(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記支持部材は、前記第1軸心に沿う方向に延在する第1延在部と、前記第1延在部に連結されていると共に前記第1軸心に交差する方向に沿って延在する第2延在部と、を備え、
前記第1延在部に、前記第1軸支部を支持する第1支持部が配置され、
前記第2延在部に、前記第2軸支部を支持する第2支持部が配置され、
前記第2レバーが前記第2延在部に沿って配置され、
前記第1軸支部と前記第2軸支部とは、互いに前記第1軸心に沿う方向の異なる位置に配置されている、請求項1又は2に記載のリンク機構。
【発明を実施するための形態】
【0011】
このリンク機構6は、当該リンク機構6を動作させるための入力の方向と、当該リンク機構6が動作することによる出力の方向とを、互いに異なる方向とすることができるように構成されている。以下、リンク機構6が、物品収納設備100に用いられる場合を例に説明する。
【0012】
なお、以下では、特定の方向を基準として、各部材の構成を説明する場合がある。本明細書において「ある特定の方向に沿う」とは、当該特定の方向に完全に平行である場合の他、設置や組付け等の製造上の誤差の範囲内において当該特定の方向に対して僅かに傾いている状態も含む概念である。より具体的には、当該特定の方向に対して±5°以下の範囲で傾いている状態も含む。また、例えば「平行状」や「直交状」など、「状」を用いて方向や部材の形状等を説明する場合においても、上記と同じ趣旨である。例えば「平行状」という場合には、厳密に平行であることに限らず、平行に沿う方向に対して僅かに傾いている状態も含む。
【0013】
1.物品収納設備
図1に示すように、物品収納設備100は、物品Wを収納する物品収納部1と、物品収納部1に対して物品Wを収納し、又は、物品収納部1に収納された物品Wを取り出す移載動作を行う移載装置2と、を備えている。例えば、物品収納設備100は、物品Wを搬送するための物品搬送設備の一部として構成されている。そして、この物品収納設備100は、物品収納部1に収納された物品Wの脱落を規制するための揺動アーム30を有する揺動機構3を備えている。
【0014】
1−1.移載装置
移載装置2は、物品収納部1との間で物品Wを移載する。本実施形態では、移載装置2は、物品搬送設備内の各所に物品Wを搬送する物品搬送車7に備えられる。
【0015】
本実施形態では、移載装置2は、移載動作に伴って物品収納部1に向かって突出する突出動作と、物品収納部1に向かって突出した状態から引退する引退動作と、を行う出退動作部21を備えている。出退動作部21の突出方向の端部には、出退動作部21の突出動作に伴って揺動アーム30を押圧する押圧部21Aが形成されている。
【0016】
なお、以下の説明では、出退動作部21が物品収納部1に対して出退動作する方向を「奥行方向X」とし、鉛直方向視で奥行方向Xに直交する方向を「幅方向Y」とする。
【0017】
本実施形態では、出退動作部21は、モータ(不図示)によって駆動又は従動される一対のプーリ21Bと、一対のプーリ21Bの双方に巻回されるベルト21Cと、ベルト21Cに連結されて奥行方向Xにスライド自在なスライド部21Dと、を有している。これにより、出退動作部21は、奥行方向Xに沿う出退動作が可能となっている。但し、上記のような構成に限定されることなく、出退動作部21は、奥行方向Xに出退動作可能に構成されていればよく、例えば、スカラーアームを有するなどして構成されていてもよい。
【0018】
本実施形態では、移載装置2は、物品Wを把持する把持部22と、当該把持部22を昇降させる昇降部23と、を備えている。把持部22は、物品Wの上面に形成されたフランジ部Waを把持することにより、物品Wを把持するように構成されている。昇降部23は、把持部22と連結するベルト(不図示)を有しており、当該ベルトの巻き取り又は繰り出しにより把持部22を昇降させるように構成されている。把持部22及び昇降部23は、出退動作部21の押圧部21Aと一体的に構成された部材に支持されている。
【0019】
移載装置2は、物品収納部1に対して物品Wを収納する場合には、把持部22によって物品Wを把持した状態で出退動作部21を物品収納部1側に突出させて、物品Wと物品収納部1とを鉛直方向視で重複した状態とする。そして、昇降部23によって把持部22を下降させることにより、物品Wを物品収納部1に載置し、物品Wの把持を解除する。その後、出退動作部21によって物品収納部1側から物品搬送車7側に把持部22を引退させる。また、移載装置2は、物品収納部1に収納された物品Wを取り出す場合には、出退動作部21を物品収納部1側に突出させてから昇降部23によって把持部22を下降させ、把持部22によって物品収納部1に載置された物品Wを把持する。その後、物品Wを把持した状態で、昇降部23によって把持部22を上昇させると共に、出退動作部21によって物品収納部1側から物品搬送車7側に把持部22を引退させる。
【0020】
1−2.物品収納部
物品収納部1には、物品Wが収納される。物品Wは、移載装置2によって物品収納部1に移載される。物品収納部1に収納された物品Wは、当該物品収納部1において一時的又は長期的に保管される。図示の例では、物品収納部1は、施設(建物)の天井から吊り下げ支持されている。但し、このような構成に限定されることなく、物品収納部1は、施設の床面に支持された構成であってもよいし、その他にも、施設内の構造物や装置などによって支持された構成であってもよい。
【0021】
図1〜
図3に示すように、物品収納部1は、物品Wが載置される載置台11を備えている。載置台11の上面には、上方に突出する突起部11Aが複数設けられている。突起部11Aは、物品Wが載置台11に載置される際に、物品Wの底面に形成された凹部Wbに嵌り込むように構成されている。これにより、物品Wの位置(水平方向の位置)が規制される。
【0022】
本実施形態では、物品収納部1は、載置台11の縁部に沿って配置されると共に当該縁部から上方に延在する枠部材12を備えている。図示の例では、枠部材12は、載置台11における幅方向Yの一端側の縁部に沿って配置された第1枠部材12Aと、幅方向Yの他端側の縁部に沿って配置された第2枠部材12B(
