特許第6874167号(P6874167)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874167
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】OLED表示パネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/02 20060101AFI20210510BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20210510BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20210510BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20210510BHJP
   H05B 33/22 20060101ALI20210510BHJP
   H05B 33/10 20060101ALI20210510BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20210510BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   H05B33/02
   H05B33/14 A
   H01L27/32
   H05B33/12 B
   H05B33/22 Z
   H05B33/12 E
   H05B33/10
   G09F9/00 338
   G09F9/30 365
   G09F9/30 349B
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-569794(P2019-569794)
(86)(22)【出願日】2017年8月16日
(65)【公表番号】特表2020-523767(P2020-523767A)
(43)【公表日】2020年8月6日
(86)【国際出願番号】CN2017097571
(87)【国際公開番号】WO2018227748
(87)【国際公開日】20181220
【審査請求日】2019年12月16日
(31)【優先権主張番号】201710459312.2
(32)【優先日】2017年6月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517333336
【氏名又は名称】武漢華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISOLAY TECHNOLOGY CO.,LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】李 松杉
【審査官】 越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0159016(US,A1)
【文献】 特開2013−164581(JP,A)
【文献】 特開2003−084687(JP,A)
【文献】 特開2002−202737(JP,A)
【文献】 特開2005−085739(JP,A)
【文献】 特開2014−209601(JP,A)
【文献】 特開2007−250983(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103000661(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0102320(US,A1)
【文献】 特開2011−066375(JP,A)
【文献】 特開2011−086726(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/00−33/28
H01L 27/32
H01L 51/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板と、前記ベース基板上に設けられた遮光金属ブロックと、前記遮光金属ブロック及び前記ベース基板上に設けられたバッファ層と、前記バッファ層上に設けられて前記遮光金属ブロックの上方に対応する能動層と、前記能動層上に設けられたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に設けられたゲートと、前記ゲート、前記能動層及び前記バッファ層上に設けられた層間絶縁層と、前記層間絶縁層上に設けられて前記能動層の両側の上方に対応する第1スルーホール及び第2スルーホールと、前記層間絶縁層上に設けられてそれぞれ前記第1スルーホール及び前記第2スルーホールを介して前記能動層の両側に接するソース及びドレインと、前記ソース、前記ドレイン及び前記層間絶縁層上に設けられたパッシベーション層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックと、前記赤色遮光カラーレジストブロック及び前記パッシベーション層上に設けられた平坦層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記ドレインの上方に対応する第3スルーホールと、前記平坦層及び前記パッシベーション層上に設けられて第3スルーホールを介して前記ドレインと接する第1電極と、前記第1電極及び前記パッシベーション層上に設けられた画素定義層と、前記画素定義層に設けられて前記第1電極の上方に対応する第4スルーホールと、前記第4スルーホール内に下から設けられたOLED発光層及び第2電極と、を含み、
