(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記エチレン系ポリマー組成物が、前記エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、1.2ppm未満の残留チタンレベル及び35ppm未満の残留アルミニウムレベルを有する、請求項1または2に記載のプロセス。
前記エチレン系ポリマーが、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、前記エチレン/α−オレフィンコポリマーが、0.855〜0.930g/ccの密度を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上述のように、本開示は、官能基化エチレン系ポリマー組成物を形成するプロセスであって、そのプロセスが、エチレン系ポリマー組成物を、少なくとも1つの押出機において、少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と、200℃以上の溶融温度で反応させることを含み、官能基化エチレン系ポリマー組成物が、45以下の黄色度指数(YI)値、20未満のゲルレベル(GI200)を有し、官能基化エチレン系ポリマー組成物が、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、2.0重量%以上、さらに2.1重量%以上、さらに2.2重量%以上の官能基化含有量を有する、プロセスを提供する。溶融温度は、(最後の)押出機のスクリューの後及びダイの前に測定される、溶融された押出物の温度である。この温度は、典型的には、熱電対で測定(熱電対プローブをポリマー溶融物に挿入)される。
【0009】
発明のプロセスは、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0010】
エチレン系ポリマー
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、重合形態で、大部分の量のエチレンモノマー及び、任意で、少なくとも1つのコモノマーを含む。
【0011】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマーまたはエチレン系インターポリマーである。さらなる実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマーまたはエチレン系コポリマーである。
【0012】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系インターポリマーである。1つの実施形態では、エチレン系インターポリマーは、インターポリマーの重量に基づき、≧60重量%、さらに≧70重量%、さらに≧80重量%、さらに≧85重量%の重合エチレンを含む。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、及びさらにエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンとしては、これらに限定されないが、C
3−C
20α−オレフィン、及び好ましくはC
3−C
10α−オレフィンが挙げられる。より好ましいα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテンが挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンがさらに挙げられ、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンがさらに挙げられる。
【0013】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、密度≧0.855g/cc、さらに≧0.857g/cc、さらに≧0.860g/cc(1cc=1cm
3)を有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、密度≦0.930g/cc、さらに≦0.920g/cc、及びさらに≦0.910g/ccを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、密度≦0.900g/cc、さらに≦0.890g/cc、及びさらに≦0.880g/ccを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.855g/cm
3〜0.930g/cm
3、または0.857g/cm
3〜0.900g/cm
3、及びまたは0.856g/cm
3〜0.890g/cm
3の密度を有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.855g/cm
3〜0.920g/cm
3、または0.855g/cm
3〜0.918g/cm
3、及びまたは0.855g/cm
3〜0.916g/cm
3、及びまたは0.855g/cm
3〜0.914g/cm
3、または0.856g/cm
3〜0.912g/cm
3の密度を有する。
【0014】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.855g/cm
3〜0.930g/cm
3、または0.857g/cm
3〜0.900g/cm
3、及びまたは0.856g/cm
3〜0.890g/cm
3の密度を有するエチレン/α−オレフィンコポリマーである。1つの実施形態では、エチレン/α−オレフィンコポリマーは、0.855g/cm
3〜0.920g/cm
3、または0.855g/cm
3〜0.918g/cm
3、及びまたは0.855g/cm
3〜0.916g/cm
3、及びまたは0.855g/cm
3〜0.914g/cm
3、または0.856g/cm
3〜0.912g/cm
3の密度を有する。
【0015】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≧0.5dg/分、または≧1.0dg/分、または≧1.5dg/分、または≧2dg/分、または≧2.5dg/分、または≧2.6dg/分、または≧2.7dg/分、または≧2.8dg/分を有する。
【0016】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≦10.0dg/分、または≦9.0dg/分、または≦8.0dg/分、または≦7.0dg/分、または≦6.0dg/分、または≦5.0dg/分、または≦4.0dg/分を有する。
【0017】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンコポリマーである。さらなる実施形態では、エチレン/α−オレフィンコポリマーは、0.855〜0.930g/cc、0.855g/cm
3〜0.920g/cm
3、または0.855g/cm
3〜0.918g/cm
3、及びまたは0.855g/cm
3〜0.916g/cm
3、及びまたは0.855g/cm
3〜0.914g/cm
3、または0.856g/cm
3〜0.912g/cm
3の密度を有する。α−オレフィンの例としては、C3−C8α−オレフィンが挙げられる。
【0018】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmの残留チタンレベルを有する。
【0019】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。
【0020】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。
【0021】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0022】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0023】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0024】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0025】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppmを有する。
【0026】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0027】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、及び残留塩素レベル<5ppmを有する。
【0028】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0029】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。
【0030】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。
【0031】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、各々エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0032】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、オキソ−ホウ素化合物を含まない。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、ボラン含有化合物を全く含まない。
【0033】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、少なくとも1つの単一部位触媒から形成される。さらなる実施形態では、単一部位触媒は、多価アリールオキシエーテルの金属錯体、拘束幾何触媒、またはビス−メタロセン触媒、及びさらなる多価アリールオキシエーテルの金属錯体、または拘束幾何触媒から選択される。
【0034】
エチレン系ポリマーは、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0035】
ある実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の総重量に基づき、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%のエチレン系ポリマーを含む。
【0036】
