特許第6874216号(P6874216)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874216
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】サーバのファン回転数制御
(51)【国際特許分類】
   F04D 27/00 20060101AFI20210510BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   F04D27/00 101M
   H05K7/20 J
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-512605(P2020-512605)
(86)(22)【出願日】2018年8月29日
(65)【公表番号】特表2020-531747(P2020-531747A)
(43)【公表日】2020年11月5日
(86)【国際出願番号】CN2018102841
(87)【国際公開番号】WO2019042304
(87)【国際公開日】20190307
【審査請求日】2020年2月28日
(31)【優先権主張番号】201710763478.3
(32)【優先日】2017年8月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518359959
【氏名又は名称】新華三信息技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C INFORMATION TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雷 鳴 春
(72)【発明者】
【氏名】張 歓 軍
(72)【発明者】
【氏名】陳 立 波
(72)【発明者】
【氏名】張 波
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第102767530(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104571439(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0323400(US,A1)
【文献】 国際公開第2016/151779(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 27/00
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバの現在環境温度を特定するステップと、
前記サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を特定するステップと、
前記目標DTS温度曲線に基づいて、前記サーバにおける電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定するステップと、
前記DTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整するステップと、を含むことを特徴とするファン回転数制御方法。
【請求項2】
前記サーバの現在環境温度を特定するステップは、
前記サーバの進気口に設けられた温度センサで収集された温度を取得することと、
前記温度センサで収集された温度を前記現在環境温度として特定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のファン回転数制御方法。
【請求項3】
前記サーバの現在環境温度に対応する前記目標DTS温度曲線を特定するステップは、
1本或いは2本の候補DTS温度曲線を、記憶された複数本のDTS温度曲線から取得し、前記候補DTS温度曲線に対応する環境温度は、前記サーバの現在環境温度に最も近いことと、
前記候補DTS温度曲線の1つを前記目標DTS温度曲線として特定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のファン回転数制御方法。
【請求項4】
前記サーバの現在環境温度に対応する前記目標DTS温度曲線を特定するステップは、
少なくとも2本のDTS参照温度曲線を記憶された複数本のDTS温度曲線から取得し、各前記参照DTS温度曲線に対応する環境温度は、前記サーバの現在環境温度に近いことと、
前記少なくとも2本の参照DTS温度曲線をフィッティングして前記目標DTS温度曲線を取得することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のファン回転数制御方法。
【請求項5】
前記目標DTS温度曲線に基づいて、前記サーバにおける電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定するステップは、
前記目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い目標負荷を特定することと、
前記目標DTS温度曲線において、特定された前記目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出すことと、
特定された前記電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のファン回転数制御方法。
【請求項6】
