(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
メモリセルのアレイ内の第1の対象メモリセルからデータを読み出す方法であって、前記アレイの前記メモリセルは、それぞれ、複数の主アクセス線のうちの1つと複数の副アクセス線のうちの1つとの間で抵抗性電流経路を提供し、前記主アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の前記複数のメモリセルに共用され、前記副アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の1つ以上の前記メモリセルに共用され、前記第1の対象メモリセルの前記主アクセス線は、第1の前記主アクセス線であり、前記第1の対象メモリセルの前記副アクセス線は、第1の前記副アクセス線であり、前記アレイ内の各特定の前記メモリセルによって提供される前記電流経路は、前記特定のセルが第1の論理状態にある場合、前記特定のセルが第2の論理状態にある場合よりも高い抵抗を有し、前記方法は、前記第1の対象セルをアドレスする読み出し動作の間に、
前記第1の対象メモリセルを選択し、前記第1の副アドレス線に読み出し電流及び漏れ追跡基準電流を供給し、
前記第1の対象メモリセルの前記論理状態を、前記読み出し電流と前記漏れ追跡基準電流との差に応じて、さらに、前記第1の論理状態にある前記第1の副アドレス線を共有するメモリセルの数、ならびに前記第2の論理状態にある前記第1の副アドレス線を共有するメモリセルの数、に応じて判別する、ことを含む、
方法。
前記第1の対象メモリセルを選択することは、前記第1の主アクセス線と前記第1の副アクセス線に亘って読み出し選択電圧差を加えるとともに、前記メモリアレイ内の前記第1の対象メモリセルではない前記メモリセルのそれぞれに亘って前記読み出し選択電圧差よりも小さい電圧差を加える、ことを含む、
請求項1に記載の方法。
前記読み出し動作の第1のセグメントと同時に、前記アレイ内の全ての前記主アクセス線に、主アクセス線読み出し非選択電圧を印加し、前記第1の副アクセス線に、副アクセス線読み出し選択電圧を印加し、前記第1の副アクセス線を除いた前記アレイ内の全ての前記副アクセス線に、副アクセス線読み出し非選択電圧を印加し、
前記読み出し動作の前記第1のセグメントの結果として生じる、前記第1の副アクセス線の電流レベルに応じた値である漏れ追跡基準電流値を取得し、
前記読み出し動作の第2のセグメントと同時に、前記第1の主アクセス線に、主アクセス線読み出し選択電圧を印加し、前記第1の主アクセス線を除いた前記アレイ内の全ての前記主アクセス線に、前記主アクセス線読み出し非選択電圧を印加し、前記第1の副アクセス線に、前記副アクセス線読み出し選択電圧を印加し、前記第1の副アクセス線を除いた前記アレイ内の全ての前記副アクセス線に、副アクセス線読み出し非選択電圧を印加し、
前記読み出し動作の前記第2のセグメントの結果として生じる、前記第1の副アクセス線の電流レベルに応じた値である読み出し電流値を取得し、
前記読み出し電流値と前記漏れ追跡基準電流値との差に応じて前記第1の対象メモリセルの前記論理状態を判別する、ことを含む、
請求項1〜3のいずれかの一項に記載の方法。
メモリセルの前記アレイ内の第2のメモリセルからさらにデータを読み出すことに用いられ、前記第2の対象メモリセルの前記副アクセス線は、第2の前記副アクセス線であり、
前記第1の対象メモリセルの前記論理状態を判別することは、前記第1の論理状態にあり、前記第1の副アクセス線を共用するメモリセルの数、及び前記第2の論理状態にあり、前記第1の副アクセス線を共用するメモリセルの数に応じた値である第1の漏れ基準値を取得し、前記読み出し電流及び前記取得した第1の漏れ基準値に応じて前記第1の対象メモリセルの前記論理状態を判別する、ことを含み、
前記方法は、さらに、
前記第2の対象メモリセルをアドレスするデータ読み出し動作について取得した前記第1の漏れ基準値の有効性について判別を行い、
前記有効性の判別が、前記取得した第1の漏れ基準値が前記第2の対象メモリセルをアドレスするデータ読み出し動作について有効である旨を示す場合、前記第2の対象メモリセルを選択して第2の読み出し電流を前記第2の副アクセス線に供給し、前記第2の読み出し電流、さらに前記取得した第1の漏れ基準値に応じて前記第2の対象メモリセルの前記論理状態を判別する、ことを含む、
請求項1〜3のいずれかの一項に記載の方法。
有効性の判別を行うことは、前記第2の副アクセス線が前記第1の副アクセス線と異なる場合、前記第2の対象メモリセルをアドレスするデータ読み出し動作について前記第1の漏れ基準値が有効でないと判別する、ことを含む、
請求項12に記載の方法。
有効性の判別を行うことは、前記第1の漏れ基準値が取得されてから所定の時間が経過した場合、前記第2の対象メモリセルをアドレスするデータ読み出し動作について前記第1の漏れ基準値が有効でないと判別する、ことを含む、
請求項12に記載の方法。
有効性の判別を行うことは、前記第1の漏れ基準値が取得されてから、少なくとも所定のN回の介在読み出し動作が前記アレイのセルに行われた場合であってN>1の場合、前記第2の対象メモリセルをアドレスするデータ読み出し動作について前記第1の漏れ基準値が有効でないと判別する、ことを含む、
請求項12に記載の方法。
有効性の判別を行うことは、前記第1の漏れ基準値が所定の最低値未満となった場合、前記第2の対象メモリセルをアドレスするデータ読み出し動作について前記第1の漏れ基準値が有効でないと判別する、ことを含む、
請求項12に記載の方法。
メモリセルのアレイ内の第1の対象メモリセルにデータを書き込む方法であって、前記アレイの前記メモリセルは、それぞれ、複数の主アクセス線のうちの1つと複数の副アクセス線のうちの1つとの間で抵抗性電流経路を提供し、前記主アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の前記複数のメモリセルに共用され、前記副アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の1つ以上の前記メモリセルに共用され、前記第1の対象メモリセルの前記主アクセス線は、第1の前記主アクセス線であり、前記第1の対象メモリセルの前記副アクセス線は、第1の前記副アクセス線であり、前記アレイ内の各特定の前記メモリセルによって提供される前記電流経路は、前記特定のセルが第1の論理状態にある場合、前記特定のセルが第2の論理状態にある場合よりも高い抵抗を有し、前記方法は、前記第1の対象セルにアドレスする書き込み動作の間に、
前記第1の論理状態にあり、前記第1の副アクセス線を共用するメモリセルの数、及び前記第2の論理状態にあり、前記第1の副アクセス線を共用するメモリセルの数に応じて漏れ電流を検出し、
書き込みのために前記第1の対象メモリセルを選択するとともに、書き込みのための所望のデータ値及び検出した漏れ電流の両方に依拠する書き込み電流を、前記第1の副アクセス線に加える、ことを含む、
方法。
前記第1の副アクセス線に書き込み電流を加えることは、前記所望のデータ値を前記対象メモリセルに書き込むために、前記対象メモリセルを介して必要な所定の書き込み電流と、前記取得した漏れ値に応じた漏れ補償電流とによって与えられる書き込み電流を、前記第1の副アクセス線上に供給する、ことを含む、
請求項18に記載の方法。
メモリセルのアレイであって、前記アレイの前記メモリセルは、それぞれ、複数の主アクセス線のうちの1つと複数の副アクセス線のうちの1つとの間で抵抗性電流経路を提供し、前記主アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の前記複数のメモリセルに共用され、前記副アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の1つ以上の前記メモリセルに共用され、前記第1の対象メモリセルの前記主アクセス線は、第1の前記主アクセス線であり、前記第1の対象メモリセルの前記副アクセス線は、第1の前記副アクセス線であり、前記アレイ内の各特定の前記メモリセルによって提供される前記電流経路は、前記特定のセルが第1の論理状態にある場合に、前記特定のセルが第2の論理状態にある場合よりも高い抵抗を有するメモリセルのアレイと、
前記メモリセルの前記アレイに接続され、前記第1の対象メモリセルをアドレスする読み出し動作において前記アレイ内の前記主及び副アクセス線にバイアス電圧配列を供給するコントローラと、を備え、
前記バイアス電圧配列は、
前記第1の副アクセス線を共用する、前記アレイ内の全ての前記メモリセルの前記論理状態に応じて前記第1の副アクセス線上に漏れ電流を生成する第1のバイアス配列と、
前記対象メモリセルの前記論理状態と、前記第1の副アクセス線を共有する、前記アレイ内の全ての他の前記メモリセルの前記論理状態との両方に応じて前記第1の副アクセス線上に読み出し電流を生成する第2のバイアス配列と、を備え、
