特許第6874727号(P6874727)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874727
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】ステアリングホイール
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/10 20060101AFI20210510BHJP
   B60R 16/027 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   B62D1/10
   B60R16/027 S
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-67422(P2018-67422)
(22)【出願日】2018年3月30日
(65)【公開番号】特開2019-177749(P2019-177749A)
(43)【公開日】2019年10月17日
【審査請求日】2020年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】安達 元輝
【審査官】 田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−097663(JP,A)
【文献】 特開2008−056093(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3011422(JP,U)
【文献】 特開2000−016301(JP,A)
【文献】 特開2005−238881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 1/10
B60R 16/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央のボス部の下面側を覆うロアカバー内に、前記ボス部内の電子機器に接続されるハーネスが、配設されて構成されるステアリングホイールであって、
前記ハーネスを保持可能なハーネス保持部を有したハーネス保持部材が、
前記ロアカバーと別体として、前記ロアカバーにおけるねじを締結させる取付孔を設けた取付部位に対し、前記ねじを利用して取り付けられて、配設されるとともに、
前記ロアカバーへの前記取付部位を、前記電子機器の前記ロアカバーへの取付部位と共用して、前記ねじにより、前記電子機器とともに、前記ロアカバーに取り付けられていることを特徴とするステアリングホイール。
【請求項2】
前記ハーネスが、ステアリングコラム側のスパイラルハーネスから延びる延設部位としていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイール。
【請求項3】
前記ハーネス保持部材が、前記ロアカバーの底壁に設けられた前記取付部位に対して締結される前記ねじにより、取り付けられる構成としていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のステアリングホイール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中央のボス部の下面側を覆うロアカバー内に、ボス部内の電子機器に接続されるハーネスが、配設されて構成されるステアリングホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ステアリングホイールの中央のボス部には、種々の電子機器が配設されており、それらの電子機器に接続されるハーネスは、ステアリングホイールの操舵時に、ボス部内で自由に移動しないように、ボス部の下面側を覆うロアカバーにおける外周壁と、ロアカバーの底壁から上方へ突設させた内壁と、の間に挟んで、保持されていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−88084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のステアリングホイールでは、ハーネスの保持を、ロアカバー自体に形成した外周壁と内壁とを利用していたことから、ロアカバーの形状、すなわち、ロアカバーの意匠が変われば、新たに、ハーネスの保持部位である外周壁と内壁を設計し直して、保持部位を配設しなければならない。