(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1電源コンタクト(LPC)は、前記係止部(LPC2)と前記連結部(LPC5)との間に、前記接触部(LPC1)が接触する前記接続対象物の前記一方の面とは異なる他方の面と接触する対向接触部(LPC6)をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
前記第1電源コンタクト(LPC)の前記押受部(LPC3)は、前記押圧部材によって少なくとも押圧接触される部分が、フラットに形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のコネクタ。
前記第1電源コンタクト(LPC)は、前記押受部(LPC3)の先端部分に、前記押圧部材の押圧による反発力に起因して、前記押圧部材が前記ハウジングの前記挿入口とは反対側の方向に膨れ移動することを防止する膨れ防止手段をさらに有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載のコネクタ。
前記第1電源コンタクト(LPC)は、前記ハウジングの内面に向かって突出する形状をもつ圧入固定部を少なくとも有することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のコネクタ。
前記第2電源コンタクト(NPC)は、前記接触部(NPC1)が接触する前記接続対象物の面とは異なる面と接触する対向接触部(NPC5)を有することを特徴とする請求項7に記載のコネクタ。
前記第2電源コンタクト(NPC)の、前記接続部(NPC3)と前記連結部(NPC4)との間に位置する部分は、幅寸法が前記厚さ寸法以上であることを特徴とする請求項7または8に記載のコネクタ。
前記第2電源コンタクト(NPC)の前記押受部(NPC2)の、前記押圧部材が少なくとも押圧接触する部分が、フラットに形成されていることを特徴とする請求項7から9までのいずれか1項に記載のコネクタ。
前記第2電源コンタクト(NPC)は、前記押受部(NPC2)の先端部に、前記押圧部材の押圧による反発力に起因して、前記押圧部材が前記ハウジングの前記挿入口とは反対側の方向に膨れ移動することを防止する膨れ防止手段を有することを特徴とする請求項7から10までのいずれか1項に記載のコネクタ。
前記ハウジングは、該ハウジングの高さ方向に対向して位置する内面に、前記押圧部材が位置する側から前記挿入口に向かって延在するように形成され、全ての前記信号コンタクト(SC)及び前記電源コンタクト(PC)を個別に保持する複数本の溝を有することを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載のコネクタ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に従うコネクタの実施形態について、図面を参照しながら以下で説明する。なお、以下に示す実施形態は一つの例示であり、本発明の範囲において、種々の形態をとりうる。
【0011】
図1は、本発明のコネクタ100を斜視的に示し、具体的には、
図1(a)は、ハウジング1の一部を取り除いてコネクタ内部が見えるようにコネクタ100を示し、
図1(b)は、
図1(a)に示すコネクタ100に接続対象物Fが挿入された状態を示す。
図2は、ハウジング1内に保持された
第1電源コンタクト
(LPC)4を断面にして示し、具体的には、
図2(a)は、押圧部材6が押圧解除完了位置OPにある場合の
第1電源コンタクト4を示し、
図2(b)は、押圧部材6が押圧完了位置CPにある場合の
第1電源コンタクト4を示す。
図3は、
2種類の第1電源コンタクト4
、4Aを斜視的に示し、具体的には、
図3(a)は、第1実施形態の
第1電源コンタクト4を示し、
図3(b)は、第2実施形態の
第1電源コンタクト4Aを示す。
図4は、
第2電源コンタクト(NPC)5を示し、具体的には、
図4(a)は、ハウジング1内に保持された
第2電源コンタクト5を断面にして示し、
図4(b)は、
第2電源コンタクト5を斜視的に示す。
図5は、第1信号コンタクト2を示し、具体的には、
図5(a)は、ハウジング1内に保持された第1信号コンタクト2を断面にして示し、
図5(b)は、第1信号コンタクト2を斜視的に示す。
図6は、第2信号コンタクト3を示し、具体的には、
図6(a)は、ハウジング1内に保持された第2信号コンタクト3を
断面にして示し、
図6(b)は、第2信号コンタクト
3を斜視的に示す。
図7は、ハウジング1を斜視的に示す。
図8は、押圧部材6を斜視的に示す。
【0012】
<コネクタの構成>
コネクタ100は、接続対象物
を着脱自在に
挿入して接続するコネクタであって、主に、接続対象物Fが挿抜される
挿入口11を有するハウジング1と、ハウジング1に並列配置状態で保持される所要数の信号コンタクト(SC)2、3と、
前記ハウジングの、前記挿入口とは反対側に位置し、信号コンタクト2、3に対して押圧可能な形状
部位を有する押圧部材6とを備えている。
【0013】
接続対象物Fは、コネクタ100
に対して着脱可能に
挿入して接続される、例えばフレキシブルプリント基板(FPC)、フレキシブルフラットケーブル(FFC)又はフレキシブル性を有するカードである。接続対象物Fは、
図1(b)に示すように、少なくとも信号コンタクト2、3
および電源コンタクト4、5のそれぞれの接触部と接触するランドF2と
、ランドF2から回路へ繋がるパターンと、接続対象物Fの挿入が完了した状態(正規挿入位置)で、接続対象物Fが抜けないようにするため
、例えば、電源コンタクト4、5のうち、コンタクト2、3、4、5の整列(並列)方向において最も外側に配置されている