図1において省略)と、奥行方向Xの移載装置2とは反対側の縁部に沿って配置された第3枠部材12Cと、を含んで構成されている。なお、本例では、枠部材12は、複数の開口を有する板状に形成されている。載置台11における奥行方向Xの移載装置2の側の縁部には枠部材12は設けられていない。これにより、物品収納部1の奥行方向Xにおける移載装置2の側に、物品収納部1と移載装置2との間で物品Wの出し入れが可能な開口部13が形成されている。なお、本実施形態では、載置台11における奥行方向Xの移載装置2の側の縁部には、上方に突出するストッパ部14が形成されている。ストッパ部14は、載置台11の縁部が折り曲げられることにより形成されている。ストッパ部14の上端部は、枠部材12の上端部よりも低い位置に配置され、移載装置2による物品の移載動作の妨げにならないようになっている。上述の開口部13は、ストッパ部14の上方の領域に形成されている。これら複数の枠部材12とストッパ部14とにより、物品収納部1に載置された物品Wの脱落が抑制される。
【0023】
1−3.揺動機構
揺動機構3は、固定部材4と、固定部材4に対して第3軸心AX3周りに揺動自在に支持された揺動アーム30と、リンク機構6と、を備えている。なお、以下の説明では、第3軸心AX3周りに沿う方向を「第3揺動方向T」とし、第3揺動方向Tにおける一方側を「第3揺動方向第1側T1」とし、他方側を「第3揺動方向第2側T2」とする。
【0024】
1−3−1.揺動アーム
揺動アーム30は、固定部材4に支持されている。本実施形態では、揺動アーム30は、基準位置P1にある状態で物品収納部1に収納された物品Wの上方に配置されて、物品収納部1からの物品Wの脱落を規制するように設けられている。そして、揺動アーム30が、物品Wの載置領域と重複しない退避位置P2(
図8参照)に配置されることで、物品収納部1は、移載装置2による物品Wの移載が可能な状態となる。本実施形態では、揺動アーム30は、基準位置P1と退避位置P2との間で第3軸心AX3周りに揺動するように構成されている。また、揺動アーム30は、基準位置P1にある状態で、揺動が規制される規制状態と揺動が許容される許容状態とに変更自在となっている。詳細は後述する。
【0025】
本実施形態において「基準位置」は、揺動アーム30が物品Wの脱落を規制可能な位置であり、鉛直方向視で物品Wと重複する位置に設定されている。より詳細には、「基準位置」は、揺動アーム30が鉛直方向視で物品Wの中央領域と重複する位置に設定されている。
図3に示す例では、揺動アーム30は、基準位置P1において、物品Wの上面における中央部付近に形成されたフランジ部Waと鉛直方向視で重複している。
【0026】
揺動アーム30の揺動中心である第3軸心AX3は、鉛直方向に沿って、又は鉛直方向に対して規定範囲内の角度で傾斜した方向に沿って配置されている。本実施形態では、第3軸心AX3は、鉛直方向に沿って配置されている。また、第3軸心AX3は、物品収納部1(載置台11)の端部領域に配置されており、物品収納部1に収納された物品Wと鉛直方向視で重複しない位置に配置されている。ここでは、第3軸心AX3は、物品収納部1の奥行方向Xにおける移載装置2とは反対側の端部領域であって、幅方向Yにおける両側の端部領域の一方に配置されている。
【0027】
揺動アーム30における第3軸心AX3から遠い側の先端部である揺動先端部30Tには、移載装置2の出退動作部21の突出動作によって押圧される被押圧部31Aが設けられている。揺動アーム30における基端側、換言すれば、第3軸心AX3の近傍の揺動基端部30Pには、固定部材4によって揺動自在に軸支される軸支部32Bが設けられている。
【0028】
本実施形態では、揺動アーム30は、揺動先端部30Tにおいて鉛直方向に延在する第1アーム部31と、当該第1アーム部31に連結すると共に、水平方向に沿って揺動基端部30Pまで延在する第2アーム部32と、を備えている。図示の例では、第2アーム部32は、第1アーム部31の下端部に連結している。換言すれば、第1アーム部31は、第2アーム部32から上方に突出して形成されており、揺動アーム30は、全体としてL字状を成すように構成されている。そして、上述の被押圧部31Aは、第1アーム部31における上端部に設けられている。
【0029】
1−3−2.固定部材
固定部材4は、物品収納部1に設けられている。本実施形態では、
図2及び
図3に示すように、固定部材4は、枠部材12の内側に沿って配置され、揺動アーム30を支持している。より詳細には、固定部材4は、枠部材12(図示の例では、第1枠部材12A)に連結されて鉛直方向に延びる固定柱部41と、当該固定柱部41の上端部に連結されて揺動アーム30を支持する固定台部42と、を備えている。図示の例では、固定台部42における第3軸心AX3の位置に、揺動アーム30を支持する軸状のアーム支持部43が設けられている。固定台部42は、アーム支持部43を介して揺動アーム30を支持している。
【0030】
本実施形態では、固定部材4は、揺動アーム30が第3軸心AX3周りの基準位置P1にある状態での後述する第3出力部63Cに対応する位置に、当該第3出力部63Cが係止される係止部42Aを備えている(
図2参照)。図示の例では、係止部42Aは、固定台部42を鉛直方向に貫通する孔状に形成されている。係止部42Aは、基準位置P1にある状態の揺動アーム30に対して鉛直方向視で重複する位置に形成されている。
【0031】
1−3−3.付勢装置
本実施形態では、揺動機構3は、揺動アーム30を基準位置P1に向けて付勢する付勢装置5を更に備えている。図示の例では、付勢装置5は、揺動アーム30を第3揺動方向第2側T2に向けて付勢するように構成されている。また、揺動機構3は、揺動アーム30が基準位置P1よりも第3揺動方向第2側T2に揺動することを制限する制限部35を備えている。これにより、揺動アーム30は、付勢装置5以外のものによる外力が加えられていない状態では、付勢装置5の付勢力によって第3揺動方向第2側T2に向かって揺動し、基準位置P1において制限部35によって揺動が制限されることによって基準位置P1に停止するように構成されている。
