特許第6874072号(P6874072)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6874072広範囲の着用者に装着するための使い捨て吸収性物品の揃い
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874072
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】広範囲の着用者に装着するための使い捨て吸収性物品の揃い
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/49 20060101AFI20210510BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20210510BHJP
   A61F 13/496 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   A61F13/49 311
   A61F13/15 210
   A61F13/496 100
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-144554(P2019-144554)
(22)【出願日】2019年8月6日
(62)【分割の表示】特願2016-519723(P2016-519723)の分割
【原出願日】2014年6月19日
(65)【公開番号】特開2019-213891(P2019-213891A)
(43)【公開日】2019年12月19日
【審査請求日】2019年8月20日
(31)【優先権主張番号】61/837,416
(32)【優先日】2013年6月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ブレット、ダレン、ザイツ
(72)【発明者】
【氏名】ゲアリー、ディーン、ラボン
【審査官】 ▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/154318(WO,A1)
【文献】 特開2003−290279(JP,A)
【文献】 特開2010−148731(JP,A)
【文献】 特開2010−029693(JP,A)
【文献】 特表2009−511109(JP,A)
【文献】 特開2008−161514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/49
A61F 13/15
A61F 13/496
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの異なるサイズの吸収性物品を含むパッケージの揃いであって、前記揃いが、
第1のサイズを有する第1の吸収性物品を含む第1のパッケージと、
第2のサイズを有する第2の吸収性物品を含む第2のパッケージと、を含み
前記第1及び第2のパッケージの揃いのベルト弾性係数が、“揃いのベルト弾性係数試験”に基づいて計測された場合に、3.2gf/mm以下であり、
前記第1及び第2のパッケージの前記第1及び第2の吸収性物品のうちの少なくとも2つが、実質的に同一のシャーシを含む、パッケージの揃い。
【請求項2】
なるサイズの吸収性物品を含むパッケージの揃いであって、前記揃いが、
第1のサイズを有する第1の吸収性物品を含む第1のパッケージと、
第2のサイズを有する第2の吸収性物品を含む第2のパッケージと、
第3のサイズを有する第3の吸収性物品を含む第3のパッケージと、を含み、
前記第1、第2、及び第3のパッケージの揃いのベルト弾性係数が、“揃いのベルト弾性係数試験”に基づいて計測された場合に、7.1gf/mm以下であり、
前記第1、第2、及び第3のパッケージが、同一のブランド名及びサブブランド名を含む、パッケージの揃い。
【請求項3】
4つの異なるサイズの吸収性物品を含むパッケージの揃いであって、前記揃いが、
第1のサイズを有する第1の吸収性物品を含む第1のパッケージと、
第2のサイズを有する第2の吸収性物品を含む第2のパッケージと、
第3のサイズを有する第3の吸収性物品を含む第3のパッケージと、
第4のサイズを有する第4の吸収性物品を含む第4のパッケージと、を含み、
前記第1、第2、第3及び第4のパッケージの揃いのベルト弾性係数が、“揃いのベルト弾性係数試験”に基づいて計測された場合に、11.1gf/mm以下であり、
前記第1、第2、第3及び第4のパッケージが、同一のブランド名及びサブブランド名を含む、パッケージの揃い。
【請求項4】
5つの異なるサイズの吸収性物品を含むパッケージの揃いであって、前記揃いが、
第1のサイズを有する第1の吸収性物品を含む第1のパッケージと、
第2のサイズを有する第2の吸収性物品を含む第2のパッケージと、
第3のサイズを有する第3の吸収性物品を含む第3のパッケージと、
第4のサイズを有する第4の吸収性物品を含む第4のパッケージと、
第5のサイズを有する第5の吸収性物品を含む第5のパッケージと、を含み、
前記第1、第2、第3、第4及び第5のパッケージの揃いのベルト弾性係数が、“揃いのベルト弾性係数試験”に基づいて計測された場合に、15.1gf/mm以下であり、 前記第1、第2、第3、第4及び第5のパッケージが、同一のブランド名及びサブブランド名を含む、パッケージの揃い。
【請求項5】
6つの異なるサイズの吸収性物品を含むパッケージの揃いであって、前記揃いが、
第1のサイズを有する第1の吸収性物品を含む第1のパッケージと、
第2のサイズを有する第2の吸収性物品を含む第2のパッケージと、
第3のサイズを有する第3の吸収性物品を含む第3のパッケージと、
第4のサイズを有する第4の吸収性物品を含む第4のパッケージと、
第5のサイズを有する第5の吸収性物品を含む第5のパッケージと、
第6のサイズを有する第6の吸収性物品を含む第6のパッケージと、を含み、
前記第1、第2、第3、第4、第5及び第6のパッケージの揃いのベルト弾性係数が、“揃いのベルト弾性係数試験”に基づいて計測された場合に、19.1gf/mm以下であり、
前記第1、第2、第3、第4及び第5のパッケージが、同一のブランド名及びサブブランド名を含む、パッケージの揃い。
【請求項6】
前記第1の吸収性物品が、腰部領域に弾性撚糸を含み、前記第2の吸収性物品が、腰部領域にエラストマーフィルムを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項7】
前記パッケージのうちの少なくとも1つが、3gf/mm〜7gf/mmのベルト弾性係数を有する、請求項2〜6のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項8】
前記パッケージのうちの少なくとも1つが、4gf/mm〜6gf/mmのベルト弾性係数を有する、請求項2〜6のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項9】
前記パッケージのうちの少なくとも2つが、3gf/mm〜7gf/mmのベルト弾性係数を有する、請求項2〜6のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項10】
前記吸収性物品のそれぞれが、一対の恒久的なサイドシームを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項11】
