【氏名又は名称】フランケン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト ファブリク フュア プレツィズィオンスヴェルクツォイゲ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ミリング工具(1)、特にエンドミル、仕上げカッター、好ましくはモミの木型カッター(1、1’、1’’)またはボアミリングカッターであって、工作物をミリングするために動作回転軸(4)を中心に回転可能であり、かつ前記動作回転軸(4)の円周方向(U)に対して横方向に延在する複数の切れ刃(5)を含む作業領域(3)を有し、前記複数の切れ刃(5)はそれぞれ、少なくとも1つの切れ刃部分(5.1〜5.4)を含み、前記少なくとも1つの切れ刃部分(5.1〜5.4)では、切れ刃プロファイル(P)が非線形のプロファイルを含み、前記切れ刃プロファイル(P)は、前記切れ刃(5)と前記切れ刃(5)に沿った前記動作回転軸(4)との間の半径方向距離(F)によって規定され、前記切れ刃部分(5.1〜5.4)の前記切れ刃には切り屑排出溝(7)が割り当てられ、前記切り屑排出溝(7)は、前記切れ刃(5)に対して前記動作回転軸(4)に向かって半径方向内側に延在し、切り屑排出溝の底部(9、10、10’)を含み、前記切り屑排出溝の底部(9、10、10’)のプロファイルは、少なくとも前記切れ刃部分(5.1〜5.4)内の部分において、前記非線形切れ刃プロファイル(P)に追従し、前記少なくとも1つの切れ刃(5)のうちの少なくとも1つは、前記円周方向(U)に対して横方向に少なくとも部分的に作業領域(3)にわたって延在するランド上に実現され、前記ランドは、前記円周方向(U)に沿って測定した場合に、前記切れ刃(5)に沿って実質的に一定である所定の幅(E)を含み、前記作業領域(3)は、全体形状および基体(3)の形状がパゴダ形状であり、異なる切れ刃(5)の2つの切れ刃部分(5.1〜5.4)が、前記動作回転軸(4)に関して軸方向投影で見た場合に分離角(T)以下の円周角をカバーする1つのミリング工具セクタ内に配置され、工作物に同時に係合するように、前記分離角(T)およびねじれ角が設定された、ミリング工具(1)。
少なくとも1つの切れ刃(5)、好ましくは各切れ刃(5)は、複数の前記切れ刃部分(5.1〜5.4)を含み、前記複数の切れ刃部分(5.1〜5.4)は、それぞれの前記切れ刃(5)に沿って互いに前後して、特に直接前後して配置される、請求項1または2に記載のミリング工具(1)。
前記動作回転軸(4)に関して前記円周方向(U)に1回転当たり連続して配置される切れ刃(5)の数と前記作業領域(3)の側面視における最小幅との間の比は0.2〜1.0であり、任意選択的に、複数の前記切れ刃部分(5.1〜5.4)は、特に、前記動作回転軸(4)に関してドーム形状で実現される切削歯(5.1、5.3、5.4、19)として実現され、前記動作回転軸(4)に関して前記円周方向(U)に1回転当たり連続して配置される切削歯(5.1,5.3,5.4,19)の数と前記作業領域(3)の前記最小幅との間の比は0.2〜1.0である、請求項1から3のいずれか一項に記載のミリング工具(1)。
複数の切れ刃(5)が、前記動作回転軸(4)に関して前記円周方向(U)に実現され、前記円周方向(U)に直接に次々に追従する切れ刃(5)は、8°〜120°の範囲内の前記分離角(T)で配置され、および/または、前記複数の切れ刃(5)のうちの少なくとも2つは、前記動作回転軸(4)の周りの回転に関して互いに幾何学的に一致する、請求項1から5のいずれか一項に記載のミリング工具(1)。
前記動作回転軸(4)に関して軸方向投影で見た場合に、第1の切れ刃(24)の第1の切削歯(23)および第2の切れ刃(26)の第2の切削歯(25)が位置するところに少なくとも1つのミリング工具セクタ(22)が存在するように、前記分離角(T)および前記ねじれ角が設定され、前記第1の切れ刃(24)は、前記第2の切れ刃から前記円周方向(U)に前記分離角(T)の少なくとも1倍だけ離間しており、前記ミリング工具セクタ(22)は前記分離角(T)以下の円周角をカバーする、請求項4、6または7に記載のミリング工具(1)。
少なくとも1つの、好ましくは前記切れ刃(5)の各々について、前記ミリング工具(1)は、−3°〜24°の範囲内のすくい角(W3)および/または51°〜93°の範囲内のくさび角(W2)を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のミリング工具(1)。
複数の連続する切れ刃部分(5.1〜5.4)が、前記動作回転軸(4)に沿った少なくとも1つの軸方向位置に関して前記円周方向(U)に実現され、前記基体(6)は、前記円周方向(U)に隣接する切れ刃部分(5.1〜5.4)の間に、隆起部、窪みおよび/または平坦かつ/もしくは円筒状部分(13)を含み、これらは前記円周方向(U)に延在し、前記それぞれ隣接する切り屑排出溝の底部(9、10、10’)と同じか、少なくとも部分的にそれよりも低いまたは高い半径方向の高さにあり、および/または、減少するか、増加するか、または変化しない半径方向の高さを含み、請求項1から11のいずれか一項に記載のミリング工具(1)。
前記材料を機械加工するためにミリング方法が使用され、および/または、前記材料除去は、前記切れ刃(5)の各々が前記基体(6)の上方に対向して突出するランド上に実現されるように行われ、前記基体(6)の輪郭は、円周方向に隣接するランド(5)間の材料除去の結果として、前記切れ刃プロファイル(P)に対応して実現される、請求項14に記載の方法。
【発明の概要】
【0002】
特にモミの木型の切削プロファイルを有する仕上げカッター、すなわちいわゆるモミの木型カッターなどのエンドミルが、加工物表面から表面材料を除去するために提供され、この目的のために、エンドミルを動作回転軸またはその工具軸の周りに回転させて同時に送りながら、工作物表面に対してミリング運動させる。
【0003】
一般的に、エンドミルは、例えば動作回転軸に沿った細長い実質的に円筒状のシャンクと、それに接続する機械加工ヘッドとを有し、その側面にはミリングカッター(特に、ミリングエッジも)、例えば、円周方向ミリングカッター、そして適用可能であれば、前面に配置された端面ミリングカッターが突出している。電動工具の工具ホルダ内に締め付けるための締め付け領域は、原則として、機械加工ヘッドに隣接するシャンクの領域上に設けられる。
【0004】
表面材料の除去を可能にするために、円周方向ミリングカッターまたはエッジは、連続的にかつ側面上で中断することなく動作回転軸の円周方向に対して横方向に一定の長さにわたって延在することができ、これは、動作回転軸に関して回転対称であり、一般に円筒形であり、それらは、実質的にそれらの軸方向全長にわたって、工具軸に対して半径方向である係合深さで工作物表面に係合することができるようになっている。
【0005】
この場合、ミリングの軸方向長さは、半径方向の係合深さよりも明らかに大きく、一般に少なくとも5倍から10倍大きい。円周方向ミリングカッターも確かに工具軸に平行な直線上に延在することができるが、一般的には螺旋状にまたは工具軸の周りにねじれ角でねじれて延在するように実現される。
【0006】
ミリング工程に特徴的なミリングカッターの不連続な切削は、それが表面を介して工作物のチップを除去させ、ミリング運動の結果としてもたらされる。
【0007】
ミリング工具の精度と共に高品質の表面、または例えば仕上げ切削時の高レベルの表面品質を得るためには、それぞれ使用されるミリング工具の滑らかさも重要である。特に、ミリング工具、特に機械加工ヘッドの幾何学的形状および設計が、一般に行われるミリング作業中の振動およびバイブレーションとなるように実現されると、この目的のために有利であるが、概して比較的高速で行われるので、これは回避される。
【0008】
これとは別に、ミリング工具の場合には、可能な限り最良の工具寿命が達成されるように機械加工領域、特に機械加工ヘッドが実現されることが一般に望ましい。
【0009】
したがって、本発明の目的は、ミリング工具を用いて比較的高い表面品質を達成することができる、例えば、特にミリングエッジの破損の危険性の低減と関連して比較的長い工具寿命を達成することができる工具、特にエンドミル、仕上げカッター、特にモミの木型カッターおよび対応する製造方法を提供することである。
【0010】
この目的は独立請求項の特徴により達成される。この実施形態は、従属請求項、および本発明の例示的な実施形態の以下の説明から得られる。
【0011】
基礎となる発明に従って本明細書に記載された特徴および特徴の組み合わせは、特許請求の範囲で選択された特徴の組み合わせおよび選択された依存関係によって限定されない。特許請求の範囲における各特徴は、それぞれの請求項の従属性とは無関係に、請求項または以下の説明の1つの特徴または複数の他の特徴との任意の組み合わせでも請求することができる。さらに、以下の説明および/または添付の図面に開示されている、ならびに/あるいは図面に関連して説明または開示されている各特徴は、それ自体で、独立して請求することができ、あるいは特許請求の範囲、明細書および/または図面に記載もしくは開示されている1つまたは複数の他の特徴との任意の組み合わせとの関連で、特に、それぞれの特徴が少なくとも基礎となる目的の達成への貢献を提供する限りにおいて、切り離すことができる。特に、以下に記載される実施形態のそれぞれ、または記載される例示的実施形態のそれぞれおよびその特徴は、それ自体別々におよび/または任意の組み合わせで特許請求することができる。
【0012】
本発明の一実施形態では、特に請求項1によれば、例えばエンドミル、仕上げカッター、モミの木型カッターまたはボアミリングカッターとして実現できるミリング工具が提供される。
【0013】
モミの木型カッターの場合、機械加工ヘッドのミリングエッジは、モミの木形状のミリングエッジプロファイル(特に、モミの木形状のミリング輪郭)を含むように実現され、モミの木形状のミリング構造が工作物上に製作され得る。対応するミリング構造は、例えば、工作物表面に対して様々な高さまたは深さを有する複数のピークおよびトラフを含むことができる。