ある実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、少なくとも2つのエチレン系ポリマーを含む。ある実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の総重量に基づき、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%の少なくとも2つのエチレン系ポリマーを含む。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、2つのみのエチレン系ポリマーを含む。ある実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の総重量に基づき、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%の2つのエチレン系ポリマーを含む。
【0037】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≧0.5dg/分、または≧1.5dg/分、または≧2dg/分、または≧2.5dg/分、または≧2.6dg/分、または≧2.7dg/分、または≧2.8dg/分を有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≦50dg/分、または≦40dg/分、または≦30dg/分、または≦20dg/分、または≦15dg/分、または≦10dg/分、または≦6.0dg/分を有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、6.0〜12、または6.5〜11、または7.0〜10のメルトインデックス比(I
10/I
2)を有する。
【0038】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≦10.0dg/分、または≦9.0dg/分、または≦8.0dg/分、または≦7.0dg/分、または≦6.0dg/分、または≦5.0dg/分、または≦4.0dg/分を有する。
【0039】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。
【0040】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。
【0041】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留クロムレベル<0.20ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0042】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0043】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0044】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmの残留クロムレベル、及び<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmの残留塩素レベルを有する。
【0045】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmの残留チタンレベル、<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmの残留アルミニウムレベル、<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmの残留クロムレベル、及び<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmの残留塩素レベルを有する。
【0046】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmの残留カルシウムレベルを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmの残留チタンレベル、及び<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmの残留カルシウムレベルを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmの残留アルミニウムレベル、及び<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmの残留カルシウムレベルを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmの残留クロムレベル、及び<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmの残留カルシウムレベルを有する。
【0047】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、各々エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmの残留チタンレベル、<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmの残留アルミニウムレベル、<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmの残留クロムレベル、<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmの残留塩素レベル、及び<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmの残留カルシウムレベルを有する。
【0048】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、オキソ−ホウ素化合物を含まない。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、ボラン含有化合物を全く含まない。
【0049】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、コモノマー分布定数>45、または>50、または>95により特徴付けられる。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、コモノマー分布定数≦400、または≦350、または≦300、または≦250、または≦200により特徴付けられる。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、コモノマー分布定数>45、または>50、または>95〜≦400、または≦350、または≦300、または≦250、または≦200により特徴付けられ、エチレン系ポリマー組成物は、<120、または<110、または<100、または<90、または<80、または<70総不飽和単位/1,000,000Cを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、<15、または<12、または<10、または<8、または<7、または<6、または<5三置換不飽和単位/1,000,000Cを有する。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物は、<20、または<18、または<15、または<12、または<10ビニリデン不飽和単位/1,000,000Cを有する。
【0050】
エチレン系ポリマーは、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0051】
官能基化
ある実施形態では、発明のプロセスは、エチレン系ポリマー組成物を、少なくとも1つの押出機において、少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させることにより、官能基化エチレン系ポリマーを形成する。
【0052】
ある実施形態では、官能基化剤は、少なくとも1つの官能基を含む化合物である。適切な官能基の例としては、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のエステル、酸無水物、ジエステル、塩、アミド、イミド、芳香族ビニル化合物、加水分解性不飽和シラン化合物、及び不飽和ハロゲン化炭化水素が挙げられる。
【0053】
不飽和カルボン酸及び酸誘導体の例としては、これらに限定されないが、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、2−メチルマレイン酸無水物、2−クロロマレイン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物、及び4−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、クロトン酸、ビシクロ(2.2.2)オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4,5&g,lo−オクタヒドロナフタレン−2,3−ジカルボン酸無水物、2−オキサ−1,3−ジケトスピロ(4.4)ノン−7−エン、ビシクロ(2.2.1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、マレオピマル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ノルボルン−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、ハイミック酸無水物、メチルハイミック酸無水物、ならびにx−メチル−ビシクロ(2.2.1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(XMNA)が挙げられる。不飽和カルボン酸のエステルの例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチレン、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及びメタクリル酸ブチルが挙げられる。
【0054】
一般に、本プロセスにおいて有用なシラン化合物は、一般式(I):CH
2=CR−(COO)
x(C
nH
2n)
ySiR’