前記吸収性物品のそれぞれが、一対の再締結可能なサイドシームを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項12】
前記再締結可能なサイドシームが、フックアンドループによって形成される、請求項11に記載のパッケージの揃い。
【請求項13】
前記第1の吸収性物品が、腰部領域に弾性撚糸を含み、前記第2の吸収性物品が、腰部領域にエラストマーフィルムを含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の吸収性物品の揃い。
【請求項14】
前記第1及び第2の物品が、0.05N/mm(5gf/mm)超離れたベルト弾性係数値を有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【請求項15】
前記第1及び第2の吸収性物品が、組成的に同一なコアの超吸収性ポリマーを含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載のパッケージの揃い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広範囲の着用者に装着するように寸法決めされた使い捨て吸収性物品の揃いの提示に関する。
【背景技術】
【0002】
成人失禁(「AI」)物品は、人間の身体からの液体及び他の排泄物を吸収し収容して、身体及び衣服が汚れることを防止するために設計される。成人失禁物品は、それぞれが、典型的には、複数のサイズで利用可能な様々な設計で供給される。物品のサイズは、典型的には、例えば、腰部開口部のサイズ、大腿部の周りの開口部のサイズ、及びおむつの長さ又は「ピッチ」に影響を及ぼす。消費者が、着用者に対してサイズが不適当な成人失禁物品を選択する場合、腰部開口部、大腿部開口部、又は物品のピッチが、例えば、着用者への適切な装着には大き過ぎ、滑脱、弛み、下垂、又は漏出を防止するために設計されるガスケッチング効果の喪失をもたらす可能性がある。あるいは、サイズが不適当な物品の腰部開口部、大腿部開口部、又はピッチは、適切な装着には小さ過ぎ、着用者の不快感又は着用者の皮膚に皮膚の痕をもたらす可能性がある。
【0003】
現在、成人失禁物品は、「サイズ」が表示されたパッケージで販売されている。例えば、パッケージは、「小/中」、「大」、又は「特大」と表示され得る。今日、AI製品は、最大3つのサイズの揃いで消費者に市場で販売されている。このサイズの揃いは、典型的には、全範囲の成人を網羅することが意図される。この範囲は、136キログラム(300ポンド(「Llbs」))(45kg未満〜181kg超(100lbs未満〜400lbs超))、並びに腰部及び臀部周囲(約64センチメートル〜163センチメートル超(約25インチ〜64インチ超))において約102センチメートル(約40インチ)超にも及び得る。比較すると、乳児用おむつの典型的な揃いは、7つのサイズで入手可能であり、たった約18kg(40lbs)並びに約51センチメートル(20インチ)未満(未熟児から幼児まで)の腰部及び臀部周囲の範囲を網羅することが意図されている。残念なことに、今日まで、AI製品に関して同等に多数のサイズを提示することは、これらの製品の費用の増加及び小売業者の棚のスペースにより、考えられていなかった。これらの障壁は、装着を著しく改善し、今までにない快適性及び漏出保護を提供する、本発明がもたらす消費者の必要性を喚起させることによって克服することができる。
【0004】
理想的には、製品の揃いは、最も少ない数のサイズの提示で、最も広い範囲の消費者に適合すべきである。典型的には、AIパッケージは、物品が装着されることが意図される推奨される着用者の腰部周囲範囲で表示される。結果として、腰部周囲は、AI物品のサイズを特定するために使用される唯一の基準であることが多い。腰部のサイズは、個人の体形を的確に説明せず、したがって、物品の適切な装着及びガスケッチングを提供するために必要とされ得る大腿部周囲又はピッチを画定することを補助しない。潜在的な着用者の他の特徴及び人体測定の特性(例えば、年齢、身長、体重、大腿部周囲、及び高さ)が、推奨される腰部周囲範囲内で広く異なり得、着用者の腰部周囲がその範囲内であっても、体に合わない物品をもたらし得るにも関らず、これは事実である。
【0005】
サイズの適切な物品の特定及び選択に関して典型的な状況を更に複雑にしているのは、パッケージに付随する推奨される腰部周囲範囲の1つの「サイズ」からその次への重なりの存在である。例えば、「サイズS/M」物品は、約71〜102センチメートル(約28〜40インチ)の推奨される腰部周囲範囲を有し得、「サイズL」物品は、約97〜127センチメートル(約38〜50インチ)の推奨される腰部周囲範囲を有し得、「サイズXL」物品は、約122〜163センチメートル(約48〜64インチ)の推奨される腰部周囲範囲を有し得る。そのような重なり及び使用者の体形の更なる画定の欠乏は、体に合わない物品をもたらし得る。
【0006】
このため、腰部及び臀部開口部の製品幾何学及び伸縮性特性を変更することによって最も少ない数のサイズで全ての主要な身体の生体測定にわたって製品の装着性を最大限にする物品の揃いに対する必要性が存在する。
【0007】
しかしながら、米国において過去30年間で肥満が2倍になったことを含む多くの理由から、より小さい数のサイズを提示し、更に適切な装着を実現することは、困難である。National Center for Health Statistics(NCHS)は、米国の成人の35%超が、肥満と考えられることを示す。また、体重の増加につれて、他の身体の生体測定は大きくなるが、比例的ではない。人口のより多くが、肥満、疾患、及びスポーツに関する問題に起因する失禁に悩まされている。また、物事を更により困難にするのは、人々の年齢によって、彼らの装着の好みが変化することである(例えば、若い女性は、より低い装着のビキニスタイルのパンティを好み、一方、より高齢の女性は、より高い装着のブリーフを好む)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このため、最も少ない数のサイズを提示しながら、どのように広範な範囲の着用者の必要性に合致するかを共有することが、本開示の目的の1つである。装着の消費者の知覚と、消費者の生体測定の範囲と、物品の幾何学及び材料特性と、揃いで利用可能なサイズの数との間には関係性が存在するため、腰部及び臀部開口部並びにベルト弾性係数を活用して、最も少ないサイズを提示しながら、最も大きい重量範囲にわたって適切な装着を実現することが、本開示の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態では、パッケージの揃いは、第1、第2、及び第3のパッケージを含む。第1のパッケージは、第1の吸収性物品及び第1のサイズを含む。第2のパッケージは、第2の吸収性物品及び第2のサイズを含む。第3のパッケージは、第3の吸収性物品及び第3のサイズを含む。第1、第2、及び第3のパッケージの揃いのベルト弾性係数(Elastic Modulus of the Belt)は、約0.06N/mm〜約0.15N/mm(約6gf/mm〜約15gf/mm)である。また、第1、第2、及び第3のパッケージは、同一のブランド名及びサブブランド名を含む。
