特許第6874045号(P6874045)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874045
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】力センサ
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/22 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   G01L1/22 F
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-51968(P2019-51968)
(22)【出願日】2019年3月19日
(65)【公開番号】特開2020-153791(P2020-153791A)
(43)【公開日】2020年9月24日
【審査請求日】2021年1月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000173795
【氏名又は名称】公益財団法人電磁材料研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 英二
【審査官】 大森 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−151531(JP,A)
【文献】 特開2006−170352(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0263679(US,A1)
【文献】 特許第6084393(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/22,5/00−5/28,
G01B 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する起歪体と、
前記起歪体を全周にわたり連続的または離散的に支持する支持部と、
前記起歪体の主面に配置されている、当該主面方向に等方的なゲージ率を有する導電性部材と、を備え、
前記起歪体に対して主面の垂線方向成分を有する力が作用した際に極点を基準とした前記起歪体の経線方向についての第1ひずみ量および前記起歪体の緯線方向についての第2ひずみ量の大きさの和が基準値以上となる指定緯度範囲において、前記導電性部材が1箇所で分断された前記極点を取り囲む環状に延在するように前記起歪体の主面に配置され
前記導電性部材は、前記起歪体のひずみ量に応じて電気抵抗値が変化する抵抗体であることを特徴とする力センサ。
【請求項2】
請求項1記載の力センサにおいて、
前記起歪体の形状が、前記極点を通る主面の垂線に平行な軸線を基準とする回転対称性または前記極点を通る主面に垂直な平面を基準とする鏡像対称性を有し、
前記起歪体の周縁における前記支持部による連続的または離散的な支持態様が、前記軸線を基準とする回転対称性または前記平面を基準とする鏡像対称性を有し、
前記導電性部材が、前記軸線を基準とする回転対称性または前記平面を基準とする鏡像対称性を有するように前記起歪体の前記主面に配置されていることを特徴とする力センサ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の力センサにおいて、
前記起歪体の少なくとも一方の主面に配置され、前記導電性部材とともにひずみ検知用回路を構成する導線部材をさらに備えていることを特徴とする力センサ。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の力センサにおいて、
前記起歪体の前記極点を基準として広がる基準領域に当接または取り付けられた状態で、前記起歪体に力を伝達する力伝達部材をさらに備えていることを特徴とする力センサ。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の力センサにおいて、
前記導電性部材がCr基薄膜により構成されていることを特徴とする力センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性部材を用いた力センサに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者により、Crおよび不可避不純物からなるCr基薄膜またはCr、Nおよび不可避不純物からなるCr基薄膜により構成されている導電性部材が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
この導電性部材は、測定用の電流が流れる方向である受感部の長手方向が、対象物のひずみの方向に対して垂直になるように配置されている。測定用の電流が流れる方向である受感部の長手方向が、対象物のひずみの方向に対して平行になるように配置された場合と、同程度のゲージ率(3以上)を有する。すなわち、この導電性部材は、ゲージ率について等方性を示す。そのほか、本発明者により、CrおよびMnからなるCr基薄膜またはCrおよびAlからなるCr基薄膜、ならびにCr、AlおよびNからなるCr基薄膜のそれぞれにより構成されている導電性部材が提案されている(特許文献2〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6084393号公報
【特許文献2】特開2018−091705号公報