3を有する。この式中、Rは、水素またはメチル基であり、x及びyは、0または1であり、ただし、xが1である場合、yは1であり、nは、1〜12、好ましくは1〜4の整数であり、各R’は、独立して、これらに限定されないが、1〜12個の炭素原子を有するアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、アラルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ)、1〜12個の炭素原子を有する脂肪族アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ)、アミノもしくは置換アミノ基(アルキルアミノ、アリールアミノ)、または1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基を含む、有機基であり、ただし、3つのR’基のうちの1つ以下はアルキルである。別の実施形態では、3つのR’基のうちの2つ以下は、アルキルである。
【0055】
加水分解性不飽和シラン化合物の例は、その分子中にラジカル重合性不飽和基及びアルコキシシリル基またはシリル基を含み、化合物は、ビニル基に結合した加水分解性シリル基及び/もしくはアルキレン基を介してビニル基に結合した加水分解性シリル基を有する、ならびに/または化合物は、アクリル酸、メタクリル酸、等のエステルもしくはアミドに結合した加水分解性シリル基を有する。その例としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、モノビニルシラン、及びモノアリルシランが挙げられる。
【0056】
加えて、例えば、ビニル、アリル、イソプロぺニル、ブテニル、シクロヘキセニル、またはγ−(メタ)アクリロキシアリル基のような、エチレン性不飽和ヒドロカルビル基、及びヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルボニルオキシ、またはヒドロカリールアミノ基のような、加水分解性基の両方を含む、不飽和シランを含む、オレフィン系ポリマーにグラフトするであろういずれかのシランまたはシランの混合物を使用してよい。加水分解性基の例としては、メトキシ、エトキシ、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ、及びアルキルまたはアリールアミノ基が挙げられる。好ましいシランは、不飽和アルコキシシランであり、本明細書に参照により完全に組み込まれる、米国特許第5,266,627号において十分に記載されている。
【0057】
不飽和ハロゲン化炭化水素の例としては、塩化ビニル及び塩化ビニリデンが挙げられる。
【0058】
官能基化剤の好ましい例としては、これらに限定されないが、マレイン酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、クロトン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、及びラジカル重合性不飽和基及びアルコキシシリル基またはシリル基を含有するシラン化合物(例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、モノビニルシラン、及びモノアリルシラン)が挙げられる。1つの実施形態では、官能基化剤は、マレイン酸無水物を含む。
【0059】
1つの実施形態では、少なくとも1つの官能基化剤は、(例えば、供給物において)エチレン系ポリマー組成物、少なくとも1つの官能基化剤、及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の総重量に基づき、2.0重量%〜5.0重量%の量で使用される。
【0060】
1つの実施形態では、官能基化剤は、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0061】
フリーラジカル開始剤は、本明細書で使用するとき、化学的及び/または放射線手段により発生するフリーラジカルを指す。とりわけ、アゾ含有化合物、カルボンペルオキシ酸及びペルオキシエステル、アルキルヒドロペルオキシド、ならびにジアルキル及びジアシルペルオキシドを含む、分解してフリーラジカルを形成することにより、グラフト反応を開始することができる、いくつかのタイプの化合物がある。これらの化合物及びそれらの特性の多くが説明されている(参照:J.Branderup,E.Immegut,E.Grulke,eds.”Polymer Handbook,”4
th ed.,Wiley,New York,1999,Section II,pp.1−76.)。開始剤の分解により形成される種は、酸素系フリーラジカルであることが好ましい。開始剤は、カルボン酸ペルオキシエステル、ペルオキシケタール、ジアルキルペルオキシド、及びジアシルペルオキシドから選択されることがより好ましい。ペルオキシド開始剤のうちのいずれか1つ、例えば、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過オクタン酸t−ブチル、メチルエチルケトンペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ラウリルペルオキシド、及び過酢酸tert−ブチル、t−ブチルα−クミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−アミルペルオキシド、ペルオキシ安息香酸t−アミル、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリム−エチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,3−ジイソプロピル−ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,4−ジイソプロピル−ベンゼン、2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ならびに2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキシンのような、有機開始剤が好ましい。適切なアゾ化合物は、アゾビスイソブチルニトリルである。
【0062】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、エチレン系ポリマー組成物、少なくとも1つの官能基化剤、及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の総重量に基づき、開始剤濃度≧100ppm、さらに≧250ppm、及びさらに≧400ppmで行われる。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、エチレン系ポリマー、少なくとも1つの官能基化剤、及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の総重量に基づき、開始剤濃度≦1,200ppm、さらに≦1,000ppm、及びさらに≦800ppmで行われる。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させる開始剤ステップは、エチレン系ポリマー組成物、少なくとも1つの官能基化剤、及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤の総重量に基づき、100ppm〜1,200ppm、さらに250ppm〜1,000ppm、及びさらに400ppm〜800ppmの開始剤濃度で行われる。
【0063】
1つの実施形態では、開始剤は、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0064】
1つの実施形態では、押出機は、正及び負の搬送スクリュー要素、ならびにローブ混錬/混合プレート、パドルまたはブロックを含む、多軸スクリュー押出機である。一般に、正の搬送スクリュー要素は、エチレン系ポリマー及び/または官能基化剤を、押出機の第1のゾーン(エチレン系ポリマー、官能基化剤、及び開始剤が最初に受容及び混合される)から離れて押出機の後半のゾーン(エチレン系ポリマーが押出機から脱揮及び排出される)に向かって搬送する。負の搬送スクリュー要素は、ストリームを最後のゾーンから離れて第1のゾーンに向かって押し出そうとする。本質的には、記載したものと同様の手段と共にスクリュー要素を含有するいずれかの多軸スクリュー押出機を用いてよい。こうしたスクリューは、あるいは互いに反転し得る。例えば、M.Xanthos,Reactive Extrusion:Principles and Practice,Hanser Publishers,Jan.1 1992,Technology&Engineeringを参照されたい。1つの実施形態では、押出機は、共回転二軸スクリュー押出機である。
【0065】
1つの実施形態では、押出機は、36、44、または50〜65または60のL/D比を有する。1つの実施形態では、押出機は、36〜60、または44〜50のL/D比を有する。あるいは、80〜90の効果的なL/D比を実現するために、タンデム式二軸押出機を使用してよい。
【0066】
1つの実施形態では、押出機は、1時間当たり2,000lbs.以上のグラフト化エチレン系ポリマー、または1時間当たり2,100lbs.以上のグラフト化エチレン系ポリマー、または1時間当たり2,200lbs.以上のグラフト化エチレン系ポリマーを生成するのに十分な生成率で稼働する。当業者であれば、異なるサイズの押出機について高い割合を換算し得る。いずれの特定の理論にも縛られることなく、異なる直径(D
1、D
2)の押出機についての割合(Q
1、Q
2)は、(Q
1/Q
2)=(D
1/D
2)
nにより関連付けられる。指数nは、典型的には2〜3のスケールアップ因子である。1つの実施形態では、スクリュー速度は、400rpm〜640rpmである。スクリュー速度は、発生したトルク及び溶融温度に基づき調節される。
【0067】
ある実施形態では、押出機の反応ゾーンにおけるバレル温度は、160℃〜250℃である。押出機の入口では、早期溶融を回避するために、温度は低く(例えば、150℃未満に)保たれるであろう。押出機の末端に向かって、溶融物を冷却するために、温度は低下させてよい。
【0068】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、≧200℃、または≧210℃、または≦220℃、または≦230℃、または≦240℃、または≦250℃の溶融温度で行われる。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、≧260℃、または≧280℃、または≧300℃、または≧310℃の溶融温度で行われる。溶融温度は、(最後の)押出機のスクリューの後及びダイの前に測定される、溶融された押出物の温度である。この温度は、典型的には、熱電対で測定される(真の溶融温度が確実に記録されるように熱電対プローブをポリマー溶融物に挿入することにより測定される)。