【0010】
別の実施形態では、パッケージの揃いは、第1及び第2のパッケージを含む。第1のパッケージは、第1の吸収性物品及び第1のサイズを含む。第2のパッケージは、第2の吸収性物品及び第2のサイズを含む。第1及び第2のパッケージの揃いのベルト弾性係数は、約0.02N/mm〜約0.05N/mm(約2gf/mm〜約5gf/mm)である。また、第1及び第2のパッケージは、同一のブランド名及びサブブランド名を含む。
【0011】
別の実施形態では、パッケージの揃いは、第1、第2、及び第3のパッケージを含む。第1のパッケージは、第1の吸収性物品及び第1のサイズを含む。第2のパッケージは、第2の吸収性物品及び第2のサイズを含む。第1、第2、及び第3のパッケージの揃いのベルト弾性係数は、約0.1〜約0.15N/mm(約10gf/mm〜約15gf/mm)である。また、第1、第2、及び第3のパッケージは、同一のブランド名及びサブブランド名を含む。
【0012】
別の実施形態では、パッケージの揃いは、第1、第2、及び第3のパッケージを含む。第1のパッケージは、第1の吸収性物品及び第1のサイズを含む。第2のパッケージは、第2の吸収性物品及び第2のサイズを含む。第1、第2、及び第3のパッケージの揃いのベルト弾性係数Bは、約0.1N/mm〜約0.15N/mm(約10gf/mm〜約15gf/mm)である。第1の吸収性物品の弛緩腰部周囲は、約30cm〜約75cmである。第2の吸収性物品の弛緩腰部周囲は、約45cm〜約90cmである。第3の吸収性物品の弛緩腰部周囲は、約60cm〜約110cmである。また、第1、第2、及び第3のパッケージは、同一のブランド名及びサブブランド名を含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】典型的な使用中の形状の、例示の使い捨てプルオン衣類の斜視図である。
図2】典型的な使用中の形状の、例示の使い捨てプルオン衣類の斜視図である。
図3】内側表面を見えるようにしている平らな非収縮状態のプルオン衣類の平面図である。
図4A】例示の使い捨てプルオン衣類の図3の線4−4に沿った、第3の実施形態の概略断面図である。
図4B】例示の使い捨てプルオン衣類の図3の線4−4に沿った、第4の実施形態の概略断面図である。
図4C】例示の使い捨てプルオン衣類の図3の線4−4に沿った、第8の実施形態の概略断面図である。
図5A】本発明の一実施形態に好適な折り畳まれた外側レッグカフの例の図3の線5−5に沿った概略断面図である。
図5B】本発明の一実施形態に好適な折り畳まれた外側レッグカフの代替例の図3の線5−5に沿った概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「プルオン衣類」は、画定された腰部開口部及び一対の脚部開口部を有する着用物品であって、脚部開口部の中に脚を挿入して腰部を覆って物品を引っ張り上げることによって、着用者の身体上へと引っ張られる着用物品を指す。本明細書では、用語「使い捨て」は、洗濯、又は別の方法で衣類として復元若しくは再利用することを目的としない衣類(即ち、それらは1回使用後に廃棄されることを目的とし、リサイクルされるか、堆肥化されるか、又は環境に適した方式で処理されることを目的とする)を記述するために使用される。プルオン衣類は、身体から排泄された様々な排泄物を吸収し収容するような「吸収性」であってもよい。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「吸収性物品」とは、尿、糞便、及び/又は経血を吸収し収容するために、幼児、及び成人を含む失禁症状のある個人によって、着用されるプルオン衣類を指す。しかし、用語「吸収性物品」は、トレーニングパンツ、失禁者用ブリーフ、女性用衛生衣類、又はパンティ等、他の衣類にも適用できることを理解されたい。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「ベルト」は、ウエストバンド、耳部、サイドパネル、バックパネル等を含み得る。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「弾性」、「エラストマー」、及び「エラストマーの」は、破断又は破裂することなく、一般に少なくとも50%のひずみまで伸びが可能であり、ひずみの原因となる変形力が除去された後に実質的にその最初の寸法まで回復可能である材料を指す。
【0018】
本明細書において用語「結合されている」は、ある要素を別の要素に直接取り付けることによって、その要素がその別の要素に直接固定される構成、及びある要素を中間部材(複数可)に取り付けてから、その中間部材を別の要素に取り付けることによって、その要素がその別の要素に間接的に固定される構成を包含する。
【0019】
図1及び2は、吸収性物品20の斜視図である。図3に示されるように、吸収性物品20は、長手方向中心線L1及び横断方向中心線T1を有する。吸収性物品20は、外側表面22、外側表面22に対向する内側表面24、前側領域26、後側領域28、股部領域30、及び前側領域26と後側領域28とを接合して、2つの脚部開口部34及び腰部開口部36を形成するシーム32を有する。また図1〜3を参照すると、吸収性物品20は、主要部分1、側部分2、及び腰部部分3を含む。
【0020】
図1及び3に示される実施形態では、吸収性物品20は、着用者の股部領域を覆うための吸収性本体38(以下、「本体」又は「中央シャーシ」と称されることもある)及び腰部開口部36の周囲に横方向に延在するベルト40を含む。吸収性物品20は、本体38を覆う外側カバー層42を更に含んでもよい。ベルト40は、腰部開口部36を画定する。ベルト40、本体38、及び/又は外側カバー層42は共に、脚部開口部34を画定する。図3及び図6に示されるように、脚部開口部34を構成するベルトの部分は、成形されてもよい。図3は、個別の第1のベルト層83を例示するが、図6は、完全な外側カバー不織布第1のベルト層82を例示する。
【0021】
図2に示される実施形態では、吸収性物品20は、着用者の股部領域を覆うための吸収性本体38及び腰部開口部36の周囲に横方向に延在するベルト40を含む。吸収性物品20は、本体38を覆う外側カバー層42を更に含んでもよい。ベルト40は、腰部開口部36を画定する。ベルト40、本体38、及び/又は外側カバー層42は共に、脚部開口部34を画定する。1つ以上のベルト層は、第1の腰部領域26内の第1の腰部縁部134から股部領域を通って長手方向に向かい合う、第2の腰部領域28内の第2の腰部縁部138へと延在してもよく、吸収性物品20の外側表面の一部又は全体を形成してもよい。
【0022】
吸収性本体38は、本体38上に配置される身体滲出物を吸収し、収容する。図3に示される実施形態では、本体38は、長手方向中心線L1、横断方向中心線T1、左右の長手方向に延在する側縁部48(以下、「長手方向側縁部」と称されることもある)、並びに前側及び後側の横方向に延在する末端縁部50(以下、「横方向末端縁部」と称されることもある)を有する略方形形状を有する。本体38はまた、腰部パネル(即ち、吸収性物品20の前側腰部領域26に位置付けられる前側腰部パネル52、及び後側腰部領域28に位置付けられる後側腰部パネル54)、及び股部領域30の、前側腰部パネル52と後側腰部パネル54との間の股部パネル56を有する。
【0023】
