(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
研究室若しくは実験室、又は執務室等で使用する机と、書棚又は収納棚とを組み合わせて使用し、机の天板上に棚板等を支持する支柱を設けないようにして、天板上のスペースを有効活用できるようにしたものがある(例えば、特許文献1〜3、及び非特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1及び2の構成は、机(作業台2、机1)の背面側に、自立する棚(棚装置1、収納棚2)を設置している。
机と棚との連結は、例えば特許文献1に構成では、机(作業台2)の脚板18,18の後端間に連結した後枠体19の両端後縁に延設した連結片23,23を、棚(棚装置1)の支柱3,3の内面側にネジ止めしている。
【0004】
特許文献3及び非特許文献1の構成は、机の天板を棚板の下方まで入り込ませたものであり、平面スペースを小さくできる。
特許文献3の構成は、机(デスク本体10)の背面側に、自立しない棚(ラック装置20)を設置し、棚の左右の支柱21,21の下端部21a,21aを下部ジョイント部材25,25により脚体11,11に連結し、支柱21,21の中間部21b,21bを中間部ジョイント部材26,26により机の天板12に連結している。
非特許文献1の「Laboデスク(デスク天板付)」は、自立する棚に天板を固定したものであり、非特許文献1の「Laboラック(ラックのみ)」は、既存の机と組み合わせて使用するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のような従来の机と棚とを組み合わせて使用する形態の中で、机と棚とを連結するものにおいて、例えば、特許文献1の構成では、脚板後端間に後枠体を連結し、後枠体の両端後縁に延設した連結片を、棚の支柱にネジ止めする連結構造であるので、机と棚との連結作業の作業性を高めるとともに、レイアウトの自由度を高めるという観点で見ると改良の余地がある。
【0008】
また、机の天板を棚板の下方まで入り込ませて平面スペースを小さくする構成において、例えば、特許文献3の構成では、棚が自立するものではなく、机と棚との連結を下部ジョイント部材及び中間部ジョイント部材により行う連結構造であるので、机と棚との連結作業の作業性を高めるとともに、レイアウトの自由度を高めるという観点で見ると改良の余地がある。
さらに、机の天板を棚板の下方まで入り込ませて平面スペースを小さくする構成において、例えば、非特許文献1の「Laboデスク(デスク天板付)」は、自立する棚に天板を固定したものであるので、自立強度を高めてレイアウトの自由度を高めるという観点で見ると改良の余地がある。
【0009】
そこで、本発明は、机と、自立する棚とを組み合わせ、机を棚板の下方まで入り込ませた状態で使用する机と棚において、机と棚との連結作業の作業性を高めるとともに、自立強度を高めてレイアウトの自由度を高めることができる連結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る机と棚との連結構造は、前記課題解決のために、机の天板を、自立する棚の棚板の下方まで入り込ませた状態で、前記机と前記棚とを連結する連結構造であって、
前記棚の前後の支柱間に取り付けた奥行ビームと、
前記天板の左右側面へ取り付ける基部、及び前記奥行ビームに掛止する掛止部を有する連結具と、を備え、
前記奥行ビームは、上面に掛止穴を有し、
前記連結具は、前記基部から左右方向外方へ延びる水平延出部を有し、
前記掛止部は、前記水平延出部の先端から下方へ折れ曲がるものであり、
前記机を前記棚内の所定位置に配置し、
前記掛止部を前記掛止穴に上方から挿入して前記水平延出部を前記奥行ビームの上面に載せた状態で、前記基部を前記天板の左右側面に螺着する(請求項1)。
【0011】