【0069】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、≦400℃、または≦390℃、または≦380℃、または≦370℃、または≦365℃の溶融温度で行われる。1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、≦350℃、または≦340℃、または≦330℃、または≦320℃、または≦310℃、または≦300℃の溶融温度で行われる。
【0070】
1つの実施形態では、エチレン系ポリマー組成物を少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と反応させるステップは、溶融温度≧200℃、または≧210℃、または≧220℃、または≧230℃、または≧240℃、または≧250℃、または≧260℃、または≧280℃、または≧300℃、または≧305℃、または≧310℃〜≦400℃、または≦390℃、または≦380℃、または≦370℃、または≦365℃で行われる。
【0071】
官能基化エチレン系ポリマー
1つの実施形態では、プロセスは、官能基化エチレン系ポリマー組成物を形成する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、上述のようなエチレン系ポリマー、エチレン系ホモポリマー、及びエチレン系インターポリマーを含む、官能基化エチレン系ホモポリマーまたは官能基化エチレン系インターポリマーである。ある実施形態では、官能基化エチレン系インターポリマーは、上述のようなエチレン系コポリマーを含む、官能基化エチレン系コポリマーである。
【0072】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラン官能基化エチレン系ポリマー、またはさらに無水物官能基化エチレン系ポリマーは、またはさらにマレイン酸無水物官能基化エチレン系ポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラン官能基化エチレン系ホモポリマー、または無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラン官能基化エチレン系インターポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラン官能基化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラン官能基化エチレン系コポリマー、またはさらに無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラン官能基化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
【0073】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物及び/もしくは酸官能基化エチレン系ホモポリマー、または無水物及び/もしくはカルボン酸官能基化エチレン系インターポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物官能基化エチレン系ホモポリマーまたは無水物官能基化エチレン系インターポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物及び/もしくカルボン酸官能基化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物及び/もしくはカルボン酸官能基化エチレン系コポリマー、またはさらに無水物及び/もしくはカルボン酸官能基化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
【0074】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、マレイン酸無水物、官能基化エチレン系ポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、マレイン酸無水物官能基化エチレン系ホモポリマーまたはマレイン酸無水物官能基化エチレン系インターポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、マレイン酸無水物官能基化エチレン系インターポリマー、またはさらにマレイン酸無水物官能基化エチレン系コポリマー、またはさらにマレイン酸無水物官能基化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
【0075】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、グラフト化エチレン系ポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、グラフト化エチレンホモポリマーまたはグラフト化エチレン系インターポリマーである。ある実施形態では、グラフト化エチレン系インターポリマーは、グラフト化エチレン系コポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン系ポリマー、またはさらに無水物グラフト化エチレン系ポリマーは、またはさらにマレイン酸無水物グラフト化エチレン系ポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン系ホモポリマー、または無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン系コポリマーである。
【0076】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン系ホモポリマー、または無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン系コポリマーである。
【0077】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン系コポリマー、またはさらに無水物、カルボン酸、及び/もしくはシラングラフト化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
【0078】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン系ホモポリマー、または無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またはさらに無水物及び/もしくは酸グラフト化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物グラフト化エチレン系ホモポリマーまたは無水物グラフト化エチレン系インターポリマーである。
【0079】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物及び/もしくカルボン酸グラフト化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン系コポリマー、またはさらに無水物及び/もしくはカルボン酸グラフト化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、無水物グラフト化エチレン系インターポリマー、またはさらに無水物グラフト化エチレン系コポリマー、またはさらに無水物グラフト化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
【0080】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、マレイン酸無水物グラフト化エチレン系ホモポリマーまたはマレイン酸無水物グラフト化エチレン系インターポリマーである。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、マレイン酸無水物グラフト化エチレン系インターポリマー、またはさらにマレイン酸無水物グラフト化エチレン系コポリマー、またはさらにマレイン酸無水物グラフト化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。
【0081】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、≧2.0重量パーセント(重量%)、または≧2.1重量%、または≧2.2重量%、または≧2.5重量%、または≧2.8重量%、または≧3.0重量%の官能基化剤(官能基化含有量)を含む。さらなる実施形態では、官能基化剤は、無水物、カルボン酸、及び/またはシラン、さらに無水物、ならびにさらにマレイン酸無水物である。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、≧2.0重量%、または≧2.1重量%、または≧2.2重量%、または≧2.5重量%、または≧2.8重量%、または≧3.0重量%の官能基化剤(官能基化含有量)を含む。さらなる実施形態では、官能基化剤は、無水物及び/またはカルボン酸、さらに無水物、ならびにさらにマレイン酸無水物である。
【0082】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0083】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmの残留クロムレベルを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー、官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0084】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0085】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、各々官能基化エチレン系ポリマーの重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppm、及び残留カルシウム<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。
【0086】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、オキソ−ホウ素化合物を含まない。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、ボラン含有化合物を全く含まない。