図4C及び4Dに示される実施形態では、吸収性物品20は、前側腰部領域26及び後側腰部領域28にそれぞれ配置され、着用者の腰部の少なくとも一部を取り囲むことを目的とする前側伸張可能ベルト84及び後側伸張可能ベルト86を含んでもよく、前側ベルト84及び後側ベルト86は、物品の股部領域30を形成する本体によって接合される。第1及び第2のベルトは、第1の腰部領域26内の第1の腰部縁部134から股部領域を通って長手方向に向かい合う、第2の腰部領域28内の第2の腰部縁部138へと延在し、吸収性物品20の外側表面の一部を形成する第1のベルト層82(例えば、「フルカバー不織布」又は「外側カバーウェブ」)から形成されてもよい。前側ベルト84及び後側ベルト86はまた、吸収性物品の内側表面24の一部を形成する第2のベルト層83a及びb(例えば、「内側ベルトウェブ」)を含んでもよく、第2のベルト層は、2つの長手方向に離間配置された材料のウェブで形成されてもよい。第1及び第2のベルト部分はまた、第1のベルト層と第2のベルト層との間に配置されたエラストマー材200(例えば、「弾性要素」又は「弾性体」)を含んでもよい。エラストマー材は、弾性撚糸、エラストマーフィルム、エラストマーリボン、エラストマー不織布、エラストマーフィラメント、エラストマー系接着剤、エラストマー発泡体、スクリム、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。吸収性物品の本体38(「中央又は中心シャーシ」)は、外側表面22、バックシート60、内側表面24、トップシート58、及びトップシート58とバックシート60との間に配置された吸収性コア62を含んでもよい。第1のベルト層は、外側表面22の一部を形成してもよい。加えて、本体は、本体の側縁部又はその近傍に配置された伸縮性バリアレッグカフ64を含んでもよい。第2のベルト層は、本体の少なくとも一部に重なり合ってよく、第2のベルト層のウェブの一方又は両方は、第1のベルト層の外側表面あるいは第1のベルト層の内側表面を形成してもよい。あるいは、第1のベルト層82の前側部分及び/又は後側部分は、ベルト領域の腰部縁部に沿って折り畳まれてエラストマー材を包み、前側ベルト部分84及び後側ベルト部分86の一方又は両方の第2のベルト層の一部を形成してもよい。換言すれば、それぞれのベルト部分の内側表面及び外側表面は、材料の単一ウェブから形成されてもよい。図6は、図4Dと一致する実施形態の平面図である。
【0024】
図4Gに示される実施形態では、吸収性物品20は、着用者の腰部の少なくとも一部を取り囲むことを目的とする前側ベルト84及び後側ベルト86を含んでもよく、前側ベルト84及び後側ベルト86は、吸収性物品20の股部領域30の一部を形成する本体38に接合される。前側ベルト84及び後側ベルト86は、吸収性物品の外側表面の一部を形成する第1のベルト層82から形成される。前側ベルト部分84及び後側ベルト部分86はまた、吸収性物品20の内側表面24の一部を形成する第2のベルト層83を含む。第2のベルト層は、外側に断続的かつ横方向に離間配置されてもよい。第1のベルト層82及び第2のベルト層83は、実質的に同じ材料で形成されてもよく、又は異なる材料を含んでもよい。第1のベルト層82及び第2のベルト層83は、不織布、フィルム、発泡体、又はこれらの組み合わせから形成されてもよい。前側ベルト部分84及び後側ベルト部分86はまた、第1のベルト層82と第2のベルト層83との間に配置されたエラストマー材を含んでもよい。エラストマー材は、弾性撚糸、エラストマーフィルム、エラストマーリボン、エラストマー不織布、エラストマーフィラメント、エラストマー系接着剤、エラストマー発泡体、スクリム、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。エラストマー材の一部は、外側カバー層と直接結合されてもよい。吸収性物品の本体38は、外側表面22、バックシート60、内側表面24、トップシート58、及びトップシート58とバックシート60との間に配置された吸収性コア62を含んでもよい。特定の実施形態において、バックシートは、不織布及びフィルムの積層であってもよく、不織布は外側カバー層によって形成される。加えて、本体38は、本体38の側縁部又はその近傍に配置された伸縮性バリアレッグカフ64を含んでもよい。前側ベルト84及び後側ベルト86は、本体38の少なくとも一部と重なり合って、ベルトの一方又は両方は本体38の外側表面に配置されてもよい。第2のベルト層の一部及び/又は第1のベルト層の一部は、外側カバー層に直接取り付けられてもよい。前側ベルト84及び後側ベルト86は、第1の腰部領域26内の第1の腰部縁部134から股部領域を通って第2の腰部領域28内の第2の腰部縁部138へと延在し、吸収性物品20の外側表面の一部を形成する第1のベルト層から形成されてもよい。前側ベルト84及び後側ベルト86はまた、第1の腰部領域26内の第1の腰部縁部134から股部領域を通って第2の腰部領域28内の第2の腰部縁部138へと延在し、吸収性物品20の内側表面の一部を形成する第2のベルト層を含んでもよい。第1及び第2のベルト層は、実質的に同じ材料で形成されてもよく、又は異なる材料を含んでもよい。第1及び第2のベルト層は、不織布、フィルム、発泡体、織布材、又はこれらの組み合わせから形成されてもよい。前側ベルト部分84及び後側ベルト部分86はまた、第1及び第2の腰部領域26、28の一方又は両方の第1のベルト層と第2のベルト層との間に配置されたエラストマー材を含んでもよい。エラストマー材は、弾性撚糸、エラストマーフィルム、エラストマーリボン、エラストマー不織布、エラストマーフィラメント、エラストマー系接着剤、エラストマー発泡体、スクリム、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。吸収性物品20の本体38は、外側表面22、バックシート60、内側表面24、トップシート58、及びトップシート58とバックシート60との間に配置された吸収性コア62を含んでもよい。第1及び第2のベルト層の一方又は両方は、外側表面22の一部を形成してもよい。加えて、本体38は、本体38の側縁部又はその近傍に配置された伸縮性バリアレッグカフ64を含んでもよい。前側ベルト84及び後側ベルト86の一方又は両方の一部は、本体38の少なくとも一部と重なり合ってよい。あるいは、前側ベルト部分及び後側ベルト84、86は、ベルト部分の第1表面を形成するベルト層を含んでもよく、ベルト層はベルト部分の腰部縁部に沿って折り畳まれてエラストマー材を包み、反対側のベルト層の一部と重なり合ってもよい。換言すれば、それぞれのベルト部分の内側表面の一部及び外側表面の一部は、材料の単一ウェブから形成されてもよい。
【0025】
本体38の更なる横方向の延伸性は多様な方法で提供され得る。例えば、本体38が作製される材料に、多くの既知の方法のいずれかによりひだを付けてもよい。あるいは、本体38の全体又は一部は、Chappellらの名義で1996年5月21日に発行された米国特許第5,518,801号に記載されるように形成されたウェブ材料又は形成されたウェブ材料の積層体で作製されてもよい。この形成されたウェブ材料は、元の材料をエンボス加工又は別の変形方法によって変化させて、ほぼ長手方向に配向された交互の隆起部及び谷部のパターンを作製する、横方向に延伸する異なる領域を含み、また、横方向に延伸する変更された領域間に横方向に延伸する変更のない領域を含む。形成されたウェブ材料は、隆起部及び谷部が、その点を超えて延伸するのに必要とされるよりも実質的に小さな力で平らになる点まで、隆起部に垂直な方向に延伸することができる。横方向の延伸性に加えて、上記のように形成された積層ウェブの作製は、改善された質感並びに布様の外観及び感触を備える本体38のバックシートを提供する。変形は、フィルムに布様のパターンを作り、多層フィルムの不織布のかさばりを増加させ、積層バックシートの不織布を増加させる。