【0032】
付勢装置5は、揺動アーム30と固定部材4との間に設けられた弾性部材、ここではバネとされている。本実施形態では、弾性部材は、揺動アーム30の揺動によって弾性変形すると共に揺動アーム30が基準位置P1にある状態において自然状態となるように設けられている。具体的には、付勢装置5は、ねじりバネとして構成されており、一端が固定部材4に連結(或いは当接)し、他端が揺動アーム30に連結(或いは当接)している。但し、このような構成に限定されることなく、付勢装置5は、例えば、板バネやコイルバネなどにより構成されていてもよい。制限部35は、揺動アーム30が基準位置P1にある状態で、揺動アーム30に対して第3揺動方向第2側T2から当接する当接部材とされている。本例では、揺動アーム30が制限部35に当接した際の衝撃を緩和するため、当接面に弾性部材35A、ここではゴムが配置されている。
【0033】
1−3−4.リンク機構
リンク機構6は、入力部と出力部とを備え、入力部に対して外部から入力があった場合(外力が加えられた場合)に、出力として出力部を動作させるように構成されている。上述のように本実施形態では、リンク機構6は、揺動機構3に備えられている。ここでは、リンク機構6は、揺動アーム30の揺動の規制及び許容の状態を変更自在であるロック機構として構成されている。以下では、主に
図4及び
図5を参照して説明する。
【0034】
リンク機構6は、第1レバー61(入力部)と、第2レバー62と、連結部材Lと、出力部材63(出力部)と、支持部材64と、を備えている。第1レバー61と第2レバー62とは、連結部材Lにより連結されていると共に、支持部材64によって支持されている。第1レバー61は、第1軸心AX1周りに揺動自在に構成され、第2レバー62は、第2軸心AX2周りに揺動自在に構成されている。
【0035】
第1レバー61の揺動中心である第1軸心AX1は、第3軸心AX3に対して異なる位置に配置されている。なお、本実施形態の説明において、2つの軸心の位置に関して「異なる位置」とは、これら2つの軸心が同じ位置にある部分を有しない、すなわち交差しない位置にあることを指す。本実施形態では、第1軸心AX1は、支持部材64(揺動アーム30)における揺動先端部30Tに配置されている。また、第1軸心AX1は、第3軸心AX3と平行状に延在している。すなわち、ここでは、第1軸心AX1は、鉛直方向に沿って延在している。
【0036】
第2レバー62の揺動中心である第2軸心AX2は、第1軸心AX1に対して、異なる位置において異なる方向に沿って延在している。本例では、第2軸心AX2は、第3軸心AX3に対しても、異なる位置において異なる方向に沿って延在している。本実施形態では、第2軸心AX2は、支持部材64(揺動アーム30)の延在方向に沿う方向における第1軸心AX1と第3軸心AX3との間に配置されている。また本実施形態では、第2軸心AX2は、水平方向に沿って延在している。
【0037】
なお、以下の説明では、第1軸心AX1周りに沿う方向を「第1揺動方向Q」とし、第1揺動方向Qにおける一方側を「第1揺動方向第1側Q1」とし、他方側を「第1揺動方向第2側Q2」とする。また、第2軸心AX2周りに沿う方向を「第2揺動方向R」とし、第2揺動方向Rにおける一方側を「第2揺動方向第1側R1」とし、他方側を「第2揺動方向第2側R2」とする。
【0038】
1−3−4−1.支持部材
本実施形態では、支持部材64は、揺動アーム30と一体的に設けられている。具体的には、揺動アーム30によって支持部材64が構成されている。従って、支持部材64は、第3軸心AX3周りに揺動自在に固定部材4に支持されている。
【0039】
支持部材64は、第1軸心AX1に沿う方向に延在する第1延在部64Aと、第1延在部64Aに連結されていると共に第1軸心AX1に交差する方向に沿って延在する第2延在部64Bと、を備えている。本実施形態では、支持部材64における第1延在部64Aは、揺動アーム30における第1アーム部31に対応している。また、第2延在部64Bは、第2アーム部32に対応している。
【0040】
第1延在部64Aに、第1レバー61の第1軸支部61A(後述)を支持する第1支持部64Aaが配置されている。図示の例では、第1支持部64Aaは、第1延在部64Aの上端部に設けられている。
【0041】
第2延在部64Bに、第2レバー62の第2軸支部62A(後述)を支持する第2支持部64Baが配置されている。図示の例では、第2支持部64Baは、第2延在部64Bにおける当該第2延在部64Bの延在方向の中央よりも第1延在部64Aの側に配置されている。また、本実施形態では、第2延在部64Bは、後述する出力部材63の被案内部63Bを案内する案内部64Bbを有している(
図5参照)。図示の例では、案内部64Bbは、第2延在部64Bを鉛直方向に貫通する貫通孔として構成されている。
【0042】
1−3−4−2.第1レバー
第1レバー61は、第1入力部61Bと、第1出力部61Cと、第1入力部61Bと第1出力部61Cとの間に設けられて第1軸心AX1周りに揺動自在に支持部材64に支持された第1軸支部61Aと、を備えている。これにより、第1レバー61は、第1軸心AX1周りに揺動自在に支持されている。
【0043】
第1軸支部61Aは、第1軸心AX1上に配置されており、第1軸支部61Aが第1軸心AX1周りに揺動することにより、第1レバー61が第1揺動方向Qに揺動する。また、第1軸支部61Aは、第1レバー61の延在方向における、第1入力部61Bと第1出力部61Cとの間に配置されている。本実施形態では、第1軸支部61Aと第1入力部61Bと第1出力部61Cとは、第1レバー61の延在方向に沿う直線上に並んで配置されている。
【0044】