第1電源コンタクト(LPC)4と係合する被係止部F1とを備えている。
図1(b)に示す接続対象物Fでは、被係止部F1は、接続対象物Fのコネクタ100への挿抜方向において前側で、挿抜方向に対して横方向両側に設けられている。被係止部F1の形状としては、後述する
第1電源コンタクト4の係止脚部42の係止部(LPC
2)42aと係合できる形状であればよく、特に限定されず、例えば、
図1(b)に示すように、接続対象物Fをその側方から切り欠いた切欠部として形成する他、貫通孔、又は、仕様によっては止め孔として形成することもできる。
【0014】
ハウジング1は、接続対象物Fが挿抜される
挿入口11を有し、信号コンタクト2、3と、電源コンタクト4、5とを保持する。ハウジング1は電気絶縁性の材料を用いて形成されていればよく、例えばプラスチックによって形成されている。ハウジング1は、公知技術の射出成形によって一部材として製作されている。具体的に、ハウジング1の材質としては、寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的には例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(66PA、46PA)、液晶ポリマー(LCP)、ポリカーボネート(PC)、これらの合成材料等を挙げることができる。
【0015】
信号コンタクト2、3は、ハウジング1に保持されていて、ハウジング1への接続対象物Fの挿入が完了して、押圧部材6が押圧解除完了位置OP(
図2(a)参照)から押圧完了位置CP(
図2(b)参照)へと移動した場合に、接続対象物FのランドF2に
安定接触する。信号コンタクト2、3は、2つの異なるタイプであり、具体的には、
挿入口11の反対側に接続部が位置するタイプ(第1信号コンタクト2)、及び
挿入口11側に接続部が位置するタイプ(第2信号コンタクト3)である。
図1に示すコンタクト100においては、第1信号コンタクト2及び第2信号コンタクト3の両方を含んでいて、第1信号コンタクト2及び第2信号コンタクト3は、ハウジング1への挿入方向を変えて、交互に千鳥に配置されている。なお、コネクタとして、第1及び第2信号コンタクト2、3の少なくとも一方の信号コンタクトを含んでいればよい。
信号コンタクト2、3の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
【0016】
電源コンタクト4、5は、
図1に示す実施形態では、ハウジング1内でかつ信号コンタクト2、3を挟んだ両端側位置にそれぞれ対をなして保持されている
場合を示している。電源コンタクト4、5は、ハウジング1への接続対象物Fの挿入が完了して、押圧部材6が押圧解除完了位置OPから押圧完了位置CPへと移動した場合、少なくとも接続対象物FのランドF2に
安定接触して電源接続を形成する。電源コンタクト4、5の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。
【0017】
押圧部材6は、信号コンタクト2、3及び電源コンタクト4、5に対して押圧可能な形状部位を有するものである。押圧部材6
の材質は、電気絶縁性のプラスチック
材料であり、公知技術の射出成形によって製作されている。具体的に、押圧部材6の材質としては、寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やこれらの合成材料を挙げることができる。
【0018】
そして、本発明の構成上の主な特徴は
、電源コンタクト
の適正化を図ることにあり、より具体的には
、電源コンタクト
(PC)4、5は
、ハウジング
に、信号コンタクト(SC)と
ともに並列配置状態で保持され、厚さ寸法が、信号コンタクト
(SC)2、3の厚さ寸法よりも大きく
、信号コンタクト(SC)と共に
押圧部材での押圧
が可能になるように構成され、
第1電源コンタクト(LPC)を有し、第1電源コンタクト(LPC)は、接続対象物の両面のうちの一方の面と接触する接触部(LPC1)と、コネクタに対する正規挿入位置に挿入された接続対象物に形成されている被係止部に係合可能な形状をもつ係止部(LPC2)と、接触部(LPC1)及び係止部(LPC2)を連結する連結部(LPC5)と、連結部(LPC5)の一端側から挿入口とは反対側に延在し、押圧部材によって押圧される押受部(LPC3)と、連結部(LPC5)の他端側から、挿入口とは反対側または挿入口側に延在し、基板に接続する接続部(LPC4)とを有し、接続対象物がコネクタの正規挿入位置に挿入されると、接続対象物の被係止部が、第1電源コンタクト(LPC)の係止部(LPC2)に係合されて、コネクタに対する接続対象物の仮固定が完了し、かつ、仮固定が完了した状態からさらに押圧部材を押圧完了位置(CP)まで移動させることで、接触部(LPC1)と、接触部に対向する1電源コンタクト(LPC)の部分とで接続対象物が挟持されて、コネクタに対する接続対象物の本固定が完了することにある。この構成を採用することにより、コネクタ100において、例えば0.5〜3.0Aといった大電流を、
抵抗値を上げることなく、安定的に流すこと
が可能になると共に、接続対象物Fを係止するために別部材をハウジング1内に別途設ける必要がなくなる。これにより、コネクタ100のハウジング1内に設ける部品
の数を減じることができ、コネクタ100の省スペース化を達成することができるようになる。
【0019】
さらに、
コネクタ100に設ける第1電源コンタクト4
を、例えば、図1(a)に示すように、所要数の信号コンタクト2、3を挟む両端側位置にそれぞれ各1本配置して、1対の
第1電源コンタクト4
とするとともに、電源コンタクト全体を、上記1対の
第1電源コンタクト4