さらに、前記第2のバイアス配列が適用される間に生成された前記読み出し電流と、前記第1のバイアス配列が適用される間に生成された前記漏れ電流との両方に応じて前記対象メモリセルの前記論理状態を検出するセンス回路を備える、
ことを特徴とする集積回路。
メモリセルのアレイであって、前記アレイの前記メモリセルは、それぞれ、複数の主アクセス線のうちの1つと複数の副アクセス線のうちの1つとの間で抵抗性電流経路を提供し、前記主アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の前記複数のメモリセルに共用され、前記副アクセス線は、それぞれ、前記アレイ内の1つ以上の前記メモリセルに共用され、前記第1の対象メモリセルの前記主アクセス線は、第1の前記主アクセス線であり、前記第1の対象メモリセルの前記副アクセス線は、第1の前記副アクセス線であり、前記アレイ内の各特定の前記メモリセルによって提供される前記電流経路は、前記特定のセルが第1の論理状態にある場合、前記特定のセルが第2の論理状態にある場合よりも高い抵抗を有するメモリセルのアレイと、
漏れ取得回路と、
書き込み電流生成部と、
前記メモリセルのアレイに接続されるコントローラであって、前記対象メモリセルをアドレス指定する書き込み動作において、
前記アレイ内の前記主及び副アクセス線に第1のバイアス電圧配列を供給し、前記第1のバイアス電圧配列は、前記第1の副アクセス線を共用する、前記アレイ内の全ての前記メモリセルの前記論理状態に応じて、第1の論理状態にあり、前記第1の副アクセス線を共用するメモリセルの数、及び第2の論理状態にあり、前記第1の副アクセス線を共用するメモリセルの数に応じて前記第1の副アクセス線上に漏れ電流を生成し、
前記漏れ取得回路を制御して前記漏れ電流に応じて漏れ値を取得し、
書き込みのために前記対象メモリセルを選択するために、前記アレイ内の前記主及び副アクセス線に第2のバイアス配列を供給し、
前記書き込み電流生成部を制御して、書き込みについての所望のデータ値及び取得した前記漏れ値の両方に応じた書き込み電流を、前記第1の副アクセス線上に供給するよう駆動するコントローラと、
を備えたことを特徴とする集積回路。
【背景技術】
【0002】
図1Aは、典型的なクロスバーメモリアレイの4×4セル区域の平面図である。これは、2つの金属層を備える。1つの金属層においては、いくつかの並列な主アクセス線(例えば、ワード線)114が形成され、次の金属層においては、主アクセス線と交差するいくつかの副アクセス線(例えば、ビット線)112が形成される、全ての交差点において、ビット線とワード線とは、抵抗素子によって融合されてメモリセルを形成する。各セルは、領域4F
2を占有し、ここでFは特徴サイズである、
図1Bは、
図1Aのクロスバーメモリアレイ区域の概要図である。図示されるように、各セルを形成する抵抗素子は、2つの端子装置を有し、1つの端子がメモリセルのワード線114に接続され、他の端子がメモリセルのビット線112に接続される。
【0003】
クロスバーアレイは、高い面積効率を達成可能であるが、Ioff回り込み電流経路の問題を抱えている。
図2は、
図1Bの概要図であり、ラベル付けされている。ビット線112は、BL0〜BL3と番号付けされ、ワード線114は、WL0〜WL3と番号付けされる。また、1つの特定の選択セル118の読み取り動作のためのバイアス電圧も、図示される。特に、読み出し動作のために選択セル118(
図2のBL2)のビット線に印加されたバイアス電圧は、電圧VBLに設定され、一方で、読み出し動作のために他のビット線のそれぞれ(
図2のBL0、BL1及びBL3)に印加されたバイアス電圧は、電圧VUBLに設定される。同様に、読み出し動作のために選択セル118のワード線(
図2のWL1)に印加されたバイアス電圧は、電圧VWLに設定され、一方で、読み出し動作のために他のワード線のそれぞれ(
図2のWL0、WL2及びWL3)に印加されたバイアス電圧は、電圧VUWLに設定される。
【0004】
1つの典型的な配列においては、VBL>VUWL=VUBL>VWLである。従って、118等の完全に選択されたセル間に印加される電圧は、VBL−VWLであり、これは、セルの抵抗素子を流れる電流フローを生じさせる。しかし、120等の完全に非選択のセル間に印加される電圧は、VUBL−VUWLであり、これはゼロである。本明細書において、完全に選択されたセル間に印加される電圧は、読み出し選択電圧差とも呼び、完全に非選択のセル間に印加される電圧(名目上ゼロ)は、読み取り非選択電圧差とも呼ぶ。しかしながら、アレイは、さらに、選択セル118とワード線(
図2のWL1)を共用するが、ビット線(
図2のBL2)は共用しない半選択セル122を備える。半選択セル122間に印加される電圧は、VUBL−VWLであり、これはゼロではない。本明細書において、半選択セル間に印加される電圧は、読み出し半選択電圧差とも呼ぶ。従って、選択セル118の選択に起因する読み出し電流IRDは、セル118の抵抗素子の論理状態にのみ起因するものではない。電流は、半選択セル122を通過する電流経路からも、出力ワード線WL1上へと流れる。
図2の例では、アレイにバイアスを加えることによる読み出しセル118への読み出し電流は、次の式で与えられる。
IRD12=Icell12+Ioff10+Ioff11+Ioff13
ここで、IRD
mnがワード線m(
図2のWL1)及びビット線n(
図2のBL2)でのセルを選択するための読み出し電流を示し、Ioff
mnは、ワード線m(
図2のWL1)及びビット線n(
図2のBL0、BL1及びBL3)での半選択セルの電流寄与を示す。Ioff
mn寄与が、漏れ電流である。
【0005】
選択セルの論理状態は、IRD12を基準電流と比較することで判別可能であり、当該基準電流は、例えば、選択セルが低抵抗状態のときのIRD12の値と、選択セルが高抵抗状態であるときのIRD12の値との中間であってよい。
図5aは、
図1に示したようなプログラマブル抵抗メモリ装置における高抵抗状態(左のこぶ)及び低抵抗状態(右のこぶ)についての理想的な確率分布を示すヒューリスティックグラフである。
図5aを参照すると、横軸は観察された読み出し電流を示し、縦軸は、選択セルがリセット状態(左のこぶ)又はセット状態(右のこぶ)にある場合に、IRDが各特定の読み出し電流値となり得る確率を示す。これらの値における不確実性は、メモリセル技術に応じて多くの可能性のある原因によって生じ得る。例えば、カルコゲナイドをベースとするメモリについては、環境条件が、活性領域の小さな部分の再結晶化によって抵抗にドリフトを生じさせる。他の種類のプログラマブル抵抗メモリデータにおいても、他の問題が生じ得る。
【0006】
選択セルがリセット状態の場合、観察されるIRDは、低い及び高いリセット状態範囲RL及びRUの間となり得る。選択セルがセット状態の場合、観察されるIRDは、低い及び高いセット状態範囲SL及びSUの間となり得る。SL>RUである限り、いわゆる「読み出しウインドウ」が、範囲RU及びSLによって画定され、基準電流は、読み出しウインドウの中間に設定することができる。観察されるIRDが基準電流未満の場合、選択セルは、リセット状態にあると解釈される。観察されるIRDが基準電流より大きい場合、選択セルはセット状態にあると解釈される(本明細書で用いるように、セルは、低抵抗状態の場合、「セット」状態であると考えられ、高抵抗状態の場合、「リセット」状態であると考えられる。他の実施例では反対の決まりを用いてよい)。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下の説明は、任意の当業者が本発明を実施して使用できるようにするために供され、特定の用途とその必要条件の説明において供される。当業者にとって、開示の実施の形態についての様々な応用が容易に明らかであり、本明細書で定義する一般的な原理は、本発明の技術的範囲から逸脱しない限りにおいて他の実施の形態及び用途に適用され得る。従って、本発明は、開示の実施の形態に限定されることを意図しておらず、本明細書で開示する原理及び特徴に一致する最も広義な態様に沿うものである。
【0035】
本発明の態様は、少なくとも4つの状態に適用される。センスアンプが選択ワード線上の電流を感知する読み出し動作、センスアンプが選択ビット線上の電流を感知する読み出し動作、書き込み電流源が選択ビット線に適用される書き込み動作、及び書き込み電流源が選択ワード線に適用される書き込み動作、である。詳細な説明を、第1の状態から始め、他の状態については後述する。
【0036】
実施の形態について詳細に説明する前に、本発明の態様が適用されるメモリ装置全体のいくつかの態様について説明することが有益である。