【0014】
例えば、モミの木型カッターは、工具軸、すなわち動作回転軸に沿って好ましい方向に延在し、特に動作回転軸の円周方向に対して横方向に延在する複数のミリングエッジを含むことができ、各ミリングエッジは、ミリングプロファイルで見た場合にモミの木構造を実現する複数のピークおよびトラフを含むことができる。
【0015】
提案されたミリング工具は、特に作業領域のミリングエッジプロファイルに対応するミリングプロファイルが工作物上に生成され得るように、動作回転軸(特に、工具軸)の周りで回転可能である。
【0016】
作業領域は、動作回転軸の円周方向に対して横方向に延在する少なくとも1つの、好ましくは複数のミリングエッジを含むことができる。言い換えれば、作業領域は、少なくとも1つの、好ましくは複数のミリングエッジを含むことができ、各ミリングエッジは、その長手方向の延在部に対して局所的に平行に見た場合に、動作回転軸に関して定義された円周方向に対して横方向に整列することができる。
【0017】
動作回転軸を横切って延在するミリングエッジ(単数または複数)は、部分的に長手方向軸(特に工具軸)に対して、例えば垂直または螺旋状に、例えば所定の角度、特にねじれ角で延在することができる。
【0018】
提案されたミリング工具の少なくとも1つのミリングエッジの少なくとも1つは、少なくとも1つのミリングエッジ部分を含み、ミリングエッジと動作回転軸との間の半径方向距離によって、すなわちミリングエッジに沿ったミリングエッジのミリングエッジ半径によって規定されるミリングエッジプロファイルが非線形の進行を含む。言い換えれば、少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのミリングエッジのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つのミリングエッジ部分における線形の進行とは異なる進行を示すミリングエッジプロファイルを含み、それは例えば作業領域にわたる所定の長手方向の延長によって定義することができる。
【0019】
さらに、ミリングエッジ部分のミリングエッジには、ミリングエッジに対して動作回転軸に向かって半径方向内側に延在する(特に、窪んだ)チップスペースが割り当てられることが提供される。チップスペースは、例えば、ミリングエッジに対して局所的に窪んだスペースとして、またはミリングエッジから動作回転軸に向かって半径方向内側に延在するスペースとして定義することができ、例えば、円周方向または横断面における所定の幅または所定の幅の進行を有する。
【0020】
チップスペースは、例えば、ミリングエッジに垂直な断面において、ミリングエッジに沿った進行において一定または可変的に実現することができる所定のチップスペースプロファイルを含むことができる。チップスペースプロファイルは、特にそのマクロ構造において、例えば半径方向外向きに開いたU字形またはV字形の形で実現することができる。
【0021】
チップスペースは、ミリングエッジに対して半径方向内向きに、すなわち動作回転軸に向かって実現されるチップスペースとして、特に半径方向内向きに、すなわち動作回転軸に向かって接続するチップスペースとして、ミリングエッジ部分のミリングエッジに対して、例えば、ミリングエッジに対して半径方向に窪んだチップスペースとして実現することができる。
【0022】
チップスペースはチップスペースベースを含み、チップスペースは、少なくとも長さ方向に沿って、チップスペースベースが少なくともミリングエッジ部分内の部分においてミリングエッジプロファイルに非線形な進行で、特に、非線形の進行を含むミリングエッジ部分の長さに沿って追従するように実現される。特に、非線形ミリングエッジプロファイル部分を含む1つのミリングエッジ部分では、チップスペースベースの進行は少なくとも部分的にミリングエッジプロファイルの進行に追従することができる。
【0023】
チップスペースベースが少なくとも部分的にプロファイルにおいてミリングエッジに追従することによって、例えば部分的にミリングエッジと平行に延在するか、またはミリングエッジと実質的に平行に延在することによって、ミリングエッジのための少なくとも局所的に改善された強度および工具寿命、そして適用可能であれば、実現される任意の切削歯を達成することが可能である。
【0024】
上述のように、チップスペースベースは、ミリングエッジに沿った進行においてミリングエッジプロファイルに追従することが提供されてもよい。チップスペースベースは、特に、プロファイル、すなわちチップスペースベースプロファイルを含むことができ、チップスペースベースプロファイルは、ミリングエッジプロファイルに追従し、特にミリングエッジプロファイルに対応し、かつ/またはこれと一致し、ならびに/あるいは、特にミリングエッジに沿った進行において、半径方向にまたは半径方向に関してミリングエッジプロファイルに追従し、あるいはミリングエッジに垂直にミリングエッジに沿って進行方向に延在し、あるいは、動作の動作軸に対して半径方向に見たときに、実質的にミリングエッジプロファイルおよび/またはミリングエッジの包絡線および/またはミリングエッジに対して等距離である。特に、ミリングエッジとチップスペースベースとの間のミリングエッジに対して垂直に測定された距離は、少なくともミリングエッジに沿った進行における部分において実質的に一定であり得る。さらに、ミリングエッジとチップスペースベースとの間の動作回転軸に関して測定された半径方向距離を少なくとも部分的に実質的に一定にすることが可能である。
【0025】
ミリングエッジプロファイルおよびチップスペースベースプロファイルは、特にミリングエッジ部分のミリングエッジに沿った進行において、特にミリングエッジプロファイルの粗い構造、例えば包絡線に関して、例えば互いにほぼ平行に延在することができる。
【0026】
特に、ミリングエッジ部分が実質的にミリングエッジ全体を含むこと、またはミリングエッジのミリングエッジ部分がミリングエッジの全長にわたって延在することを提供することができる。例えば、チップスペースは、チップスペースベースがミリングエッジ全体に沿った進行においてミリングエッジプロファイルに追従するように実現することができる。しかしながら、ミリングエッジの長手方向の延長部で見たときのミリングエッジのミリングエッジ部分は、単にミリングエッジ全体の一部分を指すこともある。
【0027】
実施形態では、既に述べたように、半径方向距離、またはチップスペースベースとミリングエッジとの間のミリングエッジに対して垂直に測定された距離は、ミリングエッジに沿った進行において一定であり、あるいは、チップスペースベースとミリングエッジとの間に実現されたチップ表面は、ミリングエッジに対して横方向に測定したときに、ミリングエッジ部分のミリングエッジに沿った進行において実質的に一定の幅、特に平均幅を含むことを提供することができる。
【0028】
チップスペースという用語は、特に、動作回転方向においてミリングエッジの上流側に接続され、ミリングエッジに対して半径方向内側に、例えば溝の形でオフセットされているスペースとして理解すべきであり、特に、ミリング係合中に生成されたミリング材料、例えばチップ材料を受け取るおよび/または形成するために実現される。
【0029】
チップスペースベースという用語は、例えば、ミリングエッジに沿って進行する際に局所的に動作回転軸に対して半径方向の距離が最も小さいチップスペース内に延在する線または表面として理解することができる。チップスペースベースという用語は、例えば、チップスペースの底部の領域で実現される根部ラインまたは根部表面として理解することができ、例えば、チップスペースの2つのチップ表面間の交差は根部ラインとして可能である。
【0030】
少なくとも1つのミリングエッジのミリングエッジ部分において実現されるミリングエッジプロファイルの、および対応するチップスペースベースプロファイルの非線形の進行は、例えばミリングエッジ半径またはチップスペースベース半径の結果として提供することができ、ミリングエッジ半径またはチップスペースベース半径は、ミリングエッジまたはチップスペースベースと動作回転軸との間の半径方向距離に対応し、最初はミリングエッジに沿ってミリングエッジ部分で増加し、その後再び減少し、ならびに/あるいは、ミリングエッジプロファイル/チップスペースベースプロファイルは、幾何学的観点から、ミリングエッジ部分における少なくとも1つの転回点、1つの極限位置および/またはその微分もしくは勾配における1つの不連続点、例えばキンクを含む。
【0031】
実施形態において、ミリングエッジおよびチップスペースベースは、ミリングエッジ部分においてミリングエッジとチップスペースベースとの間に実現されるチップ表面が、ミリングエッジに沿った進行において、特にミリングエッジに対して垂直に測定した場合に、実質的に一定の幅を含むように実現することができる。
【0032】
実施形態において提供され得るように、半径方向距離、またはミリングエッジに沿った進行において、すなわちミリングエッジに沿って局所的にチップスペースベースとミリングエッジとの間のミリングエッジに対して垂直に測定された距離は、少なくともミリングエッジ部分内で、好ましくはミリングエッジ全体にわたって実質的に一定または不変である。
【0033】
実施形態において提供され得るように、ミリングエッジプロファイルは、動作回転軸に関して測定された、特に局所的または局所的に平均化されたミリングエッジ半径が最初にミリングに沿って増加し、その後ミリングエッジに沿って、すなわちミリングエッジに沿って進行して再び減少するように実現される。
【0034】
ミリングエッジ半径という用語は、特に、ミリングエッジと動作回転軸との間の、半径方向に測定された局所距離として理解することができる。例えば、動作回転軸に沿った軸方向長さに応じたミリングエッジ半径の変動を再現することができるミリングエッジプロファイルは、ミリングエッジに沿ったミリングエッジ半径の進行から生成される。
【0035】