と、係止部をもたない別の電源コンタクトである第2電源コンタクト(NPC)5とで構成
すると、コネクタ100の抵抗値をさらに抑制しつつ、大電流を流すことができる。
なお、
第2電源コンタクト5は、
例えば、第1電源コンタクト4の外側に、つまり、第1電源コンタクト4の
、信号コンタクト2、3
が位置するのとは反対側に、それぞれ位置していてもよい。
【0020】
[
第1電源コンタクト]
以下に、
図1、図2及び
図3に基づいて、
第1実施形態の第1電源コンタクト4
について説明する。
【0021】
第1電源コンタクト4は、接続対象物Fに対する電源接続機能と
2段固定機能とを兼ね備え、ハウジング1において接続対象物Fの挿
抜方向Xに沿って保持されており、
図1では、コンタクト2、3、4、5のハウジング1内での整列方向(幅方向)Yにおいて最も外側に1対で配置されている。
第1電源コンタクト4は、ハウジング1の高さ方向Zに対向する内面に形成されて、壁部によって仕切られている溝のうち両端に位置する溝12に圧入により保持されている。
第1電源コンタクト4は、ハウジング1内に
挿入口11とは反対側から挿入されている。
【0022】
第1電源コンタクト4の厚さ寸法は、信号コンタクト2、3の厚さ寸法よりも大きく、具体的には、0.10〜0.20mmであることが好ましい。
ここで「厚さ寸法」とは、コンタクト2、3、4、5の整列方向Yに沿った
第1電源コンタクト4の厚さのことであり、換言すると、
第1電源コンタクト4の母材の厚さのことである。
【0023】
第1電源コンタクト
(LPC)4は、
図1、
図2及び
図3(a)に示すように、接続対象物Fの両面のうち
の一方の面と接触する接触部(LPC1)41aと、挿入された接続対象物Fに形成してなる被係止部F1に対応する位置に、被係止部F1に向かって突出する形状をもつ係止部(LPC2)42aと、接触部41a及び係止部42aを連結する連結部(LPC5)45aと、連結部45aの一端側から接触部41aとは反対側に延在し、押圧部材6によって押圧される押受部(LPC3)43aと、連結部45aの他端側から係止部42aとは反対側に延在し、基板に接続する接続部(LPC4)44aとを有する。
【0024】
より具体的には、
第1電源コンタクト4は、接触部41aを有する電源接続脚部41と、係止部42aを有する係止脚部42と、押受部43aを有する押受脚部43と、接続部44aを有する接続脚部44と、連結部45aを有する連結脚部45と、を全体としてH字形になるように一体に備えている。特に、電源接続脚部41、連結脚部45及び接続脚部44の位置関係は、略クランク形状を形成している。
【0025】
電源接続脚部41と係止脚部42との間に接続対象物Fが挿入され、押受脚部43と接続脚部44との間で、押圧部材6の、
信号コンタクト及び電源コンタクトに対し押圧可能な形状部位である押圧部61が回動可能に支持されている。
【0026】
電源接続脚部41は、接続対象物Fのランド部F2に接触して電源接続を可能にするものである。電源接続脚部41は、ハウジング1の上壁部1a側の溝12にあり、連結脚部45に対して、ハウジング1の
挿入口11側に位置している。つまり、電源接続脚部41は、連結
部45
aの一端側から
挿入口11に向かって延在している。電源接続脚部41の
挿入口11側の先端部は、溝12の底面から浮いた状態にあり、接続対象物Fの両面のうち
の一方の面と接触する接触部41aを有している。接触部41aは、接続対象物Fと接触し易いように、係止脚部42に向かって突出する形状を有している。押圧部材6の押圧解除完了位置OPから押圧完了位置CPへの移動時に、電源接続脚部41は
、接続対象物Fに向かって
変位して確実にかつ安定的に電気的に接触するようになる。
【0027】
係止脚部42は、
図1(b)に示すように、接続対象物Fに形成されている被係止部F1と係合して、
コネクタに対する、正規挿入位置にある接続対象物F
の仮固定
が完了して、不都合な抜けを抑制するものである。係止脚部42は、ハウジング1の下壁部1b側の溝12において電源接続脚部41に対向する側にあり、連結脚部45に対して、ハウジング1の
挿入口11側に位置している。つまり、係止脚部42は、連結
部45
aの他端側から
挿入口11に向かって延在している。また、係止脚部42は、その電源接続脚部41に対向する側の表面部分が、全長にわたって露出した状態で溝12に保持されている。つまり、係止脚部42は、
挿入口11側からその全長が視認できるように、溝12に保持されている。係止脚部42は、ハウジング1に挿入された接続対象物Fに形成してなる被係止部F1に対応する位置に、被係止部F1に向かって突出する形状をもつ係止部42aを有している。つまり、接続対象物Fの挿入が
完了した際の被係止部F1に対応する位置に、係止部42aが設けられている。係止部42aは、係止脚部42の先端部側に設けられていて、係止脚部42の先端部からテーパ状に上方に傾斜して
延び、その後、略垂直に係止脚部42に戻るように形成されている。係止脚部42の係止部42aは、保持されているハウジング1の下壁部1b側の溝12から上壁部1aに向かって突出している。
【0028】
第1電源コンタクト4は、係止部42aと連結部45aとの間に、接続対象物Fと接触する対向接触部(LPC6)42bを有する
ことが好ましい。具体的には、対向接触部42bは、ハウジング1の高さ方向Zにおいて、電源接続脚部41の接触部41aに対向する位置で、電源接続脚部41の接触部41aが、接続対象物Fに接触する
一方の面とは反対側の
他方の面で接続対象物Fに接触する。対向接触部42bは、電源接続脚部41の接触部41aに向かって突出する形状を有する。
【0029】
係止脚部42の対向接触部42bは、
押圧部材6による押圧によって、接触部41aが接続対象物Fと安定接続できるように接続対象物Fに接触
