外部に非対称に分布している。対象となる集団(例えば、非宿主、病原体)核酸がエキソソームの外部に存在する場合、本方法は、エキソソームの外部の対象となる集団の核酸を濃縮するために、サンプルからエキソソームを除去することを含み得る。同様に、バックグラウンド集団(例えば、宿主またはヒト)核酸がエキソソーム内に存在する場合、本方法は、エキソソームの外部の対象となる集団核酸を濃縮するためにエキソソームを除去することを含み得る。いくつかの場合、エキソソームを、サンプルから循環核酸などの核酸を単離する前に、生物学的サンプルから単離または除去する。
【0160】
対象となる集団(例えば、微生物または病原体)核酸がエキソソームの内部に存在する場合、本方法は、エキソソームの内部の対象となる集団の核酸を濃縮するために、エキソソームを捕捉することを含み得る。対象となる集団の核酸が白血球(例えば、マクロファージ)内に存在する、または白血球(例えばマクロファージ)によって処理される場合、本方法は、白血球由来エキソソームを抗体で免疫沈降させるなどによって白血球由来のエキソソームを優先的に単離することができる。同様に、バックグラウンド集団(例えば、宿主またはヒト)核酸がエキソソームの外部に存在する場合、本方法は、エキソソームの内部の対象となる集団の核酸を濃縮するために、サンプルからエキソソームを補足することを含み得る。
【0161】
いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸は、エキソソームの内部または外部に非対称に分布している。例えば、ヒト無細胞核酸などのヒト核酸は、エキソソームの内部または外部に非対称に分布していてもよい。一般に、血漿中のヒト無細胞RNAの大部分は、おそらく血漿中のRNアーゼの豊富さのために、エキソソーム内に見出される。循環核酸キットを用いた無細胞RNAの直接抽出は、無細胞RNAの分解のために高品質のRNAを生じない可能性がある。エキソソーム単離は、無傷のmRNA、18Sおよび28SリボソームRNAを含む良質のRNAを生じ得る。ヒト無細胞mRNAの大部分はエキソソーム内に存在し得る。そのため、いくつかの場合、本明細書で提供される方法は、サンプルからヒト無細胞mRNAを枯渇させるために、サンプルからエキソソームを枯渇させることを含み得る。対照的に、一般に、おそらくエキソソームはサイトゾルをパッケージ化するため、血漿中の無ヒト細胞DNAの大部分はエキソソームに存在しない可能性がある。そのため、いくつかの場合、本明細書で提供される方法は、サンプルからヒト無細胞DNAを枯渇させるために、サンプル中のエキソソームを濃縮することを含み得る。
【0162】
いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の対象となる集団とバックグラウンド集団核酸の比を決定することを含み得る。例えば、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の微生物とヒト核酸の比を決定することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の微生物とヒトDNAの比を決定することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の微生物とヒトRNAの比を決定することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、血漿、単離されたエキソソームおよび/またはエキソソーム枯渇血漿中の対象となる集団の核酸の量、パーセントまたは濃度を決定することを含み得る。
【0163】
対象となる集団の核酸が白血球(例えば、マクロファージ)内に存在する、または白血球(例えばマクロファージ)によって処理される場合、本方法は、白血球由来エキソソームを抗体で免疫沈降させるなどによって白血球由来のエキソソームを優先的に単離することができる。微生物または病原体核酸が白血球内に存在する、または白血球によって処理される場合、本方法は、白血球由来エキソソームを抗体で免疫沈降させるなどによって白血球由来のエキソソームを優先的に単離することができる。いくつかの場合、本方法は、哺乳動物白血球(例えば、マクロファージ)に由来するエキソソームを濃縮することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、ヒト白血球(例えば、マクロファージ)に由来するエキソソームを濃縮することを含み得る。いくつかの場合、本方法は、宿主白血球(例えば、マクロファージ)に由来するエキソソームを濃縮することを含み得る。エキソソームは血流に再侵入するが、ほとんどのマクロファージはしないので、本方法は深部組織感染症に関する情報にアクセスすることができる。
【0164】
方法によりエキソソームを単離または除去することができる。エキソソームの約5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することができる。エキソソームの最大5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することができる。エキソソームの少なくとも5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を単離または除去することができる。エキソソームを血漿から単離するために利用可能なキットおよびプロトコルのいくつかの非限定的な例としては、Exo−Spin血液エキソソーム精製キット(Cell Guidance Systems)、exoRNeasy血清/血漿キット(Qiagen)、全エキソソーム単離試薬(Life Technologies)、ExoQuick(System Biosciences)、Exo−Flowエキソソーム免疫精製(System Biosciences)、MEキット(New England Peptide)、Vn96ペプチド(New England Peptide)、PureExoエキソソーム単離キット(101 Bio)および血漿/血清循環およびエキソソームRNA精製キット(Norgen Biotek Corp)が挙げられる。
【0165】
標的宿主DNA枯渇
いくつかの場合、無細胞サンプル中の宿主核酸の枯渇は、そのいずれかが宿主または非宿主核酸の1つに特異的となり得る特異的配列、配列構造または核酸特性もしくは修飾を標的とすることを利用することができる。例えば、宿主または非宿主核酸の1つに対して結合、引き抜き、沈降、消化、または除去もしくは選択するための機構として、特定の配列モチーフ、構造、塩基修飾等を標的とすることができる。例として、多くの場合、ヒト核酸は、非宿主または病原体関連核酸に反映され得ない塩基修飾を含み得る。このような修飾には、例えば、シトシンメチル化などのメチル化パターンが含まれる。例えば、メチル−シトシンは高等生物のCpGアイランドに見出され得る。いくつかの真核生物病原体に存在するが、その存在は、他の生物と比較して、脊椎動物においてかなり高い。
【0166】
いくつかの場合、メチル化モチーフに特異的なエンドヌクレアーゼ(例えば、McrBC、FspEI、LpnPI、MspJIエンドヌクレアーゼ)を用いて、これらのタイプの修飾を標的とすることができる。これらのエンドヌクレアーゼは、通常、消化を行うために近接した2つの塩基修飾を必要とする。分離は、50bp〜3kbpの任意の長さ、例えば少なくとも50bp、少なくとも60bp、少なくとも70bp、少なくとも80bp、少なくとも90bp、少なくとも100bp、少なくとも200bp、少なくとも300bp、少なくとも400bp、少なくとも500bp、少なくとも600bp、少なくとも700bp、少なくとも800bp、少なくとも900bp、少なくとも1kbp、少なくとも1.5kbp、少なくとも2kbp、少なくとも2.5kbpまたは少なくとも3kbpであり得る。大部分は147〜175bp長であるので、これはヒトcfDNA断片の悪い消化効率をもたらし得る。これは、配列決定ライブラリーの調製中にライゲーションステップで提供される2つのアダプターのうちの1つにパートナー塩基修飾を導入することによって改善することができる。例えば、元のヒトcfDNA断片中にメチルシトシンが1つしか存在しない場合でも、P5配列担持アダプターは、ライゲーション後のMcrBC消化を刺激するためにCpGアイランドにメチル−シトシンを含むことができる。したがって、いくつかの場合、「ヘルパー」修飾塩基を、配列ライブラリーを調製する際に使用されるアダプター配列内にメチル化塩基を含めることによって、配列ライブラリーに人工的に導入することができる。よって、宿主由来ライブラリー要素を予め消化しながら、非宿主由来ライブラリー要素が増幅および配列決定を進行するのを可能にするために、消化ステップを配列断片へのアダプターライゲーションの後に使用することができるだろう。
【0167】
代替または追加の手法では、このような要求される分離距離よりも長い配列を選択的または優先的に消化するために、このような部位の2つ以上の間にスペーシングを要求し得るペアの認識配列を使用することができる。例えば、50塩基以上離れた(例えば、50bp〜約3kbp)2個のメチル化シトシンを認識し得るMcrBCエンドヌクレアーゼの場合、いずれかの末端に結合したアダプター配列にメチル化塩基を提供することができる。結果として、対向するアダプター上のメチル化塩基の間に50塩基超を維持する断片は、McrBCエンドヌクレアーゼによって消化され、本明細書の他の箇所に記載されているように、非宿主断片の濃縮がより大きくなる短い核酸断片についてサンプルをの濃縮するだろう。
【0168】
複合濃縮手法