このような構成によれば、机の天板を棚板の下方まで入り込ませたものであるので、平面スペースを小さくできる。
その上、棚の前後の支柱間に取り付けた奥行ビームに連結具の掛止部を掛止した状態で、連結具の基部を机の天板の左右側面に取り付けることにより机と棚との連結が完了する。
よって、作業しやすい高さで机と棚との連結作業を容易に行うことができるので、机と棚との連結作業の作業性を向上できる。
その上さらに、前記連結を解除して机と棚とを分離する作業も容易であるので、レイアウト変更の際に移設しやすい。
その上、棚の前後の支柱間に取り付けた奥行ビームは、机と棚とを連結する機能に加え、棚を補強する機能も有する。そして、自立する机の天板の左右が、自立する棚の前後の支柱間に固定されることから、自立強度が高くなるのでレイアウトの自由度を高めることができる。
【0013】
その上さらに、連結具の掛止部を奥行ビーム上面の掛止穴に挿入し、連結具の水平延出部を奥行ビームに載せた状態で、連結具の基部を天板の左右側面に螺着することにより机と棚との連結が完了するので、机と棚との連結作業の作業性がさらに向上する。
【0014】
また、前記掛止穴が前後方向のスリット穴であり、
前記掛止部は、前記スリット穴内に挿入する、垂直板部、及び前記垂直板部の前端部から前方へ延びる前延出板部、又は前記垂直板部の後端部から後方へ延びる後延出板部からなり、
前記スリット穴を通して、前記前延出板部又は前記後延出板部、及び前記垂直板部を挿入し、前記水平延出部を前記
奥行ビームの上面に載せた状態では、前記奥行ビームの
上面を形成する板の下面の下方に前記前延出板部又は前記後延出板部が位置するのが一層好ましい実施態様である(請求項
2)。
【0015】
このような構成によれば、机と棚とを連結した状態で、奥行ビームの
上面を形成する板の下面の下方に、掛止部の前延出板部又は後延出板部が位置することから、前延出板部又は後延出板部の上面が奥行ビームの
上面を形成する板の下面に当て止めされるので、奥行ビームに対して掛止部が確実に抜け止めされる。
よって、地震動等により上下方向に加振された場合であっても、机と棚とが連結した、自立強度の高い状態を維持できる。
【0016】
さらに、前記奥行ビームの掛止穴を、前記棚の前後の支柱間の左右に並設し、前記奥行ビームを挟んで、前記支柱の左右両側に前記机を連結可能に構成してなるのがより一層好ましい実施態様である(請求項
3)。
【0017】
このような構成によれば、前後の支柱を共用して左右に棚を並設した各棚に対して、机を容易に連結することができ、それにより自立強度がさらに高くなるので、レイアウトの自由度をさらに高めることができる。
その上、棚の左右方向外方に位置する机を棚に固定することもできるので、自立強度及びレイアウトの自由度がより向上する。
【発明の効果】
【0018】
以上のとおり、本発明に係る机と棚との連結構造によれば、主に以下のような作用効果を奏する。
(1)棚の前後の支柱間に取り付けた奥行ビームに連結具の掛止部を掛止した状態で、連結具の基部を机の天板の左右側面に取り付けることにより机と棚との連結が完了することから、作業しやすい高さで机と棚との連結作業を容易に行うことができるので、机と棚との連結作業の作業性を向上できる。
(2)棚を補強する機能を有する奥行ビームと天板とを連結具を介して連結固定し、自立する机の天板の左右が自立する棚の前後の支柱間に固定されることから、自立強度が高くなるのでレイアウトの自由度を高めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
本明細書において、机の手前側を前、机の奥側を後、後方へ向かった状態で左右を定義する。また、前方から見た図を正面図とする。
【0021】
<机>
図1〜
図3に示すように、本発明の実施の形態に係る机1は、例えば鋼製であり、天板11、左右の脚板12,12、及び幕板13を有する。
