(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874568
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】燃焼システム
(51)【国際特許分類】
F23D 1/02 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
F23D1/02 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-130821(P2017-130821)
(22)【出願日】2017年7月4日
(65)【公開番号】特開2019-15418(P2019-15418A)
(43)【公開日】2019年1月31日
【審査請求日】2020年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(72)【発明者】
【氏名】小崎 貴弘
【審査官】
西山 真二
(56)【参考文献】
【文献】
特開平05−149526(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0000416(US,A1)
【文献】
特開2013−224822(JP,A)
【文献】
特開2014−102043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粉炭を噴射するノズルを囲んで配列されると共に燃焼用の空気に対する角度を調整可能な複数の旋回ベーンを有するバーナを備えた燃焼システムであって、
微粉炭機から前記バーナに前記微粉炭が混合された微粉炭混合空気を案内する供給配管の中の微粉炭流量を計測する微粉炭流量計と、
前記微粉炭流量計の計測結果に基づいて前記旋回ベーンの角度を求めると共に、求めた角度に基づいて前記旋回ベーンの角度を調整する制御装置と
を備え、
複数の前記バーナを備え、
前記供給配管が前記バーナに接続される分岐管と、複数の分岐管が接続される共通管とを有し、
前記微粉炭流量計は、前記共通管に設置され、
前記制御装置は、前記微粉炭流量計の計測結果に基づいて複数の前記バーナの旋回ベーンの角度を調整する
ことを特徴とする燃焼システム。
【請求項2】
前記微粉炭流量計は、前記供給配管の途中部位であって前記バーナよりも前記微粉炭機に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の燃焼システム。
【請求項3】
前記供給配管が直線区間と湾曲区間とを有し、前記微粉炭流量計は、前記直線区間に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の燃焼システム。
【請求項4】
前記供給配管の途中部位であって前記微粉炭流量計よりも上流側に配置されると共に、前記供給配管の中の前記微粉炭を分散させる分散部を備えることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の燃焼システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
火力発電所等のボイラでは、微粉炭を燃料とするバーナが用いられている。例えば、特許文献1に示すように、このようなバーナでは、保炎性及び着火性を向上させるために、2次空気を環状に配列された旋回ベーンによって旋回させている。また、このようなバーナでは、点火処理や消火処理の際に、安定した燃焼状態が維持されるように、旋回ベーンの角度を調整可能とすることが望ましい。このような旋回ベーンの角度調整が可能なバーナでは、旋回ベーンの角度を調節することによって2次空気の流路面積等を調整し、これによって2次空気の流量や旋回力を調整し、安定的な燃焼を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−102043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のバーナにおいては、プラントの負荷を変化させる場合を除き、供給される微粉炭の流量が一定であることを前提として旋回ベーンの角度調整を行っている。しかしながら、石炭を砕いて微粉炭とする微粉炭機では、例えば石炭が含む水分量を多いような場合に、内部の給炭管に石炭が付着することで流路が意図せずに狭まり、微粉炭の製造量が一時的に減少する場合がある。つまり、微粉炭機から供給される微粉炭量が変動する可能性があるにも関わらず、従来のバーナでは微粉炭の供給量が一定であるものとして運転調整が行われている。このため、微粉炭機から供給される微粉炭流量の変動に起因してバーナにおける燃焼が一時的に不安定になる可能性がある。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、2次空気を旋回させる旋回ベーンが角度調整可能なバーナを備える燃焼システムにおいて、バーナに供給される微粉炭量が変動しても燃焼が不安定になることを防止可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0007】