前記濃縮スキームは個々に記載されているが、前記の方法のいずれかまたは全てを、宿主DNAに対してサンプル中の非宿主DNAを濃縮することにおいて種々の組み合わせで使用することができることが認識されるであろう。例えば、無細胞サンプルを、最初に、例えばSPRIビーズシステムを用いたサイズ選択に基づくDNA精製スキームに供し、引き続いてクロマトグラフィーサイズ選択スキーム、ヌクレオソーム免疫沈降スキームなどの1つまたは複数に供することができる。
【0169】
この場合もまた、上記のように、いくつかの場合、非宿主DNAの一段階または多段階濃縮により、約2倍〜約10000倍のサンプル中の非宿主DNAと宿主DNAの比の増加がもたらされ得る。いくつかの場合、比を少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍、少なくとも11倍、少なくとも12倍、少なくとも13倍、少なくとも14倍、少なくとも15倍、少なくとも16倍、少なくとも17倍、少なくとも18倍、少なくとも19倍、少なくとも20倍、少なくとも30倍、少なくとも40倍、少なくとも50倍、少なくとも60倍、少なくとも70倍、少なくとも80倍、少なくとも90倍、少なくとも100倍、少なくとも1000倍、少なくとも5000倍またはいくつかの場合、少なくとも10000倍増加させることができる。
【0170】
核酸スパイクインによるサンプルの分子バーコード化
サンプルを核酸バーコードスパイクインでバーコード化することができる。核酸バーコードは、1つまたは複数の長さであってもよい。いくつかの場合、核酸バーコードは、オリゴヌクレオチド、二本鎖ロングマー(longmer)、PCR産物および/またはプラスミドであり得る。いくつかの場合、核酸バーコードはDNA、RNA、PNA、LNA、BNAまたはこれらの任意の組み合わせであり得る。いくつかの場合、核酸バーコードは、1つまたは複数のバックグラウンド集団、例えばヒトゲノムまたは病原体ゲノムには存在しない配列を含み得る。いくつかの場合、核酸バーコードは、1つまたは複数の対象となる集団には存在しない配列を含み得る。
【0171】
いくつかの場合、バーコードはサンプルチューブの外側のラベルとは異なり、サンプルの一部である。いくつかの場合、バーコードは、生物学的サンプルの添加前を含む任意の段階で付加することができ、(例えば、PCRもしくは配列決定によって)任意の段階でで読み取ることができる。いくつかの場合、バーコードを使用してサンプルを追跡する、交差汚染を検出する、および/または試薬を追跡することができる。いくつかの場合、バーコードを使用してサンプルの混同を減らすことができる。いくつかの場合、核酸バーコードを使用して総核酸濃度を増加させて、低濃度サンプルの回収を増加させることができる。いくつかの場合、バーコードを使用して、既知の入力を測定された出力と比較する、または比較もしくは正規化のための参照基準(例えば、正規化オリゴヌクレオチド)を提供することによってサンプル入力を推定することができる。いくつかの場合、バーコードを使用して、ライブラリーの複雑さ、サンプルの損失、感度、および/またはサイズ偏りを測定することによって、品質管理および開発を通して性能を改善することができる。
【0172】
いくつかの場合、サンプル(例えば、生物学的サンプルまたは核酸サンプル)を、正規化オリゴヌクレオチドでスパイクすることができる。いくつかの場合、正規化オリゴヌクレオチドを使用して、DNA操作、精製および/または増幅ステップの効率を監視することができる。例えば、対象となる集団(例えば、非宿主または病原体)配列決定読み取りの絶対数を、回収された正規化オリゴヌクレオチド読み取りの絶対数と比較して、サンプル間の分子操作効率の差異について正規化することができる。いくつかの場合、正規化オリゴヌクレオチドをバーコード化目的のために、または正規化とバーコード化両方の目的のために使用することができる。
【0173】
対象となる領域の戦略的捕捉
本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクションおよび方法は、対象となる領域と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な核酸配列を含有するオリゴヌクレオチドをさらに含み得る。対象となる領域のいくつかの非限定的な例としては、病原性遺伝子座(例えば、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)の病原性遺伝子座);抗微生物剤耐性マーカー;抗生物質耐性マーカー;抗ウイルス剤耐性マーカー;抗寄生生物剤耐性マーカー;有益な遺伝子型決定領域(例えば、宿主、ヒト、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物由来);2つ以上の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌および/または寄生生物に共通する配列;宿主ゲノムに組み込まれた非宿主配列;マスキング非宿主配列;非宿主模倣配列;マスキング宿主配列;宿主模倣配列;ならびに1つまたは複数の微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物に特異的な配列が挙げられる。いくつかの場合、対象となる領域は、非宿主、細菌、ウイルス、病原体、真菌または微生物ゲノム中に存在し得る。いくつかの場合、対象となる領域は、宿主、哺乳動物またはヒトゲノム中に存在し得る。対象となる領域と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な核酸配列を含むことにより、遺伝子型同定、抗微生物剤耐性検出、抗生物質耐性検出、抗ウイルス剤耐性検出、抗寄生生物剤耐性検出および/または病原体検出感度増強が可能になり得る。対象となる領域と同一、ほぼ同一、相補的、またはほぼ相補的な核酸配列を、例えば、生物情報学的もしくは計算的に設計および/またはDNA合成によって化学的に合成することができる。核酸配列を、核酸増幅または検出のため、RNA鋳型からcDNA合成をプライミングするため、配列決定のため、プライマー伸長反応において、DNA/RNAハイブリダイゼーションのため、および/またはDNA/RNAプルダウンのためにプライマーとして使用することができる。
【0174】
抗生物質耐性マーカーは、抗生物質耐性を付与する1つもしくは複数の突然変異、一塩基多型、遺伝子または遺伝子産物を含み得る。抗生物質耐性マーカーは、それだけに限らないが、抗生物質流出、抗生物質不活性化、抗生物質標的改変、抗生物質標的保護、抗生物質標的置換および/または抗生物質に対する低下した浸透性などの1つまたは複数の機構を通して抗生物質耐性を与え得る。いくつかの場合、抗生物質耐性マーカーは、クロストリジウム・ディフィシル(C.ディフィシル)、カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)、薬剤耐性淋菌(セファロスポリン耐性)、多剤耐性アシネトバクター、薬剤耐性カンピロバクター、フルコナゾール耐性カンジダ(真菌)、広域スペクトルβ−ラクタマーゼ産生腸内細菌(ESBL)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、多剤耐性緑膿菌、薬剤耐性非チフス性サルモネラ、薬剤耐性チフス菌、薬剤耐性シゲラ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、薬剤耐性肺炎球菌、薬剤耐性結核(MDRおよびXDR)、多剤耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)、エリスロマイシン耐性ストレプトコッカスA群またはクリンダマイシン耐性ストレプトコッカスB群に見出され得る。いくつかの場合、抗生物質耐性マーカーは、アクリジン色素、アミノクマリン抗生物質、アミノグリコシド、アミノヌクレオシド抗生物質、β−ラクタム、ジアミノピリミジン、エルファミシン、フルオロキノロン、グリコペプチド抗生物質、リンコサミド、リポペプチド抗生物質、大環状抗生物質、マクロライド、ヌクレオシド抗生物質、有機ヒ素抗生物質、オキサゾリジノン抗生物質、ペプチド抗生物質、フェニコール、プレウロムチリン抗生物質、ポリアミン抗生物質、リファマイシン抗生物質、ストレプトグラミン抗生物質、スルホンアミド、スルホン、テトラサイクリン誘導体またはこれらの任意の組み合わせに対する抗生物質耐性を付与し得る。いくつかの場合、抗生物質耐性マーカーは、β−ラクタム、ペニシリン、アミノペニシリン、初期世代セファロスポリン、β−ラクタマーゼ阻害剤の組み合わせ、広域スペクトルセファロスポリン、カルバペネム、フルオロキノロン、アミノグリコシド、テトラサイクリン、グリシクリン、ポリミキシン、ペニシリン、メチシリン、エリスロマイシン、ゲンタマイシン、セフタジジム、バンコマイシン、レボフロキサシン、イミペネム、リネゾリド、セフトリアキソン、セフタロリンまたはこれらの任意の組み合わせに対する抗生物質耐性を与え得る。
【0175】
