(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記液体透過性層は、前記不織布ウェブを含み、前記繊維の第2層が前記繊維の第1層と前記吸収性コアとの間に配置され、前記繊維の第1層が前記物品の身体に面する表面に配置されるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
前記液体不透過性層は、フィルムと前記不織布ウェブとを含み、前記不織布ウェブの前記繊維の第2層は、前記フィルムに結合され、前記繊維の第1層が前記物品の衣類に面する表面に配置されるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の物品。
前記第1組成物は、前記繊維の、少なくとも75重量%のポリプロピレンホモポリマーと、14重量%〜20重量%のプロピレンコポリマーと、柔軟性向上添加物とを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の物品。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明で使用する場合、用語「伸長性材料」、「延伸性材料」又は「伸縮性材料」は、同じ意味で用いられ、バイアス力を適用すると、以下にて更に詳細に記載する引張試験により測定した際に、完全に破裂又は破壊することなく、その弛緩した元の長さの少なくとも150%の伸張した長さまで伸びる(即ち、その元の長さの50%を超えて伸びることができる)材料を意味する。このような伸長可能な材料が、適用された力を解放した際に、その伸長の少なくとも40%回復する場合、伸長可能な材料は、「弾性」又は「エラストマー」とみなされる。例えば、100mmの初期長さを有する弾性材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を解放した際に、少なくとも130mmの長さまで戻る(すなわち、40%の回復を示す)。材料が、適用された力を解放した最に、その伸長の40%未満回復する場合、伸長可能な材料は、「実質的に非弾性」又は「実質的に非エラストマー」とみなされる。例えば、100mmの初期長さを有する、伸縮可能であるが、非弾性の材料は、少なくとも150mmまで延びることができ、力を解放した際に、少なくとも145mmの長さまで戻る(すなわち、10%の回復を示す)。
【0008】
本明細書で使用するとき、用語「フィルム」とは、一般に、例えば、ポリマー材料をダイの比較的狭いスロットを通す押出成形を含むプロセスによって作製された比較的無孔の材料を意味する。フィルムは、液体に対して不透過性であると共に、蒸気(air vapor)に対して透過性であってよいが、必ずしもそうである必要はない。フィルム材料の好適例は、本明細書で以下により詳細に記載されている。
【0009】
本発明で使用する場合、用語「層」とは、ウェブのサブコンポーネント又は要素を意味する。「層」は、マルチビーム不織布装置上の単一ビーム又は単一繊維レイダウン工程で作製された複数の繊維の形態(例えば、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド不織布ウェブは、少なくとも1つのスパンボンド繊維層、少なくとも1つのメルトブローン繊維層及び少なくとも1つのスパンボンド繊維層を含む)又は単一ダイから押出加工されるか若しくは吹き付けられたフィルムの形態であってよい。層を形成するために使用される樹脂組成物の個別の組成物を知ること、又は層の繊維を作製するために使用される組成物を分析すること(例えば、DSC又はNMRによる)のいずれかにより、層の組成物が判定され得る。
【0010】
本発明で使用する場合、用語「機械方向」又は「MD」は、ウェブが製造される際のウェブの移動方向と実質的に平行な方向である。MDの45°以内の方向は、機械方向とみなされる。「横断方向」又は「CD」は、MDに実質的に垂直であり、かつウェブによって一般的に画定された平面における方向である。CDの45°以内の方向は、機械横断方向とみなされる。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「メルトブローン繊維」とは、溶融材料(通常はポリマー)を紡糸口金又はダイのオリフィスを通して圧力をかけて押し出すプロセスにより製造した繊維を意味する。熱した高速の空気がダイを出たときに、フィラメントに衝突し、それを一緒に運んで、伸長され直径が減少したフィラメントを形成し、このフィラメントが破砕されて、一般には様々な長さのものであるが、ほとんどの場合は限定された長さの繊維が生成される。この点は、それらの長さに沿ってフィラメントの連続性が保持されるスパンボンドプロセスとは異なっている。代表的メルトブローンプロセスは、米国特許第3,849,241号(Buntin et al.)に見出すことができる。
【0012】
本明細書において使用するとき、用語「不織布」は、例えば、スパンボンディング、メルトブローン、カーディング、フィルム線維化、溶融フィルムフィブリル化、エアレイイング、ドライレイイング、短繊維のウェットレイイング、及び当該技術分野において既知のこれらのプロセスの組み合わせなどのプロセスにより、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は不連続的な(短い)フィラメント(繊維)から作製される、多孔性線維性材料を意味する。不織布ウェブは、織ること、又は編むことによって形成されるパターンを有さない。本明細書で使用するとき、用語「スパンボンド繊維」とは、溶融熱可塑性材料をフィラメントとして複数の微細な、通常は円形の、紡糸口金の毛管から押し出すことを伴うプロセスによって作製された繊維を意味するが、このフィラメントは次に引張力を加えることにより細くされ、機械的に又は空気圧により(例えば、引取ロールにフィラメントを機械的に巻き付けることにより又は空気の流れにフィラメントを一緒に運ぶことにより)引き出される。フィラメントは、引き出される前又は引き出し中に、空気の流れによって急冷されてよい。フィラメントの連続性は通常、スパンボンドプロセスでは維持される。フィラメントは、収集表面上に堆積されて、ランダムに配置された実質的に連続的なフィラメントのウェブを形成してよく、それはその後、互いに結合されて凝集性不織布を形成することができる。それによって形成される代表的なスパンボンドプロセス及び/又はウェブは、米国特許第3,338,992号、同第3,692,613号、同第3,802,817号、同第4,405,297号及び同第5,665,300号に見出され得る。
【0013】
本発明で使用する場合、用語「ウェブ」とは、少なくとも1つの繊維層又は少なくとも1つのフィルム層を含み、かつロールにし、出荷し及びその後に加工するのに十分な一体性を有する要素を意味する(例えば、ウェブロールは、ウェブを含む要素を有する物品の製造プロセス中に、広げたり、引っ張ったり、ぴんと張ったり(taught)、折りたたんだり、及び/又は切断したりし得る)。複数層が互いに結合されて、ウェブを形成してよい。
【0014】
本明細書において記載される不織布ウェブの有用性を制限するものではないが、その特徴の簡単な説明は、不織布ウェブの製造、意図される用途、及び製造品への更なる処理に関連し、本発明の説明に役立ち得るものと考えられる。吸収性物品などの製品の要素として使用するために好適な従来既知の不織布ウェブにおいて、不織布ウェブは典型的には、ポリオレフィン樹脂から作製される繊維を含む。このような不織布ウェブを含む、製品の多くが、製品のユーザー、又は介護者のいずれかであり得る人の皮膚と、ある点、又は別の場所で接触する。良好な触覚性を有する不織布ウェブの用途は、業界において長く求められてきており、このような多くの材料が、知覚される製品の柔軟性を改善するものとして既知である。このような柔軟な材料の一例として、PEGATEX Softblendの商標名で、PEGAS NONWOVENS s.r.o.により製造される不織布ウェブが挙げられる。
【0015】
この不織布ウェブは、ポリプロピレンとプロピレンコポリマーのブレンド、及び柔軟性向上添加物を含む組成物から作製された、スパンボンド繊維の3つの層を含む。この不織布ウェブはまた、層を互いに結合させ、ウェブに加工するための十分な物理的一体性をもたらす、複数のカレンダリング結合部位を含む。この材料は良好な触覚性を有するが、繊維を作製するために使用される樹脂ブレンドは、比較的高価である。加えて、以下に更に記載されるように、この材料は、他のより「典型的な」材料よりも顕著に「ネッキング」を生じやすいことが観察される。ネッキングはいつかの用途においては望ましい場合があるが、ネッキングはまた、その横断方向に沿った材料長さの縮小を補うために、結果的により多くの材料を必要とするために、費用の増加を生じ得る。様々な製品、及び特に吸収性物品の製造は、製造費用を削減し、製造上の無駄を最小限にするべく、絶えず要求を迫られているため、以下に開示される不織布ウェブは、既存の不織布ウェブを代替するものとして、好適であり得るものと考えられる。後に続く詳細な開示から明らかなように、本発明は上記の考察を対象としている。
【0016】
不織布材料のネッキングは、少なくとも一部、不織布材料を形成する繊維を作製するのに使用される、樹脂組成物の曲げ強度、又は曲げ弾性率に関連する。材料の曲げ強度は、荷重下において変形に抵抗するその能力として定義される。曲げ弾性率は、剛性又は硬度の尺度であり、応力の変化を、試験開始時の歪の変化で除すことにより計算される。大きく変形するが破断しない材料において、典型的に外側表面の5%の変形/歪において測定される降伏荷重が、曲げ強度、又は曲げ降伏強度として記録される。試験ビームは、凹状表面において圧縮応力を受け、凸状表面において引張応力を受ける。方法論は、例えば、標準的な方法ASTM D790に記載される。試験は、試料が5%の変形に達するか、又は試料が5%に達する前に破断すると、停止する。この試験はまた、材料の曲げ弾性率を測定するための手順をもたらす(曲げ変形における、応力の歪みに対する比率)。以下の表1に、ポリマーのいくつかの例における、平均曲げ強度、及び曲げ弾性率の値が掲載されている。
【0018】
これらの値は剛性の尺度である。エラストマーなどの可撓性材料、又は伸長可能な材料(典型的にはプロピレンコポリマー)は、標準的なポリマー(ホモポリマーなど)よりも低い値を有する。特定の樹脂の曲げ弾性率に影響を与える、様々な方法が存在する。このような方法には、充填剤(TiO2など)の追加、異なる特性を有する樹脂の混合、及び当該技術分野において既知である様々な添加物の使用が挙げられる。ここで、本発明における好ましい実施形態の詳細を参照する。以下の記載は、添付の図面を参照して考察することにより良好に理解することができ、図面全体を通じて同様の番号は同様の要素を示し、下二桁が同一である参照番号(例えば、20及び120)は、同様の要素を示す。
【0019】
本発明の一実施形態の断面図が、
図1に概略的に示され、これは不織布ウェブ10を示しており、これは、下部繊維層110、及び不織布ウェブ10の製造プロセス中に下部繊維層110の上に堆積される、上部繊維層210を含む。上部線維層及び下部繊維層は、複数の結合部位20で互いに結合されており、結合部位20は不織布ウェブ10を固化し、いずれかの既知のカレンダリングプロセスにより得られる。結合部位20(又は、カレンダー結合)は、任意の好適な寸法及び形状を有してもよく、反復的なパターンとして形成されてもよい。好適なカレンダー結合部及び反復的なパターンの非限定的な例は、2012年3月23日出願の、同時係属米国特許出願番号U.S.13/428,404号(Xu et al.)に開示され、Procter & Gamble Companyに譲渡されている。上記のように、その全てが、同じ組成を有する繊維を含む、多数の繊維層を有する不織布ウェブは既知である。このような不織布ウェブは、PEGAS NONWOVENS s.r.o.から入手可能であり、スパンボンド繊維の3つの層を含んでおり、各層の繊維は同じ組成物で作製され、ポリプロピレン、プロピレンコポリマー、及び柔軟性向上添加物のブレンドを含む。この特定の組成物は、以降により詳細に記載される。この不織布ウェブは、このウェブを組み込んだ製品を消費者が柔軟であると知覚するように、良好な触覚性を有するが、材料は先に記載したネッキングを生じやすい。不織布ウェブの個別の繊維層の少なくとも1つを、他の層とは異なる組成物で作製された繊維を有する繊維層と交換することによって、ネッキングの量が大幅に低減し得ることが観察された。一実施形態において、上部繊維層210は、第1ポリオレフィン、第1ポリオレフィンとは異なり、プロピレンコポリマーを含む第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物のブレンドを含む第1組成物から作製された繊維を含み、下部繊維層110は、第1組成物とは異なる第2組成物から作製された繊維を含む。一実施形態において、第1組成物の第1ポリオレフィンは、ポリエチレン又はポリプロピレンであってもよく、ポリプロピレンホモポリマーであると有利である。プロピレンコポリマーを含む第2ポリオレフィンは、生じる不織布に有利な特性をもたらし得ることが見出された。「プロピレンコポリマー」は、少なくとも2つの異なる種類のモノマー単位を含み、その1つがプロピレンである。モノマー単位の好適な例としては、例えば、エチレン、及びC