第1の発明は、微粉炭を噴射するノズルを囲んで配列されると共に燃焼用の空気に対する角度を調整可能な複数の旋回ベーンを有するバーナを備えた燃焼システムであって、微粉炭機から上記バーナに上記微粉炭が混合された微粉炭混合空気を案内する供給配管中の微粉炭流量を計測する微粉炭流量計と、上記微粉炭流量計の計測結果に基づいて上記旋回ベーンの角度を求めると共に、求めた角度に基づいて上記旋回ベーンの角度を調整する制御装置とを備えるという構成を採用する。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記微粉炭流量計が、上記供給配管の途中部位であって上記バーナよりも上記微粉炭機に近い位置に配置されているという構成を採用する。
【0009】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記供給配管が直線区間と湾曲区間とを有し、上記微粉炭流量計は、上記直線区間に配置されているという構成を採用する。
【0010】
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記供給配管の途中部位であって上記微粉炭流量計よりも上流側に配置されると共に、上記供給配管中の上記微粉炭を分散させる分散部を備えるという構成を採用する。
【0011】
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、複数の上記バーナを備え、上記供給配管が上記バーナに接続される分岐管と、複数の分岐管が接続される共通管とを有し、上記微粉炭流量計が、上記共通管に設置され、上記制御装置が、上記微粉炭流量計の計測結果に基づいて複数の上記バーナの旋回ベーンの角度を調整するという構成を採用する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、微粉炭機からバーナに微粉炭混合空気を案内する供給配管中の微粉炭流量を微粉炭流量計で計測し、微粉炭流量計の計測結果に基づいて制御装置が旋回ベーンの角度を求めると共に旋回ベーンの角度を調整する。このため、本発明によれば、微粉炭機からバーナに供給される微粉炭流量が変動しても、この変動に合わせて旋回ベーンの角度を調整することができる。したがって、本発明によれば、旋回ベーンが角度調整可能なバーナを備える燃焼システムにおいて、バーナに供給される微粉炭量が変動しても燃焼が不安定になることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態における燃焼システムの概略構成を示すシステム構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態における燃焼システムの第1変形例の概略構成を示すシステム構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態における燃焼システムの第2変形例の概略構成を示すシステム構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態における燃焼システムの第2変形例のさらなる変形例の概略構成を示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る燃焼システムの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0015】
図1は、本実施形態の燃焼システム10の概略構成を示すシステム構成図である。本実施形態の燃焼システム10は、火力発電所等のボイラに設置されており、微粉炭を燃料として空気と共に燃焼させるものである。
図1に示すように、本実施形態の燃焼システム10は、バーナ1と、微粉炭機11と、供給配管12と、微粉炭流量計13と、制御装置14とを備えている。
【0016】
バーナ1は、ボイラの炉壁100の外側に配置されており、炉壁100に貫通して設けられた略円形状のスロート101に合わせて設置されている。このような本実施形態のバーナ1は、ノズルユニット2と、油バーナ3と、ウインドボックス4と、2次空気調整部5とを備えている。
【0017】
ノズルユニット2は、外筒ノズル2aと、内筒ノズル2bとを備えている。外筒ノズル2aは、一端側が開口端2a1とされかつ他端側が閉塞端とされた円筒部材であり、開口端2a1をボイラの内部に向けられるようにして略水平に配置されている。この外筒ノズル2aの開口端2a1は、ボイラの炉壁100と一定の間隔を空けて配置されている。また、外筒ノズル2aの根元部には、外筒ノズル2aの内部に燃料混合空気を供給するための供給配管12が接続されている。このような外筒ノズル2aは、内筒ノズル2b及び油バーナ3を収容している。
【0018】
内筒ノズル2bは、一端側が開口端2b1とされかつ他端側が閉塞端とされた円筒部材である。この内筒ノズル2bは、外筒ノズル2aよりも小径とされ、外筒ノズル2aと同軸配置されるように、外筒ノズル2aの内部に収容された状態で配設されている。この内筒ノズル2bの根元部には、内筒ノズル2bの内部に3次空気を供給するための3次空気供給配管(不図示)が接続されている。
【0019】
油バーナ3は、内筒ノズル2bの内部に収容されており、先端部が内筒ノズル2bの開口端2b1からボイラの内部に向くように、外筒ノズル2a及び内筒ノズル2bと同軸配置されている。この油バーナ3は、重油等の燃料油を先端部からボイラ内に噴射する。