【特許文献3】特開2018−091848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ゲージ率について等方性を有する導電性部材の応用範囲の拡張を図り得る力センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の力センサは、弾性を有する起歪体と、前記起歪体を全周にわたり連続的または
離散的に支持する支持部と、前記起歪体の主面に配置されている、当該主面方向に等方的
なゲージ率を有する導電性部材と、を備え、前記起歪体に対して主面の垂線方向成分を有
する力が作用した際に極点を基準とした前記起歪体の経線方向についての第1ひずみ量お
よび前記起歪体の緯線方向についての第2ひずみ量の大きさの和が基準値以上となる指定
緯度範囲において、前記導電性部材が1箇所で分断された前記極点を取り囲む環状に延在
するように前記起歪体の主面に配置され
前記導電性部材は、前記起歪体のひずみ量に応じて電気抵抗値が変化する抵抗体であることを特徴とする。
【0007】
当該構成の力センサによれば、支持部により周縁を全周にわたり連続的または離散的に支持されている起歪体の主面において、極点を取り囲むように環状に延在する指定緯度範囲に導電性部材が1箇所で分断された環状に延在するように配置されている。
【0008】
起歪体に力が作用した場合、緯度範囲において極点を挟んで反対側にある一対の箇所のそれぞれにおける起歪体のひずみの垂線方向成分の極性が同じになる一方で当該ひずみの主面方向成分の極性が逆になる。このため、極点を取り囲む1箇所で分断された環状に延在する導電性部材の当該一対の箇所において、起歪体のひずみの垂線方向成分に応じた電気抵抗値の変化が重畳され、その一方で起歪体のひずみの主面方向成分に応じた電気抵抗値の変化が相殺されうる。よって、導電性部材の端点間の電気抵抗値の変化量に基づき、起歪体に作用した力のうち主面方向成分が少なくとも部分的に除去され、当該力の垂線方向成分が測定されうる。
【0009】
また、指定緯度範囲は、起歪体の経線方向についての第1ひずみ量および起歪体の緯線方向についての第2ひずみ量の大きさの和が基準値以上となる緯度範囲である。よって、導電性部材の端点間の電気抵抗値の変化量の増大、ひいては起歪体に作用した力の垂線方向成分の測定精度の向上が図られる。
【0010】
前記起歪体の形状が、前記極点を通る主面の垂線に平行な軸線を基準とする回転対称性または前記極点を通る主面に垂直な平面を基準とする鏡像対称性を有し、前記起歪体の周縁における前記支持部による連続的または離散的な支持態様が、前記軸線を基準とする回転対称性または前記平面を基準とする鏡像対称性を有し、前記導電性部材が、前記軸線を基準とする回転対称性または前記平面を基準とする鏡像対称性を有するように前記起歪体の前記主面に配置されていることが好ましい。
【0011】
前記導電性部材がCr基薄膜(蒸着膜)により構成されている場合、導電性部材の電気抵抗は、縦ひずみおよび横ひずみによる形状変化への寄与分よりも、当該導電性部材の格子構造、ひいてはキャリア(電子)のバンドエネルギー構造の変化への寄与分によって大きく変化するので、起歪体に作用した力の垂線方向成分の測定精度のさらなる向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態としての力センサの構成に関する説明図。
図2図1のII−II線に沿った力センサの断面図。
図3】第1実施形態における起歪体のひずみ量に関する説明図。
図4】第1実施形態におけるひずみ検知用回路の例示図。
図5A】第1の力作用態様に応じた力センサの機能に関する説明図。
図5B】第2の力作用態様に応じた力センサの機能に関する説明図。
図5C】第3の力作用態様に応じた力センサの機能に関する説明図。
図6】本発明の第2実施形態としての力センサの構成に関する説明図。
図7】第2実施形態における起歪体のひずみ量に関する説明図。
図8】本発明の第3実施形態としての力センサの構成に関する説明図。
図9A】第3実施形態におけるひずみ検知用回路の第1例示図。
図9B】第3実施形態におけるひずみ検知用回路の第2例示図。
図10】本発明の第4実施形態としての力センサの構成に関する説明図。
図11A】第4実施形態におけるひずみ検知用回路の第1例示図。
図11B】第4実施形態におけるひずみ検知用回路の第2例示図。
図12】本発明の第5実施形態としての力センサの構成に関する説明図。
図13】第5実施形態におけるひずみ検知用回路の例示図。
図14】本発明の第6実施形態としての力センサの構成に関する説明図。
図15】第6実施形態の起歪体の拘束方位領域におけるひずみ量に関する説明図。
図16】第6実施形態の起歪体の非拘束方位領域におけるひずみ量に関する説明図。
図17】第7実施形態の起歪体の拘束方位領域におけるひずみ量に関する説明図。
図18】第7実施形態の起歪体の非拘束方位領域におけるひずみ量に関する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
(構成)
図1および図2に示されている本発明の第1実施形態としての力センサは、起歪体10(起歪体)と、導電性部材20と、導線部材41〜43と、を備えている。力センサの構成要素の位置および姿勢の説明のため、起歪体10の上面101の中心点を原点とする3次元直交座標系(X,Y,Z)を用いる。
【0014】