前記第1電極、前記OLED発光層及び前記第2電極が共にOLEDデバイスを構成し、前記能動層の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物であり、
前記OLEDデバイスは、ボトムエミッション型OLEDデバイスであり、
前記ベース基板に垂直投影すると、前記第3スルーホールは前記能動層に対してずれるように配置されて、前記第4スルーホールは前記能動層、前記ゲート、前記ソース及び前記ドレインに対してずれるように配置される、
OLED表示パネル。
【請求項2】
前記赤色遮光カラーレジストブロックは、前記能動層の上方で前記能動層のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、前記能動層を完全に覆う、
請求項1に記載のOLED表示パネル。
【請求項3】
前記赤色遮光カラーレジストブロックと同層に設けられて、前記パッシベーション層上に設けられたカラーフィルタ層をさらに含み、
前記OLEDデバイスが白色光を出射する白色光OLEDデバイスである、
請求項に記載のOLED表示パネル。
【請求項4】
前記ゲート、前記ソース及び前記ドレインの材料がそれぞれモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、前記バッファ層、前記ゲート絶縁層、前記層間絶縁層及び前記パッシベーション層の材料がそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、前記第1電極の材料が透明導電性金属酸化物である、
請求項1に記載のOLED表示パネル。
【請求項5】
ステップS1:ベース基板を提供し、前記ベース基板上に遮光金属ブロックを堆積してパターニング形成し、前記遮光金属ブロック及び前記ベース基板上にバッファ層を堆積し、前記バッファ層上に前記遮光金属ブロックの上方に対応する能動層を堆積してパターニング形成し、前記能動層及び前記バッファ層上に無機材料膜及び第1金属層を順次堆積し、前記無機材料膜及び前記第1金属層をパターニング処理し、前記能動層上に位置するゲート絶縁層を前記無機材料膜から得、前記ゲート絶縁層上に位置するゲートを前記第1金属層から得、前記ゲート絶縁層及び前記ゲートが前記能動層の両側を露出するステップであって、
前記能動層の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物であるステップと、
ステップS2:前記ゲート、前記能動層及び前記バッファ層上に層間絶縁層を堆積し、
前記層間絶縁層上に前記能動層の両側上方に対応する第1スルーホール及び第2スルーホールを形成し、前記層間絶縁層上に第2金属層を堆積し、前記第2金属層をパターニング処理して、それぞれ前記第1スルーホール及び前記第2スルーホールを介して前記能動層の両側と接するソース及びドレインを得るステップと、
ステップS3:前記ソース、前記ドレイン及び前記層間絶縁層上にパッシベーション層を堆積し、前記パッシベーション層上に前記能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックを前記能動層の上方でパターニング形成するステップと、
ステップS4:前記赤色遮光カラーレジストブロック及び前記パッシベーション層上に平坦層をパターニング形成し、前記パッシベーション層上に前記ドレインの上方に対応する第3スルーホールを形成し、前記平坦層及び前記パッシベーション層上には前記第3スルーホールを介して前記ドレインと接する第1電極を形成し、前記第1電極及び前記パッシベーション層上に画素定義層を形成し、前記画素定義層上に前記第1電極の上方に対応する第4スルーホールを形成し、前記第4スルーホール内に下から順にOLED発光層及び第2電極を形成するステップと、を含み、
前記第1電極、OLED発光層及び第2電極が共にOLEDデバイスを構成し、
前記OLEDデバイスがボトムエミッション型OLEDデバイスであり、
前記ベース基板に垂直投影すると、前記第3スルーホールは前記能動層に対してずれるように配置されて、前記第4スルーホールは前記能動層、前記ゲート、前記ソース及び前記ドレインに対してずれるように配置される、
OLED表示パネルの製造方法。
【請求項6】
前記ステップS3において、形成された前記赤色遮光カラーレジストブロックが、前記能動層の上方で前記能動層のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、前記能動層を完全に覆う、
請求項に記載のOLED表示パネルの製造方法。
【請求項7】
前記OLEDデバイスが白色光を出射する白色光OLEDデバイスであり、
前記ステップS3は、前記パッシベーション層上に前記赤色遮光カラーレジストブロックと同層のカラーフィルタ層をパターニング形成することをさらに含む、
請求項に記載のOLED表示パネルの製造方法。
【請求項8】
前記遮光金属ブロック、前記能動層、前記ゲート、前記ソース、前記ドレイン及び前記第1電極がいずれも物理気相成長法により堆積され、前記バッファ層、前記ゲート絶縁層、前記層間絶縁層及び前記パッシベーション層がいずれもプラズマ化学気相成長法により堆積され、
前記ゲート、前記ソース及び前記ドレインの材料がそれぞれモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、前記バッファ層、前記ゲート絶縁層、前記層間絶縁層及び前記パッシベーション層の材料がそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、前記第1電極の材料が透明導電性金属酸化物であり、