できればよく、電源接続脚部41の接触部41aと
はハウジング1の高さ方向Zに対
向する位置から係止脚部42の延在方向にずれた位置に設けてもよい。なお、係止部42aの形状・大きさは、接続対象物Fの被係止部F1と係合できればよく、接続対象物Fの保持力や強度や加工性やコネクタ100の低背化等を考慮して適宜設計すればよい。
【0030】
押受脚部43は、押圧部材6の押圧部61によって押圧されて、
接続脚部44から離れる方向(図2(b)では上方
)に変位する部分である。押受脚部43は、ハウジング1の上壁部1a側で接続脚部44に対向する側にあり、連結脚部45に対して、ハウジング1の
挿入口11とは反対側に位置している。つまり、押受脚部43は、連結
部45a
の一端側から
挿入口11とは反対側に延在している。押受脚部43が、押圧部材6によって押圧される押受部43aを有している。
押受脚部43の押受部43aの、押圧部材6の押圧部61
によって少なくとも押圧
接触される部分が、コネクタ100の低背化を考慮して、フラットに形成されていることが好ましい。この構成により、押圧部材6は、ハウジング1に支持される所定の軸部を有することなく、押圧解除完了位置OPと押圧完了位置CPとの間を回動可能である。つまり、押圧部材6の押圧部61の回動軸線は、押圧部材6の回動に伴い、押受脚部43のフラットに形成された部分、つまり押受部43aに沿
う方向(図2(b)ではX方向)に移動することができる。
【0031】
さらに、押受部43aの先端部に、押圧部材6の押圧による反発力に起因して、押圧部材6がハウジング1の
挿入口11とは反対側の方向に膨れ移動することを防止する膨れ防止手段を有することが好ましい。具体的には、押受脚部43の先端部分に、押圧部材6の膨れ移動するのを防止するための、接続脚部44に向かって突出する突出部43bが設けられている。押圧部材6の回動の際に押圧部材6の、ハウジング1の幅方向Yにおける中央部が、ハウジング1の
挿入口11とは反対側の方向に膨れる
(迫り出す)傾向がある。しかし、かかる傾向を、押受脚部43の突出部43b
を設けることによって防ぐことができる。突出部43bの大きさは、上記の役割を果たすことができれば限定せず、押圧部材6の押圧部61が引っ掛かる程度に適宜設計すればよい。また、膨れ防止手段としては、上記の構成以外にも、溝(凹部)を設けて、押圧部61を受容するようにしてもよい。
【0032】
なお、突出部43bが設けられている場合、「押圧部材6
(の押圧部61
)によって少なくとも押圧
接触される部分が、フラットに形成されている」とは、押受脚部43の突出部43bが形成されている以外の部分が平坦に形成されている、ということである。また、「平坦」とは、押圧部材6が回動した際に回動軸線が移動できればよく、凹凸がないだけでなく、多少波
打っていても、湾曲していても、多少凹凸があってもよい。
【0033】
接続脚部44は、基板に実装される部分である。接続脚部44は、ハウジング1の下壁部1b側の溝12において押受脚部43に対向する側にあり、連結脚部45に対して、ハウジング1の
挿入口11とは反対側に位置している。つまり、接続脚部44は、連結
部45a
の他端側から
挿入口11とは反対側に延在している。接続脚部44は、基板に接続する接続部44aを有している。接続部44aは、接続脚部44の先端側で押受脚部43を臨む側とは反対側に形成されている。接続部44aは、図示の実施形態においては、表面実装タイプ(SMT)であるが、ディップタイプでもあってもよい。コネクタ100の低背化を考慮して、接続脚部44の、押圧部材6の押圧部61が少なくとも押圧
接触する部分がフラットに形成されていることが好ましい。フラットに形成することにより奏する効果は、押受脚部43の押受部43aと同じである。
【0034】
第1電源コンタクト4
は、接続部44aと連結部45aとの間に位置する部分
における幅寸法
が、厚さ寸法以上であることが好ましい。具体的には、
第1電源コンタクト4は、接続脚部44の、連結脚部45から少し間隔をおい
た位置から接続部44aまで延在する部分の、ハウジング1の高さ方向Zにおける寸法が、ハウジング1の幅方向Yにおける寸法以上である。
【0035】
さらに、接続脚部44の先端部分には、膨れ
(迫り出し)移動するのを防止するための膨れ防止手段、具体的には、押受脚部43に向かって突出する突出部(図示せず)が設けられていてもよい。接続脚部44の突出部の構成、機能及び態様については、押受脚部43の突出部43bと同じである。また、膨れ防止手段としては、上記の構成以外にも、溝(凹部)を設けて、押圧部61を受容するようにしてもよい。なお、膨れ防止手段については、押受脚部43及び接続脚部44の少なくとも一方に設けてあればよい。
【0036】
連結脚部45は、電源接続脚部41、係止脚部42、押受脚部43及び接続脚部44に互いに連結する連結部
45aを有している。連結部45aは、説明の便宜上、各脚部41〜44を互いに連結するものとして記載するが、
第1電源コンタクト4は、一部材であり、連結脚部45との明確な区別はなく、さらに、上記の各脚部41〜45の境の明確な区別もない。
【0037】
第1電源コンタクト4は、接触部41aと押受部43aとの間に、ハウジング1の内面に向かって突出する形状をもち、ハウジング1に圧入固定される圧入固定部46を
少なくとも有する
ことが好ましい。圧入固定部46は、ハウジング1の上壁部1aに向かって突出して形成されている。これにより、第1電源コンタクト4は、ハウジング1内においてハウジング1の高さ方向Yにおいて圧入保持されて、挿入位置を維持する。
【0038】
なお、電源接続脚部41と、係止脚部42との位置関係は逆であってもよい。つまり、電源接続脚部41が、ハウジング1の下壁部1b側の溝12にあり、係止脚部42が、ハウジング1の上壁部1a側の溝12にあってもよい。