第1入力部61Bは、リンク機構6を動作させるための入力が行われる部分である。本実施形態では、第1入力部61Bは、揺動アーム30における被押圧部31Aに対応しており、移載装置2が備える出退動作部21の突出動作によって当該出退動作部21からの押圧力を受ける位置に配置されている。換言すれば、第1入力部61Bは、出退動作部21の動作軌跡上に配置されており、突出動作中の出退動作部21と接触するように構成されている。本例では、第1入力部61Bは、揺動先端部30T(支持部材64の揺動先端部)に配置されている。より詳細には、第1入力部61Bは、第1レバー61における、第1軸支部61Aを挟んで第1出力部61Cとは反対側の端部に配置されている。また、第1入力部61Bは、第1出力部61Cよりも第3軸心AX3から遠い位置に配置されている。本実施形態では、第1入力部61Bは、第1レバー61に対して鉛直軸心周りに回転自在に支持されたローラを備えている。これにより、出退動作部21によって押圧される際の摩擦を低減することが可能となっている。本実施形態では、第1入力部61Bに作用する押圧力によって、第1レバー61が、第1揺動方向第1側Q1に揺動するように構成されている(
図7も参照)。
【0045】
第1出力部61Cは、第1入力部61Bへの入力が行われた場合に、その入力に対する出力として動作する部分である。換言すれば、第1出力部61Cは、第1入力部61Bの動作に連動する。具体的には、第1入力部61Bが出退動作部21に押圧されて第1揺動方向第1側Q1に揺動した場合には、第1出力部61Cも第1揺動方向第1側Q1に揺動する。反対に、第1入力部61Bが第1揺動方向第2側Q2に揺動した場合には、第1出力部61Cも、第1揺動方向第2側Q2に揺動する。第1出力部61Cは、連結部材Lを介して第2レバー62の第2入力部62Bに連結されており、第1入力部61Bに入力された力を第2入力部62Bに伝達する。
【0046】
1−3−4−3.第2レバー
第2レバー62は、第2入力部62Bと、第2出力部62Cと、第2入力部62Bと第2出力部62Cとの間に設けられて第2軸心AX2周りに揺動自在に支持部材64に支持された第2軸支部62Aと、を備えている。これにより、第2レバー62は、第2軸心AX2周りに揺動自在に支持されている。本実施形態では、第2レバー62は、支持部材64の第2延在部64Bに沿って配置されている。
【0047】
第2軸支部62Aは、第2軸心AX2上に配置されており、第2軸支部62Aが第2軸心AX2周りに揺動することにより、第2レバー62が第2揺動方向Rに揺動する。また、第2軸支部62Aは、第2レバー62の延在方向における、第2入力部62Bと第2出力部62Cとの間に配置されている。本実施形態では、第2軸支部62Aと第2入力部62Bと第2出力部62Cとは、第2レバー62の延在方向に沿う直線上に並んで配置されている。本実施形態では、この第2軸支部62Aと第1レバー61の第1軸支部61Aとが、互いに第1軸心AX1に沿う方向(本例では鉛直方向)の異なる位置に配置されている。
【0048】
第2入力部62Bは、連結部材Lを介して第1レバー61の第1出力部61Cから伝達される力を入力として受ける部分である。第2入力部62Bは、第2レバー62における、第2軸支部62Aを挟んで第2出力部62Cとは反対側の端部に配置されている。また、第2入力部62Bは、第2出力部62Cよりも第3軸心AX3から遠い位置に配置されている。本実施形態では、第1レバー61の第1入力部61Bが第1揺動方向第1側Q1に押圧された場合、第1出力部61Cから連結部材Lを介して第2レバー62の第2入力部62Bに伝達される力は、当該第2入力部62Bを下方に、換言すれば、第2揺動方向第1側R1に押圧する。すなわち、第1入力部61Bに作用する第1揺動方向第1側Q1の押圧力が第2入力部62Bに伝達されることによって、第2レバー62が、第2揺動方向第1側R1に揺動する。
【0049】
第2出力部62Cは、第2入力部62Bへの入力が行われた場合に、その入力に対する出力として動作する部分である。換言すれば、第2出力部62Cは、第2入力部62Bの動作に連動する。具体的には、第2入力部62Bが第2揺動方向第1側R1に揺動した場合には、第2出力部62Cも共に第2揺動方向第1側R1に揺動する。反対に、第2入力部62Bが第2揺動方向第2側R2に揺動した場合には、第2出力部62Cも、第2揺動方向第2側R2に揺動する。第2出力部62Cは、出力部材63と係合しており、第2入力部62Bに入力された力を出力部材63に伝達する。
【0050】
1−3−4−4.連結部材
連結部材Lは、第1レバー61と第2レバー62とを連結する部材である。連結部材Lは、第1自在継手機構L1を介して第1出力部61Cに連結された第1連結部L10と、第2自在継手機構L2を介して第2入力部62Bに連結された第2連結部L20と、を備えている。第1自在継手機構L1は、連結部材Lの本体と第1レバー61とを連結する角度を3次元的に自在に変化可能に構成されている。同様に、第2自在継手機構L2は、連結部材Lの本体と第2レバー62とを連結する角度を3次元的に自在に変化可能に構成されている。本例では、第1自在継手機構L1と第2自在継手機構L2とは、同様の構成となっている。但し、これに限らず、第1自在継手機構L1と第2自在継手機構L2とは、互いに異なる構成となっていてもよい。これらの自在継手機構L1,L2としては、例えば、ユニバーサルジョイントやボールジョイント等が用いられる。
【0051】
連結部材Lは、支持部材64から離間して配置されている。換言すれば、連結部材Lは、直接的には、第1レバー61及び第2レバー62によって支持されている。すなわち、連結部材Lは、支持部材64によっては直接的に支持されておらず、第1レバー61及び第2レバー62を介して支持部材64に支持されている。
【0052】
本実施形態では、第1レバー61の揺動の有無に拘らず、第1軸心AX1に沿う方向(鉛直方向)における第1連結部L10の位置は変化しない。つまり、第1連結部L10の位置は、第1レバー61の第1出力部61Cと共に第1揺動方向Qに揺動するのみとなっている。一方、鉛直方向における第2連結部L20の位置は、第1レバー61の揺動に伴って変動する。説明を加えると、本実施形態では、第1レバー61に外力が加えられていない状態(揺動していない状態)で、連結部材Lは、鉛直方向に対する傾斜角度を有する姿勢となっている。そして、第1入力部61Bへの入力により第1レバー61が第1揺動方向第1側Q1に揺動することに伴って、連結部材Lの鉛直方向に対する傾斜角度が小さくなる。換言すれば、連結部材Lの傾斜角度が、第1レバー61の第1揺動方向第1側Q1への揺動により鉛直方向に近づく。この際、上述のように、連結部材Lの一端側である第1連結部L10の鉛直方向の位置は変化しないため、連結部材Lの他端側である第2連結部L20の位置が下方に移動する。これによって、第2連結部L20に連結する第2入力部62Bが下方に押圧される。このようにして、第1レバー61の第1入力部61Bに入力された力が、連結部材Lを介して第2レバー62の第2入力部62Bに伝達される。