前記ステップS1は、前記ゲート及び前記ゲート絶縁層をマスク層として前記能動層をプラズマ処理して導体化することをさらに含み、
前記ステップS1において、前記無機材料膜及び前記第1金属層をパターニング処理する具体的なプロセスは、前記第1金属層をウェットエッチングでエッチングして、前記能動層の上方に対応する前記ゲートを得、次いで前記ゲートをマスク層として、前記無機材料膜をドライエッチングでエッチングして、前記ゲートと同一形状の前記ゲート絶縁層を得る、
請求項に記載のOLED表示パネルの製造方法。
【請求項9】
ベース基板と、前記ベース基板上に設けられた遮光金属ブロックと、前記遮光金属ブロック及び前記ベース基板上に設けられたバッファ層と、前記バッファ層上に設けられて前記遮光金属ブロックの上方に対応する能動層と、前記能動層上に設けられたゲート絶縁層
と、前記ゲート絶縁層上に設けられたゲートと、前記ゲート、前記能動層及び前記バッファ層上に設けられた層間絶縁層と、前記層間絶縁層上に設けられて前記能動層の両側の上方に対応する第1スルーホール及び第2スルーホールと、前記層間絶縁層上に設けられてそれぞれ第1スルーホール及び第2スルーホールを介して前記能動層の両側に接するソース及びドレインと、前記ソース、前記ドレイン及び前記層間絶縁層上に設けられたパッシベーション層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックと、前記赤色遮光カラーレジストブロック及び前記パッシベーション層上に設けられた平坦層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記ドレインの上方に対応する第3スルーホールと、前記平坦層及び前記パッシベーション層上に設けられて第3スルーホールを介して前記ドレインと接する第1電極と、前記第1電極及び前記パッシベーション層上に設けられた画素定義層と、前記画素定義層に設けられて前記第1電極の上方に対応する第4スルーホールと、前記第4スルーホール内に下から設けられたOLED発光層及び第2電極と、を含み、
前記第1電極、前記OLED発光層及び前記第2電極が共にOLEDデバイスを構成し、前記能動層の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物であり、
前記赤色遮光カラーレジストブロックが、前記能動層の上方で前記能動層のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、前記能動層を完全に覆い、
前記OLEDデバイスがボトムエミッション型OLEDデバイスであり、
前記赤色遮光カラーレジストブロックと同層に設けられて、前記パッシベーション層上に設けられたカラーフィルタ層をさらに含み、
前記OLEDデバイスが白色光を出射する白色光OLEDデバイスであり、
前記ゲート、前記ソース及び前記ドレインの材料がそれぞれモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、前記バッファ層、前記ゲート絶縁層、前記層間絶縁層及び前記パッシベーション層の材料がそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、前記第1電極の材料が透明導電性金属酸化物であり、
前記ベース基板に垂直投影すると、前記第3スルーホールは前記能動層に対してずれるように配置されて、前記第4スルーホールは前記能動層、前記ゲート、前記ソース及び前記ドレインに対してずれるように配置される、
OLED表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特にOLED表示パネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展に伴い、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)及び有機発光ダイオードディスプレイ(Organic Light−Emitting Diode,OLED)などの平面表示装置が表示装置の主流となっている。有機発光ダイオードディスプレイは有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとも呼ばれ、新興のフラットディスプレイ装置であり、製造工程が簡単で、コストが低く、消費電力が低く、発光輝度が高く、動作温度の適応範囲が広く、体積が軽量で薄く、応答速度が速く、カラー表示及び大画面表示が容易であり、集積回路ドライバとのマッチングが容易であり、フレキシブルディスプレイが容易であるなどの利点を有するため、広い将来性を有する。
【0003】
OLEDディスプレイは、駆動方式によって、パッシブマトリクス型OLED(Passive Matrix OLED,PMOLED)とアクティブマトリクス型OLED(Active Matrix OLED,AMOLED)の2種類、即ち直接アドレス方式と薄膜トランジスタマトリクス方式との2種類に大別することができる。AMOLEDは、マトリクス状に配置された画素を有し、アクティブ表示タイプであり、発光効率が高く、高精細な大型表示装置として一般的に用いられている。
【0004】
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)は、現在の液晶表示装置及びアクティブマトリクス駆動型有機エレクトロルミネッセンスディスプレイにおける主要駆動素子であり、高性能フラットディスプレイ装置の開発方向に直結している。
【0005】