起歪体10は、Z方向を厚さ方向とし、一対の主面としてX−Y平面に略平行な一対の主面として上面101および下面102を有する略円板形状に形成されている。起歪体10の厚さは均一であってもよく、局所的に肉薄になる領域が存在する場合のように不均一であってもよい。起歪体10の形状は、極点Oを通る上面101の垂線に平行な軸線(z軸)を基準とする回転対称性または極点Oを通る上面101に垂直な平面(例えば、x−z平面)を基準とする鏡像対称性を有している。
【0015】
起歪体10は、その周縁部に全周にわたって外側に張り出している環状の張出部11を備えている。起歪体10は、各張出部11において支持部12により全周にわたり固定または支持されている。張出部11および支持部12の固定方式は、ボルト−ナット等の機械的な固定方式のほか、接着または溶接などの固定方式が採用されてもよい。また、張出部11および支持部12は切削加工および/または鋳造など一体成型された構造体であってもよい。起歪体10の周縁の張出部11における支持部12による連続的な支持態様が、前記軸線を基準とする回転対称性(前記回転対称性と相違していてもよい。)または前記平面を基準とする鏡像対称性を有している。
【0016】
前記のように起歪体10が張出部11において支持部12により支持されていることにより、起歪体10に力が作用した際に起歪体10にひずみが生じる。
【0017】
図3には、起歪体10の上面101に対して全体的に一様に力が作用した場合における当該起歪体10のひずみ特性の計算結果が示されている。極点Oから支持部12により固定されている点までの経線方向または径方向についての起歪体10のひずみ量である「第1ひずみ量」の変化態様が一点鎖線で示され、緯線方向または周方向についての起歪体10のひずみ量である「第2ひずみ量」の変化態様が二点鎖線で示され、両者の和が実線で示されている(計算結果を示す図において以下同様である。)。「負」のひずみ量は起歪体10(正確には上面101(応力負荷側表面))の収縮量を表わしている一方、「正」のひずみ量は起歪体10(同上)の伸長量を表わしている。
【0018】
ここで、起歪体10として、厚さ0.1mm、半径2.5mmの円板形状のSUS316L(ヤング率:193GPa、ポアソン比:0.28)が用いられた。起歪体10に対してZ方向(円板の厚さ方向)に0.5MPaの圧力が作用した場合、当該起歪体10の中心を基準とする円筒極座標系(r,θ,z)において定義された0.1mm刻みのメッシュのそれぞれにおけるひずみが有限要素法にしたがって計算された。
【0019】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.28D以下の範囲において当該ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。負のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.18D以下の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。
【0020】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.88D以上の範囲において当該ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。正のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.92D以上の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。
【0021】
導電性部材20は、極点Oから支持部12により固定されている点までの経線に沿って、極点Oから距離0.92D以上の第2指定緯度範囲R2において当該経線と直交する緯線に沿って1箇所で分断された略円環状に延在するように配置されている。導電性部材20が、前記軸線を基準とする回転対称性(前記回転対称性と相違していてもよい。)または前記平面を基準とする鏡像対称性を有するように起歪体10の上面101に配置されている。極点Oから距離0.18D以下の略円形状の第1指定緯度範囲R1に含まれるように導電性部材20が配置されていてもよい。
【0022】
起歪体10は、例えば、弾性を有する金属もしくは合成樹脂またはこれらの組み合わせにより構成されている。起歪体10が金属などの導電性材料からなる場合、その上面101は少なくとも導電性部材20および導線部材41〜43が形成される領域において、絶縁性薄膜により被覆されている。これにより、起歪体10と、導電性部材20および導線部材41〜43とが電気的に絶縁されている。
【0023】
導電性部材20は、起歪体10の上面101に形成されている。導電性部材20は、ゲージ率(ゲージ率は3以上である。)について等方性を有しており、例えば、特許文献1に記載されているCrおよび不可避不純物からなるCr薄膜、または、Cr、Nおよび不可避不純物からなるCr−N薄膜により構成されている。Cr−N薄膜は、例えば、一般式Cr100-xxで表され、組成比xは原子%で0.0001≦x≦30である。
【0024】
導電性部材20は、一般式Cr100-xMnx(xは原子%であり、0.1≦x≦34である)または一般式Cr100-xAlx(xは原子%であり、4≦x≦25である)で表されるCr基薄膜により構成されていてもよい(特許文献2参照)。導電性部材20は、一般式Cr100-x-yAlxy(x、yは原子%であり、4≦x≦25、0.1≦y≦20である。)で表されるCr基薄膜により構成されていてもよい(特許文献3参照)。当該薄膜は、スパッタリング法等により起歪体10の上面101に形成される。Cr−N薄膜は、抵抗温度係数(TCR)が極めて小さいため(<±50ppm/℃)、温度変化に対して安定である。