【0039】
次に、
図3(b)に基づいて、
第2実施形態の第1電源コンタクト
4Aを説明する。以下、上記の第1実施形態の
第1電源コンタクト4と同一の又は類似する機能を有する構成についてはその説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
【0040】
第2実施形態の
第1電源コンタクト4Aは、ハウジング1内に
挿入口11側から挿入される。
第1電源コンタクト4Aは、接続対象物Fの両面のうち、少なくとも片面と接触する接触部41Aaと、挿入された接続対象物Fに形成してなる被係止部F1に対応する位置に、被係止部F1に向かって突出する形状をもつ係止部42Aaと、接触部41Aa及び係止部42Aaを連結する連結部45Aaと、連結部45Aaの一端側から接触部41aとは反対側に延在し、押圧部材6によって押圧される押受部43Aaと、係止部42Aaから挿入口11側に向かって延在し、基板に接続する接続部44Aaとを有する。
【0041】
また、
第1電源コンタクト4Aは、第1実施形態の
第1電源コンタクト4と同様に、接触部41Aaを有する電源接続脚部41Aと、係止部42Aaを有する係止脚部42Aと、押受部43Aaを有する押受脚部43Aと、接続部44Aaを有する接続脚部44Aと、連結部45Aaを有する連結脚部45Aとを、全体としてh字形状になるように一体に備えている。
【0042】
第1電源コンタクト4Aの接続脚部44Aは、係止脚部42Aの
係止部42Aaからさらに
挿入口側に
延在した部分である。また、係止脚部42A及び接続脚部44Aは、その電源接続脚部41Aに対向する側の表面部分が、全長にわたって露出した状態で
開口した溝12に保持されている。つまり、係止脚部42
A及び接続脚部44Aは、
挿入口11側からその全長が視認できるように、溝12に保持されている。
【0043】
第1電源コンタクト4Aにおいて、押圧部材6は、押受脚部43Aとハウジング1の下壁部1bとの間で支持されている。この場合、ハウジング1の下壁部1bの、押圧部材6を支持する部分は、フラットに形成されていることが好ましい。
【0044】
なお、図示されていないが、
第1電源コンタクト4Aは、ハウジング1の高さ方向Zにおいて係止脚部42Aと同じ側で、
連結部45Aaの他端側から、挿入口とは反対側の押圧部材6が位置する側に、延
設脚部を有していてもよい。この延設脚部は、押圧部材6の押圧部61の回動を押受脚部43Aと共に支持するものである。この場合、
延設脚部は、押圧部材6の押圧部61を支持する部分
が、フラットに形成されていることが好ましい。
【0045】
また、
第1電源コンタクト4Aは、接触部41Aaと押受部43Aaとの間に、ハウジング1の内面に向かって突出する形状をもち、ハウジング1に圧入固定される圧入固定部46Aを有する
ことが好ましい。
【0046】
本発明のコネクタ100においては、
第1電源コンタクト4が使用されているが、第1電源コンタクト4及び
第1電源コンタクト4Aの少なくとも一方を使用することができる。
【0047】
[
第2電源コンタクト]
次に、
図4に基づいて、
第2電源コンタクト5について説明する。
第2電源コンタクト5は、電源接続機能のみを主たる機能として備え、
第1電源コンタクト4のように、
係止部を有していないため、仮固定機能は備えていない。なお、
第2電源コンタクト5の、
第1電源コンタクト4が有する部分と同じ名称の部分は、その構成及び機能において
第1電源コンタクト4と同じあるので説明を省略する。
【0048】
第2電源コンタクト5の厚さ寸法は、信号コンタクト2、3の厚さ寸法よりも大きく、具体的には、0.10〜0.20mmであることが好ましい。ここで「厚さ寸法」とは、
第1電源コンタクト4と同じ意味である。
【0049】
第2電源コンタクト5は、接続対象物Fに対する電源接続機能を備え、コンタクトの整列方向Yにおいて、信号コンタクト2、3と
第1電源コンタクト4又は4Aとの間に配置されている。
第2電源コンタクト5は、ハウジング1の高さ方向Zに対向する内面に形成されて、壁部によって仕切られている溝のうち溝13(
図7参照)に圧入により保持されている。
図4に示す第2電源コンタクト5は、ハウジング1内に
挿入口11とは反対側から挿入される
場合の構成を示している。
【0050】
第2電源コンタクト5は、正規挿入位置にある接続対象物Fの両面のうち
の一方の面と接触する接触部(NPC1)51aと、押圧部材6によって押圧される押受部(NPC2)52aと、基板に接続する接続部(NPC3)53aと、接触部51a、押受部52a及び接続部53aを連結する連結部(NPC4)54aと、を有し、接触部51a及び押受部52aは、連結部54aの一端側から互いに反対側に延在し、接続部53aは、連結部54aの他端側から
挿入口11とは反対側に延在し
ている。
【0051】
より具体的には、
第2電源コンタクト5は、接触部51aを有する電源接続脚部51と、押受部52aを有する押受脚部52と、接続部53aを有する接続脚部53と、連結部
54aを有する連結脚部54とを、全体として一体に備えている。さらに、
第2電源コンタクト5は、
第1電源コンタクト4、4Aとは異なり、
係止部を有する係止脚部を有しておらず、代わりに、連結
部54
aの
他端側から
挿入口11側に向かって延在する延
設脚部55を備えており、全体としてH字形状になっている。
【0052】
さらに、
第2電源コンタクト5は、接触部51aと押受部52aとの間に、ハウジング1の内面に向かって突出する形状をもち、ハウジング1に圧入固定される圧入固定部56を有する。また、
第2電源コンタクト5は、図示しないが、接触部51a