前記目標DTS温度曲線に基づいて、前記サーバにおける電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定するステップは、
前記目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に近い少なくとも2つの参照負荷を見つけ出すことと、
見つけ出された前記少なくとも2つの参照負荷をフィッティングして1つの候補負荷を取得することと、
前記目標DTS温度曲線において、前記候補負荷に最も近い目標負荷を特定することと、
前記目標DTS温度曲線において、特定された前記目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出すことと、
特定された前記電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のファン回転数制御方法。
【請求項7】
前記DTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整するステップは、
前記電力消費コンポーネントの現在温度と前記DTS温度とに基づいて目標回転数を算出することと、
前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を、算出された前記目標回転数に調整することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のファン回転数制御方法。
【請求項8】
サーバの現在環境温度を特定するための環境温度特定モジュールと、
前記サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を特定するための曲線特定モジュールと、
前記目標DTS温度曲線に基づいて、前記サーバにおける電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定するためのDTS温度特定モジュールと、
前記DTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整するための調整モジュールと、を備えることを特徴とするファン回転数制御装置。
【請求項9】
前記曲線特定モジュールは、
1本或いは2本の候補DTS温度曲線を、記憶された複数本のDTS温度曲線から取得し、前記候補DTS温度曲線に対応する環境温度は、前記サーバの現在の前記環境温度に最も近く、
前記候補DTS温度曲線の1つを前記目標DTS温度曲線として特定するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のファン回転数制御装置。
【請求項10】
前記曲線特定モジュールは、
少なくとも2本の参照DTS温度曲線を記憶された複数本のDTS温度曲線から取得し、各前記参照DTS温度曲線に対応する環境温度は、前記サーバの現在の前記環境温度に近く、
前記少なくとも2本の参照DTS温度曲線をフィッティングして前記目標DTS温度曲線を取得するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のファン回転数制御装置。
【請求項11】
前記DTS温度特定モジュールは、
前記目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い目標負荷を特定し、
前記目標DTS温度曲線において、当該特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出し、
特定された前記電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のファン回転数制御装置。
【請求項12】
前記DTS温度特定モジュールは、
前記目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に近い少なくとも2つの参照負荷を見つけ出し、
見つけ出された前記少なくとも2つの参照負荷をフィッティングして1つの候補負荷を取得し、
前記目標DTS温度曲線において、前記候補負荷に最も近い目標負荷を特定し、
前記目標DTS温度曲線において、当該特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出し、
特定された前記電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のファン回転数制御装置。
【請求項13】
前記調整モジュールがDTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整することは、
前記電力消費コンポーネントの現在温度と前記DTS温度とに基づいてファンの回転数を算出することと、
前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を、算出された回転数に調整することと、を含むことを特徴とする請求項8に記載のファン回転数制御装置。
【請求項14】
ファン回転数制御装置であって、
プロセッサと、
機械可読記憶媒体と、を備え、
前記機械可読記憶媒体には、前記プロセッサによって実行され得る機械実行可能な指令が記憶され、
前記プロセッサは、前記機械実行可能な指令を実行することにより、請求項1から7の何れか一項に記載のファン回転数制御方法を実施させることを特徴とするファン回転数制御装置。
【請求項15】
機械実行可能な指令が記憶される機械可読記憶媒体であって、