【0025】
導電性部材20の一端部は、端子T1、第1導線部材41、端子T2、第2導線部材42、端子T3、第3導線部材43および端子T4を順に介して導電性部材20の他端部に接続されている。
【0026】
導線部材41〜43は、第1導電性部材21および第2導電性部材22とともに1アクティブゲージ法(2線式または3線式)のブリッジ回路を構成する(図4参照)。導電性部材20の厚さ、幅および長さ、さらには電気伝導率などの電気特性のそれぞれは、ブリッジ回路(ひずみ検出用回路)を構成する観点から適当に設計されている。導線部材41〜43の厚さ、幅および長さ、さらには素材(電気伝導率を定める。)のそれぞれは、導電性部材20と同様に当該ブリッジ回路を構成する観点から適当に設計されている。
【0027】
(機能)
本発明の第1実施形態としての力センサ(例えば、流体圧センサ)によれば、支持部12により周縁を全周にわたり連続的に支持されている起歪体10の主面101において、極点Oを取り囲むように環状に延在する指定緯度範囲に導電性部材が1箇所で分断された環状に延在するように配置されている。
【0028】
起歪体10に力Fが作用した場合、第2指定緯度範囲R2(または第1指定緯度範囲R1)において極点Oを挟んで反対側にある一対の箇所のそれぞれにおける起歪体10のひずみの垂線方向成分の極性が同じになる(図5A参照)。その一方、この場合、当該一対の箇所のそれぞれにおける起歪体10のひずみの主面方向成分の極性が逆になる(図5Bおよび図5C参照)。
【0029】
このため、1箇所で分断された環状の導電性部材20の当該一対の箇所において、起歪体10のひずみの垂線方向成分に応じた電気抵抗値の変化が重畳され、その一方でひずみの主面方向成分に応じた電気抵抗値の変化が相殺されうる。よって、導電性部材20の端点間の電気抵抗値の変化量に基づき、起歪体10に作用した力のうち主面方向成分が少なくとも部分的に除去され、当該力の垂線方向成分が測定されうる。
【0030】
また、指定緯度範囲R2は、起歪体10の経線方向についての第1ひずみ量および緯線方向についての第2ひずみ量の大きさの和が基準値以上となる緯度範囲である(図3参照)。よって、導電性部材20の端点間の電気抵抗値の変化量の増大、ひいては起歪体10に作用した力の垂線方向成分の測定精度の向上が図られる。
【0031】
導電性部材20が(1)Crおよび不可避不純物からなるCr基薄膜またはCr、Nおよび不可避不純物からなるCr基薄膜、(2)CrおよびMnからなるCr基薄膜またはCrおよびAlからなるCr基薄膜、ならびに(3)Cr、AlおよびNからなるCr基薄膜のうちいずれか1つのCr基薄膜により構成されている。このため、導電性部材20の電気抵抗は、縦ひずみおよび横ひずみによる形状変化への寄与分よりも、当該導電性部材の格子構造、ひいてはキャリア(電子)のバンドエネルギー構造の変化への寄与分によって大きく変化するので、起歪体10に作用した力の測定精度のさらなる向上が図られる。
【0032】
(第2実施形態)
(構成)
図6に示されている本発明の第2実施形態としての力センサは、起歪体10の極点Oを中心とする基準領域(例えば、円形状の領域)において、起歪体10の上面101に当接する略柱状の力伝達部材30を備えている。これ以外の点では、本発明の第2実施形態としての力センサは、本発明の第1実施形態としての力センサ(図1および図2参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
【0033】
起歪体10にその上面101から下方に略球冠状に窪んだ凹部が形成され、力伝達部材30が、起歪体10の上面101に形成された凹部に対応する、略球冠状に突出している凸部を有していてもよい。力伝達部材30の凸部が起歪体10の凹部に入り込むことで、凸部30の略凸曲面状の接触面において起歪体10との接触している。力伝達部材30の先端形状が、先端縁部が全周にわたり面取りされた略円柱形状または円錐台形状などの様々な形状に変更されてもよい。力伝達部材30が、起歪体10に当接するのではなく、ボルト−ナット方式などの機械的方式によって起歪体10に機械的に連結されていてもよい。
【0034】
図7には、周縁が全周にわたって連続的に支持部12により支持または拘束されている略円板形状の起歪体10の上面101の極点Oを中心とする略円形状の基準領域に対して局所的に力が作用した場合における当該起歪体10のひずみ特性の計算結果が示されている。
【0035】
ここで、起歪体10として、厚さ0.1mm、半径2.5mmの円板形状のSUS316L(ヤング率:193GPa、ポアソン比:0.28)が用いられた。極点Oを含む微小領域に起歪体10に対してZ方向(円板の厚さ方向)に1Nの力が作用した場合、当該起歪体10の中心を基準とする円筒極座標系(r,θ,z)において定義された0.1mm刻みのメッシュのそれぞれにおけるひずみが有限要素法にしたがって計算された。
【0036】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.05D以下の範囲において当該ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。負のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.03D以下の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。