その際、ロアカバーは、合成樹脂製としており、成形時のヒケ等の発生を防止して、外周壁等の肉厚管理も併せて行う必要が生じて、手間がかかり、ロアカバー内での簡便なハーネスの保持に関し、課題があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ロアカバーの意匠が変更されることとなっても、容易に対処して、ロアカバー内に配設されるハーネスを保持できるステアリングホイールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るステアリングホイールは、中央のボス部の下面側を覆うロアカバー内に、前記ボス部内の電子機器に接続されるハーネスが、配設されて構成されるステアリングホイールであって、
前記ハーネスを保持可能なハーネス保持部を有したハーネス保持部材が、
前記ロアカバーと別体として、前記ロアカバーにおけるねじを締結させる取付孔を設けた取付部位に対し、前記ねじを利用して取り付けられて、配設されるとともに、
前記ロアカバーへの前記取付部位を、前記電子機器の前記ロアカバーへの取付部位と共用して、前記ねじにより、前記電子機器とともに、前記ロアカバーに取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るステアリングホイールでは、ハーネスがハーネス保持部材のハーネス保持部に保持され、そして、ハーネス保持部材自体は、ロアカバーと別体として、ロアカバーに取り付けられる構成である。そのため、ロアカバーの意匠が変更されることとなっても、単に、ハーネス保持部材に対応する取付部位を配設するだけで、対処できる。そして、このハーネス保持部材に対応するロアカバーの取付部位は、線状のハーネスを挟持して保持できるように所定距離離れた二つの立体的に突出する壁等を設けることなく、単に、取付孔等を設けるだけで、簡便に対処可能となる。
【0008】
したがって、本発明に係るステアリングホイールでは、ロアカバーの意匠が変更されることとなっても、容易に対処して、ロアカバー内に配設されるハーネスを保持することができる。
【0010】
さらに、ハーネス保持部材をロアカバーに取り付ければ、電子機器もロアカバーに取り付けることができて、電子機器とハーネス保持部材とのロアカバーへの取付作業を効率的に行えるとともに、ロアカバーへの取付部位を、電子機器用とハーネス保持部材用とで共用できて、ロアカバーの意匠が変更されても、電子機器用の取付部位を考慮せずに済むことから、容易に対処できる。
【0011】
そしてまた、本発明に係るステアリングホイールでは、前記ハーネスが、ステアリングコラム側のスパイラルハーネスから延びる延設部位としていても、好適に姿勢を安定させて、保持することができる。
【0012】
すなわち、ステアリングホイールは、操舵時に下方のステアリングコラム側に対して、回転する。しかし、ステアリングコラム側から延びるスパイラルハーネスの延設部位が、ステアリングコラム側に最も近い位置のステアリングホイールのロアカバーに配置されたハーネス保持部材により、保持されることから、ステアリングホイールが回転操舵されても、スパイラルハーネスの延設部位は、ロアカバー内に挿入された姿勢を維持されて、ボス部内の種々の部品と干渉せず、ハーネスを経て供給される信号や電力等を、安定して電子機器に供給することができる。
【0013】
また、本発明に係るステアリングホイールでは、前記ハーネス保持部材が、前記ロアカバーの底壁に対して締結されるねじにより、取り付けられる構成とすることが望ましい。
【0014】
このような構成では、ロアカバーの意匠が変更されても、その変更によるロアカバーの底壁への影響は、外周縁付近に留まることから、ハーネス保持部材の取付部位としてのねじを締結する取付孔は、容易に、底壁に配設でき、そのため、ロアカバーの意匠が変更されることとなっても、一層、容易に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る一実施形態のステアリングホイールの概略平面図である。
図2】実施形態のステアリングホイールにおける車両に搭載された状態の概略断面図であり、図1のII−II部位に対応する。
図3】実施形態のステアリングホイールにおけるロアカバー付近のステアリングコラム側の一部を含んだ概略平面図である。
図4】実施形態のロアカバーにおけるハーネス保持部材付近を示す概略斜視図である。
図5】実施形態のハーネス保持部材を電子機器に組み付けた概略斜視図である。
図6】実施形態のハーネス保持部材の斜視図である。