AMOLEDは一般的に、TFT基板と、TFT基板上に設けられた、陽極と、陽極上に設けられた正孔注入層と、正孔注入層上に設けられた正孔輸送層と、正孔輸送層上に設けられた発光層と、発光層上に設けられた電子輸送層と、電子輸送層上に設けられた電子注入層と、電子注入層上に設けられた陰極とからなるOLEDデバイスとを含む。OLEDデバイスの発光原理は、電界駆動下で半導体材料及び有機発光材料がキャリア注入及び再結合により発光することである。具体的に、AMOLED表示デバイスは、陽極にITO画素電極を、陰極に金属電極を用い、ある電圧に駆動されることにより、陰極から電子注入層に電子を、陽極から正孔注入層に正孔を注入し、電子及び正孔が電子輸送層及び正孔輸送層をそれぞれ経て発光層に移動するとともに、発光層で会合して励起子を形成し、発光分子を励起させ、正孔が放射緩和により可視光を発光する。
【0006】
フラットパネル産業では、現在の表示業界における大サイズ化、高解像度の要求が強まるにつれて、半導体装置の能動層の充放電に対する要求がより高くなっている。インジウムガリウム亜鉛酸化物(indium gallium zinc oxide,IGZO)材料が、高移動度、高オン電流、低オフ電流で迅速にスイッチングできる等の特徴を有し、上記の要求を有効に満たすことができるので、現在の薄膜トランジスタ技術分野における研究重点となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、IGZO−TFTにおけるIGZO能動層はプロセス及び環境に非常に敏感であり、IGZOの禁制帯幅(約3.4eV)と紫外(UV)光の禁制帯幅(3.1eVよりも高い)とが近いため、IGZOはUV光をよく吸収し、IGZO能動層はUV光の照射により価電子帯電子等がエネルギーを吸収して伝導帯に遷移しやすく、TFTの閾値電圧をシフトさせ、ディスプレイの表示効果が不安定となる。このため、従来のトップゲート型(top gate)IGZO−TFTの製造中に、ドライバ(driver)TFTのIGZO能動層がTFTの底部の光照射から影響を受けて光リーク電流が発生することを防止するために、その底部に光の照射を遮断する遮光(shielding)金属層を製造するのが一般的である。しかし、ボトムエミッション型OLED(bottom emittion−OLED)の表示パネルでは、IGZO能動層がTFTの上面部から入射される光の影響を受けることによって、能動層の光リーク電流の発生を誘発し、TFTの特性に影響を及ぼし、ひいてはTFT閾値電圧Vthのシフトを引き起こし、TFTの正常動作に影響を与える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、IGZO TFTの上方に能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックを設けることによって、IGZO TFTの頂部から入射する高エネルギーの青色光の能動層への影響を低減することで、光リーク電流の発生を防止し、TFTの特性を確保し、IGZO TFTの正常動作を維持することができるOLED表示パネルを提供することにある。
【0009】
本発明の目的はさらに、IGZO TFTの上方に能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックを設けることによって、IGZO TFTの頂部から入射する高エネルギーの青色光の能動層への影響を低減することで、光リーク電流の発生を防止し、TFTの特性を確保し、IGZO TFTの正常動作を維持することができるOLED表示パネルの製造方法を提供することにある。
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明は、ベース基板と、ベース基板上に設けられた遮光金属ブロックと、前記遮光金属ブロック及びベース基板上に設けられたバッファ層と、前記バッファ層上に設けられて前記遮光金属ブロックの上方に対応する能動層と、前記能動層上に設けられたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に設けられたゲートと、前記ゲート、能動層及びバッファ層上に設けられた層間絶縁層と、前記層間絶縁層上に設けられて前記能動層の両側の上方に対応する第1スルーホール及び第2スルーホールと、前記層間絶縁層上に設けられてそれぞれ第1スルーホール及び第2スルーホールを介して前記能動層の両側に接するソース及びドレインと、ソース、ドレイン及び層間絶縁層上に設けられたパッシベーション層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックと、前記赤色遮光カラーレジストブロック及びパッシベーション層上に設けられた平坦層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記ドレインの上方に対応する第3スルーホールと、前記平坦層及びパッシベーション層上に設けられて第3スルーホールを介して前記ドレインと接する第1電極と、前記第1電極及びパッシベーション層上に設けられた画素定義層と、画素定義層に設けられて前記第1電極の上方に対応する第4スルーホールと、前記第4スルーホール内に下から設けられたOLED発光層及び第2電極と、を含むOLED表示パネルを提供し、
前記第1電極、OLED発光層及び第2電極が共にOLEDデバイスを構成し、前記能動層の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物である。
【0011】
前記赤色遮光カラーレジストブロックが、能動層の上方で能動層のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、能動層を完全に覆う。