前記機械実行可能な指令がプロセッサによって呼び出されて実行される際、前記プロセッサが請求項1から7の何れか一項に記載のファン回転数制御方法を実施させることを特徴とする機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互引用
本願は、出願日が2017年8月30日であり、出願番号が201710763478.3であり、発明名称が「ファン回転数制御方法及び装置」である中国特許出願の優先権を主張し、当該出願の全文が引用により本願に組み込まれる。
【0002】
サーバのコストは、購買コストと運営・メンテナンスコストとを含む。運営・メンテナンスコストは、主にサーバの運転に必要な電力コスト(消費電力とも呼称)、マシンルーム環境制御等のコストを含む。サーバ運営・メンテナンスコストは、カスタマがサーバを購買するときに重点的に考慮する指標である。
【図面の簡単な説明】
【0003】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて明細書の一部を構成し、本発明に合致する実施例を示しつつ、明細書の記載とともに本発明の原理を解釈するために用いられる。
図1】ファン回転数とサーバの消費電力との間の関係を示す模式的な曲線を示す。
図2】最適DTS温度曲線を示す。
図3】本発明に係るファン回転数制御方法の模式的なフローチャートである。
図4】本発明に係る環境温度に対応する目標DTS温度曲線を取得する模式的なフローチャートである。
図5】本発明に係る環境温度に対応する目標DTS温度曲線を取得する別の模式的なフローチャートである。
図6】本発明に係る電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定する模式的なフローチャートである。
図7】本発明に係る電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定する別の模式的なフローチャートである。
図8】本発明に係る電力消費コンポーネントに関連するファン回転数を特定する模式的なフローチャートである。
図9】本発明に係る消費電力比較曲線の模式図である。
図10】本発明に係る装置構造の模式図である。
図11】本発明に係る装置ハードウェア構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
サーバの運営・メンテナンスコストのうち、サーバの運転に必要な電力コストは、最大の構成部分である。テストにより、サーバにおける放熱用のファンの回転数が電力コストに影響する重要なパラメータであることは発見された。ファン回転数が低いと、ファンで消費される消費電力は、小さくなり、電力コストは、低くなる。逆に、ファン回転数が高いと、ファンで消費される消費電力は、大きくなり、電力コストは、増加してしまう。そのため、サーバにおけるファン回転数を適切に調整することは、サーバ運営・メンテナンスコストを低減する主な手段となる。ここで、サーバにおけるファン回転数を適切に調整することは、ファン回転数をやみくもに低くすることではない。その理由は、下記のようになる。ファン回転数が低く過ぎると、サーバにおけるハードウェア温度が高くなり、サーバの消費電力がアップになり、ハードウェアの焼損のリスクも増える。したがって、実際の状況に応じて、ハードウェア運転へできるだけ影響しない前提でファン回転数を低減し、サーバ運営・メンテナンスコストを減少する。
【0005】
よく用いられるファン回転数制御方法は、下記のようになる。サーバの基板管理コントローラ(BMC:Baseboard Management Controller)がサーバにおける各温度センサの温度値を定期的に収集し、収集された各温度センサの温度値に対して指定演算(例えば、平均演算)を行って演算結果を取得し、予め保存されたファン回転数−温度曲線において演算結果に対応するファン回転数を見つけ出し、サーバにおけるファンが見つけ出されたファン回転数に応じて運転することを制御する。ファン回転数−温度曲線は、予め特定された1つの固定曲線であり、サーバの温度が比較的に低いときに、ファン回転数も低くなり、ファンの消費電力が低くなる省エネの目的を満たす。
【0006】
ファン回転数−温度曲線が固定であるため、必ずしもあらゆる場合におけるファン回転数値が最適であるとは限らない。例えば、環境温度が20度である場合に、この曲線が最適である可能性があるが、他の場合に、例えば15度、10度、25度等において最適ではない可能性がある。したがって、この曲線に基づいてファン回転数を調整することは、あらゆる場合に省エネの目的を達成できることを保証しない。
【0007】
これを基に、本発明は、固定のファン回転数−温度曲線に基づいてファン回転数を調整することによって上記問題が発生することが回避されるように、ファン回転数制御方法を提供する。本発明に係る方法を記述する前に、まず、本発明に係るデジタル温度センサ(DTS:Digital Thermal Sensor)温度曲線を記述する。
【0008】
サーバの消費電力は、主なコンポーネントの消費電力を含み、その際の主なコンポーネントは、電力消費コンポーネントと略称される。一実施例として、通常サーバ、例えばよく用いられるX86サーバにおけるCPUの消費電力が最大であるため、上記電力消費コンポーネントは、CPUであってもよい。他の非通常サーバ、例えばGPU機種のサーバにおけるGPU消費電力が最大であるため、上記の電力消費コンポーネントは、GPUであってもよい。更に例えば、HDD機種のサーバにおけるHDDの消耗電力が最大であるため、上記電力消費コンポーネントは、HDDであってもよい。