4〜C
20の範囲の高次α−オレフィン、例えば、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、又は1−オクテン、及び1−デセン、又はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、エチレンは、プロピレンと共重合し、よってプロピレンコポリマーは、プロピレン単位(プロピレンモノマーから誘導されるポリマー鎖の単位)、及びエチレン単位(エチレンモノマーから誘導されるポリマー鎖の単位)を含む。
【0020】
典型的には、エチレン、又はC4〜10 α−オレフィンの少なくとも一方から誘導される、単位、又はコモノマーは、プロピレン−α−オレフィンコポリマーの1重量%〜35重量%、又は5重量%〜約35重量%、又は7重量%〜32重量%、又は8〜約25重量%、又は8重量%〜20重量%、又は更に8重量%〜18重量%の量で存在し得る。コモノマー含有量は、プロピレン−α−オレフィンコポリマーが、好ましくは75000Gy(75J/g)以下の融解熱(「DSC」)、100℃以下の融点、及び2%〜約65%の結晶化度のアイソタクチックポリプロピレンを有し、かつ好ましくは、0.5〜90dg/分のメルトフローレートを有するように調整され得る。
【0021】
一実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、エチレン誘導単位からなる。プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、プロピレン−α−オレフィンコポリマーの重量の、5重量%〜35重量%、又は5重量%〜20重量%、又は10重量%〜12重量%、又は15重量%〜20重量%のエチレン誘導単位を含み得る。いくつかの実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、プロピレン及びエチレンから誘導される単位から本質的になり、すなわち、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、重合中に使用されるエチレン及び/又はプロピレン供給流における不純物として典型的に存在する量で、又はプロピレン−α−オレフィンコポリマー、若しくは重合プロセスにおいて意図的に添加される他のいずれかのコモノマーの溶融、融点、結晶化、若しくはメルトフローレートに大きく影響するような量で、他のいずれかのコモノマーを含むことがない。
【0022】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、(13C NMRによって測定される)少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも85%、又は少なくとも90%の3つのプロピレン単位のトリアドタクティシティを有し得る。「トリアドタクティシティ」は以下のように判定される。タクティシティ率(本明細書においては「m/r」で表される)が、13C核磁気共鳴(「NMR」)により決定される。タクティシティ率m/rは、H.N.Chengにより、17 MACROMOLECULES 1950(1984)において定義されるように計算され、これは本明細書において参照として組み込まれる。表記「m」又は「r」は、隣接するプロピレン基の対の立体化学を表し、「m」はメソを指し、「r」はラセミを指す。1.0のm/rは一般的に、シンジオタクチックポリマーを表し、2.0のm/r比は一般的にアタクチック材料を表す。アイソタクチック材料は理論的に、無限に近づくm/r比率を有し、多くの副生成物アタクチックポリマーは、50超のm/r比率を生じるのに十分なアイソタクチック分を有する。
【0023】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、示差走査熱量計(「DSC」)で測定した際に、75000Gy(75J/g)、70000Gy(70J/g)以下、50000Gy(50J/g)以下、又は更に35000Gy(35J/g)以下の融解熱(「Hf」)を有し得る。プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、少なくとも500Gy、1000Gy(0.5J/g、1J/g)、又は少なくとも5000Gy(5J/g)を有し得る。「DSC」は以下のように測定される。約0.5グラムのポリマーが計量され、「DSC」形成型、及び支持シートとしてMYLAR(TM)を使用して、約140〜150℃で、約381〜508マイクロメートル(約15〜20ミル)の厚さまで圧迫される。圧迫されたポリマーサンプルは、空気に晒すことにより(MYLAR(TM)フィルム支持シートは取り外されない)、周囲温度まで冷却させた。圧迫されたポリマーサンプルはその後、8日間にわたり、室温(約23〜25℃)まで焼き鈍される。この期間の最後に、15〜20mgディスクがパンチダイを使用して、圧縮されたポリマーサンプルから取り除かれ、10マイクロリットルアルミニウムサンプルパンに配置される。ディスクサンプルはその後、DSC(Perkin Elmer Pyris 1熱分析システム)内に配置されて、−100℃まで冷却される。サンプルは、165℃の最終温度に達するまで、約10℃/分で加熱される。ディスクサンプルの溶融ピークにおける領域として記録される熱出力は、融解熱の尺度であり、ポリマーのグラム当たりのジュール(J/g)として表現され得、Perkin Elmerシステムにより自動的に計算される。これらの条件において、溶融プロファイルは、2つの最大値を呈し、最高温度における最大値は、温度の関数としてのポリマーの熱容量の増加におけるベースライン測定値に対するディスクサンプルの溶融範囲内の、融点としてとられる。
【0024】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、DSCにより測定する際に、単一ピーク溶融転移を有することがある。一実施形態において、コポリマーは、90℃以下の一次ピーク転移を有し、約110℃以上の、広範な溶融転移終点を有する。ピーク「融点」(「Tm」)は、サンプルの溶融範囲内の最大熱吸収の温度として定義される。しかしながら、コポリマーは、一次ピークに隣接する、及び/又は溶融転移の終点における、二次溶融ピークを呈し得る。本開示の目的のため、このような二次溶融ピークは、単一の融点として共に考慮され、これらのピークの最も高いものがプロピレン−α−オレフィンコポリマーのTmとしてみなされる。プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、100℃以下、90℃以下、80℃以下、又は70℃以下のTmを有し得る。プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、室温で、ASTM D−1505により測定する際に、0.850〜0.920g/cm3、0.860〜0.900g/cm3、又は0.860〜0.890g/cm3の密度を有し得る。
【0025】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーはASTM D1238に(2.16kg、230℃)により、少なくとも0.2dg/分のメルトフローレート(「MFR」)を有し得る。一実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーコポリマーMFRは、0.5〜5000dg/分、1〜2500dg/分、1.5〜1500dg/分、2〜1000dg/分、5〜500dg/分、10〜250dg/分、10〜100dg/分、2〜40dg/分、又は2〜30dg/分である。
【0026】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、ASTM D412により測定した際に、2000%未満、1000%未満、又は800%未満の破断点伸びを有し得る。
【0027】
プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、5,000〜5,000,000g/モル、好ましくは10,000〜1,000,000g/モル、及びより好ましくは50,000〜400,000g/モルの、重量平均分子量(Mw)、2,500〜2,500,000g/モル、好ましくは10,000〜250,000g/モル、及びより好ましくは25,000〜200,000g/モルの数平均分子量(Mn)、及び/又は10,000〜7,000,000g/モル、好ましくは80,000〜700,000g/モル、及びより好ましくは100,000〜500,000g/モルのz−平均分子量(Mz)を有し得る。プロピレン−α−オレフィンコポリマーコポリマーは、1.5〜20、又は1.5〜15、好ましくは1.5〜5、及びより好ましくは1.8〜5、並びに最も好ましくは1.8〜3又は4の、分子量分布(「MWD」)を有し得る。「分子量(Mn、Mw、及びMz)」、及び「MWD」は、以下のように、及びVerstate et al.,21 MACROMOLECULES 3360(1988)に記載されるようにして、測定され得る。本明細書において記載される条件は、発行されている試験条件に優先する。分子量及びMWDは、Chromatix KMX−6オンライン光散乱測光器を備えた、ウォーターズ150ゲル浸透クロマトグラフ検出器を使用して測定される。
システムは、135℃で使用され、移動相として1,2,4トリクロロベンゼンを備える。Showdex(Showa−Denko America,Inc.) ポリスチレンゲルカラム802、803、804、及び805が使用される。この技術は、Verstate et al.,21 MACROMOLECULES 3360(1988)に記載される。カラム拡張のための修正は行われなかったが、例えば、基準局ポリエチレン1484、及びアニオンで生成された水素添加ポリイソプレン(交互エチレンプロピレンコポリマー)などの一般的に許容可能な基準のデータは、Mw/Mn又はMz/Mwのこのような修正は、0.05単位未満であることを示している。Mz/Mwは溶出時間−分子の関係から計算され、Mz/Mwは光散乱測光器を使用して評価された。数値解析は、LDC/Milton Roy−Rivera Beach,Flaから入手可能な市販のコンピューターソフトウェアGPC2,MOLWT2を使用して行われた。代表的な好適なプロピレン−α−オレフィンコポリマーは、商標名VISTAMAXX(登録商標)(ExxonMobil Chemical Company,Houston,Tex.,USA)、VERSIFY(登録商標)(The Dow Chemical Company,Midland,Mich.,USA)、一定の等級のTAFMER(登録商標)XM又はNOTIO(登録商標)(Mitsui Company,Japan)、及び一定の等級のSOFTEL(登録商標)(Basell Polyolefins of the Netherlands)で、市販されている。本発明において使用するために好適な、特定の等級の市販のプロピレン−α−オレフィンコポリマーは、上記の選択基準を適用する方法を使用して、容易に決定することができる。