天板11の左右側面11A,11Aには、連結具3,3を取り付けるための螺孔11B,11Bを有する。
なお、棚2を机1と組み合わせて使用しない場合、すなわち机1を独立して使用する際には、側面11Aの螺孔11Bの周りに、
図5に示すカバー14を装着する。
机1に連結具3,3を取り付ける際には、
図3及び
図5に示すようにカバー14,14を取り外す。そして、
図1及び
図2のように机1に連結具3,3を取り付けた後、連結具3,3の周りには、図示しない切欠き付きのカバーを装着する。
【0022】
<棚>
図1〜
図3に示すように、本発明の実施の形態に係る棚2は、例えば鋼製であり、左右の前支柱21,21、及び左右の後支柱22,22、天板23、左右の後支柱22,22の下端部を繋ぐ間口ビーム24、前支柱21及び後支柱22の下端部を繋ぐ左右の下奥行ビーム25,25、並びに背面パネル26,26を有する。
また、棚2は、前後の支柱21,22間に取り付けた棚受27,27,…、及び左右の棚受27,27に支持された棚板28を有する。ここで、棚受27は、支柱21(22)の上下の掛止穴21A,21A(22A,22A)に、
図13のように掛止片27A,27Bを掛止することにより、支柱21,22に取り付ける。
棚板28の個数は、
図1及び
図3のような2個に限定されない。棚受27,27,…と組み合わせて所要個数の棚板28,28,…を支柱21,22に取り付けることができる。
なお、棚2を机1と組み合わせて使用しない場合は、
図1における机1が入る棚2の下部にも、棚板28を配置できる
【0023】
棚2の前後の支柱21,22には、上下方向の中間位置に、奥行ビーム29を取り付ける。
図4(a)に示すように、前後の支柱21,22間の左側の奥行ビーム29は、前端部上下の掛止片29D,29Dを、前支柱21の掛止穴21A,21Aに左方から挿入するとともに、後端部上下の掛止片29D,29Dを、後支柱22の掛止穴22A,22Aに左方から挿入することにより、前後の支柱21,22に取り付ける。
同様に、
図5に示す前後の支柱21,22間の右側の奥行ビーム29は、前端部上下の掛止片29D,29Dを、前支柱21の掛止穴21A,21Aに右方から挿入するとともに、後端部上下の掛止片29D,29Dを、後支柱22の掛止穴22A,22Aに右方から挿入することにより、前後の支柱21,22に取り付ける。
【0024】
このように一対の奥行ビーム29,29を前後の支柱21,22間に取り付けた状態を示す
図5において、奥行ビーム29,29の通孔29E,29Eに取付ねじ10Aを挿入してナット10Bに螺合する。そして、取付ねじ10A及びナット10Bの頭部には、キャップ20,20を装着する(
図2も参照)。
図2及び
図5に示すように、一対の奥行ビーム29,29は、それらの上面29A,29Aに、掛止穴である前後方向のスリット穴29C,29Cを有する。
なお、前後の支柱21,22間に、左方及び右方から一対の奥行ビーム29,29を取り付けて、スリット穴29C,29Cを左右に並設する構成ではなく、一つの奥行ビームの上面にスリット穴29C,29Cを左右に並設するようにしてもよい。
【0025】
<連結具>
図4(a)に示すように、連結具3は、例えば鋼製であり、基部4、及び奥行ビーム29に掛止する掛止部5、及び基部4から左右方向外方へ延びる水平延出部6を有する。
掛止部5は、水平延出部6の左右方向外方の先端から下方へ折れ曲がるものであり、奥行ビーム29のスリット穴29C内に挿入する、垂直板部7、及び垂直板部7の前端部から前方へ延びる前延出板部8からなる。なお、前延出板部8の代わりに、垂直板部7の後端部から後方へ延びる後延出板部を設けてもよい。
【0026】
<机と棚との連結>
机1は、
図1及び
図2に示すように、天板11を、自立する棚2の棚板28の下方まで入り込ませた状態が、棚2内の所定位置である。その所定位置で、机1の天板11を、棚2の左右の奥行ビーム29,29に、左右の連結具3,3を用いて連結固定する。