【0020】
ウインドボックス4は、ボイラの炉壁100の外側に配置されており、ノズルユニット2の先端部を収容している。このウインドボックス4は、2次空気を供給する不図示の2次空気供給配管が接続されており、炉壁100に形成されたスロート101から2次空気がボイラの内部に流入するように、外部から供給される空気を一時的に溜める空間を形成する。このウインドボックス4は、内部に仕切壁4aが設けられている。仕切壁4aは、外筒ノズル2aの開口端2a1を囲むように設けられた環状の壁部であり、外筒ノズル2aと炉壁100との間の空間を、外筒ノズル2aの径方向内側の内側流路4bと、外筒ノズル2aの径方向外側の外側流路4cとに区画している。
【0021】
2次空気調整部5は、仕切壁4aに対して外筒ノズル2aの径方向外側に配置されたアウタベーン5a(旋回ベーン)と、内側流路4bに設けられたインナベーン5bとを備えている。また、2次空気調整部5は、アウタベーン5aの角度を調整する角度調整機構5cも備えている。アウタベーン5aは、外筒ノズル2aを径方向外側から囲うように、外筒ノズル2aの周方向に等間隔で複数配列されている。これらのアウタベーン5aは、アウタベーン5a同士の距離を変化させ、アウタベーン5a間の流路面積を調整可能とするため、外筒ノズル2aの軸芯と平行な回転軸芯を中心として傾動可能に支持されている。これらのアウタベーン5aは、制御装置14の制御の下、角度調整機構5cによって傾動角度(燃焼用の空気である2次空気に対する角度)が調整可能とされている。インナベーン5bは、外筒ノズル2aを径方向外側から囲うように、外筒ノズル2aの周方向に等間隔で複数配列されている。これらのインナベーン5bは、内側流路4bからボイラ内部に供給される2次空気を強い旋回流とする。
【0022】
角度調整機構5cは、制御装置14の制御の下、アウタベーン5aの傾動角度を調整するものであり、
図1に示すように、モータ5dを備えている。モータ5dは、アウタベーン5aを傾動させるための動力を発生する。また、角度調整機構5cは、モータ5dによって生成された動力を、バーナ1が備える全てのアウタベーン5aに伝達するための動力伝達機構を有している。このような角度調整機構5cは、モータ5dの出力軸を回転させることにより、アウタベーン5aの傾動角度を変更する。
【0023】
微粉炭機11は、外部から供給される石炭を粉砕することによって粒径が小さな微粉炭とするものである。このような微粉炭機11は、供給配管12を介してバーナ1と接続されており、微粉炭を空気と混合して燃料混合空気としてバーナ1に供給する。供給配管12は、微粉炭機11とバーナ1の外筒ノズル2aとを接続しており、微粉炭機11から吐出された燃料混合空気をバーナ1に案内する配管である。このような供給配管12は、例えば障害物等を避けるために、部分的に湾曲した区間を有している。つまり、供給配管12は、直線状に延びる直線区間と、湾曲する湾曲区間とを有している。
【0024】
微粉炭流量計13は、供給配管12の途中部位に接続されており、供給配管12を流れる微粉炭の流量(微粉炭流量)を計測し、計測した微粉炭流量を示す信号を出力する流量計である。このような微粉炭流量計13としては、マイクロ波が微粉炭を透過する際の変化に基づいて微粉炭流量を計測するマイクロ波流量計等を用いることが可能である。また、本実施形態においては、微粉炭流量計13は、微粉炭機11の近傍に配置されている。つまり、微粉炭流量計13は、供給配管12の途中部位であってバーナ1よりも微粉炭機11に近い位置に配置されている。また、微粉炭流量計13は、直線区間と湾曲区間とを有する供給配管12の直線区間に配置されている。このような微粉炭流量計13は、制御装置14と接続されており、計測結果を制御装置14に入力する。
【0025】
制御装置14は、微粉炭流量計13と電気的に接続されており、微粉炭流量計13から入力される微粉炭流量に基づいて、当該微粉炭流量に適したアウタベーン5aの旋回角度を求める。さらに、制御装置14は、バーナ1の角度調整機構5cと電気的に接続されており、求めた旋回角度に基づいて、角度調整機構5cにアウタベーン5aの旋回角度を調整させる。
【0026】
例えば、制御装置14は、定格状態で微粉炭機11から吐出される微粉炭流量を基準流量として予め記憶し、基準流量よりも微粉炭流量計13の計測流量が小さい場合には、ベーン開度(隣り合うアウタベーン5a同士の離間距離)が基準値よりも小さくなるように、アウタベーン5aの旋回角度を求める。ベーン開度が基準値よりも小さくなることによって、2次空気の旋回力が高まる。この結果、炉内に形成される内部循環流がより強くなり、高温の炉内ガスがバーナポートにより引き込まれることから着火性が向上する。
【0027】
また、制御装置14は、基準流量よりも微粉炭流量計13の計測流量が大きい場合には、ベーン開度が基準値よりも大きくなるように、アウタベーン5aの旋回角度を求める。ベーン開度が基準値よりも大きくなることによって、2次空気の旋回力が弱くなり、バーナ1におけるクリンカの付着を抑制することができる。
【0028】
このような構成の本実施形態の燃焼システム10では、微粉炭機11から燃料混合空気が供給配管12を介してバーナ1に供給される。バーナ1に供給された燃料混合空気は、外筒ノズル2aと内筒ノズル2bとの間の空間からボイラに噴射され、ウインドボックス4から供給される2次空気や油バーナ3から噴射される燃料油と共に燃焼される。