【0026】
あるいは、吸収性物品の一部は、米国特許第5,366,782号(Curroらに1994年11月22日に発行)に記載されているように、リングロール加工され、よって高度に延伸性にされ得る。具体的には、リングロール装置は、噛みあう歯を有する反対側のロールを含み、それらの歯は吸収性物品(又はその一部)を形成する材料を漸増式に引き伸ばして可塑的に変形させ、それによってリングロール加工された領域で物品の延伸性を与える。一実施形態では、吸収性物品は、前側又は後側腰部領域の少なくとも1つの一部、例えば、前側ベルト84及び後側ベルト86の一方又は両方の下にある及び/又はこれに直接隣接する本体38の一部等において、リングロール加工されてもよく、一方で、他の領域は構造化された弾性様に形成されたウェブ材料を含んでもよい。物品は、腰部領域の一方又は両方において全幅にわたりリングロール加工されてもよいか、あるいは、本体38の幅の一部のみ又はベルトの一方若しくは両方の一部のみがリング加工されてもよい。
【0027】
本体38は、液体透過性トップシート58、液体不透過性バックシート60、及びそれらの間に配置される吸収性コア62を備えてよい。本体38は、長手方向側縁部48に沿って配置されるバリアレッグカフ64を追加的に備えてもよい。バリアレッグカフ64は、股部領域30内の液体及び他の身体滲出物の、改善された収容性を提供する。図5に示されるバリアレッグカフ64は、折り畳まれて2つの層を有するバリアレッグカフを形成し得る材料の単一層を含む。バリアレッグカフ64は、長手方向側縁部48又はその近傍で本体の側部から長手方向中心線L2に向かって延在する。バリアレッグカフは、折り畳み線66に沿って長手方向側縁部48に向かって折り返されてもよい。バリアレッグカフ64は、遠位部分68に隣接する第1バリアカフ弾性材料72と、バリアレッグカフ64の近位部分70に隣接する第2バリアカフ弾性材料73と、を有してもよい。バリアレッグカフ64の近位部分70は、長手方向側縁部48に隣接するバックシート60に接合されてもよい。バリアレッグカフ64の折り畳み線66に沿った部分及び遠位部分68は、股部領域30内の本体38のいかなる部分へも接着を有しない場合があり、そのためバリアレッグカフ64は着用者の身体に向かって直立する。バリアレッグカフ64の横端部74を、長手方向に向かい合うレッグカフの端部又はその近傍で、図5Aに示されるような接着剤、熱接合、圧着等の任意の既知の手段であってもよい取り付け手段によりトップシート58に接合してもよい。許容可能なカフ64の例は、図8a〜tによって開示される構造を含む、2012年4月27日に出願された米国特許出願第13/457,521号に開示される。例えば、図5Bに例示されるように、バリアレッグカフは、2つの部品のカフであり得る。また、カフ64は、カフ及び/又はバックシートフィルム60の全長手方向長に沿って走る漏出ビーズ215を用いずに、バックシートに結合されてもよい。
【0028】
液体透過性トップシート58は、吸収性コア62の身体に面する面に隣接して位置付けられていてよく、当該技術分野において既知の任意の取り付け手段によって、吸収性コア62の身体に面する面及び/又はバックシート60に接合されてもよい。液体不透過性バックシート60は概して、吸収性コア62の衣類に面する面に隣接して位置付けられる吸収性物品20の部分であり、吸収性コア62内に吸収され収容された滲出物が、吸収性物品20に接触し得る物品を汚すのを防止する。吸収性コアは、トップシート58とバックシート60との間に位置付けられ、尿及び他の特定の身体滲出物等の液体を吸収し、保持する。
【0029】
トップシート58、バックシート60、及び吸収性コアは、任意の既知の材料から製造されてもよい。好適なトップシート材料には、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔プラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材繊維若しくは綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維若しくはポリプロピレン繊維)、又は天然繊維と合成繊維との組み合わせによる織布ウェブ又は不織布ウェブが挙げられ得る。適切なバックシート材としては、蒸気をおむつから逃がすが、排出物がバックシートを通過することは防止する通気性材料が挙げられる。
【0030】
吸収性物品20に使用する好適な吸収性コアは、一般に圧縮可能で、形状適合可能で、着用者の皮膚を刺激せず、尿及び他の特定の身体滲出物等の液体を吸収し保持することができる、任意の吸収性材料(吸収性ゲル材料又は超吸収性ポリマー等)を含んでもよい。更に、吸収性コアの形状及び構造も、異なってもよい(例えば、吸収性コア(複数可)若しくは他の吸収性構造(複数可)は、様々なキャリパーゾーン、親水性勾配(複数可)、超吸収性勾配(複数可)、又は比較的低い平均密度、及び比較的低い平均坪量の受入れゾーンを有してもよく、又は1つ以上の層若しくは構造を含んでもよい)。一部の実施形態では、吸収性コアは、流体獲得構成材、流体分配構成材、及び流体貯蔵構成材を含んでもよい。流体獲得構成材、流体分配構成材、及び流体貯蔵構成材を有する好適な吸収性コアの一例は、米国特許第6,590,136号に記載される。許容可能なエアフェルトフリーコア(即ち、エアフェルトをほとんど又は全く有しない吸収性コアシステム)の例は、米国特許第5,562,646号、同第7,750,203号、同第7,744,576号、並びに米国公開第2008/0312617A1号、同第2008/0312619A1号、及び同第2004/0097895A1号に開示されている。
【0031】
外側カバー層42は、吸収性物品20の外側表面22上に配置され、また吸収性本体38の股部パネル56を被覆してもよい。外側カバー層42は、本体38の前側腰部パネル52及び後側腰部パネル54内へと延在し、本体38の前側腰部パネル52及び後側腰部パネル54を被覆してもよい。外側カバー層は、バックシート及び/又は本体の部分を形成してもよい。外側カバー層42は、本体38の液体不透過性バックシート60の一部又は全体と直接接合されて、これを被覆してもよい。前側ベルト84及び後側ベルト86の中央パネル80は、外側カバー層42を通して、本体38の前側腰部パネル52及び後側腰部パネル54に接合されてもよい。したがって、外側カバー層42は、前側ベルト84及び後側ベルト86と、本体38の液体不透過性バックシート60との間に配置される。図2及び4Cに示される一実施形態では、外側カバー層42は、液体不透過性バックシート60と同一の広がりを持つ。脚部弾性材料140は、本体38の長手方向側縁部48に沿ってほぼ長手方向に延在するように配置される。脚部弾性材料140は、少なくとも吸収性物品20の股部領域30に配置されてもよく、又は長手方向側縁部48の全体に沿って配置されてもよい。