【0027】
図4(a)に示す連結具3を、水平延出部6が前下がり傾斜するように、前延出板部8を垂直板部7よりも下降させた状態とし、前延出板部8から奥行ビーム29のスリット穴29Cに挿入する。その後、
図4(b)に示すように、水平延出部6を水平に戻し、水平延出部6が奥行きビーム29の上面29Aに載った状態にする。
その状態で、
図1及び
図2に示す棚2内の所定位置にある机1に対し、
図5に示す取付ねじ9を
図4(b)に示す通孔4Aに挿入し、天板11の側面11Aの螺孔11Bに螺合する。
このように、机1の天板11の左右の側面11A,11Aに、棚2の左右の奥行ビーム29,29に掛止した連結具3,3を螺着することにより、机1と棚2は強固に連結される。
【0028】
以上のように連結具3,3により連結された机1及び棚2は、机1の天板11を棚板28の下方まで入り込ませたものであるので、平面スペースを小さくできる。
また、棚2の左右の前支柱21及び後支柱22間に取り付けた左右の奥行ビーム29,29に左右の連結具3,3の掛止部5,5を掛止した状態で、連結具3,3の基部4,4を机1の天板11の左右側面11A,11Aに取り付けることにより机1と棚2との連結が完了する。
特に、本実施の形態では、左右の連結具3,3の掛止部5,5を左右の奥行ビーム29,29上面29A,29Aの掛止穴29C,29Cに挿入し、連結具3,3の水平延出部6,6を奥行ビーム29,29に載せた状態で、連結具3,3の基部4,4を天板11の左右側面11A,11Aに螺着することにより机1と棚2との連結が完了するので、机1と棚2との連結作業の作業性が非常に高くなる。
【0029】
よって、作業しやすい高さで机1と棚2との連結作業を容易に行うことができるので、机1と棚2との連結作業の作業性を向上できる。
さらに、前記連結を解除して机1と棚2とを分離する作業も容易であるので、レイアウト変更の際に移設しやすい。
さらにまた、棚2の前後の支柱21,22間に取り付けた奥行ビーム29は、机1と棚2とを連結する機能に加え、棚2を補強する機能も有する。そして、自立する机1の天板11の左右が、自立する棚2の前後の支柱21,22間に固定されることから、自立強度が高くなるのでレイアウトの自由度を高めることができる。
また、机1と棚2が連結した状態では、
図4(b)に示すように、奥行ビーム29の下面29Bの下方に、連結具3の掛止部5の前延出
板部8が位置する。
したがって、前延出板部8の上面8Aが奥行ビーム29の下面29Bに当て止めされるので、奥行ビーム28に対して掛止部5が確実に抜け止めされる。
よって、地震動等により上下方向に加振された場合であっても、机1と棚2とが連結した、自立強度の高い状態を維持できる。
【0030】
<構成例>
図5に示すように、棚2の前後の支柱21,22間に取り付けた一対の奥行ビーム29,29には、掛止穴である前後方向のスリット穴29C,29Cが左右に並設されている。
よって、例えば
図6及び
図7のように前後の支柱21,22を共用して左右に棚2,2,2を並設した各棚2に対して、連結具3,3を用いて机1を容易に連結することができ、それにより自立強度がさらに高くなるので、レイアウトの自由度をさらに高めることができる。
その上、棚2の左右方向外方に位置する机1(例えば、
図1の机1の左方又は右方に位置する、図示しない別の机1)を、連結具3を用いて棚2に固定することもできるので、自立強度及びレイアウトの自由度がより向上する。
図6及び
図7の構成例は、前後の支柱21,22を共用して、左右に3連の棚2,2,2を並設して机1,1,1を連結したものにおいて、棚2にサイドパネル31及び側面パネル17,18を取り付けた例を示している。
また、
図7は、
図6の構成例において、さらに、支柱間カバー15及び支柱間塞ぎパネル16を一部に取り付けた例を示している。