【0028】
プロピレンコポリマーは、他のポリオレフィン及び特にプロピレンホモポリマーとの良好な混合性を有し、双方の成分の相互の比率により、様々な特性を呈する材料を調製することが可能である。プロピレンコポリマーは、感触が柔軟であり、これにより生成される不織布繊維は、良好なドレープ性を有し、曲げるのが容易である。他方で、ポリプロピレンは、強度をもたらし、材料の塑性を低減させる。線維性不織布材料の製造のために好適な組成物の例としては、組成物の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、又は少なくとも80重量%のポリプロピレンホモポリマー、及び少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも14重量%のプロピレンコポリマーが挙げられる。記載される組成物は一般的に、ドレープ性があり柔軟であるが、また要求される機械的特性を維持する。しかしながら、感触が粗い場合があり、ゴム状であると表現されることがある。特に、プロピレン−α−オレフィンコポリマー、特にプロピレンエチレンコポリマーは、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィンから作製される従来的な繊維よりも厚いことがある。
【0029】
柔軟性向上添加物の追加は、先に記載された第1及び第2ポリオレフィンのブレンドを含む、組成物から作製される繊維の、粘着性又はゴム状の感触を低減させるために有利であり得る。柔軟性向上添加物は、ポリオレフィンポリマー(例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、又はプロピレン−α−オレフィンコポリマーなど)内で、そのままの状態、希釈した、及び/又はマスターバッチとして、組成物に添加することができる。
【0030】
本明細書において記載される繊維を作製するために好適な第1組成物はまた、1つ以上の柔軟性向上添加物を含むことがあり、これは、繊維の0.01重量%〜10重量%、又は0.03重量%〜5重量%、又は更に0.05重量%〜1重量%で存在し得る。一度繊維が不織布へと紡糸されると、柔軟性向上添加物の一部が蒸発することがあり、不織布を形成する繊維内に同じ量でもはや存在せず、柔軟性向上添加物の一部が繊維の内部から繊維の外側表面へと移行し得ることも考えられる。いずれかの理論に束縛されることなく、この添加物の繊維の外側表面への移行は、ユーザーが不織布材料に触れる際に経験する、柔軟性の知覚に寄与し得る。
【0031】
一実施形態において、柔軟性向上添加物は、有機アミン化合物であり、すなわち、炭化水素基に結合されたアミン基を含有する。別の実施形態において、柔軟性向上添加物は、脂肪酸アミン、又は脂肪酸アミドである。いくつかの実施形態において、柔軟性向上添加物は、窒素原子に結合されて、アミン又はアミド化合物を形成する、1つ以上のパラフィン又はオレフィン基を有し得る。パラフィン又はオレフィン基は、例えば、側鎖としての、又はアミン/アミド主鎖内の、極性若しくはイオン部分であってもよい。このような極性又はイオン部分は、ヒドロキシ基、カルボキシレート基、エーテル基、エステル基、スルホネート基、亜硫酸塩、硝酸塩基、亜硝酸塩、亜硝酸塩基、リン酸エステル基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
一実施形態において、柔軟性向上添加物は、式(R’OH)3−xNRxを有するアルキルエステルアミンであり、Rは、水素、C1〜40アルキルラジカル、C2〜40アルキルエーテル、C1〜40アルキルカルボキシル酸、及びC2〜40アルキルエステルからなる群から選択され、R’は、C1〜40アルキルラジカル、C1〜40アルキルラジカル、C2〜40アルキルエーテル、C1〜40カルボキシル酸、及びC2〜40アルキルエーテルからなる群から選択され、xは、0、1、2、又は3、好ましくは0又は1、より好ましくは1である。一実施形態において、Rは、水素及びC5〜40アルキルラジカルからなる群から選択され、R’はC5〜40アルキルラジカル、及びC5〜40アルキルエーテルからなる群から選択される。
【0033】
別の実施形態において、柔軟性向上添加物は、式RCONH2を有するアミド含有化合物であり、Rは、C5〜23アルキル、又はアルケンである。別の実施形態において、柔軟性向上添加物は、式(R’CO)3−xNR”xを有する脂肪酸アミドであり、R”は、水素、C10〜60アルキルラジカル、及びC10〜60アルケンラジカル、並びにその置換体からなる群から選択され、R’は、C10〜60アルキルラジカル、C10〜60アルケンラジカル、並びにその置換体からなる群から選択され、xは0、1、2又は3、好ましくは1又は2、より好ましくは2である。本明細書において使用するとき、「アルケン」ラジカルは、ラジカル連鎖において、1つ以上の不飽和二重結合を有するラジカルであり(例えば、CH2CH2CH2CH2CH=CHCH2CH2CH2CH.sub−.2CH2CH3)、「置換」(sub−)は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン化物、又は硫酸塩基の炭化水素鎖に沿ったいずれかの場所における置換を意味する。
【0034】
いくつかの実施形態において、柔軟性向上添加物は、不飽和アミドを含有する。一実施形態において、不飽和アミド含有柔軟性向上添加物は、式RCONH2を含み、RはC5〜23アルケンである。別の実施形態において、不飽和アミド含有柔軟性向上添加物は、式(R’CO)3−xNR”xを有し、R”は、水素、C10〜60アルキルラジカル、及びC10〜60アルケンラジカル、並びにその置換体から選択され、R’は、C10〜60アルケンラジカル、及びその置換体から選択され、xは0、1、2又は3、好ましくは1又は2、より好ましくは2である。いくつかの実施形態において、不飽和アミド含有柔軟性向上添加物は、パルミトレアミド、オレアミド、リノレアミド、又はエルカミドである。他の実施形態において、不飽和アミド含有柔軟性向上添加物は、オレアミド、エルカミドの少なくとも1つである。好ましい実施形態において、柔軟性向上添加物はエルカミドである。
【0035】
柔軟性向上添加物の非限定的な例としては、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソデシルオキシプロピルアミン、ポリ(5)オキシエチレンイソデシルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソトリデシルオキシプロピルアミン、ポリ(5)オキシエチレンイソトリデシルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)直鎖アルキルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)大豆アミン、ポリ(15)オキシエチレン大豆アミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルアミン、ポリ(5)オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリ(8)オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリ(10)オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリ(15)オキシエチレンオクタデシルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)タローアミン、ポリ(5)オキシエチレンタローアミン、ポリ(15)オキシエチレンタローアミン、ポリ(3)オキシエチレン−1,3−ジアミノプロパン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ココアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソデシルオキシプロピルアミン、ポリ(5)オキシエチレンイソデシルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソトリデシルオキシプロピルアミン、ポリ(5)オキシエチレンイソトリデシルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)直鎖アルキルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)大豆アミン、ポリ(15)オキシエチレン大豆アミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルアミン、ポリ(5)オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリ(8)オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリ(10)オキシエチレンオクタデシルアミン、ポリ(15)オキシエチレンオクタデシルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)オクタデシルオキシプロピルアミン、ビス(2−ヒドロキシエチル)タローアミン、ポリ(5)オキシエチレンタローアミン、ポリ(15)オキシエチレンタローアミン、ポリ(3)オキシエチレン−1,3−ジアミノプロパン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ココアミン、バレラマイド、カプロイカミド(caproicamide)、エルカミド、カプリルイカミド、ペラルゴニカミド、カプリカミド、ラウリカミド、ラウラミド、ミリスチカミド、ミリスタミド、パルミチカミド、パルミトレアミド、パルミタミド、マルガリン(ダツリン)アミド(margaric(daturic)amide)、ステアリンアミド、アラキジンアミド(arachidicamide)、ベヘンアミド(behenicamide)、リグノセリンアミド(lignocericamide)、リノレアミド、セロチンアミド(ceroticamide)、カルボセリンアミド、モンタニンアミド、メリシンアミド、ラクセロインアミド、セロメリシン(プシリン)アミド、ゲジンアミド、9−オクタデセンアミド、オレアミド、ステアルアミド、タロービス(2−ヒドロキシエチル)アミン、ココビス(2−ヒドロキシエチル)アミン、オクタデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アミン、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)アミン、セロプラスチックアミド、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0036】
市販の有用な柔軟性向上添加物の例としては、ATMER(登録商標)化合物(Ciba Specialty Chemicals)、ARMID(登録商標)、ARMOFILM(登録商標)、及びARMOSLIP(登録商標)化合物(Croda Universal Inc)、NOURYMIX濃縮物(Akzo Nobel Chemicals)、CROTAMID(登録商標)化合物(Croda Universal Inc)、CESA SLIP(登録商標)化合物(Clariant)が挙げられる。柔軟性向上添加物の更なる例としては、A.Schulman,Germany,Techmer,USA、又はAmpacet,USAからの化合物が挙げられる。
【0037】