【0053】
1−3−4−5.出力部材
出力部材63は、リンク機構6の出力が行われる部材である。本実施形態では、出力部材63は、揺動アーム30の揺動が規制される規制状態と、揺動アーム30の揺動が許容される許容状態との状態変更を行うために、固定部材4の係止部42Aに係止される部材となっている。ここでは、出力部材63は、第1レバー61が第1揺動方向第1側Q1に揺動することにより、支持部材64(揺動アーム30)を許容状態とする方向に移動するように構成されている。また、揺動アーム30が基準位置P1にある状態において第1レバー61が第1揺動方向第2側Q2に揺動することにより、出力部材63は、支持部材64(揺動アーム30)を規制状態とする方向に移動する。そのため、出力部材63は、第2レバー62の第2出力部62Cに係合する係合部63Aと、案内方向S(
図5参照)に沿って往復移動自在に支持部材64に案内される被案内部63Bと、第3出力部63Cと、を備えている。
【0054】
ここで、「案内方向S」とは、
図5に示すように、第2出力部62Cの第2軸心AX2周りの揺動方向(第2揺動方向R)に沿う方向に設定されている。換言すれば、案内方向Sは、第2出力部62Cが揺動動作する際に描く円弧状軌跡の任意の点における接線方向に沿う方向に設定される。好ましくは、案内方向Sは、第2出力部62Cの揺動動作時における円弧状軌跡の中の揺動中心点における接線方向に沿う方向に設定される。本例では、図示のように、案内方向Sは鉛直方向に沿う方向となっている。
【0055】
また、
図5に示すように、案内方向Sは、第3軸心AX3に直交する仮想平面F3に交差する方向である。換言すれば、案内方向Sは、支持部材64(揺動アーム30)が第3軸心AX3を中心に揺動した場合の軌跡に交差する方向となっている。本実施形態では、案内方向Sは、第1軸心AX1の延在方向に対して平行状に配置されている。すなわち、案内方向Sは、鉛直方向に沿って配置されている。このような案内方向Sの設定及び出力部材63の配置の結果、第2軸心AX2は、第1軸心AX1と、案内方向Sに沿って配置された被案内部63Bの案内経路の軸心と、を含む仮想平面に対して直交状となるように配置されている。以下の説明では、「案内方向S」における一方側を「案内方向第1側S1」とし、他方側を「案内方向第2側S2」とする。ここでは、案内方向第2側S2は、出力部材63が固定部材4における係止部42Aに係止される方向に移動する側であり、案内方向第1側S1は、出力部材63が当該係止部42Aに対する係止を解除する方向に移動する側である。
【0056】
係合部63Aは、第2出力部62Cに対して、案内方向Sの相対移動が規制されるように係合している。一方、係合部63Aと第2出力部62Cとは、案内方向Sに直交する方向、本例では第2レバー62の延在方向に沿う方向への相対移動は許容される。本実施形態では、係合部63Aは、第2出力部62Cの上面に当接する当接部63Aaを備えている。第2出力部62Cの上面に当接部63Aaが当接することにより、出力部材63の重量が第2出力部62Cによって支持された状態となっている。より詳しくは、係合部63Aは、当接部63Aaを支持すると共に第2出力部62Cを覆う枠部63Abを備えている。枠部63Abは、第2レバー62の第2出力部62Cの周囲を囲むように配置されている。また、当接部63Aaは、ローラ部材として構成されており、枠部63Abによって第2軸心AX2に沿う方向の軸心周りに回転自在に支持されている。これにより、第2レバー62の揺動中に、当接部63Aaと第2出力部62Cとが当接する部分に生じる摩擦を低減することが可能となっている。
【0057】
被案内部63Bは、係合部63Aに連結されている。具体的には、被案内部63Bは、係合部63Aにおける枠部63Abと一体的に連結されている。ここでは、被案内部63Bは、枠部63Abに対して案内方向第2側S2に設けられている。また、被案内部63Bは、案内方向Sに沿う棒状部材として構成されている。そして、棒状の被案内部63Bが、支持部材64に形成された案内部64Bbに挿通されている。図示の例では、案内部64Bbは貫通孔とされ、被案内部63Bが当該貫通孔を貫通するように配置されている。なお、案内部64Bbの構成はこれに限定されず、ボールスプライン軸受等のような、被案内部63Bの移動を案内するための直動軸受を備えた構成としても好適である。この場合、被案内部63Bは、案内部64Bbに対して摺動するように構成される。
【0058】
図4及び
図5に示すように、第3出力部63Cは、出力部材63における被案内部63Bよりも案内方向第2側S2の部分により構成されている。出力部材63が第1軸心AX1よりも第3軸心AX3側に配置されているため、第3出力部63Cは、第1入力部61Bよりも第3軸心AX3の側に配置されている。そして、第3出力部63Cは、被案内部63Bと共に案内方向Sに沿って往復移動する。これにより、第3出力部63Cは、固定部材4の係止部42Aに係止された状態(係止状態)と係止されない状態(係止解除状態)とに状態変化するように構成されている。上記のとおり、係止部42Aは、固定部材4に形成された孔状部であり、揺動アーム30が第3軸心AX3周りの基準位置P1にある状態での第3出力部63Cに対応する位置に設けられている。従って、揺動アーム30が第3軸心AX3周りの基準位置P1にある状態において、第3出力部63Cが案内方向第2側S2に突出することにより、第3出力部63Cが係止部42Aに係止される。その状態から、第3出力部63Cが案内方向第1側S1に引退することにより、係止部42Aに対する第3出力部63Cの係止が解除される。