図10は、相変化型メモリ素子を有するメモリセル等のプログラマブル抵抗メモリセルを用いて実装されるメモリアレイ1012を備える集積回路1010の簡略ブロック図である。典型的には、メモリセルは、複数ビットアドレスに対応し、ビットの1つの区域がセルのワード線を識別し、ビットの別の区域がセルのビット線を識別する。ワード線デコーダ1014は、対象メモリセルアドレスのワード線ビットを受け取り、メモリアレイ1012の行に沿って配列された複数のワード線1016に接続されて電気的に通信する。ビット線(列)デコーダ1018は、対象メモリセルアドレスのビット線ビットを受け取り、アレイ1012の列に沿って配列された複数のビット線1020と電気的に通信する。
図10の実施の形態においては、ビット線は、センス回路1024内のセンスアンプに、アレイ1012内の選択メモリセルを接続する。アドレスは、バス1022上でワード線デコーダ1014及びビット線デコーダ1018に供給される。センスアンプ及びデータイン構造を備えるセンス回路1024は、データバス1026を介してビット線デコーダ1018に接続される。データは、集積回路1010の入出力ポートから、又は、集積回路1010の内部若しくは外部のデータ源から、データイン線1028を介してセンス回路1024内のデータイン構造に供給される。他の回路1030は、例えば、汎用プロセッサ若しくは専用用途回路等の集積回路1010、又はアレイ1012によってサポートされたシステムオンチップ機能を提供するモジュールの組み合わせ、に含まれてもよい。データは、回路1024内のセンスアンプから、データアウト線1032を介して、集積回路1010上の入出力ポート、又は、集積回路1010の内部若しくは外部の他のデータ送信先へ供給される。
図10の実施の形態は、さらに、基準有効性判別モジュール1038を備え、その目的は、
図15a等を参照して後述する。
【0037】
この例では、コントローラ1034は、以下に説明する処理を実行するためステートマシンを用いて実装され、バイアス回路電圧及び書き込みモード、読み出しモード及び基準検出モードを含むコントローラへのバイアス配列の適用のための電流源1036を制御する。コントローラ1034は、この技術分野で知られているような専用論理回路を用いて実装されてもよい。代替的な実施の形態においては、コントローラ1034は、汎用プロセッサを備え、これは、装置の動作を制御するコンピュータプログラムを実行するために同一集積回路上に実装され得る。さらに他の実施の形態においては、専用論理回路及び汎用プロセッサの組み合わせが、コントローラ1034を実装するため利用され得る。
【0038】
ブロック1036内のバイアス回路電圧及び電流源は、この技術分野において一般に知られるように、分圧器及びチャージポンプを備えた電源インプット、電流源回路、パルス整形回路、タイミング回路、及び電圧及び電流スイッチを用いて実装することができるが、本明細書に記載する技法に適するように適用される。
【0039】
動作において、アレイ1012内のメモリセルは、それぞれ、対応するメモリ素子の抵抗によって表わされる論理値を保持する。論理値は、例えば、読み出し対象のメモリセルについてのビット線又はワード線上の電圧又は電流を、センス回路1024内のセンスアンプによる好適な基準電流か電圧と比較することで判別され得る。基準電圧又は電流は、本明細書で開示する技法を用いて、ロジカル「0」等のデータ値に対応する所定の範囲と、ロジカル「1」等のデータ値に対応する異なる所定の範囲との間で画定することができる。
【0040】
アレイ1012のメモリセルに対する読み出し又は書き込みは、従って、好適な電圧を含むバイアス配列を選択された1つのワード線に適用し、選択された1つのビット線を電圧源に接続して、電流が対象メモリセルに流れるようにすることで達成できる。
【0041】
書き込みモードは、相変化型メモリのセット及びリセット処理を含む。対象相変化型セルのリセット動作のためのバイアス配列において、ワード線デコーダ1014は、メモリセルのアクセストランジスタをオンするために、好適な電圧パルスをワード線に供給することを容易にする。ビット線デコーダ1018は、対象メモリ素子に電流が流れるようにするために好適な振幅及び期間で電圧パルスを選択ビット線に供給することを容易にする。この電流は、メモリ素子の活性領域の温度を、相変化材料の移行温度及び融点より上に上昇させ、活性領域の相変化材料を液体状態にする。次に、電流は、例えば、ビット線及びワード線上の電圧パルスを停止することで遮断され、これにより、活性領域が主にアモルファス相の高抵抗へと冷却され、ひいては、メモリセルの高抵抗リセット状態が確立される。リセット動作は、1つ以上のパルスを含み、例えば、1ペアのパルスが用いられる。
【0042】
対象相変化型セルについてのセット動作のためのバイアス配列において、ワード線デコーダ1014は、対象メモリセルのアクセストランジスタをオンするために好適な電圧パルスを選択ワード線に供給することを容易にする。ビット線デコーダ1018は、対象メモリセルに電流が流れるように、好適な振幅及び期間で電圧パルスを選択ビット線に供給することを容易にする。この電流パルスは、活性領域の温度を移行温度より高くするのに十分であり、活性領域において、主にアモルファス相の高抵抗から主に結晶相の低抵抗への移行を生じさせ、この移行は、メモリ素子の抵抗を下げ、選択メモリセルを低抵抗状態にセットする。
【0043】
対象メモリセルについての読み出しモードにおいて、ワード線デコーダ1014は、メモリセルのアクセストランジスタをオンするために好適な電圧パルスを選択ワード線に供給することを容易にする。ビット線デコーダ1018は、電流が対象メモリ素子に流れるが当該メモリ素子が抵抗状態に変化を生じないように、適切な振幅及び期間で電圧を選択ビット線に供給することを容易にする。選択ビット線上及び対象メモリセルを流れる電流は、抵抗に依拠し、従って、論理状態が対象メモリセルに関連する。そのため、対象メモリセルの論理状態は、対象メモリセルの抵抗が高抵抗状態又は低抵抗状態に対応するか検出すること、例えば、対応するビット線の電圧又は電流を、センス回路1024のセンスアンプによる(本明細書で開示したように)好適な基準電圧又は電流と比較することで判別可能である。
【0044】
基準検出モードにおいて、コントローラ1034は、以下さらに詳細に説明する手順を実行する。
【0045】
上記のように、読み出しウインドウにおける応用に適応する実施の形態によるメカニズムは、ワード線上の漏れ電流を検出し、基準電流を結果として生じる読み出しウインドウ内でシフトすることで漏れ電流を補償する、ことを含む。これは、
図5cにヒューリスティックに示される。
図5cは、
図5bと同じ3つのケースでの読み出しウインドウの位置を示すが、特定のケースにおいて、基準電流が、各ケースにおける実際の読み出しウインドウ内でシフトされている。
【0046】
本明細書で開示する実施の形態における選択セルの状態の感知は、電圧モードセンスアンプによって実行され、当該アンプは、対象セルのワード線上の電圧Vcellを基準電圧Vrefと比較する。VcellがVrefより高い場合、セルは1の論理状態を持つとみなすことができ、VcellがVrefより低い場合、セルは反対の論理状態を持つとみなすことができる。電圧の比較ではなく、読み出し電流IRDが基準電流Irefと比較されるアレイにおいては、電流は、電圧に変換されて、選択セルの論理状態が上記のように感知され得る。読み出しウインドウは、従って、電圧ウインドウ又は電流ウインドウのいずれかの値として表現することができる。
図5cは電流ウインドウ構成を用いる。
【0047】
漏れ電流を考慮しない状態で、読み出しウインドウは、|IRD−Iref|で与えられ、これは、読み出し電流が固定値Irefと比較されることを意味する。IRDがIrefより高い場合、セルは1の論理状態を持つとみなすことができ、IRDがIrefより低い場合、セルは反対の論理状態を持つと考慮することができる。しかしながら、漏れ電流が存在する場合、IRDは、センスアンプがセルの論理状態を識別することが困難となる程に非常に大きくシフトすることがある。本発明の実施例は、実際の漏れ電流を補償することでこの問題を緩和することが可能である。特に、特定のワード線の読み出し電流ΣIoffが最初に検出され、次に、新たな漏れ追跡基準電流I
REF_LTが以下のように決定される。
I
REF_LT=Iref+ΣIoff
選択セルの読み出し電流は、以下のとおりである。
IRD=Icell+ΣIoff
読み出しウインドウは、|IRD−I
REF_LT|で与えられ、従って以下のようになる。
|IRD−I
REF_LT|=|Icell+ΣIoff−Iref−ΣIoff|=|Icell−Iref|
ここから、漏れ電流Ioffの影響がどのようであれキャンセルされることが分かる。
【0048】