実施形態では、幾何学的観点から、ミリングエッジプロファイルは、少なくともミリングエッジ部分内に、少なくとも1つの転回点、1つの極限位置および/または1つの不連続点をその導関数もしくは勾配で含むことができる。
【0036】
実施形態では、ミリングエッジプロファイルは、半径方向距離、またはミリングエッジとチップスペースベースとの間のミリングエッジに対して垂直に測定された距離が少なくともミリングエッジ部分内でミリングエッジに沿って実質的に一定であるように実現することができる。
【0037】
ミリングエッジプロファイルは、特に、ミリングエッジ部分においてチップ表面ベースとミリングエッジとの間に実現されるチップ表面が、特にミリングエッジに対して半径方向または垂直方向に測定した場合に、ミリングエッジに沿った進行において実質的に一定の幅を含むように実現することができる。
【0038】
少なくとも1つのミリングエッジ部分は、特に、ミリングエッジに沿った、すなわちミリングエッジに沿った進行方向または長手方向の進行方向におけるミリングエッジ半径は一定ではなく変化し、例えば、少なくとも1つのミリングエッジ部分におけるミリングエッジ半径によって定義されるミリングエッジプロファイルがミリングエッジの長手方向に、すなわちミリングエッジに沿って進行において、例えば、最初に増加し、次に再び減少するなど、上でより詳細に説明したように非線形の進行を示すように、連続的および/または不連続的に変化するように実現される。
【0039】
ミリングエッジ部分は、例えば、ピークまたはトラフ、ポイント、プロング、またはノッチなどを含むことができ、あるいは関連するミリングエッジプロファイルが非線形の進行を示すように、少なくとも部分的にそのような構造を含むことができる。対応して、チップスペースベースは、ミリングエッジに対応して、すなわちミリングエッジに追従して、ピークまたはトラフ、ポイント、プロング、またはノッチなどを含む、または少なくとも部分的にそのような構造を含むチップスペースベースプロファイルを含むことができる。
【0040】
ミリングエッジは、例えば、連続的な、特に滑らかなミリングエッジであってもよい。しかしながら、本発明は、不連続なミリングエッジ、すなわち荒削り歯などを有するミリングエッジにも適用可能である。不連続なミリングエッジの場合、それぞれの最大ミリングエッジ半径の包絡線をミリングエッジプロファイルとして使用することができる。これに代わるものとして、局所的に平均化されたミリングエッジ半径をミリングエッジプロファイルとすることができる。特に、ミリングエッジプロファイルという用語は、例えば、荒削り歯などのミリングエッジの局所的で微細な構造化、言い換えれば、ミリングエッジの大まかな構造の半径方向の進行を考慮することなく、ミリングエッジの半径方向の進行として理解することができる。
【0041】
「ミリングエッジプロファイルに追従する」という表現は、特に、チップスペースベースのプロファイルが、不連続ミリングエッジ構造、特に、例えば粗い歯などの微細構造とは別に、ミリングエッジプロファイルと実質的に一致するものとして理解されるべきである。特に、ミリングエッジの長手方向に見たときに、チップスペースベースの半径方向の進行、すなわちチップスペースベースプロファイルは、ミリングエッジの半径方向の進行、すなわちミリングエッジプロファイルに追従または対応することができる。それに対応して、既に述べたように、ミリングエッジの幾何学的形状は、対応する方法で、かつ実質的に一致する方法で、チップスペースベース内に結像または実現することができる。
【0042】
チップスペースベースは、ミリングエッジが例えば連続的にまたは不連続的に実現されるかどうかにかかわらず、例えば実質的に滑らかな表面または線によって画定することができる。特に、「ミリングエッジプロファイルに追従する」という表現は、「不連続な微細構造とは別に追従する」または「不連続な微細構造とは別に一致する」と理解することができる。しかしながら、ミリングエッジが不連続な微細構造、例えば荒削り歯を含む場合、ミリングエッジの微細構造に対応する構造を含むチップスペースベースは除外されるべきではない。
【0043】
したがって、ミリング工具は、例えば、少なくとも1つのミリングエッジ部分に非線形の進行を有するミリングエッジプロファイルを含む滑らかな構造(特に、連続構造)を有するミリングエッジを含むことができ、チップスペースベースも滑らかな構造を含み、ミリングエッジプロファイルに追従する。さらに、ミリングエッジは、微細構造(特に:不連続構造)を含み、かつ少なくとも1つのミリングエッジ部分に非線形の進行を有するミリングエッジプロファイルを含むことが可能であり、ミリングエッジプロファイルに追従するチップスペースベースは、連続構造、特に滑らかな構造、または不連続な構造を含むことが可能である。
【0044】
少なくとも1つのミリングエッジは、複数の指定されたミリングエッジ部分を含むことができる。2〜10個、特に2〜5個のミリングエッジ部分が、例えば機械加工ヘッドの軸方向長さにわたって存在することができる。連続するミリングエッジ部分の大まかな構造は、例えばモミの木構造のように、ピークおよびトラフとして交互に実現することができる。この点において、特に、本明細書に記載された発明は、そのミリングエッジプロファイルがモミの木構造に似ている、いわゆるモミの木型ミリングカッターに特に適していることに言及しなければならない。
【0045】
実施形態において提供され得るように、ミリング工具、特にミリング工具の基体は、全体的なパゴダ形状のプロファイルを含み、パゴダ形状のプロファイル上に実現されるミリングエッジは、円周方向に上流側に取り付けられ、かつ本明細書で定義されるチップスペースを含むことができ、チップスペースベースはミリングエッジプロファイルに追従する。例えば、ミリング工具は、少なくとも1つの場合、好ましくはすべてのミリングエッジの場合に、それぞれのミリングエッジプロファイルおよびチップスペースベースプロファイルが、特に非線形ミリングエッジプロファイル部分を含むミリングエッジ部分において、互いに実質的に対応する、例えば互いに一致するように実現することができる。
【0046】
ミリングエッジ部分は、動作回転軸に関して、例えば凸状または凹状に湾曲していてもよく、または直線状の進行を含んでいてもよい複数の下位部分を含んでもよい。特に、曲線状または直線状の進行を有する複数の下位部分を、それぞれ所望のミリングプロファイルに従って組み合わせることができる。
【0047】
ミリングエッジは、動作回転軸に関して、例えば所定の、特に一定のねじれ角で、所定のねじれ進行または螺旋状進行を含むことができる。しかしながら、実施形態において、ねじれ角がミリングエッジに沿って変化する、例えば所定のパターンに従って変化することもまた提供することができる。
【0048】
1つまたは複数のミリングエッジのねじれ角は、特にミリング作業において正しく使用されるときに少なくとも1つのミリングエッジ、例えば、ミリング工具が加工される工作物と接触しているそれぞれの作業領域内のミリング歯が常に少なくとも部分的に工作物と係合するように実施形態において選択することができる。
【0049】
チップスペースは、特にチップスペースに沿った進行において変化しない所定の回転角度にわたって動作回転軸に対して延在することができる。変形例では、チップスペースは、円周方向の動作回転軸に対して測定され、チップスペースに沿った進行において実質的に一定である幅を含むことができる。例えば、チップスペースは、動作回転方向においてミリングエッジの上流側に配置された溝として実現されてもよい。チップスペース自体は、ミリングプロファイルの進行に追従するチップスペースに沿った進行において実質的に一定の高さを含むことができ、チップスペースの高さは、チップスペースベースとミリングエッジとの間の垂直または半径方向距離として理解することができる。
【0050】
チップスペースは、ミリングエッジとチップスペースベースとの間に延在する第1のチップ表面を含むことができ、さらに、チップスペースベースに接続し、第1のチップ表面の反対側にある少なくとも1つの第2のチップ表面を含むことができる。第2のチップ表面は、第1のチップ表面と同様に、ミリングエッジプロファイルに追従し、ミリングエッジに沿った進行において実質的に変化しない幅、特に平均幅を含むことができる。
【0051】
チップスペースは、例えば、チップスペースの長手方向の延長部に関する断面においてU字形またはV字形の形態を含むことができ、第1の脚部は、例えば第1のチップ表面に対応する、ミリングエッジとチップスペースベースまたはチップスペース根部との間に実現可能であり、第2の、好ましくはより短い脚部は、例えば第2のチップ表面に対応し、チップスペースベースまたはチップスペース根部に接続することができる。
【0052】
提案されたチップスペースベースの実施形態では、特に、例えばミリングエッジに割り当てられたチップ表面、特にミリングエッジに半径方向内向きに接続するチップ表面、またはさらなるチップ表面が、いずれの場合も、ミリングエッジに対して垂直にもしくは半径方向に、および/またはチップスペースもしくはミリングエッジに沿った進行において円周方向に、実質的に一定の幅を含むように、チップスペースを実現することができる。特に、このようにしてミリングエッジ全体にわたって実質的に変化しないチップ形成およびチップ除去を達成することができ、その結果、ミリング結果は有利に影響を受けることができる。
【0053】
チップスペースベースがミリングエッジプロファイルに追従するチップスペースを用いた提案された実現は、工作物がミリングされるときに、特に比較的高いレベルの表面品質を達成できるように、特に滑らかに走行すること、および/または振動に強いことが分かった。これとは別に、特にミリングエッジの領域における破損の危険性の減少に関連した安定性の改善、および一般的に言えば、1つまたは複数の上記のミリングエッジ部分を含むがミリングエッジプロファイルに追従しないチップスペースベースを含む、従来技術によるミリングカッターと比較して工具寿命の増大を達成することができる。
【0054】