【0087】
官能基化エチレン系ポリマーは、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0088】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%の官能基化エチレン系ポリマーを含む。
【0089】
ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、少なくとも2つの官能基化エチレン系ポリマーを含む。ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%の少なくとも2つの官能基化エチレン系ポリマーを含む。
【0090】
ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、2つのみの官能基化エチレン系ポリマーを含む。ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、≧95重量%、または≧98重量%、または≧99重量%の2つの官能基化エチレン系ポリマーを含む。
【0091】
ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、黄色度指数(YI)値≦45、または≦44、または≦43、または≦42、または≦41、または≦40、または≦39、または≦38、または≦37、または≦36、または≦35を有する。
【0092】
ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、ゲル含有量、GI200、≦20、または≦19、または≦18、または≦17、または≦16、または≦15、または≦14、または≦13、または≦12、または≦11、または≦10、または≦9、または≦8、または≦7、または≦6、または≦5を有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、45以下、または40以下、または38以下、または37以下、または35以下のYI値、及びゲル含有量(GI200)≦20、または≦19、または≦18、または≦17、または≦16、または≦15、または≦14、または≦13、または≦12、または≦11、または≦10、または≦9、または≦8、または≦7、または≦6、または≦5を有する。
【0093】
ある実施形態では、官能基化エチレン系ポリマーは、≧2.0重量パーセント(重量%)、または≧2.1重量%、または≧2.2重量%、または≧2.5重量%、または≧2.8重量%、または≧3.0重量%の官能基化含有量、45以下、または40以下、または38以下、または37以下、または35以下のYI値、及びゲル含有量(GI200)≦20、または≦19、または≦18、または≦17、または≦16、または≦15、または≦14、または≦13、または≦12、または≦11、または≦10、または≦9、または≦8、または≦7、または≦6、または≦5を有する。
【0094】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≧0.5dg/分、または≧1.5dg/分、または≧2dg/分、または≧2.5dg/分、または≧2.6dg/分、または≧2.7dg/分、または≧2.8dg/分を有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≦50dg/分、または≦40dg/分、または≦30dg/分、または≦20dg/分、または≦15dg/分、または≦10dg/分、または≦6.0dg/分を有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、6.0〜12、または6.5〜11、または7.0〜10のメルトインデックス比(I
10/I
2)を有する。
【0095】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、メルトインデックス(I
2、2.16kg、190℃)≦10.0dg/分、または≦9.0dg/分、または≦8.0dg/分、または≦7.0dg/分、または≦6.0dg/分、または≦5.0dg/分、または≦4.0dg/分を有する。
【0096】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、≧2.0重量パーセント(重量%)、さらに≧2.1重量%、またはさらに≧2.2重量%、またはさらに≧2.5重量%、またはさらに≧2.8重量%、またはさらに≧3.0重量%の官能基化剤(官能基化含有量)を含む。さらなる実施形態では、官能基化剤は、無水物、カルボン酸、及び/またはシラン、さらに無水物、ならびにさらにマレイン酸無水物である。さらなる実施形態では、官能基化剤は、無水物及び/またはカルボン酸、さらに無水物、ならびにさらにマレイン酸無水物である。
【0097】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppmを有する。
【0098】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0099】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppmを有する。
【0100】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0101】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0102】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。
【0103】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、及び残留カルシウムレベル<10ppm、または<9ppm、または<8ppm、または<7ppm、または<6ppm、または<5ppmを有する。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、各々官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、残留チタンレベル<1.2ppm、または<1.1ppm、または<1.0ppm、残留アルミニウムレベル<35ppm、または<30ppm、または<25ppm、または<20ppm、または<15ppm、または<10ppm、または<5ppm、または<3ppm、残留クロムレベル<0.2ppm、または<0.19ppm、または<0.18ppm、または<0.17ppm、残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppm、及び残留塩素レベル<7ppm、または<6ppm、または<5ppm、または<4ppm、または<3ppmを有する。
【0104】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、オキソ−ホウ素化合物を含まない。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、ボラン含有化合物を全く含まない。
【0105】
官能基化エチレン系ポリマーは、本明細書に記載されるような2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでよい。
【0106】
添加剤及び用途
官能基化エチレン系ポリマー組成物は、1つ以上の添加剤を含んでよい。添加剤としては、これらに限定されないが、難燃剤、UV安定化剤、可塑剤、着色剤、充填剤(例えば、無機充填剤)、及びスリップ剤が挙げられる。1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の総重量に基づき、5.0重量%未満、さらに2.0重量%未満、さらに1.0重量%未満、さらに0.5重量%未満の複合重量の1つ以上の添加剤を含む。
【0107】
1つの実施形態では、官能基化エチレン系ポリマー組成物は、少なくとも1つの難燃剤及び/または少なくとも1つの充填剤(例えば、無機充填剤)を含む。
【0108】
官能基化エチレン系ポリマー組成物は、官能基化エチレン系ポリマーに加えて、少なくとも1つの他のポリマーをさらに含んでよい。ブレンドするのに適したポリマーとしては、天然及び合成ポリマーが挙げられる。適切なポリマーとしては、プロピレン系ポリマー(衝撃改質ポリプロピレン、イソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、及びランダムプロピレン/エチレンコポリマーの両方)、高圧フリーラジカル低密度ポリエチレン(LDPE)、(典型的にはZiegler−Natta触媒を介して)不均質に分岐した直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、多段反応器PE(USP6,545,088(Kolthammer et al.)、6,538,070(Cardwell,et al.)、6,566,446(Parikh,et al.)、5,844,045(Kolthammer et al.)、5,869,575(Kolthammer)、及び6,448,341(Kolthammer et al.)において開示された生成物のような、不均質に分岐したPE及び均質に分岐したPEの「反応器中」組成物)を含む、(典型的には単一部位触媒を介して)均質に分岐した直鎖状または実質的に直鎖状PEエチレン−酢酸ビニル(EVA)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、ポリスチレン、衝撃改質ポリスチレン、ABS、スチレン/ブタジエンブロックコポリマー、及びその水素化誘導体(SBS及びSEBS)、ならびに熱可塑性ポリウレタンを含む、様々なタイプのエチレン系ポリマーが挙げられる。
【0109】
本発明はまた、発明の官能基化エチレン系ポリマー組成物を含む、衝撃改質組成物を提供する。さらなる実施形態では、衝撃改質組成物は、さらにオレフィン系ポリマー、及びさらにプロピレン系ポリマーを含む。
【0110】
本発明はまた、発明の官能基化エチレン系ポリマー組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品を提供する。
【0111】
1つの実施形態では、物品は、1つ以上の層を含むフィルム構造物、接着性プライマー組成物、分散物、自動車部品、または建築もしくは建設部品から選択される。
【0112】
定義
