(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874118
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】超音波アトマイザー及び電子タバコ
(51)【国際特許分類】
A24F 40/05 20200101AFI20210510BHJP
A24F 40/44 20200101ALI20210510BHJP
【FI】
A24F40/05
A24F40/44
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-506765(P2019-506765)
(86)(22)【出願日】2016年6月22日
(65)【公表番号】特表2019-515690(P2019-515690A)
(43)【公表日】2019年6月13日
(86)【国際出願番号】CN2016086673
(87)【国際公開番号】WO2017197703
(87)【国際公開日】20171123
【審査請求日】2018年10月24日
(31)【優先権主張番号】201620446315.3
(32)【優先日】2016年5月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】507308153
【氏名又は名称】チャイナ タバコ フーナン インダストリアル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 建福
(72)【発明者】
【氏名】鐘 科軍
(72)【発明者】
【氏名】郭 小義
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】代 遠剛
(72)【発明者】
【氏名】尹 新強
(72)【発明者】
【氏名】易 建華
(72)【発明者】
【氏名】于 宏
(72)【発明者】
【氏名】汪 洋
(72)【発明者】
【氏名】何 友隣
【審査官】
石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−104966(JP,A)
【文献】
特開2000−051755(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0090277(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2017/0164657(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00−47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波アトマイザーであって、
ハウジング(4)内に設置された貯液室(1)、超音波振動ユニット(2)、気流通路(5)及び外部電源に電気的に接続されて前記超音波振動ユニット(2)を駆動して振動させる電極(17)を備え、
前記超音波振動ユニット(2)は、圧電セラミックシート(21)と貯液体(3)を含み、前記圧電セラミックシート(21)は前記超音波アトマイザーの底蓋(20)からマウスピース(18)に向かう縦方向に延設され、前記圧電セラミックシート(21)の少なくとも一面が前記貯液体(3)に接触し、前記貯液体(3)は、前記圧電セラミックシート(21)でカバーされ、前記貯液体(3)は前記貯液室(1)に連通し、且つ前記圧電セラミックシート(21)に面さない背面側が前記気流通路(5)に連通し、
前記貯液室(1)は、前記マウスピース(18)と反対側の前記底蓋(20)の近くに配置され、前記圧電セラミックシート(21)は前記貯液室(1)と前記マウスピース(18)との間に設置され、
前記圧電セラミックシート(21)の両側面はともに貯液体(3)に接触し、前記貯液体(3)の前記圧電セラミックシート(21)に面さない背面側は前記気流通路(5)に連通していることを特徴とする超音波アトマイザー。
【請求項2】
前記ハウジング(4)内に弾性取付スリーブ(6)が設けられ、前記弾性取付スリーブ(6)内に前記圧電セラミックシート(21)と前記貯液体(3)を収納するための収納溝(7)が設けられ、前記収納溝(7)の溝壁が前記圧電セラミックシート(21)と前記貯液体(3)に弾性的に当接していることを特徴とする請求項1に記載の超音波アトマイザー。
【請求項3】