図6aは、対象メモリセルからデータを読む出す際に、ワード線上の実際の漏れ電流を考慮する配列のブロック図である。メモリアレイ610の対象メモリセル614のワード線(便宜上選択ワード線とも称する)の電流出力は、電流加算ノード624に供給される。出力614は、本実施の形態のワード線であるが、異なる実施の形態においては、ビット線であってもよい。基準電流源620は、基準スイッチ622を介して電流加算ノード624に接続される電流出力を有する。電流加算ノード624は、他の基準スイッチ626を介して電圧モードセンスアンプ630の第1の入力端子628(基準入力又は基準ノードとも称する)に接続される。入力端子628は、また、電流/電圧コンバータステージ632に接続され、これは、例えば、上記の固定基準電圧に直列接続されるコンデンサを含んでよい。電流加算ノード624は、また、センススイッチ634を介してセンスアンプ630の第2の入力端子636(センス端子又はセンスノードとも称する)に接続される。第2の入力端子636は、また、他の電流/電圧コンバータステージ638に接続される。電流加算ノード624は、また、プリセットステージ640に接続される。センスアンプ630の感知動作は、En信号646をアクティブ状態にすることで、読み出し動作中の適切な時にコントローラ1034によって可能とされる。
【0049】
図6aの配列は、2段階の読み出し動作に応じたもので、本明細書において、2つの読み出しセグメントを有する読み出し動作と称する。第1のセグメントは、漏れ電流情報を取得してセンスアンプ630の第1の端子628において漏れ追跡読み出し基準バイアスV
REF_LTを形成することを含む。第2のセグメントは、実際の読み出し電流IRDを、センスアンプ630の第2の端子636において読み出し電圧VRDに変換することを含む。
【0050】
従って、第1のセグメントでは、2つの基準スイッチ622及び626は閉じており(つまり、導通、「オン」又は「有効」状態)、センススイッチ634は開いている(非導通、「オフ」又は「無効」状態)。非選択セルのバイアス電圧VUBLは、非選択のセルのビット線613及び対象セルのビット線612も含むメモリアレイ610の全てのビット線に印加される。従って、選択ワード線を共用するセルは、全て「半選択」となり、選択ワード線614上の電流出力は、ΣIoffである(実際には、ワード線614上の電流出力は若干異なる。これは、半選択された対象セルが同様に寄与するためである。しかしながら、当該差異については、大きなアレイにおいては典型的には無視できる。あるいは、対象セルのビット線612はVWLでバイアスすることができ、この場合、対象セルからのΣIoffの寄与はない)。この電流レベルは、電流源620からの基準電流Irefに加えられ、電流/電圧ステージ632によって漏れ追跡基準電圧V
REF_LT=Vref+Voffに変換される。関連する電流フローは、
図6aにおいて矢印642で示される。次に、読み出し動作の第2のセグメントでは、2つの基準スイッチ622及び626が開かれ、センススイッチ634が閉じられる。非選択のセルのバイアス電圧VUBLは、バイアス電圧VBLが印加される選択ビット線612を除いたメモリアレイ610の全てのビット線613に印加される。従って、対象セルは完全に選択され、選択ワード線を共用する全ての他のセルは、「半選択」される。ここで、選択ワード線614上の電流出力は、Icell+ΣIoffである。(繰り返しになるが、これは、若干異なり得るが、大きなアレイにおいては、当該差異は無視できる)。この電流レベルは、電流/電圧ステージ638によって電圧VRD=Vcell+Voffに変換される。
図6bは
図6aのコピーであるが、この第2の読み出しセグメントにおけるスイッチの位置を除いている。この第2の読み出しセグメントにおける関連する電流フローを、
図6bにおいて矢印644で示す。センスアンプ630は、次に、有効とされ、感知された電圧VRDは、漏れ追跡基準電圧V
REF_LTと比較される。これは、半選択セルのデータ依拠の効果をキャンセルする。
【0051】
読み出し処理のいずれかまたは両方のステップは、加算ノード624でプリチャージ電圧を得ることで容易となる。これらについて
図7a、7b、8a及び8bを参照して説明する。これらの図においては、非選択セル、半選択セル、完全選択セル、及び様々な電流フローを明確にするために、メモリアレイ610が、
図1Bで示すような4×4アレイに従って再度描かれている。また、
図6a及び6bでシンボルによって示された特定の構成要素が、例示的な回路レベル構成要素と置き換えられている。基準電流源620は、ゲート端子にバイアス電圧が印加されるPチャネルトランジスタで実装され、スイッチ622、626、及び634は、それぞれ、パストランジスタ722、772、及び734で実装され、電流/電圧ステージ632及び638は、それぞれ、ワード線読み出しバイアスVRDへのコンデンサ732及び738として実装され、プリセットステージ640は、VRDへのパストランジスタとして実装される。コンデンサ732及び/又は738は、任意の種類のコンデンサであってよく、例えば、MOSコンデンサ、MIMコンデンサ、金属線コンデンサ、寄生コンデンサ、又はそれらの組み合わせを含む。一般に、ItoVステージ632及び638のいずれか又は両方は、「キャパシタンス」を用いて実装されてよい。
【0052】
動作において、第1の読み出しセグメントプリセット段階は、プリセット経路がアクティブにされ、これによってセンスアンプ630の基準ノード628に初期電圧としてVRDが生成される。これは、全てのビット線612、613にVUBLを印加し、全ての非選択のワード線115にVUWLを印加し、トランジスタ726及び740をオンにし、トランジスタ722及び734をオフすることを、全て同時に行うことにより達成される。従って、矢印742で示す電流フローとともに、コンデンサ732の電圧が、選択ワード線614上の電圧として強制的にVRDとなる。ここで、バイアス及び信号を「同時」に加えることは、全て有効である期間が存在することを意味するが、それらが開始点、終点及び期間を必ずしも共通する必要はない。
【0053】
第1の読み出しセグメントの漏れ取得段階では、プリセット経路がオフにされ、基準経路がオンにされる。
図7bに示すように、これは、トランジスタ740をオフにし、トランジスタ722をオンにすることを含む。トランジスタ734はオフのままで、トランジスタ726はオンのままである。VUBLは、全てのビット線612、613に印加されたままであり、VUWLは、全ての非選択のワード線115に印加されたままである。矢印744で示すように、結果として生じる電流フローIref+ΣIoffは、電圧Vref+Voffでコンデンサ732を充電し、これが、漏れ追跡基準バイアスV
REF_LTである。
【0054】
第2の読み出しセグメントプリセット段階では、プリセット経路がアクティブにされてセンスアンプ630のセンスノード636に初期電圧としてVRDが生成される。
図8aに示すように、これは、トランジスタ722及び726をオフにし、トランジスタ734及び740をオンにすることを含む。VUBLは、全てのビット線612、613に印加されたままであり、VUWLは、全ての非選択のワード線115に印加されたままである。矢印846で示すように、結果として生じる電流フローは、コンデンサ738の電圧を、再度、選択ワード線614上の電圧として強制的にVRDにする。
【0055】
第2の読み出しセグメントのデータ取得段階では、プリセット経路が再度オフにされ、選択ビット線612がビット線読み出しバイアス電圧VBLにバイアスされる。VUBLは、全ての非選択のビット線613に印加されたままである。トランジスタ722、726及び740は全てオフにされ、トランジスタ734はオンにされ、これによって実際の読み出し電流IRDがコンデンサ738を充電できるようにする。この段階でVBLが選択ビット線612に印加されるので、IRDは、ワード線614を共用する半選択メモリセルのそれぞれを流れる電流の寄与を除いて、対象メモリセル818の論理状態によって主に判別される。従って、IRD=Icell+ΣIoffであり、センスアンプ630のセンスノード636上で生成された、結果として生じる電圧は、Vcell+Voffである。
【0056】
制御信号PRE、SWR、SWS、及びENB_REFを、
図7a、7b、8a、及び8bに示す。
図9は、これらの信号及び他の電圧が、上記の読み出し動作の間にどのように変化するかを示すタイミング図である。