反対の記述がない限り、全ての試験方法は、本開示の出願日の時点で現行である。
【0113】
「組成物」という用語は、本明細書で使用するとき、組成物を含む材料または材料の混合物、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物を含む。典型的には、いずれかの反応生成物及び/または分解生成物は、微量で存在する。
【0114】
「ポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、同じかまたは異なるタイプかにかからわず、モノマーを重合することにより調製されるポリマー化合物を指す。ポリマーという一般用語は、よって、(微量の不純物がポリマー構造中に組み込まれ得るという理解と共に、1つのみのタイプのモノマーから調製されたポリマーを指すのに用いられる)ホモポリマーという用語、及び以下で定義されるようなインターポリマーという用語を包含する。微量の不純物、例えば、触媒残留物が、ポリマー中及び/または内に組み込まれてよい。
【0115】
「インターポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、少なくとも2つの異なるタイプのモノマーの重合により調製されるポリマーを指す。インターポリマーという一般用語は、よって、(2つの異なるタイプのモノマーから調製されたポリマーを指すのに用いられる)コポリマー、及び3つ以上の異なるタイプのモノマーから調製されたポリマーを含む。
【0116】
「オレフィン系ポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、典型的には、重合形態で、ポリマーの重量に基づき、少なくとも大部分の量のオレフィンモノマー、例えば、エチレンまたはプロピレンを含むポリマーを指し、任意で1つ以上のコモノマーを含んでよい。オレフィン系ポリマーがエチレン系ポリマーである場合、以下の定義を参照されたい。1つの実施形態では、オレフィン系ポリマーは、(ポリマーの重量に基づき)大部分の量のオレフィンモノマーを含み、任意で1つ以上のコモノマーを含んでよい。
【0117】
「プロピレン系ポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、重合形態で、ポリマーの重量に基づき、大部分の量のプロピレンモノマーを含むポリマーを指し、任意で1つ以上のコモノマーを含んでよい。
【0118】
「エチレン系ポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、重合形態で、(ポリマーの重量に基づき)少なくとも50重量%または大部分の量のエチレンモノマーを含むポリマーを指し、任意で1つ以上のコモノマーを含んでよい。1つの実施形態では、エチレン系ポリマーは、(ポリマーの重量に基づき)大部分の量のエチレンモノマーを含み、任意で1つ以上のコモノマーを含んでよい。
【0119】
「エチレン系インターポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づき)少なくとも50重量%または大部分の量のエチレンモノマー、及び少なくとも1つのコモノマーを含むインターポリマーを指す。1つの実施形態では、エチレン系インターポリマーは、(エチレン系インターポリマーの総重量に基づき)大部分の量のエチレン及び少なくとも1つのコモノマーを含む。
【0120】
「エチレン系コポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、重合形態で、2つのみのモノマータイプとして、(コポリマーの重量に基づき)少なくとも50重量%または大部分の量のエチレンモノマー、及びコモノマーを含むコポリマーを指す。1つの実施形態では、エチレン系コポリマーは、2つのみのモノマータイプとして、(エチレン系コポリマーの重量に基づき)大部分の量のエチレンモノマー及びコモノマーを含む。
【0121】
「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、重合形態で、(インターポリマーの重量に基づき)少なくとも50重量%または大部分の量のエチレンモノマー、及び少なくとも1つのα−オレフィンを含むインターポリマーを指す。1つの実施形態では、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、(エチレン系コポリマーの重量に基づき)大部分の量のエチレンモノマー及び少なくとも1つのα−オレフィンを含む。
【0122】
「エチレン/α−オレフィンコポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、重合形態で、2つのみのモノマータイプとして、(コポリマーの重量に基づき)少なくとも50重量%または大部分の量のエチレンモノマー、及びα−オレフィンを含むコポリマーを指す。1つの実施形態では、エチレン/α−オレフィンコポリマーは、ごく限られたモノマータイプとして、(エチレン系コポリマーの重量に基づき)大部分の量のエチレンモノマー及びα−オレフィンを含む。
【0123】
「エチレン系ポリマー組成物」という用語は、本明細書で使用するとき、エチレン系ポリマーを含む組成物を指す。エチレン系ポリマーの例は上述されている。
【0124】
「官能基化エチレン系ポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、結合(例えば、グラフト化)官能基を含む、上で定義したような、エチレン系ポリマーを指す。
【0125】
「官能基化エチレン系インターポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、結合(例えば、グラフト化)官能基を含む、上で定義したような、エチレン系インターポリマーを指す。
【0126】
「官能基化エチレン系コポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、結合(例えば、グラフト化)官能基を含む、上で定義したような、エチレン系コポリマーを指す。
【0127】
「官能基化エチレン/α−オレフィンインターポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、結合(例えば、グラフト化)官能基を含む、上で定義したような、エチレン/α−オレフィンインターポリマーを指す。
【0128】
「官能基化エチレン/α−オレフィンコポリマー」という用語は、本明細書で使用するとき、結合(例えば、グラフト化)官能基を含む、上で定義したような、エチレン/α−オレフィンコポリマーを指す。
【0129】
「官能基化エチレン系ポリマー組成物」という用語は、本明細書で使用するとき、官能基化エチレン系ポリマーを含む組成物を指す。官能基化エチレン系ポリマーの例は上述されている。
【0130】
「無水物、カルボン酸、及び/またはシラン官能基化エチレン系インターポリマー」という用語、ならびに同様の用語は、本明細書で使用するとき、結合無水物基、結合カルボン酸基、及び/または結合シラン基を含むエチレン系インターポリマー(またはコポリマー)を指す。
【0131】
「無水物及び/またはカルボン酸官能基化エチレン系インターポリマー」という用語、ならびに同様の用語は、本明細書で使用するとき、結合無水物基及び/または結合カルボン酸基を含むエチレン系インターポリマー(またはコポリマー)を指す。
【0132】
「無水物官能基化エチレン系インターポリマー」という用語、ならびに同様の用語は、本明細書で使用するとき、結合無水物基を含むエチレン系インターポリマー(またはコポリマー)を指す。当該技術分野において理解されるように、微量の無水物基は、例えば、大気中、水との反応によってカルボン酸基を形成し得る。
【0133】
「官能基化剤」という用語は、本明細書で使用するとき、ポリマー中に(例えば、組み込まれる)及び/または上に(例えば、グラフト化される)結合されることがある、少なくとも1つの官能基を含有する化合物を指す。
【0134】
「官能基」という用語は、本明細書で使用するとき、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、O、N、Si、Cl)を含む化学基を指す。官能基は、追加で不飽和を含有してよい。例示的な官能基としては、これらに限定されないが、有機無水物、有機アミン、有機酸、有機アミド、有機エステル、及び有機アルコールが挙げられる。
【0135】
「官能基化含有量」という用語は、本明細書で使用するとき、エチレン系ポリマー組成物のエチレン系ポリマーに結合(例えば、グラフト)された官能基化剤の量を指す。この量は、官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、決定することができる。
【0136】
「フリーラジカル開始剤」という用語は、本明細書で使用するとき、ラジカル反応のためのラジカル種を生成する化合物を指す。
【0137】
「ボラン含有化合物」という用語は、本明細書で使用するとき、ボラン基を含有するいずれかの分子または化合物を指す。
【0138】
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する」という用語、及びそれらの派生語は、同じものが具体的に開示されているかにかかわらず、いずれかの追加の成分、ステップ、または手順の存在を除外することを意図しない。いずれの疑義も回避するために、「含む(comprising)」という用語の使用を通して特許請求される全ての組成物は、反対の記述がない限り、ポリマーかそうでないかにかかわらず、いずれかの追加の添加剤、補助剤、または化合物を含んでよい。対照的に、「から本質的になる」という用語は、いずれかの続く列挙の範囲から、操作性に必須でないものを除き、いずれの他の成分、ステップ、または手順も除外する。「からなる」という用語は、具体的に線引きまたは列記されていない、いずれの成分、ステップ、または手順も除外する。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
官能基化エチレン系ポリマー組成物を形成するプロセスであって、前記プロセスが、エチレン系ポリマー組成物を、少なくとも1つの押出機において、少なくとも1つの官能基化剤及び少なくとも1つのフリーラジカル開始剤と、200℃以上の溶融温度で反応させることを含み、
前記官能基化エチレン系ポリマー組成物が、45以下の黄色度指数値を有し、前記官能基化エチレン系ポリマー組成物が、前記官能基化エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、2.0重量%以上の官能基化含有量を有する、プロセス。
項2.