【0009】
サーバの消費電力とファン回転数との間の関係は、テストから分かるように、主にサーバの環境温度、電力消費コンポーネントの負荷、および最適DTS温度という3つの要素の影響を受けている。
【0010】
図1の曲線100に示すように、ファン回転数が増加するときに、ファンで消費される消費電力は増加する。ファン回転数が増加するため、図1の曲線101に示すように、電力消費コンポーネントの温度は、低くなり、電力消費コンポーネントの消費電力も低減されていく。ファンの消費電力と電力消費コンポーネントの消費電力との和そのものは、サーバ全体の消費電力であり、サーバの消費電力がファン回転数とともに変化することは、図1の曲線102に示される。
【0011】
図1に示す曲線102におけるA点に、サーバの消費電力が最低になるため、最適消費電力点と呼ばれてもよい。
【0012】
上記最適消費電力点は、サーバが特定の環境温度にあり且つ電力消費コンポーネントが特定の負荷を担持することを前提として得られるものである。サーバが異なる環境温度にあり且つ電力消費コンポーネントが異なる負荷を担持するときに、得られる最適消費電力点は、異なる。異なる環境温度に取得した、異なる電力消費コンポーネントの負荷に対応した全ての最適消費電力点によって形成された曲線は、DTS温度曲線である。これは、1つの固定環境温度のDTS温度曲線とは明らかに相違している。そのため、本発明におけるDTS温度曲線は、最適DTS温度曲線とも呼ばれてもよい。以下では、例を挙げて本発明におけるDTS温度曲線を記述する。
【0013】
電力消費コンポーネントがCPUであるサーバを例とすると、図2は、曲線200〜曲線202である3本のDTS温度曲線を示す。図2に、横座標は、CPU負荷比であり、縦座標は、CPU温度である。縦座標における100度は、CPUの所定のオフ温度であり、CPUの温度が100度を超えてはいけないことを意味する。100度に達すると、CPUは、自動的にシャットダウンする。
【0014】
図2に示す曲線200は、サーバの環境温度が20度である場合、CPUが異なる負荷を担持するときのDTS温度曲線である。曲線201は、サーバの環境温度が25度である場合、CPUが異なる負荷を担持するときのDTS温度曲線である。曲線202は、サーバの環境温度が30度である場合、CPUが異なる負荷を担持するときのDTS温度曲線である。図2に示す曲線200でのB点を例とすると、サーバの環境温度が20度であり、CPU負荷比が40%であるときに、CPUの温度を70度に制御すると、サーバの消費電力が最小になれることを意味する。曲線200における他の各点、および曲線201、曲線202における各点に示す原理は、B点と類似する。
【0015】
図2に示す曲線200〜曲線202から分かるように、サーバの環境温度が低いほど、対応するDTS温度も低くなる。当該DTS温度は、DTS温度曲線において、対応するCPU温度とCPUのオフ温度との差分を示す。図2における曲線200でのB点と曲線201でのC点を例とすると、解釈は下記のようになる。曲線200でのB点は、サーバの環境温度が20度であり、CPU負荷比が40%であるときに、DTS温度が−30度となることを示す。曲線201でのC点は、サーバの環境温度が25度であり、CPU負荷比が同じく40%であるときに、DTS温度が−20度となることを示す。したがって、電力消費コンポーネントの負荷比が同じであるときに、サーバの環境温度が低いほど、対応するDTS温度も低くなることは、確認できた。
【0016】
以上では、DTS温度曲線を記述した。以下では、本発明に係る方法を記述する。
図3を参照すると、図3は、本発明に係る方法フローチャートである。図3に示すように、当該フローは、サーバに適用可能であり、以下のステップを含む。
【0017】
ステップ301では、サーバの現在環境温度を特定する。
一実施例として、以下の方式でサーバの現在環境温度を特定する。つまり、サーバの進気口に設けられた温度センサで収集された温度を取得し、前記温度センサで収集された温度をサーバの現在環境温度として特定する。
【0018】
ステップ302では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を取得する。
【0019】
サーバを開発する際、サーバの環境温度規格から、T度おきに指定温度を選択する。例えば、サーバの環境温度規格が10度〜100度であり、Tが5である場合に、5度を間隔として10度、15度、20度、25度、30度等を選択する。指定温度ごとに、サーバにおける電力消費コンポーネントの異なる負荷比でテストすることで、当該指定温度におけるDTS温度曲線を取得でき、異なる環境温度に対応するDTS温度曲線、例えば、図2に示す曲線200〜202を取得できる。その後、テストで得られた全てのDTS温度曲線をサーバのBMCに記憶し、または指定の記憶機器に記憶する。
【0020】
このように、サーバの現在環境温度に基づいて、記憶された複数本のDTS温度曲線から、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を特定することができる。本発明では、ステップ302について多くの実施方式がある。以下では、図4図5に示すフローをそれぞれ組み合わせて2つの例示を紹介する。
【0021】
ステップ303では、取得された目標DTS温度曲線において、前記サーバにおける電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定する。