前記弾性取付スリーブ(6)の両側に前記圧電セラミックシート(21)を固定する第1外蓋(14)と第2外蓋(15)がそれぞれ設けられ、前記第1外蓋(14)と第2外蓋(15)のいずれにも前記気流通路(5)と連通する通気チャンネル(16)が設けられ、且つ前記通気チャンネル(16)はそれぞれ前記圧電セラミックシート(21)の両側の気流通路(5)に連通していることを特徴とする請求項2に記載の超音波アトマイザー。
【請求項4】
前記第1外蓋(14)の中央部に第1貫通孔が設置され、前記第2外蓋(15)の前記第1外蓋(14)に面する表面に固定溝が設置され、前記圧電セラミックシート(21)は前記固定溝内に設置され、前記固定溝の前記第1貫通孔に面する溝壁に第2貫通孔が設置され、前記第1貫通孔、第2貫通孔はそれぞれ前記圧電セラミックシート(21)の両側に設けられ、且ついずれも前記通気チャンネル(16)を介して前記気流通路(5)に連通していることを特徴とする請求項3に記載の超音波アトマイザー。
【請求項5】
前記第1外蓋(14)と第2外蓋(15)の前記圧電セラミックシート(21)に面さない背面側に密封パッド(25)が設置され、前記密封パッド(25)と前記貯液体(3)の前記圧電セラミックシート(21)に面さない背面側との間に隙間が設けられることを特徴とする請求項4に記載の超音波アトマイザー。
【請求項6】
前記ハウジング(4)の一端は前記マウスピース(18)に接続され、且つ前記マウスピース(18)は前記気流通路(5)に連通していることを特徴とする請求項1に記載の超音波アトマイザー。
【請求項7】
前記貯液体(3)の前記マウスピース(18)から離れた一端が前記貯液室(1)内に挿入されることを特徴とする請求項5に記載の超音波アトマイザー。
【請求項8】
前記貯液体(3)は前記圧電セラミックシート(21)の表面に位置し、且つ前記貯液体(3)の前記圧電セラミックシート(21)に面さない背面側は前記気流通路(5)に連通していることを特徴とする請求項1に記載の超音波アトマイザー。
【請求項9】
前記貯液体(3)は吸油材料から成る板状構造をしており、前記圧電セラミックシート(21)に設けられることを特徴とする請求項6に記載の超音波アトマイザー。
【請求項10】
電子タバコであって、
請求項1−9のいずれかに記載の超音波アトマイザーと、前記超音波アトマイザーの作動電源として機能する電源ユニットとを備えることを特徴とする電子タバコ。
【請求項11】
前記超音波アトマイザーは前記電源ユニットに螺合、差し込み、又は磁気的接続されることを特徴とする請求項10に記載の電子タバコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波アトマイザー及び電子タバコに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子タバコのアトマイザーは電熱線で綿芯におけるリキッド(タバコタール)を加熱するのが一般的であるが、加熱過程において電熱線の温度が高くなり、焼け焦げた匂いを発生させやすい。また、電熱線に生じた高温がアトマイザーの外壁に伝達されて、電子タバコの昇温を引き起こし、エネルギー利用率の低下や喫煙感の悪化と、同時にアトマイザーからリキッドが漏れやすいという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の欠点に対して、超音波アトマイザー及び電子タバコを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的問題を解決するために、本発明が採用する技術案は以下のとおりである。超音波アトマイザーであって、ハウジング内に設置された貯液室、超音波振動ユニット、気流通路及び外部電源に電気的に接続されて前記圧電セラミックシートを駆動して振動させる電極を備え、前記超音波振動ユニットは、圧電セラミックシートと貯液体を含み、前記圧電セラミックシートは前記超音波アトマイザーの縦方向に延設され、それにより該超音波アトマイザーを垂直に置いたときに前記圧電セラミックシートは垂直状態となり、前記圧電セラミックシートの少なくとも一面が前記貯液体に接触し、前記貯液体は前記貯液室に連通し且つ前記貯液室内の液体を吸着し、前記貯液体は気流通路に連通することにより、前記圧電セラミックシートが前記貯液体における液体を霧化させた後、エアロゾルが前記気流通路から排出される。
【0005】
前記貯液体は、前記圧電セラミックシートの表面に位置し、且つ前記圧電セラミックシートに面さない背面側が前記気流通路に連通している。
【0006】
前記貯液体は、吸油材料から成る板状構造をしており、前記圧電セラミックシートに設けられる。貯液体が液体を圧電セラミックに輸送して霧化させることで、圧電セラミックの耐用年数を延長させる。
【0007】