【0059】
1−3−5.揺動機構及びリンク機構の全体的構成
以上では、揺動機構3及びリンク機構6の各部の構成について説明した。次に、これらの全体的な構成について説明する。
【0060】
リンク機構6は、第2軸支部62Aから第3出力部63Cまでの部分に作用する重力による第2軸心AX2周りのモーメントと、第2軸支部62Aから第1入力部61Bまでの部分に作用する重力による第2軸心AX2周りのモーメントとが異なるように構成されている。換言すれば、第2軸心AX2よりも出力部材63の側における重力による第2軸心AX2周りのモーメントと、第2軸心AX2よりも第1レバー61の側における重力による第2軸心AX2周りのモーメントとが異なっている。本実施形態では、出力部材63の側のモーメントが、第1レバー61の側のモーメントよりも大きくなるように、リンク機構6が構成されている。なお、本実施形態では、第1軸心AX1及び第3軸心AX3は鉛直方向に沿う方向に設定されているため、これらの軸心周りでは重力によるモーメントは作用しない構成となっている。
【0061】
これにより、第1入力部61Bに外力が加えられていない状態(入力がない状態)では、第2レバー62は第2揺動方向第2側R2に揺動する。第2レバー62が第2揺動方向第2側R2に最大限揺動した状態で、出力部材63の第3出力部63Cが、固定部材4の係止部42Aに係止された係止状態となる(
図4、
図6参照)。一方、第1入力部61Bに外力が加えられ、重力によるモーメントに抗して第1レバー61が第1揺動方向第1側Q1に揺動すると、上記のとおり、第2レバー62が第2揺動方向第1側R1に揺動する。これに伴い、出力部材63の第3出力部63Cが、案内方向第1側S1に移動し、固定部材4の係止部42Aから離間して係止解除状態となる(
図5、
図7参照)。すなわち、本実施形態では、第1入力部61Bに外力が加えられていない状態で第3出力部63Cが係止状態となり、第1入力部61Bに外力が加えられている状態で第3出力部63Cが係止解除状態となるように構成された、いわゆるノーマルクローズタイプとして構成されている。
【0062】
第1レバー61に外力が加えられていない状態での、第2軸心AX2周りのモーメントの調整は、例えば、第2レバー62の延在方向における第2軸心AX2(第2軸支部62A)の位置を調整することや、第2レバー62における第2軸心AX2よりも第2入力部62Bの側の重量と第2出力部62Cの側の重量とを相対的に変更すること等により行うことができる。また、その他にも、例えば、第2レバー62を第2揺動方向第1側R1または第2揺動方向第2側R2に付勢するバネ等の付勢機構を設けることで、第2軸心AX2周りのモーメントを調整しても良い。
【0063】
1−3−6.揺動機構及びリンク機構の動作
次に、揺動機構3及びリンク機構6の動作について説明する。
図6〜
図8は、揺動機構3及びリンク機構6の各状態を示しており、これらの図における上側領域には鉛直方向視の図を示し、下側領域には奥行方向X視の図を示している。なお、
図6〜
図8では、図面が煩雑となるのを避けるため、物品収納部1及び物品Wを省略している。
【0064】
図6は、第1入力部61Bに外力が加えられていない状態を示している。
図6に示すように、揺動アーム30(支持部材64)は、基準位置P1にある状態において、第3出力部63Cが固定部材4の係止部42Aに係止されることで、その揺動が規制される規制状態となる。本実施形態では、上記のとおり、第1入力部61Bに外力が加えられていない未入力状態で、出力部材63の第3出力部63Cが係止状態となり、揺動アーム30(支持部材64)は規制状態となる。
【0065】
図7は、出退動作部21の押圧部21Aによって第1入力部61Bに外力が加えられている状態を示している。
図7に示すように、第1入力部61Bが出退動作部21に押圧されることにより第1レバー61が第1揺動方向第1側Q1に揺動する。これにより、連結部材Lを介して第2入力部62Bが下方に押圧されて第2レバー62が第2揺動方向第1側R1に揺動する。これに伴い、出力部材63が案内方向第1側S1に移動し、第3出力部63Cが案内方向第1側S1に揺動して固定部材4の係止部42Aから離間する。このように、揺動アーム30(支持部材64)は、規制状態(
図6参照)において、出力部材63が案内方向第1側S1に移動することで、第3出力部63Cと固定部材4の係止部42Aとの係止が解除されて許容状態に変化する。すなわち、出退動作部21の押圧部21Aによって第1入力部61Bに外力が加えられている状態で、揺動アーム30(支持部材64)は揺動可能な許容状態となる。
【0066】
上述のように、揺動アーム30(支持部材64)は、鉛直方向視で物品収納部1に載置された物品Wと重複する基準位置P1と、重複しない退避位置P2との間で、第3軸心AX3周りに揺動するように構成されている。本実施形態では、揺動アーム30(支持部材64)は、第1入力部61Bに作用する出退動作部21からの押圧力によって基準位置P1から揺動するように、第1軸支部61Aと連結されている。
【0067】
図8は、揺動アーム30(支持部材64)が、出退動作部21に押圧されて第3揺動方向第1側T1に揺動して退避位置P2にある状態を示している。
図7を参照して説明したように、揺動アーム30(支持部材64)は、出退動作部21によって第1入力部61Bが押圧されることにより、基準位置P1において許容状態となる。そこから、更に出退動作部21により押圧されることで、揺動アーム30(支持部材64)は第3揺動方向第1側T1に揺動する。これにより、
図8に示すように、揺動アーム30(支持部材64)が退避位置P2まで揺動する。この状態において、移載装置2によって、物品収納部1との間で物品Wの移載が行われる。
【0068】