前記官能基化エチレン系ポリマー組成物が、20以下のゲル含有量(GI200)を有する、項1に記載のプロセス。
項3.
前記溶融温度が、300℃以上である、項1または項2に記載のプロセス。
項4.
前記エチレン系ポリマー組成物が、前記エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、1.2ppm未満の残留チタンレベルを有する、項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
項5.
前記エチレン系ポリマー組成物が、前記エチレン系ポリマー組成物の重量に基づき、1.2ppm未満の残留チタンレベル及び35ppm未満の残留アルミニウムレベルを有する、項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
項6.
前記官能基化エチレン系ポリマーが、マレイン酸無水物官能基化エチレン系ポリマーである、項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
項7.
前記エチレン系ポリマー組成物が、前記エチレン系ポリマー組成物の総重量に基づき、95重量%以上のエチレン系ポリマーを含む、項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
項8.
前記エチレン系ポリマーが、エチレン/α−オレフィンコポリマーであり、前記エチレン/α−オレフィンコポリマーが、0.855〜0.930g/ccの密度を有する、項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
項9.
前記官能基化エチレン系ポリマー組成物の総重量に基づき、2.0重量%以上の官能基化含有量、45以下の黄色度指数値、及び20以下のゲル含有量(GI200)を含む、官能基化エチレン系ポリマー組成物。
項10.
項9に記載の官能基化エチレン系ポリマー組成物から形成された少なくとも1つの成分を含む、物品。
【0139】
試験方法
密度
密度は、ASTM D−792に従って測定される。
【0140】
メルトインデックス(I
2)
メルトインデックス(I
2、190℃)は、ASTM D−1238に従って測定される。
【0141】
黄色度指数(YI)
黄色度指数(ペレット)は、ASTM D−6290に従って、45/0ジオメトリを使用して測定される。
【0142】
金属分析
金属分析は、誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)及び蛍光X線(XRF)技法の両方を使用して行われる。ICP−AES分析について、試料は石英チューブ中に量り入れられ、1mLの水及び3mLの硝酸が試料に添加される。試料はホットブロックに115℃で30分間入れられる。試料は次にUltraWaveマイクロ波オーブンに入れられ、そこでそれらは250℃で消化される。マイクロ波での消化後、試料は希釈され、Perkin Elmer ICPによりAl、Ca、Ti、及びCrについて分析される。XRFについて、試料は260°Fのホットプレスにおいてプラークされる。試料は次に、XRFによる分析前に、蒸留水で、及び次いでアセトンで洗浄される。Cl含有量は、XRFにより測定される。
【0143】
ゲル含有量(GI200)
ゲル含有量(GI200)は、以下の手順を使用して決定される。
押出機:OCS Optical Contro Systems GmbH Wullener Feld 36,58454 Witten,Germanyから入手可能なModel OCS ME 20または同等物。
【0145】
キャストフィルムダイ:OCS Optical Control Systems GmbHから入手可能な、リボンダイ、150×0.5mm、または同等物。
【0146】
エアナイフ:OCS Optical Control Systems GmbHから入手可能な、フィルムをチルロール上に留めるためのOCSエアナイフ、または同等物。
【0147】
キャストフィルムチルロール及びワインディングユニット:OCS Optical Control Systems GmbHから入手可能な、OCS Model CR−8、または同等物。
【0149】
ゲルカウンター:OCS Optical Control Systems GmbHから入手可能な、照明ユニット、CCD検出器、及びソフトウェアバージョン5.0.4.6を備えるイメージプロセッサからなるOCS FSA−100ラインゲルカウンター、または同等物。1回の分析は25パーセルを検査し、パーセルは、24.6cm
3のフィルム、または76μm(ミクロン)のフィルム厚さについて0.324m
2と定義される。
【0150】
ゲルカウント:ゲルカウントは、ゲルカメラにより検出されたゲルの数であり、カウントされたゲルは、測定された面積の円相当径に基づき、次のカテゴリー:<100ミクロン、100〜150ミクロン、150〜200ミクロン、200〜400ミクロン、400〜800ミクロン、800〜1600ミクロン、及び>1600ミクロンにさらに分類される。GI200は、25パーセルにわたって平均して、直径>200μmを有する全てのゲルの面積の合計(24.6cm
3のフィルム当たりGI200ユニットmm
2のゲル)として定義される。ゲルの直径は、相当する面積を有する円の直径として決定される。1回の分析サイクルは、24.6cm
3のフィルムを検査する。対応する面積は、76μmのフィルム厚さについて0.324m
2及び38μmのフィルム厚さについて0.647m
2である。あるいは、ゲルppmは、上述の技法を使用して測定され、GI200は、およそゲルppmを3で割ったものである。
【0151】