抗生物質耐性マーカーの非限定的な例としては、aac2ia、aac2ib、aac2ic、aac2id、aac2i、aac3ia、aac3iia、aac3iib、aac3iii、aac3iv、aac3ix、aac3vi、aac3viii、aac3vii、aac3x、aac6i、aac6ia、aac6ib、aac6ic、aac6ie、aac6if、aac6ig、aac6iia、aac6iib、aad9、aad9ib、aadd、acra、acrb、adea、adeb、adec、amra、amrb、ant2ia、ant2ib、ant3ia、ant4iia、ant6ia、aph33ia、aph33ib、aph3ia、aph3ib、aph3ic、aph3iiia、aph3iva、aph3va、aph3vb、aph3via、aph3viia、aph4ib、aph6ia、aph6ib、aph6ic、aph6id、arna、baca、bcra、bcrc、bl1_acc、bl1_ampc、bl1_asba、bl1_ceps、bl1_cmy2、bl1_ec、bl1_fox、bl1_mox、bl1_och、bl1_pao、bl1_pse、bl1_sm、bl2a_1、bl2a_exo、bl2a_iii2、bl2a_iii、bl2a_kcc、bl2a_nps、bl2a_okp、bl2a_pc、bl2be_ctxm、bl2be_oxy1、bl2be_per、bl2be_shv2、bl2b_rob、bl2b_tem1、bl2b_tem2、bl2b_tem、bl2b_tle、bl2b_ula、bl2c_bro、bl2c_pse1、bl2c_pse3、bl2d_lcr1、bl2d_moxa、bl2d_oxa10、bl2d_oxa1、bl2d_oxa2、bl2d_oxa5、bl2d_oxa9、bl2d_r39、bl2e_cbla、bl2e_cepa、bl2e_cfxa、bl2e_fpm、bl2e_y56、bl2f_nmca、bl2f_sme1、bl2_ges、bl2_kpc、bl2_len、bl2_veb、bl3_ccra、bl3_cit、bl3_cpha、bl3_gim、bl3_imp、bl3_l、bl3_shw、bl3_sim、bl3_vim、ble、blt、bmr、cara、cata10、cata11、cata12、cata13、cata14、cata15、cata16、cata1、cata2、cata3、cata4、cata5、cata6、cata7、cata8、cata9、catb1、catb2、catb3、catb4、catb5、ceoa、ceob、cml_e1、cml_e2、cml_e3、cml_e4、cml_e5、cml_e6、cml_e7、cml_e8、dfra10、dfra12、dfra13、dfra14、dfra15、dfra16、dfra17、dfra19、dfra1、dfra20、dfra21、dfra22、dfra23、dfra24、dfra25、dfra25、dfra25、dfra26、dfra5、dfra7、dfrb1、dfrb2、dfrb3、dfrb6、emea、emrd、emre、erea、ereb、erma、ermb、ermc、ermd、erme、ermf、ermg、ermh、ermn、ermo、ermq、ermr、erms、ermt、ermu、ermv、ermw、ermx、ermy、fosa、fosb、fosc、fosx、fusb、fush、ksga、lmra、lmrb、lnua、lnub、lsa、maca、macb、mdte、mdtf、mdtg、mdth、mdtk、mdtl、mdtm、mdtn、mdto、mdtp、meca、mecr1、mefa、mepa、mexa、mexb、mexc、mexd、mexe、mexf、mexh、mexi、mexw、mexx、mexy、mfpa、mpha、mphb、mphc、msra、norm、oleb、opcm、opra、oprd、oprj、oprm、oprn、otra、otrb、pbp1a、pbp1b、pbp2b、pbp2、pbp2x、pmra、qac、qaca、qacb、qnra、qnrb、qnrs、rosa、rosb、smea、smeb、smec、smed、smee、smef、srmb、sta、str、sul1、sul2、sul3、tcma、tcr3、tet30、tet31、tet32、tet33、tet34、tet36、tet37、tet38、tet39、tet40、teta、tetb、tetc、tetd、tete、tetg、teth、tetj、tetk、tetl、tetm、teto、tetpa、tetpb、tet、tetq、tets、tett、tetu、tetv、tetw、tetx、tety、tetz、tlrc、tmrb、tolc、tsnr、vana、vanb、vanc、vand、vane、vang、vanha、vanhb、vanhd、vanra、vanrb、vanrc、vanrd、vanre、vanrg、vansa、vansb、vansc、vansd、vanse、vansg、vant、vante、vantg、vanug、vanwb、vanwg、vanxa、vanxb、vanxd、vanxyc、vanxye、vanxyg、vanya、vanyb、vanyd、vanyg、vanz、vata、vatb、vatc、vatd、vate、vgaa、vgab、vgba、vgbb、vph、ykkcおよびykkdが挙げられる。
【0176】
濃縮
本明細書に記載される方法により対象となる集団の核酸を濃縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を約5%;10%;15%;20%;25%;30%;35%;40%;45%;50%;55%;60%;65%;70%;75%;80%;85%;90%;95%;100%;150%;200%;250%;300%;350%;400%;450%;500%;550%;600%;650%;700%;750%;800%;850%;900%;950%;1000%;2000%;3000%;4000%;5000%;6000%;7000%;8000%;9000%;10000%;20000%;30000%;40000%;50000%;60000%;70000%;80000%;90000%;100000%;200000%;300000%;400000%;500000%;600000%;700000%;800000%;900000%;1000000%;2000000%;3000000%;4000000%;5000000%;6000000%;7000000%;8000000%;9000000%;10000000%;20000000%;30000000%;40000000%;50000000%;60000000%;70000000%;80000000%;90000000%;または100000000%濃縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を最大5%;10%;15%;20%;25%;30%;35%;40%;45%;50%;55%;60%;65%;70%;75%;80%;85%;90%;95%;100%;150%;200%;250%;300%;350%;400%;450%;500%;550%;600%;650%;700%;750%;800%;850%;900%;950%;1000%;2000%;3000%;4000%;5000%;6000%;7000%;8000%;9000%;10000%;20000%;30000%;40000%;50000%;60000%;70000%;80000%;90000%;100000%;200000%;300000%;400000%;500000%;600000%;700000%;800000%;900000%;1000000%;2000000%;3000000%;4000000%;5000000%;6000000%;7000000%;8000000%;9000000%;10000000%;20000000%;30000000%;40000000%;50000000%;60000000%;70000000%;80000000%;90000000%;または100000000%濃縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を少なくとも5%;10%;15%;20%;25%;30%;35%;40%;45%;50%;55%;60%;65%;70%;75%;80%;85%;90%;95%;100%;150%;200%;250%;300%;350%;400%;450%;500%;550%;600%;650%;700%;750%;800%;850%;900%;950%;1000%;2000%;3000%;4000%;5000%;6000%;7000%;8000%;9000%;10000%;20000%;30000%;40000%;50000%;60000%;70000%;80000%;90000%;100000%;200000%;300000%;400000%;500000%;600000%;700000%;800000%;900000%;1000000%;2000000%;3000000%;4000000%;5000000%;6000000%;7000000%;8000000%;9000000%;10000000%;20000000%;30000000%;40000000%;50000000%;60000000%;70000000%;80000000%;90000000%;または100000000%濃縮することができる。例えば、サンプルが、核酸の全集団のうちの5%の対象となる集団の核酸を含有し、核酸の全集団のうちの10%の対象となる集団の核酸を含有するように濃縮される場合、対象となる集団の核酸は100%濃縮されている。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を約1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を最大1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。いくつかの場合、対象となる集団の核酸を少なくとも1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。例えば、サンプルが、核酸の全集団のうちの5%の対象となる集団の核酸を含有し、核酸の全集団のうちの10%の対象となる集団の核酸を含有するように濃縮される場合、対象となる集団の核酸は2倍濃縮されている。