【0012】
前記OLEDデバイスがボトムエミッション型OLEDデバイスである。
【0013】
前記OLED表示パネルは、前記赤色遮光カラーレジストブロックと同層に設けられて、前記パッシベーション層上に設けられたカラーフィルタ層をさらに含み、
前記OLEDデバイスが白色光を出射する白色光OLEDデバイスである。
【0014】
前記ゲート、ソース及びドレインの材料がそれぞれモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、前記バッファ層、ゲート絶縁層、層間絶縁層及びパッシベーション層の材料がそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、前記第1電極の材料が透明導電性金属酸化物である。
【0015】
本発明は、OLED表示パネルの製造方法をさらに提供しており、
ステップS1:ベース基板を提供し、前記ベース基板上に遮光金属ブロックを堆積してパターニング形成し、前記遮光金属ブロック及びベース基板上にバッファ層を堆積し、前記バッファ層上に前記遮光金属ブロックの上方に対応する能動層を堆積してパターニング形成し、前記能動層及びバッファ層上に無機材料膜及び第1金属層を順次堆積し、前記無機材料膜及び第1金属層をパターニング処理し、前記能動層上に位置するゲート絶縁層を無機材料膜から得、前記ゲート絶縁層上に位置するゲートを第1金属層から得、前記ゲート絶縁層及びゲートが前記能動層の両側を露出するステップであって、
前記能動層の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物であるステップと、
ステップS2:前記ゲート、能動層及びバッファ層上に層間絶縁層を堆積し、前記層間絶縁層上に前記能動層の両側上方に対応する第1スルーホール及び第2スルーホールを形成し、前記層間絶縁層上に第2金属層を堆積し、前記第2金属層をパターニング処理して、それぞれ第1スルーホール及び第2スルーホールを介して前記能動層の両側と接するソース及びドレインを得るステップと、
ステップS3:前記ソース、ドレイン及び層間絶縁層上にパッシベーション層を堆積し、前記パッシベーション層上に前記能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックを前記能動層の上方でパターニング形成するステップと、
ステップS4:前記赤色遮光カラーレジストブロック及びパッシベーション層上に平坦層をパターニング形成し、前記パッシベーション層上に前記ドレインの上方に対応する第3スルーホールを形成し、前記平坦層及びパッシベーション層上には前記第3スルーホールを介して前記ドレインと接する第1電極を形成し、前記第1電極及びパッシベーション層上に画素定義層を形成し、前記画素定義層上に前記第1電極の上方に対応する第4スルーホールを形成し、前記第4スルーホール内に下から順にOLED発光層及び第2電極を形成するステップと、を含み、
前記第1電極、OLED発光層及び第2電極が共にOLEDデバイスを構成する。
【0016】
前記ステップS3において、形成された赤色遮光カラーレジストブロックが、能動層の上方で能動層のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、能動層を完全に覆う。
【0017】
前記OLEDデバイスがボトムエミッション型OLEDデバイスである。
【0018】
前記OLEDデバイスが白色光を出射する白色光OLEDデバイスであり、
前記ステップS3は、前記パッシベーション層上に前記赤色遮光カラーレジストブロックと同層のカラーフィルタ層をパターニング形成することをさらに含む。
【0019】
前記遮光金属ブロック、能動層、ゲート、ソース、ドレイン及び第1電極は、いずれも物理気相成長法により堆積され、前記バッファ層、ゲート絶縁層、層間絶縁層及びパッシベーション層は、いずれもプラズマ化学気相成長法により堆積され、
前記ゲート、ソース及びドレインの材料がそれぞれモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、前記バッファ層、ゲート絶縁層、層間絶縁層及びパッシベーション層の材料がそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、前記第1電極の材料が透明導電性金属酸化物であり、
前記ステップS1は、前記ゲート及びゲート絶縁層をマスク層として前記能動層をプラズマ処理して導体化することをさらに含み、
前記ステップS1において、前記無機材料膜及び第1金属層をパターニング処理する具体的なプロセスは、前記第1金属層をウェットエッチングでエッチングして、前記能動層の上方に対応するゲートを得、次いで前記ゲートをマスク層として、前記無機材料膜をドライエッチングでエッチングして、前記ゲートと同一形状のゲート絶縁層を得る。
【0020】