図7】実施形態のハーネス保持部材の正面図である。
図8】実施形態のハーネス保持部材の底面図である。
図9】実施形態の電子機器の斜視図である。
図10】実施形態のステアリングホイールにおけるハーネス保持部材のロアカバーへの取付部位付近の概略断面図である。
図11】実施形態のステアリングホイールにおけるハーネス保持部材のハーネス保持部付近の概略断面図である。
図12】実施形態のハーネス保持部材の変形例を示す斜視図である。
図13図12に示すハーネス保持部材がハーネスを保持した状態を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のステアリングホイール1は、図1,2に示すように、運転者が把持するリング部Rと、リング部Rの中央のボス部Bと、リング部Rとボス部Bとを連結するスポーク部Sと、を備えて構成されている。リング部R、ボス部B、及び、スポーク部Sには、各部を連結する芯金2が配設されている。芯金2は、リング部Rに配置されるリング芯金5、ボス部Bに配設されるボス芯金3、及び、スポーク部Sに配設されてリング芯金5とボス芯金3とを連結するスポーク芯金4、から構成されている。芯金2は、ステアリングシャフトSSにナットN止めして接続されるボス芯金3のボス3aを鋼製とし、他の部位は、アルミニウム合金等の軽合金材料からダイカスト鋳造されて形成されている。
【0017】
また、ステアリングホイール1は、リング芯金5と、リング芯金5の近傍のスポーク芯金4の周囲とに、被覆部7を配設させている。被覆部7は、芯金4,5を覆うウレタン等の樹脂部の外周面側に、皮革を設けて構成されている。なお、実施形態の場合、後部側のスポーク部Sには、スポーク芯金4が配設されておらず、装飾カバー9が配設されている。
【0018】
また、ボス部Bの上部側には、エアバッグ装置を組み付けたパッド8が、取り付けられ、ボス部Bの下部側には、ボス部Bの下面側を覆うように、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる深皿形状のロアカバー10が配設されている。
【0019】
ロアカバー10は、図2,3,10,11に示すように、ボス芯金3の周囲を囲うような環状の底壁11と、底壁11の外周縁11aから上方に延びる上開きの筒状の外周壁20と、を備えて構成されている。
【0020】
底壁11は、ボス芯金3を上方側に露出させるように、中央に挿通孔12を備え、挿通孔12の周囲に、ロアカバー10をボス芯金3にねじ25止め(図1参照)するための複数の取付ボス部14、後述するハーネス保持部材30をねじ26止めして取り付ける取付部位16、及び、後述する電子機器40をねじ27止めして取り付ける取付部位18が、形成されている。各取付ボス部14には、ねじ25を締結するための取付孔14aが形成されている(図3,4参照)。取付部位16,18にも、ねじ26,27を締結するための取付孔16a,18aが形成されている(図3,10参照)。なお、実施形態の場合、取付部位18は、ハーネス保持部材30を取り付ける取付部位16と同じ形状の円柱状として、底壁11から上方へ突出している。
【0021】
外周壁20は、各スポーク部Sのボス部B付近の下面側を覆えるように、各スポーク部Sの近傍の底壁11の周縁から、上方に延びるように、配設されている。そして、左右のスポーク部Sの部位には、外周壁20をスポーク芯金4にねじ28止めするための取付片部22が、配設されている(図3参照)。取付片部22は、左右の開口21の前後の縁から開口21を塞ぐように突設され、ねじ28(図1参照)を挿通させる取付孔22aを配設させている。
【0022】
また、ステアリングホイール1が、ボス芯金3のボス3aを、ナットN止めして、ステアリングシャフトSSに締結されて、車両に搭載された際には、ステアリングコラム50側には、スパイラルハーネス55を内部に配設したスパイラルハーネスケース51が、ロアカバー10の底壁11の下方に配設されている(図2〜4,10,11参照)。ケース51は、上面側の回転側部52が、回転操舵時のステアリングホイール1と一体的に回転できるように、下方の固定側部53に対して回転自在に配設されている。さらに、回転側部52には、スパイラルハーネス55に接続される雌側のコネクタ54が上方へ突設するように配設され(図4参照)、そして、コネクタ54に雄側のコネクタ46を嵌めたハーネス45が、ボス部Bのロアカバー10内に配設された電子機器40に接続されている。
【0023】