本発明の一好適形態において、前記貯液室と前記圧電セラミックシートは並設されており、前記超音波アトマイザーはさらに側蓋を備え、前記側蓋は前記ハウジングの一方をカバーし、前記側蓋内に収納室が設けられ、前記圧電セラミックシートは収納室内に設置され、それにより前記圧電セラミックシートに固定されて、その振動による霧化効果への影響を抑えることができる。
【0008】
前記超音波アトマイザーはさらに、ホルダーと固定ベースを備え、前記固定ベースに前記超音波振動ユニットを収納するキャビティが開けられ、前記超音波振動ユニットは前記固定ベース内に固定され、且つ前記ホルダーにより前記固定ベースは前記収納室内に嵌設され、且つ前記ホルダーは固定ベースと側蓋の間に固定される。これにより、圧電セラミックシートのがたつきを防止して、アトマイザーの内部構造をよりコンパクト且つ安定的にする。
【0009】
前記ホルダーには第1通気溝が開けられ、前記固定ベースには第2通気溝が開けられ、前記第1通気溝、第2通気溝はいずれも前記貯液体の前記圧電セラミックシートに面さない背面側に連通しており、それにより、前記圧電セラミックシートにより前記貯液体における液体が霧化された後、エアロゾルが前記第1通気溝及び/又は第2通気溝から排出される。
【0010】
本発明の別の好適形態において、前記圧電セラミックシートは前記貯液室の上方に設置され、且つ前記圧電セラミックシートの両面ともに気流通路に連通し、前記圧電セラミックシートの両側面はともに貯液体に接触し、前記貯液体の前記圧電セラミックシートに面さない背面側は前記気流通路に連通している。貯液室が圧電セラミックシートの下方に設置されることにより、圧電セラミックシートへの過量の液体蓄積によるアトマイザーの起動速度低下の問題を解決する。
【0011】
前記ハウジング内に弾性取付スリーブが設けられ、前記弾性取付スリーブ内に前記圧電セラミックシートを収納するための収納溝が設けられ、前記収納溝の溝壁が前記圧電セラミックシートと前記貯液体に弾性的に当接している。これにより、圧電セラミックシートの揺れによる霧化効果への影響を抑えて、圧電セラミックシートをより安定的にする。
【0012】
前記貯液体の前記マウスピースから離れた一端が前記貯液室内に挿入される。アトマイザーを使用するとき、液体が貯液体の下端から吸着されて貯液体全体に行き渡る。すなわち液体が重力方向と逆方向に貯液体に浸透し、圧電セラミックシートへの過量の液体蓄積によるアトマイザーの起動速度低下の問題を防止する。
【0013】
前記弾性取付スリーブの両側に前記圧電セラミックシートを固定する第1外蓋と第2外蓋がそれぞれ設けられ、前記第1外蓋と第2外蓋のいずれにも前記気流通路と連通する通気チャンネルが設けられ、且つ前記通気チャンネルはそれぞれ前記圧電セラミックシートの両側の気流通路に連通している。このように、前記圧電セラミックの両面ともに液体を霧化させたエアロゾルが通気チャンネルを介して気流通路に入って混合されることで、エアロゾルの量を更に増加させるとともに、喫煙感を改善し、ユーザの使用感を向上させる。
【0014】
前記第1外蓋の中央部に第1貫通孔が設置され、前記第2外蓋の前記第1外蓋に面する表面に固定溝が設置され、前記圧電セラミックシートは前記固定溝内に設置され、前記固定溝の前記第1貫通孔に面する溝壁に第2貫通孔が設置され、前記第1貫通孔、第2貫通孔はそれぞれ前記圧電セラミックシートの両側に設けられ、且ついずれも前記通気チャンネルを介して前記気流通路に連通している。
【0015】
前記第1外蓋と第2外蓋の前記圧電セラミックシートに面さない背面側に密封パッドが設置され、前記密封パッドと前記貯液体の前記圧電セラミックシートに面さない背面側との間に隙間が設けられ、それにより、前記密封パッドによる前記第1貫通孔と前記第2貫通孔の目詰りを防止する。エアロゾルが首尾よく排出されることを確保し、ユーザ使用感を向上させる。
【0016】
前記ハウジングの一端はマウスピースに接続され、且つ前記マウスピースは前記気流通路に連通しており、喫煙時、煙がマウスピースからユーザの口内に入り、ユーザの喫煙ニーズに応える。
【0017】
それに対応して、本発明はさらに、上記超音波アトマイザーと前記超音波アトマイザーの作動電源として機能する電源ユニットとを備え、超音波アトマイザーのハウジングの底端が前記電源ユニットに螺合、差し込み又は磁気的接続される電子タバコを提供する。
【発明の効果】
【0018】