【0037】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.94D以上の範囲において当該ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。正のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.95D以上の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。
【0038】
導電性部材20は、極点Oから経線に沿って距離0.94D以上の略円環状の第2指定緯度範囲R2において、極点Oを緯線に沿って取り囲む1箇所で分断されている略円環状に延在するように配置されている。導電性部材20は、極点Oから経線に沿って距離0.05D以下の略円形状の第1指定緯度範囲R1において、極点Oを緯線に沿って取り囲む1箇所で分断されている略円環状に延在するように配置されていてもよい。
【0039】
(機能)
本発明の第2実施形態としての力センサによれば、導電性部材20の端点間の電気抵抗値の変化量の増大、ひいては起歪体10に作用した力の垂線方向成分の測定精度の向上が図られる。
【0040】
(第3実施形態)
(構成)
図8に示されている本発明の第3実施形態としての力センサでは、起歪体10の上面101の第2指定緯度範囲R2において、基準点Oを取り囲む1箇所において分断している略円環状に延在している第1導電性部材21および第2導電性部材22が内側から順に配置されている。
【0041】
第1導電性部材21は、一端部で端子T1、第1導線部材41および端子T4を順に介して第2導電性部材22の他端部に接続され、他端部で端子T2、第2導線部材42および端子T3を順に介して第2導電性部材22の一端部に接続されている。第2導電性部材22は、一端部で端子T3、第2導線部材42および端子T2を順に介して第1導電性部材21の他端部に接続され、他端部で端子T4、第1導線部材41および端子T1を順に介して第1導電性部材21の一端部に接続されている。
【0042】
導線部材41〜42は、第1導電性部材21および第2導電性部材22とともに2アクティブゲージ法のブリッジ回路を構成する(図9A参照)。導線部材41〜42は、第1導電性部材21および第2導電性部材22とともに1アクティブゲージ法(直列式)のブリッジ回路を構成していてもよい(図9B参照)。
【0043】
第1導電性部材21および第2導電性部材22のそれぞれの厚さ、幅および長さ、さらには電気伝導率などの電気特性のそれぞれは、ブリッジ回路(ひずみ検出用回路)を構成する観点から適当に設計されている。導線部材41〜42の厚さ、幅および長さ、さらには素材(電気伝導率を定める。)のそれぞれは、第1導電性部材21および第2導電性部材22のそれぞれと同様に当該ブリッジ回路を構成する観点から適当に設計されている。
【0044】
これら以外の点では、本発明の第3実施形態としての力センサは、本発明の第1実施形態としての力センサ(図1および図2参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。第1導電性部材21および第2導電性部材22は、第1実施形態の導電性部材20と同様にCr基薄膜により構成されている。
【0045】
(機能)
本発明の第3実施形態としての力センサによれば、導電性部材20の端点間の電気抵抗値の変化量の増大、ひいては起歪体10に作用した力の垂線方向成分の測定精度の向上が図られる。
【0046】
(第4実施形態)
(構成)
図10に示されている本発明の第4実施形態としての力センサでは、第1指定緯度範囲R1において、基準点Oを取り囲む1箇所において分断している略円環状に延在している第1導電性部材21が、起歪体10の上面101に配置されている。第2指定緯度範囲R2において、基準点Oを取り囲む1箇所において分断している略円環状に延在している第2導電性部材22が、起歪体10の上面101に配置されている。
【0047】
第1導電性部材21は、一端部で端子T1、第1導線部材41および端子T4を順に介して第2導電性部材22の他端部に接続され、他端部で端子T2、第2導線部材42および端子T3を順に介して第2導電性部材22の一端部に接続されている。第2導電性部材22は、一端部で端子T3、第2導線部材42および端子T2を順に介して第1導電性部材21の他端部に接続され、他端部で端子T4、第1導線部材41および端子T1を順に介して第1導電性部材21の一端部に接続されている。
【0048】
導線部材41〜42は、第1導電性部材21および第2導電性部材22とともに対辺2アクティブゲージ法(2線式)のブリッジ回路を構成する(図11A参照)。導線部材41〜42は、第1導電性部材21および第2導電性部材22とともに対辺2アクティブゲージ法(3線式)のブリッジ回路を構成していてもよい(図11B参照)。
【0049】
第1導電性部材21および第2導電性部材22のそれぞれの厚さ、幅および長さ、さらには電気伝導率などの電気特性のそれぞれは、ブリッジ回路(ひずみ検出用回路)を構成する観点から適当に設計されている。導線部材41〜42の厚さ、幅および長さ、さらには素材(電気伝導率を定める。)のそれぞれは、第1導電性部材21および第2導電性部材22のそれぞれと同様に当該ブリッジ回路を構成する観点から適当に設計されている。
【0050】