図9に示すように、読み出し動作全体は、第1の読み出しセグメントと、その後の第2の読み出しセグメントとを含む。第1の読み出しセグメントは、プリセット段階と、その後の漏れ取得段階とを含み、第2の読み出しセグメントは、プリセット段階と、その後のデータ取得段階とを含む。線910で示すように、全読み出し動作は、READ信号を最低値から最高値まで上昇させることにより開始される。線912で示すように、PRE信号は、両方のプリセット段階においてトランジスタ740を有効とし、漏れ取得段階及びデータ取得段階において無効にする。線914で示すように、SWR信号は、第1の読み出しセグメント中にはトランジスタ726を有効にし、第2の読み出しセグメント中ではしないことにより、基準電流経路をアクティブにする。一方、線916で示すように、SWS信号は、第2の読み出しセグメント中にはトランジスタ734を有効にし、第1の読み出しセグメント中ではしないことにより、センス電流経路をアクティブにする。線918のENB_REF信号は、Irefが、Pチャネルトランジスタ722のゲートを第1の漏れ取得段階においてのみ低くすることで、当該段階においてのみ電流加算ノード624に達することができるようにする。選択ビット線612上の電圧は、第1の3つの段階でVUBLのままであり、データ取得段階(線920)の間においてのみVBLに上昇し、選択ワード線614上の結果として生じる電圧カーブは、線922で示される。
【0057】
線922は、4つのケースを示す。つまり、セット状態の対象セルが大きなIoff、リセット状態の対象セルが大きなIoff、セット状態の対象セルが小さなIoff、及びリセット状態の対象セルが小さなIoff、である。全ての4つのケースにおいて、選択ワード線614上の電圧は、第1の読み出しセグメントのプリセット段階においてVRDまで降下させられる。漏れ取得段階では、この電圧は、大きなIoffのケースではより大きな値Vref+Voff2に、又は小さなIoffのケースではより小さな値Vref+Voff1に上昇する。これは、漏れ追跡基準電圧V
REF_LTであり、SWRがトランジスタ726をオフにする場合に、コンデンサ732によって取得される。次に、第2のセグメントにおいて、プリセット段階は、選択ワード線614上の電圧を再びVRDに降下させる。次に、データ取得段階において、電圧は、対象メモリセルの状態及びIoffの値の両方に依拠する値に上昇する。
図9の上から下までに示すように、セット状態の対象セルが大きなIoffの場合には、電圧は最も高い。次に高いのは、リセット状態の対象セルが大きなIoffのケースである。その次は、セット状態の対象セルが小さなIoffのケースであり、最も低いのは、リセット状態の対象セルが小さなIoffのケースである。
【0058】
データ取得段階の終わりにおいて、センスアンプ630は、(センスノード636において)取得したセンス電圧を、漏れ取得段階の終わりにおいて取得した(基準ノード628における)漏れ追跡基準電圧と比較する。
図9の線924は、互いに重畳された2つの信号を示し、実線は取得したセンス電圧を示し、破線は漏れ追跡基準電圧を示す。第1の読み出しセグメントにおいては、破線は、線922のコピーである。第2の読み出しセグメントにおいては、破線は固定の(取得した)漏れ追跡基準電圧のままであり、実線が線922のコピーである。第2の読み出しセグメントの終わりにおいて、漏れ追跡基準電圧は、大まかには、対象メモリセルのセット又はリセット状態を感知するための読み出し電圧の中間にあり、これは、大きい又は小さいIoffのケースの両方において当てはまる。実際のところ、これは、任意のありうるIoffの値に当てはまる。従って、対象メモリセルの論理状態を区別する能力は、選択ワード線を共用する、1つの状態又は他の状態の他のセルの数に関わらず維持される。
【0059】
上記の実施の形態においては、検出された電流は、アレイのワード線上に存在する。他の実施の形態においては、電流は、アレイのビット線上で検出可能である。このような互換性のため、ビット線及びワード線は、より一般的には、「主アクセス線」及び「副アクセス線」とも称する。1つの実施の形態においては、主アクセス線はビット線であり、副アクセス線はワード線である。しかしながら、別の実施の形態では、主アクセス線はワード線であり、副アクセス線はビット線である。「主」及び「副」の用語は、単なる識別ラベルとみなされるべきであり、他方に対して1つのアクセス線に優位性があることを意味するものではない。
【0060】
(基準メモリアレイを用いる代替的な実施の形態)
図7a、7b、8a及び8bにおいて、基準電流Irefは、バイアスされたPチャネルトランジスタ720によってVccに供給される。他の種類の電流源がよく知られており、単一のトランジスタ720に代えて用いることができる。他の実施の形態においては、基準電流は、他のメカニズムによって供給可能である。そのような1つの代替的な実施の形態においては、基準電流は、別個の基準電流源620によってではなく、基準メモリアレイを介して供給される。基準メモリアレイは、主メモリアレイと全てのワード線を共用することができる。
【0061】
図11は、この代替的な実施の形態にかかる二重アレイ構造を示す。これは、
図2のメモリアレイと実質的に同一の主アレイ1110と、基準メモリアレイ1112と、を備える。基準メモリアレイ1112は、単一の基準ビット線BLR1114を共用するメモリセルの単一の列のみを備える。基準メモリアレイ1112の各メモリセルは、主メモリアレイ内のメモリセルの対応する行と各ワード線を共用する。好ましくは、基準セルは、大まかにセットとリセット状態の中間の抵抗状態にある。
【0062】
図12a、12b、13a及び13bは、この代替的な実施の形態の動作を示す。動作において、第1の読み出しセグメントプリセット段階を、
図12aに示す。この段階では、センスアンプ630の基準ノード628に初期電圧としてVRDを生成し、プリセット経路をアクティブにする。これは、全てのビット線1212、1213にVUBLを印加し、全ての非選択のワード線1215にVUWLを印加し、トランジスタ726及び740をオンにし、トランジスタ734をオフにすることによって達成される。VUBLは、また、基準ビット線1114に印加される。従って、矢印742によって示すように電流が流れた状態で、コンデンサ732上の電圧は、選択ワード線614上の電圧として強制的にVRDになる。
【0063】
第1の読み出しセグメント(
図12b)の漏れ取得段階において、プリセット経路はオフにされ、基準経路がオンにされる。これはトランジスタ740をオフにし、トランジスタ734をオフのままにする、ことを含む。トランジスタ726はオンにしたままである。VUBLは、主アレイ内の全てのビット線1212及び1213に印加されたままであり、VUWLは、全ての非選択のワード線115に印加されたままである。しかしながら、この段階では、基準ビット線1114上の電圧は、電圧VBLRにプルアップされる。VBLRは、VBLと同一であってよい。従って、電流(Iref)は、選択ワード線を共用する基準メモリセル1216を介して、基準ビット線1114から流れ、選択ワード線から流出する電流に加わって、加算ノード624に到達する。矢印1244で示すように、結果として生じる電流フローIref+ΣIoffは、コンデンサ732を、電圧Vref+Voffに充電し、これは、漏れ追跡基準バイアスV
REF_LTである。
【0064】
第2の読み出しセグメントプリセット段階(
図13a)において、プリセット経路は、アクティブにされ、これによってセンスアンプ630のセンスノード636に第1の電圧としてVRDが生成される。これは、トランジスタ726をオフにし、トランジスタ734及び740をオンにする、ことを含む。VUBLは、主アレイ1110の全てのビット線1212及び1213に印加されたままであり、また、基準アレイビット線1114に印加される。VUWLは、全ての非選択のワード線115に印加されたままである。矢印1346によって示すように、結果として生じる電流フローは、コンデンサ738上の電圧を、再度、選択ワード線1214上の電圧として強制的にVRDにする。
【0065】
第2の読み出しセグメントのデータ取得段階(
図13b)において、プリセット経路は、再びオフにされ、選択ビット線1212は、ビット線読み出しバイアス電圧VBLにバイアスされる。VUBLは、主アレイ1110の全ての非選択のビット線1213、及び基準アレイ1112の基準ビット線1114に印加されたままである。トランジスタ726及び740は両方ともオフにされ、トランジスタ734はオンにされ、実際の読み出し電流IRDがコンデンサ738を充電することを可能にする。VBLは、この段階では、選択ビット線1212に印加されるので、IRDは、半選択基準セル1216を含む、ワード線1214を共用する半選択メモリセルのそれぞれを流れる電流の寄与を除いて、対象メモリセル1218の論理状態によって主に判別される。従って、IRD=Icell+ΣIoffであり、センスアンプ630のセンスノード636に生成された、結果として生じる電圧は、Vcell+Voffである。
【0066】
図7a、7b、8a及び8bの実施の形態に対し、
図11の実施の形態は、基準セルの挙動が、通常のアレイのものと類似するという利点がある。他方で、