実施形態の場合、この電子機器40は、リング部R等に設けた図示しない振動モータの駆動を制御するとともに、リング部Rに設けた図示しないヒータのオンオフの制御を行う制御装置であり、車両側の図示しない制御装置からの作動制御信号や電力を、スパイラルハーネス55とハーネス45とを経て、供給される。そのため、ハーネス45は、スパイラルハーネス55の延長部分(延設部位)として構成されている。ハーネス45は、両端に雄側のコネクタ46,47を配設させており、コネクタ46がスパイラルハーネスケース51側のコネクタ54に接続され、コネクタ47が、電子機器40に設けられた雌側のコネクタ41に接続されている。なお、実施形態の場合、ハーネス45は、ポリエチレン等の可撓性を有した合成樹脂製のチューブ48により、覆われている。
【0024】
また、電子機器40は、図2〜5,9に示すように、湾曲した箱形状の本体部40aを備え、本体部40aの両端側には、それぞれ、取付孔42a,43aを貫通させた取付フランジ42,43が配設されている。
【0025】
ボス部Bのロアカバー10内には、ハーネス45を保持するハーネス保持部材30が配設されている。ハーネス保持部材30は、ポリプロピレン等の合成樹脂から形成され、図2〜10,11に示すように、ハーネス保持部36を上方へ突出させた天井壁部31と、天井壁部31の外周縁から下方に延びる外周壁部32と、を備えて構成されている。天井壁部31は、上下方向に延びる段差側壁部31c(図10参照)を介在させて、上下の段差を設けて、上部31aと下部31bとに分けられて、構成されている。下部31bは、ロアカバー10の取付部位16に取り付けられる取付部34を構成し、ねじ26を挿通させる取付孔34aを、上下方向に貫通させている。
【0026】
外周壁部32に囲まれた天井壁部31の下面側は、電子機器40の一方の端部40b側を嵌合させる組付凹部33を構成しており、上部31aの下面側が、電子機器40の本体部40aの端部40b側を収納する本体側部33aとし、下部31bの下面側が、電子機器40の取付フランジ42側を収納する取付側部33bとしている。本体側部33aは、上部31aの下面側における段差側壁部31cと、外周壁部32の上部31aの縁から下方に延びる本体側壁部32aと、に囲まれた部位であり、取付側部33bは、下部31bの下面側における取付孔34aの周囲のエリアであり、下部31bの下面側における外周壁部32の取付側壁部32bに囲まれる部位としている。取付側壁部32bは、下部31bの下面側において、取付孔34aの周囲を囲うように、下部31bの外周縁から離れる離隔部32baを備えている(図7,8参照)。
【0027】
ハーネス保持部36は、天井壁部31の段差側壁部31c付近から、2本の係止フック37,38を対向させるように、上方へ突設させて構成されている。係止フック37,38は、天井壁部31から上方に延びる軸部37a,38aの先端に、相互に接近させるように、軸部37a,38aから突設する鉤部37b、38bを設けて、構成されている。各鉤部37b,38bは、上面側を、係止フック37,38の対向方向の内側下方へ傾斜させたガイド面37c,38cとしており、ハーネス45を、係止フック37,38間の保持凹部36a内に収納し易いように構成されている。すなわち、ハーネス45を、係止フック37,38の鉤部37b,38b間の開口36bから、保持凹部36a内に挿入させる際、ハーネス45が、開口36bの上方位置からずれていても、ガイド面37c,38cに摺動させて、保持凹部36a内に挿入し易く構成されている。
【0028】
なお、ハーネス45は、チューブ48に覆われて、ある程度の形状保持性を有していることから、ケース51側のコネクタ54にコネクタ46を結合させ、電子機器40側のコネクタ41にコネクタ47を結合させた状態での保持凹部36a内に収納された際には、直線状のチューブ48が、係止フック37,38の対向方向と直交する方向から傾斜し(図3,4参照)、チューブ48の外周面48aを、係止フック37,38の軸部37a,38aの両外周面(外表面)37aa,38aaに圧接させる状態としつつ、鉤部37b,38bによって保持凹部36a内からの外れを規制され、かつ、摩擦抵抗によって、ずれを抑制された状態として、保持凹部36a内に収納保持されることとなる。
【0029】