これら以外の点では、本発明の第4実施形態としての力センサは、本発明の第1実施形態としての力センサ(図1および図2参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。第1導電性部材21および第2導電性部材22は、第1実施形態の導電性部材20と同様にCr基薄膜により構成されている。
【0051】
(機能)
本発明の第4実施形態としての力センサによれば、導電性部材20の端点間の電気抵抗値の変化量の増大、ひいては起歪体10に作用した力の垂線方向成分の測定精度の向上が図られる。
【0052】
(第5実施形態)
(構成)
図12に示されている本発明の第5実施形態としての力センサでは、起歪体10の上面101の第1指定緯度範囲R1において、基準点Oを取り囲む1箇所において分断している略円環状に延在している第1導電性部材21および第2導電性部材22が内側から順に配置されている。起歪体10の上面101の第2指定緯度範囲R2において、基準点Oを取り囲む1箇所において分断している略円環状に延在している第3導電性部材23および第4導電性部材24が内側から順に配置されている。
【0053】
第1導電性部材21は、一端部で端子T1および第2導線部材42を順に介して第4導電性部材24の他端部に接続され、他端部で端子T2を介して第2導電性部材22の一端部に接続されている。第2導電性部材22は、一端部で端子T2を介して第1導電性部材21の他端部に接続され、他端部で端子T3および第1導線部材41を順に介して第3導電性部材23の一端部に接続されている。第3導電性部材23は、一端部で第1導線部材41および端子T3を順に介して第2導電性部材22の他端部に接続され、他端部で端子T4を介して第4導電性部材24の一端部に接続されている。第4導電性部材24は、一端部で端子T4を介して第3導電性部材23の他端部に接続され、他端部で第2導線部材42および端子T1を順に介して第1導電性部材21の一端部に接続されている。
【0054】
導線部材41〜42は、導電性部材21〜24とともに4アクティブゲージ法のブリッジ回路を構成する(図13参照)。
【0055】
導電性部材21〜24のそれぞれの厚さ、幅および長さ、さらには電気伝導率などの電気特性のそれぞれは、ブリッジ回路(ひずみ検出用回路)を構成する観点から適当に設計されている。導線部材41〜42の厚さ、幅および長さ、さらには素材(電気伝導率を定める。)のそれぞれは、導電性部材21〜24のそれぞれと同様に当該ブリッジ回路を構成する観点から適当に設計されている。
【0056】
これら以外の点では、本発明の第5実施形態としての力センサは、本発明の第1実施形態としての力センサ(図1および図2参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。導電性部材21〜24のそれぞれは、第1実施形態の導電性部材20と同様にCr基薄膜により構成されている。
【0057】
(機能)
本発明の第5実施形態としての力センサによれば、導電性部材20の端点間の電気抵抗値の変化量の増大、ひいては起歪体10に作用した力の垂線方向成分の測定精度の向上が図られる。
【0058】
(第6実施形態)
(構成)
図14に示されている本発明の第6実施形態としての力センサでは、起歪体10は、その周縁部に局所的に張り出している4つの張出部11を備えている。4つの張出部11は、極点Oを通り、上面101に垂直な軸線(Z軸)を基準として4回対称性を有するように配置されている。起歪体10は、各張出部11において支持部12により固定または支持されている。張出部11は、例えば中心角15°〜45°の略扇形状である。例えば、左右の張出部11はX軸を基準として鏡像対称性を有するように配置され、上下の張出部11はY軸を基準として鏡像対称性を有するように配置されている。
【0059】
極点Oからみて起歪体10が支持部12により支持または固定されている方位角範囲に含まれる起歪体10の領域が「拘束方位領域」として定義され、それ以外の領域が「非拘束方位領域」として定義される。
【0060】
図15には、起歪体10の上面101に対して全体的に一様に力が作用した場合における当該起歪体10の「拘束方位領域」の中心経線に沿ったひずみ特性の計算結果が示されている。「負」のひずみ量は起歪体10(正確には上面101(応力負荷側表面))の収縮量を表わしている一方、「正」のひずみ量は起歪体10の伸長量を表わしている。計算条件は、第2実施形態と同様である(図7参照)。
【0061】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.33D以下の範囲において当該ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。負のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.17D以下の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。
【0062】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.92D以上の範囲において当該ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。正のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.95D以上の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。