【0032】
外側カバー層42は、ベルト40を構成する内側層83及び外側層82の材料とは別の材料を含んでもよい。外側カバー層42は、材料の2つ以上の層を含んでもよい。外側カバー層42は、任意の既知の材料を含んでもよく、上に説明された前側ベルト84及び後側ベルト86に用いられる材料を含んでもよい。外側カバー層42は、合成繊維の不織布ウェブの単一層を含んでもよい。外側カバー層42は、疎水性で非伸縮性の不織布材料の単一層を含んでもよい。外側カバー層は、フィルム、発泡体、不織布、織布材料等、並びに/又はフィルム及び不織布の積層体等のそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0033】
ベルト40は、前側ベルト84及び後側ベルト86を含んでもよく、前側ベルト84及び後側ベルト86をシーム32で永続的に若しくは再締結可能に接合することによって、又は前側及び/若しくは後側ベルトを本体38に永続的に若しくは再締結可能に接合することによって、リングのような構造を有する。本開示の物品は、2013年3月15日に出願された米国特許出願第61/787,416号並びに2013年3月15日に出願された米国特許出願第61/787,332号に開示されるように作製される再締結可能な要素、構造、及び方法を含み得る。再締結可能な要素は、製造プロセス中に締結され得るか、及び/又は着用者又は介助者によって使用される前に、パッケージに締結され得る(即ち、パンツは、「閉鎖形態」で販売され得る)。前側ベルト84及び後側ベルト86は、DISPOSABLE ABSORBENT REFASTENABLE PANTS AND METHODS FOR MANUFACTURING THE SAMEと題された2012年6月29日に出願された米国特許出願第61/666,065号の図3A〜C及び4A〜kに記載及び例示されるようないくつかの構造であってもよい。更に、この開示の吸収性物品は、米国特許出願第61/666,065号の説明及び例示に従って製造することができる(例えば、米国特許出願第61/666,065号の図5〜10Cを参照されたい)。
【0034】
ベルト40は、リング状で弾性であってもよい。リング様弾性ベルト40は、吸収性物品20の腰部開口部36の周囲に横方向に延在し、適合力を動的に形成し、着用中に動的に生成される力を分配する働きをする。出願人らは、改善された装着性が、エラストマー材の線密度及び予ひずみ、並びに互いに対する、及び身体の開口部に対するエラストマー材間の距離を制御することによって生成され得ることを発見した。このことは、所望の特性を呈するベルト40全体に異なる材料を選択することにより生じ得る。異なる材料は、固有の距離、線密度、及び予ひずみで結合されて、適合力を動的に形成するように働くベルト40を作製する。特に、この開示の物品は、2013年2月12日に出願された米国特許出願第13/764,990号に開示されるような実施例1〜4の物品の特徴を有し得る。本開示の物品はまた、米国特許出願第13/764,990号に開示されるものと、並びに/又は2012年2月13日に出願された米国特許出願第61/598,012号に開示されるものと同じその弾性体の応力、ひずみ、及び間隔を有し得る。本開示の物品はまた、米国特許出願第13/764,990号に開示されるものと同じ弾性部及び力区分を有し得る。
【0035】
前側ベルト84は、5〜50個の弾性撚糸を含んでもよい。前側ベルト84は、10〜20個の弾性撚糸を含んでもよい。後側ベルト86は、5〜50個の弾性撚糸を含んでもよい。後側ベルト86は、10〜20個の弾性撚糸を含んでもよい。弾性撚糸は、異なる力領域の間で分配される。弾性撚糸は、力領域の間で均等に分配されてもよい。弾性撚糸はまた、異なる力領域の間で不均等に分配されてもよい。各力領域は、少なくとも1つの弾性撚糸を含む。
【0036】
弾性撚糸は、200〜2500の線密度を有してもよい。線密度は、弾性撚糸における弾性繊維の密度である。線密度に最もよく用いられる単位は、10,000メートル当たりのグラム単位の量である、デシテックスであり、dtexと略記される。線密度は力プロファイルを変更するために使用され得る。例えば、単一の弾性撚糸の線密度を選択する、複数の弾性撚糸をお互いにごく近接しているより小さな線密度と結合すること、及び/又は他のエラストマー材と結合することによって、所望の力プロファイルに達することができる。
【0037】
弾性撚糸は、弾性予ひずみを有してもよい。弾性予ひずみは、弾性撚糸又は複数の弾性撚糸における、その弾性体が第1及び/又は第2のベルト層に結合された時点での長さの増加比率である。例えば、15センチメートル(cm)の自由長を有する撚糸は、15cmの弾性撚糸が今18cmの長さであるように荷重をかけてよい。この3cmの長さの増加は、15cmの20%(3/15)であり、つまり、20%のひずみである。弾性予ひずみは、単一の弾性撚糸又は複数の弾性撚糸の力プロファイルを変更するために使用され得る。力プロファイルはまた、1つ以上の弾性撚糸の弾性予ひずみと共に線密度を変更することにより変更できる。
【0038】
各領域の弾性撚糸の数は、吸収性コアの配置によって変更され得る。出願人らは、より薄い吸収性コアの使用は、物品の厚みの変化を補うため更なる弾性力の必要性につながり得ることを発見した。力プロファイルを吸収性コアの位置及び厚みによって調整する必要がある。このことは、特に第2弾性部及び第3弾性部に影響を及ぼす。
【0039】
ベルト内に配置された弾性撚糸は、弾性撚糸の曲線の接線が中心線と鋭角を形成できるように又は弓形形状を形成できるように、湾曲した状態で整列されてもよい。これは、力プロファイルの標的化、及び/又はストレッチ部内の印刷と伸縮性(elastication)/しわの程度/弾性との調整を可能にし得る。
【0040】
パンツの伸縮性ベルト及び後方領域は、DISPOSABLE ABSORBENT REFASTENABLE PANTS AND METHODS FOR MANUFACTURING THE SAMEと題された2012年6月29日に出願された米国特許出願第61/666,065号の図3A〜C及び4A〜kに記載及び例示されるようないくつかの構造であってもよい。更に、この開示の吸収性物品は、米国特許出願第61/666,065号の説明及び例示に従って製造することができる(例えば、米国特許出願第61/666,065号の図5〜10Cを参照されたい)。
【0041】
本明細書に開示される物品のシーミングに関して、米国特許第6,248,195号並びに米国特許出願第12/795021号、同第13/401907号、及び同第13/402056号に開示される熱気シーミングプロセス並びに物品形成プロセスを使用することが望ましい。また、本明細書に開示される物品は、それぞれ、2012年3月15日に出願された米国特許出願第61/646,953号及び同第61/646,979号に従う図画を有してもよい。
【0042】
揃いにおけるサイズの数とベルト弾性係数とを結び付けることが望ましい。ベルト弾性係数が高くなるほど、消費者がその製品が快適であると認識する範囲にわたって与えられる適切な装着を実現することを提示するために、より多くのサイズが必要とされ得る。これは、以下のチャート1に例示される。異なるベルト弾性係数を有する2つの製品が示される。製品Aは製品Bよりも高いベルト弾性係数を有するため、それが所与のベルト応力範囲をもたらす装着範囲は、製品Bのものよりも小さい。よって、標的装着範囲を網羅するためには、製品Aのより多くのパッケージが、製品Bよりも必要とされるだろう。