が接触する接続対象物Fの一方の面とは異なる
他方の面に接触する対向接触部(NPC5)を有していてもよい。また、
第2電源コンタクト5の押受部52aの、押圧部材6が少なくとも押圧
接触する部分が、フラットに形成されているとよい。また、
第2電源コンタクト5は、押受部52aの先端部に、押圧部材6の押圧による反発力に起因して、押圧部材6がハウジング1の
挿入口11とは反対側の方向に膨れ移動することを防止する膨れ防止手段、具体的には接続脚部53に向かって突出する突出部52bを有している
ことが好ましい。
【0053】
なお、図示されていないが、
第2電源コンタクト5の接続脚部53を、延
設脚部55の位置に設けてもよく、つまり、
第2電源コンタクト5
の接続脚部53は、
延設脚部55を設ける代わりに、連結部54aの他端側から
挿入口11側に向かって延在
するように設けてもよい。
【0054】
また、延
設脚部55は、その電源接続脚部51に対向する側の表面部分が、全長にわたって露出した状態で
開口した溝13に保持されている。つまり、延
設脚部55は、
挿入口11側から、その全長が視認できるように、溝13に保持されている。
さらに、電源接続脚部51と、
延設脚部55との位置関係は逆であってもよい。つまり、電源接続脚部51が、ハウジング1の下壁部1b側の溝13にあり、
延設脚部55が、ハウジング1の上壁部1a側の溝13にあってもよい。
加えて、コネクタ100が要求する電流を
第1電源コンタクト4、4Aだけで、所定の抵抗値の範囲内において達成できるのであれば、
第2電源コンタクト5を設ける必要はない。
【0055】
[信号コンタクト]
(第1信号コンタクト)
次に、
図5に基づいて、第1信号コンタクト2について説明する。なお、第1信号コンタクト2の、
第1電源コンタクト4が有する部分と同じ名称の部分は、その構成及び機能において
第1電源コンタクト4と同じであるので説明を省略する。
【0056】
所要数の第1信号コンタクト2が、ハウジング1に並列配置状態で保持されて、
図1では、ハウジング1内の幅方向両側に位置する各2本の電源コンタクト
4、5と4、5の間に配置されている。第1信号コンタクト2は、ハウジング1の高さ方向Zに対向する内面に形成されて、壁部によって仕切られている溝のうち、溝14に圧入により保持されている。第1信号コンタクト2は、ハウジング1内に
挿入口11とは反対側から挿入される。
【0057】
第1信号コンタクト2は、接続対象物Fと接触する接触脚部21と、押圧部材6によって押圧される押受脚部22と、基板に実装される接続脚部23と、延設脚部24と、各脚部21〜24を連結する連結脚部25とを、全体としてH字形状になるように一体に備えている。第1信号コンタクト2は、第1電源コンタクト4とは異なり、係止
部を有しておらず、代わりに、連結脚部25の
他端側から
挿入口11側に向かって延在する延
設脚部24を備えており、全体としてH字形状になっている。第1信号コンタクト2において、接触脚部21と延設脚部24との間に接続対象物Fが挿入され、押受脚部22と接続脚部23との間で、押圧部材6の押圧部61が回動可能に支持されている。
【0058】
延設脚部24は、その接触脚部21に対向する側の表面部分が、全長にわたって露出した状態で
開口した溝14に保持されている。具体的には、延設脚部24は、その接触脚部21に対向する側の表面部分が、全長にわたって露出した状態で、
挿入口11側からその全長が視認できるように、溝14に保持されている。延設脚部24の、接触脚部21を臨む側で、接触脚部21に対向する位置に接続対象物Fと接触する
対向接触部を設けてもよい。つまり、第1信号コンタクト2は、接触脚部21と延設脚部24において、接続対象物Fを挟持するようにしてもよい。延設脚部24は、接触脚部21の構成と同じであり、接続対象物Fと接触する対向接触部24aを有する。対向接触部24aは、接続対象物Fと接触し易いように突部形状を有し、接触脚部21に向かって突出している。また、第1信号コンタクト2は、接触脚部21と押受脚部22との間に、ハウジング1の内面に向かって突出する形状をもち、ハウジング1に圧入固定される圧入固定部26を有する。
【0059】
(第2信号コンタクト)
次に、
図6に基づいて、第2信号コンタクト3を説明する。なお、第2信号コンタクト3の、第1信号コンタクト2が有する部分と同じ名称の部分は、その構成及び機能において第1信号コンタクト2と同じであるので説明を省略する。
【0060】
所要数の第2信号コンタクト3が、ハウジング1に並列配置状態で保持されて、
図1では、ハウジング1内の幅方向両側に位置する各2本の電源コンタクト
4、5と4、5の間に配置されている。第2信号コンタクト3は、ハウジング1の高さ方向Zに対向する内面に形成されて、壁部によって仕切られている溝のうち、溝15に圧入により保持されている。第2信号コンタクト3は、ハウジング1内に
挿入口11側から挿入される。
【0061】
第2信号コンタクト3は、接続対象物Fと接触する接触脚部31と、押圧部材6によって押圧される押受脚部32と、基板に実装される接続脚部33と、延設脚部34と、各脚部31〜34を連結する連結脚部35とを、全体としてH字形状になるように一体に備えている。第2信号コンタクト3は、第1信号コンタクト2とは異なり、第1信号コンタクト2の延
設脚部24の位置に接続脚部33が位置し、第1信号コンタクト2の接続脚部23の位置に延
設脚部34が位置している。
【0062】
第2信号コンタクト3においては、接触脚部31と接続脚部33との間に接続対象物Fが挿入され、押受脚部32と延設脚部34との間で、押圧部材6の押圧部61が回動可能に支持されている。接続脚部33は、接続対象物Fと接触する対向接触部33aを有する。対向接触部33aは、接続対象物Fと接触し易いように突部形状を有し、接触脚部31に向かって突出している。