【0063】
図16には、起歪体10の上面101に対して全体的に力が作用した場合における当該起歪体10の「非拘束方位領域」の中心経線に沿ったひずみ特性の計算結果が示されている。計算条件は第1実施形態と同様である。
【0064】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.23D以下の範囲において当該ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。負のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.11D以下の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。
【0065】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.73D〜0.86Dの範囲において当該ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。正のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.78D〜0.82Dの範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。
【0066】
図14には、当該計算結果が反映された第1指定緯度範囲R1および第2指定緯度範囲R2が示されている。導電性部材20は、1箇所で分断された環状に延在しているものの、第2指定緯度範囲R2の形状に適応して、拘束方位領域では経線方向の比較的外側(極点Oから距離が約0.92D以上の範囲)において緯線方向に広がり、非拘束方位領域では経線方向の比較的内側(極点Oから距離が約0.73D〜0.86Dの範囲)において緯線方向に広がっている。
【0067】
これら以外の点では、本発明の第6実施形態としての力センサは、本発明の第1実施形態としての力センサ(図1および図2参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
【0068】
(第7実施形態)
(構成)
本発明の第7実施形態としての力センサは、起歪体10の極点Oを中心とする基準領域(例えば、円形状の領域)において、起歪体10の上面101に当接する略柱状の力伝達部材30を備えている。これ以外の点では、本発明の第2実施形態としての力センサは、本発明の第6実施形態としての力センサ(図14参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
【0069】
図17には、起歪体1の上面101に対して基準領域に局所的に力が作用した場合における当該起歪体1の「拘束方位領域」の中心経線に沿ったひずみ特性の計算結果が示されている。計算条件は第2実施形態と同様である。
【0070】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.04D以下の範囲において当該ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。負のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.01D以下の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。ただし、第1ひずみ量および第2ひずみ量の和が負である場合、第1ひずみ量および第2ひずみ量の和が正である場合よりも当該和が顕著に大きくなるため、例えば、正のひずみ量に関してはその最大値の50%が当該基準値として設定されてもよい。これは他の実施形態でも同様である。
【0071】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.91D以上の範囲において当該ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。正のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.94D以上の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。
【0072】
図18には、起歪体1の上面101の基準点Oを中心とする略円形状の基準領域に対して局所的に力が作用した場合における当該起歪体1の「非拘束方位領域」の中心経線に沿ったひずみ特性の計算結果が示されている。
【0073】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.02D以下の範囲において当該ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。負のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.01D以下の範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(負値)の大きさが基準値以上である。
【0074】
第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさの最大値の80%に基準値が設定された場合、経線の長さDを基準として、極点Oから距離0.60D〜0.77Dの範囲において当該ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。正のひずみ量の和の大きさの最大値の95%に基準値が設定された場合、極点Oから距離0.65D〜0.72Dの範囲において第1ひずみ量および第2ひずみ量の和(正値)の大きさが基準値以上である。