本発明において有用な組成物には、1つ以上の異なる柔軟性向上添加物が含まれてもよい。例えば、一実施形態において、組成物は、1つ以上の不飽和アミド含有柔軟性向上添加物を含んでもよく、別の実施形態においては、1つ以上の不飽和アミド含有柔軟性向上添加物、及び1つ以上の不飽和アミド含有柔軟性向上添加物を含み得る。いくつかの実施形態において、組成物は、より低い分子量(Mw)、及びしたがってより早く移動するアミド(例えば、エルカミド、又はオレアミド)と、より高い分子量(Mw)、及びしたがってより遅く移動するアミド(例えば、ベヘンアミド又はステアルアミド)の組み合わせを含む。例えば、アミド添加物などの柔軟性向上添加物として好適である化合物は、高温に暴露される際に昇華してもよい(すなわち、固体状態から気体状態へと直接変化する)ことに留意すべきである。当業者は、昇華の度合いは、外部環境に暴露される表面にわたる、添加物の温度、及び添加物の蒸気の分圧に依存し得ることを理解し得る。当業者は、プロセス温度は、成分のTGA(すなわち、熱重量分析)の急速重量減少温度よりも低いままであるべきであることを理解する。驚くべきことに、アミドタイプの柔軟性向上添加物が、溶融紡糸プロセスにおいて添加されるときに、TGA急速重量減少温度より遥かに低いプロセス温度を維持することが有利である。特に、紡糸口金の前の溶融組成物の前での溶融組成物の温度は、少なくとも、柔軟性向上添加物のTGA急速重量減少温度よりも、少なくとも20℃、又は更に25℃低いべきである。様々な物質のTGA急速重量減少温度は、例えば、Ernest W.Flickによる「Plastics additives:an industrial guide」に見出すことができる。
【0038】
理論に束縛されることなく、この添加物の昇華は、繊維製造中の特定のプロセス条件により生じることがある。典型的な不織布製造プロセスにおいて、ポリマー組成物は溶融し、特定の温度にされ、これにより、組成物が流動し、繊維を形成するために紡糸口金を通じて押し出される。新たに形成された繊維はその後、繊維の外側表面に対して流れる空気により、遥かに低い温度で急冷される。溶融した組成物がある温度まで加熱されると、これにより柔軟性向上添加物が過熱し、固化する繊維の外側表面から、添加物が蒸発/昇華する場合がある。急速、及び一定の空気流により、分圧は比較的低いレベルに維持され、これは、元来TGA値によるものよりも、柔軟性向上添加物の蒸発/昇華にとって好ましい。以下の表2は、いくつかのアミドに関する温度を提示する。
【0040】
このような添加物により改善がもたらされたが、添加物を含む組成物は、ポリプロピレンのホモポリマーなどの他のものと比較した際に依然としていくつかの欠点を呈した。先に記載されたように、特にウェブがその機械方向の張力にかけられるときに、ウェブのネックダウンの量を最小化することが望ましい。加えて、柔軟性向上添加物を備えるコポリマーポリプロピレンを含む組成物からなるウェブは、より低い摩擦係数を有する傾向があることが観察される。このようなより低い摩擦係数は、ウェブの取り扱いの意図しない困難性につながる場合があり、例えば、巻取りがより困難になる、及び/又はより高い巻取り張力を必要とする。これは最終的には、望ましくないウェブの圧縮につながり得る。したがって、少なくともいくつかの態様において、本発明は、このような欠点を完全に排除しないまでも、少なくとも低減し、一方でその利益を維持する、層状構造をもたらすことを目的とする。
【0041】
一実施形態において、第2層の繊維を作製するために使用される第2組成物は、この第2組成物から作製される繊維層が、第1組成物から作製される繊維層に比べてネッキングを生じにくいように、樹脂、又は代替的に樹脂のブレンドから選択される。第2層の繊維を作製するために有利に使用され得る第2組成物の非限定的な例(これは下層110であり得る)としては、第1組成物の重量に基づくプロピレンコポリマーの量よりも少ない、第2組成物の重量に基づくプロピレンコポリマーを含む、組成物が挙げられる。第2組成物は、第2組成物の、10重量%未満、又は8重量%未満、又は5重量%未満、又は更に1重量%未満のプロピレンコポリマーを含み得る。当業者は、特に第2繊維層が、実質的に第2繊維層の機械方向に向けられた力にかけられるときに、第1繊維層よりもネッキングを生じにくい第2繊維層を形成するために、第2組成物がごく僅かな量のコポリマー組成物のみを含むか、又はこれを含まないことが有利であり得ることを、認識する。第2組成物は、第2組成物の少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%、又は更に少なくとも97重量%のポリプロピレンホモポリマーを含有し得る。加えて、第1及び第2繊維層により形成される生じる不織布ウェブが伸長可能であるが、実質的に非弾性であるように、第1及び第2組成物を選択することが有利であり得る。このような不織布ウェブは、不織布ウェブがフィルムなどの別の材料に接合され、生じるラミネートがリングローリングなど、機械横方向の機械的歪みにかけられるときに特に有利であり得る。
【0042】
以下でより詳細に記載されるように、不織布ウェブ10は、2つのカレンダリングロールにより形成されるニップを通じて前進させることにより、カレンダリングにかけられる。ロールの1つは、平滑ロールと称され、平滑な外面を含み、これはカレンダリング中に不織布ウェブの下層110と接触する。他のロールは、エンボスロールと称されて、複数の突起部を含み、これは不織布ウェブの繊維層210と係合し、上層及び下層を「挟み」、結合部位を形成し、繊維層を結合して不織布ウェブを形成する。局所結合部位20において、第1及び第2組成物で作製される繊維を融解させ、一貫した不織布ウェブを形成するために、平滑ロール及びエンボスロールのそれぞれが加熱されることが好ましい。繊維の融解は結果的に、「ガセット」状の構造によりそれぞれ囲まれた、結合部位において、フィルム状の構造を形成する。当業者は、カレンダリングプロセス、及び生じるカレンダリング結合部が、第1非平坦表面、及び第1非平坦表面と反対側の第2表面を備える不織布ウェブをもたらすことを理解する。不織布ウェブの第2表面(すなわち、カレンダリング中に平滑ロールに接したウェブの表面)は、より顕著な三次元質感を有する第1表面とは異なり、実質的に平坦であり得る。
【0043】
ポリプロピレン、プロピレンコポリマー、及び柔軟性向上添加物を含む、第1組成物から作製された繊維を有する下部繊維層と、第1組成物とは異なり、ネッキングを生じにくい第2組成物からなる上部繊維層とを有する不織布ウェブもまた、本発明の範囲の一部である。当業者はこの構成において、エンボスロールが、第2組成物から作製される繊維を有する上部繊維層(すなわち、ネッキングを生じにくい層)と係合し、第1組成物から作製された繊維を含む下層は、カレンダリング中に平滑ロールに接するように位置することを理解する。理論により束縛されることを意図せず、エンボスロール及び平滑ロールに対するこのような層の構成は、その上層が第1組成物から作製された繊維を備える不織布ウェブが、カレンダリング中にエンボスロールと係合する不織布ウェブと比較して、より少ない毛羽立ちを有する、不織布ウェブを生じる。換言すると、実質的に平坦な表面を有する底面が、第1組成物から作製され、ネッキングを生じやすい繊維を含み、一方で上層は実質的に非平坦な表面を有することが有利であり得る。エンボスロール及び平滑ロールに対する、不織布ウェブ上におけるその位置にかかわらず、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーを含み第1ポリオレフィンとは異なる第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む第1組成物から作製される繊維を含む、繊維層が、好ましくは存在し、ヒトの皮膚と接触することを意図された製品又は物品の表面を形成することが、理解されるべきである。第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーを含み第1ポリオレフィンとは異なる第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、第1組成物から作製される繊維を有する上部繊維層210と、第1組成物とは異なる第2組成物から作製され、好ましくは10重量%未満のプロピレンコポリマーを含む、第2組成物から作製される下部繊維層110とを有する不織布ウェブは、第1組成物から作製される繊維を含む繊維層が、カレンダリングプロセス中にエンボスロールと接触する層であるときに、特に有利な触覚及び柔軟性特性を有する。いずれかの理論に束縛されることを意図せず、カレンダリングプロセス中に不織布ウェブに付与される三次元質感は、不織布ウェブの柔軟性に対するヒトの知覚を更に向上させる。加えて、ヒトの指、又は皮膚は、繊維層110上の結合部位に存在する、フィルム状構造、及びガセット(これらは感触があまり柔軟でない場合がある)と接触しにくい傾向にある。
【0044】
図2は、下部繊維層110、上部繊維層210、及び上部繊維層と下部繊維層との間に配置された少なくとも1つの中間繊維層310を含む、不織布ウェブ10の別の実施形態の概略断面図を例示する。先に記載されたように、不織布ウェブ10はまた、層を一緒に結合し、不織布ウェブに機械的一体性を提供する、複数のカレンダリング結合部を含むことがある。上記のように、上部及び/又は下部繊維層は、先に記載された第1組成物のいずれかなど、第1組成物から作製された繊維を含んでもよく、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーを含み第1ポリオレフィンとは異なる第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含み得る。しかしまた、カレンダリング中にエンボスロールと接触する繊維層が、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーを含み第1ポリオレフィンとは異なる第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、層であることが有利であり得る。使用に際し、カレンダリング中に平滑ロールと接触する繊維層が、先に記載された第1組成物のいずれかなどの、第1組成物から作製される繊維を含む層であることが有利であり得る。上記のように、上部、下部、及び中間繊維層の少なくとも1つが、第1組成物とは異なる第2組成物(特に第2組成物が、上記の組成物の1つから選択されるとき)から作製される繊維を含むことが有利である。少なくとも1つの中間層310の追加は、より高い坪量均一性を備える不織布ウェブをもたらすこと、及び/又は全体的な不織布ウェブの機械的特性に影響を与える層を含むことなど、その独自の利益をもたらす。不織布ウェブを形成する繊維層の少なくとも1つが、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーを含み第1ポリオレフィンとは異なる第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、組成物から作製された繊維を含む限りにおいて、層のあらゆる組み合わせ又は構成が、本発明の範囲内と考えられる。換言すると、不織布ウェブの各層のそれぞれの繊維が、全て同じ組成物で作製されているのではない。異なる特性を有する異なる繊維層により形成される不織布は、個別の層の繊維を作製するために使用される組成物を慎重に選択することによって得ることができる。以下の表には、3つの層から作製された不織布ウェブの個別の層に使用され得る組成物の例、及び選択される組成物によって得られる予測される利益が記されている。層組成物を選択することによる、機能的層化の例。以下の表3は、2つ、3つ、又はそれ以上の層を有する不織布材料の層を選択するために使用され得る。
【0046】
一実施形態において、中間繊維層310は、第1組成物と同じ成分を、第1組成物と同じ、又はこれと異なる割合で含む、第3組成物から作製された繊維を含み得る。別の実施形態において、中間繊維層310は、前記第1組成物とは異なる、第3組成物から作製された繊維を含み得る。この場合、第3組成物は、第2組成物と実質的に同じであり得るか、あるいは第1及び第2組成物の双方と異なってもよい。
【0047】