【0063】
[ハウジング]
次に、
図7に基づいて、ハウジング1の具体的な構成を説明する。
ハウジング1は、ハウジング1の高さ方向Zに対向して位置する上壁部1aと下壁部1b、及び上壁部1aと下壁部1bとを連結する2つの側壁部1cを有する。ハウジング1の
挿入口11は、上壁部1aと、下壁部1bと2つの側壁部1cとによって区画形成されている。
【0064】
ハウジング1は、信号コンタクト2、3、
第1電源コンタクト
4及び
第2電源コンタクト5をそれぞれ保持する複数の溝を有する。これらの溝は、ハウジング1の高さ方向Zに対向する上壁部1a及び下壁部1bの内面のそれぞれ対向する位置に、
第1電源コンタクト
4を保持する溝12、
第2電源コンタクト5を保持する溝13、及び信号コンタクト2、3を保持する溝14、15として形成されている。
図7に示すハウジング1では、各溝12、13、14、15はそれぞれ、コンタクト2、3、4
、5の延在方向(X方向)において、ハウジング1を貫通して形成されている
場合を示している。信号コンタクト2、3、
第1電源コンタクト
4及び
第2電源コンタクト5はそれぞれ、対応する溝14、15、12、13内に、例えば圧入、引っ掛け(ランス)又は溶着等によって固定されている。
【0065】
また、
図1に示すハウジング1では、ハウジング1の幅方向Yにおけるハウジング1の両側、つまり側壁部1cには、押圧部材6を回動可能に支持する凹
状の支持部16が
それぞれ設けられている
場合が示されている。支持部16の形状や大きさは、押圧部材6が回動できるようにハウジング1に装着されていればよく、押圧部材6の役割やハウジング1の強度や大きさ等を考慮して適宜設計する。
【0066】
さらにハウジング1の上壁部1aには、切欠部17が形成されている。切欠部17により、押圧部材6が押圧解除完了位置OPから押圧完了位置CPへの移動時に、第1及び第2信号コンタクト2、3及び電源コンタクト4
、5を押圧する際、各コンタクト2、3、4
、5の押受脚部22、32、43
、52の上方への変位は妨げられない。さらに、切欠部17を設けることで、コネクタ100の低背も可能になる。切欠部17の大きさは、上記役割やコネクタ100の低背化や加工性や強度等を考慮して適宜設計する。
【0067】
[押圧部材]
次に、
図8に基づいて、押圧部材6について説明する。
押圧部材6は、接続対象物Fのハウジング1への挿抜可能にする押圧解除完了位置OP(
図1(a)参照)と、接続対象物Fに対する第1及び第2信号コンタクト2、3、
第1電源コンタクト
4及び
第2電源コンタクト5の押圧接触状態を安定保持する押圧完了位置CP(
図1(b)参照)との間
の回動範囲で回動する。押圧部材6は、図示の実施形態では、第1及び第2信号コンタクト2、3の押受脚部22、32、
第1電源コンタクト
4の押受脚部43
、及び
第2電源コンタクト5の押受脚部
52を押圧する押圧部61と、ハウジング1の
挿入口11とは反対側で側壁部11cの支持部16に回動可能に装着される軸部分62と、第1及び第2信号コンタクト2、3の押受脚部22、32、
第1電源コンタクト
4の押受脚部43
、及び第2電源コンタクト5の押受脚部
52が、個別に
挿通可能な複数の
貫通孔63と、を備えている。
【0068】
押圧部61は、第1信号コンタクト2の押受脚部22、第2信号コンタクト3の押受脚部32、
第1電源コンタクト
4の押受脚部43
、及び
第2電源コンタクト5の押受脚部52を押圧して上方に押し上げる部分である。押圧部61は、第1信号コンタクト2の押受脚部22と接続脚部
23との間、第2信号コンタクト3の押受脚部32と延設脚部34との間、
第1電源コンタクト4の押受脚部43と接続脚部44との間、及び
第2電源コンタクト5の押受脚部52と接続脚部53との間に、回動可能に支持されている。なお、第2実施形態の
第1電源コンタクト4Aを用いた場合、押圧部61は、延設脚部を備える場合には、押受脚部43Aと延設脚部との間に回動可能に支持されており、延設脚部を備えていない場合には、押受脚部43Aとハウジング1の対応する下壁部1bとの間に、回動可能に支持されている。押圧部61の、少なくとも第1及び第2信号コンタクト2、3、
第1電源コンタクト4
、及び
第2電源コンタクト5、又はハウジング1の下壁部1bと接触する部分が、円弧部分61aを有しているとよい(
図2(b)参照)。具体的には、円弧部分61aは、押圧部材6の押圧解除完了位置OPと押圧完了位置CPとの間の回動範囲に対応して形成されている。この円弧部分61aの曲率は一定であっても、また変化していてもよい。また、押圧部61の形状は、
例えば長軸及び短軸を有するものであり、例えば細長形状や、楕円形状にしてもよい。
【0069】
軸部分62は、ハウジング1の側壁部
1cの支持部16に嵌着されていて、押圧部材6の押圧解除完了位置OPと押圧完了位置CPとの間の回動運動をスムーズに行わせるためのものである。押圧部61が、第1及び第2信号コンタクト2、3、
第1電源コンタクト4
、及び第2コンタクト5において適切に支持されて、押圧部材6の回動運動が支障なく行うことができれば、軸部分62は設けなくてもよい。
【0070】
貫通孔63は、押圧部材6の回動の際に、押圧部材6の中央部が、
挿入口11とは反対側に膨れてしまうことを防ぐようにするためのものである。
貫通孔63は、互いに壁部63aによって互いに仕切られて、別個独立に設けられている。
貫通孔63を別個独立に設けることで、押圧部材6の剛性を向上させて、押圧部材6の回動時の押圧部材6の変形を防止することができる。
【0071】
<第1電源コンタクトの動作>
次に、
図2(a)及び
図2(b)に基づいて、上記の構成を有する