【0177】
本明細書に記載される方法によりバックグラウンド集団を枯渇させることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を約5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を最大5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を少なくとも5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%枯渇させることができる。例えば、サンプルが核酸の全集団のうちの50%のバックグラウンド集団核酸を含有し、核酸の全集団のうちの10%のバックグラウンド集団核酸を含有するように枯渇している場合、バックグラウンド集団核酸は80%枯渇している。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を約1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を最大1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。いくつかの場合、バックグラウンド集団核酸を少なくとも1.5倍;2倍;2.5倍;3倍;3.5倍;4倍;4.5倍;5倍;5.5倍;6倍;6.5倍;7倍;7.5倍;8倍;8.5倍;9倍;9.5倍;10倍;15倍;20倍;25倍;30倍;35倍;40倍;45倍;50倍;55倍;60倍;65倍;70倍;75倍;80倍;85倍;90倍;95倍;100倍;150倍;200倍;250倍;300倍;350倍;400倍;450倍;500倍;550倍;600倍;650倍;700倍;750倍;800倍;850倍;900倍;950倍;1000倍;2000倍;3000倍;4000倍;5000倍;6000倍;7000倍;8000倍;9000倍;10000倍;20000倍;30000倍;40000倍;50000倍;60000倍;70000倍;80000倍;90000倍;100000倍;200000倍;300000倍;400000倍;500000倍;600000倍;700000倍;800000倍;900000倍;1000000倍濃縮することができる。例えば、サンプルが核酸の全集団のうちの50%のバックグラウンド集団核酸を含有し、核酸の全集団のうちの10%のバックグラウンド集団核酸を含有するように枯渇している場合、バックグラウンド集団核酸は5倍枯渇している。
【0178】
サンプル
本明細書で提供される方法および組成物は、対照(例えば、ヒト宿主)から得られた多種多様なサンプル中の核酸を検出するために有用である。生物学的サンプルのいくつかの非限定的な例としては、血液、血漿、血清、全血、粘液、唾液、脳脊髄液、滑液、洗浄液、尿、組織生検、細胞サンプル、皮膚サンプルおよび便が挙げられる。サンプルは、循環無細胞核酸(例えば、循環無細胞DNA、循環無細胞RNA)を含む循環核酸などの核酸を含むことができる。いくつかの場合、対象から得られたサンプルがさらなる処理を受ける。例えば、サンプルを処理してDNAまたはRNAを抽出することができ、これを本明細書で提供される方法を使用して分析することができる。
【0179】
いくつかの場合、核酸サンプルは、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または循環核酸などの核酸を含有する精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。いくつかの場合、核酸サンプルは、宿主および非宿主配列、例えば、ヒトおよび非ヒト配列を含有し得る。いくつかの場合、核酸の配列決定可能なライブラリーなどの核酸サンプル中の核酸を(例えば、PCR増幅反応によって)増幅する。いくつかの場合、核酸サンプル中の核酸は(例えば、超音波処理、せん断、酵素消化または化学的断片化によって)人工的に断片化されていない。いくつかの場合、核酸の長さが比較的短いため、核酸断片化は不要である。いくつかの場合、核酸サンプル中の核酸を人工的に断片化する。循環核酸サンプルは、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または循環無細胞核酸などの循環核酸を含有する精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。いくつかの場合、循環無細胞核酸サンプルは、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または循環無細胞DNAもしくは循環無細胞RNAなどの循環無細胞核酸を含有する精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。いくつかの場合、一本鎖核酸サンプルは、生物学的サンプル、単離核酸サンプル、または一本鎖循環核酸もしくは一本鎖循環無細胞核酸などの一本鎖核酸を含有する精製核酸サンプルなどのサンプルであり得る。
【0180】
いくつかの場合、核酸はDNA、RNA、cDNA、mRNA、cRNA、dsDNA、ssDNA、miRNA、循環核酸、循環DNA、循環RNA、無細胞核酸、無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞DNA、循環無細胞RNAまたはゲノムDNAであり得る。いくつかの場合、循環核酸は循環DNA、循環RNA、無細胞核酸または無細胞循環核酸である。いくつかの場合、無細胞核酸は無細胞DNA、無細胞RNA、循環無細胞DNAまたは循環無細胞RNAであり得る。いくつかの場合、循環無細胞核酸は循環無細胞DNAまたは循環無細胞RNAであり得る。
【0181】
いくつかの場合、サンプル中の核酸は標識されていなくてもよい;いくつかの場合、核酸は例えば、核酸標識、化学標識または光学標識で標識される。いくつかの場合、核酸を固体支持体にコンジュゲートさせる。いくつかの場合、標識を核酸の5’もしくは3’末端に、または核酸の内部に付着させることができる。いくつかの場合、核酸を2つ以上の標識で標識する。
【0182】
サンプル中の核酸を核酸標識でタグ付けしてもよい。いくつかの場合、核酸標識は、以下の1つまたは複数を含み得る:バーコード(例えば、サンプルバーコード)、ユニバーサルプライマー配列、プライマー結合部位(例えば、それだけに限らないが、DNA配列決定プライマー結合部位、サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位および種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位を含む、配列決定またはバーコード読み取りのためのもの)、シーケンサー適合性配列、配列決定プラットホーム付着する配列、配列決定アダプター配列またはアダプター。核酸標識は、(例えば、ライゲーションまたは合成設計によって)核酸に付着させることができる。
【0183】
核酸標識は化学標識を含むことができる。化学標識のいくつかの非限定的な例としては、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、放射性標識、ポリペプチドおよびポリマーが挙げられる。核酸標識は光学標識を含むことができる。光学標識のいくつかの非限定的な例としては、発蛍光団、蛍光タンパク質、色素および量子ドットが挙げられる。核酸標識を固体支持体にコンジュゲートさせることができる。固体支持体のいくつかの非限定的な例としては、ビーズ、磁気ビーズ、ポリマー、スライド、チップ、表面、プレート、チャネル、カートリッジ、マイクロ流体デバイスおよびマイクロアレイが挙げられる。核酸をアフィニティークロマトグラフィーのための固体支持体にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、各核酸が異なる標識を有する。いくつかの場合、各核酸が同じ標識を有する。いくつかの場合、サンプル中の核酸を固体支持体にコンジュゲートさせない。
【0184】
配列決定方法
いくつかの場合、核酸の濃縮された集団を配列決定する。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、シーケンシングアッセイを行うステップをさらに含む。増幅または捕捉された対象となる集団の核酸を、シーケンシングアッセイ、特にハイスループットシーケンシングアッセイ、次世代シーケンシングプラットホーム、大量並列シーケンシングプラットホーム、ナノポアシーケンシングアッセイ、サンガーシーケンシングまたは当技術分野で公知の別のシーケンシングアッセイを行うことによるなどして、当技術分野で公知の方法によって同定することができる。シーケンシングアッセイのいくつかの非限定的な例としては、ハイスループットシーケンシングアッセイ、次世代シーケンシングプラットホーム、大量並列シーケンシングプラットホーム、ナノポアシーケンシングおよびサンガーシーケンシングが挙げられる。配列決定機械の種類のいくつかの非限定的な例としては、Illumina、Roche 454、Ion TorrentおよびNanoporeが挙げられる。
【0185】
本明細書に記載されるプロセス方法はまた、例えば、宿主配列と非宿主配列を区別することができる、得られた配列データに適用される情報科学データ選別方法を含む、宿主核酸配列と非宿主核酸配列を区別するための他の方法と合わせて使用することができる。このようなプロセスの例としては、その全開示が全ての目的のための全体がこれにより参照により本明細書に組み込まれる、公開された米国特許出願第2015−0133391号明細書に記載されているものが挙げられる。
【0186】
用途