実施形態のステアリングホイール1の組み立ては、リング芯金5の所定部位に図示しない振動モータやヒータを配設させて、リング芯金5やスポーク芯金4の所定部位に被覆部7を設けておく。さらに、他のボス芯金3やスポーク芯金4の部位にも、所定の電子機器等を取り付けておく。また、ロアカバー10には、電子機器40の端部40b側に、ハーネス保持部材30の組付凹部33を被せて、取付部34と取付フランジ42の取付孔34a,42a相互を一致させ、取付孔34a,42aを、ロアカバー10の取付部位16の取付孔16aの上方に配置させるとともに、電子機器40の取付フランジ43の取付孔43aを、ロアカバー10の取付部位18の取付孔18aの上方に配置させて、ねじ26を、取付孔34a,42aを経て、取付部位16の取付孔16aに螺合させ(図10参照)、また、ねじ27を取付孔43aを経て、取付部位18の取付孔18aに螺合させれば(図3参照)、ハーネス保持部材30と電子機器40とをロアカバー10の底壁11に取り付けることができる。その後、ロアカバー10に、他の所定の部品等を取り付けた後、ロアカバー10をボス芯金3の下方側に配置させて、ロアカバー10の取付ボス部14や取付片部22を、芯金2のボス芯金3やスポーク芯金4の所定の取付部位の上面側に配置させて、取付ボス部14や取付片部22の取付孔14a,22aを経て、芯金2側にねじ25,28を締結すれば、ロアカバー10をボス部Bの芯金2におけるボス芯金3やスポーク芯金4の下面側に取り付けることができる。
【0030】
その後、エアバッグ装置付きのパッド8、を除いたステアリングホイール1を、車両側のステアリングコラム50に配置させて、ステアリングシャフトSSをボス芯金3のボス3aに差し込み、ステアリングシャフトSSにナットNを締結して、ステアリングシャフトSSにステアリングホイール1を取り付ける。
【0031】
そして、ハーネス45のコネクタ46をスパイラルハーネスケース51のコネクタ54に接続させるとともに、ハーネス45のコネクタ47を電子機器40のコネクタ41に接続させ、さらに、チューブ48を被せたハーネス45を、ハーネス保持部材30のハーネス保持部36の開口36bから保持凹部36a内に挿入させて、ハーネス保持部36に保持させる。
【0032】
その後、図示しないエアバッグ装置やホーン作動回路等に信号や電力を供給する図示しないハーネスを、スパイラルハーネスケース51の所定部位と、パッド8側とに、接続させつつ、パッド8を、芯金2側の組付孔6(図1,2参照)を利用して、芯金2側に組み付ければ、ステアリングホイール1の組み立てが完了するとともに、ステアリングホイール1を車両に搭載することができる。
【0033】
実施形態のステアリングホイール1では、ハーネス45が、外れを防止され、かつ、摩擦抵抗によって、ずれを抑制された状態として、ハーネス保持部材30のハーネス保持部36に保持され、そして、ハーネス保持部材30自体は、ロアカバー10と別体として、ロアカバー10に取り付けられる構成である。そのため、ロアカバー10の意匠が変更されることとなっても、単に、ハーネス保持部材30に対応する取付部位16を配設するだけで、対処できる。そして、このハーネス保持部材30に対応するロアカバー10の取付部位16は、線状のハーネスを挟持して保持できるように所定距離離れた二つの立体的に突出する壁等を設けることなく、単に、取付孔16aを有した部位16を設けるだけで、簡便に対処可能となる。
【0034】
したがって、実施形態のステアリングホイールでは、ロアカバー10の意匠が変更されることとなっても、容易に対処して、ロアカバー10内に配設されるハーネス45を保持することができる。
【0035】
また、実施形態のステアリングホイール1では、ハーネス保持部材30が、ロアカバー10への取付時に、電子機器40を共締めして、電子機器40をロアカバー10に取り付けている。
【0036】
そのため、実施形態では、ハーネス保持部材30をロアカバー10に取り付ければ、電子機器40もロアカバー10に取り付けることができて、電子機器40とハーネス保持部材30とのロアカバー10への取付作業を効率的に行えるとともに、ロアカバー10への取付部位16を、電子機器40用とハーネス保持部材30用とで共用できて、ロアカバー10の意匠が変更されても、電子機器40用の取付部位16を考慮せずに済むことから、容易に対処できる。
【0037】
そしてまた、実施形態のステアリングホイール1では、ハーネス45が、ステアリングコラム50側のスパイラルハーネス55から延びる延設部位としていても、好適に姿勢を安定させて、保持することができる。
【0038】