【0043】
【0044】
成人の腰部及び臀部周囲の全範囲(集団の99%)は、約60cm(24インチ)〜163cm(64インチ)に及ぶ。ベルト弾性係数の望ましい範囲は、約0.02N/mm〜約0.2N/mm、又は約0.02N/mm〜約0.15N/mm、又は約0.03N/mm〜約0.12N/mm、又は0.03N/mm〜約0.07N/mm(約2gf/mm〜約20gf/mm、又は約2gf/mm〜約15gf/mm、又は約3gf/mm〜約12gf/mm、又は3gf/mm〜約7gf/mm)であり得る。ベルト弾性係数が、0.02N/mm(2gf/mm)未満の場合は、製品は、「緩く」感じ、わずかの弾性回復を有する。また、ベルト弾性係数が、0.2N/mm(20gf/mm)で範囲の上部を超える場合、製品は、「きつく」感じ、伸縮可能ではない。ベルト応力(ベルトが消費者の身体へ与える圧力)の消費者の望ましい範囲は、約0.02N/mm〜約0.09N/mm又は約0.03N/mm〜約0.07N/mm(約2gf/mm〜約9gf/mm又は約3gf/mm〜約7gf/mm)であり得る。0.09N/mm(9gf/mm)を超えるベルト応力(身体への圧力)は、きつく感じ、不快であり、皮膚への痕を残す可能性がある。0.02N/mm(2gf/mm)未満のベルト応力(身体への圧力)は、緩く感じ、装着又はガスケッチングを持続し得ない。
【0045】
サイズの揃いは、60cm〜最大163cmの腰部(即ち、腰部周囲[臍点]−へそ[臍点]の中心の高さの腰部の水平周囲)、及び臀部(即ち、尻の臀部の最大隆起の高さで測定された身体の周囲)周囲に適合すべきであり、揃いの必要とされる数のサイズ、その揃いの各製品の弛緩腰部周囲、及びその揃いに対するベルト材料の揃い弾性係数との間の相関関係が存在する。このため、揃いにおいて提示される任意の数のサイズに対する最大許容での揃いのベルト弾性係数を決定することが可能である。より重要なことには、標的範囲を任意の所与の揃いのベルト係数に対して適合させるために必要な、揃いにおいて必要とされる正確なサイズの数の決定を可能にする。これは以下の表1に示される。
【0046】
【表1】
【0047】
例えば、揃いのベルト弾性係数が、0.70N/mm(7.1gf/mm)を超える場合、揃いは、範囲に完全に適合するために3つを超えるサイズを必要とし得る。3つのサイズの揃いに関して、サイズ間の多少の重なりを可能にするために0.70N/mm(7.1gf/mm)未満の揃いのベルト弾性係数を有することが望ましい。
【0048】
揃いにおけるサイズの数の間での、揃いのベルト弾性係数との繋がりを更に例示するために、以下の表2は、(最大許容での揃いのベルト弾性係数で)開示される本発明の揃いに必要とされるサイズの数からただ1つのサイズを排除することにより予期される結果を示す。例えば、0.70N/mm(7.1gf/mm)の揃いのベルト弾性係数の場合、本発明の必要とされるサイズの数は、3である。これは、標的範囲(60cm〜163cm)の100%の被覆を確実にする。これに代えて、0.70N/mm(7.1gf/mm)の揃いのベルト弾性係数を有する2つのサイズの製品の揃いが提示された場合、その製品の揃いは、標的範囲の最大77%のみに適合し得る。
【0049】
【表2】
【0050】
揃いにおいて提示されるパッケージの数、弛緩腰部周囲、その揃いにおける各パッケージのベルト弾性係数、及びその揃いが適合する範囲の間の関係を、いくつかの市場にある製品の揃いに関して表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】
製品の揃いDepend Silhouette for Women Briefsは、他の一覧にある揃いよりも、0.03N/mm〜0.07N/mm(3gf/mm〜7gf/mm)をもたらしながらも、より少ない60cm〜163cmの標的範囲を網羅することがわかり得る。これは、他の2つの一覧にある揃いよりも高い揃いのベルト弾性係数及びより少ないパッケージに起因する。
【0053】
以下の表4は、0.03N/mm〜0.07N/mm(3gf/mm〜7gf/mm)をもたらしながら、60cm〜163cmの標的範囲を網羅するための2、3、及び4つのパッケージの揃いのサイズに関して、本発明の揃い(揃いのベルト弾性係数及び弛緩製品周囲)を例示する。
【0054】
【表4】
【0055】
本明細書に開示されるような吸収性物品は、同一製造ラインで同一企業によって製造されてもよく、同一ブランド(例えば、Pampers、Huggies、Depends、Always)並びに/又はサブブランド名(Cruisers、Swaddlers、及びEasy Ups、Baby Dry、Silhouette等)の下で、揃いで販売されてもよい。
【0056】
同一又は実質的に同一のシャーシ
米国公開第2013−0211355号に開示されるように、異なるサイズの着用者に適合するが、同一又は実質的に同一のシャーシを含む、パッケージの揃いを提示することが望ましい。例えば、揃いは、吸収性物品の第1のサイズを含む第1のパッケージを含んでもよく、第2のパッケージは、吸収性物品の第2のサイズを含んでもよく、第1及び第2のパッケージは、米国公開第2013−0211355号に記載されるように、同一又は実質的に同一のシャーシを含む。より具体的には、第1のパッケージは、第1のシャーシを含んでもよく、第2のパッケージは、第2のシャーシを含んでもよく、第1及び第2のシャーシのそれぞれは、第1及び第2のシャーシのそれぞれが、横方向中心線でのコア幅、前側又は後側コア末端部の一方でのコア幅、左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離、左内側カフの遠位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離、左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離、左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離、内側カフの自由高さ、内側カフのヘム折り畳み幅、内側カフの弾性長さ、外側カフの弾性長さ、コア長さ、及びバックシート幅、のうちの1つ以上と同一の寸法を含む。
【0057】
更に、第1及び第2のシャーシのそれぞれは、トップシート、バックシートフィルム、バックシート不織布、コア高吸水性ポリマー、コアパルプ、コア不織布、コアティッシュ、脚部カフフィルム、脚部カフ不織布、高吸収性ポリマー用接着剤、コア不織布用接着剤、脚部カフ弾性体用接着剤、及び、バックシート不織布/フィルム用接着剤、のうちの1つ以上の同一の化学組成を含み得る。
【0058】
また、第1及び第2のシャーシのそれぞれは、トップシート、バックシートフィルム、バックシート不織布、コア高吸水性ポリマー、コアパルプ、脚部カフ不織布、脚部カフフィルム、高吸水性ポリマー用接着剤、脚部カフ用接着剤、及びバックシート不織布/フィルム用接着剤、のうちの1つ以上の同一の坪量を含み得る。
【0059】