【0022】
本発明では、如何にして目標DTS温度曲線において前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定するかは、具体的に多くの実施方式がある。以下では、図6図7に示すフローをそれぞれ組み合わせて2つの例示を紹介する。
【0023】
ステップ304では、前記DTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整する。
【0024】
本発明に係る方法では、電力消費コンポーネントの現在温度だけでなく、サーバの現在環境温度と電力消費コンポーネントの現在負荷とに対応するDTS温度に基づいてファンの回転数を調整する。これにより、ファン回転数へ影響し得るほぼ全ての要素が考慮されたため、適用範囲は、比較的に広くなる。
【0025】
ステップ304における前記電力消費コンポーネントに関連するファンは、電力消費コンポーネントの位置に正対するファン、または電力消費コンポーネントの位置に対して指定角度に配置されるファンを含んでもよい。当該指定角度は、ファンからの風が電力消費コンポーネントへ影響するか否かに応じて設定される。電力消費コンポーネントに関連しない他のファンについて、従来のファンの省エネ案にしたがって処理してもよい。
【0026】
本発明では、前記DTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整することは、具体的に多くの実施方式がある。図8は、例を挙げてそのうちの1種の実施方式を示す。
【0027】
これで、図3に示すフローは完了する。
図3に示すフローから分かるように、本発明では、電力消費コンポーネントの現在温度、および、サーバの現在環境温度と電力消費コンポーネントの現在負荷とに基づいて得られたDTS温度に応じて、ファンの回転数を動的に調整することにより、最終的にサーバ全体の消費電力が最低となり、サーバの運営・メンテナンスコストが有効に低減できる。
【0028】
図4を参照すると、図4は、本発明に係るステップ302の一実現方式のフローチャートである。図4に示すように、当該フローは、以下のステップを含む。
【0029】
ステップ401では、1本或いは2本の候補DTS温度曲線を、記憶された複数本のDTS温度曲線から取得する。
【0030】
前記候補DTS温度曲線に対応する環境温度は、サーバの現在環境温度に最も近い。説明すべきことは、保存された複数本のDTS温度曲線のうち、2本のDTS温度曲線に対応する環境温度がサーバの現在環境温度に最も近い可能性がある。例えば、サーバの現在環境温度は、10度であり、保存されたDTS温度曲線のうち、1つのDTS温度曲線に対応する環境温度は15度であり、別のDTS温度曲線に対応する環境温度は5度である。このような場合に、サーバの現在環境温度10度がちょうど環境温度5度と15度との中央値であるため、環境温度5度に対応するDTS温度曲線と、環境温度15度に対応するDTS温度曲線とは、何れも候補DTS温度曲線であり、且つ、それらの何れか1つは、目標DTS温度曲線として選択される。
【0031】
ステップ402では、取得された前記候補DTS温度曲線の1つをサーバの環境温度に対応する目標DTS温度曲線として特定する。
【0032】
これで、図4に示すフローは完了する。図4に示すフローにより、記憶されたDTS温度曲線から、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を見つけ出すことができる。
【0033】
図5を参照すると、図5は、本発明に係るステップ302の別の実施方式のフローチャートである。図5に示すように、当該フローは、以下のステップを含む。
【0034】
ステップ501では、少なくとも2本の参照DTS温度曲線を記憶された複数本のDTS温度曲線から取得する。
【0035】
取得された各前記参照DTS温度曲線に対応する環境温度は、サーバの現在環境温度に近い。記述の便宜上、ここで2本の参照DTS温度曲線を取得することを例とし、取得された2本の参照DTS温度曲線をそれぞれ曲線51、曲線52と記す。
【0036】
一例では、曲線51に対応する環境温度は、ちょうど前記サーバの現在環境温度に等しく、曲線52に対応する環境温度と前記サーバの現在環境温度との非ゼロ差分の絶対値は、最も小さい。例えば、曲線52に対応する環境温度は、前記サーバの現在環境温度より大きくてもよく、前記サーバの現在環境温度よりも小さくてもよいが、DTS温度曲線に対応する全ての環境温度の中で、前記サーバの現在環境温度に最も近い。
【0037】
別の例では、曲線51に対応する環境温度は、DTS温度曲線に対応する全ての環境温度のうち、前記サーバの現在環境温度より大きいものの中の最小者である。曲線52に対応する環境温度は、DTS温度曲線に対応する全ての環境温度のうち、前記サーバの現在環境温度より小さいものの中の最大者である。例えば、曲線51、52に対応する環境温度は、隣接する2つの指定温度であり、前記サーバの現在環境温度は、この2つの指定温度の間に存在する。
【0038】
ステップ502では、取得された前記少なくとも2本の参照DTS温度曲線をフィッティングし、サーバの環境温度に対応する目標DTS温度曲線を取得する。
【0039】
本発明において、前記少なくとも2本の参照DTS温度曲線をフィッティングするには、当業者でよく知られる何れかのデータフィッティング方式が採用され得るが、ここで繰り返し説明しない。