【0029】
このとき、本実施形態の燃焼システム10においては、微粉炭流量計13によって供給配管12の微粉炭流量が計測され、この計測結果が制御装置14に入力される。制御装置14は、入力された計測結果に基づいてアウタベーン5aの旋回角度を求め、求めた旋回角度となるように角度調整機構5cにアウタベーン5aの旋回角度を調整させる。この結果、ボイラに供給される2次空気の旋回力は、ボイラに供給される微粉炭流量に適したものとなり、ボイラ内の燃焼が安定する。
【0030】
以上のような本実施形態の燃焼システム10によれば、微粉炭機11からバーナ1に微粉炭混合空気を案内する供給配管12中の微粉炭流量を微粉炭流量計13で計測し、微粉炭流量計13の計測結果に基づいて制御装置14がアウタベーン5aの角度を求めると共にアウタベーン5aの角度を調整する。このため、本実施形態の燃焼システム10によれば、微粉炭機11からバーナ1に供給される微粉炭流量が変動しても、この変動に合わせてアウタベーン5aの角度を調整することができる。したがって、本実施形態の燃焼システム10によれば、バーナ1に供給される微粉炭量が変動しても燃焼が不安定になることを防止することができる。
【0031】
また、本実施形態の燃焼システム10においては、微粉炭流量計13が、供給配管12の途中部位であってバーナ1よりも微粉炭機11に近い位置に配置されている。このため、微粉炭流量計13で計測した流量の領域がバーナ1に到達するまでの時間を長く確保することができ、当該領域がバーナ1に対して到達するタイミングに合わせてアウタベーン5aの旋回角度の調整を行うことができる。
【0032】
また、本実施形態の燃焼システム10においては、供給配管12が直線区間と湾曲区間とを有し、微粉炭流量計13が直線区間に配置されている。湾曲区間では、微粉炭が遠心力によって配管内において偏る場合がある。このため、直線区間で微粉炭流量を計測することによって、正確に微粉炭流量を計測することが可能となる。なお、供給配管12の内部には、長期間の使用により微粉炭が堆積する場合がある。このため、微粉炭流量計13は、供給配管12の上部に取り付けることが好ましい。
【0033】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0034】
例えば、
図2は、上記実施形態の燃焼システム10の第1変形例である燃焼システム20の概略構成を示すシステム構成図である。この図に示すように、供給配管12の途中部位であって微粉炭流量計13よりも上流側に、供給配管12を流れる微粉炭を分散させる分散部15を備える構成を採用することも可能である。このような分散部15によって微粉炭が分散されることで、微粉炭流量計13で計測する微粉炭流量をより正確なものとすることが可能となる。なお、このような分散部15としては、例えばオリフィス板や細管を用いることができる。また、分散部15として、燃料混合空気に対して、流れ方向と異なる方向から気体を噴射することによって微粉炭を分散させるような気体噴出部を用いることもできる。この場合、供給配管12を流れる気体の流量が変化しないよう、供給配管12から抽気した空気を気体噴出部から噴出することが好ましい。
【0035】
また、
図3は、上記実施形態の燃焼システム10の第2変形例である燃焼システム30の概略構成を示すシステム構成図である。この図に示すように、1つの微粉炭機11に対して複数のバーナ1が設置された構成を採用することも可能である。この場合、供給配管12は、共通管12aと分岐管12bとを有する。分岐管12bは、バーナ1に接続されかつバーナ1ごとに設けられる。共通管12aは、これらの分岐管12bが接続されると共に微粉炭機11に接続される。このような構成を採用する場合には、微粉炭流量計13は、共通管12aに設置することが望ましい。これによって、微粉炭流量計13の設置数を最小限に抑えることができる。ただし、分岐管12bごとに微粉炭流量計13を設置するようにしても良い。さらに、
図4に示すように、供給配管12として独立した配管12cをバーナ1ごとに設け、各々の配管12cを微粉炭機11に接続する構成を採用することも可能である。この場合、
図4に示すように、各々の配管12cに対して微粉炭流量計13が設置されることが望ましい。
【0036】
また、上記実施形態においては、バーナ1が油バーナ3を備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、油バーナ3を備えない構成を採用することも可能である。
【符号の説明】
【0037】
1……バーナ
2……ノズルユニット
2a……外筒ノズル
2a1……開口端
2b……内筒ノズル
2b1……開口端
3……油バーナ
4……ウインドボックス
4a……仕切壁
4b……内側流路
4c……外側流路
5……次空気調整部
5a……アウタベーン(旋回ベーン)
5b……インナベーン
5c……角度調整機構
5d……モータ
10……燃焼システム
11……微粉炭機
12……供給配管
12a……共通管
12b……分岐管
13……微粉炭流量計
14……制御装置
15……分散部
20……燃焼システム
30……燃焼システム
100……炉壁
101……スロート