官能基化のレベル(重量%)
マレイン酸無水物(MAH)についての官能基化のレベル(重量%)は、MAHのピーク高さ(FTIR
MAH)及びマレイン酸のピーク高さ(FTIR
MA)の、ポリマー参照のピーク高さ(FTIR
ref)に対する比により決定される。MAHのピーク高さは、波数1791cm
−1であり、MAのピーク高さは、1721cm
−1であり、ポリマー参照として使用することができるポリエチレンのピーク高さは2019cm
−1である。ピーク高さの比に、適切な較正定数(A及びB)をかけ、比及び較正定数の生成物を足したものは、MAH重量%に等しい。ポリエチレンが参照ポリマーである場合、MAH重量%は、以下のMAH重量%式に従って計算される。
【0153】
較正A定数は、当該技術分野において知られている、C
13NMR基準を使用して決定することができる。実際の較正定数は、計測器及びポリマーに応じてわずかに異なり得る。マレイン酸のピーク高さは、ポリオレフィン中のマレイン酸の存在を説明し、これはグラフト化されたばかりのポリオレフィンについては無視してよい。しかしながら、時間と共に、及び水分の存在下、マレイン酸無水物はマレイン酸に変換される。高表面積を有するMAHグラフト化ポリオレフィンについて、周囲条件下、わずか数日で、顕著な加水分解が起こり得る。較正定数Bは、無水物及び酸基の間の消散係数における差異の補正であり、当該技術分野において知られている基準により決定することができる。データを正規化するために、MAH重量%式は、異なる試料厚さを考慮する。
【0154】
MAHグラフト化ポリオレフィンの試料を、加熱プレスにおけるFTIR分析のために調製することができる。接着層の試料は、厚さ約0.05mm〜約0.15mmであり、これを加熱プレスのプラテンから保護するために、MYLAR(商標)またはTEFLON(登録商標)のような、適切な保護フィルムの間に配置される。MAHがアルミニウムと反応するので、アルミニウム箔は保護フィルムとして使用されるべきではない。試料は次に、約150〜180℃の加熱プレスに配置され、プラテンは、約5分間、約10トンの圧力下にあるものとする。試料は、加熱プレスに約1時間保持した後、FTIRで走査する前に室温まで冷却させる。
【0155】
バックグラウンド走査は、各試料が走査される前に、または必要に応じてFTIRで行うべきである。試料は、適切なFTIR試料ホルダーに配置され、次いでFTIRで走査される。FTIRは、典型的には、MAHのピーク高さを波数1791cm
−1で、マレイン酸のピーク高さを1721cm
−1で、及びポリエチレンのピーク高さを2019cm
−1で提供する、電子グラフを示すであろう。FTIR試験は、+/−5%未満の固有変動性を有するものとする。
【0158】
配合物は、表3に提供される配合に従って、取扱い及び供給しやすくするために鉱油(1:1)で希釈された、ベースポリマー、MAH、及びペルオキシドで構成される。
【0159】
官能基化反応は、92mm共回転二軸スクリュー押出機において行われる。押出機は、11のバレル(44L/D)で構成される。押出機は、「ロス・イン・ウェイト・フィーダー」を備え、ペルオキシド及びMAHは、押出機中にバレル3で測り入れられる。全ての実験について標準的な押出機温度プロファイルが使用され、バレル温度2〜8は170〜225℃の範囲内であった。バレル9〜11は、低減した温度を使用して、ペレット化のために樹脂を冷却する。早期溶融を防止するために、バレル1は冷却される。全てのグラフト化ポリマー組成物は水中ペレット化される。酸化を最小化するために、不活性雰囲気が押出機中に注入される。ペレット化前に残留物を除去するために、真空(20”Hg)が印加される。各官能基化反応についての(型出し時に測定される)溶融温度を表3に示す。
【0160】
官能基化エチレン系ポリマーは、上述の方法に従って、MAHグラフト含有量、メルトインデックス、ペレット黄色度指数(YI)、及びゲルレベルについて試験される。ゲルppmが測定され、GI200=ゲルppm/3である。押出機への均一供給を可能にするために、「AFFINITY8100(1MI、0.87g/cc)との1:1(重量による)乾燥ブレンド物」が使用される。全てのGI200結果は、24.6cm
3のフィルム当たりのゲルmm
2として報告される。
【0163】
I.E.1、I.E.2、I.E.3、ならびにC.E.A、C.E.B、及びC.E.Cのベース樹脂の各々は、(官能基化ポリマー組成物の重量に基づき)2重量%超のMAHにグラフト化されるが、I.E.1、I.E.2、及びI.E.3の3つのエチレン系ポリマーから形成される官能基化ポリマーは、45未満の黄色度指数及び15未満のGI200を示した。YI及びGI200は、Ziegler−Natta触媒HDPEについて、より低レベルのMAH及びより低レベルのPOXの使用にもかかわらず、より高い。3つのLLDPE(I.E.1、C.E.B、C.E.C)について、LLDPE1のみが低いYI及び低いGI200の両方を示す。
【0164】
以前の研究は、高いグラフトレベル(例えば、2重量%以上)を達成するには、最終官能基化ポリマーが、高いYI値及び/または高いゲル含有量により特徴付けられることを示した。
【0165】
発明プロセスを使用し、高レベルの結合(例えば、グラフト化)官能基化剤、低い色、及び低いゲルレベルを含有する官能基化ポリマー組成物を形成することができることが見出された。上で示したように、発明例は、比較例と比較して、より高い官能基化レベル、より低いYI値、及びより低いGI200レベルを有する。より低い残留金属含有量を有する適切なベースポリマーは、高いグラフトレベル(例えば、2重量%以上)ならびに低減した色及び低いゲルを提供することが見出された。