既に示したように、実施形態において提供され得るように、提案されたミリング工具の場合、複数のミリングエッジが存在する限りにおいて、好ましくは、少なくとも1つのミリングエッジが本明細書で定義される複数のミリングエッジ部分を含む。複数のミリングエッジ部分は、それぞれのミリングエッジに沿って互いに前後に、特に直接前後して配置することができる。
【0055】
任意選択として、各ミリングエッジ部分のうちの少なくとも1つのミリングエッジ部分は、実施形態では、動作回転軸に関して特にドーム形状である切削歯として実現されてもよい。上述の例示的な実施形態は、特に、モミの木形状のミリングプロファイルを有するモミの木型ミリングカッターの実施態様を可能にする。
【0056】
切削歯は、丸みを帯びたまたは先細りの歯の先端部、ならびに丸みを帯びた、先細りにされおよび/または実質的に直線状に延在する歯の根部を含むことができる。例えば、2つの隣接する切削歯は、ミリングエッジプロファイルにおいて直線的な進行を有するミリングエッジ部分によって接続されてもよい。特に、切削歯およびミリング根部、ならびに関連するチップスペース、ならびにミリング工具のさらなる部分を、機械加工ヘッドがパゴダの形で実現されるように、機械加工ヘッドの領域内で実現することができる。
【0057】
実施形態では、1つまたは複数のミリングエッジは、例えば、ミリングエッジに沿った進行においてミリングエッジとチップスペースベースまたはチップスペース根部との間で、半径方向に測定されるか、またはミリングエッジに対して垂直に測定される不変の距離があるように、例えばパゴダ形状の基体上で、例えば所定のねじれ角および所定の分離角で延在することができる。特に、ミリングエッジとチップスペース根部またはチップスペースベースとの間に実現されるチップ表面は、以下のように、ミリングエッジに対して垂直に測定される不変幅を含むことができる、すなわち、チップスペースの進行に追従するチップ表面の横方向延長、特に平均横方向延長は実質的に一定であり得る。
【0058】
ミリング工具の実施形態では、少なくとも1つのミリングエッジの少なくとも1つ、特にミリングエッジプロファイルは、円周方向に対して横方向に少なくとも部分的に作業領域にわたって延在するミリングラグ上に実現することができる。ミリングラグは、円周方向に測定される所定の幅を含んでもよく、その幅は、例えば、ミリングエッジに沿った進行において実質的に一定であり得る。特に、ミリングラグは、円周方向に所定の、特に一定の幅で、所定のねじれ角で延在するウェブとして実現することができる。
【0059】
ミリングラグまたはウェブの場合には、動作回転方向に配置または配向された半径方向外縁は、例えばミリングエッジとして実現することができ、ウェブの動作回転方向に配向された側面は、チップ表面として実現することができる。半径方向外向きの自由表面は、所定の自由表面角で傾斜していてもよく、動作回転方向とは反対方向にミリングエッジに接続してもよい。
【0060】
ウェブまたはミリングラグは、半径方向にミリングエッジに沿った進行において所定の、好ましくは実質的に一定の半径方向高さだけミリング工具の基体から突出してもよい。チップスペースベースは、少なくとも部分的に、ミリングラグの上流側に配置された基体の窪みとして実現することができる。
【0061】
実施形態において提供され得るように、第1のミリングラグのチップスペースベースと動作回転方向に直接追従する第2のミリングラグの自由表面の自由表面エッジとの間で、基体は、第1および/または第2のミリングラグのミリングエッジプロファイルに追従する基体セグメントを含む。この場合、基体セグメントの半径方向外側に向いた表面は、動作回転軸に関して測定したときに、チップスペースベースまたはチップスペース根部よりも半径方向に高いレベルにあってもよい。この場合、自由表面エッジという用語は、動作回転方向とは反対側のミリングエッジとは反対側に位置するミリングラグの自由表面上のエッジとして理解するべきである。
【0062】
基体セグメントの高さは、2つのミリングラグ間で実質的に一定であってもよく、および/または第2のミリングラグの自由表面エッジに向かって上昇してもよい。対応してミリングラグの下流側に配置された基体セグメントを動作回転方向に関して成形することによって、ミリングラグの安定性を改善することができ、例えば破損の危険性を低減することができる。
【0063】
円周方向に所定の幅を有する上述のミリングラグを使用または実現することによって、ミリングエッジを再研摩するのに十分な材料が存在することを達成することがさらに可能になる。
【0064】
例えば円周方向に規定された幅を有するミリングラグの形態でのミリングエッジの提案された実現のさらなる利点は、ミリングエッジの形態、特にねじれ角、およびチップスペースの形態、特にチップ表面および/またはチップベースの形態を自由に選択して、比較的広い範囲内でそれぞれの要件に適合させることができるということが分かる。機械加工される工作物に関して達成可能なミリング精度、特に表面品質を改善するためのさらなる選択肢は、指定された適応可能性の結果としてもたらされる。
【0065】
実施形態では、ミリングエッジは、動作回転軸に対して円周方向に1回転ごとに連続して配置されたミリングエッジの数と作業領域の最小プロファイル直径との間の比が0.2〜1.0となるように実現することができる。
【0066】
さらなる実施形態では、複数のミリングエッジ部分は、特に動作回転軸に関してドーム形に実現されるミリング歯として実現されてもよい。実施形態では、動作回転軸に対して円周方向に1回転ごとに連続して配置された切削歯の数とミリング工具の作業領域の最小プロファイル直径との間の比は、実施形態では0.2〜1.0であってもよい。円周方向に連続して配置された切削歯は、例えば、所定の軸方向位置に対して動作回転軸を中心とする回転に関して互いに実質的に一致して配置され実現されてもよい。
【0067】
作業領域におけるミリング工具の最小ミリング直径は、最小プロファイル直径として理解すべきである。最小プロファイル直径は、ミリングエッジプロファイルに沿った任意の位置に配置することができる。
【0068】
1回転当たりのミリングエッジまたは切削歯の可能な数に関しては、従来技術と比較して、本明細書で提案されるチップスペースの実現の場合、同時に、ミリング工具の安定性を著しく損なうことなく、同様のミリング形状を有する1回転当たりのより多くのミリングエッジまたは切削歯を提供することが可能であり、実施形態では、先行技術によるミリングカッターと比較して切削歯の数が増えても安定性を高めることが可能である。
【0069】
本明細書で提案するミリング工具は、特に、金属および/またはプラスチック材料から製造された工作物を機械加工するのに適している。例えば、本明細書で提案される設計に対応して実現されるミリングカッターは、例えば対応するロータブレードを固定するための、例えば蒸気タービンおよび発電機のロータ上にいわゆるモミの木型構造を製造するための仕上げカッターとしての使用に適している。特に、比較的高レベルの表面品質を有するモミの木型構造が本明細書で提案されるミリング工具を用いて製造することができることが示されており、同時に有利に長い工具寿命を達成することが可能である。
【0070】
本明細書に記載の発明に対応するチップスペースベースが実現されていない従来のミリング工具と比較して、例えば本明細書に提案するミリング工具を用いて、2倍の工具寿命を達成することができる。ミリングラグおよび/またはチップスペースの実質的に自由に構成可能な形態の結果として、および/またはミリングラグが比較的小さい分離角で、例えば8°〜120°の角度の範囲内で配置することができるという事実の結果として、ミリング作業中に発生する振動は、例えば従来のミリング工具と比較して最大1.5倍まで低減することができる。本明細書で提案された解決策が、比較的高いレベルの表面品質を可能にすると同時に有利に長い工具寿命を可能にすることが示される。
【0071】
既に示したように、ミリング工具の実施形態において提供され得るように、自由表面が少なくとも1つのミリングエッジの少なくとも1つの上で動作回転方向と反対方向、すなわち動作回転軸に関して円周方向のミリング工具の動作回転方向と反対方向に延在する。自由表面は、円周方向に測定される所定の幅を含むことができ、その幅、特に平均幅は、既に示したように、ミリングエッジの進行に追従して一定であり得る。
【0072】
実施形態では、自由表面は、円周方向に対して傾斜していてもよく、それによって、例えば0°〜15°の範囲内の自由表面角を実現する。自由表面角は、ミリングエッジに沿った進行において実質的に一定であり得る。
【0073】
自由表面の幅を適切な方法で選択することによって、特に、それぞれのミリングラグおよび/または切削歯の機械的安定性を適切な方法で調整することが可能である。自由表面の幅は、例えば間隔に応じて、すなわち隣接するミリングエッジ間で規定される分離角に応じて選択することができる。例えば、ミリングエッジによって規定される分離角は、自由表面に割り当てられた円周角の3〜20倍、特に3〜5倍であってもよい。
【0074】
本明細書のミリング工具構成に対して提案されたミリング工具構成では、ミリングエッジの分離角および自由表面の円周角、および/または円周方向におけるミリングエッジの分布を柔軟な方法で、例えば、ミリング作業中に2つ以上のミリングエッジが少なくとも部分的にミリングされる工作物と常に係合するような方法で、調整することが可能である。特に、このようにしてミリング工具の円滑な走行を改善することができ、振動の低減の結果として、表面品質の達成可能なレベルに関する改善を達成することができる。
【0075】
ミリング工具の実施形態において提供され得るように、既に示したように、動作回転軸に対して円周方向に複数のミリングエッジが実現される。円周方向に直接連続しているミリングエッジは、動作回転軸の長手方向に関して互いに回転対称に配置されていることが好ましい。言い換えれば、複数のミリングエッジのうちの少なくとも2つは、動作回転軸の周りの回転に関して互いに幾何学的に一致するように配置および/または実現することができる。