本発明は、ベース基板と、ベース基板上に設けられた遮光金属ブロックと、前記遮光金属ブロック及びベース基板上に設けられたバッファ層と、前記バッファ層上に設けられて前記遮光金属ブロックの上方に対応する能動層と、前記能動層上に設けられたゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層上に設けられたゲートと、前記ゲート、能動層及びバッファ層上に設けられた層間絶縁層と、前記層間絶縁層上に設けられて前記能動層の両側の上方に対応する第1スルーホール及び第2スルーホールと、前記層間絶縁層上に設けられてそれぞれ第1スルーホール及び第2スルーホールを介して前記能動層の両側に接するソース及びドレインと、ソース、ドレイン及び層間絶縁層上に設けられたパッシベーション層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックと、前記赤色遮光カラーレジストブロック及びパッシベーション層上に設けられた平坦層と、前記パッシベーション層上に設けられて前記ドレインの上方に対応する第3スルーホールと、前記平坦層及びパッシベーション層上に設けられて第3スルーホールを介して前記ドレインと接する第1電極と、前記第1電極及びパッシベーション層上に設けられた画素定義層と、画素定義層に設けられて前記第1電極の上方に対応する第4スルーホールと、前記第4スルーホール内に下から設けられたOLED発光層及び第2電極と、を含むOLED表示パネルをさらに提供し、
前記第1電極、OLED発光層及び第2電極が共にOLEDデバイスを構成し、前記能動層の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物であり、
前記赤色遮光カラーレジストブロックが、能動層の上方で能動層のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、能動層を完全に覆い、
前記OLEDデバイスがボトムエミッション型OLEDデバイスであり、
前記赤色遮光カラーレジストブロックと同層に設けられて、前記パッシベーション層上に設けられたカラーフィルタ層をさらに含み、
前記OLEDデバイスが白色光を出射する白色光OLEDデバイスであり、
前記ゲート、ソース及びドレインの材料がそれぞれモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、前記バッファ層、ゲート絶縁層、層間絶縁層及びパッシベーション層の材料がそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、前記第1電極の材料が透明導電性金属酸化物である。
【0021】
本発明の有益な効果は以下の通りである。本発明のOLED表示パネル及びその製造方法は、IGZO TFTの上方に能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックを設けることによって、IGZO TFTの頂部から入射する高エネルギーの青色光のIGZOの能動層への影響を低減可能にすることで、光リーク電流の発生を防止し、IGZO TFTの特性を確保し、IGZO TFTの正常動作を維持するとともに、能動層を覆う赤色遮光カラーレジストブロックは、IGZO TFTの能動層に影響を与える高エネルギーの短波青色光のみを遮断し、他の波長帯域の光は正常透過できるので、OLED表示パネルの発光領域の開口率に影響を与えることがない。
【0022】
本発明の特徴及び技術的内容をより一層明らかにするために、以下の本発明に関する詳細な説明及び添付図面を参照するが、添付図面は、参照及び説明のためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明することにより、本発明の技術的手段及び他の有益な効果が明らかになるであろう。
図面において、
図1図1は本発明のOLED表示パネルの製造方法を示すフローチャートである。
図2図2は本発明のOLED表示パネルの製造方法のステップS1を示す概略図である。
図3図3は本発明のOLED表示パネルの製造方法のステップS2を示す概略図である。
図4図4は本発明のOLED表示パネルの製造方法のステップS3を示す概略図である。
図5図5は本発明のOLED表示パネルの製造方法のステップS4を示す概略図及び本発明のOLED表示パネルの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に用いられた技術的手段及びその効果をより明らかにするために、本発明の好ましい実施例及びその添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図5を参照すると、本発明は、ベース基板10と、ベース基板10上に設けられた遮光金属ブロック21と、前記遮光金属ブロック21及びベース基板10上に設けられたバッファ層30と、前記バッファ層30上に設けられて前記遮光金属ブロック21の上方に対応する能動層41と、前記能動層41上に設けられたゲート絶縁層42と、前記ゲート絶縁層42上に設けられたゲート43と、前記ゲート43、能動層41及びバッファ層30上に設けられた層間絶縁層44と、前記層間絶縁層44上に設けられて前記能動層41の両側の上方に対応する第1スルーホール441及び第2スルーホール442と、前記層間絶縁層44上に設けられてそれぞれ第1スルーホール441及び第2スルーホール442を介して前記能動層41の両側に接するソース45及びドレイン46と、ソース45、ドレイン46及び層間絶縁層44上に設けられたパッシベーション層51と、前記パッシベーション層51上に設けられて前記能動層41を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロック61と、前記赤色遮光カラーレジストブロック61及びパッシベーション層51上に設けられた平坦層52と、前記パッシベーション層51上に設けられて前記ドレイン46の上方に対応する第3スルーホール511と、前記平坦層52及びパッシベーション層51上に設けられて第3スルーホール511を介して前記ドレイン46と接する第1電極71と、前記第1電極71及びパッシベーション層51上に設けられた画素定義層80と、画素定義層80に設けられて前記第1電極71の上方に対応する第4スルーホール811と、前記第4スルーホール811内に下から設けられたOLED発光層72及び第2電極73と、を含むOLED表示パネルを提供する。