このような、2層、3層、又は更に多層の複合物の多くの組み合わせが存在し、これは特定の用途に応じて独自の利益をもたらしうることが理解されるべきである。説明目的のため、第1ポリオレフィン、第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む第1組成物は「B」と表記され、第3ポリオレフィンを含む第2成分は「P」と表記される。更なる指定がない他のいずれかの層は「X」と称される。したがって、2層材料に関しては、PBが唯一の選択肢である(一方の側は、ユーザーに向かうように位置付けられることを意図され、柔軟性が改善しており、他方の側は例えば、他の部分に積層又は接着される)。3層材料は、一般的に3つの構成が可能である:BXP、BPX、及びXBP。不織布材料が消費者の皮膚に接触することを意図されるとき、BXP及びBPXの両方が好ましい選択肢であるがこれは、第1組成物「B」が外側層上に配置され、これがユーザー又は消費者の皮膚と接触するために利用可能である一方で、「P」層が、最終的なウェブのネックダウンを低減させるためである。「XBP」の選択肢は、柔軟性においてB層の成分に依存する用途において、それほど有利でない場合があり、これは、第1組成物「B」が、他の2つの表面層の間に「隠れて」おり、消費者の皮膚と接触するために利用可能でないことがあるためである。反復する構成の層について考察すると(すなわち、「X」が「B」又は「P」として指定され得る)、より多くの選択肢、すなわち、「PPB」、「PBB」、「BPB」、及び「PBP」が生じ、ここでも最初の3つの選択肢が、第1の組成物がユーザーに暴露されない最後の選択肢(「PBP」)より好ましい。
【0048】
単純化のために利点を要約すると、「B」層は柔軟で快適な触覚をもたらし、「P」層はネックダウンの減少をもたらし、かつまた材料処理の観点から、及び更なるウェブ変性のための利益をもたらし得る。「P」層が例えば、BPB構成において隠れている場合、この材料は、両方の表面層がユーザーが触れることがあり、中間の「P」層が依然として機械的特性をもたらし、要求される制限化においてネックダウンを低減させるため、吸収性材料内のレッグカフ材料などの要素を作製するために、単独で非常に好適に使用され得る。
【0049】
多層材料を考慮すると、選択肢の数は、層の数と共に急激に増加する。また、全ての層は同じ方法により作製されてもよく(例えば、スパンボンド繊維)、以下でより詳細に記載されるように、典型的には結合された不織布ウェブは非平坦面及び平滑面を有することは考慮されなかった。各層は異なる方法により製造され得る繊維からなることに留意すべきである(例えば、スパンボンド、メルトブローン、前進メルトブローン、BIAXメルトブローン繊維などの、本質的に無限の溶融紡糸繊維、若しくは当該技術分野において既知の短繊維、又は例えば、溶融フィブリル化による繊維など)。不織布の非平坦な面及び平滑な面の位置は、いずれかの層に限定されず、例えば、以下の成分を備える材料が生成され得る(以下の例に制限されない):(平滑)PXMMMB(非平坦)、又は(平滑)BPP(非平坦)、又は(平滑)PXB(非平坦)、又は(平滑)PXMNB(非平坦)、又は(平坦)PMNMBB(非平坦)、又は(平滑)PXMFFB(非平坦)、(ここで「Mはメルトブローン繊維を意味し、「F」は、溶融フィブリル化プロセスによる繊維を、「N」はナノ繊維を意味する)。
【0050】
以下の表4に例示されるように、層の1つの繊維は、不織布ウェブを形成する他の層の少なくとも1つの繊維のデニールとは異なるデニールを有し得る。下部繊維層110及び/又は中間繊維層310の繊維のデニールよりも低いデニールを有する繊維を有する上部繊維層210は、特に、より低いデニールを有する繊維層が、より高いデニールを有する他の繊維層と実質的に同じ坪量を有する場合において、不織布ウェブ全体の触覚特性を更に向上させるものと考えられる。いずれかの理論に束縛されることを意図せず、実質的に同じ坪量において、別の繊維層よりも低いデニールを有する繊維層は、より多い繊維を含むものと考えられる。また、特に、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーを含み第1ポリオレフィンとは異なる第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、第1組成物から作製される、より多くの繊維は、不織布を組み込む製品の柔軟性に対する、ヒトの知覚を向上させる。
【0051】
単独で、又は製品中での、不織布ウェブの意図される用途によって、ウェブが、例えば、より高い親水性、より高い疎水性、帯電防止特性、撥非極性液体性を含むいわゆる「撥アルコール性」、色など、追加的な特定の特性を有することが有利であり得る。所望の特性は、樹脂組成物に活性添加物を加えること、及び/又は繊維が形成された後に繊維を処理すること(例えば、ウエット処理による)のいずれかにより、得ることができる。
【0052】
先に簡潔に説明されたように、消費者又はユーザーにより感知される柔軟性などの触覚特性は、単一の尺度で表現するには難しいことがある。いずれかの理論に束縛されることを意図せず、本明細書において以下に記載され、4つの物理的パラメーターにより得られる材料係数は、人が材料の柔軟性をどのように感知するかの良好な指標である。特定の不織布材料の、材料係数を判定する上で依拠すべき4つの物理的特性は、材料ネックダウン係数、材料キャリパー、材料坪量、及び材料摩擦係数である。材料係数は、以下の等式により計算される:
【0054】
材料係数はNm
2/gで評点され、ネックダウン係数はN/cmで表現され、キャリパーはmmで表現され、坪量はg/m
2で表現され、摩擦係数には単位がない。この式において使用される摩擦係数は、ウェブサンプルの機械方向に沿って測定される静摩擦係数であることに留意すべきである。材料係数の式において使用される摩擦係数は、サンプルの機械方向に沿って2つの不織布の間で測定される、静摩擦係数である。
【0055】
3つの繊維層を有するいくつかの不織布ウェブが作製されて、様々な特性について試験される。不織布ウェブはそれぞれ、
図3で概略的に示されるスパンボンディングプロセスによって作製される。プロセスライン40は、それぞれスパンボンド繊維を生成するように適合された、第1ビーム140、第2ビーム240、及び第3ビーム340を含む。ビーム140、240、及び340のそれぞれが、少なくとも1つの押出成形機(図示されない)に接続され得、これは、当該技術分野において既知であるように、所望の組成物を、ビームの紡糸口金に送達する。異なる断面形状、及び/又は直径/デニールを有する、繊維を得るために、様々な紡糸口金の構成が使用され得ることが理解される。第1ビーム140により製造されたスパンボンド繊維は、小孔ベルトであり得る形成面440上に堆積する。形成面440は、前記繊維を当該形成面上に引き出すために真空に接続されてもよい。第1ビーム140により製造されるスパンボンド繊維は、
図2との関連で先に記載された下部繊維層110を形成する。第2ビーム240により生成されるスパンボンド繊維は、第1ビーム140により先に製造された繊維の上に堆積される。第2ビーム240により製造されるスパンボンド繊維は、
図2との関連で先に記載された中間繊維層310を形成する。追加的な中間繊維層は、スパンボンド、メルトブローン、前進メルトブローン、及び溶融フィルムフィブリル化など、追加的なビームを単純に加えることにより形成され得る。中間繊維層のいずれかが、スパンボンド繊維により作製され得る。しかしながら、例えば、メルトブローン及び/又はサブミクロン繊維などの、他の繊維が中間層として含まれてもよい。第3ビーム340により生成されるスパンボンド繊維は、第2ビーム240により先に製造された繊維の上に堆積される。第3ビーム340により製造されるスパンボンド繊維は、
図2との関連で先に記載された上部繊維層210を形成する。不織布ウェブの各繊維層が形成されると、その後ウェブはカレンダリングステーション540に移送される。カレンダリングステーション540は、第1回転(又はカレンダリング)ロール1540、及び第2回転(又はカレンダリング)ロール2540を含み、第1及び第2ロールの少なくとも1つが、好ましくは反復的なパターンで構成される、結合部位20を形成する複数の突起部(ロール1540に示される)を含む。不織布ウェブに良好に画定されたパターンを付与するために、第2ロール2540が実質的に平滑な表面を有することが有利であり得る。第1及び第2回転ロールは、好ましくは、繊維層の繊維を作製するために使用される、各組成物の融解温度を超える温度まで加熱され得る。カレンダリングプロセスの後、不織布ウェブは、更なる処理(例えば、ウェット処理、及び乾燥)にかけることができる。
【0056】
不織布ウェブはその後、貯蔵ステーション640に移動され、ここでウェブが回転して、貯蔵部位又は物品製造部位へと便利に移送され得る。また、最終的な不織布特性は、製造ラインの設定を変更することによって調節できることが理解される。例えば、カレンダリングを実行する際の温度が高すぎると、結果的に不織布材料の触覚特性が劣化する場合がある。しかし、カレンダリングを実行する温度が低すぎると、結果的に不織布ウェブの張力特性が劣化することがあり、ネックダウンを生じやすくなる。不織布ウェブのいくつかのサンプルは、
図3に記載されるプロセスに従って作製され、様々な特性について試験される。これらの試験の結果は、以下の表4にまとめられている。この表において、第1ポリオレフィン、第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物のブレンドを含む組成物は、「B」と表記され、第3ポリオレフィンを含む別の組成物は「P」と表記され、「V」は、第1及び第2ポリオレフィンを含み、柔軟性向上添加物を含まないブレンドを指す。
略記「+」は、より多い量のコポリマーを表す。サンプル内で特定される第1層は、ウェブのカレンダリングの間に平滑ロールと接触する層であり、第3層はカレンダリングプロセス中にエンボスロールと接触する層である。
【0058】
サンプル1−BBB
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。約82重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、各ビームに送達される。3つ全てのビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS1を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、157℃/161℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0059】
サンプル2−BPB
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。約82重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、第1及び第2ビームに送達される。プロピレンホモポリマーから本質的になる組成物(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)が、第2ビームに送達される。第1及び第3ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS1を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0060】
サンプル3−PB+B+
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。プロピレンホモポリマーから本質的になる組成物(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)が、第1ビームに送達される。約80重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約18重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、第2及び第3ビームに送達される。第2及び第3ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS1を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0061】