【0075】
導電性部材20は、1箇所で分断された環状に延在しているものの、第2指定緯度範囲R2の形状に適応して、拘束方位領域では経線方向の比較的外側(極点Oから距離が約0.91D以上の範囲)において緯線方向に広がり、非拘束方位領域では経線方向の比較的内側(極点Oから距離が約0.60D〜0.77Dの範囲)において緯線方向に広がっている。
【0076】
これら以外の点では、本発明の第7実施形態としての力センサは、本発明の第6実施形態としての力センサ(図1および図2参照)とほぼ同様の構成であるため、共通の構成要素に対して同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
【0077】
(本発明の他の実施形態)
前記実施形態では、すべての導電性部材が起歪体10の上面101に形成されていたが、他の実施形態として、一部の導電性部材が上面101に形成される一方で残りの導電性部材が下面102に形成されていてもよい。この場合、導電性部材の位置および負荷の形態によっては上面101および下面102の別によって正負の符号が異なる場合があるので、注意を要する。ひずみ検知用回路を構成するための導線部材を配置するため、起歪体10に貫通孔が設けられていてもよく、ビア構造を有する導線部材が起歪体10に埋設されていてもよい。
【0078】
前記実施形態では、起歪体10が略円形板状であったが、他の実施形態として、起歪体10が略楕円形板状、略三角形状、略矩形板状、略平行四辺形板状、略台形板状または略正多角形板状(正方形、正十二角形板状、正二十角形板状など)、様々な形状とされてもよい。起歪体10は極点Oを通り、上面101に垂直な軸線(例えばZ軸)まわりの回転対称性を有する形状のほか、回転対称性を有しない形状であってもよい。起歪体10の極点Oが起歪体10の中心点からずれていてもよい。
【0079】
第6および第7実施形態では、起歪体10が離散的に突出する複数の張出部11において支持部12により支持されていたが、他の実施形態として、張出部11が省略されて起歪体10の周縁部が直接的に支持部12により支持されていてもよい。
【0080】
第6および第7実施形態では、支持部12により起歪体10の周縁が等方的(緯線方向について規則的)に支持されていた(拘束方位領域がZ軸回りの回転対称性を有するように定義されていた。)。他の実施形態として支持部12により起歪体10の周縁が不規則的に支持されていてもよい。例えば、方位角範囲340°〜20°、40°〜80°、120°〜180°および220°〜260°のそれぞれにおいて拘束方位領域が定義されるように、起歪体10の周縁が固定部材12により支持されていてもよい。 第6および第7実施形態では、支持部12による起歪体10の周縁の支持箇所は4つであったが、他の実施形態として支持箇所は2箇所、3箇所または5箇所以上であってもよい。
【0081】
第6および第7実施形態では、起歪体10において、複数の拘束方位領域が、極点Oを通る上面101に垂直な平面を基準とする鏡像対称性を有するように定義され、複数の導電性部材のそれぞれが、起歪体10の上面101において当該複数の拘束方位領域のそれぞれに配置されていてもよい。例えば、起歪体10において、6個の方位角範囲345°〜15°、45°〜75°、105°〜135°、165°〜195°、225°〜255°および285°〜315°のそれぞれに含まれる6個の拘束方位領域が定義され、6n個(n=1,2,‥)の導電性部材のうちn個の導電性部材それぞれが、起歪体10の上面101において当該6個の拘束方位領域のそれぞれに配置されていてもよい。この場合、6個の拘束方位領域はY−Z平面を基準とする鏡像対称性を有するように配置されている。
【0082】
第6および第7実施形態では、起歪体10において、複数の非拘束領域が、当該平面を基準とする鏡像対称性を有するように定義され、複数の導電性部材のそれぞれが、起歪体10の上面101において複数の非拘束方位領域のそれぞれに配置されていてもよい。例えば、起歪体10において、6個の方位角範囲15°〜45°、75°〜105°、135°〜165°、195°〜225°、255°〜285°および315°〜345°のそれぞれに含まれる6つの非拘束方位領域が定義され、6n個(n=1,2,‥)の導電性部材のうちn個の導電性部材それぞれが、起歪体10の上面101において当該6個の非拘束方位領域のそれぞれに配置されていてもよい。この場合、6個の非拘束方位領域はY−Z平面を基準とする鏡像対称性を有するように配置されている。
【0083】
拘束方位領域および/または非拘束方位領域が前記平面を基準とする鏡像対称性を有するように起歪体10の上面101に配置されている場合、複数の導電性部材のそれぞれが、当該平面を基準とする鏡像対称性を有するように起歪体10の上面101に配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0084】
10‥起歪体、20、21、22、22、23、24‥導電性部材、30‥力伝達部材、41、42、43、44‥導線部材、101‥起歪体の上面(主面)、102‥起歪体の下面(主面)、O‥極点、R1‥第1指定緯度範囲、R2‥第2指定緯度範囲。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18