本方法および組成物は、1つまたは複数の非宿主種(例えば、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物)に感染した宿主からの生物学的サンプルを分析するのに有用である。本明細書で提供される方法および組成物は、疾患または障害、特に、微生物または病原体によって引き起こされる疾患または障害の検出、予測、診断または監視に特に有用である。本明細書で提供される方法および組成物はまた、循環無細胞DNAまたは循環無細胞RNAを含むサンプルなどの、感染した宿主から得られた一定の種類のサンプル中の対象となる集団を検出するのに有用である。
【0187】
本方法および組成物を使用してサンプル中の病原体の遺伝子型同定を可能にすることもできる。本方法および組成物はまた、微生物または病原体ゲノムの変化を検出するのに特に有用である。例えば、これらを使用して、細菌の抗生物質耐性株を検出する、または病原体、特にウイルスおよび細菌の病原性に影響を及ぼす変化を追跡することができる。
【0188】
他の場合、本方法および組成物を使用して、例えばマイクロバイオーム中の1つまたは複数の微生物の存在を監視することができる。例えば、本方法および組成物を使用して、健康なまたは感染していない宿主におけるマイクロバイオームの存在を監視することができる。本方法および組成物を使用して、複数の微生物を含有するサンプル内の微生物サインを監視することもできる。
【0189】
本明細書で提供される方法および組成物はまた、1つまたは複数の非宿主生物(例えば、微生物、病原体、細菌、ウイルス、真菌または寄生生物)に由来する核酸の仮説のない検出あるいは疾患、障害または感染症の仮説のない診断または監視も可能にすることができる。このように、本明細書で提供される方法は、特定の標的(例えば、1つまたは複数の特異的核酸配列、タンパク質または抗体)をスクリーニングし、選択された標的の検査に限定される他の診断方法とは異なり得る。いくつかの場合、本明細書で提供される方法および組成物の仮説のない特性は、稀な感染症の検出、2つ以上の疾患もしくは障害の同時発生の検出、感染源の特定、または類似のもしくは一般的な症状を有する複数の疾患もしくは障害の識別を容易にし得る。
【0190】
いくつかの具体例で、本方法は、以下のステップの1つまたは複数を任意の順序または組み合わせで含み得る:(a)病原体感染を有するまたは有すると疑われる対象または患者からの核酸サンプルを用意するステップ;(b)核酸サンプルを本明細書で提供されるオリゴヌクレオチドのコレクション、特に非宿主配列に結合するように選択的に濃縮されたオリゴヌクレオチドのコレクションと接触させるステップ;(c)サンプルおよびオリゴヌクレオチドのコレクションをオリゴヌクレオチドのコレクションと核酸サンプル中の核酸分子とのハイブリダイゼーションを促進する条件に供するステップ;(d)オリゴヌクレオチドのコレクションにハイブリダイズした核酸に対して、増幅アッセイ、プルダウンアッセイまたはシーケンシングアッセイなどのアッセイを行うステップ;および(e)サンプル中の特定の病原体を検出するために、ハイブリダイズした核酸の配列を分析するステップ。通常、検出される特定の病原体の数は、約10、20、30、40、50超またはそれ以上の異なる病原体など、本明細書にさらに記載されるように、かなり多い。通常、病原体の検出は、感染性疾患、感染性障害、感染症、または他の疾患もしくは障害(例えば、がん)の検出、予後、監視または診断を可能にすることができる。いくつかの場合、このような検出は、疾患もしくは障害の病期分類を容易にする、または病原性感染症の程度の指標を提供することができる。
【0191】
いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1つの対象となる集団の配列(例えば、病原性または他の非宿主もしくは非ヒト配列)を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、対象となる少なくとも5つの集団の配列を決定することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも5つの非哺乳動物配列を決定することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも5つの非哺乳動物種の各々から少なくとも1つの非哺乳動物配列を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも5つの非ヒト配列を決定することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも5つのヒト以外の種の各々から少なくとも1つの非ヒト配列を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1つの細菌配列および少なくとも1つのウイルス配列を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、2つ以上の時点、例えば、2、3、4、5、6、7、8、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100の時点をとることをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、治療、例えば抗微生物薬の前後の時点をとることをさらに含む。
【0192】
いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、約1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または100000種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、最大1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または100000種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1;2;3;4;5;6;7;8;9;10;15;20;25;30;35;40;45;50;60;70;80;90;100;200;300;400;500;1000;5000;10000;50000;または100000種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、種は非宿主種である。いくつかの場合、種は非哺乳動物種である。いくつかの場合、種はヒト以外の種である。いくつかの場合、種は微生物、細菌、ウイルス、真菌、レトロウイルス、病原体または寄生生物である。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌またはウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌またはウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌またはウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500または1000細菌およびウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、約1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、最大1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、少なくとも1細菌種および1ウイルス種、2細菌種および2ウイルス種、3細菌種および3ウイルス種、4細菌種および4ウイルス種、5細菌種および5ウイルス種、6細菌種および6ウイルス種、7細菌種および7ウイルス種、8細菌種および8ウイルス種、9細菌種および9ウイルス種、10細菌種および10ウイルス種、15細菌種および15ウイルス種、20細菌種および20ウイルス種、25細菌種および25ウイルス種、30細菌種および30ウイルス種、35細菌種および35ウイルス種、40細菌種および40ウイルス種、45細菌種および45ウイルス種、50細菌種および50ウイルス種、60細菌種および60ウイルス種、70細菌種および70ウイルス種、80細菌種および80ウイルス種、90細菌種および90ウイルス種、100細菌種および100ウイルス種、200細菌種および200ウイルス種、300細菌種および300ウイルス種、400細菌種および400ウイルス種、500細菌種および500ウイルス種、または1000細菌種および1000ウイルス種に由来する少なくとも1つの核酸を検出することをさらに含む。
【0193】
いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、感染症が活性であるか潜伏性であるかを決定することを含む。いくつかの場合、遺伝子発現定量化は、活性感染症を検出、予測、診断または監視する方法を提供し得る。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、活性感染症を検出することを含む。いくつかの場合、遺伝子発現を対象となる集団の検出または配列決定を通して定量化することができる。いくつかの場合、遺伝子発現定量化は、潜伏感染症を検出、予測、診断または監視する方法を提供し得る。いくつかの場合、本明細書に記載される方法は、潜伏感染症を検出することを含む。
【0194】