【0076】
実施形態では、例えば8°〜120°の範囲内の分離角で、互いに対して直接連続したミリングエッジを配置することができる。
【0077】
少なくとも既に示したように、少なくとも1つのミリングエッジのうちの少なくとも1つは、所定のねじれ角を含むことができる。好ましくは、すべてのミリングエッジは、動作回転軸の長手方向において同じねじれ角、または実質的に同じねじれ角の進行を含む。ねじれ角(単数または複数)は、例えば、5°〜50°の範囲内、好ましくは20°であってもよい。しかしながら、ねじれ角がミリングエッジに沿った進行において変化すること、またはねじれ角がミリングエッジに沿った進行において、例えば最小ねじれ角と最大ねじれ角の間で変化することも可能である。
【0078】
実施形態において提供され得るように、1つまたは複数の分離角および1つまたは複数のねじれ角、特に、動作回転軸に沿った1つまたは複数の分離角および1つまたは複数のねじれ角の進行は、特に円周方向に固定された少なくとも1つのミリング工具セクタが、動作回転軸に関して軸方向投影で見たときに、第1のミリングエッジの第1の切削歯と第2のミリングエッジの第2の切削歯とが位置するところに存在するように設定され、第1のミリングエッジは、第2のミリングエッジから円周方向に分離角の少なくとも1倍だけ、例えば分離角の整数倍だけ離間しており、ミリング工具セクタは分離角以下の円周角をカバーする。言い換えれば、分離角およびねじれ角、特にねじれ角は、ミリング工具の軸方向上方から見た場合に、少なくとも2つの切削歯が1つの内部に配置されるように選択することができ、少なくとも2つの切削歯が1つのミリング工具セクタ内に配置される、例えば軸方向に実質的に互いに上下に配置され、ミリング工具セクタは動作回転軸に対して定義され、分離角以下の円周方向の角度を囲む。同じミリング工具セクタに配置された第1および第2の切削歯に、例えば、ミリング工具の分離角、特にミリング工具の最小分離角の1倍だけ円周方向に互いに離間した2つのミリングエッジを割り当てることができる。
【0079】
対応するミリング工具セクタを実現する場合、ねじれ角/分離角の対応する調整または選択は、ミリング工具の動作中に、異なるミリングエッジの2つの切削歯が少なくともそれぞれのミリング工具セグメントにおいてミリングによって機械加工される材料に同時に係合することを達成することができる。その結果、特に少ない振動量で、比較的滑らかな動作を達成することができる。
【0080】
実施形態においてさらに提供され得るように、ミリング工具は、ミリングエッジのうちの少なくとも1つ、好ましくはミリングエッジの各々について、−3°〜24°の範囲内のすくい角、および/または51°〜93°の範囲内のくさび角を含む。上述の角度は、特にここに提案された構造および提案されたミリング工具の設計に適しており、特に言及された角度範囲を使用することによってミリング加工中のミリング工具の有利な走行特性を達成することが可能である。後者は自由角に関しても当てはまり、適切な角度範囲に関して上記の説明を参照する。
【0081】
ミリング工具の実施形態では、既に上述したように、少なくとも1つのミリングエッジ、好ましくはすべてのミリングエッジが、動作回転軸と平行に測定した場合に、作業領域の所定の軸方向長さにわたって延在することを提供することができ、少なくとも1つの、好ましくはすべてのミリングエッジが、特に波形のモミの木型プロファイルに対応するミリングエッジプロファイルを含むことができ、モミの木型プロファイルは、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つのピークおよび/またはトラフを含むことができる。モミの木型プロファイルを含むミリング工具の機械加工領域は、言及したように、例えば、パゴダのように実現される全体形状を含むことができる。
【0082】
ミリング工具の実施形態では、既に述べたように、作業領域は基体を含むことができる。基体は、動作回転軸に対して半径方向にミリングエッジに対して垂直に測定した場合に、少なくとも1つのミリングエッジが、基体からある間隔をおいて、特に、ミリングエッジに対して垂直な方向または動作回転軸に対して半径方向に測定した場合に、所定の高さだけ基体の上方に突出するように実現されてもよく、その高さ、または対応する平均高さは、例えば、ミリングエッジに沿った進行において実質的に一定であってもよい。
【0083】
円周方向に直接隣接するミリングエッジ間で、基体は、既に示したように、その輪郭がミリングエッジプロファイルに追従する1つまたは複数の肩部セグメントを含むことができる。各肩部セグメントは、動作回転軸の円周方向に見たときに、ミリングエッジ間および/またはミリングエッジに割り当てられたチップスペースベースおよび/またはチップスペース根部と動作回転方向にミリングエッジの上流側に配置された自由表面エッジとの間に延在することができる。自由表面エッジの定義に関しては、さらに上記の説明を参照する。
【0084】
このような肩部セグメントを、例えば、1つのミリングエッジのチップスペースと動作回転方向の上流側に配置されたミリングエッジの自由表面との間に実現することができる結果として、機械的強度を向上させることができ、その結果、ミリングエッジまたはミリングラグの安定性をさらに向上させることができる。例えば、肩部セグメントは、半径方向外側に向いた裏面を含み、その半径方向の高さは、少なくとも部分的に、好ましくは完全にチップスペースベースの上方にあるか、またはチップスペースベースの上にある。その結果、肩部セグメントは、ミリングエッジ/ミリングラグの機械的安定性を強化するための一種の機械的補強として実現することができる。
【0085】
実施形態において提供され得るように、動作回転軸に沿った少なくとも1つの軸方向位置に関して、すなわち少なくとも1つの軸方向位置に関して、複数の連続したミリングエッジ部分、特に回転対称に重なるように配置された複数の連続したミリングエッジが動作回転軸の円周方向に実現される。
【0086】
基体、特に肩部セグメントの各々は、円周方向に隣接するミリングエッジ部分の間に、1つまたは複数の隆起部および/または円周方向に平行に延在する、例えば断面がドーム形状の平坦部分を含むことができる。
【0087】
動作回転軸に関して半径方向に見たとき、またはミリングエッジに対して垂直に見たときに、特にそのような実施形態の場合、チップスペースベースが少なくとも1つのセグメントの半径方向外面と同じかまたは少なくとも部分的にそれより下にあることを提供することができる。実施形態において提供され得るように、それぞれのチップスペースベース、またはそれぞれのチップスペース根部と、動作回転方向にすぐに追従する肩部セグメント、例えば仰角が異なるレベルにあり、チップスペースベースまたはチップスペース根部は、それぞれの肩部セグメントよりも低くてもよい。特に結果として、動作回転方向においてそれぞれの肩部セグメントの下流側に配置されたミリングエッジ部分を安定させることができる。
【0088】
実施形態において提供され得るように、既に示したように、ミリング工具は基体を含み、この基体は複数の冷却剤および/または潤滑剤出口開口部を含むことができる。冷却剤および/または潤滑剤出口開口部は、例えば動作回転軸に対して半径方向に配向することができる。さらに、出口開口部は、少なくとも部分的にまたは部分的に、それぞれのミリングエッジおよび/またはそれぞれのチップスペースと、動作回転方向にミリングエッジまたはチップスペースの上流側に配置された自由表面エッジとの間に配置されることが可能である。実施形態において提供され得るように、出口開口部の開口平面は、動作回転軸に対して半径方向に見たときに、それぞれ割り当てられたチップスペースベースまたはそれぞれ割り当てられたチップスペース根部と同じ高さにあるか、またはそれらよりも少なくとも部分的に高い。例えば、出口開口部は、基体の上記のセグメントの領域に配置することができる。基体のセグメントがミリングエッジプロファイルに追従する限り、出口開口部は、少なくとも部分的にミリングエッジプロファイルにほぼ垂直に対応して配向することができ、それにより、例えば、冷却剤および/または潤滑剤の最適供給が可能になる。
【0089】
さらに、実施形態では、冷却剤および/または潤滑剤出口開口部を肩部セグメントの内側に配置することが可能であり、少なくとも2つの冷却剤および/または潤滑剤出口開口部は半径方向に異なる高さに配置される。冷却剤および/または潤滑剤出口開口部の半径方向の高さは変化してもよく、特にミリングエッジの輪郭に追従してもよい。特に、冷却剤および/または潤滑剤出口開口部の開口部の中心点を通って延在する円線と、ミリングエッジとの間の、それぞれのミリングエッジに対して垂直に測定された距離は、複数の、特にすべての冷却剤および/または潤滑剤出口開口部について実質的に同じであり得る。換言すれば、提案されたミリング工具を用いて、冷却剤および/または潤滑剤出口開口部とそれぞれのミリングエッジとの間の、例えばミリングカッター表面に対して垂直に測定された距離が少なくとも冷却剤に対して実質的に同じであり、その結果として、例えば、冷却剤および/または潤滑剤の分配を改善することができることが達成され得る。
【0090】
本明細書で提案するミリング工具の設計によれば、出口開口部を動作回転方向または円周方向に隣接するミリングエッジ間で適切な方法で自由に位置決めすることが可能である。特に、出口開口部は、例えば一時的に、チップ材料による出口開口部の閉鎖を回避することができるように、例えば少なくとも部分的にまたはチップスペースベースの外側の一部に配置することができる。
【0091】
特に、上記の説明から、本発明の根底にある目的は、本明細書で提案したミリング工具を用いて達成できることが分かる。特に、改善された工具寿命および/または改善されたレベルの表面品質を達成することができる。
【0092】
本発明の実施形態では、ミリング工具のための製作方法、すなわちミリング工具を製作するための方法が提供され、ミリング工具は、少なくとも1つのミリングエッジとミリングエッジに割り当てられた1つのチップスペースとを含み、ミリングエッジは、部分的に非線形である進行を有するミリングエッジプロファイルを含み、本方法は、