すなわち、ステアリングホイール1は、操舵時に下方のステアリングコラム50側に対して、回転する。しかし、ステアリングコラム50側から延びるスパイラルハーネス55の延設部位としてのハーネス45が、ステアリングコラム50側に最も近い位置のステアリングホイール1のロアカバー10(特に、実施形態では底壁11)に配置されたハーネス保持部材30により、外れを防止され、かつ、ずれを抑制された状態として、保持されることから、ステアリングホイール1が回転操舵されても、スパイラルハーネス55の延設部位としてのハーネス45は、ロアカバー10内に挿入された姿勢を維持されて、ボス部B内の種々の部品と干渉せず、ハーネス45を経て供給される信号や電力等を、安定して電子機器40に供給することができる。
【0039】
また、実施形態のステアリングホイール1では、ハーネス保持部材30が、ロアカバー10の底壁11に対して締結されるねじ26により、取り付けられる構成としている。
【0040】
そのため、実施形態では、ロアカバー10の意匠が変更されても、外周壁20が主に変更されて、その変更によるロアカバー10の底壁11への影響は、外周縁11a付近に留まることから、ハーネス保持部材30の取付部位16としてのねじ26を締結する取付孔16aは、円柱状の取付部位16を含めても、容易に、底壁11に配設でき、そのため、ロアカバー10の意匠が変更されることとなっても、一層、容易に対処することができる。
【0041】
なお、実施形態では、ハーネス保持部材30のハーネス保持部36として、一対の係止フック37,38を設けるとともに、係止フック37,38の間の保持凹部36aに挿入させて、外れを防止し、かつ、ずれを抑制した状態で、ハーネス45を保持する構成とした。しかし、ハーネス45を保持できれば、図12,13に示すハーネス保持部材30Aのように、天井壁部31から上方に延びる1本の係止フック39により、ハーネス45を保持するハーネス保持部36Aを構成してもよい。
【0042】
このハーネス保持部36Aの係止フック39は、実施形態のハーネス保持部材30の係止フック37と同様な形状としているが、ハーネス45の保持姿勢に変形させた状態からの復元力を利用して、ハーネス45を保持するものである。すなわち、天井壁部31から上方へ延びる軸部39aの配置位置が、ハーネス45の両端のコネクタ46,47が結合されるコネクタ41,54間を結ぶ直線L(図3参照)より、電子機器40から離れる位置として、軸部39aの先端から天井壁部31と略平行として、電子機器40から離れる方向へ鉤部39bを突設させている。
【0043】
このハーネス保持部材30Aは、実施形態のハーネス保持部材30と同様な天井壁部31、外周壁部32、及び、取付部34を備えており、ハーネス保持部材30と同様に、ねじ26を使用して、ロアカバー10に取り付けられる。そして、このハーネス保持部36Aは、直線Lの配置側への復元力を発生させているハーネス45を、鉤部39bの直下の軸部39aの外周面(外表面)39aa側に配置させれば、ハーネス45は、その復元力により軸部39aの外周面39aa側に圧接され、鉤部39bから外れることなく、かつ、摩擦抵抗によって、ずれを抑制された状態で、ハーネス保持部36Aに保持されることとなる。
【0044】
また、実施形態のハーネス保持部材30では、1つの取付孔34aに挿通させる1本のねじ26により、ロアカバー10に取り付けられているが、電子機器40の端部40bを嵌合させて収納する組付凹部33を備えており、組付凹部33の端部40bへの嵌合により、取付孔34a(ねじ26)を中心とした回転が規制されている。そのため、1本のねじ26による取り付けであっても、回転すること無く、安定して、ハーネス保持部材30を、ロアカバー10の取付部位16に取り付けておくことができる。すなわち、単に円柱状に突出する1つの取付部位16であっても、回転させずに、ハーネス保持部材30を取り付けることができ、このような取付部位16では、ロアカバー10の意匠が変更されても、容易に対処して、変更後のロアカバーの底壁に突設させることができる。
【符号の説明】
【0045】
1…ステアリングホイール、10…ロアカバー、11…底壁、16…取付部位、16a…取付孔、26…ねじ、30,30A…ハーネス保持部材、34…取付部、34a…取付孔、36,36A…ハーネス保持部、40…電子機器、40a…本体部、42…取付フランジ、42a…取付孔、45…(延設部位)ハーネス、50…ステアリングコラム、55…スパイラルハーネス、B…ボス部。
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