従来技術に比べて、本発明は下記有益な効果を有する。本発明は、構成が簡単で、超音波原理を利用してリキッドなどの液体を霧化することで、従来の電子タバコで発生する焦げ臭さや、喫煙感が悪いという問題を解決する。また、エネルギー利用率が高い。圧電セラミックシートがアトマイザーのハウジング内に垂直に設置されるため、圧電セラミックシートの霧化面への過量の液体蓄積によるアトマイザー内の圧電セラミックの起動速度低下、煙量減少の問題を効果的に防止するとともに、従来の電子タバコのアトマイザーからリキッドが漏れやすいという問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本発明の実施例1の霧化コアの構造模式図である。
【
図3】本発明の実施例1の霧化コアの分解図である。
【
図5】本発明の実施例2の霧化コアの構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例2の霧化コアの分解図である。
【
図7】本発明の実施例2のアトマイザーの外部構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に示されるように、本発明の実施例1に係るアトマイザーは、ハウジング4内に設置された貯液室1、超音波振動ユニット2、気流通路5及び外部電源に電気的に接続されて圧電セラミックシート21を駆動して振動させる電極17を備え、超音波振動ユニット2は超音波アトマイザーの縦方向に延設され、それにより該超音波アトマイザーを垂直に置くときに圧電セラミックシート21は垂直状態になり(すなわち、圧電セラミックシート21は垂直にハウジング4内に設置される)、圧電セラミックシート21の一面は貯液体3(綿芯)に接触し、貯液体3は貯液室1に連通し、貯液体3は気流通路5に連通している。圧電セラミックシート21により貯液体3における液体が霧化された後、エアロゾルが気流通路5から排出される。
【0021】
本発明に係る圧電セラミックシートを両面ともに霧化面(すなわち振動して液体を霧化させる面)としてもよく、且つ該圧電セラミックシートは中実セラミックである。つまり、該圧電セラミックシートの表面に孔がないため、液体が該圧電セラミックシートを貫通することができる。
【0022】
本発明では、十分な煙排出量及び圧電セラミックシートを素早く起動させて貯液体における液体の霧化を確保できるように、貯液体の厚みを0.05〜2.5mmとする。
【0023】
本発明の実施例1において、貯液室1と圧電セラミックシート21は並設される。
【0024】
図1に示されるように、実施例1では、側蓋8の頂端(マウスピース18に近い一端)がナット41によりハウジング頂端に着脱不能に接続されるので、メンテナンスを必要とする場合、霧化コアの部分を取り外すことができるため、交換しやすい。
【0025】
図2と
図3に示されるように、霧化コアの部分は、ハウジング4内に設置された側蓋8を含み、側蓋8内に収納室9が設けられ、圧電セラミックシート21はホルダー10の上部に固定され、ホルダー10の上部は収納室9内に固定され、且つホルダー10は固定ベース11と側蓋8の間に固定され、ホルダー10には第1通気溝12が開けられ、固定ベース11には第2通気溝13が開けられ、第1通気溝12、第2通気溝13のいずれも圧電セラミックシート21の霧化面に連通しており、第1通気溝12と第2通気溝13は連通している。このように、煙を順調に通過させるとともに通過速度を高めることができる。圧電セラミックシート21の両面はそれぞれ電極17に接触している。固定ベース11には、貯液体3と圧電セラミックシート21を収納するキャビティ36が開けられている。
【0026】
図1に示されるように、断熱層51と霧化コアの間に第1隙間を有し、第1通気溝12、第2通気溝13は連通後に第1隙間に接続され、側蓋8の頂端と大ホルダー50の間に第2隙間が設けられ、第1隙間、第2隙間は連通して気流通路5を形成する。
【0027】
実施例1では、
図2と
図3に示されるように、ホルダー10の底部に取付孔22が開けられ、ガイドロープ34は該取付孔22を貫通しており、貯液体の上部断面が円形であり、該円形にボスがあり、ボス部分がガイドロープに接触することにより、リキッドはガイドロープから貯液体内に導入されやすくなる。
【0028】
ガイドロープは、一端が貯液室1の底端(マウスピースから離れた一端)から貯液室1内に伸び、他端が貯液体3の底部(マウスピースから離れた一端)に接触し、リキッドを貯液体中に導入する。
【0029】
電極17と圧電セラミックシート21の間にクリップ35が設置されることにより、良好な電気的接触が確保される。
【0030】
圧電セラミックシート21と側蓋8の間に密封パッド25が設置されてもよく、該密封パッド25は弾性を有するシリコーン製のものであり、圧電セラミックシートをさらに保護して、その振動過程におけるダメージを防止する。