【0040】
これで、図5に示すフローは完了する。図5に示すフローにより、記憶されたDTS温度曲線から、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を見つけ出すことができる。
【0041】
図6を参照すると、図6は、本発明に係るステップ303の一実施方式のフローチャートである。図6に示すように、当該フローは、以下のステップを含む。
【0042】
ステップ601では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い目標負荷を特定する。
【0043】
上述した通り、DTS温度曲線は、電力消費コンポーネントの負荷と電力消費コンポーネントの温度との間の関係を示し、横座標が電力消費コンポーネントの負荷であり、縦座標が電力消費コンポーネントの温度である。これを基に、本ステップ601では、見つけ出されたサーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い負荷を特定することは、極めて容易になる。電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い負荷が2つあると特定され、例えば一つは電力消費コンポーネントの現在負荷より大きく、もう一つは電力消費コンポーネントの現在負荷より小さい場合に、何れか1つを選択すればよい。
【0044】
ステップ602では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、当該特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出す。
【0045】
上述した通り、DTS温度曲線は、電力消費コンポーネントの負荷と電力消費コンポーネントの温度との間の対応関係を示し、横座標が電力消費コンポーネントの負荷であり、縦座標が電力消費コンポーネントの温度である。これを基に、本ステップ602では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、ステップ601で特定された負荷に基づいて対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出すことは、極めて容易になる。
【0046】
ステップ603では、特定された電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定する。
【0047】
一実施例として、ここでの所定の電力消費コンポーネントのオフ温度は、図2に示す100度であってもよく、他の値であってもよい。本発明では、これについて具体的に限定しない。
【0048】
これで、図6に示すフローは完了する。図6に示すフローにより、目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定することができる。
【0049】
図7を参照すると、図7は、本発明に係るステップ303の別の実現方式のフローチャートである。図7に示すように、当該フローは、以下のステップを含む。
【0050】
ステップ701では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に近い少なくとも2つの参照負荷を見つけ出す。
【0051】
目標DTS温度曲線において前記電力消費コンポーネントの現在負荷に近い2つの参照負荷を見つけ出すことを例として、以下のように説明する。一例では、見つけ出された第1参照負荷は、ちょうど前記電力消費コンポーネントの現在負荷に等しい。見つけ出された第2参照負荷と前記電力消費コンポーネントの現在負荷との間の非ゼロ差分の絶対値は、最小となる。例えば、第2参照負荷は、前記電力消費コンポーネントの現在負荷よりも大きくなってもよく、前記電力消費コンポーネントの現在負荷よりも小さくなってもよいが、前記目標DTS温度曲線における全ての負荷の中で、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い。
【0052】
別の例では、見つけ出された第1参照負荷は、前記目標DTS温度曲線において前記電力消費コンポーネントの現在負荷よりも大きいものの中の最小値であり、見つけ出された第2参照負荷は、前記目標DTS温度曲線において前記電力消費コンポーネントの現在負荷よりも小さいものの中の最大値である。
【0053】
ステップ702では、見つけ出された前記少なくとも2つの参照負荷をフィッティングして1つの候補負荷を取得する。
【0054】
本発明の実施例では、如何にして2つの参照負荷をフィッティングして1つの候補負荷を取得するかは、当業者でよく知られるデータフィッティング方式を採用可能であるが、ここで繰り返し説明しない。
【0055】
ステップ703では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、前記候補負荷に最も近い目標負荷を特定する。
【0056】
上述した通り、DTS温度曲線は、電力消費コンポーネントの負荷と電力消費コンポーネントの温度との間の対応関係を示し、横座標が電力消費コンポーネントの負荷であり、縦座標が電力消費コンポーネントの温度である。これを基に、本ステップ703では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、上記ステップ702で得られた候補負荷に最も近い目標負荷を特定することは、極めて容易になる。最も近い目標負荷が2つあると特定され、例えば一つの目標負荷がステップ702で得られた候補負荷より大きく、もう一つの目標負荷がステップ702で得られた候補負荷より小さい場合に、何れか1つを選択すればよい。