前記第1電極71、OLED発光層72及び第2電極73が共にOLEDデバイス70を構成し、前記能動層41の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物(IGZO)であり、前記能動層41、ゲート43、ソース45及びドレイン46は共に薄膜トランジスタを構成して、IGZO TFTである。
【0026】
本発明のOLED表示パネルは、IGZO TFTの上方に能動層41を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロック61を設けることによって、IGZO TFTの頂部から入射する高エネルギーの青色光のIGZOの能動層41への影響を低減可能にすることで、光リーク電流の発生を防止し、IGZO TFTの特性を確保し、IGZO TFTの正常動作を維持する。また、能動層41を覆う赤色遮光カラーレジストブロック61は、IGZOの能動層41に影響を与える高エネルギーの短波青色光のみを遮断し、他の波長帯域の光は正常透過できるので、OLED表示パネルの発光領域の開口率に影響を与えることがない。
【0027】
具体的には、前記実施例において、前記TFTはOLEDデバイス70を駆動するドライバTFTであるが、OLED表示パネルにおけるスイッチTFT(Switch TFT)に対しても、青色光の照射を遮蔽するために、同様に上記の方法によりその上に赤色遮光カラーレジストブロック61を設けることができる。しかし、OLED表示パネルは一般的にスイッチTFTに対する性能要求が高くないので、赤色遮光カラーレジストブロック61をスイッチTFTに設けなくてもよい。
【0028】
具体的には、前記赤色遮光カラーレジストブロック61は、能動層41の上方に能動層41のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、つまり、赤色遮光カラーレジストブロック61の各側辺が、前記能動層41の対応する側辺よりも2〜5μm広いことで、能動層41を完全に覆う。
【0029】
具体的には、前記OLEDデバイス70はボトムエミッション型OLEDデバイスである。
【0030】
具体的には、前記OLEDデバイス70は白色光を発光する白色光OLEDデバイスであり、前記OLED表示パネルは、前記赤色遮光カラーレジストブロック61と同層に設けられて、前記パッシベーション層51上に設けられたカラーフィルタ層62をさらに含む。
【0031】
具体的には、前記ゲート43、ソース45及びドレイン46の材料がそれぞれ、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)、クロム(Gr)の1種又は複数種を含み、好ましくは、前記ゲート43、ソース45及びドレイン46の材料が、銅層とモリブデンチタン合金層とのスタック組み合わせ層(Cu+Mo−Ti)である。
【0032】
具体的には、前記バッファ層30、ゲート絶縁層42、層間絶縁層44及びパッシベーション層51の材料はそれぞれ酸化シリコン(SiOx)及び窒化シリコン(SiNx)の1種又は複数種を含み、好ましくは、前記バッファ層30、ゲート絶縁層42、層間絶縁層44及びパッシベーション層51の材料はいずれも酸化シリコンである。
【0033】
具体的には、前記第1電極71、第2電極73を、それぞれOLEDデバイス70の陽極及び陰極とし、前記第1電極71の材料が透明導電性金属酸化物であり、好ましくは、前記第1電極71の材料が酸化インジウムスズ(ITO)である。
【0034】
具体的には、前記遮光金属ブロック21の材料が金属であり、好ましくは、前記遮光金属ブロック21の材料がモリブデンチタン合金(Mo−Ti)である。
【0035】
図1を参照して、上述したOLED表示パネルに基づいて、本発明は、更に、OLED表示パネルの製造方法をさらに提供し、以下のステップを含む:
【0036】
ステップS1:図2に示すように、ベース基板10を提供し、前記ベース基板10上に遮光金属ブロック21を堆積してパターニング形成し、前記遮光金属ブロック21及びベース基板10上にバッファ層30を堆積し、前記バッファ層30上に前記遮光金属ブロック21の上方に対応する能動層41を堆積してパターニング形成し、前記能動層41及びバッファ層30上に無機材料膜及び第1金属層を順次堆積し、前記無機材料膜及び第1金属層をパターニング処理し、前記能動層41上に位置するゲート絶縁層42を無機材料膜から得、前記ゲート絶縁層42上に位置するゲート43を第1金属層から得、前記ゲート絶縁層42及びゲート43が前記能動層41の両側を露出し、前記能動層41を前記ゲート43及びゲート絶縁層42をマスク層としてプラズマ処理して導体化させるステップ。
【0037】
具体的には、前記能動層41の材料がインジウムガリウム亜鉛酸化物である。
【0038】
具体的には、前記ステップS1において、前記無機材料膜及び第1金属層をパターニング処理する具体的なプロセスは、前記第1金属層をウェットエッチングでエッチングして、前記能動層41の上方に対応するゲート43を得、次いで前記ゲート43をマスク層として、前記無機材料膜をドライエッチングでエッチングして、前記ゲート43と同一形状のゲート絶縁層42を得る。
【0039】
ステップS2:図3に示すように、前記ゲート43、能動層41及びバッファ層30上に層間絶縁層44を堆積し、前記層間絶縁層44上に前記能動層41の両側上方に対応する第1スルーホール441及び第2スルーホール442を形成し、前記層間絶縁層44上に第2金属層を堆積し、前記第2金属層をパターニング処理して、それぞれ第1スルーホール441及び第2スルーホール442を介して前記能動層41の両側と接するソース45及びドレイン46を得るステップ。