ミリング工具ブランクを提供するステップと、
材料除去の結果として、ミリングブランク上に少なくとも1つのミリングエッジおよび関連するチップスペースを製作するステップと、を含み、
仕上げミリング工具の場合に、ミリングエッジとチップスペースベースとの間の半径方向または垂直方向の距離が少なくとも部分的に実質的に一定になるように材料除去が行われる。
【0093】
実施形態において提供され得るように、材料を機械加工するためにミリング方法が使用される。例えば、ミリングエッジおよびチップスペースを含む作業領域は、ミリング方法で製作することができる。
【0094】
材料の除去は、各ミリングエッジが基体の上方で反対側に突出するミリングラグ上に実現されるように実施形態において実行することができ、基体の輪郭は、材料除去の結果として円周方向に隣接するミリングラグの間のミリングエッジプロファイルに対応して実現され、すなわち、基体の輪郭は、基体がミリングエッジの輪郭に対応する輪郭を含むように、特に基体の輪郭がミリングエッジの輪郭に追従するように、円周方向に隣接するミリングラグ間の材料除去によって形成される。
【0095】
固体カーバイド(VHM)または高出力高速度工具鋼(HSS)などの材料は、特にミリング工具を製作するのに適している。特に、ミリング工具は、均質材料から一体に製作されたミリング工具であってもよい。
【0096】
例としてのミリング工具の例示的な実施形態の説明および添付の図面を参照しながら、本発明を以下でより詳細に、特にさらなる特徴および利点に関しても説明する。
【発明を実施するための形態】
【0098】
図1〜
図13において互いに対応する部分には対応する符号を付している。
【0099】
図1は、第1の変形例によるミリング工具1を示す。図示する実施形態のミリング工具1は、モミの木形状のミリングエッジプロファイルまたはミリングプロファイルを有するエンドミル、特に仕上げカッターである。このタイプのミリングカッターはモミの木型カッターとしても知られている。
【0100】
以下の説明はモミの木型カッターに関するものであるが、特にミリングエッジおよび/またはチップスペースに関する以下の特徴および特性はモミの木型カッターに限定されず、他のタイプのミリングカッターの場合にも適用および実施することができる。
【0101】
ミリング工具1は、シャンク2とそれに接続する機械加工ヘッド3とを含む。シャンク2は、ミリング工具1を締付けチャック(図示せず)に締め付けるために実現されている。
【0102】
工作物(図示せず)をミリングする、例えば仕上げるために、クランプされたミリング工具1が、締付けチャックに結合された駆動装置によって動作回転軸4(特に工具軸)の周りで回転し、動作回転軸4は、この場合、ミリング工具1の長手方向軸と一致し、機械加工ヘッドが工作物に対して移動し、例えば工作物と係合してそれぞれ所望のミリング構造を生成する。
【0103】
ミリング工具1の機械加工ヘッド3、言い換えればミリング工具の作業領域は、動作回転軸4に関して円周方向Uに、または、動作回転軸4に関して動作回転方向Rに、円周方向Uまたは動作回転方向Rに対して横方向に延在する複数のミリングエッジ5を含む。
【0104】
ミリング工具1の断面図を示す
図2から分かるように、ミリングエッジ5は、動作回転軸4に対して回転対称となるように所定の分離角Tで動作回転方向Rに連続して配置されている。この場合、分離角Tは約60度であり、さらなる説明から分かるように、他の、特により小さい分離角Tも考慮される。
【0105】
図1および
図3の詳細図から分かるように、特に基体6への半径方向投影または基体6の側面への半径方向投影で見たときに、ミリングエッジ5は所定のねじれ角で基体6に沿って延在する。
【0106】
上でさらに挙げたねじれ角および/または分離角Tは、好ましくは、2つの異なるミリングエッジ5の少なくとも2つのミリングエッジ部分が、例えば円周方向に連続しており、常に工作物と係合するように、工作物をミリング加工できるように選択されるが、これについては
図9および
図10に関連してさらに詳細に説明する。基体6に沿ったミリングエッジ5のこのような配置は、ミリング工具の本明細書で提案された実現、2つのミリングエッジ5の係合が改善された滑らかな走行でのミリング加工を可能にする結果として可能であり、例えば、表面品質のレベルは、機械加工される工作物上で達成することができる。
【0107】
ミリング工具1のミリングエッジ5はそれぞれ、少なくとも1つの、この場合にはそれぞれ複数のミリングエッジ部分5.1〜5.4を含み、動作回転軸に対して測定される局所的または局所的に平均化されたミリングエッジ半径F(
図2)によって規定されるミリングエッジプロファイルP(
図4)が非線形の進行を有する少なくとも1つの部分を含む。ミリングエッジ半径Fという用語は、特に、図示する例示的な実施形態のように直線状、すなわち連続的なミリングエッジ5の場合、ミリングエッジ5と動作回転軸4または工具軸との間のそれぞれの半径方向距離として理解するべきである。
【0108】
ミリングエッジ部分5.1〜5.4の少なくとも1つは、例えば局所的または局所的に平均化されたミリングエッジ半径Fがまず最初に増加し、次にミリングエッジ5に沿って再び減少するように実現することができ、これは、例えば、図示するミリングエッジ部分5.1、5.3および5.4に存在する切削歯19の場合であり、それぞれの場合において、シャンク2から作業領域3への方向に上昇するミリングエッジフランク20.1および下降するミリングエッジフランク20.2を含む。
【0109】
特に切削歯の頂点の領域では、切削エッジ5は非線形の進行を有する部分を含む。
図1に示す例のミリングエッジ5は、線形および非線形の進行を有する部分の混合を含み、例えば
図6または
図7と同様に、直線的に延在するミリングエッジのない実施形態も可能である。
【0110】
少なくとも1つのミリングエッジ部分5.1〜5.4は、少なくとも1つのミリングエッジ部分において、幾何学的に見たときのミリングエッジプロファイルP、すなわちミリングエッジプロファイルPの湾曲部は転回点(例えば5.1と5.2の間)、極値点(5.1、5.3、5.4、切削歯19の頂点)および/または微分または勾配の不連続点(例えば5.2において、直線部分と上昇するミリングエッジフランク20.1との間の移行領域において)を含むように実現することができる。
【0111】
それぞれのミリングエッジ部分は、異なる勾配を有する1つまたは複数の、例えば実質的に直線または実質的に直線状の部分を含むことができる。ミリング工具1に関して図示しているミリングエッジプロファイルとは別に、ミリングエッジプロファイルPのさらなる進行が考えられ、基礎となる本発明は、少なくとも1つの非線形部分を有する進行を示す他のミリングエッジプロファイルPにも適用可能である。
【0112】
図4は、一例として、
図1から
図3に示すミリング工具1の形式で選択されているミリングエッジプロファイルPを示している。
図4の表現では、例えば機械加工ヘッド3の端面軸方向端部からシャンク2の方向に測定される軸方向長さLがx軸上に記録され、後にミリングエッジベース半径Gとして示される、ミリングエッジ半径F、または以下により詳細に説明されるミリングエッジベースの半径が、y軸上に記録される。
【0113】
図4からも分かるように、ミリングエッジプロファイルPは、複数のミリングエッジ部分5.1〜5.4を含み、ミリングエッジ5は少なくとも部分的に非線形の進行を示す。
【0114】
起こり得るあいまいさを避けるために、本明細書では、ミリングエッジ半径Fという用語は、特に、ミリングエッジの半径方向外縁と動作回転軸4との間の半径方向に測定される局所的距離として理解することができる。
【0115】
図に示すミリング工具1の場合、基体6、さらには機械加工ヘッド3も、パゴダと同様の方法で実現される形態を含む。それに対応して、ミリングエッジ部分は、例えば5.1、5.3および5.4のピークとして、または例えば5.2のトラフとして、直線状または曲線状のミリングエッジプロファイルの進行と共に実現することができ、本例のピークは切削歯19として実現される。
【0116】
図に示されているミリングエッジ5は、特に荒削り歯などがない、滑らかな、すなわち連続的なミリングエッジであるが、しかしながら、本発明に関連して、本明細書に記載の発明は不連続なミリングエッジ、例えば、荒削り用のミリングエッジなどにも適用可能であることが指摘され、例えば、ミリングエッジの進行が不連続である、局所的に平均化されたミリングエッジ半径または局所的に平滑化されたミリングエッジ半径を考慮することが可能である。不連続的なミリングエッジに関するさらなる説明については、さらに上で述べたことが参照される。
【0117】
少なくとも1つのミリングエッジ部分は、例えば、ミリング半径Fがそれぞれのミリングエッジの最大ミリングエッジ半径の0.5倍まで変化することができるミリングエッジプロファイルPを含むことができる。
【0118】
例えば、2〜10個のミリングエッジ部分5.1〜5.4が、ミリングエッジ5に沿って機械加工ヘッド3の軸方向長さにわたって、間に、例えば5.2に、歯の根部が位置する複数の切削歯5.1、5.3、5.4の形態で存在してもよい。例えば、ミリングプロファイルは、モミの木型ミリングプロファイルの形で実現することができ、図の例示的な実施形態に示すように、機械加工ヘッド3、特に基体6は、パゴダにより実現される形態を含むことができる。
【0119】
少なくとも1つのミリングエッジ5は、例えば、動作回転軸4に対して半径方向に凸状または凹状に湾曲することができる複数の指定されたミリングエッジ部分を含むことができる。例えば、ミリングエッジ5自体の多かれ少なかれねじれた進行から、さらなる曲率が生成されてもよい。しかしながら、ミリングエッジ部分は、少なくとも部分的に線形の進行を含むことができる。ミリングエッジ5のそれぞれは、それ自体、ミリングエッジ部分と見なすこともでき、各ミリングエッジは、少なくとも1つの非線形部分を含むことが指摘される。