第1電源コンタクト4の、押圧部材6による押圧時の動作について説明する。なお、図面を見やすくする観点から、接続対象物Fの図示は省略した。
【0072】
接続対象物Fは、押圧部材6が押圧解除完了位置OPにおいて、
第1電源コンタクト4の電源接続脚部41と、係止脚部42との間に挿入可能である。接続対象物Fが挿入される
だけで、電源接続脚部41は、接触部41aにおいて、接続対象物Fのランド部F2と電気的に接触
させることは可能である。押圧部材6が押圧解除完了位置OPにある状態
では、電源接続脚部41
の接触部41aは、接続対象物Fに電気的に接触
させることができるが、その
場合の接触は安定的ではない。
【0073】
そこで、押圧部材6を、
図2(b)に示す押圧完了位置CPに
回動(移動
)させて、
第1電源コンタクト6と接続対象物Fとの電気的な接続を安定的にし、かつ、接続対象物Fの抜去を確実に防止する状態にする。具体的には、押圧部材6が押圧解除完了位置OPから押圧完了位置CPに移動すると、
第1電源コンタクト4の押受脚部43が、押圧部材6の押圧部61によって上方に押し上げられて傾斜変位する。この押受脚部43の上方への変位に伴い、電源接続脚部41が下方に傾斜変位する。この電源接続脚部41の下方への変位に伴い、電源接続脚部41
の接触部41a
と、接触部41aに対向する第1電源コンタクト4の係止脚部42とで接続対象物Fが挟持されて、コネクタ100に対する接続対象物Fの本固定が完了し、接触部41aが、接続対象物F
の一方の面のランド部F2に押圧接触
する結果として、電気的に安定した接触がもたらされる。
図2(b)において、傾斜変位前の電源接続脚部41及び押受脚部43の位置を二点鎖線で示す。
【0074】
また、この電源接続脚部41の下方への変位に伴い、電源接続脚部41
の接触部41a
が、接続対象物Fと押圧接触する。電源接続脚部41
の接触部41aによる接続対象物Fの押圧により、接続対象物Fは、下方に押圧されているので、係止脚部42の係止部42aは、接続対象物Fをその被係止部F1において確実に係止することにもなり、接続対象物Fの抜去を確実に防止している。これにより、電源接続脚部41
の接触部41aと接続対象物Fとのより安定的な電気的接触が達成される。
【実施例】
【0075】
以下に、本発明の構成を有するコネクタ(実施例1)及びその他のコネクタ(比較例1)の、電源電流を流した場合の電圧降下に基づく抵抗値
(Ω
)について比較した。
【0076】
(実施例1)
実施例1の構成は以下の通りである。
ハウジングの両端に本発明の1対の
第1電源コンタクト4を配置し、1対の
第1電源コンタクト4と信号コンタクト2、3との間に、1対の
第2電源コンタクト5を配置した。
第1電源コンタクト4及び
第2電源コンタクト5は、並列に接続した。
【0077】
・
第1電源コンタクト4の厚さ:0.12mm
・
第1電源コンタクト4の電源電流の経路長さ:2.10mm
・
第1電源コンタクト4の抵抗値:16.0mΩ
・
第2電源コンタクト5の厚さ:0.12mm
・
第2電源コンタクト5の電源電流の経路長さ:2.10mm
・
第2電源コンタクト5の抵抗値:16.0mΩ
・
並列接続した第1および第2電源コンタクト全体の抵抗値:8.0mΩ
【0078】
(比較例1)
比較例1の構成は以下の通りである。
ハウジングの両端に接続対象物を係止するためだけの1対のロック部材を配置
するとともに、1対のロック部材の間に、本発明の
実施例1の第1及び第2電源コンタクト4、5を配置する代わりに、それぞれ第1および第2信号コンタクト
2、3と同じ構成の
ものを使用した電源コンタクト
IおよびIIを配置した。
すなわち、比較例1では、信号コンタクト
2、3を、通電用
の電源コンタクトIおよびIIに
も用いた。
【0079】
・
電源コンタクト
I(第1信号コンタクトと同じ構成のものを使用)の厚さ:0.08mm
・
電源コンタクト
Iの電源電流の経路長さ:2.60mm
・
電源コンタクト
Iの抵抗値:24.0mΩ
・
電源コンタクト
II(第2信号コンタクトと同じ構成のものを使用)の厚さ:0.08mm
・
電源コンタクト
IIの電源電流の経路長さ:3.45mm
・
電源コンタクト
IIの抵抗値:30.0mΩ
・並列接続した
電源コンタクト
IおよびII全体の抵抗値:13.0mΩ
【0080】
ここで「電源電流の経路長さ」とは、電源コンタクトが接続対象物と接触する接触部から、電源コンタクトに沿った接続部までの長さのことである。
【0081】
実施例1は、コネクタ全体(
より具体的には、並列接続した第1および第2電源コンタクト全体)の抵抗値が8.0mΩとなった。一方で、比較例1は、コネクタ
全体(世路具体的には、並列接続した電源コンタクトIおよびII全体)の抵抗値が13.0mΩであった。このことからも、実施例1は、抵抗値を十分に抑えることができ(例えば10mΩ以下)、コネクタとしての性能が高いことが分かった。
【0082】
また、実施例1においては、比較例1で用いた1対のロック部材(厚さ:0.08mm)を用いておらず、
第1電源コンタクト4がロック部材の機能を兼ねているので、ロック部材を単独で設ける必要はない。そのため、実施例1では、
第1電源コンタクト4及び
第2電源コンタクト
5の厚さを、ロック部材の板厚分だけ厚くすることができ、十分に抵抗値Ωを下げることができた。
【0083】
さらに、実施例1は、ロック部材を兼用した固定機能付き
の第1電源コンタクト4を用いたので、第1電源コンタクト4及び
第2電源コンタクト5の厚さが大きくなったとしても、コネクタの芯数を増やす必要はなくなると共に、ロック部材を省略した分、ハウジング1内のコンタクト同士間のピッチを減じることができるので、コネクタのダウンサイジングを達成することができた。