【0040】
具体的には、前記能動層41、ゲート43、ソース45及びドレイン46は共にTFTを構成し、IGZO TFTである。
【0041】
ステップS3:図4に示すように、前記ソース45、ドレイン46及び層間絶縁層44上にパッシベーション層51を堆積し、前記パッシベーション層51上に前記能動層41を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロック61を前記能動層41の上方でパターニング形成するステップ。
【0042】
具体的には、前記ステップS3において、形成された赤色遮光カラーレジストブロック61が、能動層41の上方で能動層41のエッジに対応して外方に2〜5μm延びることにより、能動層41を完全に覆う。
【0043】
ステップS4:図5に示すように、前記赤色遮光カラーレジストブロック61及びパッシベーション層51上に平坦層52をパターニング形成し、前記パッシベーション層51上に前記ドレイン46の上方に対応する第3スルーホール511を形成し、前記平坦層52及びパッシベーション層51上には前記第3スルーホール511を介して前記ドレイン46と接する第1電極71を形成し、前記第1電極71及びパッシベーション層51上に画素定義層80を形成し、前記画素定義層80上に前記第1電極71の上方に対応する第4スルーホール811を形成し、前記第4スルーホール811内に下から順にOLED発光層72及び第2電極73を形成し、前記第1電極71、OLED発光層72及び第2電極73が共にOLEDデバイス70を構成し、前記第1電極71、第2電極73がそれぞれOLEDデバイス70の陽極及び陰極とするステップ。
【0044】
本発明のOLED表示パネルの製造方法は、IGZO TFTの上方に能動層41を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロック61を設けることによって、IGZO TFTの頂部から入射する高エネルギーの青色光のIGZOの能動層41への影響を低減可能にすることで、光リーク電流の発生を防止し、IGZO TFTの特性を確保し、IGZO TFTの正常動作を維持するとともに、能動層41を覆う赤色遮光カラーレジストブロック61は、IGZOの能動層41に影響を与える高エネルギーの短波青色光のみを遮断し、他の波長帯域の光は正常透過できるので、OLED表示パネルの発光領域の開口率に影響を与えることがない。
【0045】
具体的には、前記OLEDデバイス70がボトムエミッション型OLEDデバイスである。
【0046】
具体的には、前記OLEDデバイス70が白色光を発光する白色光OLEDデバイスであり、前記ステップS3は、前記パッシベーション層51上に前記赤色遮光カラーレジストブロック61と同層のカラーフィルタ層62をパターニング形成することをさらに含む。
【0047】
具体的には、前記遮光金属ブロック21、能動層41、ゲート43、ソース45、ドレイン46及び第1電極71はいずれも物理気相成長法(Physical Vapor Deposition,PVD)により堆積され、前記バッファ層30、ゲート絶縁層42、層間絶縁層44及びパッシベーション層51はいずれもプラズマ化学気相成長法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition,PECVD)により堆積される。
【0048】
具体的には、前記ゲート43、ソース45及びドレイン46の材料はそれぞれ、モリブデン、アルミニウム、銅、チタン、クロムの1種又は複数種を含み、好ましくは、前記ゲート43、ソース45及びドレイン46の材料は、銅層とモリブデンチタン合金層とのスタック組み合わせ層である。
【0049】
具体的には、前記バッファ層30、ゲート絶縁層42、層間絶縁層44及びパッシベーション層51の材料はそれぞれ酸化シリコン及び窒化シリコンの1種又は複数種を含み、好ましくは、前記バッファ層30、ゲート絶縁層42、層間絶縁層44及びパッシベーション層51の材料はいずれも酸化シリコンである。
【0050】
具体的には、前記第1電極71の材料は透明導電性金属酸化物であり、好ましくは、前記第1電極71の材料は酸化インジウムスズである。
【0051】
具体的には、前記遮光金属ブロック21の材料は金属であり、好ましくは、前記遮光金属ブロック21の材料はモリブデンチタン合金(Mo−Ti)である。
【0052】
以上説明したように、本発明に係るOLED表示パネル及びその製造方法は、IGZO TFTの上方に能動層を完全に覆う赤色遮光カラーレジストブロックを設けることによって、IGZO TFTの頂部から入射する高エネルギーの青色光のIGZOの能動層への影響を低減可能にすることで、光リーク電流の発生を防止し、IGZO TFTの特性を確保し、IGZO TFTの正常動作を維持する。また、能動層を覆う赤色遮光カラーレジストブロックは、IGZO TFTの能動層に影響を与える高エネルギーの短波青色光のみを遮断し、他の波長帯域の光は正常透過できるので、OLED表示パネルの発光領域の開口率に影響を与えることがない。
【0053】
上記の内容は、当業者にとっては、本発明の技術的手段及び技術的思想に基づいて他の様々な変更及び変形を行うことができるが、これらの変更及び変形も全て本発明の特許請求の保護範囲に属するものと理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5