また、上述のように、揺動アーム30(支持部材64)は、付勢装置5によって第3揺動方向第2側T2に付勢されている。そのため、出退動作部21が引退動作に伴って、揺動アーム30(支持部材64)も第3揺動方向第2側T2へ揺動し、基準位置P1に復帰する。そこから更に、出退動作部21が引退動作を継続すると、第1入力部61Bに対する押圧力が減少する。そして、リンク機構6における、第2軸心AX2よりも出力部材63の側の部分に作用する重力によるモーメントが、出退動作部21による第1入力部61Bに対する押圧力よりも大きくなることで、第3出力部63Cが案内方向第2側S2に移動して係止部42Aに係止される。このように、揺動アーム30(支持部材64)は、許容状態で、且つ、基準位置P1にある状態において、出力部材63が案内方向第2側S2に移動することで、第3出力部63Cが係止部42Aに係止されて規制状態となる。その後、引退動作を継続する出退動作部21は、第1レバー61から離間する。
【0069】
2.その他の実施形態
次に、リンク機構、揺動機構、及び物品収納設備のその他の実施形態について説明する。
【0070】
(1)上記の実施形態では、第1レバー61が第1揺動方向第1側Q1に揺動することで、第3出力部63Cが鉛直方向上方側に移動して係止解除状態となる構成を例として説明した。しかし、このような構成には限定されない。例えば、第1レバー61の第1揺動方向第1側Q1への揺動によって、第3出力部63Cが鉛直方向下方側に移動して係止解除状態となる構成とされていてもよい。この場合、例えば、第1レバー61の第1揺動方向第1側Q1への揺動により、連結部材Lが第2入力部62Bを上方に引き上げる構成とすることで、第2レバー62を第2揺動方向第2側R2に揺動させる構成とすることができる。また、この場合、固定部材4の係止部42Aが、揺動アーム30(支持部材64)の上方に配置されていると好適である。
【0071】
(2)上記の実施形態では、リンク機構6が、第1入力部61Bに外力が加えられていない状態で第3出力部63Cが係止状態となるように構成された、いわゆるノーマルクローズタイプである場合を例として説明した。しかし、このような構成には限定されない。リンク機構6が、第1入力部61Bに外力が加えられていない状態で第3出力部63Cが係止解除状態となり、第1入力部61Bに外力が加えられている状態で第3出力部63Cが係止状態となるように構成された、いわゆるノーマルオープンタイプとされていても良い。
【0072】
(3)上記の実施形態では、付勢装置5が、揺動アーム30を第3揺動方向第2側T2に付勢する弾性体(ねじりバネ)として構成されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、付勢装置5は、揺動アーム30に作用する重力によって当該揺動アーム30を第3揺動方向第2側T2に付勢するように構成されていてもよい。この場合、揺動アーム30の揺動中心である第3軸心AX3が鉛直方向に対して傾斜した方向に沿って配置されていると好適である。この場合において、第3軸心AX3の傾斜方向は、重力以外の外力が作用していない状態で、揺動アーム30の位置が基準位置P1に安定するように設定されていると好適である。
【0073】
(4)上記の実施形態では、支持部材64が揺動アーム30を構成している例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、支持部材64と揺動アーム30とは、それぞれ独立したものとして構成されていてもよい。
【0074】
(5)上記の実施形態では、リンク機構6が揺動アーム30を有する揺動機構3に用いられる例について説明したが、このような例に限定されるものではない。このリンク機構6は、別の機構を動作させるために用いることができる。
【0075】
(6)上記の実施形態では、揺動機構3が物品収納設備100に用いられる例について説明したが、このような例に限定されるものではない。
【0076】
(7)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0077】
3.上記実施形態の概要
以下、上記において説明したリンク機構、揺動機構、及び物品収納設備の概要について説明する。
【0078】
リンク機構は、第1レバーと、第2レバーと、連結部材と、出力部材と、支持部材と、を備え、前記第1レバーは、第1入力部と、第1出力部と、前記第1入力部と前記第1出力部との間に設けられて第1軸心周りに揺動自在に前記支持部材に支持された第1軸支部と、を備え、前記第2レバーは、第2入力部と、第2出力部と、前記第2入力部と前記第2出力部との間に設けられて第2軸心周りに揺動自在に前記支持部材に支持された第2軸支部と、を備え、前記第1軸心と前記第2軸心とは、互いに異なる位置において互いに異なる方向に沿って延在し、前記連結部材は、第1自在継手機構を介して前記第1出力部に連結された第1連結部と、第2自在継手機構を介して前記第2入力部に連結された第2連結部と、を備えると共に、前記支持部材から離間して配置され、前記出力部材は、案内方向に沿って往復移動自在に前記支持部材に案内される被案内部と、前記第2出力部に係合する係合部と、第3出力部と、を備え、前記案内方向は、前記第2出力部の前記第2軸心周りの揺動方向に沿う方向であり、前記係合部は、前記第2出力部に対して、前記案内方向の相対移動が規制されるように係合し、前記第2軸支部から前記第3出力部までの部分に作用する重力による前記第2軸心周りのモーメントと、前記第2軸支部から前記第1入力部までの部分に作用する重力による前記第2軸心周りのモーメントとが異なる。
【0079】
本構成によれば、リンク機構を動作させるための第1入力部への入力の方向と、リンク機構が動作することによる出力としての第3出力部の動作の方向とを、互いに異なる方向とすることができる。これにより、特定の方向に沿う振動等の影響によって意図せず動作することを抑制可能なリンク機構を実現できる。また、本構成によれば、第1入力部への入力がなくなった場合には、重力の作用によって自動的に動作前の姿勢に復帰する。よって、動作前の姿勢へ復帰させるために駆動力を別途必要としない。
【0080】
ここで、
前記第1軸心の延在方向と前記案内方向とが平行状に配置され、前記第2軸心は、前記第1軸心と前記被案内部の案内経路の軸心を含む仮想平面に対して直交状となるように配置されていると好適である。
【0081】