代表的な疾患および障害には、感染症に関連する任意の疾患または障害、例えば敗血症、肺炎、結核、HIV感染症、肝炎感染症(例えば、A型、B型またはC型肝炎)、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症、クラミジア感染症、梅毒感染症、エボラ感染症、黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus)感染症またはインフルエンザが含まれる。本明細書で提供される方法は、多剤耐性微生物を含む薬物耐性微生物による感染症を検出するのに特に有用である。疾患および障害のいくつかの非限定的な例としては、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、神経性食欲不振、不安障害、喘息、粥状動脈硬化、注意欠陥多動障害、自閉症、自己免疫疾患、双極性障害、がん、慢性疲労症候群、慢性閉塞性肺疾患、クローン病、冠動脈心疾患、認知症、うつ病、1型糖尿病、2型糖尿病、拡張型心筋症、てんかん、ギラン・バレー症候群、過敏性腸症候群、腰痛、狼瘡、メタボリックシンドローム、多発性硬化症、心筋梗塞、肥満、強迫性障害、パニック障害、パーキンソン病、乾癬、関節リウマチ、サルコイドーシス、統合失調症、脳卒中、閉塞性血栓血管炎、トゥーレット症候群、脈管炎、ペスト、結核、炭疽、睡眠病、赤痢、トキソプラズマ症、白癬、カンジダ症、ヒストプラスマ症、エボラ、アシネトバクター感染症、放線菌症、アフリカ睡眠病(アフリカトリパノソーマ症)、エイズ(後天性免疫不全症候群)、アメーバ症、アナプラズマ症、炭疽、アルカノバクテリウム・ヘモリティカム(Arcanobacterium haemolyticum)感染症、アルゼンチン出血熱、回虫症、アスペルギルス症、アストロウイルス感染症、バベシア症、セレウス菌感染症、細菌性肺炎、細菌性膣炎(BV)、バクテロイデス感染症、バランチジウム症、バイリサスカリス感染症、BKウイルス感染症、黒色砂毛、ヒトブラストシスチス感染症、ブラストミセス症、ボリビア出血熱、ボレリア感染症、ボツリヌス症(および乳児ボツリヌス中毒症)、ブラジル出血熱、ブルセラ症、腺ペスト、バークホルデリア感染症、ブルーリ潰瘍、カリシウイルス感染症(ノロウイルスおよびサポウイルス)、カンピロバクター症、カンジダ症(モニリア症;鵞口瘡)、ネコ引っ掻き病、蜂巣炎、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、軟性下疳、水痘、チクングニア熱、クラミジア、甲状腺炎、肺炎クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)感染症(台湾急性呼吸器症候群またはTWAR)、コレラ、黒色分芽菌症、肝吸虫症、クロストリジウム・ディフィシル感染症、コクシジオイデス症、コロラドダニ熱(CTF)、風邪(急性ウイルス性鼻咽腔炎;急性コリーザ)、クロイツフェルトヤコブ病(CJD)、クリミアコンゴ出血熱(CCHF)、クリプトコッカス症、クリプトスポリジア症、皮膚幼虫移行症(CLM)、シクロスポラ症、嚢虫症、サイトメガロウイルス感染症、デング熱、二核アメーバ症、ジフテリア、裂頭条虫症、メジナ虫症、エボラ出血熱、エキノコックス症、エーリキア症、腸蟯虫症(蟯虫感染症)、エンテロコッカス感染症、エンテロウイルス感染症、発疹チフス、伝染性紅斑(第五病)、突発性発疹(第六病)、肥大吸虫症、肝蛭症、致死性家族性不眠症(FFI)、フィラリア症、ウェルシュ菌による食中毒、自由生活性アメーバ感染症、フソバクテリウム感染症、ガス壊疽(クロストリジウム性筋壊死)、ゲオトリクム症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群(GSS)、ジアルジア症、鼻疽、顎口虫症、淋病、鼠径肉芽腫(ドノヴァン症)、A群連鎖球菌感染症、B群連鎖球菌感染症、インフルエンザ菌感染症、手足口病(HFMD)、ハンタウイルス肺症候群(HPS)、ハートランドウイルス病、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)感染症、溶血性尿毒症症候群(HUS)、腎症候性出血熱(HFRS)、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、単純ヘルペス、ヒストプラスマ症、鉤虫感染症、ヒトボカウイルス感染症、ヒトエーリキア症、ヒト顆粒球アナプラズマ症(HGA)、ヒトメタニューモウイルス感染症、ヒト単球性エーリキア症、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染、ヒトパラインフルエンザウイルス感染、膜様条虫症、エプスタイン・バーウイルス感染性単核球症(Mono)、インフルエンザ(風邪)、イソスポラ症、川崎病、角膜炎、キンゲラ・キンゲ(Kingella kingae)感染症、クールー病、ラッサ熱、レジオネラ症(在郷軍人病)、レジオネラ症(ポンティアック熱)、リーシュマニア症、ハンセン病、レプトスピラ症、リステリア症、ライム病(ライムボレリア症)、リンパ管フィラリア症(象皮症)、リンパ性脈絡髄膜炎、マラリア、マールブルグ出血熱(MHF)、麻疹、中東呼吸器症候群(MERS)、類鼻疽(ホイットモア病)、髄膜炎、髄膜炎菌性疾患、横川吸虫症、微胞子虫症、伝染性軟属腫(MC)サル痘、ムンプス、ネズミチフス(発疹熱)、マイコプラズマ肺炎、菌腫、ハエ幼虫症、新生児結膜炎(新生児眼炎)、(新)変異クロイツフェルトヤコブ病(vCJD、nvCJD)、ノカルジア症、オンコセルカ症(河川盲目症)、パラコクシジオイデス症(南米ブラストミセス症)、肺吸虫症、パスツレラ症、アタマジラミ寄生症(アタマジラミ)、コロモジラミ寄生症(コロモジラミ)、ケジラミ寄生症(ケジラミ、ケジラミ)、骨盤内炎症性疾患(PID)、百日咳(百日咳)、ペスト、肺炎球菌感染症、ニューモシスチス肺炎(PCP)、肺炎、灰白髄炎、プレボテラ感染症、原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)、進行性多巣性白質脳症、オウム病、Q熱、狂犬病、RSウイルス感染症、リノスポリジウム症、ライノウイルス感染症、リケッチア感染症、リケッチア痘症、リフトバレー熱(RVF)、ロッキー山脈発疹熱(RMSF)、ロタウイルス感染症、風疹、サルモネラ症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、疥癬、住血吸虫症、敗血症、赤痢菌感染症(細菌性赤痢)、帯状疱疹(帯状ヘルペス)、天然痘(痘瘡)、スポロトリクム症、ブドウ球菌食中毒、ブドウ球菌感染症、糞線虫症、亜急性硬化性全脳炎、梅毒、条虫症、破傷風(開口障害)、白癬性毛瘡(床屋痒み症)、頭部白癬(頭部白癬)、体部白癬(体部白癬)、股部白癬(いんきん)、手白癬(手白癬)、黒癬、足白癬(アスリートフット)、爪白癬(爪真菌症)、癜風(黒なまず)、トキソカラ症(眼幼虫移行症(OLM))、トキソカラ症(内臓幼虫移行症(VLM))、トラコーマ、トリノククリアシス、トリキンロシス、トリコモニアシス、鞭虫症(鞭虫感染症)、結核、野兎病、腸チフス、ウレアプラズマ・ウレアリチカム(Ureaplasma urealyticum)感染症、渓谷熱、ベネズエラウマ脳炎、ベネズエラ出血熱、ウイルス性肺炎、西ナイル熱、白色砂毛(白癬)、エルシニア偽結核感染症、エルシニア症、黄熱病および接合菌症が挙げられる。
【0195】
本明細書中で使用される場合、「または」という用語は、特に指示しない限り、非排他的であることを指すために使用される、あるいは例えば「AまたはB」は「AではあるがBではない」、「AではなくBである」および「AおよびB」を含む。
【0196】
本明細書で使用される場合、数字または数値範囲に言及する場合の「約」という用語は、言及された数値または数値範囲が実験的変動内の(または統計的な実験誤差内の)近似であることを意味し、数値または数値範囲は例えば、明言される数または数値範囲の1%〜15%で変化し得る。例において、「約」という用語は、明言される数または値の±10%を指す。
【0197】
[実施例]
[実施例1]
患者全血サンプルからの無細胞RNAの調製
感染性疾患を有することが疑われる患者から全血を抜き取り、酸クエン酸デキストロース(ACD)採血管に入れる。ACD採血管中の血液の一部(1.5mL)を取り出し、1.5mL微量遠心管に入れる。血液に標準化オリゴヌクレオチド10μLを添加し、よく混合する。混合物を4℃において1600gで10分間遠心分離し、上清(「正規化血漿」)550μLを取り出し、新しい微量遠心管に入れる。標準化された血漿を4℃において16000gで10分間遠心分離する。上清(「標準化無細胞血漿」)を取り出し、新しい管に入れ、−80℃で保存する。
【0198】
標準化された無細胞血漿を室温で10分間解凍する。標準化された無細胞血漿を4℃において16000gで10分間遠心分離して破片を除去する。無細胞RNAを、製造者の指示に従ってPlasma/Serum Circulation and Exosomal RNA Purification Kit(Slurry Format)(Norgen Biotek Corp.)を使用して単離する。無細胞RNAを−80℃で保存する。
【0199】
[実施例2]
計算的設計および合成によるオリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションの調製
ヌクレオチドの約6.7×10
6の可能な異なるドメインは、13ヌクレオチド長を有する。この理論上の配列プールから、ヒトDNA中に見られる任意の13個のヌクレオチド配列を捨てると、約2.3×10
6個の固有の13個のヌクレオチド配列、すなわち全体の3.5%が残る。これらの2.3×10
6個の非ヒト13個のヌクレオチド配列から、以下の基準、すなわち1)融解温度の均一性、2)十分な配列複雑性、3)既知の病原体における結合部位の存在量、4)および既知の病原体間の結合部位分布に基づいて、非ヒト配列プールに含めるための約1×10