【0031】
<サイドパネルの取付け>
図6及び
図8に示すように、サイドパネル31は、棚2の前支柱21に取り付ける。
図9及び
図10に示すように、取付金具32の上下の通孔32A,32A及び前支柱21の上下の通孔21B,21B、並びに平座金35A,35Aに取付ねじ34,34を挿通してナット35,35に螺合することにより、前支柱21に取付金具32を取り付ける。
また、サイドパネル31の下面には巾木33をタッピングねじ39,39により取り付けるとともに、前端部下面にアジャスター40を取り付ける。
サイドパネル31の後端部を取付金具32内に挿入し、取付金具32の通孔32B、サイドパネル31の通孔31A、及び取付金具32の通孔32Cに取付ねじ36を挿通してナット37を螺合する。そして、取付ねじ36及びナット37の頭部には、キャップ38,38を装着する。
以上の作業により、サイドパネル31の取付けが完了する。
【0032】
<側面パネルの取付け>
図6及び
図11に示すように、側面パネル17,18は、棚2の側面の前支柱21及び後支柱22に取り付ける。上下の側面パネル17,18の取付方法は、
図11〜
図13に示す取付金具19を用いて行う同様の方法であるので、上側の側面パネル17の取付方法について説明する。
以下において、棚2の右側側面への側面パネル17について説明する。棚2の左側側面への側面パネル17の取付けでは、以下の説明における左右方向が反対になる。
図13に示すように、取付金具19は、正面視略H状であり、左右方向中央の連結部19Aを挟んで、左方に、上方突出片19B及び下方突出片19Dがあり、右方に、上方突出片19C及び下方突出片19Eを有する。
【0033】
図11〜
図13に示すように、前後の取付金具19,19を、前支柱21の掛止穴21A、及び後支柱22の掛止穴22Aを利用して、前支柱21及び後支柱22に取り付ける。
すなわち、取付金具19を左方前倒れ傾斜させ、上方突出片19Bを掛止孔21A(22A)挿入した後、前記前倒れ傾斜の傾きを無くすように垂直に戻しながら下方突出片19Dを掛止孔21A(22A)に挿入する。その状態で取付金具19を下方に移動させると、
図13のように、掛止孔21A(22A)の下端縁の壁に連結部19Aが当止され、前記壁の下方裏側(左側)に下方突出片19Dが位置し、前記壁の下方表側(右側)に下方突出片19Eが位置するとともに、掛止孔21A(22A)の上端縁の壁の上方裏側(左側)に上方突出片19Bが位置する。
それにより、前後の取付金具19,19は、支柱21,22により抜け止めされ、安定支持された状態となり、取付金具19,19の上方突出片19C,19Cが、支柱21,22の表側(右側)に位置する。
よって、取付金具19,19の上方突出片19C,19Cが、側面パネル17の前後の掛止穴17A,17Aに入るように、側面パネル17を棚2の側面に近づけて落とし込むことにとり、側面パネル17の取付けが完了する。
【0034】
<レイアウト例>
以上のような本発明の実施の形態に係る机1と棚2との連結構造によれば、前記のとおり、自立強度が高くなるのでレイアウトの自由度が高くなる。また、レイアウト変更の際の移設も容易である。
【0035】
図14のレイアウト例は、
図6のような3連の棚2,…に机1,…を組み合わせたものを対向させて配置し、それらの2群の間を、例えば通路である領域Aとしたものである。
ここで、離間している棚2,2,…の支柱21,22の上面を転倒防止用の連結杆30,30で繋いでいるが、本発明の実施の形態に係る机1と棚2との連結構造は自立強度が高いので、要求仕様によっては連結杆30,30を無くしてもよい。
また、前記領域Aを区切る棚2,2の間隔を広げて、領域Aをミーティングスペース等として使用してもよい。その場合には、棚2,2の背面パネルはホワイトボードパネルとするのが好適である。