本構成によれば、第1レバーの第1軸心周りの揺動動作を、当該第1軸心に平行状に配置された案内方向に沿う出力部材の往復動作に変換して出力することができる。また、このような第1軸心、第2軸心、及び案内方向の配置としたことにより、第1レバーの第1軸心周りの揺動動作を、第2レバーの第2軸心周りの揺動動作を介して、案内方向に沿う出力部材の往復動作に効率的に変換することができる。
【0082】
また、
前記支持部材は、前記第1軸心に沿う方向に延在する第1延在部と、前記第1延在部に連結されていると共に前記第1軸心に交差する方向に沿って延在する第2延在部と、を備え、前記第1延在部に、前記第1軸支部を支持する第1支持部が配置され、前記第2延在部に、前記第2軸支部を支持する第2支持部が配置され、前記第2レバーが前記第2延在部に沿って配置され、前記第1軸支部と前記第2軸支部とは、互いに前記第1軸心に沿う方向の異なる位置に配置されていると好適である。
【0083】
本構成によれば、第1レバー及び第2レバーを支持部材によって適切に支持することができる。また、第2レバーが第2延在部に沿って配置されているので、リンク機構の大型化を抑制できる。更に、第1入力部と第3出力部とを、互いに第1軸心に沿う方向の異なる位置に配置することができているため、第3出力部に対して第1軸心に沿う方向に離れた位置から第1入力部を操作して、当該第3出力部を動作させることができる。
【0084】
ここで、
揺動機構は、上記構成のリンク機構と、固定部材と、前記固定部材に対して第3軸心周りに揺動自在に支持された揺動アームと、を備え、前記支持部材が、前記揺動アームと一体的に設けられ、前記案内方向が、前記第3軸心に直交する仮想平面に交差する方向であり、前記固定部材は、前記揺動アームが前記第3軸心周りの基準位置にある状態での前記第3出力部に対応する位置に、前記第3出力部が係止される係止部を備え、前記揺動アームは、前記基準位置にある状態において、前記第3出力部が前記係止部に係止されることで揺動が規制される規制状態となり、前記揺動アームは、前記規制状態において、前記出力部材が前記案内方向に沿う一方側に移動することで、前記第3出力部と前記係止部との係止が解除されて揺動が許容される許容状態となり、前記揺動アームは、前記許容状態で、且つ、前記基準位置にある状態において、前記出力部材が前記案内方向に沿う他方側に移動することで、前記第3出力部が前記係止部に係止されて前記規制状態となる。
【0085】
本構成によれば、第3出力部が揺動アームの揺動を規制する規制部となり、第1入力部に対する入力操作によって揺動アームの揺動の許容及び規制を切り替えることができる。従って、上記リンク機構を用いて、揺動アームを、揺動が規制される規制状態と揺動が許容される許容状態とに状態変更することが可能な揺動機構を実現できる。
【0086】
また、
上記構成の揺動機構において、前記第3軸心は、鉛直方向に沿って、又は鉛直方向に対して規定範囲内の角度で傾斜した方向に沿って配置され、前記揺動アームを前記基準位置に向けて付勢する付勢装置を備えていると好適である。
【0087】
本構成によれば、揺動アームに外力が作用した場合には、付勢装置の付勢力に抗して揺動アームが揺動し、外力が作用しなくなった場合には付勢装置の付勢力によって揺動アームが基準位置に復帰する。よって、本構成によれば、揺動アームについても、基準位置へ復帰させるために駆動力を別途必要としない。
【0088】
また、
上記構成の揺動機構において、前記第1入力部が、前記揺動アームにおける前記第3軸心から遠い側の先端部である揺動先端部に配置され、前記第3出力部が、前記第1入力部よりも前記第3軸心側に配置されていると好適である。
【0089】
本構成によれば、揺動アームの揺動先端部に外力を作用させて揺動アームを揺動させる場合に、並行して第1入力部にも外力を作用させて第3出力部を動作させることにより、当該第3出力部と係止部との係止を解除して、揺動アームの揺動を許容する許容状態にすることができる。すなわち、係止解除と揺動アームの揺動とを並行して行うことが容易な構成となっている。また、第3出力部を第3軸心に近い側に配置したことにより、揺動アームの揺動角度に対する第3出力部の第3軸心周りの周方向の移動量を小さくすることができる。よって、揺動アームの位置が基準位置に対して多少ずれた場合であっても第3出力部を係止部に係止することが容易な構成となっている。
【0090】
ここで、
物品収納設備は、上記構成の揺動機構と、物品を収納する物品収納部と、前記物品収納部に対して物品を収納し、又は、前記物品収納部に収納された物品を取り出す移載動作を行う移載装置と、を備え、前記揺動アームは、前記基準位置にある状態で前記物品収納部に収納された物品の上方に配置されて、前記物品収納部からの前記物品の脱落を規制するように設けられ、前記移載装置は、前記移載動作に伴って前記物品収納部に向かって突出する突出動作と、前記物品収納部に向かって突出した状態から引退する引退動作とを行う出退動作部を備え、前記第1入力部は、前記突出動作によって前記出退動作部からの押圧力を受ける位置に配置され、前記第1レバーは、前記第1入力部に作用する前記押圧力によって前記第1軸心周りの一方側に揺動するように構成され、前記出力部材は、前記第1レバーが前記第1軸心周りの一方側に揺動することにより前記揺動アームを前記許容状態とする方向に移動するように構成され、前記揺動アームは、前記第1入力部に作用する前記出退動作部からの前記押圧力によって前記基準位置から揺動するように、前記第1軸支部と連結されている。
【0091】
本構成によれば、揺動アームを、揺動が規制される規制状態と揺動が許容される許容状態とに状態変更することが可能な揺動機構を用いて、物品収納部に対する物品の移載の妨げになることなく、当該物品収納部に収納された物品の脱落を適切に抑制することが可能な物品収納設備を実現できる。更に、揺動アームの揺動を許容するための第3出力部の係止解除動作と、揺動アームの揺動との双方を、出退動作部の突出動作によって行うことができる。すなわち、出退動作部の突出動作による押圧力のみを用いて、揺動機構の揺動規制解除と揺動アームの揺動動作との双方を行わせることができる。