図11の実施の形態は、多数の基準セルをトリミングする困難さを伴い、大きなレイアウト面積を要する。
【0067】
図14aは、上述した読み出し動作の間に信号の電圧がどのように変化するかを示すタイミング図である。図示した線は、トランジスタ722への有効信号を示す線918が基準アレイ1112の基準ビット線1114へ印加される電圧を示す線1418に変更された以外は、
図9のものと同様である。この図から分かるように、この電圧は、低い値(VUBL)からスタートし、第1の読み出しセグメントの漏れ取得段階の間にのみVBLRに上昇する。次に、当該電圧は、読み出し動作の残りの間はVUBLまで低下する。漏れ取得段階の終わりに取得された(基準ノード628の)漏れ追跡基準電圧に重畳された(センスノード636の)取得したセンス電圧を示す線1424からさらに分かるように、
図6a、6b、7a及び7bの実施の形態のように、対象メモリセル1218の論理状態を区別する能力は、1つの状態又は他の状態にある、選択ワード線を共用する他のセルの数に関わらず維持される。
【0068】
図14bは、
図14aのタイミング図の応用を示す別のタイミング図である。図示する線は、基準アレイ1112の基準ビット線1114に印加される電圧を示す線1418が、線1419に変更されたこと以外は、
図14aのものと同じである。また、
図14bでは、選択ビット線1212に印加される電圧を示す線1420が、線1421に変更されている。
図14bに係る実施の形態の動作は、
図14aのものとは異なり、基準ビット線1114の電圧が、
図14aのものよりも早期にVBLRに上昇することが分かる。第1の読み出しセグメントの漏れ取得段階の間にのみ上昇する代わりに、当該電圧は、第1の読み出しセグメントのプリセット段階の間に上昇し、第1の読み出しセグメントの終わりまでVBLRのままである。同様に、
図14bにおいて、選択ビット線1212の電圧は、
図14aのものよりも早期にVBLに上昇する。第2の読み出しセグメントのデータ取得段階の間のみに上昇する代わりに、当該電圧は、第2の読み出しセグメントのプリセット段階の間に上昇し、読み出し動作の終わりまでVBLのままである。
図14bの実施の形態は、漏れ及びデータの取得に要する時間を短縮することで、
図14aの実施の形態と比べて読み出し動作をスピードアップさせることができる。他方、
図14bの実施の形態は、高電圧バイアスが各読み出し動作においてより長い期間印加されるため、より大きなストレスをセルに生じさせる。これにより、読み出しが阻害されるリスクが高くなる。繰り返しになるが、
図6a、6b、7a、及び7bの実施の形態のように、対象メモリセル1218の論理状態を区別する能力は、1つの状態又は他の状態にある、選択ワード線を共用する他のセルの数に関わらず維持される。
【0069】
図16は、
図9、14a、及び14bのタイミング図を信号の形式で例示するフローチャートである。ステップ1610において、読み出し動作が開始される。ステップ1612において、選択ワード線を読み出し電圧VRDにバイアスする第1の読み出しセグメントプリセット段階が始まる。ステップ1614において、第1の読み出しセグメントの漏れ取得段階が始まる。ItoVステージは、ワード線及び基準ノードコンデンサCrの両方を充電するために基準電流Iref及び漏れ電流ΣIoffを用いて漏れ追跡基準バイアスV
REF_LTを生成するために使用される。1つの実施の形態においては、基準電流Irefは、電流ミラー回路によって生成されるが、別の実施の形態においては、主アレイと同一のワード線(WL)を共用する基準アレイによって生成される。ステップ1616において、ワード線が読み出しワード線電圧VRDにバイアスされる第2の読み出しセグメントプリセット段階が始まる。第2の読み出しセグメントのデータ取得段階においては、選択ビット線が、ビット線バイアス電圧VBLまでプルアップされる。セル電流I
CELL及び漏れ電流ΣIoffは、ワード線及びセンスノードCsをセンス電圧Vcell+Voffまで充電する(ステップ1618)。ステップ1620において、読み出し動作は、対象セルの論理状態を判別するために、センスアンプが基準コンデンサCrの上の基準電圧をセンスコンデンサCs上のセンス電圧と比較して完了する。
【0070】
(漏れ追跡基準バイアスの再利用)
図9、14a、及び14bは、それぞれ、第1及び第2のセグメントの両方を含む読み出し動作全体についての実施の形態を示す。1つの実施の形態においては、各読み出し動作は、第1及び第2のセグメントの両方を実行する。しかしながら、2つの連続的な読み出し動作について、第2の読み出しセグメントの選択ワード線が、第1の読み出しセグメントと同一の場合、典型的には、漏れ電流に変化がないので第1のセグメントを繰り返す必要がない。従って、単一のワード線を共用する1つ以上のメモリセルを読み出す処理は、第2及びそれに続く読み出し動作のそれぞれにおいて第1の読み出しセグメントを省略することで迅速になる。これは、
図15a、15b、及び15cに示される。
図15aは、多数の連続する読み出し動作を有する実施の形態を示す。正方形の「1」は、第1の読み出しセグメントを示し、円の「2」は、第2の読み出しセグメントを示す。従って、各「1-2」のペアは、完全な読み出し動作を表わす。
図15aの実施の形態においては、第1の読み出しセグメント1510の後、選択ワード線のアドレスは、読み出し動作1512及び1514を除いて不変である。この場合、読み出し動作1510、1512、及び1514を除いたいずれかの読み出し動作については、第1の読み出しセグメントを実行する必要がない。
図15bでは、正方形の「1」の上に重畳された「X’」が、省略された第1の読み出しセグメントを示す。結果を
図15cに示す。完全な読み出し動作1510には、多数の第2のセグメントのみの読み出し動作が続き、さらに別の完全な読み出し動作1512が続き、いくつかの第2のセグメントのみの読み出し動作が続き、他の完全な読み出し動作1514が続く。
図15cから分かるように、26の読み出しセグメントのうち、16のみが第1の読み出しセグメントを含む。
【0071】
図7a、7b、8a、8b、12a、12b、13a、及び13bの実施の形態のように、漏れ電流を表わす値がキャパシタンスに保持された場合、コンデンサに亘る漏れのために、保持された値が有効なままである時間長には限界がある。従って、1つの実施の形態においては、漏れ値は、ワード線のアドレスが変更されていなくとも、第1の読み出しセグメントを強制的に繰り返すことで特定の回数リフレッシュされる。キャパシタンス漏れのみに起因する強制的なリフレッシュは、典型的には、漏れ値が以前に得られた読み出し動作に続く第1の読み出し動作においては行われないが、漏れ値が以前に得られた読み出し動作に続く第2又は後の連続的な読み出し動作においては行われ得る。1つの実施の形態においては、制御回路は、所定期間(例えば、100μS)の後、又は連続する第2の読み出しセグメントの所定数の後にリフレッシュを起こす。別の実施の形態においては、Vref検出器は、基準コンデンサ上の電圧をモニタし、当該電圧が所定の最低電圧Vminより小さくなった場合に、リフレッシュを起こす。好ましくは、Vminは、読み出し動作の失敗が明確に起こり得る電圧を選択可能である。一般に、Vrefは、Vcell(セット)とVcell(リセット)の間(つまり、Vcell(セット)>Vref>Vcell(リセット))とすべきである。しかしながら、VminがVoff+Vcell(リセット)より低ければ、いくつかの「リセット」セルの読み出しが失敗し得る(つまり、「セット」状態であるとして不適切に読み出される)。従って、Vminは、Voff+Vcell(リセット)以上に選択されることが好ましい。
【0072】
一般に、現在の読み出し動作において第1の読み出しセグメントを実行するか否かをコントローラ1034に知らせる基準有効性判別モジュール1038が設けられる。最新の取得された漏れ基準値がまだ有効であると判別がされた場合、現在の読み出し動作において、第1のセグメントが省略され、第2の読み出しセグメントのみが実行される。そうではない場合には、第1の読み出しセグメントは実行される。様々な実施の形態において、現在の読み出し動作が第1のメモリセルと副アクセス線を共用しないメモリセルにアドレスする場合、又は、最新の取得された漏れ基準値が取得されてから所定の時間が経過した場合、又は、最新の取得された漏れ基準値が取得されてから所定の数の読み出し動作が実行された場合、最新の取得された漏れ基準値は、無効であると判別される。有効または無効を判別するための他の基準は、読み手にとって明らかである。ある実施の形態においては、漏れ基準値のリフレッシュが必要又は望まれる1つ以上の条件を監視し、第1の読み出しセグメントを、いずれかの条件が生じた任意の読み出し動作において強制的に行う。1つの実施の形態は、さらに、他の理由でも同様にリフレッシュを強制的に行い得る。多くの応用が読み手にとって明らかである。