【0057】
ステップ704では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、当該特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出す。
【0058】
上述した通り、DTS温度曲線は、電力消費コンポーネントの負荷と電力消費コンポーネントの温度との間の対応関係を示し、横座標が電力消費コンポーネントの負荷であり、縦座標が電力消費コンポーネントの温度である。これを基に、本ステップ704では、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、ステップ703で特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出すことは、極めて容易になる。
【0059】
ステップ705では、特定された電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定する。
【0060】
一実施例として、ここでの所定の電力消費コンポーネントのオフ温度は、図2に示す100度であってもよく、他の値であってもよい。本発明では、具体的に限定されない。
【0061】
これで、図7に示すフローは完了する。図7に示すフローにより、目標DTS温度曲線において前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を特定することができる。
【0062】
図8を参照すると、図8は、本発明に係るステップ304の実施フローチャートである。図8に示すように、当該フローは、以下のステップを含む。
【0063】
ステップ801では、電力消費コンポーネントの現在温度と前記DTS温度とに基づいてファンの目標回転数を算出する。
【0064】
一実施例として、以下の数式によってファンの目標回転数を算出可能である。
【0065】
【数1】
【0066】
Fani(k)は、時点kにおける第i個のファンの目標回転数である。Kp、K(i)、Kdは、それぞれPID(Proportion Integral Differential、比例積分微分)アルゴリズムの比例係数であり、固定値であってもよい。Temp(k)は、時点kにおける電力消費コンポーネントの現在温度を示す。DTS(Load(k)、InletTemp(k))は、時点kにおけるDTS温度を示す。Load(k)は、時点kにおける電力消費コンポーネントの現在負荷を示す。InletTemp(k)は、時点kにおける進気口の温度、即ち、サーバの環境温度を示す。
【0067】
ステップ802では、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を、算出された目標回転数に調整する。
【0068】
これで、図8に示すフローは完了する。
上述した通りフローを基に、本発明に係るファン回転数制御方法で得られた消費電力と通常の固定曲線に基づいてファン回転数を制御する方法で得られた消費電力とを比較する。図9は、異なる環境温度において本発明の方法で得られた消費電力と通常の方法で得られた消費電力との差の曲線を示す。ただし、曲線900は、環境温度が20度であるときにおける消費電力の差を示し、曲線901は、環境温度が25度であるときにおける消費電力の差を示し、曲線902は、環境温度が30度であるときにおける消費電力の差を示す。これによって分かるように、電力消費コンポーネントで担持される負荷が全負荷の50%より低い場合に、両者間の消費電力差の平均が10Wほどである一方、電力消費コンポーネントで担持される負荷が全負荷の50%より大きい場合に、両者間の消費電力差の平均が3Wほどである。1つのサーバが正常に運転するときに300Wの消費電力が出ることに準じて算出すると、本発明に係る方法は、通常の方法よりも少なくとも3%の消費電力を低減することができる。
【0069】
これで、本発明に係る方法記述は完成した。以下では、本発明に係る装置について記述する。
【0070】
図10を参照すると、図10は、本発明に係る装置構造図である。図10に示すように、当該装置は、以下のモジュールを備える。
環境温度特定モジュール1010は、サーバの現在環境温度を特定する。
曲線特定モジュール1020は、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を取得する。
DTS温度特定モジュール1030は、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、前記サーバにおける電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度を取得する。
調整モジュール1040は、前記DTS温度と前記電力消費コンポーネントの現在温度とに基づいて、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を調整する。
【0071】