6個を選択する。この約1×10
6個の非ヒト13個のヌクレオチド配列のセットに、14〜20ヌクレオチド長の付加的な非ヒト配列を加えて、戦略的病原体配列などの対象となる領域の被覆度を向上させ、これらのプライマーを1)融解温度、2)配列複雑性、3)既知の病原体における結合部位の存在量、および4)既知の病原体間の結合部位分布に基づいて設計する。13〜20ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインの全プールは完全非ヒト配列プールと呼ばれる。非ヒト配列プール中の各13〜20ヌクレオチド配列に、以下の核酸標識の1つまたは複数を含有する約15〜25ヌクレオチド長のさらなる5’配列を付加する:1)DNA配列決定プライマー結合部位、2)サンプルバーコード、3)サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位、および4)種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位。このオリゴヌクレオチドのコレクションは、非ヒトプライマープールと呼ばれる。非ヒトプライマープールは化学的に合成する。あるいは、完全非ヒト配列プールを化学合成し、1つまたは複数の核酸標識を(例えばライゲーションによって)付加して非ヒトプライマープールを形成する。
【0200】
[実施例3]
ハイブリダイゼーションに基づく方法を用いたオリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションの調製
約6700万個の異なる13個のヌクレオチド配列(例えば、NがA、C、GまたはTである5’−NNNNNNNNNNNNN−3’)を、以下の核酸標識の1つまたは複数を含有する結合15〜25ヌクレオチドオーバーハングで化学的に合成する:1)DNA配列決定プライマー結合部位、2)サンプルバーコード、3)サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位、および4)種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位。オリゴヌクレオチドのこの異種コレクションを、ハイブリダイゼーション緩衝液(0.5×PBS、24μMブロッカーオリゴヌクレオチド、RNアーゼ阻害剤)中1000倍質量過剰のビオチン化ヒト一本鎖ゲノムDNA(gDNA)断片に95℃で10秒間、65℃で3分間および36℃で数時間〜数週間程度の一定量の時間ハイブリダイズさせる。インキュベーション期間の最後に、ヒトgDNA断片を、断片にハイブリダイズしたプローブと共に、ストレプトアビジンビーズによって除去する。これらの条件下でヒトgDNAに結合しなかっらプローブの残りのプールに、14〜20ヌクレオチド長の付加的な非ヒト配列を補足して、戦略的病原体配列などの対象となる領域の被覆度を向上させ、これらのプライマーを1)融解温度、2)配列複雑性、3)既知の病原体における結合部位の存在量、および4)既知の病原体間の結合部位分布に基づいて設計する。オリゴヌクレオチドのコレクションは、非ヒトプライマープールと呼ばれる。
【0201】
[実施例4]
高収率での高縮重オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションの調製
非ヒト13merを、全ての可能性のある13mer配列を生成し、参照ヒトゲノムに現れるものを除去することによって計算的に決定する。次いで、非ヒト13merを縮重度によって分類する。
図11Bのヒストグラムは、縮重度に基づく非ヒト13merのバケット化を示す。
【0202】
次に、同じ縮重度の非ヒト13merの可変オリゴヌクレオチド配列単位をウルトラマーオリゴヌクレオチドに分類する。ウルトラマーに含まれる縮重オリゴヌクレオチド配列単位の数は、各ユニット長および確実に合成され得るウルトラマー長に基づくことができる。
図9は、いくつかのこのようなウルトラマーオリゴヌクレオチドの一般的な設計を示す。個々の縮重13merは、デオキシウラシルヌクレオチド(U)によって分離され得る。次いで、設計されたウルトラマーオリゴヌクレオチドを、従来の核酸合成方法およびサービス提供者、例えばIDTによって合成することができる。
【0203】
次いで、ウルトラマーオリゴヌクレオチドを、ウラシル−DNAグリコシラーゼ(UDG)および脱塩基部位(例えば、アプリン/アピリミジン部位またはAP部位)での特異性を有するエンドヌクレアーゼにより、個々の縮重非ヒト13merオリゴヌクレオチドに消化することができる。この消化は、同じ縮重度を有する縮重13merを有する全てのウルトラマーオリゴヌクレオチドについて同じ管で実施することができる。代表的な反応が
図10に記載されている。
【0204】
次いで、個々の縮重13merを、例えばT4ポリヌクレオチドキナーゼ(T4 PNK)を使用して、または
図12に示されるように化学的にビオチン化することができる。このステップは、例えば、表面固定化または磁気ビーズの精製が必要な場合に、任意である。ビオチン以外の他のプローブ(例えば、ジゴキシゲニン、蛍光プローブ等)をここで適用することができる。
【0205】
[実施例5]
オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションを用いた濃縮配列決定ライブラリーの調製
実施例1からの無細胞RNAを、ハイブリダイゼーション緩衝液(0.5×PBS、24μMブロッカーオリゴヌクレオチド、RNアーゼ阻害剤)中、95℃で10秒間、65℃で3分間および36℃で一晩、非ヒトプライマープール(実施例2または3に記載されるように調製)とハイブリダイズさせる。第1の鎖cDNA合成マスターミックス(逆転写酵素、ブロックされた第2の鎖合成オリゴヌクレオチド、dNTP、RNアーゼ阻害剤および適当な緩衝液)を36℃で添加し、その後、温度を90分間42℃に上昇させて、第1の鎖cDNA合成を可能にする。次いで、混合物を70℃で10分間インキュベートして逆転写酵素を不活性化し、4℃で保持する。
【0206】
第1の鎖cDNA産物を、市販のキットを用いて精製する。第2の鎖cDNAを、前のステップ中に第1の鎖cDNAの5’および3’末端に付加された固定配列にハイブリダイズするプライマーを使用するPCRによって生成する。PCRによる第2の鎖合成の後、以下の核酸標識の1つまたは複数をさらなるラウンドのPCRによって付加することができる:1)DNA配列決定プライマー結合部位、2)サンプルバーコード、3)サンプルバーコード配列決定プライマー結合部位、および4)種々の配列決定プラットホーム要件に適合する増幅プライマー結合部位。最終的なcDNAライブラリーを、製造者の指示に従って市販のキットを用いて精製する。
【0207】
[実施例6]
オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションを用いたDNAまたはcDNAライブラリーからの非ヒト配列について濃縮された配列決定ライブラリーの調製
配列決定可能なライブラリーを調製する。非ヒトプライマープールを実施例2または3に記載されるように調製し、プール中の個々のオリゴヌクレオチドの5’ビオチン化を促進する条件に供する。次いで、5’−ビオチン化非ヒトプライマープール1pmolを、ハイブリダイゼーション/重合緩衝液(緩衝液、ヌクレオチド、ブロッカーオリゴヌクレオチド)中の配列決定可能なライブラリー500ngに添加する。いくつかの場合、DNAハイブリダイゼーション反応の速度または特異性を増強する分子とのオリゴヌクレオチドのプレインキュベーションによって、RecAまたはMutSなどの非宿主核酸断片の捕捉を改善することができる。DNAを95℃で10分間変性させる。非ヒトプライマーを50℃で4時間配列決定ライブラリーにハイブリダイズさせる。5’エキソヌクレアーゼを欠く鎖置換DNAポリメラーゼを混合物に添加する。混合物を55℃で15分間インキュベートして、非ヒトプライマーを少なくとも25塩基、またはその後のステップ中の安定な二本鎖DNAハイブリダイゼーションに十分な長さまで伸長させる。ストレプトアビジンビーズを混合物に添加してDNA断片を結合させる。ビーズ上の捕捉されたDNA断片を洗浄する。捕捉されたライブラリーDNA断片を、DNA配列決定ライブラリー断片の末端のアダプターに特異的なプライマーおよびビーズ上に捕捉されたDNAフ断片を鋳型として使用して、標準的なPCR増幅法を用いて増幅する。濃縮されたライブラリーを、標準的なDNA精製方法を用いて精製する。
【0208】
ライブラリーを、KAPA DNAライブラリー定量化キット(KAPA Biosystems)を用いて定量化し、製造業者の指示に従ってNextSeq 500(Illumina)で配列決定するために調製する。配列決定は150サイクルの単一末端読み取りと8サイクルのバーコード読み取りからなる。
【0209】
配列読み取りを病原体のゲノムに計算的にマッピングして、1つまたは複数の核酸の1つまたは複数の供給源を同定する。
【0210】
[実施例7]
抗ヒトヒストン抗体および抗イムノグロブリン抗体を用いたヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
無細胞DNAを、遠心分離法またはアルブミンおよび免疫グロブリン除去法のいずれかによって調製する。いずれの方法においても、最初にヒト血漿1mLを4℃において1600gで10分間遠心分離する。遠心分離法の場合、上清(950μL)を回収し、純粋な試験管に移し、4℃において16000gで10分間、再度遠心分離する。無細胞DNAを含有する上清900μLを回収し、新しい試験管に移す。アルブミンおよび免疫グロブリン除去法では、最初の遠心分離からの上清(950μL)を回収し、ヒトアルブミンおよびヒト免疫グロブリン結合カラム(例えば、GE Healthcare製のAlbumin and IgG Depletion SpinTrapまたはLife Technologies製のAlbumin/IgG Removal Kit)に流す。無細胞DNAを含有するフロースルーを回収し、新しい試験管に移す。