サンプル4−PVB
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。約98重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、及び約2%の白色マスターバッチ(PolyOneからのCC10084467BG)から本質的になる、組成物が第1ビームに送達される。約82重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の白色マスターバッチ(PolyOneからのCC10084467BG)から本質的になる組成物が、第2ビームに送達される。約79重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の白色マスターバッチ(PolyOneからのCC10084467BG)、及び約3重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、第3ビームに送達される。第3ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS1を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。
材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0062】
サンプル5−PVB
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。プロピレンホモポリマーから本質的になる組成物(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)が、第1ビームに送達される。約84重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)から本質的になる組成物が、第2ビームに送達される。約81重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約3重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、第3ビームに送達される。第3ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPIを有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0063】
サンプル6−PBB
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。プロピレンホモポリマーから本質的になる組成物(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)が、第1ビームに送達される。約82重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、第2及び第3ビームに送達される。第2及び第3ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS2を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0064】
サンプル7−PPB
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。プロピレンホモポリマーから本質的になる組成物(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)が、第1及び第2ビームに送達される。約82重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約16重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA PPA0050079)から本質的になる組成物が、第3ビームに送達される。第3ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS2を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0065】
サンプル8−B+PP
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。約79.5重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)、約18重量%のプロピレンコポリマー(ExxonからのVistamaxx 6202)、及び約2.5重量%の、10%エルカミドを含む柔軟性向上添加物(ClariantからのCESA
PPA0050079)から本質的になる組成物が、第1ビームに送達される。100重量%のポリプロピレンホモポリマー(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)を含む組成物が第2及び第3ビームに送達される。第1ビームにおいて、押出成形ゾーンの後に測定されるポリマー組成物の温度は245〜252℃である。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS2を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、160℃/164℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの実質的に平坦な面上で測定される。
【0066】
サンプル9−PPP
スパンボンドタイプの不織布ウェブは、3つのビームを使用して、連続的なプロセスにより製造される。ポリプロピレンホモポリマーから本質的になるポリマー組成物(Slovnaft PetrochemicalsからのTatren HT2511)が、各ビームに送達される。15〜25μmの繊維径を有する溶融紡糸1成分フィラメントが製造され、その後移動ベルト上に回収される。ウェブはその後、加熱したローラーの対の間でその強度を増加させるためにカレンダリングされ、一方のローラーが隆起パターンPS1を有する。カレンダーローラー(平坦ローラー/パターン付きローラー)の温度は、165℃/168℃であり、適用される圧力は約75N/mmである。材料係数を判定するために使用されるCOFは、ウェブの非平坦面上で測定される。
【0067】
以下の表は、例えば、サンプル1−9を作製するために使用される3つの結合パターンの、%結合面積、及びcm
2当たりの結合部の数などの特徴をまとめている。PIとして指定される結合パターンは、
図4Aに概略的に表され、PS1として指定される結合パターンは、
図4Bにおいて概略的に表され、PS2として指定される結合パターンは、
図4Cに概略的に表される。
【0068】
【表5】
* 最大測定可能長さL及び幅Wは、米国特許出願番号第13/428,404号に開示されるように測定される。
【0069】
不織布ウェブサンプル1は、良好な柔軟性特性を有するが、低いネックダウン係数値により示されるように、ネッキングを生じやすいことに留意すべきである。逆に、サンプル9の不織布ウェブは、その高いネックダウン係数により示されるように、ネッキングを生じにくいが、この材料はかなり低い柔軟特性を有する。サンプル1及びサンプル9の両方の不織布ウェブの材料係数は2未満である。サンプル2〜サンプル8において得られる材料など、2を超える材料係数を有する不織布ウェブは、良好な柔軟特性を有する一方で、比較的高いネックダウン係数などの良好な機械的特性を維持するという、有利な組み合わせをもたらす。サンプルの一部は、特定の用途にとって好適であり得る様々な利益をもたらす。例えば、サンプル2(BPB)の不織布ウェブは、不織布ウェブの両方の外側表面が、良好な柔軟/触覚特性を有することを必要とする用途において有利に使用することができる。このような用途の非限定的な例は、おむつの前側耳部を製造するためにこのような材料を使用することである。介護人は一般的に、おむつを乳幼児に穿かせる際に、人差し指と親指の間でおむつの前側耳部を把持し、よって前側耳部の両側に触れる。このような用途の別の非限定的な例は、顔用、身体用、又は乳幼児用拭き取り布など、人の肌を清浄化するために使用される拭き取り布を作製するためにこのような不織布ウェブを使用することである。
【0070】
サンプル7(PPB)サンプル8(B+PP)は、層構成の観点から、互いに本質的に鏡像である。しかしながら、サンプル7のB層は、カレンダリング中にエンボスロールと接触する層であり、一方でサンプル8のB+層は、カレンダリング中に平滑ロールと接触する。サンプル7及び8の両方は、ウェブが、これらのウェブのB層が使用中に消費者又は着用者の皮膚に接触する層であるようにして、物品上に配置される限りにおいて、吸収性物品の外側カバー、又はトップシートとして好適に使用することができる。上記のように、これらのウェブのP層は、ウェブの機械的特性を改善する。加えて、P層は、例えば、バックシートを形成するように液体不透過性フィルムを形成するため、ウェブを他の基材に接着剤結合、機械的結合、又は熱結合するためにより好適である。これらの層内におけるポリプロピレンホモポリマーの存在は、同じくポリプロピレンを含む層への機械的又は熱結合を強化するものと考えられる。サンプル8(BPP)は、材料の表面から延びる「自由」起立繊維が負の知覚を生じ得る用途において特に好適であり得る。
図5Aは、折りたたまれて暗い背景に対して配置された、おむつの拡大図である。おむつは、B層が外側層であるようにして(すなわち、衣類の側に直接面し、乳幼児の皮膚と反対側を向く)、サンプル7の不織布ウェブで作製された外側カバーを含むウェブから延びるいくつかの「自由」繊維が見られる。
図5Bは、折りたたまれて暗い背景に対して配置された、同様のおむつの拡大図である。
図5Bのおむつは、B+層が最外層であるようにして(すなわち、衣類の側に直接面し、乳幼児の皮膚と反対側を向く)、サンプル8の不織布ウェブで作製された外側カバーを含む。外側カバーの表面から延びる「自由」繊維の存在が遥かに少ないことが観察できる。
【0071】
更に多くの柔軟性が必要とされる用途において、サンプル6(PBB)から作製された不織布は、柔軟層の厚さを更に増加させるために使用され得る。
【0072】
柔軟で、非常に遠心性のある用途において、サンプル4及び5(PXB組成物(Xは一定量のエラストマーを含む))の不織布ウェブが好ましい場合がある。
【0073】
図6は、製品、より具体的には、上記の不織布ウェブ10のいずれかを使用することによる利益を有し得る吸収性物品50の概略断面図を示す。使い捨て吸収性物品は、当該技術分野において既知であるように、液体透過性ウェブ150、液体不透過性ウェブ250、及び液体透過性ウェブと液体不透過性ウェブとの間に配置された吸収性コア350を含む。一実施形態において、液体透過性ウェブ150は、少なくとも上部繊維層、及び下部繊維層を含む不織布ウェブを含む。上部繊維層は繊維、好ましくは、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーである第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、第1組成物から作製されたスパンボンド繊維を含む。下部繊維層は、繊維、好ましくは、第2組成物の10重量%未満、又は8重量%未満、又は5重量%未満、又は1重量%未満のプロピレンコポリマーを含む、第2組成物から作製されたスパンボンド繊維を含む。一実施形態において、特に第2繊維層が、実質的に第2繊維層の機械方向に向けられた力にかけられるときに、第1繊維層よりもネッキングを生じにくい第2繊維層を形成するために、第2組成物がごく僅かな量のコポリマー組成物を含むか、又はこれを含まないことが有利であり得る。第2組成物は、第2組成物の少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%、又は更に少なくとも97重量%のポリプロピレンホモポリマーを含有し得る。不織布ウェブはまた、上記の中間層を含み得る。生じる不織布ウェブは、5g/m