【0031】
良好な電気的接触をさらに確保するために、本発明では、バネ電極19によりホルダー10と側蓋8を締め付けて接続する。
【0032】
本発明では、固定ベース11としてシリコーンシートを用いることによって、圧電セラミックシートの振動過程でのダメージを防止する。
【0033】
ハウジング4の頂端(気体が流出する方向の一端)はマウスピース18に接続され、且つマウスピース18は気流通路5に連通しており、ハウジング4の底端は底蓋20に着脱不能に接続される。
【0034】
図4に示されるように、本発明の実施例2に係るアトマイザーの貯液室1は圧電セラミックシート21の下方に設置され、圧電セラミックシート21の両面のいずれも貯液体3に接触し、且つ貯液体3の一端が貯液室1内に入って液体と接触し、それにより、貯液体3は自身の吸着力を利用して貯液室1内の液体を圧電セラミックシート21の両面へ送り、圧電セラミックシート21により霧化させる。
【0035】
第1通気通路51と第2通気通路52はそれぞれ圧電セラミックシート21の両面に連通しており、第1通気通路51と第2通気通路52は気流方向に沿っていずれも気流通路5に連通している。つまり、第1通気通路51と第2通気通路52の煙が気流通路5に集まり、それにより大量の煙がユーザに提供される。ハウジング4の両側面に第1通気通路51と第2通気通路52に連通する給気孔23が開けられる。
【0036】
図5と
図6に示されるように、本発明の実施例2では、霧化コアの部分は、ハウジング4内に設置された弾性取付スリーブ6を含み、弾性取付スリーブ6内に圧電セラミックシート21と貯液体3を収納する収納溝7が設けられる。貯液体3は圧電セラミックシート21の両側面に被覆され、次に貯液体3と圧電セラミックシート21からなるアセンブリが収納溝7内に係合される。弾性取付スリーブ6の両側に弾性取付スリーブ6を固定する第1外蓋14と第2外蓋15がそれぞれ設置される。第1外蓋14と第2外蓋15のいずれにも通気チャンネル16が設けられ、且つ通気チャンネル16はそれぞれ圧電セラミックシート21の両側にある第1通気通路51と第2通気通路52に連通している。
【0037】
第1外蓋14と第2外蓋15のいずれにも電極板取付孔24が開けられ、取り付けるときに、シリコーンガスケット25を介して電極17を電極板取付孔24内に固定し、且つ圧電セラミックシート21の両側面のそれぞれに対応した電極17の間に気体が通過可能な隙間を形成させる。該隙間は第1通気通路51と第2通気通路52となり、圧電セラミックシート21が作動するとき、貯液体3における液体が霧化されて煙になる。該煙は第1通気通路51と第2通気通路52を通過した気流によってユーザの口腔内に運ばれる。
【0038】
第1外蓋14と第2外蓋15をそれぞれ弾性取付スリーブ6の両側に着脱不能に接続し、次にそれぞれ第1外蓋14と第2外蓋15の外側にシリコーンガスケット25を置いて、ネジで上記アセンブリを締結すればよい。
【0039】
該霧化コアをハウジング4内に固定するにあたり、シリコーンシート39を介して霧化コアの部分と貯液室の頂端を分離することができ、このように、振動を吸収すると同時に、リキッドの漏れを防止する。
【0040】
本実施例では、弾性取付スリーブ6としてシリコーンが使用されるので、圧電セラミックシート21の振動過程におけるダメージを防止するとともに、その耐用年数を延長させる。
【0041】
本実施例では、貯液室1の底端(マウスピースから離れた一端)は台座37に固定され、台座37内に底蓋20を貫通する補充プラグ38が設けられ、リキッドを注入する必要がある場合、補充プラグを取り外すだけでリキッドを補充できる。
【0042】
図7に示されるように、実施例2では、貯液室を観察してリキッドを補充する必要があるか否かを判断するために、ハウジング4に覗き窓26が開けられ、底蓋には、リキッドを注入しやすくするために、注入孔40が開けられる。
【0043】
図8は、カートリッジ27を含み、カートリッジ27内にリチウム電池28が電池ホルダー29により固定され、カートリッジ27の上蓋30に上蓋30とは絶縁された電源バネ電極31が固定され、電源バネ電極31がリチウム電池28に接触している本発明の電源ユニットの構造模式図である。制御パネル32がカートリッジ27内に垂直に設置され、カートリッジ27の一方には、制御パネル32に電気的に接続された押しボタン33が固定される。
【0044】
使用時には、アトマイザーの底蓋20と電源ユニットの上蓋30を螺合、差し込み、又は磁気的接続すればよい。