また、第1及び第2のシャーシのうちのそれぞれは、組成的に同一なコア超吸収性ポリマーを含み得る。第1及び第2のシャーシは、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域の少なくとも1つの同一の構成要素の断面の順番及び配置を有してもよい。第1及び第2のシャーシの内側レッグカフは、組成的に同一な材料で構成されてもよい。
【0060】
また、第1及び第2のシャーシのコア接着剤は、同じ接着剤(複数可)であってもよい。第1及び第2のシャーシは、同じ化学クラス及びサブクラスのコア超吸収性ポリマーを含んでもよい。
【0061】
また、第1及び第2のシャーシのそれぞれは、それぞれ、第1及び第2の湿り度インジケータを含んでもよく、その第1及び第2の湿り度インジケータは、組成的に同一である。
【0062】
更に、第1及び第2のシャーシの内側レッグカフは、前側腰部領域、後側腰部領域、及び股部領域の少なくとも1つの同一の構成要素の断面の順番及び配置を有してもよい。左外側カフの遠位縁部から右外側カフの遠位縁部までの距離は、同じであってもよい。左内側カフの近位縁部から左外側カフの遠位縁部までの距離は、同じであってもよい。左内側カフの近位縁部から右内側カフの近位縁部までの距離は、同じであってもよい。内側カフ及び外側カフの長さは、同じである。
【0063】
試験方法
ベルト弾性係数試験
−ベルト弾性係数は、測定される力が、セルの限界の10%〜90%以内であるロードセルを使用して、コンピュータインタフェース、例えば、Instron、MTS、Zwick等を有する一定の延伸引張試験機を使用して、製品の弾性腰部ベルトの代表部(「サンプル」と称される)を伸縮することによって決定される。その器具は、試験される標本よりも幅広い単列の接触把持部が備え付けられている。この試験は、周囲室内条件下で行われる(15℃〜35℃の温度及び35%〜75%の相対湿度)。サンプルは、同じ条件下で試験前に少なくとも2時間調整される。サンプル調製のための線長測定は、NIST又は他の標準機関に帰する装置によって行われる。
−このサンプルは、製品の後側から採取される。製品の全ての層が、このサンプルに含まれる。このサンプルは、鋭いハサミを使用して切断される。このサンプル領域は、図3の点E、F、H、及びGの間で画定される矩形によって境界付けされ、線E−Fは、線A−Bによって画定された製品の後側縁部から3.0cm±0.1cmであり、線G−Hは、線E−Fから4.0cm±0.1cmである。このサンプルは、製品の中心にあり、L1で二等分される。
−引張試験機の所期ゲージ長を、15.0cmに設定する。サンプルは、製品の横方向に対応する延伸の方向で、かつ把持部間の中心にあるサンプルの中心点に、最小の緩みで把持部に載置される。それぞれ、上下の把持線を上回るか、下回る過剰な材料は、サンプルの載置を容易にするために除去されてもよい。いったんサンプルが機械に入ると、機械の力のチャネルは、ゼロに設定される(計算においてサンプルの重量を排除する)。把持部は、0.05Nの負荷に達するまで5.08cm/分(2.0インチ/分)でゆっくりと離される。この時点でのゲージ長は、Lo(Lo=15.0cm+0.05Nに達するまでの追加の延伸)と記録される。
−4N(400gf)に達するか、又はサンプルが破断するまで、50.8cm/分(20インチ/分)の速度でサンプルを延伸する。
−応力計算のためのサンプルの(製品の長手方向における)所期幅は、4.0cmである。
−応力計算に関して、材料の厚さは無視され、よって、モジュラス値は、サンプル幅当たりの力(gf/mm)の単位で報告される。
−サンプル応力は、機械のロードセル内の力をサンプルの所期幅で割ることによって計算される。
−サンプルひずみは、ΔL/Loで計算される。
−0.03N/mm及び0.07N/mm(3gf/mm及び7gf/mm)のサンプル応力でのサンプルひずみを記録する。
−ベルト弾性係数は、これらの2つの値の間の直線勾配である(ベルト弾性係数=[0.07N/mm−0.03N/mm(7gf/mm−3gf/mm)]/[0.07N/mm(7gf/mm)でのサンプルひずみ−0.03N/mm(3gf/mm)]でのサンプルひずみ)。単位は、幅のgf/mmである。
−10個の製品を試験し、弾性係数は、その平均である。
【0064】
揃いのベルト弾性係数
−揃いのベルト弾性係数は、製品の揃いにおいて提示されるそれぞれのサイズに対する平均のベルト弾性係数である。例えば、Depend Underwear for Women(最大吸収力)は、小/中、大、及び特大の3つのサイズの揃いで市場で販売されている。揃いのベルト弾性係数は、小/中のサイズのベルト弾性係数、大のサイズのベルト弾性係数、及び特大のサイズのベルト弾性係数の平均である。表3は、いくつかの現在の市場にある製品の揃いに対する揃いのベルト弾性係数の例を示す。
【0065】
弛緩腰部周囲
−揃いにおけるそれぞれのサイズに対する弛緩腰部周囲が、以下のように決定される。
−製品腰部ベルト(「腰部フープ」と称される)の全周辺部を切り取る。この試験は、周囲室内条件下で行われる(15℃〜35℃の温度及び35%〜75%の相対湿度)。サンプルは、同じ条件下で試験前に少なくとも2時間調整される。サンプル調製のための線長測定は、NIST又は他の標準機関に帰する装置によって行われる。
−腰部フープは、製品の後側の方形断面:E、F、G、及びHによって画定され、E−Fは、A−Bで画定される製品の後側縁部から3.0cm±0.1cmであり、G−Hは、E−Fから4.0cm±0.1cmである。製品の前側で、腰部フープは、断面:E’、F’、G、及びH’により画定される材料を追加することにより連続し、E’−F’は、A’−B’により画定される製品の前側縁部から3.0cm±0.1cmであり、G’−H’は、E’−F’から4.0cm±0.1cmである。
−閉鎖形態製品(連続腰部フープ)に関して、腰部フープ(E、F、G、H、E’、F’、G’、及びH’)を、腰部フープの単一ストリップを創出しているサイドシーム(A−D/A’−D’又はB−C/B’−C’)のうちの1つで切断する。端部に0.05N(5.0gf)の負荷を付けて、この単一ストリップを垂直に吊るす。
−このストリップの測定された長さが、この揃いにおけるこのサイズの弛緩腰部周囲である。
−開口形態製品に関しては、弛緩腰部周囲は、E−F−G−H及びE’−F’−G’−H’の断面の総和である(各ストリップは、端部に0.05N(5.0gf)の負荷を付けて垂直に吊るされる)。
【0066】
本明細書に開示した寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものである。
【0067】
「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本明細書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本明細書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0068】
本発明の特定の実施形態が例示及び記載されたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行い得ることが、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に包含することを意図したものである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B