【0073】
図3は、対象メモリセルが先の対象メモリセルとワード線を共用しない場合に第1の読み出しセグメントを省略することで、連続する読み出し動作の読み出し速度を上げる例についてのフローチャートである。ステップ310において、コントローラは、現在の対象メモリセルのワード線が、先の対象セルのワード線と異なるか(つまり、2つの対象セルがワード線を共用しないか)否かを判別する。現在の対象メモリセルのワード線が先の対象セルのワード線と異なるか否かの判別は、各読み出しの際にレジスタ内のアドレスのワード線セグメントを取得し、続く読み出し動作の際に、現在の対象セルのアドレスのワード線部分を、先に取得したワード線アドレスと比較することで容易に行える。2つのアドレスが異なる場合、現在の対象メモリセルのワード線は一致しておらず、それ以外では、一致している。
【0074】
2つのワード線アドレスが異なる場合、ステップ312において、コントローラは、第2の読み出しセグメント(ステップ314)が続く、現在の読み出し動作の第1の読み出しセグメントを実行する。他方、2つのワード線アドレスが一致する場合、コントローラは、ステップ312をスキップし、処理を直接ステップ314に進めて現在の読み出し動作の第2の読み出しセグメントを実行する。ステップ316において、現在の読み出し動作が完了する。
【0075】
図4は、対象メモリセルが先の対象メモリセルとワード線を共用しないが、直近の第1の読み出しセグメントの後過大な時間が経過又は非常に多数の連続する読み出し動作が実行された場合であって、リフレッシュが強制的に実施される場合に、第1の読み出しセグメントの省略により、連続する読み出し動作の読み出し速度を上げる例のフローチャートである。ステップ410において、コントローラは、現在の対象メモリセルのワード線が、先の対象セルのワード線と異なるか否か判別する。2つのワード線アドレスが異なる場合、ステップ412において、コントローラは、現在の読み出し動作の第1の読み出しセグメントを実行する。次に、ステップ414において、コントローラは、現在の読み出し動作の第2の読み出しセグメントを実行する。その後、現在の読み出し動作を完了する(ステップ416)。他方、ステップ410において、コントローラが、現在の対象メモリセルのワード線が先の対象セルのワード線と同一であると判別した場合、ステップ413において、コントローラは、最後に漏れ電流が取得されてから、(時間または実行された第2の読み出しセグメントの数のいずれかが)非常に長いか又は多いか否か判別する。そうである場合、この状況においても、コントローラは、第1の読み出しセグメント412及び第2の読み出しセグメント414の両方を実行し、現在の動作を完了する(ステップ416)。ステップ413において、コントローラが、最後に漏れ電流が取得されてから非常に長くない又は多くないと判別した場合には、この状況でのみ、コントローラは、第1の読み出しセグメント412をスキップし、処理を直接第2の読み出しセグメント414に進める。その後、ステップ416において、現在の読み出し動作を完了する。
【0076】
図17は、対象メモリセルが先の対象メモリセルとワード線を共用しないが、取得した漏れ追跡基準電圧が所定の最低値よりも小さくなった場合であって、リフレッシュを強制的に実行する場合に、第1の読み出しセグメントの省略により、連続する読み出し動作の読み出し速度を上げる例のフローチャートである。ステップ1710において、コントローラは、現在の対象メモリセルのワード線が、先の対象セルのワード線と異なるか否か判別する。2つのワード線アドレスが異なる場合、ステップ1712において、コントローラは、現在の読み出し動作の第1の読み出しセグメントを実行し、次に、処理を進めてステップ1715において現在の読み出し動作の第2の読み出しセグメントを実行する。その後、現在の動作を、ステップ1716で完了する。他方、ステップ1710において、コントローラが、現在の対象メモリセルのワード線が先の対象セルのワード線と同一であると判別した場合には、ステップ1712において、コントローラは、コンデンサの充電リークに起因して基準電圧(例えば、基準コンデンサ732の電圧)が所定の最小基準電圧Vmin未満に降下したか否か判別する。この場合、この状況においても、コントローラは、第1の読み出しセグメント1712及び第2の読み出しセグメント1715の両方を実行し、現在の動作を完了する(ステップ1716)。ステップ1714において、コントローラが、基準電圧が基準電圧Vmin未満に降下していないと判別した場合には、コントローラは、この状況においてのみ、第1の読み出しセグメント1712をスキップし、処理を直接第2の読み出しセグメント1715に進める。その後、ステップ1716において、現在の読み出し動作を完了する。
【0077】
(書き込み動作への適用)
漏れ電流のIoffデータ依拠性は書き込み電流にも影響するので、上述した概念の多くを、メモリ書き込み動作にも適用可能である。
【0078】
図18は、選択対象セル1818への書き込みのための構成を象徴的に示す。従来技術では、選択ビット線電圧VBLは、選択ビット線1812に印加され、非選択ビット線電圧VUBLは、アレイ内の全ての他のビット線1813に印加され、選択ワード線電圧VWLは、選択ワード線1814に印加され、非選択ワード線電圧VUWLは、アレイ内の全ての他のワード線1815に印加され、選択ワード線1814は、書き込み電流源1820に接続される。電流源1820は、選択ワード線1814から書き込み電流Iwriteを取り出し、書き込み電流Iwriteは、対象セル1818に所定の値を書き込むために算出される。一例として、所望の書き込み電流は、Iwrite=100μAであるとする。しかしながら、ワード線1814上のいくつかの電流は、対象セルとワード線1814を共用する半選択メモリセルを介して、アレイ内の他のビット線から取り出される。これらの望ましくない電流フローは、漏れ電流であり、上記の読み出し動作の説明において生じる漏れ電流と類似する。例えば、漏れ電流量が例えば30μAの場合、対象セルを流れる電流フローは、100μA−30μA=70μAとなる。これは、対象セルに所望の論理値を確実に書き込むのには十分ではない。電流源1820から取り出す書き込み電流を増加させることが考えられるが、読み出し動作での説明のとおり、ある書き込み動作の漏れ電流は、論理値に依拠し、半選択セルに保持される。これは、保持された異なる論理値が、異なる抵抗値となるためである。
【0079】
読み出し動作の説明においては、データ依拠の問題は、選択ワード線を共用し、第1の論理状態にあるメモリセルの数と、選択ワード線を共用し、第2の論理状態にあるメモリセルの数とに応じて、選択ワード線から取り出す電流を調整することで、緩和することができる。より具体的には、
図19a及び19bに象徴的に示す構成を使用することができる。この構成は、漏れ電流コレクタ1932と、電流源1820等の書き込み電流生成部1920と、を備える。選択ワード線1814は、LEAKスイッチ1926を介して漏れ電流コレクタ1932に接続可能であり、WRスイッチ1934を介して書き込み電流生成部1920に接続可能である。
【0080】
動作において、「二重書き込み動作」が実行され、これは、第1及び第2のセグメントを含む書き込み動作である。
図19aに示す第1のセグメントにおいて、非選択ビット線電圧VUBLが、全てのビット線1812及び1813に印加される。選択ワード線電圧VWLが、選択ワード線1814に印加される。また、非選択ワード線電圧VUWLがアレイ内の全ての他のワード線1815に印加される。LEAKスイッチ1926は閉じられ(導通)、WRスイッチ1934は開かれる(非導通)。選択ワード線1814上の電流出力は、取得されて漏れ電流コレクタ1932に保持される漏れ電流と等しい。次に、
図19bに示す書き込み動作の第2のセグメントにおいて、選択ビット線電圧VBLが、選択ビット線1812に印加され、非選択ビット線電圧VUBLが、アレイ内の全ての他のビット線1813に印加され、選択ワード線電圧VWLが、選択ワード線1814に印加され、非選択ワード線電圧VUWLが、アレイ内の全ての他のワード線1815に印加される。LEAKスイッチ1926は閉じたまま(導通)であり、WRスイッチ1934は閉じられる(導通)。書き込み電流生成部1920は、ワード線1814から所望の書き込み電流(上記の例では、100μA)を取り出すが、漏れ電流コレクタ1932は、書き込み動作の第1のセグメントにおいて先に登録された追加量の電流(上記の例では、30μA)をワード線1814から取り出す。従って、ワード線1814から取り出される電流の合計は、100μA+30μA=130μAであり、ワード線1814を共用する半選択セルを介して漏れる漏れ電流の量を補償するのに十分であり、対象セル1818を介して所望の100μAが取り出される。ここから分かるように、第2のセグメントにおいて選択セルを介して取り出される電流Icellは、Iwrite+Ileak_collect−Ileakと等しくなり、ここで、Iwriteは、書き込み電流生成部1920によってワード線1814上を介して取り出される電流であり、Ileak_collectは、漏れ電流コレクタ1932によって取り出される電流であり、Ileakは、同一のワード線1814を共用する半選択セルの全てを介して取り出される漏れ電流である。Ileak=Ileak_collectであるため、第2のセグメントにおいて選択セルを介して取り出される電流は、好適にIwriteと等しくなる。従って、選択セルに書き込むための書き込み電流は、漏れ電流による影響を受けない。