2〜150g/m
2の坪量の、又は5g/m
2〜75g/m
2の坪量の、又は更に5g/m
2〜30g/m
2の坪量を有する。一実施形態において、第1組成物は、第1組成物の少なくとも70重量%、又は少なくとも75重量%、又は更に少なくとも80重量%の第1ポリオレフィンと、第1組成物の14重量%〜20重量%、又は15重量%〜19重量%、又は更に16重量%〜18重量%の第2ポリオレフィンと、第1組成物の0.5重量%〜5重量%、又は1重量%〜3重量%、又は更に1.5重量%〜2.5重量%の柔軟性向上添加物マスターバッチ(これは10重量%の活性物質を含む)とを含む。第1ポリオレフィンは、有利にポリプロピレンホモポリマーとすることができる。第2ポリオレフィンは、上記のように、有利にプロピレンコポリマーとすることができる。柔軟性向上添加物は、エルカミドなどで、75〜112℃、又は更に75〜82℃の融点を有利に有し得る。上記のように、不織布ウェブに複数のカレンダー結合部をもたらし、不織布ウェブに結合部位のパターンを形成するために、不織布ウェブをカレンダリングプロセスにかけることができる。不織布ウェブのカレンダリングによりまた、
図1及び
図2に示されるように、繊維層の1つが三次元の質感を有する。したがって、上部繊維層がエンボスロールと直接接触し、下部繊維層が平滑ロールと直接接触するように、不織布ウェブをカレンダリングプロセスにかけることが有利であり得る。このような不織布ウェブを含む液体透過性層150は、下部繊維層が上部繊維層と物品の吸収性コア350との間に配置されるようにして、吸収性物品中に存在し得る。この構成において、当業者は、使用中に、人、特に着用者の皮膚と直接接触し、液体透過性層に意図される柔軟性の利益をもたらし得ることを理解する。先に記載された不織布ウェブのいずれかが、吸収性物品の液体透過性ウェブの一部として使用されるとき、不織布ウェブを親水性にするために、不織布ウェブに界面活性剤を加えることが有益であり得る。一実施形態において、液体透過性層150は、プロピレンコポリマーを含む第1組成物から作製される繊維の少なくとも第1層と、プロピレンコポリマーを含む第2組成物から作製された繊維の少なくとも第2層とを含む、上記の構成のいずれかで不織布を含んでもよく、上記第2組成物の重量に基づく上記プロピレンコポリマーの量が、上記第1組成物の重量に基づく上記プロピレンコポリマーの量とは異なり、上記不織布ウェブは、少なくとも2、又は少なくとも2.5、又は少なくとも3、又は更に少なくとも4の材料係数を有する。
【0074】
一実施形態において、液体不透過性ウェブ250は、接着剤3250により液体不透過性層2250(これは好ましくはフィルムである)に結合された不織布ウェブ1250を含む。不織布ウェブ1250は、少なくとも上部繊維層及び下部繊維層を含む。下部繊維層は繊維、好ましくは、第1ポリオレフィン、プロピレンコポリマーである第2プリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、第1組成物から作製されたスパンボンド繊維を含む。上部繊維層は、繊維、好ましくは、第2組成物の10重量%未満、又は8重量%未満、又は5重量%未満、又は1重量%未満のプロピレンコポリマーを含む、第2組成物から作製されたスパンボンド繊維を含む。一実施形態において、特に第2繊維層が、実質的に第2繊維層の機械方向に向けられた力にかけられるときに、第1繊維層よりもネッキングを生じにくい第2繊維層を形成するために、第2組成物がごく僅かな量のプロピレンコポリマー組成物を含むか、又はこれを含まないことが有利であり得る。第2組成物は、第2組成物の少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%、又は更に少なくとも97重量%のポリプロピレンホモポリマーを含有し得る。不織布ウェブはまた、上記の中間層を含み得る。生じる不織布ウェブは、5g/m
2〜150g/m
2の坪量、又は5g/m
2〜75g/m
2の坪量、又は更に5g/m
2〜30g/m
2の坪量を有し得る。一実施形態において、第1組成物は、75重量%、好ましくは80重量%超の第1ポリオレフィンと、14重量%〜20重量%、又は好ましくは15重量%〜18重量%の第2ポリオレフィンと、0.5重量%〜5重量%、又は1重量%〜3重量%、又は更に1.5重量%〜3重量%の、10%の活性物質を含有する柔軟性向上マスターバッチとを含む。第1ポリオレフィンは、有利にポリプロピレンホモポリマーとすることができる。第2ポリオレフィンは、下記のように、有利にプロピレンコポリマーとすることができる。柔軟性向上添加物は、エルカミドなどで、75〜112℃、又は75〜82℃の融点を有利に有し得る。
上記のように、不織布ウェブ1250に複数のカレンダー結合部をもたらし、不織布ウェブに結合部位のパターンを形成するために、不織布ウェブをカレンダリングプロセスにかけることができる。不織布ウェブのカレンダリングによりまた、
図1及び
図2に示されるように、繊維層の1つが三次元の質感を有する。したがって、上部繊維層がエンボスロールと直接接触し、下部繊維層が平滑ロールと直接接触するように、不織布ウェブをカレンダリングプロセスにかけることが有利であり得る。不透過性ウェブ250の一部を形成する不織布1250は、不織布ウェブ1250の上部繊維層が、不織布ウェブ1250の下部繊維層と吸収性コア350との間に、特に、不織布ウェブ1250の下部繊維層と、物品の液体不透過性層2250との間に配置されるようにして、吸収性物品内に存在し得る。いずれかの理論に束縛されることを意図せず、10重量%未満のプロピレンコポリマーを含む上層を有する不織布ウェブは、上記の10重量%超のプロピレンプロピレンコポリマー、及び/又は柔軟性向上添加物を有する不織布ウェブよりも有効に、接着剤を使用してポリマーフィルムなどの別の層に結合することができるものと考えられる。この構成において、当業者は、下部繊維層が人、及び特に介護者の皮膚と(例えば、介護者が乳幼児に物品を装着させるときに)直接接触し、液体不透過性ウェブに意図される柔軟性の利益をもたらすことを理解する。一実施形態において、液体不透過性層250は、プロピレンコポリマーを含む第1組成物から作製される繊維の少なくとも第1層と、プロピレンコポリマーを含む第2組成物から作製された繊維の少なくとも第2層とを含む、上記の構成のいずれかで不織布を含んでもよく、上記第2組成物の重量に基づく上記プロピレンコポリマーの量が、上記第1組成物の重量に基づく上記プロピレンコポリマーの量とは異なり、上記不織布ウェブは、少なくとも2、又は少なくとも2.5、又は少なくとも3、又は更に少なくとも4の材料係数を有する。物品の、液体透過性層の一部として、液体透過性ウェブの一部として、上記の不織布ウェブを含む物品もまた、本発明の範囲内であることが理解される。上記の不織布ウェブのいずれかがまた、不織布ウェブの向上した触覚特性の利益を有し得る、吸収性物品の他の既知の要素に組み込まれてもよい。このような要素の非限定的な例としては、前方及び/又は後方耳部及び/サイドパネル、耳部及び/又はサイドパネル上に配置された機械的締結具のフックを保持するように適合された不織布ランディングゾーン、物品の内側又は外側表面上に配置された、生理用ナプキンの取り付けウィング、伸縮性バリアレッグカフ、及びウエストバンドを含む。上記の不織布ウェブのいずれかはまた、材料の柔軟性の増加及びネッキングの量の減少の利益を有し得る、拭き取り布(実質的に乾燥した、又は予め湿潤した)、又は衣類(手術用ガウン、顔用マスク、又はミット)などの、他の製品の一部又は全体を形成し得る。不織布ウェブを最終的に形成する個別の層のいずれかを作製するために使用される繊維は、例えば、スパンボンディング、メルトブローン、カーディング、フィルムフィブリル化、溶融フィルムフィブリル化、エアレイイング、ドライレイイング、ウェットレイイング(短繊維による)などのプロセス、及びこれらの当該技術分野において既知のプロセスの組み合わせにより得られる、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は非連続的な(短い)フィラメント(繊維)であり得ることに留意すべきである。
【0075】
試験方法:
不織布ウェブの「坪量」は、欧州規格試験EN ISO 9073−1:1989(WSP 130.1に一致)に従って測定する。10個の不織布ウェブ層が、測定のために使用され、サンプルサイズは10×10cm2である。不織布材料が、150gsm未満、又は75gsm未満、又は更に30gsm未満の坪量を有することが有利であり得る。
坪量はまた、5gsm超、又は10gsm超、又は更に15gsm超であり得る。
【0076】
ウェブの機械方向における静摩擦係数は、以下の仕様で、ASTM法D 1894−01を使用して測定され得る。この試験は、D 1894−01に記載されている摩擦係数治具及びスレッド(好適な治具は、Instron Corp.,Canton,MAから入手可能なCoefficient of Friction Fixture and Sledである)を取り付けた、コンピュータインターフェースを有する伸長引張試験機(好適な機器は、MTS Systems Corp.,Eden Prairie,MNから入手可能であるTestworks 4 Softwareを使用するMTS
Allianceである)の一定速度の下で実施する。試験機を、ASTM 1894−01の
図1cで描かれるように、320造粒の研磨面を備えたステンレス鋼の平面を対象面として使用して設定する。ロードセルは、測定された力がセルの範囲の10%〜90%以内となるように選択する。引張試験機は、127mm/分のクロスヘッド速度、及び130mmの全行程に対してプログラムする。データを100Hzの速さで収集する。
【0077】
おむつから試料を得るため、最初に、どちらの表面を試験するかによってバックシート又はトップシートの機械方向(典型的にはおむつの長手方向軸に沿っている)を特定する。試料を生成するために、十分な大きさのバックシート又はトップシートから不織布ウェブ層を慎重に取り出す。接着剤を非活性化し、かつ不織布ウェブ層を下部のフィルム層から分離するのを容易にするために、CYTO−FREEZE(Control Company,Houston,TX)などの低温スプレーが使用され得る。約23℃±2℃、及び約50%±2%の相対湿度で、2時間にわたり前処理が行われ、その後同じ条件で試験が行われる。試料は、64mm×152mm(152mmの寸法はおむつの長手方向軸と平行に切断される)の寸法に切断される。試料の短い端部の一方の中央に25mmのスリットを入れる。25mmのスリットが、ワイヤーが接続されたフックと位置合わせされるように、スレッドを試料上に配置する。フックが25mmのスリットを通過するように、試料のスリット端部を引き上げ、テープ又はベルクロによりストリップの端部をスレッドの上部に固定する。試料の反対側の端部を、緩みもないが、伸張することもないようにしてスレッドの周囲に巻きつけ、テープ又はベルクロによりこの端部をスレッドの上部に固定する。スレッドの下部表面全体は、試料の連続的で平滑なカバーにより被覆されるべきである。着用者に面する表面、又は外側に面する表面(おむつにおいて、見本がトップシート又はバックシートから取られるかどうかにより)は、標的の表面に面し、おむつの長手方向に対する見本の長手方向の向きが、スレッドの引く方向と平行である。試料を装着したスレッドの質量を、0.1グラムまで記録する。ステンレススチール平面の標的表面は、各試験の前にイソプロパノールで清浄化される。不織布の間の摩擦係数を求めるために、スレッドに装着されたものと同一の、第2の試料(標的表面を被覆するために十分な大きさ)を得る。第2試料を標的表面上に配置し、これは2つの試料の同じ表面が試験中に互いに向き合うように向けられ、機械方向はスレッドの牽引方向と平行になるようにする。試料は、これが縁部から等距離になるように、標的表面上に位置合わせされる。試料の端部をプラットフォームの突起した端部と位置合わせし、テープ又はクランプを使用して、突起した端部全体にのみ固定し、試料の他端は試験中に材料の座屈を防ぐために固定しないままとする。
【0078】
試料の静及び動摩擦係数(COF)は、以下のように計算される:
静摩擦係数=A
S/B
A
S=初期ピークにおけるグラム力(gf)表示の最大ピーク力
B=グラム表示のスレッドの質量
動摩擦係数=A
K/B
A
K=20mm〜128mmのg力(gf)の平均ピーク力
B=グラム表示のスレッドの質量
【0079】
各試料において合計10個の反復試験片で試験が繰り返し行われた。反復試験片の、静摩擦係数及び動摩擦係数COFの平均が記録される。材料のMDの静摩擦係数を使用して、材料係数を判定する。不織布材料が、0.55未満、又は0.5未満、又は更に0.45未満のMDにおける静摩擦係数を有することが有利であり得る。MDにおける静摩擦係数はまた、0.2超、又は0.25超、又は更に0.3超であり得る。
【0080】
不織布材料のキャリパーは、欧州標準試験EN ISO 9073−2:1995(WSP 120.6に従う)に従って測定され、以下の修正を加える:
1.大きな力が暴露されるか1日を超えて圧力を受けることなく(例えば、製品ロールで)、製品から取り出したサンプルの材料が測定されるか、あるいは測定前に材料は平面上に自由な状態で少なくとも24時間定置されるべきである。
2.荷重を加えた、機械の上方アームの全体的な重量は130gである。
【0081】
不織布材料が、少なくとも0.1mm、又は少なくとも0.15mm、又は更に少なくとも0.2mmのキャリパーを有することが有利であり得る。キャリパーはまた、2mm未満、又は1mm未満、又は更に0.6mm未満であり得る。
【0082】
サンドペーパーで研磨した後に、不織布材料から回収されたバラ繊維の量を重力測定的に測定するために、毛羽立ち試験が行われる。不織布は、CD及び/又はMD方向で試験するように、向けることができる。試験は、モデルSR550サザーランド摩擦試験機(Chemsultants, Fairfield OH)を使用して行われ、器具に906gの研磨荷重ブロックがかけられた。50.8mm幅の布、320グリット酸化アルミニウムサンドペーパー(McMaster−Carr Supply Co.,Elmhurst,ILから、部品番号4687A51で入手可能)は研磨表面として使用される。繊維は、50.8mm幅のポリエチレン保護テープ(3M部品番号3187Cとして利用可能)を使用して回収される。不織布は、50.8mm幅の両面テープ(3M部品番号9589として入手可能)を使用して、摩擦試験機ベースプレート(スチール、205mm長さ×51mm幅×3mm厚さ)に取り付けられる。全てのテープ材料及びサンプルが、試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で、2時間にわたり処理された。全ての試験はまた、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度に維持された実験室で行われる。
【0083】
160mm×50.8mmのサンドペーパーの断片を切り取る。サイドグリップを使用して、研磨重量ブロック上にサンドペーパーを装着する。各試料において新しいサンドペーパー断片が使用される。およそ165mm長さ×50.8幅の繊維回収テープの断片を切り取る。50.8幅の両端において、接着剤に触れずにテープを保持するために、各端部にフラップをもたらすように、テープのおよそ6mmを折り返す(すなわち、接着剤の面を接着剤の面に)。各試料のために2つの繊維回収テープが準備される。
【0084】
試験するサンプルをラボベンチ上に平坦に配置し、物品に対して外側に向く表面が下方に向くようにする。不織布のCD方向を特定する。およそ130mm長さ×50.8mm幅の、サンプル取り付けテープの断片を切り取る。テープの露出した接着剤面を、不織布の表面上に配置し、その最も長い辺が、不織布のCDと平行になるようにする。ペーパーカッターを使用して、テープ、不織布サンドイッチ構造から、CD方向に110mm±1mm、及びMDに40mm±1のストリップを切り取る。試料から、剥離紙を取り除き、試料をスチール製のプレートに取り付け、サンプルを長さ及び幅寸法において中央に合わせる。2.2Kgの荷重ブロック(平坦な底部、50mm幅×150mm長さの矩形表面)を静かに配置し、試料を20秒±1秒被覆する。荷重を取り除く。
【0085】
ベースプレートを、サザーランド研磨試験機上に載せる。研磨荷重ブロックを往復運動するアームに取り付ける。研磨試験機を起動して、毎分42周期の速度で20周期実行させる。化学天秤を使用して、各繊維回収テープの質量を0.0001gの単位まで測定する。サンドペーパー風袋重量(STW)及び不織布テープ風袋重量(NTW)を別個に記録する。
【0086】
20周期後、研磨重量ブロックを慎重に持ち上げて、これを、サンドペーパーの側が上に向くようにして、ラボベンチ上に配置する。事前に計量したサンドペーパー繊維回収テープを取り、テープの接着剤表面を、サンドペーパーの表面上のバラ繊維に軽く接触させる。サンドペーパーの研磨表面全体から全てのバラ繊維を、注意深く取り除く。繊維回収テープ/バラ繊維の質量を0.0001gまで測定する。サンドペーパー−テープ合計重量(SCW)として記録する。
【0087】
研磨された試料と共に、ベースプレートを慎重に取り除き、これを不織布が上を向くようにしてラボベンチ上に配置する。事前に計量した不織布繊維回収テープを取り、テープの接着剤側が不織布の方を向くようにして、不織布表面を被覆する。2.2Kgの荷重ブロック(平坦な底部、50mm幅×150mm長さの矩形表面)を静かに配置し、試料を20秒±1秒被覆する。荷重を取り除く。
【0088】
不織布の表面全体から全てのバラ繊維を、注意深く取り除く。剥離紙を交換し、不織布繊維回収テープ/バラ繊維の質量を0.0001gまで測定する。不織布−テープ合計重量(NCW)として記録する。
毛羽立ちレベル(mg/cm
2)=1000×[(SCW−STW)+(NCW−NTW)]/44
【0089】
合計3つの実質的に同一のサンプルで試験を繰り返す。結果の平均を求め、CD毛羽立ちレベルを、0.001mg/cm
2まで記録する。
【0090】
同様の方法により、3つの実質的に同一のサンプルについて毛羽立ち試験を繰り返し、このとき試料は、分析のためのMDと平行に向けられる。3つのMDの結果の平均を求め、MD毛羽立ちレベルを0.001mg/cm
2まで記録する。不織布材料を、0.3mg/cm
2未満、又は0.25mg/cm
2未満、又は0.2mg/cm
2未満の毛羽立ちを有することが有益であり得る。
【0091】
「ネックダウン係数」は、以下のように判定され得る:
ネックダウン係数は、多数の特定の力に対する機械方向(MD)における試料の伸長、及び各特定の力における試料の長手方向中点における横方向幅の測定によって計算される。ネックダウン係数は、生じる力対幅の曲線の、傾斜を計算したものである。
【0092】
全ての試験は、約23℃±2℃及び約50℃±2℃相対湿度で維持された調整室内で行なわれる。少なくとも400mm幅であり、2m長さの清浄、平滑、平坦、非付着性であり、かつ障害物のない水平な試験表面(例えば、ラボベンチ)が試験のために必要とされる。力測定は、NISTにより認可された重量で校正された、25Nの性能を備えるフォースゲージ(例えば、Pesola AG,Baar,Switzerlandから入手可能な、Medio−Line 40025など)を使用して行われる。長さ測定は、1mm間隔の目盛をを有し、測定される長さよりも長い、NIST追跡可能ルーラーで行われる。試料はプレキシガラスロッド(9.5mm×230mm長さ)を使用して、試料が引っ張られる。350mm長さの非伸縮性のひもの端部が、プレキシガラスロッドの各端部に取り付けられる。切断された試料は、試験前に、約23℃±2℃、及び約50℃±2℃の相対湿度で、少なくとも30分にわたり、張力をかけずに水平面上に平坦に配置されて処理される。
【0093】
調製した試料を、試験表面に平坦に置く。試料の上にCDと平行に、MD端部(MDE1)から25mmにラインをマーキングする。反対側のMD縁部(MDE2)上、CDと平行に、MDE2から85mmに第2のラインをマーキングする。試料の裏側が上を向くように、試料を反転させる。試料上、CDと平行に、MDE2から25mmに第3のラインをマーキングする。
【0094】
5cm(2インチ)幅のダクトテープの、220mm±1mm長さの断片を切り取る。
テープの長い縁部と、試料の長手方向中央線の中央を合わせ、テープの25mmが試料に適用され、25mmがMDE2を超えるようにして、テープをマーキングしたラインに沿って位置合わせする。再び試料の裏側が試験表面を向くように、試料を再び反転させる。
5cm(2インチ)幅のダクトテープの、およそ250mm長さの断片を切り取る。MDE1において、テープの長い縁部と、試料の長手方向中央線の中央を合わせ、テープの25mmが試料に適用され、25mmがMDE1を超えて適用されるようにして、テープをマーキングしたラインに沿って位置合わせする。プレキシガラスロッドを試料の上部に配置し、これと試料の長手方向中央線の中央を合わせ、MEE2と隣接するようにする。ロッドの上に試料を巻き、タップ(tap)遠位端を、MDE2から85mmにマーキングされたラインに位置合わせする。テープの内側縁部の間のゲージ長さは、1320mm±1mmである。試料の長手方向中心線と、ゲージ長さ(いずれかのテープ縁部から660mm±1mm)の中点の交点で試料をマーキングする。フック取付具を使用して、フォースゲージを、非伸縮性の糸に取り付ける。
【0095】
非伸縮性の糸及び試料の緩みが最小になるように、試料のフォースゲージ幅長手方向中心線を位置合わせする。試験開始後、試料は、実験の持続時間にわたり、力を受け続ける。最初に、ゲージのマーキングされた中点において、試料のCD幅を測定し、0.1mmまで記録する。フォースゲージを、およそ100mm/秒の速度で、突起した試料中央線に沿って、フォースゲージが2.0N±0.2Nを示すまで、手動で引っ張る。30秒後、ゲージのマーキングされた中点において、CD幅を、0.1mmまで測定及び記録する。また、適用された力を0.01Nまで記録する。2Nずつ、24Nを最終的な測定点として、繰り返しこの測定を行う。
【0096】
適用された力(N)対試料CD幅(m)の値をプロットする。直線の最小二乗回帰測定を適合させ、傾きをネックダウン係数(N/m)として、1N/mまで記録する。5つの実質的に同様の試料を繰り返し試験し、平均を1N/mまで記録する。
【0097】
不織布材料が、少なくとも3.5N/cm、又は少なくとも4N/cm、又は少なくとも5.5N/cm、又は更に少なくとも7N/cmのネックダウン係数を有することが有利であり得る。
【0098】
上記のように「曲げ弾性率」は、標準的方法ASTM D790に従って判定することができる。第1ポリオレフィン、第2ポリオレフィン、及び柔軟性向上添加物を含む、第1組成物から作製される繊維の少なくとも第1層を含む不織布ウェブであって、第2ポリオレフィンはプロピレンコポリマーであり、第2ポリオレフィンは、上記第1ポリオレフィンとは異なるポリオレフィンである、不織布ウェブは、不織布ウェブがまた、第2組成物から作製される繊維の少なくとも第2層を含み、第2組成物の曲げ弾性率が、第1組成物の曲げ弾性率よりも高いときに、ネッキングを生じにくいものと考えられる。
【0099】
上記のように、上記の本発明の不織布ウェブはまた、触覚特性の改善によって利益を得ることがある他のいずれかの製品において有利に使用され得る。
【0100】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される表記は、「約40mm」を指すことを意図されている。いずれかの参照文献、又は関連する特許若しくは出願を含む、本明細書において引用される全ての文献は本明細書において、明示的に排除されるか、ないしは別の方法により制限されない限り、その全体を参照として組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0101】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0102】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。