【0120】
機械加工ヘッド3の場合には、ミリングエッジ5は、その都度、チップスペース7内で動作回転方向Rの上流側に配置され、それによって、ミリングエッジ5の切削係合の間のミリング作業中に生成された、または工作物から取り出されたチップ材料を受け取る、方向付ける、形成するおよび/または輸送することができる。
【0121】
ミリング工具1の軸方向断面の一部に関する
図5に示す断面図に、一例としてミリングエッジ5とチップスペース7との相対的な配置が示されている。
【0122】
図5に見られるように、この場合のチップスペース7は、とりわけ、ミリングエッジ5内に半径方向に位置するチップ表面8によって画定され、ミリングエッジ5に接続する、すなわちミリングエッジに接続し、動作回転軸4に向かって半径方向に延在し、チップスペース7のチップスペースベース9まで延在する。チップスペースベース9とチップ表面8との間の交点または交線10、または輪郭線10’は、チップスペースベース9が動作回転軸4に対して最も小さい半径方向高さにあるチップスペースベース9内に延在し、チップスペース根部とも呼ばれる。さらに、チップスペース7は、円周方向Uまたは動作回転方向Rに測定される幅、または動作回転軸4に対して測定される円周角によって規定され、この幅または円周角は、例えばミリングエッジ5に沿った進行において実質的に一定であり得る。特に、ミリングエッジ5に垂直な断面において、チップスペース7は、ミリングエッジ5に沿った進行において実質的に一定である断面を含むことができる。代替的な実施形態では、チップスペース7の断面がミリングエッジ5に沿って変化することが可能であり、チップスペースの幅および/または高さは変化することができる。
【0123】
図1および
図2から分かるように、ミリングエッジ5に沿って、チップスペースベース9またはチップスペース根部10、または10’は、ミリングエッジプロファイルPに追従する進行を含む。これは
図4の一例として示されており、破線はミリングエッジ5の進行に対応するチップスペースベース9の所与の進行を表し、あるいは任意選択としてチップスペース根部10、10’、チップスペースベースプロファイルSの進行を表す。既に示したように、チップスペースベースプロファイルSは、動作回転軸に対してそれぞれ測定されたチップスペースベース9またはチップスペース根部10、10’の半径Gによって規定される。
図4では、チップスペースベースの半径Gが軸方向長さLに応じて記録されている。
【0124】
「ミリングエッジ5に追従する」という表現は、特に、チップスペースベース9またはチップスペース根部10、10’とミリングエッジ5との間の距離が、ミリングエッジ5に対して垂直に測定されるか、または動作回転軸4に対して半径方向に測定される場合に、少なくとも部分的に実質的に変化しないか、または一定であるように理解するものとする。
図4の表現では、チップスペースベース9またはチップスペースベースプロファイルSは、ミリングエッジプロファイルPの線形部分および非線形部分の両方において、機械加工ヘッド3の全長にわたってミリングエッジプロファイルPに追従する。しかしながら、チップスペースベースプロファイルSだけが、部分的には一部が非直線的に進行するミリングエッジプロファイルPに追従する、例えば、非線形部分においてのみミリングエッジ5に平行に延在することも可能である。
【0125】
図示する例示的な実施形態におけるように、それぞれのチップスペース7は、ミリングエッジ5に沿って実質的に一定である高さHを含むことができ、チップスペース7の高さHは、例えば、ミリングエッジ半径Fとチップスペースベース9のそれぞれの半径Gとの間の差によって、またはチップスペースベース9とミリングエッジとの間の垂直距離によって提供することができる。チップスペース7の構成に応じて、チップスペース7の高さHはチップ表面8の幅と同じであってもよい。
【0126】
チップスペース7の形状が上述のように実現される場合、ミリングエッジ5の進行にわたって実質的に一定の幅Bを含むチップ表面8を得ることが可能であるが、しかしながら、少なくともミリングエッジ部分5.1〜5.4において、例えばチップスペースベース9とミリングエッジ5との間の、ミリングエッジ5に対して垂直に測定された距離として測定される。チップ表面8は、例えば、ミリングエッジに対して垂直に測定された実質的に一定の幅を有するチップ表面ストリップの形態で実現されてもよい。
【0127】
チップ表面8が一定の幅Bを有し、および/またはチップスペース7が一定の高さHを有する結果として、少なくとも同様の、特に実質的に変化しないチップ形成特性ならびに/あるいは同様のおよび/または実質的に変化しないチップ除去が達成することができ、例えば、ミリングエッジ5の全長にわたって、ミリング中に改善されたレベルの表面品質を達成することができる。
【0128】
さらに、従来技術による実現と比較して、ミリングエッジプロファイルPに追従するチップスペースベース9またはチップスペース根部10、10’の結果として、ミリングエッジ5およびミリング工具1、特に機械加工ヘッド3の安定性の向上を達成することができる。例えば、特にミリングエッジ5の領域での破損の危険性は、安定性が向上した結果として改善され、その結果、工具寿命の延長が達成することができる。
【0129】
特に、切削歯19について改善された機械的安定性を達成することができ、隣接する切削歯19間で円周方向Uに実現されるサドル状突起21の結果として、切削歯19の機械的安定化および支持を達成することが可能であり、その輪郭は、例えば動作回転軸4に平行な断面において、切削歯19の輪郭に追従するか、または切削歯の輪郭に対応する。
【0130】
チップスペースベースが隣接する切削歯19の間に延在する公知のミリング工具と比較して、例えば、動作回転軸の上方の一定の半径方向の高さでは、提案されたチップスペース7の幾何学的形状では、ミリング工具を用いて修正された質量分布を達成することも可能であり、例えば、慣性モーメントが大きくなると、その結果、とりわけミリング工具の静かな回転に影響を与えることができ、特に改善することができる。
【0131】
図1から
図5に関連して説明したチップスペース7は、第1の脚部11を有するミリングエッジ7に直接接続する領域において、実質的にU字形またはV字形に実現され、これは、チップスペースベース9とミリングエッジ7との間に延在し、実質的にチップ表面8と第2の脚部12とによって形成されている。第2の脚部12は、第1の脚部11よりも小さい半径方向の高さを有し、チップスペースベース9と移行領域13との間に延在し、移行領域13は、この例示的な実施形態では、平坦部または肩部セグメントの形で実現される。移行領域13または対応する肩部セグメントは、チップスペースベース9に対して上昇しており、第2の脚部12から動作回転方向Rに、動作回転方向Rに追従するミリングエッジ5の自由表面エッジ14まで延在する。
【0132】
しかしながら、移行領域13または肩部セグメント13は、他の方法で実施形態において実現されてもよい。例えば、肩部を特に実現することなく、チップスペースベース9から進む移行領域13を自由表面エッジ14に向かって連続的に上昇させることが可能であり、移行領域13は湾曲して、該当する場合には、凹状または凸状、特に実質的に均一に凸状または凹状に、実現することができ、これは
図5に一点鎖線により第1の変形例13.1として示されている。
【0133】
さらに、移行領域13は、チップスペースベース9から進み、円周方向U、または動作回転方向Rにほぼ一定の半径方向高さで延在し、自由表面エッジ14の領域において実質的に半径方向の進行を示すことが可能であり、これは、
図5に二点鎖線により第2の変形例13.2として示されている。
【0134】
自由表面15は、一方の側が自由表面エッジ14によって、他方の側がミリングエッジ7によって円周方向Uに画定され、動作回転方向Rとは反対側の各ミリングエッジ5に接続されている。円周方向Uに測定した場合に、自由表面15は、所定の自由表面幅Eを含み、これは、円周方向の絶対長さとして測定されるか、または例えば動作回転軸4に対する角度として測定され、ミリングエッジ7に沿った進行において、実質的に一定または不変である。
【0135】
図示する例示的な実施形態では、それぞれのミリングエッジ7および自由表面15はラグまたはミリングラグを実現し、ラグまたはミリングラグは、ミリングエッジ7に沿って延在し、円周方向Uに測定した場合に、所定の自由表面幅Eを含み、基体6から所定のねじれ角で基体6上に延在し、半径方向に測定される所定の、特に実質的に一定の厚さを含む。動作回転軸4に対して測定した場合に、ミリングラグの半径方向の高さは、ミリングエッジプロファイルPに対応して変化するので、切削歯19は、ミリングエッジ部分5.1、5.3、および5.4の領域で実現される。ミリングラグの半径方向の高さとチップスペースベース9の半径Gとの間の差は、ミリングエッジ5の進行に追従する実施形態において一定であり得る。さらなる実施形態では、チップスペースベース上の、ミリングエッジに対して垂直に測定されたミリングラグの高さが実質的に一定であることが提供されてもよい。改善された安定性、特に破断安定性は、変化しない高さを有するミリングラグの長手方向の延長部にわたって達成することができる。
【0136】
図示するミリング工具の場合、基体6は、その輪郭がミリングエッジプロファイルPに追従するように円周方向に互いに追従する2つのミリングエッジ5の間の中間領域において、動作回転軸4に対して測定した、基体の半径方向の高さが、第1のミリングラグのチップスペース7と後続の第2のミリングラグの自由表面エッジ14との間の領域においてチップスペースベース9内の半径Gよりも大きくなり得るように、実現される。自由表面15および自由表面エッジ14も、特にすべてのミリングラグの場合、それらがミリングエッジプロファイルPに追従する、すなわちミリングエッジプロファイルPと幾何学的に一致する輪郭またはプロファイルを含むように実現される。
【0137】