【0211】
上記のように、遠心分離またはアルブミンおよび免疫グロブリン除去によって調製された無細胞DNAを、1つまたは複数の抗ヒトヒストン抗体5μgと混合し、ゆっくり回転させながら4℃で1時間〜一晩インキュベートする。抗体はヌクレオソームに結合して複合体を形成する。抗イムノグロブリン抗体にコンジュゲートした磁性ビーズの混合物を反応に添加して、ヒトヌクレオソーム−抗体複合体を血漿サンプルから隔離する。抗イムノグロブリン抗体には、前のステップで添加された抗ヒトヒストン抗体の同位体に結合するのに必要な抗体の組み合わせが含まれる。混合物を室温で1時間、または4℃で5時間〜一晩インキュベートする。結合したヒトヌクレオソーム−抗体複合体を有する磁気ビーズを磁気スタンド上でペレット化する。上清を慎重に回収して、磁気ビーズ分画の残遺物を回収しない。得られた上清を市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細胞DNAを濃縮する。
【0212】
[実施例8]
プロテインAおよび/またはGにコンジュゲートした抗ヒトヒストン抗体および磁気ビーズを用いたヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
実施例6のアルブミンおよび免疫グロブリン除去法を用いて調製された無細胞DNAを含有するフロースルーを、1つまたは複数の抗ヒトヒストン抗体5μgと混合し、ゆっくり回転させながら4℃で1時間〜一晩インキュベートする。ヒトヌクレオソーム−抗体複合体を、プロテインAおよび/またはGにコンジュゲートした磁気ビーズを添加することによって、溶液から隔離する。混合物を室温で1時間、または4℃で5時間〜一晩インキュベートする。結合したヒトヌクレオソーム−抗体複合体を有する磁気ビーズを磁気スタンド上でペレット化する。上清を慎重に回収して、磁気ビーズ分画の残遺物を回収しない。得られた上清を市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細胞DNAを濃縮する。
【0213】
[実施例9]
抗ヒトヒストン抗体およびスピンカラムを用いたヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
実施例6の抗アルブミン−免疫グロブリン法を用いて調製された無細胞DNAを含有するフロースルーを、1つまたは複数の抗ヒトヒストン抗体5μgと混合し、ゆっくり回転させながら4℃で1時間〜一晩インキュベートする。ヌクレオソーム−抗体複合体を、プロテインA/Gまたは抗免疫グロブリン抗体で機能化したスピンカラムを通して溶液を流すことによって精製する。フロースルーを市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細胞DNAを濃縮する。
【0214】
[実施例10]
DNA沈降によるヒトヌクレオソーム会合DNA枯渇
DNA凝縮剤(例えば、スペルミン)を用いた血漿遠心分離の後、ヌクレオソームを含まない無細胞DNAおよびヌクレオソーム結合無細胞DNAが沈殿する。沈殿を遠心分離によって回収し、上清を捨てる。ペレットを、ヒトヌクレオソームへの抗ヒトヒストン抗体結合に最適化された緩衝液に溶解する。得られた抗原−抗体複合体を、プロテインA/Gまたは抗免疫グロブリン抗体のいずれかにコンジュゲートした磁気ビーズに結合させ、磁気ビーズを磁石スタンド上でペレット化し、上清を回収することによって隔離する。得られた上清を市販のキット(例えば、QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit、Qiagen)を用いて精製し、病原体無細胞DNAを濃縮する。
【0215】
[実施例11]
オリゴヌクレオチドの非ヒトコレクションにおけるヌクレオチドドメインのためのヌクレオチド長の最適化
非ヒトプライマープール中のヌクレオチドドメインの長さを選択する場合に、いくつかのパラメータを最適化する。目標は、非ヒト核酸を検出するための最大限の感度を提供する、最小数の異なる配列を有するプールを生成することである。ヌクレオチドドメインの長さが増加するにつれて、kの長さを有するヌクレオチドのドメインが4
kの順列を有するので、より多数の異なるプローブが配列空間をカバーするために必要とされる。プール中のプローブの数を、個々の配列がより高い濃度で存在し、より速いハイブリダイゼーション速度論を促進するように、可能な限り少なく保つ。この考察は、より短いプライマーに有利である。同時に、プライマーの長さが増加するにつれて、その長さの可能な全配列のより小さな割合がヒト配列に結合するであろう。これは、全ゲノム空間のより高い割合が非ヒトプライマーのプールに残され、非ヒト配列のより高い被覆度をもたらし、より高い感度を提供することを意味する。例えば、13ヌクレオチド長の可能な配列の3.5%(230万)のみがヒト参照ゲノムに見出されず、これは13ヌクレオチド長の非ヒト配列のプールが非ヒト核酸中の全ての可能な13ヌクレオチド伸長の3.5%のみに結合することを意味する。対照的に、14ヌクレオチド長の可能な配列の15.2%(4070万)はヒト参照ゲノムには見出されない。非ヒト核酸における全ての可能な14ヌクレオチド伸長の15.2%が理論的に検出され得る。一定の既存のベンダーを使用して合理的に合成するには、4070万個のプローブは多すぎる可能性がある。各プローブが総プローブ濃度の1/4070万で存在する場合、個々のプローブの濃度は、ハイブリダイゼーションを促進する他の手段をとらない限り、平衡状態でその相補配列に好都合に結合するには低すぎる可能性がある。この知見により、13ヌクレオチド長より長いプローブセットを除外することができる。あるいは、13ヌクレオチド長より短い配列は、ヒト参照ゲノムにおいてあまりに頻繁に見出されるので、ほぼ全てのプライマーが非ヒトプールから除去される。例えば、12ヌクレオチド長では、可能性のある配列の99.74%がヒト参照ゲノムに見出される。これは、非ヒトプライマーのプールが、病原体中の可能な12個のヌクレオチド配列のうち0.26%ほどにしか結合せず、限られた感度を提供することを意味する。13ヌクレオチド長のヌクレオチドのドメインは、ハイブリダイゼーション反応において合理的な速度論を有するのに十分少ないプローブ(1000万個未満の異なるプローブ)で十分な感度(非ヒトゲノム中30ヌクレオチド毎に約1結合部位)を提供する。
【0216】
[実施例12]
無細胞DNAにおける短い断片の選択的濃縮
サイズ濃縮プロトコルを、比較的短い断片長を有する無細胞DNAの選択のために最適化した。無細胞DNAを、以下の修飾をしたQiagen CNAキットを用いてヒト無細胞血漿から抽出した:(a)3倍量のACB緩衝液を使用した、(b)ACW1緩衝液を製造業者の推奨に従って調製し、ACW1緩衝液600μLあたりさらに無水エタノール1.75mLおよび塩化グアニジニウム0.36gを補足し、(c)ACW2緩衝液を製造業者の推奨に従って調製し、ACW2緩衝液750μLあたり1.05mLの無水エタノールを補足した。こうして単離した無細胞DNAを、アダプターライゲーションおよびライブラリー増幅後の1.8×Ampure精製ステップでNuGenのOvation Ultralow V2ライブラリーキットに使用した。次いで、ライブラリーを配列決定し、読み取りをヒトおよび病原体データベースにマッピングした。次いで、マッピングされた読み取りを調査した。
【0217】
特に、
図8Aは、宿主またはヒトDNA(chr21)と非宿主または病原体DNAの両方について、無細胞DNAの量(配列読み取り数の関数として測定)対DNA配列が由来する断片長さのプロットを示している。示されるように、非宿主DNAは、約30〜約100塩基長の断片長で、宿主DNAに対してはるかに好ましい比を享受する。したがって、このサイズ範囲の断片の濃縮は、宿主DNAに対して非宿主について濃縮すると予想される。
【0218】
公知のヒトまたは病原体配列にマッピングしないように構成された等モルの無細胞合成DNAサイズコントロール(例えば、32、52、75、100、125、150、175および350bpの断片)を含むDNAサンプルについて、修正Qiagen CNA精製キットを用いて、所望のサイズ範囲の断片の濃縮を試験した。
【0219】
図8Bは、より大きな断片(例えば、8個のDNAサイズコントロール断片長のうちの175bpのピーク濃縮で100〜200塩基長)について選択された通常のCNAキットプロトコルを用いて処理した場合のサンプルの断片サイズプロファイルを示し、修飾されたプロトコルは、8つのDNAサイズコントロール断片長のうちの75bpでピーク濃縮を有する30塩基〜約120塩基の断片を選択的に濃縮した。
【0220】
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明してきたが、このような実施形態が単なる例示として提供されることが当業者に自明であろう。本発明から逸脱することなく、当業者には多数の変形、変更および置換が思い浮かぶだろう。本明細書に記載される本発明の実施形態に対する種々の代替物が、本発明の実施において採用され得ることを理解すべきである。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの等価物がこれにより網羅されることが意図される。