【0036】
図15のレイアウト例は、
図6のような3連の棚2,…に机1,…を組み合わせたものを、棚2,2の背面同士を合わせるように配置したものである。
側面パネル17をホワイトボードパネルとしたり、側面パネル17に沿わせてテーブル等を配置して、島エンド部をコミュニケーションスペースとして使用できる。
【0037】
図16のレイアウト例は、
図6のような3連の棚2,…に机1,…を組み合わせたものを、間隔を広く空けて対向させて配置し、それらの中間位置に3連の棚2,…を離間させて2列配置したものである。
中間位置の2列の棚の間の領域Bに前記棚の前面が向いている場合は、領域Bは書庫スペースとなる。その場合の中間位置の2列の棚の背面パネルはホワイトボードパネルとするのが好適である。
中間位置の2列の棚の間の領域Bに前記棚の背面が向いている場合は、中間位置の2列の棚の背面パネルを例えばホワイトボードパネルとして、領域Bを、
図14における前記領域Aと同様の態様で使用できる。
【0038】
図17のレイアウト例は、
図6のような3連の棚2,…に机1,…を組み合わせたものを対向させて配置し、棚2の背面側の端部に、棚2に机1を組み合わせたものを、直交させて配置したものであり、領域Cは、創作活動等に適したブース等として使用できる。
【0039】
以上のレイアウト例では、主に3連の棚2,…に机1,…を組み合わせたものを用いた例を示したが、本発明の机1と棚2との連結構造を用いて棚2に机1を組み合わせたものは、
図17の領域Cのように一つの棚2に一つの机1を組み合わせたものであってもよいし、2連又は4連以上の棚2,…に机1,…を組み合わせたものであってもよい。
【0040】
図15のような棚2,…に机1,…を組み合わせたものを、棚2,2の背面同士を合わせるように配置したものにおいて、
図18〜
図20のように、側面パネル17に、モニター41A,41Bや上下の電源コンセント42A,42Bを取り付けたり、側面パネル17,18に沿わせてテーブル43,44を設置し、それらを組み合わせて使用してもよい。
例えば、上下の電源コンセント42A,42Bの高さとしては、テーブルの高さよりも少し高い位置が好適であり、通常テーブル43、ハイテーブル44など、組み合わせて使用するテーブルに対応させた位置に、電源コンセント42A,42Bを設ける。
図19に示すように、例えば通常テーブル43を組み合わせて使用する場合には、通常テーブル43の高さが720mmであれば、下コンセント42Bの位置は、高さ770mm〜820mmが好適な範囲である。
また、
図20に示すように、例えばハイテーブル44を組み合わせて使用する場合には、ハイテーブル44の高さが1000mmであれば、上コンセント42Aの位置は、高さ1050mm〜1100mmが好適な範囲である。
さらに、
図18のようにモニター41Aを側面パネル17に取り付けて使用する場合には、モニター41Aの下端が上コンセント42Aよりも上側に位置するように、モニター取付金具を側面パネル17に取り付ける。例えば、モニター取付金具の取付け位置は、高さ1500mmである。
【0041】
図18のように、上側の側面パネル17に、モニター41Aや電源コンセント42A,42B等のオプションを取り付けた際には、下側の側面パネル18を取り外して配線作業を容易に行うことができる。
また、下側の側面パネル18を取り外して、棚2,2の左右方向外方に位置する机1,1(
図18の机1,1の左方又は右方、例えば、
図18の紙面手前側に位置する、図示しない別の机1,1)を、連結具3,3を用いて棚2,2に固定することも容易である。
さらに、島エンド部に、
図19のような通常テーブブル43、又は
図20のようなハイテーブル44を配置し、モニター41B、又は図示しないコーヒーメーカーや給茶機等を載置した例では、島エンド部を、ミーティングスペースやコミュニケーションスペースとして有効活用できる。