【0081】
図20a及び20b(総称して
図20)は、それぞれ、
図19a及び19bの配列の回路の実施例を示す概要図である。
図20において、メモリアレイ181は、
図1Bに示すような4×4アレイに従って再度描かれている。また、書き込み電流生成部1920は、ゲート端子に印加される書き込みバイアス電圧WRBIASによってバイアスされる、電圧VWRへのトランジスタ2016として実装される。漏れ電流コレクタ1932は、概略的な形態で再度描かれており、2つのスイッチ1926及び1934は、パストランジスタとして再度描かれている。漏れ電流コレクタ1932は、ワード線1814からVWRに直列接続されたトランジスタ2014を備え、そのゲート端子は、コンデンサ2012を介してVWRに接続される。また、トランジスタ2014のゲート端子は、ノード2018に接続され、パストランジスタ1926を介してワード線1814に直列接続される。ノード2018は、放電トランジスタ2010を介してVWRに直列接続され、そのゲート導体は、好適な場合、コンデンサ2012の充電をゼロにリセットするために放電電圧に接続される。
【0082】
書き込み動作の第1のセグメントにおいては、VWLが選択ワード線1814に印加され、VUBLが全てのビット線2020及び2022に印加される。パストランジスタ1926は導通しているが、パストランジスタ1934は非導通である。アレイがワード線1814上に伝達する漏れ電流は、トランジスタ2014のゲートの電圧が実際の漏れ電流を通すのに適切なトランジスタ2014電圧となるまで、コンデンサ2012を部分的に充電する。この漏れ電流量は、コンデンサ2012に対する充電の形で取得される。上記のように、この漏れ電流は、ワード線1814を共用するセルのそれぞれに保持されたデータ値に依拠する。
図20bに示す、書き込み動作の第2のセグメントにおいて、パストランジスタ1934がオンにされ、パストランジスタ1926はオフにされる。書き込みバイアス電圧WRBIASは、トランジスタ2016のゲート端子に印加され、これにより、トランジスタ2016がワード線1814から電流Iwriteを取り出す。同時に、コンデンサ2012に取得された電圧は、トランジスタ2014のゲート端子にバイアス電圧を加え、これは、トランジスタ2014に、ワード線1814から漏れ電流Ileak(ここでは、Ileak_capturedとする)を取り出させるのに適切なレベルにある。従って、ワード線1814から取り出された電流の合計は、Iwrite+Ileak_capturedである。ワード線1814を共用する非選択のセルを介して取り出される漏れ電流Ileakの量が、Ileak_capturedと等しいので、選択セルを介して取り出される残りの電流は、Iwrite+Ileak_captured−Ileakであり、これは、所望のセル書き込み電流Iwriteを等しい。
【0083】
読み出し動作の説明に関して本明細書中で説明した全ての応用は、等しく書き込み動作の説明に適用でき、読み手にとってどのように適用するか、明らかである。これは、不要な第1の書き込みセグメントを回避し、また保持された漏れ検出バイアスがもはや有効でないとみなすことができる場合に強制的に第1の書き込みセグメントを行う、スピードアップする技術を含む。
【0084】
上記の技術は、クロスバーアレイ構造の任意のメモリに適用できる。一例として、相変化型メモリ(PCM)、抵抗型ランダムアクセスメモリ(RRAM(登録商標))、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM(登録商標))、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ(ROM)、マルチレベルクロスバー構造が挙げられる。また、一例として、オボニック・スレッショルド・スイッチング(PCM+OTS)選択装置等の、装置選択素子と直列に結合された記憶素子を備える積層構造も挙げられる。また、上記の技術が適用される読み出し動作は、読み出し動作が一部を形成する任意の動作を含む。これは、単なる読み出し、書き込み、検証、セット検証、リセット検証、プログラム検証、消去検証、等を含む。
【0085】
図16、3、4、17のフローチャート論理は、コンピュータシステムがアクセス可能なメモリに記憶され、プロセッサ、デジタル・アナログ回路及びフィールドプログラマブル集積回路等の専用論理ハードウェア、又は、専用ハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせによって実行可能なコンピュータプログラムを用いるようにプログラミングされたプロセッサを用いて、実装可能である。全てのフローチャートにおいて、多くのステップを、得られる機能に影響を与えないようにして組み合わせる、並列実行する又は異なる順序で実行することが可能である点、明らかである。例えば、ある実施の形態においては、読み出し動作の第2の読み出しセグメントが最初に始まり、第1の読み出しセグメントが次に始まる。いくつかの場合では、ステップの再配置が、特定の他の変更が同時に行われる限りにおいて、同様の結果が得られる点、読み手に明らかである。他の場合では、ステップの再配置が、特定の条件が満たされる場合にのみ同様の結果が得られる点、読み手に明らかである。さらに、本明細書に添付のフローチャートは、本発明を理解する上で適切なステップのみを示すものであり、特定の実施の形態においては、当該実施の形態について他の機能を達成するための多数の追加のステップを、図示するステップの前、後、その間に実行し得る点、理解されるところである。
【0086】
本明細書において用いた、ある信号、イベント、又は値は、先行する信号、イベント、又は値が、当該ある信号、イベント、又は値に影響を与える場合、当該先行する信号、イベント、又は値に「応じた」ものである。介在する処理要素、ステップ、又は期間がある場合にも、ある信号、イベント、又は値は、先行する信号、イベント、又は値に「応じた」ものである。介在する処理要素又はステップが1つ以上の信号、イベント、又は値を組み合わせる場合、処理要素又はステップの信号出力は、信号、イベント、又は値の入力のそれぞれに「応じた」ものと考えることができる。ある信号、イベント、又は値が、先行する信号、イベント、又は値と同一の場合、これは、単に不完全なケースであるが、依然として、ある信号、イベント、又は値が、先行する信号、イベント、又は値に「応じた」ものではある。別の信号、イベント、又は値に応じたある信号、イベント、又は値の「依拠」についても、同様に定義される。
【0087】
本明細書において用いた、情報の項目の「識別」は、必ずしも当該情報のその項目の直接の特定を要しない。情報は、1つ以上の間接的なレイヤーを介した実際の情報を単に参照すること、又は情報の実際の項目を判別するうえで十分な異なる情報の1つ以上の項目を識別することで、フィールドにおいて「識別」することができる。また、本明細書において用いる用語「示す」については、「識別する」と同様の意味である。
【0088】
本発明の好適な実施の形態についての上記の説明は、例示及び説明の目的のために供されたものである。上記の説明は、網羅するものではなく、また厳格に本発明を適用するといった限定の意図を有するものではない。当業者にとって、様々な変更や応用が明らかである。特に、本明細書の背景技術の項目において説明され、示唆され、又は参照として組み込まれたあらゆる事項は、参照として、特段の制約なく本明細書の実施の形態に具体的に組み込まれる。
【0089】
本明細書で開示した実施の形態は、本発明の原理及びその実際上の用途を最もよく説明するために選択及び説明されたものであり、当業者にとって、想定される特定の使用態様において様々な変更を含む様々な実施の形態に係る本発明を好適に適用可能な点、理解されるところである。本発明の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲及びその均等の範囲に基づいて画定されるべきである。