改良された方法で円滑に動くミリング工具1によるミリングプロセスは、提案されたミリング形状で達成することができ、ミリングによって引き起こされる振動の発生は少なくとも打ち消すことができる。
【0138】
自由表面15は、例えば0°〜15°の範囲内であり得る所定の自由表面角W1で傾斜するように実現することができる。
【0139】
図1および
図3から分かるように、チップスペース7は、特に、ミリングエッジ5またはチップスペースベース9の進行に追従するその断面が、ミリングエッジ5の全長にわたって、しかしながら、少なくともミリングエッジ部分の全長にわたって、一定であるように実現することができる。例えば、チップスペース7は、チップスペース7に沿って半径方向および円周方向Uに沿って進行する際に実質的に変化しない幾何学形状を含む一種の溝として実現されてもよい。対応する構造は、例えばミリングによる材料除去の結果として、例えば対応するブランク上に製造されてもよい。
【0140】
チップスペースベースのプロファイルが単純に直線的な進行を示す従来のミリング工具と比較して、本明細書で提案されたミリング工具1の場合には、円周方向Uに存在するミリングエッジ5または切削歯19またはミリングラグの数を増やすことが可能である、すなわち、分離角Tを公知のミリングカッターと比較して減少させることが可能である。指定された公知のミリング工具とは対照的に、本明細書で提案されたミリング工具1を使用して、分離角Tを減少させることによって、本明細書で提案するミリング工具1の場合のように、作業領域の機械的安定性に関して改善を達成することが可能であり、例えば移行領域13、特にサドル状突起21は、特に破損の危険性を減らすことができるような安定化効果を有する。間隔Tを減少させること、すなわち円周方向Uにおけるミリングラグまたはミリングウェブの数を増加させることによって、例えば従来のミリング工具と比較して1.5倍まで工具寿命を増加させることが可能である。
【0141】
本明細書で提案するミリング工具1の場合、同時に、ミリング工具1の機械的安定性を著しく変更または損なうことなく、チップスペース7およびねじれ角を広い範囲にわたって自由に変えることができる。
【0142】
ミリングラグは、51°〜93°の範囲内のくさび角W2、および/または−3°〜24°の範囲内のすくい角W3を含むように実現されてもよい。
【0143】
特に、本明細書で提案される有利なミリング形状によって達成可能なミリングラグのより高い機械的安定性および強度のために、自由表面角W1、くさび角W2およびすくい角W3は比較的柔軟な方法で選択することができ、その結果、ミリング工具1を、それぞれの場合に機械加工される材料に柔軟に適合させること、および/またはそれぞれの場合に必要なミリングエッジプロファイルPに対応させることが可能である。
【0144】
特に
図1および
図3から分かるように、ミリング工具1は、複数の冷却剤および/または潤滑剤出口開口部16をさらに含む。冷却剤および/または潤滑剤出口開口部16は、以下では出口開口部16と略称するが、例えば、出口開口部16から離れた端部でミリング工具1の内部に延在する軸方向の冷却剤および/または潤滑剤チャネルに流体的に接続することができる半径方向の穴の開口部として実現することができる。
【0145】
本発明によって可能となる、円周方向Uにおけるチップスペース7の省スペースの実現により、出口開口部16は、従来のミリング工具と比較して比較的柔軟な方法で配置することができる。特に、出口開口部16は、少なくとも部分的に移行領域13内に配置することができる。
【0146】
移行領域13の輪郭がミリングエッジプロファイルPに追従することができる、すなわちミリングエッジプロファイルに対応して実現され得るので、半径方向の高さに関して、例えばミリングエッジ5の近くで出口開口部16を導入することができ、ミリングエッジ5への冷却剤および/または潤滑剤の分配を改善することができる。
【0147】
図6は第2の変形例によるミリング工具1’を示し、
図7は第3の変形例に係るミリング工具1’’を示す。
【0148】
第1および第2の変形例によるミリング工具1’および1’’は、特にミリングエッジ5が互いに対して、特により小さい、分離角Tで配置されている点で、第1の変形例によるミリング工具1とは異なる。これは、本明細書で提案するミリング工具の場合、ミリングエッジ5を比較的柔軟に配置することができることを示している。さらに、ねじれ角は広い範囲内で自由に選択できることが分かる。
【0149】
さらに、提案されたミリングカッター形状を用いて異なるミリングエッジプロファイルPを実施することができる。したがって、第2の変形例によるミリング工具1’は、2つのトラフを有するミリングエッジ5を含み、第3の変形例によるミリング工具1’は、ミリングエッジプロファイルP内に少なくとも3つのトラフを含む。
【0150】
図1〜
図5と併せて見たときの
図6および
図7から、さらに、本明細書で提案するミリングカッター形状では、ミリング作業中、少なくとも2つのミリングエッジ5が常に少なくとも部分的に工作物と係合し、その結果として、ミリング工具1、1’、1’’の滑らかさを改善することができるように、ミリングエッジ5を配置することができる。
【0151】
図8〜
図10は、本明細書で提案される本発明に従って実施することができるミリングエッジプロファイルPおよび関連するチップスペースベースプロファイルSの一部を示し、ミリングエッジプロファイルP内に非線形の進行を含む領域では、チップスペースベースプロファイルSはミリングエッジプロファイルPに追従するか、あるいは、チップスペースベースプロファイルSが、特にミリングエッジプロファイルPと幾何学的に一致するように対応する方法で実現される。例えば、チップスペースベースプロファイルSは、ミリングエッジプロファイルPと実質的に平行に変位することができる。半径方向距離またはミリングエッジ5とチップスペースベース9との間のミリングエッジ5に対して垂直に測定される距離は、ミリングエッジ5の進行に追従して実質的に一定または不変であることも可能である。
【0152】
図8〜
図10に示す対応するミリングエッジ部分に対するミリングエッジプロファイルPは、全体的に非線形の進行を伴う領域を示す。
【0153】
図8に示すミリングエッジプロファイルPは2つの直線部分を含み、ミリングエッジ半径Fは第1の部分ではほぼ一定であり、ミリングエッジ半径は第2の部分では直線的に増加するので、両方の部分から形成されたミリングエッジプロファイルは全体的に非線形の進行を含む。2つの部分の交点17において、ミリングエッジプロファイルPの微分または上昇は幾何学的観点から不連続点を有する。
【0154】
図9の例では、ミリングエッジプロファイルP、およびそれに対応してチップスペースベースプロファイルSは、トラフおよびピークを有する波形の非線形の進行を含む。幾何学的観点から、ミリングエッジプロファイルPは、ピークとトラフの間の領域に転回点18を含む。
【0155】
図10の例では、示されているミリングエッジ部分は、プロングの形で、特に切削歯19の形で実現され、2つの直線部分領域、すなわち1つの直線的に上昇する部分領域または1つの上昇する切削歯の側面20.1と、1つの直線的に下降する部分領域または1つの直線的に下降する切削歯の側面20.2と、を有し、ミリングエッジプロファイルPは、2つの部分領域の交点17または頂点でその微分の不連続点を含む。結果として示されるミリングエッジ部分は、基礎となる発明に対応して、全体的に非線形の進行を含み、基礎となる発明に対応して、チップスペースベースプロファイルSは、ミリングエッジプロファイルに対応する進行を有する、すなわち、その微分における不連続点も含む。
【0156】
図に示すミリングエッジ部分は他の進行も含むことができる。例えば、真っ直ぐな進行の代わりに、ミリングエッジの凸状または凹状に湾曲した進行を提供することができ、本発明に関連して本明細書で指定され記載されたミリングエッジ部分の任意の組み合わせ、特に、勾配の増加または減少と共に、変化しないか、減少または増加するミリングエッジ半径を有する直線部分および曲線部分などの任意の組み合わせを提供することができる。
【0157】
図11は、
図6によるミリング工具1の概略側面図を示し、
図12および
図13は、ミリング工具1の軸方向上面図または側面図を示す。
【0158】
図11による概略側面図は、機械加工ヘッド3の最小プロファイル直径Dを特徴付け、これは、機械加工ヘッド3の軸方向端部の領域に配置された
図11の例では、機械加工ヘッド3の軸方向に沿った所定の位置におけるミリングカッターの幾何学形状によって規定される。
【0159】
図11に見られるように、少なくとも1つのミリングエッジ部分は、動作回転軸4に関して特にドーム形状に実現された切削歯19として実現されてもよい。動作回転軸4に関して円周方向に一回転当たり連続して配置された切削歯19の数と作業領域3の最小プロファイル直径Dとの間の比は、例えば0.2〜1.0であってもよい。
【0160】
本明細書で提案するミリング工具1は、
図12および
図13に示すように、次のようにして実現することができ、分離角(単数または複数)T、およびねじれ角(単数または複数)、あるいはその進行が、動作回転軸4(
図12を参照)に関して軸方向投影で見た場合に、第1のミリングエッジ24の第1の切削歯23および第2のミリングエッジ26の第2の切削歯25が位置するところに少なくとも1つのミリング工具セクタ22が存在するように、選択され、第1のミリングエッジ24は、第2のミリングエッジ26から円周方向Uに少なくとも1倍の分離角Tだけ離間しており、ミリング工具セクタ22は、分離角T以下の円周角をカバーする。
図12の例では、ミリング工具セクタ22は分離角Tに対応し、実施形態では、ミリング工具セクタ22を分離角Tより小さくなるように実現することが可能である。例えば、ミリング工具セクタは、分離角の1/3〜1/2であってもよい。
【0161】
本明細書で提案されたミリング工具、および提案された製造方法を用いて、機械的強度の向上、比較的高いレベルの表面品質および工具寿命の向上を達成することができるミリング工具を提供できることが全体的に示されている。