一実施例として、前記曲線特定モジュール1020がサーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を記憶された複数本のDTS温度曲線から取得することは、1本或いは2本の候補DTS温度曲線を、記憶された複数本のDTS温度曲線から取得し、前記候補DTS温度曲線に対応する環境温度は、前記サーバの現在環境温度に最も近いことと、取得された前記候補DTS温度曲線の1つをサーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線として特定することと、を含む。
【0072】
または、前記曲線特定モジュール1020は、少なくとも2本の参照DTS温度曲線を記憶された複数本のDTS温度曲線から取得し、各前記参照DTS温度曲線に対応する環境温度は、前記サーバの現在環境温度に近い。前記曲線特定モジュール1020は、前記少なくとも2本の参照DTS温度曲線をフィッティングしてサーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線を取得する。
【0073】
一実施例として、前記DTS温度曲線は、電力消費コンポーネントの負荷と電力消費コンポーネントの温度との間の関係を示す。これに基づくと、前記DTS温度特定モジュール1030は、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い目標負荷を特定し、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、当該特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出し、特定された電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定するように構成される。
【0074】
または、前記DTS温度特定モジュール1030は、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に最も近い少なくとも2つの参照負荷を見つけ出し、見つけ出された複数の負荷をフィッティングして1つの候補負荷を取得し、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、前記候補負荷に最も近い目標負荷を特定し、サーバの現在環境温度に対応する目標DTS温度曲線において、当該特定された目標負荷に対応する電力消費コンポーネントの温度を見つけ出し、且つ、特定された電力消費コンポーネントの温度と所定の電力消費コンポーネントのオフ温度との差分を、前記電力消費コンポーネントの現在負荷に対応するDTS温度として特定するように構成されてもよい。
【0075】
一実施例として、前記調整モジュール1040は、前記電力消費コンポーネントの現在温度と前記DTS温度とに基づいて目標回転数を算出し、前記電力消費コンポーネントに関連するファンの回転数を算出された目標回転数に調整するように構成される。
【0076】
これで、図10に示す装置の構造記述は完了する。
図11は、本発明に係るファン回転数制御装置のハードウェア構造の模式図である。当該ファン回転数制御装置は、プロセッサ110と、機械実行可能な指令が記憶される機械可読記憶媒体111とを備える。プロセッサ110と機械可読記憶媒体111とは、システムバス112を介して互いに通信できる。機械可読記憶媒体111には、前記プロセッサ110で実行可能な機械実行可能な指令が記憶されている。プロセッサ110は、機械可読記憶媒体111に記憶された機械実行可能な指令をロードして実行することにより、上記ファン回転数制御方法を実施できる。
【0077】
これで、図11に示すハードウェア構造の記述は完了する。
本発明は、機械実行可能な指令を含む機械可読記憶媒体を更に提供する。例えば、図11における機械可読記憶媒体111には、機械実行可能な指令が記憶されている。前記機械実行可能な指令がプロセッサによって呼び出されて実行されるとき、図11に示すプロセッサ110は、前記機械実行可能な指令によって上記ファン回転数制御方法を実施させる。
【0078】
本文で言及される機械可読記憶媒体111は、如何なる電気的なもの、磁気的なもの、光学的なものまたは他の物理的記憶装置であってもよく、情報(例えば、実行可能な指令、データ等)を含むか記憶可能である。例えば、機械可読記憶媒体は、揮発性メモリ、不揮発性メモリまたは類似する記憶媒体であってもよい。具体的に、機械可読記憶媒体111は、例えば、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、記憶ドライバ、ソリッド・ステート・ディスク、如何なるタイプの記憶ディスク、または、類似する記憶媒体やそれらの組み合わせであってもよい。
【0079】
説明すべきことは、本発明において、用語「含む」、「備える」またはほかの何れかの同義語が非排他的含有をカバーすることを意図する。このように、一シリーズの要素を有する手順、方法、物品または機器は、それらの要素を有するだけではなく、明確に挙げられていない他の要素も有し、またはこのような手順、方法、物品または機器に固有の要素も有する。更なる制限がない限り、語句「1つの…を含む」で限定される要素は、前記要素を有する手順、方法、物品または機器に他の同じ要素を更に有することをあえて排除しない。
【0080】
上述したのは、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。本発明の精神及び原則内でなされた如何なる変更、均等物による置換、改良等も、本発明の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11